このスレッドは1000レスを超えています。もう書き込みはできません。次スレを建ててください

とあるシリーズ(禁書目録&超電磁砲)SS雑談スレpart20

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

820 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/09/22(日) 22:54:22.15 ID:3OJgtAFD0
 御・坂・美・琴・は・絶・対・に・そ・ん・な・こ・と・を・し・よ・う・と・は・思・っ・て・い・な・い・。
 
 つまり、御坂にその行為を行わせたのは、『御坂美琴』という全ではなく……。
 
 
「………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………ぁ」
 
 
 
 
 
 
       目の前の 
                                死体から
                         呻き声
  が
          聴
                      こ
                                     え
             た
 
 
 
「――――――――――――――――ッッッッッ!!!!!」
 
 直感的に5メートルほどの距離をとった。
 まったくもって意味が解らなかった。
 これだけ壊して、解ばらして、崩して、殺したのに。
 それでもまだ生きているんなんて、
 しぶといとか生き汚いとかそんなレベルじゃない。
 不死か?こいつは?
 そう思わずにはいられないほどに異常だった。
 どれだけの怪我を負っていると思っているのだ。もはや能力だって満足に使えないはずだ。
なのに、なのに、だというのに、
 まだ生きているなんて。
 まだ、生きることが出来るなんて。
 いや、もちろん生き残れはしないだろう。一方通行アクセラレータの怪我の具合から言ってどう考えても絶対に死ぬ。それは確定的に絶対的だ。だけど、それを言ったらもう死んでいないとおかしい。今現在の時間軸の段階で生命活動を停止していないとおかしい。
 にもかかわらず生きている。その事実自体が絶対にありえない『もしも』を考えさせて、御坂の警戒心を誘った。
(……落ち着け)
 死んでいないだけだ。
 死んでいないだけ。
 生きているだけだ。
 生きているだけ。
 何も心配する必要はない。何も警戒する必要はない。もう一方通行アクセラレータは立ち上がれない。動けない。攻撃できない。復活できない。『もしも』は無い。そんな可能性はない。絶無皆無零空虚無。不安を覚える必要はない。
 だから落ち着け。
 もう一度ちかづいて、今度こそ確実に殺せ。
 殺せ。殺害しろ。抹殺しろ。
「ふ―――――――ぅ――――――」
 一歩一歩警戒を怠らずに御坂は歩を進めた。身に宿したはずの狂気はいつの間にか薄れ、瞳は正気の色を灯していた。
 故に、御坂は確かな理性に操られながら一方通行アクセラレータのそばに行き、今度こそという思いを掲げる。
 手に漆黒の剣を持ち、心を純白の悪に染め、5メートルの距離をゼロにまで詰める。
 
「………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………」
「………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………」
 
 視線が、交わり、
 
 
 
 一方通行アクセラレータがわずかに笑っ自嘲した。
 
821 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/09/22(日) 22:54:53.11 ID:3OJgtAFD0
https://syosetu.org/novel/56774/98.html
これにて御坂美琴VS一方通行終結。


御坂美琴と一方通行J 後悔

 この場面で、この絶望的な場面で一方通行アクセラレータが笑ったのは何かがおかしかったからでは無い。その笑いは自嘲であり、嘲笑であり、憐憫であり、悔恨であり、そして何よりも憐みだった。
 だって、そうだろう。
 一方通行アクセラレータはもう今すぐにでも死んでもおかしくないほどの状況で、いや今すぐにでも死んでもおかしくないほどの状況だからこそ、自分自身のことではなく目の前に立つ御坂美琴のことを考えた。
 『人』を捨てた少女。
 妹達シスターズのために『人外』になり果てた女。
 それを見て、おもって、かんがえて、
 ただ、可哀想に思った。
「…………………………………………………………」
 だって分かる。
 わかる。
 分かってしまった。
 御坂美琴こいつはもう同じだと。
 もう、自分と同じだと分かってしまった。
 誰も傷つけたくなくて、誰にも傷ついてほしくなくて力を求めた一方通行アクセラレータと、
 妹達シスターズを傷つけないために、妹達シスターズを救うために最奥の闇へと足を踏み入れた御坂美琴。
 同じだ。
 何も変わらない。
 二人は同じなのだ。
「…………………………………」
 御坂はきっと[ピーーー]だろう。
 例えそれが悪党だろうが善人だろうが罪人だろうが聖人だろうが男だろうが女だろうが幼子だろうが老人だろうが大人だろうが黒人だろうが白人だろうが混血だろうが大統領だろうが首相だろうが議員だろうが秘書だろうが統領だろうが首領だろうが頂点だろうが底辺だろうが中間だろうが理事長だろうが校長だろうが寮監だろうが甥だろうが姪だろうが幼馴染だろうが犯罪者だろうが青少年だろうが少女だろうが未成年だろうが成人だろうが宗教家だろうが狂信者だろうが同性愛者だろうが差別者だろうが馬鹿だろうが賢者だろうが美だろうが醜だろうが障害者だろうが健常者だろうが重篤患者だろうが黒髪だろうが白髪だろうが金髪だろうが銀髪だろうが色黒だろうが極道だろうが外国人だろうが劣化模造品だろうが妹達シスターズの邪魔となるのであればたやすく[ピーーー]だろう。
 道端の雑草を抜くように、矮小わいしょうな蟻を踏み潰すように、たやすく。
 哀れに思った。憐れにおもった。
 そうなってしまった、
 いや、
 そ・う・な・ら・な・け・れ・ば・な・ら・な・か・っ・た・こ・と・を・た・だ・悲・し・く・思・っ・た・。
 例え、それが一方通行アクセラレータが原因だったとしても、
 例え、それが絶対能力進化実験レベルシックスシフトが原因だったとしても、
 選んだのは、選択したのは、御坂美琴自身だから。
 本当に、なんて無様。
 本当に、なんて孤独。
 ここから先、御坂が歩む道のりがかつて一方通行アクセラレータが歩んだ道よりも地獄なのだという事は直感で分かる。
 険しい険しい針山をただ独りで登り切らなければならない憐れな少女。くだらない劣化量産品クローンのためにすべてを捨て去って、人間であることさえ放棄して、いったいその先になにがあるというのか。
 知らぬふりをしていればただそれだけで日常に戻れたのに。全くどうしてこうも健気なのか。
 瞳を昏く輝かせ魔界の闇でも宿すかのように漆黒で身を包んだ御坂を一方通行アクセラレータはもう一度見た。
 あぁ、本当にけなげで哀れで愛おしくて笑えて泣けてくる。
 嫌がらせの一つでもしたくなるほどだ。
 だからこれはただの負け惜しみだ。
 これはただの餞別せんべつだ。
 こ・れ・か・ら・先・、・地・獄・を・行・く・こ・と・に・な・る・御・坂・美・琴・へ・の・呪・い・な・の・だ・。
「……ぁ、ぐっ――――――っ……………………げ、……ぇっ」
 潰れた喉で壊れた声を無理やり出した。
 伝えたかったのは一つの単語。
 ただ一つ、この場面で言うには当たり前の、一方通行アクセラレータが言うには異常すぎるその言葉。
 もしかしたら、かすれすぎたその声じゃ御坂には届かないのかもしれない。けれど、それで構わないと一方通行アクセラレータは思った。正確じゃなくても、すべてではなくても、わずかでも伝わりさえすればそれでかまわない。
 ここですべてが終わってしまってもせめて一矢報いてやる。せめて一言楔くさびを打ち込んでやる。
 だからこれは呪いだ。
 御坂美琴の心に刻まれる呪いの言葉。
 呪いの言葉。
 
「ッッッッッ!!!」
 
 ああ、伝わったのだろうか。
 その言葉が。
 その言葉の意味が。
 込められた、その思いが。
 
 
 
 
 
 
 
 『たすけて』、と。
822 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/09/22(日) 22:55:48.37 ID:3OJgtAFD0
「なんで……っ……………」
 わずかな逡巡が御坂の瞳に浮かぶ。さっきまでの、一方通行アクセラレータを拷問していたときの御坂ならば今更『たすけて』の言葉をはかれたところで一顧だにせず一方通行アクセラレータを殺しただろう。
 だけど、今の御坂にはそれが出来なかった。躊躇いなく一方通行アクセラレータを[ピーーー]ことが出来なかった。
 漆黒の正気に戻り、純白の狂気がわずかでも薄れたから。
 伝わったその言葉が御坂に一方通行アクセラレータの殺害を一瞬だけ躊躇わせた。
「なんでッッッ…………っ!!!!!」
 その声にこめられた思いは、怨嗟か後悔か、憎しみか躊躇いか、悲しみか嘲笑か。
 その顔が描く表情は、憐れみか苦しみか、苦渋か楽観か、安心か恐怖か。
「いま、さ……………ら――――――」
 当然、たかだか言葉一つで一方通行アクセラレータの死という結果は変わらない。もはや勝敗は決まっている。今更勝ち負けが覆ることはない。
 だが、
 しかし、
 けれども、だ。
 
 響くモノはあった。
 あって、しまった。
 
「なんで………っっっ……。………今―――――――更――――――――」
 
 目が。
 瞳が。
 眼が。
 視線が。
 眼まなこが。
 見て。
 視て。
 観て。
「が、ぎ、……あぐ、げっ、ぇえぇえええええええ――――――――――――ぁあ……がっ、ぐぅううううううああああぁぁあああああうううううううぅぅぅぅぅぅぅぅぅ」
 言葉が出ない。
 言葉が出ない。
 言葉が出ない。
 間違えた?
 そうじゃ……なかった?
 やるべきじゃなかった?
 間違えていたのは……ワタシ?
 ワタシガマチガエタノ?
 ワカria
「違う……………………」
 
 違う。
 
「――――――違うッッッッッ!!!!!!!!!!!」
 [ピーーー]。
 [ピーーー]。
 [ピーーー]。
 [ピーーー]。[ピーーー]。[ピーーー]。[ピーーー]。[ピーーー]。[ピーーー]。[ピーーー]。[ピーーー]。[ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー]コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス。
 
 
 
 こ
 
              ろ
 
 
                                     す
 
 
 御坂はまるで敗者のように顔を歪めながら、地に倒れ伏す一方通行アクセラレータの首筋に向かって手を伸ばした。血に濡れた掌のぬるい感触を感じることすらできず一方通行アクセラレータはただそのさまを客観的に感じる。
(馬鹿な女だ)
 もはや何も見えず、聞こえず、語れず、動けない。
 終わりに向かう身体世界を空虚におもいながら、一方通行アクセラレータはただただ憐れんだ。
 日常を捨てたことをではない。
 闇に堕ちる決断をしたことでは無い。
 妹達シスターズを助ける決断をしたことでは無い。
 一方通行アクセラレータは独りで戦った御坂のことを心底馬鹿にした。
(オマエは、『光』の住人なのに……)
 助けてくれる人も、相談できる人もいたはずだ。
 友人も親友も学友も教師も後輩も先輩もライバルも恋人も好きな人も知り合いだっていたはずだ。
 なのに、独りで戦って。
 手を伸ばさずに助けの声を拒絶して。
 愚かしい愚図だ。
 どうしようもない馬鹿だ。
 御坂の精神性は『光』の領域にいながら『闇』の住人と変わらない。己を、己だけを信じ、信頼し、信用し、
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/09/22(日) 22:56:16.51 ID:3OJgtAFD0
全部独りで抱え込んで、そして独りでどうにかできてしまう。
 それだけの力があって、それだけの知恵があったから。
 守りたいモノだけが増えていき護ってくれる人は誰もいない。
 助けたい人だけが増えていき助けてくれる人は誰もいない。
 それでこのざまだ。二兎を追う者は一兎をも得ず。結局御坂は掌の中にある助けたい人さえも取りこぼす結果になった。
(……………………いや、)
 それを言ってしまえば一方通行アクセラレータだって同じだ。
 御坂についての考えはすべて一方通行アクセラレータにも跳ね返ってくる。裏返す必要も表に出す必要もなく、そのままに返ってくる。
 一方通行アクセラレータだって、誰かに頼ることは出来たはずだ。警備員アンチスキルでも風紀委員ジャッジメントでも助けを求めることは出来たはずだ。
 もちろん『闇』に隠蔽されるだろう。助けを求めたところで黙殺されなかったことにされるのはわかりきっている。
 だけど、でも、例え無意味なことであったとしても助けを求めること自体はできたはずなのだ。助けて、苦しい、嫌だ、止めて、そう意思表示をすることは出来たはずなのだ。でもやらなかった、できなかった。それはつまり一方通行アクセラレータだって、御坂と同じということだ。
 独りで藻掻もがき、足掻き、抵抗し、反発して、全部抱え込んで手を伸ばさずに、戦った。
 一方通行アクセラレータも御坂と同じだ。愚者であり、愚図であり、馬鹿である。
「絶対に」
 御坂の手に力がこめられる。首筋に触れた掌と指が一方通行アクセラレータの首を圧迫する。
「助ける[ピーーー]」
 自分に言い聞かせるように、一方通行アクセラレータに言い聞かせるように、御坂は言う。
 能力を使えばすぐにでも殺せるのに、あえてその手を使って一方通行アクセラレータを絞殺しようとするのはいったいなぜなのだろうか。
 それはきっと決意の証で、
 それはきっと躊躇いの証明。
 力が籠められる。
 力が、籠められる。
(はは、……………………………………………せいぜい後悔しろよ。御坂美琴ォ。結局オマエも、俺と同じだ)
 すべてが同じだからこそ、辿る結末も同じ。何も変わらないからこそ、辿り着く終着点も変わらない。
(いずれ、必ず、オマエも)
 楔は打ち込み呪いとなった。ここから先、御坂の心には常に一方通行アクセラレータの言葉が宿るはずだ。例え、ミサカネットワークの中からその単語を消しても、絶対に御坂はその言葉を思い出す。能力者の使う能力が霊魂に依存するモノならば、霊魂に刻まれたその言葉はすべてを滅ぼす楔となりうる。
 だから、必ず、御坂美琴も……。
(俺のようになるンだからなァ)
 沈み逝く意識の中でどうしようもなく無様な笑い声がきこえる。『ははは』『ははははははははははは』『ははははははは』とその声は哂っている。
 邪知暴虐じゃちぼうぎゃくの限りをつくし、老若男女を問わず人間皆々みなみな皆殺し。罪に対する罰を受けず、最強という称号に驕っていた『ソイツ』はいったいぜんたい誰なのか?
 ――――――決まっている。その哂い声は一方通行アクセラレータ自身のものだ。過去の記憶が現在今の自分を哂っている。
 闇の中の自分が、血の中の自分を哂っている。
(……………………………………………………………)
 昔は、違った。
 昔はもっと違った。
 もっと純粋で、もっと純白で、もっと純朴で……。誰かを殺そうなんて、誰かを傷つけようなんて、そんな考えはかけらも浮かばなかった。
 だというのに、一体いつの間に暴力をふるう事への躊躇が無くなったのか。
 分からない。そして、こんな死の間際になってもわからないのならば、きっとそれは一生わからなかったということだ。だってそうだろう?死の間際でなければきっとこんな考えすら浮かばなかったのだから。
 無ゼロに落ちる。地獄へ堕ちる。
 だけど、その地獄はいったい今までいた地獄とどれくらい違うのだろうか。学園都市の『闇』といったいどう違うのだろうか。
 分からない。
 分からないけど、きっと変わらない。ここもあそこも、どこもかしこも地獄で、地獄だ。煉獄の劫火に焼かれながら生きるこの世界も死した後に逝く世界も地獄であることに変わりはないのだから。
 だけど、今からでも地獄の中を走り回ってもっと誰かを信じる努力をすれば、何かが変わるのだろうか。
 友が出来るのだろうか。
(ははは、………………ねぇな)
 だって一方通行アクセラレータはもう殺し過ぎた。自分自身のエゴのために、自分自身の幸福のために、自分自身のためだけに、
(……いや、………違うか)
 どうせ最期だ。この期に及んで嘘をつくのは止めよう。
 殺したのに、傷つけたのに、理由なんてほとんどなかった。むかついたから、イラついたから、ただ何となく、目障りだから、気に障ったから、視界に入ったから、攻撃してきたから、理由なんてそんなものだ。
 誰かのためとか、自分のためとか、そんな高尚な理由は無かった。
 無かったのだ。
 今更になって罪を自覚した。今更になって自分の犯した殺人の意味が分かった。今ならわかる。流してきた血の意味が、犯してきたその罪が。
(………………………………………………………………………………………………………………………………)
 最期になって思い出す。
 まだ、幼かったあの時のことを。超能力も持たず、×××××などと呼ばれ、公園でサッカーをしたあの時のこと。
 戻れるわけが無かった。帰れるわけが無かった。今更、その場所に行けるわけが無かった。
 もう、一方通行アクセラレータは殺しずぎた。すべてが遅くて、遅かった。
 
 
 
(………………………………………………………………………………………………………………………………ぃ)
 
 
 
 もう、すべての感覚が消えた。
 何も、感じられない。外界のことも内界のことも、外のことも自分の中にあるものさえ感じない。
 これが、死。
 一方通行アクセラレータが今まで殺してきた人間が等しく感じた『死』。
 冷たく、暗く、深く、重く、尊く、温かく、軽い。
824 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/09/22(日) 22:56:51.96 ID:3OJgtAFD0
 
 
 
 
 
 
 
 
 死。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
(……………………………………………………………………………………………………………………………………………………――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――痛い)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 そして、決着がついた。
 長い長い戦いがやっと終わった。
 
 絶対能力進化実験レべルシックスシフトは一方通行アクセラレータの死によって頓挫し、妹達シスターズは救われるだろう。
 御坂は『闇』に堕ちるが、それでも一万の命が救われる。
 
 
 
 
 だから、
 だから、
 
 
 
 
 
 
 この戦いは御坂美琴の勝ちだった。
 



物悲しい雰囲気を感じてくれたらとてもうれしいです。



操車場の戦い 御坂美琴VS一方通行
勝者……御坂美琴

内訳

一戦目 御坂美琴VS一方通行
勝者……一方通行

二戦目 御坂美琴(body is ミサカ10032号)VS一方通行
勝者……一方通行

三戦目 御坂美琴(body is ミサカ10033号)VS一方通行
勝者……一方通行

四戦目 御坂美琴(body is ミサカ20002号)VS一方通行
勝者……御坂美琴




次話から第一章最終節に入ります。うまくいけば、二週間くらいで終わると思います。今までの出来事を黒幕側から見た話になるので、いわゆる解説回ですね。
825 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/09/22(日) 22:57:56.86 ID:3OJgtAFD0
https://syosetu.org/novel/56774/99.html
さぁて、ここからいきなり話が難しくなってくるぞお。


第一部 第一章 最終節 絶対能力進化実験中止計画〜語り始める黒幕と回収される伏線〜
白白白と木葉桜十五夜@ 黒幕の思惑

 三者三様。
 絶対能力進化実験レべルシックスシフトを利用して自らの思惑を達成しようとしていた三人の黒幕は、それぞれがそれぞれ計画通りに進まない現実に対して思うところがあった。
 まず統括理事長アレイスター=クロウリー。アレイスターは単純に苛立ちを覚えていた。
 結果論としてだが、絶対能力進化実験レべルシックスシフトはアレイスター=クロウリーの計画通り失敗に終わった。この先、生存した妹達シスターズは苦罠によって世界各地に送られ、世界中にAIM拡散力場が満ちることになるだろう。
 だがしかし、肝心要の第一候補メインプラン、一方通行アクセラレータが死亡した。それはもう完膚なきまで死亡した。いくら冥土帰しヘヴンキャンセラーの『負の遺産』があってもどうしようもないレベルまで死亡した。
 つまり、アレイスターのプランが予定通り進行しないことを意味する。並列するプランを複数個同列ラインで進めているとはいえ、一方通行アクセラレータの死亡はすべてのラインにおいて致命的である。
 一方通行アクセラレータはプランの中核に存在する重要人物。替えのきくことが難しい唯一の存在であるからだ。
 次に、統括理事会メンバーが一人死縁鬼苦罠。苦罠は予想外の動きを見せたミサカ19090号に対してわずかに後悔を覚えた。
 もっと、きつく締め付け監視を強めておけばよかったと後悔した。
 上回れた、先にやられた、計画を、予定を駄目にされた。あまりにも予想外で予想が過ぎた。苦罠はまさか御坂がこのタイミングで『雷神化』するなど考えもしなかったのだ。だから、予定通りには進まなかったのだ。
 苦罠の計画通りならば御坂が改良版音響式能力演算妨害装置キャパシティダウンバージョンベータを使って放った超電磁砲レールガンは一方通行アクセラレータを完全に貫き、それで操車場の戦いは決着を迎えるはずだった。
 はずだったのに。
 ミサカ19090号が御坂美琴にAIM拡散力場を軸に干渉して超電磁砲レールガン外させた。
 完全にノーマークだった。監視していなかった。何もできないと思っていた。ミサカネットワークに御坂美琴を取り込むなど考えもしなかった。御坂美琴を個としての存在では無く全として存在に昇華するなど思いもしなかった。
 裏をかかれた。逆を突かれた。
 そして、ミサカ19090号と幻生の接触も予想外だった。
 実験のためなら幻生がミサカ19090号に協力するのは分かっていたが、ミサカ19090号が幻生に会いに行くとは思えなかったからだ。恐怖心や畏怖をことさら強く感じるミサカ19090号が絶対能力進化実験レべルシックスシフトの提案者に会いに行くことは予想できなかった。
 さいわいにも御坂の『雷神化』はミサカネットワークに投じたウイルスが不完全だったこともありそこまで進まなかったが、このタイミングでの『雷神化』は今後にかなり不都合な事態を生じさせるはずだ。
 本来ならば『雷神化』は大覇星祭に行う予定だったのだから。
 そして、
 最期に、風紀委員本部セントラルジャッジメント委員長白白白。
 白は計画通りに進まない現実に対して、
 
 た・だ・、深・い・笑・み・を・浮・か・べ・た・。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「今戻りました。委員長」
 空間を渡り歩き十五夜が『天秤の間』に現れる。今宵の全ての出来事はすべて終わった。ここから先の時間は次の計画のための時間であり、反省と復習の時間である。
「首尾はどうだ?」
「はい。ストロビラは無事上条当麻と白井黒子両名に打ち込みました。風紀委員本部セントラルジャッジメント序列ランキング第十位千疋百目のことも回収し、封印戦力常世涯最果とこよのはてさいはての生存も確認。扼ヶ淵埋娥やくがぶちまいがについては委員長の命令通りポイントT50に向かわせ『作業』をしてもらっています。浣熊四不象あらいぐましふぞうは例の操車場での戦い等の監視結果などを後で報告書にまとめて提出するように言ってあります」
 今回風紀委員本部セントラルジャッジメントが絶対能力進化実験レべルシックスシフトに関する件で動かした人員は全部で七人。
 上条当麻の足止めに風紀委員本部セントラルジャッジメント攻撃部隊総隊長扼ヶ淵埋娥やくがぶちまいがを、
 白井黒子の足止めに風紀委員本部セントラルジャッジメント序列ランキング第十位風紀委員本部セントラルジャッジメント攻撃部隊第二班班長千疋百目を、
 木原脳幹の足止めに風紀委員本部セントラルジャッジメント封印戦力常世涯最果とこよのはてさいはてを、
 上条当麻達の監視に風紀委員本部セントラルジャッジメント諜報部隊総隊長無何有峠妃むかいとおげきさきを、
 埋娥や百目との連絡要員としては風紀委員本部セントラルジャッジメント序列ランキング第■■位風紀委員本部セントラルジャッジメント諜報部隊第一班班長五寸釘匕首ごすんくぎあいくちを、
 空中にいる敵対戦力の対応と人員の回収については風紀委員本部セントラルジャッジメント序列ランキング第■位風紀委員本部セントラルジャッジメント諜報部隊第■班■■浣熊四不象あらいぐましふぞうを、
 万が一のバックアップ及び全体の補助と敵対戦力の殲滅、上条当麻と白井黒子にストロビラを打ち込む件については風紀委員本部セントラルジャッジメント委員長補佐木葉桜十五夜このはざくらまんげつを、
 それぞれ動かした。
826 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/09/22(日) 22:59:49.49 ID:3OJgtAFD0
「そろそろ頃合いか……」
 白は小さくつぶやいた。今回の一件は様々な思惑が入り混じり、すべてがうまくいったわけでは無い。だがそれでも『風紀委員本部セントラルジャッジメント委員長白白白』の計画は8割方成功していた。
「十五夜。支援部隊の白神九十九つくもがみつくもに千疋百目の風紀委員本部セントラルジャッジメント序列ランキングを第十位から第八位に上げるように通達しろ。後は最果を地下十一層に戻しておけ。次の中・で・の・戦いはおそらくケミカロイドの一件だろう。そこまでは通常業務に専念するように、全員に伝えておけ」
「了解しました。委員長」
 白が今回の件で目的としていたものは二つ。敵対勢力のあぶり出しと物語の中心点セントラルストーリーラインをずらすことだ。
 敵対勢力のあぶり出しについては語る必要すらないほど明確だろう。
 死縁鬼苦罠に雇われているらしいという彼者誰時に輝く月シャイニングムーンの情報についての裏付けはできたし、その彼者誰時に輝く月シャイニングムーンに所属している人員、団長の裂ヶ淵瞑娥さくがぶちめいがや大隊長の戦力についての調査が出来た。
 同じく敵対勢力のアレイスターに使える木原脳幹の対魔術式駆動鎧アンチアートアタッチメントことも二人のおかげで情報は得られたし、アレイスター自身の戦闘力についても十五夜が目撃したため分かった。
 既定路線では無かったとはいえ、第一の目的はほとんど達成されたようなものだ。
 何せ風紀委員本部セントラルジャッジメントの戦力はまだほとんどさらしていないのだから。頂点序列者トップランカー5人も、上位序列者ハイランカー15人も、下位序列者ローランカー80人も、まだほとんど表に情報は出ていない。
 封印戦力をこのタイミングで出すのだけは想定外だったが、それもまぁ最悪の出来事では無い。封印戦力はまだ後三人いるのだから。
「ふむ。……もう下がっていいぞ」
 要件は伝えた。後は思案の時間だ。次の計画を確実に成功させるためには打てる布石は打ち、張れる伏線は貼り、練れる計画はねるべきである。故に、白はいつものように『天秤の間』で独り考え事をするつもりだった。
 しかし、
「どうした?」
 十五夜が踵きびすを返して出ていこうとしなかった。いつもならば、用件が終わればすぐに『天秤の間』から出ていくのに。
 そして、十五夜は驚くべきことを白に言った。
「…………差し出がましいですが、委員長。今回の件についていくつか質問をさせてもらってもよろしいでしょうか」
「珍しいな。君が僕に質問をするなんて」
 少々驚いたように白は言った。それほどまでに十五夜が白に質問をすることは珍しかった。常に命令に忠実で白の行動に疑問を持つことはない。もちろん、白が明らかにおかしかったり間違った行動をすれば多少の諫言かんげんはするが、十五夜は基本的に白の行動に質問をすることはない。
 だから、白は驚いた。
「別にかまわないぞ。何が聞きたい?」
 驚いたが十五夜がききたいことがあるというのなら別にかまわない。白は十五夜を一番信頼している。質問に答えないことはよほどのことでも聞かれない限り、ない。
「では、」
 十五夜は息を大きく吸い、心を落ち着けてから言った。
「今・回・の・件・、い・っ・た・い・ど・こ・ま・で・が・委・員・長・の・計・画・通・り・だ・っ・た・の・で・す・が・?」
「………………………………………」
 深く、白が笑う。
 十五夜の言葉に笑う。
「どこまで、というのは?」
「…………今回の一件、不可解なことが多すぎます」
 『天秤の間』に来るまでの道中十五夜は今回の一件についてずっと考えていたが、どう考えてもつじつまの合わないことが多すぎた。
 例えば、
「地下で起きた爆発はいったい誰の手によるものだったのですか?」
 そう。あの時白から電話がかかってくる直前に十五夜の耳に聞こえた爆発音。結局あの爆発が誰の手によるものなのか十五夜はわかっていなかった。
「御坂美琴の『雷神化』はともかくとして一方通行アクセラレータが『神の力』――――――位相操作能力を得たのは本当に偶然だったのですか?」
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/09/22(日) 23:00:25.74 ID:3OJgtAFD0
「そろそろ頃合いか……」
 白は小さくつぶやいた。今回の一件は様々な思惑が入り混じり、すべてがうまくいったわけでは無い。だがそれでも『風紀委員本部セントラルジャッジメント委員長白白白』の計画は8割方成功していた。
「十五夜。支援部隊の白神九十九つくもがみつくもに千疋百目の風紀委員本部セントラルジャッジメント序列ランキングを第十位から第八位に上げるように通達しろ。後は最果を地下十一層に戻しておけ。次の中・で・の・戦いはおそらくケミカロイドの一件だろう。そこまでは通常業務に専念するように、全員に伝えておけ」
「了解しました。委員長」
 白が今回の件で目的としていたものは二つ。敵対勢力のあぶり出しと物語の中心点セントラルストーリーラインをずらすことだ。
 敵対勢力のあぶり出しについては語る必要すらないほど明確だろう。
 死縁鬼苦罠に雇われているらしいという彼者誰時に輝く月シャイニングムーンの情報についての裏付けはできたし、その彼者誰時に輝く月シャイニングムーンに所属している人員、団長の裂ヶ淵瞑娥さくがぶちめいがや大隊長の戦力についての調査が出来た。
 同じく敵対勢力のアレイスターに使える木原脳幹の対魔術式駆動鎧アンチアートアタッチメントことも二人のおかげで情報は得られたし、アレイスター自身の戦闘力についても十五夜が目撃したため分かった。
 既定路線では無かったとはいえ、第一の目的はほとんど達成されたようなものだ。
 何せ風紀委員本部セントラルジャッジメントの戦力はまだほとんどさらしていないのだから。頂点序列者トップランカー5人も、上位序列者ハイランカー15人も、下位序列者ローランカー80人も、まだほとんど表に情報は出ていない。
 封印戦力をこのタイミングで出すのだけは想定外だったが、それもまぁ最悪の出来事では無い。封印戦力はまだ後三人いるのだから。
「ふむ。……もう下がっていいぞ」
 要件は伝えた。後は思案の時間だ。次の計画を確実に成功させるためには打てる布石は打ち、張れる伏線は貼り、練れる計画はねるべきである。故に、白はいつものように『天秤の間』で独り考え事をするつもりだった。
 しかし、
「どうした?」
 十五夜が踵きびすを返して出ていこうとしなかった。いつもならば、用件が終わればすぐに『天秤の間』から出ていくのに。
 そして、十五夜は驚くべきことを白に言った。
「…………差し出がましいですが、委員長。今回の件についていくつか質問をさせてもらってもよろしいでしょうか」
「珍しいな。君が僕に質問をするなんて」
 少々驚いたように白は言った。それほどまでに十五夜が白に質問をすることは珍しかった。常に命令に忠実で白の行動に疑問を持つことはない。もちろん、白が明らかにおかしかったり間違った行動をすれば多少の諫言かんげんはするが、十五夜は基本的に白の行動に質問をすることはない。
 だから、白は驚いた。
「別にかまわないぞ。何が聞きたい?」
 驚いたが十五夜がききたいことがあるというのなら別にかまわない。白は十五夜を一番信頼している。質問に答えないことはよほどのことでも聞かれない限り、ない。
「では、」
 十五夜は息を大きく吸い、心を落ち着けてから言った。
「今・回・の・件・、い・っ・た・い・ど・こ・ま・で・が・委・員・長・の・計・画・通・り・だ・っ・た・の・で・す・が・?」
「………………………………………」
 深く、白が笑う。
 十五夜の言葉に笑う。
「どこまで、というのは?」
「…………今回の一件、不可解なことが多すぎます」
 『天秤の間』に来るまでの道中十五夜は今回の一件についてずっと考えていたが、どう考えてもつじつまの合わないことが多すぎた。
 例えば、
「地下で起きた爆発はいったい誰の手によるものだったのですか?」
 そう。あの時白から電話がかかってくる直前に十五夜の耳に聞こえた爆発音。結局あの爆発が誰の手によるものなのか十五夜はわかっていなかった。
「御坂美琴の『雷神化』はともかくとして一方通行アクセラレータが『神の力』――――――位相操作能力を得たのは本当に偶然だったのですか?」
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/09/22(日) 23:01:00.54 ID:3OJgtAFD0
『雷神化』には明確な理由があった。木原幻生によってミサカ19090号に投じられたウイルスがミサカネットワークを通じて御坂の中に入り、それが御坂の『雷神化』を起こしたのだろう。
 だが、一方通行アクセラレータが位相操作能力を得たのは明確な理由を発見できない。もちろん奇跡だ、というのであればそれ以上の追及はできない。だからこそ今ここで十五夜は問いかけた。
 あの出来事は確かに奇跡だったのかもしれない。
 だが、
 どうにも十五夜にはあの奇跡が仕・組・ま・れ・た・奇・跡・に思えて仕方が無かった。
「一方通行アクセラレータが初まりの領域で『空白の主』に出会えたのはなぜなのですか?」
 仮に『神』の領域――――――すなわち魔術的な意味合いでは『魔神』の域に入ることが出来たとしてもそれだけでは『初まりの領域』に行くことは出来ない。あの場所はこの世界の中でも最重要部分。なりたての『神』が入れるような場所ではないはずだ。
「そして、一番不可解なのは」
 一つ、区切り置いて、十五夜は今だに信じられないかのようにその事実を口にした。
「あの、救済者ヒーロー『上条当麻』がたかだか攻撃部隊総隊長扼ヶ淵埋娥やくがぶちまいが程度の雑魚に負けたことです」
 どうにも十五夜はそれが信じられなかった。
 正確にいうのであれば、『上条当麻』が埋娥にまともな一撃を食らわせることすらできずに敗北したことが信じられなかった。
 救済者ヒーローが負ける。そのこと自体はまぁいい。救済者ヒーローだって成長するために負けることはある。古今東西の物語で敗北から学び強くなる救済者ヒーローは多々いる。
 だが、
「負けるにしても少なくとも一撃を当てることぐらいはできないとおかしいはずです。上条当麻という個はそこまで弱くはない。あの負け方では救済者ヒーローとしての成長が出来ません」
 埋娥と上条の戦闘をリアルタイムで見ていた十五夜は違和感をずっと感じていた。最初に白井と別れて単独で埋娥を引き付けた場面。あれはまだいい。救済者ヒーローとしての行動である。
 だが、その後がおかしいだろう。救済者ヒーローであるならば埋娥と会話をするべきだ。埋娥の抱える闇を表にさらけ出させるべきだ。敵対者だろうがラスボスだろうが黒幕だろうが問答無用で救う。
それが救済者ヒーローなのだから。
 負け方にしてもそうだ。地形を利用して上条はよく戦ったと思うが、埋娥に勝つことに注視しすぎて埋娥のことを見ていない。救済者ヒーローとしてはあるまじき行いだ。
 あの負けでは今後につながらない。負けた、という結果だけが残ってしまう。
「いったいどういう事なのですか委員長?今回の一件は本当は…………」
「そうだな」
 一つ頷うなずいて、白は語る。
「一つ一つ説明をしていこうか、十五夜。今回の一件がどういう経緯で起き、どのように転がっていったのかを」
 そして、白は話し始めた。
 絶対能力進化実験レべルシックスシフトの裏に隠された。各々の目的とその行動を。
829 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/09/22(日) 23:02:33.47 ID:3OJgtAFD0
https://syosetu.org/novel/56774/100.html
100 / 178
100話目


白白白と木葉桜十五夜A 死縁鬼苦罠勢力の行動

「そもそも絶対能力進化実験レべルシックスシフトの本当の目的は一方通行アクセラレータを絶対能力者レベルシックスに到達させることでは無い。これは前にも話したな」
「はい。把握しています。今回の絶対能力進化実験レべルシックスシフトの本当の目的は絶対能力進化実験レべルシックスシフトが頓挫とんざした後に妹達シスターズを世界中に治療という目的でばらまき、世界全体にAIM拡散力場を満たすことにある、という事でした」
「そう。初め、絶対能力進化実験レべルシックスシフトはそういうモノだった。アレイスターが世界中にAIM拡散力場を満たすための失敗前提の実験。それが絶対能力進化実験レべルシックスシフトのはずだった」
「…………………………」
「アレイスターのプランの通りに進むのであれば一方通行アクセラレータは御坂を追いかけて絶対能力進化実験レべルシックスシフトの真実を知った上条に倒され、上条の成長、絶対能力進化実験レべルシックスシフトの頓挫、そして一方通行アクセラレータの成長。この三つが同時になされるはずだった」
 はずだったのに、そうはならなかった。
 なぜなら。
「そこに僕ら風紀委員本部セントラルジャッジメントと苦罠が干渉したから、話が非常にややこしくなった」
 ただでさえややこしい事態にさらに二つの勢力が割り込んだ。どの勢力も己の目的を達成することに執着して自分勝手に動いて、その結果あり得ないくらい混乱した摩訶不思議な事態が起きてしまった。
「時系列を追って説明しようか。その方がきっと分かりやすい」
 張られた伏線。仕組まれた事態。動いていく計画。
 そのすべてが今、明らかになる。
「すべてのはじまりは去年の冬、一方通行アクセラレータが絶対能力進化実験レべルシックスシフトに参加したあの時から始まった。各々の野望を叶えるために、各々が暗躍し、行動した」
 回想する。
 思い出す。
「まずは、苦罠たちのことについて話そうか。絶対能力進化実験レべルシックスシフト第一次実験が始まった時点で、苦罠はいずれ御坂美琴が絶対能力進化実験レべルシックスシフトに辿り着くと予想した。そして、御坂美琴は必ずそれを止めようとすると予測した。苦罠はそのために準備を始めていた。半年も前からね」
 死縁鬼苦罠。統括理事会メンバーの中でもほとんど最強の存在。
「そして、今日の午後練りに練った計画を実行するために動いた」
 彼が、ある意味では一番乗りだった。
「まず一番最初に苦罠が行ったことは御坂美琴との接触及び交渉。苦罠の目的から言ってしまえば、御坂美琴という存在は誰よりも重要なパーツだからな。交渉、というよりも恫喝に近かったが、それでも苦罠は御坂美琴を自陣営に引きずり込んだ」
「計画プロジェクト……ですか」
 アレイスターの計画プランと同じように謎が多い計画プロジェクトという名の計画。死縁鬼苦罠と天埜郭夜によって進められている計画プロジェクトという存在。それのためには御坂美琴が必要なのだと白は言う。
「そして、その後郭夜と連絡を取り『三千世界武神』一本線点々いっぽんせんてんてんに十五夜、君の足止めを依頼。さらに並行して彼者誰時に輝く月シャイニングムーンの奴らにも君の足止めを依頼。さらに、余剰待機戦力として莫大な金銭を払って彼者誰時に輝く月シャイニングムーンの団長裂ヶ淵瞑娥さくがぶちめいがにも戦闘を要請した」
「裂ヶ淵瞑娥も出てきていたのですか!?あの『陰翳いんえいの四月実験』の被験者の!?」
 陰翳いんえいの四月実験。
 暗闇の五月計画や光陰の三月実験と同じ、月の名前を冠した十二暦計画カレンダープロジェクトの一つである。
「当然だろう?僕が苦罠の立場だったとしても同じように瞑娥を動かすぞ。あいつは魔術も超能力もかいさない純粋な暴力で言ったら、点々と互角にやり合える唯一無二の人材だからな」
「天下無双流と天地破壊流ですか」
「その通り。この世界の中では最強と呼ばれる二大流派。どっちが強いとかでは無く、どっちも最強だが、だからこそ君を足止めできたのだろう」
「……………そうですね」
 苦い顔をして十五夜は言った。十五夜からしたらわずかでも足止めされたあの経験はかなり悔しいものなのだろう。
「続けるぞ。そして、君を足止めしている間に奴らは御坂を操車場に送り届け、戦闘を開始させた。さらに並行して超能力者予備集団セブンバックアップの三位も動かしていたようだ」
「超能力者予備集団セブンバックアップの三位というとあの精神系最強の見捨てられた女グレイレディですか」
「そうだ。三位がやったことは至極単純で上条当麻と白井黒子の両名を地下下水道へと誘導するための準備、KEEPOUTのテープを操車場の入り口あたりにはったことと白井への認識操作だな」
 あの時、あの場所で上条と白井が地下に行ったのは目の前にKEEPOUTのテープがあり、その先に警備員アンチスキルがいると思い込んでいたからだ。彼らも100人の警備員アンチスキルを突破できると考えるほど幼稚では無かった。
 まぁ、万が一あのKEEPOUTのテープの先にいったとしてもどちらにしろ御坂のもとにはたどり着けなかったわけだが。
「で、その後三位はとあることをした」
「とあること…………ですか?」
「十五夜。君は『始まりの領域』に侵入する前に強大な爆発音を聞いたそうだな。その時の状況を教えてくれないか」
「分かりました」
 十五夜は爆発音が聞こえたときのことを明確に思い出す。十五夜の頭脳は瞬間記憶と映像記憶を併せ持ったように過去の『光景』を寸分の狂い無く思い出すことが出来る機能を持つ。
 だから、白に問われた時の光景も完璧に思い出せた。
「爆発音が聞こえたのは委員長から連絡が入るほんの直前、地下下水道で上条当麻と白井黒子、扼ヶ淵埋娥やくがぶちまいがと千疋百目の戦いが終わった直後でした。耳をつんざくような爆発音が周りから聞こえ、立っている地面に亀裂がはしり、沈み、そしてそのタイミングで委員長から電話が――――――」
「ストップ」
 十五夜が爆発音が聞こえた時の光景を正確に説明しているときに、白は割り込んで言葉を入れた。
「『地面に亀裂がはしり、沈んだ』。つまりそれが三位のやったことだ」
「……………いえ、ちょっと待ってください委員長。それはいくらなんでもおかしくありませんか?もちろん委員長が確信を持っているのは分かりますし、委員長が間違ったことを言うとは思いませんが、私はどうにも納得できません」
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/09/22(日) 23:03:09.70 ID:3OJgtAFD0
意味深に十五夜を見つめながら白は続きを促す言葉を投げかける。
「具体的にはどこがおかしいと?」
「三位の超能力は精神系のはずです。どうやったとしても爆発現象を起こせるとは思いません。私の精神に干渉することはほぼ不可能ですし、あの時私の精神は正常でした。ならば、あの爆発音は現実に聞こえたもので間違いないはずです。委員長の言う通り三位があの爆発を行ったのならば、彼女の超能力は精神系ではないということに――――――」
「ならない。三位の超能力は精神系だ。それも学園都市内で精神系最強を誇る、な。それは間違いない」
 断言する。白はあらゆる出来事の最も重要なことは情報だと思っている。戦闘を行うにも計画を進めるにもまず情報が必要だ。だからこそ、白は風紀委員本部セントラルジャッジメントの情報網を他の追随を許さないほどのモノに鍛え上げたのだ。
 さすがにアレイスターの滞空回線アンダーラインには劣るが、それでも他組織よりは圧倒的な量の情報が風紀委員本部セントラルジャッジメントには集まっていた。
「では、三位はあの爆発をどうやって起こしたのですか?」
 少なくとも十五夜には方法が思いつかない。精神系最強の能力といえども爆発を起こす方法なんてないはずだ。
 
 そ・ん・な・わ・け・が・な・い・。
 
「……………こい、な」
 白は十五夜の耳に入らないほど小さな声で呟いた。ありったけの侮蔑となけなしの敬意をこめて、心の底から憎んだ。
「委員長?」
 返答がないことにわずかな疑問を覚える十五夜。自分の質問はそこまで答えづらい、答えられないモノなのだろうか、と思った。答えられない質問ならば答えてくれなくても構わないのだが。
「……………そもそも前提が間違っているんだ、十五夜」
「前……提、が……?」
「な・ぁ・、」
 一息おいて、わずかな怒気を滲ませながら白は言った。
「ど・う・し・て・さ・っ・き・か・ら・三・位・が・超・能・力・を・使・っ・て・爆・発・を・起・こ・し・た・こ・と・に・な・っ・て・い・る・ん・だ・!・!・!・」
「―――――――――――っっっ!!!」
 その怒気に押される。気圧される。
 本当に、本気で白は怒っていた。十五夜にというよりもあまりにも迂闊すぎた自分自身に。
「冷静になって考えてみろ!この街にある特有のモノは何も超能力だけではないだろう!超能力などこの街の特異性の一面にすぎない。この街の本当の特異性はむしろ超能力を体系化できるほどの科学力の方だろうがッ!!!」
 十五夜は衝撃を受けた。
 白に怒鳴られたことにではなく、自分自身にその考えが浮かばなかったことに。
 そう、自然に考えてしまえば爆発現象を起こすのに超能力を使用する必要はない。御坂美琴が粉塵爆発を起こしたように、通常の爆薬、爆弾を使えば十二分に爆発現象を起こすことが出来るのだ。
 その考えが浮かばなかったのは強力な原石を持っているが故に傲慢が理由だったのかもしれない。
 【もしくは、ある意味では思考を犯されていた、といったほうがいいのかもしれないな】
「いや、それでも待ってください委員長。私の見た限り爆発音はかなりモノでした。しかも地面に亀裂がはしり、地面が沈み込むほどの量の爆薬なんていったいどこに仕掛けてあったというのですか?」
「察しが悪いな、十五夜。当然下だ」
「下?」
「地面の下に爆薬を埋めておけばいいんだよ」
 簡単な口調で白は言った。
「苦罠の勢力にだって僕ら風紀委員本部セントラルジャッジメントと同じように空間移動能力者テレポーターの一人や二人はいるはずだ。だったらその空間移動能力者テレポーターが操車場付近の地面の下いっぱいに爆薬を埋め込めばいい。遠隔起爆を可能とした状態でね」
「では、三位が行った『とあること』とは爆薬の遠隔起爆ですか」
「その通り。スイッチを押すだけの作業だろうし精神系能力者でも問題なく行えるだろう。そして何より三位自身の目的を達成することも出来るかもしれないからね」
831 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/09/22(日) 23:04:03.86 ID:3OJgtAFD0
「………………………」
 白の返答によって連鎖的に二つの納得が生じ十五夜は黙った。
「そもそも御坂美琴が一方通行アクセラレータに使った改良版音響式能力演算妨害装置キャパシティダウンバージョンベータだって、地面の下に埋めてあったはずだろう。ならば必然彼らの勢力に空間移動能力者テレポーターいるのは当然だ」
 十五夜は確認のために白に話しかける。
「重機を使ったという可能性はないのですか?」
「ないな。重機なんて目立つモノを使ったら絶対にどこかの勢力が気付く。あの操車場には地面を掘り起こせるような重機は存在していない。よそから重機を持ち込むような目立つマネを苦罠がするわけがない」
 当然と言えば当然の論理だ。重機の代わりをなすことのできる人間がいるのならば、目立つ重機よりも目立たない人間を動かす。監視網を逃れるためならそれが正しい。
「そして、起爆した爆薬の目的についてだが……。ここまで言えばさすがにわかるだろう、十五夜」
「はい。地下下水道で戦っていた上条当麻を生き埋めにすること、ですね」
「その通りだ」
 地面に埋められた無数の爆発物を超能力者予備集団セブンバックアップ第三位が遠隔起爆し操車場の周りの地面を一気に崩落させる。それこそが、あの爆発の真の目的だった。
 十五夜を目的としたものでも、御坂や一方通行アクセラレータを目的としたものでもなく、地下下水道にいる四人、いや厳密には一人を目的としたものだったのだ。
「彼らはいつの段階でそれを仕込んでいたのでしょうか。地盤を崩落させ、地下下水道を埋め尽くす勢いの爆発など並大抵の量で出来ることではありませんが……」
「半年前から準備していた、と言っただろう。当然去年の冬から今年の夏までにかけて準備していたんだろうさ」
「それは……」
 半年前からの準備。言うのは簡単だが行うのは不可能に近い。あの操車場の地下にある下水道でいずれ誰かが戦うことを半年も前から予期するのはそれこそ予知能力者でもない限りは不可能だ。
 半年前といえばまだ絶対能力進化実験レべルシックスシフトが始まったばかりで、こんなことになるなんて予想も出来ないのだから。
 だが、
「言いたいことはわかるさ。半年も前からあの地下下水道に僕らの勢力が行くことを予想するなんて不可能に近い。それこそ、この『僕』でも不可能だろうさ」
「ですが……」
「だがあいつなら、造られた子供たちプログラムチルドレンであるあいつ、天埜郭夜ならそれが出来る。それが出来るからこその造られた子供たちプログラムチルドレンだからな」
 造られた子供たちプログラムチルドレン。
 その言葉を言う白の表情はあらゆる感情がないまぜになったかのようなモノだった。言葉に色があるというのであればきっと『造られた子供たちプログラムチルドレン』という単語はすべての色がごちゃ混ぜになったように汚らしい漆黒になっているだろう。
 
 
「白・様・」
 ひどく唐突に不安げな表情を浮かべた十五夜は呼・び・方・を・変・え・て・白に言った。
「大丈夫……ですよね」
 
 
 
「十五夜」
 答えるように白も呼び方を変えて十五夜に言った。
「何も心配する必要はない。すべて僕に任せておけばいい」
 自信に満ち溢れたその言葉と態度は、確かに十五夜らのトップにふさわしいものだった。
 
 
 
「どちらにせよ、最後に嗤うのは僕たちだからな」
 



今回分かったこと。

@地下下水道の崩落の原因となった爆発を起こした人物及び勢力
A地下に爆弾を埋めた方法
B超能力者予備集団セブンバックアップの三位 など



分からないことがあったら随時おっしゃってください。必ず答えますので。

次の更新は2日後です。
832 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/09/22(日) 23:04:50.19 ID:3OJgtAFD0
「………………………」
 白の返答によって連鎖的に二つの納得が生じ十五夜は黙った。
「そもそも御坂美琴が一方通行アクセラレータに使った改良版音響式能力演算妨害装置キャパシティダウンバージョンベータだって、地面の下に埋めてあったはずだろう。ならば必然彼らの勢力に空間移動能力者テレポーターいるのは当然だ」
 十五夜は確認のために白に話しかける。
「重機を使ったという可能性はないのですか?」
「ないな。重機なんて目立つモノを使ったら絶対にどこかの勢力が気付く。あの操車場には地面を掘り起こせるような重機は存在していない。よそから重機を持ち込むような目立つマネを苦罠がするわけがない」
 当然と言えば当然の論理だ。重機の代わりをなすことのできる人間がいるのならば、目立つ重機よりも目立たない人間を動かす。監視網を逃れるためならそれが正しい。
「そして、起爆した爆薬の目的についてだが……。ここまで言えばさすがにわかるだろう、十五夜」
「はい。地下下水道で戦っていた上条当麻を生き埋めにすること、ですね」
「その通りだ」
 地面に埋められた無数の爆発物を超能力者予備集団セブンバックアップ第三位が遠隔起爆し操車場の周りの地面を一気に崩落させる。それこそが、あの爆発の真の目的だった。
 十五夜を目的としたものでも、御坂や一方通行アクセラレータを目的としたものでもなく、地下下水道にいる四人、いや厳密には一人を目的としたものだったのだ。
「彼らはいつの段階でそれを仕込んでいたのでしょうか。地盤を崩落させ、地下下水道を埋め尽くす勢いの爆発など並大抵の量で出来ることではありませんが……」
「半年前から準備していた、と言っただろう。当然去年の冬から今年の夏までにかけて準備していたんだろうさ」
「それは……」
 半年前からの準備。言うのは簡単だが行うのは不可能に近い。あの操車場の地下にある下水道でいずれ誰かが戦うことを半年も前から予期するのはそれこそ予知能力者でもない限りは不可能だ。
 半年前といえばまだ絶対能力進化実験レべルシックスシフトが始まったばかりで、こんなことになるなんて予想も出来ないのだから。
 だが、
「言いたいことはわかるさ。半年も前からあの地下下水道に僕らの勢力が行くことを予想するなんて不可能に近い。それこそ、この『僕』でも不可能だろうさ」
「ですが……」
「だがあいつなら、造られた子供たちプログラムチルドレンであるあいつ、天埜郭夜ならそれが出来る。それが出来るからこその造られた子供たちプログラムチルドレンだからな」
 造られた子供たちプログラムチルドレン。
 その言葉を言う白の表情はあらゆる感情がないまぜになったかのようなモノだった。言葉に色があるというのであればきっと『造られた子供たちプログラムチルドレン』という単語はすべての色がごちゃ混ぜになったように汚らしい漆黒になっているだろう。
 
 
「白・様・」
 ひどく唐突に不安げな表情を浮かべた十五夜は呼・び・方・を・変・え・て・白に言った。
「大丈夫……ですよね」
 
 
 
「十五夜」
 答えるように白も呼び方を変えて十五夜に言った。
「何も心配する必要はない。すべて僕に任せておけばいい」
 自信に満ち溢れたその言葉と態度は、確かに十五夜らのトップにふさわしいものだった。
 
 
 
「どちらにせよ、最後に嗤うのは僕たちだからな」
 



今回分かったこと。

@地下下水道の崩落の原因となった爆発を起こした人物及び勢力
A地下に爆弾を埋めた方法
B超能力者予備集団セブンバックアップの三位 など



分からないことがあったら随時おっしゃってください。必ず答えますので。

次の更新は2日後です。
833 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/09/22(日) 23:07:37.68 ID:3OJgtAFD0
この後はオリキャラが学園都市230万人を皆殺しにして禁書世界を滅ぼして『神の代行人』GE13がフィアンマを下位互換扱いして白白白が絶対不変の絶対法則アンチェンジナブルラウ――――――無限に修正され続ける罪深き世界で世界をやり直して
読者に【愛がないのならば、この物語の真実には辿り着けない。】って言ったりするからぜひ見てくれ
面白いで
834 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/23(月) 07:57:19.77 ID:gxh1m1wCo
>>709
原作でもまだ可能性はワンチャンある
上条さんのことだし二年くらい留年するだろうし
そうなれば同級生になって結ばれる確率も出てくる
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/23(月) 08:40:37.05 ID:hHFMmn1a0
>>834
マジ?あざーーーーーーーーす!!
836 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/23(月) 13:50:55.96 ID:LemKeyHX0
糞ニートで穀潰しのインデックソさんなんかに上条さんを取られたくはないよな
837 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/23(月) 13:53:45.61 ID:5erB1OC4o
奇跡が起きても美琴が上条さんと同級生になれるのは一年間だけだよ
上条さんならまた留年するに決まってる
そして美琴は上条さんにどや顔で先輩面出来るというわけだ
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/23(月) 17:20:15.21 ID:eqXiyTs7O
原作未読かな?
839 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/23(月) 21:54:28.88 ID:ZR4Jfj460
なんでもいいけど上のSS転載してるっぽいバカは何なの
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/23(月) 22:01:46.63 ID:vDIylJlyo
NG推奨
841 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/24(火) 01:33:34.05 ID:6s03YmLO0
御坂美琴が上条美琴になれる日が来るといいなぁ
842 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/24(火) 01:38:17.46 ID:WSuuwA7g0
みこっちゃんはヒロインレースがトップ陣と比べなくても周回遅れだからもっともっと頑張ってくれや
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sega]:2019/09/24(火) 15:08:05.83 ID:KEjOE0Ue0
上条さんの嫁は美琴か操祈がいい
あの二人は上条さんによく尽くしているから好感が持てる
844 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/24(火) 15:09:09.55 ID:MigOyHtno
上条さんなら1000円札10枚くらいでビンタすれば何でも言うこと聞いてくれるさ
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/09/24(火) 20:00:23.16 ID:Afy5gl820
https://syosetu.org/novel/56774/
とある暗部の御坂美琴(2周目)
作者:一二三四五六

原作:とある魔術の禁書目録
タグ:R-15 残酷な描写 とある科学の超電磁砲 暗部 上条当麻 鬱 独自設定 中二病 闇堕ち 群像劇 執着 依存 オリジナル展開 原作キャラ死亡 御坂美琴 絶望 シリアス 狂気 オリキャラ多数 裏切り 策略
▼下部メニューに飛ぶ

 大切なモノを護るために、あなたは何処どこまで捨てられますか?

 大切な人を助けるために、あなたは己の命身体を棄すてられますか?

 自分の魂魄凡てを捧げても喪うしないたくないモノ、ありますか?

 無明の闇に堕おちていけ。罪に穢けがれし気高き魂よ、汝なんじが生に幾多の禍難かなんが在あらんことを希こいねがって。



 ※亀の歩みよりも展開が遅いです。スピーディーな展開を求める人には確実に合いません
 ※多数の視点で物語が進むため展開が非常に遅いです。
 ※この小説は本編最新刊はもとより超電磁砲最新話、マンガ一方通行最新話、超電磁砲PSP、蛇足またはとある事件の終幕 、クロスオーバー小説、偽典・超電磁砲 、アニメ超電磁砲一期二期オリジナルエピソード、エンデュミオン、頂点決戦、群奏活劇、バーチャロン、とある魔術の禁書目録SP、一番くじ限定電撃鎌池和馬10周年文庫、学芸都市SS、能力実演旅行SS、とある魔術の禁書目録PSP、画集小説、下敷き小説、コールドゲーム、アストラル・バディの設定が入り混じっています。
 ※『白衣の男』と御坂美琴J 脅迫までは一話2500文字それ以降は一話5000文字になっております。
 ※あらすじがver5になりました。前のあらすじが見たい人は活動報告の方へどうぞ。
 ※題名を『とある闇の中の超能力者』から『とある暗部の御坂美琴』に変更しました。
 ※ネット小説だからこそ出来るギミックを各所に取り込んでいます。
 ※前書きとあとがきには重要な伏線を仕込んでいます。必ず表示させてください。




原作が出るまで暇だしこれでも読もうぜ!
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/24(火) 20:01:25.21 ID:j/s58Wg/o
>>845
てめえみたいに暇人ばっかだと思うな
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/24(火) 21:35:54.63 ID:mmCKmWeL0
つーかこんなキッショいSS書いてる奴が未だにいるのか・・・
848 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/25(水) 15:10:22.98 ID:eTz0ka9P0
まだ許せる
一方通行を糞みたいに美化しまくってヒーロー(爆)させてる系のSSに比べれば
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/25(水) 17:41:57.79 ID:PbFXJ41A0
>>848
せやな
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/25(水) 18:31:03.42 ID:YatKBzxIo
遂に5ちゃんの鎌池和馬総合スレッドにまで駄文載せに来やがったよ
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/25(水) 18:50:40.54 ID:PbFXJ41A0
>>850
ほえ〜元気があって宜しい
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/25(水) 19:27:24.83 ID:/SPRyPZrO
>>851
頭荒らしと同レベルかよ
853 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/25(水) 20:21:28.24 ID:6wal72Ry0
>>848
一方美化SSってほぼ例外なく他キャラsageが標準装備なのがグロテスクなんだよなあ
『本来悪くないキャラを貶めないと一方の立場をageられない・誤魔化せない』ってわざわざ自分で証明してるんだけど書いてる方は自覚ないのかね?
854 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/25(水) 20:24:25.69 ID:wYCl/gvLo
一方美化ってどんな感じなん?
一万人殺したくせに一方は何も悪くない的な?
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/25(水) 20:38:21.61 ID:PbFXJ41A0
>>852
相手にするなって事さね
856 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/26(木) 03:16:17.74 ID:XHdQvjLf0
>>854
よく見るパターンだと例の実験の件では何故か美琴が一番悪い事にされ周囲から糞みたいに責め立てられる
一方通行は悲劇のヒーロー(笑)
857 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/26(木) 10:25:19.68 ID:CNXgj1tj0
ぶっちゃけそういうのって原作の一方通行も貶めてるよね
858 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/26(木) 14:19:25.04 ID:XHdQvjLf0
>>857
同感
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/09/26(木) 20:36:36.12 ID:aTYSQPLR0
まぁ新約3巻の「お前も加害者」が節目だな
その手の話が一気に過激になったのは
860 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/09/26(木) 21:16:17.17 ID:GILVbjTw0
https://syosetu.org/novel/56774/107.html
白白白と木葉桜十五夜C 狂気狂乱狂騒狂宴

 伏線は物語には絶対に必要なモノである。
 恋愛ものでいえば普段自分から遊びに誘わない幼馴染が唐突に「明日遊びに行かない?」などと電話してくる。
 バトル物でいえば倒した敵が「本当の敵は、お前のお――――――」と言った瞬間に何者かに殺される。
 推理ものでいえば事件が起きたその時にある人物だけ姿が見えなかった。
 異論はあるかもしれないが、これらのようなモノは伏線と呼ばれる。
 伏線とはのちの展開に備えてそれに関連した事柄を前のほうでほのめかしておくことだと言われる。この説明がばっちりそうなのかというと微妙かも知れないが、大筋は外していないだろう。
 そして、だから、上条当麻は敗北した。
 伏線が『はられて』いなかったから。
「伏線……」
「伏線だよ。十五夜。伏線。伏線。伏線なんだ。この世の全ては伏線がはられてなければならない。僕も君も彼も彼女もあいつもこいつもどいつもこいつも伏線をはらなければ、貼らなければならないんだ。この世界で有利に生きたいのならば」
 狂騒するかのように口をまわして熱烈に語り語る。それは十五夜でも見ることの少ない、白の興奮した姿だった。
 何が、白をここまで駆り立てるのか。それはながい付き合いの十五夜にも分からない。
「伏線。ただそれだけでいいんだ。それさえあれば、それが、それ故にそれを、伏線を貼っておけば僕はこの世界に生きられる。生きて、生き、て、伏線の通りに、伏線のままに、伏線のはった道筋を通って」
 だが、それでも分かるのは。
861 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/09/26(木) 21:16:54.04 ID:GILVbjTw0
「伏せられた事実を、貼られた螺旋を、上にある傍点が、引かれた傍線に、ちょっとしたしぐさが、表情が、地の文の事実が、誰かの僕の君のおまえのこいつのあなたの彼女の見知らぬ人の化物の罪人の咎負の黒幕の大罪の彼の言動が、血筋が関係が、その異常性が、すべてがすべて全部何もかもちょっとしたことでも伏線になってなりうってなりえてなりなりうる。だから、言動一つにでも行動一つにでも言葉一つにでも日常においても非日常おいてもちょっとしたすべてに気を使って気を付けて気を散らして気を張って気張らなければならないんだ。例えば十五夜君の言動なんてまさしくそうだ君が外に出て戦っていた間に無意識だろうがいくつもの行動がはられてしまっているんだぞそのことに君は気付いているのか?まず最初は君がこの『天秤の間』から第八学区の超高層ビルに位相を改竄して移動した時だがこれはまだここから移動するのは観測もされないから別にいいんだただ次だわざわざ位相の改変を利用してビルの金網を透過しさらにビルから飛び降りる必要はどこにあったんだ階段を使えよ階段をわざわざあのタイミングで位相操作を行うなんてどう考えても伏線になってしまうだろうがわきまえろよ僕の努力を無駄にするつもりか塵芥人形その後もだ彼者誰時に輝く月シャイニングムーンの狙撃を防ぐのにお前は位相を使った防御を行ったなそれはなぜだなぜあのタイミングで位相による防御を行う羽目になったのか君の力を外に示すことになったのか君はお前は貴様はあなたは本当に分かって考えて思考しているるるるのか貴様がもっと最初から警戒範囲を広めていればあんなことにはならなかったはずだろうが確かに地の文で『今、十五夜が彼者誰時に輝く月シャイニングムーンの狙撃を防いだのは、当然のことながら偶然では無い。その理由は十五夜の原石にあった――――――』くらいのことは書かれるかもしれないがこんな序盤で普通ならお前の力の詳細は明かされないはずなんだなのにおそらく今回の件で読者の奴らは別として他勢力特にアレイスターの奴にはお前の力が原石が能力が『局地的位相操作』だと分かってしまったぞお前君は貴君あなたテメェその責任とれるのか君力は僕が見た数多の人間の中でも強力で扱いやすくてだからこそわざわざ引きこもっている君を僕が引っ張り出していろいろ調教してやったのにそのすべてを無に帰きす無に帰かえす無かったことにするつもりかいい加減にしろいいかよく考えてから行動しろお前の一挙手一投足から言動思考内心その他すべては作者によって描写される可能性があるんだぞそのまわらない頭にもう一度深く刻んでおけよ木偶塵屑戦う時に考えるべきことも思考してはいけないこともいちいちいちいちいちいちいちいち僕が説明しないといけないほど愚かで馬鹿な愚図じゃないだろうお前はいいか何度でもいうが僕のフォローにも限度限界があるんだからな確かに僕は目的のために一心不乱に万進して前進して歩み進んでいく気概はあるが僕の目的の達成に君は必要だからめんどくさく思いつつも無意味だろうが説明をしてやってるんだあぁ二度も三度も同じことを言わせるなよ一度の説明で完全に完璧に完成にどうして理解できないんだ僕よりも優秀で僕よりも有能で僕よりも優美で僕よりも多芸で僕よりも万能で僕よりも優等で僕よりも赫々かっかくなのにどうしてお前らは!君は!言われたことを覚えることも実行することも出来ないんだそんな難しいことを言っているつもりはないのに不可能なことを命令しているわけでは無いのにのにのにも関わらず八面六臂の活躍をできる君たちが万能で全能な君たちは言われたことが出来ないんだいいかもう一度言うぞ何度目か知らないがもう一度言うぞもう何度でもいうぞ脳に直接刻み込んでおけよ塵人形!!!その一挙手一投足から!思考にいたるまでの全てが!全部!何もかも!あらゆることがものが!描写される危険性があるんだよ!!!だからもっと注意深く行動しろ注意して行動しろ迂闊な言動行動は控えろここではともかく外では絶対に控えろさもないと十数年をかけて育んで育ててきた僕の計画がすべて全部何もかも意味がないことになるだろうが!!!気取られないように慎重に用心深く翼々と抜け目なく進んできた計画が計略が計画スケジュールが無意味に無価値に無意義に無用になってしまってそうしたら僕が!僕が己の全てをかけて!ずっとそれだけのために生きてきたのに失敗するなんてそんなことに今更なったらどう責任をとるつもりなんだあああ、ああああああ、あ、ああ、ああああああああああああああああああ、ああああ。あああ、あ、君は僕が見出して僕が!作り出したのに、なのになのになのにそれで最高の人材を素材を人間を生物を生命を選定して伐採して剪定して精選して厳選して択ってここまで育てて育成してきたのにその期待を!希望を!軌跡を!奇跡奇蹟を!どうして踏みにじるようなまねが裏切りが出来るんだよ恩を忘れたとか恩を売るとかそんなつもりは全然まったくこれっぽっちもないが君たちお前たち僕たちは僕の理想に理屈に幻想に賛成して賛同して支持して賛して共鳴して同意して同心して合意してだからここにいてこの立場につくことを許したはずだろうなのにだからなのにどうしてどうやってどうすればここまで僕がそれだけはと注意して注視させたことを破ることが出来るんだ!!!僕よりも頭のいいくせに僕なんか目じゃないくせに僕を圧倒できるだけの能力が頭脳があってあるからあるのに僕よりも僕が僕僕僕に僕を僕僕僕僕僕僕僕僕僕とともにこのせ」
 
 
 
 
 
「委員長!!!!!」
 
 
 今・の・白・は・異・常・だ・、ということ。
 
 
「―――――――――――――――――――――――おっと、僕としたことが。あぁ、今のことは忘れてくれ十五夜。とんだ醜態をさらしたな」
「いえ、そんなことは」
 
 
 
 
「忘・れ・ろ・」
 
 
 
 
862 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/09/26(木) 21:17:28.58 ID:GILVbjTw0
「―――――――――――――は、――――――い」
 そ・の・言・葉・に・対・応・す・る・か・の・よ・う・に・十・五・夜・の・目・か・ら・光・が・消・え・た・。
「ちっ、………………そのまま4分26秒23前までの記憶を消去デリートしろ。その後再起動リスタート」
「―――――――は、―――――――――――――――――ぃ」
 それは同じ人間にするにはあまりにも非情な命令ではあった。だが、無意識化でそれを実行するように刻まれている十五夜の意識は、本人の拒絶の有無を問わずに白の命令を実行した。
 記憶を削除し、時間感覚を制御し、白の言うように意識を再起動させる。
 現在から4分26秒23前までの記憶を無かったことにされた十五夜は自らの記憶に一切の疑問を持たずに、もう一度4分28秒前と同じ言葉を発した。
「伏線…………」
「そう伏線だ、十五夜。もっと言えば上条当麻がある手がかりをつかんでさえいればあの戦いで埋娥に勝つことは出来た」
「ある手がかり……ですか?」
 気付いていない。
 気付いていない。
 気付けない。
 十五夜は決して気付けない。自らの記憶がデリートされてしまっていることも、目の前にいる男がそれをなしたという事も絶対に気付けない。
 なぜなら、それは十五夜が白のことを信じているからで、十五夜が白のことを盲信しているからで、十五夜が白のことを全肯定しているからだった。
 十五夜は白が他者に『悪い』ことをするなんて考えていない。
 十五夜は白が人間に『悪』をなすなんて思っていない。
 だから違和感も感じない。
「ベッドの下の」
 そして話題は移る。移ってしまう。
「くまのぬいぐるみの中の」
 十五夜が気付けないままに。
「レポート用紙の束」
 過ぎ去った話題を十五夜が指摘することはもう無い。だから、話題は移る。上条が回収できなかった、気付くことのできなかった、伏線へと。
「それが、上条当麻の見逃した最高レベルの伏線キーだ」
「ベッドの下のくまのぬいぐるみの中のレポート用紙の束……ですか。それは、上条当麻が訪ねた常盤台学生寮の部屋の中のことを言っているのですか?」
「その通り。さすがに頭のまわりが早いな。あの時、上条当麻と白井黒子は絶対能力進化実験レべルシックスシフトの憔悴していた御坂美琴についてのてがかりを得ようとしていただろう。そしていないはずの妹、初春飾利からの妹達シスターズという情報、絶対能力進化実験レべルシックスシフト等様々な情報をえた」
 あの時の上条らの動きは自分たちの得意分野を駆使した最高レベルのものだった。上条当麻、白井黒子、初春飾利。誰が欠けても御坂のもとに辿り着くことは不可能だっただろう。
 だが、それでも上条らは御坂美琴が何かに巻き込まれていて、それが絶対能力進化実験レべルシックスシフトと呼ばれるものであるという事までは辿り着けたが、その絶対能力進化実験レべルシックスシフトの内容まではたどり着けなかった。
 だから負けたのだ。
 目的が明確化されていなかったから、事情が完璧には分からなかったから。
「だけど彼らは絶対能力進化実験レべルシックスシフトの内容がわからなかった。御坂美琴が何に巻き込まれているのかわからなかった。それさえ分かっていれば、きっと届いたのに」
「…………………………………」
「そしてあったんだ。上条当麻がいたあの部屋の中に。御坂美琴が普段使っているベッドの下に置いてあるくまのぬいぐるみの中に。絶対能力進化実験レべルシックスシフトの内容が記された書類が。御坂美琴が絶対能力進化実験レべルシックスシフトについてしらべるために収集した情報が」
 御坂美琴は寮の規則で禁止されているものを持ち込むためにくまのぬいぐるみを改造して使っている。そのくまのぬいぐるみの中に絶対能力進化実験レべルシックスシフトについての情報が記された書類もあった。
「それさえあれば、勝てた。過去をやり直すことは僕には出来ないが、それでも言うのなら、あの時上条当麻か白井黒子のどちらかがその絶対能力進化実験レべルシックスシフトについて記した書類に気付いていれば状況は確実に変わっていた。変わっていたんだ」
 白井ならばもしかしたらくまのぬいぐるみの中に何らかのものが入っていることは知っていたかもしれない。でも、白井もまさかそんなところに自分たちの求めている情報があるとは思わなかった。そして上条は言わずもがなだろう。
 だから、誰も気付けなかった。
 その場にあった重要な伏線に。
「勝てなかったのは上条たちが書類伏線を見つけ回収しなかったから。……納得はいったか?」
「はい。――――――説明していただき、ありがとうございます」
「そうか。納得がいったならもう出ていけ。僕も、これから考えなければならないことがあるからな」
「はい。失礼します」
『天秤の間』から出ていく十五夜をしり目に見ながら、白はこれからのことについて思考を巡らせた。
「アレイスター=クロウリー。死縁鬼苦罠。天埜郭夜。妹達シスターズ。御坂美琴。…………考えなければならないことは無数にあるな」
 計画は絶対に成功させる。でなければここまで生きた意味がない。
 そう、強く思って、白は考えを深める。
「――――――そういえば、伝え忘れたな。……まぁいいか、後で各総隊長と十五夜には送っておこう」
 今まで忘れていたが、先ほど諜報部隊の報告にあったことを白は思い出した。たいして重要でもないことだから。今の今まで忘れていた。
「第三生産部門が壊滅したという報をな」
 何でもないように、大事を口にした。一部門が壊滅するなどどう考えてもたいしたことである。だが、白にとってはそうでもなかった。
「さて、次の選定はどうするか」
 だから今日も白は思考する。
 世界の嫌われもの、白白白は考える。
 世界をよりよくするために、世界の風紀を守るために。
 世界を、――――――ために。
 



前半の白のセリフ読みにくいですよね。

わざとです。
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/09/26(木) 21:40:41.31 ID:diaBmj5B0
>>859
いや、一番過激だったのは普通に禁書SS全盛期だろ
「お前も加害者」あたりはむしろ下降傾向だったよ
一方SSがじゃなくて禁書SS全体がだが

「お前も加害者」あたりはむしろ熱狂も沈静化して、一方ファンにも「さすがにそれはちょっと・・・」くらい冷静になってる人もいたよ
まあ一部「ホラ見ろ! やっぱ一方さんは謝る必要なんてないんダ!!」とか喚いてる真性クズもいたけど
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/27(金) 14:33:16.69 ID:9JrsxFft0
>>853
それな
糞通行を持ち上げる為に他の真っ当なキャラをクズ化したりして貶めるのがデフォだから胸糞悪くて読んでいられない
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/27(金) 21:09:11.59 ID:4kYhG3SM0
主な被害者は上条と御坂だな
どんだけコンプあるのか、上条SSや御坂SSに凸してまで脳内設定わめいてたあたり一方厨って本当にビョーキだわ
866 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/27(金) 22:26:13.73 ID:jrcu7zqWO
一方厨なんてもう死滅してるしどうでもいいよ
復活してから叩きまくろうぜ
というかアニメ始まっても全く暴れ出さないほどにマジで死んでるとは思ってなかった
867 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/27(金) 23:36:35.93 ID:vc16ym2O0
一方通行、一方信者、奴らの罪は軽くない。
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/27(金) 23:47:17.27 ID:YxmfHBss0
キモッ
869 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/28(土) 22:14:33.44 ID:AExrFsIi0
>>866
まとめサイトとか見てみると、あのアニメをネチョネチョと擁護してるバカは一定数いるようだがな
テキトーにおちょくったら割とすぐ正体表わすのもいる
870 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/29(日) 01:42:32.68 ID:kV7JpSIN0
糞つまらんかったなぁ糞通行の害伝のアニメは
ようやく終わってくれたか
鬱陶しくて仕方なかった
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/29(日) 01:47:50.79 ID:+PFMlPqDO
アニメ一方全く見てないけど
妹達を赤面させちゃったみたいな話はどうなったんだろ
時期も時期で胸糞悪いんだけど
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/29(日) 21:57:37.01 ID:ffTW/Wq60
本当にエステル編(敵の名前とか忘れた)だけしかやらなかったのは草
むしろ全アニオリにした方が良かったんじゃねえの?レベル
873 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/30(月) 00:52:52.91 ID:hTHo3l6v0
>>871
どうでもいいよ
妹達なんぞ沢山いるんだし糞通行に一匹くれてやれ
874 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/30(月) 01:37:48.64 ID:SAXuspXv0
普通に叩けばいいのに汚い言葉使ってる人はわざとやってんのかな
875 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/30(月) 02:56:40.84 ID:hTHo3l6v0
わざと?何故に?
876 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/30(月) 13:56:45.79 ID:rDy3hggjO
>>872
アニオリにした方がつまらなくなりそうでなあ…
まだ一方出てるパートより敵に悲しい過去…パートの方が面白かった
この時期の一方にはなんの魅力もねえ
さっさと上条さんファンクラブに入る時期まで飛ばして欲しい
877 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/30(月) 23:26:38.83 ID:W503qv4P0
>>873
そのために打ち止めがいるだろ
完全に一方通行に媚びる人形になっててひたすら気持ち悪かった
時系列とか考えても、原作の初登場のすぐ後なのにあそこまで『安全圏で周りにチヤホヤされてる無邪気な幼女』という舞台装置になってるの露骨すぎる
最初はあんなキャラじゃなかったのに、作者も後付けに後付けを重ねて劣化させたのを前の時系列にねじ込むからガイジみたいな人形になる
878 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/01(火) 02:44:03.68 ID:1Fk/R6EP0
一方叩かれてる一番の理由は打ち止めの存在が気色悪く感じることよね
ぶっちゃけ10031人殺したことは別に大した問題じゃねーわ
879 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/01(火) 03:04:01.01 ID:MebPEW6X0
一方通行には反省も後悔も改心もせず上条さんへの復讐心だけを糧にひたすら悪の道を進み続けるようなキャラであって欲しかった。
880 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/01(火) 13:35:35.11 ID:I5wDhAsQO
ぶっちゃけシスターズ関連は贖罪(爆笑)の一方よりも一切関心なさそうな御坂の方が気になるわ
未だに打ち止めの存在すら知らないんじゃなかったか
881 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/01(火) 16:18:49.97 ID:eqt9lKbf0
妹達もさほど御坂に関心ないだろ両者上条のことしか気にしない
882 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/01(火) 21:18:11.38 ID:7ePbYFnd0
>>880
そもそも妹達編で御坂が心痛めたのはクローン作られたことより、それがガンガン虐殺されてく状況だからなあ
(実際妹達の存在知った時のリアクションは驚いたけど追い詰められるほどじゃなかったし、元より御坂に何か責務のある話じゃない)
実験後のスタンスは御坂は「人間として生きてく手伝いくらいはする。困ったことがあったら言ってね」
妹達は「その時はヨロシク。(でも基本的にお姉様は巻き込みたくないし頼るのは最後の手段)」くらいだしなあ
妹達に責任取るべきはアレイスターや一方通行の役割だろ
まあ、そのクズ2匹が何かの責任取ろうとしたのはついぞ見たこともないが
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/02(水) 00:40:05.75 ID:eUeZRvKS0
一方は別に責任取る必要取る必要は無いだろ
勝手に贖罪()しようとしておきながらオリジナルにお前も被害者とかアホなことほざくんならもうやめまーすでそのあと触れない方がいい
上条さんにボコラれた時点では学園都市の実験に参加してただけだし
取らなくてもいい責任を取ろうとして無駄にヘイトだけ上げてったマヌケが一方
アレイスターはマジでゴミだけど
884 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/02(水) 01:11:05.51 ID:YtF8tC55O
妹達殺しに関してはもはや加害者気取りの一方以外誰も興味無いのが笑える
総体にすら戦って死ぬ楽な道にいくなよ?生き残りの妹達と光の世界で死ぬより辛い思いしながら生き続けろ
はいこの話終わりねってされてるし
885 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/02(水) 12:10:06.07 ID:2qkVA+Id0
>>881
美琴も妹達も一方通行も全員共通して上条さんが大好き!!
886 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/02(水) 12:34:49.18 ID:4TwLgTi4o
寮を追い出された上条さんがホームレス生活をしてたら上条さん大好きな人達はどうするのか
887 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sega]:2019/10/02(水) 18:14:58.63 ID:665j7Pom0
>>886
上条さんを保護すべく上条さんの身柄の争奪戦が始まる
888 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/02(水) 18:21:43.37 ID:FWe3Ro0sO
御坂食蜂で蹴落としあってそれなりに周り倒した後脱落しそう
889 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/02(水) 20:29:20.01 ID:Devb348jO
上条のためなら御坂と食蜂も余裕で共闘したし、上条ガチ勢はワンチャン全員で同棲まであるだろ
890 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/02(水) 21:35:07.46 ID:dl8vahPk0
>>883
取らなくて言い責任というより、打ち止め囲い込むために手の平返したから負った責任って感じだな。どのみちコスプレ贖罪だけど
あと代理演算してもらってるんだから贖罪関係なく妹達のために働くのも、いちいち口に出すなってレベルで当然。その当然のことも出来てないけど

>>888
食蜂はリバースでハンデを負った感あるからちょっと形勢悪そう
891 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/02(水) 21:38:30.99 ID:3dlJt5Yvo
ゴールに上条さん置いて一番先にゴールした人が上条さんをゲットできる短距離走開催したら戦争起きそう
892 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/02(水) 22:03:56.05 ID:eUeZRvKS0
>>889
結局そこで争うパターン
そして建物潰れてまた上条さんホームレスに逆戻りになるオチ
893 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/03(木) 11:28:30.52 ID:Wolk7XYW0
美琴と操祈は報われるべき
彼女達の上条さんへの献身性は好印象
894 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/03(木) 16:04:47.35 ID:xUoissDkO
けん…しん…?
895 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/03(木) 19:44:40.21 ID:JSW44ke10
迷惑もかけてるからプラマイゼロ
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 20:40:25.24 ID:7LsiYaeP0
https://syosetu.org/novel/158074/16.html

屋上の戦いH 脱落者1名

 分かっていたはずだった。敵が圧倒的な格上であることぐらい。
 知っていたはずだった。連係が完全に取れないことぐらい。
 違和感は感じていたはずだった。何か推理に不備があるんじゃないかと。
 だがそれでも突き進んだのはきっと焦りがあったからだ。白井も上条も怪我をしていて、なるべく早めに治療しないと大変になると焦っていたから。
 もっと慎重になるべきだった。もっと考察を重ねるべきだった。もっと色々すべきことはあったはずなのに。
 だからこういう事態が起きた。
「な、ああああああああああああああああああああああああああああああッッッッッ!!!!!」
「なん、っっっ!!!???」
 あり得ない。信じられない。考えられない。訳が分からない。理解できない。予測の範囲外。思考の埒外。
 上条らが今戦っている人間の超能力は『眼で見たモノを捻じ曲げるモノ』で、それはつまり前後から挟み撃ちにしてしまえば上条か白井の片方は捻じ曲げられずに済むという事のはずだった。
 前を見ている人間は後ろを見ることは出来ない。人の眼は後ろにはついていないのだから。
 故に、前後からの挟撃は最善策。瞬が対応できない最善の攻撃。そしてそれを狙ってすることのできる上条と白井はやはり、『表』の人間としては優秀なのだろう。そもそも『表』の一般人が瞬と戦えば、瞬のトリックを暴く暇すらなく10秒で殺されるだろうから。
 しかしその中途半端な実力は時に悲劇を生む。弱ければ一瞬で殺されていたが、中途半端に強くてもやっぱり負ける。
 上条と白井は中途半端に強かった。
 だから、瞬の本気を引き出してしまった。
「「――――――――――――ッッッッッッッ!!!!!!!?????」」
 上・条・と・白・井・の・全・身・が・同・時・に・捻・じ・曲・が・る・。
 挟撃で、安全策の最善策で、瞬が捻ることのできるのはどちら片方のはずなのに。
 前提条件が崩れる。
 安全策が機能しなくなっていく。
 ベキベキベキベキベキッッッ!!!!!と、全身が軋んでいく。音を立てて皮膚が捻れ、骨が見え始め、プチプチと神経が断裂し、腕が、足が、胴体が、首が、頭が、腹が、膝が、肘が、爪が、指が、手が、捻れ、捻られ、曲がり、狂い、死んで、終わっていく。
 そしてその瞬間だった。
(――――――ぁ)
 上条の思考に電撃が奔る。
(――――――あぁ!)
 辿り着いた。
 辿り着けた。
(そういう――――――) 
 上条当麻は、
(そういう、ことかッッッ!!!)
 瞬瞬の超能力の全貌真実に辿り着いた!!!
 フラッシュバックのように今までの情報が、推理が、脳裏によみがえる。あぁ、そうだ。それならばすべてに説明がつく。
『……捻転。――――――――――――――――――凶れ』
 あの裏路地の戦いも。
『…………ッッッ!!!???』
 屋上に空間移動テレポートさせられた瞬が驚いていたわけも。
『なっ、よまれ……っ!?』
 ただ掴まれただけの白井の腕が捻じ曲がった理由も。
『……予期。やはり、後ろに空間移動テレポートしていたか』
 まるで見ていたように白井の位置を常に把握していたことも。
『なぜ私が空間移動テレポートする場所がわかるんですの!?、か?』
 目を瞑っていても白井の空間移動テレポート先が分かったわけも。
『……倒懸!な、なにが……ッ!?』
 白井の空間移動テレポートさせた金属矢が瞬に当たったのはなぜか。
『…………っァ!!!???』
 超低姿勢からの上条のスライディングが瞬に当たったことの意味。
『……煙幕!?』
 煙幕の中でも瞬は攻撃してこなかった。
『……基本的に人間が外界を把握する手段は五感ですわ。だから彼が私達の行動を把握するための手段にも五感の内いずれかが使われているはずです』
 白井の言葉は的を得ていた。
『がっ、アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!』
 閃光弾フラッシュをくらったことで右手を抑えて絶叫していた瞬。
『……嘲笑』
 前後からの挟撃に対して上条と白井の双方を一気に捻じ曲げたこと。
 これらすべてが、たった一つの事実を示している。
 すなわちそれは――――――。
「白井!俺のそばに来いッ!!!」
 ダメだ。
 絶対にダメだ。
「コイツの超能力は――――――」
 叫びながら上条は己の身体に幻想殺しイマジンブレイカーを使う。
 そして同時に焦る。
 白井じゃ瞬には勝てない。どんなに空間移動テレポートしようと、どれだけ奇襲を仕掛けようと、すべてが無意味に帰する。
 だって、
 なぜなら瞬は、瞬瞬はその身体に。
「――――――っ!?」
 が、その声は間に合わなかった。
 捻じ曲げられている身体をどうにかしようとした白井は既に別の場所に空間移動テレポートしてしまっていた。そして、白井が空間移動テレポートした場所は上条のそばではなく、どちらかといえば瞬の視界から確実に外れられるような場所であった。
 加えて白井は上条のように瞬の超能力チカラの真実には気付けなかった。
 故に、
「……残念。一歩遅い」
 瞬が一歩上回る。
 そして、瞬の両目は白井を捉えていないのにも関わらず、
 べ・ギ・リ・と・音・を・た・て・て・白・井・の・四・肢・が・捻・じ・切・れ・た・。
「ぎゃっ」
 悲鳴が、上がる。
897 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 20:41:04.63 ID:7LsiYaeP0
「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!?????」
「しらっ!?」
 夥おびただしい量の血液が屋上にまき散らされる。捻じ切られた白井の四肢から滝のような赫が流れ出て、ぐちゃぐちゃになった断面からは白い骨が見えた。
「ぎっ、ぁ、ひぎゅッ、がっ、き、ぁ、アアアアアアアアアアアアアァァァァァァアッァァア!!!!!」
「く、そぉっ!」
 白井は確実に瞬の両目の視界からは外れていた。これは絶対に確約できることだ。瞬の両目は、白井の姿を一ミリも捉えていなかった。
 であればなぜ、白井の四肢は捻じ切られてしまったのか?
 ほら、答えはもうすぐそこにある。
「……無為。俺の方が近い」
 白井を助けようと走り出す上条。しかし瞬の方が走り出すのは早く。
 白井を助けようと白井に近づく上条。しかし瞬の方が白井との距離は近く。
 絶叫し、発狂し、胴だけになった身体で屋上を這いずり回りながら、許容をはるかに超えた痛みは白井を気絶させることすら許さず、無論のこと空間移動テレポートなど使えるはずもなく、血液をまき散らし、捻じ切れた四肢を信じられないような思いで見て、上条や瞬のことを意識の片隅に入れることすらできず、まともな思考などできる訳が無く、むしろ考えるという行為でさえ満足にすることもできず、もはや本能的な、ある種の動物的な、ある意味では非常に人間らしい、しかし人間らしくない欲求を抱えて、そして何よりも五分後の死を確実視してしまった白井に、
「ぁ」
 瞬が触れた。
「や」
 そして瞬は四肢が捻じ切れた白井の身体を掴み、
「……捻転。――――――凶まがれ」
「やめろおおおおおおおおおおおおおおッッッッッ!!!!!」
 屋上の金網を視線歪曲オッキョクールヴァで捻じ切って、屋上の外に投げ捨てた。
 痛みの中で白井は自身の身体が宙に浮かぶことを認識した、などということはない。そんなきちんと白井は自分の現状を認識できない。
 なにせ四肢が千切れてからまだ30秒しか立っていない。
 四肢が千切れて30秒しかたっていない。痛みに慣れることなどあり得ず、感じられるのは死の気配。
 目が映すモノを脳が受け取らない。
 耳が受け取った声を脳が処理できない。
 皮膚が感じた痛みを脳が許容できない。
 鼻が嗅いだ血の匂いを脳が判別できない。
 舌が舐めた血液を脳が判断できない。
 まるで助けを求めるように手を伸ばす――――――ことはできない。
 屋上の淵を掴むために手を振り回す――――――こともできない。
 何も、できない。
 何が、できる?
 四肢の千切れた、超能力すら使えない身体で、『痛み』を感じることしかできない、『痛み』しか感じられない身体で。そう、もはや棺桶に入れられた骸と同じ。自身の意志で満足に動くことなどできず、脳を支配するモノはただ一つだけ。
 常盤台中学一年生。空間移動テレポートの大能力者レベル4。風紀委員ジャッジメント一七七支部所属。御坂美琴の元ルームメイト。
 白井黒子。
 白い黒子。
 白い黒衣。
 脇役の、補助役の、裏方の、表に出ない、主人公の隣に立てない、見えない、
 背景に紛れた、清廉潔白な、汚れの無い、軽い、広い、無垢な、明るい、
 そんな人。
 そんな、登場人物人
 いてもいなくてもいい、世界物語キャラクターストーリー理論からすれば重要なポジションにはいない。替えがきく。代わりはいる。
 そんな白井に上条は、
「――――――――――――――――――――――――――――――っっっっっ!!!!!!!!!」
 声にならない声を上げながら、
 手を伸ばす、
 ことすらできず、白井は上条の視界から消えていった。
「…………………………………ぁ」
 捻じ切れた金網の先で白井は地面に落ちて行った。四肢がない白井に衝撃を和らげながら着地するなどという器用なことなどできようはずもない。無様に落下するだけ。落下して落命する。屋上から落ちて地面で命を落とす。さながらイカロスのように。
898 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 20:41:52.83 ID:7LsiYaeP0
「……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………」
 しばしの間上条は呆然とした。呆然とすることしかできなかった。
 人が、目の前で死んだことは過去にもある。パルツィバルという人物は三沢塾で、上条の目の前で死んだ。
 しかし、パルツィバルは初対面だった。
 白井とは初対面なんかじゃなかった。
 初対面なんかじゃ、なかった。
『あなたが、普段からお姉様と頻繁に能力で戦闘している方でよろしいんですの?』、『ちょっ、上条さん!!!???』、『上条さん!手を!』、『それに、先ほど私たちを襲撃してきた炎。あれをやった人間が待ち構えていないとも限りませんのよっ!今の状態で上条さんはまともに戦えるんですのッッッ!!?』、『…………………お姉、様』、『風紀委員ジャッジメントですの!!!傷害及び殺人未遂、誘拐、器物破損、その他もろもろの罪であなたを拘束させていただきます!!!おとなしくなさいなさいなっ!!!!!』、『会えますの?』、『やりますわよ、上条さん!!!』。
 過去の情景が上条の脳裏に浮かぶ。
 死んでしまった。死んでしまった!死んでしまったッ!!!
 ゆっくりと立ち上がりながら、上条は怒りの炎をその目に宿らせて、涙に濡れた瞳で瞬を睨む。
「テ、メェ」
「……絶望。少しは『闇』を理解したか?」
 口元を歪ませて嘲笑しながら瞬が言う。
 そうだ、そうだ、そうだ!
 人はみなそうなんだ!
 憎しみの連鎖からは決して逃れられない。悲劇の仕組みからは決して脱出出来ない。だから、その仕組みを変えるために瞬たちは革命を起こすことに決めたのだ。何を犠牲にしてでも、例えその果てに地獄に堕ちることになったとしても、確かな今を犠牲にして、これから先をほんの少しでも幸福にするために。
「どけよ!」
「……却下。通すわけがないだろう」
 上条の瞳には炎が灯っている。
決して消えない赫の炎が。
「……強制。この血に染まった屋上から出たければ」
 大事な人を失えばみんなそうなるんだ。
 大切な人が自分の力不足で[ピーーー]ばみんな後悔するんだ。
(……悔恨。この街は悲劇が多すぎる)
 その悲劇を少しでも減らしたいと願ったから、あの『崩壊の十月実験』で死んでいった仲間たちのためには瞬は歩みを止められない。
 例えその道が間違っていたとしても、もう止められない。
「俺を倒してからにするんだな!」
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああアアアアアアアアああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
 
899 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 20:42:19.84 ID:7LsiYaeP0
ふふふふふ!
ははははははははははははははははは!!!!!
これだよこれぇ!俺が書きたかったのはこれよぉ!!!
まだ中盤だから、二章は終盤になるにつれてもっと死ぬぜぇ!原作キャラだろうとオリキャラだろうと[ピーーー]ゼェ!!!
はッ、ハハ、ハハはハははハハはァ!!!!!
900 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 20:44:38.74 ID:7LsiYaeP0
咎負虐殺……性別 男
       所属 不思議の国の御伽噺フェアリーテイルワンダーランド
       立場 不思議の国の御伽噺フェアリーテイルワンダーランド第二席
       特殊能力 虐殺因子、占星魔術多数、肉体強化魔術、憑依魔術
       二つ名 十億殺しビリオンマーダー、枢密院議長、チェシャ猫、前時代の遺物など多数
       所持品 魔導書原典オリジン『星界の使者Sidereus Nuncius』、『イーリアス』、『アルマゲスト』、『テトラビブロス』など八冊。写本『運命の書』数ページ。魔術杖。三八式歩兵銃。九九式手榴弾。
       戦闘スタイル 魔術攻撃、杖術、銃撃、手榴弾
       称号 ラスボス
       特記事項 『殺人』の悪性を冠する人類絶対悪の一人。獄天の扉ヘヴンズフィール事件の実行者の一人。滅亡天使計画アポカリプスプロジェクト遂行中。
901 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/03(木) 20:45:20.54 ID:Ck8xbpHso
荒らすのやめろ
902 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 20:59:55.27 ID:7LsiYaeP0
https://syosetu.org/novel/158074/46.html

ボロボロになって絶望して[ピーーー]、主人公ヒーロー。
大好きです愛してます。
だから苦しんで苦しんで苦しんでから――――――[ピーーー]。
903 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 21:01:57.51 ID:7LsiYaeP0
https://syosetu.org/novel/158074/72.html

惨劇最悪バッドエンドA あなた達が間違えた選択の果てに、世界は滅亡しました

 終わった。
(終わった)
 終わった。終わった。終わった。
(終わった。終わった!終わったあァァっっっ!)
 だが、はたして何が終わった?
 佐天の歯を噛み千切ることが?
 もちろんそれは終わった。
 佐天との間にあった信頼関係が?
 それは修復は可能なほどに終わってしまった。
 上条の精神性は?
 それもまた、終わってしまったモノの1つだろう。
 いくつもの出来事が終わり、モノとして存在しない目に見えない何かもまたいくつも終わってしまった。
 それが良いか悪いかはまだ分からない。もしかしたら上条の行動が後の災厄に繋がるのかもしれない。
 けれど、確かに此処に1つの事象は終了したのだ。
 上条が終わらせた。
「はっ、はふっ……はぁーっ、ははっ!はぶ、げふッ!…………あ゛、…………ぁ゛」
 唾液と血液でぐちゃぐちゃになった佐天の左手親指を掌の上に吐き出して、上条は荒い息のまま何とか佐天に話しかけた。
「さ、てん……大丈夫、か……?」
「……………………………」
 返答はない。
「佐天……?」
 膝に手をついて息を落ち着けながら、上条は顔を上げて佐天を見上げた。
 
 佐天は、恐怖に歪んだ顔のままぐったりと頭を下にしていた。
 
「っ!……ぅ」
 ピクリとも動かない佐天。
 気絶している、のだろう。
 全身から力が抜けている。だらりと下がった四肢に半開きになった口、開いた瞳孔。全てが佐天が正常ではない状態であることを示している。
 言うまでもなく、上条がそうした。
(仕方なかった……仕方なかったんだ!)
 そう、思うしかない。今はまだ、罪悪感を抱くわけにはいかない。
 やらなければならないことがある。
 佐天の痛みを、その犠牲を、無駄にするわけにはいかない。
「Aえー!」
 と上条は食蜂を呼んだ。
 佐天の左手親指が手に入った以上、後必要なのは刀夜の右目だけだ。つまり食蜂が刀夜の右目を抉りだせていれば、事態の全ては解決する。
 はずなのに、
「何してるんだ……?」
 奇妙なことに、食蜂は刀夜の右目に手を伸ばしたまま静止していた。
「大丈夫、か?」
 緊張しているのだろうか。
 躊躇しているのだろうか。
 それも仕方ないと思う。上条だって、躊躇いの中で覚悟を決めて佐天の指を噛み千切ったのだ。だから食蜂が出来なくても仕方ない。
(いざとなったら)
 いざとなったら、上条が食蜂の代わりをやるしかないだろう。
 けれどまず、上条は食蜂を励ますためにその左肩に手を置いた。
「変わろうか?」
 と声をかけて、
 
 ドン、と食蜂の身体が倒れた。
 
「……………………………………………………………………………………………は?」
 一瞬、停止。
 だが、すぐに動き出す。
「食蜂!?」
 倒れ伏した食蜂に上条はすぐさま駆け寄った。
 何だ?何が起きている?どうして食蜂が倒れた?
「おいっ、どうした!?しっか」
 呼吸が、停止していた。
 心拍が、無かった。
「――――――――――――――――――――――しょく、ほう?」
 一般的には、呼吸をせず心臓も停止している人間のことは死体と呼ぶ。
 つまり、食蜂は死んでいた。
「待てよ」
 死んでいた。
「起きろよ!何、何で……食蜂ッ!」
 
 ガチャリと音がして、誰かが上条の背に凭れ掛かってきた。
 
「ぐっ、痛ッ!?」
 
 背中に奔った衝撃を振り払うかのように、上条は食蜂の身体を支えたまま片腕を背に手をやった。
 何かが上条の背中に墜ちてきた。
 何かが上条の背中に降ってきた。
 それを背中から降ろして、上条は降ってきた何かを確認し、
 
 上条刀夜が死んでいた。
 
904 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 21:02:28.27 ID:7LsiYaeP0
「……、…………?」
 今度は言葉すらも出なかった。ただ、ふらふらと開いている方の手が刀夜の頬に伸びた。ふらふら、ふらふら、ふらふらと。
「父、さん……?」
 動かない。
 ピクリとも、動かない。
 触らなくても分かる。
 触れなくても分かる。
 上条刀夜は死んでいる。
「あ」
 呆けたように口を開きっぱなしにして、食蜂を横たえ、上条は立ち上がった。何が起こっているのかわからない。何が起こっているのか分からない。何が起こっているのか分からない。
 でも何かが起こってるのなら、と上条は立ち上がった。
 
 四つの枷から解放され、倒れ伏した佐天が視界に入った。
 
「は」
 確かにそうだ。食蜂が死んだ。刀夜が死んだ。ならば佐天だって死んでいるだろう。全くそうだ。非常に納得できる。
「なら、ジャーニーも……」
 佐天と刀夜が解放されたなら、もちろんジャーニーも死んでいる。見る必要もない。だって、12のルールにはこうあった。『ジャーニーが培養器の外に出るか、ジャーニーが死亡した時点で2人の拘束は解かれる。』、なら当然ジャーニーは死んでいる。
 4人とも死んだ。
 此処で生きているのは上条だけだ。
「……外に」
 なら、もう此処に居ても意味はない。外に出て、助けを呼ばなければ……。
 ふらふらと頼りない足取りで階段を上り、部屋を出る。
 
 その部屋の外では、少女が死んでいた。
 
「…………………、蜜蟻、……か?」
 その顔には見覚えがあった。
 蜜蟻と名乗る少女と同じ顔をしていた。
 ……待っていた、のだろうか。
 ジャーニーを救出した後の上条に会いに来るつもりだったのだろうか。
 死体は黙して語らないから、真実はもう分からない。
「……………………………、…………」
 歩く。
 ただ、歩く。
 とにかく外に行かなければ何も始まらない。外に行けば助けを呼べる。助けを呼んで駆動鎧パワードスーツを止められる。だから、まずスタジアムの地下から出なければならない。
「…………もう、ちょっと」
 後数歩でスタジアムの外に出られる。
 後2歩でスタジアムの外に出られる。
 スタジアムの外に出られた。
「っ」
 太陽光の眩しさで僅かに目が眩む。だが徐々にその明るさに慣れて、視界が開けた。
 
 インデックスが死んでいた。
 
「――――――――――――――――――――――――――――――」
 
 ひどい、酷い様だった。
 片腕を切り落とされ、半ばまで切断された胴からは内臓が零れ落ちている。白を基調とした修道服はあちこち裂かれ、穴が空き、そこから今もなお流れ出る血が、修道服を赤黒く変色させていた。数えることすらも馬鹿馬鹿しくなるほどにインデックスの体の傷は多かった。
 何度も、何度も、何度も。
 誰かがインデックスの体を切り裂き、斬り付け、痛めつけ、命を弄び、尊厳を凌辱し、生き様を侮辱し、そして突き立てて、消えない傷を残したのだろう。
 永遠に消えない、傷跡を。
 どうして、そこまでされなければならなかったのか。
 どうして、そこまでしなければならなかったのか。
「―――――――――――――――――――――――」
 苦痛に満ちた顔を、
 恐怖に歪んだ顔を、
 せめて、せめて、せめて、少しくらい安らかにしたい。
 だから上条は死にきったインデックスに近づいて、その瞳を閉じさせてあげた。
 それくらいしか、出来なかった。
「……………………」
 そうして、上条は携帯電話を取り出して病院に電話した。119番。死体を病院に渡さないといけない。
 通話がつながる。
「あの」
 自分でも驚くほどに冷たい声が出た。
 なのに、
『―――――――――――――――――――』
「あの!」
 通話口からの返答がない。
 話しかけてこない。
「……仕事してくれよ」
 119番からの返答がないなら自分で歩いて病院に行くしかない。
 どこの病院が良いだろうか?一番近い所なら、やはりカエル顔の医者の所か?
「歩けば、いつか辿り着くか」
 そう言って、上条はスタジアムの外に出る。
 
 スタジアムの外には、輝の死体があった。
 
「……勝てなかったのか」
 それだけ言って、上条は大通りに向けて歩き始める。大丈夫だ。死体が1つ増えただけだ。病院に連絡する手間が増えたけれど、それぐらい上条が負担するべきだろう。
 10分ほど歩き、上条はようやく大通りに出た。
 
 燃え盛る炎がいくつもあった。
 
905 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 21:03:13.87 ID:7LsiYaeP0
「熱っ!」
 炎上しているのは車だ。
 交通事故が起こっているのだ。この大通りだけで何件も。
「……警察に、連絡しないと」
 もう一度、上条は携帯電話を取り出して警察に電話した。
 110番。
 通話がつながる。
「あの」
『―――――――――――――――――――』
 通話口からの返答がない。
 話しかけてこない。
「……………………」
 仕方がないから上条は電話を切って再び歩きだした。
 どいつもこいつも仕事をせずにさぼっていて、学園都市は大丈夫なのだろうか?
「…………………………」
 歩き続ける。
 車の中で見知らぬ誰かが死んでいた。
 歩き続ける。
 歩道にある椅子の上で誰かが寝転がっていた。
 歩き続ける。
 道端でカップルが抱き合ったまま動かずにいた。
 歩き続ける。
 青髪ピアスが家に寄り掛かっていた。
 歩き続ける。
 炎の中に誰かが立っていた。
 歩き続け、
「青髪ピアス……?」
 振り返った上条は来た道を戻って青髪ピアスに近づいた。
 
 近づいて、その瞳が何も映していないことに気が付いた。
 
「―――――――――――――――――――――――う」
 一歩、下がる。
 足が誰かの肉に当たる。
 下を見る。
 倒れ伏した吹寄と目が合った。
「うあああああぁぁぁぁぁぁぁッ――――――!!!」」
 もう、我慢できなかった。
 無茶苦茶に走り回る。
 滅茶苦茶に叫ぶ。
「あああああああああああああああああっ!!!!!くがあああああああああああああああ!!!!!ぎあああああああああああああああああああああ!!!!!!!」
 両の目から流れ落ちる涙が視界を歪ませる。
 あらゆるところにある血液がびちゃびちゃと上条の足元で跳ねる。
 どうしようもない。
 もう、どうしようも、ない。
「何なんだよ、これ…………」
 全て、死んでいた。
「何なんだよ、これっ!?」
 死が、溢れていた。
「何なんだよ!これは!?」
 ここには死しか、なかった。
「誰か、誰かいないのかよ!!!」
 もう恥も外聞もなく上条は走り回った。ようやく、脳が現実を直視した。
 死んでいる。死んでいる。死んでいる。
「誰か!誰かァッ!誰でもいいから、返事してくれよ!!!」
 死んでいる。死んでいる。死んでいる。
「ふざけんなよ!どうしてこんなことになってるんだよ!!!俺が、俺……ああああああああああああっ!」
 死んでいる。死んでいる。死んでいる。
「なんで、……なんで……っ、インデックス……インデックスぅ……うああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」
 全てが終わって滅んでいる。
 視界を埋め尽くす赫と無数の死体だけが、上条が今ここにいる証明だった。
 膝をつく。
 何もかもが死に尽くした世界で、徐々に上条の正気が薄れていく。
 
 なにもわからない。
 なにもかんがえたくない。
 
 精神を犯し尽す絶望が上条の中から希望を消し去っていき、五感すら奪い去ってく。
 消える。消える。消え失せる。
 意識が、思考が、感情が、何も残らない。
 
 はずだったのに。
906 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 21:03:48.63 ID:7LsiYaeP0
ざっ、と上条の後ろで足音がした。
「ッ!?」
 その音を聞いた上条はまるで今にでも消えそうな蝋燭の明かりを必死に維持しようとするかのように振り向いた。
 生きている人がいる?
 誰かがまだ、生きている?
 そう思って、上条は振り向いて、
 
 白過ぎる腕に、首を掴まれた。
 
「あぎぃッ!?」
 絞まる。しまる。しまっていく。
 首が徐々に絞めつけられていき、呼吸が出来なくなっていく。
「だ……に……」
 誰が上条の首を絞めているのか分からない。
 何で上条が首を絞められなければならないのか分からない。
 だが、
 
「時間、掛けすぎだよ」
 
 全てが死に犯された世界に色を喪った呟きが響き、
 
 ――――――上条当麻の生命活動は、完全に停止した。
 
 
 



これで『とある暗部の御坂美琴』は完結となります!
3年モノ長い期間の連載となりましたが、今まで付き合ってくれた方には非常に感謝です。本当にありがとう!
後日にあとがきを投稿させてもらいますが、本編はこれで終わりです。

本当に、本当に、ありがとうございました!
















セーブデータをロードしますか?

はい←
いいえ
907 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 21:04:17.25 ID:7LsiYaeP0
1周目における第一部第二章は惨劇最悪バッドエンドで終了したため現段階においては取得ポイントを計上できません。

ご了承下さい。


とある暗部の御坂美琴(1周目) 総合評価

 第一部第一章 評価
 
 
 
 
 
 第1評価
 
 話数 111話……条件未達成。
 合計文字数 562569文字……条件未達成。
 平均文字数 5114文字……条件達成。
 UA 57781……条件達成。
 お気に入り 157件……条件達成。
 感想 104件……条件達成。
 総合評価 266pt……条件達成。
 平均評価 6.41……条件達成。
 調整平均 6.60……条件達成。
 
 
 
 第1評価値算出
 
  ―111―5625―114+5778+157×10+104×10+266×10+6.41×100+6.60×100=6499
 
 条件達成 7
 条件未達成 2
 
 二章開始時における難易度がハードになりました。
 
 条件達成と認定。
 
 取得ポイント 6499SP
 
 
 
 
 
 第2評価
 
 誤字指摘……54箇所。
 読者による設定不備指摘……8箇所。
 
 能力名が四文字では無いモノがあることに関する伏線……指摘済み。
 アレイスター=クロウリーによる絶対能力進化実験レベル6シフトの干渉に関する伏線……指摘済み。
 初まりの領域に関する伏線……指摘済み。
 全体個体『御坂美琴』に関する伏線……指摘済み。
 世界物語理論に関する伏線……指摘済み。
 裂ヶ淵瞑娥さくがぶちめいがによる位相斬りに関する伏線……指摘済み。
 千疋百目の地下下水道脱出行動に関する伏線……指摘済み。
 木葉桜十五夜の召喚した武装に関する伏線……指摘済み。
 『神』になった一方通行アクセラレータに関する伏線……指摘済み。
 もう1つの絶対能力進化実験レベル6シフトに関する伏線……指摘済み。
 千疋百目が地下下水道の崩落から白井黒子を助けた理由に関する伏線……指摘済み。
 伏線を『貼る』が誤字ではない理由に関する伏線……指摘済み。
 【】に関する伏線……指摘済み。
 初春飾利の所属に関する伏線……指摘済み。
 一方通行アクセラレータの魔神化を想定内とした存在に関する伏線……指摘済み。
 御坂美琴が一方通行アクセラレータを拷問した理由に関する伏線……指摘済み。
 アレイスター=クロウリーの進める『計画プラン』に関する伏線……指摘済み。
 『死』の定義に関する伏線……指摘済み。
 上条当麻が敗北したことに関する伏線……指摘済み。
 風紀委員本部セントラルジャッジメントに所属する人間に関する伏線……指摘済み。
 全体個体『御坂美琴』の思考矛盾に関する伏線……指摘済み。
 風紀委員本部セントラルジャッジメントという組織構造に関する伏線……指摘済み。
 見捨てられた女グレイレディの正体に関する伏線……指摘済み。
 ミサカネットワーク総体の気付きに関する伏線……指摘済み。
 風紀委員本部セントラルジャッジメントと滞空回線アンダーラインに関する伏線……指摘済み。
 原作では気づくことのできたぬいぐるみに関する伏線……指摘済み。
 上里翔流に関する伏線……指摘済み。
 アルフの発言に関する伏線……指摘済み。
 占卜卜占に関する伏線……指摘済み。
 アレイスター=クロウリーの上条達へのバックアップに関する伏線……指摘済み。
908 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 21:04:46.84 ID:7LsiYaeP0
第2評価値算出
 
 54×0.5+8×5+30×1=97
 
 『真実解明トゥルーエンド』ルートへルート分岐。
 
 ――――――世界物語キャラクターストーリー理論による正史認定を行いました。
 
 以下、第一部第一章は『真実解明トゥルーエンド』ルートで固定されます。
 
 条件達成と認定。
 
 取得ポイント 9700SP
 
 
 
 
 
 第3評価
 
 御坂美琴VS死縁鬼苦罠……勝者 死縁鬼苦罠
 御坂美琴VS一方通行アクセラレータ……勝者 全体個体『御坂美琴』
 木葉桜十五夜VS罪罰贖&波並波狂濤……勝者 木葉桜十五夜
 木葉桜十五夜VS矛盾矛盾&鳳仙花蝶々……勝者 木葉桜十五夜
 木葉桜十五夜VS一本線点々……勝者 一本線点々
 ミサカ10032号VS一方通行アクセラレータ……勝者 一方通行アクセラレータ
 白井黒子VS千疋百目……勝者 千疋百目
 白白白VSアレイスター=クロウリー……勝者 不明
 上条当麻VS扼ヶ淵埋娥……勝者 扼ヶ淵埋娥
 神亡島刹威VS浣熊四不象……勝者 浣熊四不象
 一方通行アクセラレータVS『空白の主』……勝者 『空白の主』
 常世涯最果VS木原脳幹……決着つかず
 木葉桜十五夜VS『空白の主』……決着つかず
 木葉桜十五夜VS『空白の主』VS木原脳幹……引き分け
 常世涯最果VS裂ヶ淵瞑娥……勝者 常世涯最果
 ミサカ19090号&ミサカネットワーク総体VS死縁鬼苦罠&天埜郭夜……勝負中
 アレイスタークロウリーVS白白白……勝負中
 佐天涙子……敗北者
 
 
 
 第3評価値算出
 
 ―1+0+0+0+0+0―1+0―1+0―1+0+0+0.5+0+0.5+0.5+1=−1.5
 
 侵略者インベーダーによる侵蝕が1段階進みました。
 
 条件未達成と認定。
 
 取得ポイント ―1500SP
 
 
 
 
 
 第一部第一章総合取得ポイント算出
 
 6499+9700−1500=14699
 
 合計取得ポイント 14699SP
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 上条当麻のステータスを表示します
 
 上条当麻……性別 男
      年齢 15歳
      特殊能力 幻想殺しイマジンブレイカー
      称号 主役級メインキャラクター、主人公ヒーロー、救済者ヒーロー(未覚醒状態)
      称号スキル 主人公補正(真)、なるようにならない最悪If nothing is bad、カリスマ(弱)
      固有スキル 前兆の感知(兆)、不幸、不撓不屈(弱)
 
 
909 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 21:05:44.85 ID:7LsiYaeP0
 買い物
 
 何を買いますか? 
 
 特殊文字(認識不可状態)の可視化(第一部第一章のみ)……100000SP
 イベント絵……各50000SP
 スキル……各10000SP
 記憶の引継ぎ……10000SP
 サブストーリー……各5000SP
 アイテムの引継ぎ……5000SP
 経験値の引継ぎ……1000SP
 友好度の引継ぎ……1000SP
 TIPS……各100SP
 
 
 イベント絵詳細
 
 頂にて君臨する風紀委員本部セントラルジャッジメント
 汝、人を捨てても護りたいモノがあるか?
  
 
 スキル詳細
 
 前兆の感知
 説得
 女たらし
 
 
 サブストーリー詳細
 
 御坂美琴初めてのお仕事
 たぶん最終章にならないと意味の分からない会話劇
 上里勢力結成譚 第一幕
 
 
 TIPS詳細
 
 オリジナル単語1つに付き100SP
 
 
 記憶の引継ぎ……10000SP ←
 
 記憶の引継ぎ……10000SP を買いますか?
  
 
 はい ←
 いいえ
 
  
 使ったSPは二度と戻りません。それでも 記憶の引継ぎ……10000SP を買いますか?
  
 
 はい ←
 いいえ
 
 
 
 記憶の引継ぎ……10000SP を買いました。1周目の記憶が2周目に引き継がれます。
 
 
 
 取得ポイントが4699SPに減少しました。
 
 
 
 他には何を買いますか?
 
 
 
 特殊文字(認識不可状態)の可視化……100000SP ←
 
 特殊文字(認識不可状態)の可視化……100000SP を買いますか?
  
 
 はい ←
 いいえ
 
  
 特殊文字(認識不可状態)の可視化……100000SP を買うためにはSPが足りません。
 
  
 取得ポイントは4699SPのままです。
 
 
  他に何を買いますか?
910 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 21:06:44.58 ID:7LsiYaeP0
https://syosetu.org/novel/158074/74.html
74 / 74
私はいつも一人だった。
だから願った。愛されたいと。
私は多くの人から愛された。
だから思った。一人がいいと。
そして私は独りになった。
だから悟った。これが幸福だと。

――――――二九七


それでも僕は、明日が欲しかった
裏お茶会~1周目~

 崩れ落ちる上条ヒーローの身体を睥睨しながら、230万の死体で溢れる学園都市の中で僕は溜息をついた。
「わりと、期待してたんだけどね……」
 言葉にすることで僕は僕自身の考えを再認識する。
 そう、期待していた。本当に期待していたんだ。
 上条当麻なら、あるいはこの僕を上回ることが出来るかもしれない、と。
「いや、……矛盾だな」
 僕の世界の人類を護るためには、いずれ上条当麻は必ず[ピーーー]ことになる。それが早いか遅いかの違いだ。
「…………遅かったね、アレイスター」
「殺したのか」
「どのみち、間に合わなかったさ。彼はあまりにも遅すぎた」
 男にも女にも、子供にも老人にも、聖人にも囚人にも見える『人間』、そう評されるアレイスターの方に視線を投げかけて、僕はこの全てが終わった世界を見通す。
 70億の、そして数百の死体しか存在しないこの世界でただ1人、僕だけは違うから。
 結局すべてが絵空事の虚言でしかないと知っているから。
「それを分かっていたからこそ、君も滅亡齎す七の子羊セプテム・アニュスの対策を発動させなかったんだろ」
「あの程度の術式に気付けないのならば、どのみちヤツは救済者ヒーローには相応しくないだろう」
「随分な言い様だ……。君の、君達の主人公ヒーローだろう?」
「違うな。私達の主人公ヒーローは彼ではない。上条当麻だ」
「厳しいね……。彼だって、僕がいる中頑張ってると思うけど」
「結果世界が滅んだが?」
「……………………もう少し、サポートしてあげれば良かったのに」
 フラグが立たなかったのは確かに上条の責任だが、たった1回で完全な救済を為せだなんて難易度が高すぎるだろう。今回は解決しなければならなかったことが多すぎる。瞬を倒して、蜜蟻をどうにかして、学究会防衛作戦を成功させ、咎負虐殺を止める。
 そんなの無理だ。
 僕だって、サポートなしで出来るとは思ってなかった。
「それは」
「呼ばれてないのにじゃんじゃじゃ〜〜〜ん!!!」
 空から純正の人類絶対悪が降ってきた。
「五行……。今結構重要な話してたんだけど」
「あぁ、あぁ、あ〜あ。まさかこんな結末になっちゃうなんてなぁ〜」
「聞けよ」
 いや、五行が人の話を聞かないのはいつものことなんだけど、今だけは邪魔しないでほしかった。アレイスターと一対一で、互いの本当の立場を曝け出して話せるのなんて、今ぐらいしかないだろうから。
「木原五行、全能存在パントクラトールか」
 ほら話が次に移った。
「……………はぁ」
 僕の隣に立つ少女を見て、アレイスターが言った。
 当然、調べられている、か。
「くきっ、くききッ!!!ま〜さっか!第六物語シックススストーリーの主人公ヒーローが死んじゃうなんて。フラグの立て方ミスっちゃった?」
「あぁ、ラスボスとの交戦フラグを立てないでサブイベントに入れ込んだんだ。馬鹿なことにね」
「くきっ!なら私のしたことの意味がなくなっちゃうな〜。せっかく、第七物語セブンスストーリーの主人公ヒーロー連れてきて物語交錯クロスオーバーさせてあげようと思ったのに」
 わざとらしい口調でアレイスターを挑発する五行を僕は止められない。権限自体は僕の方が上だし、立場も僕の方が上だけど、物語を進める役トリックスターの自発的な動きを止めることは僕には出来ないし、しようとも思わない。
 そういう称号キャラクター性の持ち主の行動はどのみち止められないモノだし。
「ふん、たかが全能如きが私と   の話を邪魔をするのか」
 だいたい、物語を進める役トリックスターは自由だからこそ意味があるんだ。
「くきぃ!たかがっ、たかがだってさリーダー!……このあてをたかがだなんて、さすがにムカつくかなあああああああああああああ!!!!!」
 だからほら、また勝手に手の内を晒す。
「超克科学オルディニスクレアーレ――――――完全無欠ウルトラ、十全十美スーパー、常勝不敗アンリミテッド、絶対究極パーフェクトガール、故に私は全知全能の絶対神イズミー!」
 超克科学オルディニスクレアーレ。覚醒ブルートソウルした極点突破者デスペラードのみが使う事の出来る世界物語キャラクターストーリー理論の最終到達地点。人類最終到達地点候補生たちの目指すべき場所。
 といっても今回五行が使ったのは見る限りただの即興術に過ぎないのだけれど、出来れば勝手に使わないでほしかったなぁ……。
「あれ?発動しない……?……うん?」
 まぁ、当然邪魔されるんだけど。
「全能の逆説オムニポテント・パラドックス。……まさか知らないわけではあるまい」
 二言だった。そして、その事実がアレイスター=クロウリーという魔術師にして科学者の強さを示しているんだ。
「……ぶ〜、つまんなぁ〜い」
 がっかりと肩を下げて、興がそがれたように超克科学オルディニスクレアーレの発動を止めた五行。まさか、全能の逆説オムニポテント・パラドックスを、全能者は全能であるが故に全能ではないという一学説を忘れたわけではないだろうに。
 いや、五行のことだから本当に忘れていたのかもしれないけど。
「殺しちゃう?殺っちゃう?ねぇリーダー!」
「落ち着けよ五行。いや頼むから落ち着いてくれ。だいたい彼を殺したところで」
 
 空から剣が降ってきた。
 
「死を晒せよ、侵略者インベーダー」
 そんな声と共に、全長数十キロメートルにもわたる長大な剣が五行の脳天に向かって振り下ろされる。誰が、どうやって?そんな疑問が浮かぶ……、
「痛い」
 だなんてことは当然なかった。
 当たり前のことだ。僕は知っている。僕は識しっている。その剣がどんなもので、その剣を操るのが誰なのかを。
「痛い痛い痛い!痛いよリーダー助けて!」
「はいはい。ちょっと待ってろ」
 剣が直撃してるのに傷一つついてないくせにそんな泣き言を言う五行に呆れながら僕は軽く剣に触れる。それだけで、剣は消え去る。
 干渉。
911 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 21:07:13.84 ID:7LsiYaeP0
無限に修正され続ける罪深き世界5Re:worldbreakerを使う僕からすればこの程度のことは当然だ。
「出てきなよ。いるんだろ?」
「無傷か」
 いつの間にかアレイスター=クロウリーの隣に立っている男を僕は知っている。
「右方のフィアンマ。あいつの下位互換程度が今更何の用?というか、この大絶滅リセットから生き残ってたんだ」
「……俺様も舐められたモノだ」
 僕のあからさまな挑発に、右方のフィアンマはあからさまに怒りを見せた。まぁ、下位互換と言われていい気になるような人間はいないだろう。
「あいつ、それって僕様のこと言ってるの、主あるじ?」
 そいつは右方のフィアンマと同じように突然現れた。
 これで3VS2。
「『神の代行人』GE13か」
「……下位互換程度が僕様に話しかけるなよ。ウザいんだよ代替品」
 GE13が右方のフィアンマを睨みつける。仕方がない事とはいえこの2人は相変わらず相性が悪い。といっても聖なる右を持つ右方のフィアンマが『神の代行人』であるGE13の劣化レプリカなのは周知の事実だ。そして自分の劣化レプリカ、クローンのようなモノが勝手に造られたというのは確かに気分の良いモノではないだろう。
「なんだ、還してほしいか?GE13オリジナル?」
 誰が見ても分かるくらい上から目線だった。
 その挑発には、当然GE13は耐えられない。
「――――――調子にっ」
「やめろ」
 だから僕は止めに入った。やれやれ、いくら『核』が固まっていないとはいえ、安易に行動するのはやめてほしいモノだ。
「あひゃひゃ!怒られてやんの〜!」
「……主」
 縋るように目を向ける13を、それでも僕は静止する。
「13、別に聖なる右を使われたところで君がオリジナルであるという事実は揺らがないさ。だから簡単な挑発に乗るなよ。……まだ、底を見せるな」
「了承したよ、主」
 底が知られても強さが変わらない先住民センチネルにとって強さを示すことは恐怖ではない。彼らの強さの限界点は1度知られている、だからこそその『上』にいけるんだ。底が暴かれれば弱くなる僕ら侵略者インベーダーとは違う。僕らは安易に力を晒せない。そうすれば、終わってしまうから。
「それにしても、本当に君達はこれで良かったのかい?」
「何がだ」
「大絶滅リセットで利するのは言うまでもなく侵略者インベーダーたる僕らだ。先住民センチネルたる君達からしたら、大絶滅リセットだけはどんな手段を使っても回避したかったんじゃないのかい?」
 少しの沈黙の後にアレイスター=クロウリーが口を開いた。
「ある意味ではそうかもしれない」
 肯定が返ってきた。
「だがある意味ではそうではないだろう」
 否定も返ってきた。
 そして後に続くように右方のフィアンマが言った。
「俺様達ももはや純粋な先住民センチネルとは言えまい。ならば妥協はするべきだ、というのが俺様達の出した結論だ。大絶滅リセット程度ならば、完全閉鎖アーカイブスルーや中断事象リアルが起きないのならば、やりようはいくらでもある」
「ふぅん……そう。だったらまぁ、初お披露目はこの程度でいいかな」
 そう言って僕は、諦めたように言う。そういうしかないから、言う。
「愛し子よMary、愛し子よMary、僕の愛するMy fair愛しき世界よMary Sue。
 その運命を改変しておくれCambiare il destino、
 その物語を書き換えておくれFare una storia。
 我が神のお望みとあらばWenn es meines Gottes Wille、
 我らが神のお望みとあらばWenn es unsere Gottes Wille、
 過去など無いに等しいのだDie Vergangenheit ist vorbei。
 すべての可能性を内包した書の中でO mundo onde há esperança e o desespero
 ただ一つの意志のみがEle destruiu何もかもを無に帰すのだo mundo」
 何度も言ってきた初めての詠唱を、僕は紡ぐ。
「絶対不変の絶対法則アンチェンジナブルラウ――――――無限に修正され続ける罪深き世界5Re:worldbreaker」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「さあ、やり直そうか」
 
「次は、失敗しないようにね」



一つ言っておこうか。

愛がないのならば、この物語の真実には辿り着けない。
912 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/03(木) 21:20:44.12 ID:e7d3eE5U0
まだやってんのか
バカが
913 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/03(木) 21:24:58.91 ID:OfeA4nq+o
糞作品の下手くそな文章載せんな
914 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/03(木) 21:29:34.97 ID:++pOyVoaO
禁書でやる必要あんのこのオリキャラ無双
915 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/03(木) 21:39:28.41 ID:z4fhXy1Jo
単純にキャラ作るセンス無いな
916 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 22:50:58.71 ID:7LsiYaeP0
世界は禁書
用語は型月
通り名は西尾
最強オリ主メタ視点設定の読者煽り


やばすぎる
917 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/03(木) 23:01:37.62 ID:v1TBDJVs0
このスレの住民への嫌がらせかな?
918 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/03(木) 23:17:36.35 ID:N8kY9/HwO
くろこ……
919 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 23:24:32.00 ID:7LsiYaeP0
でもなんでしょうかね、原作で中ボスが死んでしまうと上条当麻らしくないといいますか……。この作品は二次創作なので自由にできますけど、原作でボスが死ぬのは僕としてはあまりうれしくないかもしれません…………すいませんごめんなさい。

僧正を救えなかった時も上条当麻はすごい悔いてましたし、やっぱり誰かを殺して終わりというのは上条当麻らしくない、禁書らしくないという気がします……。あくまで私の意見ですが。

上里のことも、できれば完膚なきまでに救ってもらいたいと思います。

まぁ私はキャラが容赦なく死ぬ方が大好きなんでこの作品ではオリキャラでも原作キャラでもバカみたいな勢いで死にますけどね!!!

無意味に無価値に目的を達成できず絶望しながら慟哭しながら涙を流しながら死んでいくキャラが大好きです!!!!!

理不尽な殺し合いの中で裏切られて死ぬ人が好きです。
仲間だと思って信頼した人に後ろから刺されるのが好きです。
洗脳して恋人を殺させた後に正気に戻すのが好きです。
人質を盾にテロを行わせてその人質の死体を見せつけるのが好きです。

これからも精進して参りますのでどうかよろしくお願いいたします。
846.18 KB Speed:0.4   VIP Service SS速報R 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む

スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)