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【安価でゆゆゆ】久遠天乃は勇者である2nd【十九輪目】
- 829 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/16(月) 22:02:43.47 ID:g1yWBVoYo
-
遅くなりましたが、少しだけ
>>828
失礼しました、その通りです
- 830 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/16(月) 22:06:25.81 ID:JWg1o9WaO
- どんまい
- 831 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/16(月) 22:30:32.53 ID:g1yWBVoYo
-
風「いや、まだ任せておいていい」
夏凜のことは、園子が落ち着けてくれたはず
なら、無茶をすことはない
そして、その状態なら、あの二人が力を合わせればある程度のことは打破できる
だったら、余計な手を入れる必要は、まだないだろう
風「………」
夏凜は負傷したが、まだそれだけ
順調というべきではないが、
敵のことを考えれば、この程度なら順調と言ってもいいだろうか
風は不安とともにため息をついて、
天乃が向かったであろう神樹様の方角を見つめる
天乃は順調だろうか
神樹様にとりこまれてしまっていないだろうか
風「大丈夫……」
言い聞かせるように呟いて、首を振る
夏凜達のことは何とか見渡せるから対応出来るが、
天乃にはできない
その分の不安が、ぬぐえなかった
- 832 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/16(月) 22:51:33.49 ID:g1yWBVoYo
-
友奈「攻撃、しなくていいのかな」
出方を待つという話にはなったが、
現状、狙われているのは夏凜だ
夏凜が一点突破で攻め込んでいるから
そのわずらわしさから、友奈たちに矛先が向けられないだけのこと
攻撃を仕掛ければ、
その存在は天の神の目に入るだろう
しかし、夏凜ばかりに任せていて良いのか
傷ついていく仲間を、そのまま見ているだけで良いのか
友奈「園ちゃんは、もう満開を使っちゃったから、精霊の加護がない」
若葉「ああ、そうだな」
友奈「若葉さん、本当に仕掛けなくていいのかな?」
若葉「………」
友奈「夏凜ちゃんは怪我してて、園ちゃんは精霊に守って貰えない。このまま狙われていたら、大変なことになりそうな気がする」
- 833 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/16(月) 23:03:03.44 ID:g1yWBVoYo
-
若葉「………」
友奈の心配にも、一理ある
園子が、守られることの戦いを経験し、
その当時の恐怖を身をもって知っているとしても
天の神の力を持っているであろう天を覆う驚異の猛攻を耐えきれるとは限らない
火の玉の一粒でさえ
生身で食らえば焼け落ちる覚悟もしなければならない
槍で防ぐ、刀で防ぐ
それが出来たとしても、身を焦がす灼熱は遮ることが出来ない
若葉「くっ」
切り札を切るか?
いや、まだ早いだろう
しかし、天を穿つほどの力は、切り札を切らなければ得られない
若葉「友奈の言う通りかもしれないな……だが、友奈は難しいだろう?」
- 834 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/16(月) 23:16:31.71 ID:g1yWBVoYo
-
友奈「!」
若葉「責めるつもりはない。頼りにもしている」
しかし、拳なのだ
西暦に生きた友奈である、高嶋友奈
彼女と同等の力を持っているならば、
神にも届く拳であることだろう
しかしながら、この状況では相討ちにも至れない
若葉「だが、ただでは撃ち落とされてしまう」
友奈「……はい」
若葉「だからと言って、満開を使うのは了承できん」
今はまだその時ではない
だからこそ、園子は夏凜を止めたし、
歌野は樹を制している
若葉「………」
かといって、夏凜と園子にすべてを委ねているのは
死にに行かせるようなものだ
1、友奈は下がってくれ。私が行く
2、攻めるぞ。友奈
3、千景の合流を待とう。それからだ
↓2
- 835 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/16(月) 23:22:00.44 ID:JWg1o9WaO
- 3
- 836 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/09/16(月) 23:28:11.64 ID:9KSRTJhZO
- 2
- 837 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/16(月) 23:30:00.89 ID:g1yWBVoYo
-
では、ここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
ダメージ判定は再開時
- 838 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/16(月) 23:42:34.71 ID:JWg1o9WaO
- 乙
ここをあえて攻めるか…
まあ夏凜ちゃんたちが危ないから致し方ないのもあるけど
- 839 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/17(火) 00:44:06.76 ID:Uo+rXAG+O
- 乙
さてどうなるかな
- 840 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/17(火) 20:31:33.26 ID:iMNRY77No
-
では少しだけ
- 841 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/17(火) 20:52:21.24 ID:NY8vH0o9O
- きてたか
- 842 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/17(火) 21:09:22.35 ID:iMNRY77No
-
若葉「………」
考える。
考えて、刀の柄を力強く握りしめる
たった一つの判断ミスが、死に直結するのが戦場だ
だからこそ慎重であるべきで、臆病であるべきで
しかしながら、吉報を待つばかりでは得られないものもあるのだ
ここでの勝利は、その得ることが出来ないものなのではないかと、若葉は思う
天乃が戻ってくるまでの時間稼ぎ
戻ってきてくれさえすれば、この戦いを終わらせて貰えるかもしれない
しかし……
それで良いのか? いや、良くないだろう
いくら天乃とはいえ、天の神を討つには相当の力を必要とするはずで
そうなれば、消耗は計り知れない
倒しきることは出来なかったとしても
可能な限りのダメージを与えなければ、精霊としてこの場に立っている意味がない
はっきり言って、役立たずだ
若葉「攻めるぞ、友奈」
- 843 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/17(火) 21:29:31.99 ID:iMNRY77No
-
若葉「友奈の拳が届くように援護するから、迷わず突っ切ってくれ」
友奈「千景さんを待たなくて大丈夫なのかな?」
若葉「可能なら待ちたいが、そんな猶予がないかもしれない」
迷って失敗するくらいなら
攻勢に出て失敗したほうがまだマシだろう
ここで手を出さなければ、夏凜達が狙われる可能性が高い
そして、夏凜達に再度攻撃が降り注げば
次は、もう無事では済まないかもしれないのだ
たとえ傷つけられるほどの力がなかったとしても
少しでも気を引ければ、それで十分だ
若葉「……もし、不安なら下がっていてくれていい」
友奈「そんなことっ」
若葉「これはあくまで牽制なんだ。友奈が無理をする必要はない」
友奈「ううん、行く!」
- 844 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/17(火) 21:56:11.64 ID:iMNRY77No
-
あとで合流する千景には何か言われてしまうかもしれないけれど、
攻めなくていいのかと切り出したのは自分だ
若葉は頼りになるけれど、
だからこそ、一人で無理させてしまうわけにはいかない
精霊だから、多少のダメージならば生身である友奈たちよりは被害が少ないだろう
しかし、力を喪えば失うほど若葉達精霊の存在は危ういものとなっていき
消滅も覚悟しなければならなくなる
決して、ノーリスクというわけではないのだ
友奈「若葉さんは援護をお願いします」
若葉「……行けるのか?」
友奈「大丈夫、です」
怖くないと言えば嘘だけれど
でも、もっと怖いものがある
もっと恐ろしかったことがある
友奈「はぁ……ふぅ……」
右手を、左手を
交互に拳を作っては解き、
だんだんと込める力を強くして、おもむろに力を抜き……深々と息を吐く
右半身をそのままに、左足を前へと出す
力を乗せるのではなく、体重をかけて蹴りだすための勢いをつける
友奈「行きます!」
そして――信頼を胸に、突っ込む
- 845 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/17(火) 22:01:26.52 ID:iMNRY77No
-
若葉→???? 命中判定↓1 01〜95 撃ち落とし 85〜95 ぞろ目CRT
友奈→???? 命中判定↓2 06〜00 撃ち落とし 75〜85 ぞろ目、11〜20 CRT
- 846 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/17(火) 22:02:24.36 ID:NY8vH0o9O
- あ
- 847 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/17(火) 22:03:26.72 ID:N5gW6OTO0
- あ
- 848 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/17(火) 22:16:18.29 ID:iMNRY77No
-
ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
1215ダメージ、750ダメージ
合計1965ダメージ
- 849 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/17(火) 22:29:34.42 ID:NY8vH0o9O
- 乙
夏凜ちゃんのも含めれば3000超えのダメージか…
これで天の神にどの程度通用してるのか気になるところだな
- 850 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/18(水) 00:07:08.18 ID:Wp/wxnXjO
- 乙
珍しい組み合わせだけどこのコンビもなかなかいいな
- 851 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/18(水) 22:03:25.01 ID:yybVhOX9o
-
では少しだけ
- 852 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/18(水) 22:09:08.53 ID:biCGXRrtO
- あいよー
- 853 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/18(水) 22:21:51.35 ID:yybVhOX9o
-
真っ先に飛び出していく友奈を追うように、若葉も駆け出す
友奈を援護するなら前にいたほうが良いが、
友奈とて、ただ守られるだけのか弱い少女ではない
直撃するようなものであれば身を挺して庇う心持ではあるが
そうでなければ任せておいた方が安全だろうと、その背を見て思う
若葉「来るぞ!」
友奈「!」
空が、禍々しく染まっていく
夕暮れのようにも見える赤色
しかし、曇天の中のひび割れた血の色は
どことなく不気味な雰囲気を帯びて――無数の火の玉を産み落とす
友奈「っ!」
若葉「っは――はぁッ!」
友奈の前に進み出て、一閃
降りかかる火の粉を切り開いた隙間から、友奈が飛び出していく
友奈「まだ……まだ、もう少し!」
- 854 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/18(水) 22:43:14.27 ID:yybVhOX9o
-
火の玉を潜り抜け、樹海に着地
背後の爆風を受けて、わずかに足元が揺らぐ
侵略を受け、枯れていく樹海の痛々しさが目に映る
友奈「………」
時間をかければかけるほど
樹海は飲み込まれ、街への被害は大きなものとなっていく
友奈「っ」
歯噛みする
踏み切った足が、樹海を抉る
傷ついているとはいえ、さらに傷つけて行ってしまうことに、友奈は躊躇いを持たない
自分たちの我儘か、世界の命運か
その考えるまでもない天秤を弾き飛ばして、我儘を貫き通すと決めたのだ
友奈「ここじゃない……もっと、もっとっ!」
樹海の形状、天の神動き、降り注ぐ火の玉の流れ
一つとして見逃すことがないように、
ただ、足だけは止まらないようにと動き続ける
左と同時に右を見て、下を見ずに前を向き上を睨む
若葉と友奈を狙う火の玉が、若葉へと傾いていく
樹海に潜る友奈の一方、若葉がその上を駆け抜けていくからだろう
どちらを狙うべきかは明白で
だからこそ、当たり前に風向きは変わる
友奈「ここだっ!」
その僅かな流れを、友奈は掴むと決めた
- 855 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/18(水) 23:07:25.74 ID:yybVhOX9o
-
若葉へと集まっていた火の玉が爆発した直後、
樹海に潜っていた友奈が、飛び出していく
若葉さんなら大丈夫
そう信じ、横に置き去りにしていく戦友の姿に振り向くことなく突き進む
友奈「ぐっ」
拳を固く、固く作りこむ
想いを抱くと言うならば、この手に握るのは何だろうか
勝利は違う
これはそう、ただの願いだ
道を切り開いてくれた若葉、共に戦う勇者部のみんな
そして、戦いを委ねてくれた、天乃の願い
我儘な拳には、かつての英霊たちの力は宿っていないかもしれない
今を生きる人々の心の中にある希望は、力を与えてはくれないかもしれない
それでも。
そのすべてを背負う覚悟を決めた拳は
たった一人の少女の力というには大きすぎるものが、秘められている
友奈「てぇぇぇぇあぁぁぁぁぁぁぁっ!」
一度、二度
火の玉が体をかすめていくが、友奈はものともせずに突き進んでいく
友奈「勇者ぁっ……パーンチッ!」
そして――穿つ
決死の一撃は天の神を貫き、抑え込むべき力を解放する
若葉「よくやった! 追撃は任せろッ!」
- 856 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/18(水) 23:09:54.88 ID:yybVhOX9o
-
では途中ですがここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
若葉の攻撃、天の神の範囲攻撃、3ターン目
- 857 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/18(水) 23:14:00.38 ID:Wp/wxnXjO
- 乙
渾身の一撃!
- 858 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/18(水) 23:19:42.68 ID:biCGXRrtO
- 乙
凄い重みのある拳だ…!
友奈ちゃんも色々辛いことを乗り越えてきたもんな
- 859 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/19(木) 02:38:54.92 ID:RmTKxn/jO
- 乙
や、やったか!?
冗談はさておいて無茶だとは思うけど熱い展開だな
これが戦いの口火を切ってどう戦況に影響するか楽しみ
- 860 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/19(木) 22:33:14.72 ID:UbpuX/wMo
-
すみませんが本日はお休みとさせていただきます
出来れば明日、通常時間から
- 861 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/19(木) 22:35:41.40 ID:hIAT0nUyO
- 了解、乙ですー
- 862 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/20(金) 22:26:29.19 ID:tY6gMs4ko
-
遅くなりましたが、少しだけ
若葉の戦闘部分
安価を出すところは明日になるかと思います
- 863 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/20(金) 22:30:42.07 ID:cqISjWW4O
- おk
- 864 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/21(土) 00:02:27.56 ID:rj29o3N4O
- 疲れてる?
- 865 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/21(土) 00:03:00.81 ID:HxY5gT3Wo
-
友奈の一撃は、しっかりと天を貫いた
赤黒く変色した空、中心部の瞳のような蠢く何か
そこに変化は見られないが
友奈の拳は確かに届き、一瞬とはいえ雲を割いたのだ
若葉「……動揺は、してないだろうな」
人間の思わぬ抵抗に業を煮やすことこそあるだろうけれど、
友奈の思いに驚くなんてことは、きっと。
若葉「決めるには、遠いな」
若葉が最も得意とする居合は、
敵が空にいては、やすやすと放つことは出来ない
一閃、切り込むことが出来たとしても、
非常に弱い力でしかないだろう
若葉「だが、それでも出来ることはある」
何より、友奈に続かなければいけない
友奈の一度きりの攻撃で終わらせてはいけない
若葉「神に届く刃であると、自負はないが」
届かせる。何が何でも
- 866 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/21(土) 00:23:11.95 ID:HxY5gT3Wo
-
友奈の攻撃を受けてか、
寄せ付けまいとする猛火は勢いを増していく
背後での爆発、吹きつける熱風は
精霊としての力、身に纏う装束
それすらも関係なく熱し、肌を焼く
ひりひりと、痛む
刀を握る手が震えるのを感じ、鞘へと納めて樹海の陰に潜んで、深呼吸
若葉「………」
獅子座などが行ってきていた、追尾性能を兼ね備えた攻撃だろう
樹海の根が阻んでくれてはいるが、
天の神の化身が降らせる火の雨は、的確に若葉は友奈たちを狙っている
隠れていては、じり貧だ
それどころか、被害は増す一方だ
この戦いに勝利して、結果、半数以上の死人が出たなどと言われては幸せなど、得られるものではない
- 867 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/21(土) 00:36:24.42 ID:HxY5gT3Wo
-
夏凜に及ばなくとも抜き身刀での戦闘の心得もある
むしろ、今でこそ星屑と呼ばれる有象無象との戦いにおいて、
常に居合で切り伏せていたことなど数えるほどにもない
それでも、空の敵、居合の届かぬ専門外
向こうから向かってきていた星屑と違い、
天の神の化身は、その場から降りることなく大地を喰らい、木々を焼く
自らが神であることの証明のように
それが、あたかも神罰であると説くように
若葉「大天狗の力を使えば、容易ではあるが……」
それはまだ早計だろうと、若葉は目を閉じる
耳をすませば、炸裂する爆発音
友奈の駆けまわる足音、乱れる呼吸音
吹き飛ばされる音はしていないから、まだ無事だ
ゆっくり、柄に手のひらを置く
存外に籠る力の重みが、鞘に添えられた左手にのしかかる
若葉「……そうじゃないだろう? 乃木若葉」
- 868 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/21(土) 00:45:40.85 ID:HxY5gT3Wo
-
確かに、背負うものは大きい
今この手に乗っている重みなんて軽いと思えるほど、多くの命を委ねられている
しかし、だからこそ。
この手は軽くなければならない
命がかかっている、未来を担っている
しかし、それが枷であってはならない
捉えるべきなのは己の足ではなく、今まさに遠ざからんとする未来
あるいは、消え去ってしまった過去
三百年もの間囚われている、人々が生きていた世界
握るのは刀ではない
切り開くのは敵ではない
若葉「全ては、儚くも貴き未来だ」
神に届く刃であるなど、傲慢だ
そんなものでなくともいい
天を穿ち、覆いかぶさる雲を晴らす一刀でなくたっていい
ただその瞬きが、戦場を駆ける友の導となればいい
- 869 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/21(土) 01:09:33.48 ID:HxY5gT3Wo
-
若葉「……ふぅ」
体の力が、抜けていく
右足が滑るように前へと流れ、
引き摺られていく重心によって、前かがみに近い形へとスタイルは変移する
研ぎ澄まされた耳に、外界の音は聞こえない
跳ねるように大きな鼓動は子守唄のように安らかに
乱れ気味だった呼吸は、深々と広く
閉じた瞼の裏に、敵が見える
若葉「………」
すでに散り、誇れる英雄譚などないが
未来に悔いを遺す愚かな先祖ではあるが
今一度、この手が握ることのできるものがあるならば。
若葉「逃す道理はない……そうだろう?」
若葉は微笑む
たった一度、たった一瞬
されど、それこそが、神にも阻めぬ人の希望だ
若葉「ひなたッ!」
かつて、己を支え続けてくれた勇者足りえる親友の笑みを胸に
若葉は精霊の力を用いて天の神の化身のもとへとその身を現し――晴れることのない空を、割いた
- 870 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/21(土) 01:15:58.41 ID:HxY5gT3Wo
-
ではここまでとさせていただきます
明日は出来れば少し早い時間から
- 871 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/21(土) 05:43:06.43 ID:OMT3tAbfO
- 乙
この戦闘は若葉たち西暦組のリベンジ戦でもあるな
- 872 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/21(土) 08:04:05.56 ID:RjKkREzzO
- 乙
若葉も色々なものを背負ってここまできたからな…
絶対勝って帰って来てほしい
- 873 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/22(日) 20:08:24.94 ID:/GD1ahjOo
-
遅くなりましたが、少しだけ
- 874 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/22(日) 20:11:55.92 ID:qzpNSUokO
- よっしゃ
- 875 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/22(日) 21:05:42.48 ID:/GD1ahjOo
-
千景「乃木さん……貴女という人は」
天を穿つ勇者の輝きは蒼く
しかし、純然たる想いゆえに、それは澄んだ青色よりも美しい
みんなの目に、あれは映っただろうか
きっと映ったはずだと、千景は断ずる
あまりにも強大で、凶悪で、抗うことに畏怖を覚える存在
しかしながら、それに届くだけの力がここにはあるのだと、若葉は見せてくれたのだ
千景「やっぱり、貴女は私達のリーダーよ」
西暦時代の勇者
そのみんなを引っ張り上げてくれていた
自分が憧れ、嫉妬し、過ちを犯してしまった相手
千景「ほんと、本当に……貴女と陽乃さんを信じるべきだった」
あの頃、もしも信じられていれば
頼ることが出来ていれば
きっと、もっと違うことが出来た
もっと良い過去があり、良い未来があったはずだ
千景「けれど、だからこそ本当の勇者たちに会えたのなら……悪くはなかったのかもしれないわ」
- 876 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/22(日) 21:21:15.66 ID:/GD1ahjOo
-
千景「私は……」
入り組んだ樹海
上に出れば、敵の集中砲火
選ぶべきは前者だが、そのせいで急いでも、数分はかかる
単独行動となっているのは自分と風だ
大剣を持っている風は、
遠距離攻撃専門の東郷と、
中遠距離であり、盾としても活躍できる球子の手前の防衛ラインとして孤立している
あの大きな剣がどれだけの攻撃を阻めるのかは分からないが、
侵攻も阻めるとは思えない
当初は、若葉と友奈に合流する予定だったけれど
風と合流して、一緒に攻撃に回る方がいいかもしれない
ただ、自分たちの攻撃がどれだけ通じているのか分からないと言うのが、問題だ
- 877 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/22(日) 21:43:32.70 ID:/GD1ahjOo
-
真正面から切り込んだ夏凜
左翼から殴りこんだ友奈と、若葉
それぞれの一撃一撃は、バーテックスを屠るだけの力がある
にもかかわらず、打ち抜かれた雲も
切り開かれた空も、元通りになっている
目に見えるダメージが一瞬というのは中々に、疲弊する
まるで終わりが見えないからだ
だからこそ、風と一緒に切り込むべきではと思うわけで。
千景「私……ううん、久遠さんの力がどれだけ通用するか」
神々をも殺せる穢れの力
果たして、それがあの神にも通用するのかどうか
自らの手に収まる大鎌を握りしめながら、考える
そもそも、本当にあそこに本体はあるのだろうか?
千景が使うことのできる七人ミサキのように
分身がそこにいるだけで、攻撃は全く通っていないのかもしれない
千景「乃木さんの力を無駄だとは言いたくないけれど……」
合流は止めて、真正面から切り込んで様子を見るべきだろうか?
1、若葉達に合流
2、風を呼んで合流する
3、真正面から切り込む
↓2
- 878 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/22(日) 21:49:12.18 ID:qzpNSUokO
- 2
- 879 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/22(日) 21:51:19.67 ID:23v4rGcz0
- 2
- 880 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/22(日) 22:42:08.71 ID:/GD1ahjOo
-
千景「犬吠埼さんを呼んだほうがよさそうね」
後方で下がっている分には問題ないが、
前に出ると言うなら話は別だ
団体行動も過ぎればいい的になってしまうが
単独行動は厳しいだろう
風『千景?』
電話をかけると、
戦闘中とは思えないほどに早く、風が出た
レスポンスが早いのは悪くないけど、と
少し思いつつ、言葉を選ぶ
千景「犬吠埼さん。貴女の力を借りたいわ」
風『あたし? どうしたらいい?』
千景「リーダーなのに、悩まないの?」
風『ここにいてもできることは少ない。なら、必要なところに力を貸すわ』
千景「……私も前に出たい。犬吠埼さん、一緒に来て」
風『りょーかい。一人で行くかと思った』
千景「乃木さんは大丈夫。貴女も、あれを見て思ったでしょ?」
風『そうねぇ。少し待ってて、すぐに行く』
千景「待ってるわ」
- 881 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/22(日) 23:17:51.35 ID:/GD1ahjOo
-
千景「これで――っ!」
千景は風を待つが、天の神が合流を待つわけではない
濁り切った空が割れ、禍々しい赤色がより濃くなっていく
降り注いでいた赤い光に、白さが混じる
千景「あれは……」
丸みを帯びた白い体
大きく開いた口のように、仰々しく並ぶ歯が見える
それは紛れもなく、星屑だった
千景「乃木さん! 結城さんッ!」
二人は気付いているだろうか
二人は間に合うだろうか
爆裂する火の玉ではなく、質量のある赤白い悪夢に
天乃の力ゆえの精霊の繋がりを持って、若葉に警告を告げる
千景「お願い……喰われないで」
精霊による障壁が薄い
それはつまり――四肢も頭も喰われる可能性があると言うことだ
- 882 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/22(日) 23:25:21.24 ID:/GD1ahjOo
-
????→友奈 命中判定↓1 01〜85 ぞろ目CRT(精霊ゲージ消費大)
????→若葉 命中判定↓2 01〜70 切り払い 01〜10 ぞろ目CRT
- 883 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/22(日) 23:27:33.17 ID:qzpNSUokO
- たのむ
- 884 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/22(日) 23:29:08.69 ID:23v4rGcz0
- あ
- 885 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/22(日) 23:52:59.09 ID:/GD1ahjOo
-
ではここまでとさせていただきます
明日は出来れば早い時間から
ダメージ計算は再開時
- 886 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/22(日) 23:56:55.13 ID:qzpNSUokO
- 乙
うーむ避けられないな…クリティカル出ないだけマシと見るべきか
ダメージ次第じゃいよいよ満開の出番がきそう
- 887 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/23(月) 00:28:24.07 ID:S8UradAOO
- 乙
若葉惜しかったな
あとちょっとで避けれたのに
- 888 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/23(月) 20:47:06.15 ID:tV+zyd8Ko
-
遅くなりましたが、少しだけ
- 889 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/23(月) 20:54:14.30 ID:d7pK/5uWO
- かもん
- 890 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/23(月) 21:03:02.57 ID:tV+zyd8Ko
-
友奈に241ダメージ
若葉に252ダメージ
- 891 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/23(月) 21:31:29.26 ID:tV+zyd8Ko
-
千景から緊急の警告を受けてすぐに空を見上げた若葉は
即座に、声を張り上げた
若葉「友奈、頭上だ!」
友奈「!」
降り注ぐ紅い光には、
さっきまでとは段違いに不気味な力が込められている
まだ天高く、熱量もあって歪んで見えるそこには
確かに、かつての敵がいるように感じた
白い体、大きな口
建物を容易く破壊し、生きたまま人を喰らう異形
かつてバーテックスと呼ばれ、若葉達が散々苦しめられた悪夢
西暦時代とさほど変わらない状態な今、
友奈たちの体が食いちぎら羅れてしまう可能性がある。と
千景と同じ危惧していた若葉は
最悪、自分の身を犠牲にしてでもと、考える
精霊である若葉は、力を著しく消費するという欠点こそあれ
欠損した体の部位を治すことが出来る
だが、友奈たちはそれが出来ない
若葉「樹海に潜れ! 殿は私が務める!」
- 892 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/23(月) 21:50:46.92 ID:tV+zyd8Ko
-
友奈「若葉さんも一緒に来てください!」
若葉「な゛――」
友奈「ここで若葉さんを失うわけにはいかないんです!」
横を抜けていく友奈に腕を掴まれ、そのまま樹海へと引っ張り込まれた若葉は
二度三度躓きながらなんとか立て直す
友奈に引っ張られながらだと、足並み揃えるのが難しいが
それでも十分な速度はあったのだろう
入り口とした樹海の根に、次から次へと衝突して神の肉片がいくつも飛び散っていく
若葉「友奈、手を放せ!」
友奈「でもっ」
若葉「消えるつもりはないが、このままでは共倒れだ」
友奈「………」
その蹂躙がこじ開けた隙間から、十数匹の化け物が入り込む
遮る根に躊躇なく衝突し、道を喰らいつくして、
後続が追いかけてくる
過去に学んだ大和魂とでもほざくつもりかと、
若葉は歯を食いしばって、友奈に目を向けた
若葉「友奈、生き残るんだろう?」
友奈「……分かりました。二手に分かれます!」
- 893 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/23(月) 22:32:47.24 ID:tV+zyd8Ko
-
手を放され、つんのめった勢いをそのまま借りてさらに下へと転がり落ちる
友奈はそのまま直進し、さらに入り組んだ場所へと入り込んでいく
それを追うのに十数匹、若葉の側にも十数匹
どちらも逃がす気はないと言う貪欲な殺意を感じて、
若葉は思わず、笑みを浮かべる
若葉「それだけ私達が目に余るか、天の神!」
牙を剥き、剣を立て、あまつさえ傷をつけた愚か者ども
目に余ると言う言葉では足らないほどの、罪人
若葉「逃げ切る術は――っ!」
上での爆発に続き、友奈が逃げて行った方でも爆発が起こった瞬間、
枯れ始めていた樹海の根が砕け、バラバラと降り注ぐ
砕けてこまごまとしていても、重量のある根に潰されればただでは済まない
若葉「くっ!」
背後に迫る灼熱に包まれた星屑、頭上から降り注いでくる樹海の根
走り、滑り、身を翻し、転がり込んで回避していく
だが――
友奈「きゃぁぁぁぁぁっ!」
ひと際大きな爆発と、友奈の悲鳴
そのゆれに躓き、浮いた体
残った右足に樹海の根が叩き込まれ、
伸びた滞空時間を狙ったかのように星屑が突っ込み――大爆発を起こした
- 894 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/23(月) 22:36:42.29 ID:tV+zyd8Ko
-
では、途中ですがここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
- 895 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/23(月) 22:46:10.83 ID:d7pK/5uWO
- 乙
世の中そんなに甘くないシビアさがゆゆゆらしいが…
体力がそこまで高くない友奈ちゃんにとってはかなり痛手になりそう
- 896 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/23(月) 23:30:03.13 ID:S8UradAOO
- 乙
友奈ー!
大丈夫かこれ
- 897 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2019/09/24(火) 00:13:37.87 ID:EWkx9B8f0
- 乙み
- 898 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/24(火) 21:47:45.63 ID:NmV3YzoQo
-
では少しだけ
- 899 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/24(火) 21:48:31.53 ID:Kklhq28rO
- よしきた
- 900 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/24(火) 22:27:12.83 ID:NmV3YzoQo
-
友奈「げほっけほっ……っあぁっ!」
木片に埋もれた左足を引きずり出して、
庇いきれなかった肌の引き裂かれるような痛みに呻く
星屑の爆発こそ防ぐことが出来たが、
吹きつけた爆風、根への衝突と砕けた木片の雪崩までは防ぎきることが出来なかった
勇者としての立派な装束の一部は破けてどこかへと消滅し、
薄桃色に、生々しい赤が染み込む
友奈「ぅ……あぁ……あっ」
たった一度の爆発だった
それでも、
樹海の根への衝突、揺さぶられた内臓、潰れかけた左足
どこかの骨が折れたかもしれない
友奈「痛い、苦しい……かふっぁっ……はっ……はっ」
息苦しい、足も痛い
体育座りに引っ張り込むだけでも、猛烈な痛みと熱を感じる
- 901 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/24(火) 22:41:46.03 ID:NmV3YzoQo
-
口元から、血が流れる
ぶつかったときに口の中を傷つけたわけではないのだと、喉奥の痛みが訴える
肺か、胃か、心臓か
内臓のどこかが傷つき、咳き込んだ時に逆流してきてしまったのだろう
上を向くと、胸やけのような不快感が、喉を下っていく
友奈「これが、生身で戦うってことなんだ」
覚悟をしていた
けれど、していたつもりだったのだ
今までも生身と言えば生身だったが
絶対に死ぬことはない、確実な精霊の加護が常にあった
それが無くなって、ようやく、本当の戦いに身を投じたのだ
ただの爆発、されど爆発
直撃ではなくとも、それに吹き飛ばされたと言うだけで
気を失ってしまいそうな痛みに襲われている
友奈「けほっ……けほっ」
血の味しかしない、口の中
動こうとする意志とは裏腹に、動きそうにない体
ぶつかった根を支えにしながら、何とか立ち上がる
- 902 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/24(火) 23:01:36.54 ID:NmV3YzoQo
-
友奈「……足は」
すり足気味に前に出すと
ズキズキとした痛みを感じ、思わず顔を顰める
根性で走ることは出来るだろうけれど
少し気を抜けば途端に崩れ落ちてしまいそうなほどに、余裕がない
友奈「捻挫、じゃ……ないよね」
崩れた樹海の根に巻き込まれた左足
足首の部分が赤く腫れあがっていて、普通じゃないのは一目瞭然だった
友奈「勇者の回復力でも、すぐには無理かな……」
ここにいることは、天の神には筒抜けだろう
だからと言って、逃げ切れるほどの力があるとは思えない
友奈「若葉さんは、逃げ切れたかな?」
別れた方向でも爆発を感じた
若葉の悲鳴は聞こえなかったが、
聞き取るだけの余裕がなかったと思っていたほうが良いだろう。と、友奈は目を閉じる
- 903 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/24(火) 23:20:18.63 ID:NmV3YzoQo
-
友奈「痛いけど、苦しいけど。でも、ここで折れるわけにはいかない」
まだまだ戦いは続く
一人減ればその分の負担がみんなに向かう
そして、その負担に耐えかねた誰かが脱落して、
より大きな負担がみんなに襲い掛かることになるだろう
友奈「少しだけ、少しだけ」
本来縋るべき神様は、もはや敵だ
ゆえに神様ではなく
最も憧れ、最も信じ、最も頼れる背中に祈る
友奈「少しだけ、力を貸して下さい」
袖を唇に当て、血を拭う
その反動だけで体はふらついて、立ち塞がる根に、背中を預ける
友奈「無理はしないから。させたくないから……だから、少しだけ」
体に流れる天乃の力
そこに、その存在をはっきりと感じて。
友奈「もう――少しだけっ!」
傷ついた左足でしっかりと、踏みしめる
痛みはある。けれど、歩みを止めるほどではない
- 904 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/24(火) 23:20:53.75 ID:NmV3YzoQo
-
ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
明日は3ターン目、夏凜
- 905 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/24(火) 23:32:50.85 ID:Kklhq28rO
- 乙
夏凜ちゃんの時と同じく負傷の描写が痛々しいな…
久遠さんが見てたら精神ゴリゴリ削られそうだ
- 906 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/24(火) 23:47:38.33 ID:ymmSmAhcO
- 乙
ダメージいっぱい食らったら欠損判定とかありそうで怖いな
まあ生きて帰ってきてさえくれれば充分なんだけど
- 907 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/26(木) 22:40:10.51 ID:2A+cehxFO
- 今日も休載?
- 908 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/26(木) 23:18:28.38 ID:YKn6CiQmo
-
遅くなりましたが、少しだけ
時間も時間なので
安価を出すところは明日にするかと思います
- 909 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/26(木) 23:49:07.79 ID:YKn6CiQmo
-
東郷「友奈ちゃんのところ……」
空を埋め尽くす光
それによる爆発音は、後方に控えている東郷たちのところにまで轟いていた
しかし、
その分を消耗したかのように
二人から感じる天乃の力が極端に減少したのだ
若葉の力による輝き
その少し前に、友奈の力と思われる―東郷は確信しているが―光が一瞬見えた
つまり、タイミング的に力を用いての攻撃を行ったわけではないだろう。と
東郷は推測し、顔を顰める
攻撃のタイミングではないということは、攻撃をされたタイミングだからだ
もちろん、
東郷の目にも見えた猛攻からして、それを否定できるとは思えなかったが
その場合の力の減少を、東郷はあまり考えたくはなかった
- 910 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/27(金) 00:06:20.52 ID:ES/zuwQAo
-
攻撃での力の消費ならば、
それを力として正しく使ったからということになるが、
受け身での消費ならば、怪我をしたことになる
消耗が激しければ激しいほど、大怪我だ
夏凜も若葉も友奈も
致命傷と言えるほどのダメージではなかったはずだ
それでも、生身での戦いである以上
相応の怪我を負うことになっただろうし
その分のペナルティを抱えることになってしまったかもしれない
東郷「……少し、頑張れば」
東郷は満開こそ使えないが
園子と同じように、生身での戦いの経験がある
そして、友奈たちと違って
遠距離での攻撃を主としている
少しだけなら接近しても、友奈たち程の危険はないかもしれない
- 911 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/27(金) 00:24:59.23 ID:ES/zuwQAo
-
しかし、天の神の化身が
曲がりなりにも天の名を冠し、神の力を持っているのであれば
対象がどこにいようと関係なく
無差別に攻撃できるかもしれない
東郷「我が身可愛さ……なんて、ことはないけれど」
天乃の願いもあって、
身を切り捨てるなんてことをするつもりは毛頭ない
だが、かといって
ここで何もしない、ただ見ているだけというのはもどかしい
しかし、最終的な防衛ラインに穴をあけるようなことをして良いのだろうかとも思う
なにより、進んで危険な前衛を担ってくれているみんなを信じずに
後衛であるはずの自分が出るべきなのだろうか
東郷「夏凜ちゃん、若葉さん、友奈ちゃん……」
みんな、傷を負った
そのことを一番気にしているのは、同じく前衛として出ている樹達ではないだろうか
仲間たちが傷ついていく中、自分たちが無傷なのだから
東郷「焦らないで、樹ちゃん」
そうつぶやき、東郷は思わず笑みを浮かべた
- 912 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/27(金) 00:41:04.88 ID:ES/zuwQAo
-
天乃が酷く傷つけられ続けてしまうこの世界
天乃が失われる可能性があった
そんな未来しか残されていないのかもしれないと悩み
もしもそれしかないのならば、
そんな世界など終わらせてしまおうと考えさえもした
東郷「だけど」
だけど、樹はそれは諦めただけだと言った
もっとできることがあるはずだと
友奈も、風も、夏凜も
誰も諦めることがないのだと、はっきり言って見せた
そんな、犬吠埼樹が先走ってしまうことなどあるのだろうか
東郷「ない……わね。ないわ。樹ちゃんだもの」
あの子がそんな弱い心であるはずがない
東郷はそう信じ、自らの武器をしっかりと構える
東郷「樹先輩……そっちは任せるわ」
自分のやるべきこと
やれることを最大限に、確実に
そうしなければならないのが、この戦いなのだ
- 913 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/27(金) 00:45:22.43 ID:ES/zuwQAo
-
ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
- 914 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/27(金) 02:21:58.87 ID:WCDg2sgcO
- 乙
東郷さん結構冷静だなあ
- 915 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/27(金) 06:55:38.25 ID:+WMcvCuRO
- 乙
友奈負傷で少し心配だったけどここは冷静な判断をしたか
まだ心に余裕のある東郷さんが頼もしく見えるな
- 916 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/28(土) 20:50:33.00 ID:n26uTMwUo
-
遅くなりましたが、少しだけ
- 917 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/28(土) 20:51:29.01 ID:i5VPG6+TO
- やったぜ
- 918 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/28(土) 21:52:08.84 ID:n26uTMwUo
-
夏凜「友奈も若葉も生きてる」
東郷と同じように、力の減少を感じとった夏凜は
それが完全に消滅していないことに安堵する
天乃の力が完全に消失してしまったとしても、
それが死んでしまったということにはならないが、
その確率は非常に高まってくる
園子「本当は天の神の力に対抗するための力だったんだけどね」
夏凜「良い副産物だったわね」
しかし、
勇者部の中では、樹だけがその恩恵を受けられていない
天の神の呪いもそうだが、
どれだけのダメージを受けているのかというのを、感じ取ることができないのは
聊か、不安を覚えてしまう
それを感じてか、園子は眉をひそめたが、
夏凜は軽く手を振る
夏凜「分かってる。向こうには歌野がいるんでしょ?」
なら大丈夫だと、頷く
不安はあるが、心配は要らないだろう
なにせ、西暦の勇者である白鳥歌野が、いるのだから
- 919 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/28(土) 22:41:59.56 ID:n26uTMwUo
-
夏凜「園子、天乃が戻るまでどのくらいか推測できない?」
園子「すぐに戻ってくることが出来るような状態じゃないことだけは……確かだよ」
天乃が神婚を請け負うという話になった時とはまるで違うコンディション
あの状態では、神樹様にたどり着くだけで相当な消耗をすることになるし、
対話もすんなりとは、行えないだろう
最悪、数時間は天の神の化身と戦い続けなければならない
園子「………」
夏凜「その顔……簡単じゃなさそうだけど」
園子「数時間は覚悟した方がいいかもしれない」
夏凜「……まぁ、そうだろうとは思ったわ」
あんな化け物と数時間戦う必要があるというのも大げさではなく、
攻撃をしてもダメージが蓄積されている様子の全くないアレは、倒す方法などないのかもしれないとさえ、思えてしまうからだ
もしもそうなら、この戦いは耐久戦になる
そうなれば、数時間でも数十時間でも
自分たち以外の何かによる介入がなければ、終わることはない
夏凜「やれること、やるべき。か」
園子「にぼっしーそれは、まだ早いよ」
夏凜「一瞬でしかない輝き。だとしても、それが無意味とは限らないわよ」
- 920 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/28(土) 23:28:29.60 ID:n26uTMwUo
-
園子「無意味なんて言わないけど、それはまだ早いと思う」
夏凜「………」
園子「ゆーゆも、ご先祖さまも頑張ってる」
樹も、歌野も
千景も、そこに近づいている風も
その後ろに控えてくれている東郷と球子も
東郷なんかは、隣人として、親友として、
友奈にも相当入れ込んでいる
その東郷が、怒り任せに突っ込んでこない事からしても、ただ、戦いに対して頑張っているだけではないというのは、明白だろう
園子「にぼっしーは、天さんのいない私達にとっては切り札も同然。よく考えて」
夏凜「それでも、満開を使うべきだって言ったら?」
園子「その時は……仕方がない。かも」
園子としては早いと思うが
それが最善というのなら、最善かもしれない
夏凜が言ったように、
若葉が見せてくれたように
例え一瞬の輝きであろうと、それが無意味なことなどはないのだから
正直なところ、
ちまちまとした攻撃だけではどうにもならない可能性が高い
であれば、今もまだ力を残している皆もそれを使う必要があるかもしれない
園子「カモカモカモ。カルガモ大行進だねぇ」
嫌な意味で、可能性は無限大だ
1、満開
2、攻撃(威力700)
3、精神(必中・熱血・根性)
4、出方を待つ
↓2
- 921 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/28(土) 23:29:40.05 ID:wUoA/OBrO
- 2
- 922 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/28(土) 23:29:57.66 ID:wcfkJKUCO
- 4
- 923 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/28(土) 23:50:00.35 ID:n26uTMwUo
-
ではここまでとさせていただきます
明日は出来れば、お昼ごろから
- 924 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/28(土) 23:51:52.80 ID:wUoA/OBrO
- 乙
長期戦必至か
久遠さんがどうなってるのか気になるな
- 925 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/28(土) 23:58:32.49 ID:wcfkJKUCO
- 乙
久遠さんまだ神樹様のところにたどり着いてない可能性もあるのか…
普通の攻撃で倒せそうにない以上、できるだけ時間稼ぎして本当に危なくなったら満開だな
- 926 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/29(日) 17:09:29.33 ID:MXHmHzZPo
-
遅くなりましたが、少しずつ
- 927 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/29(日) 17:15:39.05 ID:OLPz9q4hO
- かもーん
- 928 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/29(日) 18:25:13.34 ID:MXHmHzZPo
-
夏凜「園子、相手の動きを待ちましょ」
園子「天の神が迎撃してくるだけだから?」
夏凜「それもあるけど、むやみに攻撃して余計に被害の出る攻撃でもされたらたまらないからよ」
今のところ、
被害が出ているのは攻撃したメンバーだけだ
最初は夏凜、次は友奈と若葉
園子も言った通り、天の神は今のところ攻撃してきた相手に対し、
その一帯を巻き込む攻撃をするのみに徹している
もちろん、神様である天の神の力がその程度なわけがない
あえて使っていないだけだろう
夏凜はそう考え、ぐっとこらえて息を吐く
夏凜「友奈達が攻撃した後、私達を巻き込んでもおかしくなかったのに、しなかった」
園子「ただ手加減してくれてるだけだって思う?」
夏凜「思えない」
園子「それに、出方を見るだけだったらゆーゆ達がもう一度狙われる可能性もあるよ」
夏凜「だからって、下手に手出しは出来ないわ」
夏凜にはまだ加護があるが、園子にはない
その状態での戦闘経験があると言っても、安易に巻き込むことは避けたい
- 929 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/29(日) 18:47:00.77 ID:MXHmHzZPo
-
夏凜「満開でも使って、一気に攻めたいって気持ちはある。友奈達が危ないから何とかしたいって思いもする」
けれど、圧倒的に手が足りないのだ
満開で天の神の気を引くことに成功しても
それを凌ぎきるだけの力がなければ、友奈を助けた意味がなくなる
友奈を助けられても、自分が犠牲になればそれで終わりだ
散々、天乃に言ってきた周りが助かれば自分がどうなってもいいの典型的なパターン
夏凜「………」
園子「私に何かできることある?」
目を向ければ、園子は力強く見返してくる
勇者らしいたたずまいで、そばにいてくれている
きっと、満開を使って気を引くことになっても
園子が守ってくれるだろう
だけど、だからこそ駄目なのだ
慣れているからという理由で真っ先に満開を使った園子は、
夏凜からしてみれば、天乃に近い危うい人間だと言わざるを得ない
あの場では仕方がないことだったけれど
でも、そう考えざるを得ないのは
自分が勇者でいられるのは、三ノ輪銀という先駆者がいたからこそだと分かっているからだ
- 930 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/29(日) 19:40:05.08 ID:MXHmHzZPo
-
夏凜「真っ先に、私のところに来たわよね。園子」
園子「……うん」
夏凜「三ノ輪銀と被るから?」
園子「違うよ」
即答しながらも、園子は言葉を続けずに夏凜を見て、
天の神が動かないことを確認してから
夏凜へと向き直る
園子「でも、絶対に違うとは言えない」
友奈と若葉が一緒に向かった
歌野は樹を追いかけて、東郷と球子は残り、風は中間地点で待機
千景も中央に着てはいるが、今は立ち止まっている
なるべくしてなったと言えばそうだし
もしそうなっていなくても、自分はここにきていたかもしれない
だけど、それが銀と被るからではない
どちらかと言えば、
今の夏凜が似ているのは天乃だ
血を分けたこともあって、雰囲気まで似てしまっている
その危うさもあれば、真っ先に向かうのも道理だ
園子「ミノさんも、とても熱かった。にぼっしーと同じくらい」
夏凜「だから、こっちに来た?」
園子「もう二度と、天さんにあんな思いはさせたくないから」
- 931 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/29(日) 20:08:14.77 ID:MXHmHzZPo
-
園子「夏凜ちゃんも。だよね?」
夏凜「そうね」
園子「だったら、無理は出来なよね?」
夏凜「しなくていい状況を作ってくれればね」
夏凜の視線を受けて、園子が小さく笑みを浮かべると
夏凜も軽く笑みを零して、刀を振るう
今は戦いの真っただ中
何を下らないことをとは思うが、
天乃はきっと、その程度の余裕を求める事だろう
夏凜「天乃がいれば、呑気な会話の一つや二つしながら、そんな場合じゃないのよ。って、困った顔するわ」
園子「誰かが危険な時は、そんなことできないのが天さんだよ」
そして、
そんな時こそ、元気を出してと笑うのが、三ノ輪銀という友人だった
園子「天さんは遅くなってごめんねって言うから、遅いって。怒ってあげよう」
夏凜「賛成」
そんなことないと慰めるよりも
遅いと軽口をたたく方が、天乃には効果がある
夏凜「樹と歌野が動きそうね。風も千景と合流する。ここからが、本番よ」
園子「私はにぼっしーについていくよ」
夏凜「別にいいけど、追い越さないで」
園子「うんっ」
- 932 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/29(日) 20:25:29.57 ID:MXHmHzZPo
-
樹「お姉ちゃんから連絡です。千景さんと合流してから向かうって」
歌野「乃木さんも問題ないって、結城さんも確認できたらしいわ」
精霊としての連絡網と
樹たちが使っている携帯電話
それぞれで回ってくる情報を受け取り、
樹たちはひとまず、友奈達の無事に安堵する
樹には夏凜を狙った時よりも強力な攻撃に見えたが、
歌野には、それほど強い力ではなかったように感じたらしく
上には上がある
体についた虫を払う仕草程度。と、不安がっていたのだ
次はどこが狙われるのか
誰を狙うのか
夏凜は攻撃したから狙われた
友奈達も攻撃したから狙われた
自分たちが無事なのは何もしていないからだろう
では、このまま誰も攻撃せずに待ち続けたら?
歌野「神樹様に、むくんじゃないかしら」
樹「その場合、標的になるのはお姉ちゃんたち……です」
- 933 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/29(日) 21:10:08.95 ID:MXHmHzZPo
-
標的になるというよりも、
間に割って入るというのが正しいかもしれない
近くにいる夏凜達が狙われず、
中間地点にいる風達を優先して狙う理由がないからだ
樹「何もしなければ、直接神樹様を狙うかもしれません。でも」
歌野「また、結城さんたちが狙われる可能性もあるわ」
もしかしたら、夏凜達かもしれない
そうなった場合の危険性を考えれば、
ここで動いて、確実に自分たちが狙われておくべきだ
だが、だんだんと威力を上げてきていることを考えれば、
狙われるには非常に高いリスクを伴っている
歌野「その刻印、なんともない?」
樹「……そうですね。特には」
痛みはないが、
天の神の攻撃を受けた際に、何らかの効果があるかもしれない
神樹様に守られた世界で、間接的に天の神の力を受けただけであんなことになるのだから
直接、その力を受けたら大変なことになる可能性は高い
歌野「何ともないなら、動くべきかもしれないけど」
1、出方を待つ
2、樹は下がる
3、攻撃を仕掛ける
↓2
- 934 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/29(日) 21:13:33.55 ID:kxahsz6BO
- 2
- 935 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/29(日) 21:15:58.71 ID:WNooWcii0
- 2
- 936 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/29(日) 21:51:04.36 ID:MXHmHzZPo
-
歌野「樹は後ろに下がるべきね」
樹「これのせい、ですか?」
樹が自分の胸元に手を宛がうと、
歌野は少し顔を顰めて、頷く
いつもの英語交じりではない時点で、
歌野がただ本気なだけではないというのは、樹も考えていた
そんな時に、大丈夫なのかと聞かれれば、
樹だけが残すことになってしまった天の神のタタリを懸念して退くことを指示されるのは、
流石に、分かってしまう
樹「タタリにタタリが合わされば、神樹様……精霊の加護なんて意味がないかもしれない」
歌野「そう。フィフティフィフティなんて話じゃない。100パーセント」
それは、樹だって身をもって体験したことだ
神樹様に守られた世界で
精霊の加護がある状態で
それでもなお、あんなことになってしまった経験が。
- 937 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/29(日) 22:03:31.39 ID:MXHmHzZPo
-
樹「歌野さんは?」
歌野「私は残るわ」
樹「一人に、するんですか?」
歌野「意地悪な事言うわね」
手を引かない、訴えるような目もしていない
けれど、求めるような声に、
歌野は困り果てた末のような笑みを浮かべながら、樹を見る
一人にしないで。なんてことを言いたいのではなく
一人にならないで欲しいと、言いたいのだろう
自分が力になれるかどうかではなく、
ただ、その瞬間、必要な場面で求めることも求められることもできないというのが、
樹は嫌なのだろう
歌野「よくシンキング。樹はリスクが高すぎる。犬吠埼さんと郡さんがもうすぐ来る。それ以上、何か理由が必要?」
樹のそれは、
満開を使うよりも危険があると、歌野は考えているのだ
嫌がらせでは言っていない
樹「それ以前に、久遠先輩が悲しみます」
歌野の思いがあってこその言葉だから、
樹はあえて、笑顔で呟いた
- 938 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/09/29(日) 22:07:12.75 ID:MXHmHzZPo
-
では、途中ですがここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
- 939 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/29(日) 22:14:47.44 ID:kxahsz6BO
- 乙
樹ちゃんの場合は祟りのリスクが高過ぎるから致し方ないが…
みんなの思考がだんだんと久遠さん寄りになってきてて心配だな
- 940 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/29(日) 22:58:56.82 ID:PIiEj335O
- 乙
特に祟りが怖いから仕方ないよなあ樹は
- 941 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/30(月) 12:22:07.15 ID:tMF3LL/QO
- 久遠さんみたいな思考は血を分けたせいかな
無理をしないと踏み留まってはいるけど危なくなったら駄目そう
- 942 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/01(火) 20:44:09.38 ID:hIKqjXe3o
-
では少しだけ
- 943 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/01(火) 20:53:13.40 ID:+p8VkOIaO
- よしきた
- 944 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/01(火) 21:49:20.19 ID:hIKqjXe3o
-
本当なら、力になるべく前線に留まりたいが
その力になれる部分よりも、足手まといになる部分の方が多いかもしれないと、
樹は少し悔やみつつ、半歩下がる
天乃が予定通りだったなら
何も問題が起こらないままだったなら
考えるべきことではないが、
万全だった場合のことが脳裏をよぎった樹は
頭を振って嫌な気持ちを払う
樹「久遠先輩は無理をしようとしてくれた……それを、断ったのはほかでもない私だから」
歌野「ハッピーエンドの為に、無理はノー。それは結局、バッドエンドを迎えることになるわ」
樹「歌野さんは無理をしませんか?」
歌野「消えるほどの無理をする気はないわ。それだけの力を使いたくないとは、思ってる」
樹「いくら歌野さんでも、一人でしのぎ切るのは無理があるんじゃないですか?」
歌野「隠れておくから、大丈夫」
樹「見つかっちゃうかも、しれませんよ?」
歌野「その時は、師匠としてのパワーを見せてあげるわ」
- 945 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/01(火) 22:23:56.98 ID:hIKqjXe3o
-
決して余裕があるわけではないけれど、
余裕がありそうな表情を見せてくれる歌野に、
樹は少し困った表情を見せて、身を翻す
樹「分かりました。信じます」
歌野「ごめんね」
樹「いえ、気にしないでください」
仲間と一緒にいる事
背中を守り合うことのできる相手がすぐそばにいる事
それを一番心強く思っていたのも、
一番喜んでいたのも、歌野だ
その歌野が、少しの時間とはいえ、独りになることを選び
それに対して、ごめんねと言う
辛いのは、歌野も同じなのだろうと、樹は思う
樹「歌野さん、約束ですよ」
歌野「イエス、プロミス」
樹「………」
天乃のようにではないけれど、
安心させるためならと、無理をしてしまいそうな気がして、樹は念を押す
対する明るい声に、安どすることは少し、難しかった
- 946 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/01(火) 22:35:30.18 ID:hIKqjXe3o
-
01〜10 若葉・友奈
11〜20 風・千景
21〜30 夏凜・園子
31〜40 樹
41〜50 歌野
51〜60 夏凜・風
61〜70 歌野・樹
71〜80 東郷・球子
81〜90 樹
91〜00 若葉・友奈
↓1
※対象判定
- 947 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/01(火) 22:36:22.05 ID:+p8VkOIaO
- あ
- 948 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/01(火) 22:41:13.54 ID:hIKqjXe3o
-
????→友奈 命中判定↓1 01〜90 01〜10・ぞろ目CRT(精霊ゲージ消費大)
????→若葉 命中判定↓2 01〜75 切り払い 01〜05 ぞろ目CRT
※命中後判定のため、若干の回避減少
- 949 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/01(火) 22:47:02.85 ID:+p8VkOIaO
- あ
- 950 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/01(火) 22:48:36.29 ID:R7P7n3zu0
- あ
- 951 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/01(火) 22:49:42.90 ID:hIKqjXe3o
-
では短いですがここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
可能であれば、3ターン目終了。
- 952 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/01(火) 22:53:21.47 ID:+p8VkOIaO
- 乙
一番弱ってそうなところから狙ってくる天の神マジ外道
友奈ちゃん、満開するしかないか…?
- 953 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/02(水) 02:17:12.28 ID:jwXpGZDFO
- 乙
追撃エグくてワロタ
友奈の足もげそうで怖いわ
- 954 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/02(水) 20:49:16.21 ID:OADGY1y+o
-
では少しだけ
- 955 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/02(水) 21:00:49.98 ID:KL7dgy5zO
- あいよー
- 956 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/02(水) 21:12:53.85 ID:OADGY1y+o
-
友奈に268ダメージ
若葉に279ダメージ
- 957 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/02(水) 21:36:26.84 ID:OADGY1y+o
-
友奈「っ……」
空を覆う暗雲の中、大きく見開かれた瞳のような模様を見上げた友奈は
それに見返されたような気がして、奥歯を噛む
狙われていると、培ってきた戦闘の経験が感じ取る
いままで、精霊によって匿われてきた死の空気が肌に纏わりつき、
地獄か、天国か
死へと引きずり込もうとしているように錯覚する
足が震えているのは、ダメージのせいだけではない
怖いのだ、純粋に
友奈「久遠先輩……」
大丈夫。と、口にしても
皆がいるから。と、信じても
安心できるような状況に、友奈はいない
一つ、また一つ
無数の火の玉が生み出されていく
それはそう見えているのか、事実そうなのか
非情に、ゆったりと、焦らしているように友奈には見えた
- 958 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/02(水) 21:48:28.30 ID:OADGY1y+o
-
友奈「……避け、られる。かな」
恐怖に震える声は頼りなく、
歯のぶつかり合う警笛が、必死に動こうとするものの、
傷を負った足はまともに動かず、
無事な右足ですら、笑ってしまっている
友奈「………」
友繰後ろに重心をずらしていくと、
少しいびつな形をした根に支えられてしまう
友奈「いっそ……」
幸い、樹海の最深部に至っていない友奈は
下を覗けば、まだまだ入り組んだ樹海の隔たりが見える
転がり落ちれば、天の神の猛攻を防ぎきれるかもしれない
だが、まともに庇うことのできないこの生身で転げ落ちていったらどうなるか
考えるまでもない
言ってしまえば、絶体絶命だった
友奈「だめ」
だとしても、諦めたくない
友奈「いやだ」
諦めるわけにはいかない
友奈「いやだッ!」
こんなところで、こんな場所で
終わってしまうわけには、いかない
- 959 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/02(水) 22:35:57.27 ID:OADGY1y+o
-
擦るように動かした左足で半歩、動く
まだ震えている右足でさらに一歩、動く
崩れかねない体の支えを樹海から自分の足と、抱く腕に変え
静かに、ゆっくり、動き始め、
無数の光の照り付ける熱さに息が詰まる
焦りと恐怖に勇者の装束が張り付いてくる
生身ゆえの弊害、身体の重さがより鮮明になっていく
友奈「んっ」
息を呑み、踏みしめれば痛みの走る左足で、
もう一度、強く地面に叩きつけるかの如く、踏み込む
友奈「生きるんだッ!」
踏み込んだ痛みに躓くように前のめりになった友奈は、
その勢いのままに、駆け出す
痛みを誤魔化すための力強さが樹海の表面を削り取る
それを皮きりに、漂うだけだった無数の火の玉が友奈達のいる場所目掛けて降り始めた
- 960 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/02(水) 22:50:55.71 ID:OADGY1y+o
-
追尾性能を与えられた火の玉は確実に友奈を狙う
樹海の中に潜ろうと、
走る速度が落ちようと、早まろうと
友奈が向かう先に的確に落ちるべく突撃しては、樹海の根を吹き飛ばす
背中を殴る爆風がだんだんと勢いを増していくのを感じ、
逸る心が足元をおろそかにさせ、速度を殺してしまう
爆風で吹き飛ばされても、躓いてもだめだ
友奈「っはっ……はぁっ……」
直撃の隙を与えれば、その時点で終わる
死なないかもしれない
だけど、絶対に無事では済まない
喉が渇きを訴え、吐き出す空気に痛みを感じ、
飲み込んだ唾液に血が混じる
友奈「それでも」
立ち止まれない
挫けるわけにはいかない――
若葉「右だぁぁぁッ!」
若葉の叫びに押されるように目を向けた先で
あざ笑うように開いた口のような模様が、とても大きく見えた
友奈「先輩……っ」
――無理だとしても、無駄だとしても、それが現実になるまでは。
- 961 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/02(水) 22:56:26.22 ID:OADGY1y+o
-
では途中ですがここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
明日、再開時友奈側判定
結城友奈 HP391/900(残り約4割)
乃木若葉 HP699/1230(残り約6割)
- 962 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/02(水) 23:01:25.00 ID:CUTPwV0ZO
- 乙
大丈夫かこれ
- 963 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/02(水) 23:05:13.35 ID:KL7dgy5zO
- 乙
このままじゃ友奈ちゃんが死んじゃう…
最悪友奈ちゃんだけでも撤退させるべきか
- 964 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/03(木) 12:23:05.70 ID:G6jb4jg2O
- 東郷さん発狂不可避
- 965 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/04(金) 21:34:07.39 ID:/47/8NY2o
-
では少しだけ
- 966 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/04(金) 21:35:54.66 ID:EXo1mRtuO
- やったぜ
- 967 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/04(金) 21:57:24.00 ID:/47/8NY2o
-
友奈の傷度
1最低 0最大(+2)
判定↓1
- 968 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/04(金) 21:58:47.15 ID:EXo1mRtuO
- たのむ
- 969 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/04(金) 23:07:29.34 ID:/47/8NY2o
-
若葉「友奈っ!」
真横の爆発が生んだ赤い瞬きに包まれた友奈は
その数瞬後にはすぐそばにあった樹海の根に衝突し、
転がるように、深くへと落ちていく
若葉「くっ」
爆発は直撃、
衝突音は鈍く、木々の枝が折れる音が生々しく聞こえ、
転がり落ちる友奈は身体的な抵抗感など全くない糸の切れた人形のようだった
若葉「くそっ!」
後を追おうにも、若葉とて狙われている
助けに行って、攻撃が集中して
それがまた、友奈に傷を負わせる結果になるのではないかと、
身を翻した若葉は、あえて上へと向かう
少しでも目立ち、
少しでも自分に矛先が向かうように
勢いよく飛び出した若葉は、あえて直撃しかねない距離を保って駆けていく
- 970 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/04(金) 23:47:36.25 ID:/47/8NY2o
-
若葉「………」
あれはまずい。と、若葉は駆け抜けながら友奈の落ちて行った方向へと目を向ける
最初の攻撃で負傷したであろう左足に不安を抱えていたせいもあって、
横からの攻撃に無防備だった
転がり落ちていくのを横目に見たとき、
四肢の欠損をしているようには見られなかったのが、唯一の救いだろう
まだ精霊の加護があるから、ギリギリの部分で救われている
大きなけがを負うことになっても、一線を越えることはないのかもしれない
だが、それはあくまで希望的観測だ
友奈が落ちて行った先で
体の一部を失うしかないほどの傷を負っている可能性がある
若葉「友奈……」
自分がいながら何という体たらくか
口惜しくつぶやいた若葉は、
不意に一歩後ろに飛んで、無理やりに右に曲がる
その瞬間、
本来向かっているはずだった場所で爆発が起き、樹海の根がはじけ飛ぶ
- 971 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/05(土) 00:41:13.60 ID:7d4KB+7to
-
若葉「本気か……ッ」
若葉達が最初に 受けた攻撃よりも
精度は確かで、威力は上がっている
怪我をしてしまった友奈が回避しきれなかったのも当然だろう
若葉「っ」
精霊である若葉には、
スタミナ切れなんていうものは存在しないが、
精神的な疲弊はある
そして、心の疲れが体を不安定にさせてしまう
若葉「しまっ」
天の神の攻撃によって、
ただでさえ弱っている樹海がさらに傷を負い、変わった地形
蹴り上げた根の枝は浮かず、蹴った右足が宙を踏む
タイミングをずらされた左足の踏み込みは嫌なほどに強く
次の一歩は前のめり気味にバランスが悪く、
無理やりな調整は時間を無駄にかけさせ、たった一撃
されど……一撃の猶予を与えてしまう
- 972 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/05(土) 00:54:36.10 ID:7d4KB+7to
-
短いですが、ここまでとさせていただきます
出来れば明日、少し早い時間から
- 973 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/05(土) 00:57:33.54 ID:tB/7pQHEO
- 乙
ここんとこずっと不安なシーンが続いて不安だ……(語彙の死)
- 974 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/05(土) 06:29:22.47 ID:KG9zYxz3O
- 乙
若葉ですら苦戦してるな…
そろそろ切り札の使いどきだろうか
- 975 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/05(土) 22:11:50.59 ID:7d4KB+7to
-
遅くなりましたが、少しだけ
- 976 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/05(土) 22:28:30.77 ID:+K5rVYxmO
- きてたー
- 977 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/05(土) 23:49:33.26 ID:7d4KB+7to
-
友奈「ぅ……」
薄れていく意識が、爆発音で引き戻される
目を向けたいのに瞼が重い
体中の痛みに脳が動くことを拒絶してしまう
血が出てしまっているのか
所々の嫌な熱がじわじわと痛みを帯び始める
友奈「ぅ゛」
声は出ないのに、血が流れる
若葉さんはどうなってしまったのか
みんなはどうなっているのか
久遠先輩は?
色んな考えが浮かんでは消えて
だんだんと、頭の中が空っぽになっていく
友奈「じ……ぅ゛」
体の下敷きになっているせいか、感覚のない右手
体を起こすのを諦めて左手に集中すると、
ずずっ……と、左手が擦り動く
- 978 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/06(日) 00:32:15.92 ID:k8OGxPeOo
-
友奈「………」
勇者としての力があって、精霊の加護が残っていて
それでも、二度目の攻撃を受けきるには、力不足だったのだろう
爆発に巻き込まれ、爆風に飛ばされ、
転げ落ちて、ボロボロになってしまった
右手は感覚がなく、左手は動くが、上がらない
両足もまったく動く気配がない
このまま死んでもおかしくない
そう思いながら、
半分だけ見えるようになった視界に映る左手を見つめる
手甲の武具は砕けてひび割れ、
手を包んでいた白く薄い装束は破れて素肌が見え、
土と血で汚れてしまっている
震えているそれは握るほどの力はなく、開くことも出来ない
- 979 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/06(日) 00:57:33.55 ID:k8OGxPeOo
-
友奈「………」
みんなが頑張っているのに、
自分だけが、倒れ伏してしまっている
力があるはずなのに、何もできないもどかしさ
弱い自分への不満と怒り
あの頃の天乃が抱いていた気持ちはこういうものなのかと
溢れ出てきそうな涙を堪えるように、瞼を閉じる
友奈「ごほっ」
勇者の回復力をもってしても
動けるようになるのかどうか怪しい
地面に付いた左手は滑って、体が傾く
もう一度左手を動かしても、
また、体を起こそうとする力に負けて、滑ってしまう
支えることすら、出来ないのだ
- 980 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/06(日) 01:22:57.25 ID:k8OGxPeOo
-
友奈「………」
この状態で追撃を受ければ、
回避はもちろん、直撃は免れない
そうなれば、体が動くか動かない以前に
考えるまでもなく……死ぬ
友奈「ぁ……」
出来る限りの力を振り絞り、
力強く左手を地面に叩きつけて、体を仰向けにする
目に入った世界は枯れた樹海の根に阻まれて
天の神の覆う空は見えない
友奈「はっ……はっ……っ」
下敷きになってしまっていた右手は
強いしびれを感じるものの、
完全に失われたわけではないのだと、痛みが伝わってくる
今の状態では、
動けるようになるにはかなりの時間を要することになる
若葉がいれば、一緒に逃げて貰うことも出来るが
いないなら……このまま囮になるか
満開でも使って、無理やりに動けるようになるしかないだろう
- 981 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/06(日) 01:23:45.31 ID:k8OGxPeOo
-
では、途中ですがここまでとさせていただきます
明日は出来ればお昼ごろから
- 982 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/06(日) 02:59:54.41 ID:JRH9cJGUO
- 乙
友奈…「命大事に」だぞ
死んだらなんにもならないからな
- 983 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/06(日) 06:43:38.63 ID:5NGoADcXO
- 乙
ズタボロにされていく友奈を見てるのはかなり辛いな…
- 984 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/06(日) 19:24:35.51 ID:k8OGxPeOo
-
遅くなりましたが、少しだけ
- 985 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/06(日) 19:32:51.20 ID:/Ft6Pe47O
- かもーん
- 986 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/06(日) 19:53:38.38 ID:k8OGxPeOo
-
友奈「げほっかひゅ……はーっはっはぁ……ごふっ」
呼吸を整えようとすると、
内臓の痛みがより鮮明に感じるような気がして、
収まりそうになるたびに、早まってしまう
早鐘を打つ心臓が容量を超えるのも時間の問題だと
激しい痛みが訴えてくる
友奈「はぁっはっはっはっはぁ……んっげほげほっ」
このまま放置されても、死ぬのではないか
囮にすらなれず
周りが苦しめられ、傷つけられ
奪われていくのを見せられながら息絶えることになるのではないかと
嫌な考えばかりが、浮かんでくる
友奈「いやだ……やだ……やだよぉ……」
そんな死に方は嫌だ
そんなみっともない、最低で最悪の終わりは絶対に嫌だ
その絶望感に押し流されていく涙が、頬を伝う
前向きになれるのが、友奈の強みだった
だが、それだけではだめだと教えられた
ネガティブになることを悪とせず、受け入れ
それでも。と、言える勇気と強さを持つことの大切さを知った
だからこそ、この戦いの場にいるはずなのに
強いと思っていたのはただの自惚れだったのではないかと、自信が霞む
- 987 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/06(日) 20:10:53.93 ID:k8OGxPeOo
-
友奈「死にたくな゛い……終わりたくない……っ」
強い言葉が、出てこない
助けを求める言葉よりも、藻掻く弱さが這い出てくる
泣くなと止めた涙が溢れてきて
潤って薄まった血の唾液が喉を下っては
咳き込む勢いに吐き出される
回復が見込めない
このままでは死ぬ
可能性だと思っていたことが、【確信】になっていく
友奈「久遠先輩……せんぱい……ごほっ」
助けて。と、叫びたい
神婚なんて、神樹様なんて
放っておいていいから、今すぐにここに来て欲しい
そんな考えにまで至りそうになる弱さに、友奈は目を開く
友奈「わ……たし……は……」
1、まだ、頑張れる
2、もう無理だ
3、満開を使おう
4、しばらく、動くのを止める
↓2
- 988 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/06(日) 20:11:35.29 ID:/Ft6Pe47O
- 3
- 989 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/06(日) 20:15:31.43 ID:UeUdx1Qs0
- 3
- 990 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/06(日) 20:53:13.21 ID:k8OGxPeOo
-
友奈「まだ……おわれ……ないっ」
ゆっくりと左手を掲げた友奈は、
胸元に下ろしたままの右手の方へと持っていくと、
まだ動かせない右手の指を、
小指から親指まで、一つずつ、しっかりと曲げて握り拳を作っていく
強く、固く、はっきりと握り拳を形作り、
左手を動かすための力を、右手へと移す
友奈「はーっはーっはぁっはぁっ……っ」
力の流れが、変わる
閉じた瞼の奥で
体の中に流れる力を感じ取り、制御する
友奈「ふぅ……」
体が痛むのを承知で、無理やりに息を整える
いざというときの為に、残しておいた力
使えばもう、後戻りの利かない力
友奈「――満開ッ!」
その叫びに呼応したかのように、
力が、どこからともなくあふれ出した
- 991 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/06(日) 21:14:44.87 ID:k8OGxPeOo
-
友奈「はぁ……はっ……こほっ」
満開で力がみなぎっていると言っても、
満身創痍な体が完治するわけではないのか
その反動による回復力をもってしても、
治しきれる傷ではなかったのか
反動で血を吐いた友奈は、立派に治った手甲を一瞥し、
人差し指で口元を拭う
綺麗になったばかりの純白が、赤黒く汚れていく
友奈「足は、動く……手も」
踏みしめる力も、握りしめる力もある
これなら戦えると、安堵はしない
満開を使ってようやく動ける体など
攻撃を喰らえばひとたまりもないだろう
戦うための力だ
だけど、逃げるために使うのが最も得策なのではないかと
友奈は考えられるだけ考えた頭で、答えを出す
- 992 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/10/06(日) 21:38:38.53 ID:k8OGxPeOo
- 次スレ
続きは、次スレ
【安価でゆゆゆ】久遠天乃は勇者である2nd【二十輪目】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1570364671/
- 993 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/06(日) 21:40:23.36 ID:/Ft6Pe47O
- 了解
- 994 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/06(日) 22:46:10.91 ID:qcSGEgVpO
- じゃ、埋めるか
- 995 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/06(日) 22:46:41.10 ID:qcSGEgVpO
- 埋め
- 996 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/06(日) 22:47:25.28 ID:qcSGEgVpO
- 埋め
- 997 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/06(日) 22:47:56.02 ID:qcSGEgVpO
- 埋め
- 998 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/06(日) 22:48:38.51 ID:qcSGEgVpO
- 埋め
- 999 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/06(日) 22:49:07.01 ID:qcSGEgVpO
- 埋め
- 1000 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/06(日) 22:50:02.77 ID:qcSGEgVpO
- 乙
- 1001 :1001 :Over 1000 Thread
- ___, - 、
/_____)
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|_| ┃ ┃ ||
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ゝ/  ̄ ̄ ̄ \ /. \/ ̄\/ .\ | ・ |─ |__ /
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ヽ、 ┬─┬ノ / ̄ ./ ヽ- 、\ /  ̄ ヽ\
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