【FGO】藤丸立香「もういいや……つかれた……」

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53 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/26(金) 23:11:12.18 ID:J3PPLTJA0
ホームズ「・・・まだ、現段階では何が起きているのか、明確な答えは出せない」

ホームズ「外部からのハッキングや攻撃、システムの重大なエラーであればすぐ気づくことが出来たはずだが、今回の異常はそれらが原因ではないようだ」

ダ・ヴィンチ「私達もついさっき異常を認知したばかりでね・・・」


マシュ「サーヴァントの皆さんが消えた場所にマナプリズムと、その色違いのものが落ちていたのですが、あれはいったい?」

ダ・ヴィンチ「・・・ああ、私もここに来る際いくつか見かけたよ」


ダ・ヴィンチ「あれはレアプリズムだ。貴重な上、精製後はすぐ格納してしまうからマシュが見たことがないのもしょうがない」

マシュ「レアプリズム・・・どうしてそれが皆さんの消えた後に残っていたのでしょうか」

マシュ「戦闘で傷ついたかたが退却するため消えるときは何も残りませんよね?」
54 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/26(金) 23:12:41.81 ID:J3PPLTJA0


ダ・ヴィンチ「・・・」


ホームズ「・・・・」



ダ・ヴィンチちゃんは俯き気味のまま何も答えてくれません。

ホームズさんは黙ったまま管制室の端末を操作しています。
55 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/26(金) 23:27:19.91 ID:J3PPLTJA0
マシュ「えっと、先輩がどこにいるかはわからないのですか?」


ダ・ヴィンチ「レイシフト中であればマスターの意味消失を防ぐため観測できる全ての情報をモニターしている」

ダ・ヴィンチ「しかしカルデア内では健康状態以外はチェックしていない」

ダ・ヴィンチ「カルデア内で戦闘などの危険が発生することは基本的に考慮してないからね」


ダ・ヴィンチ「礼装からの送信情報を逆探知することも不可能では無い」

ダ・ヴィンチ「が、それ用の術式を組む必要があり時間がかかる」


マシュ「か、監視カメラには先輩の姿はないのですか?」

ダ・ヴィンチ「当然確認したが今はどこにも映っていない」

ダ・ヴィンチ「過去の映像内に何か異常はないか確認するようついさっき指示を出したところさ」
56 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/26(金) 23:38:40.37 ID:J3PPLTJA0

ホームズ「ふむ・・・」

ホームズ「確認したがレイシフトの痕跡はない。外部へのゲートも先月の格納庫への納入以来使われていない」


ホームズ「おそらく藤丸立香はまだカルデア内にいるだろう」


マシュ「ですが監視カメラに先輩の姿はないですし」

マシュ「非常召集にも反応がありません」

マシュ「何者かが魔術的な転移で先輩を連れ去ったという可能性は?」


ホームズ「たしかにその可能性も無いとは言い切れない」

ホームズ「だがカルデアの魔術防壁を我々に悟られず突破するのは至難だろう」

ホームズ「可能性は低いそしてそのわずかな可能性を考慮する前にまず確認するべき事がある」


マシュ「それは・・・?」
57 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/26(金) 23:42:52.22 ID:J3PPLTJA0

ホームズ「初歩的な事だよ、ミス・キリエライト。マスターがいつも居るのはどこか」


ダ・ヴィンチ「きみ・・・緊急事態になに回りくどいことを言っているんだい?」

マシュ(マスターがいつも居る場所・・・あ!)

マシュ「マシュ・キリエライト確認してきます!」
58 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/26(金) 23:52:45.94 ID:J3PPLTJA0
再びカルデアの廊下を走り抜けます。

先輩がいつもいる場所へ。


異常時に先輩がそこに居続けることなど本来ならありえないから考えていませんでした。

そこにはプライベートとストレスに配慮して監視カメラは設置されていません。

でもどうして先輩はそこに。どうして召集の放送にも応えないのでしょう。



マシュ(見えた!先輩のマイルーム!)



ダ・ヴィンチ「そこのきみ!えぇっと、カツレツ!」

ムニエル「ムニエルです!」

ダ・ヴィンチ「あぁすまない。マスターの私室前のカメラだけでいい。早回しで確認してくれたまえ!」
59 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 00:03:39.94 ID:fpHee6Mb0

ダ・ヴィンチ「はぁ・・・万能の天才が聞いて呆れる」

ダ・ヴィンチ「真っ先に確認するべき場所を失念するとは・・・」


ホームズ「今のきみは論理的な思考を行うには困難な状態だ」

ホームズ「この騒動に酷く動揺している」

ホームズ「この騒動を起こした人物に心当たりがあるが、その人物をきみは信頼しているからだ」

ホームズ「違うかな?」


ダ・ヴィンチ「・・・流石、犯人を追い詰める名探偵だねきみは」

ホームズ「きみは犯人ではないし私は誰かを追い詰める気もないよ」

ホームズ「私は真実を明かしたいだけだよ。レオナルド・ダ・ヴィンチ」

ダ・ヴィンチ「はは、天才の例に漏れず偏執者だね、きみも」


ダ・ヴィンチ「あぁそうだ。マスターのマイルームのロックは?かかってる?上位権限で解除して!」




スタッフ「所長代理!マスター藤丸のバイタルが―」
60 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 00:11:05.94 ID:fpHee6Mb0

マシュ「はぁ・・はぁ・・・」


マシュ(部屋のロックは・・・かかってる)

マシュ「先輩!先輩!!マシュ・キリエライトです!居るなら返事をしてください!!」


力の限り扉を叩き先輩に呼びかけます。


マシュ「先輩!!居ないんですか!?」

マシュ「はぁ・・・はぁ・・・」


扉に耳を押し当て返事がないか確かめていると・・・。



ピー



マシュ「え?」

マシュ(ロックの解除音?先輩、中に居るんですか?)



カシュ



マシュ(開いた・・・)
61 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 00:23:31.11 ID:fpHee6Mb0

マシュ「先輩、失礼します!」


扉を閉めるのも忘れ、急いで部屋の中に入ります。

部屋の中に異常はみられません。そして先輩はベットの上で横になっていました。


マシュ「・・・先輩?」


近づくと・・・。


マシュ(寝ている?)


先輩の胸は静かに上下し、穏やかな寝息を立てています。



マシュ「・・・」



マシュ「スゥ、はぁぁー・・・」

先輩の無事な姿を見たら、安心してその場にへたり込んでしまいました。


マシュ(良かった・・・先輩が無事で。本当に良かった・・・)


一気に体の緊張が抜けると、目頭が熱くなっていきます。


マシュ「グスン・・・」
62 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 00:31:27.57 ID:fpHee6Mb0

喜んでばかりはいられません。先輩が無事でも今は非常事態なのですから。

メガネをずらし零れそうになる涙を拭いて立ち上がります。


マシュ(お疲れの先輩を無理やり起こすのは気が引けますが・・・)

マシュ「先輩、起きてください」

マシュ「先輩!起きてくださあい!」


マシュ(先輩、熟睡していたから召集の放送にも反応がなかったんですね)
63 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 00:38:30.40 ID:fpHee6Mb0

マシュ(あれ?でも管制室では先輩の意識はあると言っていたような・・・)

マシュ(まぁ起きたら事情を訊きましょう)

マシュ「せんぱーい!起きてください!緊急事態でーす!」


呼びかけても起きてくれないので先輩の体をユサユサと揺らします。



マシュ「・・・」



起きない。いつもなら大抵これで起きてくれるはずです。
64 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 00:46:21.73 ID:fpHee6Mb0

嫌な予感が脳裏をよぎります。

この感じは以前にも何度かあったからです。


マシュ「先輩?先輩!?」


さっきよりも強く激しく体を揺すります。


マシュ「先輩!?起きてください!!どうしたんですか!?」


先輩の頬を軽く叩いても起きません。軽くつねっても起きません。


マシュ(気が引けますが・・・)


強めに叩いてもつねってもそれは同じでした。


マシュ「先輩・・・」






「・・・」






「・・・マシュ」


マシュ「!」
65 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 00:54:27.95 ID:fpHee6Mb0

マシュ「だ、ダ・ヴィンチちゃん?」

ダ・ヴィンチ「・・・マシュ、いま―」

マシュ「ダ・ヴィンチちゃん!先輩の目が覚めないんです!」

マシュ「呼んでも、揺すっても、叩いても、つ、つねっても起きなくて!!」

マシュ「これって以前にもあった―」


ダ・ヴィンチ「わかってる。大丈夫だから」

マシュ「しかし・・・」


ダ・ヴィンチ「藤丸立香の意識が消えたのはこちらでも観測していた」

ダ・ヴィンチ「意識が戻らないのもちゃんと把握している」

ダ・ヴィンチ「カルデアの監視カメラはマイク内臓だからね、廊下までよく響く君の声はこちらにも聞えていたよ」


ダ・ヴィンチ「いま医療班にマスターの体を詳しく検査する為に準備をさせている所さ」
66 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 00:57:44.79 ID:fpHee6Mb0

マシュ「・・・」


ダ・ヴィンチ「ほら、きみが言うように藤丸の意識が戻らなくなるのは以前にも何回かあったことだろう?」

ダ・ヴィンチ「そして我がカルデアのマスターは毎回、無事に目を覚ましている」

ダ・ヴィンチ「ね!マシュ、今回も大丈夫さ。もしかしたら明日の朝にはひょっこり目を覚ますかもしれないよ」
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/27(土) 00:58:33.42 ID:GYeKkkuoo
辛み
68 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 01:04:50.13 ID:fpHee6Mb0

マシュ「・・・」


ダ・ヴィンチ「マシュ。君はもう休みなさい疲れただろう?」

マシュ「いえ、私もカルデアのサーヴァントですから」

マシュ「サーヴァントの皆さんが次々消えていってる非常時に私だけ休むわけにはいきません」


ダ・ヴィンチ「・・・いや、マシュ。大丈夫さ」




ダ・ヴィンチ「もうこれ以上このカルデアからサーヴァントが消える事は無いから」


69 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/27(土) 01:12:50.98 ID:P1zUPoOk0
あぁ…
70 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 01:28:45.15 ID:fpHee6Mb0

――――
―――――


マシュ「先輩、おはようございます」


先輩の精密検査の結果は全て問題ありませんでした。

医学的、魔術的にも先輩に異常は見つかりませんでした。


マシュ「今日も相変わらずカルデアの外は吹雪ですよ」

マシュ「いつもこうですから、やはり青い空が恋しくなってしまいますね」

マシュ「・・・また先輩と外の世界を冒険できたらきっと素敵なんでしょうね」



目を覚まさない。それ以外の異常はありません。

71 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 01:35:09.08 ID:fpHee6Mb0

あの騒動の次の日、所長代理のダ・ヴィンチちゃんから発表がありました。

ダ・ヴィンチ「人理継続保障機関フィニス・カルデアの唯一のマスター・藤丸立香と直接契約関係にあったサーヴァントはマシュ・キリエライト一人を除き事実上全て退去した」
72 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 01:44:17.50 ID:fpHee6Mb0

なぜ突然そのような事態になったのか。

マスターを慕うかたや、カルデアを気に入っているかたは沢山いました。

そんなサーヴァントの皆さんが自ら退去を選ぶとはとても思えませんでした。


私の問いにダ・ヴィンチちゃんは、長い沈黙の後、


ダ・ヴィンチ「わからないんだ・・・私も、どうして・・・こんな事が起きてしまったのか」


ダ・ヴィンチちゃんは静かにそう答えました。


その時の悲痛な面持ちに私はそれ以上、問いを重ねる事ができませんでした。
73 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 01:50:13.05 ID:fpHee6Mb0

ホームズ「ふむ、不要な霊基を有用なリソースに変える霊基変換か」

ダ・ヴィンチ「ああ、悪用を防ぐため元々は私の霊基をセキュリティーキーとして起動するシステムだった」

ダ・ヴィンチ「このシステムを使えばどんなに強力な英霊でも簡単に排除できてしまうからね」


ホームズ「だが藤丸立香にはそのシステムを使用する権限があった」

ダ・ヴィンチ「・・・」
74 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 01:54:42.54 ID:fpHee6Mb0

ダ・ヴィンチ「私が所長代理になったからは酷く忙しくなってね」

ダ・ヴィンチ「きみが来てからは手伝って貰っているからよく知っているだろう?」

ホームズ「ははは、面白くない仕事ばかりで辟易しているよ」

ダ・ヴィンチ「・・・言っておくけど、きみに任せているのはあくまで手伝いだから」

ダ・ヴィンチ「わたしそれよりはもぉっと忙しいのさ」
75 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 02:03:27.34 ID:fpHee6Mb0

ダ・ヴィンチ「そんな訳で、私が忙しくてマスターと予定が合わない」

ダ・ヴィンチ「だから霊基変換がなかなか出来ないようになってね」

ダ・ヴィンチ「しかし、簡易召喚は毎日行われるから霊基は増える一方だ」

ダ・ヴィンチ「だからシステムを改良したんだ・・・」


ホームズ「マスター一人でも霊基変換が行えるようにかね?」
76 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 02:12:28.87 ID:fpHee6Mb0

ダ・ヴィンチ「ああ、効率化の為だけじゃない」

ダ・ヴィンチ「第六特異点の時のように私が離脱してしまう可能性も考慮してのものだ」


ホームズ「そして藤丸立香を信用した上での判断・・・」


ダ・ヴィンチ「カルデアの司令官・・・ロマニが信じたマスターだ。信頼しない理由が私には無かった。」

ダ・ヴィンチ「何より藤丸立香は自分のサーヴァント達を大切に思っていた。」


ホームズ「霊基変換を悪意をもって使う事はありえないと?」


ダ・ヴィンチ「少なくとも私の目にはそう映っていた」

ダ・ヴィンチ「そのきみが・・・!どうして・・・」
77 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 02:24:27.93 ID:fpHee6Mb0

ホームズ「・・・」


ダ・ヴィンチ「マシュには、どうしてこうなったかわからないと言ったよ」

ダ・ヴィンチ「だが、本当は・・・わかりたくないんだ」

ダ・ヴィンチ「藤丸立香はこんなことをする人間ではない」

ダ・ヴィンチ「だが、端末の操作履歴は間違いなくマスターの手によるものだと証明していた」


ホームズ「そして精密検査の結果、何者かによる洗脳や支配の痕跡はなかった」


ダ・ヴィンチ「知るのが怖い・・・何故こんな事をしたのか」

ダ・ヴィンチ「まるで、私達の知らない藤丸立香がいたのかとさえ思うよ」

ダ・ヴィンチ「私や、マシュや、ロマニは藤丸立香の事を真に理解してはいなかった」


ダ・ヴィンチ「私達が信じたマスターは一体、誰だったんだ・・・」

78 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2018/10/27(土) 02:35:06.27 ID:fpHee6Mb0

ホームズ「・・・」

ホームズ「二つ、確認したいことがある」


ダ・ヴィンチ「・・・」


ホームズ「まず一つ。きみは今回の事件を職員に説明するとき」

ホームズ「直接契約するサーヴァントは"事実上"全て退去したと言った」

ホームズ「この言い方がずっと引っかかっていてね」

ホームズ「きみや私は直接契約はしていなかった」

ホームズ「まるで実際は退去していない直接契約したサーヴァントがいるかのような言い方だ」


ダ・ヴィンチ「なんだ、そんなことか・・・」

ダ・ヴィンチ「実際には・・・一騎だけ残っている」
79 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 02:44:36.51 ID:fpHee6Mb0

ダ・ヴィンチ「何故一騎だけ変換されず残ったのか、それはわからない」


ホームズ「変換を忘れたか、何かの思惑か、それとも出来ない理由でもあったか・・・」

ホームズ「私は一度も見かけていないが、その残された一騎とは誰だい?」


ダ・ヴィンチ「事件の数日前に簡易召喚でよばれたランク1のサーヴァントさ」

ダ・ヴィンチ「召喚された時から覚醒させず、今も眠って貰っている」

ダ・ヴィンチ「一度も眼を覚ましていない、マスターとも会った事がない」

ダ・ヴィンチ「事実上いないと言っても差し障りないだろう?」
80 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 02:57:50.67 ID:fpHee6Mb0

ホームズ「ふむ、では二つ。我々やミス・キリエライトが無事なのは何故か?」

ホームズ「藤丸立香はあえて我々を残したのか?」


ダ・ヴィンチ「・・・いや、カルデア内で重要な職務に就いている私とホームズ」

ダ・ヴィンチ「そして霊基が失われれば命に関わるマシュ」

ダ・ヴィンチ「これらの霊基は簡単には変換できないように厳重なセキュリティをかけていたのさ」

ダ・ヴィンチ「今思えば時間を割いてでも全てのサーヴァントを厳重にロックしていればと、いっても詮無いことだね」

ダ・ヴィンチ「まぁ、マシュに関してはセキュリティなど無くてもマスターの手で変換されることなどありえなかっただろうけどね」


ホームズ「それはどうだろうな。それは藤丸立香にしかわからない事だ」


ダ・ヴィンチ「・・・」


ホームズ「今となっては確かめるすべはないがね・・・」
81 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 03:01:29.72 ID:fpHee6Mb0
今日はここまで
お察しの通りもうほとんど終わりです
後ちょっとだけつづきます
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/27(土) 03:52:31.24 ID:eF+9qYGk0
放置したどうぶつの森がかわいく見えるレベル
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/27(土) 09:22:16.81 ID:9b413yMCo
スレタイで予想できたけどつらたん
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/27(土) 11:24:15.16 ID:l4bVDODTO
グロ中尉ェ……
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/27(土) 13:32:39.63 ID:ltGKEVs9o
>>52
いやそうではなく
このぐだ男の、何らかの「石を増やすアイテム」を「使い果たした、または使用不可になった」描写が既にR18Gじゃないかって話
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/27(土) 13:50:30.92 ID:niJv+U+k0
>>85
どっちの意味でも残虐やろ…むしろ二つの意味でR18Gだと初めからry
87 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 15:34:07.51 ID:fpHee6Mb0

―――
―――――



先輩―。



あの事件以来、カルデアは前にもましてとても広く感じます。

単純に行きかう人々が減ったからでしょうか。

普段のしゃべる機会が減ってしまったのが何だか寂しく感じます。


ダ・ヴィンチちゃんはあれから

ふとした瞬間悲しそうな顔を見せる事がたまにありましたが、

最近は以前のような明るいダ・ヴィンチちゃんに戻ったようです。


ホームズさんは以前とあまり変わりないように見えます。
88 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 15:37:07.20 ID:fpHee6Mb0

いつも食事どきには騒がしく感じるほど賑わっていた食堂は、

今はとても静かです。

カルデアのスタッフさん達の話し声がぽつぽつと聞えるぐらいで。


私は昔のように、一人で食事をとることが多くなりました。

昔は機能性食品ばかり食べていても平気でしたが、

今は何を食べても何だかとても味気なく感じます。


それでも、頑張って食べています。

食べるのが遅いと食堂に一人きりになってしまうのが何だか怖くて。


今思うと、先輩と一緒にとる食事が特別おしかったのかもしれません。

それだけじゃないですね。

エミヤ先輩やブーディカさんの作る料理は絶品でしたから。

頼光さんの作る和食も本格的で初めて食べたときは驚きましたよね。

89 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 15:44:35.82 ID:fpHee6Mb0

近頃は退屈を感じることが増えた気がします。

昔はそんな事はなかったのですが。

先輩が来る前の生活とそんなに変わらない筈なのに不思議ですね。


あ、ここ最近フォウさんをみかけていなくて、

時間が余って退屈な時は、カルデア内を探し回って時間をつぶしています。

なかなか見つからないのですが、どこかに隠れ家でも見つけたのでしょうか。

姿が見えないと少し心配です。
90 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 15:46:48.90 ID:fpHee6Mb0

そんな最近の私ですが悩みもあります。

あまり良くない夢をよく見ます。

牛若丸さんが消えてしまった時の事が夢に出るのです。


牛若丸さんは特異点Fでの初めての召喚から、

ずっと一緒に闘ってきた仲でしたから、

目の前にいて見ていたのに、

何も言えないままお別れしてしまったのが悔やまれます。

だから、きっとそのせいでしょう。
91 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 15:50:40.18 ID:fpHee6Mb0

お別れの言葉を言いたかったのは他のサーヴァントの皆さん全員にもですが。


もう皆さんの顔を見れないと思うと、

せつないと言えばいいのでしょうか。

なんとも言えない気持ちになります。


あ、先輩の顔はいつでも見れるから安心です。
92 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 15:54:07.06 ID:fpHee6Mb0

でも、



先輩がいなくなる夢もたまに見ます。

夢の中で私は、先輩を必死に探すのですが、

どこにもいなくて・・・。


先輩はちゃんとここにいるのに、おかしいですよね。


目が覚めると寝汗がびっしょりかいていて、

その夢をみた後はシャワーがかかせません。


最近は、夜が来るのが少し憂鬱です
93 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 15:56:31.89 ID:fpHee6Mb0

・・・


あの日、先輩の部屋のテーブルの上に置いてあった、

月桂樹の指輪と携帯端末。

先輩が端末に残したメッセージ。


「今までありがとうございました。ごめんなさい。弱い私をどうか許してください。」


どうして謝るのでしょうか。

先輩はけして力のあるマスターとはいえませんでした。

ですが断じて私は先輩を弱い人とは思いません。

先輩がいたから私達は人理を守れたのです。


私は、今になってもこのメッセージの意味がわかりません。
94 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 15:59:15.53 ID:fpHee6Mb0

先輩。


私は、先輩の事を信じています。


ちゃんとまた目を覚ましてくれると、

信じていますから。


だから、

私は大丈夫なんです。
95 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 16:03:16.49 ID:fpHee6Mb0

先輩


なるべく早く目を覚ましてくださいね


また、



また先輩と





綺麗な青空の下で、お話がしたいです





―― fin ――

96 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 16:17:23.37 ID:fpHee6Mb0


―――

―――――

97 : ◆31nORkjqd2 [!蒼_res saga]:2018/10/27(土) 16:18:08.90 ID:fpHee6Mb0



「ん?」


98 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 16:26:40.95 ID:fpHee6Mb0

「やぁ、なんだ結局戻って来てしまったんだね」


「彼女の傍にいてあげなくていいのかい?」
99 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 16:36:19.57 ID:fpHee6Mb0

「いや、腐ってもビースト。その本能で自然と今のあそこから離れたのか」

「もし昔のおまえが、今のあそこに居続けたとしたら」

「きっと無害ではいられなかっただろうね」


「・・・」
100 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 16:37:55.78 ID:fpHee6Mb0

「もうすぐ2017年も終わりか・・・」

「いったい彼女達はどうなってしまうのだろうね」

「あまり期待はできないね」

「彼女らの行き先が未来に続いて行くとは思えないしねえ」


「・・・」
101 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 16:39:59.76 ID:fpHee6Mb0

「ボクとしてはあそこのマスターの破滅に関して特に思うところはないよ」

「まあ、うん、個人の終わりは得てして残酷なものさ」


「・・・」


「だが、おまえもよく知っているだろう?」
102 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 16:41:26.81 ID:fpHee6Mb0


「それだけではなかった」



「おまえはあの場所で、本当に美しいものに触れた」

「その事実は、どのような終わりであろうと変わらない」
103 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 16:44:07.28 ID:fpHee6Mb0

「それは消えていったあの男・・・」

「あらゆる全てを見通した彼が、人間として生き」

「そして最期の時に紡いだ言葉の通りさ」
104 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 16:45:28.98 ID:fpHee6Mb0


あらゆるものは永遠ではなく、最後には苦しみが待っている。


だがそれは、断じて絶望なのではない。


・・・輝かしい、星の瞬きのような刹那の旅路。

105 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 16:49:04.45 ID:fpHee6Mb0

「あの旅はまぎれも無く」




「愛と希望の物語だった」



106 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 16:51:48.88 ID:fpHee6Mb0

【FGO】藤丸立香「もういいや……つかれた……」

         ―fin−
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/27(土) 17:07:00.16 ID:kExcnsBKo

比較の獣を完全覚醒させそうになるほどだったか
108 : ◆31nORkjqd2 [saga]:2018/10/27(土) 18:52:48.51 ID:fpHee6Mb0
くぅ〜疲れましたw これにて引退です!
実は、Fate/EXTRAシリーズが好きで事前登録したのが始まりでした
最初は課金する気なかったのですが←
キャラへの愛着を無駄にするわけにはいかなかったのですが
私生活のストレスと繰り返されるガチャの闇に心が欠けてしまい引退した所存ですw
以下、我がカルデアのレアプリズム達のみんなへのメッセジをどぞ

水着BB(宝具3)「皆さん、見てくれてありがとうございます
ちょっと腹黒なところも見えちゃったけど・・・気にしないでくださいね!」

嫁ネロ(宝具3)「いやー、ありがとう!
余のかわいさは二十分に伝わったかな?」

メルトリリス(宝具3)「見てくれたのは嬉しいけどちょっと恥ずかしいわね・・・」

水着ネロ(宝具4)「見てくれて大儀である!
正直、マスターのFGOを愛してた気持ちは本当だよ!」

エルメロイU世(宝具2)「・・・礼をいおう」ファサ

では、

玉藻(槍宝具2・術宝具2)、カルナ、ドレイク、キアラ、アルテラ、ギルガメッシュ(宝具2)「皆さんありがとうございました!」



アルトリア、スカハサ、スカスカ、邪ンヌ、アビー、北斎、イリヤ「って、なんで我くんが!?
改めまして、ありがとうございました!」

まだいるけどもういいや
本当の本当に終わり
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/27(土) 19:19:23.52 ID:g9ZWgklco
おつおつ これはR-18Gですね…
やっぱ課金って人間性を壊すんやなって
110 : ◆31nORkjqd2 [sage]:2018/10/27(土) 19:38:37.80 ID:fpHee6Mb0
こっちが本当。あとがき〜

オレはね、マシュ ──マスターになど、ならなければよかったんだ

我がカルデアの供養のため書きました。
そして、ガチャは悪い文明それだけははっきりと真実を伝えたかった。

ここまで読んでいただきありがとうございます。
思いのほか化けた酒の味と愉悦を味わってもらえたのならば幸いです。
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2018/10/27(土) 20:34:30.62 ID:p3U38/nx0
他人が爆死してて今日も酒がウマイ!

ふじのんに三万捧げた以外無課金です。星5は8騎います。
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/27(土) 23:17:36.22 ID:g6zMaKCFO
なんで1人だけ残ってるの?
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/27(土) 23:33:49.48 ID:ZNqq2qREO
マシュはシステムで売却不可強化素材不可と絶対捨てられないようになってる
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2018/10/28(日) 01:19:20.63 ID:l6lO+Fsm0
「そう、星5を入手するのなら無償石がたまった時にでも回せばいいんだ。戦力強化なら単純に周回の後、既存鯖を育成すればいい。だが、藤丸立香。おまえは廃課金者であるが故に、☆5入手を絶対のものとして扱ってしまった。課金をしようが意味はない。そんな曖昧なもの、アレはたやすく食い尽くしてくれるぞ……!」

「・・・二年前とは別人じゃないか。今だってガチャを回そうと思えば回せたのに、一線を越えてくれない。爆死仲間が欲しいのに、藤丸立香がそれじゃあこまる」

某静画のコメントより
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/28(日) 01:30:14.55 ID:sy84g6cBO
残ってる☆1は誰?
116 : ◆31nORkjqd2 [sage saga]:2018/10/28(日) 12:20:32.13 ID:dRhag4M70
>>115 >>112 
マシュ+もう一人は絶対に消せない仕様みたいです
おそらく通常のバトルには最低でも三人必要だからでしょう(サポートとマシュとあと一人)
だから、なんの愛着もない未強化の☆1だけ残しました

まとめサイトにいつの間にかもうまとめられてて戦慄
コメ欄がFGO批判で沸いていますね
批判は自由だと思いますが、私自身はFGOそのものを批判する気はなくて(ガチャ除く)
むしろ今でもFGOは好きです。でなければSSなんて書きません

引退した理由は、ガチャにもありますが、
SS内の端末に残した言葉通り「よわい私」がギャンブル脳に抗ず毒されている事が大きな原因だったと思います
ちゃんと自身を節度を持ってコントロールできていればまだ続けていたかもしれませんね

SSを書こうと思ったきっかけは、自分が起こしたことをマシュ目線でみたら怖いけどお話としては面白いかなと思ったからです
ですが、書いている間はあまり考えが及びませんでしたが、批判を招く内容でしたねたしかに


HTML化依頼してきます。
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/28(日) 21:55:28.89 ID:J7YUpFHD0

ソシャゲしないから遠くに見える華やかなもののさらに向こう側を覗く気持ちで読めたよ
ガチャ批判はネットのあちこちで繰り返されてるから議論したい人は人の多いところに行くでしょ
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