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とあるシリーズ(禁書目録&超電磁砲)SS雑談スレpart20
- 857 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/26(木) 10:25:19.68 ID:CNXgj1tj0
- ぶっちゃけそういうのって原作の一方通行も貶めてるよね
- 858 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/26(木) 14:19:25.04 ID:XHdQvjLf0
- >>857
同感
- 859 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2019/09/26(木) 20:36:36.12 ID:aTYSQPLR0
- まぁ新約3巻の「お前も加害者」が節目だな
その手の話が一気に過激になったのは
- 860 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/09/26(木) 21:16:17.17 ID:GILVbjTw0
- https://syosetu.org/novel/56774/107.html
白白白と木葉桜十五夜C 狂気狂乱狂騒狂宴
伏線は物語には絶対に必要なモノである。
恋愛ものでいえば普段自分から遊びに誘わない幼馴染が唐突に「明日遊びに行かない?」などと電話してくる。
バトル物でいえば倒した敵が「本当の敵は、お前のお――――――」と言った瞬間に何者かに殺される。
推理ものでいえば事件が起きたその時にある人物だけ姿が見えなかった。
異論はあるかもしれないが、これらのようなモノは伏線と呼ばれる。
伏線とはのちの展開に備えてそれに関連した事柄を前のほうでほのめかしておくことだと言われる。この説明がばっちりそうなのかというと微妙かも知れないが、大筋は外していないだろう。
そして、だから、上条当麻は敗北した。
伏線が『はられて』いなかったから。
「伏線……」
「伏線だよ。十五夜。伏線。伏線。伏線なんだ。この世の全ては伏線がはられてなければならない。僕も君も彼も彼女もあいつもこいつもどいつもこいつも伏線をはらなければ、貼らなければならないんだ。この世界で有利に生きたいのならば」
狂騒するかのように口をまわして熱烈に語り語る。それは十五夜でも見ることの少ない、白の興奮した姿だった。
何が、白をここまで駆り立てるのか。それはながい付き合いの十五夜にも分からない。
「伏線。ただそれだけでいいんだ。それさえあれば、それが、それ故にそれを、伏線を貼っておけば僕はこの世界に生きられる。生きて、生き、て、伏線の通りに、伏線のままに、伏線のはった道筋を通って」
だが、それでも分かるのは。
- 861 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/09/26(木) 21:16:54.04 ID:GILVbjTw0
- 「伏せられた事実を、貼られた螺旋を、上にある傍点が、引かれた傍線に、ちょっとしたしぐさが、表情が、地の文の事実が、誰かの僕の君のおまえのこいつのあなたの彼女の見知らぬ人の化物の罪人の咎負の黒幕の大罪の彼の言動が、血筋が関係が、その異常性が、すべてがすべて全部何もかもちょっとしたことでも伏線になってなりうってなりえてなりなりうる。だから、言動一つにでも行動一つにでも言葉一つにでも日常においても非日常おいてもちょっとしたすべてに気を使って気を付けて気を散らして気を張って気張らなければならないんだ。例えば十五夜君の言動なんてまさしくそうだ君が外に出て戦っていた間に無意識だろうがいくつもの行動がはられてしまっているんだぞそのことに君は気付いているのか?まず最初は君がこの『天秤の間』から第八学区の超高層ビルに位相を改竄して移動した時だがこれはまだここから移動するのは観測もされないから別にいいんだただ次だわざわざ位相の改変を利用してビルの金網を透過しさらにビルから飛び降りる必要はどこにあったんだ階段を使えよ階段をわざわざあのタイミングで位相操作を行うなんてどう考えても伏線になってしまうだろうがわきまえろよ僕の努力を無駄にするつもりか塵芥人形その後もだ彼者誰時に輝く月シャイニングムーンの狙撃を防ぐのにお前は位相を使った防御を行ったなそれはなぜだなぜあのタイミングで位相による防御を行う羽目になったのか君の力を外に示すことになったのか君はお前は貴様はあなたは本当に分かって考えて思考しているるるるのか貴様がもっと最初から警戒範囲を広めていればあんなことにはならなかったはずだろうが確かに地の文で『今、十五夜が彼者誰時に輝く月シャイニングムーンの狙撃を防いだのは、当然のことながら偶然では無い。その理由は十五夜の原石にあった――――――』くらいのことは書かれるかもしれないがこんな序盤で普通ならお前の力の詳細は明かされないはずなんだなのにおそらく今回の件で読者の奴らは別として他勢力特にアレイスターの奴にはお前の力が原石が能力が『局地的位相操作』だと分かってしまったぞお前君は貴君あなたテメェその責任とれるのか君力は僕が見た数多の人間の中でも強力で扱いやすくてだからこそわざわざ引きこもっている君を僕が引っ張り出していろいろ調教してやったのにそのすべてを無に帰きす無に帰かえす無かったことにするつもりかいい加減にしろいいかよく考えてから行動しろお前の一挙手一投足から言動思考内心その他すべては作者によって描写される可能性があるんだぞそのまわらない頭にもう一度深く刻んでおけよ木偶塵屑戦う時に考えるべきことも思考してはいけないこともいちいちいちいちいちいちいちいち僕が説明しないといけないほど愚かで馬鹿な愚図じゃないだろうお前はいいか何度でもいうが僕のフォローにも限度限界があるんだからな確かに僕は目的のために一心不乱に万進して前進して歩み進んでいく気概はあるが僕の目的の達成に君は必要だからめんどくさく思いつつも無意味だろうが説明をしてやってるんだあぁ二度も三度も同じことを言わせるなよ一度の説明で完全に完璧に完成にどうして理解できないんだ僕よりも優秀で僕よりも有能で僕よりも優美で僕よりも多芸で僕よりも万能で僕よりも優等で僕よりも赫々かっかくなのにどうしてお前らは!君は!言われたことを覚えることも実行することも出来ないんだそんな難しいことを言っているつもりはないのに不可能なことを命令しているわけでは無いのにのにのにも関わらず八面六臂の活躍をできる君たちが万能で全能な君たちは言われたことが出来ないんだいいかもう一度言うぞ何度目か知らないがもう一度言うぞもう何度でもいうぞ脳に直接刻み込んでおけよ塵人形!!!その一挙手一投足から!思考にいたるまでの全てが!全部!何もかも!あらゆることがものが!描写される危険性があるんだよ!!!だからもっと注意深く行動しろ注意して行動しろ迂闊な言動行動は控えろここではともかく外では絶対に控えろさもないと十数年をかけて育んで育ててきた僕の計画がすべて全部何もかも意味がないことになるだろうが!!!気取られないように慎重に用心深く翼々と抜け目なく進んできた計画が計略が計画スケジュールが無意味に無価値に無意義に無用になってしまってそうしたら僕が!僕が己の全てをかけて!ずっとそれだけのために生きてきたのに失敗するなんてそんなことに今更なったらどう責任をとるつもりなんだあああ、ああああああ、あ、ああ、ああああああああああああああああああ、ああああ。あああ、あ、君は僕が見出して僕が!作り出したのに、なのになのになのにそれで最高の人材を素材を人間を生物を生命を選定して伐採して剪定して精選して厳選して択ってここまで育てて育成してきたのにその期待を!希望を!軌跡を!奇跡奇蹟を!どうして踏みにじるようなまねが裏切りが出来るんだよ恩を忘れたとか恩を売るとかそんなつもりは全然まったくこれっぽっちもないが君たちお前たち僕たちは僕の理想に理屈に幻想に賛成して賛同して支持して賛して共鳴して同意して同心して合意してだからここにいてこの立場につくことを許したはずだろうなのにだからなのにどうしてどうやってどうすればここまで僕がそれだけはと注意して注視させたことを破ることが出来るんだ!!!僕よりも頭のいいくせに僕なんか目じゃないくせに僕を圧倒できるだけの能力が頭脳があってあるからあるのに僕よりも僕が僕僕僕に僕を僕僕僕僕僕僕僕僕僕とともにこのせ」
「委員長!!!!!」
今・の・白・は・異・常・だ・、ということ。
「―――――――――――――――――――――――おっと、僕としたことが。あぁ、今のことは忘れてくれ十五夜。とんだ醜態をさらしたな」
「いえ、そんなことは」
「忘・れ・ろ・」
- 862 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/09/26(木) 21:17:28.58 ID:GILVbjTw0
- 「―――――――――――――は、――――――い」
そ・の・言・葉・に・対・応・す・る・か・の・よ・う・に・十・五・夜・の・目・か・ら・光・が・消・え・た・。
「ちっ、………………そのまま4分26秒23前までの記憶を消去デリートしろ。その後再起動リスタート」
「―――――――は、―――――――――――――――――ぃ」
それは同じ人間にするにはあまりにも非情な命令ではあった。だが、無意識化でそれを実行するように刻まれている十五夜の意識は、本人の拒絶の有無を問わずに白の命令を実行した。
記憶を削除し、時間感覚を制御し、白の言うように意識を再起動させる。
現在から4分26秒23前までの記憶を無かったことにされた十五夜は自らの記憶に一切の疑問を持たずに、もう一度4分28秒前と同じ言葉を発した。
「伏線…………」
「そう伏線だ、十五夜。もっと言えば上条当麻がある手がかりをつかんでさえいればあの戦いで埋娥に勝つことは出来た」
「ある手がかり……ですか?」
気付いていない。
気付いていない。
気付けない。
十五夜は決して気付けない。自らの記憶がデリートされてしまっていることも、目の前にいる男がそれをなしたという事も絶対に気付けない。
なぜなら、それは十五夜が白のことを信じているからで、十五夜が白のことを盲信しているからで、十五夜が白のことを全肯定しているからだった。
十五夜は白が他者に『悪い』ことをするなんて考えていない。
十五夜は白が人間に『悪』をなすなんて思っていない。
だから違和感も感じない。
「ベッドの下の」
そして話題は移る。移ってしまう。
「くまのぬいぐるみの中の」
十五夜が気付けないままに。
「レポート用紙の束」
過ぎ去った話題を十五夜が指摘することはもう無い。だから、話題は移る。上条が回収できなかった、気付くことのできなかった、伏線へと。
「それが、上条当麻の見逃した最高レベルの伏線キーだ」
「ベッドの下のくまのぬいぐるみの中のレポート用紙の束……ですか。それは、上条当麻が訪ねた常盤台学生寮の部屋の中のことを言っているのですか?」
「その通り。さすがに頭のまわりが早いな。あの時、上条当麻と白井黒子は絶対能力進化実験レべルシックスシフトの憔悴していた御坂美琴についてのてがかりを得ようとしていただろう。そしていないはずの妹、初春飾利からの妹達シスターズという情報、絶対能力進化実験レべルシックスシフト等様々な情報をえた」
あの時の上条らの動きは自分たちの得意分野を駆使した最高レベルのものだった。上条当麻、白井黒子、初春飾利。誰が欠けても御坂のもとに辿り着くことは不可能だっただろう。
だが、それでも上条らは御坂美琴が何かに巻き込まれていて、それが絶対能力進化実験レべルシックスシフトと呼ばれるものであるという事までは辿り着けたが、その絶対能力進化実験レべルシックスシフトの内容まではたどり着けなかった。
だから負けたのだ。
目的が明確化されていなかったから、事情が完璧には分からなかったから。
「だけど彼らは絶対能力進化実験レべルシックスシフトの内容がわからなかった。御坂美琴が何に巻き込まれているのかわからなかった。それさえ分かっていれば、きっと届いたのに」
「…………………………………」
「そしてあったんだ。上条当麻がいたあの部屋の中に。御坂美琴が普段使っているベッドの下に置いてあるくまのぬいぐるみの中に。絶対能力進化実験レべルシックスシフトの内容が記された書類が。御坂美琴が絶対能力進化実験レべルシックスシフトについてしらべるために収集した情報が」
御坂美琴は寮の規則で禁止されているものを持ち込むためにくまのぬいぐるみを改造して使っている。そのくまのぬいぐるみの中に絶対能力進化実験レべルシックスシフトについての情報が記された書類もあった。
「それさえあれば、勝てた。過去をやり直すことは僕には出来ないが、それでも言うのなら、あの時上条当麻か白井黒子のどちらかがその絶対能力進化実験レべルシックスシフトについて記した書類に気付いていれば状況は確実に変わっていた。変わっていたんだ」
白井ならばもしかしたらくまのぬいぐるみの中に何らかのものが入っていることは知っていたかもしれない。でも、白井もまさかそんなところに自分たちの求めている情報があるとは思わなかった。そして上条は言わずもがなだろう。
だから、誰も気付けなかった。
その場にあった重要な伏線に。
「勝てなかったのは上条たちが書類伏線を見つけ回収しなかったから。……納得はいったか?」
「はい。――――――説明していただき、ありがとうございます」
「そうか。納得がいったならもう出ていけ。僕も、これから考えなければならないことがあるからな」
「はい。失礼します」
『天秤の間』から出ていく十五夜をしり目に見ながら、白はこれからのことについて思考を巡らせた。
「アレイスター=クロウリー。死縁鬼苦罠。天埜郭夜。妹達シスターズ。御坂美琴。…………考えなければならないことは無数にあるな」
計画は絶対に成功させる。でなければここまで生きた意味がない。
そう、強く思って、白は考えを深める。
「――――――そういえば、伝え忘れたな。……まぁいいか、後で各総隊長と十五夜には送っておこう」
今まで忘れていたが、先ほど諜報部隊の報告にあったことを白は思い出した。たいして重要でもないことだから。今の今まで忘れていた。
「第三生産部門が壊滅したという報をな」
何でもないように、大事を口にした。一部門が壊滅するなどどう考えてもたいしたことである。だが、白にとってはそうでもなかった。
「さて、次の選定はどうするか」
だから今日も白は思考する。
世界の嫌われもの、白白白は考える。
世界をよりよくするために、世界の風紀を守るために。
世界を、――――――ために。
前半の白のセリフ読みにくいですよね。
わざとです。
- 863 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/09/26(木) 21:40:41.31 ID:diaBmj5B0
- >>859
いや、一番過激だったのは普通に禁書SS全盛期だろ
「お前も加害者」あたりはむしろ下降傾向だったよ
一方SSがじゃなくて禁書SS全体がだが
「お前も加害者」あたりはむしろ熱狂も沈静化して、一方ファンにも「さすがにそれはちょっと・・・」くらい冷静になってる人もいたよ
まあ一部「ホラ見ろ! やっぱ一方さんは謝る必要なんてないんダ!!」とか喚いてる真性クズもいたけど
- 864 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/27(金) 14:33:16.69 ID:9JrsxFft0
- >>853
それな
糞通行を持ち上げる為に他の真っ当なキャラをクズ化したりして貶めるのがデフォだから胸糞悪くて読んでいられない
- 865 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/27(金) 21:09:11.59 ID:4kYhG3SM0
- 主な被害者は上条と御坂だな
どんだけコンプあるのか、上条SSや御坂SSに凸してまで脳内設定わめいてたあたり一方厨って本当にビョーキだわ
- 866 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/27(金) 22:26:13.73 ID:jrcu7zqWO
- 一方厨なんてもう死滅してるしどうでもいいよ
復活してから叩きまくろうぜ
というかアニメ始まっても全く暴れ出さないほどにマジで死んでるとは思ってなかった
- 867 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/27(金) 23:36:35.93 ID:vc16ym2O0
- 一方通行、一方信者、奴らの罪は軽くない。
- 868 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/27(金) 23:47:17.27 ID:YxmfHBss0
- キモッ
- 869 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/28(土) 22:14:33.44 ID:AExrFsIi0
- >>866
まとめサイトとか見てみると、あのアニメをネチョネチョと擁護してるバカは一定数いるようだがな
テキトーにおちょくったら割とすぐ正体表わすのもいる
- 870 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/29(日) 01:42:32.68 ID:kV7JpSIN0
- 糞つまらんかったなぁ糞通行の害伝のアニメは
ようやく終わってくれたか
鬱陶しくて仕方なかった
- 871 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/29(日) 01:47:50.79 ID:+PFMlPqDO
- アニメ一方全く見てないけど
妹達を赤面させちゃったみたいな話はどうなったんだろ
時期も時期で胸糞悪いんだけど
- 872 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/29(日) 21:57:37.01 ID:ffTW/Wq60
- 本当にエステル編(敵の名前とか忘れた)だけしかやらなかったのは草
むしろ全アニオリにした方が良かったんじゃねえの?レベル
- 873 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/30(月) 00:52:52.91 ID:hTHo3l6v0
- >>871
どうでもいいよ
妹達なんぞ沢山いるんだし糞通行に一匹くれてやれ
- 874 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/30(月) 01:37:48.64 ID:SAXuspXv0
- 普通に叩けばいいのに汚い言葉使ってる人はわざとやってんのかな
- 875 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/30(月) 02:56:40.84 ID:hTHo3l6v0
- わざと?何故に?
- 876 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/30(月) 13:56:45.79 ID:rDy3hggjO
- >>872
アニオリにした方がつまらなくなりそうでなあ…
まだ一方出てるパートより敵に悲しい過去…パートの方が面白かった
この時期の一方にはなんの魅力もねえ
さっさと上条さんファンクラブに入る時期まで飛ばして欲しい
- 877 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/30(月) 23:26:38.83 ID:W503qv4P0
- >>873
そのために打ち止めがいるだろ
完全に一方通行に媚びる人形になっててひたすら気持ち悪かった
時系列とか考えても、原作の初登場のすぐ後なのにあそこまで『安全圏で周りにチヤホヤされてる無邪気な幼女』という舞台装置になってるの露骨すぎる
最初はあんなキャラじゃなかったのに、作者も後付けに後付けを重ねて劣化させたのを前の時系列にねじ込むからガイジみたいな人形になる
- 878 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/01(火) 02:44:03.68 ID:1Fk/R6EP0
- 一方叩かれてる一番の理由は打ち止めの存在が気色悪く感じることよね
ぶっちゃけ10031人殺したことは別に大した問題じゃねーわ
- 879 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/01(火) 03:04:01.01 ID:MebPEW6X0
- 一方通行には反省も後悔も改心もせず上条さんへの復讐心だけを糧にひたすら悪の道を進み続けるようなキャラであって欲しかった。
- 880 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/01(火) 13:35:35.11 ID:I5wDhAsQO
- ぶっちゃけシスターズ関連は贖罪(爆笑)の一方よりも一切関心なさそうな御坂の方が気になるわ
未だに打ち止めの存在すら知らないんじゃなかったか
- 881 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/01(火) 16:18:49.97 ID:eqt9lKbf0
- 妹達もさほど御坂に関心ないだろ両者上条のことしか気にしない
- 882 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/01(火) 21:18:11.38 ID:7ePbYFnd0
- >>880
そもそも妹達編で御坂が心痛めたのはクローン作られたことより、それがガンガン虐殺されてく状況だからなあ
(実際妹達の存在知った時のリアクションは驚いたけど追い詰められるほどじゃなかったし、元より御坂に何か責務のある話じゃない)
実験後のスタンスは御坂は「人間として生きてく手伝いくらいはする。困ったことがあったら言ってね」
妹達は「その時はヨロシク。(でも基本的にお姉様は巻き込みたくないし頼るのは最後の手段)」くらいだしなあ
妹達に責任取るべきはアレイスターや一方通行の役割だろ
まあ、そのクズ2匹が何かの責任取ろうとしたのはついぞ見たこともないが
- 883 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/02(水) 00:40:05.75 ID:eUeZRvKS0
- 一方は別に責任取る必要取る必要は無いだろ
勝手に贖罪()しようとしておきながらオリジナルにお前も被害者とかアホなことほざくんならもうやめまーすでそのあと触れない方がいい
上条さんにボコラれた時点では学園都市の実験に参加してただけだし
取らなくてもいい責任を取ろうとして無駄にヘイトだけ上げてったマヌケが一方
アレイスターはマジでゴミだけど
- 884 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/02(水) 01:11:05.51 ID:YtF8tC55O
- 妹達殺しに関してはもはや加害者気取りの一方以外誰も興味無いのが笑える
総体にすら戦って死ぬ楽な道にいくなよ?生き残りの妹達と光の世界で死ぬより辛い思いしながら生き続けろ
はいこの話終わりねってされてるし
- 885 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/02(水) 12:10:06.07 ID:2qkVA+Id0
- >>881
美琴も妹達も一方通行も全員共通して上条さんが大好き!!
- 886 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/02(水) 12:34:49.18 ID:4TwLgTi4o
- 寮を追い出された上条さんがホームレス生活をしてたら上条さん大好きな人達はどうするのか
- 887 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sega]:2019/10/02(水) 18:14:58.63 ID:665j7Pom0
- >>886
上条さんを保護すべく上条さんの身柄の争奪戦が始まる
- 888 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/02(水) 18:21:43.37 ID:FWe3Ro0sO
- 御坂食蜂で蹴落としあってそれなりに周り倒した後脱落しそう
- 889 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/02(水) 20:29:20.01 ID:Devb348jO
- 上条のためなら御坂と食蜂も余裕で共闘したし、上条ガチ勢はワンチャン全員で同棲まであるだろ
- 890 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/02(水) 21:35:07.46 ID:dl8vahPk0
- >>883
取らなくて言い責任というより、打ち止め囲い込むために手の平返したから負った責任って感じだな。どのみちコスプレ贖罪だけど
あと代理演算してもらってるんだから贖罪関係なく妹達のために働くのも、いちいち口に出すなってレベルで当然。その当然のことも出来てないけど
>>888
食蜂はリバースでハンデを負った感あるからちょっと形勢悪そう
- 891 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/02(水) 21:38:30.99 ID:3dlJt5Yvo
- ゴールに上条さん置いて一番先にゴールした人が上条さんをゲットできる短距離走開催したら戦争起きそう
- 892 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/02(水) 22:03:56.05 ID:eUeZRvKS0
- >>889
結局そこで争うパターン
そして建物潰れてまた上条さんホームレスに逆戻りになるオチ
- 893 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/03(木) 11:28:30.52 ID:Wolk7XYW0
- 美琴と操祈は報われるべき
彼女達の上条さんへの献身性は好印象
- 894 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/03(木) 16:04:47.35 ID:xUoissDkO
- けん…しん…?
- 895 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/03(木) 19:44:40.21 ID:JSW44ke10
- 迷惑もかけてるからプラマイゼロ
- 896 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 20:40:25.24 ID:7LsiYaeP0
- https://syosetu.org/novel/158074/16.html
屋上の戦いH 脱落者1名
分かっていたはずだった。敵が圧倒的な格上であることぐらい。
知っていたはずだった。連係が完全に取れないことぐらい。
違和感は感じていたはずだった。何か推理に不備があるんじゃないかと。
だがそれでも突き進んだのはきっと焦りがあったからだ。白井も上条も怪我をしていて、なるべく早めに治療しないと大変になると焦っていたから。
もっと慎重になるべきだった。もっと考察を重ねるべきだった。もっと色々すべきことはあったはずなのに。
だからこういう事態が起きた。
「な、ああああああああああああああああああああああああああああああッッッッッ!!!!!」
「なん、っっっ!!!???」
あり得ない。信じられない。考えられない。訳が分からない。理解できない。予測の範囲外。思考の埒外。
上条らが今戦っている人間の超能力は『眼で見たモノを捻じ曲げるモノ』で、それはつまり前後から挟み撃ちにしてしまえば上条か白井の片方は捻じ曲げられずに済むという事のはずだった。
前を見ている人間は後ろを見ることは出来ない。人の眼は後ろにはついていないのだから。
故に、前後からの挟撃は最善策。瞬が対応できない最善の攻撃。そしてそれを狙ってすることのできる上条と白井はやはり、『表』の人間としては優秀なのだろう。そもそも『表』の一般人が瞬と戦えば、瞬のトリックを暴く暇すらなく10秒で殺されるだろうから。
しかしその中途半端な実力は時に悲劇を生む。弱ければ一瞬で殺されていたが、中途半端に強くてもやっぱり負ける。
上条と白井は中途半端に強かった。
だから、瞬の本気を引き出してしまった。
「「――――――――――――ッッッッッッッ!!!!!!!?????」」
上・条・と・白・井・の・全・身・が・同・時・に・捻・じ・曲・が・る・。
挟撃で、安全策の最善策で、瞬が捻ることのできるのはどちら片方のはずなのに。
前提条件が崩れる。
安全策が機能しなくなっていく。
ベキベキベキベキベキッッッ!!!!!と、全身が軋んでいく。音を立てて皮膚が捻れ、骨が見え始め、プチプチと神経が断裂し、腕が、足が、胴体が、首が、頭が、腹が、膝が、肘が、爪が、指が、手が、捻れ、捻られ、曲がり、狂い、死んで、終わっていく。
そしてその瞬間だった。
(――――――ぁ)
上条の思考に電撃が奔る。
(――――――あぁ!)
辿り着いた。
辿り着けた。
(そういう――――――)
上条当麻は、
(そういう、ことかッッッ!!!)
瞬瞬の超能力の全貌真実に辿り着いた!!!
フラッシュバックのように今までの情報が、推理が、脳裏によみがえる。あぁ、そうだ。それならばすべてに説明がつく。
『……捻転。――――――――――――――――――凶れ』
あの裏路地の戦いも。
『…………ッッッ!!!???』
屋上に空間移動テレポートさせられた瞬が驚いていたわけも。
『なっ、よまれ……っ!?』
ただ掴まれただけの白井の腕が捻じ曲がった理由も。
『……予期。やはり、後ろに空間移動テレポートしていたか』
まるで見ていたように白井の位置を常に把握していたことも。
『なぜ私が空間移動テレポートする場所がわかるんですの!?、か?』
目を瞑っていても白井の空間移動テレポート先が分かったわけも。
『……倒懸!な、なにが……ッ!?』
白井の空間移動テレポートさせた金属矢が瞬に当たったのはなぜか。
『…………っァ!!!???』
超低姿勢からの上条のスライディングが瞬に当たったことの意味。
『……煙幕!?』
煙幕の中でも瞬は攻撃してこなかった。
『……基本的に人間が外界を把握する手段は五感ですわ。だから彼が私達の行動を把握するための手段にも五感の内いずれかが使われているはずです』
白井の言葉は的を得ていた。
『がっ、アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!』
閃光弾フラッシュをくらったことで右手を抑えて絶叫していた瞬。
『……嘲笑』
前後からの挟撃に対して上条と白井の双方を一気に捻じ曲げたこと。
これらすべてが、たった一つの事実を示している。
すなわちそれは――――――。
「白井!俺のそばに来いッ!!!」
ダメだ。
絶対にダメだ。
「コイツの超能力は――――――」
叫びながら上条は己の身体に幻想殺しイマジンブレイカーを使う。
そして同時に焦る。
白井じゃ瞬には勝てない。どんなに空間移動テレポートしようと、どれだけ奇襲を仕掛けようと、すべてが無意味に帰する。
だって、
なぜなら瞬は、瞬瞬はその身体に。
「――――――っ!?」
が、その声は間に合わなかった。
捻じ曲げられている身体をどうにかしようとした白井は既に別の場所に空間移動テレポートしてしまっていた。そして、白井が空間移動テレポートした場所は上条のそばではなく、どちらかといえば瞬の視界から確実に外れられるような場所であった。
加えて白井は上条のように瞬の超能力チカラの真実には気付けなかった。
故に、
「……残念。一歩遅い」
瞬が一歩上回る。
そして、瞬の両目は白井を捉えていないのにも関わらず、
べ・ギ・リ・と・音・を・た・て・て・白・井・の・四・肢・が・捻・じ・切・れ・た・。
「ぎゃっ」
悲鳴が、上がる。
- 897 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 20:41:04.63 ID:7LsiYaeP0
- 「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!?????」
「しらっ!?」
夥おびただしい量の血液が屋上にまき散らされる。捻じ切られた白井の四肢から滝のような赫が流れ出て、ぐちゃぐちゃになった断面からは白い骨が見えた。
「ぎっ、ぁ、ひぎゅッ、がっ、き、ぁ、アアアアアアアアアアアアアァァァァァァアッァァア!!!!!」
「く、そぉっ!」
白井は確実に瞬の両目の視界からは外れていた。これは絶対に確約できることだ。瞬の両目は、白井の姿を一ミリも捉えていなかった。
であればなぜ、白井の四肢は捻じ切られてしまったのか?
ほら、答えはもうすぐそこにある。
「……無為。俺の方が近い」
白井を助けようと走り出す上条。しかし瞬の方が走り出すのは早く。
白井を助けようと白井に近づく上条。しかし瞬の方が白井との距離は近く。
絶叫し、発狂し、胴だけになった身体で屋上を這いずり回りながら、許容をはるかに超えた痛みは白井を気絶させることすら許さず、無論のこと空間移動テレポートなど使えるはずもなく、血液をまき散らし、捻じ切れた四肢を信じられないような思いで見て、上条や瞬のことを意識の片隅に入れることすらできず、まともな思考などできる訳が無く、むしろ考えるという行為でさえ満足にすることもできず、もはや本能的な、ある種の動物的な、ある意味では非常に人間らしい、しかし人間らしくない欲求を抱えて、そして何よりも五分後の死を確実視してしまった白井に、
「ぁ」
瞬が触れた。
「や」
そして瞬は四肢が捻じ切れた白井の身体を掴み、
「……捻転。――――――凶まがれ」
「やめろおおおおおおおおおおおおおおッッッッッ!!!!!」
屋上の金網を視線歪曲オッキョクールヴァで捻じ切って、屋上の外に投げ捨てた。
痛みの中で白井は自身の身体が宙に浮かぶことを認識した、などということはない。そんなきちんと白井は自分の現状を認識できない。
なにせ四肢が千切れてからまだ30秒しか立っていない。
四肢が千切れて30秒しかたっていない。痛みに慣れることなどあり得ず、感じられるのは死の気配。
目が映すモノを脳が受け取らない。
耳が受け取った声を脳が処理できない。
皮膚が感じた痛みを脳が許容できない。
鼻が嗅いだ血の匂いを脳が判別できない。
舌が舐めた血液を脳が判断できない。
まるで助けを求めるように手を伸ばす――――――ことはできない。
屋上の淵を掴むために手を振り回す――――――こともできない。
何も、できない。
何が、できる?
四肢の千切れた、超能力すら使えない身体で、『痛み』を感じることしかできない、『痛み』しか感じられない身体で。そう、もはや棺桶に入れられた骸と同じ。自身の意志で満足に動くことなどできず、脳を支配するモノはただ一つだけ。
常盤台中学一年生。空間移動テレポートの大能力者レベル4。風紀委員ジャッジメント一七七支部所属。御坂美琴の元ルームメイト。
白井黒子。
白い黒子。
白い黒衣。
脇役の、補助役の、裏方の、表に出ない、主人公の隣に立てない、見えない、
背景に紛れた、清廉潔白な、汚れの無い、軽い、広い、無垢な、明るい、
そんな人。
そんな、登場人物人
いてもいなくてもいい、世界物語キャラクターストーリー理論からすれば重要なポジションにはいない。替えがきく。代わりはいる。
そんな白井に上条は、
「――――――――――――――――――――――――――――――っっっっっ!!!!!!!!!」
声にならない声を上げながら、
手を伸ばす、
ことすらできず、白井は上条の視界から消えていった。
「…………………………………ぁ」
捻じ切れた金網の先で白井は地面に落ちて行った。四肢がない白井に衝撃を和らげながら着地するなどという器用なことなどできようはずもない。無様に落下するだけ。落下して落命する。屋上から落ちて地面で命を落とす。さながらイカロスのように。
- 898 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 20:41:52.83 ID:7LsiYaeP0
- 「……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………」
しばしの間上条は呆然とした。呆然とすることしかできなかった。
人が、目の前で死んだことは過去にもある。パルツィバルという人物は三沢塾で、上条の目の前で死んだ。
しかし、パルツィバルは初対面だった。
白井とは初対面なんかじゃなかった。
初対面なんかじゃ、なかった。
『あなたが、普段からお姉様と頻繁に能力で戦闘している方でよろしいんですの?』、『ちょっ、上条さん!!!???』、『上条さん!手を!』、『それに、先ほど私たちを襲撃してきた炎。あれをやった人間が待ち構えていないとも限りませんのよっ!今の状態で上条さんはまともに戦えるんですのッッッ!!?』、『…………………お姉、様』、『風紀委員ジャッジメントですの!!!傷害及び殺人未遂、誘拐、器物破損、その他もろもろの罪であなたを拘束させていただきます!!!おとなしくなさいなさいなっ!!!!!』、『会えますの?』、『やりますわよ、上条さん!!!』。
過去の情景が上条の脳裏に浮かぶ。
死んでしまった。死んでしまった!死んでしまったッ!!!
ゆっくりと立ち上がりながら、上条は怒りの炎をその目に宿らせて、涙に濡れた瞳で瞬を睨む。
「テ、メェ」
「……絶望。少しは『闇』を理解したか?」
口元を歪ませて嘲笑しながら瞬が言う。
そうだ、そうだ、そうだ!
人はみなそうなんだ!
憎しみの連鎖からは決して逃れられない。悲劇の仕組みからは決して脱出出来ない。だから、その仕組みを変えるために瞬たちは革命を起こすことに決めたのだ。何を犠牲にしてでも、例えその果てに地獄に堕ちることになったとしても、確かな今を犠牲にして、これから先をほんの少しでも幸福にするために。
「どけよ!」
「……却下。通すわけがないだろう」
上条の瞳には炎が灯っている。
決して消えない赫の炎が。
「……強制。この血に染まった屋上から出たければ」
大事な人を失えばみんなそうなるんだ。
大切な人が自分の力不足で[ピーーー]ばみんな後悔するんだ。
(……悔恨。この街は悲劇が多すぎる)
その悲劇を少しでも減らしたいと願ったから、あの『崩壊の十月実験』で死んでいった仲間たちのためには瞬は歩みを止められない。
例えその道が間違っていたとしても、もう止められない。
「俺を倒してからにするんだな!」
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああアアアアアアアアああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
- 899 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 20:42:19.84 ID:7LsiYaeP0
- ふふふふふ!
ははははははははははははははははは!!!!!
これだよこれぇ!俺が書きたかったのはこれよぉ!!!
まだ中盤だから、二章は終盤になるにつれてもっと死ぬぜぇ!原作キャラだろうとオリキャラだろうと[ピーーー]ゼェ!!!
はッ、ハハ、ハハはハははハハはァ!!!!!
- 900 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 20:44:38.74 ID:7LsiYaeP0
- 咎負虐殺……性別 男
所属 不思議の国の御伽噺フェアリーテイルワンダーランド
立場 不思議の国の御伽噺フェアリーテイルワンダーランド第二席
特殊能力 虐殺因子、占星魔術多数、肉体強化魔術、憑依魔術
二つ名 十億殺しビリオンマーダー、枢密院議長、チェシャ猫、前時代の遺物など多数
所持品 魔導書原典オリジン『星界の使者Sidereus Nuncius』、『イーリアス』、『アルマゲスト』、『テトラビブロス』など八冊。写本『運命の書』数ページ。魔術杖。三八式歩兵銃。九九式手榴弾。
戦闘スタイル 魔術攻撃、杖術、銃撃、手榴弾
称号 ラスボス
特記事項 『殺人』の悪性を冠する人類絶対悪の一人。獄天の扉ヘヴンズフィール事件の実行者の一人。滅亡天使計画アポカリプスプロジェクト遂行中。
- 901 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/03(木) 20:45:20.54 ID:Ck8xbpHso
- 荒らすのやめろ
- 902 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 20:59:55.27 ID:7LsiYaeP0
- https://syosetu.org/novel/158074/46.html
ボロボロになって絶望して[ピーーー]、主人公ヒーロー。
大好きです愛してます。
だから苦しんで苦しんで苦しんでから――――――[ピーーー]。
- 903 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 21:01:57.51 ID:7LsiYaeP0
- https://syosetu.org/novel/158074/72.html
惨劇最悪バッドエンドA あなた達が間違えた選択の果てに、世界は滅亡しました
終わった。
(終わった)
終わった。終わった。終わった。
(終わった。終わった!終わったあァァっっっ!)
だが、はたして何が終わった?
佐天の歯を噛み千切ることが?
もちろんそれは終わった。
佐天との間にあった信頼関係が?
それは修復は可能なほどに終わってしまった。
上条の精神性は?
それもまた、終わってしまったモノの1つだろう。
いくつもの出来事が終わり、モノとして存在しない目に見えない何かもまたいくつも終わってしまった。
それが良いか悪いかはまだ分からない。もしかしたら上条の行動が後の災厄に繋がるのかもしれない。
けれど、確かに此処に1つの事象は終了したのだ。
上条が終わらせた。
「はっ、はふっ……はぁーっ、ははっ!はぶ、げふッ!…………あ゛、…………ぁ゛」
唾液と血液でぐちゃぐちゃになった佐天の左手親指を掌の上に吐き出して、上条は荒い息のまま何とか佐天に話しかけた。
「さ、てん……大丈夫、か……?」
「……………………………」
返答はない。
「佐天……?」
膝に手をついて息を落ち着けながら、上条は顔を上げて佐天を見上げた。
佐天は、恐怖に歪んだ顔のままぐったりと頭を下にしていた。
「っ!……ぅ」
ピクリとも動かない佐天。
気絶している、のだろう。
全身から力が抜けている。だらりと下がった四肢に半開きになった口、開いた瞳孔。全てが佐天が正常ではない状態であることを示している。
言うまでもなく、上条がそうした。
(仕方なかった……仕方なかったんだ!)
そう、思うしかない。今はまだ、罪悪感を抱くわけにはいかない。
やらなければならないことがある。
佐天の痛みを、その犠牲を、無駄にするわけにはいかない。
「Aえー!」
と上条は食蜂を呼んだ。
佐天の左手親指が手に入った以上、後必要なのは刀夜の右目だけだ。つまり食蜂が刀夜の右目を抉りだせていれば、事態の全ては解決する。
はずなのに、
「何してるんだ……?」
奇妙なことに、食蜂は刀夜の右目に手を伸ばしたまま静止していた。
「大丈夫、か?」
緊張しているのだろうか。
躊躇しているのだろうか。
それも仕方ないと思う。上条だって、躊躇いの中で覚悟を決めて佐天の指を噛み千切ったのだ。だから食蜂が出来なくても仕方ない。
(いざとなったら)
いざとなったら、上条が食蜂の代わりをやるしかないだろう。
けれどまず、上条は食蜂を励ますためにその左肩に手を置いた。
「変わろうか?」
と声をかけて、
ドン、と食蜂の身体が倒れた。
「……………………………………………………………………………………………は?」
一瞬、停止。
だが、すぐに動き出す。
「食蜂!?」
倒れ伏した食蜂に上条はすぐさま駆け寄った。
何だ?何が起きている?どうして食蜂が倒れた?
「おいっ、どうした!?しっか」
呼吸が、停止していた。
心拍が、無かった。
「――――――――――――――――――――――しょく、ほう?」
一般的には、呼吸をせず心臓も停止している人間のことは死体と呼ぶ。
つまり、食蜂は死んでいた。
「待てよ」
死んでいた。
「起きろよ!何、何で……食蜂ッ!」
ガチャリと音がして、誰かが上条の背に凭れ掛かってきた。
「ぐっ、痛ッ!?」
背中に奔った衝撃を振り払うかのように、上条は食蜂の身体を支えたまま片腕を背に手をやった。
何かが上条の背中に墜ちてきた。
何かが上条の背中に降ってきた。
それを背中から降ろして、上条は降ってきた何かを確認し、
上条刀夜が死んでいた。
- 904 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 21:02:28.27 ID:7LsiYaeP0
- 「……、…………?」
今度は言葉すらも出なかった。ただ、ふらふらと開いている方の手が刀夜の頬に伸びた。ふらふら、ふらふら、ふらふらと。
「父、さん……?」
動かない。
ピクリとも、動かない。
触らなくても分かる。
触れなくても分かる。
上条刀夜は死んでいる。
「あ」
呆けたように口を開きっぱなしにして、食蜂を横たえ、上条は立ち上がった。何が起こっているのかわからない。何が起こっているのか分からない。何が起こっているのか分からない。
でも何かが起こってるのなら、と上条は立ち上がった。
四つの枷から解放され、倒れ伏した佐天が視界に入った。
「は」
確かにそうだ。食蜂が死んだ。刀夜が死んだ。ならば佐天だって死んでいるだろう。全くそうだ。非常に納得できる。
「なら、ジャーニーも……」
佐天と刀夜が解放されたなら、もちろんジャーニーも死んでいる。見る必要もない。だって、12のルールにはこうあった。『ジャーニーが培養器の外に出るか、ジャーニーが死亡した時点で2人の拘束は解かれる。』、なら当然ジャーニーは死んでいる。
4人とも死んだ。
此処で生きているのは上条だけだ。
「……外に」
なら、もう此処に居ても意味はない。外に出て、助けを呼ばなければ……。
ふらふらと頼りない足取りで階段を上り、部屋を出る。
その部屋の外では、少女が死んでいた。
「…………………、蜜蟻、……か?」
その顔には見覚えがあった。
蜜蟻と名乗る少女と同じ顔をしていた。
……待っていた、のだろうか。
ジャーニーを救出した後の上条に会いに来るつもりだったのだろうか。
死体は黙して語らないから、真実はもう分からない。
「……………………………、…………」
歩く。
ただ、歩く。
とにかく外に行かなければ何も始まらない。外に行けば助けを呼べる。助けを呼んで駆動鎧パワードスーツを止められる。だから、まずスタジアムの地下から出なければならない。
「…………もう、ちょっと」
後数歩でスタジアムの外に出られる。
後2歩でスタジアムの外に出られる。
スタジアムの外に出られた。
「っ」
太陽光の眩しさで僅かに目が眩む。だが徐々にその明るさに慣れて、視界が開けた。
インデックスが死んでいた。
「――――――――――――――――――――――――――――――」
ひどい、酷い様だった。
片腕を切り落とされ、半ばまで切断された胴からは内臓が零れ落ちている。白を基調とした修道服はあちこち裂かれ、穴が空き、そこから今もなお流れ出る血が、修道服を赤黒く変色させていた。数えることすらも馬鹿馬鹿しくなるほどにインデックスの体の傷は多かった。
何度も、何度も、何度も。
誰かがインデックスの体を切り裂き、斬り付け、痛めつけ、命を弄び、尊厳を凌辱し、生き様を侮辱し、そして突き立てて、消えない傷を残したのだろう。
永遠に消えない、傷跡を。
どうして、そこまでされなければならなかったのか。
どうして、そこまでしなければならなかったのか。
「―――――――――――――――――――――――」
苦痛に満ちた顔を、
恐怖に歪んだ顔を、
せめて、せめて、せめて、少しくらい安らかにしたい。
だから上条は死にきったインデックスに近づいて、その瞳を閉じさせてあげた。
それくらいしか、出来なかった。
「……………………」
そうして、上条は携帯電話を取り出して病院に電話した。119番。死体を病院に渡さないといけない。
通話がつながる。
「あの」
自分でも驚くほどに冷たい声が出た。
なのに、
『―――――――――――――――――――』
「あの!」
通話口からの返答がない。
話しかけてこない。
「……仕事してくれよ」
119番からの返答がないなら自分で歩いて病院に行くしかない。
どこの病院が良いだろうか?一番近い所なら、やはりカエル顔の医者の所か?
「歩けば、いつか辿り着くか」
そう言って、上条はスタジアムの外に出る。
スタジアムの外には、輝の死体があった。
「……勝てなかったのか」
それだけ言って、上条は大通りに向けて歩き始める。大丈夫だ。死体が1つ増えただけだ。病院に連絡する手間が増えたけれど、それぐらい上条が負担するべきだろう。
10分ほど歩き、上条はようやく大通りに出た。
燃え盛る炎がいくつもあった。
- 905 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 21:03:13.87 ID:7LsiYaeP0
- 「熱っ!」
炎上しているのは車だ。
交通事故が起こっているのだ。この大通りだけで何件も。
「……警察に、連絡しないと」
もう一度、上条は携帯電話を取り出して警察に電話した。
110番。
通話がつながる。
「あの」
『―――――――――――――――――――』
通話口からの返答がない。
話しかけてこない。
「……………………」
仕方がないから上条は電話を切って再び歩きだした。
どいつもこいつも仕事をせずにさぼっていて、学園都市は大丈夫なのだろうか?
「…………………………」
歩き続ける。
車の中で見知らぬ誰かが死んでいた。
歩き続ける。
歩道にある椅子の上で誰かが寝転がっていた。
歩き続ける。
道端でカップルが抱き合ったまま動かずにいた。
歩き続ける。
青髪ピアスが家に寄り掛かっていた。
歩き続ける。
炎の中に誰かが立っていた。
歩き続け、
「青髪ピアス……?」
振り返った上条は来た道を戻って青髪ピアスに近づいた。
近づいて、その瞳が何も映していないことに気が付いた。
「―――――――――――――――――――――――う」
一歩、下がる。
足が誰かの肉に当たる。
下を見る。
倒れ伏した吹寄と目が合った。
「うあああああぁぁぁぁぁぁぁッ――――――!!!」」
もう、我慢できなかった。
無茶苦茶に走り回る。
滅茶苦茶に叫ぶ。
「あああああああああああああああああっ!!!!!くがあああああああああああああああ!!!!!ぎあああああああああああああああああああああ!!!!!!!」
両の目から流れ落ちる涙が視界を歪ませる。
あらゆるところにある血液がびちゃびちゃと上条の足元で跳ねる。
どうしようもない。
もう、どうしようも、ない。
「何なんだよ、これ…………」
全て、死んでいた。
「何なんだよ、これっ!?」
死が、溢れていた。
「何なんだよ!これは!?」
ここには死しか、なかった。
「誰か、誰かいないのかよ!!!」
もう恥も外聞もなく上条は走り回った。ようやく、脳が現実を直視した。
死んでいる。死んでいる。死んでいる。
「誰か!誰かァッ!誰でもいいから、返事してくれよ!!!」
死んでいる。死んでいる。死んでいる。
「ふざけんなよ!どうしてこんなことになってるんだよ!!!俺が、俺……ああああああああああああっ!」
死んでいる。死んでいる。死んでいる。
「なんで、……なんで……っ、インデックス……インデックスぅ……うああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」
全てが終わって滅んでいる。
視界を埋め尽くす赫と無数の死体だけが、上条が今ここにいる証明だった。
膝をつく。
何もかもが死に尽くした世界で、徐々に上条の正気が薄れていく。
なにもわからない。
なにもかんがえたくない。
精神を犯し尽す絶望が上条の中から希望を消し去っていき、五感すら奪い去ってく。
消える。消える。消え失せる。
意識が、思考が、感情が、何も残らない。
はずだったのに。
- 906 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 21:03:48.63 ID:7LsiYaeP0
- ざっ、と上条の後ろで足音がした。
「ッ!?」
その音を聞いた上条はまるで今にでも消えそうな蝋燭の明かりを必死に維持しようとするかのように振り向いた。
生きている人がいる?
誰かがまだ、生きている?
そう思って、上条は振り向いて、
白過ぎる腕に、首を掴まれた。
「あぎぃッ!?」
絞まる。しまる。しまっていく。
首が徐々に絞めつけられていき、呼吸が出来なくなっていく。
「だ……に……」
誰が上条の首を絞めているのか分からない。
何で上条が首を絞められなければならないのか分からない。
だが、
「時間、掛けすぎだよ」
全てが死に犯された世界に色を喪った呟きが響き、
――――――上条当麻の生命活動は、完全に停止した。
これで『とある暗部の御坂美琴』は完結となります!
3年モノ長い期間の連載となりましたが、今まで付き合ってくれた方には非常に感謝です。本当にありがとう!
後日にあとがきを投稿させてもらいますが、本編はこれで終わりです。
本当に、本当に、ありがとうございました!
セーブデータをロードしますか?
はい←
いいえ
- 907 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 21:04:17.25 ID:7LsiYaeP0
- 1周目における第一部第二章は惨劇最悪バッドエンドで終了したため現段階においては取得ポイントを計上できません。
ご了承下さい。
とある暗部の御坂美琴(1周目) 総合評価
第一部第一章 評価
第1評価
話数 111話……条件未達成。
合計文字数 562569文字……条件未達成。
平均文字数 5114文字……条件達成。
UA 57781……条件達成。
お気に入り 157件……条件達成。
感想 104件……条件達成。
総合評価 266pt……条件達成。
平均評価 6.41……条件達成。
調整平均 6.60……条件達成。
第1評価値算出
―111―5625―114+5778+157×10+104×10+266×10+6.41×100+6.60×100=6499
条件達成 7
条件未達成 2
二章開始時における難易度がハードになりました。
条件達成と認定。
取得ポイント 6499SP
第2評価
誤字指摘……54箇所。
読者による設定不備指摘……8箇所。
能力名が四文字では無いモノがあることに関する伏線……指摘済み。
アレイスター=クロウリーによる絶対能力進化実験レベル6シフトの干渉に関する伏線……指摘済み。
初まりの領域に関する伏線……指摘済み。
全体個体『御坂美琴』に関する伏線……指摘済み。
世界物語理論に関する伏線……指摘済み。
裂ヶ淵瞑娥さくがぶちめいがによる位相斬りに関する伏線……指摘済み。
千疋百目の地下下水道脱出行動に関する伏線……指摘済み。
木葉桜十五夜の召喚した武装に関する伏線……指摘済み。
『神』になった一方通行アクセラレータに関する伏線……指摘済み。
もう1つの絶対能力進化実験レベル6シフトに関する伏線……指摘済み。
千疋百目が地下下水道の崩落から白井黒子を助けた理由に関する伏線……指摘済み。
伏線を『貼る』が誤字ではない理由に関する伏線……指摘済み。
【】に関する伏線……指摘済み。
初春飾利の所属に関する伏線……指摘済み。
一方通行アクセラレータの魔神化を想定内とした存在に関する伏線……指摘済み。
御坂美琴が一方通行アクセラレータを拷問した理由に関する伏線……指摘済み。
アレイスター=クロウリーの進める『計画プラン』に関する伏線……指摘済み。
『死』の定義に関する伏線……指摘済み。
上条当麻が敗北したことに関する伏線……指摘済み。
風紀委員本部セントラルジャッジメントに所属する人間に関する伏線……指摘済み。
全体個体『御坂美琴』の思考矛盾に関する伏線……指摘済み。
風紀委員本部セントラルジャッジメントという組織構造に関する伏線……指摘済み。
見捨てられた女グレイレディの正体に関する伏線……指摘済み。
ミサカネットワーク総体の気付きに関する伏線……指摘済み。
風紀委員本部セントラルジャッジメントと滞空回線アンダーラインに関する伏線……指摘済み。
原作では気づくことのできたぬいぐるみに関する伏線……指摘済み。
上里翔流に関する伏線……指摘済み。
アルフの発言に関する伏線……指摘済み。
占卜卜占に関する伏線……指摘済み。
アレイスター=クロウリーの上条達へのバックアップに関する伏線……指摘済み。
- 908 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 21:04:46.84 ID:7LsiYaeP0
- 第2評価値算出
54×0.5+8×5+30×1=97
『真実解明トゥルーエンド』ルートへルート分岐。
――――――世界物語キャラクターストーリー理論による正史認定を行いました。
以下、第一部第一章は『真実解明トゥルーエンド』ルートで固定されます。
条件達成と認定。
取得ポイント 9700SP
第3評価
御坂美琴VS死縁鬼苦罠……勝者 死縁鬼苦罠
御坂美琴VS一方通行アクセラレータ……勝者 全体個体『御坂美琴』
木葉桜十五夜VS罪罰贖&波並波狂濤……勝者 木葉桜十五夜
木葉桜十五夜VS矛盾矛盾&鳳仙花蝶々……勝者 木葉桜十五夜
木葉桜十五夜VS一本線点々……勝者 一本線点々
ミサカ10032号VS一方通行アクセラレータ……勝者 一方通行アクセラレータ
白井黒子VS千疋百目……勝者 千疋百目
白白白VSアレイスター=クロウリー……勝者 不明
上条当麻VS扼ヶ淵埋娥……勝者 扼ヶ淵埋娥
神亡島刹威VS浣熊四不象……勝者 浣熊四不象
一方通行アクセラレータVS『空白の主』……勝者 『空白の主』
常世涯最果VS木原脳幹……決着つかず
木葉桜十五夜VS『空白の主』……決着つかず
木葉桜十五夜VS『空白の主』VS木原脳幹……引き分け
常世涯最果VS裂ヶ淵瞑娥……勝者 常世涯最果
ミサカ19090号&ミサカネットワーク総体VS死縁鬼苦罠&天埜郭夜……勝負中
アレイスタークロウリーVS白白白……勝負中
佐天涙子……敗北者
第3評価値算出
―1+0+0+0+0+0―1+0―1+0―1+0+0+0.5+0+0.5+0.5+1=−1.5
侵略者インベーダーによる侵蝕が1段階進みました。
条件未達成と認定。
取得ポイント ―1500SP
第一部第一章総合取得ポイント算出
6499+9700−1500=14699
合計取得ポイント 14699SP
上条当麻のステータスを表示します
上条当麻……性別 男
年齢 15歳
特殊能力 幻想殺しイマジンブレイカー
称号 主役級メインキャラクター、主人公ヒーロー、救済者ヒーロー(未覚醒状態)
称号スキル 主人公補正(真)、なるようにならない最悪If nothing is bad、カリスマ(弱)
固有スキル 前兆の感知(兆)、不幸、不撓不屈(弱)
- 909 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 21:05:44.85 ID:7LsiYaeP0
- 買い物
何を買いますか?
特殊文字(認識不可状態)の可視化(第一部第一章のみ)……100000SP
イベント絵……各50000SP
スキル……各10000SP
記憶の引継ぎ……10000SP
サブストーリー……各5000SP
アイテムの引継ぎ……5000SP
経験値の引継ぎ……1000SP
友好度の引継ぎ……1000SP
TIPS……各100SP
イベント絵詳細
頂にて君臨する風紀委員本部セントラルジャッジメント
汝、人を捨てても護りたいモノがあるか?
スキル詳細
前兆の感知
説得
女たらし
サブストーリー詳細
御坂美琴初めてのお仕事
たぶん最終章にならないと意味の分からない会話劇
上里勢力結成譚 第一幕
TIPS詳細
オリジナル単語1つに付き100SP
記憶の引継ぎ……10000SP ←
記憶の引継ぎ……10000SP を買いますか?
はい ←
いいえ
使ったSPは二度と戻りません。それでも 記憶の引継ぎ……10000SP を買いますか?
はい ←
いいえ
記憶の引継ぎ……10000SP を買いました。1周目の記憶が2周目に引き継がれます。
取得ポイントが4699SPに減少しました。
他には何を買いますか?
特殊文字(認識不可状態)の可視化……100000SP ←
特殊文字(認識不可状態)の可視化……100000SP を買いますか?
はい ←
いいえ
特殊文字(認識不可状態)の可視化……100000SP を買うためにはSPが足りません。
取得ポイントは4699SPのままです。
他に何を買いますか?
- 910 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 21:06:44.58 ID:7LsiYaeP0
- https://syosetu.org/novel/158074/74.html
74 / 74
私はいつも一人だった。
だから願った。愛されたいと。
私は多くの人から愛された。
だから思った。一人がいいと。
そして私は独りになった。
だから悟った。これが幸福だと。
――――――二九七
それでも僕は、明日が欲しかった
裏お茶会~1周目~
崩れ落ちる上条ヒーローの身体を睥睨しながら、230万の死体で溢れる学園都市の中で僕は溜息をついた。
「わりと、期待してたんだけどね……」
言葉にすることで僕は僕自身の考えを再認識する。
そう、期待していた。本当に期待していたんだ。
上条当麻なら、あるいはこの僕を上回ることが出来るかもしれない、と。
「いや、……矛盾だな」
僕の世界の人類を護るためには、いずれ上条当麻は必ず[ピーーー]ことになる。それが早いか遅いかの違いだ。
「…………遅かったね、アレイスター」
「殺したのか」
「どのみち、間に合わなかったさ。彼はあまりにも遅すぎた」
男にも女にも、子供にも老人にも、聖人にも囚人にも見える『人間』、そう評されるアレイスターの方に視線を投げかけて、僕はこの全てが終わった世界を見通す。
70億の、そして数百の死体しか存在しないこの世界でただ1人、僕だけは違うから。
結局すべてが絵空事の虚言でしかないと知っているから。
「それを分かっていたからこそ、君も滅亡齎す七の子羊セプテム・アニュスの対策を発動させなかったんだろ」
「あの程度の術式に気付けないのならば、どのみちヤツは救済者ヒーローには相応しくないだろう」
「随分な言い様だ……。君の、君達の主人公ヒーローだろう?」
「違うな。私達の主人公ヒーローは彼ではない。上条当麻だ」
「厳しいね……。彼だって、僕がいる中頑張ってると思うけど」
「結果世界が滅んだが?」
「……………………もう少し、サポートしてあげれば良かったのに」
フラグが立たなかったのは確かに上条の責任だが、たった1回で完全な救済を為せだなんて難易度が高すぎるだろう。今回は解決しなければならなかったことが多すぎる。瞬を倒して、蜜蟻をどうにかして、学究会防衛作戦を成功させ、咎負虐殺を止める。
そんなの無理だ。
僕だって、サポートなしで出来るとは思ってなかった。
「それは」
「呼ばれてないのにじゃんじゃじゃ〜〜〜ん!!!」
空から純正の人類絶対悪が降ってきた。
「五行……。今結構重要な話してたんだけど」
「あぁ、あぁ、あ〜あ。まさかこんな結末になっちゃうなんてなぁ〜」
「聞けよ」
いや、五行が人の話を聞かないのはいつものことなんだけど、今だけは邪魔しないでほしかった。アレイスターと一対一で、互いの本当の立場を曝け出して話せるのなんて、今ぐらいしかないだろうから。
「木原五行、全能存在パントクラトールか」
ほら話が次に移った。
「……………はぁ」
僕の隣に立つ少女を見て、アレイスターが言った。
当然、調べられている、か。
「くきっ、くききッ!!!ま〜さっか!第六物語シックススストーリーの主人公ヒーローが死んじゃうなんて。フラグの立て方ミスっちゃった?」
「あぁ、ラスボスとの交戦フラグを立てないでサブイベントに入れ込んだんだ。馬鹿なことにね」
「くきっ!なら私のしたことの意味がなくなっちゃうな〜。せっかく、第七物語セブンスストーリーの主人公ヒーロー連れてきて物語交錯クロスオーバーさせてあげようと思ったのに」
わざとらしい口調でアレイスターを挑発する五行を僕は止められない。権限自体は僕の方が上だし、立場も僕の方が上だけど、物語を進める役トリックスターの自発的な動きを止めることは僕には出来ないし、しようとも思わない。
そういう称号キャラクター性の持ち主の行動はどのみち止められないモノだし。
「ふん、たかが全能如きが私と の話を邪魔をするのか」
だいたい、物語を進める役トリックスターは自由だからこそ意味があるんだ。
「くきぃ!たかがっ、たかがだってさリーダー!……このあてをたかがだなんて、さすがにムカつくかなあああああああああああああ!!!!!」
だからほら、また勝手に手の内を晒す。
「超克科学オルディニスクレアーレ――――――完全無欠ウルトラ、十全十美スーパー、常勝不敗アンリミテッド、絶対究極パーフェクトガール、故に私は全知全能の絶対神イズミー!」
超克科学オルディニスクレアーレ。覚醒ブルートソウルした極点突破者デスペラードのみが使う事の出来る世界物語キャラクターストーリー理論の最終到達地点。人類最終到達地点候補生たちの目指すべき場所。
といっても今回五行が使ったのは見る限りただの即興術に過ぎないのだけれど、出来れば勝手に使わないでほしかったなぁ……。
「あれ?発動しない……?……うん?」
まぁ、当然邪魔されるんだけど。
「全能の逆説オムニポテント・パラドックス。……まさか知らないわけではあるまい」
二言だった。そして、その事実がアレイスター=クロウリーという魔術師にして科学者の強さを示しているんだ。
「……ぶ〜、つまんなぁ〜い」
がっかりと肩を下げて、興がそがれたように超克科学オルディニスクレアーレの発動を止めた五行。まさか、全能の逆説オムニポテント・パラドックスを、全能者は全能であるが故に全能ではないという一学説を忘れたわけではないだろうに。
いや、五行のことだから本当に忘れていたのかもしれないけど。
「殺しちゃう?殺っちゃう?ねぇリーダー!」
「落ち着けよ五行。いや頼むから落ち着いてくれ。だいたい彼を殺したところで」
空から剣が降ってきた。
「死を晒せよ、侵略者インベーダー」
そんな声と共に、全長数十キロメートルにもわたる長大な剣が五行の脳天に向かって振り下ろされる。誰が、どうやって?そんな疑問が浮かぶ……、
「痛い」
だなんてことは当然なかった。
当たり前のことだ。僕は知っている。僕は識しっている。その剣がどんなもので、その剣を操るのが誰なのかを。
「痛い痛い痛い!痛いよリーダー助けて!」
「はいはい。ちょっと待ってろ」
剣が直撃してるのに傷一つついてないくせにそんな泣き言を言う五行に呆れながら僕は軽く剣に触れる。それだけで、剣は消え去る。
干渉。
- 911 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 21:07:13.84 ID:7LsiYaeP0
- 無限に修正され続ける罪深き世界5Re:worldbreakerを使う僕からすればこの程度のことは当然だ。
「出てきなよ。いるんだろ?」
「無傷か」
いつの間にかアレイスター=クロウリーの隣に立っている男を僕は知っている。
「右方のフィアンマ。あいつの下位互換程度が今更何の用?というか、この大絶滅リセットから生き残ってたんだ」
「……俺様も舐められたモノだ」
僕のあからさまな挑発に、右方のフィアンマはあからさまに怒りを見せた。まぁ、下位互換と言われていい気になるような人間はいないだろう。
「あいつ、それって僕様のこと言ってるの、主あるじ?」
そいつは右方のフィアンマと同じように突然現れた。
これで3VS2。
「『神の代行人』GE13か」
「……下位互換程度が僕様に話しかけるなよ。ウザいんだよ代替品」
GE13が右方のフィアンマを睨みつける。仕方がない事とはいえこの2人は相変わらず相性が悪い。といっても聖なる右を持つ右方のフィアンマが『神の代行人』であるGE13の劣化レプリカなのは周知の事実だ。そして自分の劣化レプリカ、クローンのようなモノが勝手に造られたというのは確かに気分の良いモノではないだろう。
「なんだ、還してほしいか?GE13オリジナル?」
誰が見ても分かるくらい上から目線だった。
その挑発には、当然GE13は耐えられない。
「――――――調子にっ」
「やめろ」
だから僕は止めに入った。やれやれ、いくら『核』が固まっていないとはいえ、安易に行動するのはやめてほしいモノだ。
「あひゃひゃ!怒られてやんの〜!」
「……主」
縋るように目を向ける13を、それでも僕は静止する。
「13、別に聖なる右を使われたところで君がオリジナルであるという事実は揺らがないさ。だから簡単な挑発に乗るなよ。……まだ、底を見せるな」
「了承したよ、主」
底が知られても強さが変わらない先住民センチネルにとって強さを示すことは恐怖ではない。彼らの強さの限界点は1度知られている、だからこそその『上』にいけるんだ。底が暴かれれば弱くなる僕ら侵略者インベーダーとは違う。僕らは安易に力を晒せない。そうすれば、終わってしまうから。
「それにしても、本当に君達はこれで良かったのかい?」
「何がだ」
「大絶滅リセットで利するのは言うまでもなく侵略者インベーダーたる僕らだ。先住民センチネルたる君達からしたら、大絶滅リセットだけはどんな手段を使っても回避したかったんじゃないのかい?」
少しの沈黙の後にアレイスター=クロウリーが口を開いた。
「ある意味ではそうかもしれない」
肯定が返ってきた。
「だがある意味ではそうではないだろう」
否定も返ってきた。
そして後に続くように右方のフィアンマが言った。
「俺様達ももはや純粋な先住民センチネルとは言えまい。ならば妥協はするべきだ、というのが俺様達の出した結論だ。大絶滅リセット程度ならば、完全閉鎖アーカイブスルーや中断事象リアルが起きないのならば、やりようはいくらでもある」
「ふぅん……そう。だったらまぁ、初お披露目はこの程度でいいかな」
そう言って僕は、諦めたように言う。そういうしかないから、言う。
「愛し子よMary、愛し子よMary、僕の愛するMy fair愛しき世界よMary Sue。
その運命を改変しておくれCambiare il destino、
その物語を書き換えておくれFare una storia。
我が神のお望みとあらばWenn es meines Gottes Wille、
我らが神のお望みとあらばWenn es unsere Gottes Wille、
過去など無いに等しいのだDie Vergangenheit ist vorbei。
すべての可能性を内包した書の中でO mundo onde há esperança e o desespero
ただ一つの意志のみがEle destruiu何もかもを無に帰すのだo mundo」
何度も言ってきた初めての詠唱を、僕は紡ぐ。
「絶対不変の絶対法則アンチェンジナブルラウ――――――無限に修正され続ける罪深き世界5Re:worldbreaker」
「さあ、やり直そうか」
「次は、失敗しないようにね」
一つ言っておこうか。
愛がないのならば、この物語の真実には辿り着けない。
- 912 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/03(木) 21:20:44.12 ID:e7d3eE5U0
- まだやってんのか
バカが
- 913 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/03(木) 21:24:58.91 ID:OfeA4nq+o
- 糞作品の下手くそな文章載せんな
- 914 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/03(木) 21:29:34.97 ID:++pOyVoaO
- 禁書でやる必要あんのこのオリキャラ無双
- 915 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/03(木) 21:39:28.41 ID:z4fhXy1Jo
- 単純にキャラ作るセンス無いな
- 916 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 22:50:58.71 ID:7LsiYaeP0
- 世界は禁書
用語は型月
通り名は西尾
最強オリ主メタ視点設定の読者煽り
やばすぎる
- 917 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/03(木) 23:01:37.62 ID:v1TBDJVs0
- このスレの住民への嫌がらせかな?
- 918 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/03(木) 23:17:36.35 ID:N8kY9/HwO
- くろこ……
- 919 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 23:24:32.00 ID:7LsiYaeP0
- でもなんでしょうかね、原作で中ボスが死んでしまうと上条当麻らしくないといいますか……。この作品は二次創作なので自由にできますけど、原作でボスが死ぬのは僕としてはあまりうれしくないかもしれません…………すいませんごめんなさい。
僧正を救えなかった時も上条当麻はすごい悔いてましたし、やっぱり誰かを殺して終わりというのは上条当麻らしくない、禁書らしくないという気がします……。あくまで私の意見ですが。
上里のことも、できれば完膚なきまでに救ってもらいたいと思います。
まぁ私はキャラが容赦なく死ぬ方が大好きなんでこの作品ではオリキャラでも原作キャラでもバカみたいな勢いで死にますけどね!!!
無意味に無価値に目的を達成できず絶望しながら慟哭しながら涙を流しながら死んでいくキャラが大好きです!!!!!
理不尽な殺し合いの中で裏切られて死ぬ人が好きです。
仲間だと思って信頼した人に後ろから刺されるのが好きです。
洗脳して恋人を殺させた後に正気に戻すのが好きです。
人質を盾にテロを行わせてその人質の死体を見せつけるのが好きです。
これからも精進して参りますのでどうかよろしくお願いいたします。
- 920 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/03(木) 23:28:24.25 ID:OqDJO7Lfo
- 作者なの?
作者が読者のふりして宣伝しに来たの?
- 921 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 23:29:12.49 ID:7LsiYaeP0
- 感想ありがとうございます!
返信遅れて申し訳ありません。
さて、まず最初に言っておきますがこれはあくまで私の持論です。prayer様が影響を受ける必要はありません。
その上で言いますが他作品のキャラとなんらかの能力を比べる、このことを私は非常に無駄なことだと考えます。
なぜなら根拠がないから。
prayer様は「未踏級が一方通行より強い」とおっしゃいますがそのような描写は私が知る限りありません(どこかに記載があるのならば申し訳ない。私の知識不足です)
公式クロスオーバー等で実力の上下が明確化されているのならばまだしも、そのような根拠なき話は少なくとも私は証明できません。
なので、申し訳ありませんが『空白の主』が未踏級よりも強いのか否かという問いに対しては『そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない』としか答えられません。
『空白の主』は禁書二次のオリキャラであって、ブラッドサイン二次のオリキャラでは無いのです。
望む答えではないかもしれませんが基本他作品とのキャラ比べはしないのが私のスタンスです。ご了承ください。
これからも精進して参りますのでどうかよろしくお願いいたします。
↓
魔神が雑魚ってことはありませんのでご安心を。魔神に基礎スペックから勝てる存在は理外人外12名のみです。これは絶対に揺らがないので。
まぁ木原五行やパトリシア=バードウェイは|王の遺産《レガリア》を持っているので魔神に対抗は出来ますし、空白の主は絶対値で張り合う事は出来ますが。
白き女王は■■■■によって■■することは一応可能ですが、正直白き女王はこの|■■■《■■■■■■■■■■》では[ピーーー]ことが出来ます。なぜならば『穢れなき真実の剣持つ「白き」女王《iu・nu・fb・a・wuh・ei・kx・eu・pl・vjz》』は既に『|■■《■■■■■》』で――――――。
いえ、これは一応ネタバレになるので避けておきましょうか。
むしろ理外人外に対抗できるのは現状ならばアンナ=シュプンゲルが最有力候補ですかね。あるいはドラゴンキラー。あるいは東川守。あるいは俺。あるいは『ウミガメもどき』。あるいは『編み物のヒツジ』。
最も、本当の意味での最有力候補は『訪れた者の願いを歪んだ形で叶えてしまう街』から脱出した1人の少年と1人の少女ですが。
これからも精進して参りますのでどうかよろしくお願いいたします。
- 922 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/03(木) 23:31:28.38 ID:v1TBDJVs0
- 人様の黒歴史晒すのやめなよ
人間のクズか
- 923 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 23:32:55.89 ID:7LsiYaeP0
- 現在進行形で書いてるからセーフ
- 924 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/03(木) 23:36:54.10 ID:v1TBDJVs0
- セーフじゃねえよ
邪魔だし不快だからやめろって言ってんの
- 925 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 23:37:47.84 ID:7LsiYaeP0
- 【あっしへの質問なんだからここは僕様が答えてしんぜよう!】
【まずありがとう。私の能力はみんな大好き『シュレディンガーの猫』だから、これで我の生存は確定された。現段階ではだがなぁ!】
【そこに疑いをもたれるのはしゃくだなぁ。よしっ、こうしよう!《red》トマス=プラチナバーグは168話の時点で既に死亡している《/red》。《red》トマス=プラチナバーグは木原五行が殺害した。《/red》《red》トマス=プラチナバーグと木原五行は別人である。《/red》】
【まぁ本来は青き鎖の中で赤き楔を使うのは『大原則』に違反するけど、ここは『枠』の『外』だし許容できるっしょ。】
【あたいは理外人外だよ。理外人外の1人。|全能存在《パントクラトール》だよ。ちなみに所属する組織は敵同士だけど同じ科学者だから無限輪廻の転生者とは仲いいんだよねぇ……】
【神?悪魔?俺らをそんな区分でわけちゃあいけないね。】
【私達はそれ以【 話 し 過 ぎ だ 】……窘められたのでもうさよなら〜】
- 926 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 23:42:38.96 ID:7LsiYaeP0
- 【僕らは既存の時間軸には縛られない存在だからその質問は全くの無意味だよ。その気になれば複数の時代に跨って存在する事すら可能だしね】
- 927 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 23:43:27.34 ID:7LsiYaeP0
- 【いっておくがそれは矛盾しない】
【絶対不変の絶対法則はもっと『上』の話だからね】
- 928 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 23:43:56.06 ID:7LsiYaeP0
- 【完全に第四の壁を越えた会話でしたねぇ...でも個人的には今のような全能の傍観者状態より舞台に立って物語を進めて欲しいです。理外人外の皆さんが神の視点から引き摺り下ろされる日を楽しみにしています。】
↓
【その上から目線をやめろ塵屑】
【君のような存在がいるから、僕のような存在が生まれたんだ】
【反省しろ】
【反省しろ】
【反省しろ】
【後悔しろ】
- 929 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 23:45:16.04 ID:7LsiYaeP0
- 【甘い、温い、そして読み込みが足りない】
【そこの赤に対する答えは書いてあるはずだよ。よく読んでみてくれ】
【世界は1つだけじゃないのだから】
- 930 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 23:48:55.16 ID:7LsiYaeP0
- 学園都市統括理事会B 絶対的な敗北
いつからそこにいたのか。
いつから会話に参加していたのか。
いったいいつから。
「ご、ぎょう……?」
呆然と、誰かが口にするその言葉。
この場にはいないはずの、たった今話題にしていた、人類絶対悪ビースト位階総序列第三位の名前。
「木原、……五行?」
「そう!あたしの名前は木原五行!人類絶対悪ビースト位階総序列第三位にして全能存在パントクラトールの二つ名を持つ禁忌の木原!木原一族の中の木原一族!」
「……冗談だーろ」
アンドレイが呟く。それは木原五行を除いたこの場の全員が思っていることだった。
気付かなかった。
誰も、誰一人として気づかなかった。
「……トマスはどこだ?」
苦罠がそういった。
「その席には、トマス=プラチナバーグが座っていたはずだ!」
はっ、と複数人が顔を上げた。そう、苦罠の言う通りだ。今五行が座っている席には統括理事会メンバーの1人であるトマス=プラチナバーグが座っていたはずだ。それは会議を始める前に全員が確認している。
潮岸は目線だけで周囲を見渡した。
いない。いない。いない。上下左右前のどこにもトマスはいない。そして自分の後ろにもトマスがいないのは他のメンバーの視線で分かる。ならばどこに、トマスはいったいどこにいった?
「ん〜?あれ〜、どこにいっちゃんたんだろうね〜?」
「お、まえ」
誰かの心拍数が早くなる。
誰かの頬に汗がつたう。
誰かの喉がカラカラに乾く。
そんな中で、苦罠が怒鳴った。
「トマス=プラチナバーグをどうしたんだッ!?」
「分かってるくせに」
泰然自若に五行は答えた。たったそれだけの言葉でトマスの末路が想像できる。
「殺したのですか」
それを実際に口に出したのは親船だった。もっとも端的に想像できる末路。死という名の結末。だが、仮にそんな末路を辿ったのだとすれば違和感がある。
それは、
「死体はどこにいったのか、分かる人いるかな〜?」
「余裕じゃねぇか、随分と」
五行を睨みつけながらアランはそういった。立場が分かっていないわけではない。五行が上で統括理事会が下。既に格付けは成されている。
だから覆す。
統括理事会を舐めるなと、アランは五行を挑発する。
「ここがどこだか分かってんのか?禁忌の木原だか人類絶対悪ビーストだか知らねぇが、俺達の前に姿を現して五体満足で帰れるとでも思ってんのか?」
「くららららら!!!強がり言っちゃって、か〜わいいっ!」
身体を艶めかし気にくねらせながら、五行はあくまでも上から目線で告げた。主導権争いをするつもりは五行にはない。そんなことをしなくても、誰も五行には勝てないと知っているから。
「それとも注目を自分1人に集めさせて、その間に他のメンバーに何か準備をさせるつもりかな?くすくす、でも不思議にさぁ、思わない?はたしてうちはどうやってこの『蠍の間』にきたのだろうかや?」
牽制……、いや五行からすれば牽制ですらない言葉に、裏で準備を進めていた幾人かの動きが止まる。当然、いくら統括理事会メンバーだけの会議とはいえ完全に無防備な状態で来ている人間などいない。親船でさえ最低限の防備をしている。潮岸は駆動鎧パワードスーツ『シェルター』を周囲同化服カメレオンスーツで隠した状態で着ているし、薬味は予あらかじめ己の身体に薬物投与を行って身体能力をあげているし、アランは己のブレインである雪谷宗風からお墨付きをいただいている。
武器はある。
動けるのだ。
人ひとりくらいなら、殺せる。
ただ、
「おかしくないでしょうか?この『蠍の間』はランダムに地下空間を移動するいわば動く密室。会議が始まったら出入口は完全に閉鎖され、外部からの親友も内部からの脱出も不可能になるのに……。あてはいったいぜんたいどうやって『蠍の間』に来たんだよ!?分かる人は手をあ〜げ〜て〜!今なら五行ポイントを100ポイント分あげますよ!」
楽しそうに、心底楽しそうにどうでもいいことを話す五行。
五行がどうやって『蠍の間』に来たのか?なぜトマスが消えたことに誰も気づかなかったのか?トマスの死体はどこにいったのか?確かに気になる。気になるが、それらの優先度は低い。はっきりいってこの場においてそれらの問題はどうでもいい。
今はそんなことよりも、五行にどう対するかという事を議論するべきだ。
(隙だからけだ)
潮岸は思う。潮岸は別に一流の戦士などではない。けれど分かる。偽装でも何でもなく五行は明らかに隙だらけ。その隙は潮岸ならばつける。駆動鎧パワードスーツ『シェルター』を纏っている潮岸ならば、いける。
本当にそうか?
(くそ……)
苦罠は思う。こういう事態も完全に想定していなかったわけではない。忠告はもらっていた。郭夜はこういう事態も想定していた。だから、武器はある。だから、生き残れるはずだ。
本当にそうか?
(どうしようかな)
奈波は思う。木原五行。人類絶対悪ビースト位階総序列第三位。その脅威は学園都市に来る前から知っている。人口衛星USA-224墜落事件、パリ全インフラ停止事件、他にも多数の大犯罪を犯した人間。そんな彼女が今、手が届くほどに近い距離にいる。どうするべきだ。いくべきか?出来るのか?世界に対する、人類に対する、日本に対する脅威を今、取り除けるのか?
本当にそうか?
「あれ?今笑う所さかいな」
「そうだな……。空間移動テレポート系統……、それも座標指定タイプではなく目印アンカーを設置して移動するタイプ、か?」
言いながら、苦罠は目配せした。統括理事会。学園都市の最上層部にして最暗部。混沌とした悪意の渦巻く屑の巣窟。他人を出し抜き蹴落とすことしか考えていない屑共。
普段は敵同士。どうしようもなく相いれない。
「惜しい!でも外」
けれどだからこそ分かる。
だからこそ、彼らはある意味で通じ合えている。
最初に動いたのは薬味だった。
「っ!」
薬物による身体強化を施している薬味は100メートル走の世界記録をはるかに超える速度で五行との距離を詰める。瞬きをする瞬間には、とまではいかないが、しかし一般人では到底反応できないような速度。
テーブルの上に乗りあげ、最短距離で五行のもとまでいく。
そんな速さじゃ遅すぎる。
- 931 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 23:49:50.43 ID:7LsiYaeP0
- 「短慮過ぎない?」
とん、と。
軽くステップを踏んで、本当にほんの少しだけ身体をずらして、五行は薬味の攻撃から逃れた。薬味と五行の距離は今や10センチメートルほどしかない。近すぎる。近すぎるが故に、薬味は五行に攻撃できない。殴るにしても蹴るにしてもある程度の距離は必要なのだ。密着状態では攻撃などできない。
そして五行の位置取りは完璧だった。
(射線が、っ)
亡本も当然動いていた。懐に偲ばせていた半自動組み立て式拳銃を五行に向かって発射しようとしていた。そして実際に発射しただろう。
薬味の身体が五行を庇うような位置に無ければ、だが。
「ちっ!」
「おおお!!!」
薬味の動きにスリーテンポほど遅れてからアランと潮岸が動き始めた。
……語るまでもない事ではあるが、ここにいる統括理事会メンバーは全員戦う人間ではない。彼ら彼女らは策を練り、指示を出し、上に立つ人間であり、現場で動く人間ではない。
だから言うまでもなく弱い。連係も下手で、数の利を全くいかせていない。
駆動鎧パワードスーツ『シェルター』を着ている潮岸。
雪谷宗風からお墨付きを頂いているアラン・スミシー。
しかしそれでも普通、普通ならば、いかに戦士でないと言えども人一人に勝てないわけがないのだ。
相手が普通の人間であれば、どれだけよかったか。
「な」
「あ?」
何をされたのかもわからなかった。
気が付いた時には2人とも無傷のまま地に這い蹲つくばっていた。
(……た、……てねぇ、だと?)
身体に異常は感じられない。精神操作系能力を使われた形跡もない。外傷はなく、内傷もない。重力の異常も感じられない。拘束されている感覚もない。
にも関わらず全く動けない。
「這い蹲ってろよ雑魚」
嘲り。
それは普段、アランが他者に向けている声色。
だから屈辱だ。
これが人類絶対悪ビースト。
だが、
「…………」
だが、
(そんなことは分かっている)
そもそもだ、と潮岸は思う。
そもそも、今潮岸が生きている事自体がおかしいのだ。いや、それを言えばもっと前、五行がわざわざ姿を現したことがおかしい。
[ピーーー]つもりなら殺せたはずだ。いくらでもできたはずだ。だがそれをしなかった。
つまり五行は潮岸たちを[ピーーー]つもりはない……はずだ。
あくまでこの考えは潮岸の推論。だが当たっているだろうと潮岸は考える。でなければとっくに逃げている。最も、逃げられる可能性は0に等しいだろうが。
だからこれはあくまでパフォーマンス。
「そしてさようなら」
瞬きする暇もなかった。
衝撃すら感じなかった。
なのに、いつの間にか吹き飛ばされていた。
「っ!?」
更なる攻撃を行おうとしていた薬味は自分の身体がいきなり宙を滑空していることに驚愕した。
(待っ)
予備動作どころか攻撃後の余韻すら完全に存在しなかった。それが示すところはつまり、木原五行は薬味に対して何もしていないという事、か?
いや、いや、いや。
だったらなぜ薬味は吹き飛ばされた?
- 932 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 23:50:38.27 ID:7LsiYaeP0
- 誰が薬味を吹き飛ばした?
「っ」
何も分からないまま、薬味は吹き飛ばされた勢いで壁に叩きつけられ、
(……………………は?)
ダメージが無かった。
確かに薬味は壁にものすごい勢いでぶつかった。壁がスポンジのように衝撃を吸収したわけではない。もちろん薬味側に何らかの保護が生じたわけでもない。勢いを緩めることは愚か、受け身をとろうとすることさえできなかった。
にも拘らず、薬味の身体には一切の外傷が存在しなかった。ちょっとした擦り傷すらも。
そして射線が開いた。
「――――――」
一段と大きい音が響いて、亡本の持っている拳銃から銃弾が放たれる。その弾丸は一瞬で五行のもとに辿り着き、五行の頭を貫い、
いいや、
「残念!」
「なぁ!?」
あり得ないことに超音速の銃弾を五行は噛んで止めた。そして口の中から弾丸を吐き出して五行は右手でそれをつまんだ。
「べっ〜、まじゅいのぉ……。きゃぴ♡銃弾なんて効くわけないのに、そんなことも分からないの?せっかくだし、返すよ」
指で弾いた。
「ごっ、ぶ」
まず感じたのは痛みではなく熱さだった。熱い、熱い、熱い。燃える様な灼熱の痛みが亡本の脇腹を襲っていた。
信じられないような思いで亡本は視線を下げる。
血濡れていた。貫かれていた。
何に?
「指弾。まぁこれくらいわねぇ?」
言葉の通りだったのだ。亡本が放った銃弾を噛んで受け止めた五行は、今度はそれを指で弾いて亡本に返した。そしてその返された弾丸は見事に亡本の脇腹を貫いた。
久しぶりに感じた痛み。強く感じる命の危機。しかし、と亡本は薄く笑う。
これでいい。これがいい。
潮岸も亡本も薬味もアランだって分かっていた。敵わないことくらい知っていた。亡本たちは戦闘においては素人未満だ。そんな亡本達が禁忌の木原に勝てるわけがない。
だから、敗北したのは全然かまわない。オーケーだ。
(思った未満に、上手くいったわね……。だから上手くやってくれないと困っちゃう)
壁に寄り掛かったまま薬味は動かないでいた4人に意識を向けた。薬味にダメージはない。立ちあがろうとすれば立ち上がれる。でもそれはしない。あたかも酷いダメージを負って立ち上がれないような演技をしつつ、薬味は事態の推移を見守る。
「………………化物が」
「………………………」
「…………じょうだん」
「…………やはり、か」
残ったのは4人だけだった。
統括理事会の中でもアレイスターに次ぐ権力を持っている諦めてしまった賢人、死縁鬼苦罠。
かつては交渉術の達人であったが娘を危険にさらしてしまったことで一線を引いた勇気無き善人、親船最中。
九家が一家、奈落家より学園都市と日本の仲介役としてやってきた日本の守り手、奈落奈波。
中途半端な善性を持つが故に常に苦悩する老人、貝積継敏。
「来 な い の ?」
「無駄な戦いは、しない主義なんだ」
全てを諦めたように苦罠は言った。
勝てない。勝てるわけがない。こうなることは相対した時点で分かっていた。だから秘密裏に作戦を練ろうとしていたのに。
「我々を[ピーーー]つもりならばとっくにそうしているでしょう?何が、目的なのですか?」
「何が目的?何が目的?目的は同窓会だ」
「同窓会?」
「うん、あのね、ごぎょうね、ひさしぶりね、みんなにあいたいなって」
「……みんな?みんなって、まさか……」
「はぁ!皆つったら造られた子供たちプログラムチルドレンの皆に決まってんだろうが!!!アァ!?」
「ならばなぜここに来たのだね。ここには、その皆はいないぞ」
「……そんなことは分かってますよ。…………………でも13サーティーンは相変わらずどこにいるか分からないし、白は私の事嫌ってるし、だから郭夜に接触しようと思ったんですけど、電脳生命体αアルファにハッキングさせてメッセージ送ろうとしたらあやつまさかの物理的回線切断したし、だから輝夜姫の上司経由で同窓会の案内状を送ってもらおうかなって」
「つまりわざわざ『蠍の間』に来たのは、私に会いに来たかったからだと?」
「そうじゃよ」
「ならばどうしてトマスを殺したのですか?いえ、そもそも彼に会いに来ただけというならこの場でなくてもよかったはずでは」
「なるはやだよ。なるは」
とん、と、
木原五行の首が、落ちた。
何で統括理事会メンバーがそろいもそろって戦ってるんですかねぇ……?
お前ら戦闘能力ほとんどない設定のはずだろう?
じゃあ殺しちゃう?
統括理事会メンバーはあたしが全員ころしちゃいました!なんてね☆
さて質問なんだよ!
私、生きてると思う?
- 933 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 23:52:38.50 ID:7LsiYaeP0
- 学園都市統括理事会➃ 不死の研究
木原五行の首が胴から分離した。
「………………………………」
沈黙。
それが起きたということは8人全員が把握した。木原五行の首が胴から分離した。誰かが何かをした結果としてそれは起きた。ただ、ただその程度で安心できるのかといえばそれは偽だ。
「ころせた、の?」
「――――――――――――」
奈落の呟きには誰も答えられなかった。
それは何も奈落に意地悪をしているという訳ではなく、分からなかったからだ。
誰も、木原五行の死に確信が持てなかった。
「首を落とした程度で死ぬとは、到底思えませんが」
「同感だな。あの木原五行が、この程度で死ぬとは思えない」
数十秒が過ぎ、やっと口を開いたのは親船と苦罠だ。4年前の獄天の扉ヘヴンズフィール事件――第一次人類絶対悪ビースト侵攻事件の生き残りである2人は当然人類絶対悪ビーストの脅威を知っている。人類絶対悪ビーストは残虐で、残酷で、残忍で、残刻な……そして何よりも厄介なのだ。
「だがよ、確かに首は落ちてるし血はでてるぜ?これで死んでないっていうのはおかしくねぇか?」
「油断するな、アラン。新人のお前は知らないだろうが、人類絶対悪ビーストが、あの木原五行がこの程度で死ぬとは私には思えない。何度でも言うけど、な」
「人類絶対悪ビースト、ねぇ」
「……ぐっ、流石に、そろそろ意識が朦朧としてきたなぁ」
亡本がそうぼやく。8人の中で一番重傷なのが亡本だった。薬味は壁に叩きつけられただけでノーダメージ。アランと潮岸は謎の力に押さえつけられてはいたがノーダメージ。対して亡本は五行から指弾による攻撃を受け、脇腹を弾丸が貫通してしまっている。数分後には死ぬ、などという出血量ではないが、しかし早めに処置をしなければ命が危ないことは間違いないだろう。
「……薬味クン、君なら軽く処置が出来るのではないかな」
「んー、いくら私が医療関係に太いパイプをもってるっていっても、私自身は別に医者でも何でもないんだけど」
「だが簡易的な治療くらいは出来るだろう?」
「んー」
薬味は亡本の治療にそこまでの積極性と緊急性を感じなかった。別に亡本が死んでも構わないのだ。統括理事会メンバーが減れば、その分だけ利権が増える。だから亡本は死んでも構わない。いや、むしろ死んだ方がいい。
その消極性を感じ取った亡本は、だから提案する。
「貸し1、ということでどうだね?」
「……一応伏せてたんだけど」
そう言って、薬味は亡本に近づいた。
亡本の生存と死亡。貸し1と増える利権。それらを天秤に乗せれば、わずかに亡本を生かす方に傾く。
「……問題は山積みだな」
「後2つに関してはどうしますか?」
「……超能力者予備集団セブンバックアップが人類絶対悪ビーストを確実に殺せるのならば、その議論は必要がなくなるのだがな」
「無理だろ。あいつらは所詮、超能力者レベル5の成り損ないだ。切り捨てられた枝ですらねぇ」
「……恋査を動かすーかな?」
「それは」
別に油断していたわけではない。特に第一次人類絶対悪ビースト侵攻事件の生き残りである6人は、苦罠と親船と貝積と潮岸と亡本と薬味の6人はきちんと警戒していた。
木原五行の死。胴から首が分離した木原五行。首の落ちた木原五行。けれど、本当に木原五行が死んだのかはまだ判断がつかない。
影武者だったのかもしれない。偽物だったのかもしれない。幻覚なのかもしれない。ホログラムを使っているかもしれない。他にも、他にも、他にも。様々な可能性が考えられた。
だから、ちゃんと疑っていた。木原五行はまだ死んでいない――その可能性を、きちんと考慮していた。
会話を続けながらも、警戒はしていた。
けれど、しかし、それでも、だ。
一瞬だった。
確かに全員が目を離した。
重傷を負った亡本に視線が注目した。
こ・の・瞬・間・確・か・に・、木・原・五・行・を・観・測・し・た・人・間・は・1・人・も・い・な・か・っ・た・。
故に、だった。
「んん〜、エキサイティング」
「「「「「「「「ッッッッッ!!!???」」」」」」」」
木原五行は生き返えった。
木原五行の生が観測されたから。
木原五行の死が観測されなくなったから。
「流石の私も初体験だったなぁ。でもっ!理論は証明された。これで妾はまた1つ、近づいたってわけよ」
それはまさしく悪夢であった。
「あの程度で、」
最初に呟いたのはやはりというべきか、苦罠だった。
予感はあった。予想は出来た。人類絶対悪ビースト。世界に対する、人類という種に対する脅威。
4年前はもっとひどかった。
あの時に比べたら、今回はまだましだ。
「あの程度で殺したとはもとより思っていなかったが、どんな手品だ?禁忌の木原、木原五行」
「あれ?あれあれ?あれあれあれ?」
不思議そうに、本当に不思議そうに、まるで理解できない言葉を聞いたかのように、五行は思い切り首を傾げた。
そして傾げた首をそのままに、統括理事会のメンバー8人を煽る。
「あれれ〜、みなさん、この私が何の研究をしているのか御存じない?」
「木原五行の、研究?」
「――――――まさか」
最初に気付いたのはやはりというべきか、貝積だった。
- 934 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 23:53:33.89 ID:7LsiYaeP0
- 最初に気付いたのはやはりというべきか、貝積だった。
この場にいる統括理事会メンバー8人は、全員が全員大なり小なり木原一族と関わったことがある。しかしそれは結局の所浅い関わりだ。木原一族は学園都市統括理事会でも持て余すほどの闇。内に入れて飼おうとすれば蝕まれ破滅する。外から操ろうとしてもいつの間にか予想外の動きをされて破滅する。
賢明な人間であれば木原一族とは積極的にかかわらない。利口な人間であれば木原一族を利用しようなどとは思わない。
距離感が大事なのだ。
「まさか!?」
踏み込んだ距離感で木原一族と接触しているのは、統括理事会メンバーでもわずかに3人。
奈落奈波は日本という国を守護する立場であるが故に、科学そのものを体現した木原一族とそれなり以上の関わりを持つ必要があった。
今この場にいない潔癖症の彼女は、世界の全てを手に入れるための前準備を行うために、木原一族と関わりを持つ必要があった。
そして貝積継敏は能力開発分野に強い影響力を持つが故に、必然木原一族と関わることも多かった。
「馬鹿な、完成したとでも言うのか!?」
「ふっ、ふーん♪」
貝積の気付きに連鎖するように、複数人も気づく。
そして彼らが気付いたことに気付いた五行は、自慢げに、いや実際に自慢するために両手を大きく広げながら語る。
「不逃死痛カルタグラは失敗作だったけどさ。くうううううううううっ、完成したのさ!ついに!」
自慢げに、
「長かった……、本当に長かった……。何度も挫けそうになった。時に心が折れそうになった。しかし!努力は実るのだ!それを信じてあたしは頑張った」
誇るように、
「不死の研究、……この研究を完成させるために10年以上もかかってしまったのだよ。俺としたことが、時間を掛けすぎだ。全く、自分の無能ぶりが嫌になるね」
笑いながら、
「でも完成した。だが創り上げた。完全なる不死。人類の夢の1つ。あひ、ふひゃ、ぎへへへへへ!!!!!」
禁忌と呼ばれた木原は、
「本当にさぁ、頑張ったってわけよ。、色々色々研究して創り上げて。『イヴの心臓』も、『電脳生命体α』も『天への階段』も、『ドゥームズデイ』も、『キヤマー・ザナドゥ』も!ステップを重ねて、少しずる進み、…………僕は、至った」
全能であるはずの少女は、
「これが、完成品」
掲げる。
「これが、木原五行の集大成」
右手を上げる。
「これがっ、人類が求めてやまなかった、夢」
示すように、
「これこそがっ!完全なる不死を齎すっ、神域すら超えた逸品!!!!!」
天に反逆するかのうように、
「王の遺産レガリアが一つッ、『彼岸の妙薬』トキジクノカク!」
言った。
「『彼岸の妙薬』……」
「……トキジクノカク、ね」
信じられない言葉を聞いたかのように、潮岸と薬味が呟いた。
古代より完全なる不死というのは人が求めていた夢だ。それを求めた人間は数多く存在し、それをテーマにした物語も数多くある。
始皇帝は不死を求めて水銀を飲んだ。
かぐや姫は帝に不死の薬を渡した。
他にも他にも他にも、その手の話は多々ある。
「確か、トキジクノカクは田道間守が常世国で手に入れた木の実だったね。食べれば不老不死となれるというトキジクノカクを求めて垂仁天皇は田道間守を常世国に遣わせたが、田道間守が垂仁天皇のもとに帰還した時には既に垂仁天皇は崩御していた。あれはそんな話だったか」
亡本がトキジクノカクについて語る。トキジクノカクは古事記に記載されている話の中に出て来る木の実だ。科学で満ちた街で神話を語るのは滑稽でもあるが、学園都市の食糧事情の一切を管理している亡本は常に自身の食するモノについても気を使っている。その過程で、神話の食べ物の話の知識も得ている。
そもそもネクターの元ネタだってギリシャ神話に登場する神々の飲み物、ネクタルなのだから。
「だから死ななかったとでも言うのかよ。それを飲んだから、死ななかったって?」
這い蹲った姿勢から立ち上がったアランが五行を睨みつけながら言う。アランは4年前の人類絶対悪ビーストとの戦いを知らないが、人類絶対悪ビーストの異常さはもう十分わかっていた。
木原五行はヤバい。
ヤバすぎる。
何よりヤバいのは五行のここまでの行動は、そのほとんど全てがダミーであろうということだ。
「くひ」
こたえる様に、五行が話す。
- 935 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 23:54:14.13 ID:7LsiYaeP0
- 「皆はシュレディンガーの猫を知っているかな?」
「当然知っていーるさ。学園都市の超能力開発の基礎中の基礎ーだ」
「シュレディンガー氏曰く、箱の中の猫の状態が観測するまで決まっていないなんてありえないらしい。トキジクノカクを飲んだ人間は箱の中の猫になるんだって」
「…………どういうことだ?」
「個々のクオリアは個々によって違う。物体が存在するということは個人がその物体を認識しているということだ。例えば人物Aが金庫の中に金塊を入れて扉を閉めた。この瞬間人物Aに金塊を観測することは不可能になった。観測が不可能になったということは存在が確認できないということ。つまり金庫の中に金塊が存在するかどうかはその時点で不確かになったのだよ。不確か、つまりは金庫の中に金塊が存在しているのかしていないのかは分からなくなった。量子論で言う所の重ね合わせの状態っすね。金庫の中に金塊が『在る』状態と金庫の中に金塊が『無い』状態が同時に存在しているって話だっけ。コペンハーゲン解釈。エヴェレットの多世界解釈。量子論には様々な考え方があるけど、重ね合わせっていうのはやっぱ基礎だよね。そして私の出した結論はそれに観測者効果を加えた感じかなー。やっぱ見られているっていうのが量子論に与える影響は大きいんだよ。まぁ何が言いたいかっていうと、観測されなければそこには何もないって話。物体があるかないかっていうのは結局の所個人の主観の問題なのさ。意識を構成しているのが客観じゃなくて主観なんだから当然なんだろうけど、物体αがそこに在るっていうのを人物Aが確認したとしても人物Bがそれを確認できなかったとしたらそこに物体αがあるのかどうかは発言をきくだけの人物Cからしたら不確かになるだろう?僕の造った王の遺産レガリア、『彼岸の妙薬』トキジクノカクはそれを利用しているんだ。僕の存在を世界という名の、宇宙という名の客観――俺はこれを『絶対神の視点YHVH』と呼んでいるわけだが、その客観から外す。そもそも人間という生命体は個人でその存在を維持するのは無理なんだ。誰しもが必ず、そこにいるためには自分以外の要素が必要になる。その最たるものが『絶対神の視点YHVH』だけど、もう一回いうけど童のトキジクノカクはその視点を外す。脱出するっていってもいいかな。『絶対神の視点YHVH』から脱出して、自己の存在証明理論をもっと小さい主観の中に置く。要するに自己の存在証明理論を他人の意識の中に置くわけよ。ただこれが絶妙に難しくてね。他人がそこにいる、他人の意識がそこに在るっていうのを確認するためにどう考えても自己の存在が必要だ。だけど自己の存在を他人の証明に使えば自己の存在が第一前提条件として確立されてしまう。それは違う訳よ。結局の所それじゃ『絶対神の視点YHVH』からは脱出できていない。他人の意識に自己の存在証明理論を置くためには自己の存在が第一前提条件になるっていう矛盾。これを解決するために4年もかかったってわけ。まぁ別にね?不老不死を実現させるためだけなら方法なんていくらでもあるんだよ?もうなくなったけど、人形村とかまさにその極致だったし。後はあれ、700年くらい前にはアンブロシアとかもあてらしいじゃん?でもやっぱりそれは完全な不死じゃ、ない。不死性が高くなるってだけ。それに死にたいときに[ピーーー]ないとか自由度低すぎ。だからこそ、私はトキジクノカクを造った。他者の主観の中に自己の存在証明理論を置くことで完全なる不老不死を実現する、トキジクノカクを」
『彼岸の妙薬』トキジクノカク。効果のほどがわかりにくいと思いますが、不老不死の薬だってことを理解していれば問題ありません。
今月中にもう一回は更新します。
- 936 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 23:55:46.25 ID:7LsiYaeP0
- https://syosetu.org/novel/56774/172.html
本作の中で一番闇の深いキャラクターが木原五行になります。
白白白と木原五行@ 敵側にいる理解者
学園都市第一学区風紀委員本部セントラルジャッジメント第六十階『天秤の間』にて風紀委員本部セントラルジャッジメント委員長の座に座る白白白は誰にともなく語る。
「僕は君が羨ましい」
『天秤の間』には白1人しか存在していない。だから白の話を聞く人間は誰も居ない。滞空回線アンダーラインすらも入ることの出来ない風紀委員本部セントラルジャッジメント内部を盗聴することなど不可能だし、あらゆる意味で隔絶している『天秤の間』内部を観測することなど不可能だ。
が、
「君は自由だ。君は何にも縛られない風のような存在だ。君に制限はないし、君は『枠』に捕らわれない。……僕はそれが、たまらなく羨ましいよ」
例外はある。
そも、何にだって例外は存在するモノだ。
僕自身が限りなく例外な存在だから、それは分かってる。
「醜いなぁ。やだやだ、それって嫉妬?我が同類?」
王の遺産レガリアが1つ、『彼岸の妙薬』トキジクノカクを服用した五行はその存在が不確かだ。どこにでもいるし、どこにもいない。観測されなければ存在は固定化されず、しかし観測されない状態では本当にどこにでも存在できる。
それは外部とは隔絶した空間。絶対のセキュリティを誇る夢の中。人間では辿り着くことの出来ない別位相。誰かの夢の中に、人の意識の中。
あるいは『天秤の間』にさえも、五行は現れることが出来る。
観測さえされなければ、だが。
「何しに来た、五行?」
「挨拶にね、白」
親し気に、まるで親友のように近しい声で、2人は名前を呼び合った。
2人の過去は、2人の関係は、その距離感を許す。
「それとも人間操者パペットマスターって呼んだ方がいいかい?」
「全能存在パントクラトール……、昔を思い出すな……。あの頃は、良かった。……『箱庭』には不自由な自由があった。僕らは、集められた13人の天才達は、あの『箱庭』でだけは普通になれた」
「それはただの八つ当たりかよ?それとも感傷か?」
「さて、どうかな。それにしてもふざけた引用だね。わざわざ言い直すところが特に。……F/sのHFか。あれ、僕は大嫌いだよ」
「そうやって何でもかんでもはぐらかすの、細かいところまで気にするの、あなたの悪い癖よ。ちなみにこれは林の主人公の口癖だよ。分かった?」
「…………イライラするな。いったいいつの間に他人の言葉を引用しなきゃ話せない人形になった?五行」
「いひひ、そう怒らないでよ。冗談だってばよ」
「君は忍者じゃなくて科学者だろう?」
「あひゃひゃ、きっびしいなぁ、ほんとうに」
『箱庭』。
『箱庭』というのはあくまで略称であって正確な名前は別にあるが、10年前から6年前までの約5年間、五行と白の2人を含めた13人のモンスターチャイルドはそこで暮らしていた。『アガルタの惨劇』と呼ばれる事件によって『箱庭』の全てが崩壊するまで、彼ら彼女らは『箱庭』で暮らしていた。
彼ら。
彼女ら。
「やっぱり懐かしいんだ?忘れられないんだ?懐古厨の思い出補正だねぇ。どうせ何もかも嘘なのに」
「……対等な繋がりなんて、僕らのような天才には貴重過ぎるモノだよ。だからこそ『箱庭』は奇蹟で、『アガルタの惨劇』のことは後悔してもしきれない。いくら刺激が欲しかったとはいえね」
「あれ?アレイスター相手じゃ足りないんすか?」
「別にそうはいってないさ。……アレイスターは僕らと同じ格だ。油断なんてできるはずがないだろう?同じ理外人外なんだから」
「でも全然満足しちゃいない」
「………………………」
「郭夜のこと、まだ好き?」
「好きだよ?君のこともね」
『アガルタの惨劇』を生き残ったモンスターチャイルドは5人。彼ら彼女世らは今、造られた子供たちプログラムチルドレンと呼ばれている。
人類絶対悪ビースト位階総序列第3位、禁忌の木原、全能存在パントクラトール、木原五行。
風紀委員本部セントラルジャッジメント委員長、学園都市の支配者の1人、人間操者パペットマスター、白白白。
死縁鬼苦罠勢力参謀、完全予測者ジ・エンド、欠陥製品スクラップドール、天埜郭夜。
人類絶対悪ビースト位階総序列第16位『神時代へ逆行する古代人』リーダー、神の代行人エクスキューショナー、狂信者、GE13ジーイーサーティーン。
人の形をした災害、学園都市最悪の災厄、無存在シークレット、千疋十目。
「大好きだよ。輝夜姫のことは特に、……水面に映る月に手を伸ばして、それを掬って羨んだ。星の輝きに眼を眩ませながら、夜空にむって手を伸ばした。灼かれると分かっていながらも、太陽を直視した」
「アンタも辛いな。見たくもないモノがみえちゃって」
「子供のころからそうだからね。今はもう、……慣れればよかったんだけど。それに辛いのは君もだろう?いったいどれだけひっくり返した?」
「そういえば聞いてなかったっけ?どんな気分よ、感情が視えるってのは?さてさて、どんくらいだったかな。少なくとも虐殺の滅亡齎す七の子羊セプテム・アニュスを無かったことにするために1回はひっくり返したけどさ」
「視えるっていうよりは理解出来る分かるって感じかな。表情、行動、生き様、過去、生体反射、癖。そういうモノから僕は嫌でも感情を読み取れる。見たくなくても視えるんだ。眼を閉じても耳で分かる。耳を塞いでも鼻で分かる。鼻をつまんでも肌で分かる。肌を覆っても気配で分かる。だからどうしようもないんだよ。両目を包帯で巻けば防げるくらい単純な力だったよかったのに」
「月のお姫様かい?」
木原五行の才能がその科学力であるように、白白白の才能は感情の読み取りにある。
白白白は人の感情が分かる。それが、白が生来より持っていた特別。
どれだけ深く隠しても、どれだけ強く偽っても、どれだけ無感情を装っても、白を前にすればその感情が暴かれる。子供のころからそうだった。だから捨てられた。勝手に感情を読み取ってしまう白のことを、そこから隠したすべてを暴く白のことを、誰しもが嫌った。
だから『箱庭』は白にとって天国だった。だから『箱庭』にいた12人のモンスターチャイルドが白は好きだった。特に、郭夜のことが好きだった。
「じゃあ私の心も読み取ってよ!そして満たして……、俺のことを」
「………………………………………」
両手を広げて、五行は白に後ろから抱き着いた。
嘘ばかりの人生だ。
嘘をつくばかりの人生だ。
五行や白やアレイスターのような上の立場の人間は、策を練り裏をかき人を陥れ目的を達するためには手段を選ばないような人間は、必然真の意味での信頼関係など結べない。それは手の届かないモノだと、どこかで諦める。
- 937 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 23:57:11.75 ID:7LsiYaeP0
- だから白はアレイスターのことも羨む。
アレイスターには理解者がいる。木原脳幹や冥土帰しヘヴンキャンセラーは彼の友だ。
白にはそういう人はいない。いるのは敵と、敵と、敵だけだ。
十五夜は味方であって理解者ではない。
理解者はいつも敵側にいる。
「五行。僕は君が嫌いだ」
諦めたように、呟く。
「テメェに好きなヤツっていんのかよ?」
抱きしめたまま、耳元で囁く。
「君が嫌いだ。君は自由だ。君は何にも縛られない風のような存在だ。君に制限はないし、君は『枠』に捕らわれない。……僕はそれが、たまらなく羨ましいよ」
「相変わらず、くだらない視点すね」
「くだらないかな?」
「いったいいつまでそんなものに拘ってるんだい?『枠』とか世界物語キャラクターストーリー理論とか七連物語セブンスストーリーズとか、そんなの結局、アンタの見方1つじゃない。制限してるのはお前で、勝手に区切ってるのはテメェだ。緊急装置ベイルアウトで風紀委員本部セントラルジャッジメントメンバーを縛ってるあなた様が勝手に縛られてちゃわけないわけ」
「ふっ、……全くその通りだよ。だから僕はダメなんだ。僕が一番■■からの」
「最・秘・匿・事・項・じ・ゃ・ん・」
「まだ、機密情報アクセスレベルが足りないか。もう少し■■に」
「それもまた最秘匿事項、機密情報アクセスレベル0の情報みたいだっちゃ」
「青き鎖でも騙り切れないか。なら言い直そう。抽象表現なら問題ないだろ?もう少し、彼らバックアップしてもらわなければな」
「赤と青と黄金が解かれたら次は何だったけ?」
「第二段階はテストだよ。80/100で第三段階に突入するのさ」
睦言のように語り合う。後ろから抱きしめて来る五行の顔を白は頭を後ろに反らしてみた。見つめ合う。言葉はいらない。必要ない。白と五行は各々が各々の理解者だ。何も言わなくたって分かる。白は五行の感情を読み取って、五行は白の行動からその思惑を読み取って。
「寂しかったんだろ?」
一瞬、五行は黙った。
「隱ュ繧薙□から分かるよ。同窓会、本当に開きたいんだろう?見なくても分かる。君の立場は、僕も分かってるから」
「……………………………うち、めっちゃ頑張っとるんやで」
「知ってる」
「確かに私は全能だけど、全能者は全能であるが故に全能者ではない。そんな簡単なことも分からない奴らがさ、たくさんいるの」
「知ってる」
「全能の逆説オムニポテントパラドックスを解消することは出来るけど、本質的全能者になるには私の存在は軽すぎるんだよ」
「知ってる」
「顔も多くなりすぎたのよ」
「知ってる」
「この間、最後の人類悪の参謀になったよ」
「知ってる」
「成りたくもないのに地球環境保護団体ελπιςの一員になってるんです」
「知ってる」
「いつの間にか人類絶対悪ビースト位階総序列第3位になってたんだ」
「知ってる」
「生まれは悪名高い木原だし」
「知ってる」
「しかも木原と木原を掛け合わせた木原だし」
「知ってる」
「何の因果か私には木原の才能がなかったしさ」
「知ってる」
「科学力はあったけど、科学力じゃなかったし」
「知ってる」
「王も私なんだよ」
「知ってる」
「才能なんていらなかった」
「知ってる」
「立場なんてほしくなかった」
「知ってる」
「理解者が欲しかった」
「知ってる」
「……………ねぇ、白」
「何だ?」
「寂しいよ」
「知ってるよ」
敵だった。
嫌いだった。
同格だった。
だけど、仲間だった。
- 938 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/10/03(木) 23:57:54.47 ID:7LsiYaeP0
- 同窓会ね。僕や郭夜はともかく13ともう1人は会いたがらないだろうな。僕が連絡して郭夜と会わせようか?郭夜は君に興味をもってないだろうけど、僕が言えば話くらいは出来ると思うよ?」
「……………やめとこう、そんな程度のことで、あなたに負担をかけたくなし。寂しいけど、ね。うん、もうだいぶ回復できたよ」
抱きしめていた両腕を離して、五行は白と距離をとった。椅子に座ったままの白と、その二歩後ろに立った五行。見つめ合っていた2人の視線はもう交わっていない。たった2歩で詰められる距離が、永遠に近い。
反らしていた首を元に戻して、白はまっすぐ前を見た。
そこには何もない。
そこには、何もないように見える。
「ねぇ、白」
「何だ?」
「……………………好きだよ。世界で一番キミを××してる」
悲しそうに、五行は言った。
「あぁ、俺も好きだよ」
だからこそ、その答えは何よりも空虚だった。
「知ってる」
知っていた。
五行は知っていた。
それが白の限りなく優しい、
(だけど『私を』じゃなくて『人を』でしょ)
真実の虚言であると。
「ばいばい白。次に会う時は、今度こそ敵同士だ」
「本質的な繋がりは、そう簡単に切れるモノじゃないさ、五行」
「……………大嘘憑き」
それだけ言って、因縁の2人の距離は無限に開いた。
「で、だ」
1度、話が途切れたことを確認して、僕は五行に質問する。
「侵蝕率は?」
「赤が8割、青が7割、黄金が7割くらいかな。もうちょっとすればいけるんじゃないの?」
「計画エフギウムは?」
「あっちは私達のことを認識してるし、その意味じゃ第一段階の『道』を作ることは終了したって感じ?影響を与えることも出来てるし、悪くなんじゃないの?」
「順調か」
「リスクは常にあるけどな。ある意味でのルール違反は、常におかしてわけだしな」
「それくらいは許容範囲内だ。万が一が起これば、……はっ、それは痛み分けだろ?」
「死ぬのは怖くない。怖いのは、誇りを失ったまま生き続けることだ、ってわけね。まっ、こっちは任せといてよ。学園都市の中の、第一学区の中の、風紀委員本部セントラルジャッジメントの中の、第六十階『天秤の間』から出られないあなたの代わりに、私が世界を飛び回っておくから」
「あぁ、信頼してるよ。僕の、……いや、あえて言い直すか。今旬だろうしな」
戯れにもいいだろうし、な。
軽いテストにもなるし。別枠だけど。
「さあ、戦って五行。僕の、親友……。僕の、英雄……。なんてな」
僕の台詞に、五行は笑って答えて、それで消えた。
読者に対して出せる情報と出せない情報が存在するので、情報を制限しながら書いたこの話はすごく時間がかかりました。
さて問題。
今話の中に11のパロネタ、セリフのオマージュがある。
君達はいくつ分かったかな?
次の更新は2月中旬までには。
- 939 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/04(金) 00:02:31.95 ID:bGJnV3gno
- 何がしたいんだこのキチガイは
- 940 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sega]:2019/10/04(金) 10:55:58.78 ID:Y232LIU70
- おのれ平和島静雄め……
- 941 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/04(金) 21:57:18.33 ID:4PRmwTse0
- >>888
食蜂って正味もうヒロインじゃない気がする
御坂とは似て非なるというか、もう全然スタンス違うのが新刊ではっきりしたし
今後キャラとしてはともかくヒロインとしてクローズアップされる事はないんじゃないかね
- 942 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/04(金) 23:58:21.47 ID:Dwu7uMzz0
- せめて美琴だけは上条さんとくっ付いてくれないかな
- 943 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/05(土) 00:19:54.74 ID:tI6ebpWuo
- 上条さんが誰かと付き合う時間なんて生きてる間も死んだ後もありません
- 944 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/05(土) 01:19:24.18 ID:Dvxaz9Ha0
- >>943
いや、冗談抜きで誰かと結ばれて欲しいんだよな
ここまで色々と派手にフラグ立てて来たんだもん
何もないのは流石に寂しいわ
付いて来た読者としても
- 945 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/05(土) 01:25:14.16 ID:x/vbAsWL0
- フラグは立ててるとはいえ上条さんはずっとインさんしか見てないしなぁ…
リバースの神浄さんがキスしようとするのを邪魔する上条さん好きなんだ
- 946 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/05(土) 01:33:18.13 ID:Dvxaz9Ha0
- >>945
それな
- 947 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/05(土) 10:19:52.81 ID:VRbfqRrcO
- 別に恋愛メインの作品じゃないし誰かとくっつく必要なくね
てか既にインデックスとオティヌスに関しては恋人超えてもう家族みたいなもんだろ
- 948 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/05(土) 10:21:36.58 ID:JSQGA1P0o
- 上条さんとデートの約束してもどうせ事件に巻き込まれるとかですっぽかされるんだろうな
- 949 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/05(土) 15:50:45.66 ID:VxOXeyVs0
- お願いだから鎌池先生には読者が何を求めているのかを理解して欲しい
- 950 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/05(土) 15:52:03.51 ID:hjTXiumEo
- 求めてるもの割とバラバラだと思う
- 951 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/05(土) 16:06:24.87 ID:VxOXeyVs0
- >>950
まぁそうだろうな
最終的に上条さんが幸せになるなら何でもいい
- 952 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/05(土) 16:15:25.29 ID:VRbfqRrcO
- つーか求めてるの理解したところでそれを実行できるかどうかはまた別の話だからな
ここでよく言れてるこじらせてたやつの報いが足りないとか一方浜面がどうのこうのとか今更作風的にできないだけとしか思えないし
少なくとも俺はその辺曲げたら絶対失望するしな
- 953 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/05(土) 16:32:00.59 ID:VxOXeyVs0
- 鎌池先生は天邪鬼な所あるしなぁ
以前どこかで自分は常に読者の予想の斜め上を行きたいとか言っていたし
- 954 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/05(土) 16:49:39.04 ID:x/vbAsWL0
- 旧約は読者と筆者で求めてるもの一致してたと思うよ
一方浜面もここでは叩かれてるが当時は普通に人気だったし
やっぱり新約入ってから他の作品でやってた実験みたいなことをしだしたのがダメ
- 955 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/05(土) 21:33:56.64 ID:VRbfqRrcO
- 正直新約の何が不満か全然わからんのよな
一方浜面の単純な出番は主人公化してからの巻数的に多いが、密度的には旧より少なくなって上条寄りになったし、独立してた一方浜面の物語も、多少上条の物語と絡むようになり、上条の助けになるようなことも出てきた
バトルも派手、アレイスターやローラなどの黒幕候補の話も決着付けた、御坂の出番や活躍も増えた
不評の上里編も、実際の中身としては一方や浜面よりは報いを受けて反省・成長も見えるなどそれなりの完成度
リバースもそうだけど、上条当麻とは何を持って上条当麻なのかとか、読者に疑問を投げかけるようなテーマの話なども散見
新約6や9みたいな旧の面白い巻を凌駕したような話もある
一番好きなのは1巻ではあるが、旧と新全体で比べたら圧倒的に新の方が好きだけどなあ
- 956 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/05(土) 21:40:11.62 ID:eXAGcHoho
- 上条さんって何でアンチ多いんだ?
自分ホモじゃないけど上条さんに命救われたらガチ惚れると思うくらい好きだぞ
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