【男はつらいよ】『亀有交情篇』

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/12/06(火) 22:45:17.84 ID:eYk9b8Vs0
〜〜イタリア共和国・シチリア島〜〜

とあるバーにて

バタン!

店員「キャア!!!!」

マフィア「騒ぐな!!何もしやしねえ!!」

マフィア「この店にガタイのいい四角い顔の男が入ってこなかったか!?」

店主「い、いえ……知りませんね……」

マフィア「そうか、邪魔したな……」
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/12/06(火) 22:46:08.26 ID:eYk9b8Vs0
客「な、何なんです今の連中は!?」

店主「あんた、知らないのかい……あれが有名なシチリア・マフィアだよ……」

店主「ちょっといい男を見かけたらすぐに慰みものにしちまう、恐ろしい連中でね……」

店主「さっきのはいわゆる『男狩り』ってやつさ……」

バタン!

店主「!!」

寅次郎「ハア……ハア……」

寅次郎「すまねえが……一杯でいい、水をくれ……」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/12/06(火) 22:47:07.20 ID:eYk9b8Vs0
店員「はい……」スッ

寅次郎「ありがとよ……」ゴクゴク

寅次郎「プハーッ!!」

店主「あんた……追われているね?」

寅次郎「あぁ……道を歩いていたらいきなり変なのが追いかけてきやがった……」

店主「やっぱり、そうかい……」

寅次郎「……」

寅次郎「……さくらの奴、元気にやってるかな……」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/12/06(火) 22:48:27.60 ID:eYk9b8Vs0
店主「さくら……誰だいそれは?」

寅次郎「いやあ……日本に残してきた俺の妹よ……」

寅次郎「あんなワケの分かんねえ連中に捕まったら何されることやら……」

寅次郎「そう考えたら、ふとたった一人のかわいい妹のことが思い出されてなァ……」

店員「……お兄ちゃん?」

寅次郎「そうそう……こんな感じの声で……」

寅次郎「えっ!?そ、その声は!?」

さくら「まあ!!やっぱりお兄ちゃんね!?」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/12/06(火) 22:49:16.34 ID:eYk9b8Vs0
寅次郎「さ、さくらァ!?ど、どうしてここに……」

さくら「お兄ちゃんをシチリアで見たって言う人がいてね、探しに来たのよ」

さくら「でも途中でお金が尽きちゃって、それでこのバーで働いていたの……」

寅次郎「そうかァ……!心配かけたなァ……!」ギュッ

さくら「お兄ちゃん……!」ギュッ

寅次郎「さくら!いっしょに日本に帰るぞ!」

さくら「ええ!おいちゃんもおばちゃんも待ってるわ!」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/12/06(火) 22:51:46.63 ID:eYk9b8Vs0
店主「気を付けて行きなされよ!」

寅次郎「おう!ありがとよオーナー!」

寅次郎「妹が世話になったな!兄として礼を言わせてもらうぜ!」

ガチャッ

マフィア「話は聞かせてもらったぜ」

寅次郎「あっ!?!?」

マフィア「へへ……こいつが妹さんねぇ……」ガシッ

さくら「キャア!!!!」

寅次郎「ああっ!?さくら!?」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/12/06(火) 22:53:00.83 ID:eYk9b8Vs0
寅次郎「な、何しやがる!!さくらを離せ!!」

マフィア「おっと!妹の命が惜しかったらヘタな了見を起こすなよ!」

さくら「お兄ちゃん!!私のことはいいから逃げて!!」

さくら「この人たちに捕まったらお兄ちゃ……」

マフィア「うるせえ!!余計なこと言うんじゃねえ!!」バシッ!

さくら「キャア!!!!」

寅次郎「あっ!!さくら!!」

マフィア「妹の命が惜しかったら黙って脱げ!!」

寅次郎「くっ……畜生ォ……!!」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/12/06(火) 22:53:59.63 ID:eYk9b8Vs0
寅次郎「これで文句はねえだろ!?早くさくらを離せ!!」スッパダカ

マフィア「いい体つきだ……こっちに来て後ろを向け」

寅次郎「こ……こうでいいんだな!?」

マフィア「よっしゃ、挿れるぜ……」

寅次郎「な、なにィ!?」

寅次郎「やめろォ!俺にゃソッチの趣味は……」

ズボッ

寅次郎「ンアッーーーーっっ!!!!」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/12/06(火) 22:54:47.22 ID:eYk9b8Vs0
〜〜電車内〜〜

寅次郎「ンアッーーーーっっ!!!!」

乗客「!!」ビクッ

寅次郎「……はっ!?」

アナウンス「まもなく金町 金町」

寅次郎「ふう……夢か……」

乗客「……」

寅次郎「……わっかんねえなぁ……なんであんな夢を見たんだろうなァ……」

乗客「…………」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/12/06(火) 22:55:21.45 ID:eYk9b8Vs0
http://i.imgur.com/lXBgWYX.jpg
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/12/06(火) 22:56:38.82 ID:eYk9b8Vs0
〜〜葛飾柴又・とらや〜〜

つね「はい社長さん、茶と団子でもどうぞ」

社長「あっ、こりゃどうも……団子もいいんですかぁ?」

つね「いいんだよ!いつも博さんが世話になってるんだから!」

博「そうですよ社長、遠慮は要りません」

社長「あっ、そう?」

社長「それじゃあ、お言葉に甘えて……」団子パクッ

社長「うん!うまい!」団子モグモグ
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/12/06(火) 22:58:02.95 ID:eYk9b8Vs0
社長「……ところで、きょうは土曜日なのに静かですねぇ?」

つね「ああ、満男はさくらちゃんに連れられて動物園に出かけてるんだよ……」

社長「動物園かぁ〜!いいねぇ〜!」

竜造「朝早くから行ったから、そろそろ帰ってくる頃だろ……」

社長「へぇ……」団子ムシャムシャ

満男「ただいまー!」

竜造「おっ、噂をすれば影だ……」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/12/06(火) 22:58:42.76 ID:eYk9b8Vs0
博「おかえり!どうだった動物園は?」

満男「うん!面白かったよ!」

竜造「そうかぁ!そいつぁ良かったなぁ!」

社長「……」茶ゴクゴク

つね「何か珍しいもんは見られたかい?」

満男「うん!でっかいライオンがオス同士で交尾してた!」

社長「ブーーッ!!!!」茶フキダシー
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/12/06(火) 22:59:31.87 ID:eYk9b8Vs0
さくら「ちがうわよ満男!あれは虎よ!」

満男「どっちでもいいよぉー」

さくら「満男ったら、その檻のそばからなかなか離れようとしなかったのよ……」

さくら「本当にもう、わたし呆れちゃったわよ」

竜造「いいじゃないか、満男もそういうのに興味をもちはじめる年頃ってことだよなぁ」

満男「うん!」

さくら「うんじゃないの!」

満男「へへ……」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/12/06(火) 23:00:18.65 ID:eYk9b8Vs0
博「虎といえば……義兄さんどうしてるかなぁ?」

竜造「えっ?」

社長「そうだっ!そういやァ年中発情してるタイガーがここにもいたなぁ!」

つね「そういえば……どうしてるのかねぇ寅ちゃん……」

竜造「まったく……連絡もよこさねえで何やってんだかね……」

さくら「お盆には帰ってくるわよ、きっと……」

満男「おじさん、オバケみたいだね」

さくら「こらっ!満男!変なこと言うんじゃないの!」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/12/06(火) 23:00:58.56 ID:eYk9b8Vs0
竜造「まったく、困った旅がらすだよあの野郎は……」

竜造「いつまでもぶらぶらしてないで、そろそろあいつにも身を固めてもらいたいもんだ……」

つね「本当にねぇ……でも相手がいなきゃね……」

竜造「いつも不釣り合いな美女にばっか惚れて……身の程を考えろってんだよなぁ……」

竜造「……どうしてこんな話になったんだっけか?」

つね「やだねぇお前さん、オス同士の虎の話から始まったんじゃないか」

竜造「ああ、そうか……」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/12/06(火) 23:01:43.57 ID:eYk9b8Vs0
竜造「動物園の虎……か……」

竜造「どうしても相手になってくれる女がいないんなら、男同士って手もあるか……」

つね「何言ってんだいお前さんは!そんな手はありゃしないよ!」

竜造「……やっぱり駄目かなぁ?」

博「美女と野獣どころか、野獣と野獣になっちゃいますよ」

社長「野獣と野獣……ねぇ……」

社長「……ブフッ」

社長「アーーッハッハッハ!!!!」

さくら「ンフフッ……いやねぇ……」クスクス
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/12/06(火) 23:02:42.91 ID:eYk9b8Vs0
社長「フゥ……あーあ、笑いすぎて腹痛いよ」

博「しかし……こんな話を義兄さんに聞かれたら怒るだろうなァ……」

竜造「……ハッ!」

さくら「どうしたの?」

竜造「何だかいや〜な予感がしてな……」

博「いやな予感って言いますと?」

竜造「ほら……こういう話してると決まって寅のやつが現れるだろ……」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/12/06(火) 23:03:26.30 ID:eYk9b8Vs0
竜造「おい、表を見てみろ!寅のやつがいるかもしれねえぞ!」

博「どれどれ……」ガラッ

竜造「どうだい、いるかね博くん……?」

博「いないみたいですよ」

竜造「分かんねえぞ……あいつは突然ひょっこり現れるからな……」

さくら「心配しすぎよ、おいちゃん」

つね「そうだよお前さん!そんなに心配することないよ!」

社長「ハハハハハ!!こりゃもう寅さん恐怖症だね!!」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/12/06(火) 23:04:57.05 ID:eYk9b8Vs0
社長「……さーてと!そんじゃ俺はちょっと用事があるから!」スクッ

博「あっ、出掛けるんですか社長?」

社長「ウン、これから会合があってね……」

社長「おばちゃん!団子うまかったよ!」ガラッ

つね「あいよ!行ってらっしゃい!」

ピシャッ

つね「社長さんもああ見えて案外忙しいんだね」

さくら「そりゃそうよ、何といっても経営者なんだもの」
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