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魔女と夢魔は無為の日々を安らかに漂う
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46 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2020/10/25(日) 20:01:06.12 ID:AdJj5wNC0
やがて夜となり、そこはひえびえとした暗がりでした
"あなたは"
月明かりに照らされた、かすかな声
"わたしと"
そして、星の散りばめられた空を、少女は眺めています
安楽椅子に座ったまま、冷たい夜の中で
言葉はまだ、継がれませんでしたが
"しぬのよ"
絞り出すように継がれて、続いたのは、嘆息
"討ち果たすために死ぬ覚悟はできている"
"だけど、死力を尽くしても、果たせなかったときは?"
自らの内に問うても、仕方のないことではありましたが
"どうすれば、いい?"
少女は、問わずにはいられませんでした
47 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2020/10/26(月) 22:12:11.06 ID:vnUOFriZ0
いつか、おとずれる、未来:
そうだ、私はいつも言葉が足りない
足りぬを足らそうともせずに
諦めてすぐに見捨てようとする
そして見捨てることすら半端な形でしかできない
では諦めるのか?
私は溜息をついた
違う、せめて死力を尽くすことだけは
いつか殺し損ねた相手の成れの果てを見る
"こんどこそ、あなたは、わたしと、しぬのよ"
全霊の、渾身の、必殺の一撃の圧を、更に上げる
そう、砕け散るまで、戦うだけ
48 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2020/10/27(火) 04:07:44.68 ID:h7Y69kVC0
くらく、かわいた、洞窟がありました
奥には、厳重な鍵のかかった、金属の扉がありました
その先には、燈に照らされた石造りの通路があり
さらに、いくつかの部屋があります
そのひとつの中に、少女と、女性がいました
灰色がかった緑の、かわいらしい短髪の少女は、はだかで
艶やかな、肩ほどまでの黒髪の女性も、はだかでした
少女な身体には、ありえないはずのものが、ありました
"ちょっと、生やしてみたっす"
"遊びの幅が、広がりそうっすね"
彼女はわ無邪気に、悪戯そうな表情で
かたく、ふくれあがった、下腹部のくさびをなでました
"それが、わたしの、なかに?"
女性は、寝台に横たわりながら
ほんのすこし、身をかたくしていました
"だいじょうぶっすよ"
"慣らしとか、ほぐしをするんで"
"それに、ほんとうにだめそうなら、これは、なしっすから"
女性は、少し薄暗い表情になり
"いえ、そういうこと、ではなく"
"まぎらわしいことを、いいました"
"粗雑に扱われても、私など"
少女は、ため息をつきながら
女性にくちづけ、舌をからめました
49 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2020/10/27(火) 04:21:42.70 ID:h7Y69kVC0
しばらく、舌と舌のからみあいが、続きました
それがおさまると
どこか、かなしげに、無表情な少女と
なにかを、おしころしたような、潤んだ目の女性が
"それこそ、なしっすよ"
少女が、ぽつりとつぶやきました
"そういう、思い詰めたところが"
弱々しく、首を振りました
さらさらと、緑灰の、みじかい髪が揺れます
"まあ、いいっす"
"今夜は試しっすけど"
"いきなり行けちゃいそうだったら、入れるっすからね"
"……はい"
女性は、かぼそいこえで、こたえました
50 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2020/10/27(火) 04:31:26.29 ID:h7Y69kVC0
よくほぐされ、潤滑液でひたされた秘所に
少女のくさびが、ゆっくりと、しずみこんでゆきました
"う、あ、"
"あ、あっ"
"……はあ、っ"
"……は、あ"
"……あっ"
女性は、少女のくさびを受け入れ、呑み込みました
51 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2020/11/04(水) 19:06:29.09 ID:F0Z8wasn0
どこか:
"ははあ。これはセックスしないと出られない列車っすね?"
閉じ込められた列車の中で
緑灰の髪の少女が楽しげにことばを紡ぐと
白と黒の服を着た黒髪の少女が
"何を言っているの貴女?"と首を振りました
"冗談すよ"
緑灰の少女は片目を瞑り、てへぺろと呟きました
"ちょっと先の先の先まで見てくるっす!"
少女は最後尾の客室から外に出て
どれほど先にあるかもわからない
先頭車両まで走り始めました
通路が思いのほか広いためか
緑灰の少女は両腕を横に伸ばし
"きいいいいいん"と声を出しながら走って行きます
その声も、じきに遠ざかり、聞こえなくなり
黒の少女はためいきをつきました
"先の先の先"
"これは、未来からの挑戦といったところかしら"
52 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2020/11/04(水) 20:39:29.56 ID:F0Z8wasn0
どこかより、あの場所へ:
"光よ爆ぜよ! 前へと突き進め! そして運命を照らせ!"
撃たれた激光は
なおも無機質に戦いを続ける機械を消し飛ばし
その先すらを打ち砕き歪んだ次元を歪め
彼女たちが存在するべき世界への道を開いた
"戻るわよ"
黒の少女は緑灰の少女に短く告げた
"うわぁ! 凄いっすね"
"正直ここから戻れないかと思い始めてたっす"
"あわや次元の狭間の藻屑になるものかと……"
"私もよ"
緑灰の少女に対し
気のない表情で相槌を打つ
"じゃーお先っすよー"
"どうぞ"
同行者が帰還を果たした後も
黒の少女は、少しだけとどまっていた
"私たちは"
一瞬だけ、言葉が詰まり
"私たちは、ごみじゃ、ないから"
言い直しを呟くと、彼女は、世界の扉を越えた
53 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2020/11/08(日) 02:54:39.87 ID:rw74Roaq0
その後:
"おかえりなさい"
黒髪の女性が迎えました
"ただいまっす"
緑灰色の髪の少女が帰りを告げて
黒髪の女性の隣に座りました
"さびしかったです"
"ごめんね。ちょっと色々あって帰れなかったっす"
女性は微かに頷いて
"さみしいです"
"はぐ、したいです"
麗しい蔦が美しい彫像に絡み付くように
その両腕を少女に絡ませました
54 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2020/11/08(日) 02:57:31.93 ID:rw74Roaq0
"もっと"
黒髪の女性は肉襞の中に深々と、四肢からうずもれています
生まれたままの肌が、乳房が、腹部が露出しています
ぬるぬるとした触手が、彼女のからだを、やさしく撫でています
そのうちに、下腹部に、秘所に触手が入り込み
水音を立てながら、あまく、犯しました
"あっ"
"あふ、っ"
"あ、っ"
女性は、朱に染まった熱っぽい表情で、涎をたらしています
ゆるやかで、微熱に染まった呼吸を、繰り返しています
すこし、冷えるくらいの洞窟の中でしたが
彼女はあたたかい粘液と行為にまみれて
寒さなど、感じてはいませんでした
"おねが、い"
"あなたの、なかに、"
さびしげに、すすりなくように
"とじこめて"
懇願のあとに、女性は、肉襞にやわらかく包まれました
55 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2020/11/08(日) 03:21:37.12 ID:rw74Roaq0
襞のなかは、やさしい肉の色でした
女性は、四肢を解放され、赤子のように丸まっています
触手が、全身をなでまわしました
口の中にも、そっと入り込みます
女性は、舌を、絡めました
触手をなめまわして、息をつぎます
からだに、うでに、あしに、触手はまきついて
また、女性の産道にも入り込み、快楽を流し込みます
"いっぱい"
"いっぱい"
"きもちいいです"
欠けた心を満たす快楽があふれた喜びの涙も
心地よさに、たれながさずにはいられない涎も
愛しあうことでからだの奥からにじみ出る雫も
彼女は、ぜんぶ
"だいすき、です"
ほどなく、女性は、意識を失いました
56 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2020/11/08(日) 03:23:20.31 ID:rw74Roaq0
傍目には、傷ついた繊細な少女としか言いようがない
そんな黒髪の女性が
あたたかな泉で、緑灰色の髪の少女に、洗われています
ふたりは、生まれたままの、姿で
"う……"
"目が覚めたっすか"
目覚めた女性を迎えたのは、やさしいこえでした
"まだちょっと洗いきれてないっすね"
告げる少女を、女性はおしとどめて
"なにも、しないで、このままで"
"いっしょに、いて"
潤んだ目で、ねがいを、つぶやきました
"おっけーっすよ"
"まったりしましょ"
やわらかな夜が、続いていました
57 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2021/04/14(水) 13:19:07.67 ID:uTyLg1RC0
漂っているな
本来であれば消されているはずの
放逐されたがゆえに存続する世界がか
消去ではなく再構築だ
そして放逐という形容も疑問だ
もうすこし定義にこだわれ
厳密さにこだわる気が起きないのだ
そして、あの龍の王がさせまいとしている
意味合いとしては消去とさしたる違いはない
させまいというには女帝はなまぬるい
自覚があるのかわかったものではないが
迷ったあげくに現状維持を選んだ
どちらにせよ
あの者たちは再構築をためらっている
あの女さえも今では緑龍の胎の中にうずもれている
半ば死せる龍が
力を取り戻し甦るためという名目で確保しているな
名目は名目でしかなさそうだが
概してなまぬるいのだ、龍というものは
改めて問うが
我と汝は如何様にするのか
なにもしない
無為の安寧をこの先も続けさせるだけだ
58 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2021/04/14(水) 19:08:46.37 ID:uTyLg1RC0
橙色の光の夜灯が、かすかに輝く部屋でした
やあ、ここが天界だ
長く長く登った階段の突き当たりの扉の先が
このような狭くて薄暗い部屋で驚いたかい
部屋の主は続けました
せっかくだから、そこのソファに座るなり
窓の外でも眺めてみるといい
暗い空に浮かぶ星と君の世界が見えるよ
部屋の主は台所と思わしき隣室で軽食の用意をしています
軽食が作られている隣室から声が聞こえました
概念を作る儀式にすぎないがね
きつね色のトーストとあまいカフェオレを君にまず提供しよう
訪問者はそのまま眠れそうな深々とした座り心地のソファに座っています
また声が聞こえました
その幽霊の白い布は脱いだらどうだい?
なにしろここに来たのは君くらいで他に誰かが来たためしがない
仮に誰か来たとしても偽装くらいはわけはない
訪問者は少し考えてから、頷きました
白い布は畳まれてソファの脇のサイドボードに置かれました
59 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2021/04/27(火) 18:39:30.48 ID:KuN9pCi+0
ソファに深々ともたれた彼女は
トーストをすこしかじりました
そのあとで、何か物言いたげにして
けっきょく、あまいカフェオレをひとくち飲むだけにしました
「つまり」彼が口を開きました
「世界は、否応なしに一度終わるかもしれない」
「再構築を最大限回避したところで」
少し、間がありました
「宙に輝く星、エレメンタリウム」
「安らかに漂うはずの巫女と虚夢の魔神」
淡々とした、透明な呟きが部屋に響いています
「そう……」
「常に、予定調和の未来というわけにはいかないからね」
彼女は、ことばを紡ぎました
「協力、してくれる?」
彼は迷いなく頷きました
「もちろん。及ぶかは定かでないにしても、最大限はね」
60 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2021/05/01(土) 18:52:33.52 ID:MkzI0Q460
それは雷雨
それは暗雲
それは綻び
「湧いて湧いて、きりがない」
ひかり、落雷
無数に放たれた光弾で消し飛ぶ無数の何か
重い灰色の空間で映し出されるコントラスト
ひびわれた空から数多くの何かが、影の群れが現れている
再度、落雷
落ちた光は地を震わせる
灰色の中での照り返しは白と黒
「考えてもみれば」
土砂降りの空、呟く声
球の障壁に包まれた黒髪の乙女
打ち付ける雨粒も何もかもが彼女を包む結界に弾かれている
そうね、と続いた
「世界が終わるときの音に似ている」
彼女が異界からの影を滅ぼし終え
空の亀裂が閉じきっても
吹き荒れる嵐はまだ続いている
61 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2021/08/14(土) 23:42:47.19 ID:l+wmSJJQ0
それは、嵐のなかの、ふたつの降臨
ひどく不自然な、荒れ地
雨に打たれ、黒く染まった石の園
そこに、誰かが立っている
"余計なお世話は、百も承知"
"早送りの結末を、いつか来るはずの結末を"
"今ここで、呼び出して"
黒に近い灰色の空
無の概念を凝縮した白の乙女
銀の色の腰までの髪は凪いだようでいて静かに揺れている
彼女は女神じみた白い衣を纏うて宙に浮いている
誰かが、呟いた
"大山、鳴動して"
地を蹴る、跳ぶ、そして乙女の前に
誰かの右手は、開いたその手は乙女の前に伸ばされる
"鼠、一匹"
そして、透明な力の波が放たれた
62 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage]:2024/07/27(土) 12:37:54.15 ID:JddyyMma0
冷えた三日月が見下ろす夜。
“つまりな、世界の壊れが激しかったのだ”
“それで祖龍王が概念化していたというわけか”
“すんでのところであったわけだ”
“そして《白と黒》は回避されたわけだ”
“そうだ。《ブラン=ド=ノワール》は避けられた。これからは我ら灰黒鋼の時代だ”
“貴殿は冗談が過ぎる”
“無論冗談だ”
“冗談にもならぬぞ”
“だが次の役目は我らであろう”
“王が去ったとはいえ次を姫や侍従にやらせるわけにはいかんのだ”
“そうであろうな”
63 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage]:2024/07/27(土) 12:38:50.45 ID:JddyyMma0
“プーッ。本当に冗談が過ぎるよ”
彼らが去ったあとで無機質な呟きがありました。
幼子のような響きです。ただ秋の夜のように冷たい。
晩秋の亡霊のような白い布の姿がそこにありました。
“でもあの子たちはあの人たちに任せればいいか”
“うん。そうだね。まだよくわからないけど”
亡霊の姿が首をかしげたように見えました。
“なにもかもが全然わからないけど”
“ちょっとは思い出せたはず”
“あのひとを探しに行かなきゃ”
《亡霊》は漂うように飛び去りました。
64 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage]:2024/07/27(土) 15:13:28.67 ID:JddyyMma0
庭園の離れ。
ふたりで使うには大きい白い寝台。
わたしの下に黒く長い髪が流れた。何もまとわぬ白の肌が横たわる。
外は巨大な岩が転がる音、違う。雷と雨。
世界が壊れる音ではない。
“はやく”
甘える声がする。
統合された彼女はそれでも間違いなく彼女だった。
ただ反動なのか、むしろより幼くなった。
“ねぇね。はやく”
裸同士で抱き締めて戯れる。彼女は満たされた様子だ。
わたしは満たすことによって満たされる。
雨は激しくなった。燻るような遠雷も続く。
それでも、この世は何事もない。
65 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage]:2024/09/15(日) 13:21:37.82 ID:8O+Mdms50
“とうにお気付きかと思いますが”
”貴女にとっては残念なことに”
“あの余計な世話焼きの結果”
“貴女は[
ピーーー
]なくなりました”
“滅びることもできないようです”
“諦めてください”
“私にとってはすべてが好都合ですが”
昼の陽が注ぐ中であろうとも薄暗い寝室で
緑の髪の乙女が褪せた金の髪の乙女にくちづけた
抱き締め合った身体のようにふたりの舌も絡み合う
おしころされたふたりの吐息は部屋に溶けてかききえる
66 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage]:2024/09/15(日) 13:32:43.84 ID:8O+Mdms50
“どこかで滑稽な記述に書き換えられたようです”
“そういえばそうでした”
くちづけから少し間を置いた頃合いに
どこか酩酊を感じさせる様子で緑髪の乙女が呟きました
“滑稽ついでにもう少し、しましょう”
乙女は私に覆い被さり、くちづけを続けました
幸いの泉の水音が聴こえていました
67 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2025/01/03(金) 22:03:14.50 ID:gosaXq6J0
いつか:
商談なりに向いた仕立ての良い部屋。
ぼんやりとした橙の照明が照らす薄暗い部屋。
そこで魔女と小鬼が向かい合い座っています。
“貴方の子供を産めばこの件は大幅な減額か、いっそ無料でも良い”
“凄い話を持ちかけてきたわね”
“にやつき笑いでも浮かべながら言ってくれれば、すぐに断れたのだけど”
紫の髪の魔女は椅子に深く凭れながら、少し呆れたような風で長机の向かいに座る知恵ある鬼《レプラコーン》に言いました。
“魔女と鬼が交われば其の子は妖精、妖魔、精霊”
“並べた三つは或いは何れも同じ”
“そんな話があったわね”
魔女が見る分には、鬼の厳めしい顔はやはり仕立ての良い服に似つかわしく感じられました。
魔女は思案顔で天井を少しのあいだ見やり、それから鬼に告げました。
“宿で少し考えます。この話は一旦持ち帰りで”
魔女は立ち上がり、扉を開け、部屋を出終わる前に。
“遅くとも七日後には答えを伝えます”
清楚と蠱惑が混じった響きに、鬼は椅子に座ったまま頷きました。
68 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2025/01/11(土) 21:05:09.25 ID:ps+ozhv00
断章1.01
“その可憐な花は予兆に薄く微笑んだ”
“彼女は現実境界面である外郭階層庭園の四阿から離れ高空より聖域に位相浸潤する無機物の群体を視認する”
“戦闘演算処理は既に終えている。この視認行為は儀礼であり布告に過ぎない”
“光芒伴う無数の青き花が空に舞った”
“最前線領域の戦女であり最終防衛線の魔女の現実化した結晶であり戦刃である”
“乱舞する高速度の花晶が戦鬼を尽く切り刻む“
“石の花が鬼刻む、花が鬼切り刻む”
”地に降り注ぐ欠片は鉄の花弁であり果肉”
“歪に美しくすらある硬質の臓物と肉片”
“停止前の頭部スキャナーがやわらかな笑みを捉える”
“スキャナー損壊、鬼の頭は砕け地に墜ちる”
“重力加速度を付与された破片は彼女に当たらない、直撃しない”
“石畳を砕くことすらなく、ただ降り積もる”
“展開される斥力場と自動化した事象改変権能は吹き荒ぶ鉄の嵐を脅威としない”
“最奥にて記号化された魂を守護する巫女はただ、そこにいる”
“嵐にほど遠き初夏の雨のさなかに佇むように、そこにいる”
69 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2025/01/11(土) 21:07:24.17 ID:ps+ozhv00
断章2.01
“力押しで勝てるわけもないな”
“あわよくばの上振れに賭けてはみたがな”
“さてどうする”
“やはり絡め手か”
“押して駄目なら惹いてみるとするか”
“引くでなく惹くか”
“そうだ”
“魔女の歓心を惹く使者を遣わそうか”
“試してみるか”
“かの巫女の因子より造りし我らが娘だ”
“すなわち戦女の娘でもある”
“そう、戦女にして魔女にして巫女のその娘だ”
“知ったところでまさか何もできまい”
“戦わせもしないからな”
“己の娘を無下にはできまい”
70 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2025/01/11(土) 22:20:16.37 ID:ps+ozhv00
おそらくこの世のどこか、陽光そそぐ白砂の浜辺:
“スクールスイムスーツアーマー”
“エクステンドセーラーアーマー”
“うん。重ねて着ればセーラースイムスーツアーマーだね”
“話では、ぼくも昔はこういう格好をしていたことが……”
“……わたし、だったかな”
“たぶん妾……ではないと思う”
“立場的には妾でも問題ないらしいんだけど柄じゃないよ絶対”
“……でもどうしてこんな話をしているのだろう”
怪訝な顔でいる青髪の魔族の乙女。
側頭部から生える一対の巻き角と左右の後れ毛、後ろ髪はシニヨン。
彼女を見て彼女は言います。
“まあぼくの怪しい記憶は別にいいんだ“
”とにかく、この辺でしばらくハックアンドスラッシュするといいよ”
“いわば完全無敵《チートモード》だから戦う意志だけあれば大丈夫”
“この花槍というか花杖というかも攻防住一体で便利だから持って行くといい”
“そのうちフリルビキニとかコージーパーカーとか色々顕現できると思うから”
“まずはスク水セーラーで頑張ってみてほしい”
“だってここは夏だから”
そして彼女は姿を消し、腑に落ちぬ様子の魔族の乙女だけが浜辺に残されました。
71 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2025/01/12(日) 22:21:17.11 ID:oOFuSY+F0
手記:
《眠りの庭園》は《緑鱗迷宮》の中層に隠された塒であり《ドロッパーズ=ストレージ》は精霊からの贈与品である《アーティファクト》を隠した部屋だ。どちらも個人的にそう呼んでいるだけで、一般には《迷宮廃墟区画》なり単純に《廃墟》と呼ばれているはずだ。《得る物失う物無き廃墟》や《骨折り損の廃砦》とも呼ばれているらしい。迷宮内の秘匿通路を隠行で進みながら思考記述区画に記述する。《アーティファクト》は精霊槍や精霊衣といった武具や精霊燈、霊草薬といった道具であり、他には高品質な保存食の備蓄などもある。それらは雑然と保管されており詳細な目録はまだない。通路を進む。迷宮は広大なためまだしばらく時間がかかる。果ては静寂の砂浜という不確定情報があるがその終わりに辿り着けるかは甚だ怪しい。その道筋は《女王》による多重の偽装と撹乱に満ちているとの報も存在するからだ。途方のなさに僅かに意識が遠ざかる感覚があったが極論としてはどうでも良いような話でもあった。もとより終わりの無い旅のための旅である。
72 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2025/01/24(金) 22:57:39.43 ID:VS2h5t0S0
雲ひとつない明るい水色の空と瑞々しい翠色の丘陵。
微風だけが流れる午後。
そこに黒い金属の柱が地面から生えてきました。
黒い柱は言いました。
“時間だよ! 時間だよ! 時間だよ!”
73 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2025/01/26(日) 00:35:49.86 ID:9gblQ3DC0
“時間じゃないよ”
“寝ぼけているんだよ、きみは”
黒い柱は不思議そうに問いました
“時間じゃないの?”
“まだだし、たぶん永遠にだと思うよ”
“ほんとうにそうかなあ?”
“そうだよ。ほら、戻っておやすみよ”
“ううううん。うん、わかった”
黒い柱は腑に落ちない様子でしたが、地中へと戻って行きました。
74 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2025/01/26(日) 00:39:17.22 ID:9gblQ3DC0
夜:
あっ、あっ、あっ……
ふあ、あっ……
あああぁっ……
だめっ、はなして、いじわるやだ、っ……
おなかの、なか、こすっちゃ、やだっ……
こわい、こわいのっ……
はなして、いやっ、ふあ、ああっ……
あっ、やっ、やだっ、あっ……
◇
魔女はその場になってひどく怯え取り乱しましたが、鬼はすることを止められませんでした。
そうして組み伏せ覆い被さり、行為は続けられ、ほどなくかよわい贄の胎には種が蒔かれました。
その後も、何度も、何度も。
繋がり合った秘所は濡れて、寝台にみだらな雫をこぼし広げていました。
75 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2025/02/01(土) 23:30:41.91 ID:N1pemUav0
夕方にはまだ早い午後、ものが片隅に避けられた絵画工房:
そこに、幾らか伸びた翠緑の髪の乙女が立っていて。
“ぱしゃり、ぱしゃり、ぱしゃり”
開けた中心には、存在がひどく不確かな乙女がぺたりと座り。
“永遠なんだけど、不確かすぎるんすよね”
“事象の固着を試みたものの”
“ちょっと、手に負えそうにないというか”
“ううううううん”
“まあ、なんとかしてみましょう”
“時間は私たちの味方だから”
彼女もまた、ぺたりと座りました。
76 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2025/03/25(火) 01:38:00.80 ID:l1ylRgRB0
絵空事の断片:
特に恨みがあるわけでもないがこの女の四肢を切断すれば楽しかろう。修道服の黒は女をより美しく彩る。腹を裂き臓物を引き出せばより贄としての純度は高まる……
「だめですよ」修道女が性欲まみれの中高年男辺りを窘めるような調子で言った「巡回討伐士ともあろう方が淫らな妄想はお控えください」やや肩を竦める「誤解だと思うがそう見えたなら仕方がないな。これも我が不徳の致す所か」
実際のところは伯爵家の娘とからしい端正な顔立ちの修道女は眼鏡の奥の眼をやや伏せた「すみません。実のところは勘で物を言いました。失礼を」
やれやれだ。別に構いはしないが「ですが先走った見誤りであっても言わなければなにか悪いことが起こるのかと思ったのです」令嬢の謝罪と付けたしにまた少し肩を竦める「尚更に仕方がないな。勘の類を軽く見ることもない」
そこに鈴の音が鳴った。魔を祓うための鈴かも知れぬ。
「昼食の準備ができたようです。どうぞこちらへ」「承知した」女の先導に続く。先程なにか考えていた気もするが思い出せない。頭が老いに蝕まれたか。まあどうでもいい話だ。
聞くに食事は来客用の部屋に運び込まれるそうだ……
77 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2025/03/25(火) 01:50:42.00 ID:l1ylRgRB0
異世界の状況:
図書館最深層の封鎖区画を進み、その先にある直径1キロメートルほどの大穴を降下する。途中までは自由落下で行く。深度10キロ付近到達。底は知れないが用があるのはこの層だ。減速をかけ、平行方向への推進を始める。第一中間地点の横穴に大鬼《オーガ》を三体視認する。相対距離800メートル。前方への推進をやめ滞空状態で集束マナ加速射撃を行う。《光嵐の縮槍刃》。横薙ぎの眩い光の筋が鋼鉄の大鬼たちを両断し可燃部を誘爆させる。30%の出力で撃ったが充分なようだ。三つの爆発のひかりが照らす。注ぐ破片は展開した防壁《フォースフィールド》で防ぎきる。低速推進移動と走査。残存戦闘体ゼロ。自己修復を始めてはいるが鬼たちは機能停止している。推進速度上昇、坑道を進み倒れ伏した残骸たちを眼下に通りすぎる。単独行のためなまじの裁量の自由はあるが週末と祝日の3日間を探索に使いきるかどうかも定めてはいない。
78 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2025/03/25(火) 01:59:09.94 ID:l1ylRgRB0
スローライフ世界1:
ぼんやりと霞んだ春がはじまった。
精霊獣は特に何をするでもなく納屋の辺りをねぐらにしている。日当たりが良ければ外で転がっているが、その見てくれは猫のそれだ。黒と小麦、木彫りの猫をところどころ炙って焦がしたような色合いになっている。
“雨が降るようだ”
“雨はおよそ三日続く”
“濡れて困るものは家に入れておけ”
“私はまた勝手に納屋に入るぞ”
“好きなときに入り、好きなときに出る”
首肯する。気象の類に頓着がないせいもあるのだろうが、冬を忘れ始め乾いて生暖かくなった風にそんな気はしない。だが精霊獣が言うのであればそうなのだろう。考えてもみれば春にも嵐が吹き荒ぶ。事象に差はあれど荒天は季節を選びはしない。
79 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2025/03/25(火) 02:00:50.80 ID:l1ylRgRB0
スローライフ世界2:
薄暗い台所にいる。外は雨で屋根や戸に打ち付けているが部屋は暖炉の火で暖まっている。薪も充分にある。食卓の金網でできた蓋を開け、煉瓦でできた炭入れを使うことにする。橙に色付いた暖炉の炭を火かき棒で掴み入れ、その熾火で腸詰め肉を炙る。深く座れる椅子に凭れながら食材の焼き加減を見ていたが、思い付き水を入れた鍋を置き薄く削いだ薫製肉と切った玉葱と玉蜀黍から削いだ黄色の実を入れる。暫く煮てから塩胡椒を振り牛乳を注ぎ、円形の固形乳を刃物で削ぎ入れる。小麦粉の練り物も鍋に入れて茹でる。
80 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2025/03/26(水) 23:01:24.83 ID:8ramtweb0
スローライフ世界3:
外では春の嵐が続いているが、荒れ地とはいえこのような岩の洞窟があるとは思っていなかった。塒としている住人なり獣はいないようだが、なぜか獣避や風浄の結界処理がされているようで、特に汚れていたり空気が澱んでいることもない。ひとまず野営道具を出し無煙燈を使い光と暖を取る。まだ野営布を出すほどではない。帰ろうと思えば家に帰ることのできる距離だが、何かそんな気分にもなれなかった。煉瓦食の包みと穀物茶の水筒を降ろした旅袋から取り出す。煉瓦食は縦3シー、横15シーほどの棒状に焼き固めた小麦色の固形食で干し肉や刻み玉葱、玉蜀黍を混ぜ込んだ塩発酵乳味と紅宝玉、紫宝玉、黒宝玉などの刻んだ糖漬けの果実干しを混ぜ込んだ甘めの小麦味がある。光と轟音。窓代わりの横穴から雷で引き裂かれた空気と衝撃が伝わる。帰る気分になれないわけだ。ここはそれなりに過ごしやすい。暫く留まることにする。
81 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2025/03/31(月) 23:56:22.19 ID:4WVW0bY50
phase modulation:
◆
何にしても焚き火の輝きが、はじまった夜を照らしています。
焚き火《ボンファイア》
焚き火《ボンファイア》
精霊に近き錆び柄の猫人が二度呟くと炭火は息吹のように白く輝きました。
砂色の外套をまとった一メライほどの小柄な姿が灯火に照らされています。
◆
陽が落ちて数刻。
薪置きには充分な量があり、
次第に灰になる炭火に薪が継ぎ足されます。
炙られて燃え始める薪。
夜の領域に揺らめく橙色。
猫人は焚き火の傍らに座り、
火を絶やさぬようにしています。
どうしても眠くなれば納屋に移るのですが、
今は焚き火を続けています。
◆
“もう寝なよ”
揺れる火の中から焚き火の霊が猫人に言いました。
猫人は薪を足して少し考えました。
既に眠くはあったのです。
“引き継いでくれるかい?”
その問いに霊は頷きました。
◆
干し草の敷かれた納屋で猫人は眠ります。
ねむり、ねむり、ねむり……
続く夜は……
82 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2026/03/08(日) 21:02:09.88 ID:+/9Mc2960
それは暗く吹き荒ぶ吹雪の夜だった。ホバー推進により廃鉱へと進む最新鋭パワードアーマーのジェネレータは低く唸り続けている。これから交戦する幻獣の向こうでも張っているのかもわからないが搭乗員の生体脳にはどこか気だるさを覚えさせる振動であった。両腕の機銃が火を吹いた。幻獣の眷属が消し飛ぶ。当面は代行体を生成できないだろう。ホバー巡航を継続する。アノマリーヴォイド外周部のこの時点ではバスター兵装を使用するまでもない。だが決戦装備の《ソード》使用はやはり不可避だろう。そんなことはわかりきっている。吹雪を押し退けて推進する。自動照準と掃射。残弾70%。弾薬生成にシステムリソースを僅かに割り振る。想定より敵性体強度が高い。だがこんなものだろう。都合の良い戦場などそうはない。射撃。描かれる光条が敵を穿つ。ヴォイド中心部へと近付いて行く。
83 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2026/03/08(日) 21:04:22.51 ID:+/9Mc2960
くらいへや:
“これは、なんでしょうか?”
戸口に立つ青髪の乙女が呟きました。
館の主の座る向かいに光る大きな水晶の板らしきものがあります。
何かの光景が映し出されているようです。
“ああ、なんだい? きみも見るかい?”
館の主が振り向き、ひろめの肘掛け椅子に誘いました。
“色々怪しいけど、無料だよ? よっといで”
たたた、と空いた位置が細い指で叩かれました。
楽器の鍵盤を軽やかに叩くような動きでした。
青髪の乙女はこくりと頷いて座りました。
84 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2026/03/08(日) 21:06:54.69 ID:+/9Mc2960
スレイヤー装備のアサッシンを確認した。巡航から戦闘機動に移行する。スカウティングが絶対ではないとはいえ随分な相手だ。軽装アーマーながらその三次元機動とブレードは実に厄介だ。それは文字通りの必殺の一撃となりうる。まずは機銃を叩き込む。格闘戦はその後だ。ランダマイズされた偏差射撃をアサッシンはそれでも回避する。僅かにも当たりはしない。わかってはいる。この機動性がやつの身上なのだ。嘆息。肉を切らせるほかあるまい。あるいは骨すらも。だが絶つのだ。
85 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2026/03/08(日) 21:08:32.04 ID:+/9Mc2960
《旧世代のカビだ》《クエクトマシン兵装か》《シールドを展開しろ》《焼却処理を開始する》《アノマリーヴォイドは死んだ卵だが不死の界》
86 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2026/03/08(日) 21:09:51.62 ID:+/9Mc2960
《戦場で毎回戦闘システムのアシストのみをたのむ気か?》
《使えるものは使えるときに使うだけだ》
《その調子では早晩安寧の館に祭られるぞ》
《いつかは辿り着く場所だ》
87 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2026/03/08(日) 21:12:14.18 ID:+/9Mc2960
山賊A「貴公の脅威度は我々もよく知るところだ」
山賊A「対策を打った上で最大戦力である私単騎のみをぶつける事が最適解となった」
山賊A「貴公との戦いでは最精鋭の親衛隊すら足手まといとなる」
山賊A「危うい賭けに見えてやはり正解だった」
山賊A「いや……違う」
山賊A「やはり最後の最後で貴公は完封できないようだ」
山賊A「作戦は失敗だ。我々が掴み取れる正解など最初からなかった」
山賊A「、ごふ、っ」
88 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2026/03/08(日) 21:15:08.92 ID:+/9Mc2960
「ここは……!どこだ!?」
俺は完全に目覚めるとまったく知らない部屋に閉じ込められていた。
閉じ込めようは地獄の奥底の虜囚よりも厳重に思えた。
1ギガトン程の錘がDNAの如く連なる鎖の枷が手足に繋がっていた。
つまり四重苦である……これは末法の世! まさしくヨモスエである!
しかも地獄の奥底が焦げたような臭気がする。
俺は、ここで死ぬのか?
「その通りだ! 私はデス=グッド!」
「お前はここで死ぬのだ!」
「デス=グッド!? 何者だお前は!」
「名乗りはすでにあげたぞ! 死ぬが良い!」
「くっ!」
俺は地獄の鎖を解き放った!
おそらくは最後の戦いが始まる……!
「スピリット=バリア!」
「そこで守りに入るとはな! やはりお前には死以外の道は無いのだ!」
《エンドレス=ダンス》 武にして舞にてお前を葬ってやろう……!
to be continued……
89 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2026/03/08(日) 21:17:30.81 ID:+/9Mc2960
タタッ
《destiny》
《わかるか?》
タタタタッ
《これはお前が辿り着く運命の音だ》
タタタタタタタッ
「うぐ! ぁ!」
《お前の命をもらおう》
《殺めし魔にして鬼にして神》
《それが私だ》
「デス=グッド! そういう、ことか!」
90 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2026/03/08(日) 21:18:44.34 ID:+/9Mc2960
「ぐああぁ!」
《恐怖と痛みが染み渡ってきたようだな》
《吹雪に凍える哀れな犬のようだ》
「死ぬ……のか?」
《元よりお前は》
《断頭台への行進に……》
《死への歩みに抗えてなどいない!》
「うぐ、ああ!」
死に限りなく近付いた。
だがそのとき亡き師の魂は降神し……
俺はアーマメント=アームド=フェノメノンへ遷移した!
91 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2026/03/08(日) 21:20:24.90 ID:+/9Mc2960
「私は、アーマメント=アームド=フェノメノン」
「死をもたらす神すら鬼すら魔すら殺す事象の現出」
《三千世界殺しだと?》
《よかろう!》
《悪あがきの後に、闇に沈め!》
「効きはしない」「受けよ」「この一撃を……」
《ぐあ、あ》《あ》《あああああ!》
92 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2026/03/08(日) 21:21:20.08 ID:+/9Mc2960
デス=グッドは滅びました。
おめでとう! アーマメント=アームド=フェノメノン!
いつかはあなただった、その成れの果てのあなた!
93 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2026/03/08(日) 21:23:42.93 ID:+/9Mc2960
くらいへや:
“何かねこれはね”
移り変わる映像を見ていたあとで。
館の主がなにともいえないような表情でいます。
“物凄く元になった何かがあるような気がする”
“ぎりっぎりのぎりぎりかもしれない”
“どうと言う話でもないけど、それでもね”
“それとそのジャージメイドいいね? ぼくも着ようかな”
隣に座る青髪の乙女も、それはそれでなにともいえない表情でいました。
94 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2026/03/11(水) 00:42:39.83 ID:7aHIYRPt0
ふわっふわのふわっふわの夢だけ見ていたい。
彼女はそんなことを真夜中遅くにぼんやりと考えていました。
タタタッ、タタタッ、タタタッ……
《ヘルヘイム》にアサルトライフルの射撃音が響きます。
だけどもしかしたら此処は《アンヌン》とか《ヨモツ》……
《ヨモツ……》《なんだっけ?》
《というか、なんか大まかには同じじゃないかな?》
《死のイメージとか着想なんてそんなに変わるわけないし》
ふと長めの《呟き》が漏れましたがどうだって良いことではありました。
所在なき夢をみるように彼女はぼうと《ヘルヘイム》を跳躍し漂うことにしました。
儚げな白金の髪と白皙のかんばせにはどこか不釣り合いなようでいて、どこか似つかわしげな漆黒かつ頑健なボディアーマーに包まれ慣性航行は有効。
ともあれ相対していた《ゴブリン》たちは魔女のマナエンハンス弾により撃たれ倒れ、とうに明滅する灰のノイズになり消えています。
《弾薬生成装填》《リスポーン》まではさようなら。
うっかり《リルマーダー》に生成されたらきっと大変でしょうね。
《レッドキャップ》でも充分痛いと思う。困るね。
彼女は《ゴブリン》の種族特性である発生試行回数の暴力を知っていました。
《ゴブリン》は弱き者はとことん弱く、強き者はとことん強く《魔女》すら脅かしの存在でした。
負けなければ良いというものではないのです……
彼女は眼前にも頭上にも背中の後ろにも両脚の下にも広がる真夜中のごとくの闇のようでいて。
その実のところはふわっふわのふわっふわの《世界》に生きていました。
95 :
◆lu5mqPKdjRWD
[sage saga]:2026/03/12(木) 21:45:37.10 ID:4z160yQS0
戦闘領域:
《斧正! まことに良い言葉ですね! 親愛なる友として貴方も正して差し上げましょう! これが友が友に振るう親愛の刃!》
《初撃回避。回避演算リソースは十全。ですがああいうのは物を言わせておくだけで疲れますね。あの手の輩は最初期大戦後時代には少なくなかった存在だそうです。何にしても敵機体が複数持つ斧は高出力のビーム刃と質量を兼ね備えた自律型特殊兵装。曲者の斧です。システム負荷が軽微な内に仕留めましょう。ゆめゆめ首を刈られぬよう》
《ハハハハハハハハ……ここで弐の斧! フッハハハハハハハハ……》
《回避。全通信周波数だけでなくスピーカーからも垂れ流し。本当に何ですかあれは? あの者に速やかなる沈黙の金を》
《ダンダンダンダンダダダダ! 良い衝撃! 良い痛みです! つい避けてしまう己が忌々しい!音からして美しい! 友愛の銃弾が私の肉体に降り注ぐ! 外装センサーからの神経フィードバック! ありがとう! もっと当てに来てください! そして参!》
《回避。もういちいち言わなくても良いですね? 既によくよくご存じかと思いますが私はあの手の輩が嫌いです。第二領域リミッターカット、80%出力許可。機体状況が機体状況ですので無傷は望みません。半壊程度は呑み込みます。障害の速やかなる処分を》
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