シンジ「僕が?」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/02/17(金) 21:41:02.65 ID:B8hDc9Jn0
SS速報よりRに立て直し

はじめに

・新世紀エヴァンゲリヲンのTVアニメ版沿いに進行していきます。
尚、旧劇場版、新劇場版、鋼鉄のガールフレンド、2ndインプレッションの要素が含まれる場合があります。

・このスレはエロやグロ主体ではありません。
しかしながら、それらの要素が含まれる「かも」しれないのでこちらに立て直すことに致しました。

・展開に関するレスは配慮していただくと助かります。SS初心者なので反応はなんでも嬉しいです。

・アスカは旧です。ヤンデレ化。
特定の機関、人物に対してのアンチはないつもりですが、それでもいいと思う方のみ暇つぶしにお読みください。
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/17(金) 21:45:49.74 ID:B8hDc9Jn0
- ネルフ 本部 -

リツコ「テストスタート」

マヤ「ハーモニスク正常値。A10神経接続への干渉、ありません」

リツコ「続けて」

マヤ「深度をさげます。――……0.1、0.2、0番1番、ともに汚染区域に隣接。限界です」

リツコ「……ふぅ」

マヤ「やっぱり、まだまだ、ですか?」

リツコ「エヴァとのシンクロやハーモニスクが安定しているからといって楽観視はできないわよ」

リツコ『……シンジくん、レイ、上がっていいわよ』

シンジ&レイ『はい』
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/17(金) 21:48:49.49 ID:B8hDc9Jn0
- ネルフ本部 第三通路 自販機前 -

シンジ「(今日の晩御飯は何にしようかなぁ)」

◯◯「やぁ、君が碇シンジくん、かな?」

シンジ「え? えっと……そうですけど」

◯◯「――失礼。自己紹介がまだだったね。俺は加地。加地リョウジ。気軽に加地とでも呼んでくれ」

シンジ「は、はぁ」

加地「すこし、話がしたいんだが今は時間あるかな?」

シンジ「話、ですか?」

加地「そう、少し改まった話でね。もう少し静かな所に移動してくれるとありがたいんだが――」

シンジ「(なんだろう……)……それは、大丈夫ですけど」

加地「悪いな。それじゃ移動しようか。おっと、コーヒーでいいかい?」

シンジ「はい」

加地「付き合わせるついでに俺からおごらせてもらうよ」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/17(金) 21:50:22.81 ID:B8hDc9Jn0
- ネルフ 本部 郊外 スイカ畑 -

加地「ここなら、心配ない」

シンジ「あの、話っていったい?」

加地「シンジくんは生き物を飼ったことがあるかい?」

シンジ「……?」

加地「生き物はいいぞー。育てると色んなことが見えてくるしわかってくる」

シンジ「……そうですね」

加地「悪い。話を逸らすのは癖でね。ここにキミを呼んだのは父上について話たかったからだ」

シンジ「父さん?」

加地「……あぁ。シンジくんはお父さんについてどこまで知ってる?」

シンジ「……父さんのことはあまり知りません」

加地「親子なのに、なぜだい?」

シンジ「……あまり、会わなかったから」

加地「シンジくんは、養父に育てられたんだったね?」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/17(金) 21:52:27.41 ID:B8hDc9Jn0
シンジ「はい、そうですけど、あの、いったい……」

加地「キミのお父さんはある重大な隠し事をしている」

シンジ「隠し事、ですか?」

加地「あぁ。できれば、その隠し事を暴くために俺に協力してほしいんだ」

シンジ「協力?」

加地「そうだ。約束してくれるなら俺も君の味方になろう。約束するよ」

シンジ「……あの、ちょっと、意味が……」

加地「すまないな。詳しくは言えない。言ってしまえば君は協力を拒めなくなる。だから、嫌なら断ってくれてもいい」

シンジ「(拒めなくなるってどういうことなんだろう)」

加地「突然のことで驚きもあると思う。返事はすぐにとは言わないが、どうする?」

シンジ「………………」

加地「………………」

シンジ「……………どうして、父のことを知りたいんですか?」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/17(金) 21:54:29.29 ID:B8hDc9Jn0
加地「俺は昔からアトランティスの海底都市とかUMAとかには目がなくてね。どうしても興味がつきないんだ」

シンジ「父さんは、それと同じってことですか?」

加地「……少なくとも俺にとっては、ということにしておこうか。シンジくんもお父さんについて知らないことばかりなんだろう?」

シンジ「………………はい」

加地「興味だけで首をつっこむにはすこしこわいかな?」

シンジ「よく、わかりません」

加地「……そうか」

シンジ「あの、返事は、すこし待ってもらえませんか?」

加地「かまわないよ。近々、会うことにもなるだろうね」

シンジ「えーと、ネルフの職員、なんですよね?」

加地「いや、俺はフリーターみたいなもんさ」

シンジ「……?」

加地「セカンドチルドレンと一緒に会うことになる」

シンジ「……セカンド、チルドレン」

加地「かわいい女の子だぞ? それじゃ、今度は船上で会おう、それまでに答えを決めておいてくれ」

シンジ「あ、あの……っ!」

シンジ「行っちゃった……なんだったんだろう……加地、さんか……」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/17(金) 21:56:38.51 ID:B8hDc9Jn0
- ミサト宅 -

ミサト「ぷはぁ〜〜っ! くぅ〜〜っ! やっぱコレよねー!」

シンジ「……あの、ミサトさん」

ミサト「どしたの〜? シンちゃん」

シンジ「ネルフってフリーターでも入れるんですか?」

ミサト「ふりーたぁー?」

シンジ「はい、あの、ちょっと気になることがあって」

ミサト「フリーターって僕アルバイトォのフリーターってことでいいのかしら」

シンジ「たぶん」

ミサト「シンジくんも知ってると思うけど、ネルフ本部に入るためには専用のゲートがあるわよね?」

シンジ「はい」

ミサト「通るにはIDカードが必要になる、ここまで言えばわかるかしらん?」

シンジ「……(じゃあ、あの人は?)」

ミサト「……シンちゃん、もしかして気になる女の子でもできた?」

シンジ「なっ⁉︎ ち、違いますよ!」

ミサト「むふふ〜照れちゃってぇ〜! 隠さなくてもお姉さんは大丈夫よ?」

シンジ「ほ、ほんとに違うんですって!」

ミサト「まぁまぁ、いいからいいから。そうねぇ、IDが必要になったらリツコにでも言いなさい。見学ならできるから」

シンジ「だから違うって言ってるでしょ! 僕は加地さんって人がいたから!」

ミサト「…………」

シンジ「あの、ミサトさん、えびチュ、こぼれ」

ミサト「シンジくん、あんた、今、なんて言ったの?」

シンジ「え? あの、だから、僕は女の子じゃなくて」

ミサト「……フルネーム、聞いた?」

シンジ「……あ、はい。えっと、加地リョウジって言ってました」

ミサト「か、かかかかかか、かぁじぃ〜〜っ⁉︎」バンッ

シンジ「ひっ⁉︎ ミサトさん! 首が締まる!」

ミサト「ホント⁉︎ 本当に加持リョウジだって言ってたのね⁉︎」グイッ

シンジ「いただだっ! はい! たしかに加地だって言ってました!」

ミサト「…………」

シンジ「………(やっと離してくれた)……あの、ミサトさん?」

ミサト「…………あ、悪夢だわ」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/17(金) 21:59:32.49 ID:B8hDc9Jn0
- 翌日 ネルフ本部 ラボ -

リツコ「――加持くんが?」

ミサト「そうなのよ、昨日、シンジくんから聞いたんだけど」

リツコ「まさか。彼は今、ドイツでセカンドチルドレンに帯同しているはずよ。ありえないわ」

ミサト「…………同姓同名って可能性は?」

リツコ「MAGIのデータベースにそんな名前はないわよ」

ミサト「ちょっち、キナくさくなってきたわね」

リツコ「気にしすぎじゃない?」

ミサト「そうかしら? シンジくんは加持と面識はないはずだし……名前を知ってるのはどう考えてもおかしいわよ」

リツコ「……サードチルドレンの警護レベルをあげる?」

ミサト「いえ、しばらくは様子を見ましょう」

リツコ「そう。そういえばセカンドチルドレンと二号機の引き渡し期日、迫ってきてるわよ」

ミサト「いつ?」

リツコ「明後日。護衛には米艦隊がつくらしいわ」

ミサト「はぁ〜。またやっかみがあるのね」

リツコ「仕事よ。セカンドチルドレンは喜んぶんじゃないかしら」

ミサト「あの子は当然と思っていそうだけど」

リツコ「シンジくんも連れていってあげたら?」

ミサト「ん?」

リツコ「たまには息抜き、させてあげてもいいでしょう?」

ミサト「いっがぁ〜い! リツコからシンジくんを気にかけるなんて」

リツコ「ヤシマ作戦ではそれなりの戦果をあげたから。それだけよ」

ミサト「……そうね。それもいいかもしれないわね」

リツコ「…………」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/17(金) 22:02:06.18 ID:B8hDc9Jn0
- ネルフ本部 ??? -

冬月「君の息子に接触したようだが?」

ゲンドウ「心配ない。鈴はつけてある」

冬月「ふむ。しかし『加地』と名乗ったそうだが、いいのかね?」

ゲンドウ「……あぁ」

冬月「鳴らない鈴に意味はないのではないか?」

ゲンドウ「それならば鈴を変えればいいだけだ」

冬月「しかし、いずれ加地と加持が別人だと君の息子にわかるぞ」

ゲンドウ「……全てはシナリオ通りだ、冬月」

冬月「…………」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/17(金) 22:03:53.39 ID:B8hDc9Jn0
- ミサト宅 -

ミサト「――と、いうわけでぇ、明後日にちょっとした旅行に行くわよん」

シンジ「は、はぁ」

ミサト「セカンドチルドレンは、女の子よ? どう? 嬉しい?」

シンジ「…………(あの人の言ったことは本当だったんだ)」

ミサト「……シンちゃん?」

シンジ「あっ、いえ、あの、はい。わかりました」

ミサト「……そう? お友達も連れていってかまわないわよ」

シンジ「え? でも、いいんですか? 機密とか」

ミサト「そこは私の権限でなんとかしましょう。シンジくんは日頃から頑張ってくれてるんだもの。それぐらいしてもバチは当たらないわ」

シンジ「……あ…ありがとうございます。ミサトさん」

ミサト「いつかも言ったけど、あなたは、みんなに誇れる立派なことをやってるのよ? もっと胸をはりなさい」

シンジ「……本当に僕でいいのかなって思うんです」

ミサト「…………」

シンジ「誰かに言われて乗ってるだけだし、こわいんです」

ミサト「シンジくん――……」

シンジ「ご、ごめんなさい」

ミサト「……あなたの気持ちがどうであれ、あなたのおかげで結果私たちは生きていられる。今はそれだけを考えなさい。……ね?」

シンジ「……はい」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/17(金) 23:21:10.08 ID:B8hDc9Jn0
- アスカ 夢の中 -

看護婦「偉いのね、アスカちゃん、いいのよ、我慢しなくても」

アスカ「いいの、私は泣かない、私は自分で考えるの」

アスカ父「何がいいのかな?」

アスカ「――いいの。私はなんでもできる。もう子供じゃないの」

アスカ父「どうして新しいママからのプレゼントを捨てたりしたんだ?」

アスカ「私のことはほっといて!」

義理母「アスカちゃん……」

アスカ「いや! いやっ! 嫌! みんな大っ嫌い!」

キョウコ「アスカちゃん――」

アスカ「ママッ! いなくならないで! 私のママをやめないで!」

キョウコ「アスカ――」

アスカ「その手にあるのは違うわ! 私はママの人形じゃない! ねぇっ! お願いだからこっちを見て!」

キョウコ「一緒に死んでちょうだい」

アスカ「いやっ! ママッ! ママをやめないで!」

キョウコ「死になさい」

アスカ「いや! もういやぁっ!!!!!」

キョウコ「しね。しね」


アスカ「嫌ぁぁああっ!!!」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/17(金) 23:22:35.81 ID:B8hDc9Jn0
- オーバーザレインボー 艦内 -

アスカ「…………」

加持「どうした? 嫌な夢でも見たのか?」

アスカ「……なんでもない」

加持「そうか」

アスカ「……ねぇ、加持さん」

加持「ん?」

アスカ「……抱いて」

加持「こりゃまたなんとも魅力的な誘惑だな」

アスカ「――どうして⁉︎ 私はもう子供じゃない!」

加持「…………」

アスカ「胸だってもうこんなにあるのよ! ねぇ!」

加持「……アスカは、まだ子供さ」

アスカ「…………っ」

加持「……明後日、ミサトが受け取りにくるそうだ」

アスカ「…………」

加持「サードチルドレンも連れてくるそうだぞ」

アスカ「……興味ない」

加持「男だって話だが――」

アスカ「ガキになんて興味ない!」

加持「……しかし、彼は初めてのシンクロで40%を超えていたそうだぞ」

アスカ「――――うそぉっ⁉︎」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/17(金) 23:30:49.50 ID:B8hDc9Jn0
- オーバーザレインボー 当日 -

ケンスケ「まさにゴージャス! さすがは国連軍が誇る正規空母、"OVER THE RAINBOW"!

ミサト「よくこんな老朽艦が浮いてられるものねぇ」

ケンスケ「すげぇ〜っ! これがミニッツ級航空母艦! しびれるゥ〜〜っ!! おおーっ、空母が5、戦艦4、大艦隊だ!」

シンジ「ケンスケ、あまり身を乗り出すと危ないよ」

ケンスケ「いかりっ! いや! 碇先生! 誘ってくれてありがとな! ほんっと持つべきものは友達だよ!」

シンジ「あはは」

トウジ「ワシにはさっぱり良さがわからんわ」

ケンスケ「この良さがわからないだってぇ⁉︎ ……あっ! あっちのはアイオワ級母艦! アーレイバークレー母艦も!!」

トウジ「…………はぁ」

ケンスケ「おぉーっ! 凄い、凄い、凄い、凄い、凄い、凄い、凄い、凄すぎるーっ! トウジも男だったら涙を流すべき状況だね! これは!」

トウジ「さよか」

ミサト「ふふっ、連れてきた甲斐があったわ」



アスカ「――――ヘロォ〜ゥ、ミサトっ!」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/17(金) 23:33:00.49 ID:B8hDc9Jn0
ミサト「――アスカ、久しぶりね」

アスカ「……で? サードチルドレンはどこ?」

ケンスケ「お、おい。誰だよあのかわいい子」

トウジ「ほんまや、シンジ、知らんのか?」

シンジ「…………(たぶん、あの子が……)」

ミサト「ここにいるわよ」

アスカ「ふぅ〜〜〜〜ん」


トウジ&ケンスケ&シンジ「……………」


アスカ「あんたね! サードチルドレンは!」

トウジ「わ、ワシ?」

ケンスケ「――ぷっ」

アスカ「なによ? 違うの?」

ミサト「……アスカ、シンちゃんは、こっちよ」

アスカ「え、えぇ〜〜っ⁉︎ こんなにさえないやつぅ⁉︎」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/17(金) 23:35:53.26 ID:B8hDc9Jn0
アスカ「………………?」

シンジ「………………」

アスカ「………………」

シンジ「………………」


トウジ「なんや? あの二人。見つめあってるで」

ケンスケ「二人の世界かぁ? いやぁ〜んな感じ」

アスカ「………っ⁉︎ ち、ちがうわよ!」

シンジ「……(この子が、セカンドチルドレン)」

アスカ「……(さえないと思ったのになに? この感じ?)」


シンジ&アスカ「(……懐かしい?)」


加持「――二人とも気に入ったようでなによりじゃないか」

ミサト「………………そ、そそその声は……っ⁉︎」

加持「よっ、久しぶりだな。葛城」
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