【安価】住人(♀)「白百合荘で過ごす日々」【百合】

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444 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 20:48:45.99 ID:iBh/TrebO
>>443
誰も読まんぞ
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 20:56:16.61 ID:9ebjAk2eo
俺は読んだぞ
446 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/08/25(金) 16:07:24.01 ID:Z4iQHho5o
>>442
を採用し、いよいよ茅の親との対決になります

>>404
>>440
>>441
>>443
などを参考にしつつ進めていきます
447 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/08/25(金) 16:08:29.83 ID:Z4iQHho5o
渚サイドーー


駅ビル内の雑貨屋ーー


理緒「なぎさー」


???「?」クルッ


渚「なんですか、理緒さん」テテテッ


理緒「これ。可愛いよ」


渚「わあ……! もふもふしてますね!」モフモフ


理緒「うん。イヌ? のぬいぐるみなんだって」


渚「イヌですか? うーん……クマっぽくないです? これ」モフモフ


???「ねえ、今なぎさって……」


理緒「え……あ」

理緒「なぎ……さ」


???「やっぱ理緒だ!」


渚「ど、どちらさまですか?」


理緒「えっと……凪沙、って言えばわかる?」


渚「凪沙……あのなぎささんですか?」


理緒「うん」コクッ


凪沙「どーも。そっちは?」


渚「えと、澄野渚といいます」ペコリ


凪沙「なぎさ、ねえ……ふーん……」


理緒「な、なに……」


凪沙「次はその子?」


理緒「な……っ」


凪沙「渚さん、あんまりこの人の近くにいると大変だよ? 頼み事ばっかしてくるし、めっちゃ構ってオーラ出してくるし」
448 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/08/25(金) 16:09:03.15 ID:Z4iQHho5o
理緒「渚……」


渚「それ、いつの話ですか」


凪沙「中学のときだから……5年くらい前かな」


渚「そんな前の話を今しないでください」

渚「理緒さんは昔とは違います」キッ


凪沙「……へえ」


理緒「な、なぎさっ」アセアセ


渚「凪沙さん、よかったら今から一緒に歩きませんか? 今の理緒さんは昔とは違うって知ってください」


凪沙「いいよ。理緒が今どんなんなのか個人的に気になるし、それにあなたにも興味出てきたから」


渚「理緒さん、いいですよね」


理緒「うん、いいけど……」


凪沙「……で、ずっともふもふなイヌのぬいぐるみを持って凄んできたけど、それは買うの?」


渚「な、あっ」カアアアッ

渚「か、買います……」
449 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/08/25(金) 16:10:33.15 ID:Z4iQHho5o
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


凪沙「つまり、お隣さんのよしみで仲良しなわけだ」


渚「はい。理緒さんにはよくしてもらってます」


理緒「……」テコテコ


凪沙「しかし頼み事しなくなったってのはびっくり。昔ほんとすごかったんだから」


渚「昔の理緒さんってどんな子だったんですか?」


凪沙「いっつも私の後ろ歩いて「なぎさぁ、なぎさぁ」って言ってた」


渚「それはちょっと見てみたかったですね」


理緒「……///」テコテコ


凪沙「逆に最近の理緒はどうなの?」


渚「うーん……頼み事をするのに勇気が要るらしくて、普段はクールなんですけど、頼み事する時だけは小動物みたいになりますね」


凪沙「はー……私の一言でそんなになるまで思い詰めてたのか……」

凪沙「理緒ー、そんな離れてゆでだこになってないでこっちきてー」


理緒「……///」テコテコ


凪沙「理緒、昔あんなこと言ってごめんね。まさか頼み事するのも一苦労いるようになるだなんて思ってなかった」


理緒「いいよ、そのおかげで渚と仲良くなれたようなもんだし……」


凪沙「それならよかった」

凪沙「渚さんいい人みたいだし、私みたいなことにならないようにね」コショコショ


理緒「……うん」コクッ
450 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/08/25(金) 16:11:17.81 ID:Z4iQHho5o
凪沙「さてと、理緒のことは分かったし、もう帰ろうかな」


渚「え、帰っちゃうんですか?」


凪沙「そもそも最初は理緒と渚さんが二人だったわけだし、あんまり邪魔したくないからね」

凪沙「あ、そだ。私この駅ビルの地下にある喫茶店でバイトしてるんだ。よかったら今度遊びに来てよ」


渚「はい、ぜひ。また昔の理緒さんの話聞かせてくださいね」


理緒「な、なぎさ。私の話はもういいよ」


凪沙「来てくれたら話してあげる。それじゃね!」タタタッ


渚「行っちゃいましたね」


理緒「うん。……よかった、変なムードにならなくて」


渚「いい人みたいでしたけど……」


理緒「凪沙がいい人だから私も依存しちゃったんだろうね……。うん、いい人だよ、ほんと」


渚「また会えるといいですね」


理緒「昔の話をされるのは勘弁だけどね」アハハ
451 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/08/25(金) 16:11:56.93 ID:Z4iQHho5o
白百合荘ーー


ピンポーン


真央「はーい?」ガチャッ


渚「桃山さん、お久しぶりです」ペコリ


真央「おー、渚ちゃん! どしたの? あ、中入って」テクテク


渚「えと、そのですね……」ゴソゴソ

渚「これ、プレゼントです」


真央「か……っ! かわいい! なにこのぬいぐるみ! イヌ!? クマ!?」モフモフ


渚「イヌらしいです、一応」


真央「可愛いよう……」モフモフ

真央「……って、なんでプレゼント?」


渚「えっと……耳貸してください」


真央「?」


渚「桃山さんのおかげで理緒さんとお……お付き合いできることになったので、そのお礼です」コショコショ


真央「お、おおー!」

真央「……真央のおかげ?」ハテ


渚「相談に乗ってもらったじゃないですか。あれ、とても助かりました」


真央「そういえばそうだったねえ……」

真央「あ、そだ。それならさ、ちょっと話聞いてもいい?」


渚「なんでしょう?」
452 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/08/25(金) 16:12:24.62 ID:Z4iQHho5o
真央「親に自分は同性愛者だって言った?」


渚「いえ……」


真央「じゃあさ、バレたとしたらどうする? なんて言う?」


渚「真央さん、まさかこの百合漫画のことバレたんですか?」


真央「ああいや、真央のことじゃないんだけどね。そもそも真央の親はそういうの別に気にしない人だし」

真央「ただ茅ちゃんの方がバレて今大変で……」


渚「お、大岸さんがですか……うーん……」

渚「説得はダメなんでしょうか?」


真央「難しいと思う。同性愛はダメ! って否定されてるみたいで」


渚「両親ともですか?」


真央「え? あ、うーん……話を聞いた限りはどっちもな気がするなー」


渚「両親どちらもが明確に拒否反応を示すっていうのも珍しくないですか?」


真央「どゆこと?」


渚「つまり父、あるいは母どちらか一人だけなら説得の余地はある気がするということです」

渚「いくら夫婦と言えども、全てのことで共通の見解を示すことはないと思うので」


真央「なるほど……」


渚「あとはそうですね、私が親に言うときは自立できてからだと思います」

渚「理緒さんと二人で暮らしていけることが証明できれば、お母さんたちにダメだと言われても最悪駆け落ちでもしてどこかで暮らせますからね」

渚「……できることなら応援してほしいですけど」
453 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/08/25(金) 16:13:50.27 ID:Z4iQHho5o
真央「なるほどなるほど……」フムフム


渚「お役に立てましたか?」


真央「うん、すっごく!」


渚「それはよかったです。……そういえば、大岸さんは今すでに好きな方やお付き合いしてる方がいるんですか? バレたということは」


真央「えと……真央」


渚「?」


真央「……真央のことが好きみたい」カアアアッ


渚「知ってるってことは告白されたんですか?」


真央「……」コクッ


渚「それで、桃山さんは……」


真央「真央も好きだよって言った……」


渚「あら」

渚「桃山さんは前「混ざるんじゃなく見るのが好き」と言ってましたけど……」


真央「そ、そういえばそうだね」

真央「でも、なんだろ。もうそんなんじゃないんだ。そんなポリシーなんてどうでもよくなるくらい、茅ちゃんのことが好き」


渚「ふふ、聞いてるこっちが恥ずかしくなりそうなセリフですね」


真央「うう……」カアアア…


渚「それをしっかり大岸さんや大岸さんのご両親に伝えてあげるのがいいんじゃないですか?」

渚「そしたら……きっと理解してもらえると思いますから」


真央「……うん、ありがと。すごく参考になったよ」


渚「それは何よりです。大岸さんとのこと、応援してますね」


真央「うんっ」
454 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/08/25(金) 16:14:20.20 ID:Z4iQHho5o
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


数日後ーー


真央「すー……はー……」


奏「大丈夫ですか? できるだけ早くとは言われましたが……こんな早くに話し合いをしなくても」


真央「一日でも早くしなきゃ茅ちゃんが苦しむ時間が伸びちゃうでしょ」


奏「……ごもっともです」

奏「……では」


ピンポーン


「はーい」


出たのは? 安価↓コンマ2桁
01〜80 母親
81〜95 茅
96〜00,ゾロ目 ???
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 16:24:11.36 ID:7180vX8q0
ほい
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 17:48:38.97 ID:N5jrKpOCO
おっと
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 23:09:20.21 ID:nUtSRMYwO
ついに来たか…ドキドキしてきた
458 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/08/26(土) 07:04:09.07 ID:YMLJ+KsUo
茅母「はーい」ガチャッ


真央「あ、あの真央……じゃない、私、大岸茅さんの友人で……」


奏「私の友達でもあって、茅お姉ちゃんに会いたいそうです。なので連れてきました」


茅母「そうなの。上がってちょうだい」


真央「お、お邪魔します」


茅母「茅の部屋は……」


真央「あ、いえ、その前に……」


茅母「?」


真央「茅さんのことについてお話しがあります」


茅母「な、なにかしら?」


真央「茅さんの……恋愛の対象についての話です」


茅母「……そう。貴女は知ってるのね」


真央「はい。そのことについてお話しを……」


茅母「こちらへいらっしゃい。廊下で立ち話するようなことでもないでしょう」


真央「は、はいっ」
459 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/08/26(土) 07:04:45.30 ID:YMLJ+KsUo
茅母「さ、座ってちょうだい」


真央「失礼します」ストン


奏「……」ストン


茅母「奏ちゃんも驚いてないところを見るに、知ってたのかしら?」


奏「はい」コクッ


茅母「そう……」

茅母「それで、真央さん、だったかしら」


真央「はい」


茅母「貴女は茅のどういった友人なのかしら」


真央「茅さんがこの間まで住んでいた白百合荘の住人で、よく部屋を行き来していました」


茅母「そうなの。それは娘がお世話になりました」ペコリ


真央「あ、いえそんな。頭なんて下げないでください」


茅母「でも、謝らないとね。急に娘をまたうちに帰らせちゃって……別れの挨拶もできなかったでしょう?」


真央「それは……はい」

真央「でも、いいです。事情が事情ですから」


茅母「そう。それじゃあ茅のことだけれど……」


真央「ごめんなさい!」ガバッ


奏「!?」


茅母「?」


真央「きっかけは私なんです!」
460 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/08/26(土) 07:05:13.45 ID:YMLJ+KsUo
茅母「どういうことかしら」


真央「私が……私がそういう本を貸したんです」

真央「それで、茅さんは同性愛に対して興味を持って……」


茅母「そう……」


真央「……」ドキドキ


茅母「……私はね、同性愛に変な偏見は持ってないつもりなのよ」

茅母「だから、貴女のことを責めたりはしないわ」


真央「ほ……ほんとですか!」


茅母「ええ。実を言うと私女子校出身で……その、先輩と付き合ってたこともあるのよ」


奏「じゃあなんで茅お姉ちゃんを閉じ込めてるんですか」


茅母「それは旦那が同性愛を許せない人だからよ」


真央「なら旦那さんを説得して……」


茅母「しようともしたわ。でもその話になると頑固そのものでね」

茅母「旦那が『精神病かなんかじゃないのか』なんて怒鳴るから、私も『だったら精神科にでも連れて行きましょうか』って叫んだり」


真央「てことは……味方?」


奏「ニュアンス的には……そうかもしれません」
461 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/08/26(土) 07:05:42.18 ID:YMLJ+KsUo
真央「じ、じゃあ! 旦那さんを説得するチャンスをください!」


奏「私からもお願いします!」


茅母「いいけれど……茅の友人というだけで耳を貸すかしら」


真央「それは……」


奏「目の前でキスでもしてみますか?」


真央「ん゛っ!!?」


茅母「あはは! それいいかも!」


真央「ち、ちょっと!」


奏「キスは冗談にしても、それくらいの強引さは必要だと思いますよ」


真央「そうだけど……」


茅母「そうだ。ここまでしてくれるってことは貴女……」


真央「?」


茅母「茅のこと好きなの?」


真央「は……はいっ、好きですっ」


茅母「そう……」ジッ


真央「……」タジッ


茅母「貴女のことはまだよく知らないけど、貴女に賭けてみるしかないわよね」フウ

茅母「うちの娘のことをよろしくお願いします」ペコリ


真央「……はい! 任せてください!」

真央(よ、よし! 渚ちゃんの言うとおり、母親は説得できた!)

真央(残るは本丸……父親だけだ)


安価↓から
茅の父親を説得する方法の最終安価
話し合いに同席予定なのは
真央、茅、奏、茅母、茅父
の五人です
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 12:56:44.95 ID:0u5//tZWO
マジでキスする
463 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/08/26(土) 19:17:25.80 ID:YMLJ+KsUo
コンコン


ガチャッ


茅「?」


真央「茅ちゃん!」


茅「うわ!? 真央ちゃん!」


真央「なんでこの間勝手に帰ったの!」


茅「いや、それはその……やっぱりお父さんが怖くて」


真央「……わかった、そういうことにしとく」

真央「それより、今日が山場だからね」


茅「なんの話?」


真央「今日、茅ちゃんの両親を説得する。まあお母さんの方はもう説得できたけどね」


茅「そ、それ本当!?」


真央「うん。だから今夜上手くいけば茅ちゃんは晴れて自由の身になれる」


茅「じ、実感湧かないよ……」


真央「まだ成功するか決まったわけじゃないからね」

真央「そうだ。ものは相談なんだけど……真央にキスできる?」


茅「きっ! き、キス!?」


真央「真央は茅ちゃんとならできる。というかしたい」


茅「あ、あたしもしたいけど……」
464 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/08/26(土) 19:18:04.70 ID:YMLJ+KsUo
真央「じゃあさ、もしお父さんを説得する中でキスが必要な場面になったら……」


茅「す、するの?」


真央「うん。茅ちゃんが同性愛者だって分かる一番手っ取り早くて、尚且つ説得力のある行為だと思うから」


茅「……わかった」


真央「よし。じゃあ今日のところは夜まで待機……」クイッ


茅「……」


真央「茅ちゃん? 袖掴んでどうしたの?」


茅「するのはいいけど……初めてが親の前でとか……ヤだ」


真央「か……っ」キュウウウ

真央(可愛い!!!!!)


茅「初めては二人きりがいい……」


真央「わ……分かった。いいよ」


茅「……真央ちゃん、好きだよ」クイッ


真央「うん、真央も……」ドキドキ


茅「……っ」


ちゅっ……


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
465 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/08/26(土) 19:18:33.10 ID:YMLJ+KsUo
夜ーー


茅母「あなた」


茅父「ん?」


茅母「茅のことで、お話があります」


茅父「……俺が話すことはない」


茅母「あなたになくても、茅の友達にはあります。……入っていいわよ」


ガチャッ


真央「失礼します」ペコリ


茅父「……ふん」


茅「……」


奏「……失礼します」


茅父「奏ちゃんと……そっちは?」


真央「桃山真央といいます。前に白百合荘で茅さんと仲良くさせていただいていました」


茅父「……話を聞くくらいならしてやる」


真央「ありがとうございます」

真央「では手短に申しますが……『茅さんを束縛するのをやめてあげてください』」

真央(ダラダラ時間をかけるのはダメだ。話を聞く気がある内に畳み掛けないと……!)
466 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/08/26(土) 19:19:10.60 ID:YMLJ+KsUo
茅父「……我が家の教育方針に他人が口を出すのかね」


真央「おかしいと思えば」

真央「……では聞きますが、その教育方針に奥様や茅さん本人は賛成しているのですか?」


茅父「……」


真央「茅さん」


茅「あ、あたしは……やだ。毎日ずっと監視されてるみたいなんだもん」


真央「……だそうです。そもそも監視の目的は同性愛に関係するものを茅さんに近づけないためだと思いますが……『治りませんよ、これは』」

真央「生まれつき、そういうものだから。治す治さないではないんで」


茅父「黙れ」

茅父「世間一般にしてみれば同性愛は異常なことなんだ。それを正すのは親の役目だろ?」


真央「それは親のエゴです。同性愛は異常なことじゃない」


茅父「……お前になにが分かる。娘が同性愛者などと周りにバレたら……」


真央「なにか不都合が?」


茅父「その親まで白い目で見られかねんだろう」


真央「……ふっ」
467 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/08/26(土) 19:19:38.52 ID:YMLJ+KsUo
真央「『他人から白い目で見られるかもしれないから娘に生き方を強制する』? それこそ親としては最低なんじゃないですか?」

真央「自分のために娘を犠牲にしているだなんて知られたら、それこそあなたは世間から後ろ指を指されることになる」


茅父「黙れッ!! 同性愛者は子を成せない! 孫娘を見られない親の不幸がお前に分かるか!?」


真央「知らないよ! 親が幸せになりたいからって子供に不幸せを強制するのは間違ってる!」

真央「茅が好きでもない人と結婚して子供を産むのと、好きな人と一生を添い遂げるのはどっちが親にとっての幸せなんだ!!」


茅母「……私は茅が好きな人と付き合えるならそれが幸せよ」


茅父「お前……」


奏「私の両親だって、もし仮に私が同性愛者だったとしても祝福してくれます。そこに明確な自分の意志があるなら、それを応援してくれるのが親だと思いますから」


茅父「奏ちゃんまで……」

茅父「……」

茅父「……お前はどうなんだ、茅」


茅「……あたしは、今は真央ちゃんといるのが幸せ」


茅父「……俺はな、今でも同性愛者の存在が信じられないんだ」

茅父「今までそんなことを考えたこともなかった。だからもし今までのことが嘘だと言われたらそれこそ信じる」

茅父「茅は普通に男の人が好きです、今までのは思春期特有の思い込みです。そう言ってくれるのをまだ心のどこかで期待してる」

茅父「だが……もし、もしもだ。もし本当に桃山さんといることが幸せだと言うなら……」


茅「……いいよ。証明してあげる」
468 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/08/26(土) 19:20:15.90 ID:YMLJ+KsUo
真央「……」コクッ


茅「……ちゅっ」


真央「んっ」


奏「!!」キャー


茅母「あら」


茅父「……そうか」

茅父「茅は本当に、女の子が好きなんだな」


茅「うん」


茅父「すまない。桃山さん、奏ちゃん。少し席を外してくれないか?」


真央「っ」ピクッ


茅父「家族だけで少し話しがしたい」


茅母「大丈夫よ。今度は私も茅の味方だから」


茅「ごめん、真央ちゃん。少しだけ……」


真央「……分かりました。奏ちゃんと待ってます」


バタン


真央「ーーーーーっはぁ〜〜〜……」ズルズル

真央「怖かった……」


奏「私、全然会話に入れませんでしたよ。真央さんの話し方がとても上手でしたから」

奏「援護しようとも思ったんですが、不要でしたね」


真央「いやーもう必死で……でもなんか思ったよりもあっけなかったなあ……」


奏「現実なんてそんなもんです。ドラマや小説みたいな長引く言い合いなんてそうそうないですよ」


真央「そんなもんかー……」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


◆◆◆◆◆◆◆


◆◆◆
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 19:44:07.75 ID:zs7KElXgO
さあどうなる?
迂闊な行動をして墓穴を掘るわけにはいかんと思って何も書き込めなかったけど、願わくば幸せな結末を…
470 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/08/26(土) 20:11:01.95 ID:YMLJ+KsUo
すみません
ちょっと用事ができて席を外してました
続き投下します
471 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/08/26(土) 20:11:35.26 ID:YMLJ+KsUo
バンッ


真央「な、なに!?」タタタッ


奏「い、今の音なんですか!?」


茅母「あ……二人とも」


真央「茅ちゃんは!? 茅ちゃんはどうしたんですか!?」


茅母「落ち着いて。茅はもう大丈夫よ」


奏「それって……!」


茅父「聞かされたよ……全部」

茅父「あいつは……昔から悩んでたんだな」


茅母「それで、もう好きに外に出てもいいし、好きに生きていいよって話をして……」

茅母「そしたら喜んで……」


真央「まさか外に?」


茅母「……ええ」


真央「……ふふっ」


奏「茅お姉ちゃんらしい……」


真央「探してきます!」


茅父「桃山さん」


真央「?」クルッ


茅父「……茅のことを、頼みます」


真央「……はい! 任せてください!」


ガチャッ


たったった……
472 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/08/26(土) 20:12:01.93 ID:YMLJ+KsUo
茅「はぁっ、はぁっ」タッタッ

茅(こんな時間に外に出るなんて……大して久しぶりでもないのに嬉しいな)タッタッ

茅「はあ……はあ……」ピタッ

茅「あれ、ここどこだ? 夜だから暗くてよく分かんない……」

茅(スマホで地図を……)スカッ

茅「……あっ」サーッ

茅(テンション上がりすぎてスマホ家に忘れてきた……!)

茅(え、ヤバい。普通にマズい。どうしよう、どうしたらいいの!?)

茅(とりあえず引き返して……)


???「……」スタスタ


茅「ひっ」

茅(いや、普通の人だ。普通の人……。なにを怖がってるんだ大岸茅!)

茅「よしっ」ザッ


野良猫「にゃあお」


茅「ぴっ……!」

茅(ね、猫! ただの猫!)バクバク

茅「……」キョロキョロ

茅(こ、怖い……)


たったった……


茅(なに!? 今度はなに!?)


真央「茅ちゃん……見つけた……!」ハアハア


茅「へ……真央……ちゃん?」キョトン


真央「女の子がこんな時間に一人で外に出ちゃダメでしょー……」ハアハア


茅「探しに来てくれたの?」


真央「まあね……探しものは得意だし……ふう」


茅「どうしよう……真央ちゃんめっちゃかっこいい……」キュンキュン


真央「へ?」
473 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/08/26(土) 20:12:31.04 ID:YMLJ+KsUo
茅「なんで迷子になる度に見つけてくれるのさー……もー……」


真央「……はぐれないように手繋ごっか?」


茅「……うん」ギュッ


てくてく


真央「……ねえ、誰も見てないよ」


茅「……うん」


真央「二人っきりだよ」


茅「うん」


真央「もう少しで家に着いちゃうよ」


茅「うん」


真央「……」


茅「……」グイッ


真央「おっと」ヨロッ


茅「帰る前に一回だけ……」


真央「ん。いいよ」パチッ


茅(真央ちゃん……あたしのために親と話して、走って迎えに来てくれて……)

茅「……ありがと」


ちゅうっ
474 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/08/26(土) 20:14:20.95 ID:YMLJ+KsUo
今日はここまで
次からはこちらで用意した固定イベントを2つほどこなして9月が終わりとなります
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 20:29:43.16 ID:k6yhqoDKo

えがったえがった
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 21:06:14.52 ID:xz7PCJJmO

紆余曲折ある百合は良いですなあ
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 21:11:09.89 ID:KnJWUmuRO

真央ちゃんかっこいいな
478 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 21:23:43.32 ID:zs7KElXgO

よかった、本当に良かった
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 06:32:50.59 ID:z+BmPBIvo
水泳大会会場ーー


ガヤガヤ ガヤガヤ


サラ「意外と人多いんですね……」


奏「曲がりなりにも全国から強い人が集まってますから、観客も多いんだと思います」


サラ「こんなたくさんの人に見られながら綾子さんは泳ぐんですねえ……」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


観客席ーー


早苗「綾子ちゃんは平泳ぎ100メートルに出るから、もう少しかかるわね〜」


サラ「そういえば……本人に聞くのはどうかと思って聞かなかったんですけど、綾子さんのタイムってどうなんですか?」


早苗「そうね〜……」ウーン


奏「あ、ありました」スマホポチポチ

奏「前回大会の記録、1位1分5秒97。2位1分6秒21。3位1分6秒92。そして4位が綾子さんで1分7秒04です」


サラ「ギリギリ負けちゃったんですね……」


早苗「あら……でも確かサラちゃんが来る前に『7秒切れた』とかなんとか……」


サラ「ということは勝てるかも知れないんですね!」


奏「頑張ってほしいですね……応援はたった3人ですけど、一生懸命応援しましょう」


サラ「はい、もちろんです!」
480 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/01(金) 06:33:51.26 ID:z+BmPBIvo
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


アナウンス『成年女子100メートル平泳ぎの予選を開始します』


サラ「来ました!」


早苗「全部で3組あって、綾子ちゃんは1組目みたいね〜」


綾子「……」


奏「さすがに怖い顔してますね……」


サラ「緊張してるんでしょうか」


綾子「……」スッ


アナウンス『用意』


綾子「……」グッ


ピーッ!


サラ「頑張れー! 綾子さーん!」


早苗「頑張って〜!」


奏「頑張れー!」


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


綾子(体が軽い)

綾子(今日は調子いいぞ……!)


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


ぱしっ!


サラ「い……! 1位です! 綾子さんすごい!」


奏「タイムは……」


早苗「1分6秒20!」


サラ「すごく早いじゃないですか!」


早苗「これなら決勝にもいけるわね〜」


サラ「あっ……」

サラ「そ、そうでした。これは予選でしたっ」


奏「残り2組が終わるまでは確定ではないですが、ほぼ間違いなく大丈夫だと思いますよ」
481 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/01(金) 06:35:07.21 ID:z+BmPBIvo
サラ(2組目、3組目と終わり、当然綾子さんは決勝へ)

サラ「き、緊張しますね」ドキドキ


アナウンス『成年女子100メートル平泳ぎの決勝を開始します』


奏「去年綾子さんより早かった3人はみんな決勝に来てますね」


早苗「やっぱり強いのね〜……」


綾子「……」


アナウンス『用意』


綾子「……」グッ


ピーッ!


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


綾子(……)

綾子(ああ)

綾子(応援が聞こえる)


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


サラ「あやこさんっ! がんばれーーーっ!!」


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


綾子(去年は来てくれたの早苗だけだったもんな)

綾子(会ってまだ1月足らずの他人同士なのに)

綾子(サラがあんなに声を張り上げてくれてる)

綾子(勝ちたい、な)


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


ぱしぃっ!


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


◆◆◆◆◆◆◆


◆◆◆
482 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/01(金) 06:35:56.21 ID:z+BmPBIvo
早苗「お疲れさま〜」


綾子「うん、ありがと」


奏「あ、これお水です。どうぞ」 


綾子「ありがと。助かるよ」ゴクゴク

綾子「……ふう」


奏「……サラさん」


綾子「もー、いつまで泣いてんのさ」フフッ


サラ「だっであや゛こさんが〜……!」


綾子「うん。2位だった」


奏「月並みなことしか言えませんけど、その、凄かったです」


早苗「サラちゃんは綾子ちゃんが勝てて嬉しいのよね〜?」


サラ「はい゛……」コクコク


綾子「あれだけ調子よくっても2位なんだもんな……やっぱ代表選手は強いね」


早苗「今は1位になれなかったことを悲しむときじゃないと思うわ〜」

早苗「2位になって泣くほど喜んでくれてる子がいるんだもの。ほら、胸を張って」


綾子「……うん」


ぎゅっ


綾子「サラ。私のためにあんなに応援してくれてありがとうね。プールまで聞こえたよ」

綾子「それに、サラの応援で勝ちたいって思えたし、実際に勝てた。2位になれたのはサラのおかげ」

綾子「だからさ、その。また応援しに来てくれないかな? 来てくれたらすっごく……嬉しい」


サラ「いきます……っ、絶対にいきますっ」エグエグ


綾子「そか。よかった」ニッ


奏「……」モヤッ

奏(……?)


早苗「さ、じゃあみんなで帰りましょーっ」オーッ


綾子「おー! ……ってサラ大丈夫? 手繋ごうか」ギュッ


サラ「ありがとうございます……」エグエグ


奏「……」モヤモヤ

奏(また……)
483 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/01(金) 06:36:23.59 ID:z+BmPBIvo
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


白百合荘ーー


早苗「というわけで!」


綾子「無事に2位入賞することができました!」


真央「おおー!」パチパチ


早苗「というわけで今日はパーティーよ〜。たくさん料理作ったから、どんどん食べてね〜」


亜利砂「あの……私も来てよかったんですか?」


早苗「もちろんよ〜。これはね、綾子ちゃんのお祝いと、私のお祝いでもあるの」


亜利砂「というと?」


早苗「誕生日なのよ〜。私が」


亜利砂「え……あ……」


早苗「それで、お酒を呑む相手が欲しくて……迷惑だったかしら?」


亜利砂「そ、そんなことありません! ありがたいお誘いです!」


真央「まあ正確には今日が誕生日じゃないけどね。来週じゃなかったっけ」


早苗「せっかくだから私もみんなに祝ってほしいもの〜」


渚「お誕生日だったんですね。おめでとうございます」


早苗「歳は取りたくないけどね〜」
484 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/01(金) 06:37:30.71 ID:z+BmPBIvo
茅「いくつになるんだっけ?」


真央「こら。失礼だよ」


早苗「いいのよ。そうね〜……今年で27ね〜」


亜利砂「っ!」


綾子「いいからご飯食べようよー。冷めるよー?」


早苗「そうね。じゃあ……」

早苗「綾子ちゃん!」


綾子「それと早苗も!」


早苗「おめでとー! かんぱーい!」


全員「かんぱーい!」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
485 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/01(金) 06:38:08.79 ID:z+BmPBIvo
茅「あ、これ美味しい」モグモグ


真央「ほんと?」


茅「ほら、あーん」


真央「あむっ……むぐむぐ。確かに美味しいねえ」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


理緒「……」ポヤー


渚「り、理緒さん?」


理緒「んう……?」


渚「っ! よ、酔ってますね理緒さん」

渚(雰囲気がエロい……)ドキドキ


理緒「かも……。お酒やっぱ苦手ぇ……」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


サラ「綾子さん、これでいいです?」ヨソイヨソイ


綾子「おお、いいね。ありがと」


奏「さ、サラさん。私のもお願いします」


サラ「はいっ」ニコッ

サラ「ええと……これでどうでしょう」ヨソイヨソイ


奏「あ、ありがとうございますっ」マンゾク-


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


早苗「それじゃあ……」


亜利砂「はい。お誕生日には少し早いですが……おめでとうございます」


早苗「ありがとう。……乾杯」


カチンッ
486 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/01(金) 06:38:45.20 ID:z+BmPBIvo
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


渚「それじゃ、理緒さん連れて戻りますね……立てますか?」


理緒「ん……抱っこぉ……」


渚「無理ですよっ。肩貸しますから頑張ってください!」


理緒「んぅー……」ヨタヨタ


バタン


茅「それじゃ、あたし今日は真央ちゃんのとこ泊まってくから」


真央「うん! 料理美味しかったよ、ありがとうね!」


バタン


サラ「それじゃあワタシは奏ちゃんを送ってきますね」


綾子「サラだけじゃ帰りが危ないし、私も行くよ」


奏「はい……お願いします……」ウトウト


サラ「眠いのですか?」


奏「いつも9時くらいに寝るので、眠くなってきちゃいました……」ウトウト


サラ「それじゃあ急がないとですね」


綾子「それじゃね早苗! パーティー楽しかったよ!」


バタン
487 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/01(金) 06:39:23.62 ID:z+BmPBIvo
早苗「二人きりですね〜」


亜利砂「ですね……」


早苗「あ、明日は日曜日ですけどお仕事とか……」


亜利砂「それは大丈夫です。明日は休みですし、することはもう済ませてますから」


早苗「それは良かった。じゃあ晩酌といきま」グイッ


ドサッ


早苗「あ、亜利砂さんっ!? 押し倒したりして何を……」


亜利砂「……花園大学」ボソッ


早苗「……?」


亜利砂「早苗さん。花園大学の出身ですよね?」


早苗「そ、そうですけど……。それがどうかしましたか……?」


亜利砂「……私も……なんです。花園大学」


早苗「あ、あら。それは偶然ですね〜」


亜利砂「10年近く前……私が四年のときです。新入生にとても綺麗な子がいました。恥ずかしい話、一目惚れをしてしまったんです」

亜利砂「キャンパス内で友達に聞いて、後輩に聞いて。その子のことを知りました。『成績優秀。ただし勉強に熱を入れているせいで浮いた話はない。名前は……」

亜利砂「……天使早苗』」


早苗「え、えっと……?」


亜利砂「同性だし、接点がなさすぎたから大学ではすぐに諦めました。でもまさかこんな歳になって再開できるなんて思ってなかった……っ」

亜利砂「それでも『歳が5つ違うし、よく似た他人かも。違ったら迷惑かもしれない』って考えて手は出しませんでした。……でも違った」

亜利砂「あなたは私の大好きな天使早苗だった」
488 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/01(金) 06:41:42.98 ID:z+BmPBIvo
亜利砂「8年越しに貴女と会えた。だからその奇跡の証が欲しい」


早苗「亜利砂さん……」


亜利砂「……っ」


ぐっ……!


亜利砂「……好きです。早苗さん」


早苗「!」


亜利砂「んっ……」


早苗「んぅ……っ!」

早苗「……ぷぁっ! はぁ……! はあ……っ」


亜利砂「……!」

亜利砂「……ごめんなさい」スクッ


早苗「あ、亜利砂さんっ!?」


亜利砂「……ごめんなさい。帰ります」

亜利砂「今度会ったとき、殴っても蹴ってもいいです。でも今日はもう……」


ガチャッ


亜利砂「私の顔も見たくないでしょう?」


……バタン


早苗「亜利砂……さん」ドクン ドクン

早苗(好きって……どういうこと……。私の先輩で、一目惚れして……)

早苗(分からない……よ)


やっぱりあたしと真央ちゃんの話はすぐに一段落ついた。

  綾子さんに奏ちゃん。こちらに来てから、素敵な人たちと仲良くなれました。

    突然8年も前の話をされて。先輩だと告げられ、キスされた。

真央ちゃんと一緒にいるときが一番の幸せ。お父さんもお母さんも分かってくれたのかな。

  綾子さんはとっても強いです。肉体的にも、精神的にも。最近はワタシをいろいろと引っ張っていってくれます。

    今度からどう接するのが正解なのか、今までの知識を総動員しても分からない。

ほんとはまだ女の子同士の恋愛に反対かもしれない。けど。真央ちゃんと幸せになった後でもいい。いつかは心から祝福してほしい。

  奏ちゃんは小さな体に似合わない大きな勇気の持ち主。最近はワタシにくっついてくるような……。

    初めての経験にどうにもならない足踏みを繰り返して、九月が終わろうとしていた。

『九月の恋騒動』

489 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/01(金) 06:46:33.12 ID:z+BmPBIvo
長くなりましたが、これにて九月は終了です。
綾子の水泳大会と、早苗の誕生日のイベントを別々に処理する予定だったのですが、まとめられそうだったので一続きのイベントにしました。
早苗の誕生日は指定がなかったので確定イベントに組み込みました。
他キャラも機会があれば誕生日イベントを入れたいと思います。

それと、更新日が飛び飛びになって申し訳ありませんでした。

これからは茅と真央はメインから外れ、綾子・サラ・奏、早苗・亜利砂がメインになります。

予定では年を越えて三月までをやるつもりなので、その内の半分が終了したことになります。

残り半分もよろしくお願いします。

ついでに現在の部屋状況です。

早真綾
苗央子?
管876(2階)

5321(1階)
サ?理渚
ラ 緒

管は管理人室。6号室には茅が居ましたが、今は実家なのでここにはいません。
新しい6号室の住人と3号室の住人は、綾子達か早苗達のどちらかがくっついたあたりで募集します。
490 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 07:23:23.74 ID:Low/ooTZ0
乙!
491 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/01(金) 07:31:07.82 ID:z+BmPBIvo
茅と真央のエロも近いうちに書こうと思うんですが、未成年の性行為を文章で描写するってセーフですよね?

こんなSSで気にするのもあれですが、児童ポルノに引っかかったりしないでしょうか
何せ変なところでビビリなもので、みなさんの意見を聞かせてくださるとありがたいです
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 08:30:41.49 ID:c7A8NNVZ0
※登場人物は全て架空の人物であり、18歳以上です

よし、問題ないな
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 09:26:42.81 ID:mn6xxLBCO

こりゃまた凄いことになって来たな
三人がもつれそうな状況と数年越しの恋慕とか最高じゃないですかー!

児童ポルノはあれか、茅ちゃんか
描かれてないけど実は誕生日迎えてて18歳になってたと思っておけばいい
サラと奏は……>>492しか……
494 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 10:47:06.89 ID:RRbYoHc80
そこは気にしなくていいと思うな。この板って割と未成年設定のキャラがくんずほぐれつしてるイメージだけど(※個人の感想です)
そういうのが問題になったって話は聞かないし。今後とも応援してます
495 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/01(金) 17:13:14.69 ID:z+BmPBIvo
みなさんご意見ありがとうございました
調べてみたところ、視覚情報でなければ引っかからないみたいです
小説とかの文章上であれば児童ポルノは適用されないとかなんとか

そもそも二次元の作品や創作を児童ポルノ法で規制するという記事や記述が見つからないので、おそらく大丈夫だと思います

でも一応念のため書いておきます

このSSは架空の作品であり、登場人物は全て18歳以上です
496 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/02(土) 10:39:50.36 ID:uF4BJOvao
早苗「……」ボーッ


ピンポーン


早苗「っ」ビクッ

早苗「は、は〜い」


ガチャッ


真央「誕生日おめでとー!」


早苗「!!」


真央「プレゼント持ってきたんだけ……ど……」

真央「……ねえ、てんしさん大丈夫? 顔色悪いよ?」


早苗「だ、大丈夫よ〜」


真央「それならいいけど……」

真央「あ、これプレゼントね。お酒は買えないけど、お酒に合いそうなオツマミとお猪口買ってみたんだ」ハイ


早苗「ありがとね〜真央ちゃん」


真央「どういたしまして!」ニコッ

真央「それとさ……迷惑じゃなかったら話くらい聞くからね? 悩みがあるなら相談してね」


早苗「ほ、ほんとに大丈夫よ〜。ただちょっと寝不足なだけ」


真央「……そっか。わかったよ」

真央「じゃ、プレゼント渡したし帰るね」スクッ


バタン


早苗「……」


安価↓からこれからの白百合荘住人+亜利砂、奏、茅の行動
基本的に高コンマ優先
渚、理緒、茅、真央は優先度が下がります
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/02(土) 10:43:47.03 ID:wAdECyDr0
奏が「最近先生の様子がおかしい」とサラや綾子に相談してくる。
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/02(土) 12:28:25.44 ID:DEpUMH6vO
大学の講義で遅くなった理緒が夜の公園で呆けてるの亜利砂を発見。
様子がおかしい事に気づいた理緒が気を効かせて近くのバーに誘い酒を酌み交わしながら相談に乗る。
可能なら二人とも酔っぱらって綾子か早苗に迎えに来て貰うまでセットで。
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/02(土) 12:37:58.13 ID:b7yrh6mXo
早苗が亜利砂に連絡とろうとする
500 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2017/09/02(土) 19:28:29.87 ID:EdEmUznpO
奏、サラが他の女の子とふれ合うと感じる謎のモヤモヤが日増しに大きくなり
ある日衝動的に声を荒げてやめてください!と言ってしまう(なぜそう言ってしまったかは自分でもわからない)
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/03(日) 21:21:00.84 ID:lPFnsRBA0
奏が服装に気を使う綾子を見て自分もお洒落な服装をしてみたいと相談、サラも交えて休みの日にみんなで服を買いに行くついでにぶらぶら
大人数可能ならファッション誌愛読で詳しそうな茅にも声をかけ、そこにみんなの可愛い私服姿が見たい真央も同伴で
502 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/19(火) 22:37:46.54 ID:rj0mTXpyo
学校ーー


奏「先生、あの」


亜利砂「……」ポケー


奏「先生?」


亜利砂「……」ボー


奏「神ヶ原先生!」


亜利砂「!」ビクッ

亜利砂「あ、ああ若宮さん。どうしたの?」


奏「……いえ、なんでもないです」


亜利砂「そう?」


奏(なんか……先生ずっとボーッとしてる……)


亜利砂「……」ボー


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


奏「……ということがあって」


綾子「んー……それなら早苗に言ったほうがいいかもね。今一番奏の先生と仲良いの早苗っぽいしさ」


奏「そうですよね。それじゃあ管理人さんに会ってきます」


綾子「私もついてくよ」スクッ
503 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/19(火) 22:38:13.20 ID:rj0mTXpyo
ピンポーン


早苗「は〜い」ガチャッ

早苗「あら。奏ちゃんに綾子ちゃん。どうしたの?」


奏「相談したいことがあって……。少しいいですか?」


早苗「いいけど〜……。綾子ちゃんやサラちゃんじゃダメなのかしら?」


奏「管理人さんに相談したいんです」


早苗「そう……。なら上がって?」


奏「失礼します」


早苗「それで……相談って?」


奏「ええと……先生のことなんですけど。最近なんだかボーッとしてることが多くて……。管理人さん何か知りませんか?」


早苗「え、あー……」

早苗「なんて言えばいいのかしら〜……」


綾子「? 言いづらいこと?」


早苗「多分……私のことだと思うわ〜……」


奏「何かあったんですか?」


早苗「それは……その〜……」


綾子「おっけー。言いづらいなら言わなくてもいいよ」


奏「そ、それじゃ先生は……」


綾子「二人とも子供じゃないしさ。まずは当人達に任せようよ」

綾子「それでも駄目なら私達が解決する。それでいいでしょ、早苗」


早苗「そ、そうね〜。その内連絡でも取ってみるわ〜」


綾子「うし。じゃあ今日はひとまずここまででいいか」


奏「はい」


早苗「あ、奏ちゃん」


奏「はい?」


早苗「亜利砂さんのこと教えてくれて、ありがとうね」


奏「いえ。今の私は教えるくらいしかできませんから」

奏「先生のこと、よろしくお願いしますね」ペコリ


早苗「……ええ」
504 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/19(火) 22:38:42.22 ID:rj0mTXpyo
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


理緒(今から帰るね、っと。送信)スマホタプタプ


プァーーーッッ!!


理緒「!」ビクッ


運転手「変なとこあるいてんじゃねえぞー!」ブオオオオン


理緒「なんだクラクションか……あっ」


亜利砂「……」フラフラ


理緒「ち、ちょっと神ヶ原先生!」グイッ


亜利砂「……? あら、理緒さん」


理緒「どうしたんですか。道路なんか歩いてたら危ないですよ」


亜利砂「え? あ、ほんと。危ないわね」テクテク


理緒「……何かあったんですか? 私でよければ話くらい聞きますよ」


亜利砂「なんでもないのよ。大丈夫……」ポロッ

亜利砂「ほんとに、だいじょうぶ、だから……」ボロボロ


理緒「泣きながらそんなこと言われても説得力ありませんよ。ほら、どこかお店でも入りましょう」

理緒(渚に遅くなるってメールしとかないとかな……)
505 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/19(火) 22:39:12.52 ID:rj0mTXpyo
早苗サイドーー


早苗「……」ドキドキ

早苗(や、やっぱり話し合わなくちゃ何も解決しないわよね)セイザ

早苗(って携帯の前に正座してもどうにもならないのだけど……)

早苗「ええいっ」バッ

早苗(えと、電話帳……)ポチポチ


プルルルル! プルルルル!


早苗「!」ビクッ

早苗(ち、着信? 誰かしら……)ピッ

早苗「も、もしもし〜」


???「夜分遅くすみません。私、沖上要という者です」


早苗「はあ……」


要「ええと、それで要件なのですが……バーの方で酔いつぶれている女性が二人いまして、その内の一人がここに電話してくれと」

要「名前は東谷理緒、というらしいのですが心当たりはありますか?」


早苗「あら、理緒さんが……分かりました。迎えに行きますね」


要「助かります。バーの住所は……」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


バー「リリアン」ーー


早苗「……」キョロキョロ


要「あ、あまつかさん、ですか?」


早苗「あ、はい。そうです〜」


要「こっちです。奥の部屋を借りて寝かせてて……」ガチャッ


理緒「うんん……」


早苗「理緒ちゃん……あっ」ピタッ


亜利砂「んぅ……」
506 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/19(火) 22:39:53.57 ID:rj0mTXpyo
早苗「えっえっ……あり、さ、さん……?」


要「どうしますか? タクシーでも……」


早苗「あ、いえ。車で来たので乗せて帰ります」


要「そうですか。手伝いますよ」ニコッ


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


早苗「ありがとうございます。助かりました」ペコリ


要「いえ。見過ごして帰るのも後味が悪いですから」

要「あ、お代は理緒さんがボーッとしながらなんとか払っていたので安心してください。それじゃ、私はこれで」ペコリ


早苗「はい。本当に助かりました」ペコリ


バタン ブウウウウウウン……


早苗「とりあえず白百合荘に……でいいのかしら〜……」
507 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/19(火) 22:40:22.31 ID:rj0mTXpyo
白百合荘ーー


早苗(理緒ちゃんは渚ちゃんに引き取ってもらったけど……)


亜利砂「んん……」モゾ


早苗(亜利砂さん、起きたらビックリするわよね……でも今更どうしようもないし……)

早苗(夜中に起きても大丈夫なように、お店で潰れてたことを書き置きしておいて……)カキカキ

早苗(薬も置いておこうかしら。「飲んでください」……っと)カキカキ

早苗「……」


亜利砂「んー……」ゴロン


早苗「!」ドキッ

早苗(私この唇にき、キスされたのよね……)ドキドキ

早苗(先輩で、私のことが好きで……)

早苗(なんで……なんで私のことを……? 一目惚れって言ってたけど……)ウト…

早苗(好きになるって……どういうことなのかしら……)ポフン

早苗「んー……」ウトウト

早苗「わかん……ない……」コテン

早苗「……すー……すー……」
508 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/19(火) 22:40:56.71 ID:rj0mTXpyo
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


am6:30ーー


ピリリリリリ ピリリリリリ カチッ


早苗「ん〜……!」ノビー

早苗(朝ね……朝ごはんはどうしようかし……)ピタッ


亜利砂「……! ……!!」パクパク


早苗「あ、えと……おはようございます?」


亜利砂「なん……な、ここ……え、ええ……!?」ワタワタ


早苗「お、落ち着いてください。説明しますから〜」


亜利砂「お、お願いします……」


早苗「えと、昨日のことはどこまで覚えてますか〜?」


亜利砂「昨日……。えと、理緒さんと道端で会って、近くのお店で飲むことにして、飲んで……そこまでは」


早苗「あ、そこまで覚えてるなら簡単です。その後お店の方から連絡があって、私が迎えに行ったら亜利砂さんは潰れてたんです〜」

早苗「私、亜利砂さんの自宅を知らないので送ることもできなくて……なのでうちで寝てもらいました〜」


亜利砂「な、なるほど……」

亜利砂「どうやらご迷惑をお掛けしたみたいで……申し訳ありません」ペコリ

亜利砂「お詫びは後日しますので、今日のところはこれで……」スクッ


ガシッ


早苗「か、帰っちゃダメですっ」

早苗「私、亜利砂さんに聞きたいことがたくさんあるんですからねっ」


亜利砂「ぅぐ」ピタッ

亜利砂「分かりました……なんでも聞いてください」ストン
509 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/19(火) 22:42:14.90 ID:rj0mTXpyo
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


奏サイドーー
am9:00ーー


ガチャッ


サラ「おはようございます、奏ちゃん」ニコッ


奏「お、おはようございますっ」


綾子「やー、奏ー」ワシャワシャ


奏「やめてくださいー」ナデラレ


サラ「ほら、綾子さんストップですよ」

サラ「それで、洋服でしたっけ?」


奏「はい」


綾子「確かに今まで地味な感じの服しか着てるの見たことないもんなー」


奏「オシャレというのが分からなくて……」(←無地の白シャツにグレーのカーディガン、暗めの青いロングスカート)


サラ「それなら茅さんの方が詳しいのでは……」


奏「あ、茅お姉ちゃんも途中から合流してくれるみたいです」

奏「ただ、行列のできるスイーツなるものを真央さんと食べてから、らしいですけど」


綾子「ああ。近くの洋菓子屋さんか。確かに毎朝何十人も並んでるもんな」


奏「開店が10時で、食べてから来るそうなので、合流はお昼過ぎくらいになるかと」


サラ「なるほど、分かりました」

サラ「では奏ちゃんのお買い物に行きましょう!」
510 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/19(火) 22:43:04.76 ID:rj0mTXpyo
てくてく てくてく


綾子「あ、あの店は?」


サラ「大人っぽすぎますね……奏ちゃんはまだ中学生ですからもっと別のお店がいいです」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


サラ「ここはどうでしょう」


奏「キャラ物はちょっと……分からないですし、少し子供っぽいです」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


奏「ここは……?」


綾子「す、ストップストップ!」ガシッ

綾子(コスプレショップはさすがにまずいよ!)


奏「な、なんですか? 何のお店なんですか?」


綾子「えと……奏にはまだ早いお店だよ!」


奏「はあ……」
511 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/19(火) 22:44:36.04 ID:rj0mTXpyo
ファッションセンターーー


綾子「やっぱこういうとこに落ち着くのか」


サラ「奇をてらって専門店を巡ったのは駄目でしたね」


奏「少しお腹も減ってきました……」


綾子「んー……あ、じゃあ一人ワンセット奏に似合いそうな服持ってこようよ!」

綾子「その中から一つ選んで買って、それ着て午後から過ごそう」


奏「おお……」


サラ「確かにそれなら時間もあまり掛からずに済みそうですね」


綾子「制限時間はそうだな……今11時半だから、12時までにしよう。それからご飯を食べて、茅達と合流だ」


サラ「了解です!」


綾子「それじゃあ用意……スタート!」


奏が自分で選んだコーディネート安価↓
サラが選んだコーディネート安価↓↓
綾子が選んだコーディネート安価↓↓↓
3つの内最高コンマが奏の服になります
512 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/19(火) 22:45:56.88 ID:rj0mTXpyo
>>497
>>498
>>499
>>501
を採用しました

安価を一つずつ下にずらします
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/19(火) 22:59:08.64 ID:lVlu8ZM+0
麦わら帽子と白ワンピ
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/20(水) 00:16:19.17 ID:Flqz+yNOo
タートルニットワンピとレギンスパンツ
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/20(水) 00:38:45.16 ID:gHgj3ySsO

更新楽しみに待ってたぜ

安価は白Tシャツ+緑&白のロングチェックシャツ+膝丈デニムスカート
516 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/20(水) 20:34:48.02 ID:NXZHXZ3Do
サラ「ではまずは私のから……」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


奏「き、着替えました」


綾子「似合うねー。もうちょっと背があればモデルさんにも見えるよ」


サラ「よくお似合いです」


奏「あ、ありがとうございますっ」


綾子「じゃあ次私のねー」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


奏「どうでしょうか……」


サラ「似合ってます! なんだかクールでかっこいいですよ!」


綾子「いいじゃんいいじゃん。可愛いとなんでも似合って得だね」


奏「……私の選んだの見ます? どっちかから選んでもいいような……」


綾子「ダメだよ。せっかく選んだんだし見せてくれなきゃ」


サラ「そうですよ! 着替えてきてください♪」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
517 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/20(水) 20:38:21.35 ID:NXZHXZ3Do
シャーッ


奏「……」


サラ「……」


綾子「……」


奏「な、何か言ってくださいよ」


サラ「に、似合ってます……」


綾子「あー……ごめん。綺麗で見惚れてた」


奏「た、ただのワンピースですよ?」


綾子「黒髪に麦わら帽子で白ワンピース……いい取り合わせだね」


サラ「これがいいです! 一番似合ってます!」


綾子「だね。優勝は奏選手ー!」


サラ「あ、でもこれから冷えますし、ノースリーブのワンピースじゃ風邪を引いちゃいます」

サラ「ケープとか、何か羽織るものも一緒に買った方がいいですね」


奏「わ、分かりました」
518 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/20(水) 20:39:30.98 ID:NXZHXZ3Do
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


昼食後ーー


茅「やっほー奏ー」テクテク


真央「やっほー!」


奏「あ、茅お姉ちゃんと真央さん」


茅「おお? そんな可愛い服持ってたっけ?」


奏「買ってみたんです。どうですか?」クルッ


真央「可愛いよ!!」


奏「!」ビクッ


茅「真央ちゃん落ち着いて。……うん、似合ってるよ」


奏「そ、そうですか」パアッ


茅「あとは普段着に何着か見繕えばいいのかな」


奏「はい。よろしくお願いします」ペコリ


真央「ミニ……いやロングスカートも……いやいやデニムも履きこなせそうだし……」ブツブツ


サラ「真央さーん! 置いていきますよー?」


真央「あ、待ってー!」タタタッ
519 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/20(水) 20:40:33.66 ID:NXZHXZ3Do
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


早苗サイドーー


早苗「……」セイザ

早苗(ひとまず亜利砂さんにシャワーに入ってもらったり、食事をとったりでなんだかんだでお昼……)


亜利砂「……」セイザ


早苗「すー……はー……」

早苗(聞かないと……!)


@大学時代の早苗のどこに惚れたのか
Aいつ惚れたのか
B大学時代に接点はあったのか
C早苗にどうしてほしいのか
D今お付き合いしてる人はいないのか
E今でも好きなのか
F自由安価(安価の内容は質問のみ。質問に対する答えを書かれても採用しません)
安価↓から3つ
520 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/20(水) 21:20:25.51 ID:aFEKpMjg0
1
521 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/20(水) 21:23:23.12 ID:Flqz+yNOo
4
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/20(水) 21:26:10.09 ID:Flqz+yNOo
あ、連取りになるかな
ずらしてください
523 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/09/20(水) 21:27:07.11 ID:EyxP9AqC0
6
524 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/20(水) 21:34:26.22 ID:gZs+eklUo
4
525 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/22(金) 19:47:18.98 ID:uF3bD8uyo
1→6→4の順で採用します
続きで>>500も採用します
526 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/22(金) 19:47:46.16 ID:uF3bD8uyo
早苗「あの〜……」


亜利砂「……はい」


早苗「そんな怖がらないでください〜。怒ってはないので、話を聞かせてくれれば〜」


亜利砂「……分かりました」


早苗「そうですね〜……。大学時代の私のどこを好きになったんですか〜?」


亜利砂「一目惚れ……って言ったような」


早苗「そうですけど〜……。一目惚れだけで何年経っても覚えてるのもすごいな〜って」


亜利砂「そうですね……。白状します」

亜利砂「って言っても、一目惚れは事実なんですよ。その後……覚えてるかな」

亜利砂「サークル勧誘のときに私、早苗さんのところに行ったんです」


早苗「……」


亜利砂「でも、断られて。『大学には遊びに来たんじゃないので』って」

亜利砂「それがこう、なんか……胸に響いたというか、たまらなかったというか……」


早苗(え……M? なのかしら〜?)


亜利砂「そんなわけで、それからときどき早苗さんのことを見てたらますます好きになって……」


早苗「ま、待ってくださいっ、少し恥ずかしいです〜……!」
527 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/22(金) 19:48:15.50 ID:uF3bD8uyo
早苗「……///」

早苗「……その、今も、好き……なんですか?」


亜利砂「好き……です」

亜利砂「再会してからどんどんまた好きになって……」


早苗「あ、ありがとうございます……」カアア


亜利砂「……早苗さん」


早苗「は、はいっ」


亜利砂「この状況分かってるんですか?」


早苗「状況……?」


亜利砂「自分のことを襲った相手と二人きりなんですよ? 怖くないんですか?」


早苗「ああ、確かに〜……」

早苗「でも、相手が亜利砂さんですし〜……優しい人だって知ってるから怖くはないですね〜」


亜利砂「っ」ムッ

亜利砂「ま、また襲いますよ」

亜利砂「言っておきますけど、こっちは吹っ切れてるんですからね」


早苗「ふふっ」


亜利砂「わ、笑わないでくださいっ」


早苗「ごめんなさい、必死な感じがなんだか小さい子供みたいで可愛くって〜」
528 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/22(金) 19:48:43.32 ID:uF3bD8uyo
亜利砂「……」ズイッ


早苗「……するんですか〜?」


亜利砂「ほ、ほんとにしますよ」


早苗「……」

早苗「違いますよね?」ボソッ


亜利砂「っ」ビクッ


早苗「亜利砂さんは、私にどうしてほしいんですか〜?」


亜利砂「それ、は……!」

亜利砂「えっと……」

亜利砂「あの……」


早苗「……えいっ」


ぎゅっ


亜利砂「!! さな、え、さん!? な、なにを……!」


早苗「深呼吸してください。吸って〜、吐いて〜」


亜利砂「す、すー……はー……」


早苗「落ち着いて……。頭の中をスッキリさせて……」

早苗「どうです、言えますか? 私にどうしてほしいか……」


亜利砂「……な」

亜利砂「なか、よく……じゃなくて」

亜利砂「私のこと、好き、に……なってほしい……です……!」
529 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/22(金) 19:49:14.98 ID:uF3bD8uyo
早苗「はい、よくできました」ナデナデ

早苗「……ただ、好きになるっていうのは難しいですね〜」


亜利砂「……はい。分かってます」


早苗「でも、嫌じゃないんですよ〜」


亜利砂「!」


早苗「こうして迫られるのも、びっくりしましたけど、キスされたのも、嫌じゃないんです。……なんででしょうね〜?」

早苗「私「そういうこと」に疎いので……教えてくれますか〜?」

早苗「せ、ん、せ、い……♪」


亜利砂「は……はいっ!!」


早苗(年上……よね〜?)


亜利砂「へへ……えへへ……」


早苗(ちっちゃい子が喜んでるみたいな……)


亜利砂「あっ」


早苗「?」
530 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/22(金) 19:49:42.79 ID:uF3bD8uyo
亜利砂「さ、早苗さんっ!」


早苗「は、はい」


亜利砂「女同士……なん、ですけど」


早苗「? はい……」


亜利砂「変じゃない、ですか?」

亜利砂「気持ち悪いとか……思ったりしませんか?」


早苗「別に思いませんよ〜」

早苗「うちには真央ちゃんもいますから、そういうのに抵抗はありませんね〜」

早苗「それとも、嫌だって私が言ったら諦めちゃうんですか〜?」


亜利砂「あ、諦めないですっ! 絶対!」


早苗「だったら心配することないですよ〜。安心して、私のことを振り向かせてください〜」


亜利砂「は、はいっ!」


早苗(心配することないのは私もでしたね〜)

早苗(亜利砂さんが怖い人でも嫌な人でもないのは分かりきってたことなのに、必要以上に怖がって……)

早苗(恋愛とかあまりよく分からないけれど……結婚とかした方がいい年齢なのは確かだし)

早苗(結婚……ねえ。一緒にいて苦痛じゃない人、一緒にいて楽しい人なら……)チラッ


亜利砂「? どうしました?」


早苗「なんでもありませんよ〜♪」

早苗(大丈夫。私もきっと亜利砂さんを好きになれる)

早苗「……そうだ」スマホポチポチ


プルルルル プルルルル
531 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/22(金) 19:50:16.00 ID:uF3bD8uyo
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


奏サイドーー


プルルルル プルルルル


奏「あ、すみません電話が……」ピッ

奏「はい、もしもし」


早苗『もしもし〜』


奏「あ、管理人さん。どうしました?」


早苗『亜利砂さんのことはもう大丈夫よ〜。なんとかなったわ〜』


奏「そうですか……! よかった……」


早苗『ええ、だからもう心配しないで今日は楽しんで……』


サラ「どうですか、これ。似合いますか?」フリフリ


綾子「似合ってるよ! すっごい可愛い!」


奏「……!」


早苗『あれ、奏ちゃん? 聞こえてる?』


綾子「サラはこっちも似合いそうだね。大人っぽいロングコートだけど……着てみる?」


サラ「はい! ……どうです?」クルン


綾子「やっぱ似合うね。ほんとにモデルみたいだよ」


真央「えー! サラちゃんにはもっと可愛い服のが似合うよー!」


奏「……めて」


早苗『もしもし〜? 奏ちゃーん?』
532 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/22(金) 19:50:55.19 ID:uF3bD8uyo
茅「サラさんならこういうのも似合うよ」


綾子「これとかは?」


真央「こっち! 絶対これ!」


サラ「ち、ちょっとみなさんそんな一度に……!」



奏「やめてくださいっ!!!」



早苗『っ!?』キーン


綾子「わっ!?」


茅「ど、どしたの奏……」


奏「…………」


サラ「か、奏ちゃん……?」


奏「いま……私……」

奏「ごめんなさい……なんで……っ」


サラ「大丈夫ですよ、落ち着いてください……」ギュゥ


奏「また、頭の中分からなくて……!」


サラ「大丈夫、大丈夫です……」ポンポン

サラ「みなさん、今日はもう帰りましょう。奏ちゃんの服は何着か買いましたし、それに本人がこうじゃ……」


綾子「んー……そうだね。よく分からないけど、このまま買い物続けられそうにはないし」


茅「奏ー、なんかあったらあたしに言えよー? 助けてもらった分、今度は相談乗るからさ」


奏「はい……」
533 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/22(金) 19:51:22.76 ID:uF3bD8uyo
白百合荘ーー


早苗「そう、それで大声出したと思ったら電話が切れちゃったのね〜」


綾子「今はサラが付いてるからさ、親に連絡しといてよ」


早苗「ええ、任せて〜」


綾子「……なんでなんだろうね。奏が叫んだの」


早苗「私はその場にいなかったからなんとも〜……」


綾子「大人の私がしっかりしなきゃなのに、ちっとも分かんないんだよ」


早苗「綾子ちゃんまで抱え込むことはないわよ〜。悩んだらいつ誰に相談したっていいんだから〜」


綾子「……だね」

綾子「せっかく仲良くなった訳だしさ、奏の助けになってあげたいよ」


早苗「じゃあ綾子ちゃんが相談に乗ればいいのよ〜。ついでに綾子ちゃんの悩みも奏ちゃんに伝えれば一石二鳥だし〜」


綾子「確かに……それいいかも」


早苗「奏ちゃんの問題、解決できるといいわね〜」


綾子「うん。解決するよ」ニッ

綾子「じゃ、私も部屋に戻ろっかな。連絡よろしくねー」


早苗「は〜い」
534 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/22(金) 19:52:23.24 ID:uF3bD8uyo
8号室ーー


茅「奏大丈夫かな……」


真央「大丈夫だと思うよー」


茅「そう?」


真央「真央はそういうことに敏感だからね」


茅「そういうこと……? ……え、それって」


真央「奏ちゃんはサラちゃんのことが好きなんだと思う。自覚はなさそうだけどね」

真央「嫉妬……というか独占したいんだけど、どうしたらいいか分からない感じ」


茅「へー……」


真央「向こうから相談してきたら手伝うし、アドバイスもする」

真央「だけどさ、やっぱ好きな人くらいは自分で気づいた方がいいじゃん」


茅「それは……そうかも」


真央「だから真央はひとまず静観。……それよりさ、今日買ったスイーツ食べようよ!」


茅「そうだね! 食べよう食べよう!」カパッ


真央「お店で見たときも思ったけどほんと美味しそうだよね……!」


茅「あたしはショートケーキにしよっと」


真央「じゃあ真央はアップルパイ食べる!」


茅「いただきます! あむっ」パクッ

茅「〜〜〜っ! 美味しい!」


真央「あむっ……」パクッ

真央「美味しい……!!」
535 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2017/09/22(金) 19:53:41.83 ID:uF3bD8uyo
茅「真央ちゃんもケーキ食べてみてよ! はい、あーん」


真央「あー……んぐっ」

真央「かやひゃん、ひとくひはおおひいよ……(茅ちゃん、一口が大きいよ……)」モゴモゴ


茅「あ、あはは……ごめんごめん」

茅(真央ちゃんが口の周りベタベタにして……あ、太ももにクリーム落ちた)ゾクッ


真央「ごくんっ……。はー、茅ちゃんティッシュ取って〜」


茅「真央ちゃん」ズイッ


真央「ん?」


茅「動かないで」


真央「なにー、どうしたのさー?」


ぺろっ


真央「んっ!?」


茅(甘……)


ぺろっ ちゅう


真央「ちょ、かやちゃ……」


茅「ごめん……我慢できない」


どさっ


茅「今から真央ちゃんのこと食べちゃうからね……?」


♡安価↓から茅と真央のプレイ内容を募集
コンマの高低は関係なく、安価の中から書けそうなものを採用します
エロシーンは地の文ありでいきます
536 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/22(金) 19:57:17.95 ID:XsupTko+0
真央の女陰にケーキを乗せ、それを食べるようにクンニ。最後はクリトリスを集中的に責めてイかせる。
537 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/22(金) 20:24:45.13 ID:RKwHyjRZO
キス、とにかくキス
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/22(金) 21:57:25.49 ID:qc9kZmFDo
乳首69から69へ移行
539 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/22(金) 23:45:59.74 ID:WWhy5fgA0
エロい百合漫画で知識豊富な真央が最初は主導権を握り茅を責め、妄想[田島「チ○コ破裂するっ!」]が現実になり感じまくる茅。後々茅が負けじと真央に反撃して真央から主導権を奪う
540 : ◆ZOSRNJGVq. [saga ]:2017/09/27(水) 22:07:18.93 ID:0VKlywD4o
エロで完全に手が止まってる…
久しぶりだからって気合いれすぎて投下できないのは本末転倒ですよね
途中まではできたので、一度できてる分だけ投下します
541 : ◆ZOSRNJGVq. [saga ]:2017/09/27(水) 22:08:52.23 ID:0VKlywD4o
両手首をあたしの手によって固定され眼前に寝転がる真央ちゃんの口元が、ぬらぬらと妖しく光っている。
ゆっくりと顔を近づけると、真央ちゃんは目を閉じて受け入れる意思を見せた。

「れろ……」

唇には決して触れないよう、口の周りに伸びたホイップクリームを舐めとる。まずは右側からぺろり。
舌の上でじんわりとした甘さが広がる。
これが真央ちゃんの甘さなのかと思うと、口から頬を通り、頭までが真央ちゃんの甘さに染められたような感覚に囚われた。
向かって右半分を舐めきり、とうとう唇に舌を這わせる。

「んっ……!」

ぴくんと体を弱く跳ねさせ、目を固く閉じる真央ちゃん。
が、そのまま唇は通過し、今度は口の左半分に溢れたホイップに舌をつける。
舐めるついでに唇で頬をちゅうっと吸い上げる。もちり、とも、ふわり、とも取れる柔らかさの真央ちゃんのほっぺたがふにょんと沈む。

「ちゅう……っ」

口を離すと、すっかりホイップクリームは取れていた。

先程よりもあたしの唾液によりどろどろになった口周りを拭うこともせず(あたしが腕を抑えてるので不可能なのだが)、熱の篭った目線であたしを見つめてくる。

「まおちゃん……」

舌足らずにあたしの名前を呼ぶ。
舐められている間必死に息を止めていたのか、かすかに息を切らして頬もうっすらと赤く染まっていた。

「ん?」

「き、きす、してよ……ほっぺた舐めてばっかり……」

どうやらじっくりと舐めたのは真央ちゃんにもどかしさを与えていたらしい。

「わかった。……んっ」

改めて真央ちゃんにキスをひとつ。
小さな口が甘さと熱とを伝えてくる。
542 : ◆ZOSRNJGVq. [saga ]:2017/09/27(水) 22:09:31.67 ID:0VKlywD4o
舌でつんつんと唇をつつくと、ふるふるとした感触のあとでゆっくりと真央ちゃんの口が開いた。
キスを止めて真央ちゃんを見下ろしてみると、口だけでなく顔全体がふるふるしている。
目を閉じきり体を強張らせている真央ちゃん。そんなに緊張しているのだろうか。

「かや……ひゃん?」

口を小さく「あ」の形で止めていた真央ちゃんがいくら待ってもキスが来ないことに疑問を感じ始めたようで名前を呼んでくる。
ふるふるの原因も分かったので、遠慮なくもう一度口付けた。

「はぶっ……んく、んっ!」

口の中にはケーキのスポンジもクリームも残っていない。のに。
口の外よりも何倍も甘く、そして美味しかった。

「ぢゅ……れろ、ぐじゅ……ちゅぷ」

熱い舌同士がまるでひとつの生命体のように絡んで、やたらと耳につく水音を響かせる。
歯列をなぞり、歯茎に舌を這わせ、上顎を舐め回す。
しばらく口内を蹂躙していると、真央ちゃんの押さえつけられている腕がもがくように動き始めた。
キスをやめ口を離すと、真央ちゃんはさっきよりも赤く染まった顔で苦しそうに息を吐いた。

「っはあ……はあ、はっ……ん、けほっ、けほっこほっ!」

むせはじめてしまったので、体を起こして背中をさすってあげる。

「キス苦手?」

「こほっ……へ、下手なだけ……だと思う」

涙目でこちらを上目遣いに見ながら素直に告白。かわいい。
やはり緊張しているのだろう。体の強張りは未だに取れず、縮こまるように背中を丸めている。
543 : ◆ZOSRNJGVq. [saga ]:2017/09/27(水) 22:09:59.70 ID:0VKlywD4o
「なんで茅ちゃんはそんなにキスが上手いのさ」

「えー……」

「誰かとしたことあるの……?」

恐る恐る真央ちゃんが聞いてくる。

「どう思う?」

「ありそう……。だって茅ちゃんかわいいし、モテるでしょ?」

ならキスくらい、と小声で付け足したあと、真央ちゃんは黙ってうつむいてしまった。
その背中を撫でながら声をかける。

「初めてだよ。ファーストキス」

告げる。

「真央ちゃんの口の中が甘いから止まらなくて」

撫でる。

「ね……脱いでくれる?」

囁く。
こくん。

真央ちゃんはまずシャツを脱ぎ、次にスカートを下ろした。
水色のジュニアブラにショーツ。
知らない人が見れば10人中10人が中学生と見間違える容姿の彼女が、あたしの目の前で下着姿になっている。
後ろから抱きすくめ、すべすべのお腹に指を這わす。

「んっ」

おへその周りをくるくると撫でていく。
五週ほどしたあとで手を止め、今度は上下にさする。

「は、く……! ん……んぅ……!」

真央ちゃんは首を仰け反らせて、左手の甲を口に当て声を押し殺している。
後ろから抱えるようにしているあたしにはその白い首筋が目の前に見えるわけで。
かぷりと、優しくそこに噛み付いた。
真央ちゃんはびっくりしたのか体を跳ねさせたが、拒否することはない。
吸ったり舐めたりをしながら、お腹を撫でている手を徐々に上昇させていく。
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