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【安価とコンマ】剣と魔法の世界で生き延びる その12
- 593 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/08(日) 23:56:56.61 ID:JPTi8yPm0
- ギルバート「はぁ……はぁ……!」ヌポ…
ノワール「あ……///」
ギルバート「……安心するがいい。すぐにまた、くれてやるわ!」ヌチュ…
ノワール「や、そんな……後ろから――」
バチュン!
ノワール「ひぐぅっ!?」ビクン!
ギルバート「ノワール……ッ!」ギチュ!ギチュ!
ノワール「……っ! んっ……、んぁ……♪」ニュチュニュチュ!
ノワール(さっきよりも、さらに奥深くにぃ……///)
ノワール(私の一番弱いところを……///)
ノワール(私の一番疼いてしまっている場所を……///)
ノワール(大切な、子宮が……///)
ノワール(まるで、破城鎚を打ちこまれているような……///)
ギルバート「ぬぅん!」ジュブン!
ノワール「〜〜〜〜〜っ♪///」ゾクゾク…!
ノワール(こんなの……抗えるわけがない……///)
ノワール(本当に、私はこの人に貪り食われてしまう……///)
ノワール(そして私の身体は、もうそれを受け入れてしまっている……///)
ノワール(――この人に完全に、堕とされちゃううぅぅぅぅぅぅ♪)
ギルバート「く……! そろそろ、受け止めるがいい! く、おおおおおお!」ドプゥ!
ノワール「あああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!?」ドプドプ…!
ノワール(熱い……/// もう、私は……///)トサ…
ギルバート「……まだだ。我がこの程度で、満足するものか……!」ギンギン!
ノワール「あ……///」
……
――
- 594 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/08(日) 23:57:32.66 ID:JPTi8yPm0
- ――
……
ヌチュ…ジュプ…
ノワール「あ、ああぁぁ……///」ギュウゥ…
ギルバート「ふ……わざわざ足を絡みつけずとも、離しはせぬ……!」ドプ!
ノワール「んんんん〜〜〜っ!!!///」ビグンビグン!
ヌポ…
ノワール「はぁ〜……はぁ〜……」グッタリ…
ギルバート「ふぅ……流石に、やりおるな……」
ギルバート「……」チラ…
ノワール「あ……陽が……」
ギルバート「……そろそろ、終いか」スク…
ノワール「……待ってください」ギュ…
ギルバート「む……?」
ノワール「まだ、夜は明けきっていません……」ムクリ…
ノワール「……一夜限り、なのでしょう?」
ノワール「……最後まで、お願いします……」ポロ…
ノワール「それが、強者の責務だと思いますよ……?」ポロポロ…
ギルバート「……ふっ。そうだな」
ギルバート「――しかしそのようなこと、お前に言われずともわかっておる」
ギルバート「――ノワールよ、これで終わったなどと安心しているのではなかろうな?」
ノワール「……え?」キョトン
ギルバート「……まだ我は満足しておらぬ。お前を貪り尽くしきれておらぬ……」バキバキ!
ノワール「……!?///」
ギルバート「今立ったのは……次の手法に移る為よ」スタスタ…
果実酒「……」ダン!
ギルバート「……以前、お前と共に飲んだ酒は美味であったな?」
ノワール「は、はい……」
ギルバート「――ならばちょうど良い。お前を器代わりにすれば、同時に味わうことができるであろう?」ニヤリ
ノワール「……!?///」
ギルバート「……まずは鎖骨まわりからいくか」トクトク…
ノワール「え、その、あの……!?///」
ギルバート「動くでない……」ジュルルル…!
ノワール「ひっ!? く、ふぅぅぅぅぅぅぅ!?」ビクビク!
ギルバート「……美味い。ならば次は……」ズイ…
……
――
- 595 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/09(月) 00:03:20.41 ID:VN2IEt9b0
- ――――
―――
――
―
……
ギルバート「――こうして我らは、気がつけば互いの身体に溺れてしまっていた」
アベル「」
カイン「」
アドルラン「」
ギルバート「ちなみに、アベル。お前はこの時に出来た子供だ」
アベル「」
ギルバート「我が生涯で最も盛ったといっても過言ではない日だったからな……当然と言えば当然か」
アベル「」
ギルバート「……だが結局、ノワールは己の思想を曲げることはなかった」
ギルバート「我はあやつの肉体を屈服させることはできたが、その心までには至らなかったのだ……」
ギルバート「同じく我も、肉体こそノワールに溺れたが信念を忘れることはなかった……」
ギルバート「……あやつは、素晴らしくもありつまらなくもあった」
ギルバート「……認めねばなるまい。当時の我はあやつを手放すことに、未練があった……」
ギルバート「皇妃に相応しきはフローレン。故に、妾として傍に置こうとした」
ギルバート「……だが、ノワールもわかっていたらしい。自らは決して皇妃には向かないと」
ギルバート「だからこそ、あの日あやつはフローレンとの決闘でも自ら敗けたのだ」
ギルバート「……それが、フローレンは気に入らなかったようだがな」
アベル「……」
カイン「……」
アドルラン「……」
ギルバート「くく、しかし……」
特殊判定
↓1コンマ二桁
- 596 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 00:05:22.32 ID:SyH9KqW70
- あ
- 597 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 00:05:57.75 ID:TpIrKPEhO
- はい
- 598 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/09(月) 00:07:29.56 ID:VN2IEt9b0
- 判定をとったあたりで今日はここまで
最後の締めを行ったあと、このおまけ7は終了となります
明日はそれで次のおまけ内容の安価を取るだけになるかな……?
本日もありがとうございました!
- 599 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 00:10:18.15 ID:NOWEq36OO
- 乙です
おまけでハイパー2回含むゾロ乱舞も凄かったが
やはりパパン色々な意味で凄い
酒盛り(物理)はとてもじゃないけどアベルやカインには無理やねえ
- 600 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 00:10:36.49 ID:SyH9KqW70
- 乙
- 601 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 00:18:33.69 ID:H+n0RPKFO
- おつ!
驚異のゾロ目吸引でママンすら圧倒するギルバードまじ超人だがまさかの酒プレイとは……そりゃあママンも生クリームに文句は言えないわけだ
アベルもパトラさん相手なら実践できそう
- 602 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 00:19:01.64 ID:rulBnQnJ0
- 乙
- 603 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 14:13:04.19 ID:hIsaK+BFO
- エロい両親からエロいアベルが産まれるのは必然だな
次のイベントも見たいの色々あるが、チケット後何枚だっけ?
- 604 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 18:04:20.37 ID:8Zah8TaIO
- 酒盛り(物理)はアベルはヒロイン勢が壊滅してるしカインは本人がアウトなんだよな
- 605 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/09(月) 23:02:56.88 ID:VN2IEt9b0
- こんばんはー
それでは最後の判定一回を含みおまけ7最後までやっていきます
- 606 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/09(月) 23:03:42.26 ID:VN2IEt9b0
- 特殊判定結果
お母さんストップ
85>32
※基準値を下回ったため、ようやくギルバートに口止め
――
ギルバート「そのままただ堕ちなかったのが、あやつの強者たるところよ……」
カイン「え?」
ギルバート「先に背後に回られれば、我も抗う術は無かった……」
ギルバート「背中に柔らかな感触二つ、そちらに意識を持っていかれるころには既に竿は扱かれ――」
ヒュオ!
ドス!
ギルバート「ぬおおおおぉぉぉぉぉぉ!?」ザックリ…
皇子ズ「「「!?」」」
ノワール「……ギルバート、それ以上話したら流石に怒りますからね……///」プルプル…
アベル「は、母上!?」
ギルバート「ふ、我が見切りきれぬか……また腕を上げたようだなノワールよ」
ギルバート「くく、珍しい顔だ。お前に今一度刃を抜かせる為に、続きを話すのも――」
ノワール「……それなら私も、冷気を纏いつつあなたを搾った時の話をしますよ?」ヒュオオォォ…
ギルバート「……………お前も、随分と変わったものだ」
ノワール「あなたは、少ししか変わっていないようですね……」ハァ…
ギルバート「やましいことは何もしていない。こやつらから、過去を語るように言われただけだ」
ノワール「何もあの夜の話まですることはないでしょう……!///」
ノワール「……」コホン…
ノワール「……あなた達?」
皇子ズ「「「は、はい!?」」」
ノワール「――最後の方のことは、忘れてくださいね?」ニコリ…
皇子ズ「「「はいっ!!!」」」バッ!
……
――
- 607 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/09(月) 23:04:30.88 ID:VN2IEt9b0
- ――
ギルバート「……してノワール、何故ここへ来た?」
ノワール「元々はキアラとフィーアが用があったんですよ」
ノワール「その……私達は歌唱力が致命的ですし、あの子達が一緒に練習をしよう、と」
ノワール「でも嫌な予感がして一足先に来てみれば、正解だったみたいですね……」
アベル「た、助かりました……」
アドルラン「うむ、流石に二人に今の内容は聞かせられないからな」
カイン「まったくだ。僕らにすら平気で話すんだから、キアラとフィーアにも躊躇わないだろう父さん?」
ギルバート「わ、我はただ……」
ノワール「ギルバート」
ギルバート「ぬ、ぬぅ……」
ノワール「切り替えてください。これから歌の練習ですよ?」
アベル「……そういうことなら、俺達もそろそろお暇しましょう」
アドルラン「そうだな。父上、お話ありがとうございました」
カイン「わかったのは、父さん達が普通じゃなかったことぐらいだけどねぇ……」
ギルバート「……聞きたいことが増えれば、また来るがいい」
アベル「ええ」
アベル「……今度は、下の話抜きでお願いしたいところですが」
ノワール「その時は私も傍にいた方がいいかもしれませんね……」
……
――
- 608 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/09(月) 23:05:17.52 ID:VN2IEt9b0
- ――
……
フィーア「はぁ、はぁ、速いですお義母様!?」ゼェゼェ
キアラ「ど、どうしていきなり……」ゼェゼェ
ノワール「ご、ごめんなさい。ちょっと、急に走りたい気分になっちゃって」
フィーア「すぐそこでアベル兄様達とお会いしたのですけれど……」
フィーア「もしかして、兄様達もお歌の練習をする予定だったのですか!?」
ノワール「いいえ、アベル達は別の用時があったみたいだから大丈夫ですよ?」
キアラ「お父様に、別の用時……?」
ギルバート「……何、皇子としての報告をしに来ただけよ」
ギルバート「……なかなか、愉しめたがな」ククク…
フィーア「楽しい話題……帝国も、良い方に向かっているという報告ですねっ!」ピョーン!
ギルバート「そうだな。最初は生き恥を晒し続けるだけかと思ったが……」
ギルバート「……もうしばらくは、生きてみたい気になる話もあった」ワクワク
ノワール(な、何があったのかしら? 私の過去とは違うようだけれど……)
キアラ(いい報告、か……)
キアラ(……)
特殊判定
↓1コンマ二桁
- 609 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 23:06:46.73 ID:/lokljKDO
- はい
- 610 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/09(月) 23:19:15.07 ID:VN2IEt9b0
- キアラの秘密
75>73
※基準値を下回ったため、まだ秘密
――
キアラ(……)
キアラ(ま、まだマックスさんとはお付き合いを始めたばかりだし……///)モジモジ…
キアラ(私が男の人とお付き合いを始めたなんて言っても、お父様は動じないだろうし……)
キアラ(け、結婚の報告とかじゃないし、まだまだ秘密の方がいいよね……?)
フィーア「キアラ姉様?」
キアラ「あ、ごめんねフィーアちゃん。ちょっと酸欠でぼーっとしてたかも」
ノワール「ご、ごめんなさいね?」ワタワタ
ギルバート「……キアラよ、身体を鍛えることも皇女の務めだぞ」
キアラ「は、はい!?」
ノワール「……それなら、今の私達は歌唱力を鍛えるのが務めですね」
ギルバート「む……」
ノワール「ごめんなさい二人とも。指導の方、お願いできるかしら?」
キアラ「ちょ、ちょっと恥ずかしいけれど……」
フィーア「頑張ります!」フンス!
ノワール「……フローレンが嗅ぎつけてくる前に、少しは上達しないと」ボソリ…
ギルバート「くく、あやつはそういった勘が鋭いからな。すぐに乱入してくるやもしれんな」
フィーア「お義母様とお母様が仲良く歌えれば一番なんだけど……」ウーン…
キアラ「む、難しいかなぁ……?」
ノワール「ふふ、そうかもしれませんね」
ノワール「でも……」
ノワール(起きてしまった過去は変わらない)
ノワール(それが今に与える影響も大きいもの……)
ノワール(それでも、今は、この時は……)
ノワール「――愉しそうですね」
――
EXイベント7
【戦いを終えて〜〜帝国恋愛模様・今と過去〜〜】 おしまい
――
- 611 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 23:20:37.69 ID:rulBnQnJ0
- これはどっちが良かったの?
伝えたら一気に広がるからこれでOK?
安価↓
- 612 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/09(月) 23:22:20.77 ID:VN2IEt9b0
- ――
というわけでおまけイベント7は以上になります
ゾロ目乱舞で想定外なことが多かったですね……
さて、残りチケットは4枚ですがこれを消費しての次のおまけを
↓1〜5あたりの自由安価募集しようと思います
- 613 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 23:23:51.74 ID:FeN5faydO
- 何だかんだで最後の方はコンマも落ち着いて平和に終わったな
ノワールさんの冷たい手はお酒の後にやったのかしらね
- 614 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2019/12/09(月) 23:23:56.12 ID:aUlN168cO
- アイナのローズさんへのアタックwithスミレが見たい
- 615 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 23:24:55.27 ID:jbRKwUPDO
- おつです
白帝さんのところに遊びに行くフィーアが見たいです
- 616 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 23:25:47.03 ID:XKRW4WgtO
- 広まったらマックス揉みくちゃ(物理)されてそう。でもなんだかんだで家族の時間ができてるのいいなぁ……
安価はロウルの奮闘記とか
手先器用さの集団判定とかもいいのよ?
- 617 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 23:26:29.77 ID:FeN5faydO
- やってもうたorz
ローズさん達の過去と現在のエピソードが見たいですわ
特に後者はスミレと白帝竜が意思疏通とか共鳴とかできるのか
前から気になって仕方ない
- 618 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 23:27:59.25 ID:TdbiEnWXO
- 白帝さんとの交流イベとかいいな
今住処どこらへんなんだろ?
- 619 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 23:29:22.88 ID:r19s2qe2O
- メイド三人かなぁ
アイナとスミレの告白(+3P?)もだけど、アイナやスミレの過去篇(ローズさんに助けられたときのアイナとか)見たい
- 620 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/09(月) 23:48:45.03 ID:VN2IEt9b0
- 思っていたよりも埋まるのが早い……
>>617及び>>619がゾロ目のため、次のおまけはローズ隊の過去+今のイベントといったところでしょうか?
アイナとスミレはローズに助けられて今があるわけですが、過去描写はギルバートよりも少なくなるかもです
その分は現在のイベントに回しつつ、間接的に白帝さんの出番も出てくるでしょう
手先器用判定も面白そうではありますが、展開が現時点では思いつかないので考えておきますね
本日もありがとうございました!
- 621 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/10(火) 12:26:43.46 ID:tBh4Bbj+O
- ローズさんすっぴんの時にアイナ助けたってことは、昔はローズさんも男の割合大きかったんかな?
なんとなくローズさんは性別ローズなイメージあるけど
- 622 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/10(火) 13:08:39.62 ID:m2U4bbmA0
- アベルや妹ズから指導受けながら家族で歌の練習とか
ノワールさんは勿論パパンも価値観にこそ響かないかもだが感情的に思うところは少なからずありそうやね
…フローレンさんはバーンズさんいるからまあ平気やろ
- 623 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/10(火) 13:11:16.55 ID:m2U4bbmA0
- ってアベル達皇子3人は入れ違いで帰った後か
ちょっと残念
- 624 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/10(火) 16:06:10.15 ID:N1CnkCxV0
- 見返すとパパン過去編だけで最初のハッスルにフローレンとノワールへの確墜攻撃って三回もクリティカル出してるとかやば過ぎる
そしてふと気になったが、パパンにスカーレットさんぶつけたらどうなるんだろ?
- 625 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/10(火) 16:12:28.93 ID:m2U4bbmA0
- 何気に過去のローズさんとスカーレットさんて
何らかの関わりあってもおかしくなさそうな気がする
- 626 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/11(水) 00:05:38.59 ID:fur991870
- こんばんはー
遅くなりましたが、おまけ8の導入部分だけ投下していきます
>>624
ありえないことですが、ギルバートがおそらく高確率で負けます
スカーレット将軍は固有スキルで夜の方に補正をかける(+30)ので、男性は最大勝率が20パーセント下回ります
ちなみにアベルはスカーレット将軍からの信頼が極端に高いか低いかで逆レされる危険もあったりしました(小声)
- 627 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/11(水) 00:06:36.00 ID:fur991870
- ――
――おまけEXイベント8――
【戦いを終えて〜〜帝国メイド長と可愛いコ達〜〜】
――
- 628 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/11(水) 00:07:16.49 ID:fur991870
- ――
【帝国・王城】
ローズ「あ゛あ゛あ゛ぁぁぁ……」クテー…
ローズ「……いけないいけない。思わずレディーらしくない声が漏れちゃったワ」キリッ!
ローズ「覚悟はしていたつもりだったけど、やっぱり色々と問題は多いわネ……」
コンコン
ローズ「開いてるわヨ?」
ガチャ
アイナ「お疲れ様ですローズさん。例の件の書類、纏め終わりましたよ……!」ドサ!
スミレ「……同じく、あちらの件の揉め事、鎮圧完了しました」スッ
ローズ「ありがとう二人とも。あなた達もすっかり立派になったわネェ……」シミジミ…
ローズ「随分とメイドや執事志望のコが増えたのはいいけれど……」
ローズ「なかなか、育成は大変ネ……」
ローズ「アタシもまだまだ完璧には程遠いし、自分磨きをしたいのに!」
スミレ「……微力ですが、お手伝いいたします」
アイナ「わ、私も……!」
ローズ「本当にありがとうネ。あなた達も働き詰めだし、一区切りついたら息抜きなさい?」
アイナ「い、いえ! それならローズさんが先ですよ!?」ワタワタ
ローズ「そうはいかないワ。何しろメイド長ですもの……」
スミレ「……」
スミレ「一人前のレディーは、体調管理にも気を配るものでしたよね?」
ローズ「う……」
スミレ「いかにローズさんとはいえ、ここ連日の激務は――お肌に深刻なダメージが」
ローズ「イヤアアアアァァァァァ!?」
アイナ「あ、鏡をどうぞ!」サッ!
ローズ「――見たくなかった現実っ!」ゴフ!
スミレ「……顔はメイクでわかりにくいですけど、爪とかは結構わかりやすいですね」
ローズ「アタシとしたことが……」ガクリ…
アイナ「まだまだ綺麗だけど、確かにいつものローズさんと比べるとはりつやが……」
アイナ「……うん! ローズさん、お休みを取るべきですよ!」
スミレ「その時は、アイナさんと一緒にですね」
アイナ「え?」
- 629 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/11(水) 00:08:00.42 ID:fur991870
- スミレ「アイナさんもお疲れでしょう? 折角ですから、ローズさんと一緒に……」
アイナ「だ、だめだめ! それならスミレちゃんも一緒じゃなきゃ!」
スミレ「ボ、ボクは大丈夫ですよ。少なくとも、アイナさんよりは丈夫だと自負しています」
ローズ「それならアタシはもっと丈夫ヨ?」
スミレ「う……」
ローズ「……スミレちゃんこそ、休みなさい。あなたも爪で戦うからアタシ以上にボロボロに――」サッ
スミレネイル「……」キラキラ!
ローズ「まぶしいっ!?」ガーン!
アイナ「わぁ、相変わらずスミレちゃんの爪綺麗だね……」
スミレ「ええ。ローズさんの仰る通り、爪や手はボクの基本武器ですからお手入れはちゃんとしています」
スミレ「……爪は竜の因子の影響なのか、定期的に新品になっているのが大きいんですけど」
ローズ「……」ガクリ…
スミレ「そういうわけですから、お休みをとるならば是非二人で――」
クイクイ…
スミレ「?」
アイナ(ありがとうスミレちゃん……)コソコソ…
アイナ(でも、駄目なの。スミレちゃんもローズさんも、二人いてこそだから……)コソコソ…
スミレ(しかし……)コソコソ…
アイナ(……三人で、お買いものとか行きたいなー)コソコソ…
スミレ(アイナさん……)
スミレ「……」
スミレ「……あと、実はボク爪のお手入れの道具にも拘っているんです」
ローズ「!!」
スミレ「よろしければ、今度の休みにローズさんにもご紹介しましょう。アイナさんもどうです?」
アイナ「うん、行く行く! 身だしなみは、レディーの基本だものね……!」チラ…
ローズ「そ、そうネ……模範であるアタシがだらしないとあっては、示しがつかないワ……!」
ローズ「……でもやっぱり、メイド長の業務が不安ネ」ウーン…
アイナ「それなら……」
……
――
- 630 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/11(水) 00:09:16.83 ID:fur991870
- ――
【帝国・メイド試験会場】
メイド「さー、やってまいりましたメイド試験! ここ最近開催頻度がすごいですね!」
執事「大物発掘、陛下の退位、新人の増加……色々あったからな。仕方がないだろう」
メイド「おかげで私達の首の皮も繋がった! でも油断はできない!」
執事「帝国は変わりつつある……が、変わらないものもある」
メイド「それはメイドの在り方! ご主人様には常にあらゆる面で応えるべし!」
ワーワー!
新人メイド「わかってますってー! はやく試験をー!」
新人執事「俺、この試験に合格して家族を悦ばせるんだー!」
ワーワー!
執事「……威勢がいいなひよっ子共」
メイド「うんうん、フレッシュなオーラがいっぱいでてますね!」
メイド「……それだけに、今大会が特殊になったことに涙を禁じえません……」ウゥ…
新人たち「「?」」
執事「……今回は色々な理由があり、現メイド長ローズによる新試験の試験的なものを実施する」
メイド「うーん……説明難しいから、とりあえずもう始めちゃおう! 多分何人か開幕で挫折するから!」バッ!
プシュー!
新人たち「「!?」」
- 631 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/11(水) 00:11:07.08 ID:fur991870
- エメリナ「ど、どうも初めまして……!」ペコペコ!
エメリナ「第二皇子カイン様のメイド、エメリナと申します……!」
エメリナ「今回は、恐れ多くもローズさんの代わりに、夜技能判定の審査員を務めさせていただきます……!」
ルーシェ「……第一皇子アドルラン様の、メイド。ルーシェ、です……」ペコリ
ルーシェ「同じく、ローズさんの代わり、生活技能判定の、審査員、です」
ルーシェ「……ちゃんとお片付けできない人には厳しい採点をしてもいいとのことですので、お覚悟を」
ヒバリ「もう、なんで私またメイド服でなんて……///」
ヒバリ「あ、ごめんなさい。その……ルーシェの先輩のヒバリよ。どうぞよろしく」ペコ
ヒバリ「私が担当するのは新しい分野の書類処理能力。これも意外と大変だけど大事なお仕事だから頑張ってね?」
エリス「だ、第三皇子アベル様に仕えるメイドのエリスです……!」ペコ!
エリス「若輩ものですが、この度ローズさんに代わり最重要科目の戦闘技能判定の審査を担当させて頂きます!」
エリス「代役とはいえ――いついかなる時も、全力で参りますっ!」ゴッ!
新人たち「「」」
メイド「あーっと、新人たちが絶望のどん底に落とされたぁ!」
執事「だろうな……。あの黒髪メイド以外の試験はどう足掻いても地獄そのものに決まっている」
メイド「各自が各分野に突出して凄まじいからね……」
メイド「でもメイド長、急に予定を変えるだなんて何かあったのかな?」
執事「皇女様絡みかもなぁ……」
……
――
- 632 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/11(水) 00:12:02.69 ID:fur991870
- ――
スミレ「……皆さんが引き受けてくださって何よりです」
スミレ「さて、折角作ったこの時間。有効に使いましょうねアイナさん」
アイナ「う、うん……!」
ローズ「アイナちゃーん? スミレちゃーん? そろそろ出れるわヨー?」
アイナ「は、はいただいま!」
アイナ(ローズさんと、おでかけ……)
アイナ(……)グッ!
特殊判定(先取り含む)
↓1〜5コンマ二桁
- 633 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/11(水) 00:14:51.59 ID:ASPEvkEE0
- あ
- 634 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/11(水) 00:15:13.29 ID:w4tp/VqDO
- はい
- 635 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/11(水) 00:16:19.53 ID:IxAaPcp0O
- いつもより多め?
- 636 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/11(水) 00:16:46.59 ID:1sHYEZkg0
- ん
- 637 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/11(水) 00:18:18.66 ID:3PT+txyi0
- あ
- 638 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/11(水) 00:22:53.84 ID:fur991870
- なん……でやねんっ!(白目吐血)
また高速のプロット破壊が確定したあたりで今日はここまでで……
何回も言った気がするけど皆さんやっぱり判定表見透かしつつコンマを自在に操れるのでは?(混乱)
白帝竜が絡む後半の判定はまた後日に取ります
ところで質問なんですけれど、白帝さんって固有名つけた方がいいですかね?(フィーアか誰かが名づける体で)
- 639 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/11(水) 00:23:39.42 ID:fur991870
- おっと、混乱していた忘れていましたが、本日もありがとうございました!
- 640 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/11(水) 00:27:21.65 ID:3PT+txyi0
- 乙
ギルバートの過去編の時も自分がゾロ目出していたので自分でも驚いてます(真実)
- 641 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/11(水) 00:32:43.63 ID:IxAaPcp0O
- 乙!
おでかけ……最後の判定で偶数ゾロ……うっ、頭が!?とりあえず>>1のこの反応見るかぎりアイナ大勝利の可能性でてきたかな?
白帝さん名付けはありだと思う。アベルも愛馬にファフニールって名前つけたし
- 642 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/11(水) 07:44:01.41 ID:CutP/IZQO
- ほのぼのした導入と
割と平穏そうな序盤からの
ゾロ目発動による急展開
最早お約束と化してるレベルやね
しかしこのメンバーでやべーレベルのトラブル……
……生えちゃう?
- 643 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/11(水) 13:25:00.56 ID:BMC61XTA0
- 白帝さんの名前かー
強くて立派な見た目だけど
小動物っぽいところがあって愛嬌があるとなると
フィーア「ドラ〇もんが良いと思います!普段はドラちゃんで!」
キアラ「まずいですよ!」
- 644 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/11(水) 15:55:42.26 ID:C8RVpvHoO
- ネーミングセンスある人はほんと羨ましいわ。俺なんか白い竜ならもうシロちゃんくらいしか思い浮かばんもん
しかし何故かドジっ子臭する白帝さんも実はレベル500オーバーかつ大補正持ち?っていう化け物という事実
ガチギレ魔改造リーヴに素の状態で匹敵するとなると本来なら相当やばい相手だった筈だよね
- 645 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/11(水) 18:59:37.08 ID:VLOo6VF2O
- フィーアが名付けるとなると
可愛らしさとそこそこの教養に
沿った感じの名前ってイメージ
シンプルにパイロンとかでもしっくりきそうではあるかな
まあ先走りはあんま良くないだろうし
まずはローズさん一行の続きを待ってます
- 646 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/11(水) 19:15:53.12 ID:UvCyMpq/0
- 広大・巨大な純白となると雪
竜の特徴となれば角・牙・翼
白帝竜の特徴といえば鳴き声の「キュ」
各国の言葉と組み合わせればテュッキュとかキュネーヴェとか色々出てくるね
何気にファフニールも先に使われていなければ候補だったかも
- 647 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 01:31:48.86 ID:lEh1W2720
- ここはシンプルに「ハク」…使い古されて面白くないか
- 648 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/16(月) 23:48:59.05 ID:S1kQmrim0
- こんばんはー
また間がかなり空いてしまい申し訳ない限りです……
せめてまたクリスマスには更新できるよう仕事を片付けておきたい今日この頃
白帝さんの名前は有りのようなので、イベント発生時に安価コンマ判定をとろうと思います
少しだけですが、ローズ隊のお話進めておきます
- 649 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/16(月) 23:49:43.79 ID:S1kQmrim0
- 5連特殊判定結果(>>633より)
1:帝都の治安
59>40
※基準値を超えたため、平和なおでかけ
――
【帝国・帝都】
ガヤガヤ…
アイナ「今日も賑やかですね……」キョロキョロ
ローズ「えぇ。心なしか、以前よりも明るい雰囲気に感じるわネ」
スミレ「以前はちょっといざこざがあったようですけどね」
スミレ「その時は、偶々居あわせたカイン様が騒動を治めてくれたようです」
ローズ「フフ、カイン様にもだいぶいい変化が出てきたわネ」
ローズ「天使達の不安が一つ取り除かれたのは、大きな進展ヨ」ホクホク
アイナ「お二人とも、兄妹仲良くしたいって常々思われていましたもんね」
ローズ「そうヨ。兄妹で争い合うなんてもっての他なんだから!」
スミレ「もっとも、もし皇族のご兄妹が争われたら……」
アイナ「キアラ様とフィーア様が勝っちゃいますよね、多分……」
ローズ「……それは言わないお約束ヨ」
ローズ「あの子達だって稀有な才能に恵まれただけで、本当は争いごとは嫌いなんだから」
アイナ「争い事が好きな女の子って、そもそもいないんじゃ……?」ウーン?
ローズ「あら、アタシは強者と拳を交えるのは結構好きヨ?」
アイナ「」
ローズ「はしたないかもしれないけれど、これが天使を守る力にも繋がると思うと、ネ」ゴキゴキ…
ザワザワ…
帝都民1「お、おいメイド長だぞ……!?」
帝都民2「やばいやばい、なんか拳鳴らしてるぞぉ!?」ガクブル…
スミレ「……ローズさん、今日は休暇のお買いものですので」スッ…
スミレ「普段以上に、レディー面を出しておいた方がよろしいかと……」コソコソ…
ローズ「そ、そうネ……」スッ…
アイナ「……」
アイナ(争うとか、喧嘩は嫌だけど……)
アイナ(――私は、逞しくてカッコいい男の時のローズさんも好きなんですよ?)
……
――
- 650 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/16(月) 23:50:19.36 ID:S1kQmrim0
- ――
……
ローズ「ふぅ……思ったより買っちゃったわネ」
アイナ「そ、そうですね。ちょっとお財布の紐が……」アセアセ
スミレ「いえ、前にボクが見た時よりも安くなっていましたし……」
ローズ「質も良くなっているように見えるワ。王国との交流のおかげかしらネ?」
アイナ「なんだかんだで、ちゃんと帝国と王国も馴染めているのでしょうか?」
ローズ「まだまだこれから、と言ったところネ。急速に溝は埋まらないものヨ?」
スミレ「そうですね。確かに質は良くなりましたが、王国本土と比較するとまだまだです」
スミレ「お店も、手さぐりしている状態なのではないでしょうか?」
アイナ「なるほど……」
ローズ「それでも、良くなったのは確か。これでよりレディーとして身だしなみを整えられるワ!」
ローズ「あなた達も普段から身だしなみに気を使ってくれてるし、本当に嬉しい!」
アイナ「えへへ///」テレテレ
スミレ「ローズさんのおかげですよ///」
ローズ「ふふ、そう言って貰えるとありがたいわネ」
ローズ「待っていなさいアタシの爪にお肌……」
ローズ「すぐに、元以上の美しさにしてあげるワ……!」ゴゴゴ…!
アイナ「ローズさん、元のお肌が綺麗だから大丈夫ですよ!」
スミレ「……」
スミレ「そういえば……」
ローズ&アイナ「「?」」
スミレ「ふと気になったのですが、ローズさんのお肌の手入れ……」
スミレ「いえ、レディーとしての嗜みを身に着け始めたのはいつ頃からなのでしょう?」ハテ?
アイナ「ローズさんがまだ、完璧なレディーじゃなかった頃ってことかな?」
スミレ「そうですね。少し、気になります」
ローズ「あら、乙女の秘密を探りたいお年頃かしら?」
ローズ「そうねェ……」
ローズ「……」
――
- 651 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/16(月) 23:51:09.50 ID:S1kQmrim0
- ――
特殊判定結果
2:ローズの過去の境遇
29(恵まれてはいたが、理解はされず)<50
※基準値を下回った為、過酷な境遇回避
――
ローズ「……そういえば、しっかりとアタシの昔話なんてしたことなかったかしら?」
スミレ「そう、ですね。ボク達からすればローズさんは初めから頼りになる存在でしたし……」
アイナ(私はスミレちゃんよりも前からローズさんを知ってるけど……)
アイナ(だいたい10年くらい前だったかな? あの時から、すごくかっこよくて……///)
アイナ「わ、私も気になります///」
ローズ「ん〜……別に大したものでもないわヨ?」
ローズ「一応これでもアタシの家はそれなりに裕福でネ……所謂お貴族様かしらネ?」
ローズ「帝国は実力主義とはいえ、お金の力も強いのもまた事実だけど……」
ローズ「それ以上に、帝国貴族はあることに力を入れていたの」
アイナ&スミレ「「?」」
ローズ「作法と教養、そして美貌。アタシに限らず、貴族は自分の娘達を立派なレディーにしようとしていたのヨ」
ローズ「――皇子様に、あわよくば皇帝陛下に取り入ろうとしてネ?」
アイナ「えっ!?」
スミレ「……なんとも、無謀に聞こえてしまいますね」
ローズ「勿論その通りヨ? 実力至上主義の陛下がそこら辺の貴族の娘に靡くことはありえなかったというか……」
ローズ「まずあのフローレンに見つかった瞬間に、もれなく炭にされるんだもの」
ローズ「だから、貴族達は第一皇子のアドルラン様に目をつけたわけ」
ローズ「もっとも、あの人も媚びてくる女が嫌いだったから、まるで意味はなかったみたいだけどネ……」
ローズ「それでも、鍛えずにさらに裕福な暮らしを追い求める貴族もまだまだ残っていたワ」
ローズ「そういった貴族は、地位は低くとも皇子には違いないとアベル様を狙っていたみたい」
ローズ「まだ子供のアベル様を性的に襲って、手籠めにしようとする悪女もいたそうヨ?」
アイナ「エリスちゃんが聞いたら怒りそうだなぁ……」ブルブル…
ローズ「まあ今のアベル様を見ればわかるけど、結局それも失敗しているワ」
ローズ「貴族の打算的なレディーのお勉強じゃあ、当然の結果ネ」
アイナ「そ、そうですよ! 邪な目的を持っていては、本当の自分磨きなんてできません……!」
ローズ「偉い! 流石アイナちゃん、その通りヨ!」ビシ!
アイナ「えへへへ///」テレテレ
スミレ「……」
スミレ(……カイン様に触れない。これが、今ボクが取るべき最善の行動ですね)
- 652 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/16(月) 23:51:48.05 ID:S1kQmrim0
- アイナ「……あれ? でもそれだと、作法の勉強をしていたのは女の子だけ?」
アイナ「男の子の貴族はどうしていたんですか?」
ローズ「……女の子よりもっと単純。帝国男子、強くあれ! ヨ」
ローズ「帝国は装備の質も良くなかったのが大きいけど……」
ローズ「王城の正規の騎士団や皇族以外は重鎧や大剣なんて高価なものは手を出せなかった」
ローズ「だから比較的安価な剣やナイフ、もっと行き着くと買い替える必要のない己の拳を武器とする人が多い……」
ローズ「……そしてそんな人たちよりも優位に立ちたいというか、誇示したかった貴族の御坊ちゃまの武器は豪奢なもの」
ローズ「装飾の施された細剣……見た目も綺麗だし、大ぶりな剣やナイフの攻撃も経験を積めばいなせる武器ネ」
ローズ「……」フゥ…
ローズ「とはいえ、所詮は貴族のおままごと。アーシャちゃんみたいな細剣使いの方が極めて稀な存在ヨ」
ローズ「男の子も女の子も、中途半端なお勉強……それが帝国貴族の大部分を占めていたワ」
スミレ「……王国もですが、まともな貴族というものはどこの国でも少ないようですね」
ローズ「そうネ。そしてアタシの家も、漏れなくその駄目な方の家だった……」
ローズ「……一応、昔のアタシは男の子だったから。ひたすらに武術の稽古をさせられたワ」
ローズ「逆に女の子はほとんど作法のお勉強。やることが多岐に渡るから、武芸なんて最後の最後にできるかどうか……」
ローズ「男に生まれても、女に生まれても。結局は不自由な暮らしを強いられるのヨ」
アイナ「……」
スミレ「……」
ローズ「昔のアタシは弱くてネ。別の貴族の娘さんが剣を振らずに紅茶の淹れ方の勉強しているのを見て……」
ローズ「心底思ったものヨ。女の子に生まれたかったってネ……」
アイナ「ローズさん……」
ローズ「だけど、すぐにその考えは改められることになったワ」
アイナ「え?」
――
- 653 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/16(月) 23:56:54.93 ID:S1kQmrim0
- 短いですが今日はここまで
ローズはキャラシートに本名があるので、最初期は普通に男の子だったと認識しています
このままローズ→アイナ→スミレの過去を交えつつ進み、現在でのローズ隊と白帝の小イベント→コンマ偶数ゾロイベントの流れになるかと思います
本日もありがとうございました!
- 654 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/17(火) 00:00:04.82 ID:XTxSJ05A0
- 乙です 忙しそうですが無事で何より
低コンマが上手いこと良い位置を踏み抜いてたのは朗報やね
- 655 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/17(火) 00:04:29.72 ID:e6ZA8DPcO
- おつおつ!年末は忙しいし仕方がないというか、空いてもこの程度でちゃんと更新来るのは嬉しい
しかしこうなると、残った判定からしてアイナとスミレの境遇が基準値超えのハード踏み抜いたかな?
あとお兄ちゃんに合掌したいが、エメリナに会えたこと考えると悪く無いかもね
- 656 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/17(火) 00:06:08.36 ID:YgSA/3Q00
- 偶数ゾロ目アピしていた>>837の自己中か?
悪い結果になってたら嬉ションしながら煽って叩くつもりだっただろ?
- 657 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/17(火) 08:06:56.96 ID:kmaPPHBH0
- ローズさんは育ちが過酷な環境ではなかった分だけ
他者を指導して引き上げるという発想に行きつく余裕があったともとれそう
- 658 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/17(火) 16:09:08.28 ID:CLzaJlVWO
- キャラシ確認してきたがローズさんまだ若いのね。それでいてあの有能っぷりとは……
パパン達親世代除くと最年長スカーレットさんってのにも驚きだが、そういや鯖読みってバレてないのか?
- 659 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/20(金) 16:39:57.19 ID:XzkbbQZA0
- スカーレットさんは精力が力の源でそれをクラウス王始めきちんと理解しているからこその
容認とやり過ぎへのストップだよな改めて色々見直すと
ローズさんは普通に男が一番脂乗ってる年齢層だし如何にそれまでの下積みや努力が凄まじかったかを表す今の実力でもある
なおそれと互角以上で渡り合うメイド
- 660 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/20(金) 19:38:30.07 ID:KhUKL2XsO
- エリスも境遇は悲惨だったけど、めぐまれた才能+弛まぬ努力+強烈なコンマ運ってそりゃ強くなるわな
次期メイド長になりそうなレベルだけど、ローズさんと違って装備品開発力とかは無いから難しいんかな
- 661 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/22(日) 23:48:49.12 ID:7BnyMnY50
- こんばんはー
立て続けにこんなに空いてしまうって本当にもう……
とりあえず、ローズ過去部分だけ投下していきます
- 662 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/22(日) 23:49:48.79 ID:7BnyMnY50
- ――
ローズ「……ある時のこと。その密やかに憧れていた貴族の娘さんはある事件に巻き込まれた」
アイナ「!!」
ローズ「今のアタシからみても、小さいながらに立派なレディーと言える、本当に気品溢れる子だったんだけどネ」
ローズ「……武芸まで、手はまわっていなかったのヨ」
ローズ「帝国は実力主義。最終的には、武力が持ち出されるワ」
ローズ「もし、あの子もせめて身を守る術を知っていれば……」
アイナ「……」
ローズ「ただ闇雲に剣を振るうだけの男の子には品格が足りない……」
ローズ「でも所作が洗練されても戦えない女の子は餌食にされてしまう……」
ローズ「――強く、美しく。両方兼ね備えた人こそが、一番なんだって気がついたのヨ」
スミレ「それで、今のローズさんに……」
ローズ「ええ。まあアタシは元々からして、女の子のドレスとかに憧れていた節はあったんだけれどネ……」
ローズ「正直に両親に話したら、見事に勘当されたワ」
アイナ「そ、そんな!」
ローズ「まあ覚悟は決めていたけれどネ。あの家にいたところで、アタシは一生強くも美しくもなれなかったと断言できる」
ローズ「そして一人放り出されたアタシは……まず剣を捨てて、拳を鍛えたワ」
スミレ「拳を、ですか?」
ローズ「そうヨ? 強く男らしくなるには、自分の肉体が基本だもの」
アイナ「あれ? でも男の子だけじゃ駄目だから女の子の勉強もするんですよね?」
ローズ「うーん……自分で言うのも変だけれど、アタシのこれは自分でも変わっている自覚はあったしネ」
ローズ「両親の反応もそうだけれど、一般的にはアタシがレディーの作法を学ぶなんて変な目で見られたワ」
ローズ「――だからまずは男を、力を磨くの。実力主義なんだから、強ければ多少変わっていようが認めざるを得ないでしょう?」
アイナ「な、なるほど」
ローズ「しばらく生き延びるために喧嘩に明け暮れた後は、王城の使用人試験に向かったワ」
スミレ「兵士志願ではなかったんですね?」
ローズ「あなた達ならわかると思うけど、兵士よりもメイドや執事の方が覚えなきゃいけないこと沢山あるでしょう?」
ローズ「一人前のレディーを目指すにおいて、これ以上の適職はないわヨ?」
ローズ「まさかちゃんとした知識も教養も無い人が、誰かのお世話なんてできないでしょう?」
アイナ「確かに言われてみると……」
- 663 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/22(日) 23:50:33.65 ID:7BnyMnY50
- ローズ「まあ、それでも当時からして最優先は武力だったんだけれどネ……」ハァ…
ローズ「合格した後は、王城内の平執事から始めたワ」
スミレ「メ、メイドじゃなかったんですか!?」
ローズ「……本当はそっちのほうがよかったんだけれどネ」
ローズ「自分でも未熟とわかっている状態で、まだ早いと思ったのヨ」
ローズ「でも同時に活力にもなったワ。いつか、あの可愛いメイド服を着てやるんだって……!」
ローズ「ゆくゆくは、アタシの趣味も取り入れたさらに可愛いメイド服にしてやるんだってネ!」グッ!
アイナ「私が今、このメイド服を着られているのもローズさんのおかげなんですよね……」ヒラヒラ
ローズ「アイナちゃんが私の趣味をわかってくれる子で本当に嬉しかったわぁ……」
アイナ(確かにこのデザイン好きだけど、本当は少しでもローズさんに近づきたいからなんだけどね……///)
スミレ「……メイド服じゃないローズさん、ですか」
スミレ「きっとボクよりもずっと上手く執事服も着こなされたんでしょうね……」
アイナ(うん! カッコいいよ執事ローズさん///)グッ!
ローズ「当時のアタシはまだまだだったわヨ? 与えられる仕事も雑務ばかり……」
ローズ「でもそんな雑務の中で、一つの出会いがあったの」
アイナ&スミレ「「出会い?」」
ローズ「ええ。メイド長という今のアタシを生み出す原因になったとも言えるわネ」
ローズ「……もう、十数年前かしら?」
ローズ「そうあの日……」
――――
―――
――
―
- 664 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/22(日) 23:51:15.38 ID:7BnyMnY50
- 〜〜〜〜
……
【帝国・王城】
フローレン「それじゃあ、よろしくねぇ?」
上級メイド達「「はっ!」」ビシ!
ローゼン「……」
下級メイド達「「……」」ブルブル…
フローレン「あら、あなた達は余っちゃった子かしらぁ?」
フローレン「まだ新米みたいだけどぉ……あ、そうだわぁ!」ポン!
フローレン「優しい私が、特別にお仕事をあげるわよぉ?」
フローレン「どれだけ家具を割ろうが、お茶をぶちまけようが怒らないから安心なさいな?」
下級メイド「ど、どのような……?」ブルブル
フローレン「――妾のノワールのお世話よ」
下級メイド達「「!?」」
フローレン「ああ、ついでに庭園の草むしりもお願いしとこうかしら?」
フローレン「それじゃあ私は用事があるし失礼するわぁ。頑張ってねぇ?」ヒラヒラ
……
下級メイド1「ど、どうしよう……」ガタガタ…
下級メイド2「妾って言っても、一度は陛下が選ばれるような方……」ガタガタ…
下級メイド3「もし、また何か失敗をすればきっと……!」ガタガタ…
ローゼン「……」
ローゼン「まずは、俺……が行きます。仮に罰を受けたとして、一番丈夫なのは俺ですから」
下級メイド1「た、確かに戦闘技能ではローゼン君が一番だったけれど……本当にいいの?」
ローゼン「ええ。草むしりとかを先輩に押し付けることになってしまいますが……」
下級メイド2「ううん全然全然!」ブンブン!
下級メイド3「私達毟るの大好きぃ!」
ローゼン「では……」
……
――
- 665 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/22(日) 23:52:22.79 ID:7BnyMnY50
- ――
……
ローゼン「……」ツカツカ…
ローゼン(フローレン妃は、どうにも好きになれないけど……)
ローゼン(所作は、紛れもない淑女のもの。皇妃ともなれば、当然に求められるもの……)
ローゼン(今の身分じゃとても近づけないけど、妾とはいえ同じく妃のノワール様のお世話……)
ローゼン(至らないだろうけれど、レディーとしての知識を得られるまたとない機会……!)
ローゼン「……」スゥ…
コンコン
「はい。開いていますよ?」
ガチャ…
ローゼン「……失礼致します。本日のお世話を担当させて頂きます、ローゼンとっ――」
ノワール「あら、わざわざありがとう。ちょうどさっき焼き菓子を作ったのだけれど、いかがです?」
ローゼン「」
ノワール「できれば私以外の誰かに味の感想を聞きたかったのだけれど……」
ローゼン「」
ローゼン(な、なんだこの人は……!?)
ローゼン(ドレスじゃない、とても皇妃が着るとは思えない質素な黒衣なのに……見事な着こなし、そして滲み出る気品!)
ローゼン(それでいて、隙が無い……! 間違いなく、戦闘経験を積んだ強者の気配……!)
ローゼン「……!」ハッ!
ローゼン「し、失礼致しました。しかし私如きに……」
ノワール「ふふ、もっと楽になさって? そっちの方が私も嬉しいわ」
ローゼン「で、では恐れ多いですが……いただきます」サク!
ローゼン「っ、お……美味しい!?」
ノワール「ふふ、よかった。あ、紅茶も用意した方がいいかしら?」
ローゼン「ま、待ってください! 私がすぐに用意致しますのでっ!?」バッ!
――
- 666 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/22(日) 23:53:20.48 ID:7BnyMnY50
- ――
ローズ「いやぁ、あの日は色々と驚いたわねぇ……」シミジミ…
アイナ「ノワール様の、お世話係……」ゴクリ…
スミレ「本来であれば、とても雑務とは思えないですね……」
ローズ「そもそもあの人に、お世話役なんて不要だったと思うけどネ」
ローズ「フローレンとしては、あえて経験の浅いメイドや執事を宛がうことで……」
ローズ「慈悲深い皇妃様は、妾にもちゃんとお世話役を送っているという体を取りたかったのかしらネ?」
ローズ「まあ多分、あの言い振りからするとミスをしてノワール様に紅茶をぶっかけて欲しかったのかもしれないケド」
ローズ「仮にアタシがぶちまけたとしても、多分ノワール様なら回避するか凍らせるかしたと思うワ」
スミレ「当時から、既にお強い方だったんですね……」
ローズ「……ええ。あの時感じたのは、確かな強さと気品。アタシが求めるものを、あの人はもう持っていたの」
アイナ「確かにノワール様、レディーですよね。色々なことに精通なさっていますし……」
スミレ「……改めて思うと、ボクらはローズさんを目標としていますが、ノワール様も十分に目標にすべき方ですね」
アイナ「うんうん……。でもそっかぁ……」
ローズ「?」
アイナ「当時のローズさんにとって、ノワール様が目指すべき目標だったんですよね?」
ローズ「そうネ。気品に加えて、隠し刃のようなあの強者の圧は憧れたワ」
アイナ「……か、髪とかも、やっぱりノワール様みたいな艶やかな黒髪に憧れますかっ!?」
ローズ「ん? ん〜……確かにあの髪はとても綺麗とは思うけど、アタシは明るい色の方が好きかもネ?」
アイナ(よし!)グッ!
スミレ(アイナさん、露骨過ぎますよ……)
ローズ「……でも、アタシにとってノワール様は憧れではあったけど、本当の出会いはまだまだなのヨ?」
アイナ&スミレ「「え?」」
ローズ「ノワール様は、アタシなんかにも気さくに接してくれたワ」
ローズ「正直、聞いていた噂は冷徹冷酷って話ばかりだったから面食らったけど……」
――――
―――
――
―
- 667 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/22(日) 23:54:00.18 ID:7BnyMnY50
- ……
ノワール「あら、嬉しい。今日もあなたなのね」
ローゼン「……申し訳ありません」
ノワール「どうして謝るのですか?」
ローゼン「……私は執事です。だというのに、紅茶の淹れ方から何まで、ノワール様のお手を……」
ノワール「ふふふ……別に構わないのに」ニコニコ
ローゼン「……」
ノワール「……意外かしら?」
ローゼン「え!?」ドキ!
ノワール「闇夜に溶け込み、多くの敵兵を葬ってきた私が、こんなことをしているだなんて?」
ローゼン「……いえ、そのような」フルフル…
ローゼン「その……正直に言ってしまうと私は、貴女様に憧れの感情さえ抱いています」
ノワール「あら……」
ローゼン「強く、美しく……男も女も関係なく、私の目指す姿といいますか……その」
ノワール「……ありがとう。自分でも、まさかこんな風になるとは思っていなかったのですけれどね」
ローゼン「?」
ノワール「……私は、あの人の隣にはいられない。けれど、あの人から子供を授かった……」
ノワール「こんな私に、子供が出来た。私と違ってしっかりと育ってほしい、そう思うと……」
ノワール「――母親として、あの子に色々教えてあげたい。だからこそ、まずは自分が色々と磨かないといけない」
ノワール「あの子のことを思えば、どんな勉強も全然苦になりませんもの」フフフ
ローゼン「……とても、大切になされているのですね」
ノワール「ええ、とても大切です。アベルも、そして……あの子達も」
ローゼン「……達?」
ノワール「たとえ私と血は繋がっていなくても、あの人の子供。アベルの大切な兄妹ですもの……」
- 668 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/22(日) 23:55:03.31 ID:7BnyMnY50
- ノワール「あ、そういえばまだあなたにちゃんと挨拶をさせていなかったかしら?」
ノワール「ちょっとだけ待っていてくださいね。もうすぐアベルも鍛錬を終えてくる筈だから……」
ガチャ…
幼アベル「母上、午前の鍛錬を終えて参りました」スッ
幼アベル「この後は座学で……ん?」
ローゼン(この子が……)
幼アベル「母上、こちらの方は?」
ノワール「ローゼンさんよ。私のお世話をしてくれている優しい人ですよ?」
ローゼン「いえ、私など……」
幼アベル「ローゼンさん……」
幼アベル「初めまして、第三皇子のアベルでございます」ペコリ
ローゼン「か、顔をお上げください!? 私のような見習い執事にそのような……!」
ノワール「ふふ、でも前回の紅茶の淹れ方……かなり手際がよかったですよね?」
ノワール「きっとすぐに、優秀な執事になれますよ。 アベルも教わってみたらどうかしら?」
ローゼン「!?」
幼アベル「……そうですね。俺は、様々なことを学んで強くならなければなりませんからね」
ローゼン(荷が重すぎる!?)
アベル「ただ、今は――」クイクイ
ローゼン「ん?」
幼キアラ「にーたま、ごほんよんで……?」
幼アベル「ああ、待っていろキアラ。あまり時間は無いが、好きな本を読んでやるからな」
ローゼン「――天使がいるワ!?」ヴッ!
幼アベル「!?」ビク!
幼キアラ「!?」ビク!
ノワール(……わ?)
- 669 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/22(日) 23:56:52.57 ID:7BnyMnY50
- ローゼン「!!!」ハッ!
ローゼン「し、失礼致しました!」フキフキ!
ローゼン(あ、危ない危ない。こんなところで取り乱すなんて、全然駄目……)
ローゼン(ああ、でも……)チラ
幼キアラ「」ビクビク…
幼アベル「よしよし、大丈夫だぞキアラ……」ナデナデ
ローゼン「ん゛んっ!」ビクン!
ノワール(……丁寧な紅茶の淹れ方といい、もしかしてこの子……)ジー…
ドタドタ!
帝国兵「し、失礼致します! キアラ様はこちらにおりますでしょうか!?」ザザ!
ノワール「……ええ。ここに。どうされました?」
帝国兵「その、実は……」
幼フィーア「ぴええええぇぇぇぇぇぇぇ!」ジタバタ!
帝国兵「あたた!? フィーア様が、また泣き止まなくてですね……!」
帝国兵「確か、キアラ様には特に懐かれているようでしたので、どうにかしていただければと……」
キアラ「……」
キアラ「……」トコトコ…
アベル「キアラにはまだ重いだろう? 俺がフィーアを持つから、その間にあやしてくれ」スッ
帝国兵「か、かしこまりました」スッ…
アベル「よ……と。ん?」
キアラ「あ……?」
幼フィーア「あぅ、だぁ〜♪」ニコニコ
帝国兵「驚いたな。やっぱりキアラ様達の傍にいた方がフィーア様も……」
帝国兵「……」
帝国兵「その……申し訳ありません。後でフローレン様がいらっしゃるかもしれませんが……」
ノワール「……ええ。彼女が戻るまで、私達でフィーアの面倒はちゃんと見ておきます」
帝国兵「ありがとうございます……!」ペコリ
タタタ…
幼フィーア「きゃっきゃっ♪」
幼キアラ「よし、よし……」ユサユサ
幼アベル「ふふ、こうしてるとキアラももうお姉さんだな?」
ノワール「ええ、本当に……あら?」
ローゼン「」ボタボタ…
一同「「」」
――
- 670 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/22(日) 23:57:33.92 ID:7BnyMnY50
- ――
ローズ「……その日、私は二人の天使に出会えたのヨ」
ローズ「ノワール様にも、アタシの趣味が色々ばれちゃったけど……」
ローズ「あの人はそれでも、アタシを受け入れてくれた」
ローズ「だから、あの部屋でだけは……あの子達の前でだけは、あの頃からアタシは自分自身を曝け出せたワ」
ローズ「……流石に外では表に出せなかったけどネ?」
アイナ「そんなことが……」
スミレ「本当にキアラ様とフィーア様が幼い頃から、お二人を守ってきたのですね……」
ローズ「……フィーアちゃんのあの笑顔は、絶対に守ってみせると自分に誓ったワ」
ローズ「それにキアラちゃんの、お兄ちゃんの袖を引っ張りながらの精一杯のアピール……!」
ローズ「アタシったらいつの間に天使を二人も産んでいたのかって、変な気分になっちゃった程ヨ!」クネクネ
ローズ「まあ、そこからネ。王城で働きつつ、ノワール様のところで自分を解放しつつ知識を学び……」
ローズ「アベル様も、どこか危なっかしい気もしたけどアタシには気を許してくれたみたいだし」
ローズ「アベル様の後ろについてきた天使達とも会えて、楽しい時間だったわぁ……」
アイナ「でも……」
ローズ「……ええ。それから数年もしないうちに、アベル様とカイン様は暗黒街に捨てられたワ」
ローズ「思えばあの時のアタシも天使に浮かれて、周りが見えていなかった……」
ローズ「あれだけ子供達を前ににこやかに笑うノワール様が、どうして時々表情を曇らせるのか……」
ローズ「どうして、アベル様はノワール様の教育を必死に頭に叩き込んでいたのか……」
ローズ「きっと、その時が近いことがわかっていたのネ……」
ローズ「それからノワール様もどこかへ連れられて……天使達は拠り所を失ってしまった」
ローズ「……だから、残されたアタシが二人を守らないと。より強い決心を固めて、さらなる修行にはげんだの」
ローズ「もう王城内でアタシの本性を剥きだしにしても、誰も何も言えなくなるくらい……」
ローズ「天使達が、アベル様にまた会いたいと願ってもそれを強行できるくらいに、ネ……」
ローズ「あとは二人も知る通り、いつも天使達を気に掛けるメイド長ローズヨ?」
スミレ「ローズさんがキアラ様達に強い想いをもってお世話する理由、少しわかった気がします」
アイナ「うん!」
アイナ(……やっぱり、ローズさんは憶えてないよね)
アイナ(今のお話だと、まだ修行中の頃だったのかな?)
アイナ(それでも、私にとってはあの日……///)
――――
―――
――
―
- 671 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/23(月) 00:00:28.52 ID:3fJc9MbG0
- と、ローズの過去語りが終わって次にアイナというあたりで今日はここまで
せめてクリスマス用にまた小ネタを用意で来たらとか考えている場合ではありませんね
本当に一年って早いというか、年明けたら少しは時間取り戻せるかなぁ……
本日もありがとうございました!
- 672 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/23(月) 00:00:41.34 ID:FMJ8QFcFO
- そう考えるとローズさん
一歩間違えば即妹ズの世話係とか
速攻で出禁レベルだったんやな
- 673 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/23(月) 00:13:27.73 ID:lriE3f1RO
- 乙
なるほど昔から短いとはいえママンやアベルとも交友はあったのか
残された妹ズがいい子に育ったのもローズさんがあれだけ有能なのもこっから猛特訓したからなんだな……
- 674 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/23(月) 00:16:38.84 ID:Vy4w9S1A0
- 乙 更新されてホッとした
小ネタはこの世界だと旧約の天使がそのままいそうだし
クリスマスに関係するキリストのような主がいるのか微妙っぽそうだが
あるいは俺らの年末年始に被せるのも有りかも
スポーツ王みたいなノリとか
リーナが帝国の行事に目をつけて歌合戦みたいの企画して
結婚式とは別に皆の歌唱力の上昇具合を確認しながら優劣も付けるとか
- 675 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/23(月) 00:23:26.09 ID:gFlnNf8R0
- 乙
ローズさんが鼻血出すのも無理もない天使ですな
- 676 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/23(月) 11:20:39.54 ID:D2GtXAbBO
- 改めて見るとキアラの人生かなりハードモードだな
両親からは期待されず、慕っていたぽいアベルと義母とはすぐに別離
残った実兄もアドルラン兄様は多分自分の肉体改善で余裕無し、カインお兄ちゃんは復帰後はあの有様だし、ローズさんマジ偉大
- 677 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/23(月) 18:25:40.14 ID:Q504KQGeO
- >>674
年始でスポーツ王だとまず杉谷が浮かぶけど、この面子だとあのポジションはほぼ間違いなくお兄ちゃんだよなw
- 678 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/29(日) 10:54:27.35 ID:zBZ9xNdFO
- フローレンの方が似合いそうな気もする
ノワール「フローレン。左で撃ちなさい」
フローレン「なんなのなんなの氷影の暗殺者があなた」
ノワール「左で撃ちなさい」
フローレン「……やってやろうじゃないのよぉぉぉ!!」
こうか
- 679 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/29(日) 23:45:56.49 ID:t5FTX3+E0
- 生存報告です……本当に申し訳ありません
ようやく職場のデスマーチが終わった為、少しづつですが明日から更新を再開できればと思います
年始イベントとか挟めればよかったのですが、イベント途中の為少々難しいかもです
- 680 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/30(月) 00:46:35.98 ID:9WqjEPjsO
- おつおつ
ようやっと仕事納めか、無理せずしっかり休んでくれてええんやで
- 681 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/30(月) 23:56:50.49 ID:MFHqCXFA0
- こんばんはー
ぎ、ぎりぎりまだ今日の筈……
だいぶ間が空いてしまいましたが、再開します
- 682 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/30(月) 23:58:05.58 ID:MFHqCXFA0
- ――
特殊判定結果(>>635)
3:アイナの過去の境遇(キャラシートより平民以上は確定)
53(平民街で、苦労しながら細々と)>50
※基準値を上回った為、少し過酷な境遇
――
……10年前……
アイナ母「アイナ、本当に大丈夫かい……?」コホコホ…
幼アイナ「う、うん……! わ、私だってもう立派な大人だもん……!」
幼アイナ「お母さんのお薬くらい、一人でも買いに行けるよ……!」
アイナ母「ごめんねぇ……こんな時に、風邪をこじらせるだなんて……」コホコホ…
アイナ母「私が行ければいいんだけど、眩暈が酷くて……」
幼アイナ「だ、駄目だよじっとしてなきゃ!」ワタワタ
――
私の家は……所謂、平民の家だった。
帝国と言う国の中では、どちらかと言えば恵まれている方ではあったと思う。
隅っこの方とはいえ、帝都で暮らせていたのだから。
雨の降り込まない石造りのお家。
贅沢はできないけれど、毎日何かを食べることができた。
硬くて軋むけど、安心して眠れるベッド。
過酷な貧民街に比べたら、なんて恵まれた環境だろう。
帝都で暮らす。これは貧民街の住民なら誰もが憧れることだ。
そして同時に、ステータスでもある。
帝都で暮らせるイコール、程度の差はあるけど立派な実力者。
貧民や、上がり立ての平民に対して強く出ても許される身分。
彼らを搾取して、取り込んで、奪って……
その身を肥やして、やがて帝都内でもその地位をあげることはできる筈だ。
――
アイナ母「ごほごほ……! アイナ、わかっているね……?」
アイナ母「絶対に、絶対に無茶は駄目だよ?」
幼アイナ「うん、大丈夫……!」
幼アイナ「お父さんの代わりに、私がお母さんを助けるんだから……!」
アイナ母「アイナ……」
――
でも、私はそんなことはできなかった。
帝国人らしくないのかもしれないけれど、私は誰かから何かを奪ってまで幸せになろうとかは思えなかった。
……仮に思えても、私は返り討ちにあって逆に毟られていただろうけど。
私は――私の家は、帝都の平民ながらに……貧民街にも劣る程の弱い家だったから。
- 683 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/30(月) 23:58:33.11 ID:MFHqCXFA0
- あの頃の私は、ただの取り柄の無い子供で。
お母さんは、働き過ぎで体調をよく崩していた。
そんな私達が帝都で暮らせていたのも、全部お父さんのおかげ。
腕っぷしに自信があったお父さんは、末端だけど帝国騎士団の一員を務めていた。
実力主義、とりわけ武力がものを言う帝国において……
皇帝陛下の御膝元、帝国の兵になれるということは帝国の人間の中では最も選ばれた存在と言ってもよかったと思う。
貧民も、平民も、お金のある貴族さえもが、帝国の兵士を夢見た。
兵士であれば、たっぷりとお給金が出る。
兵士であれば、貧民は勿論平民からも徴収できる。
兵士であれば、弱者として扱われることもない。
兵士であれば……
――奪われることはもうない。そこまでは、言い切れなかった。
少し考えれば、わかることだ。
兵士は、強者。
強者は、多くを得る。
強者は――お金を持ち歩いている。
どんな手を使ってでも、奪い取りたいに決まっている。
いくら強者だなんていっても、皇帝陛下に比べれば誰もが弱者だ。
そして誰もが夢見て、安定した暮らしが確約される帝国兵士になってしまえば。
大抵の人は、その『ゴール』に安心しきってしまう。
確かに恵まれた身体に装備、油断してもそこら辺の人に負けることはないんだろう。
――まさか、兵士の自分がただの人に負けるとは思っていなかったんだと思う。
大人になった今ならわかる。どんなに強い人も、囲まれたら危ない。
多人数を相手にしても大丈夫なのは、本当に血の滲むような鍛錬を積んだ人か……
或いは、本当に生まれ持った才を持つ人だけだ。
- 684 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/30(月) 23:59:03.74 ID:MFHqCXFA0
- 帝国は実力主義。
たとえ兵士でも、敗ければそこまで。
平民でも貧民でも誰でも、倒した人が全てを奪い去れる。
『鍛錬を欠かしてはならない。現状に満足してはならない!』
遅咲きだったという第一皇子様が、当時から口にしていた言葉らしい。
全くもってその通り。兵士は『ゴール』なんかじゃない。
むしろ『牙持つ弱者』は、そんな兵士にこそ狙いをつけているんだろう。
――お父さんは、夜道で囲まれて、何もできないままに全てを奪われた。
お金も。
剣も。
鎧も。
服も。
命も。
私達との、時間も。
二度と取り返すことなんてできない。
私とお母さんは、当然だけど泣いた。
だけど泣いたところで、何も事態が好転しないことぐらいは子供でもわかった。
だから、悲しくて悲しくて仕方がないのに。
しばらくしたら、冷静に二人ともこれからのことを考えていた。
泣いても、お父さんはもう帰ってこないんだから。
泣いても、お腹は膨らまないんだから。
泣いても、お父さんの貯金はもう増えないんだから。
泣いても、この国では敗けたお父さんが全て悪い事実は変わらないんだから。
お母さんはすぐに、涙を拭った。
私にこれまでの暮らしを続けさせる為に、お母さんは奮い立ってくれた。
お母さんは戦えなかったけど、立派な人だった。
心が、強かった。
- 685 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/30(月) 23:59:35.55 ID:MFHqCXFA0
- たとえお父さんを失っても、こんなにいいお母さんが傍にいてくれる。
私はそれだけでも、ずっと恵まれていた。改めて、そう思える。
――
アイナ母「ああ、心配だよ……」
アイナ母「お前は優しい子だから、武器も握ったことがないし……」
幼アイナ「だ、大丈夫! フライパンなら、握ってるよ!」グッ!
アイナ母「ああやめておくれ。そんなもので下手に武装しようものなら、逆に狙われるわよ!」
アイナ母「いいかい? 帝都で生き延びるには、堂々とすることだよ?」
アイナ母「たとえ何もなくとも、堂々としていれば、それだけで人は立派に見えるんだからね?」
幼アイナ「う、うん……」
アイナ母「それでも何かに巻き込まれそうになったら、知り合いの兵士の人を探すんだよ?」
幼アイナ「わかった!」
――
お母さんは私と違って、とてもしゃんとした人だった。
お父さんが死んじゃってからも、全然それを気にした素振りも見せないように振る舞った。
悲しいと正直に口には出していたけど、それでも前を向いてお店を開いた。
盛況……とは言えなかったけど、毎日を生きていくには十分だった。
お父さんと仲がよかったという兵士の人達が、よく顔を出してくれたのも大きいと思うけど。
……私は子供ながらにその時、この国の厳しさを改めて耳にしてしまった。
お父さんと仲良しだった兵士の人がある時、お母さんを訪ねてきた。
いつものお買いものかと思えば、私はどこかに行っているように言われて。
純粋に気になってしまった私は部屋に戻るふりをして、ついつい陰から聞き耳を立てていた。
――お父さんの仇が、もう死んだ。そういった内容だった。
お父さんを殺したのは、貧しい平民数人だったらしい。
彼らはお父さんを殺してその全てを奪った。
そんな彼らは、実はこの直後にお父さんの後を追っていたらしい。
- 686 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/31(火) 00:00:06.40 ID:J+W8gkNi0
- 戦利品を確認――誰もがお金を数える中、一人だけ真っ先に剣と鎧を確保した人がいたらしい。
そのままその装備で、さっきまで協力していた仲間全員を殺したそうだ。
こうすれば確かに一人あたりの取り分は増えるどころか、総取りになる。
そして協力者が黙れば、自分一人で帝国の兵士を倒したと偽ることもできる。
一人で兵士を倒す、これは立派な強者の証明。
力を示したとされ、そのまま空いた席に兵士をして登用される。
最下層から一気に登りつめる。きっとその人も、幸せだったことだろう。
でも。
何もできないまま殺されちゃったお父さんは、確かに帝国の兵士としては恥ずかしかったのかもしれないけれど。
それでも、私にとっては優しい頼れるお父さんで。
そして――誇らしいことに、お父さんは隊の中では円滑な交友を築き上げていたらしい。
なり上がったお父さんの代わりの兵士を、数日の内にすぐにお父さんの仲間の一人が問い詰めたらしい。
返答は帝国ではお決まりのもの。敗けた奴が悪い。
実力主義。誰もこれには逆らえない。
その人も、笑いながらそう言ったらしい。
――そうだな。じゃあ今度は、俺と決闘しようじゃないか。
お父さんの仲間は、そう言い返したそうだ。
帝国の兵士といえど、結局は帝国民の一人に過ぎない。
だからこそ死んだら自己責任なのは変わらない。
だけど兵士間には、この決闘の仕組みがあった。
皇帝陛下があまりにも強すぎ、ほとんどの兵士が現状に満足してしまった状態では、風化寸前だった制度。
一対一の、王城で行われる正式な戦い。
多くの他の兵が観客として集まるその場から、逃げ出すことなんてできない。
結局、束にならなければお父さんを殺せなかった人に、正面の決闘なんてできるわけも無く。
その人は決闘の場で、真っ先に喉を潰されて降参を口にすることもできないまま殺されたらしい。
私は、その報せを喜べなかった。
兵士の入れ替わりが珍しくも無い帝国だけれど、こうして即座に仇討がされるのは非常に稀なケースであると……
後になってから知った今からすれば、お父さんの仇を討とうとしてくれた人がいる、お父さんの人望こそ喜べるけれども。
子供だった私にとっては、お父さんが帰ってくるわけでもなく。
この国の現実をただ突き付けられたみたいで、複雑だった。
- 687 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/31(火) 00:01:27.85 ID:J+W8gkNi0
- 帝国は無慈悲な国だ。
だけど、戦えなくても生きていくことはできる。
戦えても、生きることができないこともある。
お母さんとお父さんは、それを私に教えてくれた。
お父さんはもういないけれど、お母さんはまだいる。
だから残されたお母さんと一緒に、頑張って生きて行こうって。
ずっとそう思っていた。
――
幼アイナ「すぐに、お薬買ってくるからね!」タタタ!
――
本当は、一人で外に出るなんて怖かった。
でも、あの時お母さんを助けられるのは自分だけだって思っていた。
お母さんがいつも以上の高熱で倒れて、私もきっと焦っていたんだろう。
大人しく、私にできる看病を部屋の中で続けていればよかったのかもしれない。
少し待てば、きっといつもの兵士の人がお店に来ていた筈なんだから。
事情を話せば、私のお買い物に同行くらいはしてくれたと思う。
でも、今こうして生きているからこそ言えることだけど。
私はあの日、勇気を振り絞って一人で買い物に出たことを褒めてあげたい。
あの一歩があったからこそ。
私は、運命の出会いを果たせたんだから。
――
- 688 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/31(火) 00:04:15.72 ID:J+W8gkNi0
- ……
幼アイナ「あ、ありがとうございました!」
商人「嬢ちゃん、気をつけて帰りなよぉ!」
幼アイナ「や、やった……!」
幼アイナ「私でも、一人でこんな遠くのお店でもお買いものできた……!」
幼アイナ「お母さん、褒めてくれるかなぁ……?」
幼アイナ「……ううん、今ははやくお薬をお母さんに飲ませてあげないと……!」タタタ!
幼アイナ「はやく、はやく……!」タタタ!
ドン!
幼アイナ「きゃ!」ドシャ!
大男「あん? なんだこのガキ?」
幼アイナ「ご、ごめんなさい!? 私、急いでて……!?」ビクビク
大男「おーおー、おめえがぶつかったせいで、こりゃ腕が折れてるぜぇ?」ズイ!
幼アイナ「ひ、そんな……!?」ガタガタ…
大男「こりゃあ、治療費払って貰わねえとなぁ?」
大男「ついでに、その身体もなぁ……?」ハァハァ
幼アイナ「や……やあぁ……!?」
ガシ!
幼アイナ「!?」
大男「あん!?」
ローゼン「……」ギリギリ…
大男「な、なんだテメェ!? 離しやがれ!」ググ…
ローゼン「……」ハァ…
ローゼン「子供相手に脅迫に欲情だなんて……」
ローゼン「少し、俺とお話でもしようか?」
幼アイナ(お城の、執事の人……?)
幼アイナ(か――かっこいい///)ポー…
- 689 : ◆gEU9La026k [saga]:2019/12/31(火) 00:09:32.31 ID:J+W8gkNi0
- アイナ過去イベント途中ですが、今日はここまで
本当に月日が経つのは早いものですね……
明日は来れるか怪しいというか、皆さまもお忙しい筈ですので、少々早いですがご挨拶を
本編を無事に完結まで持って行けて、こうしておまけを書いていられるのもひとえに参加してくださる皆様のおかげです
改めまして、今年一年このスレにご参加くださり、本当にありがとうございます
だいぶゆったりになってしまいましたが、お付き合い頂ける方は来年度もどうかよろしくお願いいたします
それでは皆様、よいお年を!
- 690 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/31(火) 00:13:37.55 ID:VibK238fO
- 乙です
この作品は本当カップリングに説得力しっかり持たせてくるのが良いところ
- 691 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/31(火) 00:29:04.83 ID:eFFjW7Gm0
- 乙です!
今年も本当にありがとうございました!
- 692 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/31(火) 07:36:02.40 ID:UBXnK8piO
- おつおつ。アイナもこの頃はまだ苦労人の娘っぽいのにこの後生やしにいくのか……
てかエリス過去とかもだけど作風に合わずちょくちょく暗めの展開もあるのね
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