王馬「Death end re:Quest」

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1 :これからお寿司食べてくる人 [saga]:2018/04/15(日) 20:29:03.37 ID:6zZvcmp30

Death end re:Questのパロディです。故に残虐な表現及びグロデスクな表現が含まれる時があります。まぁR板に投稿している辺りお察し。

パロディですので蟲×V3キャラの描写があります。また、捏造設定もかなり含まれます。というか捏造設定しかないと思う。

あとSS初心者すぎてこれでいいんだろうか感が否めない。安価とコンマで適当にやっていきたいなと思ってますのでステータスを細かく決めるようなことはしません。お許しを…。

あともう気づいてるだろうけどとすぐにバッドエンドになります。つまりすぐ死ぬ。その時は直前まで戻ってもう一回です。

そして王馬以外は安価で決めますので、>>2>>3>>4>>5>>6で入間・モノクマーズ以外からワールズ・オデッセイっぽい世界に放り込まれる人をv3から5人お願いします。

そもそもDeath end re:Questって…?って人に軽く説明
Death end re:Quest(デス エンド リクエスト)、略してデスリク
バッドエンド率99%、バグったVRMMORPGの世界からログアウトするためにエンディングを目指すPS4ソフトです。

なお発売日は2018年4月12日!時間の関係上私はまだ2章までしか進められてないよ!やったね!
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/04/15(日) 21:05:11.60 ID:VK1FvZSWO
白銀
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/04/15(日) 22:16:55.86 ID:ZtWWMpLYO
真宮寺
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/04/16(月) 00:14:35.71 ID:iox/fMAKO
春川
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/04/16(月) 01:13:10.39 ID:RqJBs7iwO
赤松
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/04/16(月) 01:21:02.00 ID:4nGLRnT2O
東条
7 :>>1 [saga]:2018/04/16(月) 19:46:23.39 ID:wSrl54q90
安価ありがとうございます!
このスレはRじゃない方の板で続いているダベミさんのスレみたいな感じで進めていきます……が、間違った選択肢を選ぶとすぐに死ぬのでこちらでスレ建てした次第です
どうかお付き合い頂けると幸いです
8 :>>1 [saga]:2018/04/16(月) 19:47:12.61 ID:wSrl54q90

◆???

王馬「ハァ、ハァ、ハァ…」

王馬「ッ……!」

ドサァッ!

王馬「…いってぇ…」

王馬「…っ…早くっ、逃げない、と」

何度転んだかはわからない。「重たくて思うように動かない体でここまで走ってきたが、そろそろ何処かで休まないと本当に動けなくなりそうだ」と王馬は思った。
口は息をすることにしか動かせず、声を出そうにも疲れきった体ではまともに声すら出せない。
助けを求めようにも、ここは何処かの荒野の片隅。人の影なんて一つも見えない荒れ果てた地だ。

王馬「…あ」

視線の先に、身を隠すことが出来そうな横穴がある。隠れるなら追手が姿をまだ見せていない今の内だろう。
だけど、もし、見つかったら。

王馬「…っ」

──見つかった時の事なんて、容易に想像できる。あの巨大な蜘蛛に寄生されたサイのようなモンスターに捕食される。それまでだ。

ならば、どうするべきか。自分のとるべき行動は──

王馬「……」


1.走り続ける
2.横穴に隠れる
直下
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/04/16(月) 20:24:38.62 ID:igeJXV0EO
2
10 :>>1 [saga]:2018/04/16(月) 21:03:22.39 ID:wSrl54q90
>>9

11 :>>1 [saga]:2018/04/16(月) 21:03:56.45 ID:wSrl54q90
>>9 ミスった…

王馬「…見つからなければいいんだ。見つからなければ、アレに殺されることなんてない…。」

元より小さい体、いくらアバターと言えども現実の姿に限りなく似せられたこの体なら、この横穴で息を潜められるだろう。音をたてずにゆっくりと横穴の中へ入り込む。さて、いつまでこの横穴に息を潜めようか…そんなことを思った。

─ズシン、ズシン、少しずつ追手の足音が近付いてくる。アレに見つかってはいけない……そう考えて、体を後退させる。

けれど、そんなことに意味はなかった。

ブチッ…ブチブチブチッ!

肉が引き千切られる鈍い音。まるで水が撒き散らされたかのように鮮血が飛び散り、横穴の壁を赤く彩った。

王馬「──っ!?!?!?!?」

声にならない悲鳴が横穴に響く。
横穴に響いて──呼んだ。
ガサガサガサ、横穴に反響する何かの音。

後ろを向いた時にはもう遅い。

平たいような、自分を追っていたのとは別のモンスターが目を光らせている。

──ようこそ、獲物さん。そしてさようなら。

モンスター達は躊躇することなく、目の前で動けなくなったモノに容赦なく飛びかかった。
12 :>>1 [saga]:2018/04/16(月) 21:09:07.42 ID:wSrl54q90

◆バッドエンド1、巣穴
コレクションアイテム1、骨を入手しました。


モンスターに捕食された誰かの骨。

>>8に戻ります。既に選択したルートには√が付きます。


王馬「…っ!?」

王馬「なんだろ、今の感じ……」

王馬「…なんか、この横穴入ったらヤバイ気がする…」


1.走り続ける
2.横穴に隠れる√
直下
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/04/16(月) 21:20:07.64 ID:IzdGiFwCO
いち
二択しかないなら外れを先に引いたら残りは自動進行のが良いかも
14 :>>1 [saga]:2018/04/16(月) 22:35:54.91 ID:wSrl54q90
>>13確かにそうですね…次からそう致します

王馬「………いや、敵が見えない今の内にもっと遠くに行くべきだよね」

王馬「体は痛い、けど」

王馬「死ぬよりは、マシだ…!」

王馬「もっと、もっと遠くに……!」

体は軋む。それでも、後ろから来る脅威から逃げ切るためだと自分に言い聞かせて体に鞭を打つ。

さて、どうしてこうなったんだ、そんな感じに少し前の事を思い出しつつ、気分をまぎらわしながら少年は再び走り出した。
15 :>>1 [saga]:2018/04/16(月) 22:37:42.95 ID:wSrl54q90

…時間は少し前に遡る…


◇才囚学園・コンピュータールーム


王馬「"ファンタジー・オデッセイ"?」

巨大なコンピューターの傍ら、机の上に置かれたノートパソコンで作業をする入間に呼び出されたは王馬は内心「どうせ入間ちゃんのことだしなぁ」と思いつつも不思議そうに声をあげた。

入間「ああ…この新開発のゲームエンジン、"イマジナリーコード"を使ったVRMMORPGだ!」

入間「で、"イマジナリーコード"っていうのはなぁ……」

そう言うと、彼女はうだうだと説明を始めた。これがどんなものなのか、どんな革命が起きるのか、そしてこれを使えばどんなイイコトができるのか……。
……要約するとこうだ。"イマジナリーコード"とは、仮想現実への意識投影を可能にする、言えばオーバーテクノロジーのような驚異的なスペックを誇るゲームエンジン。更に簡単なプロフィールを与える事でNPCの自立思考が可能となり、プレイヤーとの自然な会話を可能とするAIエンジンも搭載している。
そう、まさに革命とでも言えばいいであろうゲームエンジン。これを使えば現実から仮想空間へ意識を移すことができ、まるで本当にそこにいるかのように体感できるというわけだ。

王馬「ふーん…で、俺を呼んだってことは何か用があるんでしょ?」

入間「まあな…」

…カタ、カタカタ、カチッ、カチカチッ
カタ、カタカタカタ…

入間「…よし…これで何時でもイケる…!ああ…ヤるときが楽しみだよぉ…!」

王馬「帰っていい?」

入間「待っ、待てよ!まだ話は終わってねーから!」
16 :>>1 [saga]:2018/04/16(月) 22:38:25.18 ID:wSrl54q90

王馬「雌豚ちゃん…何言ってるの?人の事を呼びつけておいてキーボードカタカタカタカタカタカタ!挙げ句の果てに盛りだした癖に!」

入間「本当に待ってくれって!ただちょっとテストプレイをして欲しいだけなんだよ!」

王馬「テストプレイ?」

入間「さっき調整が終わったところだからな、今すぐにでもできるぞ」

王馬「…へぇ…」

王馬「じゃあ他の皆も呼んでこよーっと!俺一人で楽しむのは勿体ないからね!」

入間「言っとくが今は最大で6人までしかできねーからな。そこを見ればわかることだけどな」

入間が言うとおり、コンピューターの前には一人掛けのソファが6つ並べられていた。そしてそのソファの座るところに、コンピューターとコードで繋がれたゴーグルが1つずつ置かれている。その内の一つを手に取り、王馬は入間に問い質した。

王馬「…これを被ればログインできるんだ?」

入間「ああそうだぜ!それを被ればゴーグルが脳に作用して、VRの世界にブッ飛べるって仕組みだ!まあ、今はログイン禁止状態にしてあるから被っても何も起きないぞ」

王馬「ふーん……じゃ、誰か探し行こうかな!じゃあね入間ちゃん、また後でね!」
17 :>>1 [saga]:2018/04/16(月) 22:39:38.39 ID:wSrl54q90

◇食堂

王馬「──って訳なんだけどさ、誰か一緒にテストプレイする気ある?」


夢野「んああああ…!物凄く気になるが、ウチはこれから明後日行うマジカルショーのために行かなければならないんじゃ……だからまた今度、機会があればそのテストプレイとやらをやらせて貰うぞ」

茶柱「転子も気にはなりますが…夢野さんが行かないのあれば遠慮します」

王馬「そっかー、残念だなぁ。じゃあ二人の分まで楽しんでくるよ!」


白銀「VRMMORPG…!?つまり、二次元の世界に入れる…!?行く!行くよ!!こんな機会を逃すなんて考えられないよ!ねえ!そうと決まれば早く行こう!ねえ!!早く!!」

王馬「痛い痛い痛い!!力強いね!?俺の肩掴んで揺らすのやめてよね!!」

18 :>>1 [saga]:2018/04/16(月) 22:40:34.40 ID:wSrl54q90

赤松「わぁ…すっごく面白そうだね!ねぇ最原くん、一緒に行こうよ!」

最原「えっと、その…ごめん!実は、今ちょっと手の離せない依頼があって…」

赤松「そっかぁ、依頼なら仕方ないね。…じゃあ春川さん!」

春川「…なんで私に来るわけ?」

赤松「…暇そうだから?」

春川「…ハァ。まぁ、そんなとこだと思ったよ。いいよ、行ってあげる。どうせ暇だし…」

赤松「やった!あ、そうだ!東条さんも一緒に行こうよ!やっぱり何事も経験だと思うし、たまにはこうやってゲームをするのも良いと思うんだ!」

東条「…それは依頼ということでいいのかしら?」

赤松「あー…えっと、うん…?東条さんがそれで良いなら…」


真宮寺「VR…最近話題の仮想現実だネ。…丁度人数に空きがあるみたいだし、僕も参加させて貰うヨ」

王馬「あれ、真宮寺ちゃんってこういうの興味あるんだ?」

真宮寺「彼女の作った世界がどんな物なのか、少し気になってネ…まぁ、純粋にVR世界に入るということが気になるんだけどネ」

王馬「へー、なんか以外だなー。真宮寺ちゃんってこういうの興味ないと思ってたよ!じゃ、6人揃ったし行こっか!」

19 :>>1 [saga]:2018/04/16(月) 22:43:56.64 ID:wSrl54q90

◆???


王馬「…確か、その後こっちの世界に来て…」

王馬「…2時間ぐらいしてから急に地震が起きて、空の色が変わってたんだよね。入間ちゃんからログアウトしろって言われたときにはログアウトが出来なくなってて、それで…」

王馬「…気がついたら、この荒野に一人だった。皆何処に行ったかわかんないし、そもそもこの荒野に来た覚えはないし、あんなモンスターも見た覚えもないし……」

王馬「…それに…」


↓1で王馬の蟲安価
陸生の節足動物、もしくは爬虫類でお願いします
蜂とか蝶とか蜥蜴とか、分類名っていうか総称で

ここで取った安価の結果次第で、アバターの姿が地味に変わります。例えば蠍だったらサソリの尻尾が生えてるとか、蜘蛛だったら足からクモの足が生えてるとか、カマキリだったら左手が鎌になってるとか、それぐらいです

ついでに↓2で王馬の武器安価
剣、鎌、鉤爪、弓、銃、鞭……まぁファンタジー系のRPGに出てくるやつで何か
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/04/16(月) 23:43:07.03 ID:69AFr0rpo
トカゲ
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/04/17(火) 09:07:13.38 ID:UhJ6eIl2O
蛇腹剣
22 :>>1 [saga]:2018/04/17(火) 22:18:16.12 ID:7jOYGP/70
>>20>>21

王馬「これ、尻尾…?気持ち悪っ…手もヤバイし…」

そう言いながら、王馬は左手で本来であればあるはずのない尻尾を摘まみあげた。その尻尾は黒地だが、紫色に発光する模様が刻まれている。
そして尻尾を触る手も同じように変わっていた。黒く変色し、甲から指先にかけて紫色に発光している。

王馬「ていうか俺蛇腹剣持ってんじゃん…さっきの奴これで倒せばよかったかなー」

しかし考えても既に過ぎたことである。ジャラリと音をたてさせながら、刃を元の形に戻してから溜息をついた。

王馬「ハァ…これどうしたらいいんだろ。見渡す限りの荒野だしなー」

「そもそも肝心の入間ちゃんとも連絡が取れないし…」と言葉を続けようとした時だった。丁度目と鼻の先に、大きなリュックを背負った犬とも猫ともわからない獣人がモンスターに教われていた。

???「────!」

ビアラント「♯☆◎▼♯◆◎!!」

王馬「うわっ、襲われてるじゃん……あれ助けた方がいいの?」


獣人を…
1.助ける
2.助けない
直下
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/04/17(火) 22:24:13.51 ID:1/eYZ7sSO
助ける
24 :>>1 [saga]:2018/04/17(火) 22:39:15.17 ID:7jOYGP/70
>>23

王馬「まあ、目の前で死なれるのは気分悪いよね……っと!」

シュッ…ザシュッ!

ビアラント「▲◆●□…!!」

???「えっ…」

王馬「はいはい、下がっててよねー」

???「あっ……は、はいっ…!」


▼戦闘開始!

◆フィールド汚染度100%
ダメージバグ×10
(SP極小回復、汚染度+5%、HP極小ダメージ)
デカダンスバグ×5
(SP小回復、汚染度+3%)

◆Matter's
トレイオス/日属性/汚染度23%
ビアラント/星属性/汚染度30%


王馬「あれ…そういえばノリと勢いで戦闘入ったけどこれどうなってんの?」

◇戦闘では、トライアクトと呼ばれる攻撃を行えます。

王馬「あ、チュートリアルだ。これあっちのNPCにも聞こえてんのかなー」
25 :>>1 [saga]:2018/04/17(火) 22:40:49.19 ID:7jOYGP/70

◇トライアクトでは3回行動ができます。例えば、アタック→アタック→アタックで敵に3回攻撃ができます。また、アタック→スキルA→スキルB、アタック→アイテムA→ガードといった行動もできます。

◇そして、アタック→アタック→アタックで攻撃すると【ノックバグ】と呼ばれる追加攻撃が発生し、更にダメージを与えることができます。【ノックバグ】は【ノックバグ】の効果を持つスキルでも発動することができます。

◇スキルは特定の組合せで発生することがある"フラッシュイデア"で新しく覚えることができます。是非色んな組合せを試してみてください。

王馬「スキル…スキルねぇ。あ、これか」

コキチ・オウマ Lv5 汚染度0%
◇スタク(敵全体に星属性で魔法攻撃。中ダメージ)
◇モナト・ベータ(敵単体に月属性の魔力を込めた刃で斬りつける魔法攻撃。小ダメージ)
◇ライ・アルファ(敵単体に威力高めの物理攻撃。小ダメージ。【ノックバグ】)
◇トラリーブルム(補助スキル。自分に【魔法攻撃力増】)

王馬「…ん?汚染度…?なんだろこれ…まあいっか」


▼…コマンド?
○トライアクト(各キャラ行動を3回指定)
┠アタック
┠スキル(上記参照)
┠ガード
┗アイテム(今は何も持ってない)

直下。属性相性は日←月←星←日←月の三すくみになってます
汚染度については後程…
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/04/17(火) 22:54:19.10 ID:08bsH+QSo
アタック、アタック、モナト・ベータ
こんなんでいいのかな
27 :>>1 [saga]:2018/04/18(水) 23:13:29.96 ID:RA7G7Kym0

>>26 そんな感じで大丈夫です


王馬「…ま、何事も経験だよね。食らっとけ!」

トレイオス「§▲◆♯§▲◆♯▼▲…!?」

王馬「はいもう一発!」

トレイオス「★▲§▲◆♯@▲▲……」ドサッ…

王馬「ついでにこれも!モナト・ベータ!」

ビアラント「◆&†▲◆#▲§#!!!」


▽新しいスキルを取得しました
ノヴァ・フルモント
確率で全体攻撃になる月属性の魔法攻撃。中ダメージ【毒】


王馬「おっと…?んー…じゃあこんな感じかな!」

トレイオス「……◆▲§#!?」ビクンビクン

ビアラント「◆▲‡▲◆%♯▼‡▲…!!」ドサッ…

王馬「よし、終了!」

28 :>>1 [saga]:2018/04/18(水) 23:14:17.25 ID:RA7G7Kym0

◆Result
オウマ Lv5→Lv6

◆Drop
440Gls
体力回復薬(自身のHPを小回復)
万能薬(自身の態異常全消去)


???「あ、あの……助けてくれて、ありがとうございます。私、アルト・ベルランカと申します。行商人をしております。まぁ、私は食べられたところでアレなんですけど……痛いのは嫌ですし、とにかく助かりました」

王馬「いいよ別に、目の前で死なれたら気分悪くなるから助けただけだし」

アルト「…そうですか。しかし、この御時世に貴方みたいな人がいるとは思いませんでしたよ。人が目の前で死ぬなんて光景、私は数えきれないぐらい見てきましたからもう慣れっこでしてね…。多分ですけど、私のように死体を見るのに慣れた人ってそれなりにいると思いますよ」

王馬「……は?」

アルト「…もしかして、長らく人と会ってない感じですか?それもしょうがないですよね。今じゃこんなところを歩く人も少ないですし、そもそも世界の人口そのものが減少傾向にありますし…」

王馬「人口が減ってる…?」

アルト「ご存知ないのですか?ほら、"エントマ"が降り注いで"マーターズ"が現れ始めてから、こう、ばったばったと…」

王馬「…んー?」

29 :>>1 [saga]:2018/04/18(水) 23:15:12.46 ID:RA7G7Kym0

王馬「悪いんだけどさ…それ何の話?"エントマ"とか"マーターズ"とかオレにはさっぱりなんだけど」

アルト「ええっ!?もしかして貴方、半年前のアレを覚えていないのですか!?」

王馬「半年前のアレ…??」

アルト「…昔の話、ですが。私達人類は怠慢に怠慢を重ね、時に争い、時には人を苦しめることすら厭いませんでした。そんなことをしていた御時世です、上層の者達は私利私欲で無意味な権力争いを繰り広げ、下層の者達は上層の者達から搾取される日々が続いていました」

アルト「しかし半年前…神は選別をなされた。世界に神の力が降り注いだのです。人々は死に絶え、また、モンスターも例外ではありませんでした」

アルト「そして生き残った人類である我々は、神に選ばれたんだと、これからは心を入れ換えて生きようと、また手を合わせて生き始めました」

アルト「ですが…」

アルト「我々は当初、体にある黒い痣を神の祝福と呼んでいました。しかし、これは祝福でもなんでもなかったのです。言えば呪い、神の呪いです」

アルト「ほら、丁度貴方にもあるでしょう?その手と尻尾……それが神の呪い、私達は"エントマ"と呼んでいます」

アルト「それで、この"エントマ"を持つ人々がどうなったかなんですが…。ある人は全身に拡がったことで黒い塊となり、ある人は気を狂わされ、またある人達は集団自殺を図りました」

アルト「そして、"エントマ"を持つモンスター達は次第に凶暴化し、我々を襲い始めました」

王馬「…それが、マーターズってこと?」

アルト「ええ、まぁ、そういうことです。あくまで私達はそう呼んでいるだけですが…」

30 :>>1 [saga]:2018/04/18(水) 23:15:53.14 ID:RA7G7Kym0

王馬「いや、いいよ。なんとなくどういう状況なのかわかったしね」

王馬「……半年前、か」

アルト「…?」

王馬「あ、気にしなくていいよ、オレの独り言だしね!…そう言えば名乗ってなかったよね?オレはコキチ・オウマ!実は仲間とはぐれちゃったんだけどさ…何処かで見かけてたりとかしない?地味な感じの眼鏡をかけた子とか、目付きが鋭くて今にも人を殺しそうな感じの子とか──」

アルト「あ、その二人ならついさっきスペーディア王宮でお話しましたよ。今貴方の言葉でピーンと来ました。確か、お二人は貴方のことを白黒のストールをつけた子供みたいな奴だとか言ってましたし……多分、間違いないと思います」

アルト「ちなみにスペーディア王宮はあそこです。ほら、遠くの方にお城が見えるでしょう?この街道を突っ切っていけば右に曲がる道が現れますので、そこを曲がればスペーディアに着きますよ。だいたい20分ぐらいですかね」

王馬「待って、ついさっきっていつの話?」

アルト「だいたい10分ぐらい前ですね、貴方が丁度私のところに現れた時ぐらいです」

王馬「え、ここから王宮まで凄い距離あるけど…」

アルト「ああ、いや。彼女達と話したのは別の私です。実は私、エントマのせいで増殖してしまいまして…」

アルト「何故か意思とアイテムだけは共有してるんですよ。まぁ、私は元より行商人ですし、ただ仕事がやりやすくなったなーぐらいにしか思ってないですね」

王馬「…増殖バグ……?」

31 :>>1 [saga]:2018/04/18(水) 23:16:48.27 ID:RA7G7Kym0

アルト「…バグ?」

王馬「なんでもないよ!じゃ、オレは王宮に向かうことにするから」

アルト「はい、では……あっ、待ってください。ちょっとだけお伝えしておきたいことが…」

アルト「えーっとですね、私、こう見えて色んなところに行っておりまして。行く先々でテントを張ってるんですよ。良かったらですけど、見つけたらそこで存分に休んでください。それと、そのテントの側にベルが置いてあるので、もし私にご用がございましたら遠慮なく鳴らしてくださいね」

アルト「それでは、私はシャンクス港の方に行きますので……また機会がありましたら」

王馬「はいはーい。じゃあねアルトちゃん」

◇ショップとキャンプについて

◇ショップはテント付近にあるベルを鳴らすことで利用できます。この世界の通貨であるGls(ギリス)で取引ができます。

王馬「あ、出たチュートリアル」

◇キャンプでは、テントで休憩を行うことができます。休憩するとHPとSPが全回復し、汚染度が0%になります。

王馬「また汚染度?汚染度って何だよって話──」

◇汚染度は100%になると死にます。

王馬「!?」

◇マーターズの場合は汚染度が100%になると更に凶暴化します。

王馬「ああ…うん」

王馬「……スペーディア王宮ねぇ。王様とかいるんだろーなー」
32 :>>1 [saga]:2018/04/18(水) 23:17:31.89 ID:RA7G7Kym0

◆スペーディア王宮

王馬「うわ、広っ……っていうか誰もいなくない?ここに白銀ちゃんと春川ちゃんがいるとか思えないんだけど……」

王馬「………」

王馬「おーい!白銀ちゃーーん!!春川ちゃーーーん!!!オレだよーーーー!!!!」

王馬「…なんて、返事なんてあるわけ…」

『──殺せ!!その者が我が妻を殺したのだ!!』

王馬「…!?」

『断罪せよ!!悪魔の使いを!!』
『粛清せよ!!神の名の元に!!』
『冒険者よ、よくぞ参った』
『殺せ!!殺すのだ!!』
『今この国は危機に陥っている…冒険者よ、是非頼みたいことがある』
『黙れ!!消え失せるのだ!!』
『我が妻を殺した罪……極刑に値する!!』

王馬「…うわぁ、これ王様の声…?相当キテるね!」

王馬「…まぁ、とりあえず行ってみるかー」

33 :>>1 [saga]:2018/04/18(水) 23:18:12.42 ID:RA7G7Kym0
◆スペーディア王宮・謁見の間

王馬「白銀ちゃーん!春川ちゃーん!」

王馬「……いないかぁ。ていうかこの部屋って何処だろ?なんかデッカイ肖像画があるけど……顔が引き裂かれてるね……」

『おお冒険者冒険者よ、我の目の前で切り裂いてやろう』
『我が妻を殺したのだ!!消え失せるのだ!!』
『是非頼みたいことがある、今ここで死んでみせよ!!』
『勇者よ……我が謁見の間に土足で踏み入るとは何事か』

王馬「…ゲッ!?ここ謁見の間かよ!!」

『傭兵よ!その者の首をはねよ!』

王馬「傭兵って……いや、ここ人いないじゃん」

─ガシャン、ガシャン
ガシャンガシャンガシャン─

王馬「…えっ?」

傭兵A「う、うあああ…アアアアアア…!!」

傭兵B「首……はね飛ばす……食べる……」

34 :>>1 [saga]:2018/04/18(水) 23:18:49.24 ID:RA7G7Kym0

傭兵C「とばしてトばしテあぶラであゲてケッテケッテケッテケッテ……」

傭兵D「サキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカ」

傭兵E「ヶ々〃々ゑヰゑヽヰヶ紫х括合х紫с睡」

王馬「ちょっ…嘘でしょ…!?…マズイ、この人数を相手にするのにはSPが…」

…ザッ…ザザザッ

【──××ケたッ!】

王馬「…えっ?」

【──見つけたぞ、ツルショタァァァ!!!】

王馬「うわっ…その声っ…入間ちゃん!?」

【ああ、そうだぜ…っていうか俺様以外に誰がいるんだよ!?】

王馬「は?オレに聞かないでちょっとは自分で考えてよね!」

【っ……そんなことより、今すぐそこから逃げろ!別のとこから傭兵が集まってきてやがる!】

王馬「…はぁ!?」

【─そのまま真っ直ぐ進め!壁に突き当たったら右に曲がって直ぐの壁に設置されたランプの下を調べろ!そこから通り抜けて行けば西口の方へ行ける!】

王馬「なにそれ、隠し通路っ!?」

【いいから黙って走りやがれ!!死ぬぞ!!】

王馬「ああはいはい走ればいいんだろ走れば!!!」
35 :>>1 SsKmHhTnKkMnSmAyTtHy [saga]:2018/04/18(水) 23:21:01.46 ID:RA7G7Kym0

◆スペーディア王宮

王馬「──で、こっちだっけ!?」

【そのままランプの下を調べれば行けるはずだ】

王馬「ランプ…?ああ、これね」

─ガコンッ

王馬「…何も変わんないけど?」

【音がしただろ?本当は隠し通路なんだけどよ、グラフィックがバグったせいか何も変わってないように見えるんだよ】

王馬「ふーん…やっぱりバグってるんだ。本当だ、壁がすり抜けられるようになってる」

【こっちは大変だったんだからな…!何せお前達6人はテストプレイのあの日からもう半年も眠ってるんだからな】

王馬「……は?」


ここでコンマ判定、↓1↓2
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/04/18(水) 23:21:39.94 ID:EiCZyUTeo
はい
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/04/18(水) 23:34:21.76 ID:eOquLiPC0
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/04/19(木) 00:01:26.74 ID:e39X4hWpO
アタック、アタック、アタック
39 :>>1 [saga]:2018/04/19(木) 22:53:03.21 ID:kfjihiSAO
SsKmHhTnKkMnSmAyTtHy→最百日七霧苗舞夜茶夢
>>36 94→Hy・Tn→夢野秘密子・七海千秋
>>37 76→Ay・Mn→夜長アンジー・苗木誠
>>38が混乱してる!!囲め!!!


【それによぉ…お前達が起きなくなってから1ヶ月もしない内に、超高校級の失踪が相次いだんだよ】
【一人目は希望ヶ峰学園の奴でな…超高校級のゲーマー、七海千秋って女だ】

王馬「え…七海ちゃん?あのゲーム三昧の日々を送りゲームのためなら寝る間も食べる間も惜しまない?」

【いや…そこまでは知らねえけど、多分ソイツだ】
【で、二人目なんだが……ツルペタロリだ】

王馬「…夢野ちゃん?」

【ああ…ショーの合間の休憩時間に楽屋を出てそれっきりなんだよ】

王馬「…三人目は?」

【宗教女】

王馬「夜長ちゃん?」

王馬「なにそれ…超高校級の才能を持つ女子ってこと以外共通点なくない?ていうかさ…夢野ちゃんと夜長ちゃんが失踪とか、茶柱ちゃん窒息案件じゃないの?」

【ああ、それなんだけどな…】
【その…まあ、なんだ…いっ、今っ!俺様の横で寝てるんだよ!!】
【…ああっ!この台詞、一回言ってみたかった…!】

王馬「………」

王馬「えーっと、このまま抜けるんだっけ?」

【無視ィ!?】
40 :>>1 [saga]:2018/04/19(木) 22:57:08.78 ID:kfjihiSAO
◆スペーディア王宮・西口

王馬「うわ…全然敵いない…」

【そこの扉を抜ければ外に出れるぞ】

王馬「…外ねぇ。そういや入間ちゃん、オレは白銀ちゃんと春川ちゃんがここにいるってアルトちゃんから聞いたんだけどさ、その辺どうなの?」

【アルト…?ああ、スペーディアの商人か。…悪いが場所の特定はできねーぞ。できたらとっくのとうに6人全員に連絡取ってるしな】

王馬「そっかぁー…じゃ、オレはちょっと王宮の方を探索しよーっと。二人に会えるかもしれないしね」

【あー…そうかよ。だったら絶対死ぬなよ?今はこうして会話できてるが、そもそもそっちの世界にアクセスできたのは初めてだからな。もしオメーが死んだら、通信が切れて二度と話せない……なんてことにもなるかもしれないからな】

王馬「はいはーい、気をつけまーす」

─ガシャン

王馬「…っと、言ってる側から何か来た…返り討ちにすればいいよね!」


▼戦闘開始!

◆フィールド汚染度100%
ダメージバグ(SP極小回復、汚染度+5%、HP極小ダメージ)×10
デカダンスバグ(SP小回復、汚染度+3%)×4

◆Matter's
スペーディア傭兵/日属性/汚染度80%
ネラーダ/日属性/汚染度99%
イッセリア/月属性/汚染度50%

◆Member
オウマ/汚染度0%

◆行動順
傭兵→王馬→イッセリア→ネラーダ


傭兵「々〆х祉睡х々ゑпXゑ!!!」

王馬「うわっ…!?」0%→6%

王馬「ッ……汚染度ってダメージ受けても上がるのかよ…!」


▼…コマンド?
○トライアクト(各キャラ行動を3回指定)
┠アタック
┠スキル(>>25>>27辺り参照)
┠ガード
┠アイテム(>>28辺り参照)
┗待機
直下

ちなみにですが……トライアクト前にフィールドバグを踏み抜いてSPを回復できたりもします。ただ汚染度が上がるので注意
スキルの方は同じやつ(もしくは同じ系列のやつ)を選ぶと何か閃くかもしれません、とだけ
41 :>>1 [saga]:2018/04/21(土) 23:02:30.18 ID:Pe/QSUkF0

安価来ないならね、勝手に進めればいいと思うんだ。ぶっちゃけ戦闘安価はめんどくさいから極力省いていきたい
というか今からでも戦闘省くとかオートで進めるとかできるんだよなぁと思いつつ、やります
というかエログロ過多な安価スレに切り替えればいいんですかね、何かご意見頂けると助かります


王馬「っ……このっ!」

傭兵「ヱヶヰヶ泣氏X々ヮ!?」

王馬「めんどくさいなぁ…【スタク】!【ライ・アルファ】!」

イッセリア「▲♯@#▼▲&▼◆……!」

ネラーダ「′∩′∴∨≠′∈≧≠…!!」

王馬「…ホームランッ!!」

ネラーダ「′≠≧∀∴¬∴≧≧⊇<!?!?」

王馬「……はー、さっさと春川ちゃんと白銀ちゃん探しに行こーっと」

◆Drop
630Gls
エルフの魔瓶(自分のSPを小回復)


王馬「…ねぇ入間ちゃん、この城のマップとかない?」

【あ…?なんでだ?】

王馬「何の部屋があるかわかればさ、二人が何処にいるか検討付けやすいと思うんだよね。ほら、服とか置いてありそうな部屋に白銀ちゃんって行きそうだと思ってさ」

【確かにあの地味眼鏡のことだからそーゆーところに行きそうだな。わかった、探しだして見やすいようにしてやるからそこで待ってな】

王馬「オッケー、じゃあ待ってるよ」

王馬「…とは言っても、待ってる間は暇だよね。さっき倒したモンスター…マーターズだっけ?の死体でも調べてようかなー」


待っている間何をするか、直下
ただし行動とコンマによってはバッドエンド直行
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/04/22(日) 01:44:50.03 ID:dqfhJQe+o
モンスターの死体を調べてみる

戦闘はオートか省略でいいんじゃないかな
43 :>>1 [saga]:2018/04/22(日) 03:22:05.82 ID:LHlwjsmi0
undefined
44 :>>1 [saga]:2018/04/22(日) 03:23:22.69 ID:LHlwjsmi0

>>42 モンスターの死体を調べてみる(03)
戦闘……省略しますかねぇ。管理がめんどkげふげふ描写に力を入れたいのとパロディ元であるデスリクとは多少どころかわりと設定違うけど常時グリッジスタイルっていうのも夢があると思うんだ。主に絵面が凄いことになるよ(満面の笑み)



王馬「…調べるか、これ」

コツリ、先程倒したマーターズに近寄る。

イッセリアは一見するとラクダのようなシルエットに何本ものカラフルな尻尾が付いているように見える。しかしよく見れば背中にあるのはコブではなくエントマの塊で、黒に混じって赤い眼光のような物が此方を覗いている気がしなくもない。

サイズも人が騎乗できるであろうぐらいで、こんなバグった世界になってしまう前は騎乗用として用いられていたのではないだろうかと王馬は思った。

王馬「……なーんか、ありそうだよねー」

先程の戦闘で汚れた蛇腹剣を横倒しになった死体に躊躇なく突き刺す。ザクッ…という音と共に、死体の肉を切り開いていく。もう既に死んでいるため血は飛び散らないものの、裂いたところから止まってしまった血液が静かに流れ、床に血溜まりを作った。

王馬「うわぁ……グッロ……」

ブツブツ言いながらも雑に解剖したモノからズルズルと機能を停止した内臓を引きずり出す。僅かながらに血で濡れた心臓と思おしき物には、黒く細い管にも見えるような物がまるで根を張るかのようにぐるぐると巻き付いており締め付けているようにも見えた。

「何かあるかもしれない」と、内臓を剣で両断していく。そしてこれまた黒い管っぽいのに巻き付かれたかのような物体を真っ二つにしようとした時である。
45 :>>1 [saga]:2018/04/22(日) 03:24:37.53 ID:LHlwjsmi0
──ガチンッ

王馬「ん…?」

刃と何かがぶつかるような音に、思わず手を止めた。そして剣を抜き、その黒い物体の中へ手を突っ込んで取り出して見た。

中には水のようなものが溜まっていた。その中から、赤黒い液体で汚れた細長い物体──もとい、この王宮の何処かの部屋の鍵が出て来た。

王馬「うっわぁ……なんて物飲み込んでんだよコイツ……」

ゴシゴシと服の裾で拭いてやれば鍵は元の色をそれなりに取り戻し、銀色の体を鈍く輝かせてみせた。…犠牲となった服の裾(それも白服の!)は酷く汚れてしまったが。

王馬「…U、か。2番の部屋の鍵ってことかな」

上に掲げ、施された装飾の中から"U"という文字を導きだす。そうして少しばかり思考を巡らせた時だった。

──ギ…ギギ、ギギギ……ガシャリ

金属が少しずつ動いていく音と、聞き覚えのある音。ふと背後に気配を感じ、振り向いた時にはもう遅かった。

傭兵「……ヴ…ヴヴヴ…ヴヴ…ヴヴヴ……」

トドメをさせていなかった──そんなことがどうでもよくなるほど事態は深刻であった。いや、この場合「深刻」と言うよりも「あ、終わった」と直感してしまう光景が拡がっているのだから、「斬首される」と明言してしまった方がいいだろう。
46 :>>1 [saga]:2018/04/22(日) 03:25:20.93 ID:LHlwjsmi0
剣は既に少年の首へと向かっており、手元の蛇腹剣で対応しようにも間に合わない。そう、万事休すである。「ああ、死ぬのか…」そんなことを少年が思った矢先。

??「──【ソル】ッ…!」

小さな火の爆発が、まるで花火が目の前で焚かれたかのように弾けた。その爆発で傭兵は斜め後ろによろけ、降り下ろしていた剣は王馬の目の前で空を切った。

??「…良かった、間に合って」

『…キキッ、キキキキキッ…!!』

ファサリ、長い髪が揺れる。なんだか変な声がした気がするのは気のせいではないだろう。見慣れているはずなのに見慣れない少女の横でそれは浮いていた。

王馬「…春川、ちゃん」

春川「…立ちなよ、何時まで座ってるつもりなの?」


↓1ハルマキの蟲安価
陸生の節足動物、もしくは爬虫類から何か(トカゲ以外)

↓2(描写のための)武器安価
ファンタジーにありそうなやつなら何でも(蛇腹剣以外)
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