電走部

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2 :side M [saga]:2019/08/16(金) 23:00:08.29 ID:ukZTo6YdO




木田「日曜。おう」




4限終わった昼休み。
そいつは開口一番のお誘いを、慣れた調子で快諾した。



話しかけたのは木田 郁人。(きだいくと)
毎週遊ぶくらい、俺の一番の友達。



須磨「10時でいいか?」

木田「いいぞ」


どこで遊ぶかなんて、いつも通りだから言わない。
俺んち自室のテレビ前。


「おい楽満! もうカード配んぞ!」

「雑魚!」


須磨「行くから待ってろい! ……んじゃ、またな」

木田「おう」


須磨「おい雑魚ハラ、テメェさっき何言いよった」

「雑魚ミツはよ、机寄せろ」


木田は食堂へ、俺は弁当開けに机へ。

俺は須磨 楽満。(すまもとみつ)
三度の飯より、クラスメイトとの大富豪が好き。
遊ぶ事だったら人に負けない、なんて粋がってる……ただの遊び好きな高校生だ。
3 :side M [sage]:2019/08/16(金) 23:15:58.94 ID:ukZTo6YdO


……



「んん?? んっ! いええええええハッッッピャクエエエエエンン!!!」

須磨「あああああああああ!!!??」


俺は手元に4と2のカードを残し、無残に崩れ落ちた。
まだ上がらないと思ってたのに。
嘘やん? 残り7枚に階段2対も残すかフツー?

「芸人」

「芸人」

「クソ雑魚!」

「ゲイミツ」


須磨「いやっ、いやゲイミツはやめろ意味が変わる」

「800円を献上したまえノホホホホホ!」

須磨「うわああああ痛え、両替行っていい?」

「あ、俺メロンソーダがいい」

須磨「おめえのジュースねえよボケ! [ピーーー]ボケ!!」


「男子うっさい!!」「廊下まで聞こえんだけど!!」


須磨「ァーイ!さーせん!!」


箸を左に、手札を右手に。

昼休み恒例の賭け大富豪は、新学期の新しいクラスでどこからともなく流行りだし、今や馴染みの奴らが6人も固まって毎日バトりあってる。
メシで膨らんだ頰に脂汗をかきながら、時に吹き出しかねない勢いで絶叫するのが習わしだ。



断末魔も勝ち名乗りも、派手な方が断然楽しい。
4 :side M [saga]:2019/08/16(金) 23:32:09.23 ID:ukZTo6YdO


がららっ!


教室の戸を開け、千円を崩しに自販機のある1階へ早足で降りていく。


……


結局、あいつらのジュースも買ってく。
小銭がない事はなかったから、その分ブッパしてやった。


両腕に缶とペットボトルを抱え、走れない身体で階段を一段ずつ登る。










ふと、踊り場の掲示板……ある掲示物に吸い寄せられる。



“「電走部」新入部員 募集中 ”
部室棟 2F 最奥

須磨「……電走部って、確か」




この腕の……クソみたいなジュース祭りがなければ、俺はこの掲示板の前を駆け抜けていただろう。



それは、未来の始まりでもあり。

『――あそぼ!』

回帰への旅路でもあった。
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