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モノクマ「深夜枠に移動になっちゃった」白銀「えっ?」【安価コンマスレ】
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◆1SKn6znVT2
[saga]:2019/01/10(木) 00:31:50.90 ID:W/3N8hSD0
「それで、気分はどう?」
心底、人の不幸が面白いのだろう。マザーモノクマは愉快そうに笑っていた。脚本家が名演技をこなした女優に向けるようなそんな笑み。
「……………地味に最悪な気分だよ」
応じる白銀つむぎは乾いた笑みを浮かべていた。心底疲れ果てたといった表情。自殺しそうな人間が浮かべそうなそんな笑み。よく見れば目尻に薄っすらと涙が溜まっていた。
「……」
そんな一人と一頭を東条斬美は無言で眺めていた。喜怒哀楽のどれとも言い難い無表情だ。
他人が居る傍では座っていられない性分なのだろう。彼女は自然と椅子から立ち上がっていた。だが、それにしては若干距離がおかしい。一対一なら何時呼ばれても対応できるように傍に控えておくのが一流の使用人。その筈なのに、東条は白銀から身を離している。まるで近寄りたくないとでも言うかのように。
「あ、そうそう。東条さん」
だが、そんな事はお構いなしに白銀は声を掛けた。椅子から立ち上がり、わざわざ離れている東条へと近付いていく。顔にも声にも覇気がない。だが、目には嫌な光が宿っており、妙に恐怖を煽ってくる。人を祟る亡霊といった雰囲気だ。ただ、それを見ても東条は表情を変えなかった。ある程度の予想はしていたのだろう。手袋越しだろうと先程刺したナイフの感触は忘れられるものではない。
「なにかし……」
台詞を遮るようにパァンと音が鳴った。音の発生源は真横を向いたメイドの白い頬。結構な力で叩かれたのだろう。頬は徐々に腫れていき、切れた唇からは血が垂れだす。だが、それでも尚、銀髪メイドは無表情のままだった。血を拭おうともせず、ゆっくりと前に向き直るだけ。その前方に居る女は手をぶらぶらさせながら笑っていた。
「お返し。さっき叩かれた時、やり返すの忘れてたからさ」
「……そう」
そんな台詞に東条は軽く頷き、――――――勢いよく右手を振り上げ、対面の女の頬を張り飛ばそうとする。
対する白銀は迫りくる平手を避けようとはせず、すぐに叩き返せるように右手を構えていた。
「うぷぷぷぷぷ。青春だねぇ」
そんな生徒達を止めようともせず、マザーモノクマは嗤っていた。
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