【がっこうぐらし】安価ぐらしDAY1【生き延びよう!】

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229 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 18:14:17.07 ID:98ZV06YBo
あ
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 18:20:38.55 ID:m1AWb5RY0
やべぇよ・・・やべぇよ・・・
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 18:20:43.44 ID:eHBCWb/Yo
厳しい
232 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/16(水) 18:36:11.74 ID:CLPUiYF10

【現実は非情、何も無い】


アリス「……あぁ、もう」

手元には武器が無い
周りを見ても扱えそうなものは見当たらない
私が天使だと他称させるくらいなら
そんな哀れな天使に何かくれても良いはずなのに。

いや、それを認めないから助けなんて無いのか

アリス「……これが現実逃避って、やつかしら」

今考えることじゃないことを考える
そんなくだらないことを考えて、苦笑する
生まれてこの方感じたことのない本当の緊張感というものを感じることができたような気がした


――死ぬ?


アリス「……私は怖くは無いわ」

前にいる恵飛須沢胡桃がスコップを構えて、慈がその名前を呼ぶ
ダメだと、止めてと。それはそうだ。
彼女一人で5人相手はただの無謀でしかない

アリス「…………」

アリスはウサギを追って穴へと落ちた
ねぇアリス? 君が追うのは一兎かい? それとも二兎かい?


1.彼らの合間を縫い、音を響かせながら一人購買部へ
2.素手で応戦する
3.慈のみを連れて下がる

↓1


【1判定:敏捷補正  ゾロ目奇数以外成功】
【2判定: 0.8 負傷 奇数ゾロ ファンブル・感染】
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 18:37:01.25 ID:m1AWb5RY0
1
234 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/16(水) 19:00:34.77 ID:CLPUiYF10
【一人購買部へ】


アリス「胡桃、君はここで終わるべきじゃない」

生き残ったみんなの中で、唯一戦える重要な戦力
これからもきっと、みんなの命を救っていく、重要な存在

胡桃「何言って――」

アリス「慈、君も生き残るべきだ」

慈「え……?」

生き残った女子生徒たち
その精神的支柱として、その引率者として、この学校の教師として
責任を取るべきだとは言わない、だが、寄り添うことの出来る心強く優しい姉として
その存在は、この絶望的な世界を生きていくうえで大切だ

どちらも損なわれてはいけないもの
ならば、どうするか
いるじゃないか、後から割り込んできた”余所者”が
なんて都合が良いのだろう
天使が自ら進んでいくなんて、聖書にでも載るのではないだろうか

アリス「後は任せて、君達は退くのよ」

胡桃「任せろって――」

慈「アリスさん、まさか……」

察したように、慈が口を開く
生徒のすぐ傍だというのに、弱さを曝け出しそうになってしまう
だから私は、笑みを浮かべてみせる
気にするなと、嘆く必要はないと

アリス「私はウサギを追って穴へと向かう。そしていつか、姉の膝の上で目を覚ます」

慈「そんなことっ」

ただの童話、ただの非現実的な物語
だろうとも。

アリス「そうね……めぐねえ。柔らかい枕を所望するよ」

告げて、駆け出す
最後の最後で、どうでも良い、くだらない一言
床をつよく蹴飛ばして大きな足音を響かせながら、彼らの合間を縫って全速力で駆け抜けていく
横を抜けた”彼ら”のうめき声が私を追う
それで良い、これで良い

アリス「こっちに来なさい!」

最後の一押し、声を張り上げて注目を集めて購買部へと転がり込む
周囲から聞こえてくる”彼ら”の声は私を取り囲んでいく
235 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/16(水) 19:15:07.89 ID:CLPUiYF10

アリス「はぁっ……はぁ……はぁ……」

疲れ切って、乱れた呼吸
整うのが先か”彼ら”が私に食いつくのが先か
すぐそこにまで近付いてきている人間だった者達へと目を向けて、苦笑する

こんなのが笑わずにいられるものかと。

アリス「ねぇ、女王……私は二兎を追ったわ。それでも穴に落ちるのかしら」

大丈夫、アリスの体は二つに引き裂かれて二つの穴へと落ちていくから

アリス「あぁ……そう……まぁ、別に。興味は無いけど」

刻一刻と近付いてくる死に対しての恐怖は無かった
それは誰に対しても起こることであり、それが早いのか遅いのかただそれだけだから
別に悔いはないし、ここで死ぬのならそういうものなんだと、ずっと考えてきたし
そう考えるつもりでいたから

アリス「ねぇ、慈。君は私を殺せる?」

恵飛須沢胡桃は、園芸部は、帽子の子は
誰が私を殺せるのだろうか、殺してくれるのだろうか
壁に背中を預けて、笑う。笑う。笑う

アリス「名前……聞きそびれた」

一度は聞いた。でもすぐに忘れてしまった2人の名前
どうして今更気にする必要があるのだろう
もう、死ぬのに。

アリス「…………」

アリス、君は女王に死刑宣告を受けたんだ。だから、死ぬしかないんだよ



1.ならば抗おう。たとえ死ぬのだとしても、ただの”トランプ”には屈しない
2.それで良い。誰かの死を免れたことがその罪ならば、認めるほか無いのだから


↓1
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 19:18:04.55 ID:0DtlBiKyo
1
237 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/16(水) 19:24:35.80 ID:CLPUiYF10

【ならば、抗おう】



↓1

【判定:付近に置かれている武器 コンマ=強さ ゾロ目最上級】
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 19:27:56.52 ID:jso43vzLO
たのむ
239 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/16(水) 19:54:58.50 ID:WQEfs/qDO
【判定:52:少し強い】

アリス「……ん?」

壁伝いに後ろ手で探ると、細長い筒のようなものに触れた
冷たくなくて、少しざらついていて
先端は丸みを帯びている
久しく触れたことのない感触

アリス「やっぱり私は非力ね」

重かった。持ったり振ったりする分にはさほど問題はないが
女子の…少なくとも私に取っては重い

アリス「こんなもので頑張れなんて……天使も楽じゃないわね」

ーー金属バット

それが私に与えられた抵抗手段
さぁ、どこまでやれる?そう、女王に笑われている気がした
240 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/16(水) 20:09:42.24 ID:WQEfs/qDO

アリス「さて……」

目の前には5体の"彼ら"奇しくも恵飛須沢胡桃が抗おうとした人数と同じ
私は彼女でさえ無謀だと止めようとしたのに
私にも、同じ試練を課すなんて……

アリス「二兎を追うなら」

そのくらいは成し遂げて見せろというのか
厳しい話ね……でも、良いわ

アリス「抗うと決めたのだから」


先制↓1
【判定:0149 成功 5080失敗 8100成功 ゾロ目大成功】

(29+20=49:金属バット)
241 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 20:16:32.26 ID:eHBCWb/Yo
頑張って
242 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/16(水) 20:43:55.88 ID:WQEfs/qDO
アリス「慈……」

引き抜いたバットの先端を床へと落とす
金属感のある乾いた音色
吐き気さえしそうなおぞましい"彼ら"の声を遮るそれは心地好くて、走馬灯を見るには十分で
そして思う、それを歪ませるのは自分なんだと。

アリス「私は別にキリシタンではないけど……」

右手に握る金属バットをゆっくりと引き上げて
手持ち無沙汰な左手で、胸の前に十字を切る

アリス「どうせ君も祈るでしょう? なら、割り勘よ」

クスリと笑って手首だけを回しバットを背面へと引き絞る

そしてーー

アリス「ふっ……!」

ーー振り抜く

力を込めた一打一刀は的確に死体の首もとへとめり込む
ベキリ、バキリ……砕ける音がする
けれど、それはまだ"生きていた"殺しきれていなかった

アリス「!」

瞬間、捕まれそうになったバットを引き戻して、何気なく口元をぬぐう
あぁ手強い…死ぬかもしれない
そう思うと、妙に高ぶる感じがして

アリス「これが……死にたくないってことなの?」

私は……笑っていた
243 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 21:16:01.31 ID:9J40zTQHO
も……もうダメぽ…
244 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/16(水) 21:47:32.49 ID:WQEfs/qDO
【エネミーフェイズ】

↓1(ゾンビ)
↓2(アリス)

アリス側が”コンマ+25以内またはぞろ目偶数”の場合、反撃
ゾンビ側判定”1.2.7 切り裂く 3.4.8 体当たり 5. 噛みつき 6.9.0押し倒し”
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 21:49:12.80 ID:bymdeK9tO
あん
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 21:51:44.52 ID:9J40zTQHO
ダメぽ
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 21:59:36.61 ID:IiRS/1mEO
なかなかコンマが振るわんね
248 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/16(水) 22:14:46.04 ID:WQEfs/qDO
【回避失敗・押し倒し】


アリス「……防戦一方にすらなれないわね」

ちらりと後ろを見ると 壁が見える
逃げ場のない今”彼ら”の攻撃を躱すことは難しいだろう
なら、何とかするしかない
意を決して”彼ら”と向かい合い、振り下ろされた手をバットで受ける

一対一ならそれでも十分だった
けれど今ここにいるのは、それだけじゃない

アリス「!」

すぐ横から伸びてきた腕がバットに余分な力を加えて、バット逸れていく
二人の手の重み、耐えきる力など私にはなくて
最初に受け止めていた腕が私の体に触れる 

アリス「まずっ」

少しずつ、肌に指が食い込んでいき ”彼ら”の体がゆっくりと斜めに傾いて
私の体までもが傾く
疲弊し始めた体に力を込めても、死体一つの重さは相当なもので――

アリス「っあ゛!」

押し倒されて、背中に鈍い痛みが走って息を吐き出す
私の体を這いずるように”ソレ”は動いてただれた口が開き、ぬらりとした不気味な光が視界に入る

アリス「く……」

食われる。食い殺される
いや、”彼ら”の仲間にされてしまう
あぁ……もうだめか


1.自決する
2.抵抗する


↓1

【2判定:0.2.4 抑え込む 1.3.5.クリーンヒット 6.7.8 無情 9 チャンスタイム】
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 22:16:00.44 ID:F51rk7TVO
2
250 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/16(水) 22:35:12.22 ID:WQEfs/qDO
【抑え込む】


アリス「くぅっ!」

バットの持ち手の部分を口に押し込んで、抑え込む
力は強い、けれどこの状態なら抑え込まれても噛まれることはない

「ア゛ー……」

――その一体には。だが

アリス「どきなさい!」

段々と近づいてくるゾンビの顔、胸元に滴るけがらわしい唾液
その不快感に眉をしかめながらタイミングを見計らって……ゾンビの顎を蹴り上げる
咥えさせたバットがガチリと音を立て、揺れる

アリス「じゃ……ま!」

その重みを何とか受け止めて、浮き上がった僅かな隙間、
ゾンビの腹部に膝を押し込み、ぐいっと押しのけ、蹴り飛ばす
それでは致命傷にはなり得ない
けれど、窮地は脱した

アリス「こんなに必死になって生きようとするなんて……」

穢れたバットを投げ捨て、新しいバットを手に取る
投げ捨てたバットの立てた音に、”彼ら”の意識が向かう

それは――チャンスだ

アリス「私、まるで人間のようだわ!」


先制↓1  
【判定:0149 成功 5080失敗 8100成功 ゾロ目大成功】  
(29+20=49:金属バット) 
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 22:39:33.81 ID:98ZV06YBo
あ
252 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/16(水) 23:01:43.65 ID:WQEfs/qDO
【巡ヶ丘学園高校2階 購買部(未解放区画) DAY4 昼の部�A】  
【アリス:体力:37/42:精神:108/108 状態:軽傷】  
【校内図(2階):現在位置:○部分:http://i.imgur.com/2Uq2uLr.png】  

【ダメージ追加:HP-5】 
【鋼の精神】  
―――――――――――――――――――――――――――――――― 

アリス「はぁ……はっ……んっ!」

視線の逸れたゾンビの側頭部を全力で叩く
良い感触だった……はず
けれど、倒れ込んだゾンビはぴくぴくと痙攣し、収まったかと思えばまた呻き声を上げて動き出す

完全に潰せていない
完全に叩き割れていない
それは紛れもなく私の力不足、非力さゆえの、致命的なエラー

アリス「良く……漫画とか。金属バット一回で頭われてるのに」

バットを扱っているのが男女の違い
たったそれだけでこんなにも差が出てくるものなのかと、笑う
無駄に時間がかかれば先に力尽きるのは私だ

その間に、救助は来てくれるのだろうか?
いや、来なくていい
こんな場所に来るのだけでも大変なのに
戦力が恵飛須沢胡桃しかいない現状でそんな無茶、させられるわけがない

アリス「……疲れた。もう死んでもいいんじゃない?」

充分抵抗して見せた
ここで死んでも、慈はただ死んだだけじゃないと気づいてくれるだろう
生きようとしたのだと分かってくれるだろう
そうすれば、慈もより……生きようとしてくれるだろう

「ア゛ァ゛ァ」

アリス「うるさい……珍しく私、毎日頑張ってるのよ……だから、そんな……耳障りな声を出さないで」
253 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/16(水) 23:07:00.36 ID:WQEfs/qDO
【エネミーフェイズ】  

↓1(ゾンビ)  
↓2(アリス)  

アリス側が”コンマ+25以内またはぞろ目偶数”の場合、反撃  26以上は回避 
ゾンビ側判定”1.2.7 切り裂く 3.4.8 体当たり 5. 噛みつき 6.9.0押し倒し” 
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 23:10:24.87 ID:98ZV06YBo
あ
255 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 23:10:55.80 ID:kq2vvM8DO
きつい
256 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 23:34:49.77 ID:IiRS/1mEO
このまま時間稼げばなんとかなるのか?
257 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 00:09:33.21 ID:sBiMap4lO
5体のゾンビ、 その内2体は怪我を負わせたけれど
残り3体は無傷
あぁ、辛い、あぁ、苦しい
そう思いながら、疲れを感じながら、 気分が高揚する

死に際が美しいというのはこう言うことなのだろうかと思うほどに
そして、死にたくないなぁ。と、思ってしまう
もっとこの気分を――

アリス「あ……」

死肉が、肌に食い込む
ぐじゅりとと抉られるようなヒリつく痛み
隙を作ったわけじゃない
さっきまでと同じように、耐えて、耐えて、また殴り飛ばせればいいと……そう、頑張ろうと

アリス「ぅ……あ……」

カランッ……っと、取り零した金属バットが音を立てる

アリス「ぐっ……あぁぁぁっ!」

肉を掠め盗られた右腕から血が滴り落ちていく
死にそうなほどというには大げさで、けれども確かな痛みと言える痛みを感じながら 思わず呻く
今まで感じたことが無かった、生きているという感覚
死にかけているという緊張感、死に近づきつつある恐怖
私が今まで無感情に受け流していた感覚

アリス「あぁ……痛い……こんなの、凄く……はぁ……」
258 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/08/17(木) 00:12:34.80 ID:ilCrvoEmO
うわあああ……これは……
259 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 00:39:53.38 ID:sBiMap4lO
【巡ヶ丘学園高校2階 購買部(未解放区画) DAY4 昼の部�A】  
【アリス:体力:29/42:精神:108/108 状態:中傷】  
【校内図(2階):現在位置:○部分:http://i.imgur.com/2Uq2uLr.png】  

【ダメージ追加:HP-8】 
【鋼の精神】  
――――――――――――――――――――――――――――――――  

体が昂ぶりに熱を増して火照っていく 
冷汗がどこかしこを流れて落ちて
傷口に染みていくのが……痛い

アリス「やられた……」

噛まれなければセーフなのか
傷を負わされた時点でダメなのか
どちらなのか、分からないけれど
きっと、これは駄目なやつだ

アリス「はぁ……はぁ……っ」

無限に湧き出してきそうな唾液を飲み込み、 落とした金属バットを手に取る
もうだめだとしても、最終的に死ぬのだとしても
それでも、私は抗うと決めたのだ

アリス「死ぬなら、失血死で死ぬわ」

妙に重みが増したように感じるバットの先端をゾンビへと向けて笑う
もしかしたら笑えていないかもしれないけれど
今私が出来る、最高の笑みを浮かべて見せる
きっと、人間相手なら脅しにさえなっていたかもしれない

アリス「……慈」

運動部に、入っておけばよかったかな
少しは力をつけておけばよかったかな
あぁ……もっと、そうじゃなくて……

アリス「君に出会わなければよかったんだ」

そうすればここになんて来なかった

こんな無謀な事なんてしなかった

アリス「ふふっ……柄にもないことをしてしまったわね」


↓1

【判定:13 Aルート 04 Bルート 678 喰われる 259 殴り飛ばす】 
260 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/08/17(木) 00:42:58.71 ID:ilCrvoEmO
あ
261 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 01:22:18.22 ID:sBiMap4lO
【判定:ルートA】


アリス「さぁ……死――」

”全校生徒の御南に、お知らせします――”

”全校生徒の皆さん――”

アリス「え……?」

どこからともなく、放送が鳴り響いた
電気の死んだ学校で聞こえる放送……そんなわけがない
なら、何なのか
電気がなくても音を出せる、機械とは……

アリス「あ……」

ふと、ポケットを叩いて携帯がないことに気づく
電源を切っていたから
もう使う機会はないと思っていたから
忘れて来てしまったのだろう

アリス「…………」

突如なり出した放送に、周囲の”彼ら”は興味を惹かれて、私の傍を離れていく
ぞろぞろと、購買部から抜け出して、そして
私だけが取り残された

アリス「……助かった?」

思ってもいないことを呟くと、割かれた傷がずきりと痛む
その痛み、その熱は傷口から徐々に体中へとめぐっていくような、気がして
ここに居てはいけない気がした
皆に救われてはいけない気がした
それでは……過ちを犯してしまう気がした

1.動かない
2.高校を出る

↓1

【2判定  1.5.9】
262 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 01:24:52.67 ID:pKaZeJAYO
1
263 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 01:40:51.01 ID:sBiMap4lO
【巡ヶ丘学園高校2階 購買部(未解放区画) DAY4 昼の部�A】  
【アリス:体力:29/42:精神:108/108 状態:中傷】  
【校内図(2階):現在位置:○部分:http://i.imgur.com/2Uq2uLr.png】  
――――――――――――――――――――――――――――――――  

けれど動けなかった、動かなかった
体の疲労感があまりにも強くて、怪我の痛みが重くて
その場にズルズルと座り込んで、ため息をつく

アリス「私……弱いわね…… 」

一人も倒せなかった
5人いて、何回も殴ったのに……負傷させる程度にとどまって
誰も殺すことは出来なかった

恵飛須沢胡桃のように戦う力があったのなら、
こんなダメージを負うこともなく無事に倒しきれていたのだろうか
もし仮に倒しきれていなかったとしても
感染するような怪我をせずに済んだのではないだろうか

アリス「はぁ……」

仮定の話ばかり、頭に受かぶ
疲れに降りてくる瞼に抵抗しようとしてもしきれなくて
私はその場で体が崩れて床に倒れ込んでいくのを感じた

目が開かない、身体が重い
死ぬのかな、彼らと同類になるのかな
同類は、嫌ね……なんだか殺して貰えなそう……

アリス「あぁ……慈……膝枕の約束、守れなくて……」

不思議の国のアリス。 彼女が最後どう目覚めたのか
そのリアルな経験が出来ると思ったのにと、かんがえながら
混沌の中へと、私の全ては溶けていった


↓1

【判定:感染率:使用コンマ:そのまま:偶数ゾロ半減】
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 01:55:51.15 ID:hfrTwdvJo
あ
265 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 01:59:09.97 ID:sBiMap4lO
感染率は15
時間も時間だしここまでにしとこう
安価さんくす

あと一応別にめぐねえヒロインではないです
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 09:11:10.42 ID:EmrKTei50
ヒロインは誰なんだ(´・ω・`)
267 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 11:09:33.16 ID:heXpT/r8O
乙乙
268 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 12:44:36.79 ID:rdiRIVoGO

↓1【再開時判定】

1.3.夜 0.2.4.翌朝 5.7.9.翌昼 6.8.翌夜
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 12:49:35.46 ID:bxNmLETno
にゅ
270 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 13:12:15.27 ID:rdiRIVoGO
【判定:6:翌夜】
【巡ヶ丘学園高校3階 物理準備室(解放区画) DAY5 夜の部】
【アリス:体力:42/42:精神:108/108 感染15% 状態:小感染】

・リザルトは夜の部終了後に一括で行います

――――――――――――――――――――――――――――――――

アリス「ぁ……」

中途半端に惰眠を貪ってしまったかのような体の重さ、頭の痛み
死ぬ……いや、気を失う直前まで潤っていたはずの口腔の乾き
呻くことすら辛く、ただ重い瞼を上げていく

持ち上げたそれはどこか……

アリス「……………」

全身の感覚が戻り始めるに連れて、
頭を支える優しさと柔らかさが普通の枕とは違うことに気づく
ぼんやりとしか見えていなかった視界が鮮明になって
危なっかしく上下する、お人好しの顔が見えた

アリス「馬鹿ね……」

慈「zzzz……」

疲れ切った顔、汚れた服、乱れた髪
今は、いつだろうか
ふと目を向けると、時間を刻む時計
真っ暗闇な辺り一面、つまり今は夜
どれだけ……時間が経ったのだろうか


1.自分の体を確かめる
2.慈に声をかける
3.もう少し寝る
4.起きる

↓1
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 13:13:49.66 ID:hA/ggA1PO
1
272 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 13:39:20.74 ID:rdiRIVoGO
【自分の体を調べる】


とりあえず怪我をしたところに目を向けると
綺麗な包帯が巻かれていて、一応の治療は施して貰えたのが、分かる
体に関しても、汚れた服の一部は取り払われていて
大きなけがとは言わなくても、擦り傷を作ってしまった部分、ぶつけてしまった箇所
万全ではないかもしれないけれど、手当をして貰えたことが伺えた

アリス「…………」

それをしたのはきっと、慈だ
私が”彼ら”によって怪我をして感染し、同類になり果てている危険すらあったのに
いや、きっとその可能性があったからこそ
自分と私以外を排除したこの教室にいるのだろう
襲われることを覚悟のうえで、治療をしてくれたのだろう

アリス「同類には……ならずに済んだわね」

爪で引き裂かれる程度では、完全なご同類になるほどの感染力はないということだろうか
やっぱり、唾液が傷口から入り込んだりしない限りはギリギリ問題がないのかもしれない
もちろん、油断が出来るわけではないけれど。

アリス「…………」

あの高揚感は死にたくないという願望だったのか
それともただただ、私が今までにないほどに死に追い込まれていたがゆえの
徹夜明けの妙な気の高ぶりと似た一過性のものだったのか
……解らない

アリス「布団……救急セット」

私は服を脱がされた分、布団をかぶせられていた
救急セットならいざ知らず、布団まで購買部で入手できるとは思えない
なら……まだ安全圏ではない職員休憩室まで行ったということだろう

アリス「流石に私の為……ではないでしょうね」

その可能性が高いのだけども。
273 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 14:06:05.61 ID:rdiRIVoGO

アリス「ふぅ……」

同類になり果ててしまう可能性が完全に拭えたわけではないけれど
今はまだ大丈夫そうだから、休んでおくことにしよう
このまま起きていて目を覚ました慈に怒られるのは避けたい

夜からお説教なんて、面倒くさいにもほどがあるから

アリス「……膝枕の感想でも言えば、誤魔化せるかな」

数日着たままで、お風呂にさえ入れていないせいか
ちょっぴり臭うと言ったら、さらに怒られるだろうか

そんな余計なことを考えている自分が、
柄にもなく笑みを浮かべてしまっていることに気づいて、ため息一つ
彼女の寝息を子守歌のように、目を瞑る

アリス「…………」

生き残ってしまった
救われてしまった
潰える予定だった命……さて、どう扱おうか
君は教師だよね? 聞けば教えてくれるかな?
274 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 14:16:04.71 ID:rdiRIVoGO
【巡ヶ丘学園高校3階 物理準備室(仮拠点) DAY4・5:集計】

【アリス:体力:42/42  状態:良好】→ 【アリス:体力:42/42:精神:108/108 感染15% 状態:小感染】

関係性変動

【由紀 知合(怖い)→知合(尊敬)】
【胡桃 大人(酷い)→恩人(無鉄砲)】
【悠里 他人(強者)→知合(不安)】
【 慈 友人(信頼・大)→友人(心配)】


巡ヶ丘学院高校解放率:変化なし)
【http://i.imgur.com/FSDyFPo.png】

【疑問:ゾンビの習性】→【1/3展開:音に反応】
【疑問:アリスの生きる意味】→【変化:命の使い方】
【約束:男子生徒の介錯】
275 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 14:44:25.67 ID:rdiRIVoGO

【戦闘リザルト:戦闘難易度(very hard)】

・アリス
体力【42】 →【48】
精神【108】 →【110】
筋力【29】 →【34】
敏捷【112】 →【118】
知力【10】 →【14】
器用【25】 →【30】
感染【00】 →【15】


アビリティ

【鋼の精神】
どのような状況下においても決して行動を鈍らせることはなく
脅しや脅迫と言った人間による敵対行為にも屈することもない

【????】←NEW

詳細不明
276 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 15:09:22.63 ID:rdiRIVoGO
【感染率について】

感染率は特殊な薬を用いることで下げることが出来ますが
それ以外の方法では基本的に下げることは不可能です
感染は”噛みつき”、”引っかき”等の負傷が原因で起こります

噛みつきによる感染による死、及び、同類化は防ぐことがほぼ不可能で、時間経過�@で50%�A75%�B以上100%ゲームオーバーになります
また、感染率が高い状態でかみつかれた場合は即死します

引っかきによる感染は感染率の上昇が低い為、即死は基本的に避けられるほか、一度で同類化することはあまり起こりません
ただし、この負傷による感染率は判定(上限値50)で決まるので、場合によっては大きな痛手となります

しかし感染した場合、同類化の前兆として一部ステイタスが上昇します(上昇させられます)
程よく感染出来れば、力強いステイタスの持ち主に慣れますが、いわゆるドーピングになるので
身の保証は全くもってされることはありません


なお、上昇できるステイタスは【知力】、【精神】以外の全てのステイタスになります
277 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 15:24:35.64 ID:rdiRIVoGO
今回の感染率は15%なのでステイタスを最大15上昇させられます
↓1から↓3まで、各5ずつの計15をどこかのステイタスに振り分けてください

1.体力(HP)
2.筋力(攻撃力・武器装備可能枠)
3.敏捷(回避・逃走)
4.器用(戦闘時反撃と武器利用)


↓1
↓2
↓3
278 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 15:25:01.51 ID:KFN7QJ1R0
1
279 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 15:26:16.32 ID:heXpT/r8O
2
280 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 15:28:47.68 ID:MNtxvGQXO
2
281 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 15:39:38.83 ID:qsu22d+rO
何にいくつって意味だと思う

筋力 5
282 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 15:45:57.81 ID:rdiRIVoGO
複数選択できる場合は複数選択できるって明記した方が良かったかな
普段いずれか一つのみでやってるから分かりにくいし

問題がなければ下記で割り振ります
再安価希望であれば、再安価します

体力5
筋力10
283 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 16:23:55.94 ID:rdiRIVoGO
問題なさそうだからそのまま

・アリス
体力【48】→【53】
精神【110】
筋力【34】→【44】
敏捷【118】
知力【14】
器用【30】
感染【15】


アビリティ

【鋼の精神】
どのような状況下においても決して行動を鈍らせることはなく
脅しや脅迫と言った人間による敵対行為にも屈することもない

【????】←NEW

詳細不明
284 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 16:50:03.73 ID:rdiRIVoGO
【巡ヶ丘学園高校3階 物理準備室(仮拠点) DAY6  朝の部】
【アリス:体力:53/53:精神:110/110 感染15% 状態:小感染】

――――――――――――――――――――――――――――――――


アリス「あー……」

二度寝というのは言い得て妙というか
少しおかしな話になるかもしれないけれど
昨日の夜に目を覚ました時よりは大分調子は良かった
もちろん、体の痛みはまだ……残っているけど

慈「ん……ぅ?」

目の前で眠りから戻ってきた慈が小さく声を漏らしながらこしこしと目元を擦る
ぼんやりとしていて、まだ覚醒しきっていない間の抜けた表情
大人らしからぬ表情を見せる慈の瞼が段々と開かれて

慈「アリス……さん……?」

まるでそこに控えていたかのような素早さで涙が溜まる
ぽつりと私の頬に滴って、流れ落ちる
怒るよりもまず、泣くのか……

アリス「目覚ましもなく目を覚ませるなんて、少しは大人になれたのね」

慈「アリスさん……っ!」

アリス「うぎゅっ」

よく言われる標準サイズ
それよりは若干大きめなのか小さめなのか、肉欲の獣たちの理解のない私としては判別し難いけども。
少なくとも小柄ゆえに小顔に近い私の顔を埋め窒息に持っていくことのできる慈の胸が私を圧し潰していく

アリス「めぐっ……ぅ」

抱きしめられている
目が見えない。でも、声は聞こえる
嬉しいのか悲しいのか、濁ってぐちゃぐちゃなみっともない声
いや、これは嗚咽というものだろうか

男の子なら、嬉しいしチェーションというものだろうか?


1.ありがとう、流石に死んだかと思ったよ
2.頭を撫でる
3.良い膝枕だった。でも、やっぱり着のみ着のまま約1週間は流石に臭うね
4.悪かったよ。でも、あの言葉が私の答えだ。あのbで君たちが失われるのはあってはならない事だったのよ

↓1
285 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 16:52:15.48 ID:hrIg8+p8o
1
286 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 17:22:14.96 ID:rdiRIVoGO

アリス「慈、少し離れて」

私を殺そうとしてくる慈の体を手で押しのける
当然本人にそんな気はないのだろうけど
私が死にそうになるのだから、つまりそう言うことだ

アリス「ありがとう、流石に死んだと思ったよ」

慈「そう思うなら無茶しないでっ」

アリス「!」

慈「皆で引き返せばよかっただけなのに、なのに……」

慈の怒りももっともだ
そう考えて目線を下げると、私の体の上に落ちた彼女の手にはくっきりと十字架の痕が刻まれているのが見えた
ずっと、祈っていたに違いない

アリス「あのままでは私ではなく恵飛須沢胡桃が出ていたわ。分かってるはずよ」

慈「それは……」

アリス「彼女は今、”義務感”で動いてる。それはつまり”死を厭わない”」

まるで自分のことだと言ってから思った
違うことと言えば、私には義務感など存在していないという所だ
でも、だからこそ私は私が出ていくべきであったと思う
義務感での殿なんて、いつの時代の話なのか分からなくなる

アリス「そもそも、あそこまでの数が今のバリケードに押し寄せたら破られるのは確実でしょう?」

慈「そうだけど、また立てこもって、ほとぼりが冷めたら一つずつ……それもできたはず」

アリス「君は正しいと思う。だけど、彼女たちにそんなジリ貧な生き方が出来ると思う? 体じゃない。心がだよ」
287 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 17:58:53.69 ID:rdiRIVoGO

慈「そうかもしれないわ……」

アリス「…………」

慈だって精神的に余裕があるわけじゃない
慈が言う方法を取ったと仮定し、みんなが少しずつ神経をすり減らしていったとする
その調和を保とうとするのは確実に慈自身だ
その神経は周囲の回ろうとする歯車に削られて瞬く間に摩耗していく

そもそも、他人の精神的なケアをしようということ自体が間違いなのだけど。
それは私が言えたことじゃないし、言っても無駄でしょうね
それに関わら無いことが出来る人間なら、教師にはなってない
こんな人外のような馬鹿げた考え方をする私なんかと関わろうとなんてしないはずだ

もっとも、万が一の”類は友を呼ぶ”なんて言うことがあるけども

アリス「だから、ある意味これでよかったんだと思う」

慈「…………」

アリス「恵飛須沢胡桃がいたから、あの後私を助ける行動や、この布団のあっただろう休憩室まで行けたんだから」

慈「それは結果でしょ……? 私……怖かったんだから」

それは頼ることのできる人間が居なくなってしまうからかな
それとも、友人だから。かな
私はどちらであってほしいと願うのだろうか
私は私という人間が読めない

窮地に陥った時、願わくば君が私の奮闘を見てより生に貪欲であれと願った
なぜそんなことを思ったのだろうか
君が私が真に友人と呼べる唯一の人間だからなのかな



1.頭を撫でる
2.終わり良ければ全て良し。さる偉人の言葉があるじゃない
3.私は正直死んでもいいと思った。でも、なぜかしらね。君の顔を見れて良かったと、心から思う
4.私は一度死んだようなもの。これから私は、どうして行ったらいいのかな


↓1
288 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 18:00:36.05 ID:9WKrF53DO
3
289 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 18:31:22.35 ID:rdiRIVoGO

ふぅ……と、沈み込み始めた空気を払拭するようにため息をつく
起きた時からそうだけど、慈はずっと複雑な表情のままで
私はと言えば、なんだか良く分からない感じで。

どうせならば慈先生(呼ぶと怒る)に悩みでも聞いてもらおうかと
ちらりと目を向けると、視線が交わった

慈「……まだ言い訳があるの?」

アリス「言い訳? 私が言ったのはあくまで私の行動理由だよ。自分自身の正否を紛らわそうとしたつもりはないわ」

戻りそうな会話を区切るためにはっきりと告げておいて
そうじゃなくてね。と、先手を打つ

アリス「私は正直死んでもいいと思ったのよ。だから君にもちゃんと別れを告げたつもりだったんだ」

慈「…………」

ふざけないで。そう言いたげな慈に、ほほ笑みを傾ける
あまりにも予想通りな反応過ぎて、逆に面白かったから

アリス「でもなぜかしらね。君の顔を見れて良かったと心から思うの」

慈「え?」

アリス「君が生きているのは当たり前なの。だからね、安心したとかそう言うものではないはずなんだけど」

体がそうなのかもしれない
けれど、精神的にというべきか……心が少しだけ、温まった気がするのだ
真冬の冷え切った体にココアを流し込むかのような
そう言う、アレな感じ

アリス「君は先生でしょ? そういうの、分からないかな」

慈「心理学を専攻していたわけじゃないから……」

アリス「そっか」

慈「でも……それはきっとアリスさんが生きていたかったからだと思うわ」

私が……生きていたかった?
死んでもいいと思っていたのに
これで終わるのも構わないと自分で自分を動かしていたはずなのに

アリス「まるで支離滅裂じゃない」

私が言うと、慈はどこか嬉しそうにほほ笑む

慈「でも、そっか。私の顔が見れて……なのね。ふふっ、なんだか嬉しいわ」

アリス「……否定はしないよ。否定するのは何か、もっと支離滅裂になりそうだから」

彼女の茶化すような笑みにむけて、私は肯定する
より明確に言えば、私は君の笑みを見れてよかったと思う
トゥルーエンドとハッピーエンド。もしかしたらそう言う類の心境なのかもしれない

慈「でも本当に止めてね? 私……アリスさんまで居なくなってしまうのは嫌だから」

アリス「そうね……」

ちらりと、傷を見る。まだ同類になる様子はない”彼ら”による傷

アリス「場合によるわ。こんな世界だから……居なくならない約束なんて出来やしない」

慈「……出来る限り、お願い」

祈るような彼女の声
私の選択した言葉は間違いだった。約束すると言ってあげるべきだった。そんな気がする
これは後悔しているということなのかな
なんでかな……少し、自分が複雑になってしまった気がする
面倒くさい、自分のことで考えないといけないなんて……

アリス「そうね、出来る限りはね」

だからとりあえず答えておく
そこで見られた彼女の不満半分な表情が、なぜだか印象に残った
290 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 18:34:25.84 ID:rdiRIVoGO
ちょいと席を外しますまたあとで出来たら続きやる
1レス長いか…?半分でよさそうだね
あと、めぐねえがヒロイン化してる…あれかな、初期から友人枠にしたせいか
291 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 19:42:41.60 ID:bxNmLETno
アリスが欲も感情も希薄なキャラで行動の動機がめぐねえしかないからねえ。
292 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 20:58:12.93 ID:Mb3UD2/gO
【巡ヶ丘学園高校3階 物理準備室(仮拠点) DAY6  昼の部】
【アリス:体力:53/53:精神:110/110 感染15% 状態:小感染】
【食料:150(園芸)・700(備蓄)】

――――――――――――――――――――――――――――――――


アリス「なるほどね」

私が購買部で囮になり、救出されて、眠り込んで
1日半……いや、時間的に二日間
その間に職員休憩室に行くことが出来たというのもあって、
食糧や寝具の問題は流れるように解決できたという

そして、朝になって恵飛須沢胡桃と園芸部こと若狭悠里が調査に出た結果、
屋上にある太陽光パネル等の設備が生きていることが判明し
それらを用いることでお湯や電化製品等のしようが出来るようになり、
飛躍的な生活環境の向上が出来たらしい

とんとん拍子に事が進むと、
逆に何か悪いことの前触れのような気がしてならないけれど……
こんな世界になってから早くも約一週間が経とうとしているのだから
このくらいは許して欲しいものだと思う

胡桃「それにしても本当に噛まれてなくてよかったよ」

悠里「そうね……奇跡。と、言って良いのかしら。そのくらいのことだと思うわ」

胡桃「そうだな……あ、アリスさん、聞いてくれよ!」

間を置かずに矢継ぎ早に言葉を並べ立てようとする恵飛須沢胡桃は、
私が制止の言葉を投げかけるよりも先に、帽子の子こと丈槍由紀の両肩をがしりと掴んで私の前に差し出す

由紀「わわっ」

胡桃「由紀が携帯使おうって発案してくれたんだ。大きな音、携帯のやつとかどうかなって」

由紀「わ、私はただスマホが目に入っわわわっ!」

謙遜すんなよーと、恵飛須沢胡桃が丈槍由紀の頭をガシガシとめちゃくちゃにする
その光景を、若狭悠里と慈は微笑ましそうに見つめて

悠里「体の痛みなどは大丈夫ですか?」

アリス「怪我の痛みはあるけど、特に変わった感じはしないわ」

悠里「そうですか……」

少し不安げに、彼女は呟いて

悠里「やはり、噛み付かれたりなどして唾液等が体の内部に入り込むことが”アレ”になってしまう原因なんでしょうか?」

慈「分からないわ……けど、その可能性は十分高いと思う」
293 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/08/17(木) 21:06:54.90 ID:XV62OOnk0
女ばかりでよかったかもな
R板だけどグロのほうが強いし、男だとこのメンバーだと色々ツライ
294 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 21:07:27.66 ID:XV62OOnk0
×女ばかりでよかったかもな
〇主人公が女でよっかたかもな
295 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 21:26:52.22 ID:Mb3UD2/gO

アリス「…………」

”噛みつかれなければ感染しない”
それは恐らく違うはずだ
昔からよくよく聞くことではあるけれど
唾液だったか、口だったかにはかなりの量の細菌が潜んでいるという話だ
それゆえに、唾液による感染力は他に比べて爆発的であることは抗いようのない事実だと思う

けれど、私は確かに体が侵されていくのを感じた
妙な話ではあるけれど、注射で血を抜かれていく時に
ほんの少し流れを乱されているのを感じるような、あれだ

微弱ながら感染しているのは間違いない
それはきっと、みんな分かっていること
だから、若狭悠里は私を警戒しているのだろう

悠里「…………」

慈「ねぇ、みんな」

各々好き勝手に(と言っても恵飛須沢と丈槍くらいだが)行動し始めたところで
一瞬、神妙な顔つきをしていた慈が手を叩いて声をかける
皆の目が向けられたのを確認してから、慈は小さく息をついた

慈「予定通り、まずは3階の開放を目指そうと思います」

胡桃「だな……じゃないと夜も安心できない」

慈「そうね……だけど、3階にある使うことのできる机はもう使っちゃってるから、新しくバリケードを作るには2階のを使うしかないの」

悠里「ですが先生、それでは2階に……」

慈「うん……そう。だから、少しずつ確実に。誰かみたいな無謀な囮なんてしなくて良いように」

ちらりと慈が私を見て、皆の視線が私に刺さる
誰かなんて言わずに私を名指しすればいいものを……相当不快だったわね。アレ

慈「慎重に解放を目指していこうと思うの。早く学校全体を取り返したい気持ちはわか――」

胡桃「大丈夫だってめぐねえ! もう焦ったりする必要はないんだからさ。あたしも、気を付けるから」
296 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 21:43:47.62 ID:Mb3UD2/gO

慈「ありがとう、恵飛須沢さん」

胡桃「良いってめぐねえ」

そう言った恵飛須沢胡桃は、ふと気が付いたように首を傾げて慈を見つめる
何か顔についてる? と不思議そうにする慈に、彼女は笑みを浮かべて

胡桃「いや、そう言えば昨日からめぐねえって呼んでも反応しないなって思って」

由紀「そういえば!」

今更ながらに気づいて声を上げる丈槍由紀
最初に疑問を述べた恵飛須沢胡桃
その両者へと目を向けた慈は「忘れてたわ……」と
意味ありそうで何もない拍子抜けな言葉を返す

悠里「先生、ずっとアリスさんのことを気にしていたから……」

アリス「私のせいとでも言いたいの?」

悠里「いえ、そう言うわけでは……」

アリス「冗談よ。別に怒ったりしていないから怯えないで」

少し詰め寄るような視線を向けただけで、彼女は怯えたように足を引いて否定する
ほんの軽い冗談のつもりだったのに、
いつもこればっかりだから、興ざめしてしまう
それとも、私の冗談が悪いのだろうか

慈「でもね、それでもいいかなって思うの」

アリス「?」

悠里「先生?」

慈「立場としてはやっぱり私はみんなの先生。だけど、こうして生きていく上ではそう言うのじゃなくても良いかなって」

慈は少し照れくさそうにしながら、私を見る
その意思決定に私が関係しているとでも言いたいのだろうか

慈「だから、めぐねえって呼ぶことを許可します!」
297 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 21:49:12.47 ID:XV62OOnk0
死亡フラグだってばよ……
298 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 21:54:06.33 ID:Mb3UD2/gO

やったあ! と一番喜んだのは丈槍由紀だった
次に恵飛須沢胡桃が癖で呼んじゃうからなーと
丈槍由紀よりは控えめながら嬉しそうに笑って

悠里「では、先生……めぐねえも。みんなのことは下の名前で呼んでください」

いいよね? と、彼女が言うと二人は「もちろん」と声を揃えて言う
そんな予測できて当たり前のようなこと
それを予想できていなかったのか、慈は少しばかり困ったように
けれどもどこか嬉しそうな笑みを浮かべながら、眼を逸らす

慈「ゆ、由紀……ちゃん」

由紀「はいっ」

慈「胡桃……ちゃん」

胡桃「おうっ」

慈「悠里……さん」

悠里「私だけ仲間外れですか?」

珍しく(と言っても私は大して知らないが)若狭悠里は不服だと表すように
むっとしたような表情で慈を見つめてしょぼんっと落ち込んで見せる
優等生だからこそ効果のあるそれは、少しずるい気もした

慈「ごめんなさい、悠里さ……悠里ちゃんって、中々。その、大人びてるから」

悠里「有難うございます。でも、私もみんなと一緒が良いです」

大人びているという評価
それ自体は喜ばしく受け取りながらも、若狭悠里は”さん”ではなく”ちゃん”であることを求めて

慈「アリスちゃん」

アリス「せめて躊躇いなさい……それで、釈明の言葉は用意できてるかしら?」

慈「冗談だから、冗談っ!」
299 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 22:20:19.46 ID:Mb3UD2/gO

アリス「…………」

生活レベルが飛躍的に上昇したことで浮かれているわけではないけれど、
それでも、いつまでも暗いままではなく心機一転切り替えようという気持ちの表れだろう
慈自身も普段と比べて大分明るい声色になっていた

それは確かに良いことだとは思う
他人に”機械のよう”と言われる私としては
そんな大雑把な心境の変化なんて起こっている様子はないけれど
でも、この騒々しくなりそうな空気が悪くないと思えるのだから
少しは変わっているのだろう

だけど、だけど。なんだかそれではいけないような気がしてくる
そもそも私はこの空気感は得意じゃない
苦手でも、ないけれど。
だからかもしれない、気のせいかもしれない

アリス「……曇り、か」

物理準備室、その窓から見える空は私達を取り巻く空気とは正反対な曇天
まるで台風の目の中に紛れ込んでしまったかのよう

慈「アリスさん?」

アリス「寝すぎたかもしれないわ」

ぼーっとしていたのかもしれない
心配そうに聞いてくる慈に、笑みを返して取り繕う
私は昔から”卑屈”だと言われることがあった
だからかもしれない
慈がポジティブに考えることのできる人間だとすれば
私はネガティブに考えてしまうような人間だから

慈「とりあえず今日は探索を打ち切ってお休みの予定だから。ゆっくりして大丈夫よ」

アリス「そっか」

慈「さっき話してたことなのに」

ちょっぴり心配そうに、慈がぼやく
あまり話を聞いていなかったけれど、今日探索に出ないのなら
今日のこの不安はきっと杞憂だろう
部屋にいるのなら、安全だから


1.由紀とお話
2.悠里とお話
3.胡桃とお話
4.慈とお話
5.少し運動しておこう

↓1
300 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 22:21:39.36 ID:1ii84FEyO
2
301 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/17(木) 22:53:02.99 ID:mjlC3VFoO
アリス「少し、いいかしら」

悠里「……」

園芸部こと若狭悠里は声をかけた途端に閉じていた目を開いて
私のことを真っ直ぐ見つめてきた
警戒している。というのが、はっきりとわかる

悠里「どうかしたんですか?」

下手なことは言わない方が良いと思う
ましてや、今の空気感はあまりよくないとか
ネガティブに流れていくような考えに通ずることは。

きっと彼女の心証を余計に悪くしてしまうだろうし
面倒なことに繋がりかねない

だけど……


1.園芸、見に行かない?
2.私には、呼び方をどうこう言わないのね
3.あまり……気を抜かない方が良いわ
4.ちょっと、隣の教室に行きましょ
5.この後の事、かんがえてあるの?

↓1
302 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 22:58:26.91 ID:BZZivcDFo
2
303 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/18(金) 00:04:05.62 ID:bgXR5TaBO
アリス「私には呼び方どうこう言わないのね」

別に興味があるわけではないし
彼女たちが私に対してまだ完全に心を許しきれていないというのも分かってはいるけれど
それでも、ここで生活していくのならば
少しは距離を詰めるべきなのだと思う

アリス「君たちは、私のことを”アリスさん”と呼ぶけど」

悠里「…………」

私がそんなことを言うとは思っていなかったのか
あっけにとられた表情を垣間見せた若狭悠里は見開いていた瞳を細めて逸らす
裏があるのかもしれないと、考えているのだろうか?

でも、友人である慈の生徒だ
取って食おうなどと考えない事くらいは理解していると信じたいけれど。

悠里「すみません……アリスさんは、私達のことを名前ですら呼んでいただけなかったので」

アリス「……あぁ」

棘がある
けれど、今は言及しないで置いた方が良いかもしれない
確かに私は彼女たちの名前を呼ばなかった
聞いた覚えはあるけれど、忘れてしまったし
改めて聞こうともしなかったから

アリス「そっか」

悠里「はい」
304 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/18(金) 00:19:27.19 ID:bgXR5TaBO
アリス「…………」

しかし、ひとの名前を呼ぶのはあまり慣れていない
それは当然、慈のように
”〇〇さん”や”〇〇ちゃん”というのに始まり、”めぐねえ”と言った呼称をすることにも慣れていない
そうする理由がなかったし、そうする意味もなかった

友人なんて一過性の病気のような
学校にいるほんの少しの時間、学生であるほんの数年
その付き合いでしかないと思っていたから

その点で言えば、下の名前で呼ぶ慈は本当に特殊だったのだと思う
学年が変わったり、学校を出れば音信不通になった同級生
その中の一人だったはずの彼女は、取り残されていく私に何かを投じることをやめなかった

アリス「若狭悠里」

悠里「はい」

フルネームで呼ぶと、彼女は変わらない表情で見つめ返してくる
慈の時とは違って、返しもシンプルで
感情が籠っているのかでさえ、不確かな感じだ

でも、それはきっと私もなのだろう


1.若狭悠里
2 .若狭
3.悠里
4.わりぃ(若狭の”わ”と悠里の”り(ぃ)”)
5.何かしら自由

↓1
305 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/18(金) 00:28:17.14 ID:Ax5yEPee0
3
306 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/18(金) 00:37:30.04 ID:bgXR5TaBO
うむ続きは明日かな
安価さんくす
がっこうぐらしの設定資料集欲しいな
はたしてめぐねえ…この先生き残れるのか
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/18(金) 00:42:16.31 ID:S73J6RM7O
乙
308 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/18(金) 05:19:56.79 ID:06W2mQT2o
乙
309 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/18(金) 11:13:41.00 ID:nqQqrlXf0

【悠里】


アリス「…………」

単調な反応でつまらない。とまではいかないし
フルネームで呼ぶのは私が良くすることだから
そこから特別変える必要も無いのではないかと、思う

けれど慈がしたように
ここで生活していく上で何かを変えていく必要もあるとは思う
それに、一度は恵飛須沢胡桃のことを呼んだし
慈に対してそう呼んでいるのだからと
怠惰を決め込もうとする自分自身の背中を押す

アリス「悠里」

悠里「!」

アリス「……その方が良さそうね。君も私をアリスと呼ぶのだから、良いわよね?」

悠里「ぇ、あ……は、はい」

まるでそう呼ばれると思っていなかった
そんな驚きを見せる若狭悠里に目を向ける
仲の良い間柄なら、ここで新しく変わった呼び名でも連呼するのかもしれない
無駄に呼ぼうとするのかもしれない
けれど、私は切り替えただけで満足して、息をつく

もしかしたら、そのあたりの意識の違いが
私が人間になりきれていない理由なのかもしれない

悠里「アリスさんが下の名前で呼ぶとは思いませんでした。てっきり、苗字かと」

アリス「慈に対して慈と呼ぶのだから、不思議なことではないと思うけど」

悠里「そうですね」
310 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/18(金) 12:12:35.72 ID:nqQqrlXfo
アリス「……」

悠里「……」

会話が続かない
それだけで終わって黙り混んでしまう
今必要な話題もないし、問うべきことは問い答えを得た

特別な満足感があるわけではないけれど
会話なんて言うものは
特に、他人との会話など目的がないならする必要がないのだから
それで良いのだろう

無意味に脇道を作り、寄り道をして最終的には自分の目的地を忘却する
誰もが"他愛ない会話"などと理由付けするくだらなさなんて、不要だから

悠里「アリスさん」

アリス「……ん?」

悠里「その……ひとつ伺っても良いでしょうか?」

アリス「……」

これも、無駄だ
顔色を伺うのも様子を見るのも人間で他人だから当然なのだろうけど

アリス「ダメと言ったらそれで終わるけど、君はそれで良いの?」

悠里「……」

アリス「せめて、問いを投げた成果を得るべきでしょう? 私が答えても答えなくても、それは君にとって一つの答えになるはずだから」

これも無駄な会話だけれど
でも次に生きる今の無駄なのだから仕方がない

悠里「では……趣味とか。有りますか?」


1.無い
2.怠惰な生活
3.なにかしら自由

↓1
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/18(金) 12:15:01.83 ID:sfF/Njx/o
1
312 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/18(金) 12:43:08.63 ID:nqQqrlXf0

アリス「趣味……?」

そんなくだらないこと……と言葉が続きそうになって閉じ込める
今後付き合うつもりの無い赤の他人ならばともかく
一応は生活を共にする”他人”なら、多少は見逃すべきだろう

とはいえ、趣味なんて聞くだけ無駄なことだと私は思う
同じ趣味であるならばいざ知らず、違う趣味で、
もしもそれが自分とはまったく反りの合わないものだったらその人間はどうするのだろうか
自分が絶対に無理なこと
それが友人の趣味であったなら、どうするのだろうか

……なんて、そんなことを考える時点で無駄ね

アリス「私には無いわよ。そういうの」

悠里「なら普段は、何を」

アリス「言ったでしょう? 私は好きに生きていたって、自由に生きていたって」

だから、これと言った趣味があるなんていう意識をしたことはないし
何かを好んで行ってきたことも特には無い
その瞬間、そうしたい
そう思ったことをしてきただけだから

悠里「……では、屋上行きませんか? 園芸とか、以外に楽しめるかもしれませんから」


1.気持ちだけで十分よ
2.……良いわ。付き合ってあげる


↓1
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/08/18(金) 12:44:38.64 ID:ktLT9ziuO
2
314 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/18(金) 14:10:18.57 ID:nqQqrlXfo
【付き合う】

アリス「良いわ付き合ってあげる」

園芸にはさほど興味は沸かないけれど
若狭悠里が距離を詰めようとしてきているのなら
少しは付き合っても良いだろう

もちろん、何かがあるのなら断るけれど
今は特にないから

悠里「ありがとうございます」

少しだけ明るくなった若狭悠里は慈や恵飛須沢胡桃らに私と屋上に行くことを一人で告げて、行きましょうと導く
これで少しは若狭悠里について知ることができるだろうか?

アリス「……」

死ぬことがなければ長くなるだろう
それこそ、家族であるかのように……
だからきっと、これは必要なことなのだ
そう理由をつけて、彼女の導きにしたがった
315 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/18(金) 14:45:31.96 ID:nqQqrlXf0

屋上に行くとすぐ目の前にその菜園はあって、少し離れたところに何かに器械が並んでいる
普通の学校とは違うその懐かしい装いから目を逸らして、
若狭悠里の姿を目で追う

アリス「私がいた頃よりも、作物の種類は多そうね」

悠里「アリスさん、園芸部だったんですか?」

アリス「違うわ」

すぐに答えると、若狭悠里は困惑したように首をかしげる
それはそうだろう
ここには園芸部のための空間がある為、園芸部の生徒にこそ屋上の鍵は貸し出されることがあるが
一般の生徒に貸し出されることはないし、基本的にここは施錠されているからだ

だから、この空間を知っているのは本来は園芸部であるはずなのだ
もちろん、私は違うけれど

アリス「私は自由を謳歌していたの。屋上だって自由に立ち入っていたわ」

悠里「怒られなかったんですか?」

アリス「怒られるなんて、めったに無いわ」

何せ、怒っても無駄だと呆れられていたのだから
それでも一応、退学させるか否かの問題にまで発展することは無いようにと気は使ったが。

アリス「……雨が降りそうね」

悠里「最後に見ることのできた週間予報では、今日から少し天気が崩れると」

アリス「そう」
316 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/18(金) 15:04:11.47 ID:nqQqrlXf0

悠里「雨はお嫌いですか?」

アリス「どちらでもないわ」

そんなことに好き嫌いを言うような面倒なことはしていない
そう言いかけて、口を止める
他人と話すときは、必ず何かしらの抑制をしなければいけない
たとえ自分の言葉が間違っていないのだとしても
その瞬間は口に出さない方が良いというようなこともある
腹の探りあいというわけではないけれど、
ただただ、面倒くさいということだけは確かだ

アリス「…………」

一応は作業を行いながら疑問を投げかけてくる若狭悠里へと目を向けると
彼女もまた私へと目を向けてくる
その手には収穫したばかりの赤いトマト
素人が作ったものにしては、出来がいいようにも見える

悠里「トマト、食べてみますか?」

アリス「……君はなぜ、園芸部に?」

悠里「食べてくれたら、お答えします」

そう言った若狭悠里は近くにあった手洗い場でトマトを洗うと
笑みを浮かべながら、私へとソレを差し出す

洗われたからか、艶がかった赤いトマト
色も申し分ない、変な傷や変色も無い
お店で売っているのと遜色なさそうなトマト
唯一問題があるといえば、その大きさか

悠里「お嫌いですか?」


1.貰う
2.断る


↓1
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/18(金) 15:04:24.43 ID:Jnb3Hvw8o
1
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/18(金) 17:13:14.26 ID:ZgPzZOrg0
トマト生は苦手な人多いよね(´・ω・`)
319 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/18(金) 18:03:13.95 ID:nqQqrlXf0
【貰う】


アリス「頂くわ」

ここで断るとトマトが嫌い。なんていうわけの分からない噂が流れる……?
いや、若狭悠里がそんなわけの分からない噂を流すとは思えない
だけど、購買部からの物資収集や休憩室への立ち入りが出来たことで蓄えが十分とはいえ
態々自分が育てていたトマトを差し出したのだ。そこには理由があるだろう

受け取ったトマトの色味は綺麗な赤色で、
握ると微かに指が沈み込むけれど、反発するようなしっかりとした身持ちをしてて
重過ぎない、軽すぎない、実と水分がしっかりと含まれた重み

アリス「…………」

汚れを洗い流した水の艶が残る部分を一口齧る
じわじわと広がっていく酸味は市販していたものよりも少し強く
対して甘みが強いわけではないために酸っぱさが勝る素人感

けれども採れたてのみずみずしさがあった
頑張って育てたことを示すように、容易く噛み砕かれながらも
しっかりとした食感を感じさせる

決して手放しで美味しいとはいえないと思う
けれど”不味い”の一言は出てこないだろうとは感じた

悠里「どう……ですか?」

アリス「トマトね」

もう一口齧って、もう一口齧って、ヘタを残して完食する

アリス「ただのトマトよ」

悠里「…………」


若狭悠里は大きなリアクションも無く私の手を見て
ただ、完食に至ったことのみを受け取ったのだろう
嬉しさ半ばな笑みを浮かべて、「良かったです」と、呟く

アリス「問題なくトマトだといえる出来だった」

悠里「え?」

アリス「美味しいとは、言ってあげられないけれど」

勘違いされたままなのは何かが違う
そんな気がして言葉の意味を並び立てる
途端に、鼻先にポツリと滴るものを感じて空を見る
酷く汚れた曇天から、次から次へと雫が落ち始めて


――本降りが始まったのは、私達が3階まで降りてからだった
320 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/18(金) 19:19:15.67 ID:nqQqrlXf0
【巡ヶ丘学園高校3階 物理準備室(仮拠点) DAY6  夕方の部】
【アリス:体力:53/53:精神:110/110 感染15% 状態:小感染】
【食料:150(園芸)・700(備蓄)】

――――――――――――――――――――――――――――――――

慈「降ってきたわね……」

窓際に近付いた慈が不安そうに呟く
雨が降ったからと何かが起こるわけではない……と、思いたいが
しかし、今まで晴れ間の見えていた明るい学校が、
闇に包まれていくと言うのは、あまり良い気分にはならないのだろう
じめじめとした空気がまた、気分を害していくように感じる

胡桃「今日は早めに休んだ方が良いんじゃないか?」

悠里「何もしていないのに?」

胡桃「いや、なんていうか……雨だと変に体が重く感じるんだよ」

それは気分的な問題なのか
湿度的な問題で体の間接に干渉されてくるのか
冗談めかして言う胡桃に悠里は困った表情を浮かべる

由紀「でも、まだ夕方だよ」

胡桃「もちろん、今すぐってワケじゃないって」

まだ3階の解放も終わっていないために
大きく騒ぐようなことなど何一つ出来ないしする気力も無いのだろう
雨が、慈達を気落ちさせていく
胡桃が言うとおり、早めに休むのも視野に入れるべきだろう
ここまで頑張って来たのなら、なおさら
321 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/18(金) 19:32:15.49 ID:nqQqrlXf0

アリス「慈、今日の探索はしないのよね?」

慈「え? ええ。今日はお休みだけど……」

そう決めたのだと何度か話した話題だからか、慈は不思議そうに答える
大した意味は無いけれど、特に何もすることがないというのは
ソレはそれで不自由で、なんだか嫌なのだ

便利になった分、あれをしよう、これをしよう
そう言ったことが無くなってしまったのかも知れない
言い換えれば、目標と言うか、目的が無いという感じだろうか

慈「何かあるの?」

アリス「ううん、確認しただけよ」

特別したいことがあるわけでもない
ただ、すべきことはあると思うが、迅速に行うことではない……だろう
少なくとも、探索がお休みなのだからそう言うことだ
慎重さを欠くのは不味い

それなら、適当に暇つぶしをする方がいい
さて……


1.胡桃
2.悠里
3.由紀
4.慈
5.ちょっと運動
6.廊下に出る


↓1
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/18(金) 19:34:02.17 ID:Ax5yEPee0
1
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/18(金) 20:27:37.33 ID:ibpbhVFHO
雨ってそろそろ危ないやつか?
もうちょい先かな
324 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/18(金) 23:28:25.58 ID:S+HYKxA1O
【胡桃】


アリス「胡桃、ちょっといいかしら」

胡桃「えっ?」

アリス「? 何かあるの?」

胡桃「いや、あるわけじゃ、ない……けど」

混乱したように途切れ途切れに答える胡桃は、
私の顔をじっと見つめて不思議そうに首を傾げる
私の何かがそんなにおかしいのかな

……私が名前で呼んだことだろうか

悠里の時もそうだった
だからそうなのだろうと考えてため息をつく
私がいつも慈を慈と呼んでいることはもはや周知の事実だというのに
それも私の人望という目に見えないパラメータが欠損しているがゆえだろうか

アリス「君が不服なら取り下げるけれど。悠里はそれでいいと言ったし、君も私をアリスと呼ぶでしょう? なら、構わないと思うのだけど」

胡桃「あーいや、嫌ってわけじゃないんだけどっ」

どこか照れくさそうに頬を掻くそぶりを見せた胡桃は 私を一瞥して、フイッと眼を逸らす
そんな照れるようなこと、だろうか?
そう考えて、ちらりと慈を見てそう言えばと思い返す
慈も一番最初はそんな反応を見せた

アリスさん、アリスさん。まるでこっくりさんを行うかのように言うものだから
殆ど悪戯の意味を込めて呼んだのが初めてだったか
お人好しというか、優しいというか、馬鹿というか
誰もが敬遠してしまうような仕事を、本当はやりたいわけではないのに引き受けてクラス委員長とかいうのになった時だ
その時欠席した私が副委員長になれた(された)のも、慈が一番仕事があくる委員長を請け負ったから。

アリス「……嫌じゃないなら、今度からそうするわ」

横道にそれそうな頭を切り替えて、告げる
胡桃はと言えば、まんざらでもない笑顔を浮かべていた
325 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/19(土) 00:01:49.03 ID:Gn1T+yD4O
胡桃「それで、どうしたんだ?」

下の名前で呼ぶことを伝えるという目的は難なく達成することが出来た
それ以外に何か、要件はあっただろうか?

取り急ぎ伝えるようなこと
しなければならない事は、特になかったはずだし
一階に置き去りにしてしまった”約束”はまだ、はたせるような状況ではないし。

そう言えば、胡桃がこの世界に切り替わってからのことは慈に聞いただけで
本人からまだ、話は聞いていなかった気がする
以前は無理だろうと敬遠したけれど、 今なら少しくらいは聞けるかもしれない
もちろん、重要性はそんなにない……とは思うけど。

何もなければ、それでもいいかもしれない 


1.戦うことについて
2 .慈について
3.悠里について
4.見回りに出る
5.……一応、礼は言うべきだと思ったわ。君は由紀の提案だと言ったけれど。
6.ほかに何か(自由)


↓1
326 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/19(土) 00:04:22.57 ID:SD7rBP2d0
1
327 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/08/19(土) 00:16:29.36 ID:Gn1T+yD4O
あんまり出来なかったな…続きは明日で
大方いつものように朝からかもしれない
アリスはもう少し普通の設定にすべきだったかもね…猛省

毎度安価さんくす
328 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/19(土) 00:32:38.09 ID:XcAoIQUV0
乙
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