シンジ「僕が?」

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513 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/05(日) 19:04:33.16 ID:CuFupm8M0
シンジ「――ミサトさん、大丈夫ですか? ミサトさん」

ミサト「はい、葛城ミサト、だいじょーぶであります」

シンジ「寝ますか?」

ミサト「ま、まだ寝ない。でも、もうやめとく」

シンジ「わかりました」グビ

ミサト「シンジくん、あなた本当の本当に強いのね」

シンジ「僕もはじめて知りましたよ」

ミサト「たまには飲みに付き合ってもらうのもいいかも」

シンジ「1人じゃ物足りない時もあるでしょ。そういう時は付き合いますよ」

ミサト「まだ顔は幼いんだけどね……」

シンジ「……」

ミサト「そんなに今回の出来事が大きかったの?」

シンジ「どうかな。自分じゃわからなくて」

ミサト「……今日は酔っ払っちゃったわ。だから今から話をすることは聞き流して」

シンジ「どうぞ」
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/05(日) 19:07:12.43 ID:CuFupm8M0
>>512
まぁ一応創作物ということでひとつ
元がアニメですし、世の中には絶対いないってこともないでしょうから
ロシア辺りにはいるんじゃないかな(偏見)
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/05(日) 19:13:52.96 ID:CuFupm8M0
ミサト「私の父はね、自分の研究、夢の中に生きる人だったわ。そんな父を許せなかった。憎んでさえいたわ」

シンジ「…………」

ミサト「母や私、家族のことなど、構ってくれなかった。周りの人たちは繊細な人だといってた」

ミサト「でも……ほんとは心の弱い、現実から、私たち家族という現実から、逃げてばかりいた人だったのよ。子供みたいな人だったわ」

シンジ「…………」

ミサト「母が父と別れたときも、すぐ賛成した。母はいつも泣いてばかりいたもの」

ミサト「父はショックだったみたいだけど、その時は自業自得だと笑ったわ」

ミサト「けど、最後は私の身代わりになって、死んだの。セカンドインパクトのときにね」

ミサト「私には分からなくなったの。父を憎んでいたのか、好きだったのか」

シンジ「…………」

ミサト「ただ一つはっきりしているのは、セカンドインパクトを起こした使徒を倒す。そのためにネルフへ入ったわ」

ミサト「結局、私はただ父への復讐を果たしたいだけなのかもしれない。父の呪縛から逃れるために」
516 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/05(日) 19:30:09.34 ID:CuFupm8M0
シンジ「僕はその代行者ってわけですか」

ミサト「…………」

シンジ「ミサトさんが指揮するネルフで僕が使徒を倒す。そうすることで、逃れようとしている」

ミサト「ご明察」

シンジ「いいんじゃないですか、それで」

ミサト「えっ」

シンジ「僕も使徒を倒したい、だから目的は一緒です」

ミサト「…………」

シンジ「僕が嫌々乗っていたり、言われるがまま、乗っていたら、どうして背負わせるのかって話になるんでしょうけど」

ミサト「…………」

シンジ「状況が変わった」

ミサト「……そうね」

シンジ「このアーモンドおいしいですね」

ミサト「ありがと……」

シンジ「女の子ってずるいですよね」

ミサト「お、女の子?」

シンジ「心の中では、感謝してないわけじゃない。けど、はっきりと区切りをつける」ガタッ

ミサト「な、なに?」

シンジ「みんながそうだとは言いませんけど。守らなければいけないルールがありますから」

ミサト「ちょ、ちょっとシンジくん、ちか」

シンジ「ミサトさんは、なにを守りたいんですか?」スッ

ミサト「……やっ……」

シンジ「……さて、寝ますか」

ミサト「………はっ?」

シンジ「僕は部屋に戻ります」

ミサト「えっ、あの、ちょっと」ポケー
517 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/05(日) 19:34:05.89 ID:CuFupm8M0
- シンジ 部屋 -


ゴロン


シンジ「(ふー、全然酔わなかったな)」

シンジ「(僕の、僕の実年齢はやっぱり……)」

シンジ「(いや、まだ子供でいられるなら子供でいよう。今はそれでいい)」

シンジ「(アスカにも全てを話せるわけじゃない。だから、今はまだ……)」
518 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/05(日) 19:37:59.28 ID:CuFupm8M0
- ミサト 部屋 -

ミサト「ちょっと待って、ちょっと待って、ちょっと待って」カリカリ

ミサト「なんであの瞬間私、キスされようとしてた?」

ミサト「はぁ⁉︎ シンジくんに⁉︎」

ミサト「……み、見事に虚をつかれた」

ミサト「うーん、男の子の成長ってすごいのねー」
519 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/05(日) 19:47:18.58 ID:CuFupm8M0
- 翌日 第三新東京市立第壱中学校 -

シンジ「おはよう、みんな」

トウジ「シンジ、おはよーさん」

シンジ「トウジ、僕を一発殴ってもらえないかな」

トウジ「はぁ? やぶからぼうになんやねん?」

アスカ「……シンジ、別に言わなくたって」

シンジ「いいんだ。僕がこうしたいだけだから」

ケンスケ「なんだなんだぁ?」

シンジ「トウジもケンスケも、ごめん。僕は記憶喪失じゃなかったんだ」

トウジ&ケンスケ「はぁ⁉︎」

シンジ「演技だったんだ。嫌なことから目を背けるための」

トウジ「演技ってお前、そんなこと、できたんか?」

ケンスケ「そ、そうだよ! とても演技には見えなかったぞ!」

シンジ「嘘をついてたんだ。だから、殴ってほしい」

トウジ「……今の話、ほんまなんか?」

アスカ「全部ってわけじゃないのよ! ただ」

シンジ「アスカ、いいんだ。アスカは僕をかばってるだけだよ」

トウジ&ケンスケ「…………」

トウジ「よし、わかった。ワシも細かいことは嫌いや。そんなワシの性格を知って言うとんのやろ」

シンジ「うん」

トウジ「せやったらワシはシンジの心意気に答えなあかん」

ケンスケ「と、トウジ」

ヒカリ「なに? どうしたの?」

マナ「なにかあったの?」
520 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/05(日) 19:52:47.60 ID:CuFupm8M0
アスカ「鈴原! あんた!」

トウジ「女はだぁっとれ! これは男同士の会話や! なぁシンジ」

シンジ「うん、そうだね」

ヒカリ「え? アスカ?」

マナ「鈴原くん?」

トウジ「思いっきり行くで。手加減なんか期待すんなや」

シンジ「いいよ」

トウジ「……っ! オラァッ!」


ガンッ ガタガタ


シンジ「いつっ……」

アスカ「シンジ!」

ヒカリ「す、鈴原ぁっ!」

マナ「あ……」

シンジ「いいんだ。洞木さんもマナもごめん。僕、記憶喪失なんかじゃなかったんだ」

ヒカリ「えぇ⁉︎」

マナ「シ、シンジくん……?」

トウジ「これでワシはチャラや!」
521 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/05(日) 20:50:54.42 ID:prOhP7JnO
良いねー
というか復帰早いし
筆も速いのは凄いなw
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/05(日) 22:45:50.56 ID:NTMAu7RN0
よく書いてくれた
伺いは不要だ
君の好きに書きたまえ
523 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/05(日) 22:50:49.53 ID:CuFupm8M0
- 第三新東京市立第壱中学校 昼休み -

トウジ「なんかよーわからんのー」

ケンスケ「つまり、碇は無意識に別人になりきってたってことかぁ?」

アスカ「この単細胞ども。別人じゃないわ。記憶をなくしてたふり」

ヒカリ「そうだったんだ……」

マナ「…………」

シンジ「みんな、ごめん」

トウジ「あぁ、もう謝るのはなしや」

ヒカリ「それだけ、プレッシャーがあったってことだよね。それなら私も、なにも言えないよ」

マナ「……でよ」

ケンスケ「ん?」

マナ「なんでよ! 守ってくれるって約束だったじゃない!」

シンジ「…………」

トウジ「な、なんや?」

アスカ「ちょ、ちょっと、ここ教室」

マナ「私がどんな気持ちで賭けたかわかる⁉︎ ムサシとゲンタの安否がかかってるのに……」

シンジ「守ってみせるよ」

マナ「えっ……」

シンジ「もう逃げないって決めたから」

マナ「だって、シンジくん。一度……」

シンジ「たしかに僕は逃げた。それについては言い訳はしようがない。だけど、まだ取り返しがつく」スッ

マナ「えぅ、あの……手」

シンジ「マナは一度賭けた。後戻りはできないはずだ。だからもう一度、僕に賭けてほしい」ジッ

マナ「えっ、えぇ……」

シンジ「みんな、無事で会えるように、僕は精一杯頑張るよ。だから、もう一度、チャンスがほしいんだ」

マナ「…………」

アスカ「…………」

ヒカリ「…………」

シンジ「ダメだって言っても、僕は助ける。一度した約束なんだ、守るよ」

マナ「あ……あの……取り乱してごめんなさい」
524 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/05(日) 22:53:16.90 ID:CuFupm8M0
ヒカリ「あ、アスカ」コショコショ

アスカ「え、えっ?」

ヒカリ「碇くん、どうしちゃったの?」

アスカ「あー、うーん? えーと」

ヒカリ「ちょ、ちょっとカッコいい……」

アスカ「だ、だめよ! あれは私のだから!」

ヒカリ「あ、ちが、その、雰囲気、大人びてる、余裕を感じるの」


マナ「あの、ごめんなさい。……その、手、離してくれると……」

シンジ「信じてくれて嬉しいよ。ありがとう」

マナ「……か、かっこいぃ」ポー


ヒカリ「マナ、大丈夫かな」

アスカ「な、なにが?」アセアセ

ヒカリ「碇くん、凄く人気でると思うよ。アスカ、しっかりね」
525 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/05(日) 23:03:09.84 ID:CuFupm8M0
トウジ「ほぇ〜。やるもんやのー」

ケンスケ「僕が守ってみせる! キリッ! 言ってみたいなー」

シンジ「トウジ」

トウジ「はいはい、なんや?」

シンジ「今度、一緒にお見舞いに行くよ」

トウジ「あぁー、気を使ってるんやったら……」

シンジ「そうじゃないんだ。親友の妹のお見舞いに行くのそんなに迷惑かな?」

トウジ「…………親友か、へへ、はじめてやな。シンジからそう言ってきたのは」

シンジ「ケンスケのこともそう思ってるよ」

ケンスケ「あぁ? ぼ、僕も?」

シンジ「うん。なにかあったら何でも話そう」

ケンスケ「あ、あぁ……」

トウジ「よしっ! わかった! 親友となったら紹介せんわけにはいかんわな!」

シンジ「うん。何でも、話そう。ぶつかる時があってもいいんだ。仲直りできるから」

トウジ&ケンスケ「……シンジ」

トウジ「おぉ! なんか青春しとる気になってきたぁ!」

ケンスケ「まぁ、この僕に頼みたいことがあったらなんでも言えよな!」
526 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/05(日) 23:15:49.15 ID:CuFupm8M0
マナ「……シンジくんってかわいい系だったよね……」

ヒカリ「な、なんで? 中心に立つタイプだった?」

アスカ「ま、まぁ、私が育てたっていうのかしら。まったく、シンジもまだまだね」

ヒカリ「アスカ、どんな魔法使ったの……」

シンジ「さ、続き食べよう」

アスカ「……あの、シンジ? なんか急に大人びてない? 背伸びしてんでしょ?」

シンジ「ん? そんなつもりないけど、ハナにつくかな」

アスカ「まぁ、いや! かなりキザ!」

ヒカリ「ちょっとアスカ」

シンジ「そうかな」

アスカ「……そうかなってそれだけぇ?」

シンジ「普通でいるだけだけど、まだ慣れてないんじゃない?」

アスカ「慣れてないっていうか、困惑っていうか」

シンジ「あ、それおいしそうだね。洞木さん」

ヒカリ「こ、これ? 得意なんだ。よかったら食べる? えへへ」

シンジ「そう? じゃあもらお……」

アスカ「人の話聞きなさいよ!」スパーンッ
527 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/05(日) 23:34:58.90 ID:CuFupm8M0
シンジ「いてて……」

ヒカリ「ちょ、ちょっとアスカ! 碇くん食べようとしてただけじゃない!」グイッ

シンジ「っとと」

ヒカリ「碇くん、大丈夫?」

アスカ「ヒカリ? なにしてんの?」

ヒカリ「いきなりぶつなんてひどいわよ!」

アスカ「…………」ピクッ

シンジ「いや、僕ならいいんだ」

ヒカリ「でも……」

アスカ「へぇ〜〜〜?」ピクピクッ

シンジ「だって、2人は仲良いじゃないか。洞木さんもアスカのことわかってるはずだよ」

ヒカリ「…………」

アスカ「気に入らない気に入らない! なんかシンジ変よ!」

シンジ「どう言えばいいか」

アスカ「その困ったような感じもムカつくわ! 1人で大人になったつもり⁉︎」

シンジ「(こうなったらアスカは止まらないからなぁ)」

アスカ「私の方が全然っ!」

シンジ「(アスカはプライドが高い。同年代だからこそ負けず嫌い。でも、そこを指摘しても素直に認められない、かといって謝るのも……)」
528 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/05(日) 23:35:58.84 ID:af65Re/Zo
>>521-522
文の書き方で自演丸出し
529 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/05(日) 23:42:53.07 ID:CuFupm8M0
まぁ、コメントはなんでも嬉しいです
自分用で書いてるのも大きいんであんま荒れないようにお願いします
530 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/05(日) 23:59:10.57 ID:CuFupm8M0
アスカ「聞いてるの⁉︎」

シンジ「うん、聞いてるよ」

アスカ「へぇ、じゃあなんて言ってた? 今」

シンジ「アスカの方が頭もいいし、僕はアスカにかなわないって思ってるところが多いんだ」

アスカ「そうじゃな……」

シンジ「それに、僕は、アスカと喧嘩したくないんだ」

アスカ「うっ……」

シンジ「ぶつかることが嫌なわけじゃない、ただ、仲良くできるなら、話してわかることならそうしたい」

アスカ「…………」

シンジ「アスカはどうしたい?」

アスカ「私は、1人で大人になってるつもりなのが気に入らない! それだけよ!」

シンジ「僕は、子供だよ。今もどうしていいか一生懸命考えてるんだ」

アスカ「はん。また人の顔色うかがってるじゃない」

シンジ「誰にでもじゃないよ。僕はアスカと向き合いたい。それだけだ」

アスカ「…………」

シンジ「…………」ジッ

アスカ「……ふん」
531 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 00:04:56.04 ID:FoWh17/L0
マナ「……き、気まずいね……」

トウジ「まぁ、シンジは苦労するやろなー」

ケンスケ「僕らもこの空気に慣れた方がいいのかもしれないな」

ヒカリ「…………」

トウジ「およ? 委員長、どないしたんや」

ヒカリ「う、うぅん。なんでもない」
532 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 00:11:29.04 ID:FoWh17/L0
シンジ「アスカ、少し屋上に行かない?」

アスカ「なんで? ここで食べればいいじゃない」

シンジ「少し話したいことがあるんだ」

アスカ「私、わかってると思うけど、今機嫌悪いのよ」

シンジ「そうだね」

アスカ「それでも行きたいわけ?」

シンジ「うん、お願いしたい」

アスカ「……はぁ。わかったわよ」

トウジ「お? ご夫婦で移動か?」

シンジ「うん。ちょっと移動するから」

ケンスケ「いやぁ、碇から愛されてるねぇ〜」

アスカ「べ、別にそんなんじゃ!」

シンジ「……さ、行こうか」

アスカ「あ、うん。ちょっと待って」
533 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 00:23:20.14 ID:FoWh17/L0
- 学校 屋上 -

アスカ「それで、話って?」

シンジ「マナのことなんだけど、アスカにも協力してほしいんだ」

アスカ「……具体的になにするの?」

シンジ「そうだな……。まずはロボットの無力化なんだけど」


マリ「やっほ〜! おひさぁ〜!」ヒョコ


アスカ「あっ! あんた!」

シンジ「……?」

マリ「いやぁ、ちょうどいいところに来てくれたにゃ〜。学校の中はガードが固くて」

アスカ「いつもいつも屋上なのも特定されないわけ?」

マリ「ん〜? まぁ、そうなったらそうなった時?」

シンジ「アスカ、この人は?」

マリ「あっれぇ〜? ひどいなぁ〜ワンコくん! 私のこと忘れちゃったの〜?」

アスカ「…………」ピクッ

シンジ「……どこかで会った?」

マリ「会った会った! んもー! 更衣室であんなに話したのにー!」

アスカ「ちょっと、なに言ってるわけ?」ピクピクッ

シンジ「更衣室……あぁ、えぇと、マリ、さん?」

マリ「いやぁ〜もうちょっと頭の回転はやかったらいいんだけどにゃ〜。でも、まっ、及第点♪」

シンジ「アスカと知り合いだったの?」

マリ「いろいろあってねぇ〜。改めまして、よろしく♪ ネルフのワンコくんっ♪」
534 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 00:31:52.24 ID:FoWh17/L0
アスカ「ちょっと、現れてほしい時は出てこなくてなにやってたのよ」

マリ「戦自と政府への破壊工作やってたよー。肩がこっちゃった」

アスカ「さ、さらりと言うのね」

マリ「うん。別になんてことないし」

シンジ「…………」

マリ「ごめんねぇ、姫。本当は今日も姫に会いに来たんだけど、今、興味あるのはワンコくんなんだよねぇ」

シンジ「僕?」

マリ「君、雰囲気かわったね?」

シンジ「…………」

マリ「どこまで、思い出したの?」

シンジ「……君は、誰だ?」

マリ「さて、誰でしょ? あれ? 自己紹介してなかった?」

アスカ「……?」

シンジ「僕は、マリという人を知らない」

マリ「そりゃそうだよねぇ〜。イレギュラーなんだもの」

シンジ「…………」

マリ「エヴァの呪い。実年齢、違うんでしょ?」

シンジ「……っ!」

アスカ「あんた達、なに言ってるの……?」

シンジ「どこかで落ち着いて話したいって言ったら?」

マリ「おっ♪ ワンコくんがエスコートしてくれるの?」

シンジ「そういうことになるね」

マリ「いやぁ〜、心惹かれちゃうなぁ〜」
535 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 00:40:09.67 ID:FoWh17/L0
シンジ「駆け引きは好きじゃないんだ」

マリ「私は面白いことだぁ〜いすき」

シンジ「僕をからかうのは楽しい?」

マリ「まぁ、退屈しのぎにはなるかにゃ?」

アスカ「んもぉ! こっちの話を聞け!」

マリ「あぁ、ごめんごめん。姫。ワンコくんに夢中になっちゃった」

アスカ「なんの話をしてるの?」

マリ「さぁて? 何の話かにゃ?」

シンジ「…………」

アスカ「し、シンジ?」

マリ「おぉ、ワンコくんそんな目もできるんだ」

シンジ「どっち側?」

マリ「ふふ〜ん。どちらでもないって言ったら?」

シンジ「それじゃもう一つだね」

マリ「いいなぁ〜その目。ゾクゾクするなぁ〜」

アスカ「…………」
536 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 00:50:50.53 ID:FoWh17/L0
マリ「姫がいるから、これ以上踏み込んだ話はできないねぇ〜」

アスカ「私が邪魔ってこと⁉︎」

シンジ「……そうじゃないんだ」

マリ「そーそー。色々あるんだよ」

アスカ「いいわ。黙ってるから話しなさいよ。ただし、私もここで聞く」

マリ「助かるぅ〜! それじゃワンコくんに質問! 思い出したのはいつ?」

シンジ「つい最近だよ。厚木基地の出撃の時に」

マリ「にゃるほどー、うーん、早すぎるなー。本当はもっと辛い思いをしてもらってからだったんだけど」

シンジ「そうか、だから知ってたんだね」

マリ「ま、そゆこと♪」

シンジ「それで、マリさんはいつから?」

マリ「にゃはは、女性に聞くのは失礼じゃない?」

シンジ「……でも、僕とは違う。だって、僕はマリさんを知らない」

マリ「…………」

シンジ「さっき、イレギュラーといったよね」

マリ「言ったっけ?」

シンジ「……イレギュラー……本来ならいるはずがない……だけど、僕と似ていて僕のことを知ってる……」

マリ「おっおっ? ちょっとヒント与えすぎ?」アセアセ
537 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 00:59:13.04 ID:FoWh17/L0
シンジ「……もうひとつの……協力者がいるね。誰?」

マリ「ちょっとマズったかにゃ」

シンジ「アスカ」

アスカ「……なによ?」

シンジ「マリさんと知り合ったのはいつ?」

アスカ「ん、と、浅間山の出撃のあと」

シンジ「それからマリさんの知り合い誰かいた?」

アスカ「…………」

マリ「(ひめぇ〜! 言わないでぇ〜!)」ブンブン

アスカ「……はぁ。加持さんよ」

マリ「あちゃぁ」ガックシ

シンジ「加持さんが。…………そうか。だから最初に僕にコンタクトをとってきたのか。わざわざ印象づけるために」ブツブツ

マリ「…………」

シンジ「加持さんは、僕に打ち明けようとしてたのか。でも、なぜ? 味方に引き入れるため?」

マリ「それは違うよ。私たちは姫とワンコくんの味方。引き入れるんじゃなくて、味方なの」

シンジ「…………」

マリ「ゲンドウくんとゼーレ、そして私達。三者の対立構造はやがて激化するよ。それは避けて通れない」

シンジ「……そんなことはさせない」
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 01:18:39.15 ID:FoWh17/L0
マリ「んーん、これは既定路線なのよ。決定づけられた運命といっていい」

シンジ「…………」

マリ「運命を仕組まれたチルドレン。そして、ゼーレは裏死海文書を、ゲンドウくんは目的の為に。ワンコくんもわかってるっしょ?」

シンジ「ガフの部屋は開かせない」

マリ「それ、無理。必要なマテリアルは全て揃うよ。そうなったらもう誰にも流れは止められない」

シンジ「全部エゴじゃないか! 認められない!」

マリ「どうするつもり? 相手はネルフ、そして世界政府だよ」

シンジ「………」

マリ「エヴァで世界を滅ぼす? 量産計画が間に合ってない今なら可能かもしれないけど、本末転倒じゃん!」

シンジ「……なんとかしてみせる」

マリ「ワンコく〜ん。根性論じゃどうにもならないんだって。妥協案って必要じゃない?」

シンジ「それじゃだめなんだ!」

マリ「ふぅん。それならお手並み拝見しようかな?」

シンジ「…………」

マリ「姫を助けてあげてね」

シンジ「まだ、時間は残されてる」

マリ「あ、もしかしてワンコくんって夏休みの宿題を最終日にやっちゃうタイプ? 時間なんてあっというまにすぎてくよー」
539 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 01:24:15.43 ID:RRUQK3ySO
はえ〜、すっごい即筆…
酒の量は流石にギャグだったが、質は相変わらずのど安定だな
540 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 01:34:05.38 ID:FoWh17/L0
シンジ「アスカにこだわるのはなぜ?」

マリ「さぁて? なんでかな?」

シンジ「…………ふぅ」

マリ「おりょ? 乗ってこない? もっと言葉遊びしよーよー」

シンジ「いや、情報はもう渡すつもりないんだよね」

マリ「せいかぁ〜い」

シンジ「だったら、戦自の話をしようか」

マリ「気がついてた?」

シンジ「アスカに先にコンタクトをとってたのは、裏でなにかやってた。それぐらいはわかるよ」

マリ「ま、さっき破壊工作してたって言っちゃたしね」

シンジ「加持さんがルートを用意してくれてるの?」

マリ「アフターケアはおまかせあれ。ワンコくん達はロボットね」

シンジ「流れは同じか」

マリ「今までと同じだよ。おおまかな流れは一緒。だけど、微妙にズレてきてる」

シンジ「うん」

マリ「でも、最後も違うなんて希望は持たないでね。例えばAルートとBルートがあっても辿り着く場所は同じ。収束しちゃうよ」
541 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 01:46:31.21 ID:hAA3EKClO
シンジの正体が新劇場版のQ設定なのか?
542 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 02:05:55.88 ID:FoWh17/L0
いずれ明らかになりますのでノーコメントで
今日はこれまでです、また後日
543 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 13:42:11.83 ID:FoWh17/L0
- 放課後 洞木宅 -

アスカ「ごめんね。ヒカリ、いきなり遊びにきて」

ヒカリ「どうしたの? 友達なんだから普通だよ」

アスカ「……うん」

ヒカリ「――碇くんとは一緒に帰らなくてよかったの?」

アスカ「うん、なんか、距離感じちゃってさ。あいつ、どう思う?」

ヒカリ「どうって……?」

アスカ「記憶戻ってからおかしいのよね。少なくとも、私に話してないことあるのはたしかだわ」

ヒカリ「なにかあったの?」

アスカ「昼休みの屋上ですこし。なにを話してるかちんぷんかんぷんだったけど」

ヒカリ「私は……今の碇くん素敵だと思うな」

アスカ「……そうかな」

ヒカリ「人ってまわりの影響で変わっていくものだもの。時には子供になったり、大人になったり。碇くんの変化をアスカが受け止めてあげなくちゃ……かわいそうだよ」

アスカ「そうなのかな……。なんか急すぎてついてけない。私が引っ張ってやってたのに、なかったことにされてるみたいで、1人で抱えこんじゃってさ」

ヒカリ「ふふっ。アスカだって最初の頃と比べてだいぶ変わったんだよ。この短い期間に」
544 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 13:50:03.80 ID:FoWh17/L0
アスカ「あぁ〜ぁ、難しい」ゴロン

ヒカリ「難しくしてるのはアスカだと思うな。考えすぎなところ、あると思う。最初の頃のアスカは碇くんのことしか見えてなかった」

アスカ「…………」

ヒカリ「今も、碇くんのこと考えてるのは変わらないんだろうけど、落ち着いて、余裕もできた分、色々と考えすぎてるんだよ」

アスカ「恋愛がめんどくさくなって投げだす人の気持ち、今なら少しわかる」

ヒカリ「まだはやいよ。見切りをつけるのは簡単だけど、焦っちゃだめ。碇くんに色々、助けてもらったんでしょ?」

アスカ「…………うん」

ヒカリ「なんで、アスカばっかり」ボソッ

アスカ「ん? なに?」

ヒカリ「うぅん。なんでもない。とにかく、一度、碇くんと話してみて。じゃないと、本当に碇くん、どこかに行っちゃうかもしれないよ」

アスカ「シンジが、どこかに、ねぇ――」
545 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 14:07:12.83 ID:FoWh17/L0
- 夜 ミサト宅 -

シンジ「おかえり」

アスカ「……ただいま。ミサトは?」

シンジ「今日は、少し遅くなるってさっき連絡があったよ」

アスカ「ふぅん、あっそ」

シンジ「夜ご飯はどうする?」

アスカ「食べる。けど、あぁそうか、私が久しぶりに作ってあげるわ」

シンジ「いいの? 嬉しい」

アスカ「なにがいい?」

シンジ「昨日の肉がたくさんあるから野菜炒めとかどうかな?」

アスカ「いいわよ」

シンジ「あの、アスカ」

アスカ「ん? なに? あ、冷蔵庫にあったプリンなくなってる。ミサトね」ガチャ

シンジ「昼間の屋上のことなんだけど、アスカ、わからないことだらけだと思うんだ」

アスカ「…………」

シンジ「話せる時になったら、最初に言うよ」

アスカ「あたし、メガネにもあんたにもついていけてない」

シンジ「うん」
546 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 14:08:54.10 ID:FoWh17/L0
アスカ「シンジのことは好き。だけど、ワガママになってるのね」

シンジ「…………」

アスカ「前は、シンジに見てもらうことが叶えばなんでもよかった。私だけを見てほしかった。それが全部だった」

シンジ「うん」

アスカ「今は見てもらうだけじゃいや。もっと別のこと、相手に求めることが増えてるってわかる」

シンジ「……それは、なにもおかしいことじゃないよ」

アスカ「嘘をつかれるのはいや。1人で先にいかれるのもいや。私のことを考えてくれないのもいや」

シンジ「ぜ、全部は、時と場合によっては、難しいと思うけど」

アスカ「頭の中でぐるぐる考えても、最後は、あんたのことが好きなのよ。悔しいことにね」
547 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 14:16:31.74 ID:FoWh17/L0
シンジ「僕の方が、アスカに助けてもらってるんだ。今の僕があるのも全部アスカのおかげだよ」

アスカ「…………」

シンジ「本心なんだ。心の底からそう思ってる。これからも、アスカの助けが僕には必要だよ」

アスカ「それで?」

シンジ「お願いだよ。アスカ。どうか、僕のこと見捨てないでほしい」

アスカ「はぁ?」

シンジ「な、なんかおかしなこと言ったかな」

アスカ「普通今の流れで……ま、そっちのがあんたらしいか……」
548 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 14:41:39.87 ID:FoWh17/L0
- ネルフ本部 発令所 -

ミサト「使徒?」

マコト「二分前に突然現れました」

オペレーター「第6サーチ、衛星軌道上へ。接触まで後2分」

シゲル「目標を映像で捕捉」


第10使徒サハクィエル「…………」


職員「おおっ……」

マヤ「お、おっきい」

シゲル「マヤちゃん、今の台詞、もっかい」

マヤ「……不潔」

ミサト「でかすぎない? 常識を疑うわね」

リツコ「見た目から推測すると、重量、質量、共に過去最高でしょうね」

マコト「探査衛星、目標と、接触します。」

オペレーター「サーチスタート。データ送信、開始します」

シゲル「受信確認……過去のデータをモニタリングします」


第10使徒サハクィエル「…………」キィィン ドーン


ミサト「ATフィールドを落とした?」

リツコ「新しい使い方ね」

ミサト「たいした破壊力ね。こんな使い方もあったなんて……」

マヤ「落下のエネルギーをも、利用しています。使徒そのものが爆弾みたいなものですね」

リツコ「とりあえず、初弾は太平洋に大外れ。で、2時間後の第2射がそこ。後は確実に誤差修正してるわ」

ミサト「学習してる、ってことか」

マコト「N2航空爆雷も、効果ありません」

シゲル「以後、使徒の消息は不明です」

ミサト「……来るわね、多分」

リツコ「次はここに、本体ごとね」

ミサト「その時は第3芦ノ湖の誕生かしら?」

リツコ「富士五湖が一つになって、太平洋とつながるわ。本部丸ごとね」

ミサト「碇司令は? まだ連絡つかないの?」

シゲル「衛星通話の有効範囲内ですが、使徒の放つ強力なジャミングのため、連絡不能です」

ミサト「MAGIの判断は?」

マヤ「全会一致で撤退を推奨しています」

リツコ「どうするの? 今の責任者はあなたよ」

ミサト「日本政府各省に通達。ネルフ権限における特別宣言D-17。半径50キロ以内の全市民は直ちに避難。松代にはMAGIのバックアップを頼んで」
549 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 14:49:37.51 ID:FoWh17/L0
マコト「ここを放棄するんですか?」

ミサト「いいえ。ただ、みんなで危ない橋を渡ることはないわ」


放送『政府による特別宣言D-17が発令されました。市民の皆様は速やかに指定の場所へ避難してください』

放送『第6、第7ブロックを優先に、各区長の指示に従い、速やかに移動願います』


リツコ「やるの? 本気で?」

ミサト「ええ、そうよ」

リツコ「あなたの勝手な判断で、エヴァを3体とも棄てる気? 勝算は0.00001%。万に一つもないのよ」

ミサト「ゼロではないわ。エヴァに、いえ、シンジくんたちに賭けるだけよ」

リツコ「――葛城三佐っ!」

ミサト「現責任者は私です!」

ミサト「やることはやっときたいの……。使徒殲滅は私の仕事です」

リツコ「仕事? 笑わせるわね。自分のためでしょ?あなたの使徒への復讐は」

ミサト「そうよ。でもあの子たちなら、シンジくんならきっとやってくれるわよ」
550 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 14:56:52.27 ID:FoWh17/L0
- ネルフ本部 作戦戦術室 -

アスカ「えーっ、手で、受け止める!?」

ミサト「そう。落下予測地点にエヴァを配置、ATフィールド最大で、あなたたちが直接、使徒を受け止めるのよ」

レイ「使徒がコースを大きく外れたら……?」

ミサト「その時はアウト」

アスカ「機体が衝撃に耐えられなかったら?」

ミサト「その時もアウトね」

レイ「……勝算は?」

ミサト「神のみぞ知る、と言ったところかしら」

アスカ「これでうまく行ったら、まさに奇跡ね」

ミサト「奇跡ってのは、起こしてこそ初めて価値が出るものよ」

アスカ「つまり、何とかして見せろ、って事?」

ミサト「すまないけど、ほかに方法がないの。この作戦は」

アスカ「作戦と言えるの!? これが⁉︎」

ミサト「ほんと、言えないわね。だから、いやなら辞退できるわ」

アスカ&レイ&シンジ「…………」

ミサト「みんな、いいのね。一応規則だと遺書を書くことになってるけど、どうする?」

アスカ「別にいいわ。そんなつもりないもの」

ミサト「終わったらステーキおごるから、食べに行きましょ」

レイ「……葛城三佐」

ミサト「ん?」

レイ「私、肉、嫌いです」

ミサト「あぁ、はい」
551 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 15:13:40.74 ID:FoWh17/L0
マヤ「データ、だします。これが最後のデータです。使徒による電波撹乱のため、目標喪失」

ミサト「具体的な話にはいるわ。正確な位置の測定ができないけど、ロスト直前までのデータから、MAGIが算出した落下予想地点が、これよ」

アスカ「こんなに範囲が広いの?」

リツコ「目標のA.T.フィールドをもってすれば、そのどこに落ちても本部を根こそぎえぐることができるわ」

ミサト「ですから、エヴァ全機をこれら三個所、A、B、Cに配置します」

レイ「この配置の根拠は?」

ミサト「勘よ」

アスカ「カン?」

ミサト「そう。女の勘」

アスカ「げぇっ⁉︎ 何たるアバウト、ますます奇跡ってのが遠くなっていくイメージね」

シンジ「…………」

ミサト「シンジくん、さっきから黙ってるけど、緊張してる?」

シンジ「あ、いえ」

アスカ「ま、シンジは私が守ってあげるから心配ないわ!」
552 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 16:31:48.40 ID:1JfntXQKO
>>542
あぁそういうことではなくQだとエヴァの呪縛でアスカとかも見た目中学生で中身25歳だったから
酒のくだり別におかしくないんじゃないかと
553 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 17:52:21.35 ID:FoWh17/L0
>>552
ご想像におまかせしますよ
ギャグと思うのもよし、自然と思うのもよし

では続けます
554 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 18:06:37.13 ID:FoWh17/L0
- ネルフ本部 発令所 -

シゲル「目標を最大望遠で確認!」

マコト「距離、およそ2万5千!」

ミサト「高高度からきやがったわね……エヴァ全機、スタート位置!」

アスカ&レイ&シンジ『了解!』


ピュイ ピピピ………


シンジ『アラート? この動いてるのなんですか?』

シゲル「厚木基地方面より正体不明の信号が受信! この信号は、前回と同じやつです!」

ミサト「このクソ忙しい時にっ! 距離は⁉︎」

マコト「音速を超えるスピードで接近中! 2分後にこちらに到着します!」

シンジ『――そんなっ⁉︎ 嘘だっ!』
555 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 18:20:07.13 ID:FoWh17/L0
- 初号機 エントリープラグ内 -

ミサト『レイ、アスカ、シンジくん、時間がないわ。今回はあっちは無視して。使徒殲滅を最優先』

シンジ「(そんな、こんな流れ、僕は知らない)」

レイ&アスカ『了解!』

ミサト『シンジくん? どうしたの? 返事は?』

シンジ「ミサトさん! お願いがあります! 僕達の判断に全てをまかせてくれませんか!」

ミサト『シンジくん……?』

シンジ「必ず使徒は止めてみせます! ミサトさん! お願いします!」

ミサト『マナちゃんのことが心配なのね?』

シンジ「……っ! そうです! だから、お願いします!」

ミサト『1人と人類を天秤にはかけられないわ。悪いけど命令は……』

シンジ「くそっ! くそっ!」ガンッ

アスカ『……シンジ、どうしたいの?』

シンジ「アスカ……?」

アスカ『なにか、やりたいことあんでしょ。言ってみなさい』

ミサト『アスカ! エヴァ三機でも成功率は限りなく0なのよ⁉︎』

アスカ『どっちみち死ぬなら同じことでしょ。今さらなにビビってんのよ。賭けるなら最後まで賭けてみなさい』

ミサト『そういうことじゃ……』

シンジ「アスカ! 戦自のロボットを止めに行ってくれ! こっちに向かってるのなら時間はかからないはず、それまでは僕が持ちこたえてみせる!」

レイ『……命令違反』

シンジ「綾波、ごめん。今回は少し痛い思いするかもしれない」

レイ『痛いのは、いい。成功する?』

シンジ「成功させるんだ!」

アスカ『ま、今のタイミングならそのあんたも悪かないかも。ミサト、シンジが熱血してるけど、どうするの?』
556 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 18:40:15.14 ID:FoWh17/L0
ミサト『目標は光学観測による弾道計算しかできないわ。ということは、MAGIが距離1万までは誘導しか無理』

リツコ『予測落下地点に間に合わなくてもアウトよ?』

ミサト『シンジくん、あなたに、人類、いえ、私達の命全てを賭けることになる』


シンジ「それでも僕は、やるって決めたんだ! みんなを守ってみせます!」


ミサト『男はそうでなくっちゃ! 少しでも躊躇ったら撤回させるつもりだったけど、シンジくんの好きな通りやってみなさい!』

リツコ『……はぁ。私達、死んだわね』

シンジ「アスカ! 音速は直線上じゃないと維持できない! レーダーを見ながら最速で走って! 5秒後にカウントする! マヤさん、カウントお願いします!」

アスカ『了解!』

マヤ『り、了解! カウントスタート5秒前』

シンジ「綾波は僕と一緒に使徒を止める落下地点を目視しながらだよ、マコトさん!こちらも10秒後にでます!」

マコト『了解した! カウントスタート10秒前』

マヤ「カウント開始します! 5.4.3.2……弐号機スタート!」

アスカ『……っ!」ドンッドンッドン

シゲル「アンビリカルケーブル切断を確認! 弐号機内部電源に切り替わりました! 厚木基地方面に向かい加速状態に入ります!」
557 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 19:01:14.77 ID:FoWh17/L0
オペレーター『使徒接近中! 高度は2万3000!』

シンジ「(……母さん……)」

マヤ『初号機! シンクロ率が100%を突破!上昇を続けています!』

マコト『5.4.3.2……スタート!』

シンジ「綾波! 行くよ!」ドンッドンッドン

レイ『……っ!』ドンッドンッドン

シゲル『初号機、零号機もアンビリカルケーブル切断を確認! 内部電源に切り替わりました!』

シンジ「ぐぅぅぅ……っ!」

マコト『弐号機もシンクロ率100%を超えました!』

レイ『碇くん! 座標がずれてる!」

シンジ「ミサトさんっ!」

ミサト『緊急コース形成! 107から105! 急いで!』

オペレーター『使徒! 加速! 高度1万5000!』

レイ『――だめ! 碇くん、こっちじゃ間に合わない』

シンジ「僕が間に合う!」キーーン

アスカ『シンジっ!! 死んだら承知しないからね!!」

シンジ「大丈夫だよ! アスカ! 通信する余裕があるかわからない! 遭遇したら動力部だけを狙って止めて!」

アスカ『了解!』
558 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 19:08:07.13 ID:RRUQK3ySO
場面の状況についての質問ならいいと思うが、
展開とか正体とかの質問はあり得んだろ…
思慮が足らんと言わざるを得ない
559 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 19:21:47.44 ID:FoWh17/L0
シンジ「――ここだっ!」ズザザザザァ

オペレーター『初号機、確定地点に到達! 高度1万を切りました!』

ミサト『思ったよりもでかい!』

レイ『……っ!』

マヤ『零号機! 速度あがりません! 到達までおよそ30秒!』

レイ『碇くん!』

シンジ「――綾波、気にすることないよ。エヴァは心を写す鏡なんだ」

レイ『……っ』


シンジ「フィールド全開っ!!!」


マコト『初号機と使徒、まもなく接触します!」

マヤ『す、すごい、この数値は』

リツコ『…………』


第10使徒サハクィエル「…………」

シンジ「こいっ! 僕が受け止めてやるっ!」


アスカ『こっちもあと10秒で遭遇する! すれ違いざまに横殴りぶちかましてやる!』

レイ『くっ……』

アスカ『ファースト! 底意地の悪いところ見せてやりなさいよ! あんた! 人形じゃないんでしょ!』

レイ『……私は……私は……』
560 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 19:38:55.88 ID:FoWh17/L0
- ネルフ本部 発令所 -

シンジ『……ぐぅぅぅう……!』ググッ

第10使徒サハクィエル「…………」


マコト「初号機に接触!」

ミサト「シンジくん! レイとアスカが来るまで持ちこたえて!」


シンジ『うあぁあああっ……!」グググゥッ


ドドーンッ!


ミサト「なに⁉︎ 衝撃波⁉︎」

シゲル「初号機より強烈な電磁波を確認! 使徒のATフィールドを中和しています!」

ミサト「ここ地下どれだけだと思って……その余波がここにとどいたの⁉︎」

レイ『フィールド全開!』

シゲル「零号機も速度あがりました!」

リツコ「マヤ、初号機のシンクロ率は?」

マヤ「300%付近です!」

リツコ「……人に戻れなくなるわよ。シンジくん」

ミサト「っ⁉︎ シンジくん! 聞こえる⁉︎」


シンジ『ぐあぁああ……な……なん……ですかぁ……!』グググゥッ

第10使徒サハクィエル『…………!』ググッ


ミサト「それ以上、シンクロ率を上げてはだめよ! 上げられるならだけど!」

マヤ「初号機、左腕、及び右腕損傷!」

レイ『碇くんが見えた! 弐号機は?』

アスカ『――こっちもそろそろ、ロボット見えたぁっ!」
561 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 20:00:24.23 ID:FoWh17/L0
- 第三新東京都市 シェルター内 -

ヒカリ「――鈴原ぁっ! またお菓子持ってきたの⁉︎」

トウジ「ええやないか。これが人生最後のお菓子かもしれへんし」

ケンスケ「ま、シンジたちがなんとかしてくれるさ」

ヒカリ「んもぅ! でもさっきの揺れ凄かったね」

マナ「……私、ちょっと見てくる」

トウジ「はぁ⁉︎ あかん! それはあかんで! 前ワシらそれで死にそうな目に!」

ケンスケ「悪いことは言わないからここにいろって!」

マナ「あなた達は無責任すぎる! シンジくんたちは命をかけてるのよ!」

トウジ「……まぁ……」

ヒカリ「…………」

マナ「なにかできるかじゃない、見に行かなくちゃ。友達がどんな場所で戦ってるのかを」

ケンスケ「…………」

トウジ「……わかった。せやけど、前、ワシらはえらいことしてしもうたからな。今回はシェルターでたとこから眺めるだけや」

ヒカリ「ちょ、ちょっと、だけど、こわいよ」

マナ「……シンジくんたちはもっとこわいよ。目の前にいるんだよ、わけのわからないものが」

ヒカリ「…………」ギュゥ

ケンスケ「少し、見るだけなら――」
562 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 20:20:53.66 ID:FoWh17/L0
- 第三新東京都市 シェルター 外 -


ビュウーーー バタバタバタ


ヒカリ「空が紫……?」

ケンスケ「風が……台風みたいだ!」

トウジ「なんや、なにが起こってるんやこれ」


マナ「――……見て! あっち! 丘の上!」


ケンスケ「あれは……初号機だ!」

トウジ「シンジか! なんで1人しか! 初号機ってあんなに小さかったか?」

ケンスケ「場所が遠いってのもあるけど、体が半分以上埋まってみたいだ!」

マナ「もう1つきてるみたい!」

ヒカリ「……うそ……あの大きいの受け止めるの……碇くん……あんなことしてたの……」

ケンスケ「あっちの機体は綾波だ! うっ! 風を巻き上げてる」

ヒカリ「ゴホゴホッ……アスカは⁉︎」

トウジ「あぁ、えぇと、赤いやつやったよな?」

ケンスケ「見当たらない……」

マナ「なにかあったんだわ、なんだろう」

トウジ「おっ! 綾波もシンジと一緒に押し返すみたいやで! よっしゃー! やったれー!」

ヒカリ「なんで? こわくないの? ……私、こわい」

マナ「ヒカリ?」

ヒカリ「私、戻りたい。ねぇ、もう戻ろう」

マナ「…………」

ヒカリ「私達とは違うんだよ。シンジくん達がすごいっていうのはもうわかったから」

トウジ「委員長、それは違うで」

ケンスケ「シンジ、泣いてたからなぁ」

ヒカリ「えっ」

トウジ「ワシらが前に抜け出した時、シンジ、泣いとったんや」

ヒカリ「あっ……」

マナ「みんなこわいのよ……死ぬのは、痛いのは、誰だってこわい」
563 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 20:33:19.39 ID:FoWh17/L0
- 弐号機 エントリープラグ内 -

アスカ「まったく、邪魔くさいんだからぁっ!」キーーーン

ムサシ『赤い機体、引き返せ。使徒は俺たちが片付ける』

アスカ「通信回線? ってことは、あんたがマナの言ってたやつね!」

ムサシ『マナ⁉︎ マナを知ってるのか⁉︎』

アスカ「おかげで今こっちはいい迷惑よ!」

ムサシ『ま、待て、マナは今――』

アスカ「ごちゃごちゃうっさいわねぇっ! 忙しいのよ! 動力部だけ狙うから大人しくしてなさい!」

ムサシ『――こちらを落とす気か! 前回はうまくやられたが今回はそうやすやすとは!」

アスカ「黙ってろッッ!!!」
564 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 20:48:21.75 ID:FoWh17/L0
- ネルフ本部 発令所 -

シゲル「弐号機、目標とせっしょ――あ、いえ、正体不明機失速! 推進力を失った模様!」

ミサト「ナイスよアスカ!」グッ

アスカ『シンジッ! 私がつくまで持ちこたえてっ!』

リツコ「引き返すのに止まっては駄目! 勢いをたもったまま旋回して!」

アスカ『了解!』

シゲル「弐号機! 速度をたもったまま大きく迂回!」

シンジ『ぐぅぅぅ!』

レイ『……あぅっ!』

マヤ「零号機、脚部損傷!」

リツコ「やはり、エヴァ二体では無理なんだわ」

ミサト「シンジくんのシンクロ率は高いのに……!」ギリッ

リツコ「あの使徒はATフィールドそのものよ。自身を爆弾にして落下してきている。初号機が400%を超えれば可能でしょうけど」

綾波『……っ!』

シゲル「零号機が衝撃に耐えられそうにありません!」

シンジ『綾波……っ! ぐぅぅうああああっ!!!』グググゥッ

マヤ「初号機さらにシンクロ率が上昇! 310.315.320………」

リツコ「やめなさいシンジくん!」


シゲル「し、使徒を押し返しはじめています!」


シンジ『――綾波! 今だっ! プログナイフを!』

綾波『私が離したら……』

シンジ『はやくッッ!!!』

綾波『了解』ジャキン
565 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 21:03:25.83 ID:FoWh17/L0
綾波『……っ!』 ビュン

グサッ

第10使徒サハクィエル「」


ドーーーーンッ



職員「おぉ……っ! やった! やったぁ!」パチパチ

ミサト「ふぅ……」

リツコ「シンジくん? 聞こえる? シンジくん?」

シンジ『はぁはぁ……はい、聞こえてますよ』

リツコ「はぁ。なんとか間に合ったようね」

マヤ「こ、今回は死んじゃうかと思いました」

シゲル「俺も俺も〜」

ミサト「シンジくん、アスカ、レイ、よくやったわ」

シンジ『はぁはぁ……』

レイ『碇くん、ごめんなさい』

シンジ『え? どうしたの?』

レイ『私、なんの役にもたたなかった』

シンジ『あははっ。綾波がいたから倒せたんだよ』

アスカ『シンジ! ロボットは止めといたわよ!』

シンジ『アスカもお疲れ様』

アスカ『あんなの雑魚よ。私にも残しておきなさいよねぇ〜本命は使徒なんだから』

シンジ『次は、そうする……だけど、少し疲れた。ミサトさん』

ミサト「ん? なに?」

シンジ『回収班がくるまで、少し眠ります。それと、賭けてくれて、ありがとう……』

ミサト「私達はまた、シンジくんに守られたわね。ゆっくり眠りなさい――」
566 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 21:23:47.27 ID:FoWh17/L0
- 東京第三新東京都市 某所 屋上 -

マリ「いま〜わたしの〜ねがぁ〜いごとが〜♪」

マリ「――……ふぅん……同時に処理できちゃったかぁ」ペロリ


ゴロン


マリ「どうしよっかなぁ」


加持「――パンツ見えてるぞ」

マリ「うん? どーでもいい」

加持「シンジくんにご執心みたいじゃないか」

マリ「まぁ、流れを止めるつもりみたいだからねぇ」

加持「それが……ダブルブッキングをした理由か」

マリ「試す権利ってあるじゃん?」

加持「女に試されるのはいつものことなんでね」

マリ「まぁ〜〜全然違うけど、どうしよっかなぁ」

加持「…………」

マリ「私達はワンコくんと姫の味方だけど、私の計画とワンコくんのやりたいこと違うってことなんだよねぇ〜……でも、味方。これって矛盾してない?」

加持「…………」

マリ「どうしよっか♪」

加持「なにを考えてる?」

マリ「ワンコくんにさぁ、きつーく睨まれた時、ゾクゾクしちゃってさぁ〜。ワクワクしちゃったんだぁ〜」

加持「時間は着実に進んでいる。ターニングポイントになる参号機はもうすぐさ」

マリ「――かなぁ〜うならば〜♪ つば〜さぁ〜を〜…………」
567 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 22:24:39.15 ID:RH6N0bjs0
568 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 23:36:58.46 ID:FoWh17/L0
- 南極大陸 戦艦上 -

リツコ『――報告は以上です』

ゲンドウ「そうか」

リツコ『安否の心配はしてくださらないんですのね』

ゲンドウ「結果は聞いた。話せていることが無事の証明になる」

リツコ『ご子息の件はいかがいたしますか?』

ゲンドウ「なぜ、変わった」

リツコ『おそらく、セカンドチルドレンの影響だと推測されますが――』

ゲンドウ「自己犠牲もか」

リツコ『その件に関しては……』

ゲンドウ「ダミーは最終調整段階に入っている」

リツコ『はい、まだいくつかテストは必要ですが、近い内に実用化できます』

ゲンドウ「シンジはそれまでもてばいい」

リツコ『……と、言われますと』

ゲンドウ「洗脳しろ。自己犠牲は必要ない。アレに残る用途は予備の道具としての価値だけだ」

リツコ『し、しかし、どうやって』

ゲンドウ「方法はまかせる。帰国次第、葛城三佐に通達。シンジとセカンドチルドレンの同居を正式に解消する」

リツコ『……人格破綻する可能性が高いですが』

ゲンドウ「かまわん。廃人になってもいい。――以上だ」

プッ

冬月「やりすぎではないのか?」

ゲンドウ「……やりすぎということはない。遅すぎたぐらいだ」

冬月「しかし、ユイくんの息子でもあるんだぞ。廃人にまで追い詰めては……」

ゲンドウ「目的のためだ。犠牲はやむを得ない」

冬月「……うぅむ……」

ゲンドウ「冬月。これまでたくさんのものを犠牲にしてきた。無駄にしないための生贄だ」ニィ
569 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 23:54:57.73 ID:FoWh17/L0
- 翌日 ネルフ本部 ラボ -

ミサト「――はぁぁあ⁉︎」

リツコ「そんなに大きな声をださなくても聞こえるわよ」

ミサト「だ、だだだぁって! リツコが⁉︎ シンジくんと住むぅっ⁉︎」

リツコ「碇司令の命令でね」

ミサト「な、なんでぇ⁉︎」

リツコ「パイロット2人の面倒を見させるのは負担になると判断されたそうよ」

ミサト「碇司令がぁ? それ本当? 私を気づかってくれたってわけぇ??」

リツコ「もちろん、それは建前。日向くんに仕事を押しつけたのが内部監査員の報告でバレたみたいね」

ミサト「げぇっ⁉︎ まぁじぃ⁉︎」

リツコ「よってミサトはこれからは1人の面倒を見るだけでよく、尚且つデスクワークに専念できるってわけ」

ミサト「あ、あぁ〜〜それなら、納得」

リツコ「…………」カキカキ

ミサト「でも、シンちゃんは家庭的だから食事の心配ないし、アスカもシンちゃんのこと好きだから、2人で暮らした方がいいんじゃ?」

リツコ「2人きりでいる時間が長くなって子供でも妊娠したらどうするつもり?」

ミサト「あぁ〜」

リツコ「コンドームをつけても100%避妊できるってわけではないのよ」

ミサト「それは……たしかに……」

リツコ「ミサトが帰宅しなければ、歯止めがきかなくなる可能性がある。会うなとは言ってないわ。ただ、それは避けるべきよね」

ミサト「そうね。会えないわけじゃないものね……」

リツコ「シンジくん達にはミサトの口から言う?」

ミサト「はぁ……。言いづらいけど、そっちのがいいでしょうね……アスカになんて言われるか……」

リツコ「それも監督官の仕事のうちね。がんばって」
570 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 00:15:36.95 ID:K9j1+Tdp0
- 第三新東京都市第壱中学校 昼休み 屋上 -

シンジ「――あれ? 洞木さん?」

ヒカリ「碇くん。1人でいるのめずらしいね。アスカ達は?」

シンジ「お昼食べてるよ。洞木さんこそ、こんなところでめずらしいね」

ヒカリ「……うん。なんだか、1人で考え事したくて」

シンジ「そっか。ここっていい場所だよね。誰もいないし、そういう時は」

ヒカリ「みんな使わないもんね。景色もいいんだけど、なんでだろうね」

シンジ「そうだね……言われてみればそうかも」

ヒカリ「碇くんも1人になりたかったの?」

シンジ「少し、考え事してたから。一緒だね」

ヒカリ「うぅん。一緒なんかじゃないよ」

シンジ「ん?」

ヒカリ「はぁ……。実は、昨日ね、鈴原達とシェルターにいる時、少し外に出てみたの。あ、ほんとに出ただけなんだけど」

シンジ「…………」

ヒカリ「碇くんやアスカや綾波さんってあんなのと戦ってたんだね」

シンジ「うん、まぁ」

ヒカリ「選ばれるってだけでも凄いのに、勇気がいるんだなって思った。私達とは違うってこわくなったの。でもそんな時マナに言われたの――」

シンジ「…………」

ヒカリ「――誰だってこわいって。アスカや碇くんたちに申し訳なくなっちゃって」

シンジ「僕たちはエヴァのパイロットだけど、結局は大人の都合で乗ってるんだ。誰でも乗れるわけじゃないから、乗るしかない」

ヒカリ「…………」

シンジ「アスカはプライドを持って乗ってる。綾波は繋がりを求めて。僕はたまらなくこわくて嫌だった」

ヒカリ「……うん」

シンジ「パイロットとしての価値しかないって思うとむなしくてさ」

ヒカリ「でも、みんな感謝してるよ」

シンジ「それでも、僕が望んだわけじゃなかったから。でも、今は違うんだ。自分の意志で乗ってる。パイロットとしての価値しかなくてもそれでいいんだ」

ヒカリ「……どうして?」

シンジ「みんなが、それぞれ違うみんながいるのが当たり前だから」
571 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 00:24:02.05 ID:K9j1+Tdp0
シンジ「洞木さんは真面目だから、自分を責めることなんかないよ」

ヒカリ「そ、そうかな」

シンジ「うん。僕だってパイロットじゃなかったらシェルターにいる。立場が変われば、その視点でしか物事が見えなくなるから」

ヒカリ「……ちょっと、難しいね、えへへ」

シンジ「あぁ、えっと、その、つまり」

ヒカリ「いいの。言いたいこと、なんとなくわかるから」

シンジ「……そっか。とにかく気にしなくていいよ。アスカともいつも通りいてくれたら喜ぶと思う」

ヒカリ「うん……友達だもの」

シンジ「そうだね……」

ヒカリ「ふぅ……風が気持ちいいね」

シンジ「うん」

ヒカリ「もし、もしもっとはやく碇くんに話かけてたら――」

シンジ「ん?」

ヒカリ「うぅん……なんでもない、なんでも」
572 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 00:43:59.00 ID:K9j1+Tdp0
- 夜 ミサト宅 -

アスカ「はぁっ⁉︎ どういうことよ⁉︎」バンッ

ミサト「ですからぁ〜シンジくんはリツコの家に引っ越しすることになりましたぁ〜」

シンジ「……どうして?」

ミサト「あのぅ〜わたしのサボりが碇司令にバレたらしくぅ〜」

アスカ「なんですってぇ⁉︎ ミサトが馬車馬のごとく働いてきなさいよ! 休日返上で!」

ミサト「……そ、そりはぁ、したくても、したら死んじゃうっていいますかぁ〜」

アスカ「許さないわよ!」バンッ

シンジ「でも、僕たちだけでも生活できますよ?」

アスカ「そうよ! 私だって料理覚えたんだし!」

ミサト「そこはねぇ〜。シンジくんたちが仲よすぎるのが問題なのよ」

アスカ「はぁ?」

ミサト「その、私がいないことで、子供でも妊娠したら困るっていうか」

シンジ「ぶっ」

アスカ「……あぁ〜」

ミサト「歯止めがきかなくなるのを心配してるのよ」

アスカ「まぁ、そうねぇ」

シンジ「いや! そこは否定しようよ!」

アスカ「私に欲情しないの?」

シンジ「いや、そんなことを言ってるわけじゃ」

ミサト「学校でも会うんだし、放課後とかデートする分には何も言わないわ。ただ、その、ね? 連日やっちゃうとゴムしてても妊娠の確率あがるのよ」

アスカ「……私達が我慢したら?」

ミサト「隠れてヤルでしょ? 若さってのはそういうもんよ」

アスカ「(どっちみち監視されてる状況でやるつもりなんかないのに)」

シンジ「僕は1人暮らしでもいいですけど」

ミサト「シンちゃんもせっかく打ち解けやすくなってきてるんだし、もったいない気がすんのよね。リツコもそんなに悪いやつじゃないし」
573 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 01:00:19.74 ID:K9j1+Tdp0
アスカ「……私はいや!」

シンジ「(また知らない流れだけど、アスカと距離が近づきすぎたのが原因か……それなら、納得できるか)」

ミサト「学校とかでも会えるじゃない! お願いっ!」パンッ

アスカ「嫌よ! なんで⁉︎ なんで毎回毎回こんなに邪魔がはいるの⁉︎ きっと誰かが邪魔しようとしてんじゃないの⁉︎」

ミサト「それは考えすぎよ」

アスカ「だいたいミサトがサボらなければこんなことには……!」

ミサト「サボらなかったら帰ってこれなかったから、結局、同じことよ?」

アスカ「仕事はやく処理できない無能だって言ってんのよ!」

ミサト「お、鬼上司ね……」

シンジ「(どうしようかな。ミサトさんに乗ってもいいけど、アスカの為には反対すべきかな)」

ミサト「シンちゃんはどう?」

アスカ「…………」

シンジ「僕も反対です。アスカと住みたいと思ってます」

ミサト「え、えぇ? シンジくんも?」

アスカ「し、シンジ……」

シンジ「はい、僕たちはパイロット同士ですからなにも起きませんよ」

アスカ「う、嬉しい……」ギュウ

ミサト「抱きついてる状況を見せつけられても?」

シンジ「ちょ! こ、これは! アスカ! 離れて!」

アスカ「……はっ⁉︎……ごほん……」バッ

ミサト「碇司令の決定だから、覆すのは超がつく難易度よ。反対しても保安部を使って力づくでって話もありえるわ」

アスカ&シンジ「…………」

ミサト「正式な辞令が降りるのは碇司令が帰国するまで、今日を含めて2日の猶予がある。だから、それまでに2人で折り合いをつけておいて」

アスカ「なによ、結局お願いって言ってもこうなるんじゃない。拒否権なんかなかったんだわ」

ミサト「……ごめんなさい。穏便にいくならと思ったんだけど」

アスカ「言い訳は聞きたくない」

シンジ「………(リツコさんかぁ、なるべく近づきたくないなぁ)」
574 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/03/07(火) 01:37:22.51 ID:K9j1+Tdp0
- ミサト宅 アスカ部屋 -

ゴソゴソ

シンジ「……あの」

ゴソゴソ

シンジ「アスカ?」

アスカ「(ここでもない、あっちでもない、どこにあんのよ監視カメラは)」

ゴソゴソ

アスカ「シンジ、漫画でも読んでて」

シンジ「うん……」

ゴソゴソ

アスカ「(こういうのってコンセントとかが相場じゃないのぉ⁉︎)」

シンジ「アスカ、少女漫画読むの?」

アスカ「あ? あぁ、それ、ヒカリの」

シンジ「借り物か」ペラッ

バサバサッ ゴトン

アスカ「(ない、ないないないないないない! どこにあんのよ!)」

シンジ「アスカ……離れてくらしても、大丈夫だよ」

アスカ「――いやっ! 絶対にいや!」

シンジ「父さんは、容赦ないから。ミサトさんが言うように取りつく暇もないと思う」

アスカ「それでも嫌なの! 泣きそうになる!」

シンジ「……アスカ、大丈夫」ギュウ

アスカ「シンジは平気なの? 今まで暮らしてきたのに」

シンジ「平気なんかじゃないよ。仕方なくもない。アスカと暮らしたいよ」

アスカ「シンジ」ギュウ

シンジ「僕はアスカのことを守りたいんだ」

アスカ「……うん」

シンジ「逃げても、いいと思ってるんだ。アスカと一緒なら」

アスカ「ほ、本当? そ、そこまで私のことを……?」

シンジ「もちろんだよ」

アスカ「シンジ。ちょっと変わったぐらいでひどいこと言ってごめん。私、なんでもやる」

シンジ「いや、それはいいんだ」

アスカ「違うの。私どうかしてた。殺してやりたい昨日の私」

シンジ「いや、あの」

アスカ「なんで、私のことこんなに求めてくれただなんて。私全然気がついてなかった。シンジ、だって、まだ好きだって言ってくれてないんだもん。ヒカリから告白は聞いたけど、私達の関係だってエッチしたけど、でも――」

シンジ「ちょ! アスカ!」

アスカ「今の言葉で全部どうでもよくなった。全部。簡単だって思われてもいい。シンジのこと好きだから。シンジだから。もっとはやく言ってくれたら昨日の使徒だって、あぁ、あの時の私殺してやりたい。死にたい。でも幸せすぎて死にたくない」

シンジ「……あの?聞こえてる?」

アスカ「ごめん、シンジ、私コロコロ変わってワガママで矛盾しててごめん。でもシンジが私のこと愛してくれるなら、私シンジのことなんでもしてあげる。だから一緒に――」
575 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 01:51:29.17 ID:K9j1+Tdp0
ピンポーン


シンジ「アスカ、こんな時間に誰だろう?」

アスカ「――えっ?」


ドタドタドタドタ


ミサト「シンジくん! アスカ! って抱き合ってるとこごめん……じゃなかった! すぐ離れて!」

シンジ「み、ミサトさん? なんですか?」

保安部員「失礼します」スッ

アスカ「……っ⁉︎」

保安部員「本日付けでサードチルドレンは赤木博士宅にご移動願います」

ミサト「ちょ、ちょっと! いきなり⁉︎ まだ碇司令帰国してないでしょ⁉︎」

保安部員「たった今、辞令がおりました。文書はおって通達されます」

アスカ「聞いてたのね⁉︎」

ミサト「……?」

アスカ「タイミング! おかしいじゃない!」

保安部員「……荷物は必要ありません。赤木博士宅に後日、配達されます」

アスカ「ミサト! こいつら私達の会話聞いてたのよ! こんなの許されるの⁉︎」

ミサト「あ、アスカ? どういうこと?」

シンジ「まさか、父さんが――?」

アスカ「監視カメラと盗聴器があるんでしょ⁉︎」

保安部員「存じ上げません。上の決定ですので」

アスカ「なんでよ! あんたら考える脳みそないの⁉︎」

保安部員「手段は問わないとの通達です」カチャ

ミサト「――拳銃⁉︎ ちょっと!誰の家で抜いてんのよ!」




576 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/03/07(火) 02:05:14.32 ID:K9j1+Tdp0
アスカ「くっ……!」

ミサト「銃をおろしなさい、腕折るわよ」ガシッ

保安部員「仕事です。葛城三佐」

ミサト「アスカ、監視って本当なの?」

アスカ「状況考えてみなさいよ!」

ミサト「……なにもここまでやらなくてもいいはずよ。命令したのは誰?」

保安部員「答えられません」


リツコ「――ミサト、お邪魔してるわよ」


ミサト「リツコッ⁉︎」

アスカ「やっぱり、あんたの仕業だったのね!」

リツコ「誤解しないでちょうだい。監視をしていたのは認めるわ」

ミサト「どういうこと! 監視カメラがここにあるの⁉︎」

リツコ「盗聴器もね。今、2人は逃げる算段をたてようとしていた。保険をかけていたのよ」

ミサト「監視なんて! 私は聞いてないわ!」

リツコ「あなた、言ったらバレてたでしょう。家族ごっこにうつつをぬかすようじゃ」

ミサト「なんですって!」

リツコ「逃避行なんて許されないわよ。シンジくん、アスカ」

アスカ「とことん趣味の悪い女! 吐き気がするほど嫌いなのよ! 他人の覗きが趣味⁉︎ ぶち殺してやりたいわ!」

リツコ「どうぞ、できるものならね。でも、今は無理なようだけど」

シンジ「…………」

リツコ「シンジくん。アスカを殺人者にしたいの? 逃げた所で、捕まるのは時間の問題よ」
577 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 02:16:49.99 ID:K9j1+Tdp0
シンジ「父さんの命令ですか?」

リツコ「どうして?」

シンジ「リツコさんがエヴァに乗るのを強制はしない。するならば父さんだ」

ミサト「……リツコ、あんた、まさか、碇司令と……」

リツコ「碇司令はあなたにやる気がないなら乗るなと言ったはずだけど?」

シンジ「それは建前です。僕が乗らなければ、困るのは同じでしょ」

リツコ「…………」

シンジ「僕が行けば、アスカ達の安全は保障されますか?」

アスカ「いやっ! シンジ! それはいや!」

シンジ「アスカ、会えなくなるわけじゃないんだ、大丈夫だよ」

リツコ「賢明な判断ね。あなた達の今後はミサトから聞いた通りまでなら許可します」

シンジ「踏みこむタイミングを狙ってたんでしょ」

ミサト「……っ! リツコ! あんた!」

リツコ「私はミサトほど甘くはないわよ、さ、行きましょうか」

アスカ「シンジ! ごめん! 私があんなこと言ったから! ごめん!」

シンジ「いいんだよ、アスカ。理由なんていくらでも作られたんだろうから。また学校でね」

リツコ「……シンジくん。変わったわね」

シンジ「そうでもありませんよ、行きましょうか。リツコさん――」
578 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 02:56:47.28 ID:BjpXMrcXO
関係ないけどEOEでリツコ宅をホームにするssを思い出す。
途中でエタったけど、ゲンドウの呪縛から解いていくのが新鮮な組み合わせだった
579 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 03:35:00.34 ID:4z0dDoXIO
>>1はエヴァSSをはじめるのが十年遅かった
当時でもこの速度と内容ならそれなりに話題になってたろうに
580 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 03:37:50.24 ID:eiwayGgRO
しかし10年前にマリはいないからなあ
581 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 05:59:47.56 ID:TQTbZMcio
そもそもsageで投下してるからそこまで人集める気ないんじゃない?
なんとなくやってる可能性もあるけど
582 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 07:27:49.21 ID:SWBUy+ml0
なんにせよ面白い
583 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 15:54:20.47 ID:K9j1+Tdp0
こういう場所に投下してるんで反応をまったく期待していないってわけじゃないです
ただ集まったとしてあんまり人がいても様々な意見がでて、叩かれたり荒れたりするのもありえるんでそこは避けたいなと

割合的に自分用が8、反応あったらいいなが2ぐらいが正直なとこです

では続けます
584 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 16:06:23.17 ID:K9j1+Tdp0
- 車内 移動中 -

リツコ「恨んでる?」

シンジ「いえ、そんなことはないですよ。驚きもありません」

リツコ「それはそれで拍子抜けね。もっとふてくされると思ったけど」

シンジ「怒ってもいいんだと思います。やり方は汚いですから」

リツコ「あなたがアスカと仲良くなりすぎたことがきっかけ。それに伴い様々な問題がでてきたのよ」

シンジ「それも全て、父さん達にとってでしょう」

リツコ「違うわ。人類にとって」

シンジ「そんなのは詭弁です。僕にとっては、アスカと引き剥がされた。その事実しかない」

リツコ「――前回の出撃の時、あなたは人をやめようとしたわね」

シンジ「………」

リツコ「あのまま初号機だけでも第10使徒は殲滅できたでしょう。しかし、残る使徒はどうするつもりだったの?」

シンジ「人をやめるだなんて、そんなつもりはありませんよ」

リツコ「あのまま初号機とのシンクロが進めば、あなたは初号機に取り込まれ、人ならざる者へ、すなわち、擬似神化していたのよ」

シンジ「…………」

リツコ「私達はアスカが原因だと考えている。だからこそ、あなた達2人を引き離すことが人類の為になるわ」

シンジ「僕に、納得してほしいんですか。仕方ないから受け入れろと」

リツコ「いいえ、ただの挨拶よ。これから一緒に住むことになるんだもの。――よろしくね、シンジくん」
585 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 16:18:11.03 ID:K9j1+Tdp0
- ミサト宅 リビング -

アスカ「……うっ……ぐすっ……ぐすっ……」

ミサト「……アスカ、もう泣きやみなさい」

アスカ「こんなの、おかしいわよ」

ミサト「私も知らなかったのよ。名ばかりの監督官ね。碇司令から任されていたわけではなかったんだわ」

アスカ「赤木博士はシンジをどうするつもりなの」

ミサト「……わからない」

アスカ「ミサトの友達でしょ⁉︎」

ミサト「たしかに、私達は学生時代から続く友人関係よ。少しの衝突では揺るがない自信もあるし、お互いの性格を理解している」

アスカ「だったら! なんとかしてよっ!」

ミサト「でもね、アスカ。だからこそわかることもある。女同士の友人関係が壊れるってわりと一瞬なのよ。なにが原因かわかる?」

アスカ「…………」

ミサト「……男よ。大人になってもそれは変わらないの。恋愛感情は理屈では考えられない。だから、裏切るし、我慢できないの」

アスカ「き、危害を加えることはないわよね? 私達、パイロットなんだもの? そ、そうよね?」

ミサト「私からも調べてみる。もしかしたら、ネルフは、そんなに甘いところじゃないのかもしれないわ」
586 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 16:53:51.85 ID:K9j1+Tdp0
- リツコ宅 リビング -

リツコ「散らかってるけど、気にしないでね」

シンジ「うわぁ……」

リツコ「間取りはミサトのところとほとんど変わらないわ。空き部屋があるからそこを使ってちょうだい」

シンジ「リツコさんって綾波みたいな無機質な家に住んでるのかと思ってました」

リツコ「お金は私のクレジットカードを渡しておくわね。好きなものを買ってかまわないわよ。……そう見える?」

シンジ「研究者ってイメージが強いからかな。猫グッズがこんなにあるとは、思ってもみませんでした」コトッ

リツコ「シンジくん。初見で女性の部屋を物色するのは感心しないわね」

シンジ「あ、すみません。でも、かわいいところあるんですね」

リツコ「ふぅ。プライベートを垣間見たからと言って舐めないでもらえる? あなたにはなんの感情もない。仕事なのよ」

シンジ「はい、お世話になります」

リツコ「これ、飲んでちょうだい、済んだら寝てかまわないわ」スッ

シンジ「なんですか、これ?」

リツコ「シンクロが高すぎるのを抑制する薬よ。新しく開発されたの。まだ試験薬だけど、効果があるのか治験もかねて」

シンジ「…………」

リツコ「そんなに考えこまなくても大丈夫。気分を高めるのを抑える薬だと思ってちょうだい。アスカにも飲んでもらうし、副作用の心配もないわ」

シンジ「わかりました」

リツコ「(あなたのは特別製だけどね)」

シンジ「水もらいます」

リツコ「どうぞ」

シンジ「…………」ゴク

リツコ「あとは、好きにしてかまわないわ。あぁ、それと、テレビはヘッドホンかイヤホンをして見てね」
587 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 17:09:24.43 ID:K9j1+Tdp0
- 翌日 リツコ宅 リビング -

ジュージュー

シンジ「――よっと」

ガラッ

リツコ「…………」

シンジ「おはようございます、リツコさん」

リツコ「家庭的だとは聞いていたけど、早起きなのね」

シンジ「あぁ、まぁ日課みたいなものですから」

リツコ「ミサトはズボラだから、苦労したでしょう」

シンジ「えぇ、でも慣れれば普通でしたよ、目玉焼きでよかったですか?」

リツコ「私の分まで?」

シンジ「ついでですよ。それとも朝は食べない主義でした?」

リツコ「いえ、いつもはスティックバーだから」

シンジ「そうですか」コトッ

リツコ「シンジくん、あなた、なにを考えているの?」

シンジ「……?」

リツコ「私と仲良くなろうって魂胆?」

シンジ「いや、そんなつもりは。ただのついでですよ。本当に」

リツコ「……そう。私、犬派じゃないわ。猫派なのよ」

シンジ「はぁ」

リツコ「シンジくんは犬だから、個人的に仲良くなることはないわね」

シンジ「そう、ですね」

リツコ「それだけよ、それじゃいただくわ」
588 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 17:30:13.95 ID:K9j1+Tdp0
- 第三新東京市第壱中学校 ホームルーム -

アスカ「…………」ソワソワ

ヒカリ「碇くん、まだ来ないね」

マナ「うん、いつもはアスカと一緒なのに。今日は違かったの?」

アスカ「シンジ、引っ越しちゃったのよ。昨日」

トウジ「そらほんまかいな⁉︎」

ケンスケ「1人暮らし?」

アスカ「ネルフの人と一緒」

ヒカリ「そうだったんだ……でも、突然なのね」

アスカ「…………」

トウジ「なんや、1人暮らしだったら遊びいこうと思ったのに」

ケンスケ「新しい人もミサトさんみたいに綺麗な人なのかなぁ〜? くぅ〜! 碇ぃ、羨ましいぞぉ!」

トウジ「大人の女性の魅力! ワシらにはわかるからなぁ!」

ヒカリ「鈴原と秋田くんってなんでいつもそうなのよ……」

トウジ「そら、ワシらは人の心っちゅーもんがあるからなぁ!」

ケンスケ「そうだよ! 君たちには人を思いやる気持ちというのがないのだろうか!」

マナ「どういうこと?」

トウジ「マジに聞いとるんけぇ? 冷たいやっちゃのぅ」

ケンスケ「ミサトさんだってまだ若いんだぞ! 中学生2人の面倒を見るのがどんなに大変かっ!」

アスカ「……はぁ。逆に私達がミサトの食事の面倒を見てたわよ。あんた達はどうせ性欲の塊なんでしょ、このサル」

トウジ「なんやと? ワシらだけやで、人の心を持っとるんわ」

ケンスケ「そーそー」

アスカ「ふぅん」チラッ

ケンスケ&トウジ「おっ⁉︎」

アスカ「ふん……ちょっとスカートめくったぐらいで反応しちゃって。口だけね」

トウジ「あ、いや、今のは」

ケンスケ「じょ、条件反射ってやつだよ!」

トウジ「せや! それや!」

ヒカリ「本当に最低……」

マナ「……あはは」
589 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 19:41:53.77 ID:K9j1+Tdp0
- ネルフ本部 ラボ -

リツコ「火傷の傷はだいぶ癒えてるわね」

シンジ「はい、痺れもそこまでは。思っていたより支障はありません」

リツコ「シンジくん、口数が増えたわね」

マヤ「あ、それ、私も思いました」

シンジ「自分では、よくわかりません」

リツコ「そう」

マヤ「それより、先輩。さっき、葛城三佐から聞いたんですけど、シンジくんと住み始めたんですか?」

リツコ「ミサトから……。ええ、そうよ」

マヤ「わぁっ! いいなぁ、シンジくん」

シンジ「…………」

リツコ「マヤ、余計なことは慎んで」

マヤ「あ、す、すみません」シュン

リツコ「今日は学校に行かなくてもいいわ。新兵器のテストがあるから、シンジくんにやってもらいます」

シンジ「僕がですか?」

マヤ「伝達です。先の第4使徒で使用されたポジトロンスナイパーライフルの開発が進み小型化運用の目処がたったので、そのテストを行ってください」

シンジ「……わかりました」

リツコ「と、いっても機械が全てをやってくれるからあなたは指示に従って操作すればいいわ。パレットライフルの時と同じ要領ね」

マヤ「陽電子砲の準備は完了しています。ヒトヒトフタマル時より、テスト開始予定です」

シンジ「なぜ、今なんです?」

リツコ「これからの使徒との激化する戦闘に向けて兵器は数多くあった方がいい。それ以上になにがあると思う?」

シンジ「…………」

リツコ「機械に全てをまかせるわけにもいかない。さっきの言葉と矛盾するけれど、マヤ、なぜだかわかる?」

マヤ「プログラム、だからですかね。機械は与えられた行動しかできませんから」

リツコ「MAGIという例外もあるけどね。あれは特別中の特別。臨機応変に対応できるのは、人間の特権なの」

590 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 19:58:50.10 ID:K9j1+Tdp0
シンジ「決められたパターンしか、行動できないから、人の手でやるわけですか」

リツコ「全ての可能性をあらかじめ入力していれば機械も人間に追いつくことができるでしょうね。しかし、それでは自立思考型のAIでない限り、天文学的数字になってしまう」

マヤ「目標までの距離や弾道の湾曲計算などは機械がやった方が圧倒的に効率がよく、また、はやいですけどね」

シンジ「じゃぁ、結局、僕が覚えるってことですか」

リツコ「そうね。機械の補助と人間の知恵。それらを掛け合わせることでより確実なものへとなっていく」

シンジ「…………」

リツコ「シンジくんは物を覚える時に、読んで覚える、書いて覚える、聞いて覚える、様々な方法があるけど、どれが一番忘れにくい?」

シンジ「どれかな……」

リツコ「中学生には難しかったかしらね。マヤ?」

マヤ「はい。手続き記憶ですね。身体に覚えさせることです」

リツコ「そう。1度、自転車の乗り方を覚えてしまえば、乗れなくなるようなことはないと言われている。どれだけ間隔をあけようと、身体が覚えているということは感覚で覚えていること。つまり、できていた自分をイメージしやすい」

シンジ「操作を身体に染みこませるってわけですか」

リツコ「それも目的のひとつってわけね」

シンジ「……わかりました」

リツコ「今後、シンジくんには実験に積極的に参加してもらいたいんだけど」

シンジ「どうしてですか?」

リツコ「親睦を深めるため、ではどう?」

シンジ「今朝と矛盾してますけど。仲良くならないんじゃなかったんですか?」

リツコ「目的があるなら話は別。ある程度、仲良くなれるかもしれない」

マヤ「先輩がこんなに積極的なのもめずらしいですね」

リツコ「同じ目的があれば、お互いに歩みよろうとするものよ」
591 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 20:17:00.27 ID:K9j1+Tdp0
レイ「――赤木博士」

リツコ「レイ、いらっしゃい」

シンジ「綾波?」

リツコ「レイも実験に参加してもらうことが多いのよ。これからは、レイと一緒に行動する機会が増えると思うわ」

シンジ「(そうか、そういうことか。父さん……)」

レイ「…………」

リツコ「不満がなければ、話を進めてもかまわないかしら?」

シンジ「拒否権はあるんですか?」

マヤ「あっ……」

リツコ「嫌ならば別の方法を考えるけど、レイ、シンジくんはあなたと行動するのが嫌らしいわよ」

シンジ「…………」

レイ「……はい」

シンジ「ち、違うんだ、僕はそういうわけじゃ」

リツコ「では、話を進めてもかまわないということね?」

マヤ「せ、先輩……」

リツコ「マヤ、目的があるなら手段は選ばない。時には必要なことよ」

マヤ「…………」

リツコ「潔癖症はね、つらいわよ。生きていくのが」

シンジ「……なにをすればいいんです?」

リツコ「零号機と初号機のパーソナルデータがほしいのよ。互換性をたしかめたいの」

592 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 20:33:59.43 ID:K9j1+Tdp0
- ネルフ本部 第三通路 -

シンジ「(このままじゃだめだ。なんとか、リツコさんを牽制しないと)」

レイ「……碇くん」

シンジ「ん? どうしたの?」

レイ「私と行動するの嫌で、ごめんなさい」

シンジ「あっ! さっきのは、違うんだ! そういうことじゃないんだ!」

レイ「…………」

シンジ「……綾波になにか悪いところがあるわけじゃない。ただ、その、色々納得できないところがあって」

レイ「無理強いされるのが嫌なの?」

シンジ「あぁ、ううん、そういうんじゃないんだけど」

レイ「使徒の時、支えてくれてありがとう」

シンジ「いいよ。僕も綾波がいてくれて助かったから」

レイ「…………」

シンジ「綾波は、父さんとはどう?」

レイ「どうって?」

シンジ「僕よりは一緒にいる機会、多いと思うんだけど。話せてる?」

レイ「良く、してくれてると思う」
593 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 20:42:00.01 ID:K9j1+Tdp0
シンジ「そっか。それならいいんだ」

レイ「…………」

シンジ「綾波、僕は綾波も助けたい。守りたいんだ、だから、自分の命を簡単に投げ出しちゃだめだよ」

レイ「……碇くんが、私を守る?」

シンジ「守ってもらってばかりだったから、今度は僕が助ける」

レイ「……?」

シンジ「綾波は綾波しかいない」

レイ「私? 私しかいない?」

シンジ「うん」

レイ「違う……だって、私は、3人目だと思うから」

シンジ「殻に閉じこもってちゃだめだ。綾波は人形なんかじゃない。自分で考えられるんだ」

レイ「いか、りくん?」

シンジ「誰も綾波の代わりになんかなれない。いい?」

レイ「あ……う、うん……」
594 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 21:01:53.19 ID:K9j1+Tdp0
- 第三新東京市第壱中学校 昼休み -

ヒカリ「碇くん、こないね……」

マナ「う、うん……そうだね……」

アスカ「…………」カタカタカタカタ

トウジ「うっさいのー! 貧乏ゆすりやめーや!」

アスカ「……ちっ」ピタ

トウジ「シンジには何の心配もあらへんやろ! ネルフの用事かもしれへんし!」

ケンスケ「一緒に住んでないから予定がわからないんだろぉー?」

ヒカリ「あんたたち! いい加減にしなさいよね!」

トウジ「なんや! たかだか数時間いないぐらいでなんやっちゅーねん!」

ケンスケ「会えないってわけでもあるまいしさぁー」

トウジ「せや! だいたい、一緒に住んどることがおかしかったんや! なぁ⁉︎」

ケンスケ「そーそー」


アスカ「……ふぅ」


ガンッ!!!


トウジ「うぉっ⁉︎」

ケンスケ「お、おい! 椅子が飛んだぞ! 女の脚力で飛ぶもんなのか⁉︎」

ヒカリ「アスカ! だめよ! 落ち着いて!」

マナ「鈴原くんたちも謝って!」

トウジ「ワシらなにも間違ったこと――」

アスカ「…………」

ケンスケ「お、おい、なんかやばいぞ。いつもと違って一言も発しない!」

トウジ「な、なんや? それがなんや!」

ケンスケ「いいか! 本当に人間やばいときは言葉を発しない時なんだよ! ジェットコースターに乗ってる時だって怖かったら喋る余裕ないだろ!」

トウジ「それとこれとは話が」

アスカ「…………」ガシッ

トウジ「い、う、息が……」

ヒカリ「ひっ⁉︎ アスカ首をしめちゃだめ! 相田くんも引き離して!」

ケンスケ「――うぐぐっ、なんでこんなに力が……」

トウジ「……が、がはっ」

マナ「だめ! アスカ! 離して! ……くっ、強い」グイッ

595 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 21:10:05.84 ID:K9j1+Tdp0
ヒカリ「ちょっと男子達! 見てないで助けて!」

男子生徒「な、なんだあ?」

ヒカリ「アスカを引き離して! はやく!」


トウジ「……ぁっ……あ……」

アスカ「……っ!」ググッ


男子生徒「ちょっと! これマジで力強いぞ! もう1人こい!」グイッ

ケンスケ「うああっ!」グイッ


ガタタッ


トウジ「ひゅーひゅー……か、かはっ……」

アスカ「…………」

ケンスケ「ぜぇぜぇっ、男子3人がかりっておかしいだろ……エヴァのパイロットでこんななのかよ」

ヒカリ「アスカ、平気?」

トウジ「……げほっ……げほっ……」

ケンスケ「お、おい。トウジ? 平気か?」

マナ「鈴原くん? ……気動確保しなきゃ。落ち着いて深呼吸して」

トウジ「……すぅー……はぁー……」
596 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 21:21:54.33 ID:K9j1+Tdp0
男子生徒「細腕のどこにそんな力が、アニメや漫画の世界じゃあるまいし……」

ケンスケ「僕たちが悪かった。だから、許してくれ」

アスカ「…………」

マナ「……鈴原くん? 意識ある? 聞こえる?」

トウジ「……あ、あぁ……」


ガラガラ


レイ「…………」チラッ

アスカ「……っ! ファースト、ちょっと待って」

レイ「なに?」

アスカ「シンジはどこ?」

レイ「ネルフにいたわ」

アスカ「いたってどういうこと? なんで過去形なの?」

レイ「兵器の試験のため、今はネルフにいない」

アスカ「本当にそれだけ? 他になにか理由ない?」

レイ「……ないわ」

アスカ「じゃあ、今日は学校にこないのね?」

レイ「なぜ?」

アスカ「なぜって、知りたいからよ!」

レイ「答える必要がないわ」
597 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 21:32:08.42 ID:K9j1+Tdp0
アスカ「……っ!」ギリッ

レイ「…………」

アスカ「ふぅ。私も聞き方が悪かったわ。ただ、知りたいだけ。教えてくれると助かる」

レイ「他に理由はないわ」

アスカ「わかった。ありがとう」

ヒカリ「……アスカ、明日になれば、会えるわよ」

アスカ「そうね、鈴原も、悪かったわね」

トウジ「……あぁ、まぁ……」

ケンスケ「ま、マジで止めなかったらどうなってたんだ?」

アスカ「さあ?」

トウジ「お前、実は体重100キロ超えてるとかあるんか?」

アスカ「はぁ?」

トウジ「どう考えてもおかしいやろが。力あるように見えへんし、持ち上げるのも軽そうやし」

アスカ「ま、ちょっとしたコツがあんのよ」

ケンスケ「こ、コツねぇ」

マナ「アスカ、戦自にはいったら?」

アスカ「はいはい、バカなこといってないで、続き、食べましょ」
598 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 21:53:17.60 ID:K9j1+Tdp0
- ネルフ本部 発令所 -

放送『弐号機と零号機のアポトーシス作業は、MAGI-SYSTEMの再開後予定通り行います』

シゲル「作業確認。450より670は省略」

マコト「発令所、承認」

リツコ「さすがマヤ、早いわね」

マヤ「それはもう、先輩の直伝ですから」

リツコ「あ、待って、そこ。A8の方が早いわよ。ちょっと貸して」

マヤ「さっすが先輩……」

ミサト「…………」

リツコ「葛城三佐、今日のテストには間に合わせたわよ」

ミサト「了解、ご苦労さま」

リツコ「シンジくんなら、新兵器テストのため技術班と一緒に今頃は二子山よ」

ミサト「聞いてる。ポジトロンライフルの小型化が実現できそうね」

オペレーター「MAGI-SYSTEM、再起動後、自己診断モードに入りました」

マヤ「第127次、定期検診異常無し」

リツコ「了解。お疲れさま。みんな、テスト開始まで休んでちょうだい」

ミサト「リツコ、ちょっと、話、いい?」

リツコ「えぇ、かまわないわよ」
599 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 22:06:50.68 ID:K9j1+Tdp0
- ネルフ本部 ラボ -

リツコ「なんのご用?」

ミサト「短い付き合いじゃないから、単刀直入に言うわ、シンジくんをどうするつもり?」

リツコ「どうもしないわよ。貴重なパイロットですもの。ミサトもそのことは重々承知しているでしょ」

ミサト「見え透いた嘘はいいのよ! あんた! 碇司令と寝たんでしょ⁉︎」バンッ

リツコ「…………」

ミサト「碇司令には、奥さんがいたでしょ⁉︎ ちゃんと応えてくれそうなの⁉︎ 私たちの歳で不倫はズルズルいっちゃうわよ!」

リツコ「本筋からズレてると思うけど? 聞きたいのはシンジくん? それとも私と碇司令の関係?」

ミサト「どっちもよ。碇司令からなにを命令されてるの?」

リツコ「守秘義務があるわ」

ミサト「そう、あんたっていつもそう。なんでそんなに不器用な恋愛ばっかり選ぶの?」

リツコ「余計なお世話よ……っ!」

ミサト「私はあんたのことを思って!」

リツコ「ミサトっ! 自分のことを棚にあげるつもり⁉︎」

ミサト「なんですって!」

リツコ「加地くんから逃げ出したのはあなたでしょ⁉︎ 本当は加地くんは受け入れてくれるつもりでいたのに!」

ミサト「そ、それは……」
600 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 22:12:36.91 ID:K9j1+Tdp0
リツコ「あなたは父親の怨念にとらわれすぎているのよ! まわりをよくごらんなさい!」

ミサト「……っ! あんたがそれを言う⁉︎ 親についてコンプレックスを持ってるのは同じじゃない!」

リツコ「私は母さんのようにはならないわっ!」

ミサト「いいえ、そうなるわ。あなたの生き方を見てきた私だからわかる」

リツコ「ミサト! 不愉快だわ!」

ミサト「シンジくんをどうするつもりなのよ、愛した男に捧げるつもり?」

リツコ「パイロットなのよ! そんなことするはずないでしょう!」

ミサト「本当にそうかしらね。ただ、乗れればいいと考えてるんじゃないの?」

リツコ「……っ!」

ミサト「碇司令の残酷なやり方は私にだって少しはわかる。だからこそ、あんたと! シンジくんのことが……私は心配なのよ」

リツコ「葛城三佐……もう、さがって」

ミサト「リツコ……」

リツコ「下がりなさいっ!」ガシャンッ
601 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 22:42:35.84 ID:K9j1+Tdp0
- 第三新東京都市第壱中学校 放課後 屋上 -

アスカ「…………」

マリ「ふぅ、まだ帰らないの?」

アスカ「あんたを待ってたのよ。ようやく現れたわね」

マリ「うーん、私、お便利屋さんじゃないんだけどにゃ〜」

アスカ「ありったけの情報を今すぐ渡して。わかるように。シンジを狙ってるのは碇司令なのね?」

マリ「ふぅん」

アスカ「でも、なぜ? どうしてシンジなの? シンジとメガネが話してたことに関係あるんでしょ?」

マリ「さぁ、知らない」

アスカ「知らないってことないでしょ⁉︎ あんたは全部知ってる! 加地さんもあんたから聞いたって言ってた! シンジのことも全部知ってるんでしょ⁉︎」

マリ「それよりもー、大事なのはワンコくんの安否じゃにゃいのー?」

アスカ「シンジに危険でもあるの⁉︎ わからないのよっ! なんにも!」

マリ「…………」

アスカ「知りたくてもわからない、このもどかしさがあんたにわかる⁉︎」

マリ「はぁ……まぁ、そんなマジにならなくても」

アスカ「だったら説明しなさいよ!」

マリ「言えることと言えないことがあってさぁ〜」

アスカ「言えることってなに?」

マリ「まず、ワンコくんなんだけど、ちょっとピンチかもしれない」

アスカ「どういうこと?」

マリ「ゲンドウくんがいよいよ本腰あげてきたみたいだから、どうなるかまだわからないけど」

アスカ「……シンジのお父さんなんでしょ?」

マリ「うん。でも家庭によっては様々な事情があるからさぁ。他所は他所、うちはうちって言うじゃん?」

アスカ「シンジと碇司令ってそんなに?」

マリ「うーん、道具と使う者って感じ? ワンコくんはねぇ、あくまで道具なんだよ。ワンコくんも、それに気がついた」
602 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 22:51:04.32 ID:K9j1+Tdp0
アスカ「それで?」

マリ「それでぇ、ワンコくんは道具で終わるつもりがないみたい」

アスカ「それがシンジのやりたいことってことね」

マリ「まぁ、そーだね。この前話してたのはそのこと。そんなのは無理って私が言ってたの」

アスカ「……私はどうしたらいいの?」

マリ「うーん。自分で考えてみたら?」

アスカ「……っ!」

マリ「姫、なにかを待ってるだけじゃだめだよ。ああしなさい、こうしなさいでは私の操り人形になっちゃうよ?」

アスカ「でも、どうしたらいいかわからない」

マリ「だから、考えるんでしょ? バックアップはしてあげるよ」

アスカ「…………」

マリ「考えて、悩んで、また考えて。それで悔いのない選択をする。私たちができることってそんなに多くないんだよ、姫」

アスカ「…………」

マリ「はぁ、やっぱりこういうのガラじゃにゃいな〜。疲れちゃうわ、もう帰っていい?」

アスカ「シンジは、どうなるの?」

マリ「わからないって言ったっしょー。姫がどうするかもわからないけどねー」
603 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 23:04:49.94 ID:K9j1+Tdp0
- ネルフ本部 ??? -

リツコ「長旅お疲れ様でした。碇司令」

ゲンドウ「報告をしろ」

リツコ「はい。シンジくんは予定よりはやくセカンドチルドレンと引き離しました」

ゲンドウ「…………」

リツコ「現在は私と同居させており、洗脳は準備を進めております」

冬月「時間はどれぐらいかかる」

リツコ「薬剤の投与を開始いたしております。一週間もあれば全て整います」

冬月「まわりに怪しまれてはいないだろうな?」

リツコ「申し訳ありません。葛城三佐が勘づいているようです」

冬月「……ふぅ。どうする? 碇」

ゲンドウ「放っておけ。どうせなにもできん」

リツコ「…………」

ゲンドウ「サードチルドレンは今どこにいる?」

リツコ「兵器テストの為、本日は二子山にて試験を行っておりました。現在はまだネルフ本部にいるかと」

冬月「レイと行動を共にさせていたのか?」

リツコ「本日は同行していませんが、そちらも滞りなく、これから機会は増えるでしょう」

冬月「廃人にさせるのはできれば、避けたいのだが」

リツコ「はい。あくまで可能性のひとつとしてそういう恐れがあるということだけ。シンジくんの洗脳がうまくいけば、レイしか見えなくなるはずです」

ゲンドウ「わかった。シンジをここに呼べ」
604 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 23:25:34.30 ID:K9j1+Tdp0
- 初号機 格納庫 -

放送『第1ロックボルト固定。排水作業は第2フェーズへ移行します』

シンジ「……ととっ」

ミサト「シンちゃ〜ん、お疲れ様!」

シンジ「ミサトさん? どうしてここに」

ミサト「仕事がひと段落した時に、初号機が帰ってきたって連絡あったから様子見にきたのよ」

シンジ「わざわざありがとうございます」

ミサト「どお? 昨日はあれからなにもなかった?」

シンジ「特に、なにもなかったですよ。寝ただけです」

ミサト「なにかあったら、遠慮なく――」

リツコ「シンジくん」

シンジ「リツコさんまで?」

リツコ「碇司令がお呼びです、一緒に行きましょう」

シンジ「父さんが?」

ミサト「リツコ、待って」ガシッ

リツコ「なに? 今急いでるんだけど」

ミサト「私も一緒に行くわ」

リツコ「葛城三佐は呼ばれていないわ」

ミサト「報告したいことがあるからそのついで。行っちゃいけないってことはないでしょ?」

リツコ「はぁ、勝手にしなさい、行きましょう。シンジくん」

シンジ「…………」
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 23:43:41.21 ID:K9j1+Tdp0
- ネルフ本部 ??? -

ゲンドウ「シンジ、そこに座れ」

シンジ「…………」スッ

ミサト「碇司令、ご報告がございます」

冬月「あとにしたまえ」

シンジ「…………」

ゲンドウ「初号機のシンクロ率が300%付近まで上がったと聞いたが」

シンジ「はい」

ゲンドウ「なぜ、そこまで上げることができた」

シンジ「わかりません。無我夢中だったので」

ゲンドウ「初号機はお前が思っているほど軽くはない」

シンジ「…………」

ゲンドウ「初号機を傷つけるな」

ミサト「ま、待ってください! 先の戦闘では初号機の戦果は褒められたものであって――」

ゲンドウ「作戦司令。子供に決定権を与えるとはどういうつもりだ」

ミサト「も、もうしわけありません……!」

シンジ「いいんです、ミサトさん」

ゲンドウ「シンジ……お前の仕事はなんだ」

シンジ「エヴァに乗ることです」

ゲンドウ「そうだ、お前がやる気になる必要はない」

シンジ「――だったら今すぐ僕を降ろせばいいだろっ!! 僕を降ろせばっ!!」
606 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 23:53:45.58 ID:K9j1+Tdp0
シンジ「父さんは初号機しか頭にないんだろ!!」

ゲンドウ「…………」

シンジ「乗る気になったら乗る気になったで、今度はやる気を出すなだって⁉︎」

ゲンドウ「…………」

ミサト「シンジくん……」

シンジ「乗るしかないんだろ、父さん」

ゲンドウ「そうだ。お前が乗らなければ人類は滅ぶ」

シンジ「だったらひざまづいてお願いしてみろよ!」

リツコ「シンジくん! 口の聞き方に気をつけなさい!」

冬月「…………」

ゲンドウ「葛城三佐。シンジを連れてさがっていい」

シンジ「父さん、僕は初号機に乗る。初号機パイロットだから!」

ゲンドウ「…………」

シンジ「だけど! みんなを守るって決めたんだ!」

ゲンドウ「子供の戯言は充分だ。はやく退がれ」

リツコ「はい。葛城三佐、なにしてるの、さがりなさい!」

シンジ「くそっ! 僕の話を――」

ミサト「シンジくん、行きましょう……」
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/07(火) 23:58:54.77 ID:K9j1+Tdp0
冬月「――碇、お前の息子は変わったな」

ゲンドウ「ただの稚魚だ。綺麗事を並べているだけにすぎん」

冬月「若さとは、えてしてそういうものではないのかね」

ゲンドウ「理想と現実は違う。到達できないものに時間を割いている余裕はない」

リツコ「…………」

ゲンドウ「赤木博士、シンジの洗脳を優先事項にしろ」

リツコ「了解いたしました」

ゲンドウ「――以上だ」
608 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/08(水) 00:09:44.00 ID:BconFYhG0
- 車内 移動中 -

ミサト「……リツコのマンションまで送るわ」

シンジ「ふぅ……ミサトさん、なにか食べて帰りますか?」

ミサト「あ、あら? へこんでないの?」

シンジ「まぁ、いつものことですから」

ミサト「へぇ、シンちゃん! 強くなったじゃない!」

シンジ「(これで、父さんの僕に対する印象は変わらないはずだ)」

ミサト「でも、そっちのがいいかもね。ちょっと心配してたけど」

シンジ「ミサトさんも大変ですね」

ミサト「うん、まぁ、色々あるからね」

シンジ「人間関係って大変ですよね」

ミサト「だっはっは! やだぁ! やめてよー! 面白いこと言うじゃなーい!」

シンジ「そうですか?」

ミサト「シンジくんの口からそういうこと聞くのは意外だわー」

シンジ「僕も思う時あるんです。分かり合えたらいいなって、でも全部は無理ですから」

ミサト「……そうね、みんなそれぞれペースがあって、やりたいことがある。したいようにしたいのはみんな同じだもの」

シンジ「うまくいくといいんですけどね」

ミサト「たまに噛み合う時はあるんだけどね。ボタンのかけ違いをする時もある」

シンジ「仕事だとまた違うんですか?」

ミサト「うん? まぁ、似たようなもんよ。仕事は学校と違って、気の合う仲間だけで集まれるわけじゃないもの。趣味や気性が違う人がいて当たり前なの」

シンジ「そっか。大変そうですね」

ミサト「まぁ、シンちゃんも働くようになればわかるわよ」

シンジ「そうですね」
609 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/08(水) 00:23:40.07 ID:BconFYhG0
- 夜 ミサト宅 -

ミサト「たっだいまーん」

ドタドタドタッ

アスカ「ミサト! シンジの様子どうだった⁉︎」

ミサト「シンちゃんなら、なにも心配いらないわ。あの子、前に比べれば本当に強くなったわね」

アスカ「本当⁉︎ なにかされてない⁉︎」

ミサト「今のところは、なにも心配ない。といってもまだ1日目だけど」

アスカ「……よかった。明日は学校にくる?」

ミサト「あっ、そうね。うーんどうかしら」

アスカ「えぇ〜〜⁉︎ まだなんかあんのぉ⁉︎」

ミサト「リツコがね。マヤちゃんに聞いた話だと実験に協力させれることが多くなるみたい」

アスカ「……赤木博士が?」

ミサト「まぁ、すぐにどうこうって話じゃないと思うけど」

アスカ「シンジが変わったってことがまずいのなら、碇司令達がなんかするんじゃないの?」

ミサト「……アスカ、誰かからなんか聞いた?」

アスカ「う、うぅん。なんとなく、女の勘」

ミサト「そう……。シンジくんの変化は隠そうと思ってもできるほど些細なものではないわ。自己主張しなかった子がするようになった、これだけでも大きな変化だもの」

アスカ「…………」

ミサト「碇司令に見破られてるかもしれないわね」

アスカ「(どうしたらいい、考えなくちゃ)」

ミサト「そんなに深刻そうな顔しないで。アスカがシンちゃんを変えたのよ」

アスカ「わ、私が?」

ミサト「そ。女で男にしてあげたんでしょ。もっと信じて待ってあげなさい」
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/08(水) 00:30:57.06 ID:BconFYhG0
ミサト「――そうだ。リツコが近くにいるなら、レイと行動を共にすることが多くなるかもしれないわね」

アスカ「ファースト?」

ミサト「ええ。元々、リツコの実験に協力してたのは、レイだから。そこにシンジくんが加わるってことになるんじゃないかしら」

アスカ「ファースト……が……」


レイ『言う必要ないもの』


アスカ「……っ!」ギリッ

ミサト「レイに色々聞いてみたら? 近況わかること増えると思うわよ」

アスカ「……えぇ、わかったわ。そうする」
611 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/08(水) 00:52:28.03 ID:BconFYhG0
- リツコ宅 -

シンジ「(どうしようかな、これから。ここも監視されてる可能性があるけど、リツコさんがいるからなぁ)」



ガチャ



シンジ「あ、おかえり――」

レイ「お邪魔します」

シンジ「あ、綾波?」

リツコ「驚いた?」

シンジ「り、リツコさん。どうして綾波が?」

リツコ「たまにこうして連れて帰ってきてるのよ」

シンジ「(嘘だっ! そんなことあるはずない!)」

リツコ「レイ、いつも通りラクにしていいわよ」

レイ「はい」

シンジ「……わかりました。今日は泊まるんですか?」

リツコ「そうね。レイはシンジくんの向かいの部屋を使って」

シンジ「(そこって間取り的にアスカがいた部屋と同じ)」

リツコ「それじゃ、シンジくん、今日の分のお薬」スッ

シンジ「これって、毎日飲むんですか?」

リツコ「常服する薬はなんでもそうだけど、最初から多めに飲ませたりはしないわ。徐々に体を慣らしていくの」

シンジ「…………」

リツコ「アスカには、同じ薬を明日、渡すわよ」

シンジ「本当に気分抑える薬ですか?」

リツコ「そうよ。シンジくんが自力でシンクロ率を操作できるなら飲む必要はないけど」

シンジ「……わかりました」
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/08(水) 01:08:15.06 ID:BconFYhG0
- 翌日 第三新東京市立第壱中学校 ホームルーム -

ガラガラ

レイ「…………」

アスカ「ファースト! 待ってたわよ!」

レイ「なに?」

アスカ「……ふぅ。平常心、平常心。シンジのこと考えれば大丈夫」

レイ「…………」

アスカ「昨日、ミサトから聞いたの。赤木博士とシンジ一緒にいること多くなったって」

レイ「えぇ」

アスカ「それで、あんたも一緒にいること増えるって本当?」

レイ「そう命令されてるわ」

アスカ「そっか。命令じゃ仕方ないわよね。シンジの近況のこと、できるだけ教えてほしいんだけど」

レイ「昨日、赤木博士のマンションで一緒にいたわ」

アスカ「……え?」

レイ「碇くんの向かいの部屋で私は寝た」

アスカ「な、なに言って……」

レイ「これから、そうなることが増えるかもしれないわ」

アスカ「…………」

レイ「近況はこれぐらい。席にいっていい?」

アスカ「そこ、私の場所よ」

レイ「……私は、命令されてる」

アスカ「そう、命令じゃ、しかたないわね」

レイ「だけど、碇くんのことを考えると、前より、胸があたたかい」

アスカ「……っ!」

レイ「もう、席にいくわ」
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