【FGO】藤丸立香「もういいや……つかれた……」

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1 : ◆31nORkjqd2 :2018/10/25(木) 19:46:24.13 ID:BZV1/5bb0
マシュ「先輩?何だかお疲れのようですが、何かありましたか?」

立香「うん?いや・・・大丈夫。マシュとは関係ない事だから」

立香「個人的なことでちょっとね」

マシュ「・・・そう、ですか・・・」

今は英霊召喚の為にカルデアの召喚室に先輩と向かっています。

最近の先輩は時おり疲れた顔を見せます。

何か悩み事があるのかそのつど聞いてみますがいつも答えてはくれません。

マシュ(サーヴァントやスタッフの皆さんに何か知らないか聞いて回っていますが)

マシュ(誰も心当たりはないようですし・・・)
2 : ◆31nORkjqd2 :2018/10/25(木) 20:19:32.88 ID:BZV1/5bb0
立てる板間違いました
そんなわけなのでエロ要素と直接的なグロ要素はないですが
この場合このまま書いていって大丈夫なんですかね?
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/25(木) 20:20:30.65 ID:LKiQrVKcO
大丈夫ですよ
エログロなしでも問題なし
4 : ◆31nORkjqd2 [sage]:2018/10/25(木) 20:22:10.44 ID:BZV1/5bb0
ありがとうございます。では書いていきます
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/25(木) 20:23:11.87 ID:LKiQrVKcO
ただ、メール欄 sagaにした方がいいですよ
6 : ◆31nORkjqd2 [sage]:2018/10/25(木) 20:25:42.14 ID:BZV1/5bb0
ネロ(ブライド)「む!マスター!いったい今までどこにいたのだ!?」

マシュ「あ、花嫁衣裳のネロさん」

ネロ(嫁)「昼過ぎ頃から忽然といなくなりおって!探したのだぞ!」

立香「ごめんごめん。こればっかりはどうしようもなくて」

立香「何か用でもあったの?」

ネロ(嫁)「う・・・む、いや特に用があったわけではないのだがな」

ネロ(嫁)「何となくだな、きさまの顔を見たくなって・・・」

ネロ(嫁)「しかしどこを探してもおらんものだから、ついムキになって探し回って―」

ネロさんは左手の指を弄りながら何やらもじもじしつつ小声で喋っています。

ネロ(嫁)「いや!そんな事はもうよいのだ!」

ネロ(嫁)「マスター出撃するぞ!なにやら火事場の臭いがする。派手に暴れるとしよう」

立香「あぁ、ごめんネロ。これから召喚をするから出撃はその後でお願い」

ネロ(嫁)「むぅ・・・いったい誰を召喚しようというのだ?」

立香「え?いやぁ・・・あはは」

ネロ(嫁)「はぁ・・・カルデアには余が3人も居るというのにそれでも飽き足らないとは」

ネロ(嫁)「まぁよい。余は出撃の支度をして待っているゆえ早くするのだぞ」

そう言い残すとネロさんは立ち去って行きました。
7 : ◆31nORkjqd2 [sage]:2018/10/25(木) 20:35:29.52 ID:BZV1/5bb0
マシュ「先輩はネロさんと本当に仲が良いですね。」

マシュ「カルデアの中でもネロさん達3人の霊基は特に強力に強化されてますし」

立香「そうだね。もともとセイバーが好きで初めたぐらいだし」

マシュ「・・・はじめた?何をですか?」

立香「あ、いや何でもない。こっちの話」

マシュ「・・・?」

立夏「よし!ついたね。召喚はじめようか」

マシュ「あ、はい」
8 : ◆31nORkjqd2 [sage]:2018/10/25(木) 20:41:50.98 ID:BZV1/5bb0
―――
―――――



マシュ「先輩、聖晶石・・・召喚リソースもうありません・・・」



立香「・・・」



マシュ「・・・先輩?」

立香「・・・うん」



マシュ「・・・」



立香「・・・ねぇ、マシュ」

マシュ「・・・はい」

立香「・・・高ランクのサーヴァント、何体呼べたっけ?」


マシュ「・・・」


マシュ「・・・ランク4のかたを一人だけ」



立香「・・・全部で何回召喚したっけ?」



マシュ「・・・300回ほど・・・」



立香「・・・」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/25(木) 20:45:55.40 ID:EoHReGLz0
シトナイリヤフィール爆死したか
10 : ◆31nORkjqd2 [sage]:2018/10/25(木) 20:51:21.44 ID:BZV1/5bb0
マシュ「・・・あっ」


先輩はカルデアの携帯端末を操作しだしました。


立香「・・・よし」


私も自分の端末を見ると、カルデアの聖晶石の貯蔵が増えています。

以前にも何度か同じことがありました。


ダヴィンチちゃんにどういう仕組みか尋ねた事があります。

なんでも先輩の個人的なリソースを聖晶石に変換しているらしく。

多少なら問題ないが、やりすぎれば先輩の生活に支障をきたす危険のある行為だとか。


マシュ「先輩・・・」


立香「・・・」


先輩は小声でしきりに何かを呟いていますが激しい召喚音で聞き取ることは出来ませんでした。
11 : ◆31nORkjqd2 [sage]:2018/10/25(木) 21:07:14.16 ID:BZV1/5bb0
―――
―――――



マシュ「あの・・・先輩・・・」


立香「・・・」


立香「・・・なに?」

マシュ「ランク4の方々は何人か召喚に応じて下さいましたし」

マシュ「またリソースも尽きましたから。時間ももう遅いです。今日はもう休まれては?」


立香「・・・」



先輩は返事もせず、再びもう何度目かもわからない端末操作をはじめました。

マシュ「先輩・・・」

聖晶石の補充をどれくらい行えば先輩に悪影響がでるかはわかりません。ですが―


マシュ「先輩!これ以上は先輩のサーヴァントとして―」



立香「あれ?」


12 : ◆31nORkjqd2 [sage]:2018/10/25(木) 21:19:52.43 ID:BZV1/5bb0
立香「・・・え?・・・あれ?」

マシュ「先輩?」



立香「・・・」



先輩はわずかに首をかしげながら端末を操作しています。

何か問題でもあったのでしょうか。



立香「なんで?」


端末を操作する指に苛立ちが見てとれます。


立香「・・・」


立香「・・・はぁ」

マシュ「先輩?どうかしま―」



ガタンッ


13 : ◆31nORkjqd2 [sage]:2018/10/25(木) 21:24:53.18 ID:BZV1/5bb0

立香「もういいや」


立香「もういいや・・・つかれた・・・」
14 : ◆31nORkjqd2 [sage]:2018/10/25(木) 21:34:29.45 ID:BZV1/5bb0

立香「・・・」

マシュ「・・・先輩?端末落としましたよ?」


立香「・・・」


先輩が落とした端末を拾い上げます。


マシュ(エラーの表示?何のエラーでしょう?)

マシュ「先輩?あの―」

立香「あぁごめんマシュ。拾ってくれてありがとう」

マシュ「先輩これ以上はもう・・・」

立香「大丈夫。もう召喚はしないから」

マシュ「・・・本当ですか?」


立香「・・・うん。もうこれで終わり」


マシュ「・・・わかりました」
15 : ◆31nORkjqd2 [sage]:2018/10/25(木) 21:42:46.98 ID:BZV1/5bb0

先輩に端末を返します。


立香「ありがとう」

マシュ「先輩。もう遅いですから今日は出撃をやめて休みましょう」

マシュ「ネロさんには私から説明しておきますので」

立香「マシュは先に休んでて」


立香「やらなきゃいけない事ができたから」
16 : ◆31nORkjqd2 [sage]:2018/10/25(木) 21:55:47.83 ID:BZV1/5bb0
マシュ「明日やるのではダメなのですか?先輩顔色が悪いですし休んだほうが・・・」

立香「どうしても今やっておきたいんだ」

マシュ「では、私もそれが終わるまで一緒にいます!」


立香「・・・ごめん。今は一人になりたいんだ」

マシュ「ですが―」

立香「おねがい」


マシュ「・・・」


マシュ「・・・わかりました。ですが本当に今日はこれ以上召喚システムを使用しないで下さいね」

立香「マシュの端末からも聖晶石の貯蔵量は見れるでしょ?もうしないよ」

マシュ「約束ですからね・・・それでは」


立香「マシュ」

マシュ「はい・・・?」


立香「ありがとう」

立香「じゃあね」

マシュ「?・・・はい。おやすみなさい先輩。また明日」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/25(木) 22:48:23.41 ID:EcEou2Bzo
sagaじゃなくてsageになってるで
18 : ◆31nORkjqd2 [sage]:2018/10/25(木) 23:01:59.59 ID:BZV1/5bb0
指摘感謝
基本ROM専なんでsage以外使ったことないからsagaなんて知らなかった
19 : ◆31nORkjqd2 [sage]:2018/10/25(木) 23:07:24.07 ID:BZV1/5bb0
端末の操作を始める先輩の背中を尻目に、召喚室を後にしました。


マシュ(今からどうしよう・・・)


何だか心がざわついて、このままシャワーを浴びて就寝する気にはなれません。

先輩といる時は気づきませんでしたが、口の中がカラカラに乾いています。


マシュ(食堂に行って何か暖かい物でも飲んで落ち着きましょう)

マシュ(先輩・・・大丈夫でしょうか・・・)


端末を操作し聖晶石の数が増えていないか確認しつつ食堂に向かいます。

夜の食堂はサーヴァントの方が数人いるだけでどこか寂しい雰囲気でした。
20 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/25(木) 23:21:39.14 ID:BZV1/5bb0

エミヤ「おや、厨房に何か用かな?」

マシュ「こんばんはエミヤ先輩。暖かい物でも飲もうかと思いまして」


エミヤ「ふむ・・・」

マシュ「?」

エミヤ「待っていたまえ、心が静まるハーブティーを淹れよう」

マシュ「あ、ありがとうございます」

エミヤ「なに、もう夜中だからなノンカフェインの物がいいだろう」


マシュ「エミヤ先輩は夜の厨房で何をされてたのですか?」

エミヤ「明日のために包丁を研いでいた所だ」

エミヤ「新品同様の刃物を投影してしまえば早いが」

エミヤ「魔力を使わずにすむのならそちらの方がいいだろう?」

エミヤ「毎日投影するとなれば魔力消費も馬鹿にならん」

エミヤ「なにより・・・私自身、刃物を手入れするのが好きだからな」
21 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/25(木) 23:35:20.33 ID:BZV1/5bb0
マシュ「なるほど・・・」


自分から訊いた質問なのに会話内容が頭に入ってきません。

マシュ(先輩、大丈夫でしょうか・・・)


エミヤ「マスターについて何かあったようだな?」

マシュ「え?」

エミヤ「君が浮かない顔をする原因といえば十中八九それ以外ないだろう?」


マシュ「・・・」

何だかそう言われると恥ずかしくなってきます。
22 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/26(金) 00:36:19.08 ID:J3PPLTJA0

エミヤ「なるほどコストに釣り合う成果が得られなかったわけか」

マシュ「先輩かなり動揺している様子でした」

エミヤ「フッ、そうか。一体何があったのかと思ってみれば、話を聞いて安心したよ」

マシュ「え?どういう事ですか?エミヤ先輩」
23 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/26(金) 00:41:50.57 ID:J3PPLTJA0
エミヤ「リソースを盛大に消費し召喚に失敗する事など今まで何度もあっただろう」

エミヤ「そもそも、召喚者の呼びかけに英霊が応じることで初めてサーヴァントの召喚は成立する」

エミヤ「誰を呼び出すか召喚者が選ぶ事は出来ないのは当然だ」

エミヤ「そして呼びかけに応えない英霊は召喚不可能だ。その事はマスターも承知の上だろう」


マシュ「ですが・・・」


エミヤ「そして何より」


エミヤ「君達の行く先は常に苦難と逆境の連続だったはずだ」


エミヤ「君の知るマスターはこの程度の不運で心が欠けてしまうような人間なのか?」
24 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/26(金) 01:01:49.68 ID:J3PPLTJA0

マシュ「・・・」


エミヤ「・・・オレとした事が、柄にも無い事を言ったか」

マシュ「いいえ。そう・・・ですよね」


マスターは自分が一番苦しいときでも強い心を持っていた。

先輩がいたからあの旅の終わりを迎えられた。


マシュ「先輩が苦しい時ほどしっかりしないとですよね」


こんな事だから私はいつも先輩に守られてばかりなんです。

先輩を守れる自分にならなくてはダメなのに。


エミヤ「いい顔になったな」

マシュ「はい!ありがとうございますエミヤ先輩!ハーブティーもご馳走様でした」
25 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/26(金) 01:25:14.39 ID:J3PPLTJA0

ひとつ深呼吸をして。周りを見渡します。


マリーさんとデオンさんは夜のティータイムでしょうか?

談笑しながらお茶を楽しんでいます。


ジャックさんやナーサリーライムさん仲の良い女の子サーヴァントの4人組はトランプで遊んでいるようです。

子供はもう寝る時間な気がしますが、サーヴァントには関係ないのか夜更かしを楽しんでいます。


二組がいるだけの光景ですがそれは平和で暖かい景色でした。

私が見たことのない現代の広い世界には同じような暖かい物が沢山あるのだと思います。

その景色を世界を先輩と一緒に守ったのだと改めて実感しました。


マシュ(そうでした。ネロさんの所に行かなくては行けませんね)


入れ替わった心で、また一歩踏み出して前へ進んでいきます。
26 : ◆31nORkjqd2 [sage saga]:2018/10/26(金) 01:34:55.71 ID:J3PPLTJA0
今日はここまで
何かもうこれで完結でいい気もしてきたどうしよ
筆が遅くてすまない・・・
改行多めに入れたりしているのですが読み難くないでしょうか?


27 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/26(金) 02:46:47.93 ID:OvBEKSB60
普通に読みやすいのでどうか書きたいように書いて下さい
向こうに立てたつもりがRに立ってしまったスレは復活して以来見るようになりましたね
これで完結……ログインしなくなったゲームの世界かな?ログボだけ貰うリヨぐだ子を思い出した
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/26(金) 12:58:03.25 ID:/4/dF2ca0
ジャックもネロトリオもいるなら十分じゃないか!

ウチには孔明もジャックもエレシュキガルもアルジュナもジャンヌもドレイクもアーサーもベオウルフもいないのに!
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/26(金) 14:29:25.98 ID:9PTX7BJcO
これ既に人によってはR18Gだろ……
30 : ◆31nORkjqd2 [sage saga]:2018/10/26(金) 19:49:20.80 ID:J3PPLTJA0
レスありがとうございます
それでは再開していきます
31 : ◆31nORkjqd2 [!red_res saga]:2018/10/26(金) 19:52:36.13 ID:J3PPLTJA0



ガシャンッ!


32 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/26(金) 19:54:38.71 ID:J3PPLTJA0
マシュ「!?」


歩き出そうとし瞬間
突然の騒音に厨房の方へ振り返ると―


マシュ「?」


ガラスが割れるような音に聞こえましたが・・・。


マシュ「エミヤ先輩?どうかしましたか?」



エミヤ「・・・」



マシュ「エミヤ先輩?」


エミヤ先輩の姿がここからは見えず少し厨房内に身を乗り出してみます。

床に割れたティーカップが散らばっています、そしてその傍にいくつかの何かが落ちている・・・。


マシュ「これは・・・?」
33 : ◆31nORkjqd2 [!red_res saga]:2018/10/26(金) 19:56:02.74 ID:J3PPLTJA0


ガタンッ

34 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/26(金) 19:57:47.66 ID:J3PPLTJA0
デオン「マ、マリー!?」

マシュ「ど、どうしましたか?」


振り返るとデオンさんが一人で立っています。

駆け寄るとテーブルの上には二つの倒れたティーカップとそこから零れたであろう茶色い液体が

そして空いた椅子の上や床に厨房に落ちていた物と同じ物がいくつか落ちていました。


マシュ(これって、もしかして・・・)
35 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/26(金) 19:59:51.70 ID:J3PPLTJA0

デオン「と、突然マリーの姿が消えたんだ・・・」

デオン「さっきまで目の前に座ってお茶を飲んでいたのに・・・」


食堂を見渡してみますが、私達以外の人影はありません。


マシュ(誰もいない・・・)

マシュ「・・・誰もいない?」
36 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/26(金) 20:24:41.78 ID:J3PPLTJA0

マシュ「デオンさん、ジャックさんたち4人組みが出て行く所を見ましたか?」


デオン「・・・」


マシュ「デオンさん?」

マシュ「え?」



振り返るとそこには誰もおらず、食堂にいるのは私一人だけでした。

37 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/26(金) 20:33:05.89 ID:J3PPLTJA0

ピチャ・・


ピチャン・・・





零れたお茶の床にしたたる音だけが、不気味なほど静まり返った空間に響いていました。
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/26(金) 20:34:05.52 ID:MzYHKyXAO
星4だけでなくジャックまで捧げた……?
39 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/26(金) 20:41:34.60 ID:J3PPLTJA0
マシュ(状況を・・・確認しなくては・・・)


背筋に冷たいものが走るのを感じながら、4人組がいたはずの場所に近づいてみると、

床にまで散らばったトランプと、厨房と椅子の上に落ちていた物と同じ発光体が大量に落ちているのが見えました。

さらに近づき、その中の緑の発光体を手に取ります。


マシュ「これって・・・マナプリズム」


マナプリズムはダ・ヴィンチちゃんが管理している特殊な魔力リソース。

私は普段見る機会が無く、以前、工房で遠目に見たことしかなかったのですぐには気づきませんでした。


ではこちらのマナプリズムと同じ形で黄色く光る物体はいったい。

さっきまでは黄色いのは1つずつしか落ちていませんでしたが。

ここには6つも落ちています。
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/26(金) 20:54:21.64 ID:/upWHhUWO
ひえっ
41 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/26(金) 21:02:14.53 ID:J3PPLTJA0
マシュ「・・・」


今は力を使えませんが私は疑似サーヴァント。他のサーヴァントの気配を感じることが出来ます。


マシュ(霊体化は姿は消えても気配は消せない・・・)

マシュ(ですが食堂内にはサーヴァントの姿も気配も感じません)

マシュ(皆さん音もなく消えてしまった。いったい何が・・・)


なにか異常なことが起こっている。


さっきまでの平和な空間が、今は異様な緊張感と得体の知れない恐怖に包まれていました。

その空気に体は強張り、潤したばかりの喉は再び渇ききっていました。
42 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/26(金) 21:10:20.97 ID:J3PPLTJA0

緊張と恐怖には今までの旅の中で幾度と無く、さらされてきました。

でも先輩がいたから、それらの中でも闘ってこれた。


マシュ「・・・はっ!?先輩!!」


サーヴァントの皆さんはマスターと契約し繋がっている存在。

それが突如として消えた。

先輩の身に何かあったのかもしれない!

それともカルデアが何者かに襲撃されているのかもしれない!

マスターを守らなくては!!


マシュ「先輩・・・!」

43 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/26(金) 21:18:05.84 ID:J3PPLTJA0

カルデアの廊下を走り抜けます。

夜なのもあって廊下は伽藍としています。

息を切らしながらも先ほど先輩と別れた召喚室に向かって走ります。


マシュ「はぁ、はぁ、はぁ・・・」

マシュ(疑似サーヴァントの力が使えればこの位の距離どうってことないのに・・・)


マシュ「きゃっ!?」
44 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/26(金) 21:28:39.75 ID:J3PPLTJA0
マシュ「っ・・・」


足元には黄色いマナプリズムが五つ転がっています。

これにつまずいて転んだみたいです。


マシュ「はぁ・・・はぁ・・・」

マシュ「急がなきゃ・・・痛っ!」

マシュ「指輪・・・?」


銀色で木の葉の装飾があしらわれた指輪。

落ちていたその指輪の上に手をついてしまったようです。


マシュ(この指輪・・・先輩の部屋で見たことがあるような・・・)

マシュ「先輩・・・無事でいてください・・・」
45 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/26(金) 21:39:16.78 ID:J3PPLTJA0

マシュ「はぁ・・・はぁ・・・」


マシュ(着いた。召喚室・・・)

マシュ「せ、先輩!ご無事ですか!?」

マシュ(・・・いない)


召喚室には誰もいなければ何も落ちていない。

召喚の触媒である私の盾が中央に鎮座するだけでした。


マシュ(一体どこに・・・どうすれば・・・もし先輩の身に何かあったら私は)


「マシュどの?」
46 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/26(金) 21:55:30.28 ID:J3PPLTJA0
そこへ食堂を出てから初めて見る人影が。


マシュ「牛若丸さん!!」

牛若丸「マシュどのいったい何が―」


マシュ「先輩を、マスター見かけませんでしたか!!?」
マシュ「さっきまでここにいたのに!何処にいるかわからないんです!」
マシュ「サーヴァントの皆さんは目の前で次々消えていってしまうし」
マシュ「もしかしたら先輩も同じように消えてしまったのかも」
マシュ「もしそうなら私、私―」


牛若丸「マシュどのっ!!」

牛若丸「落ち着いてください!!」


マシュ「はぁ、はぁ」

牛若丸「貴女は、主どのを守る盾の英霊なのでしょう?」

牛若丸「そんな貴女が斯様に取り乱しては、勝てる戦も勝てません。守れるものも守れません」


マシュ「はぁ・・・はぁ・・・」


牛若丸「貴女は私と同じように誰かの為に戦うかたです」

牛若丸「その誰かの身を案じるのならば尚更、冷静になって下さい」
47 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/26(金) 22:05:18.31 ID:J3PPLTJA0

マシュ「はぁ・・・すみません。不可解な状況に少しパニックになっていました・・・」

牛若丸「私はカルデア内を駆け回って主どのを探します」

牛若丸「マシュどのは管制室に行って下さい。既に主どの状況を掴んでいるかもしれません」


マシュ「・・・わかりました。お願いします」

牛若丸「お任せください!私は主どのから聖杯を賜った身」

牛若丸「自慢の健脚で主どのをあっという間に見つけ――」









マシュ「・・・」


牛若丸さんの声は絶え、残されたのは静寂と三つのマナプリズムだけ。


マシュ「あ・・・あ・・・あぁ」
48 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/26(金) 22:31:20.44 ID:J3PPLTJA0

マシュ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



マシュ(・・・・・・管制室に行かなきゃ)



「えー、エマージェンシーエマージェンシー非常召集」

「マスター藤丸立香は至急、ただちに、急ぎ管制室にお越しください」

「繰り返す―」


マシュ(ダ・ヴィンチちゃんの声。管制室は先輩の居場所を把握していない?)


管制室への向かっている最中に流れる放送で更に焦燥に駆られます。


――
―――

マシュ「ダ・ヴィンチちゃん!ホームズさん!」

ダ・ヴィンチ「マシュ!やはり君は無事だったか」


マシュ「はぁ・・・はぁ・・・」


マシュ「先輩の、マスターの無事は確認できていますか?」
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/26(金) 22:32:16.57 ID:ks/1nI6H0
な、なんて残酷なんだー、これは紛うことなきR指定ものですわ…
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/26(金) 22:34:58.26 ID:ufOw3MC5O
さっきまで英霊だったものが辺り一面に転がる
51 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/26(金) 22:52:46.02 ID:J3PPLTJA0
管制室内に先輩がいない事に落胆しつつ質問します。


ホームズ「マスターの礼装にはバイタルサインを計測し、ここの計器に送信する術式が組み込まれている」

ホームズ「現在の値は体温、脈拍、血圧、呼吸ともに正常値内だ。意識もある」

マシュ「はぁ・・・良かった」

マシュ(先輩は消えていない。生きている・・・)


マシュ「あの、サーヴァントの皆さんが次々と消えていってしまって・・・」

マシュ「カルデアにいったい何が起こっているのですか?」


ダ・ヴィンチ「・・・」
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