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【安価とコンマ】剣と魔法の世界で生き延びる その2

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527 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/24(土) 23:28:23.65 ID:AR6JgJFiO
1 ほうっておけ
528 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/24(土) 23:28:32.29 ID:XDR/x3I6O
4
立ち聞きしてたメイド長推参。矯正に入る。

エリスだと評価的に下手したら模擬戦なのに殺されかねん(白目)
529 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/24(土) 23:39:06.38 ID:oYlcg+FeO
>>526
プライド粉砕コースで
530 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/24(土) 23:42:00.76 ID:lvxlKEY+O
4 エリスとの死闘
お兄ちゃん死にそうになったら最悪ゾロ目券使えばいいよね!(白目)
531 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/24(土) 23:42:30.27 ID:bnIV7Cdbo
お兄ちゃんはいい人だった
532 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/24(土) 23:46:55.58 ID:daLSEZh+0
サヨナラカイン……救済されると良いね
533 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/24(土) 23:47:19.68 ID:0pMmnJst0
童貞のまま死ぬのは流石に不憫だな
来世では幸せになってくれ
534 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/24(土) 23:48:49.79 ID:JxpebZqQO
次のお兄ちゃんはきっとよくやってくれるでしょう
535 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/24(土) 23:49:35.61 ID:daLSEZh+0
ん?待てよ、これカインが暗殺されかけたの共有するチャンスにもなるんじゃね?安価踏んでたら下で
536 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/24(土) 23:52:26.02 ID:p+dMkOR50
4:エリスとの死闘


――

アドルラン「……そこまで、自分の力に絶対の自信を持つか」

カイン「ああ。母上だって認めてくれているからね」

アドルラン(……母上は、その真意が読めない方だ)

アドルラン(確かにカインの魔法の才は素晴らしい)

アドルラン(私も……おそらく油断をすれば、すぐさま地に這いつくばることになるだろう)

アドルラン(誰か、このカインの風をものともしない……)

アドルラン(弟の間違った認識を正してくれそうな強者はいないだろうか?)

カイン「……兄さん?」

アドルラン(情けない。弟の矯正もできずに何が兄か。やはり私は鍛錬が足りない! 今日は皆ととことんやるぞ!)

アドルラン(……違う、そうじゃない。身近な強者となるとルーシェだが……)チラ

ルーシェ「……!」コクン

アドルラン(彼女はあれでいて臆病だし、皇族相手に遠慮をしてしまうか、も……)

カイン「兄さーん?」







アドルラン( い た ぞ ! 皇 族 に 遠 慮 を し な い 強 者 が ! )
537 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/24(土) 23:55:54.75 ID:AR6JgJFiO
アカン
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/24(土) 23:59:07.29 ID:JxpebZqQO
アドルラン兄様なんでこんなに天然なの?
539 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/25(日) 00:07:20.12 ID:wkAncKDK0
アドルラン「……わかった、カイン。私もいつまでも同じことを言い続けるのも不毛だ」

カイン「わかってくれたかい?」

アドルラン「お前が、本当に強者ならむしろ頼みたいことがある」

カイン「へぇ、兄さんが?」

アドルラン「ああ。この私を下した少女――エリス君を倒してみせてくれ」


エメリナ「!?」ガタッ!

ルーシェ「!?」ガタッ!

ヒバリ「うわびっくりし――汗凄いけど大丈夫二人とも!? ハンカチ使う!?」


カイン「ああ、さっき言ってた兄さんが敗けたっていう?」

カイン「兄さんは昔からそうだ。女に甘いから足下を掬われるんだよ」

カイン「アベルの下僕程度、僕が潰してきてあげるよ」


エメリナ「ま、ま、ま、待って下さいカイン様ぁ!?」ギュッ

カイン「うおっ、ってエメリナか。何をそんなに慌てているんだ」

エメリナ「だ、だ、だ、駄目です! エリスさんだけは駄目ですぅ!?」ガタガタ

カイン「……あぁ、君のメイド仲間ってことか。はは、安心しなよ、殺しはしないさ」

エメリナ「そうじゃなくてぇ……!」ガタガタ

ルーシェ「……」チラ

アドルラン「……」コクン

ルーシェ(アドルラン様、本気……これは、私が止めていい件じゃ、ない)

ルーシェ「エメリナさん……落ち着いて」

エメリナ「ルーシェさん!? だ、だってぇ!?」

ルーシェ「エリスさんなら、大丈夫」

ルーシェ(カイン様も、大丈夫……多分)ヒソヒソ

エメリナ(多分じゃ困りますよぉ!?)ヒソヒソ

ルーシェ(それに、ある意味、チャンス……)ヒソヒソ

エメリナ「え?」
540 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/25(日) 00:19:54.57 ID:wkAncKDK0
ルーシェ「アドルラン様、エリスさん、私達の友達、です……」

ルーシェ「カイン様に、怪我……負わされないか、心配……」

ルーシェ「エメリナさんと一緒に、戦い見守って、よろしいでしょうか?」

アドルラン「ん、問題ないぞ」

ルーシェ「ありがとう、ございます」


エメリナ(ルーシェさん、どうして?)ヒソヒソ

ルーシェ(カイン様は、証明のために、アドルラン様にエリスさんに勝つ光景を見せる必要がある)ヒソヒソ

ルーシェ(勿論それは不可能だけど……大事なのは、アドルラン様とカイン様、私達が揃うこと)ヒソヒソ

ルーシェ(エリスさんが試合を申し込まれたら、アベル様も来る……つまり、皇子様とメイドが揃って……前の話ができる)ヒソヒソ

エメリナ(!!)



カイン「やれやれ、まあたまには僕の勇姿を見せてやるのも一興か」

アドルラン「頼んだぞ」

アドルラン(エリス君にアベル。上手く行けば弟も私と同じように気がついてくれるはずなんだ……)


※アドルランの計らいで、カインがエリスに試合を申し込むことが決定しました


――
541 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/25(日) 00:22:09.19 ID:Yt3r0s1lo
雌奴隷自慢しなくちゃ…
542 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/25(日) 00:22:57.49 ID:wkAncKDK0
ほぼカインのプライドが木端微塵になるのが確定したあたりで本日はここまで
もうカインのコンマは笑うしかないです、はい
なおあくまで試合なのと、運よく回復力が強化されたシアがいるので、カインが死ぬことはありません

本日もありがとうございました!
543 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/25(日) 00:39:46.20 ID:ze0IU37MO
乙ー
だ、大丈夫。カインお兄ちゃんだって絶望的な状況でアベルに完封勝ちしてるし奇跡ワンチャンあるって!
しかしほんとすごいなここのコンマ。アドルランと一般兵は上限突破してカインお兄ちゃんのみ加減突破って突き抜け具合含めて
544 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/25(日) 00:41:13.94 ID:mSZGQgGCO
おつおつ。
そういえば妹組がアベルの牝奴隷発言知ったらどうなるんだろうか……(フィーアの場合変なスイッチ入っちゃいそうだけど)
545 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/25(日) 09:37:47.45 ID:+g3aZIliO
話の流れが面白すぎる
案外お兄ちゃん勝っちゃって更にややこしいことになりそうな予感n
546 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/26(月) 22:21:33.81 ID:mjJVZJZtO
今日も更新は休みかな?
お兄ちゃんの運命が気になって仕方ないが、これよくよく見るとアドルラン兄さんに雌奴隷発言とシアの存在ばれちゃう?
547 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 00:54:47.20 ID:xS0kONFGO
お兄ちゃんの処刑タイムが、まるで真綿で首を絞めるかのごとくじわじわと延びていく。
548 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 01:06:53.78 ID:cPbleUVhO
その処刑人が主人公じゃなくてレベル差82にスキル補正が30っていう絶望的差に加えて敵対感情が臨界突破してるヒロインってのが凄いな
ところで思ったんだが王族倒せばボーナスレベルアップ判定出るってことは、みんなでカインお兄ちゃんを倒してレベリング(ry
549 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 17:27:02.42 ID:ZgATpUeE0
すみません、ちょっと急な仕事が入ってしまい間があいてしまいました
今日の夜よりまた再開できればと思いますが、安価部分まで投げておきます
550 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 17:27:34.11 ID:ZgATpUeE0
――

【アベルの城塞】

キアラ「それでは兄様、また……!」

フィーア「またすぐに、遊びに来ますね!」

アベル「ああ、気を付けて帰るんだぞ」




アベル「まさかフィーアだけでなく、キアラまでとはな……」

ロウル「実戦経験がなくてあの力ですからね……」

アーシャ「でも私が見た感じだと、戦術は齧っている風でしたからね。将来は……」

アベル「……だろうな。だが二人とも、本来は争い事が嫌いな優しい子だ。使わずに済む国にしたいな」

シア「そうですね〜」

エリス「ですが、それまでは鍛錬は欠かせません。頑張りましょう!」

ロウル「――ん?」ピクピク

アベル「どうしたロウル?」

ロウル「いえ、まさかとは思うんですが……ちょっと高台に行ってきます」




ロウル「……アベルさん、今日は千客万来のようですよ?」

アベル「どういう意味だ?」

ロウル「今度は、アドルラン様に……何故かカイン皇子が。それとそれぞれのお付きの方が……」

アベル「は?」


――
551 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 17:28:04.06 ID:ZgATpUeE0
――


アドルラン「アベル、突然すまないな」

アベル「いえ、何の問題もありませんよ兄様。そちらは……」

アドルラン「ああ、紹介しておこう。私の頼れる友、ヒバリとルーシェだ」

ヒバリ「アドルランの全てを知る女、ヒバリです。よろしくね、アベル様!」

ルーシェ「ルーシェ、です。よろしく、お願いします……」ペコリ

アベル「よろしく頼む。こちらは……」

ロウル「アベルさんの副官、ロウルです。以後お見知りおきを」

アーシャ「同じく、補佐を務めますアーシャです」

エリス「ヒバリさんは初めましてですね。アベル様のメイドのエリスと申します」

ルーシェ「よろしく、です……」

ヒバリ「うん、みんなもよろしくね!」

ヒバリ(……これが、獣耳。――可愛いじゃない!)

ヒバリ(なんだか撫でたい衝動に駆られるし、私も獣耳をつけたらアドルランももしかして!?)

ヒバリ(そしてこっちの子は……むむ、私に負けず劣らずの綺麗な黒髪。ま、負けてられるかぁ!)

ヒバリ(……で、この一番小さい子がアドルランを倒したっていう? そうは見えないけどなぁ……)

ルーシェ(ヒバリさん、あまりジロジロ見るの、失礼……)
552 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 17:28:43.66 ID:ZgATpUeE0
アドルラン「そして……」

エメリナ「カ、カイン様のメイドの、エメリナです!」ペコ!

カイン「……」

ロウル「え、ええ。エメリナさんもよろしくお願いします」

アーシャ「確かエリスちゃんのお友達だったわよね? よろしくお願いします」

エリス「エメリナさん、ようこそです。……カイン様も」

アベル「……しかし、兄様達が揃ってこの城塞を訪ねてくるとは何事ですか?」

アドルラン「ああ、以前エリス君に私が敗れた話をカインにしたのだがな。私の仇をとってくれるそうでな」

アベル「!?」

カイン「はは、そういうことだ。アベル、可愛い従者が傷物にされるのは辛いだろうが、これは兄さんの望みなんだ」

エリス「……」

カイン「断りは、しないよねぇ?」

アベル「……勿論です。用意を済ませますので、少々お待ちください」



――
553 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 17:29:34.11 ID:ZgATpUeE0
アベル「……それでアドルラン兄様、本当の目的はなんですか?」

アーシャ「こう言っては失礼ですけど……」

ロウル「今のエリスさんの相手をしたがる人なんて、よほどの戦闘狂ぐらいですよ? 変態と言っても過言じゃありません」

エリス「!?」ガーン

アベル「こらロウル! しかし実際、エリスの戦闘能力は俺の隊の中でも最も抜きんでています」

アドルラン「わかっているさ。だからこそ、エリス君に頼みたいのだ――カインの、弟の思い上がりを正して欲しい」

ヒバリ「ちょっとね……アドルランがかっこよく兵士纏め上げてる時に、カイン様勝手に帰ろうとしたのよ」

ヒバリ「そりゃ私よりは強いかもしれないけどさ、アドルランよりも弱い癖に僕は強者だーって聞かなくて」

ロウル「あれ、ヒバリさんは戦われないんですか?」

ヒバリ「あははは……元々、アドルランを支えたい一心だったから支援と回復に寄っちゃってね」

ルーシェ「ヒバリさん、働き者。他にも、色んな雑務で忙しいです。メイドのお仕事も、結構とられてる……」ムスッ

ヒバリ「ご、ごめんねルーシェ?」

ルーシェ「でも、忙しくて最近、鍛錬できてない……。代わりに、私は鍛錬がよくできる……補い合い」

エリス(ルーシェさん、少しだけ私に似ています……)

ルーシェ「とにかく、カイン様と、お話するにしても……あのプライド、邪魔」

アドルラン「そういうことだ。私が知る、高い実力と皇族への遠慮をしない公正さを持つ人物はエリス君しかいない」

アドルラン「私が完敗し、己の未熟さを知れたように、あいつにも同じく己の未熟さを知ってもらいたいのだ」

アドルラン「私が直接矯正できないのが情けないが、どうか頼まれてはくれないだろうか?」

エリス「……つまり、アドルラン様公認。合法的に、カイン様と――戦っていいんですね?」

アドルラン「ああ。カインはどうしてか自分の力を過信しているからな。私の時と同じく全力でやってもらいたい」

エリス「かしこまりました。そのお話、お受けします」

ルーシェ(……ヒバリさんと一緒に、回復準備しておこう。……カイン様の)
554 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 17:30:06.09 ID:ZgATpUeE0
アベル(……これはまた、妙なことになってきたな)

アベル(エリスの力は信じているが……むしろ兄の方が心配だ)

アベル(話を聞く限り、アドルラン兄様の従者二人は回復魔法が使えるらしい)

アベル(だが万が一を考えるとシアもいた方がいいか……?)



シアをカインの試合に立ち会わせますか?(アドルラン一行にシアの存在がばれます)

↓1〜3多数決(ついでにコンマ二桁判定)
555 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 17:36:08.14 ID:P6ZaSoMTo
一緒に行こ
556 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 17:44:32.50 ID:YpIGH5fn0
試合に立ち会わせる
557 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 17:45:37.39 ID:wswyX7F3O
連れてこう
558 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 18:46:16.72 ID:Sk20RVu0O
連れてかなきゃお兄ちゃん死んじゃう
559 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 21:05:15.69 ID:ZgATpUeE0
こんばんは
それでは先ほどの判定結果から再開していきます
560 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 21:06:09.49 ID:ZgATpUeE0
3連特殊判定結果

1エリス手心
14(大丈夫です、試合だとはわかっていますよ?)
※カインの試合の際、レベルが手心分引かれます
122−14=108

2カインのエリス警戒度
50(いつも通りやるだけさ。いつも通りにね)
※補正の増減はありません

3エメリナの抵抗度
39(これもカイン様のためなら、仕方がないかな……?)
※抵抗度が50を下回ったため、試合が滞りなく進みます

――

シアを同行させる

※シアの同行により、回復の使い手が増えました
 ヒバリ+ルーシェ+エリス+シアの計4人体制により、カインは試合で負傷しても即座に完治可能
 これにより、連続試合も可能となりました

――


アベル(……やはり念には念を入れておこう)

アベル(知り合いが増えてしまった以上、帝都の散策も含めてこれ以上シアの存在を隠すのも難しいしな)

アベル「アドルラン兄様、それともう一人会って欲しい女性がいるのですが……」

アドルラン「む?」



アベル「シア、出てきてくれるか?」


ガチャ


シア「ど、どうもです〜?」ヒョコ


アドルラン「アベル、彼女は?」

アベル「彼女は――」
561 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 21:07:43.14 ID:ZgATpUeE0
シア「初めまして〜。私、聖国のシアと申します〜」フカブカ

アドルラン「聖国!?」

シア「はい〜。以前危ないところをアベルさんに助けて頂きまして〜」

シア「何か恩返しが出来ればと、この城塞で住み込みでお手伝いをさせていただいてます〜」

シア(嘘は言ってませんし、大丈夫ですよね〜? 何のお手伝いかだけは秘密ですけど〜)

アドルラン「そうだったのか。私は帝国第一皇子アドルラン。弟が世話になったようで……」フカブカ

シア「だ、第一皇子様!? も、申し訳ありませんご無礼を〜!?」フカブカ

アドルラン「はははは! そう緊張なさるな。あまり私の立場は気にしないで大丈夫だぞ」

アベル「……兄様、申し訳ありませんがどうか父上達には内密に頂けると……」

アドルラン「なるほど、そういうことか。優しいお前らしいな。わかった、彼女のことはここ以外では口外しないと誓おう」

アドルラン「シア君、国としては対立してしまっているが……どうか、弟のことだけは信用し、安心してもらえるとありがたい」

シア「大丈夫ですよ〜。アベルさんのことは十分信用していますし、アドルラン様もいい人そうです〜」ポヤー

アドルラン「それはありがたい。……ヒバリ、ルーシェ。君たちもいいな?」

ヒバリ「勿論。そもそもカイン様の試合の件含めて、城塞内の出来事は口外する気はないから安心してね?」

ルーシェ「アベル様……優しい。誰でもなんでも分け隔てなく拾うの、アドルラン様に似てる……」

アドルラン「はははは! 私はアベル程ではないがな! ……ルーシェ、それは褒めてくれているんだよな?」

ルーシェ「もちろん、です。決して、人はともかく物はもう少し整理して欲しいとかは思ってないです、はい……」

アドルラン「そ、そろそろ行こうか! カインを待たせすぎるのもよくないからな!」

アベル「ええ。シアは回復魔法が使えますので、万が一も安心でしょう」

シア「頑張りますよ〜」


――
562 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 21:09:08.79 ID:ZgATpUeE0
――


【鍛錬場】


カイン「ふん……この僕を随分と待たせてくれたね?」

アドルラン「そういうなカイン。元は私のわがままだ」

エメリナ「カイン様……」

カイン「エメリナ、君も強者のなんたるかを見て学ぶといいさ」

エメリナ(カイン様……エリスさんの実力は普通じゃないんです……)

エメリナ(エリスさん……お願いします)ペコ

エリス(はい。勿論、最後の一線を越える気はありません。ですが――容赦はしません)ヒソヒソ

エメリナ(……ルーシェさん達も、よろしくお願いします)ペコ

ルーシェ(最善を尽くします……)ヒソヒソ


アベル「すまない、遅れたが俺も兄様の試合に立ち会わせて貰おう」

シア「か、回復のお手伝い頑張りますよ〜」トテトテ



カイン「アベルに――雌奴隷!?」ビク


エメリナ「!?」

アドルラン「!?」

ルーシェ「!?」

ヒバリ「!?」

エリス「!?」

アーシャ「!?」

ロウル「!?」




アベル(――ぬかったああぁぁぁぁぁぁ!?)

特殊判定
↓1〜2コンマ二桁
563 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 21:10:10.09 ID:ETt1X6OW0
564 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 21:10:26.30 ID:D0b7f6lDO
はい
565 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 21:10:34.10 ID:VDtzWk/N0
566 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 21:11:09.98 ID:YpIGH5fn0
これで両方とも高い方がよかったら……
567 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 21:15:03.68 ID:KJ8P8vAy0
>>566
だからお前は黙ってろ自己中野郎
お前の愚痴なぞ聞きたくねえんだよ
568 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 21:17:00.68 ID:ZgATpUeE0
とことんカインに厳しい、アドルラン
そしてシアさん再燃確定です

特殊判定結果

1アドルランのアベルへの不信感
09(またカインは女性をもののように扱って……)

2シアの羞恥心
30−10×2(イベントでの辱め回数)−10(好感度100)
=0(むしろ本当にそうなりたい……)


※エリス、アーシャ、ロウルは夜レベルがあまりにも低すぎるため、雌奴隷の意味を理解できないため、判定除外

――
569 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 21:17:51.56 ID:OpaTkrVoO
妹はいなかったからセーフセーフ(震え声)
570 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 21:18:33.05 ID:YpIGH5fn0
不幸中の幸い
571 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 21:19:29.75 ID:ZgATpUeE0
コンマ結果については、あまり誰かを責めるような真似はしないでいただけると助かります
こちらもコンマ結果でプロット粉々ですけど、それも楽しんでこその安価コンマスレですので
572 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 21:20:21.60 ID:YpIGH5fn0
すいません。気を付けます
573 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 21:21:55.78 ID:DMX6jbf50
どうせID変わったらまた暴れるよコイツ
前々から散々言われてるのに全然改善しない
574 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 21:24:21.38 ID:DPgn7VyrO
安価はともかくコンマは神だからな。
575 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 21:28:52.83 ID:ZgATpUeE0
――

アドルラン「こらカイン! また女性をそんな風に……!」

カイン「いや、兄さん違うんだ!? アベルの奴、本当に雌奴隷に――」

アドルラン「エリス君! 遠慮はいらない! 矯正項目が増えたようだからな!」



ルーシェ「め、雌奴隷……///」

ヒバリ「やーねカイン様ったら……」

ルーシェ「で、でも本当に……?」

ヒバリ「会ったばかりだけど、アベル様はそんな感じじゃないよ。カイン様の妄言じゃない?」



エリス&アーシャ&ロウル「「「め、雌奴隷……!?」」」

エリス&アーシャ&ロウル「「「ってなんですか?」」」キョトン


シア「――!?」


シア(え……もしかして、三人ともわからない……?)

シア(私だけが、意味をわかって、なりたがっている……///?)

シア「〜〜〜〜///」カァァ

ロウル「あ、シアさんはやっぱり知っているんですね!?」グイグイ

アーシャ「教えてください! また私達だけ知らないのは不公平です!」グイグイ

エリス「シアさん、試合が終わったら教えてくださいね!」グイグイ



シア(神よ……穢れた私をおゆるしくださいぃ……)



アベル(……よし、兄様はうまくかわせたようだ。これ以上状況が悪化する前に先に進もう)

アベル「エリス、そろそろ始めよう!」

エリス「は、はい!」


――
576 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 21:31:40.17 ID:ZgATpUeE0
――

エリス「それでは、カイン様――参ります」

カイン「ふふん、兄さんに勝ったこと、まぐれだと証明してあげよう」



――模擬戦開始!!!




【帝国軍】

カイン:レベル40

【スキル】
『全てを薙ぎ払う暴風』
敵の人数が自軍より多い時、
自軍の合計値を自身のレベル×敵軍人数に変えることができる
『気配探知の護風』
奇襲を無効化し、奇襲をしてきた者に劣勢を与える


VS


【アベル隊】

エリス:レベル108(手心あり)

【スキル】
『道を切り拓く剣』
戦闘時、常時補正+15。攻撃状態時にさらに補正+15
『速攻回復』
劣勢判定を受けた時、一度だけ発動
劣勢判定を無効化し、攻撃状態を維持したまま次の判定を行う
★『魔法剣・黒煌』
敵の所持する防御・回避系スキル効果全てを貫通し無効化する
577 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 21:32:36.96 ID:wswyX7F3O
あれ、これ手心まるで意味ないんじゃ……
578 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 21:34:26.96 ID:ZgATpUeE0
【状況・拮抗】

【攻撃状態】
カイン:レベル40


【攻撃状態】
エリス:レベル108
『道を切り拓く剣』補正+30
敵対感情184
※この試合に限り、1/10を補正に加える=補正+18

レベル差68=補正−60
スキル補正−48

合計補正:−108





―― 敗 北 確 定 ――


特殊判定コンマ二桁
↓1
579 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 21:34:38.81 ID:D0b7f6lDO
はい
580 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 21:35:51.73 ID:66SgVu7rO
判定するまでもなかった!
581 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 21:39:02.46 ID:wswyX7F3O
一周どころか二周分の大差で負けるのか……
582 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 21:44:46.15 ID:ZgATpUeE0
コンマ81

特殊判定結果

エリスのカイン滅多打ち:攻撃と回復を繰り返し、計81回の戦闘不能を与える

※戦闘不能回数分、カインのプライドからマイナスされます

――


カイン「さあ、どこからでも――」


エリス「せいっ!」ゴッ!

カイン「ぐはぁ!?」バキィ!

――劣勢!

カイン「な、なにが――」

エリス「せいっ! せいっ!」ゴッ! ゴッ!

――劣勢!

カイン「ぐふぅ……!?」ズザー…

――敗北……




ヒバリ「…………アドルランが敗けたって、よくわかったよ」ガタガタ

アドルラン「だ、だろう?」ガタガタ

アドルラン(エリス君、前よりもさらに腕前上がっているな……)

ルーシェ「……でもエリスさん、加減、してくれてる」

ヒバリ「あれで!?」

ルーシェ「とりあえず、まずカイン様回復……」タタタ

ヒバリ「あ、うんそうだね……」タタタ

シア「待ってください〜」トテトテ

エメリナ(……しばらく目をつむっておこう)
583 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 21:51:09.53 ID:ZOwJcQeoO
これお兄ちゃんしばらくエリスに対して『僕のそばに近寄るなぁぁぁぁぁ!!』になるんじゃないかこれ
584 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 21:52:52.66 ID:YpIGH5fn0
ここからまた判定かな?
585 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 21:58:22.37 ID:ZgATpUeE0
――

ルーシェ「ん……」ポヤァー

カイン「はぁ、はぁ……わ、悪い夢をみていたようだ……」

ヒバリ「カイン様、頼みますよー? 強者の姿、見せてくれるんですよね?」ポヤァー

カイン「ああ勿論だとも!」

――

カイン「行くぞ!」


――『全てを薙ぎ払う暴風』――


エリス「……上級風魔法」ゴォッ!


カイン「な――僕の風が打ち消され……!?」

エリス「せいっ! せいっ!! せいっ!!!」ゴンゴンゴン!!!

――劣勢!――劣勢!

カイン「ごふぅ……!?」ベシャア…

――敗北……

――

カイン「はっ!?」

シア「大丈夫ですか〜?」ポヤァー

ヒバリ「カイン様、手を抜き過ぎですって―」ポヤァー

ルーシェ「……傷は浅い。頑張って」

カイン「ふ、ふん。年下みたいだからね。ちょっとは花を持たせてやっているのさ」

――


カイン「少しはや――」

エリス「せい、や!」シュッ!

カイン「おぶっ!?」バターン

――劣勢!劣勢!敗北……


ルーシェ「おぉ……見事な投剣。あんなこともできるんだ……!」キラキラ

ヒバリ「ちょ、ルーシェ感動してないで急いで急いで」

ヒバリ「多分これ、最終的にカイン様が試合場に立ってる時間より回復に時間かかるやつだよ!」


――
586 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 22:13:54.39 ID:ZgATpUeE0
――――
―――
――



アベル(その後は、地獄のような光景だった)

アベル(かつて慕った兄が、俺がシア達を守るために死闘を演じた兄が……)


カイン「がっ!?」ドサッ…

カイン「ぎっ!?」ドゴォ!

カイン「ぐっ!?」ガシャーン!

カイン「げぇっ……!?」グシャア!

カイン「ごぉぉ……!?」グチャッ!

劣勢劣勢敗北! 劣勢劣勢敗北! 劣勢劣勢敗北! 劣勢劣勢敗北!
 劣勢劣勢敗北! 劣勢劣勢敗北! 劣勢劣勢敗北! 劣勢劣勢敗北!
劣勢劣勢敗北! 劣勢劣勢敗北! 劣勢――



アベル(あの手この手で、赤子の手を捻るように叩きつけられ、転がされて、悶えまわっている)

アベル(そしてそれをやっているのが、愛するエリスだというのがまたなんともいえない)


カイン「」ピクピク

ヒバリ「今回は4回地面を跳ねたね。新記録じゃない?」ポアァー

エリス「すみません、そちらまで飛ばしてしまって! お怪我はありませんか?」

シア「大丈夫ですよ〜」ポヤァー

エリス「あ、私も回復お手伝いしますね」ポヤァー


アベル(しばらくしてからはそのエリスは回復にまでまわる始末)

アベル(それは彼女に大した疲労も無い――兄カインが、その程度の相手でしかないという残酷な証明でもあった)


――


カイン「はぁ……はぁ……く、くそおおおおおぉぉぉぉぉ!」ヒュン!

エリス「……」パシッ

カイン「くっ!?」

エリス「しっ!」ドスゥ!

カイン「がふっ――!?」ドシャァ…


アベル(流石の兄も、この状況の異常さに気がついたらしい)

アベル(いや、50を超える回数を徹底的に叩きのめされたのだ。気がつかなければおかしい)

アベル(エメリナが止めに入るかと思ったが、彼女も兄には思うところがあったのだろう)


ルーシェ「エメリナさん、ハーブティー……」コト

エメリナ「あ、ありがとうございます」


アベル(隅っこの方で、惨劇を見ないようくつろいでいた)

アベル(そして、この恐ろしい光景が81回程繰り返され――)


―――
――

587 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 22:17:26.07 ID:ynTpkGDmO
世紀末スポーツアクションと化した兄さん
588 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 22:18:05.36 ID:Y5N6m1/NO
ジョインジョインエリスゥ
589 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 22:23:28.69 ID:ZgATpUeE0
カイン「く……」ドサッ…



エリス「ふぅ……流石に少し疲れました」

ヒバリ「こっちもだよー……」

ルーシェ「疲れた……」

シア「こんなに何度も回復したことないです〜……」


アドルラン「ふむ、彼女達も限界が近いし……流石にああもやられては流石のカインも堪えただろう」

アドルラン「ありがとうみんな! 一度そこで止めてもらって大丈夫だ!」

アベル(兄様、流石に81回は多すぎだったのでは……?)

エメリナ「カイン様、大丈夫かな……」

アベル「おそらくは生きてはいると思うが……」


エリス「ふぅ……」

アベル「お、お疲れエリス……その、大丈夫だったか?」

エリス「はい、問題ありません! こっそり試したことの無い技も試せましたし、私もいい経験になりました!」

アベル(さすがに兄に同情する)


(一応)皇族撃破ボーナス
↓1コンマ一桁
590 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 22:23:50.52 ID:ZCEPiCsf0
どう
591 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 22:24:39.70 ID:66SgVu7rO
592 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 22:33:55.30 ID:ZgATpUeE0
エリスレベル:122→124

――


エリス「しかし大切なのは私の経験ではありません」

エリス「肝心の、カイン様の心に響いたかです」

アドルラン「そうだな。私は一度の敗北で気が付けたが、強情な弟はこれぐらいしなくてはな。先程の雌奴隷発言を含め」

ヒバリ「いや、あーれだけやられてまだプライドが勝ったら本当にある意味凄いよ〜……?」

ルーシェ「とりあえず、もう一回回復……」ポヤァー



カイン「う、うぅ……」ムクリ

エメリナ「カイン様!」

カイン「ぼ、僕は……」

アドルラン「カイン……これでわかっただろう?」

アドルラン「世の中には、我々よりも強い者は存在する」

アドルラン「そして彼女は、強者だからと弱者を蔑ろにはしない」

アドルラン「彼女だけではない。アベルも、アーシャ君も、ロウル君も、シア君も」

アドルラン「みんな、恐らくお前よりも強者だが……お前と同じようなことは決してしないだろう」

アドルラン「カインよ、己が強者という驕り。そして弱者を魔法でいたぶる過ち。気が付けたか……?」


カイン「ぼ、僕は……」


特殊判定
↓1コンマ二桁
593 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 22:34:11.88 ID:UAcqUWCao
んん
594 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 22:35:20.99 ID:Y5N6m1/NO
ゾロった!ゾロったよお兄ちゃん!!
595 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 22:35:23.12 ID:ZgATpUeE0
えっ!?(白目)
596 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 22:35:26.64 ID:Hndo1LjoO
ゾロ目キタ━(゚∀゚)━!
597 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 22:35:52.17 ID:UAcqUWCao
わーい
598 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 22:38:22.09 ID:ZCEPiCsf0
二連ゾロww
599 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 22:40:31.70 ID:ZgATpUeE0
カインプライド
100-81=19
19−88=0以下(プライド木端微塵)

かつ……コンマ88

偶数ゾロ目により、カイン改心です(白目)

少々お待ちください……
600 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 22:41:17.38 ID:YpIGH5fn0
>>1のメンタルが心配になってきた…
ゾロ目が出すぎて
601 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 22:41:40.51 ID:lwQc+tk00
おれは しょうきに もどった!
602 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 22:42:26.25 ID:UAcqUWCao
でも兄さんいびりは続けます
603 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 22:46:53.40 ID:KEXTMZPI0
>>600
俺はお前の頭の中が心配だ
604 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 22:47:31.34 ID:ynTpkGDmO
アカンワニーサンが下手したらネーサンになってま……

あれ それはそれでアリじゃね(錯乱)
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/27(火) 22:50:19.30 ID:6bxkRu1lO
おいこれまさか改心してさらにお兄ちゃんまでエリスに惚れるんじゃなかろうな……だとしたらエリス魔性の女過ぎるぞこれ。
(そして、お兄ちゃん改心により下手したらお兄ちゃんからも良い感情を持たれなくなるかもしれないママン)
606 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 23:16:01.45 ID:ZgATpUeE0
――

カイン「僕は……僕は弱者だったっていうのか……?」

アドルラン「……少なくとも、ああも負かされては強者は名乗れまい。お前も私もな」

カイン「はは……そうだな、あんな滅茶苦茶な娘が相手じゃ兄さんも敗けるわけだ……」

エリス「……カイン様」

カイン「……!」ビクゥ!

エリス「私は……最初から今の力を持っていたわけではありませんし、少なくともこの帝国で私が勝てていない人もいます」

エリス「私も――昔はあなたよりも遥かに弱かったんですよ?」

カイン「なん、だって……!?」

エリス「お忘れですか? 私は――アベル様が暗黒街から生き延びたあの日。あなたが弱者とした子供の一人ですよ」

カイン「!!!」

ロウル「ちなみにもう一人は私ですよ。まぁ私はエリスさん程強くなれてはいませんが」

ロウル「――少なくとも今のカイン様相手なら、多少は有利に動ける自信はあります」

カイン「はは……憶えているさ……そうか、アベルが拾ってきた子供が、こんなに……」

カイン「あの時の恨みから、あそこまで滅茶苦茶な攻め方を……」

エリス「いえ、手加減はしてましたよ?」

ルーシェ「うん、エリスさん、ちょっとだけ速度落としてた……」

カイン「」

アドルラン(むぅ、エリス君でもやはり皇族に遠慮を……)

ヒバリ(いや、本気出したら殺しちゃうからじゃない……?)ヒソヒソ

アドルラン(……納得がいった)ヒソヒソ
607 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 23:16:57.56 ID:ZgATpUeE0
エリス「……正直な話を申します。確かに、カイン様に個人的な恨みはあります。私というより、アベル様への対応にですが」

エリス「ですが……ある人のおかげで、ギリギリ踏みとどまることができました」

カイン「ある人……?」

エリス「貴方もよく知る人――エメリナさんです」

カイン「!!」

エリス「私が思わずカイン様への怒りをぶつけてしまった時……それでもエメリナさんは貴方を庇ったんです」

エリス「たとえ誰が否定しようとも、自分だけはって……貴方への忠誠を示したんです」

カイン「エメリナ……君は……」

エメリナ「……はい。私は、誰が何と言おうとカイン様のお傍にいます」

カイン「はは……こんな、無様という言葉も生温い姿を晒した僕でも、かい……?」

エメリナ「強さなんて関係ありません! カイン様の気まぐれだったのかもしれないけど……!」

エメリナ「それでも、それでもカイン様が私を助けてくれたのは間違いない! そしてこんな私でも捨てずにいてくれている……!」

カイン「……!」

エリス「……カイン様。どうして、どうしてその優しさを……あの日、アベル様にも向けてくださらなかったんですか……!?」

エリス「そうすれば、アベル様はあの後も苦しまずに済んだかもしれない……! 傷つけあわずに済んだかもしれない……!」ポロポロ

カイン「そ、それは……。いやそれよりアベル、お前……」

アベル「…………兄様は、ちょっと自信家なところがあったが、実際に頭が良かった」

アベル「父から見向きもされなかった俺に、たとえどんな理由があったにせよ普通に話しかけ、知識を披露してくれたのは……兄様だ」

アベル「……尊敬する兄が尋問官などに変貌し、挙句いきなり攻撃されて罵倒されては……流石の俺も傷つくさ」

カイン「――っ」
608 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 23:39:35.95 ID:ZgATpUeE0
エメリナ「カイン様、教えてください!」

ルーシェ「アベル様とカイン様は、同じ時期に暗黒街に捨てられた……」

エリス「そしてそれが、兄弟の仲を引き裂いた……」

アドルラン「……そうだな。あの日から、お前はどこか変わってしまった」

アドルラン「カイン、頼む。何がお前をそこまで狂わせてしまったんだ?」

カイン「それは……」

――

※ゾロ目のため無条件成功

――


カイン「あの日……父上と母上から、寝室を変えるように言われたんだ」

カイン「兄さんが外泊するから、代わりに兄さんの部屋を使えって……」

アドルラン「――っ!?」

カイン「兄さんのベッドは……僕の部屋のベッドよりももっと柔らかかった」

カイン「子供ながらに、無邪気に跳んで遊んでしまった。兄様の無駄に多い私物を色々眺めたのも憶えている」

カイン「それが……僕が最後に見た、はっきりと色づいた世界だ」

カイン「ぐっすり眠ってしまった僕は……その夜、何者かに襲われて――視力を奪われた」

カイン「侵入者が何かを言っていた気がするけど、当時の僕は視えない不安と痛みで叫び続けてよく聞き取れなかった」

アドルラン「……!」

カイン「その後、親衛隊がすぐに侵入者を始末したみたいだけど……」

カイン「それからほとんど経たないうちに、僕はアベルと共に暗黒街に打ち捨てられたんだ……」

カイン「突然のことに心細くて、何も信用できなくて……アベルを攻撃して、逃げ出して……」

カイン「その後は必死だった。残飯を貪り、這いずりまわって、生き延びて……」

カイン「運よく魔導書を拾えた時だったかな。魔力のこもった文字なら、僕でも読めるとわかった」

カイン「後は簡単さ。魔法を鍛えて、音で判断が難しい多数を葬れるように改良して――暗黒街の弱者を蹴散らした」

カイン「一人で、生き延びられる力を手に入れ、そして城に帰ったら……父上から褒められて、尋問官の役職ももらったのさ……」
609 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 23:55:15.97 ID:ZgATpUeE0
アドルラン「すまん……カイン!」ガバッ!

カイン「に、兄さん!?」

アドルラン「その日……私は外泊などしていない……!」

アベル「な!?」

カイン「そんな!? どういうことだ!?」

アドルラン「私もあの日、父上と母上に言われたよ……寝室を変えるように」

アドルラン「……カインが外泊するから、カインの部屋を使え、とな……」

カイン「!?」

ヒバリ「待って、それじゃあ……」

カイン「はは……なんだ、そんなことだったのか……僕は――兄さんの身代わりに使われたのか」

アドルラン「カイン……!」

カイン「いやそれとも、都合よく出来損ないの僕を殺そうとしたのかな……?」

カイン「本当は……僕だってわかっていたさ。父上の関心は僕にも向いていなかった……」

カイン「母上も……こんな偽りの強者を持ち上げてたんだ。あの愛情も、偽物だったのか……」

カイン「はははは……! こいつは傑作だよ! 僕は誰からも必要とされていなかった!」

カイン「それに気がつかず、いい様に持ち上げられて、強者になったつもりでいて……結果は僕が馬鹿にしてた弱者にぼろ負けだ!」

カイン「はははは! なぁ、アベル……笑ってくれよ、この兄を……」


アベル「……」
610 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/27(火) 23:59:44.92 ID:ZgATpUeE0
中途半端なところですが、本日はここまで
本当、ゾロ目チケットいらなかったんじゃないかな?

なおあまりにゾロ目が飛び交うのでもうばらしますが、これでも途中からゾロ目は確定で良イベにはしなくなってるんです
アベル隊や皇族メンバーの重要な判定(スキル獲得含む)が偶数ゾロ、それ以外は奇数ゾロが最良です
まあ綺麗にエリスとカインは偶数ゾロ、ルーシェは奇数ゾロ出したりしてるから、全く意味がないんですけどね!

最後に、もう改心は確定してしましましたが、アベルよりカインにかける言葉を↓1〜3で
本日もありがとうございました!
611 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/28(水) 00:06:23.68 ID:8HePguaSO
おつおつ。お兄ちゃんフルボッコかと思ったらまさかのお兄ちゃん救済だったでござる。

『兄様が弱者であるように、俺も同じ弱者です。だから……兄様と俺は分かり合うことが出来るはずです』
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/28(水) 00:30:20.10 ID:7FED6zl8O
おつおつ
コンマに嫌われ続けたお兄ちゃん、初めてにして一番重要な場面でゾロ目とか感涙ものだわ

『人はあやまちを正せます。それにできるならば、強い弱い関係なく兄様とは昔の関係に戻りたいと思います』
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/28(水) 17:59:56.92 ID:iEVfRV+qO
『アドルラン兄様や妹達、そして自分には兄様が必要です。』
614 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/28(水) 22:55:04.58 ID:JbwK6zEZ0
こんばんはー
ちょっと遅くなってしまいましたが、行けるところまで
とはいえカインパートを投下してぎりぎり次の判定に行けるかどうかかな?
615 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/28(水) 22:55:44.45 ID:JbwK6zEZ0
アベル「……兄様、それは違う」

カイン「何が違うんだ。こんな――」

アベル「少なくとも、フィーアにキアラ、そして俺は――兄様を必要としている」

カイン「……!?」

アドルラン「ははは、酷いぞアベル。私だけ除け者にするな」

アドルラン「カインよ。確かに、お前のこれまでの行いは決して無視できるものではない」

アベル「だが人は過ちを正せる。それに兄様、俺も決して強者ではない。弱者の部類だろう」

アベル「あの暗黒街で学んだのは……人は一人では限界があるということ。だからこそ、皆で助け合う」

カイン「そうか、お前は僕とは逆の答えに行きついていたか……」

アベル「だから兄様――強者とか弱者とか、そんなことは関係なく……また昔のようにやり直しませんか?」

カイン「ははは……本当にお前は変わらないな。どこまでも甘い……」

カイン「今更そんな都合のいい話が、僕がお前達とまた一緒だなんて……」

アドルラン「やれやれ、お前は強情なくせに、妙なところで心が脆いな」

アドルラン「アベルがいいと言っているのだ。そして私も、きっとキアラもフィーアもな」

アドルラン「もうプライドなんて砕け散っただろう? あとはお前が手を伸ばすだけだ」

アベル「ええ、その通り」

カイン「兄さん……アベル……」フルフル
616 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/28(水) 22:56:40.71 ID:JbwK6zEZ0
カイン「だけど、僕は今まで……それにこんな弱者……」

アドルラン「ええい! いつまでそんなものに拘っているつもりだ!」

アドルラン「私は幼い頃はそれこそお前の言う弱者の中の底辺だったのだぞ!」

アドルラン「まずは変わろうという気持ちを持て、カイン!」

アベル「俺も兄様の言う弱者だ。今も昔もな」

アドルラン「あとはそうだな……うん、友を作れ! お互いを支えあう友を!」

アドルラン「私が駄目な頃、支えてくれたのはヒバリだ。共に勉学に励み、競い合う素晴らしい時間だぞ」

ヒバリ「や、やだアドルランったらも〜! 私との時間が素晴らしいものなら、夜だってぇ〜……」

アドルラン「アベルも、経験があるだろう?」

ルーシェ(……ヒバリさん、頑張ろうね……)

アベル「ええ。俺の場合はエリスとロウルが支えてくれて……軍学校ではアーシャの世話になりっぱなしだった」

アーシャ「あらあら、私の方こそアベルには色々と助けられましたよ?」

ヒバリ「え? 二人って学友だったの?」

アーシャ「ええ。これでも通っていた学校ではお互い競い合っていい成績出してたんですよ?」

アベル「……ほぼほぼ俺の負け越しだったけどな。しかし、有意義な時間だったのは間違いないな」

ヒバリ「ね、ねえアベル様? アーシャに感謝してる?」

アベル「それは当然だろう。軍学校時代は勿論だが、今も食生活や資金のやり繰りは頼りっぱなしだしな」

アベル「正直、頭があがらないよ」

ロウル「それは私達も同じくですねー。私とエリスさんだけじゃ、アベルさん支えきれません……」

ロウル「というかアベルさんがもっとしっかりすればいいんですよ!」

アベル「すまない!?」

アーシャ「ふふ、大丈夫。ちゃんとアベルが頑張っているの、私は見ていますから」

アドルラン「ははは、仲がいいなみんな!」
617 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/28(水) 22:57:29.71 ID:JbwK6zEZ0
ヒバリ(むむむ……黒髪美人の学友、私と似てるのに私とアドルランより親しげな感じがする……)

ヒバリ(今度ちょっとアーシャにコツかなんか聞いてみようかな……?)

カイン「……すごいな、アベル」

アベル「?」

カイン「いや、普通に部下に叱られたり、名前呼びだったり……」

アーシャ「あ……ついいつもの癖でアドルラン様達の前で……」

アドルラン「はははは! 別に気にしなくていいぞ! アベルも気にしてないだろう?」

アベル「ええ、むしろ居心地がいいですよ。あとカイン兄様、彼女達は部下ではなく友であり家族です」

アドルラン「私もだ。ヒバリとは親友だからな。堅苦しいのは性に合わん」

アドルラン「……ルーシェも普段は大人しいんだが、たまに遠慮のない小言を言うしな」

ルーシェ「アドルラン様、小言じゃなくて、提言」

カイン「……僕も……、そういう存在がいれば、今とは違う道を歩んでいたのかな……」

アベル「兄様、それなら今から歩み直せばいいだけです」

アドルラン「家族は、友とも言えるだろう?」

カイン「あ……」オドオド

アドルラン「やれやれ、まだ駄目か? なら仕方がない――エリス君!」

カイン「ひぃ!?」ビクッ

エリス「は、はい!?」




アドルラン「私とも今一度、徹底的に鍛錬して欲しい! 徹底的に、遠慮なくだ!」


618 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/28(水) 22:58:58.24 ID:JbwK6zEZ0
カイン「!?」

エリス「い、いえしかし……!?」

アドルラン「構わない! さっきと同じくらいでだ!」

エリス「か、かしこまりました!?」

カイン「に、兄さん何を考えているんだ!?」


――


エリス「せいっ、せいっ、せーいっ!」ガンゴンガン!

アドルラン「こ、この程度――ぐっはぁ!?」ヒュー…グシャア!

――敗北……


ヒバリ「ア、アドルラーン!?」

ルーシェ「……生で見ると、やっぱり凄い」キラキラ


エリス「あ、あのアドルラン様……」アセアセ

アドルラン「まだまだぁ!」


アドルラン「ぐわああああぁぁぁぁ……」ゴロゴロゴロ!

――敗北……

アドルラン「ぬおおおぉぉぉぉ!?」ガシャーン!

――敗北……


カイン「お、おいアベル止めてくれ! というより普通に僕以外にも容赦ないな!?」

アベル「……俺も前に至近距離で三連魔法を使われたことがあります」

カイン「皇子全員に牙剥いてるのか!? メイドなのに!?」


アドルラン「ごふ……ち、力の差がさらに広がっている……もっと、鍛えねば……」ピクピク

ヒバリ「アドルラン、あの子はやめとこう。一歩一歩、身の丈にあった人を相手にしよう!?」アセアセ

カイン「本当に兄さんすら手も足もでないのか……」

アドルラン「ふふ、どうだカイン……?」

アドルラン「私も、お前と同じ相手に転がされる、同じ弱者だ」

カイン「!!」

アドルラン「これでもう、お前が私達を拒む理由も無くなっただろう?」

カイン「にい、さん……」
619 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/28(水) 22:59:58.55 ID:JbwK6zEZ0
アベル「やれやれ、無茶をする人だ……だが、その通りだ」

アベル「それとも兄様、俺もエリスに……転がされた方がいいのか……?」

カイン「い、いやそれはいい……」

カイン「しかしその彼女が……」

エリス「……ふぅ」

エリス「カイン様。先程も言った通り、私の貴方への怒りはアベル様への対応です」

エリス「ここで私が怒りのままに刃を向けるとすれば、それはアベル様とアドルラン様の想いを無碍にすることですよ?」

カイン「……君たちは?」

ロウル「まあ、私はアベルさんがいいって言うなら別にいいですよ?」

アーシャ「私もです。アベル達以外の人に対しては……カイン様自らが、接し方を考えるべきとは思いますが」

ヒバリ「私としてはアドルランとは仲良くして欲しいかな。結構、カイン様の行動に悩んでたんだからね?」

ルーシェ「うんうん……」

カイン「…………」

カイン「兄さん、アベル……」

アドルラン「なんだ、弟よ?」

アベル「兄様、もう少し前のように自信満々で喋ってもいいんですよ?」

カイン「っ、どうしようもない弟で、兄かもしれないけれど……」



カイン「……また――昔みたいな関係に、戻っていいのかな……?」



アベル「ふ……」

アドルラン「はははは! だからさっきからそう言っているというのに! 本当にどうしようもない弟だな!」バシバシ!


カイン「あ、ありがと、う……!」ボロボロ…


――カインが改心しました――
620 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/28(水) 23:20:56.11 ID:JbwK6zEZ0
――



アドルラン「さて、色々あったが……また、家族の思い出を作り直していこうではないか」

アドルラン「失った時間の分、濃密な思い出をな……」

カイン「兄さん……」

アドルラン「とりあえずまずは、カインの友を探すか!」

カイン「兄さん!?」

アベル「兄様はさっき見ていて思いましたが、皇子としてのプライドが高すぎましたからね」

アベル「俺を見て欲しい。皇子なんて身分は全く気にしない」

アドルラン「ふうむ、高すぎるプライドが邪魔をして、学校で友も作ってこなかったのだな……」

ルーシェ「……カイン様、ぼっち?」

カイン「おい!? メイドは僕の身体か心を痛めつけるのが趣味なのか!?」

アベル「……兄様、そこまで言ってまだ気がつかないですか?」

カイン「え?」

アドルラン「いるじゃないか。そんなお前でも、ずっとついてきてくれた子が」

エリス「私達に、カイン様も優しさを持っているということを教えてくれた方が」

カイン「あ……」


エメリナ「……///」
621 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/28(水) 23:21:41.91 ID:JbwK6zEZ0
カイン「エメリナ……」

エメリナ「はい、ここに……」

アドルラン「まあすぐに友を作れと言っても、お前の性格では難しいかもしれないからな」

アドルラン「まずはお前が気がついていなかっただけで、お前を支えてくれていた彼女ともっと仲良くなることから始めよう」

カイン「エメリナ、僕は……」

エメリナ「いいんですカイン様。何も言わないで……」

エリス「……本当に、もっとエメリナさんを大切にしてあげてくださいよ?」

ルーシェ「ちなみにエメリナさん……鍛錬も頑張っているみたい。多分――カイン様と互角、です」

カイン「!?」

エメリナ「い、いえそんなことは!?」

カイン「いや、いいんだ。そうか……ずっと、ただの弱者だと思ってたのになぁ……」

カイン「僕みたいに怠けず、ずっと頑張ってたのか……はは、本当に駄目な主人だな」

エメリナ「カイン様……」

カイン「なぁ、エメリナ。君さえよければ……君も、もっと僕に遠慮なくなんでも言ってくれ」

カイン「もう、強者だからとか、弱者だからとか言わないからさ……兄さんやアベルのメイドみたいに、ぶつかってきてくれないか?」

カイン「そうすれば、僕もきっと……変われると思うんだ」

エメリナ「カ、カイン様ぁ……!」ジーン…

アドルラン(メイドがぶつかってくるものという認識だけは、間違っているのだがな……)

アベル(こう思うのは不味いかもしれないが、兄様に限らず俺達全員が駄目な主人なのではなかろうか?)

エメリナ「あの、カイン様?」

カイン「なんだいエメリナ?」

エメリナ「実は、ずっと言いたかったことがあったのですが……」

カイン「ああ、構わないよ。なんでも言って来い。今なら罵倒も平気で受け止められるだろう」

エメリナ「で、では――」




エメリナ「できればカイン様と×××、××××××、して××! ×××××××とか××××もしてみたくて練習してて!」

エメリナ「あとあと、××××××××××××××××××××××××××××××!!!」




一同「」





エメリナ「……あれ?」


――
622 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/28(水) 23:22:36.64 ID:BVmGJhso0
でも、アベルの三人娘は理解できないんだろうなぁ。多分
623 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/28(水) 23:24:27.99 ID:Fd5Nitp3O
妹いたら改心がさらに感動のイベントになってたけど、やっぱいなくてセーフだった(白目)
624 : ◆gEU9La026k [saga]:2018/11/28(水) 23:37:53.66 ID:JbwK6zEZ0
――


アドルラン「で、では私達は部下も待たせているために先に失礼するが……」

アドルラン「カイン――さっきの件に関しては今度ゆっくりと話がある」

カイン「ま、待ってくれ兄さん!? あれは僕のせいじゃない!?」

ヒバリ「いやー……凄いね、カイン様」

ヒバリ(アドルランにも有効な手段かもしれないわ……)

ルーシェ「……」

ルーシェ(これは濡れ衣だけど、エメリナさんがアドルラン様に怒られるのも困るし、黙っておこう……)

アドルラン「ではな諸君、また会おう!」


――


ロウル「……で、カイン様は戻られなくて大丈夫なんですか?」

カイン「いや、さっき散々にやられたからね。正直、身体の節々が痛くてあまり動きたくない」

アーシャ「回復魔法も、万能ではありませんからね」

エリス「流石にやり過ぎでしたでしょうか?」

カイン「やり過ぎだよ!? 僕に腹を立てるのはわかるが、途中から僕を玩具にしてなかったか君は!?」

アベル(流石兄様、技の実験台にされたことに気がついている……)

カイン「まったくなんなんだ……」

カイン「はぁ……無駄に肩肘張らなくていいっていうのは――確かに随分と楽でいいものかもしれないけど」

カイン「その状況で改めて気配を探れば、アベル……お前の部下――いや友の力はなんだ?」

カイン「何故かさっきから突然黙ってしまった雌――」

シア「カイン様〜? 私の名前は〜、シアと申します〜。復唱お願いしますよ〜?」グリグリ

カイン「シ、シアもおそらくかなりの魔力を持つだろう……」

カイン(こいつ、いつの間に詠唱を……というよりもこれは岩槍か!? 雌奴隷に脅迫されているのか!?)

アベル(ああ、雌奴隷と兄に呼ばれたくなくて息を殺していたのか……)

アベル(しかしこれは……)

カイン「お前の部隊は少数だ。しかし、この力は……僕とは違う、本当の強者のもの」

カイン「アベル、何か考えているのか……?」

アベル「……」


カインにアベルの野心を話すか否か

↓1〜3多数決

625 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/28(水) 23:40:39.85 ID:pWq99sD60
改心したし話す
626 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/28(水) 23:41:37.65 ID:BVmGJhso0
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