とある妄想科学の猟奇殺人(ニュージェネレーション)

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65 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/23(日) 00:34:01.20 ID:KNZOoLgc0
>>64
右手とか非実在青少女とか。だがそれがいい

書いてく
66 :9月24日 [saga]:2018/12/23(日) 00:35:45.72 ID:KNZOoLgc0
9月24日、朝。

『とうまが帰ってこない』。
そうあのシスターから連絡を受け、それを受けた小萌から連絡を受けた。

上条当麻が行方不明。別段に驚くようなことではなかった。
これまでもそういうことはままあった。
大抵は何故か傷を負って帰ってくるのだが……。

「……また、ね」

吹寄制理がテレビを見ながらぽつりと呟いた。
そう、また――――だ。

テレビはどの番組もしきりに変死体の発見を報道していた。
ただの変死体、ただの事件ならここまでにはならない。
全ては、今回の事件がこれまでに起きた二件の猟奇殺人と結び付けられているからだ。

「……また。だね」

姫神が吹寄の家に泊まりに来て、はしゃいで。
しかしこのニュースを知ってからはもうそんな空気はどこかへと消えてしまっていた。

これは第三の事件だ。

皆が口を揃えてそう言う。実際、姫神だってそう思っている。
どこぞの誰かから拡散された情報。もうネットに広まってしまっているが、その死体の状況は異常だった。
『露出橋』、『ヴァンパイ屋』と呼ばれる先の二つの事件と切り離して考える方が不自然なくらいに。
67 :9月24日 [saga]:2018/12/23(日) 00:37:31.36 ID:KNZOoLgc0
「……上条は、どこで何してるのかしら。まさか、まさかね」

「…………」

そんなことないから安心して、とは言えなかった。
あり得るのだ、十分に。

もしそうだとするなら……。
決めつけるのは早計だ。

だが、そうでなくても問題はある。
ちらりと近くにいる友人の顔を見てみる。

「…………」

悲しげな、悩ましげな、不安げな、怒っているような、何とも言えない顔。
分かっている。姫神には分かっているのだ。

まだ転校してそう日が経っているとは言えない姫神。
クラスメイトは皆温かかったが、その中でも真っ先に声をかけてくれたのがこの吹寄制理という人だった。

霧ヶ丘女学院という名門校からの転校。転校先はレベル3すらほとんどいない、お世辞にもレベルの高いとは言えない学校。
誰が考えても何かあったのは分かっただろう。

しかし、吹寄はただの一言もそのことについて追及はしてこなかった。
おそらく彼女とて本心では気にはなっていたのだろう。
それでも言葉にも態度にもそれを出さなかった。転校したての姫神を刺激せず、一刻も早く溶け込めるように。

(……嬉しかった)

事情が事情だけに、人に話したいものではなかった。
それに話そうとしたところであまりに突拍子のないものになってしまう。

彼女は他の人間にもそれとなく姫神の事情については踏み込まないよう誘導していたように思う。
もしかしたら吹寄がしなくても他の誰かがしていたかもしれない。それでも、姫神にとってそれをしてくれたのは吹寄なのだ。

だからこそ、姫神には分かっている。
吹寄制理にこんな顔をさせているものの正体を。
彼女は、ただ……。
68 :9月24日 [saga]:2018/12/23(日) 00:38:30.42 ID:KNZOoLgc0




「……間違いない」

一人の人間がそれを前にして誰に言うでもなく呟いた。
その声は確信を得た物言いだった。

その人間は異様な……というより、独特の雰囲気を纏っていた。
どこか普通の人間と違う。顔立ちも服装も特別異常というわけではないのだが、確かに違っていた。
ただ、それは普通の人間なら気付かない程度のものかもしれなかった。

静かに部屋の中を歩き、外へ出る。
もう一度手にしたポケコンでそれを確認した。

「これで三人目――――二人目の時点で分かってはいたが」

もう用済みだと言わんばかりに、そのデータを消去する。
データの復元はおろか、データが存在した痕跡も受信した痕跡も確認できぬよう完璧に抹消する。

ポケコンをポケットにしまい込み、息を吐く。
何が楽しいのか、僅かに口の端を釣り上げて結論した。

「……確定、か」




69 :9月24日 [saga]:2018/12/23(日) 00:39:58.22 ID:KNZOoLgc0
「本当に第三の事件が起きるとはな……」

全くの予想外というわけではなかった。
世間ではまだ続くという風潮が一般的になっていたし、黄泉川もその懸念は抱いていた。

しかし……この事件は一体いつまで続く?
第三の事件が起きた今、第四の事件ではどんな殺し方なのか楽しみ、などと不謹慎極まりない発言をする者もいる。

ネットは匿名だ。だが、匿名は何を言っても良いという免罪符ではない。
犯罪予告の類ではないから書き込みした人間を見つけて拘束、というわけにはいかないが、いくらなんでも言って良いことと悪いことの区別をもう少しつけるべきだ。

被害者の苦しみや恐怖、その友人知人遺族の悲しみと怒りを思えば、到底容認できる発言ではない。
教師としていかがなものかとは思うが、匿名をいいことに好き勝手ぬかすとは見下げ果てたヤツだと思うのを止められなかった。

しかし、何よりも許せないのは当然ながら三つもの事件を起こした犯人だ。
依然として犯人の正体はおろか、その手がかりさえ掴めていない。
通報者である上条当麻からも、有力な情報は一つしか得られなかった。

(もし手がかりになり得るものがあるとしたら……)

「黄泉川さん!!」

考えに耽っていると、鉄装綴里から声をかけられた。
警備員。黄泉川と同じく、今回の捜査チームへと加わった。
70 :9月24日 [saga]:2018/12/23(日) 00:40:38.83 ID:KNZOoLgc0
「鉄装か。どうじゃん、あっちの調子は?」

「駄目です。被害者との関係性は分かったんですが、それだけで……」

「最大の謎はそのままで、犯人に繋がるような情報もなしってことか……」

「はい。とても嘘をついているようには見えないんですけどね」

「それについては同感じゃん。わざわざ検査にかけたり読心能力者を用意させる必要はなさそうじゃん。
そこまでしなくても問題点は既に分かっているわけだしな」

ゆっくりと廊下を歩いていき、目的の部屋の前で止まる。
本当に、どうしたものか。全くただでさえ大覇星祭の真っただ中で忙しいっていうのに、と心の中で悪態をつく。

(……あるとしたら、こいつだけなんだが……)

その部屋で顔を伏せているのはピンクの髪をした少女。
別に黙秘しているわけじゃない。名前も被害者との関係性も分かった。なのに。

その時、黄泉川のポケコンから呼び出し音が鳴った。
上司と言える人物からの連絡。近くの人のいない場所へ移動してから、黄泉川は通話に応じた。

「はい――――」
71 :9月24日 [saga]:2018/12/23(日) 00:43:00.51 ID:KNZOoLgc0
9月24日、深夜。

俺は未だに眠りにつけずにいた。
簡単に眠るには、嫌なものを見過ぎた。
第三学区に行って、セミナーを受けて、帰りに……。

「……っ!!」

あの光景を思い出すと、激しい嫌悪感に押し潰されそうになる。
取り調べを担当した黄泉川先生によれば……というより、話し声を偶然盗み聞いただけだが、想像以上だった。

肩から一本の腕、股から一本の足。それは間違いなかった。
でも俺は冷静じゃなかったようで、気付かなかった。

肩と股に固定されていた手足は、被害者本人のものだったらしい。
つまり俺が思ったように、被害者を殺してから別人の手足をつけたんじゃなかった。

被害者の手足を切断し、その切り落とした手足を肩と股に固定して、『別人の手足を被害者の切断面に合わせて』固定したんだ。
そういう風に、『飾り付け』をした。

(なん……なん、だよ……っ!!)

凄まじいほどの嫌悪感が収まらない。
あの妹達の時のようなグロテスクさはなかった。
内臓が散乱していたり、得体の知れない物体が壁や地面に張り付いていたわけでもない。

ただ、だからこそ。前に感じたように、だからこそ恐ろしかった。
バラバラにしたりぐちゃぐちゃにするんじゃない。まるで芸術作品のように一つの形に仕立て上げている。
狂ってる。改めてそう思う。まさか、俺がその第一発見者になるとは思いもしなかったが……。
72 :9月24日 [saga]:2018/12/23(日) 00:44:01.64 ID:KNZOoLgc0
(……いや。正確には俺は第一発見者じゃない、か)

あのピンクの髪をした女。
結局あいつは一体何者なんだ。
事件の犯人。少なくとも最重要参考人ではあるだろう。

ゆっくりと身を起こしてリビングへ行き、冷蔵庫から水を取り出して一口飲む。
流石にドクペだのスコールだのといった気分ではなかった。
インデックスは俺がベッドに寝かせたままの姿勢で静かに寝入っていた。

(……ったく、無理しやがって)

取り調べを終えた俺は、警備員の運転する車で寮まで返された。
ようやく帰宅した時にはインデックスは机に突っ伏して寝てしまっていた。

その様子を見るに、ずっと俺の帰宅を待っていたんだと思う。待っているつもりだった。
ところが、途中で気付かない内に寝てしまったんだろう。

その姿を見て、俺はようやく連絡をしていなかったことを思い出した。
無理もないと自分で思う。あんな現場を見て、警備員の取り調べを受けてととてもゆっくりしている時間なんてなかった。

(心配、かけちまったな)

起きたら謝ろう。
そう思い、俺は再び眠る努力を始めた。
73 :9月24日 [saga]:2018/12/23(日) 00:57:35.36 ID:KNZOoLgc0
事件まとめ


第一の事件。9月7日、『露出橋』。
被害者は高柳桃寧、20歳。女性。ニコニヤ動画の歌ってみたの歌い手で、アニメソングのコピーバンドのボーカルを務めていた。
現場は第三学区。左腕と右足を付け根から切断され、片手片足となっていた。
また衣類は一切着用しておらず、全裸の状態で隣接するビルとビルの屋上を繋ぐように死体が固定されていた。

つまり、全裸の状態で、隣接するビルとビルの間に架かる人間の橋となっていた。
実際に蟻がこの死体を通って隣のビルへ渡っていたらしい。
このことから『露出橋』の名がついた。


第二の事件。9月19日、『ヴァンパイ屋』。
被害者は枝垂桜学園に通っていた弓箭猟虎、17歳。女性。
現場は第二十一学区。駅の公衆トイレで発見された。
発見当時、遺体は血液を全て抜かれており、緑色に変色したミイラのような状態だったという。

また遺体のあった個室の床には、被害者の血液がなみなみと入った盃が足の置き場もないほど所狭しと並べられていた。
全身を血抜きされ、血液を全て失っていた様子から『ヴァンパイ屋』の名がついた。


第三の事件。9月23日、『五体過満足』。
被害者は大谷悠馬、21歳。男性。これまでは女性のみを狙っているのではという声もあったが、第三の事件を以って否定された。
現場は第三学区。第一の事件のように右手と左足を付け根から切断され、それぞれ肩と股に強引に固定され三本目の手足とされていた。
失った手足の切断面に合わせ、別人の手足がとりつけられていた。

手足が三本ずつ、合計六本。
このことから『五体過満足』の名がついた。
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2018/12/23(日) 00:59:54.07 ID:KNZOoLgc0
ここまで
カオスチャイルドのアニメ化早くしないかなぁ(遠い目)
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/23(日) 22:10:50.59 ID:iaIFPRYG0
某委員会「ダメです」
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