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【安価】クロエ「リリウム魔法学校へ! 2学期よ!」【百合】

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885 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/04(月) 20:48:44.30 ID:rdY4PU9zO
>>884
言葉が少し変かな

「お化け役の怖さが天元突破していると話題に」です
886 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/04(月) 23:44:30.29 ID:3MQbQUh9o
男装喫茶ーー


楓「おかえりなさいませ」イケボ


晶「お嬢様」イケボ


きゃーーーーーっ!


嵐「こちらへどうぞ」スッ


「あ、あのあの……壁ドンとか……」


晶「へえ……」ドンッ

晶「こういうのが好きなんだ……?」


「ああああぁぁぁ……///」


クロエ(お客さん来すぎでしょ……!)


「すいませーん」


クロエ「んんっ……はい、いかがいたしましたか、お嬢様?」ニコッ


「かわいい……っ、ショタみある……!」


アルシェ「おじょーさま……」テテテ…


「あ、アルシェちゃんだー。これ食べる?」


アルシェ「っ!」コクコクッ


「あーん」


アルシェ「あむ……。ありがと、おじょーさま」


「こういうのもありかも……」


ティア(変装中)「ぐぬぬ……!」モヤモヤ


ーーーーー

ーーー

887 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/04(月) 23:44:57.82 ID:3MQbQUh9o
クロエ「それじゃ、ちょっと休憩行ってくるわね」


アルシェ「ん」コクリ


クロエ(確かローラもクラスにいる時間だから……)


ーーーーー


ローラのクラスーー


クロエ「お化け屋敷……」


「一名様ごあんなーい!」


クロエ「あ、ちょ……!」


バタンッ


クロエ「……暗い」オソルオソル


「ああああぁぁ……」


クロエ「ひっ……!」


きゃあああああああああ!!


出口前ーー


クロエ(こわいこわいこわいこわい……)

クロエ「で、出口……っ!」ダッ!

クロエ(やっと出れ……)


ローラ「ばああああ!! ってーー」


クロエ「あ……っ!」


どんっ!!


ローラ「いてて……」


クロエ「あ、あぁ……! おばけこわいおばけこわい……!」ブルブル


ローラ「あ、クロエちゃん。私だよ、ローラだよ」ナデナデ


クロエ「へ……? あ、ローラ……?」


ローラ「怖がってもらえたみたいで嬉しいな。大成功だもんね」
888 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/04(月) 23:45:25.46 ID:3MQbQUh9o
クロエ「こ、怖すぎよ……!」


ローラ「えへへ……それで、クロエちゃん」


クロエ「?」


ローラ「そろそろ上からどいてくれないかなー……なんて」


クロエ「え、あっ、ごめんなさい!」バッ

クロエ(押し倒したのに気づかないなんて……!)


ローラ「あ、おかえりはこちらです……」ササッ

ローラ「あとで私もクロエちゃんのクラス行くからね」コソッ


クロエ「ええ、待ってるわ」


ーーーーー


クロエ「……こ、こわかったぁ……」ブルッ

クロエ「……そろそろ戻らないと皆が大変ね」


きゃあああああああ! いやあああああああ!


クロエ「……あっちも凄そうね……」


ーーーーー

ーーー

889 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/04(月) 23:45:52.62 ID:3MQbQUh9o
その頃デンのクラスーー


きゃあああああああ!


デン(あ、顔の無いお化けのところ……)


いやあああああああ!


デン(上半身から別の頭が生えてるゾンビ……)


こないでえええええ!


デン(脚の長さも太さもでたらめな怪物……)

デン(ぜ、絶対やりすぎた……怒られる……死にたい……)


ーーーーー

ーーー




現在の目標
・文化祭を成功させる

安価↓〜↓3自由行動安価
初日午後に起きたこと

文化祭終了後に、三回目の闇の試練へと移行します
890 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/04(月) 23:58:57.84 ID:mtq81kOvO
一段落付いて、ヒカリと一緒に文化祭を見て回る
891 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/05(火) 00:22:13.77 ID:GNZLAXzl0
アルシェが休憩に入り、男装をしたままティアのクラスへ。丁度ティアも休憩に入るところであり、二人で文化祭巡りをすることに
しかしティアは先程男装喫茶でちやほやされていたアルシェに未だモヤモヤしており、そんな様子のティアを相手にアルシェもどうしたら良いか分からなくなる
ティアに嫌われてしまったのかと思い、今まで感じたことのない嫌な感情に心を埋め尽くされ、アルシェはわけも分からず泣き出してしまう
892 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/05(火) 00:24:29.20 ID:kohTx90lO
一般客に紛れ込んで食べ歩きで文化祭を満喫中の水晶竜親子
ちなみにルクも姿を消して同行しており、大食いの美女と美少女で話題になったいた
893 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/05(火) 23:34:13.66 ID:WsTqDTreo
クロエ「ふう……」


ヒカリ「あ、クロエお疲れ様」


クロエ「ええ。そっちは大丈夫?」


ヒカリ「うん。交代してきたから」


クロエ「それじゃあいろいろ周りましょうか」


ヒカリ「その前にご飯食べていいかな……。まだ何も食べれてなくて」クウウ…


クロエ「そうね。食べ物系の出店は……食堂に固まってたはず」


ーーーーー


食堂ーー


クロエ「焼きそば作ってるクラスがあったから買っちゃった。そっちは?」


ヒカリ「お祭り定食だって。焼きそば、フランクフルト、焼き鳥……なんか色々ごちゃまぜになってる」


クロエ「茶色いわね……」


ヒカリ「舞台前日に買うものじゃなかったかな……」


クロエ「ヒカリさえいいなら食べるの手伝うわよ」


ヒカリ「お願いするよ。焼き鳥はまず半分……あーん」


クロエ「あー……ん。へえ、ちゃんと焼けてるじゃない」モグモグ

クロエ「焼きそばは……」ズルルッ

クロエ「うん、こっちはお祭りって感じのベチャベチャ感だわ」
894 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/05(火) 23:34:40.41 ID:WsTqDTreo
わあっ!


クロエ「?」


ヒカリ「なんか盛り上がってるね」


すごい! ゆうゆうと20皿突破!


ヒカリ「フードファイターでもいるのかしら……」チラッ


ラピス「うーん、これも美味しいですねえ」モグモグ


クリア「おいしー!」パクパク


クロエ「……あのドラゴン親子は何をしてるのかしら」


ヒカリ「楽しそうだね」クスッ


クロエ「確かにとんでもなくエンジョイはしてるわね……」


ラピス「さて、食堂に出してるお店はあらかた食べましたね」ペロリ

ラピス「そろそろクラスで食事を提供しているところを周りますか。さしあたりクロエさんの男装喫茶でイケメンサンドイッチとやらを……」スクッ


ヒカリ「イケメンサンドイッチ?」


クロエ「……男装した店員二人でお客さんにサンドイッチ食べさせるだけよ。晶と楓は高倍率だったわ」


大食いの美女……いい……


クロエ「ま、向こうも正体はバレないようにするでしょ。食べたら私達も行くわよ」パクパク


ーーーーー

ーーー

895 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/05(火) 23:35:17.05 ID:WsTqDTreo
魔法魚すくいーー


ヒカリ「こういうのってなんかやっちゃうよね。翌朝にはなんでやったんだろって気になるのに」


クロエ「お祭りの空気にあてられるからかしらね……」ヒョイッ

クロエ「ああっ、逃げられた……!」


スケートリンクーー


凜華「あ、二人とも滑ってるんだね」


クロエ「これ、凜華の魔法?」


凜華「うん。まあ最初にかけたっきりだけどね。今は皆の魔法でカバーしてもらってる状態」


ヒカリ「おゎっ、とと……」ヨタヨタ


クロエ「ケガしないでよー?」


ヒカリ「だいじょ……っ、うわっ!」ドサッ


クロエ「いたた……巻き添え食らわすとはいい度胸じゃない……」


ヒカリ「ご、ごめんごめん」


魔力チェックーー


クロエ「このサンドバッグにシュートして、一定以上の威力なら景品ね……。やってやろうじゃない!」

クロエ「はー……! 魔弾【シュート】!」ゴッ


『240』


クロエ「……入学直後よりは強くなったかしら」


ヒカリ「魔弾【シュート】!」ゴッ


『306』


ヒカリ「あ、一年生は250以上なら景品だって。やったね」


クロエ「ぐぬぬ……」

クロエ「ちなみに一位は……」チラッ


『1位(参考記録) ウィン・フォルクス 1000以上(サンドバッグは1000を超える数値を認識できませんでした)』


クロエ「……よくサンドバッグ壊れなかったわね」
896 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/05(火) 23:35:43.78 ID:WsTqDTreo
クロエ「なんだかんだ楽しめたわね」


ヒカリ「すごいね、リリウムの文化祭」


クロエ「明日は舞台発表、そして後夜祭が終われば……」


ヒカリ「多分、また闇の試練が……」


クロエ「校長先生が言うには、前回の襲来を踏まえれば後夜祭が終わるまではギリギリ魔獣は来ないらしいけど……」


ヒカリ「楓さんのチームにラピスさんのこと話してみるとか……」


クロエ「そうね……できるだけの準備はしとかないとね」


ゴーン…… ゴーン……


『ただいまの時間を持ちまして、リリウム文化祭の初日が終了となります』

『校内に残っているお客様は、生徒の案内に従ってご帰宅ください』

『繰り返します……』


クロエ「とりあえずクラスの方の片付けね」


ヒカリ「だね。じゃあ後で部室で」


クロエ「ええ」


ーーーーー

ーーー

897 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/05(火) 23:36:10.55 ID:WsTqDTreo
ー幕間
  ティアとアルシェ、ヤキモチを焼くー


時はさかのぼりーー


アルシェ「ティア」


ティア「……アルシェ」


アルシェ「休憩? 一緒にまわろう」


ティア「……」コクン


ーーーーー


「あ、あの子男装喫茶の……」

「かわいーっ」


アルシェ「……///」テレテレ


ティア「なっ……!」

ティア(アルシェの照れたところなんて私見たことないのに……!)モヤモヤ


アルシェ「……ティア?」


ティア「な、なんでもありませんっ」プイッ


アルシェ「ティア、怒ってる……」


ティア「……」ツ-ンッ


アルシェ(な、なんで……ティア、アルシェのこと嫌いになった?)グルグル

アルシェ(や、やだ……ティア、怒んないで……)ポロッ


ティア「!?」ビクッ


アルシェ「ティア……やだよぉ……っ」ポロポロ


ティア「え、えと、えと……」アセアセ

ティア「と、とりあえずこっち来てください!」グイッ
898 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/05(火) 23:36:37.93 ID:WsTqDTreo
空き教室ーー


アルシェ「ひっく、ぐす……っ」ポロポロ


ティア「……っ」オロオロ


アルシェ「アルシェのことっ、嫌いになった……?」グスッ


ティア「そ、そんなことありませんっ」


アルシェ「でもいつものティアじゃない……」


ティア「それは……」


アルシェ「き、嫌いになら、ないでぇ……」ウルッ


ティア「っ」キュンッ

ティア「あ、アルシェがデレデレするからです……!」


アルシェ「……だめ、なの?」グスッ


ティア「だ、だめではありませんが……そういうのは私にだけ見せてほしいというか……///」モジモジ


アルシェ「……あ」

アルシェ(ティアの持ってる漫画にあった……)

アルシェ「……ヤキモチ?」


ティア「!!///」
899 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/05(火) 23:37:32.05 ID:WsTqDTreo
ティア「そう、です。ヤキモチですっ!///」


アルシェ「……えへ」ニヨ


ティア「な、なんで笑うんですか」


アルシェ「それだけ好かれてるんだって思ったら、嬉しくて……」


ティア「な、な……!///」


アルシェ「ティアは、アルシェのこと好きなんだよね?」


ティア「……///」コクリ


アルシェ「えへ、えへへ……」


ティア(こんなふにゃふにゃの笑顔のアルシェ初めて見ました……///)ドキドキ


アルシェ「嫌われたんじゃなくてよかったぁ……」


ティア「ーーっ、アルシェ!」


ちゅっ!


アルシェ「」

アルシェ「」

アルシェ「!!!///」ボンッ

アルシェ「今、初めてティアからキスしてくれた!!///」ワー!


ティア「す、好きなんだから当然ですっ。またアルシェが不安になったら私からしてあげますから……嫌われたなんて思わないでください」


アルシェ「不安になった」キリッ


ティア「はやっ! ……もう!」チュッ


アルシェ「まだ不安かも……」


ティア「もー……ちゅぅ」


アルシェ「まだ……」


ティア「ちゅっ、ちゅ……」


ーーーーー

ーーー

900 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/05(火) 23:38:07.81 ID:WsTqDTreo
部室ーー


百合江「体調不良者なし……では、明日の発表は演者を替えずにいきますわ」


はいっ!


百合江「残って演技の確認をするも良し、流れの確認だけして休んでも良し、明日に向けて皆様頑張ってくださいませ!」


はいっ!!


クロエ「代役なしってことは……」


凜華「私がメインの一人だね」


クロエ「緊張しないの?」


凜華「するさ、もちろん」

凜華「……ま、それよりみんなも大変だよ。今回はモミジさんもクロエさんも役に選ばれてるんだから」


クロエ「ええ。今回は百合江さんの脚本で、三角関係の恋愛物だものね。しっかり演じきらないと」


明日に向けて誰と何をしますか?
安価↓
演劇に関係ないことでも構いません
901 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/05(火) 23:39:54.26 ID:QAnLpU7LO
メインメンバーで明日に響かない程度に最後の詰めを行っておく
902 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/06(水) 18:20:25.32 ID:8ZoRRyxbo
クロエ「配役はこうだから……」


配役一覧
主人公     二年生
ヒロイン    凜華
ライバル    二年生2
主人公の友人  クロエ
後輩      モミジ
ヒロインの友人 ヒカリ
ライバルの友人 レナ
……………………
…………


モミジ「じゃあ……私が凜華さんに告白するシーンを練習してもいいかな?」


凜華「主人公が自分の気持ちに気づく大切なシーンだからね、やっておこうか。先輩、いいですか」


二年生「うん、いいよー」


凜華「……すぅ」

凜華「……『話ってなにかな?』」


モミジ「『あの……私、先輩のことが好きです! 付き合ってください!』」


二年生「『……!』」サッ


凜華「『……ありがとう。気持ちは嬉しいよ……でも……』」ギュッ

凜華「『好きな人がいるから……ごめん』」


モミジ「『やっぱり、そうなんですね。……聞いてくれて、ありがとうございました』」ペコリ


二年生「『……』」フラ…


凜華「……こんなところかな?」


モミジ「う、うん。大丈夫だったと思う」


二年生「いやー、まさか凜華さんとラブコメやれるとは、同級生からの嫉妬の眼差しが痛いんだぞー」コノコノ


凜華「ふふ、恐縮です」


クロエ「私達もやれるところやって解散にしましょうか」


ヒカリ「そうだね」


ーーーーー

ーーー

903 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/06(水) 18:21:00.20 ID:8ZoRRyxbo
翌朝ーー


クロエ「さてと……」


ヒカリ「緊張するなあ……」


クロエ「その前に文化祭。楽しむわよ!」


ヒカリ「お、おー!」


現在の目標
・文化祭を成功させる

安価↓〜↓3自由行動安価
二日目午前に起きたこと

文化祭終了後に、三回目の闇の試練へと移行します
904 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/06(水) 18:28:38.03 ID:dx9osdI9O
最近デンにあまり接触出来なかったレナ、デンを見つけて上演前の緊張を吹き飛ばす意味も込めてデンを引っ張って文化祭を見て回る
あとついでに舞台を見に来るように誘っておく
905 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/06(水) 18:35:55.86 ID:qmbvneXe0
ローラと文化祭を見て回る
906 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/06(水) 18:35:59.49 ID:yi7X0lLA0
演劇部の発表日ということで観に来たついでに凜華と一緒に文化祭を回りたいと会いに来た舞
907 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/08(金) 16:35:12.57 ID:rOv2L4V1o
クロエ「ローラ、こっちこっち」


ローラ「クロエちゃん!」


クロエ「昨日は一緒にまわれなかったからね。今日は楽しむわよ」


ローラ「うん!」


食べさせっこ屋ーー


クロエ「2つのマシュマロの内、片方は激辛。友達同士でスリルあるスイーツをどうぞ……ねえ」


ローラ「い、いくよお……」ドキドキ


クロエ「ええ。あー……」ドキドキ


ぽいっ!


クロエ「……」モグモグ

クロエ「甘い……ってことは」


ローラ「んん……っ、からっ……!」パタパタ


キンッ


ルク「ローラさんになにしてんですか」ドスッ


クロエ「うぐっ」


キンッ


ローラ「か、辛かったあ……」ヒリヒリ

ローラ「……クロエちゃん、うずくまってどうしたの? そっちも辛かったの?」


クロエ「る、ルクさんが一瞬出てきて……みぞおちを……」


ローラ「ルクさん……ご飯買わないよ?」


召喚石「」カランカラン!


クロエ「すっごい抗議してるわね……」


ローラ「全くもう……。立てる?」


クロエ「ええ。大丈夫よ」スクッ

クロエ「気を取り直して次行くわよー」


物陰ーー


百合江「こんな……合法的にあーんのさせっこが見られるコーナーがあるなんて……天国ですの……!?」ガタガタ


ーーーーー

ーーー

908 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/08(金) 16:35:39.23 ID:rOv2L4V1o
食堂ーー


ローラ「ルクさんはこれ……ラピスさんは食べてたから後回しで……あ、エアロとかこれ好きかも」


クロエ「はー……」マジマジ


ローラ「? どうかした?」


クロエ「皆の好み把握してるのねえ」


ローラ「やっぱり好きなもの食べて元気に育ってほしいから、自然とね」


クロエ「ほんとローラって優しいわね」ナデナデ


ローラ「えへへ、褒められちゃった……」テレテレ

ローラ「おっと、売り切れちゃう前に買っとかないとだよね」タッタッタ…


クロエ「そうね。行ってらっしゃい」

クロエ「……あら」


レナ「あらクロエ。今日はローラさんと一緒だったのね」


クロエ「そっちはデンと一緒なのね」


デン「一緒というか連れ回されてるだけで……」


レナ「最近一段と元気ないから、私の緊張ほぐしがてら元気出してもらってるだけよ。このあとメイクだってしてもらうんだしね」


クロエ(レナってなんだかんだデンのこと気にかけてるわよね……)


デン「あ、わたあめ……」


レナ「食べたいの? 行くわよ」テクテク


デン「ああ待って……」


クロエ「じゃあね、レナ」


レナ「ええ。また後でね」


ーーーーー

ーーー

909 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/08(金) 16:36:07.80 ID:rOv2L4V1o
スケートリンクーー


舞「教室をスケートリンクになんてこともできるんですねー」ツルツル


凜華「まあね。それよりリリウムにいるってことは……」


舞「ええ、今回の目的は演劇部の舞台です」


凜華「やっぱりね」


舞「あと、あわよくばリリウムの文化祭を案内してくれる人がいないかなって」チラッ


凜華「私でよければ案内するよ」


舞「ほんとですか! 凜華さん人気あるから誰かと行く約束でもしてるのかと……」


凜華「皆そう思ってるのか逆に声をかけられなくてね。舞台までの時間潰しにもなるし、早速行こうか?」


舞「はい、お願いします♪」

舞(ああ、凜華さん独り占め……このままカサブランカに持って帰りたい……)ゾクゾク


ーーーーー

ーーー

910 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/08(金) 16:36:34.22 ID:rOv2L4V1o
中庭ーー


クロエ「あ、凜華」


凜華「クロエさん、奇遇だね」


クロエ「そうね。まさか文化祭をまわってる最中に鉢合わせるとは思ってなかったわ」


ローラ「あ、凜華さん。舞台頑張ってくださいね」


凜華「ありがとう、ローラさん」ニコッ


舞「えっと……」


凜華「そういえば一回会ったっきりだったね」

凜華「こちらクロエさんとローラさん。で……」


クロエ「音無舞さん、よね」


舞「そ、そうです。まさか一回で覚えられてたなんて」


クロエ「あなたの演技がすごすぎて忘れられなかったのよ。全国大会も最優秀賞おめでとう」


舞「あ、ありがとうございます!」ペコリ


クロエ「今日はぜひ楽しんでいってね」


舞「はい、ありがとうございます」


凜華「じゃあそろそろ行こうか」


クロエ「ローラ、こっちも移動するわよ」


ローラ「うん!」


ーーーーー

ーーー

911 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/08(金) 16:37:01.06 ID:rOv2L4V1o
体育館ーー


生徒会役員『軽音部の皆さん、ありがとうございました! 次は演劇部による舞台発表です。開始までしばらくお待ちください!』


百合江「さて……あとはやるだけですわね」

百合江「いきますわよ!」


おーーーっ!


生徒会役員『準備が整ったようです。では、これより演劇部による舞台『桜色学園生活』   を行います』


ビーーーーーーーッ


パチパチパチパチ……
912 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/08(金) 16:37:27.82 ID:rOv2L4V1o
クロエ(この話はよくある三角関係もののラブコメディだ。主人公サクラが体験する等身大の物語をなぞっていく)


サクラ(二年生)『あの、落としましたよ』


レオ(凜華)『ああ、ありがとうございます! 助かりました』


クロエ(学校の入り口で杖を拾ったサクラは、持ち主に渡す。その持ち主が……)


サクラ『転校生だったんだ、あなた』


レオ『そ。これからよろしくね』ニコッ


モミジ(同じ部活で、メンバーとマネージャーという関係になった二人は仲を深めていく……)


ラン(二年生2)『レオ、おつかれ』


レオ『うん。……あれ、タオルがない』


サクラ『レオ、おつかれ。はいタオル』


レオ『あ、ありがと』


サクラ『はい、ランも』


ラン『ありがとー』


ヒカリ(仲がよくなったところに後輩がやってきて……)
913 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/08(金) 16:37:54.92 ID:rOv2L4V1o
後輩(モミジ)『先輩のことが好きです! 付き合ってください!』


サクラ『……!』サッ


クロエ(告白現場に遭遇して自分の気持ちに気づいたり……)


ラン『サクラ、好きだ。付き合ってほしい』


レナ(ランの友人である私に焚き付けられて告白されたり……)


サクラ『私ね……やっと気づいたの』

サクラ『レオが好き……大好き!』


クロエ(サクラの友人である私や、レオの友人のヒカリのアドバイスで紆余曲折を経てハッピーエンド。そう、なんてことないよくある話)


パチパチパチパチ……


ーーーーー

ーーー




百合江「さあ、百合江マジックはここからですわよ……!」
914 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/08(金) 16:38:25.66 ID:rOv2L4V1o
「良かったねー、レオくんかっこよかったし……さすが水津真凛の娘」


「レオ“ちゃん”でしょ?」


「え、でも男の子っぽかったよ?」


「いや、男勝りな女の子だったよ」


「男女の恋愛?」


「女の子同士でしょ」


ざわざわ


「だってチラシに……あれ」


「性別とか書いてないね……」


ざわざわざわざわ


「そういえば自分のこと“僕”とも“私”とも言ってなかったような……」


「え、どっち!?」


「いやでも男の子だと思うけどなー」


「お、女の子同士でもいいじゃん!///」


百合江(キマシ)


「役者の人かっこよかったし、男の子イメージしてたんじゃないの?」


「なんで女の子同士って認めてくれないのー!?///」


「…………まさか、女の子に興味あるの?///」


「……っ///」コクン


百合江「ああああああ……っ!」ゾクッ

百合江(キ マ シ タ ワ ー ! !)

百合江(まさかここまで上手く事が運ぶとは思いませんでしたわ! 百合最高! ですわ!!)


「そ、そっか。……手つなぐ?///」キュッ


「……んっ///」ギュッ


百合江(お幸せに……)ボタ…

百合江「は、鼻血が……」フキフキ


生徒会役員『演劇部の皆さんありがとうございましたー! これにてステージ発表はおしまいとなります! お忘れ物のないようご注意ください!』


ーーーーー

ーーー

915 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/08(金) 16:38:52.23 ID:rOv2L4V1o
部室ーー


百合江「皆様よくやってくれましたわ。大成功だったと言っていいでしょう」


クロエ「まさか凜華のイケメンさを解釈の自由のために逆手にとるなんてね」


凜華「私も驚いたよ。男らしくも女らしくもある演技なんてそうそうできる経験じゃないし、楽しかったけどね」


レナ「観客の人達がだんだんざわつくの、なんだか面白かったわね」


百合江「これで良い結果になれば良いのですけれど……」


コンコンッ


くるくま「失礼するよ」


百合江「部長! ……ではありませんでしたわね」


くるくま「部長はもう譲ったからね。今日はOGとして感想を伝えに来たんだ。いいかな?」


百合江「ええ。お願いしますわ」


くるくま「正直……」


ゴクリ……


くるくま「すごく面白かった! ただのラブコメかと思わせておいて、まさかあんなに考えさせられるとは度肝を抜かれたよ!」

くるくま「正直かつての私に見せていたら、凜華くんを男の子の役だと思いこんでいたかもしれないね」


百合江「……かつての?」ピクッ


くるくま「……いや、失言だ。とにかく、元部長として鼻が高いよ。こんなに難しい舞台をやり切るなんてね」
916 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/08(金) 16:39:21.40 ID:rOv2L4V1o
クロエ「くるくまさんに褒められると嬉しいわね」


モミジ「さすが元とはいえ部長さん……」


百合江「元部長のお墨付きも貰いましたし、これ以上は反省もしませんわ。残りの文化祭、後夜祭まで楽しんでくださいまし!」


はいっ!!


ーーーーー

ーーー

917 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/08(金) 16:39:49.56 ID:rOv2L4V1o
百合江「さてくるくまさん? 先程の話詳しく……」


くるくま「……百合江くんにはこの手の嗅覚は敵わないな……」

くるくま「……アルトを覚えているかい?」


百合江「ええもちろん。衣装ではずいぶんお世話になりましたわ」


くるくま「その……アルトと、つい最近付き合い始めたんだ……///」カアッ


百合江「」


くるくま「同じ大学から合格の連絡が来て、打ち上げに行った先で告白されて……」

くるくま「だ、だから今の私は女の子同士っていうのも分かるし、そもそも恋愛が分かってなかった今までの私とは違うんだってことで……」モニョモニョ


百合江「あるくま……そこまで進んでたとは……」


くるくま「あるくま?」


百合江「いえ、こちらの暗号ですわ」キリッ

百合江「とにかく、お幸せになってくださいませ。祝福いたしますわ」


くるくま「あ、ありがと。なんか照れるね///」


物陰ーー


モミジ「うわ、うわわ……///」


クロエ「そうだったのね……///」


レナ「……///」


ヒカリ「お似合いだと思うよ……///」


凜華「なるほどね……///」


ーーーーー

ーーー




文化祭はクラスの出し物、演劇部の発表、ともに大成功を収めました。
文化祭は大盛り上がりで幕を閉じました。
918 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/08(金) 16:41:05.32 ID:rOv2L4V1o
後夜祭ーー


クロエ「さて……」


ヒカリ「ほぼ全生徒が中庭とか講堂にいるみたいだよ。1、2時間も経てば自然と寮に戻るみたいだけど……」


ローラ「危険だから寮に避難してとも言えないし……」


クロエ「でも流石に何も知らない生徒は巻き込めないものね。夜深くなっても生徒が外に出てるようなら、学校の敷地外に出て戦うことも検討するわ」


樹「その心配はないわ」テクテク


クロエ「校長先生」


樹「毎年ちゃんと全生徒が寮に戻るのは私が保証する。リリウムの生徒は良い子ばかりなんだから」


クロエ「なら安心ね。そうと分かれば……」


ヒカリ「後夜祭、楽しもっか」


ローラ「うん!」


クロエ「ええ!」

クロエ(楓達に闇の試練の協力をお願いするならここしかないけど……どうしようかしら)


現在の目標
・後夜祭を満喫する

安価↓〜↓5自由行動安価
後夜祭中に起きたこと

後夜祭では余り物がタダで飲み食いでき、また体育館や講堂などでは盛り上がった生徒らが歌ったり騒いだりしています。

文化祭終了後に、三回目の闇の試練へと移行します
919 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/08(金) 17:16:54.50 ID:/V4y5stj0
とりあえず楓達に協力要請出そう
920 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/08(金) 17:23:38.32 ID:FBzIAscyO
闇の試練が気になり後夜祭中にも色々と考えてしまう
すると魅了魔法の件で元気付けられたお返しにヒカリから『何があっても今度は自分が力になる』と勇気付けられる
921 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/08(金) 17:29:48.16 ID:8j+L2PHw0
盛り上がった生徒たちが歌に合わせてダンスを踊っており、クロエの友達や演劇を見たクロエのファンたちに囲まれて一緒にダンスをすることに
922 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/08(金) 17:35:09.37 ID:HPsPAexDO
少し距離が離れた場所で召喚獣達にご飯や文化祭で買ったオモチャなどを与えているローラとしばらく過ごす
後夜祭の様子を見ながらこのような楽しい日々がこれからも過ごしていけるように闇の試練を乗り越えていくことを誓う
923 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/08(金) 18:08:30.78 ID:cVnhEVo4O
親しげに話す樹と橘花を目撃し、二人が同期と判明する
二人が同い年ということや二人とも何歳なのかと色々驚く
924 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/09(土) 00:52:04.74 ID:1xkpMeN4O
そういえばクリアはラピスの娘だけど、水晶竜って単為生殖なのかそれともラピスに番がいる(いた)のどっちなんだろう
番を作るタイプの場合ラピスやクリアと誰かにフラグが立つ場合もあり得そうだし
925 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2019/11/09(土) 08:52:22.27 ID:SVymnY4Y0
ローラ「ラピスさんが母×娘モノの同人誌を持ってた」アワワ

こうですか?わかりません><
926 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 10:19:47.64 ID:nfZ2kOz2o
>>924
生殖の方法までは考えてませんでしたが、個人的には番ありで考えてました
ラピスやクリアにも百合百合してもらいたいですね
927 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 14:50:30.25 ID:nfZ2kOz2o
クロエ「……楽しむとは言ったものの」ボソッ


ヒカリ「闇の試練が気になる?」


クロエ「ひ、ヒカリ!? まだいたの?」


ヒカリ「なんか暗い顔してたから……ほら、ジュース貰ってきたよ」


クロエ「ありがと……」


ヒカリ「クロエは一人で考えすぎ」


クロエ「……ん」


ヒカリ「……ボクは何があってもクロエを助けるから」


クロエ「……」


ヒカリ「ボクじゃ力になれない……かな?」


クロエ「そんなことない……ありがとう」

クロエ「よしっ」パシッ

クロエ「このあと頼んだわよヒカリ!」


ヒカリ「うんっ」


クロエ「まずは体力つけないと! いろいろ見てくるわね!」


ーーーーー
928 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 14:50:56.95 ID:nfZ2kOz2o
ローラ「よいしょ……」


きゅーちゃん「こぉん……」スリスリ


ローラ「大丈夫、持てるよ。……この辺でいいかな」ドサッ

ローラ「ルクさーん」キンッ


ルク「お呼びで?」


ローラ「文化祭の余り物だけど、たくさん貰ってきたからみんなと食べよう!」


エアロ「かうう!」


ラピス「いただきます!」


ミトラ「わんわんっ!」


クロエ「……大所帯ね」


ローラ「クロエちゃん! クロエちゃんも何かいる?」


クロエ「私はいいわ。さっき飲み物も貰ったし、みんなのものはいただけないもの」


ローラ「そっか。……よしよし」


ユーニ「ぶるる……」スリスリ


ローラ「そういえばスーパーボールすくいやったんだった……」ゴソゴソ

ローラ「ミトラー!」ポーイ


ミトラ「わんっ!」タタタタタッパクッ


ローラ「すごいすごい! いい子だね」ナデナデ


ミトラ「わんっ♪」


クロエ「平和ねえ……」

クロエ(ローラやみんなのためにも、闇の試練なんかに負けちゃだめよね……!)


ラピス「クロエさん、ローラさんのためなら私もクリアも、それに魔獣のみんなも手助けしますから」パクパク


クロエ「……顔に出てたかしら」


ラピス「ええ。今日も頑張りましょうね」


クロエ「もちろんよ!」


ーーーーー

ーーー

929 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 14:51:23.20 ID:nfZ2kOz2o
樹「乾杯」


橘花「乾杯」コツン

橘花「ま、ただの炭酸ジュースだけどな」ゴクゴク


樹「学生主導でビール売れるわけないじゃない」


橘花「分かってるよ。ま、ビールは特に好きでもないし正直どうでもいいんだが」


樹「知ってる」


クロエ「……えっと」


樹「あらクロエさん」


クロエ「仲いい……のね?」


橘花「まあな。もう二十年くらいの付き合いだ」


クロエ「えっ。見た目年齢とそぐわなさすぎて怖いのだけど」


橘花「誰がロリだこら」


樹「私は力をセーブしてるだけよ」


クロエ「驚いたけど……息は合ってるみたいね」


橘花「学生の頃からそうだ。背のことを言われるたびに樹がマウントを取ってくる」


クロエ「……同級生?」


樹「そうそう」


クロエ「知らなかったわ……」


橘花「先生の交友なんて知ってどうするんだ。ほらみんなのところ戻って騒いでこい」シッシッ


クロエ「そうね。失礼するわ」


ーーーーー

ーーー

930 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 14:51:50.63 ID:nfZ2kOz2o
クロエ(楓どこかにいないかしら……)キョロキョロ


楓「嵐飲んでるかー!」


嵐「飲んでるよ。ただのジュースなのにテンション上がりすぎだ」


クロエ「いたいた。楓」


楓「おん? お、クロエ」


クロエ「ちょっと話があるの。嵐と晶と……いいかしら?」


楓「いーよー。どっか静かな場所に行こうか」


ーーーーー


クロエ「えっと……聞いてほしいんだけど」


嵐「なんだ?」


クロエ「ラピスさん、いるじゃない?」


晶「ローラのメイドさんな。食堂でもよく見かけるよ」


クロエ「そう、そのメイドさんなんだけど……実はね」


楓「うんうん」


クロエ「メイドさんじゃないの」


晶「違うのか?」


クロエ「……ドラゴン、なのよ」


楓「……ええええええええっ!?」


嵐「な、ないない。どう見ても人じゃん」


クロエ「人化できるのよ。見てもらった方が早いかしら……ラピスさん!!」


すたっ


ラピス「なんでしょう?」


嵐「うわっ!」


楓「び、びっくりした……どこかに隠れてた?」


クロエ「ラピスさん、竜になってくれる?」


ラピス「いいのですか?」


クロエ「ええ。三人とも、驚かないでね」
931 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 14:52:17.28 ID:nfZ2kOz2o
ラピス「では……」ゴゴゴゴ…


楓「うわっ、わ、わあっ!」


晶「なるほどな……」


ラピス「ふう……これが竜形態です」


クロエ「信じてくれた?」


嵐「っ」コクコク


ラピス「晶さんは驚きませんね」


晶「一緒に走ったときに、ただものじゃないってのはなんとなく感じたからな」


楓「そ、それで……ラピスさんの本当の姿を見せたかっただけ?」


クロエ「いいえ。本題はここから」

クロエ「あなた達をドラゴンのことを黙ってくれる人だと信じてる。その信頼できる仲間として、私と一緒に戦ってほしい」


嵐「そりゃラピスさんのことは黙ってるけど……」


楓「一緒に戦うっていうのは?」


クロエ「私の闇の力を求めて、闇の魔獣ともいうべき存在が今夜やってくるの。それを撃退する手助けをしてほしい」


晶「なるほどな……」


楓「それってクロエの命が懸かってるん……だよね?」


クロエ「……そうね。もし失敗したら私は無事では済まないわ」


楓「だったら……」
932 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 14:52:43.80 ID:nfZ2kOz2o


楓嵐晶「ごめん」ペコリ

 
933 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 14:53:19.53 ID:nfZ2kOz2o
クロエ「な、なんで……?」


楓「お、落ち着いてクロエ。そりゃクロエのことは助けたい。できることならなんでもする」

楓「でも、あたし死ぬのが怖いんだ」


クロエ「わ、私だって死ぬのは怖いわよ」


楓「そうじゃないんだ……。昔体質のせいで病気が悪化して死にかけてさ……その時のトラウマで、死が迫ると体が強張って、魔法はおろか歩くことさえできなくなるんだ」

楓「死ぬかもしれない戦いに参加したら、逆に足を引っ張っちゃうから。だから……ごめん」


嵐「オレは楓の死の淵に一緒にいたから楓が動けなくなるのが分かる。そんな危険なことがあるならなおさら楓のそばにいてやりたいんだ」

嵐「何もできない楓を放っておいて戦うなんてできない。……だから、すまん」


クロエ「あ、晶は……」


晶「アタシは……ルール無用の戦いができないんだ」

晶「昔は不良から人を守るためにケンカもしてたけど……そのケンカの最中あろうことか、守るべきはずの女の子をアタシが傷付けて……。それ以来マホリオや古武術の演舞みたいに、ルールがないと怖くて魔法も撃てなくてさ」

晶「ごめんな……こんな言い訳で、クロエを助けられないなんて自分がみっともないよ」


クロエ「……そう、分かったわ」

クロエ「みんなのトラウマを聞き出すようなことになってごめんなさいね」
934 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 14:53:47.01 ID:nfZ2kOz2o
楓「そんなのいいよ……。一番大変なのはクロエだ」


晶「本当にゴメンな……」


クロエ「もう! 謝らなくていいから!」

クロエ「ほら、このラピスさんがいて私が負けると思う?」


ラピス「えへん」


クロエ「だから大丈夫よ。聞いてくれてありがとうね」ニコッ


嵐「クロエ……負けんなよ」


クロエ「そっちこそ。今夜は楓から離れるんじゃないわよ」

クロエ「さ、後夜祭に戻って楽しまなきゃ! 気分上げてくわよー!」


楓「……」


クロエ「ほら、楓! おー!」


楓「お、おー!」


ラピス「では私はこれで……」スウウ…


晶「ラピスさん……クロエのこと頼みます」


ラピス「お任せください。ローラさんの大切な友人、傷一つ付けさせませんとも」スウウ…
935 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 14:54:14.66 ID:nfZ2kOz2o
「あ、クロエさーん!」


クロエ「な、何よこの人だかり」


「歌って踊ってた! ほらほらこっち来て!」


「クロエだ! 演劇部の発表見たよー!」


「一緒に踊ろ!」


クロエ「仕方ないわね……音量あげなさい!」


わああああっ!


ーーーーー

ーーー

936 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 14:54:44.18 ID:nfZ2kOz2o
夜ーー


クロエ「そういうわけで楓チームは来れないわ」


ローラ「そんなことが……」


アルシェ「人間いろいろある……」


ウィン「今回はどんなかなー」


ナナ「不謹慎ですよ。気を引き締めてください」


クロエ「ちなみに前回はどうだったの?」


樹「前回は……最初はクモ、次は同じくヘビで……その次は大量のクモとヘビだったわ」


クロエ「今回違うのは……」


樹「前回のヘビの時に私以外にもたくさんの魔法使いがいたことね」


クロエ「全く頼もしい仲間だわ……。っ!」ビクッ


樹「っ」ゾクッ


クロエ「備えて! 大量の敵が……」


「ウゥゥウヴウウヴウゥ」

    「ウウゥウゥウウヴヴウゥウウ」
 「ヴゥヴゥウウゥヴウゥ」


      「ゥゥゥウウゥウウウヴヴヴ」

「ギシャアアアアアアアア!」


ラピス「ちょっと多すぎでは……!」


樹「前回はヘビを倒せば全員消滅したわ! ヘビを狙って!」
937 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 14:55:11.97 ID:nfZ2kOz2o
ウィン「魔弾【シュート】」ズゴオッ!


アルシェ「破壊魔砲【キャノン】!!」ゴオッッ!!


ヘビ「ギシャアアアアアア!!」


ナナ「縮んでます! この間と同じ……!」


「ウウウゥゥゥウヴヴウゥ」


ナナ「!」


時雨「フッ!」スパッ!


ナナ「助かりました!」


レナ「ヘビは一匹だけど……周りが厄介ね」


ナミネ「水弾【アクアボール】!」ビシュッ!

ナミネ「きりないですよ〜!」


ナナ「いえ、そうでもないですよ」


ウィン「魔弾【シュート】、魔弾【シュート】! 魔弾【シュート】!!!」ゴゥッ ズゴッ! ズドオォォン!!


ヘビ「きしゃ……あ……!」シュウウウ…


ウィン「……ふへえ」プシュウ…

ウィン「前回と同じヘビが一匹だけ……つまらなかったね〜」ノビー


ナミネ「あ、あはは……」


「ゥヴウゥゥヴゥウゥゥウヴ」

  「ウヴゥゥヴゥゥヴウゥヴウ」


ヒカリ「クモが引いてく……」


クロエ「うぶっ……! おぇ……!」ガクッ


ヒカリ「クロエ!?」


ローラ「クロエちゃん!?」


クロエ「違う……まだいる……!!」


「谿コ縺呎ョコ縺呎ョコ縺」

   「繝、繝溘r蠎?£繧」

  「繧ゅ▲縺ィ繧ゅ▲縺ィ繧ゅ▲縺ィ繧ゅ▲縺ィ」
     「逋セ蜷域怙鬮」

「繝ゥ繝溘?繝サ繧「繝ォ繝輔ぃ繧ヲ繧ケ」


樹「な……ど、ドクロの大軍!?」


レナ「頭蓋骨に触手が生えて動いてる……気味悪いわね」
938 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 14:55:56.76 ID:nfZ2kOz2o
「ゥゥヴゥゥヴゥウヴゥ」

  「縺?◆縺?縺阪∪縺」バクッ


アルシェ「く、クモを食べてる……」


レナ「この……! 魔弾【シュート】!」ゴッ


「蜉ケ縺九↑縺」ガサガサ


レナ「き、効いてない!? クモよりも固さが増してる!?」 


ウィン「魔弾【シュート】」ゴゥッ


「逞帙>」シュウウウ…


時雨「さすがにウィンくらいのシュートだと消えるのか……さてどうするか」


ウィン「!」


ナナ「ウィン! 全員そっちに向かってます!」


ウィン「やっとクロエさんじゃなくてボクに向き合ってくれるんだ……遅いよ」

ウィン「魔弾【シュート】」ゴゥッ!


「縺弱c繝シ」シュウウウ…


ウィン「クロエさんをどこかに隠して。こいつらの相手はボクが引き受ける」


ヒカリ「お、お願いします! クロエ、立てる?」


クロエ「なんとか……」


樹「星見館のてっぺんまで連れてって。ドクロは飛べないから、入り口を固めれば時間稼ぎもできるわ」


ヒカリ「はい! クロエ、ボクに捕まって。飛ぶよ!」クンッ
939 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 14:56:23.54 ID:nfZ2kOz2o
星見館ーー


ローラ「入り口はレナさんと時雨さんが防いでくれてるよ。あの二人ならきっと守ってくれると思う」


ヒカリ「クロエ……」


クロエ「なんか……今までにない感じだわ。内側がドロドロ崩れてくみたいな……」

クロエ「たぶん……あのドクロの軍団も前座なんだと思う。そんな嫌な感じがする……」


ヒカリ「そんな……」


ローラ「で、でもラピスさんもウィンさんも、ここから見てるくらい活躍してるよ。大丈夫、負けたりしないよ!」


ルク「やれやれ……」ポンッ


ヒカリ「うわっ!? 鳥が燃えて……!?」


ルク「ここまでドクロが来るようなら私も応戦します。あなたに死なれるのも中々寝覚めが悪そうなのでね」


クロエ「助かるわ……」


ヒカリ「この鳥さんはいったい……」


ローラ「えっと……不死鳥さん。ラピスさんたちと同じく黙っててくれると嬉しいな」


ヒカリ「不死鳥か……ローラさんすごいね」


ローラ「そ、そんなことな……」ビクッ


ルク「……はあ」


ヒカリ「な、何あれ……」


クロエ「何が来たの……」ムクッ


ヒカリ「か、顔を出しちゃだめだ!」
940 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 14:57:05.73 ID:nfZ2kOz2o
がしゃどくろ「ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ! ! ! !」
941 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 14:57:33.13 ID:nfZ2kOz2o
ウィン「数が……増えた……!」


ーーーーー


アルシェ「ぜえっ……ぜえっ……! 魔力が……もう……!」


ーーーーー


樹「こんなの……前はなかった……」


ーーーーー


ラピス「でかすぎ……でしょうが……!」
942 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 14:58:05.25 ID:nfZ2kOz2o
ウィン「魔弾【シュート】、魔弾【シュート】、魔弾【シュート】!」ゴッゴッゴオッ!


「繧?a縺ヲ繝シ」
         「逞帙▲」

 「縺薙?繧?m繝シ」

   「鬟溘∋縺。繧?≧縺」

     「縺願?遨コ縺?◆」
 「縺セ縺?縺セ縺?」


ウィン「こ……の……っ!」


ズズ……


ーーーーー


ローラ「嘘……ウィンさんがドクロに飲み込まれた……!」


ーーーーー


アルシェ「破壊魔砲【キャノン】……!」プスン…


ティア「あ、アルシェ!!」


ーーーーー


ヒカリ「アルシェさん……!」


ーーーーー


樹「この……! こっちを向きなさい! デカドクロ! 模倣・爆発魔法【エクスプロージョン】!!」カッ!


ドオオオオオオンッ!!


ラピス「があああああああああああ!!」ゴウッ!


がしゃどくろ「グ … … ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ! ! !」


ーーーーー


ローラ「少し怯んだだけ……」


ヒカリ「こ、こっちに来てる……!」


ーーーーー
943 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 14:58:32.69 ID:nfZ2kOz2o
「凄いことになってるな……」

「あれ相手なら……!」


「巨大氷弾【フロスト】!!」ギィンッ

「新星爆発【ノヴァ】!!」ゴオオウッ!


がしゃどくろ「ウ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ア ア ア ! ! ! !」ガクンッ!!
944 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 14:58:59.16 ID:nfZ2kOz2o
たったったったっ……


レナ「クロエ! 生きてる!?」


クロエ「生きてるわよ……」


時雨「良かった……無事守りきれたみたいだな」


ローラ「ふ、二人ともなんで上に……」


モミジ「クロエさん!」


クロエ「も、モミジ……?」


モミジ「この建物全体に斥力をかけてるから、ドクロは入ってこれないよ! 安心して!」

モミジ「それに、凜華さんもイオさんも助けに来たから!」


ーーーーー


凜華「氷弾【アイスボール】!」キンッ


イオ「爆弾【ボム】!」ボウッ


がしゃどくろ「ア ア ア ア ア ア ア ア ! ! !」ボロボロボロッ


ーーーーー


クロエ「は、はは……めちゃくちゃ効いてんじゃない」


レナ「全く……私もう魔力尽きたから、休ませてもらうわよ」


時雨「……この鳥は?」


ローラ「ふ、不死鳥です。そばにいれば回復できるかと……」


レナ「……これも黙ってればいいのね?」


ルク「お願いします」
945 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 14:59:26.50 ID:nfZ2kOz2o
がしゃどくろ「ア ア ア ア ア ア ! !」


ローラ「ま、またこっち来た!」


ヒカリ「とにかく魔法を!」


ローラヒカリ「魔弾【シュート】!」ゴッ


ドシュウ!!


がしゃどくろ「ガ ア ア ア ア ア ア ア ! ! !」ボロボロボロッ


ヒカリ「……え?」


時雨「校長先生の魔法でも怯んだだけだったのに……」


レナ「な、何したのよ」


ローラ「ふ、普通のシュートだよ」


ヒカリ「弱ってる……のかな。とにかく撃とう!」


ローラ「うん! 魔弾【シュート】!」ゴッ


がしゃどくろ「ギ イ イ イ イ … … ! !」ボロボロボロッ


ヒカリ「魔弾【シュート】!」ゴッ


がしゃどくろ「オ オ オ オ オ オ オ … … ! !」ボロボロボロ…


ローラヒカリ「魔弾【シュート】!」ゴッ

凜華「氷弾【アイスボール】!」キンッ

イオ「爆弾【ボム】!」ドウッ!


がしゃどくろ「ア ア … …」ボロ…

がしゃどくろ「ア … …」シュウウウ…


ーーーーー

ーーー

946 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 14:59:54.02 ID:nfZ2kOz2o
クロエ「ぜえ……ぜえ……っ」

クロエ「ああ……楽になったわ……」ゼエゼエ


レナ「そうは見えないけど……」


クロエ「内側の方が、よ……」


ヒカリ「今回はこれで無事終了……かな?」


ローラ「下に降りよっか」


ーーーーー


ウィン「ふい〜」コキコキ


ナナ「ウィン! 無事だったんですか!」


ウィン「ん〜」クイクイ


ドクロの山「……」シュウウウ…


ナナ「あれ全部やったんですか……」


ウィン「今回はまあ楽しかったかな〜」


ラピス「私は疲れました……」


凜華「おお、ほんとにドラゴンだ」


ラピス「……はっ!? 誰ですか!」シュウウウ…


凜華「敵じゃないよ。安心して」


クロエ「凜華、それにイオも」


イオ「クロエさん! 無事だったんだね」


クロエ「おかげさまでね。助かったわ」


ティア「アルシェ……アルシェ……!」


アルシェ「だ、大丈夫……」ゼエゼエ


ナミネ「魔法の撃ち過ぎですね……ひとまず休みましょう」


樹「そうね……修復魔法はかけておくから、みんなは休んで」


クロエ「ええ。とにかく、今回は私何もできなかったし……本当に助かったわ。ありがとう」ペコリ

クロエ「これ以上の話し合いはとりあえず明日以降で……」


ヒカリ「うん。おつかれ、クロエ」


ーーーーー

ーーー

947 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 15:00:20.88 ID:nfZ2kOz2o
翌日ーー


クロエ「……」ムクッ


ヒカリ「あ、おはようクロエ。気分はどう?」


クロエ「うーん……悪くはないわね。平気よ」


ヒカリ「良かった。今日は文化祭の片付けを兼ねてお休みになってるから、ゆっくり休もう」


クロエ「そうも言ってられないわ」ヨイショ

クロエ「昨日のみんなを集めて話し合わないと」


ーーーーー

ーーー

948 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 15:00:47.98 ID:nfZ2kOz2o
食堂ーー


アルシェ「はぐっ、あむ……ごくん」ムシャムシャ


クロエ「さて……気になることがいくつか」

クロエ「まず、凜華達はなんでいたのかしら」


凜華「昨日楓さん達とクロエさんが話してるのを、モミジさんが聞いてたんだよ」


モミジ「真剣に話してたから何か大変なことがあると思って……でも何時とは言ってなかったから、夜深くなってから凜華さんとイオさんとで出ていったの」


クロエ「なるほどね……聞かれたなんて」

クロエ「じゃあ次、校長先生やアルシェの魔法よりヒカリやローラの魔法が効いたのはなんでか心当たりはある?」


ヒカリ「全く……」フルフル


クロエ「仕方ない……何か書いてるか分からないけど、この本を最後まで解読するわ。幸い人数はいるしね」キイ…
949 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 15:01:15.14 ID:nfZ2kOz2o
闇が最も恐れるのは光。

心の闇を打ち払った者の魔法は、闇の存在に対して驚異的な力を持つだろう。

心の闇とは、平たく言えばトラウマ。

あるいは悩み。

心の闇を打ち払った者が多くいれば、闇を退けることは不可能ではないだろう。
950 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 15:01:42.75 ID:nfZ2kOz2o
クロエ「そんな大事なことなら最初に書いときなさいよぉ……!」ヘナヘナ


ヒカリ「な、何が書いてたの」


クロエ「トラウマや悩みを解決した人の魔法は闇の魔獣に効くって……」


ヒカリ「ボクのは……そっか、魅了魔法だ」


アルシェ「トラウマ……悩み……」

アルシェ「……ない」キッパリ


クロエ「なるほどね、それでそんな逆転現象が起きたと」

クロエ「じゃあ最後。ウィンさん闇に飲み込まれたんじゃ?」


ウィン「倒したよ?」


クロエ「……そう」

クロエ「ちなみにトラウマとか悩みとか……」


ウィン「んー……ないなー」


クロエ(それでドクロを倒しまくるのね……恐ろしいわ)


レナ「今後の方針は決まったわね」


クロエ「?」


レナ「何よその顔。思いつかないの?」

レナ「一人でも多くの人の悩みを解決して、闇に対抗する戦力を整えることでしょ」


クロエ「そ、そうね。気づいてたわ」

クロエ「そういうわけで、この本によれば次は3月の最終日が最後の闇の試練になるわ。だからそれまで私は色んな人に協力を頼んでみる」


樹「いよいよ最後なのね……」


クロエ「さしあたっては……」

クロエ(楓チームの三人……かしら?)
951 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 15:02:16.85 ID:nfZ2kOz2o
皆の悩み一覧

ローラ  ???(解決)
ヒカリ  魅了魔法のせいで自信が持てなくなった(解決)
レナ   ???
凜華   ???(??)
モミジ  ???
ティア  ???
アルシェ なし?
ナミネ  ???
楓    死にかけた
嵐    楓を失いかけた
晶    ケンカで守るべき人を傷付けた
デン   ???
イオ   魔法で人を傷つけた(??)
952 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/09(土) 15:02:43.85 ID:nfZ2kOz2o
現在の目標
・皆の悩みを解決する

安価↓〜↓5自由行動安価
今後一週間程度の行動を指定してください

12月第1週
13/16回目の行動です
16回目の行動終了後、冬休みに入ります
953 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/09(土) 15:13:16.16 ID:1xkpMeN4O
ローラの解決済みの悩みは『クロエと疎遠になってしまうんじゃないか』って不安になってたしそれかな?
あと楓と嵐・晶とイオの悩みはやり方選べばセットで解決出来そうかも

安価は演劇部組にそれとなく悩みを聞いてみるで
954 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/09(土) 15:40:13.41 ID:1z3pPflA0
爆発魔法が苦手だったはずなのに今回自分のために魔法を使って一緒に戦ってくれたイオにお礼をする
955 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2019/11/09(土) 17:02:35.50 ID:pYApe+aAO
悩み解決済みのヒカリ・ローラの二人と一緒にみんなの悩み解決に奔走
途中でリリィちゃんに会い悩み解決のアドバイスを貰う(闇の試練云々は隠しつつ)
956 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/09(土) 17:23:32.60 ID:+VWORMd1O
自分自身にも悩みやトラウマがないか思い返してみる
957 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/09(土) 18:00:07.11 ID:QeeKp9L50
ティア・アルシェ・ナミネとマホリオの練習を兼ねて交流
雑談でそれとなく悩みについて探ってみる
958 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/11(月) 17:00:17.66 ID:3BcISig7o
クロエ「イオ、今いい?」


イオ「クロエさん。どうかした?」


クロエ「この間は助かったわ。まさかイオが魔法を使ってくれるなんて」


イオ「襲われてるのがクロエさんだったからだよ。あんなに一生懸命練習に付き合ってくれた人だもん、私も何かしなきゃって思って」

イオ「それに……発見もあったから」


クロエ「発見?」


イオ「私の魔法は、人を守るためにも使えるんだって」

イオ「一歩間違えれば人を傷つける魔法だけど……これからは上手く使えると思う。ほんとのほんとにクロエさんのおかげ。……ありがとう」ニコッ


クロエ「……///」ポリポリ

クロエ「照れるけど……イオのためになったなら何よりよ」


イオ「これからもコントロールの練習して、もっと役立てるようになるからね!」


クロエ「コントロール……そうよ、爆発の段階が増えてたわよね」


イオ「小さいのから、爆弾【ボム】、爆発魔法【エクスプロージョン】、新星爆発【ノヴァ】で、もっと威力の小さいのを出せるようになりたいなって考えててね……」


クロエ「ふむふむ……」


ーーーーー

ーーー




イオの悩みは無事に晴れました
959 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/11(月) 17:00:46.31 ID:3BcISig7o
部室ーー


百合江「今日は助っ人としてローラさんに来ていただきましたわ」


ローラ「よろしくお願いします」ペコリ


百合江「さ、今日も練習開始ですわ!」パンパン


はいっ!


クロエ「さてと……凜華」


凜華「なにかな?」


クロエ「ストレッチ一緒にやりましょう」


凜華「ああ、いいよ。やろうか」


クロエ「1、2、1、2……」グッグッ


凜華「……で、何か聞きたいことでもあるんじゃないのかな?」グッグッ


クロエ「……分かる?」


凜華「なんとなく、ね」


クロエ「じゃあ直接聞くけど……闇の魔獣に凜華の魔法が効いたのはなんでか心当たりはある?」


凜華「確か悩みが解決すると魔法が効くんだよね。なら心当たりあるよ」


クロエ「聞かせてもらっても?」


凜華「クロエさんがずっと『凜華』って呼んでくれたからだよ」


クロエ「?」


凜華「私はお母さんが好き。だけど、生まれてからずっと『水津真凛の娘』として見られるのは正直……キツい」

凜華「でもクロエさんは違った。水津真凛の娘としてじゃなく、水津凜華として接してくれた」

凜華「マホリオのチームを組む時だって……水津凜華というブランドじゃなく、私自身の力を必要としてくれた」

凜華「それに気づいたらふっと肩の力が抜けてさ。クロエさんいい人だなーって」


クロエ「そんなの当たり前じゃない」


凜華「その当たり前がとてつもなく嬉しい人間だっているってことさ」

凜華「ありがとう」ギュッ


クロエ「ちょ……! 凜華のファンに恨まれる!」


凜華「ふふっ、ごめんごめん」パッ


クロエ「……それで凜華の気持ちが楽になってたなら嬉しいけど」


ーーーーー


凜華の悩みは無事晴れました
960 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/11(月) 17:01:12.75 ID:3BcISig7o
クロエ「レナ」


レナ「なによ」


クロエ「何か困ってることとかないかしら」


レナ「ない」

レナ「……聞き方下手すぎじゃない?」


クロエ「し、仕方ないじゃない。レナ相手に悩みを聞こうにも、レナは私の目的を知ってるわけだし……」


レナ「なら直球で……ね」


クロエ「そうそう」


レナ「……あるにはある。けど言いたくない」


クロエ「なんでよー」


レナ「言いたくないことなの。ほら、私よりモミジさんとかにでも聞いたら?」


ーーーーー


クロエ「モミジ」


モミジ「あ、クロエさん。なあに?」


クロエ「モミジってその……悩みとかあるかしら」


モミジ「……うん、あるよ」

モミジ「凜華さんと一緒に聞いてほしいな」


クロエ「凜華と……?」


ーーーーー

ーーー

961 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/11(月) 17:01:39.47 ID:3BcISig7o
凜華「来たよー」


クロエ「呼んできたけど……」


モミジ「うん。じゃあ言うね?」


クロエ「……」ドキドキ


モミジ「私ね、高い所がだめなの!」


凜華「……のわりにはマホリオでは戦えてるような」


モミジ「マホリオの時は低空飛行したり、魔力をホウキに集中して落ちないようにしてたから……」


クロエ「ある程度高くなったり、魔力が弱まると……」


モミジ「っ」ブルッ

モミジ「か、考えるだけでも怖いかな」


凜華「なるほどね。それを今言ってくれたのは……」


モミジ「秘密を教えあったときは足を引っ張らないようにって隠し通すつもりだったけど、今の二人なら教えても大丈夫かなって」


クロエ「……モミジっ」ギュッ

クロエ「私達を信頼してくれて嬉しいわ! ありがとう!」


モミジ「く、くるしいよぅ……///」テレテレ


凜華「確かに、あの時はまだ仲良くなったとは言えなかったけど……」


モミジ「い、今ならもっといいコンビネーションもできるんじゃないかな……っ。クロエさんくるしい〜っ」パシパシ


クロエ「おっと」パッ

クロエ「よし、これでチームクロエ再始動……」

クロエ「いや、なんでそうなったのかも聞いとこうかしら」


モミジ「えっと、昔斥力で天井に頭をぶつけてたって話はしたよね?」


クロエ「ええ。それこそ秘密を教えあった時ね」


モミジ「子供って恐ろしいよね……天井がなければいいんだって外で同じことやっちゃうんだから」


凜華「それは恐ろしいね……」


モミジ「結果……かなり高いところで魔力が切れて、地面にドン。それで……」


クロエ「なるほどね。話してくれてありがとう」


モミジ「ううん、こっちこそ話せて良かった。これからもよろしくね」


ーーーーー


モミジの悩みが判明しました
チームの結束力が強まりました
962 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/11(月) 17:02:06.14 ID:3BcISig7o
部活終了後ーー


クロエ「今度は誰の話を……」


ローラ「あ、リリィちゃん」


リリィ「こんにちは。部活終わりですか?」


ヒカリ「はい」


クロエ「リリィちゃん!」


リリィ「は、はい?」


クロエ「皆の悩みを解決したいのだけど、コツとかってあるのかしら」


リリィ「コツ……ですか?」

リリィ「えっと……相手に寄り添ってあげること……ですかね?」


クロエ「なるほど」フム


リリィ「あ、無理に聞き出すのはだめですよ。言いづらいことだってあるんですから」


クロエ「ふむふむ……」


リリィ「参考になりましたか?」


クロエ「ええ。とても」


リリィ「なんでコツなんかを聞いたのかは深入りしませんが……クロエさん自身も悩みがあるなら相談に来てくださいね」


クロエ「そうするわ。ありがとうね」


ローラ「し、失礼します」ペコリ


ーーーーー

ーーー

963 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/11(月) 17:03:08.92 ID:3BcISig7o
中庭ーー


ナミネ「……ふう」スタッ


クロエ「こんな感じでよかったかしら?」スタッ


ナミネ「はい。久々の実践形式には十分でした」


ヒカリ「本来のチームじゃなかったけどね」


ローラ「クロエちゃんとのチーム新鮮だったよ」


アルシェ「……」


ティア【お疲れ様でした】


クロエ「さて、まどろっこしいの無理だから直接聞くわね」


ヒカリ(諦めた……)


クロエ「三人とも今悩んでることとかないかしら」


ティア「……」

ティア【今は特には】


アルシェ「ない」


ナミネ「アルシェさんはティアさんがいなくなることとかだったり……」


アルシェ「そっ、それはやだっ!」


クロエナミネ「あらあら」ホッコリ


アルシェの悩みが判明しま


ナミネ「でもアルシェさんがティアさんのことを守ってあげれば問題ないですから」


アルシェ「うん、絶対に守る」


ティア「……///」カアッ


アルシェの悩みは無事晴れました


ナミネ「それで、私はそのぅ……お二人とチームの関係でよく一緒にいるのですが、私も恋愛してみたいなって思ったり……」

ナミネ(そのせいで少し日常生活に支障をきたしたとはさすがに恥ずかしくて言えませんが……///)


ローラ「わ、分かるよその気持ち! ティアちゃんお部屋でも幸せそうでね……」


ナミネ「あらあら」ホッコリ


ーーーーー

ーーー




ナミネの悩みが判明しました
964 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/11(月) 17:03:37.87 ID:3BcISig7o
ローラとティアの部屋ーー


ローラ「ティアちゃん、さっき悩みを聞かれたとき今はないって言ってたけど……」


ティア【もう解決しましたから】


ローラ「それってどんなことか聞かせてもらってもいい??」


ティア【いいですよ】

ティア「……こほん」


ローラ(書かないってことは恥ずかしくて書けなくなる程のことなのかな……?)


ティア「私が言葉を喋らずに文字で書くようになったのは、昔喋ったことが原因でトラブルになることが多かったからなんです」

ティア「話したことと違う意味で捉えられたり、変な伝わり方をしたり……それなら意思疎通は文字でしてしまえと」


ローラ「そうだったんだ……」


ティア「でも……あ、アルシェが「喋るのが下手でも気にしない」って……い、言ってくれて……///」

ティア「だから喋るのはもう怖くないんです。アルシェのおかげ……です///」


ローラ(ほほえまー)ニッコリ


ティア【おしまいです】カアア


ローラ「話してくれてありがとう。クロエちゃんにはティアちゃんの悩みは解決したってことだけ伝えておくね」


ティア【それでお願いします】


ティアの悩みは無事晴れました
965 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/11(月) 17:04:09.99 ID:3BcISig7o
自室ーー


クロエ(あれからも話を聞いて回って……)


レナ『私のことより自分はどうなの?』


ナミネ『クロエさんも悩みがあれば言ってください』


クロエ(私自身について言われることが何度かあった)

クロエ「……はあ」

クロエ(そりゃ……トラウマくらいあるわよ)


◆◆◆◆◆◆◆◆

◆◆◆◆

◆◆
966 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/11(月) 17:04:37.23 ID:3BcISig7o
クロエ(幼少期)「……」


「クロエ、ご飯の時間ですよ」

「おや……宿題ですか?」


クロエ「かけないよ……」


「お母さんについての作文ですか……」


クロエ「だって、ママはわたしを捨てたんでしょ!?」


「クロエ……」


クロエ「クロエはわたしの名前じゃない! 先生がつけただけでしょ!」


「……これは私から学校に伝えておきますから。まずは食事にしましょう? 今日はクロエの好きなハンバーグですよ」


クロエ「……うん」


「クロエ……あなたにはきっと良い人生が待っていますからね」


クロエ「……」コクン


ーーーーー


クロエ「……アートルム物語……?」


「ええ。クロエは本を読むのが好きだったでしょう? 伝記と言って絵本や漫画とは少し違いますが……きっと気にいるはずです」


ーーーーー


クロエ「先生! わたしすごいまほうつかいになる!」


「アートルム物語を読んだのですね?」


クロエ「うん! すごいねこの人!」


「全魔法使いの憧れです」


クロエ「先生も?」


「当然です」


クロエ「先生も好きなんだ! いっしょだね!」


「元気を出してくれたようで嬉しいです」フフッ


ーーーーー
967 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/11(月) 17:05:07.33 ID:3BcISig7o
ーーーーー


「今日はーーさんのお城でお歌を発表しますからね。失礼のないようにするんですよ」


ーーーーー


クロエ「ら〜♪」

「ららら〜♪」


パチパチパチパチ……


「さすがーーさん。可愛らしい聖歌隊だ」


クロエ「あ……!」テテテッ


「…………」


クロエ「あなた! なんで歌ってないの?」


「わ、わたし聖歌隊じゃないよ。ここの娘だもん」


クロエ「ふーん。……名前は?」


「……ローラ」


クロエ「ローラね! ねえローラ、ここの娘なら案内してくれない!? すごく広くて迷っちゃいそうなの!」


ローラ「な、なにあなた……リーケの娘にしつれいじゃない!?」


クロエ「リーケって何よ! そんなのいいから案内しなさい! いだいなまほうつかいのきょてん? ……にするんだから!」


ローラ「……わかったよ」


ーーーーー

ーーー

968 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/11(月) 17:05:34.32 ID:3BcISig7o
クロエ「つかれた〜! 広すぎるわ!」


ローラ「……ねえ、そういえばあなたの名前は?」


クロエ「言ってなかったかしら? クロエよ!」


ローラ「……そういうときはみょうじも名乗るの。しゃかいのルールだよ」


クロエ「あなたもさっきみょうじ言わなかったじゃない」


ローラ「わたしは自分のみょうじがきらいなの! みんなリーケって名前につられて近づいてくるだけなんだから……!」


クロエ「そうなの? でもごめんなさい、わたしみょうじがないの」


ローラ「え……」


クロエ「孤児だからねえ……名前だけはあるけど、みょうじは孤児院の名前とかになるのかしら……?」


ローラ「……ご、ごめんなさい。そうとは知らなくて……」


クロエ「あやまらないでよ、悪いことした気分になるわ」

クロエ「そうだわ! それならあなたがみょうじをつけてよ!」


ローラ「え……ええっ!?」


クロエ「……」ワクワクキラキラ


ローラ「えー……あのー……」

ローラ「あ……」


クロエ「あ?」


ローラ「アートルム……とか」


クロエ「アートルム! わたしのだいすきなまほうつかいよ!」


ローラ「いだいなまほうつかいになるって言ってたから……」


クロエ「そうね! わたしくらいのまほうつかいならアートルムを名乗るのにふさわしいわ!」


ローラ「すごい自信……」


クロエ「なんか力もわいてきたわ! 今ならまほうもうてる気がする!」グググ…
969 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/11(月) 17:06:03.93 ID:3BcISig7o
クロエ「えいっ!」


ずおっ!


ローラ「わあ……なにこれ……黒い……」


クロエ「で、出た……! 初めてまほうが出たわ!」

クロエ「先生! せんせー!」ダーッ


ーーーーー


「うわっ!?」

「気味が悪いな……」

「なんだあれ……」


クロエ「先生! わたしまほうが出たわ!」


「く、クロエ。一度抑えられる?」


クロエ「? ええ」スウウ…


「クロエきもー……」

「真っ黒クロエだ」


「こら、みんな駄目ですよ」


「だって変だよ、黒い魔法なんて」


クロエ「……変?」


「うわ、近寄るなよ!」


「こら! そういうことを言わない! クロエ、変なんかじゃありませんよ。素敵な魔法です」


「……すまない。聖歌隊はお引き取り願えないか? さすがに子供をこんな場に長時間置いておくのは大変だろう」


クロエ「そんなことないわよ! また歌だって歌って……」


「……申し訳ありません。失礼します」ペコリ

「みんな、帰りますよ」


ーーーーー
970 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/11(月) 17:06:43.95 ID:3BcISig7o
「近寄るなクロエ! お前のせいでご飯も食べそこねたじゃないか!」


クロエ「いたっ、ぶたなくたっていいでしょう!」


「真っ黒クロエはどっかいけ!」


ーーーーー


「はい、はい。よろしくお願いします」ペコリ


クロエ「先生? また誰かいなくなったの?」


「他の孤児院へお歌を練習しにいったんですよ」


クロエ「わたしのまほうが気味悪い……から?」


「違います。そんなことありません」


クロエ「だって、わたしがまほうをうつとみんな離れてくもん!」


「私はどうなのですか。離れていく素振りを一度でも見せましたか?」


クロエ「……」フルフル


「大丈夫。自信を持って。いつかきっとその魔法が好きになれるはずだから」ポンポン


コンコンッ


「は、はい? どなたでしょうか……」ギイ…


ローラ「……」


「すみません。こちらの孤児院にクロエという方はいらっしゃいますか?」


クロエ「ろ、ローラ!」


「お嬢様が人間と遊ぶならクロエ・アートルムという方がいいと言って聞かなくて……」


ローラ「久しぶり、クロエちゃん」


クロエ「わ、わざわざ会いに来たの? 気味悪くないの?」


ローラ「なんで? せっかくうてたまほうなんでしょ? 気味悪いなんてことないよ」


「クロエ……良かったですね。友人は大切にするんですよ。先生との約束です」


クロエ「……っ」コクコクッ


◆◆

◆◆◆◆

◆◆◆◆◆◆◆◆
971 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/11(月) 17:07:35.86 ID:3BcISig7o
クロエ「私は……」

クロエ(皆を失うのが怖い。親に捨てられ、孤児仲間も離れていって……人が離れることが怖くてたまらない)

クロエ(ま、先生とローラに出会えたことだけは誇れることかしら)

クロエ(……思えば悪夢は周りに人がいなかったり、皆がいなくなるようなものばっかりだったわね……。考えないようにしてたつもりだったけど、心の底では考えてたってことかしら)

クロエ「さあ、クロエ・アートルム……頑張りどころよ」グッ
972 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/11(月) 17:08:03.09 ID:3BcISig7o
皆の悩み一覧

クロエ  皆を失うのが怖い

ローラ  ???(解決)
ヒカリ  魅了魔法のせいで自信が持てなくなった(解決)
レナ   ???
凜華   水津真凛の娘として見られたくない(解決)
モミジ  高い所が苦手
ティア  話すのが苦手(解決)
アルシェ ティアがいなくなるのが嫌だ(解決)
ナミネ  恋愛をしてみたい
楓    死にかけた
嵐    楓を失いかけた
晶    ケンカで守るべき人を傷付けた
デン   ???
イオ   魔法で人を傷つけた(解決)
973 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/11(月) 17:08:29.95 ID:3BcISig7o
現在の目標
・皆の悩みを解決する

安価↓〜↓5自由行動安価
今後一週間程度の行動を指定してください

12月第2週
14/16回目の行動です
16回目の行動終了後、冬休みに入ります
974 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/11(月) 17:33:26.81 ID:omyW2GK8O
デンに会って何か悩みごとは無いか聞く
またそれとなくレナから聞いた昔のデンについて話をしてみる
975 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/11(月) 18:19:36.66 ID:6MqaiaTk0
かつてナミネに自分たちの恋を応援してもらった恩もあり、ティアとアルシェもナミネの悩み解決を手伝ってくれることに
まずはナミネ本人に気になっている人がいないか聞き、いたらアプローチの方法を、いなかったら素敵な出会いを探す方法を皆で考える
976 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/11(月) 18:23:50.71 ID:cfOxj7hA0
>>604の倉庫の大掃除手伝い募集をローラを誘って一緒にやる。ちょっと昔のことを思い出したせいかローラと何かやりたくなったクロエ
最中手違いで学園物定番ハプニングの倉庫に閉じ込められしばらく二人きりに
977 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/11(月) 18:32:04.76 ID:lLSHA5bgO
寒くなってきたので冬休みに備えてヒカリと一緒に冬物を買うついでに街へ
お互いに相手に似合いそうなのを着せ替えしたり色々なところに寄ったりしつつ、冬休みに思いを馳せながら楽しむ
978 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/11(月) 19:03:35.51 ID:rHvi1vfy0
ローラとヒカリのマホリオメンバーと協力してヒカリの悩みについて調べてみる
979 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/11(月) 19:44:56.05 ID:3BcISig7o
>>978
ヒカリの悩みについてというのは魅了魔法のことでしょうか
解決済みのつもりではあるのですが、この安価で間違いないですか?
間違いないならこの安価で頑張って書いてみます
980 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/11(月) 19:46:02.91 ID:3BcISig7o
それとこのスレはここで終わります
続きは次スレで

残りのレスは質問や要望などあれば書いてください
981 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/11(月) 19:47:00.73 ID:K1Uf6QDB0
>>978はヒカリとレナを読み間違えていた…
>>978は無効にしてください
982 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/11(月) 19:48:14.02 ID:K1Uf6QDB0
ID変わってるけど>>978ID:rHvi1vfy0です
983 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2019/11/11(月) 19:49:41.39 ID:3BcISig7o
>>981
承知しました
ではレナの悩みを調べるという内容で書いていきます
984 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/11(月) 20:32:59.64 ID:lLSHA5bgO
おつですー
>>1のイメージでの、胸の大きさランキングとか知りたい
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