西住みほ「ただいま……」

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1 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:12:12.55 ID:JJgxYz/PO
ーーー大洗学園 某室ーーー

アンチョビ「はい! 部屋の主である西住みほさんのご帰宅ですっ!」

アンチョビ「先ずは主審、赤星小梅によるみほさんへの挨拶から始めたいと思います!」

アンチョビ「おっと、その前に……。今日の放送をお送りするのは……実況は私、アンツィオのドゥーチェことアンチョビとーー」スッ

エリカ「解説、黒森峰の逸見エリカです。どうぞよろしくお願いします」ペコリ

アンチョビ「ちなみにこの音声はみほさんには聞こえていません! ですから大声で張り切っていきましょう! ただし小梅主審には聞こえていますよ!」

アンチョビ「さぁ早速主審の挨拶へ入るようですが、エリカさん、これについて何かありますか?」

エリカ「そうですね、この主審の挨拶次第ではみほさんの警戒心が高まりますからね、重要なポイントですよ」

アンチョビ「成る程……選手のプレイングへの影響も計り知れないと、そういうことですね?」

エリカ「はい。ですが主審の小梅さんはみほさんとの面識も当然ありますから、逆に良い影響を与えるのも充分考えられます」

アンチョビ「これは最初から見逃せない展開となりそうです!」チンローン

アンチョビ「おっと、みほさんの部屋のチャイムがなりましたよ? みほさんはまだ玄関から動いていません。さぁここからの動向に注目です」
2 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:14:47.57 ID:JJgxYz/PO
ーーーみほの部屋ーーー

みほ「誰だろう……? はーい……」トテトテ ガチャリ

みほ「あっ、小梅さん! 大洗に来てたんだ! どうぞ、上がって上がって!」

小梅「はい! 赤星小梅、今回は主審として来ました! みほさん、今日はよろしくお願いします!」ペコリ

みほ「主審……? 主審って何……?」クビカシゲー

小梅「ふふ……すぐにわかりますよ! あ、これお土産です」サシダシー

みほ「あーっ! このサブレ、黒森峰にしか売ってないんだよね! 小梅さん、態々ありがとう!」ニコニコ

みほ「さっ、どうぞ入って!」ニコニコ

『アンチョビ「これは小梅主審、上手いですよ! 主審としての挨拶をしつつ、みほさんへの心遣いも忘れていない!」』

『エリカ「これで最初の選手は大分有利になると思いますよ。あのサブレはみほさんも好きでしたからね、流石小梅主審です」』

『アンチョビ「ワンルームへと続く廊下を歩いていく二人……。主審の挨拶が終わった今、いつ最初の選手が現れるかわかりません! エリカさん、最初の選手はどこで仕掛けて来ると思いますか?」』

『エリカ「そうですね……ワンルームとはいえ、死角は多いですから……部屋に入った瞬間と言うのも充分ありえます。警戒していきたいですね」』
3 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:17:07.03 ID:JJgxYz/PO
みほ「それにしてもいきなり来るんだもん、びっくりしちゃった!」テクテク

小梅「本当に突然でごめんなさい。色々な事がいきなり決まるものだから……」ペコリ

みほ「ううん、全然構わないよ! でもちょっとお部屋が散らかってるから、恥ずかしいなぁ……」テレテレ

みほ「それじゃ、お茶淹れてくるから、小梅さんはここで寛い……で…………て……?」ピタッ

みほ「えっ? 華……さん?」ビクッ

小梅「ピーーーーーーッッ!!」

『アンチョビ「さぁ! 部屋の片隅で三つ指をついて待っていた五十鈴華選手にみほさんが気付いたところで西住みほ選手権、愛の行方カップ……スタートォッッ!!」』

『アンチョビ「持ち時間は各々10分間、みほさんが選手に気付いた後、小梅主審が笛を吹いてからの10分間となります! 最初の選手、華選手からのスタートとなりましたが、これは意外な選手です!」』

『エリカ「そうですね、この選手権への参加もさることながら、攻め手の難しい一番手です」』

『エリカ「ですが華選手は西住みほ香道会の会長もやっていますから、どういう手を使ってくるか予想もつきません。これは見物だと思いますよ」
4 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:18:03.62 ID:JJgxYz/PO
みほ「……華さん……だよね?」オソルオソル

華「みほさん、お帰りなさいませ。お食事になさいますか? それともお風呂になさいますか?」ペコー

みほ「やっぱり華さんだった! 私の部屋で何してるの!?」

華「……家事……ですね!」ニコッ

みほ「聞いているのはそこじゃないよ! 家事なら自分のおうちでやってよ!」

華「今日だけは……今日だけは負けるわけにはいかないのです! みほさん! お食事ですか!? お風呂ですか!?」クワッ

みほ「何か怖いよっ!」

華「お風呂ですね? お風呂で良いですよね?」グイグイ

みほ「ちょ、ちょっと、華さん! や、やめ……」

華「……ん? ……みほさん、お怪我をなされてますね? 微かに血の匂いが……」スンスン

みほ「え? 怪我なんてしてませんけど……って華さん!」

華「ここ! ここから血の匂いがします! こんな乙女の大事な所を怪我していなさるとは……いけません、いけませんよみほさん! 抵抗なさらないで!」スンスンスンスンスンスン

みほ「や、やぁ……そこは汚い、汚いですから! やめてぇ!」

華「ハスハス! ハスハス! あぁ芳醇で濃厚な香りが脳髄にガツンと来ますわぁっ!」ハスハスハスハス

みほ「はな、はなしてぇ……っ! 小梅さん助けてぇ!」グググ……
5 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:19:01.41 ID:JJgxYz/PO
undefined
6 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:19:37.53 ID:JJgxYz/PO
ーーー大洗学園某室ーーー

アンチョビ「これはいきなり大波乱といった展開ですが……エリカさん、どうですか?」

エリカ「そうですね、持ち時間をフルで使えなかったのは手痛い所ですけど、華選手は充分持ち味を活かしたと思いますよ。高得点が期待されます」

アンチョビ「んー成る程! これは解説のエリカさんからも高評価のようです。おっと、審査が終わったようですね……では順番にフリップをあげて頂きましょう!」

ダージリン『絶対甘い』タンッ

絹代『んっ! ……んっ!』タンッ

ミカ『よくわからない』タンッ

アンチョビ「これは思ったより厳しめの評価ですね、持ち時間の残りが影響したのか! ところでミカさん……よくわからないとありますが……?」

ミカ「あの……何を評価するかもわからないし、そもそも私は何で呼ばれたんだい? あとカンテレを返してくれないか?」チンローン

アンチョビ「カンテレを返すと帰っちゃうので勿論返しません! さぁ、みほさんのお部屋のチャイムが鳴りました! カメラを戻します!」
7 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:20:43.76 ID:JJgxYz/PO
ーーーみほの部屋ーーー

みほ「また誰か来た……小梅さんちょっとごめんね。はーい」テテテテ

愛里寿「みほさん、こんばんは……」ペコリ

みほ「えぇ!? あ、愛里寿ちゃん!? どうしてこんな時間に……?」

愛里寿「入っていい……?」クビカシゲー

みほ「えと、部屋には私の友達も居るんだけど……」

愛里寿「大丈夫、小梅主審なら私も知ってる」ウンウン

みほ「主審!? やっぱりなんかの主審なの!? えーと、とりあえず……入って……」

愛里寿「ありがと……おじゃましまーす……」テテテテ

小梅「ピーーーーーーッッ!!」

『アンチョビ「部屋に入ったところで試合開始のホイッスル! 何と二番手には島田流のご息女……島田愛里寿の登場だぁ!」』

『アンチョビ「意外な人物の登場に我々みほニストも動揺が隠せません! エリカさん、これは展開が読めないと思えますが……どうですか!?」』

『エリカ「正直……意外ですね。ですが大学選抜戦の折に兆候は見られてましたから、参加もやむ無しと言ったところでしょうか」』

『アンチョビ「島田愛里寿選手……何を仕掛けて来るのか全く読めません、その乏しい表情筋の奥に潜むのは愛か、狂気か……此方も目が離せない!」』
8 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:21:18.00 ID:JJgxYz/PO
みほ「あの、小梅さん。ホイッスルはご近所さんに迷惑になっちゃうから……」

愛里寿「みほさん、大丈夫。今日はちゃんと許可取ってあるから、騒いでも怒られない」

みほ「何の許可なの!? もう頭が痛くなりそうだよぅ……」フラフラ

愛里寿「今日はボコのOVAを持ってきた。みほさん、見よ?」

みほ「ボコのOVA? そんなのあったんだ……うん! 一緒に見よ!」

みほ「あ、でも小梅さんが……」チラッ

小梅「………………」グッ サムズアップ

愛里寿「おっけーだって。さぁ見よ」ニコッ

みほ「うん! 見よう!」ニコッ

『アンチョビ「OVAと言う割に無骨で真っ黒なパッケージが嫌な予感をさせます!」』

『エリカ「試作品であってほしいところですね。しかしボコのOVAなんてどこにも話は上がってませんでしたが……」』
9 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:22:04.99 ID:JJgxYz/PO
ーーーボコ OVAーーー

ボコ「やってやーるやってやーるやってやーるぜぇー!」タタタタ

ボコ「今、戦車を求めて全力疾走しているおいらはボコ! ごく普通のボコられグマ!」

ボコ「しいて他のボコられグマと違うのは、ちょっと戦車道の女の子に興味があるってことかナーー」

ボコ「そんな訳で、帰り道に戦車のある遊園地へとやって来たのだーー」

ボコ「そこでふと横を見ると戦車のキューポラから若い女の子が顔を出していた……」

ボコ「ウホッ! いい女……」

ボコ「そう思っていると女の子は戦車の中に入り、砲身をゆっくりと此方に向けた」

愛里寿「(戦車道)やらないか?」

『みほ「やらないよぉっ!」』

『アンチョビ「駄目だったぁっ! これにはみほさん自らストップをかけました!」』
10 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:22:44.74 ID:JJgxYz/PO
ーーーみほの部屋ーーー

みほ「何これ戦車道!? 愛里寿ちゃんが出てきたんだけど!? 私の知ってるボコじゃないよっ!」

愛里寿「オリジナル、ビジュアル、アニメーション。OVAの規定はクリアしてるはず」ウンウン

みほ「一番大事なのはオフィシャル要素だよっ! これはオリジナルが過ぎるよっ!」

愛里寿「一応ボコミュージアム公認にした。お母様のお金で」

みほ「生々しい話は聞きたくないから止めて! それにスポンサーの権力でボコ本来のストーリーをねじ曲げるのは良くないでしょ!」

愛里寿「でも、自分の思い通りにボコを作れる」

みほ「…………え?」キョトン

愛里寿「私が思い描く私だけのボコ。みほさんは自分だけのボコを考えたことは無い?」

みほ「それはある、けど……」

『アンチョビ「あーっと、これはみほさんの興味をぐいぐいと引いているぅ!」』

『エリカ「みほさんはボコに並々ならぬ関心を持っていますからね。展開しだいでは一気に寝技まで行ってしまうかも知れませんよ!」』

『アンチョビ「寝技と来ましたか! それは果たして放送できるのか!? 小梅主審の手腕に期待されます! さぁ、まだまだ愛里寿選手の饒舌は止まっていないぞぉっ!」』

愛里寿「それでね、私が考えたこのOVAは私が操るセンチュリオンでボコを打ちまくるの!」フンスフンス

愛里寿「ばこーん! ずどーん! ばこーん! ずどーん!」フンスフンス

愛里寿「ボコは何度打たれても立ち上がって向かってくる! でもそれを寄せ付けない連射速度で打ちまくるの!」フンスフンス

愛里寿「やがて弾が尽きると私は観念してキューポラから顔を出す。そしてボコが私に向かってこう言うの!」フンスフンス

みほ「………………」ゴクリ
11 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:23:25.01 ID:JJgxYz/PO
undefined
12 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:24:16.49 ID:JJgxYz/PO
愛里寿「アニメの制作自体は専門のスタッフがいるから大丈夫。みほさんは理想のボコを伝えてくれるだけでいいの。私達はそれを形にするお手伝いをする。だからみほさんのボコを……教えて?」クビカシゲー

みほ「ふわぁぁ……本当に?」

愛里寿「うん、本当。私達の大学に来てくれれば直ぐに取り掛かれる。勿論、今からでも構わない」

みほ「い、今からは流石に無理だよぉ……」フルフル

愛里寿「……三日」ズイ

みほ「え?」

愛里寿「三日で作れる」グイ

みほ「ほ、ほんとに!?」ビックリ

愛里寿「本当。泊まり掛けなら三日で十分なクオリティで仕上げる事ができる。声もあてれるし、こうしてDVD化もできる」ズイ

みほ「…………」ゴクリ

愛里寿「だから……行こ?」コテン

小梅「ピーーーーーーッッ!!」

『アンチョビ「ここでホイッスルーーーッッ! 小梅主審が堪らず止めました!」』

『エリカ「泊まりはいけませんよ泊まりは。宿泊に誘うにはみほ連盟の許可が要ります」』

『アンチョビ「これは小梅主審も吹いて当然と言った所でしょうか! さぁ、小梅主審が愛里寿選手に向かって行きました!」』

小梅「…………」クルクルクルクル

小梅「…………」バッ

『アンチョビ「小梅主審、腕を前方でぐるぐると回してカードを出しました!」』

『エリカ「トラベリングですね、小旅行への誘いですから妥当なカードです」』

『アンチョビ「時間は9分28秒! 中々良い試合運びだったと思いますが……どうでしょうかエリカさん?」』

『エリカ「アニメの時間も含んでいますからね。それを審査員がどう受け止めるかというところです」』

『アンチョビ「成る程! さぁ審査の前にペパロニさーん! 愛里寿選手の回収をお願いしまーす!」』
13 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:24:51.82 ID:JJgxYz/PO
ペパロニ「はいはーい。さぁチビッ子、こっちに来るっス!」サササ

愛里寿「……背は小さいけど、私はもう大人」ムスッ

みほ「ま、またペパロニさんが……」

ペパロニ「大人は好き嫌いしないっスよ! 今日はアンツィオ特製パスタで苦手な物を無くすっス!」ウンウン

愛里寿「トマト……嫌い……」ズルズル

ペパロニ「明日には大好きって言えるように頑張るっス!」ズルズル

みほ「愛里寿ちゃんが引き摺られて行っちゃった……」アゼン

みほ「というか、ボコのOVA置いていっちゃったんだけど……どうしよう……」

小梅「…………それはみほさんに差し上げると言っているそうですよ。ボコアニメの件も諦めていない、とも……」

みほ「え!? あの話……ほ、本気なんだ……」ゴクリ

『アンチョビ「どうやら愛里寿選手はみほさんの心に大きな爪痕を残したようです! 試合に負けて勝負に勝ったという事でしょうか! さぁ、審査の為一旦カメラを戻します!」』
14 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:25:37.97 ID:JJgxYz/PO
ーーー大洗学園某室ーーー

アンチョビ「いやー、愛里寿選手自身の参加もさることながら、見事なプレイングでした!」

エリカ「そうですね、やはりみほさんの弱点であるボコを絡めた話術で一気に引き込んだのが見事でした。愛里寿さんの持ち味を活かした試合だったと思います」

アンチョビ「これは審査の方も期待できそうです! トラベリングを取られましたがそれが審査に影響するのか……さぁ、各員審査が終わったようです! それでは順番にフリップを……どうぞ!」

ダージリン『くそ』タンッ

絹代『みそ』タンッ

ミカ『凄い内容のアニメだった』タンッ

アンチョビ「揃わなーーーいっ! ミカさんが後一歩揃っていません!」

ダージリン「…………」キッ

絹代「…………」キッ

ミカ「ひっ! ご、ごめんなさい……」オドオド

アンチョビ「これには他の審査員もご立腹! 無言の抗議がミカさんを射抜いています!」

エリカ「当然合わせてくるかと思いましたから……他の審査員が怒っても仕方ありませんよ。次は気を付けて頂きたいですね」

ミカ「…………すす、すみません」ペコリ

ミカ(アキ……ミッコ…………早くここから助けて……!!)トントン スミマセーン

沙織「あのー、ちょっといいですか……って何でダージリンさん達が!?」ビクッ

アンチョビ「おーっと、この審査員室にも乱入でしょうか、あんこうチームの乙女道をかけ上がるもいまいち登りきれない武部沙織さんです! どうしましたか!?」
15 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:26:34.34 ID:JJgxYz/PO
沙織「ア、アンチョビさんまで……あと登りきれないは余計なお世話です。あの、私の飼ってるネコが家出しちゃって、それで心当たりを探してるんですけど、見ませんでしたか?」

アンチョビ「いやー残念ながら猫は見ていませんねぇ、審査員の皆さんにも聞いてみましょう……フリップドン!」サッ

ダージリン『残念ながら見ていませんわ』タンッ

絹代『申し訳無いが見ていません』タンッ

ミカ『助けて』タンッ

沙織「そうですか……それなら他を当たってみます……」トボトボ

ミカ「助けてよぉ!」チンローン

アンチョビ「はい! みほさんの部屋のチャイムが鳴りましたよ! ミカさんは早く席に戻って!」

ミカ「…………うぅ」スッ
16 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:27:17.89 ID:JJgxYz/PO
ーーーみほの部屋ーーー

みほ「ま、またチャイムが……」チラッ

小梅「私なら大丈夫ですからお気になさらず!」パッ

みほ「う、うん……ごめんね小梅さん……」ソソクサ

みほ「はーい」トタテテ

優花里「西住殿ぉ! 不肖秋山優花里、準備万端参上致しましたっ!」ペコーッ

みほ「ゆ、優花里さん……」チラッ

小梅「…………」コクン

みほ「どうぞ……入って……」スッ

『アンチョビ「三人目にしてあんこうチームでは二人目! 正直、必ず参加していると思っていました、秋山優花里選手、堂々登場です!」』

『エリカ「少し早い登場にも思えますが、今大会の優勝候補の一人でしょう。爛々と光る瞳がやる気に満ちていますね。コンディションは良好なようです!」』

『アンチョビ「みほさん、優花里さんと言えば王道とも言える名コンビですから、これは熟練のプレイが期待できそうです! しかし、エリカさん。少しみほさんに元気が無くなってきたように思えますが……?」』

『エリカ「そうですね、少し疲れが出てきたのでしょうか……心配ですね」』

みほ「えーと、それで優花里さん、今日はどうしたの?」

優花里「はい! 今日は西住殿の為にって……赤星殿?」チラッ

小梅「…………」ジー

『アンチョビ「試合開始のホイッスルが鳴りません! これはどういうことでしょうか?」』

『エリカ「どうやら小梅主審は秋山選手のリュックを見ていますね、秋山選手がいつも背負っているリュックと思われますが……」』

『アンチョビ「いつものリュック……というには些か大きいような……?」』
17 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:27:57.20 ID:JJgxYz/PO
小梅「ピピピピピーーッッ!」ババッ

優花里「えっ? うひゃーっ!」ドテン

みほ「小梅さん!? いきなり優花里さんを襲ったら駄目だよぉっ!」アタフタ

小梅「ピピッ! 優花里さん……このリュック……中を改めさせて貰ってもよろしいですか……?」

優花里「そ、そんな駄目ですよ! 試合も始まっていないのに……これは越権行為です! それにその中身に何の問題も無かったらどうするんですか!?  どう責任を取るおつもりですか!」

小梅「その時は……この赤星小梅ーーいつでも腹を切り申す! 私はその覚悟で審判をしているっ!」クワッ

みほ(えぇ……切るのぉ? なんなの、もう……)

小梅「それでは……ハァッッ!」グイッ ドサドサドサーッ!

優花里「あ、あぁぁーーーっ!」

『アンチョビ「で、ででで出たぁーーーーーーっ! 小梅主審が腹を召す覚悟で開けたリュックからドサドサと色々出てきましたぁっ!」』

『エリカ「………………一体何が出てきたんです?」』

『アンチョビ「い、色々です……」』

『エリカ「アンチョビさん、具体的にお願いします」』

『アンチョビ「言えませんっ! うら若き乙女の口からはとてもとても言えない物が沢山出てきたぞぉ! これにはみほさんの顔も引きつって固まっています!」』

みほ「…………ひぇっ」ビクッ

優花里「ちち違うんです、違うんです西住殿! これはそんなつもりではないんです! 信じてください!」アタフタ

みほ「うわぁ……優花里さん、これはちょっと……」ヒキツリ

優花里「ジョ、ジョークグッズにマッサージグッズですから! 大丈夫です大丈夫、ちっとも怖くありませんよぉ!」

みほ「近寄らないで!」サッ

優花里「そそそんなぁ、西住殿ぉ〜」

『アンチョビ「まぁジャンルは確かにジョークグッズにマッサージグッズでしょうけれども、それにしてもよく色々揃えたものです!」』

『エリカ「ヤマタノオロチのような物もありますね、あんこうチーム全員でも若干余ります。秋山選手はあれをどうする気だったのでしょうか」』
18 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:28:59.20 ID:JJgxYz/PO
小梅「ピピピーーーーッッ! 秋山優花里、オフェンシブアーツ!」シュバッ

『アンチョビ「レッドカーーーーードッ! なんと秋山選手オフェンシブアーツで一発退場! 試合開始のホイッスルを待たずに退場となりました! 今大会初のレッドカードに秋山選手の顔が強張っております!」』

『エリカ「あんなものを使ってはみほさんが怪我をしてしまいますからね、これはもう当然の判断でしょう、擁護は出来ません」』

『アンチョビ「僅かな違和感を見逃さない小梅主審の観察眼、そして判断力は流石といったところ! みほニスト特級審判師の手腕は健在だぁー!」』

みほ「ひぇぇ……何これ、何これ……で、電極棒?」ブルブル

小梅「…………」ブチィッ

小梅「秋山優花里……ペナルティアタックーーフルカウンターッッ!」バッ

『アンチョビ「小梅主審の判断が出ました……フルカウンター! これはかなり重い罰となりました。電極棒を見付けたときの小梅主審は仁王も裸足で逃げ出す気迫を纏っていましたから、それだけ怒りを覚えたといったところでしょうか」』

『アンチョビ「それでは先ずは……ペパロニさーん、秋山選手をカルパッチョルームに連れてってくださーい!」』

ペパロニ「はいはーい、お邪魔するっス! …………ってうわぁっ!」ビクッ

ペパロニ「なんすかこれ、なんなんすかこれ!?」ビックリ

ペパロニ「えっ、ちょっうわ、うわぁ……えぇ……?」プルプル

ペパロニ「ふわぁ、これってアレっスよね? ちょちょっともう、いやぁ無理っス!」テヘッ
19 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:29:57.69 ID:JJgxYz/PO
『アンチョビ「ペパロニさーん、そこらへんの物も全部回収してってくださーい!」』

ペパロニ「そりゃ勘弁っスよドゥーチェ! だってこれ全部剥き身じゃないっスか! それってつまりアレっスよ、使用済みって事っスよね!? 流石にこれ触るのはちょっと……」

ペパロニ「あ、お茶も落ちてるけどこれも中身減ってるっスね」スッ

 ジ ェ ル シ ア 濃 茶 風

優花里「すみません……それローションです……」メソラシー

ペパロニ「うわっ秋山ぁ、お前いい加減にしろよ! あんこうチームの装填手はそういうのも兼任すんのか!」

みほ「ペパロニさんあんこうチームへの言い掛かりは止めてください! あと早くそこの人を連れてってください!」

優花里「西住殿ぉぉ〜〜そんなつもりじゃ無いんです! ただ少し人が電気を通すのかという学術的興味が勝ってしまっただけなんです! 信じてくださぁいっ!」ワンワン

『アンチョビ「言い訳としては苦しいぞ秋山選手! その疑問の答えは後程ご自分で体験なさってくださーい!」』

ペパロニ「ほら、秋山! 全部自分で拾えっての! さぁとっとと行くっスよー!」プンプン

優花里「うわぁぁぁーーーー! にーしーずーみーどーのぉぉーーー…………!」ズルズル

『アンチョビ「優花里選手がズルズル引き摺られながらも伸ばした手はただただ虚空を舞っております! みほさんは離れていく優花里選手を悲しそうに見送るだけ! こんな展開を誰が予想したでしょうか……しかし自業自得です!」』

『エリカ「ですね」』
20 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:30:44.12 ID:JJgxYz/PO
みほ「…………ぐすっ」ジワァ

小梅「みほさん!?」

みほ「うぅ……うっ……ぐずっ……ご、ごめんね小梅さん……」グスッグスッ

『アンチョビ「な、泣いてしまったぁぁーーーっっ! ウェポンマスター秋山のせいか、はたまた華選手から続いた面々が心身への負担となっていたのか!?」』

『エリカ「これはいけないですね。みほさんのコンディションが悪化してしまった場合、今大会は強制終了となるかもしれません。あくまでみほさんへの愛を競う大会なのですから、みほさんを傷付けてまでの続行は厳しいでしょう。ここからの小梅主審の行動と判断に注目です」』

みほ「こ、小梅さん達が来てくれて……ぐすっ……嬉しいけど…………皆なんか変で……」グスッグスッ

小梅「みほさん……」ギュッ

みほ「……っ!」

小梅「みほさんは……私も変だと思ってる……?」ギュッ

みほ「……いきなりホイッスルを吹くのは変だと思う」グスッ

小梅「…………そうですね、少し変かも。でもね……」ギュッ モミッ

みほ「……?」ジッ

小梅「ここにいる限り……私はみほさんを守ります。あんな穢れた八剣伝の餌食なんかには間違ってもさせません。みほさんを思うこの気持ちは……本当です」ギュゥゥ

みほ「小梅さん……!」

小梅「……信じてくれますか?」モミッ モミッ

みほ「……うん!」ニコッ

小梅「信じてくれてありがとうみほさん……」

みほ「ふふ……泣いちゃってごめんね小梅さん。あ、そうだ、もし良かったら泊まっていかない? また、優花里さんが来るかもしれないし……」チラッ

小梅「……みほさんがそう仰るのなら、お言葉に甘えちゃっても良いですか?」

みほ「勿論だよ! うわー小梅さんと一緒に寝るの何年振りかなー。嬉しいな!」ニコニコ
21 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:31:30.29 ID:JJgxYz/PO
『エリカ「……あの、どさくさに紛れてみほさんのお尻を揉んだ小梅主審にイエローカードでお願いします」』

『アンチョビ「小梅主審は参加者では無いので反則を取れません! 諦めてください! しかしこれも小梅主審のなせる技なのか、大会続行と合わせて宿泊をもぎ取りました! さてここで審査の為、一旦カメラを戻します!」』

ーーー大洗学園某室ーーー

アンチョビ「いやぁ大波乱の展開となりました。大本命の秋山選手が試合開始を待たずの退場という形になりましたが、これは厳しい審査になるのではないでしょうか?」

エリカ「試合開始を待たずに退場してしまいましたからね、この審査は難しくなりますよ。それに加えてレッドカードの存在が審査に大きく影響すると思います」

アンチョビ「解説のエリカさんも厳しい意見です……さぁ、皆さん書き終わったようです! 秋山選手の結果は……? フリップ、お願いしまーす!」スッ

ダージリン『ペコが使っている』タンッ

絹代『福田に使っている』タンッ

ミカ『よくわからない』タンッ

アンチョビ「あーーーっと、ミカさんはあれが何か知らないのか!? ここも一人足を引っ張る結果になりましたぁ!」

ダージリン「…………」バンッ

絹代「…………」バンッ

ミカ「ひっ!」ビクッ

アンチョビ「他の審査員二人が思わずフリップを叩きつけるぅ! ミカさん、もしかしてご存知無いのですか?」
22 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:32:18.45 ID:JJgxYz/PO
ミカ「あの、はい……よく解りませんでした……」ウツムキ

ダージリン「…………っ!」バンバンバン

ミカ「すすすすみませんすみません! 勉強不足でした!」フルフル

ダージリン「…………!」パチン!

オレンジペコ「…………あの、ミカさん……どうぞ……っ!」スッ ウインウイン

ミカ「ど、どうもありがとう……?」ウインウイン

オレンジペコ「私のお古ですけど……」///

ミカ(何か貰ったけど、結局これは何なんだろう)ウインウイン ウインウイン

アンチョビ「ミカさん! 申し訳ありませんが、それは電源を切って仕舞っておいてください! 目に毒です!」

ミカ「は、はい!」ウインウイカチッ スッ

アンチョビ「さぁ、ここで一旦カルパッチョルームへカメラを移します。秋山選手は既に到着しているのでしょうか!?」

エリカ「秋山選手が映せる状態であることを祈るばかりですね」
23 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:32:59.17 ID:JJgxYz/PO
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24 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:33:45.82 ID:JJgxYz/PO
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25 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:34:29.53 ID:JJgxYz/PO
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26 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:35:26.66 ID:JJgxYz/PO
カルパッチョ「たかちゃん、私はとても悲しいの……いくら私がドゥーチェと連絡をとっていてもコソコソと逃げることはないと思うの……」シクシク

エルヴィン「カエサル、やっぱり逃げちゃ駄目じゃないか!」

カルパッチョ「そしてたかちゃんが戻っているのを知っていながら、私の元へと送ってくれない仲間の皆さんにも悲しんでいるの……」シクシク

おりょう「私はカエサルに戻れと言ったぜよぉ!」バンッ

カルパッチョ「私の悲しみ……皆さんにも感じて欲しいんです……」スッ

左衛門佐「ま、待て! その鞭で感じられるのは悲しみではなく痛みだ!」ヒッ

カパッチョ「お静かにっ!」ペシン

左衛門佐「いったぁぁーーーーいッッ!!」ドテン

カエサル「左衛門佐ぁ! だ、大丈夫か!?」バッ

左衛門佐「いたたたたた……これが大丈夫に見えるか!」

カルパッチョ「あなたが感じたその痛みこそが私の悲しみなのです!」スッ

左衛門佐「これはただの私の痛みだこのバカッ!」

カルパッチョ「………………」スッ

左衛門佐「ひぇ! は、話せばわかる……ほーら、カエサルだよぉ! たかちゃんだよぉ!」サッ

カエサル「な……お前私を売るつもりか! 私だって痛いのは嫌だぞ!」グググ

カルパッチョ「たかちゃん……私だって本当はたかちゃんを、皆さんを傷付けたくは無いのっ!」

カルパッチョ「だから……皆さんに選んで欲しい……二つの道のうち、どちらかを……」

エルヴィン「何か妙な事言い出したぞ……」ボソッ

左衛門佐「クレイジーサイコレズの言葉なんて真面目に聞く必要はないだろ……」ボソッ

カルパッチョ「お黙りっ!」ピシン

左衛門佐「いったぁぁーーーーいッッ! 何で私だけが打たれるんだ!」ゴロゴロ

おりょう「大丈夫か左衛門佐! 皆、とりあえずここはカルパッチョの言葉を大人しく待つぜよ……」
27 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:36:18.81 ID:JJgxYz/PO
優花里「……二つの道って何ですかぁ?」

カルパッチョ「……一つは皆さんに私の悲しみを朝日が昇るまで感じてもらう道」スッ

エルヴィン「絶対嫌だぞ」

おりょう「同じく」

カルパッチョ「もう一つは、私の今日のお仕事を手伝ってもらう道……」

カエサル「悲しみの道よりはマシではないか?」チラッ

左衛門佐「こっちも怪しいだろ、お仕事ってなんだよ」

優花里「アンツィオのお仕事となれば料理とかでは?」

エルヴィン「なるほど、その可能性は十分にあるな」

おりょう「それでお仕事ってなんぜよ?」

カルパッチョ「私に先程与えられたお仕事は……そこの秋山さんに全ての道具を使うことですっ!」

優花里「え……?」ビクッ

カルパッチョ「秋山さん……あなた、小梅主審にフルカウンターを与えられましたね?」ニコリ

優花里「えぇ……?」アトズサリ

カルパッチョ「ですから……あなたの持ち込んだ道具の全てをその御体にお返ししろとのお達しがあったのです」ニッコリ

カルパッチョ「さぁ……どれから使います?」スッ

カエサル「いやいやいや、ひなちゃんちょっと待ってくれ。流石にソウルメイトのグデーリアンを餌食にさせるのは……なぁ?」チラッ
28 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:40:03.72 ID:JJgxYz/PO
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29 : ◆DLwRpsYLYI :2019/04/09(火) 01:52:24.56 ID:JJgxYz/PO
長すぎて飛んでる……駄目だ……また建て直します……すみません……
30 : ◆DLwRpsYLYI [sage]:2019/04/09(火) 01:56:16.08 ID:JJgxYz/PO
張り直すか……
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