【マギレコ】いろは「好感度測定のウワサ……?」【コンマ】

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64 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/23(月) 12:22:10.31 ID:ASHkfOjHO
えろはちゃん知識はいろはちゃん
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/23(月) 20:03:00.44 ID:rZ4IawG+o
えっち
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage ]:2017/10/23(月) 21:53:14.63 ID:F9QM+Vsb0
みゃーこパイセンの理由も可愛い
67 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/10/24(火) 05:10:11.25 ID:GhB/0gd7O
【理由判定時に書かれた理由が問題なさそうな場合は採用して、コンマは無視することにします。矛盾しそうなので

書けなかったりして採用しなかった場合は、再安価したりコンマの数値でこっちが勝手に想像したりするのであしからず】


いろはの知識、関心 38
  『並以下のちょこっとの知識。消極的』


いろは「それってどういう意味ですか?」キョトン

ひなの「!」
やちよ「!」

 襲われる……それに別の意味なんてあるのだろうか。意味が分からずに首を傾げると、二人は何故か驚いたみたいにビクッと反応した。

ひなの「情報社会の今の時分、こんなピュアな中学生がいるのか……」

やちよ「――環さんはそういう子よ。時々眩しくもあるわ……」

 そして遠い目でそんなことを呟いた。
68 : ◆b.vYRzAfSI [sage saga]:2017/10/24(火) 05:10:56.41 ID:GhB/0gd7O
いろは「えっと、私何か変なこと訊いちゃいましたか?」

ひなの「あ。あぁ気にするなっ。少し感動していただけだ。いろははそのままのいろはでいてくれ」

いろは「は、はぁ……」

 質問には答えてくれないみたい。話の流れ的には鶴乃ちゃんが私を自分のものにしようと暴走――ってことだよね。襲われるって。
 ……あ。ちょ、ちょっと分かっちゃったかも。
 鶴乃ちゃん私のこと愛してるって言ってたし、そうなんだよね、きっと。
 意味を理解して頬がじんわりと赤くなるのを感じる。私はそれを誤魔化すように慌てて口を開く。

いろは「そ、そうですねっ! 今は早くウワサをなんとかしないと! うんっ」アタフタ

ひなの「……ぐ、確かに眩しいっ!」

やちよ「それは多分環さんに悶えてるだけよ」

 羞恥に焦る私と目を手で覆う都さん。唯一落ち着いているやちよさんはため息を吐き、腰に手を当てた。

やちよ「……とにかく、これから環さんはウワサから解放されるためにも積極的に誰かと交流するしかないわね」

いろは「はい。そうですね。でもどうすれば……」

ひなの「今日みたいにすればいいんじゃないか? 好感度見て理由聞いて会話して。わだかまりをなくしていって、仲良くなっていけばエンディングだ」

いろは「なるほど……そうですね」
69 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/10/24(火) 05:13:35.14 ID:GhB/0gd7O
やちよ「それで問題ないと思うわ。ただ……ウワサだからあまり数値や理由を信用し過ぎない方がいいわね」

ひなの「……そのことだが、実験したらどうだ?」

いろは「実験?」

ひなの「ああ。いろはの話だと、今まで聞こえた理由を本人には話してないだろ? だから今ここで、聞こえた理由をアタシ達に教える」

やちよ「――それで、信憑性がある程度はっきりすると」

いろは「いいですね。これからのためにもやっておきたいです」

 ……でも。
 私はチラッとやちよさんを見た。

やちよ「私のことは気にしなくていいわ。好感度が低くても環さんのことは嫌いではないから。理由も理不尽にあなたを傷つけるものではないと思うわ」

やちよ「それに……環さんは私の助手だもの。ひどい理由で嫌ってる相手を助手になんかしないわ」

いろは「やちよさん……。はい」

 フッと微笑み、やちよさんは優しい口調で告げる。そうだ。やちよさんと出会って色々あって、仲間になって、一緒の家に住んで――嫌われてたら今の関係にはならないよね。
 私の何かで苦手意識を持たれてるなら、それを無くせば好感度も上がるはず。
 うん。やちよさんだから、そう信じられる。

 信頼の上で、絆の上で苦手なところを打ち明ける。そんな関係にちょっと憧れてたのかもしれない。

 悪いことを聞くかもしれないのに、私の胸はドキドキと高鳴っていた。緊張じゃない。これからもっと仲良くなれる期待に、だ。

 怖がらずに、立ち向かうためにやちよさんの好感度の理由を――


やちよ『環さん……いやらしいわね』

いろは「は、はいぃ!?」

やちよ「た環さん!?」

 ――いい話風の空気はすぐ吹っ飛んだ。
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/28(土) 02:48:57.58 ID:1c8ZTW4EO
あの水着見られたら仕方ないね
71 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/11/06(月) 03:55:31.99 ID:419vpcGj0
やちよ『普段は大人しいしっかりした子ダからかしら……魔法少女の姿がそんな風に見えてしまうのよね……』

 や、やちよさん……そんなことを思ってたの?

やちよ『透けてるインナーから見える体のラインとか、肌色とか……直に見せてないのが逆に卑猥だわ』

やちよ『時々ローブの下からチラチラ見えるのが直視できないくらいエロいし』

やちよ『段々と普段の雰囲気からも色気を感じるようになって……辛抱堪らないわ。抱き締めたい』

 どんどん単語が直接的に! それでいて淡々としてる!
 え、どういうことなの? やちよさん、私のことを好感度的には嫌ってたような……。

ひなの「……いろはが完全にフリーズしてるな」

やちよ「……嫌な予感がするわ」

 全く内容を理解できないものの頭は驚くくらい冷静だった。声が聞こえる時は大抵意識が飛んじゃってるんだけど、今回はしっかりクリアで澄んでいる。
 二人の会話すら聞こえているくらいだった。

いろは「その……聞いちゃいました」

やちよ「ええ。どんなことを言っていたの?」

 ……この落ち着いた表情。嫌な予感がしたとはいえ、そこはウワサ。信憑性がないと思っているのかもしれない。
 ――ううん。もしかするとやちよさんは本当はあんなこと考えてないのかもしれない。
 あ、そういう可能性もあるんだよね……。というか私としてはそっちを信じたいけれど……。
72 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/11/06(月) 03:56:21.96 ID:419vpcGj0
ひなの「で、何言ってたんだ?」

いろは「その……わ、私のこと――いやらしいって」

やちよ「……」

 あ、目逸らした。

ひなの「……やちよさん、本当なのか?」

やちよ「……さ、さぁ。自身の気持ちは自分すらはっきりと分からないもの。めめ明確には分からないわ、えぇ」

ひなの「もう認めてるようなものだコレ!」

 視線をあちらこちらに泳がせて見るからに挙動不審なやちよさん。こ、これは確定なんじゃ……。
 いや、でもやちよさんはそんな人じゃ――

いろは「やちよさん? 確かめるのでこっち向いてください」

 キョロッと周囲を見て、変身。
 これでウワサが嘘を言ってるならやちよさんはいつも通り――

やちよ「なに? 環さ――ンッフ」

 駄目だ! 反射的ににやけてる!

ひなの「大学生……駄目だろ」ジトー

やちよ「これは違うの! 一般的な人間なら当然の反応よ!」

いろは「否定しないんですね……」

やちよ「もうこうなったら仕方ないもの。開き直るわよ。変身後の環さんがやらしいのは周知の事実よ」

ひなの「それは認める」

いろは「都さん!?」

 私の変身した姿ってそんな印象なの!?
73 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/11/06(月) 03:57:03.91 ID:419vpcGj0
いろは「……じゃあ、ウワサが聞かせてくれる声は本当のことなんですね」

 釈然としないけど、というよりもあんまり信じたくないけど、本当なのだろう。変身を解除し、私はため息を吐いた。
 やちよさんの好感度上げるにはどうしたらいいのやら……。

やちよ「ももこ達の件から考えて、可能性は高いわね」

ひなの「断定しないのか? 今のところ精度は100パーセントみたいだが」

やちよ「まだあなたの声を聞いてないでしょう?」

ひなの「道連れにするつもりか……」

 あはは……あんな声を聞かれて自分だけ火傷だと退きたくないよね。

ひなの「まあいいか。アタシも試すつもりだったからな」

いろは「じゃあ、早速いきますよ……」

 嫌われてはないから、おかしなことにはならないと思うけど……やっぱり勇気がいる。覚悟を決めて、私は念じた。
74 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/11/06(月) 03:57:46.63 ID:419vpcGj0
ひなの『いろははいい後輩だよな』

ひなの『アタシのことからかったりしないし、かわいいし、すごく頼ってくれるし』

ひなの『一緒に戦うようになってからすごく充実した気分になったのを覚えてる。うむ』

ひなの『それに全然アタシの身長とか見た目のこと言わないしな。純粋に慕われるってのはいいことだな……』シミジミ

いろは「お、おぉ……」

 良かった……まともで。

やちよ「どう? 環さん。後輩と会った時はいつも、エロい展開を想って――ドキドキする……っ。みたいなことは言っていなかったかしら」

ひなの「オイ」

いろは「そんなことはなかったです。頼ってくれる――その、かわいい後輩だって」

 見た目のこといじらない……みたいのは省いておこう。エミリーちゃんとのやり取りでもそうだけど、ちょっと気にしてるみたいだから。

やちよ「……好感度60ラインはそれくらいなのかしら」

ひなの「好感度30台で邪な感情抱くのもどうかと思うがな」

やちよ「……それだけ直視できないのが恨めしいのよ」

ひなの「絶対見れたら好感度カンストしてるな、やちよさん」

ひなの「……ま、とにかくこれで本当のこと言ってるのは確定だろ」

いろは「そうですね。レナちゃんの時も合ってたリアクションはしてましたし」
75 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/11/06(月) 03:59:08.78 ID:419vpcGj0
ひなの「襲われないようにエンディングを目指す――って方針だな」

やちよ「ウワサのルールに反する方法も分からないから、仕方ないわね。好感度見えて、極端な好感度だと一言をトリガーに暴走して、運命の相手が見つかるかも――全部抗い様がないもの」

 やちよさんが肩を竦めてため息を吐く。
 ……うーん、今後もこういう従うしかないウワサが出てくると大変そうだなぁ。

ひなの「……じゃあアタシはそろそろ帰るな。やちよさん、今日は魔女退治の協力ありがとう」

やちよ「ええ。……今日聞いたことは忘れてほしいけれど」

ひなの「努力する。いろは、死なない程度に頑張れよ。もし危ないときは誰かに連絡しろ。かわいい後輩のためだ、アタシも協力するから」

いろは「は、はいっ。ありがとうございます」

 やるべきこと、現在の状態――何も分からなかった頃より全然マシになった。やっぱりこの二人は頼りになる。
 さっぱりと別れを告げた風なのに、それでも心配そうに時折振り向く都さんを見送り、家の前には私とやちよさんの二人きり。

いろは「……やちよさん、中に入りましょう?」

やちよ「……ええ。環さん、あの――ごめんなさい。失礼なこと考えていて」

いろは「――ふふっ。いいんです。嫌われてないって安心できましたし。ウワサで暴いたのは私ですし」

 開き直ってはいたけど罪悪感は勿論あったみたいで、やちよさんは真面目に謝ってくれる。
 ちょっと引いてた筈なのに、私はそれが微笑ましくて笑ってしまう。
76 : ◆HTrEUwqtEM [saga]:2017/11/06(月) 03:59:59.61 ID:419vpcGj0

 開き直ってはいたけど罪悪感は勿論あったみたいで、やちよさんは真面目に謝ってくれる。
 ちょっと引いてた筈なのに、私はそれが微笑ましくて笑ってしまう。

いろは「だから、やちよさんはもっと私を見て、慣れてくださいね?」ウワメヅカイ

やちよ「……」

いろは「……やちよさん? あれ? なんで無言――やちよさんっ?」

やちよ「ハッ!? だ、大丈夫よ。そうね、慣れないといけないわね」

いろは「……すごく不安になってきちゃった」

 好感度、好感度の理由……これに加えて暴走と不幸――これって今までのウワサの中でも厄介さはかなり上位なんじゃ……。

 ……でも、だからこそ積極的に行動を起こさないといけないよね。

 ――どうしよう。今日はこれからできることってあるかな?



1 やちよさん、対いろはちゃん克服特訓(コンマ判定あり 好感度以下で……)
2 鶴乃ちゃんと仲良くなろう(問答無用で……)
3 レナちゃんと会話
4 ももこさんと会話
5 その他、これまで会った魔法少女、まだ会ってない魔法少女と会話。指名も同時に


 ↓1、2
  一つの投稿で一つだけ選択。合計二種のイベント発生。被ったら下を採用
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/11/06(月) 04:34:59.55 ID:MljoXDolo
5.その他
綾野梨花
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/06(月) 05:51:25.74 ID:O1hdpEHD0
5 せっかくだかられんちょんも一緒に
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/06(月) 18:06:15.20 ID:Y3DWGvx8O
乙です
そんな梨花ちゃんのレズニナルビーム…じゃなくてマギカで魅了されちゃういろはちゃんとれんぱすなんて…
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage ]:2017/11/07(火) 02:00:55.44 ID:st9OSbu/0
梨花を憎からず想っているみゃこ先輩と、れんぱすが出逢ってしまう……?
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/11/07(火) 02:34:03.20 ID:p3P8k3+7o
あかん梨花達にお手本を見せてもらうどころか
修羅場コース行きや…
82 : ◆HTrEUwqtEM [saga]:2017/11/13(月) 00:19:56.36 ID:BbF8edl/0


 何をしようか考えるのは簡単だ。
 けどそこから先、行動に移すとなると途端に難しくなってしまう。

いろは「うーん……」

 とどのつまり、私はぼんやりと部屋で考え込んでいた。
 何をしようとは思うけど、ずるずるご飯を食べてお風呂入って……何も予定ないお休みの日コースである。
 まぁ……あんなことすぐ整理できる頭を持ってる自覚はないんだけど。でも、少し罪悪感。

いろは「何かしないといけないんだけど……ふえっ!?」

 テーブルの上に置いていた携帯電話へ突然の着信。
 揺れる音が響き慌てて拾い上げる。

梨花『あ、早い。もしもしー? いろはちゃん、遅くにごめんね』


 その時画面に触れちゃったみたいで、通話が始まってしまう。画面には『綾野梨花』の文字が。
 スマホの通話って、暴発怖いよね……。たまに通話拒否の方にスライドしちゃうし。
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 01:34:12.41 ID:v+Tn7D/f0
更新ktkr
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 01:34:21.87 ID:Gi8Fo2R5O
待ってた
85 : ◆HTrEUwqtEM [saga sage]:2017/11/13(月) 01:51:55.98 ID:BbF8edl/0
いろは「は、はい。大丈夫ですよ。どうしたんですか?」

梨花『いろはちゃん、敬語はいいって。同じ中学生で仲間じゃん』

いろは「えっ? あ、うん。つい」

梨花『ふふ、そうそうっ。あ、本題なんだけど今からそっち行っても大丈夫?』

いろは「うん、大丈――今からっ?」

梨花『おおっ、ノリツッコミ。急で悪いんだけどねー。ちょっと話聞いちゃって』

いろは「……ウワサのこと?」

梨花『うん。好感度だっけ? 話聞いてみたいんだ』

いろは「それなら多分大丈夫かな。やちよさんも許してくれるかも」

梨花『よっし。ありがと、いろはちゃん。すぐ行くね』

 ……早いテンポだった。通話終了と表示された画面を見つめ、また整理できていないことが増えた頭をブンブンと振った。

いろは「ぼうっとしてないでやちよさんに話さないと」

 好感度低かったら家で戦闘がはじまっちゃうこともあるだろうし――あっ。全然許してくれなさそう!

いろは「……。ダメ元で行ってみよう」

 もし駄目だったら近くのコンビニとかファミレスとかでいいかな。
 携帯をポケットに。私は部屋を出て家のリビングへ――

やちよ「鶴乃、あなた……この、環さんをどうして直視できるのかしら」

鶴乃「愛だよ、って言いたいけどやちよが不純なだけじゃない? 純粋にかわいいと思うけどなぁ」

やちよ「えぇ……そうは思えないわ」

鶴乃「重症だよ」

いろは「何してるんです?」

 リビングのソファで話していた二人の背後から声をかける。
 何をしているのかは見えていたけど、尋ねざるを得なかった。
 ……テーブルの上のタブレット? だっけ。それに私の写真が大きく映っている。――水着姿の。誰でも訊きたくなるだろう。
86 : ◆HTrEUwqtEM [saga]:2017/11/13(月) 01:54:10.24 ID:BbF8edl/0
やちよ「あら環さん。今私の特訓をしていたところよ」

鶴乃「あ、い、いろはちゃん。お邪魔してますっ」

いろは「悪びれないですね……」

やちよ「これは同意の上で撮った写真だもの」

いろは「そうなんですけど……」

 エロ視点で見られるのはなんか嫌です、とは言えない私であった。

鶴乃「……」ソワソワ

 鶴乃ちゃんもすっかり大人しいし……。ああ、これからどうなっちゃうの私たちの関係。……なんだろう。こんな台詞を漫画で見たような。

いろは「えっと、それはいいとして……やちよさん。これから梨花ちゃんが来るらしいんですけど大丈夫ですか?」

やちよ「梨花が? ウワサのことね。静かにしてれば大丈夫よ」

いろは「いいんですか? 暴走が始まったら……」

やちよ「その時は環さんが夜の街に全力疾走すれば平気よ」

いろは「私があんまり平気じゃないですよね」

 でも、私が巻き込まれたことだししょうがないことだよね。

鶴乃「そうなったらわたしの家に避難してきていいからね!」

いろは「う、うん。ありがとう、鶴乃ちゃん」

やちよ「さて……それじゃあ鶴乃、そろそろお開きにしましょう」

鶴乃「うんっ。じゃあねやちよ師匠、いろはちゃん」ババッ

 鶴乃ちゃんは素早く去っていく。
 フットワークの軽さは相変わらず健在だ。

やちよ「……それで、私がいても構わないわよね?」

いろは「はい。どんな話をするか分かりませんけど、特には言ってなかったので」

 印象は少し変わったけど頼もしいのは相変わらず。やちよさんが同じところにいるだけでホッとしてしまう。

いろは「……あ」

やちよ「インターホンね」

いろは「私出てきます」

 ……梨花ちゃん、仲良くなれるといいなぁ。


 ↓1 梨花の好感度判定
 ↓2 れんの好感度判定
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 02:13:12.81 ID:YqGbF0TTO
どうだ!
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 02:29:13.24 ID:n0PSsFqe0
高く
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 02:32:19.56 ID:v+Tn7D/f0
梨花がいろはを恋愛対象と見ててれんがいろはを苦手に思ってるとかドロドロ確定ですやん…………最高
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 02:54:26.24 ID:EkArNJm3O
これは…ライバル登場の予感ですね…はい
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 03:11:10.85 ID:oOFMDKudo
あれ81って恋愛対象に見ているレベル?
そして梨花のタイプはおとなしい子
あっ(察し)
92 : ◆HTrEUwqtEM [saga]:2017/11/13(月) 07:38:34.99 ID:BbF8edl/0
綾野 81 恋愛対象
れん 24 ちょっと苦手


↓1 綾野の好感度の理由
↓2 れんの好感度の理由


それぞれ安価出して、再び落ちます
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 08:55:53.45 ID:djYkfeWAO
一目惚れ
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 09:00:24.23 ID:s0GSf/B9o
梨花がいろはが居る時の方が楽しそうにするから
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/14(火) 12:10:42.39 ID:4CD7Mss70
マギレコ知らんけど面白い
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/14(火) 16:02:11.19 ID:mfPWK5ytO
みゃーこ先輩とバッタリは回避したのに修羅場は避けられないのか…
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/14(火) 19:31:42.34 ID:KZpG5amKo
お悩み相談室メンバーのソウルジェムがストレスでマッハな展開に…
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/14(火) 19:57:08.84 ID:+VYfryOgO
このままじゃみんな死ぬしかなくなるぞ!
誰か重曹持ってこい!
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/14(火) 22:53:10.11 ID:Ugjiw3mBO
梨花ちゃんがレズって知ってるのみゃこ先輩だけ?
100 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/11/15(水) 04:21:52.64 ID:4lfK/Wnv0
梨花「こんこんっ、いろはちゃん」

れん「こ、こんばんは……。夜遅くにすみません」

 ドアを開けて二人を出迎える。すると私はとても驚いてしまった。
 何故? 梨花ちゃんだけじゃなく、れんちゃんもいるから――ではない。
 二人の好感度が見えたからだ。

 梨花ちゃん、81。
 コメントは『節操ないのかな、あたし』。

 れんちゃん、24。
 『……こんな気持ち、抱くべきじゃないのに』。

 ……ほぼ反対。好感度と共にちらっと見えた一言も気になる。
 れんちゃんとはちょっとした親近感を持っていたから、この好感度は少しショックだけど……梨花ちゃんの好感度もある意味ショックが強い。
 みんなとそう変わらない接し方なのに、こんなに高いなんて。81ってどれくらいの好意なんだろう。
101 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/11/15(水) 04:22:40.12 ID:4lfK/Wnv0
梨花「……そのリアクション、本当に見えちゃってるんだ」

いろは「ふぇあっ!? ――あ、うん」

 いけない。思わずぼんやりしてしまった。二人の頭上を見て固まる私に、二人は察したみたい。バツが悪そうに苦笑している。

梨花「そっか。驚くよね、それは」

 ……綾野梨花ちゃん。
 肩くらいまでの髪を左右でちょこんと結ったツインテールの、一見すると派手めな女の子。
 スリムで女の子らしくて、キラキラしてて、ピチピチのギャル――なんて、本人は言っている。ピチピチは古いらしいけど。
 ほぼ見た目通りに明るくてサバサバしてて、でも時々達観してるような面を見せたり……この子のこと、私はあんまり分かってないのかも。
 苦笑から表情を変え、寂しげな、不安そうな顔をしている彼女が何を思っているのか。好感度を知っていても私には想像がつかない。

れん「……」ギュッ

 五十鈴れんちゃん。
 銀色の髪で常に片目を隠している、大人しそうな女の子。
 普段は物静かで、あまり意見を口にはしない消極的な性格なんだけど、根はびっくりするくらい真っ直ぐで自分の意思を持った優しく強い人だ。
 時々頑固になるのがそっくりだと、やちよさん辺りに言われた記憶がある。
 ……いつもは仲良くしてるつもりなんだけど、今日は警戒してる様子。
102 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/11/15(水) 04:23:11.74 ID:4lfK/Wnv0
いろは「え――と。とりあえず、中に入ろう? やちよさんの許可はもらったから」

梨花「うん。……れんちゃん? 行くよー」

れん「ぁ。うん……」

梨花「……ねぇ、れんちゃん。やっぱりついて来なくても――」

れん「っ! ううん。行く」

梨花「……ん。そっか」

いろは「……」

 ……やっぱり、何かおかしい。
 二人のやり取りはもっとスムーズで、こんな重苦しい空気じゃなかったのに。
 何かあるのかな。よくよく考えたら、梨花ちゃん『聞いた』って言ってたよね。
 多分都さんからだから、別れてから二時間くらいかな……。その間に話を聞いて、私と直接会って話をしようって決めて……。ううぅ、今更ながら怖くなってきた。
103 : ◆HTrEUwqtEM [saga]:2017/11/15(水) 04:25:10.22 ID:4lfK/Wnv0
梨花「お邪魔しまーす。あ、やちよさん。こんばんは」

れん「お邪魔、します」

やちよ「いらっしゃい。二人がここに来るのは初めてね。好きなところに座って」

梨花「あ、そういえば。今日は夜にごめんなさいっ。ちょっと話したいことがあって」

やちよ「ウワサのことね?」

 家に入り、リビングへ。私とやちよさん。梨花ちゃんとれんちゃん。一つのソファーに二人で座り、話は自然とまっすぐ本題へ。

梨花「うん。好感度測定……だっけ。それから解放されるために、いろはちゃんが色々する予定だって聞いて――」


 ↓1 コンマ末尾が偶数か奇数かで梨花の発言が若干分岐
   偶数ならウワサの詳細を尋ねる
   奇数なら運命の相手立候補
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/15(水) 04:30:24.45 ID:Vaj4w0HKo
泥沼かそれとも…
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/15(水) 04:44:43.41 ID:Ad4kOJ5so
ひぇぇ…
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/15(水) 05:11:13.37 ID:4OiCM8ot0
全員幸せになってくれぇ…
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/15(水) 05:32:46.38 ID:9AvZAhLOO
れんぱすのソウルジェムが…
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/15(水) 08:09:59.58 ID:YJUQ+6ZWO
幽体離脱ですね…はい…
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/15(水) 23:42:37.24 ID:4swFTaFzO
れんぱすが心停止しちゃう…
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage ]:2017/11/16(木) 01:57:07.29 ID:22pyewJ10
うおお……
みゃこ先輩エミリーかのこ辺り怒るやろこれ……
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 02:12:08.76 ID:Qvx/4wTTo
もうこうなったらえろはちゃんが
れんばすを攻略して両手に花√だな(錯乱)
112 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/11/16(木) 05:28:24.89 ID:LJjLbDDUO

【分岐。梨花、れんのストーリー共に進行】


梨花「……」スーッ

 梨花ちゃんが大きく息を吸い、ゆっくりと吐く。笑顔を浮かべていた表情はスッと真剣な面持ちに。
 彼女は私を見つめると、そのまま告げた。

梨花「いろはちゃんの運命の相手……立候補してもいい?」

 ……。
 えっ? それってつまり……告白っ?

やちよ「今日来たから、大体は察していたけれど……堂々と言うわね」

いろは「り、梨花ちゃんっ? 急にどうしたの?」

梨花「急じゃないよ、いろはちゃん。聞いてないの? 好感度の理由」

 若干震えている声で梨花ちゃんが言う。
 鶴乃ちゃんはストレートにこっちを好いていてくれて――こう、悪い言い方になっちゃうけど『気軽』な感じがしたけど、梨花ちゃんはなんだろう――すごく真剣で、でも弱々しくて、顔を合わせているこっちが逃げ出したくなっちゃう。
113 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/11/16(木) 05:29:25.80 ID:LJjLbDDUO
いろは「好感度の理由……聞いてもいいなら」

やちよ「現状把握のためにも、聞いておいたらいいんじゃないかしら」

 そう言って、やちよさんは私の耳元へ顔を近づける。

やちよ「五十鈴さんのものも」ボソッ

いろは「……え?」

 耳打ちの意図が分からずきょとんとする私。けどれんちゃんに視線を向けて、すぐ察してしまった。
 れんちゃん、すごいことになってる……放心とはこのことを言うのか。真顔なんだけど、どこを見てるか分からないというか、マネキンっぽいというか。
 ……梨花ちゃんと仲良しだからなぁ。色々ショックだろう。
 彼女がなんであんな反応をしているのかも分かるかもしれないし、一応見ておこう。

いろは「……」

 私は念じる。すごく怖いけど……でも、何も知らないよりはマシだから。
114 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/11/16(木) 05:30:08.83 ID:LJjLbDDUO
梨花『はー、困ったなぁ。まさかまた、好きになるのが女の子なんて』

 ……また?

梨花『女の子同士なんて普通じゃないっ、なんて言っておいて一目惚れだもん』

梨花『でもさ、ほんと綺麗。神秘的で優しくて、お人好しで、話してるとどんどん好きになってくのが分かる』

梨花『いっつも困ったみたいな笑顔なのも、すごく気になっちゃって……。はぁ。まずいなぁ……』


 ……と、そこで声は止まった。
 一目惚れ? 私に? 鶴乃ちゃんと同じだけど……やっぱり彼女とは違う。
 梨花ちゃん、前も女の子が好きだったみたいな口振りだったけど……。
 分からないことが増えたような気がするけど、これで少なくとも急じゃないことは分かった。
 次はれんちゃんを見てみよう。
115 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/11/16(木) 05:30:47.89 ID:LJjLbDDUO
れん『いろはちゃんを見ていると、すごく苦しくなる』

れん『私に似てて……でも彼女は思ったことを素直に口にして、優しくて、みんなから好かれてる』

れん『梨花ちゃんだって、そう。いろはちゃんといる時は私と一緒にいる時と全然ちがう。とても、楽しそう』

れん『……私、あんなにも悪意を嫌っていたのに、今はよく分からない』

れん『人柄を嫌ってもいないのに、こんなに個人を恨めしく思うなんて』

 ……。
 れんちゃん……。うん、彼女の気持ちはちょっと分かる。
 周りに合わせてた私よりも、みんな他の友達とかクラスメイトとかと一緒にいる時の方が楽しそうだった。
 それを見て自分の無力さを感じたり、その人を憎んだり――多分無意識に何度もしたこと。
 れんちゃんの場合はもっと辛いのだろう。大事な友達が自分といるときよりも楽しそうに見えて――あ。
 今は、その大切な人が告白すらしちゃってる。

 ……な、なるほど。
 分かってきちゃった。この場がいかに危ないのか。
116 : ◆HTrEUwqtEM [saga]:2017/11/16(木) 05:32:21.54 ID:LJjLbDDUO
いろは「……えっと。聞いたよ、理由」

梨花「う、うん。それで、どう? あたしの提案」

いろは「それって、やっぱり――」

 告白を受けて、解放されるように梨花ちゃんと頑張る。その後も、梨花ちゃんと恋人……ってことだよね。
 ――ここで返事を出しちゃっていいのかな。

 私はもう、何も知らない私じゃない。みんなの知れないような値を知って、理由も聞いて、責任を背負っている。
 答えは慎重に、後悔がないように決めないと……。


1 梨花の提案を受ける
2 一度解散して誰かに相談する
3 答えは先延ばし。時間をもらう
4 解散して、後日れんと話す

 ↓1 いずれか選択
    選択によってはエンディングが近づくけれど……エンディング迎えても、ちょっと前に戻って二周目に入ろうかと
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 07:24:10.67 ID:W3T+PKrso
4
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 07:39:35.07 ID:1sBi8bpoO
その口ぶりだと1を選んでたらバッドエンドが近づいたのだろうか
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/17(金) 02:07:36.08 ID:wJaQpJ0K0
もう全ルート見たい……。
バッドだとしても梨花いろ見たい……。絶対二人は幸せになるカプだと思うし
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/17(金) 02:18:13.11 ID:pd/0xe7ao
現状だと好感度極端に分かれている状態だから
鶴乃と梨花はゴール近そう
なお唯一真ん中に近い都先輩という存在感
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/17(金) 05:38:04.54 ID:Qx7dfXJuO
乙です
>>118
梨花ちゃんが自分以外と結ばれて祝福しなきゃいけないのにモヤモヤしてソウルジェムがスーっと濁ってドッぺルが…
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/17(金) 21:08:00.52 ID:pd/0xe7ao
そういえば何気にいろはとれんって4章以降だと同じ学校な件
これ気まずいってレベルじゃない
123 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/11/20(月) 04:43:54.09 ID:YEfILXrh0

『1を選ぶと、そのまま梨花と恋人関係スタート。選択肢次第が出る限りは可能性は色々あります』

『それと、やろうと思っていた新要素を今まで条件を満たしていたのに見逃していたので、今度条件に触れたらいきなり始まるので察してください』



いろは「……ごめんね。やっぱり簡単には答えられないかな」

 このまま流されて解放への道を目指してもいいかもしれない。梨花ちゃんはいい人だし、彼女が私と恋人になりたいって思ってくれてることは嬉しい。
 でも、今はそれ以上に気にかかることがあった。

れん「……」

 さっきから一言も発しないれんちゃんのことだ。

 このまま放っておくのも危ういし、一回きちんと話しておかないと。

梨花「――ん。だよね。じゃあ今日はもう帰ろっかな。れんちゃん、用事ない?」

れん「ぁ……。うん」

 声をかけられてようやく反応するれんちゃん。梨花ちゃんは彼女の異変に気づいてないみたいで、あっさりとした様子でソファから降りた。

梨花「今日はほんと急にごめんね。どうさしても聞いてほしくて」

やちよ「……えぇ。気持ちはなんとなく分かるわ」

梨花「……。やちよさんも、ありがとうございました。じゃ、おやすみっ。二人とも」

れん「……」ペコッ

 いつも通りの表情を見せて、何もなかったみたいに家から出ていく二人。
 ドアが閉まると重苦しい雰囲気は一気に解放され――
124 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/11/20(月) 04:44:23.49 ID:YEfILXrh0

『1を選ぶと、そのまま梨花と恋人関係スタート。選択肢次第が出る限りは可能性は色々あります』

『それと、やろうと思っていた新要素を今まで条件を満たしていたのに見逃していたので、今度条件に触れたらいきなり始まるので察してください』



いろは「……ごめんね。やっぱり簡単には答えられないかな」

 このまま流されて解放への道を目指してもいいかもしれない。梨花ちゃんはいい人だし、彼女が私と恋人になりたいって思ってくれてることは嬉しい。
 でも、今はそれ以上に気にかかることがあった。

れん「……」

 さっきから一言も発しないれんちゃんのことだ。

 このまま放っておくのも危ういし、一回きちんと話しておかないと。

梨花「――ん。だよね。じゃあ今日はもう帰ろっかな。れんちゃん、用事ない?」

れん「ぁ……。うん」

 声をかけられてようやく反応するれんちゃん。梨花ちゃんは彼女の異変に気づいてないみたいで、あっさりとした様子でソファから降りた。

梨花「今日はほんと急にごめんね。どうさしても聞いてほしくて」

やちよ「……えぇ。気持ちはなんとなく分かるわ」

梨花「……。やちよさんも、ありがとうございました。じゃ、おやすみっ。二人とも」

れん「……」ペコッ

 いつも通りの表情を見せて、何もなかったみたいに家から出ていく二人。
 ドアが閉まると重苦しい雰囲気は一気に解放され――
125 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/11/20(月) 04:45:52.51 ID:YEfILXrh0
『二重投稿申し訳ないです』




やちよ「……疲れたわね」

いろは「本当に……」

 私達は二人して背もたれにぐったりと寄りかかった。
 悪意なんてないのに、人と人がうまくいかない。そんなことは当たり前だって分かってた筈だけど、こうも見せつけられると気分が落ち込んで仕方がない。
 ……明日も学校。好感度見ながら生活かぁ……大変そう。
 とりあえず、明日の朝にれんちゃんへメールをしようかな。やり方は覚えてるし、多分大丈夫。
126 : ◆HTrEUwqtEM [saga]:2017/11/20(月) 04:47:21.11 ID:YEfILXrh0

 翌日、メールを送ってから学校へ行ってみると意外なことが分かった。
 通学の時から既に気づいていたけど、周りの人の好感度が見えないのだ。関係性がある人だけが見えるらしい。クラスメイトの中にはちらほらと見える人もいた。
 あ。あとそういえば、家に帰ってからご飯食べて、眠って、通学して……当然、あの二人とも顔を合わせたんだけど――


 ↓1 フェリシアの好感度測定
 ↓2 さなの好感度測定 
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/20(月) 04:58:23.90 ID:Mmv7sEpPo
いろは飯の効果や如何に
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/20(月) 05:09:51.86 ID:JO96FK1RO
こうかはばつぐんだ!
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/20(月) 06:17:12.75 ID:NrdolnITo
タカァイ!
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/20(月) 06:42:41.36 ID:tLAa/SdaO
やったぜ
131 : ◆HTrEUwqtEM [saga]:2017/11/20(月) 07:59:33.11 ID:TBuCT3FkO

 フェリシア 90 恋愛対象
 さな    86 恋愛対象

 続けて↓1、↓2でフェリシア、さなの好感度の理由
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/20(月) 08:10:34.50 ID:NwrgarwDO
こいつのお陰で今は一人ぼっちじゃないんだよな…
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/20(月) 08:11:27.74 ID:tLAa/SdaO
傭兵やってた頃の自分を最後まで見限らなかったから
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/20(月) 08:12:06.96 ID:tLAa/SdaO
すみません自分のは無しで(汗)
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/20(月) 08:30:34.15 ID:WTsnWugeO
必要としてくれるってそういうことですよね?
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/20(月) 08:31:40.11 ID:L7LFOMLvO
自分のことを頼りにしてくれるから
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/20(月) 11:48:10.26 ID:niSAg2BdO
ななみけ陥落してる…
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/20(月) 14:57:44.73 ID:MtFYsqHAo
いきなり恋愛対象勢が4名に増えたよ
やったね、いろはちゃん!
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/20(月) 15:16:53.22 ID:NwrgarwDO
えろはちゃんモテモテですなぁ
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage ]:2017/11/21(火) 01:05:13.60 ID:CvF6g9ZQ0
レズパレスの名は伊達じゃないな
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/21(火) 04:25:30.58 ID:iRns3Elio
このままだとメルルのアトリエの人気者エンドみたいなコースを迎えそうなえろはちゃん(一日中みんなで奪い合い)
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/11/22(水) 00:11:31.27 ID:1ZkhYsDn0
いろはちゃんはエロいからね
仕方ないね
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/01(金) 11:37:47.77 ID:231CkZ42O
今回のドッペル解放イベでつるのんの夢一つは決まったな…いろはちゃんと一つになるって夢が…
144 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/12/04(月) 01:11:54.10 ID:Tu802dzS0
【最初に土曜の夕方だとか言っていたので明日学校展開は修正。
  みゃーこ先輩に白衣常に着させてたのも修正――クラスのみんなには内緒だよっ☆】



 
 意外と言っちゃうのもあれなんだけど――すごく高かった。
 でも私が意外だなって思っちゃうのも仕方ないと思う。二人とも梨花ちゃんより高かったから。
 フェリシアちゃんが90。さなちゃんが86。
 告白してくる女の子よりも高いって、どうなんだろう……。

 一応二人にも私の事情を話して、二人の好感度を説明したけど――これからお家どうなっちゃうんだろう。
 なんて思っていた私の心配はどこへやら。普通にご飯食べてお風呂入ってテレビ観て、なにもなく一日が終わっちゃった。

 ちなみにやちよさんに言われて好感度の理由も聞いてみた。一人目はフェリシアちゃん。


フェリシア『いろはって最初は困った顔で笑ってる、なんてゆーか偽善者? みたいな感じだって思ったんだよな』

フェリシア『でも馬鹿みたいにオレのこと信じて心配して、叱ったりしてさ。こんなヤツ今までいなかった』

フェリシア『……こいつのお陰で今は一人ぼっちじゃないんだよな。家もできて仲間もできて――全然考えられなかったよな』

フェリシア『何もしてないみたいな態度するけど、あいつが何人助けてきたか。……今度はオレが助けてやりたいな。できれば、あいつのすぐそばで』


 ……なんだろう、この感動。これが母親の気持ちなのかな。フェリシアちゃんが私にこんなこと思ってたなんて。
 っと、つい満足感に浸っちゃった。
 でも良かった。フェリシアちゃん、私とかやちよさん、鶴乃ちゃんが決めたこと喜んでくれてたんだね。
 見た目のこととか、また、その……え、エロいとか言われなくて安心したのは内緒だ。

 で、次はさなちゃん。
 控えめで大人しい彼女が私のことをどう思っているのか。好感度抜きでもちょっと気になっちゃう。
145 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/12/04(月) 01:12:30.41 ID:Tu802dzS0
さな『……。いろはさんと一緒にいるとつい意識しちゃう。私のために危険を冒して、探しにきてくれて――私に居場所を与えてくれて。お友達もいっぱいできて』

さな『いつもは綺麗で優しくて、ちょっと頼りない感じだけど、時々凛としてかっこよくて。同じ女の子だけどドキドキしちゃう』

さな『いろはさんは色々な人に好かれてると思うけど――あの人に必要とされた人は何人いるのかな』

さな『いろはさんに直接必要に……。ひ、必要としてくれるってそういうことですよね?』

さな『……いつでもいいように身体は綺麗にしておかないと。――ぁ、べ、勉強もがんばろう。やちよさんに聞いてみようかな』

 何故か私が告白というか、身体を求めた人的なニュアンスで評されていた。
 これ、私が一緒に寝ようかなんて言ったら頷いちゃうんじゃ……。そ、そんなつもりはないけどねっ?

 二人とも梨花ちゃん超えなのは納得できちゃう理由であった。
 この理由を二人に話しても特にはリアクションがなかったのが今となっては怖い。
 やちよさんは自分みたいな理由の子がいなくて落胆したり、さなちゃんの理由の最後の部分を話したら優雅に逃亡したりしたのに。ちょっと赤くなっただけだもんね……。


 ――さて。
 学校へ来た私は校舎裏、人気の少ないベンチへと向かっていた。朝、れんちゃんをメールで呼び出した場所である。
 校舎裏で屋外なのは暴走の可能性を恐れて。人前でいきなり変身して暴れだしたら大変なことになっちゃうからね。
 他にもいい場所があるんだろうけど……やっぱり学校が話しやすいと思った。
 れんちゃんと私はおなじ学校だし、私服でどっか別の場所で話すよりも緊張しないでいいだろう。れんちゃんも私も。
146 : ◆HTrEUwqtEM [saga]:2017/12/04(月) 01:15:08.15 ID:Tu802dzS0
れん「……あ」

いろは「おはよう、れんちゃん」

 何をどう話そうか。頭を悩ませているとすぐ目的地へ到着した。
 ちょっと薄暗い校舎裏。ベンチにちょこんと座っているのは私と同じ、制服姿のれんちゃん。返信してくれた通りちゃんと来てくれたみたいだ。
 うう……あの好感度が見える。下がってないのが不思議だけど、昨日のことは梨花ちゃんの独断って割り切ってくれてるのかな。

れん「――その、おはようございます。いろはちゃん」

いろは「うん。えっとそれで……」

れん「……」ジー

いろは「……」

 れんちゃんの隣に座る。
 自然と私はその間話を途切れさせてしまい、沈黙が。
 ……そうだ。れんちゃんは私と同じであんまり会話とか苦手なんだった。
 やちよさんとかは「『それで』、話って?」みたいに繋いでくれるからつい。
 ここは私が私で話題を提供しないと。

いろは「えっとね――」


 1 昨日の告白について思ったことを語る
 2 これから遊びに行こうと誘う
 3 れんの気持ちを尋ねる
 4 れんの好感度の理由を聞いたことについて語る

 ↓1



【平日の日常にネジ集めとイベント周回、ミラーズと忙しすぎて更新遅れて申し訳ないっす】
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/12/04(月) 01:18:25.92 ID:B1QYIJtn0
2sage
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/04(月) 01:18:52.12 ID:B1QYIJtn0
すまんsageの位置ミスった
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/04(月) 01:50:59.51 ID:QzBlLpQK0
矢継ぎ早にイベント来るからね、仕方ないね
嬉しい悲鳴
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/04(月) 03:31:16.77 ID:WXi40Y+cO
乙です
フルボイス化でいろはちゃんの初調整の時の声が楽しみですね
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/04(月) 04:28:20.68 ID:/lVNCC5ho
更新乙です
最近のマギレコは色々頑張ってて嬉しい
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/04(月) 21:31:38.78 ID:Ulf+FJjD0
更新乙。
放課後じゃなくこれから? サボりはそれはそれで乙だけど
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/05(火) 00:25:56.12 ID:eMGyQ5veO
安価コンマ任せなのに意外とキャラ崩壊せずに纏まってて凄い
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/05(火) 02:12:57.01 ID:c8JrmwozO
さなちゃんとやちよさんのえろはちゃん談義が聞きたい
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/12(火) 16:05:02.98 ID:UMo9g8CPO
つるのんが星5になった途端にスパッツ履いた理由がいろはちゃんにパンツ見られるの恥ずかしいからだったら萌える
156 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/12/14(木) 04:02:39.75 ID:SL0X2XjJ0
『またミスしました。通学展開修正すると言ったのに、地の文で語らないミスを。>>1の通り土曜日のその翌日、日曜日として再開しております。本当に申し訳ないです』


 ……休日、日曜日の朝。部活動くらいしか学校で活動していないようなお昼ちょっと前に呼び出したのは理由がある。
 お話をするのは勿論、私はれんちゃんと――

いろは「これから遊びに行かない?」

れん「えっ……?」

 遊びに行こうと思っていたのだ。
 ……よくよく考えれば、れんちゃんと私は間に人が入ってることが多くて、二人きりになったことが少なかったような気がするから。
 お互いのことを知らなければ、苦手意識を持っちゃうのは当然。昨日、あの場であんなリアクションをしていたのだ。梨花ちゃんへの返事を考えるなら、彼女のことも知っておかないといけないだろう。
 少なくとも私はそう思ったのだけれど……。

れん「……なんで、ですか?」

 れんちゃんは違うみたいだ。戸惑った様子で私を見、口数少なく問いかける。
 当然の反応だ。梨花ちゃんのことが好きならあの場で梨花ちゃんの告白を受けるべきだし、意識してないなら昨日断って係わらなければいい。
 私がしていることは中途半端で理解し難いことだろう。
157 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/12/14(木) 04:04:04.48 ID:SL0X2XjJ0

 でも、ウワサで知ってしまった以上、私は中途半端にならざるを得ない。極端な決断はそれこそ破滅を導くのだから。

いろは「……昨日のこと、判断する材料が色々欲しいから。混乱しちゃってて、まともに答えが出せそうにないし」

 ……嘘半分に本音が半分。頭は落ち着いてるけど答えが出せない。男の子の知り合いが少ないのもそうだけど、今のところ好感度が表示されるのは女の子のみ。
 梨花ちゃんや鶴乃ちゃんと深い仲になろうと口にするのは簡単だろうけど……でも、それが正しいのか分からない。
 だからこそ私は選んだ。答えを先延ばしにして人の気持ちを理解しようとすることを。

 自分がこれから、女の子を運命の相手にするとするなら――周りのフォローも考えないと。

 ……女の子同士ってどうなんだろう、って気持ちもあるし。

 そしてなにより、れんちゃんがどう思っているのか、どうしたいのかが知りたい。梨花ちゃんのことが好きなら、私はそれ相応の責任感を持つべきだから。

れん「昨日の……そう、ですか」

 ……まずい。
 なんとなく空気が重くなるのを察する私。お出かけに誘うのは悪くなかったけど……それ以前に、もっと悪いことを選択していたのかもしれない。
158 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/12/14(木) 04:04:42.10 ID:SL0X2XjJ0
いろは「――さ、さぁっ、出かけよう?」

 このままじゃいつ暴走してもおかしくはない。
 私は強引にれんちゃんの手を引く。れんちゃんは驚いたのか目を見開いて、何かを言いかけたみたいに口を一回開いたけど、すぐに閉じてしまう。
 出かけることに抵抗はないみたい。手を引く私にれんちゃんは黙ってついてきてくれる。

いろは「……」

 ――よし、と。ここまでは順調かな。
 手応えを感じる私。けどここで、私の頭の中に一つの疑問が浮かび上がった。
 鶴乃ちゃんに梨花ちゃん、フェリシアちゃん、さなちゃん……私に好意を持ってくれてる人達だけじゃない。好感度が低い人達と仲良くなろうとして、その人たちのことを知ろうとして――私自身はどうしたいんだろう?

 結局は八方美人で丸くおさめたいだけじゃないのかな。
 変わりたくないだけなのかもしれない。

 答えの出ない問いから逃げるように、私は足早に学校の外を目指した。
159 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/12/14(木) 04:06:12.68 ID:SL0X2XjJ0

 ○


 家から出て少し歩いて、待ち合わせ場所に。
 彼女は今朝、呼び出された先に向かうとそこには小さな少女が気難しそうな顔をしてテーブルの席に座っていた。

梨花「……。みゃこ先輩、おはーっ」

ひなの「梨花。早かったな」

 休日にも関わらず、喫茶店のテラス席にいる少女――ひなのは制服姿。余りに余った袖越しに器用にコップを持ち、物音一つなくテーブルに置いてみせる。
 気さくな挨拶の前に一呼吸置いた彼女は、気づいていた。ひなのの表情がいつもより真剣なことに。
 真面目な話なのだろう。待ち合わせに五分ほど遅れたというのに、遅いと責める気配もない。

梨花「でさ、なんの用? いきなり朝から呼び出しなんて」

ひなの「わかってるだろ?」ジトー

梨花「……うっ」

 たった一言。それだけで、ひなのの向かい側に座った彼女はギクリと動きを止めた。どうやら思い当たることがあるらしい。
 さながら悪いことをした子供が、それを親へ打ち明けるように彼女は恐る恐る口にする。

梨花「……ウワサのこと?」

ひなの「……」コクリ

梨花「やっぱお見通しかぁー」

 テーブルに突っ伏す彼女。むっつり頷いたひなのは深くため息を吐いた。
160 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/12/14(木) 04:07:06.09 ID:SL0X2XjJ0
ひなの「誰だって分かるだろ。話終わった途端一方的に挨拶してぶつ切りだからな」

梨花「あはは……だよねー」

 昨晩の電話の件だろう。確かに、話を聞いた直後に電話を切られれば嫌な予感がするもの。事実、彼女はいろはへ会いに行っていた。

ひなの「それで、いろはに会いに行って何したんだ? ウワサを自分に移してほしい、とかか?」

梨花「えっ? あー、うーん……」

 ただし、会いに向かってそれから何をしたかまでは予想できなかったらしい。
 顔を上げた彼女は曖昧に言葉を濁し、髪を指先でいじる。ほんのりと赤くなりながら。

ひなの「その反応ってことは……他の何かか」

梨花「う、うん……その、ね? みゃこ先輩。引くかもしれないけど」

ひなの「……なんだ? いいから言ってみろ」

梨花「――告白したの」

ひなの「ん、なるほど。告白――はっ?」

 こくこくと頷いていたひなのだが、言葉の意味を理解した瞬間固まってしまう。告白。その言葉が何を意味するかは目の前の彼女の表情を見ていれば誰でも分かる。そして、向かった先から対象が同性であることも。

ひなの「ま、マジか……」

梨花「うん。いろはちゃんのこと好きだったから」

ひなの「そうなのか……気付かなかった」

 彼女の過去を知るひなの。最初こそ驚いたものの、彼女の気持ちを考えればその行動は仕方ないもの。すぐに冷静さを取り戻す。
 そして落ち着いた頭が、何かを思い出したようだ。ひなのは何かしらに気づいたように目を少し大きく開いた。
161 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/12/14(木) 04:07:59.88 ID:SL0X2XjJ0

ひなの「……昨日電話したとき、れんも居たよな?」

梨花「えっ? うん。告白の時もいたけど」

 五十鈴れん。梨花と親しく、ひなの自身も梨花が連れてきたのをきっかけに何度か会話したことのある友人である。
 れんが電話の会話を聞いて、尚且つ梨花の行動を目にすればどうなるか……恋愛云々は置いといて、親友が同性に告白しはじめれば衝撃を受けるのはまず間違いない。

ひなの「……そうか」

 彼女はれんの気持ちに気づいているのかいないのか。一度、怒りからかムッとした表情になるものの……ひなのは怒鳴ったりはせず静かに息を吐く。

ひなの「もう嫌だろうな、順番待ちを見てるのは」

 自分は追い越されるだけ、順番か来ない列を親しい距離で見てるだけ。幸せそうにしている好きな人を見てるだけ。
 彼女は元々デリカシーがない女性ではない。昨日の一件は気が回らないだけ必死だったのだ。
 ひなのもそれは察しがついたようだ。

梨花「……うん。だからさ、今度は遠慮なく前に出ることに決めたの。普通じゃないからなんだ、ってね。結局保留にされちゃったけど、好きになってもらうために頑張る!」

ひなの「――分かった。本気ならいいんだ」

 開き直って前へ。成長を感じさせる彼女の表情に、ひなのは頷いた。
162 : ◆HTrEUwqtEM [sage saga]:2017/12/14(木) 04:08:45.70 ID:SL0X2XjJ0
ひなの(不安も怖さもあっただろうに、一人で決断して行動して……)

ひなの(悪い、れん。とても叱る気になれないな)

 心の中で、一言謝る。
 ウワサきっかけではあるが、叶うはずないと諦めていた彼女が目標へ進み出した。その出鼻をくじくようなことは誰でもしたくはないだろう。

ひなの(しかし、皮肉なもんだ。梨花がある意味逆の立場に立つことになるなんてな……)

ひなの(れん、何もないといいが)

 キラキラと輝く目の彼女を前に、ひなのは遠い目をして考えた。

163 : ◆HTrEUwqtEM [saga]:2017/12/14(木) 04:09:53.01 ID:SL0X2XjJ0

 ○


みたま「……で、なんで調整屋さんに来たのかしら?」

みたま「いやまぁ、私は嬉しいけれど……何もないわよ?」

いろは「あはは……つい無意識に。不甲斐ないです」

 れんちゃんと学校から外に出てちょっと。
 行き先に頭を悩ませて歩いていると、私は自然と調整屋さんへと辿り着いていた。だったらついでにと調整やメモリアのあれこれを見ようという話になったんだけど……。

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