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学園生活SS LRという名の校則
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34 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/02/28(火) 01:39:52.02 ID:mtzwmMTi0
高村 秋斗
35 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/02/28(火) 01:42:55.44 ID:9QIO2vkJ0
サッカーの試合の話し 呼び捨て
36 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/02/28(火) 01:52:28.65 ID:rVVpTU77O
勇気「いや、高村先輩がこっちに来るんだが」
弘「先輩が?」
やってきたのは高村先輩だった。いつもサッカーの話をしてくれるんだけど、正直ついていけないところもある。
男らしい人だったらきっぱり断れるんだろうか?
いや、楽しそうに話してるのにそんなにすっぱり断ってしまったらかわいそうだよね?
その迷いはともかく、僕の前の席に勝手に座る高村先輩。
高村「なあ勇気に弘」
勇気「あれ、いままで君付けで呼んできたのに」
高村「ん? ああ、これまで何回もサッカーの話してきたろ。そろそろ他人行儀はやめようぜ!」
弘「は、はい」
ぼくとしてはそれほど仲良くなった気はしないんだけど。でもいい人には違いないし。
サッカーの話題をどんなにされても、耳に入ってこない。
うーん、でもサッカーをやったらもうちょっと男らしくなれるんだろうか……?
弘「せ、先輩」
高村「おいおいお前も秋斗さんって呼べばいいだろー?」
弘「え」
勇気「まあまあ勘弁してやってくださいよ」
37 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/02/28(火) 02:02:28.43 ID:rVVpTU77O
弘「あ、あの、先輩。じゃない、秋斗さん。ぼく……さ、サッカーしてみたい……です」
勇気「お?」
高村「おおお!? マジか! いいじゃねえかオイ!」
高村先輩……秋斗さんに、頼んでみることにした。
サッカーなら、体も鍛えられるし、スポーツマンシップだって身について男らしくなれるかもしれない。
ぼくの次の言葉を聞くか聞かないかのうちに、秋斗さんは目を輝かせながら立ち上がる。
弘「お、お願いします」
高村「よーっし。やる気ならマジだぜ! 早速サッカー部に入部だ!」
弘「わわ!?」
勇気「秋斗さん、もうすぐHRですからそれは後に」
またしても腕を引っ張られたけど、勇気に助けられてその場でいきなり入部、にはならなかった。
というか、最初は仮入部というか体験入部くらいにしときたいんだけども……はあ。
それから数分、ようやく先生がやってきてHRが始まった。
38 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/02/28(火) 02:12:26.77 ID:rVVpTU77O
先生の名前は岡本喜朗。メガネをかけて無精ひげを生やした、多少ごつい先生だ。
大きな特徴はないけど、特に怖いわけでもない。噂になることもないくらいの先生。
あ、たしか球技がうまいって話は聞いたことあるけど。
その日の授業に関する準備や、夏バテとか水分補給に注意しろとか、最近している話をまた今日も繰り返してる。
なんで同じ話するんだろ? それならチャイムの時間を遅らせて、さっき先輩ともう少し長く話せたかもしれないのに。
はあ。
あ……空が青い。雲が流れていくのが見える。
ちらりと光ったのはUFO? それとも鏡の反射か何かなのかな?
外の景色に気を取られすぎて注意されないようにしなくっちゃ。
岡本「……で、だ」
先生の声が少し、神妙なものになった。
勇気「なんだ? お、なんだ?」
勇気も、息を吐くような小さな声でつぶやいた。
岡本「少し言いにくいのだが……裏門で……」
その次の瞬間、先生は、思春期の僕たちを騒然とさせる言葉を口にしていた。
裏門で起きたらしいR18な出来事を
>>40
で。
ただし目撃者がいるが詳しいことは不明……であるためあくまでざっくりと。
39 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/02/28(火) 02:18:26.69 ID:V1jK+5Gd0
経血らしきどろっとした血がアスファルトに点々と落ちていた
40 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/02/28(火) 02:41:07.49 ID:lpuwk5KyO
使用済みコンドームらしきものが落ちていた
41 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/02/28(火) 08:00:19.28 ID:i0aTz+ISO
くっさ
42 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/02/28(火) 11:14:43.49 ID:IZxNjPr2O
コンドームだって……ええ……と大勢のクラスメイトが引いている。
どちらかというと、せいぜい起きたらしい、という噂がある程度の事なのにわざわざ発表する先生に対する声だった。
直後にざわつき、先生が静かに、と止める。
バツが悪そうに教室を後にする先生の背中を横目に、僕は1時間目の数学の教科書を用意し始める。
勇気「学校の裏門で変なことしてるやつがいるってことか! ゆるせねえ!」
がたたっ、と椅子を鳴らして勇気が立ち上がる。数人の女子が『またやってる』『幸せだねー』とコソコソ言ってるのが聞こえた。勇気本人には聞こえてないみたいだけど。
愛美「最低ね」
次に大きな声を出したのは、少し離れた席に座っている水無月さん。
あまりしゃべったことはないけど、よく他の誰かを罵倒してるのは見る。
だから少し怖くて、僕から近づこうと思ったことはない。
勇気「そうだよな! 最低だよな! ぶっ飛ばしてやろうぜ!」
勇気が水無月さんに向かって叫ぶ。まるで水無月さんが犯人であるかのような気合の入れようで。
それに対する水無月さんの視線は、とても冷たかった。
愛美「うるさいのも同様に迷惑よ。座ってて」
勇気「……すまん」
勇気が座った。
43 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/02/28(火) 11:24:16.48 ID:IZxNjPr2O
数学の授業中、谷町先生の声も聞かずにぼくは考えていた。
今日になって、男らしくなるチャンスが増えた気がする。
サッカーをして鍛えれば、体格が良くなるかも。
コンドームの事件を解決すれば、男らしくなるかも。
短絡的かもしれないけど、挑戦してみたくなった。
その気持ちはぼく自身が少し、男らしくなったことによるものなのかもしれない。
よし……まずは休み時間、裏門に行ってみよう。
谷町「緑谷! 聞いてるのか!? 答えを言ってみろ!」
弘「じゅ、15っ」
谷町「……正解」
さっと口から出た答えが当たったみたい。ちょっとだけ皆が驚いていた。黒板を見ると確かに難しそうな問題だ……。
あとで復習しとかないと。
44 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/02/28(火) 11:32:39.25 ID:IZxNjPr2O
失敗した。
1時間目が終わってすぐに裏門に行ってみると、黒山の人だかりができていた。
野次馬や、ただスケベなことを目的にやってきた奴。それを見て『最低〜』とバカにする女子。じゃあ君たちは何のために来たのさ……。
『あの子も大人しそうなのに〜』という声が聞こえてきて、僕は最低な気分になった。
ぼくはこの事件を解決しようと思ったのに、逆に変態扱いを受けてる……という嫌な思い。
同時に、何かが冷めた。ぼくがこの一件に乗り出したくらいで何ができたんだろう?と。
冷静になって考えれば、喧嘩になれば勝てるわけないし……。
サッカーもやめて、6時間目が終わったら帰ろう。とさえ思った。
その時だった。
「昼休み、体育館裏に来て?」
驚いた。
女の人の声。囁くような小さな声が、甘く涼やかに響き渡る。
それ以上に、最近衝撃や痛みしか味わわなかった僕の背中に、柔らかいむにゅりとした何かがぎゅっと押し付けられた。
休み時間の終わるチャイムが鳴るまで、ぼくは立ち尽くしていた。
45 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/02/28(火) 11:46:27.61 ID:IZxNjPr2O
次の理科の授業も、その次の日本史の授業も、まともに聞こえなかった。
誰か、後でノート写させてくれないかな……。
4時間目は体育だ。この学園では、たまに、学年を越えて合同で授業をすることがある。
高学年の人が低学年の人を教えたり、互いのためになるゲームをしたり、半分ずつチームに分かれて球技をしたり。
高村せんぱ……秋斗さんが、先生にサッカーにしてくれと頼み込んでいるが、今日は野球をすることになっていると軽く突っぱねられている。そしてその後ろで勇気が『わがままはやめてくださいよおおお!』とグイグイ引っ張っている。
その時、ボールが飛んできた。
弘「うあわわわ! 危ない!」
何とか避けるけど、尻もちついた。この慌てぶりを笑われてしまう。うう情けない。
これじゃやっぱり、コンドームの事件なんて解決できるはずないよね……。
乙女「大丈夫ー!? 弘くん!」
清夏「怪我はなかった?」
そこに駆けつけてきてくれたのは、4つの大きな丸い……じゃない、二人の先輩。
宮崎乙女先輩と筒川清夏先輩だ。宮崎先輩は明るくて、筒川先輩はキリッとしてるけどどっちも優しい。
「は、はい、ケガは……大丈夫です」
う。さっきの事のせいで、胸に少し目が行ってしまいそう。だめだ、このままじゃまた変態扱いされちゃう!
乙女「よかったねー」
清夏「誰? ボールを投げたのは。気を付けて!」
乙女「さ、立って立って!」
宮崎先輩に手を貸されながら立ち上がる。女の人にこうやって助けられるのもやっぱり……はあ。今日は、いや今日もため息ばっかりだ。
う、うう!? 立ち上がると、ちょうど顔の目の前に二人の胸が!? あわわわわ!!
勇気「大丈夫かー」
またしても立ち尽くすことになった僕。顔が真っ赤で、皆がまた笑ってる。ああ……
46 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/02/28(火) 11:54:14.93 ID:IZxNjPr2O
昼休みが来た。
お弁当の卵焼きを食べながら、勇気と話をする。
勇気「でもよ、コンドーム犯って誰なんだろうな?」
弘「うっ、げほっ!」
ご飯の時にする話じゃないよそれ。そんなことも口にできず、既に収まったむせが続いているふりをするぼく。
そこにまた、背中に衝撃。痛いってば!
ナナ「なによ、私が来る前に食べてるんじゃないっつーの!」
勇気「別にお前を待つ必要ないだろ。いつも一緒に食ってるわけでなし」
ナナ「アンタには言ってないよーだ」
勇気「こら失礼だぞ!!」
喧嘩を始める二人。はあ……男らしさが上がる日だとか何とか言ったけど、自分自身の情けなさの再確認と、ため息の数が増える日だったのかな。
……。
…………。
………………だめだこのままじゃ。
行こう。まずは、体育館裏だ。
そこに待っていた人は……なにも身に着けずに体を大の字にして横たわっていた。
誰が横たわっていたか 安価↓1〜5で投票 女性キャラ限定で。バラけた場合はコンマで決定(出そろった後のこっちのコンマとの近似値による)
47 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/02/28(火) 12:02:03.37 ID:GpXtnmSwO
宮崎乙女
48 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/02/28(火) 12:03:37.79 ID:l8dgZwfk0
筒川 清夏
49 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/02/28(火) 12:04:29.45 ID:9QIO2vkJ0
筒川清夏
50 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/02/28(火) 12:17:38.31 ID:+MK3xK+wO
筒川さんで
51 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/02/28(火) 12:20:23.67 ID:WXLrkULxO
平瀬恋
52 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/02/28(火) 15:46:31.47 ID:OvF+y55fO
弘「うわあああああああああああああああああ!!!」
真っ白な清廉な肌と、それに似あわない、丸くて、重力に垂れ堕ちて形が変わりぐにんとしている胸の……そう、胸。
そしてそこから手前に……てらてらと輝きを放つ……えっと、えっと……その、赤い……あ、あそこ。
叫んだ。腰を抜かした。動けなくなった。
自分の意志によるものなのかそうでないのかわからないけど、瞼も動かない。見開いたまま。動かない。
気づくと、声も出なくなっていた。口をただ開け閉めしている。
この夏の暑さにもかかわらず、日陰になっていたせいで土は冷たい。その上にぼくは座り込みm……その人は、背中全体をつけていた。
まるで張り付けられているかのように。
清夏「来てくれたのね」
そう言って笑う。この声で初めて、ぼくはこの人が誰かに気づいた。
弘「筒川……先輩?」
清夏「あふっ」
その人は、僕に呼びかけられたとたんに妖しい声を出し、笑う。
びくんびくんと体を揺らし、腰をリズミカルに前後上下させる。まるで恥ずかしい踊りを踊っているかのよう。
まだ、僕は一度も瞬きをしていない。
53 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/02/28(火) 15:54:58.93 ID:OvF+y55fO
最初はわからなかった。いつもおさげの髪を下して、しかも乱雑に地面と顔の上に振り撒いて。
こんなにとろりとした笑顔だって見たことがない。最も、合同授業以外であまり会ったこともないんだけど。
あ、でも入学式でいきなり、服装について怒られたことがある。
女の子が男子の制服を着ないの! って。あの時は泣きそうになった顔を見て謝ってきたんだっけ……。
その人が、今はぼくの目の前で、完全に何も着ないで横たわっている……。
弘「え、ええっと」
清夏「さ、やろっか」
弘「え!?」
急に体を起こして、今度は膝をついて状態を下して……つまり四つん這いになって。
舌を左から右へとじゅりっ、と音を立てながら滑らせて。
む、胸が思い切り……水を入れたゴム風船のようにたっぷるっと下がる。
先輩がぼくへと向けて進むにつれて、腕の動きに合わせてか、一つずつ別々に、前後に揺れる。
同じ前後上下の動きだが、全く別物。それがたまらなく感じる。ごくり、と喉奥。
54 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/02/28(火) 16:03:37.21 ID:OvF+y55fO
清夏「うれしいわ……あはぁっ」
胸に気を取られているうちに……先輩の顔が目の前に!?
うわ、うわ、うわ!
じゅっとりと濡れた赤い唇が迫ってくる、あああ、あああああ。
弘「だ、だめです! あ、あああっ、あのっ、ぼ、ぼく、す、好きな人が……あうっ」
清夏「……」
言ってしまった。ギリギリで。恥ずかしい。でも、ここでやめるわけにいかない。
先輩は……ぼくの好きな人は、平瀬恋先輩。
だから、ほかの誰かを簡単に受け入れるなんてできるわけない。
筒川先輩には悪いけど、このまま立ち去ろう。
とした瞬間、僕自身のあ、あそこ……に、びっちょりとした感触。
え? なにこれ。あ。
清夏「ふふ、ふふふ、体は正直ね……」
弘「ひゃあ! あ、ああっ、ああああ!」
濡れていた。ズボンの中で、熱く押し上げられた最低なものが、冷たい液体を溢れさせて、それがズボンやパンツを濡らしたんだ。
最悪に情けない姿だ。筒川先輩も普段なら、どんなに怒ったろう。でも……
目の下に手を伸ばして、僕のチャックを開け始めた!
清夏「あぁ……さあ、生で見せてみなさい……っ!」
弘「わああああ! だ、だめえええええええええええ!!」
思考安価 清夏
>>56
弘
>>58
今回はここまで、次は明日の昼〜夕方のどっちかと思う
55 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/02/28(火) 16:28:39.32 ID:4vqzaclDO
弘をその気にさせたい
思考安価はこういう感じかな?
56 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/02/28(火) 16:41:46.19 ID:eGzeOAuf0
可愛い。食べちゃいたい。
57 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/02/28(火) 16:45:46.96 ID:4vqzaclDO
流されるままは男らしくない
58 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/02/28(火) 16:46:05.30 ID:lzET5Ueto
とにかく逃げ出したい
59 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/02/28(火) 19:09:32.77 ID:FEl/DQDL0
裏門に関する安価もこの思考安価も、状況を完全に固めすぎてて
どんな事を書いても結果は一緒になるんじゃないか、無駄じゃないかと思ってしまうよ
「安価で冒険せよ人間」の人と同一人物とは思えないくらい安価のワクワク感が少ない
むしろ選択肢安価にして、どうルートを変えられるか?を提示してくれた方が面白い気さえする
60 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/02/28(火) 19:20:04.41 ID:jpOxv7cIo
外野が口を挟むのもなんですがそれは基本的にかつ最終的に
>>1
が決めることでありまして
>>1
のお好きなように描かれるのが私はよろしいと思います
61 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/02/28(火) 19:27:03.51 ID:GHh5fT3jo
前作は前作、今作は今作だろ
安価に流されるままセリフだけでハチャメチャな話を書くのと、地の文やキャラの思考まで書いてる時点で方針が違うってわかるだろ
それに
>>1
で安価をかなり束縛する断りまで入れてるし
62 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/02/28(火) 22:20:40.95 ID:A/spqsyDO
人間のなかにある数々の選択肢から一つだけ行動として世にでる、その行動に至る前の最終的な思考を指定するのが思考安価と見た
そこから
>>1
が状況やキャラの性格、心情から結果を出して書くものだと
63 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/01(水) 15:49:22.98 ID:t92fRfpFO
逃げよう。勇気と力を振り絞って。
腰が抜けたのをどうにか腕の力で立ち上がり……はできなかった。なんとかどうにか、足に力を入れた。
一気に、後ろを振り返りながら立ち上がり走ろうとする。
その瞬間、とても……冷たい。風を受けて、恥ずかしい液で濡れた、ぼ、ぼくのあそこがひやりとした。
布越しじゃない。動いた風圧をモロに浴びて、そこに涼しい風を感じたんだ。
……丸出し。
弘「ひえわああああああああああああ!!」
気づいたと同時に出る、情けなすぎる声。
ズボンのチャックからぽろりと出ていたんだ。恥ずかしいものが。ぼくの一番弱い部分。
知らない間に、気づかないうちに、そこまで引きずり出されていたんだ。
それを一瞬のうちに解し、ぼくはみじめさと情けなさの感情をあらわにして叫んだんだ。
64 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/01(水) 15:55:11.87 ID:t92fRfpFO
清夏「ふっ、ふふっ、かわいすぎ!」
ベルトが信じられない力で引っ張られた。ぼくが弱すぎるのか?
後ろへ下がってしまう。逃げるべき相手によって、引き戻される。
いや、もともと前に進めてもいなかった。そうなる前にあそこ丸出しに気づいたから。
弘「や、やめて、やめて!」
清夏「わかってて来たんでしょ……さあ、もっと良く見せなさい。そのかっわいいモノを!」
弘「あ、ああああっ!」
かわいいって言わないでっ! ここも言わないでほしいところなのに!
子供のようなぼくのあそこが、なんとか大人のマネをしようと硬さを帯びて伸びているところは誰にも見られたくなかったのに!
それが、空気にさらされ、必死に逃げようとするぼくと、その場にとどめようとする裸の筒川先輩によって、ぷらぷらと揺れる。
とても情けない恥ずかしい姿だった。
65 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/01(水) 16:04:01.59 ID:t92fRfpFO
弘「お、お願い、やめて……」
清夏「だーめ」
あの感触が、頭の後ろによみがえった。むにゅり、と、ぎゅっ。
いや、少し違うのは、そこに一点の曇りもなく、あくまで直接にその感覚があったことだ。
筒川先輩の、丸出しの胸が僕の後頭部に当たって押し付けられている。
同時に、腰回りがきつく締めあげられた。
むっちりとした肉付きのいい脚が、ぼくの腰に絡められている。
下を見ると、きゅっとしまった足首がねっとりと動き始め、ぼくのあそこを撫でまわしてくる。
まるで、何か恐ろしい肉を食べる生き物が、小さな生き物を襲って食べるような姿だった。
くちゅり
ああああ
ずっ、ちゅっ、ぐちゅっ、ぐりゅっ。
あああああああああああああ
ぴゅっ、ぴゅっ。
男らしくなりたい男にとって、人生が終わったような、あまりに情けない姿だった。
清夏「うふっ、はは……」
清夏、次の一言。思考安価↓
66 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/01(水) 16:06:29.34 ID:exSnAzflo
あなたの今の顔すごく可愛い・・・
67 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/01(水) 16:20:40.52 ID:t92fRfpFO
清夏「あなたの今の顔すごく可愛い……」
弘「いいいっ、ひいいいっ」
暖かく柔らかい大蛇に食べられる……そんな感覚に見舞われていた気がする。
後ろからしがみついた右上から、ぼくの顔を覗き込む筒川先輩のその貌は、人間とは思えない形相だった。
蛇……いや、あくまでも人間の形を変えていないその形は、赤く染まり、影がついて、目を光らせている。
唾液まみれの口元には真っ赤な舌がぬらりと這いずり、その上の整った鼻からは熱い空気がふっと吹き上がる。
足はと言えば、ぐりぐりとぼくのあそこの根元と……そ、その下の、た、玉と呼ばれる弱い部分をこね回している。
そしてもう片方の足が、先端をやさしく撫でつけつつ上下している。正気を保っていられないような感覚。
胸がどきどきと、ずきずきと。
顔が熱い。あそこも熱い。
それでいて、頭の中は冷たく震えるように――いや、凍るようだ。
どうにかなってしまいそうな恐ろしさがあるのだとりかいできるかできないかわからないくらいのわけのわからないかんかくがつつみこまれたすべてのぶぶんにしはいされている
まだはなしてくれないの
おねがいゆるして
はなして
はずかしい
68 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/01(水) 16:29:33.26 ID:t92fRfpFO
…………
…………
……。
清夏「ふふ、簡単にイってくれちゃって。素敵だわ」
ぼくにとっては永遠に思える時間を終え、筒川先輩が見下ろしながら言う。
恐ろしくさえ思えたあの貌は、ただの笑顔に変わっている。
ひんやりとした地面の感触が、ぼくの背面へと。
あそこはと言えば、ぬめぬめとしたものに濡らされながら、風を受けてはみじめさを味わっている。
清夏「楽しかったわ。たったあれだけで、まさかここまで楽しめるなんてね。次は本番してあげるわね」
弘「ほ、本番!?」
清夏「そんなに感激しないの。こんなこと初めてよ? 君のかわいさだけで私までイっちゃったんだもの」
弘「えっ」
その時ぼくは、先輩のあ、あ、あそこ、から、重量を持っているかのようにのっそり垂れ流れる透明の液体が足元に溜まっていっているのに気付いた。同時に、腰元にびっとりとした冷たい感触があることも。
清夏「きみとはもっとじっくり楽しみたいのよ。じゃ、またね」
先輩は、裸のまま去っていった。手には服が握られていて、振り回された先輩の腕の動きにつられ、マントのようにたなびいていた。
69 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/01(水) 16:39:46.89 ID:t92fRfpFO
昼休みが終わり、5時間目が終わり、6時間目が終わった。
その間、ぼくは保健室で眠った。
体調不良と言った。恥ずかしい染みは、なんとか制服の前部分で隠した。
疲れたのか、恥ずかしさで気を失ったのか。気が付いた時には6時間目終了のチャイムが鳴らされていたんだ。
授業、サボっちゃったな……。
長くぼーっとしたあと、保健の……西島先生にお礼を言い、部屋を後にする。
カピカピになったズボンとパンツがあそこに当たるのが、あれを夢と思わせない。
ぼくの心に未だに、やすりをかける存在だった。
教室に戻ると、ちょうどHRが始まる頃になっていた。
ぼーっとしていたせいで、掃除の時間もサボってしまったらしい。
いつものぼくなら、サボるなんて男らしくない、なんていうところもあるかもしれないけど……。
勇気やほかに数人が心配してくれたようだけど、あまり声は聞き取れなかった。
唯一まともに届いたのは、『体調が悪いくらいで掃除までいなくなるの?!』という水無月さんの怒った声だけだった。
HRが終わり、ワイワイと帰っていく皆。いや、部活に行く人もいるんだろうけど。
高村「おーい、勇気! 弘! サッカーやるぞーっ!!」
元気のいい高村先輩の声が今はとてもつらく感じる。
どうしよう。サッカー……行きたくないな……
弘の思考安価↓
70 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/01(水) 16:44:50.51 ID:aNcVwIYDO
とにかく今は学校の中でも外でもいいから1人になれる場所に行きたい
71 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/01(水) 16:49:57.62 ID:NU6qbo3dO
人がいないところで一人になりたい
72 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/01(水) 17:09:44.54 ID:t92fRfpFO
弘「あの……今日はやっぱり」
高村「え、どういうことだよ!」
勇気「いやーすんません先輩……じゃない、秋斗さん。こいつ、今日は昼休みに思いっきり体調崩しちゃって」
高村「なんだそうか……まあお前、体弱いところあるからな。じゃあまたな、行くぞ勇気」
勇気「あ、俺はいくのか……ま、待ってくださいよ先輩〜!」
勇気と高村先輩はそう言ってグラウンドへ走っていった。
高村先輩からすると、僕は体も弱い扱いなんだ……。
結局サッカーもやらなかった。
やっぱり行けばよかった気さえしながら、ぼくは一人、屋上へと歩いた。
屋上には誰もいない……よね。
73 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/01(水) 17:23:39.12 ID:t92fRfpFO
屋上。
たまに、昼休みにお弁当を食べる子がいるらしいけど、放課後になるとさすがに誰もいない。
助かった。ぼくは太陽に熱された熱い床に横たわる。こういうのも床って言うんだっけ?
さっきの地面とは対照的に熱い。筒川先輩の垂らしたあのすごい汁を蒸発させてほしい。
……まあ、すでに乾いているけど。
ここまで惨めになるなんて思ってもみなかった。
男らしくなれる日だと思った小さな希望は粉々に……男としてのプライドとともに砕かれた。
女の人に、おちんち……いや、あ、あ、あそ…………こ、を外で丸出しに引きずり出され、簡単に性を吐き出させられ、かわいいと言われた。
筒川先輩はどうしてぼくにあんなことをしたんだろう……ああ。
童貞やファーストキスが奪われなかったのはよかったのだろうか。助かったというべきなのだろうか。
それとも、あそこまでのことをされたのに、それすらなかったのは逆に男としてダメな姿だったのだろうか。
どっちにしても負けだ。
考えがどんどん巡ってくる。渦を巻くように、いや、まだら模様か、それともぐにょぐにょと蠢いているような。はたまた大量の蟲が、思い思いに這いずり回るような……気持ち悪くなってきた。
次に襲ったのは、筒川先輩が、あの筒川先輩が、柔らかい大蛇になって僕を締め付けるあの感覚だった。
思い出されるあのすごい感覚。あそこがむずむずする。
ひぐっ、ひぐっ、と声を出しながら、僕は情けなく腰だけを上げて、天に向け、地面に打ち下ろす訳の分からない動きを始めてしまっていた。
カピカピのパンツにあそこが押し当てられる。あのねっとりした感覚とは打って変わってざらついた嫌なものなのに、あの足のねっとりした”こね”を思い出して、僕は腰を前後させる。
……パンツの中で、ぼくはまた精を出した。
涙が止まらなかった。
74 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/01(水) 17:38:55.47 ID:t92fRfpFO
より最悪な後悔を抱え込むことになった。
濡れたズボンを乾かすことさえせず、もう哀れな自分を苛みつつ、ぼくは下へ降り、廊下へ出た。
脚を不格好に開き、ああ、ああ、と歩き進む。たぶん家に帰るんだと思う。
たまに運動部の騒ぐ声が聞こえてくる。
勇気や高村先輩は今頃サッカーをがんばっているのかな、と思うと余計に情けない。
彼らが男らしく運動している時に、ぼくは情けなくひとりで恥ずかしいことをしていたんだと思うと。
ああ、ああ。
「……緑谷君? どうしたんですか?」
え
今、一番逢いたくない人の声だった。
「平瀬……先輩」
振り返ったそこに、先輩が。ぼくの好きな人。
平瀬恋先輩が、そこにいたんだ。
ああああああ、そんな声が小さく漏れてくる。
そのままゆっくり、全身で振り返る。しまった。
「緑谷君……それ」
見てはいけない物を見てしまったような表情。目を見開いて、口元を片手で覆い、ぎゅっと左手で持っているカバンを握りしめる手。
ぼくの、なさけなさすぎる濡れたズボンを見られてしまったんだ。
思考安価……
弘
>>75
恋
>>77
75 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/01(水) 17:40:59.45 ID:NGeIhTPTO
‥終わった
76 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/01(水) 17:47:22.82 ID:aNcVwIYDO
顔を真っ赤にしながら見つめている
77 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/01(水) 17:48:35.14 ID:exSnAzflo
もしかして・・・いじめられたんですか?
78 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/01(水) 17:49:36.58 ID:t92fRfpFO
一応再度説明
思考安価は何を思うかというより、何をしようとするかの安価
>>62
の言ってるのは的を得てる
何を思うか、とか何をしゃべるか、というのも、有りだが
79 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/01(水) 17:58:49.83 ID:exSnAzflo
申し訳ありません 以後気を付けます
>>77
は無効にしてもらいたいのですが、
>>1
の説明では間違いも安価として採用するとのことなので、このまま進行するのでしょうか
80 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/01(水) 18:02:22.60 ID:t92fRfpFO
↑何をしゃべるか、というのも有りだと説明したばかり
まずよく読んでほしい
81 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/01(水) 18:04:47.65 ID:t92fRfpFO
こんな時にまで優しい声。
このやさしさがより僕をみじめにする。
好きな人に、いじめられっ子だと思われた。
弱いと思われた。
弱いなんて、弱い男なんて、女の人に好かれるはずがない。
恋先輩はぼくを心配してくれるけど、それはぼくを頼ったり、一生カッコいいなんて思ってくれるはずがない視線なんだ。
ぼくはもう終わりだ。
−−−−−−終
とできたら、どんなにいいだろう。そうすればぼくは、映画の終わった真っ暗な画面のように消えることができるのに。
人生は、続く。
82 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/01(水) 18:06:49.56 ID:t92fRfpFO
「誰にされたんですか?」
「先生の所へ行きましょう」
「負けちゃだめですよ、さあ!」
必死に僕を励ましながら職員室へ連れて行こうとする平瀬先輩。
だめだ、このままじゃ。ぼくは先生たちの晒し者になってしまう。
それに、あまりのこと……筒川先輩にされたことを話したら、弱い男としての自分が白日の下に晒される。
「いいです、やめてくださいっ!!」
「っ!」
ぼくは、こんな時にだけ強く叫んだ。
こんな時に、限って。
「ご、ごめんなさい。緑谷君の気持ちも考えず」
「う、うっ」
先輩が目を潤ませている。
そんな。ぼくは、ただ。
ぼくは、ただ……
気が付くと走っていた。
83 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/01(水) 18:15:44.29 ID:t92fRfpFO
はあ、はあ。
息を切らせて誰もいない昇降口に立つ。
ズボンはびっとりとしたまま。
途中で10人くらいの人とすれ違った。
まるでおもらししながら走り回っているかのように見えたかもしれない。
そのうち何人かは笑っていた気がする。
見られたんだ。ぼくの……ぼくを。
先輩も、ぼくがおもらししたとおもったんだろうか。
いじめに負けて、おもらし。
おしっこを赤ちゃんのように漏らしたと。
ああ……映画じゃなくても、いや、映画より唐突に終わらせることはできる、そう頭に浮かんだ。
その時、昇降口の簀子をかあん、と鳴らす音と一緒に、同じくらいの大きな声が響いた。
「待ってください! ごめんなさい!」
「先輩」
平瀬先輩が追い付いていた。ぼくを追いかけてきてくれたんだ。そして声とさらに同じ時に、深々と頭を下げていたんだ。
ふわりとしたピンクの髪の毛が集まる頭の後ろ側が、僕の目の下にある。あのきれいな髪が。
『ピンクの髪は淫乱だ』ってだれかがいってたけど、この人にだけはそれは当てはまらないだろうなと思ったあの髪だ。
顔を上げた先輩は、涙を流していた。
84 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/01(水) 18:23:24.58 ID:t92fRfpFO
「本当に、ごめんなさい。緑谷君の気持ちも考えずに、先生に言おうだなんて」
「あ、あ、その……あの、いいです。やめてください。ぼくが悪いんです」
先輩の涙が途切れた。でも、その頬に伝った涙の跡は残っている。
ぼくがつけた傷のように見えた。
「一体何があったんですか? それだけでも……話してくださいませんか?」
「う」
言えない。そればっかりは。でも、何も言わないわけにもいかない。
そう思って戸惑って、何も言えないでいると、先輩は信じられない言葉をぼくに言ったんだ。
「今度の休日、一緒に遊びに行きませんか?」
「え」
ええええ!?
どこに行く?
>>86
そこでやってるイベント
>>88-89
(別々もしくはミックス)
今回ここまで。このルール、難しいところもあるかとも思うけど付き合ってくださればこれ幸い
85 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/01(水) 18:30:43.09 ID:exSnAzflo
乙です
重ね重ね変な事言ってすみませんでした
86 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/01(水) 18:31:24.10 ID:aNcVwIYDO
美術館
87 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/01(水) 18:48:27.28 ID:wKSspHykO
踏み台
88 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/01(水) 18:50:08.35 ID:IaFo8E/rO
裸像展
89 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/01(水) 18:50:52.45 ID:i87NDiPu0
春画展
90 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/02(木) 15:28:20.81 ID:grgRhVZBO
信じられない日だった。
平瀬先輩が、平瀬先輩と、平瀬先輩に……あれ?
とにかく、平瀬先輩と一緒に美術館デートできるなんて!
お風呂の中でぼくは、お湯に潜って全力で声を上げていた。
ごぼごぼがぼがぼと音がして、ぶくぶくとした泡の感触が顔を下から上へと一気に伝って消えていく。
その感触が消えると同時に、また新しい泡が次々と……そんなのどうでもいいや。
とにかく平瀬先輩とデート! やったーーーっ!!
魚みたいに、水面から飛び上がる。ここからは声が出ないようにしなくっちゃ。
湯船から出て、浴室からも出ようとすると、頭の上にぴちゃりと水が垂れた。
水が天井まで跳ね上がってくっついちゃったんだ。
あとで家族が入る時、大丈夫かな?
なんて思ったのは、パジャマを着てベッドに飛び乗って、少ししてからだった。
91 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/02(木) 15:35:11.20 ID:grgRhVZBO
「こぉーらアニキっ! シャワーで天井濡らした!?」
「あ、やっぱり? ごめん」
「水滴がボトボト落ちてきて雨みたいだったんだよ!? もー最悪!」
階段をどたどたと鳴らして、バン! とドアを吹き飛ばすくらいの勢いて開き、妹の美晴(みはる)が飛び込んできた。
乾いてない、濡れた黒髪がそれらしい光沢を放っている。
「ごめん、ちょっと」
「ちょっとじゃないわよ! ったくもー! 短小包茎バカアニキ!」
「う」
激しく傷つくことを言って、べーっと舌を出して、出て行ってしまった。
この激しいダメージ……まるで嵐だあ。
はああ……結局今日は散々なこととばっかりだったなあ……。
92 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/02(木) 15:41:11.86 ID:grgRhVZBO
……今日も、熱い夏の日だった。
昨日と違うのは、鳥の声が少し大きく、風がそよそよと、小さく歩くような速さと強さでずっとこの道を通り抜けていること。
そして、僕自身の気持ちが飛び跳ねるように浮ついていること!
平瀬先輩! 次の休み……明後日だ。明後日は、最高の日になる!
ネットで場所だけ調べたけど、近くにカフェとかもあるし!
お昼とか帰りとかも、楽しそう! イベントもなんかやってるらしいけど、それはその日の楽しみに取っておこう。
……。
あ
その日の服装とか、どうしよ?
93 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/02(木) 15:50:27.13 ID:grgRhVZBO
その時、また背中に衝撃と痛み。七宮さんが襲ってきた。
「なんか楽しそうじゃない、どーしたのっ!?」
「え、それは……えっと」
「怪しい……赤くなってにやけちゃって? ふーん? 白状しなさい!」
「わあああ!」
首! 首! 僕の首に、汗で湿った細い腕が絡みつき、関節がおよそ動く逆の方向へと引き寄せられる。
スリーパーホールドだ。
苦しい。まずい。落ちる。最初の叫びはあっさりと消え去り……死ぬかと思ったその時、腕の力が抜けた。
勇気が助けに来てくれたのかと思ったけど、違った。
後ろを見ると、ナナが筒川先輩に向かって、頭を下げていた。
「学園の生徒として、暴力行為は許さないわよ?」
「す、すみません。ちょっと悪ふざけが過ぎました」
「わかったら行きなさい」
「え、でも」
「行きなさい」
「はい!」
強くにらまれ、七宮さんは逃げるようにその場を去った。
そして……僕の目の前に、筒川先輩。
94 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/02(木) 15:58:48.54 ID:grgRhVZBO
「せせ、先輩」
「あなたも、あまりビクビクするものではないわ」
「はい」
今回は、それだけだった。
ぼくは、七宮さんの後を追うようにその場を走り去った。
そして教室につくと、ぼくの机に……
>>96
。
−−−−
「弘ちゃんかわいい……あぁっ」
昨日のあの日、私はわざとコンドームのうわさを流した。
そうすれば、今まで私が起こしたいくつかの事件……バイブ放置やおしっこの事。
先生たちがほかの生徒に秘密にし、私のような一部の者しか知らない事。
先生に、もういい加減にしてください、全校生徒にこのことを話して犯人を突き止めてください!と強めに言ったら効果覿面。
先生方は学園の高等部全員にこのことを伝え、何人もの興味を持った子達がやってきた。
どうせなら中等部にも伝えてくれればよかったと思ったけど、それは間違い。
緑谷君までが来てくれるなんて……私のターゲットはもう彼しかいない。
あぁ。下着を穿いておいてよかった。そうでなければ、今頃足まで”よだれ”が垂れていたところだわ……。
ねっとりとした口から、舌がべろりと顔を出した。誰も見てないわよね?
95 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/02(木) 16:06:09.04 ID:pKEAEqVDO
「昨日の事を見ていた」と書かれた手紙があった
96 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/02(木) 16:08:34.68 ID:tWdkfq/fO
水無月さんが座っていた
97 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/02(木) 16:19:08.66 ID:grgRhVZBO
「あ、あの?」
「遅いわよ」
「ええっと」
なんでぼくの机に水無月さんが座ってるの?せめて椅子に座ってよ……
クラスメイトの皆も、あきれたような困ったような目で見てる。
というか、昨日のぼくのあの姿、噂になってないよね……?
「どうして、ぼくの机に座ってるの?」
「さあ」
何で急にいじわるするんだよお。全然わからない。
何かしたっけ? うーん……なにも思いつかない。
昨日のことがバレた?
まさか、突然言い出すのか? 『だってあなた、昨日おもらししながら帰っていったでしょ』とか『屋上で恥ずかしいことしてたでしょ』とか!?
ひ、人前では言わないでえっ!!
「……て」
「え?」
98 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/02(木) 16:28:33.32 ID:grgRhVZBO
水無月さんが、小さな声で何かを言った。
「こっちへ、来て」
「え?」
「早く!」
小さいながらも叫ぶ声に驚いて、僕は水無月さんの顔の横に近づく。
すると、水無月さんはすっと机から降りた。
その時……
「わ」
一瞬、一瞬だけ。水無月さんのお尻がぼくの机から離れる一瞬だけ。
白いものが……見えました。
99 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/02(木) 16:35:28.20 ID:grgRhVZBO
「おーっすおはよーみんなー! あれ、弘も水無月も赤いぞどうした?」
「う」
「う」
二人同時に「う」と言った。直後、水無月さんがすごく怒った顔で振り向いた。
「言わないで」
「……はい」ちょっと震えながらうなづいた。カッコ悪い……
−−−−
全く恥ずかしいわ。
出てきたゴキブリにびっくりして、慌てて走って緑谷君の机に座り込んでしまった瞬間に棚山君が入ってきて。
動こうとしたときに気が付いた。スカートの布が……下手をしたらパンツが見られてしまうかも位置になってしまっていたのよね。
迷っていたら次々とクラスメイトが登校してきて、どうしたらいいかわからなくなって……
最後の手段で、緑谷君に近寄ってもらって、彼の体で隠す。それしかない。
我ながら頭の悪い作戦だったわ……結局、彼にも見られてしまったようだし。
ああもう。気に入らないわ……けど、一応は助かった。彼なら、そこまで変なことは考えないだろうから。
……きつい言い方をしてしまったけど、後でお礼しようかしら? そうしたら意外と優しいとか思われて、友達になれるかもしれないし……
よし。次の休み時間に実行よ。い、いや、時間が少ないかもしれない。昼休みに実行よ。
……放課後にしようかしら?
結局いつにする?
>>100
何をする?思考安価
>>102
100 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/02(木) 16:36:35.89 ID:VZlOyGnko
昼休み
101 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/02(木) 16:38:37.95 ID:5BrABTc5O
一緒にたべる
102 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/02(木) 16:41:37.54 ID:pKEAEqVDO
自分の昼御飯を分けてあげよう
103 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/02(木) 17:09:24.87 ID:grgRhVZBO
今日の授業もあまりうまく聞けなかった。
平瀬先輩とのことや、水無月さんとのことも……う。
あそこがちょっと熱くなってきた。
昨日のことのせいだ。うん。そうだ。
真っ白だったな……柔らかそうで……あーもうやめろおっ!
このままじゃ平瀬先輩にも嫌われるー!
こんなことを4時間目までずーっと考えていた。
あとは高村先輩が2時間目の後に、今日こそサッカー来いよって言ってたのしか覚えてない。
今度こそは行こうかな?
と、お弁当を食べる前に、勇気を待たなきゃ。勇気はいつも学食でパンとか買ってくるから。
そのうち平瀬先輩と一緒に食べたりできるのかな……?
あんな惨めな姿を見たのに、あんなにやさしくしてくれた上にデートの約束まで。
まさかのチャンスに……ああ。
「何をにやけているの?」
104 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/02(木) 17:16:58.57 ID:grgRhVZBO
「わっ!」
水無月さんだ。朝以来何も言ってこなかったけど……
「さっきは、助かったわ」
「えっ」
さっき? 何か助けたっけ? どっちかというとごめんなさいと言ったほうがいいと思うけど。
などと思っていると、水無月さんは自分のお弁当箱の、ピンクの包みを解く。
コンパクトな真っ白いお弁当箱が現れ、そのふたを開けるとまるで宝石箱みたいな色とりどりの豪華なお弁当が現れた。
ぼくの茶色いのとは大違い……見せびらかしに来たの?
「……まあいいわ。お弁当、忘れたなら私の半分あげるわ」
「え? いや、あるけど」
「なっ」
ぼくがカバンからお弁当を取りだすと、ショックを受けて固まったかのようなリアクションを取る水無月さん。
なんでそんなに驚くの。
「えっと、その……一緒に食べる?」
「(机の上にないから忘れたと思うじゃない! 好都合と思ったのに……)う。ま、まあいいわ。頂きます」
105 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/02(木) 17:22:11.20 ID:grgRhVZBO
そう言って水無月さんが、卵焼きをひょいと口に入れた。
卵焼きというよりはプリンのような……透き通って、ふるふるしてる。
どっかの郷土料理にそんなのあったような?
「食べないの?」
「え、ま、まあ今は」
勇気を待たないといけないんだけども……そう言おうとすると、なんと水無月さんが視線を逸らし、眉をつりさげ、下を向く。
プリンが入った口も、動かず……いや、小刻みに震えてる。
「い、いや、勇気を待っててさ! ねえ、泣かないで!」
「ば、バカを言わないで! だれが泣くの!」
口元を細い指で隠しながら怒る水無月さん。いったい何が目的なんだあ。
「おー、待たせたな友よ! 今日も焼きそばパンジャンボサイズ買ってきたぜー! ……ん?」
戻ってきた勇気の思考安価
>>107
106 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/02(木) 17:24:44.78 ID:DB0RafFG0
なんで水無月がいるんだ?まあいいけど
107 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/02(木) 17:26:11.83 ID:9sxYsA/RO
一緒にご飯食べるところはじめてみる
108 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/02(木) 18:00:20.75 ID:grgRhVZBO
「うん、なんだか今日はいきなりやってきて」
「おおー? なんだどうした? さっきは机に座ってたって言うしよ、お前まさか……」
ニヤニヤとあからさまな笑みを浮かべ、勇気が水無月さんの顔を覗き込む。
すると水無月さんは顔を赤くして、いきなり勇気の顔を叩いた!
「馬鹿なことを言わないで! 最低!」
「いってえええ! いきなり殴るのはひどいだろお!」
「と、年頃の女の子に向かってそういう勘繰りをするのはセクハラよ!?」
「う……すまん」
そのまま黙ってしまう勇気。まあ確かにそうなのかもしれないけど。殴ってチャラか……。
すると、どこかから低い、男らしい声がした。
「セクハラして謝るなら、殴ったほうも謝るべきなんじゃないのか?」
「えっ」
そういってその声の主は、そのまま去って行ってしまった。誰いまの。
109 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/02(木) 18:06:39.15 ID:grgRhVZBO
結局、3人でお弁当を食べた。
いつも二人だけだったからちょっとうれしい。他に友達いないわけじゃないけど、一緒にはあまり食べないな。
学食派とか、校庭の木のあたりで食べたりするグループがそれぞれあるけど、ぼくはそれで人が少なくなる教室で食べるのがちょっと好き。
程よく静かなのがいいんだ。
平瀬先輩となら、きっと静かで楽しい時を過ごせるんだろうなあ。
「おい、おいお前」
「え?」
「弘、どうした? 上の空だぞ」
「あ、ごめん。何の話?」
焼きそばをほっぺたに何本もくっつけたまま勇気が話を再度始めようとする。
それを見て水無月さんは『下品。最低』と冷たく言い放つ。すると勇気は『お、すまん』と口を手で拭いた。それで水無月さんはあきれ顔。
「サッカーの体験入部、するだろ? って話だよ」
「あ、うん。今日はやるつもり」
「そう来ると思ったぜ!」
右手を上げてガッツポーズをとる勇気。それを見て、お茶の入ったペットボトルから口を離し、水無月さんが言う。
「私も見学しようかしら?」
110 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/02(木) 18:15:33.37 ID:grgRhVZBO
そして放課後。
いよいよ、サッカーをすることになった。
「なかなかハードだけど楽しいぞ」
「へ、へえ」
ハードと言われるとちょっと怖い。ジャージ姿でグラウンドに立つ。
その瞬間、肩を思いっきり抱き寄せられた。痛!
「おー弘、ついに来たなー! これでお前も最高の仲間達の一人だぜ!」
「た、高村先輩」
「おいおい、秋斗さんって呼べって言ったろーがよお!」
高村先輩がすごくうれしそうな顔でぼくと勇気の肩を抱え込んでいる。
勇気も先輩につられてか高笑い。
「怪我するんじゃないわよー」
遠巻きに聞こえてくるのは、水無月さんのちょっと冷たいながらも心配してくれてる?声。
他にも大勢の女の子が応援に来ている。やっぱりサッカー部はモテるなあ。
平瀬先輩は……いないよね。というか、いたら先輩もサッカー部の誰かを好きってことになっちゃうかもしれない。むしろ良かった。
そう言えば、今日は先輩と会ってないな……まあ何時も会うわけではないけども。
でも、あの約束の後なんだし、会いに来てくれてもよかったんじゃないかな、と思ってしまった。
するとそこに、サッカー部の人たちが歩いてきた。
皆楽しそうだったり、真面目そうな顔をしていたり、涼しく笑っていたりといろいろだけど、全員背が高いしカッコいい。
何より堂々としてる。いいなあ……
サッカー部のうち3人、弘を見ての思考安価↓2〜4
今回はここまで
111 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/02(木) 18:17:24.94 ID:9sxYsA/RO
ひょろいな、コイツ続くのか?
112 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/02(木) 18:26:10.89 ID:x2Xd0Ju50
冷やかしなら帰って欲しい
113 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/02(木) 18:26:13.66 ID:ZXb8cts80
もし戦力にならなくても冷静な部員が増えるのは歓迎だ。秋斗の影響を受けすぎなきゃいいなぁ……
114 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/02(木) 18:27:12.71 ID:VZlOyGnko
なんで秋斗はあいつに熱心なんだ?
115 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/04(土) 07:51:28.18 ID:lVaEIQQHO
視線があまりよくない。
というか、怖い。
どうしてお前が来た、と言わんばかりのサッカー部の先輩たちの……いや、中には同級生も混じっているかもしれない。
みんな背が高いからほんとにわからない。ぼくがチビなんだろうけど……。
「みんな、こいつ今日から入部した緑谷弘だ! よろしく頼む!」
「ああ」
「まあ……」
えっ。入部じゃないんですけど。そう言おうとしても声なんて出るわけない。
いつも引っ張られて何もできないぼくに、反論ができるわけない。
勇気がぽんと、肩を叩く。
ぼくはサッカー部員になってしまったのか? 入部届けも出してないのに。
「やる気あんのかホントに?」
「う」
「あったりめーだろ、自分から言い出したんだ」
「お前がしつこく勧めたんじゃねーの?」
「ちげえよ! なあ!」
他の部員の皆さんの中は不満だらけ。高村先輩が無理に参加させたんじゃないかと疑っている。
でも確かに、ぼくが昨日自分で望んだことなんだから……それは言わなくっちゃ。
116 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/04(土) 08:05:22.42 ID:lVaEIQQHO
「た、たしかにぼくが昨日、自分から」
「よーっし、練習始めるぞ! まずストレッチだ!」
「うーーーーす!」
「え」
顧問の高橋先生の掛け声でぼくの勇気は吹き飛ばされた。
せっかく言おうと思ったのに。というか、先生に紹介されてもいないんだけど。
「よし弘、座れ。俺が押してやる」
「うん……」
「がんばんなさいよー」
勇気に言われて、他の部員の皆さんがやってるように、足を延ばして座る。水無月さんの声に少し励まされながら、背中を押してもらう。
ふう……こういうのは得意。勇気には力いっぱい押してもらい、指先をぴたっと足の先につける。少しは感心されるかな?
……珍しく思惑通り、周囲は少し驚いたり感心した様子を見せていた。
117 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/04(土) 08:11:27.43 ID:lVaEIQQHO
「新入り! ニヤついてんじゃねえぞ!」
「は、はいっ!」
得意げになっているのが表に出たのか、怒鳴りつけられてしまった。さっき高村先輩に文句を言ってた人の声だったと思う。
でも確かに、こんなことで調子に乗ってしまうのはマヌケすぎる。
この後の練習でどこまでボロボロになるかと思うとなおさらだ。
それにしても昨日から、ニヤついてるって言葉を多く聞くなあ……はあ。
何しろ、平瀬先輩と……だめだ、またニヤついちゃう。
「じゃ、交代な」
「うん」
次は勇気を押す。ほどなくして『いててててやりすぎだあ!』という声が響き渡り、見に来た女の子達が笑い出す。
水無月さんも『本当にバカね』と呆れている。
118 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/04(土) 08:26:49.30 ID:lVaEIQQHO
ストレッチの後、ランニングや軽い筋トレ、それにリフティングやドリブルなどいくつかの練習をした。
やっぱりつらい……他の皆は平然と、勇気も少し息を切らす程度で対して苦もない様子。
ぼくはと言えば、思いっきり息を切らせて今にも倒れ込んでしまいそうなくらいな状態だ。
「ほら見ろ、まともに練習もできねえ」
「最初は誰だってそうだよ」
「んなわけねえだろ、俺は……せいぜい青木くらいだったよ」
「青木は才能ある。緑茶にはないな」
皆ぼくの体力の無さを非難している。中には緑茶って……名前を間違って覚えてる人もいる。
やっぱり、入るのは無理だったのか……はあ、はあ。
「いいのは体の柔らかさだけか」
「チンコもふにゃふにゃなんじゃねーの?」
「あはははそれ受ける!」
「全身フニャフニャ野郎だ!」
ひどい。ショックを受けたぼくをよそにゲラゲラ笑うサッカー部の人たち。
女の子達の笑い声まで聞こえる。
やめればよかった……。
119 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/04(土) 08:34:47.59 ID:lVaEIQQHO
「お前らいつからイジメするようになったんだよ、サッカーちゃんとやってるのか!? サッカーやればみんなサイコーの友達になれる筈だろ!」
「……」
高村先輩の声が響くと、皆黙った。
反省して黙ったんじゃない。その不満そうな顔といくらか聞こえた舌打ちがそれを物語る。
勇気が元気出せよとスポーツドリンクを渡してくれたけど、もう……。
その時だった。
「あら、緑谷君もサッカー部に入ったんですね、頑張ってください!」
……えっ!!!
120 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/04(土) 08:36:32.10 ID:lVaEIQQHO
あの優しくて元気の出る、丁寧なしゃべり方は……!
「平瀬先輩!」
「ちょっとグラウンドを見たら走っていたから、見に来たんです」
「あ、ありがとうございます!!」
一気に周囲が明るくなった。ぼくは手に持ったスポーツドリンクを一気飲みして、気合を入れる。
ふふ、勇気も度肝を抜かれている。部員の人達も、高村先輩も、周りの女の子たちでさえもびっくりだ。
平瀬先輩が話しかけてくれるのはいつもの事。大体の生徒に対し、先輩は笑顔で接してくれるからだ。
それが、これだけいる中、ぼく一人を応援してくれるなんてすごいことなんだ。
何しろ先輩は、学園の女神とさえ呼ばれている。
これはさすがに、笑みを浮かべずにはいられなかった。
それ以前に、笑顔で応援されたら笑顔で返さなきゃ。
「先輩、ぼくがんばります!」
これが、他の皆に大きく気に入らなかったようだった。
「女神があいつに……なんでだよ!」
「ざっけんな……」
……明るさが、途絶える。
この後の試合練習で、ぼくはいきなりフォワードをやらされた。
そして……
他の部員による”嫌がらせ”内容
>>122-123
高村の思考安価
>>124
121 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/04(土) 08:39:42.91 ID:vdX1uJ72O
明らかに取る事が不可能なパス
122 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/04(土) 08:40:51.92 ID:zmfCn+Q1o
反則スレスレのタックル
123 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/04(土) 08:41:02.05 ID:L7TMTj2GO
ファールにならない範囲で厳しいチェック
124 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/03/04(土) 08:42:57.00 ID:AP4Q0VTU0
パスを出さない
125 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/04(土) 08:44:19.56 ID:jZXues220
弘はたしかにあまりサッカーに向いてないかもしれない。けどあいつは変わろうとして、俺の誘いに応じてくれたんだ。弘が頑張る姿を見れば、少しずつでもみんなの考えも変わっていく。サッカーにしろ、全力でなにかに取り組む奴に本当に悪い奴はいないからな。なら全力でサポートするのが、誘った俺の責任だ! サッカーは楽しくしなくちゃな!
126 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/04(土) 09:00:47.91 ID:lVaEIQQHO
ものの数分で、ぼくは予想以上にボロボロになっていた。
女の子達の叫び声が聞こえるけど、先輩や水無月さんがどんな顔をしているかは見れない。見る余裕がない。
ボールが来れば皆が寄ってきて……体当たりして来たり、手を出してくるんじゃないかと思うくらいの迫力で迫って来たり。
怖い! 簡単にボールを奪われるし、ひどいときにはぼくの頭の上を通るように蹴るし。心なしか、近くでキックするときだけものすごい殺気を感じる。
いや、ぜったいそうだ。
味方の筈の人達も、ぼくを敵側のチームから守るふりをして、ぶつかってきそうなくらい寄ってきて、ぼくが敵であるかのように冷たくボールを奪っていく。
かと思えば、敵側の誰かがぼくの目の前にドリブルしながらやってきて、なんだかすごいテクニックでぼくを翻弄して抜き去って行ったりする。
そうなると、女の子たちはその人に黄色い声援を送りつつもぼくを笑う。それを見て、部員の人達も笑みを浮かべる。
サッカー部ってこんなに陰湿なものなの?
高村先輩助けてよ……と思って先輩を見ても、不機嫌そうにプレーを続けるだけで何もしてくれない。
「よそ見してんじゃねえぞ!」
「わ!?」
倒れた。その場で。交通事故に遭ったかと思った。
また、体当たりを受けたんだ。
127 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/04(土) 09:07:58.25 ID:lVaEIQQHO
ものすごい勢いだった。
右の真横から、ボーリングの玉がお腹に向かって叩き込まれたような衝撃。
左肩を地面に打ち、右わき腹を抑えて動けなくなる。
息はできる。
なんとか。
骨が折れてないかさすって確認する。
血も出てない。
はあ、はあ……恐ろしい思いをした。
周りではまだワーワー言っている。ぼくを無視してる?
勇気だけ駆け寄ってきて、心配してくれるけど。
「大丈夫か弘!」
「う、うん。けがはしてない……ひどいよこれ」
「うーん、まあ反則スレスレってところだな。試合中に転んだようなもんだ」
「そ、そう」
「大丈夫そうね。立てる? あ、擦り傷」
「え? あ、どうも」
勇気だけかと思ったら、マネージャーの人もいた。う。覗き込んでくるその顔の下に……お、大きい。
128 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/04(土) 09:16:18.95 ID:lVaEIQQHO
「ありがとうございます佐々江先輩」
「いいのよ、それより消毒しないと」
この人は佐々江先輩というらしい。長めの髪がキレイな人。
でも、せっかく先輩が言ってくれてるのに、サッカー部の人が強く怒鳴りつけてくる。
「新入り二人! 大した怪我でもねえなら早く戻れ!」
「は、はいー!」
そのままぼくは、先輩にお礼も言わずに、戦場のような……えっと。サッカーでボールを中心に人が集まってワーワーやってる状態の場所へ走り、戻っていった。勇気と一緒に。
いや、ここは戦場だったのかもしれない。佐々江先輩に心配してもらったせいなのか……部員の人達、余計に殺気が漲ってきたような気がするんですけど、
−−−−−−
昨日あんなことになったけど、緑谷君、なんだか元気になったみたいですね。
あんなに激しいスポーツだったのでしょうかサッカーって。
ラグビーみたいな体当たりだったけど、他の子達も何も言わないし悪いことではないんでしょうか。
でも、頑張ってる緑谷君、ちょっとカッコイイですね!
……と思っていたら、サッカー部員の皆さん、なんだかどんどん顔が怖くなってません?
隣の子に聞いたら、『試合が近いから気持ちが強くなってるんですよ』って言ってるけど……あ、え!?
緑谷君……あんな姿に!?
とある部員による、弘に恥をかかせるひどい嫌がらせ
>>130
129 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/04(土) 09:21:25.98 ID:bO+neUItO
ぶつかって揉み合って転んださいにどさくさ紛れにズボンを脱がした
130 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/03/04(土) 09:23:04.90 ID:vdX1uJ72O
↑
131 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/04(土) 09:31:53.75 ID:lVaEIQQHO
「うわあっ!」
「おおっと」
自分からボールを取りに行った。勇気を出そうとした。
でもサッカーはチームプレー。同じようにボールを取りに行った人とぶつかった。
転んだ。その人ともつれあうように。
脚と脚が絡まり合い、互いに崩れ落ち、また左肩を打った。
「いたた……すいません」
「気を付けろよな、バカ」
「すいません!」
謝る。確かに、勝手な行動をしたのはぼくだ。
こういうところでしっかり謝れないのは、男らしくない。
……と頭を上げると、今度はみんな動きを止めてこっちを見ている。
なんだろう。ぼくじゃなくて、ぶつかってきた人が転んだのを心配しているのかな。
いや、ぼくだけを見ている。ぼく反則しちゃった!?
慌てて先生のほうを見ようとすると、先に女の子達の顔が目に映った。
顔が赤い?
平瀬先輩も、水無月さんも、佐々江先輩も目を見開いて固まっている。
と思えば、他の女の子たちは薄笑みを浮かべている。え、え? 何かおかしかった?
他の部員の人達も……勇気以外はニヤニヤ笑ってる。ほんとに『ニヤ』って言葉が多く浮かぶなあ。
132 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/04(土) 09:39:13.11 ID:lVaEIQQHO
先生が、何か言っている。
「早く穿け!!」
え? 吐け? 刑事さん?
はけ? 吐け 掃け……穿け?
ま さ か
「うわあああああああああああああああああ!!!」
下に視線をずらすと、青い半ズボンが落ちている。それでほとんどわかってしまった。
わかった時には、叫びながら両手で脚の間を押さえ込む。そして、それが視界に入った。
白いトランクスだけの……パンツ一丁。
「あははははは!」
「パン一だ!」
「馬鹿だろ今更気づくとか!」
「きゃーやだー」
「変態パンツ男〜!」
笑い声が、響き渡る。
133 :
◆x.53aZIM6g
[ saga]:2017/03/04(土) 09:42:12.47 ID:lVaEIQQHO
男の子も女の子もみんな笑ってる。ぼくは恥ずかしさで動くこともできない。ぼくは、とうとう人前で大恥をかいた。
下を向いて、何もできない。後ろから見れば丸見えなのに、ズボンを穿きに行くことさえできない。
平瀬先輩にも水無月さんにも見られてしまった。
その瞬間に、今度は、筒川先輩とのことや屋上でのオナニー、ズボンを濡らして走り回った惨めな自分の姿がどんどん思い起こされていく。
ああ、おしまいだ。本当におしまいだ。
人生は終わらなくても、ただ誰からも褒められず、格好もつけられず、軽蔑され恥をかき続けるそんな人生しかもうぼくにはないんだ。
それぞれ思考安価
ズボンを脱がせた部員・浜野
>>134
平瀬恋
>>136
水無月愛美
>>137
佐々江サエ
>>139
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[ Aramaki★
クオリティの高いサービスを貴方に
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