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【安価とコンマ】剣と魔法の世界で生き延びる その13

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290 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/14(金) 23:55:00.87 ID:yjvSrihd0
――

2スカーレット将軍のチョコ(料理技能を取っていないため、例外的に料理技能として判定)

コンマ44

偶数ゾロ目:100(ワタクシはレディーですのよ? これくらいは当然の嗜みですわよ)

※ゾロ目かつ偶数のため、真面目に凄く美味しいチョコレート!

※お楽しみの最中を目撃してしまいましたが、オンオフはしっかりしている模様

――


……



スカーレット「完成ですわ!」ジャン!

リーナ「早いですの!?」

スカーレット「ワタクシの魔法に我が国の魔道具があれば、時間短縮も可能ですのよ?」

リーナ「むぅ、やはり王国の技術は凄いですの」

アルフ「いや、それよりも……」



深紅のチョコ「……」キラキラ!



リーナ「上手過ぎですのっ!?」ガーン!?

アベル「ま、待て。見た目だけという可能性も……」アセアセ

スカーレット「まぁ、流石にそれは随分な物言いですわよアベル皇子?」

スカーレット「……あなたにも大変お世話になりました。ですので、おひとつお裾分けを」ポイ

アベル「んぐっ!?」








アベル「――う、うまいっ!?」ガガーン!






スカーレット「ふふ、ワタクシはレディーですのよ?」

スカーレット「これくらいは淑女たるもの当然の嗜みですわ!」ホホホ!

リーナ「」

リーナ「」

リーナ「ムネガオオキクテワタシヨリリョウリモウマイ……」ゴゴゴゴゴ…

アルフ「お、抑えろリーナ!?」ガシ!


291 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/15(土) 00:04:46.18 ID:2CdxCzY50
王国新兵1「しょ、将軍! 俺達にもどうかお恵みをっ!」ハッハッ!

王国新兵2「お願いしますぅ!」

王国新兵3「一口だけ、一口だけ!」

スカーレット「ふふ、焦らずともちゃんと作っていますわ。安心なさい?」

王国新兵達「「「愛の祭り最高だぜ!」」」グッ!




アベル「……一応、広めることはできたな」モグモグ

アルフ「私も先程の侘びということで貰ったが……美味いな」モグモグ

リーナ「……」シクシク

リーナ「目的は達しましたの……一度城塞に戻りますわよ……」

アルフ「あ、ああ……」

アベル(リーナも行動拠点が俺の城塞になっていないか……?)





王国新兵達「「うまうま」」パクパク



スカーレット「ふふ……」

スカーレット「愛の祭り、チョコレートの贈り物……」

スカーレット「聖国には、素晴らしい文化がありましたのね……」





スカーレット「……」

スカーレット「確かチョコレートには媚薬効果もあったような?」

スカーレット「はっ!? つまりやはりそういう祭りなのですねっ!?」ジュルリ!



……


――
292 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/15(土) 00:07:33.19 ID:2CdxCzY50
アベルがヒロイン達からチョコ貰えていませんが、今日はここまで
まさか遭遇判定で奇数ゾロが来るのは想定外でした(アルフが犠牲になった場合、次はアベルが狙われていました)
アベル甘党化は正直キャライメージ的に逆になったかなーと思っていましたが、そういえば生クリームの件がありましたね
そう考えると、逆にイメージ通りなのか?

本日もありがとうございました!
293 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/15(土) 00:10:01.29 ID:b/Rxpd8zO
おつおつ
スカーレット将軍もヤバいけど、神職にも関わらずあれと同列に扱われてるティアやっぱおかしい()
294 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/15(土) 00:15:16.42 ID:TrmC11F10
乙乙
295 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/15(土) 00:19:15.71 ID:EoKqqlFzO
おつおつ
スカーレットさん紛うことなき変態だけど、実際有能でもあるからなぁ……
アベル甘党だったけど、なんとなくカインお兄ちゃんも甘党なイメージというかブラックコーヒー飲めなさそう
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/15(土) 14:08:34.72 ID:FQWasPYIO
リーナとかいう狂言回しも
コメディリリーフもできる万能キャラ
297 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/15(土) 23:31:15.20 ID:2CdxCzY50
こんばんはー
それではゆったりチョコレート再開です
298 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/15(土) 23:32:00.79 ID:2CdxCzY50
――


【アベルの城塞】


リーナ「うぅ……」

アルフ「あまり落ち込むなリーナ。神はあの深紅の令嬢に常識を与えなかった代わりに料理の腕を授けたのだろう」

アベル「どちらかと言えば、ショックを受けたのはアルフの方ではないか?」

アルフ「ああ、この私が寒気を感じたよ……」ブルブル

アルフ「本能的に剣を抜いてしまったが、国交は大丈夫だろうか?」

アベル「俺が同じ目に遭っていたら、俺も有無を言わさず剣を抜いていた自信がある。あまり気にしない方がいいぞ?」

アベル「まああの人も酷い時は酷いが、真面目な時は真面目だからな……」

アルフ「職務に励み過ぎた反動なのか……?」

リーナ「もう、もうあの赤い痴女の話は止めましょうっ!」

リーナ「今はそんなことより、愛の祭りでしてよアベル!」

アベル「あ、ああ……」





マックス「あ、愛の祭りだって……!?///」ドキドキ…



アベル「マ、マックスそこにいたのか。安心しろ、変な意味ではないぞ?」

カイン「まったく、どこに行っていたんだアベル。僕に書類を持ってこさせておいて留守にするなよな?」

アドルラン「ははは! まあその書類をカインは重いからと私に持たせたのだがな!」

アベル「も、申し訳ありません兄様……」

アドルラン「おや、アルフにリーナ君もいるじゃないか。久しいな、今日は遊びに来てくれたのかな?」

アルフ「そうだ。と言いたいところだが、若干違うのだ」

リーナ「突然ですが、あなた達にも愛の祭り知ってもらい、帝国全体に愛を巡らすのに一役買っていただきますの!」

カイン「な、なんだって……?」


……

――
299 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/15(土) 23:33:12.58 ID:2CdxCzY50
――

……


アドルラン「ほう、聖国にはそんな祭りが……」

カイン「帝国は初代皇帝に絡んだ催しごとしかなかったから、ちょっと新鮮ではあるねぇ」

マックス「愛の祭り……」ドキドキ…

アベル「俺は先に聞かされて、王国に向かっていた次第です」

マックス「え、大丈夫でしたか!?」

マックス「スカーレット将軍が愛の祭りなんて言葉を聞いたら、きっとそれはもう――」

アルフ「はははははははは…………その言葉を早く聞きたかったよ」トオイメ

マックス「あ、手遅れでしたか……」

アルフ「ギリギリで踏み止まったよ。と、とにかくそれは置いておいて……」

リーナ「お二人にもこの祭りを広めて頂きますの!」

リーナ「帝国の三皇子が愛の祭りを積極的に行えば、きっと民も興味を示す筈ですし!」

リーナ「聖国側としても、物資の援助は怠らないつもりですの!」

カイン「ふぅん……」

カイン「ま、純正のチョコレートを聖国から仕入れるルートを作れると思えば、悪くは無いかもね」

アドルラン「民も楽しめる祭りならば、取り入れないわけにはいかないな!」

アドルラン「是非とも参加させて貰おう!」

リーナ「感謝ですわ。あ、それとアベルにはもう聞いたのですが……」

リーナ「あなた達は、どのようなチョコレートがお好みですの?」

マックス「チョコ、チョコかぁ……」


300 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/15(土) 23:36:20.56 ID:2CdxCzY50
(男性陣判定基準は>>275参照)

3マックス:29(甘いもの?それなら砂糖水をどんどん啜るぜ! カブトムシレベルで甘いものに吸引されます)

4カイン:15(食べられたらそれでいいさ。脳の為に糖分の補給は定期的にしてます)

5アドルラン:40(苦味の美味さがわかる大人の舌。焦げカスだってなんのその)

――


マックス「――チョコは大好きっすね! 砂糖水よりも高級感ありますし!」キラキラ!

カイン「僕はとりあえず腹が膨れればなんでもいいけど……」

カイン「……まぁ、甘いものは好きかな。僕のこの頭脳を活性化させてくれるからね」

アドルラン「むう、そういうものなのか?」

アドルラン「私はどちらかと言うと、苦味が際立っているものの方が美味しく感じるのだがな」

アルフ「ほう、流石だなアドルラン」

アベル(そうか、砂糖水なら唯の水を飲んでいる振りをして糖分をとれるか)

アベル(俺も見栄を張らずにマックスみたいに公言しておけばな……)

リーナ「ふむふむ……」

リーナ「わかってはいましたが、やはり人の味覚はそれぞれですの」

リーナ「全ての人に受け入れられる、そんな平等なチョコレートは作ることはできませんが……」



リーナ――あなた達に、日頃の感謝を込めたチョコを実は作ってきていますの!」バーン!




男性陣「「!?」」



リーナ「さぁ、括目なさい!」ゴソゴソ!



――
301 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/15(土) 23:38:17.03 ID:2CdxCzY50
――

※女性陣※

コンマ二桁…出来栄え
1:やらかしたぁ!?(料理技能から−25)
2〜4:形が崩れたかも(料理技能から−15)
5:出来た!(料理技能直接)
6〜8:上手に出来た!(料理技能に+15)
9:完璧な仕上がり!(料理技能に+25)

※コンマ一桁…チョコの味(意中の相手と一致すれば、補正+10)
偶数:大人なビター
奇数:甘ーい♪

偶数ゾロ目:私を食べて♪(???)
奇数ゾロ目:こだわりすぎぃ!(???)

6リーナ:82(料理技能42)+出来栄え補正+15
=57(どうですの? これならちゃんと作れますの! ほんのりビターなお手本チョコ)


――


平たいチョコ「……」ペターン




リーナ「どうです!?」ドヤァ!

カイン「……なんか薄くない?」

リーナ「お、お黙りなさいな!?///」

アベル「確かに俺の知るチョコレートと比べると随分と薄いですが、折角のリーナの好意だ。ありがたく頂きましょう」

リーナ「んんっ! これは、ちゃんと意味がありますの。舌先に乗せて御覧なさい?」

アベル「では……」パク

カイン「……ん?」

アドルラン「なるほど、口の中ですぐにまんべんなく溶けて香りで満たされる仕組みか……」トロリ…

マックス「ほんのり苦いけど……美味しいな」

リーナ「ふふふ、まあこれでも聖国の王女ですからね」

リーナ「流石にチョコレートくらいはある程度のものは作れますの!」エヘン!

アルフ「ふふ……前はもっと上手く作れたと、少し凹んでいたのだがな?」

リーナ「あ、兄上!?///」

リーナ「ら、来年はきっともっと勘が戻っていますの!」

リーナ「ですから……楽しみに待っているんですのよ!?」ビシ!

アベル「ああ、楽しみにさせて貰うよ」

302 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/15(土) 23:42:48.96 ID:2CdxCzY50
ドタドタ!



アベル「ん?」



クラウス「ア、アベル皇子は!?」ハァハァ!

ネスト「あ、殿下! お久しぶりです!」ハァハァ!


アベル「ネ、ネスト!? それにクラウス王まで!?」

アドルラン「ま、まさかまた王国に緊急事態が!?」

マックス「ま。任せてくださいよクラウス様! 今の俺なら、きっと水天や炎天でも……!」






クラウス「――スカーレット将軍が、帝国と聖国の双方に非常に不躾な真似をしたと聞いて飛んできたのだが……」ゼェゼェ…

ネスト「いやぁ、任務から戻ってくるなりあの人が久々に荒ぶってて肝が冷えましたよー……」ゼェゼェ…



マックス「あー……」

アベル「い、いや……」

アルフ「お気になさらず……」



カイン(一体王国で何があったんだ……)


303 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/15(土) 23:47:32.70 ID:2CdxCzY50
クラウス「ほ、本当に大丈夫だろうか?」オロオロ

クラウス「何度も言うが、彼女は普段は本当にまともなのだが……」

アベル「大丈夫です、わかっておりますので……」

アルフ「元々は、我々の方から急に城に押し掛けたのです。本当に大丈夫ですので……」

クラウス「そ、そうか。それならば良いのだが……」

ネスト「もしかして、王城に何か届け物でもしたんですか?」

ネスト「城内がえらーく甘い匂いに満たされていましたけど」

アルフ「届け物……そうだな、ある意味ではそうとも言える」

リーナ「端的に言ってしまうと、聖国の愛の祭りを届けに伺ったのです」

クラウス「愛の祭り?」



……リーナ説明中……



クラウス「なるほど、それはいい祭りかもしれないな」

リーナ「よし、手応えありですの!」グッ!

クラウス「貴族の嗜好品とされるチョコレート、これをもっと民にも広められればとは思っていたが……」

クラウス「今ならば、聖国から正規に仕入れるということも可能。これを機に王国にも取り入れてみよう」

クラウス「誰かに感謝の想いを伝える……今の王国に必要なのは、身分差に囚われないそういったものであろうしな」

アルフ「ご入り用の時は、お任せを。優先して陛下に行き渡るよう手配致します」

クラウス「すまないな。しかし、チョコレートか。最近は私も食べている暇が無かったが……」


304 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/15(土) 23:54:54.96 ID:2CdxCzY50
――

7クラウス:60(少しは見た目も気にするが、大切なのは味さ。カカオの苦味は気が引き締まって好き)

8ネスト:07(何かを食べられるだけで幸せですよ。疲労回復には甘いものが一番!)

――


クラウス「実はこう見えて、私もチョコレートは好きなんだ」

クラウス「あの身が引き締まるような苦味は、一度食べたら忘れられないよ」

アドルラン「おおっ、同志が!」パアァ!

クラウス「なんと、アドルラン皇子も苦いチョコレートがお好みか?」

クラウス「いやいや嬉しいな、なかなか同意を得られなくてね……」

アドルラン「わかります、わかりますよ……!」グッ…!



ネスト「うへぇー……まさか陛下もアドルラン様もビター派ですかー……」

ネスト「俺はチョコレートなんて高級なもんは基本口にしませんけど、やっぱり苦いより甘い方がいいと思うんですよねぇ」

マックス「うんうん、チョコレートは甘くてこそチョコレートってもんですよね?」

ネスト「お、なんだい? マックス君もチョコレートは甘い派かい?」

マックス「そりゃあ勿論! チョコに限らず、甘いものは最高ですよ。砂糖水も大好きです!」

ネスト「あーわかるわかる! いいよね砂糖水! 身体に直に糖分巡ってる感じがするし!」


アベル「見事に味覚が割れているな……」

アルフ「しかし、チョコレートは甘くも苦くもなる。どちらにも平等に変化できるのはやはり神の御業か……」

リーナ「流石に違うと思いますわよ? それよりも……」ポン

ネスト「……え?」

リーナ「砂糖水直接なんて味気ないですの。ちゃんとしたチョコレート、一度は食べてみるといいですわよ?」

ネスト「え、これ……チョコレート?」

リーナ「愛の祭りは、親しい友人にも贈り物をしますの。遠慮なくどうぞ、ですわ!」

ネスト「……う、美味いです……///」モグモグ

リーナ「まぁ、甘さ控えめですからあなたには物足りないかもしれませんけど、そこは我慢して欲しいですわ」

ネスト「い、いえ。俺にまでこんな……ありがとうございます」ペコリ

クラウス「ふふ、愛の祭りか。いいものだな……」

ネスト「ええ、本当に。これは王国でも帝国でも広めたい文化ですね」



ネスト「――ちょっとさっそく第四斥候部隊総出で広めて来ますっ!」シュバッ!


アベル「あ、おいネスト!?」


……

――
305 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/16(日) 00:01:29.63 ID:EjfgKEzX0
――


そして……


迅速な斥候部隊の活動により、まずは王城内に聖国の愛の祭りの話は瞬く間に広まっていくのであった。



……



【帝国王城内・厨房】



キアラ「……よし」

フィーア「アベル兄様に、日頃の感謝の気持ちを伝えられる素晴らしき愛の祭り……」

フィーア「なんだか興奮してきました!」ムフー!

キアラ「すみませんアルフさん、わがままを言って材料ばかりか教本まで……」

アルフ「何、構わぬさ。聖国の良き文化をこうして広められることは、きっと神もお喜びになられる筈だ」

アルフ「それに、きょうだいへの感謝の気持ちを伝えるとあってはな。私も応援せざるをえないだろう?」

キアラ「あ、ありがとうございます!」ペコリ

フィーア「アルフさんアルフさん、その……よければ味のご指導なども頂けると……」チラ…

アルフ「二人は既に十分すぎる程の腕前なのだろう? 私などが口出しする場面も無いと思うが?」

フィーア「その、帝国ではチョコレートは希少でして。私達も作った経験が無いのです」

キアラ「ですから、そこはまさしく本場のアルフさんから御意見をいただければと……」

アルフ「そうか、そういうことなら構わないが……」





アルフ「――私はなかなか厳しいぞ?」ニヤリ




妹ズ「「頑張ります!!!」」バッ!




――
306 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/16(日) 00:13:35.12 ID:EjfgKEzX0
――

9キアラ:77(料理技能100)

コンマ77

 7 7

奇数ゾロ目:こだわりすぎぃ!(???)


10フィーア:24(料理技能100)+出来栄え補正−15
=85(ちょ、ちょっと失敗しちゃったけど大丈夫! 背伸びしたほろ苦ビターチョコに可愛らしいトッピング)

11アルフ:78(チョコレートは神への供物にもなる以上、見た目も大切だ。そしてカカオの風味も忘れることなかれ)

――



フィーア「えっと、湯銭はこれで合ってるのかな……?」ワタワタ

フィーア「アベル兄様に食べて頂くのです、失敗するわけには……」ワタワタ

アルフ「落ち着くんだフィーア。君の手順に誤りはない」

アルフ「ただ、あまり焦り過ぎると……」



フィーア「あ、あぁー……ちょ、ちょっと端っこが……」


ナッツチョコレート「……」ポロ…


アルフ「いや、この程度は全然問題ないだろう」

アルフ「その齢でこれ程とは、流石だな……」

フィーア「えへへ/// ありがとうございます。アベル兄様、喜んでくださるかなぁ」ワクワク

アルフ「ああ、これほど想いの詰まったチョコレートなのだ」

アルフ「それにカカオの風味も残り、砕いたナッツのアクセントもある……アベル皇子が喜ばない筈がないだろう?」

フィーア「わーい!」ピョーン!

アルフ「ふふ……」

アルフ(昔、リーナともこうして作ったな……)

アルフ(来年は私もリーナと共に作るとしよう)

アルフ「さて、キアラの方は……」


キアラ「……」ウーン…


綺麗なチョコレート「……」キラキラ!


フィーア「さ、流石キアラ姉様です!?」

アルフ「こ、これは驚いた。店で売られていても不思議ではない出来栄え――」

キアラ「……違う」ボソリ

フィーア「え?」

キアラ「何かが、違うんです。私が求めているものじゃないといいますか……」

キアラ「何かこう、手作り感が足りない様な……あ、そうか!」ポン!



キアラ「――ちゃんと豆の段階から作ってないからですね!?」



アルフ「」

フィーア「」
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 00:14:55.08 ID:NoKvJI/mO
TOKIOかな?(錯乱)
308 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/16(日) 00:16:22.35 ID:EjfgKEzX0
妹ズの判定結果まで出したあたりで今日はここまで
偶数の方でなくてよかった反面、違った意味でキアラはハッスルします

本日もありがとうございました!
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 00:20:20.66 ID:UwjZVb5EO
おつおつ
ここまで凝ってもらえるなんて幸せ者だなマックス
310 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 00:26:50.49 ID:yEwLfje3O

失敗して尚こだわりの強いアルフも認めるレベルのもん作れるフィーアにそれ以上に手作りの熱意が凄いキアラ……こりゃマックス大勝利ですわ

偶数ゾロ目の方も見てみたかったです!(直球)
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 00:32:43.23 ID:9mi3ePDaO
おつです
そういえば『自分で出した44で致命傷』って発言があったから、女性陣のいずれかに当たったってことなんだよね……
本命:正妻エリス
次点:ドピンクその1シア
ダークホース:ドピンクその2ティア
大穴:パトラ
と予想してみる
312 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 05:43:13.28 ID:nq8K5qNnO
奇数ゾロで至高の一品てことは
偶数ゾロならば究極の一品か
あるいはやっぱり「私と一緒に食べて」なのかしら
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 05:51:03.10 ID:nq8K5qNnO
って偶数ゾロ私を食べてって明記されてるし
どう想像してもエリス、シア、ティアの誰かとしか思えない件
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 06:33:56.04 ID:AafI/wwd0
またさすエリになるのか
それともシアがやらかしたになるのか……
315 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 07:21:17.44 ID:IXgwqAGO0

ざっと調べた感じだけど豆の段階から作るとなると数年単位でかかるみたいだし、完成するころにはマックスと結婚というか子供がいてもおかしくなさそう
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 13:02:12.30 ID:ff6fNOXvO
エリスは生クリームプレイの経験、シスターズは聖国出身という知識があるからこの三人なら誰が来てもおかしくは無さそう
個人的には温泉で(この三人の中では比較的)コンマが大人しめだったティアがそろそろ弾けるのではと予想する

もしくは最近全体的に安定してるアーシャが不意討ちでぶちこんでくるか
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 13:43:45.58 ID:nq8K5qNnO
>>315
一応スカーレットさんが魔術で色々やってるし
場合によってはスカーレットさんに伝授して貰って
色々こだわりを見せるんじゃないかな

何度も作っては「これじゃない」と試行錯誤を繰り返しつつ
サクさん「すいません私の図体でも流石にこれ以上は食べられません勘弁して下さい」
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 19:22:10.60 ID:IPTXCv3hO
そもそもサクはチョコ食べても大丈夫なのだろうか

……とか考えてて不味いことに気付いた
ロウル犬だからチョコ食べたらアカンやん
319 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/16(日) 23:32:33.21 ID:EjfgKEzX0
こんばんはー
少しだけ再開していきます

>>318

ロウル「私は犬じゃなくて、ちょっと狼の耳と尻尾があるだけの女の子ですよ! チョコだって食べれます!」
320 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/16(日) 23:33:49.96 ID:EjfgKEzX0
――



フィーア「ね、姉様? 流石にカカオ豆の段階から作るのはちょっと……」

アルフ「作るというより、まず帝国でカカオの栽培が出来る環境を整え、そこから数年はかかるぞ?」

キアラ「うっ、でもまだ、手はあります」

キアラ「以前にシアさんも実践したそうですが、土魔法の応用で植物を急成長させることは可能なようですから……」

キアラ「そこから同様にカカオも成長させれば!」

アルフ「た、確かに荒業で不可能とは言い切れないが、やはり止めた方がいいだろう」

アルフ「確かに魔法で成長を早める、王国であれば妙な道具を使うなど手はあるが……」

アルフ「天然の物にはどうしても劣ってしまう。永き年月を生き延びてきた証は、そうそう誤魔化すことはできぬ」

キアラ「やっぱり、そうなのですか……」ショボン…

アルフ「……」

アルフ「だが、より濃密な手作りに拘りたいというのであれば、手を貸せないわけでもない」

フィーア「え?」

アルフ「先程、豆の段階からと言っていたが……」ゴソゴソ…

アルフ「正確に言うならば『実』の段階からだろう」カラカラ

フィーア「そ、それは?」

アルフ「これが、カカオの実だ。この中に詰まっているものが、この『豆』になる」コロコロ

アルフ「まあこれは、リーナが念の為に用意していた既に発酵、乾燥も済ませてある物だが」

アルフ「既に、チョコレートのような香りがするだろう?」

キアラ「は、はい」

アルフ「手作りを望むのならば……ここからチョコレートを作るという手段がある、ということだ」

フィーア「や、やった! これなら姉様も手作りチョコを……」

キアラ「……」ゴクリ…

フィーア「姉様?」

アルフ「……聡いな。樹からの栽培は当たり前として、この中間地点から始めるチョコレート作りさえもが苦行と察したか」

フィーア「え、え?」

321 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/16(日) 23:39:04.59 ID:EjfgKEzX0
キアラ「……フィーアちゃん、普通のお豆は食べたことあるよね?」

フィーア「はい、ありますけど……」

キアラ「あれをよく思い出して? 食べているのは柔らかい胚乳の部分……」

キアラ「そしてこのお豆はまだ、固いでしょ?」コツコツ

フィーア「あ、外皮を剥く作業があります!?」ガーン!

キアラ「うん、それに剥いても、小さい胚芽も取らなきゃいけない筈」

アルフ「ご名答。そしてこの外皮はそう簡単に取れるものでもない。じっくりと焙煎する必要がある」

キアラ「そして、外皮を剥けば当然食べられる部分の重さは減っちゃうから……」

フィーア「……チョコレートとして食べられる量を確保するには、相当な量が必要そうです!?」ガガーン!

アルフ「その通り。第一関門として、大量の豆の焙煎及びそこから不要な物を除去する作業があるわけだ」

アルフ「勿論、そこから先も苦行は続くぞ?」

フィーア「ど、どうしましょう姉様?」オロオロ

キアラ「……」

キアラ「……いえ、折角こうしてアルフさんとリーナさんが材料を用意して下さり、手順も教えてくださったのです」

キアラ「――帝国第一皇女キアラ、参ります!」ゴッ!

キアラ「……なかなか表に出せないのならば、せめてこういった物には本当の想いを込めたいですからね」

フィーア「姉様……」

アルフ「ふっ、本当に、大した皇女だ」

アルフ「いいだろう。その心意気しかと受け止めた」

アルフ「これがカカオ豆と手順書だ。困難に挑むものに、神は必ずや祝福を授けてくださるだろう」

キアラ「はい、頑張ります!」グッ!


……


――
322 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/16(日) 23:40:30.91 ID:EjfgKEzX0
――

……


アルフ「……皇女達に想われるアベル皇子は幸せ者だな」

アルフ「しかし、彼女の熱意に押されて一式を渡してしまったが、やはり伝えるべきであったか?」

アルフ「ただ作るだけならば苦行の果てに可能だが、美味に仕上げるとなるとその時間は……」

アルフ「いや、彼女ならばあるいは魔法を応用するか……?」ムムム…

アルフ「……想いを伝えるチョコレートの為に使う魔法か。なんとも平和な魔法ではないか」

アルフ「昨今の戦争用の魔法を研究するより、そういった研究を我らも進めるべきかもしれないな……」

アルフ「……んっ!?」








バーンズ「……」ジー…







アルフ「……そうだな。まずは皇女を狙う不審者を通報する魔法でも作るか」

バーンズ「……! ま、待つのだ聖国の将よ!?」アセアセ

バーンズ「私は断じて、不審者などではない」キリッ

アルフ「その図体に全身黒鎧に兜姿で部屋外から皇女の様子を伺うなど、不審者以外の何者でもないと思うが?」

バーンズ「こ、これは陛下……ギルバート様からの密命だ。他言は無用」

アルフ「密命……?」

323 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/16(日) 23:44:12.78 ID:EjfgKEzX0
――

12バーンズ:53(…………どちらかと言えば、甘いものが好き。絶対に誰にも言えないが)

――



アルフ「……皇女達がチョコレート作りで無茶をしない為の護衛?」

バーンズ「そうだ。元より陛下は、フィーア様のことを気にかけておられたのだが……」

バーンズ「最近では、その才を見抜けていなかったと、キアラ様の動向も気にかけるようになられたのだ」

バーンズ「陛下としてはやはりお二人には戦の才を磨いて欲しいそうだが……」

バーンズ「自分を打ち破ったアベル皇子達についた彼女達の今後も気になるらしく……」

アルフ(皇帝にも、人の血は流れているということか……)

アルフ(いや、これもアベル皇子達が勝ち得たものなのかもしれぬな)

アルフ「それで、代わりに様子を伺っていたと?」

バーンズ「……あくまで、私は影の護衛に過ぎぬ」

アルフ「……」

アルフ「バーンズ、だったか。一つ、確認したいことがある」

バーンズ「……なんだ?」






アルフ「――大天使と化した聖王シュタイナーの右腕を遠距離から一撃粉砕するあの二人に護衛は必要なのか?」





バーンズ「…………」

アルフ「……実は、私もな。かつて皇女二人の護衛役を買って出たことがある」

バーンズ「っ!?」

アルフ「……直後に自分の存在意義に激しく疑問を持たされた」トオイメ

バーンズ「…………我が剣も、未だ道は遠い」ガクリ…

アルフ「……お互い、将位にあぐらをかかず鍛錬が必要なようだな」フゥ…

アルフ「……出来合いでよければ、一粒どうだ?」スッ…

バーンズ「…………いただこう」パク

アルフ(今、兜越しにどこから食べた!?)


……

――
324 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/16(日) 23:47:36.35 ID:EjfgKEzX0
――


……


アルフ「――そういうわけで、特にキアラ皇女の方の熱意は凄まじい」

アルフ「迂闊に彼女のチョコレート作成を妨害すれば、炎槍で貫かれかねんぞ?」

バーンズ「し、しかし陛下の命は……」

アルフ「今言った通りだ。熱心に励んでおられた。そして姉妹揃って高い技術を持っている」

アルフ「報告としてはこれで十分ではないか?」

バーンズ「むう……」

アルフ「しかし、もう元親衛隊帳や皇帝の耳にも愛の祭りのことは伝わっているのか」

アルフ「思っていたよりも早く、祭りの存在だけは帝国に広まりそうだな……」

バーンズ「……」

アルフ「……そういえば、貴殿には愛の祭りで想いを伝えたい相手などはいないのか?」

バーンズ「っ!?」

アルフ「せっかく耳にしたのならば、実践してみるのも悪くないと思うのだがな」

バーンズ「……貴様はどうなのだ」

アルフ「私は今回はチョコレートに疎い者の援護が主目的だからな。それどころではない」

アルフ「それよりも質問を質問で返すな。どうなのだ?」

バーンズ「……」

バーンズ「……い、いるには、いるのだが……///」

アルフ「」

アルフ(冗談のつもりだったが、まさか……!?)

アルフ(こ、この黒騎士が焦がれる相手だと? 少し気になってしまうではないか……!)

アルフ「……良いことではないか」

アルフ「今日の私は愛の祭りの伝道師だ。もしかしたら手助けができるやもしれぬ。案内を頼めるか?」

バーンズ「し、しかし……」

バーンズ「……」

バーンズ「……」スッ…


……


――
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 23:51:18.98 ID:FuILiFBGO
バーンズさん精神的にはエリス、肉体的にはスカーレットさんに堕ちてるんだがどっちのことなんだろ
326 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/16(日) 23:54:44.61 ID:EjfgKEzX0


――


【帝国・???】


バーンズ「……」ズシンズシン…

アルフ「……」

アルフ(無言で歩き始めたが、迷いのない動き……)

アルフ(おそらくは案内をしているのだとは思うが)

アルフ(こ、この方角はまさか……)ダラダラ…





バーンズ「……ここだ」




【アベルの城塞】




アルフ(……神よ、この者の想いが叶うことは絶無と思ってよろしいのでしょうか?)



バーンズ「……」ジー…



アルフ(そしてまた躊躇いも無く部屋外から熱視線を……)

アルフ(やはり変質者の類ではないのか?)


フワァ…


アルフ(そして部屋の中から漂ってくるこの香りは間違いなく……)


バーンズ「……」ジー…


――
327 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/17(月) 00:02:17.71 ID:nMcEFxts0
――

13エリス:33(料理技能110)

コンマ33

 3 3

奇数ゾロ目:こだわりすぎぃ!(???)


14アーシャ:57(料理技能90)+出来栄え補正無+アベル好み補正+10
= 1 0 0 (いつも通りにできました。見た目こそダークですけど、中身は甘ーいホワイトチョコレートですよ♪)

15ロウル:86(料理技能80)+出来栄え補正+15
=95(たまには素直に感謝の気持ちを込めて。そして大人になって貰いたいと、悪戯心の苦味も忘れない特製チョコですよ!)


――


アーシャ「ふんふふふんふ〜ん♪ なんだか、楽しいですね」

ロウル「ええ。普段のお料理よりも、お菓子作りの方がこちらの気分も盛り上がって来ますね!」

ロウル「やっぱり、この甘〜い香りのおかげなんでしょうかねぇ?」

アーシャ「ふふ、出来ました。アベル、喜んでくれるかしら?」


見た目ダークなチョコ「……」ピカアアァァァ!


ロウル「おおう、まるでアベルさんのような真っ黒いチョコですねぇ」

ロウル「でも……」プスス…

ロウル「それ、ちょっと割ったら中身は真っ白なんでしょう?」プルプル

アーシャ「あら、ロウルちゃんにはばれちゃったかしら?」

アーシャ「だって、普通に白いまま渡したらアベルもイメージとか気にしそうだと思わない?」

ロウル「ええ、ええ。わかりますよアーシャさん」

ロウル「アベルさん、多分本当は甘いもの好きだって周りにばれてないと思っていますからね」クスクス

ロウル「他の人はともかく、長いこと一緒にいた私達の目は誤魔化せないっていうのに……」プークスクス…

アーシャ「こらロウルちゃん、笑い過ぎよ? 確かに、見た目の印象とはちょっと違うとは思うけれど」

ロウル「いやいや、でもアーシャさん考えましたねぇ。改めてこのチョコ、本当にいい出来ですもん」

ロウル「見た目悪ぶって真っ黒で、中身は甘々真っ白ってまさしくアベルさんそのものですからねぇ」

ロウル「……さて、アーシャさんがアベルさんを甘やかすなら私はやはりこれですかね?」


見た目ホワイトなチョコ「……」デデーン!


アーシャ「あら、綺麗。でも、今の口ぶりからして……」

ロウル「ええ、アーシャさんと被ってしまいましたけど、私のも同じ仕掛けですよ。中身はまるで逆ですけどね」クスクス

アーシャ「もう、悪戯は程々にしなければいけませんよ?」

ロウル「ええ、わかっています。たまには私だって素直に作りますよ?」

ロウル「しっかり丁寧に想いを込めて作らせていただきました」

ロウル「――大人の苦味にも慣れてくれという想いも入っちゃいましたけどねぇ?」ニヤニヤ

アーシャ(ふふ、そうは言っても中身もそれほど苦くはないのでしょう?)

アーシャ(まったく、ロウルちゃんも優しいんだから……)


328 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 00:06:39.58 ID:dJTTXa/OO
エリスゾロ目はゾロ目でもそっちかいww
しかしこの順番ということは偶数ゾロ目はアベル隊ヒロインじゃなさそう
329 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 00:07:58.46 ID:nCCJf4c/0
もしかして久々にノワールさん?
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 00:10:50.51 ID:uAKM1u+SO
アベルに親子レベルに年の離れた弟or妹が産まれてしまうのかもしれない
331 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/17(月) 00:13:55.96 ID:nMcEFxts0
ロウル「うーん、でもやっぱりアベルさんなら中身はミルクの方がよかったですかねぇ?」

ロウル「流石に不味いと吐き出されたら私でも傷つきますし」

アーシャ「ふふ、大丈夫。アベルも甘いのが好きなだけで、苦いものが食べられないわけでもありませんからね」

ロウル「まあアベルさんの舌は結構残念というか、大抵のものを受け入れられますけどね」

アーシャ「きっとロウルちゃんの想いも伝わるわ。自信を持って!」

ロウル「そうだと嬉しいですけどね。それにしても……」チラ…




リーナ「」




ロウル「何故か私達がチョコレートを作り始めてから真っ白に固まってしまったリーナさんも気がかりではありますけど……」

アーシャ「ええ、それ以上に……」




エリス「……」


ハート型チョコ「……」キラキラ…


エリス「うぅ、違う、違うんです……!」パク! モグモグ…


純白チョコ「……」ホワイトー


エリス「これも、違う……!」モグモグモグ!


エリス「やはり、アベル様にこの想いをお伝えするには、もっと本格的に作らなければなりません……!」グッ!


カカオ豆「……」ドキドキ


エリス「……以前読んだ教本では、チョコレートの原料はこのリーナさんが持ってきてくださったカカオ豆」

エリス「その中身を炒って不純物を取り除いたものを――徹底的に摩砕したものだった筈です」

エリス「アベル様の為ならば、全力を尽くさねばっ!」ゴッ!



アーシャ「エリスちゃんの熱意が凄すぎて……」

ロウル「あれには流石に勝てそうにないですねぇ……」


――


バーンズ「……」ガクリ…

アルフ「……」ポン…


……

――
332 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 00:17:12.81 ID:U3W8vw85O
相変わらずゾロ率凄いエリスだけど偶数まではとれなかったか
しかしふと思ったがスイートだのホワイトだのミルクだのビターだのチョコの甘さ順ってどうなってるの実際
333 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/17(月) 00:21:02.11 ID:nMcEFxts0
アベル隊初期ヒロインズまで公開したあたりで今日はここまで
うん、エリスは相変わらずのゾロ目率(白目)
ただ今回は偶数ゾロは躱してくれたため、この後はキアラと共にこだわりの逸品を作ります

偶数ゾロに対して奇数ゾロが弱いと思う方もいらっしゃるかと思いますが、
カカオを豆から作るガチ手作りチョコはまさに地獄の労力で本来ならば常人に作れる代物ではないです(白目)
これはこれで、強い想いを伝える手段と思っていただければ

本日もありがとうございました!
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 00:27:28.21 ID:uAKM1u+SO
おつおつ
そういえば違和感無さすぎて忘れてたけど、シア初期ヒロインじゃなかった
女性陣で残ってるのはシア・パトラ・ティア・ヒバリ・ルーシェ・エメリナ・アイナ・スミレ・ノワール・フローレンか……いや偶数ゾロの内容が内容だから誰に当たっても波乱不可避やわ
335 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/17(月) 00:30:59.97 ID:nMcEFxts0
>>332
厳密に言うとチョコレートの種類は三つで、甘さ順の表現ではないです(近年有名メーカーが第四を生み出したりしていますが)

ホワイト……カカオ成分は搾ったカカオバターのみ。それに加えて粉乳等なので白くて苦味も無い甘い仕上がり
ミルク……カカオマス+全粉乳等のミルク成分の混成。そのため苦味も色の濃さも控えめ
スイート……カカオマスが主原料でミルク成分を含まない。苦味も色味も最も濃いものです

このスイートが、より苦いものになったりすると
セミスイート、ビター、ブラック、ダーク等色々な呼ばれ方をすると思って大丈夫です
スイートは苦味が控えめなタイプもあるので、今回はビターの表現を使っています
336 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 00:36:14.38 ID:v4laRVrTO
生クリームの時もそうだったけどイッチのお菓子の知識の充実具合どうなってるの……?
おつです
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 08:27:38.68 ID:BNNBnzZP0
R板なのにためになる雑学入ってくる謎のスレ
しかしこうなると私を食べてがフローレンさんの可能性でてきたぞこれ。あの人頻繁に笑かしにくるし
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 21:48:01.62 ID:Yq0myMT3O
カカオ70%は然程苦いと思わなかったけど80%になった途端に苦酸っぱい感じだったことあるし、10%でそんな変わるもんなのかと思ったがやっぱ豆の違いが大きいんかな
339 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/17(月) 23:46:44.99 ID:nMcEFxts0
こんばんはー
亀更新で本当に申し訳ないですが、ちょっとだけ再開です

>>338
カカオ○○%という表記はカカオバターの含有率も込みでのものですので、
極端な話、カカオバター70%のホワイトチョコもカカオ70%チョコとして表記できます
似た%でも味が違うのは、カカオマスとカカオバターの割合が違うのが原因です
340 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/17(月) 23:47:16.50 ID:nMcEFxts0
――

……


バーンズ「……」トボトボ…

アルフ(まさか、この男が彼女に焦がれていたとは。私の目を持ってしても見抜けなかったぞ……)

アルフ(流石の神も、不可能は存在する。別の女性を探すことだな)

アルフ(しかし、チョコを作っているのは彼女達だけか? シア達の姿が見えないが……)


――


エリス「流石に、道具も必要そうです。ちょっと、王城の厨房を借りて来ますっ!」バッ!

ロウル「おおぅ、流石エリスさん。思い立ったら突き進みますねぇ」

アーシャ「……そう言えば、シアさん達も王城の方で作っているって聞いたけど?」

ロウル「ここにリーナさんがいる時点で察してあげてください」

アーシャ「あ、あぁー……」

ロウル(まあ、前はアーシャさんの胸にも激怒していたことを考えると……)

ロウル(リーナさんも少しは大人になれたんですかね?)

リーナ「」

アーシャ「……それなのに、どうして固まっているのかしら?」

ロウル「んー、多分アーシャさんのチョコが凄い出来栄えだからじゃないですか?」

ロウル「元々リーナさん、チョコの指導役でこちらに来られたみたいですし」

ロウル「確か、王城の方にはキアラ様達にはアルフさんがついて、そして――」


……


――
341 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/17(月) 23:48:23.38 ID:nMcEFxts0
――


【帝国王城・第一厨房】


マークス「――こうして、しばらく冷暗所で冷やし固めれば出来上がりだ!」

マークス「待ちきれないという子は、結界の中で冷やすと効率がいいぞ!」


ヒバリ「なるほどなるほど……」フムフム

ルーシェ「か、簡単そうで、難しい、です……」カタカタ…

エメリナ「最初から難しいですよぉ……!?」

アイナ「えへ、えへ……ローズさんに、ハート形のチョコを……♪」トローン

スミレ「……アイナさん、まずは基本を作れないと応用は難しいと思いますよ?」


マークス「その通り。拘り始めると止まらなくなるのがチョコレートというものだよ」

マークス「完璧なチョコレートを探す道は、まさしく神への道とも言えるが……」

マークス「それでも、挑まねば始まらない!」グッ!

マークス「さぁ、恐れずに挑戦だ!」


一同「「はい!!」」


アイナ(ローズさんを驚かせるために、本場の人を呼んだ甲斐があった!)

アイナ(今の説明で手順は理解できた……! これで、美味しいチョコを作って……えへへ///)

ヒバリ(アドルランの為に……!)ゴゴゴ…!

エメリナ(カイン様に、美味しいチョコレートで糖分補給をしていただかないと!)ワタワタ


ルーシェ「み、みんな燃えています……」ブルブル

スミレ「……アイナさんの顔が緩みっぱなしなのが気になります」


342 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/17(月) 23:49:31.13 ID:nMcEFxts0
――

16マークス:18(神の食べ物を口にできる、これだけで幸せさ! 苦味と酸味の良さを知る通)

17ヒバリ:94(料理技能41)+出来栄え補正+25+アドルラン好み補正+10
=76(積もり積もった愛のなせる技! 頑張って作り上げた汗と涙の結晶ビターチョコ)

18ルーシェ:34(料理技能80)+出来栄え補正−15+アドルラン好み補正+10
=75(緊張しすぎたかも……それでも、感謝の想いはたっぷり詰まったビターチョコ)

※ヒバリ、執念のルーシェ越え!

――

ヒバリ「全力でええええぇぇぇぇぇぇぇぇ!」ガガガガガガガ!

ルーシェ「た、ただ溶かすだけじゃ駄目で、温度を細かく変えて……」ワタワタ

ヒバリ「こ、これでどうだああぁぁぁ!」ターン!


立派なビターチョコ「……」ジャジャーン!


ルーシェ「ヒ、ヒバリさん凄い……!?」

ヒバリ「へへ、いつもルーシェに頼っちゃうけど、こればかりはね……」ハァハァ…

ヒバリ「我ながら頑張ったけど、もっと頑張らなきゃ!」

ヒバリ「努力しない女は、アドルランに相応しくないからね///」

ルーシェ「うぅ、私も、もっと、頑張らないと……」ショボン

ヒバリ「んー、横から見てたけど、珍しくルーシェ意外と湯煎で焦ってたよね?」

ルーシェ「お湯がもし、入っちゃったら、どうしようかと不安で不安で……」


立派なビターチョコ「……」デデーン!


ヒバリ「……それでいて全力以上を出した私のチョコと遜色ないのが若干悔しい」ガクリ

ヒバリ「ま、でも今日に限ればルーシェに追いつけたって思っていいかもね!」ホクホク!

マークス「うむ、見事な頑張りだったよ!」

ルーシェ「私、も、今度は、もっと上手く、作ります!」

マークス「その意気だ! 何事も鍛錬の継続が大切だからね」

343 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/17(月) 23:50:52.24 ID:nMcEFxts0
ヒバリ「ご指導色々ありがとうございます。おかげで、なんとかアドルランに食べて貰えそうなものが作れました!」

ルーシェ「苦味、これくらいで、よかったです?」

マークス「私はもう少し苦いものが好きだが、多くの人に受け入れられるのはそのくらいだと思うよ」

ヒバリ「あ、マークス神父も苦いもの好き?」

ルーシェ「アドルラン様も、苦味がお好き、です……」

マークス「ほう、そうなのか。時間があれば、語り合いたいものだね」

マークス「アルフ様も苦味に理解を示されるお方だ。折角だしお呼びした方がいいかな?」

ヒバリ(……身体を鍛えている人はみんな苦いの好きになるのかな?)

ルーシェ(三人とも、同い年で、鍛えてて、苦いもの好き……凄い偶然、です……)





モ゛モ゛モ゛モ゛モ゛……



キャー!?



ヒバリ「うっ、この臭いはっ!?」バッ!

ルーシェ「に、苦い、です……!?」バッ!

マークス「これは、まさか……」



344 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/17(月) 23:54:17.31 ID:nMcEFxts0
――

19エメリナ:12(料理技能20)+出来栄え補正−25
= 0 ( 暗 黒 物 質 降 臨 ! 愛も全ての壁を乗り越えられるわけでもない)

20アイナ:28(料理技能70)+出来栄え補正−15
=55(ちょっと雑念が入っちゃった……それでもちゃんと形にはした、大人向けチョコレート)

21スミレ:76(料理技能70)+出来栄え補正+15
=91(きっちりと仕上げてこそローズさん直属メイド。見た目も味も高水準の本格チョコ)

――



焦げ続けるチョコ「……」ブスブス…



エメリナ「うわあああぁぁぁぁぁん……!」シクシク

アイナ「エ、エメリナちゃん落ち着いて!? あぁ、湯煎のやり方間違えちゃったのか……!」


茹ったチョコ「……」ホカホカ…


スミレ「アイナさんっ! アイナさんのも温度が高すぎてちょっと危ないですよ!?」

アイナ「うわああああぁぁぁぁ!? 夢想している間に温度がぁ!?」ワタワタ

スミレ(お、落ち着くんだ。……まず焦らずボクのは一回ボウルを外しておいて、と)ストン

スミレ「か、可能な限り手助けはしますけど、これは……」



暗黒物質「……」ズモモモ…



スミレ「まるで黒帝竜の鱗のようだ……」

マークス「むぅ、どうやら失敗してしまったようだね」

エメリナ「うわあぁぁぁぁん……カイン様、ごめんなさい〜……!」


345 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/18(火) 00:03:12.30 ID:XBbRsQxu0
マークス「……」スタスタ

暗黒物質「……」

マークス「ちょっと失礼するよ」パク

一同「「!?」」

マークス「うーむっ、苦いっ! 昔私が作ったものと甲乙つけがたいな」

茹ったチョコ「……」

マークス「ん、こちらはまだ大丈夫そうだね。形を整えれば全然平気だと思うよ」

アイナ「は、はいすぐに!?」ワタワタ

マークス「よし、それではエメリナ君は今度はもう少し甘いチョコを作ってみようか」

エメリナ「え……?」

マークス「誰だって失敗はするものさ。ましてや初めて挑むことはね」

マークス「いや、懐かしい味だった。私もかつて同じ失敗をして、神から御怒りを受けるのではないかと震えたものだ」ハハハ!

マークス「しかし神はお怒りにならず、私に次の機会を与えてくださった」

マークス「それからも失敗は続いたが……今ではこうして、君達に教える程度にまでは上達できたんだ」

マークス「さあ、まだ材料はある。大切な人がいるなら、挫けずに挑戦あるのみだ!」

エメリナ「は、はいっ……!」

ヒバリ「ふふ、私達も手順の再確認も兼ねて手伝うからね」

ルーシェ「お手伝い、です」

アイナ「わ、私も自分の分はなんとかなったから手伝うよ!」

スミレ「勿論ボクも。大切な人に贈り物をしたい、その気持ちはみんな同じです」

エメリナ「み、皆さん……!」ジーン…


売り物のようなチョコ「……」シャラーン!


アイナ「で、なんでスミレちゃんだけそんな上手くいってるの!?」ガーン!

マークス「うむ、実に見事な出来栄え! これは私も教えを乞いたいな!」

エメリナ「お願いしますっ!」ズザー!

スミレ「えええええぇぇぇぇぇぇ!?」ワタワタ


……


――
346 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/18(火) 00:08:04.50 ID:XBbRsQxu0
――

【帝国王城・第二厨房】



パトラ「な、なんだか隣りが賑やかな気がしますね……?」

シア「ん〜、でも何かあっても、あちらにはマークス神父がいらっしゃいますし〜」

シア「きっと大丈夫ですよ〜」ポヤポヤ

ティア「そ、それにしてもよろしかったのですかパトラさん……?」

ティア「確かに、私もシアさんも聖国出身者で、チョコレートも知ってはいますけど……」

ティア「元々は神の食べ物。恐れ多くて、私はあまり作成経験がないのです……」

シア「私もですね〜。どちらかと言うと、焼き菓子の方が得意です〜」

シア「美味しいものをアベルさんに差し上げたいなら、もっと適任者がいると思いますよ〜?」

パトラ「……いえ。私はその、なんと言いましょうか……」

パトラ「りょ、料理が、苦手でして……///」

パトラ「アーシャさんに以前ご指導いただきましたけど、ものに出来なくて……」ガクリ…

パトラ「でも、誰かに教わりたいという欲も残っていまして……///」

パトラ「その、大変心苦しいのですが……シアさんとティアさんなら、駄目な私でも笑って許してくれるかな〜って……」

パトラ「す、すみません! 騎士にあるまじき思考ですよね!?」ガバッ!

シア「い、いえいえ〜!? 大丈夫ですよ〜!?」ワタワタ

ティア「わ、私なんかでよろしければ、いくらでも!?」ワタワタ

パトラ「あ、ありがとうございます……っ!」

シア「よ〜し、そういうことなら頑張りますよ〜!」

シア「アベルさんとパトラさんのためにも、美味しいチョコレートを作りましょう〜!」

ティア「幸い、追い出されこそしましたけどリーナ様から材料はたっぷりお預かりしています……!」

パトラ(日頃の想いを伝える、この祭り……! ここで諦めるわけにはいかない!)

パトラ「今日こそは、克服してみせます! いざ、勝負ですチョコ―レートッ!!!」ガッ!


347 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 00:09:53.46 ID:OA+ZAWNLO
この順番は……やらかしたなドピンクシスター……
348 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/18(火) 00:14:39.45 ID:XBbRsQxu0
――

22シア:47(料理技能59)+出来栄え補正−15+アベル好み補正+10
=54(お菓子作りは得意だった筈だけど、ちょっと失敗。でも人柄のような甘くてまろやかなミルクチョコ)

23パトラ:44(料理技能23)+???

コンマ44

 4 4

偶数ゾロ目:私を食べて♪(???)

     D A N G E R ! ! !


24ティア:40(料理技能71)+出来栄え補正−15
=56(色々考えていたら、少し失敗しちゃいました。聖国流でカカオの苦味もがつんと来る大人仕様)

――



――聖国の敬虔なるシスター達はただただ驚いた


――慣れない手作りチョコレート

――大切な人に渡すのに、ちょっと失敗してしまったかも?

――そんな不安が吹き飛ぶ程の……





パトラ「きゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」




――ボゴァっと、チョコレートがあり得ない音をたてて破裂した


――そして、至近距離からそれを浴びてしまった王国騎士の姿を見てしまった、その時。




ティア「……そ、その手がありました……!?」

シア「え?」


パトラ「ううぅぅ……!?」ベトベト…


一人は何かを呟き、もう一人は疑問符を浮かべ。
そしてチョコに塗れてしまった当人は、それどころではなかった。



……


――
349 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 00:16:05.32 ID:enjKklGa0
まさかのパトラさんかw
ピンクとやばい子の間を上手く通り抜けたなw
350 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/18(火) 00:18:22.04 ID:XBbRsQxu0
問題の判定結果を公開したあたりで、今日はここまで
……うん、どうしよう一番真面目な人に凄いのが当たっちゃった(白目)

この後の予定なのですが、残っている大人組判定結果→各人へのチョコ→こだわりすごい約二名→パトラパート
となっています。人物が人物なので、おそらく後日アベルかパトラの行動安価を出すかと思います……

本日もありがとうございました!
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 00:19:59.53 ID:OA+ZAWNLO
てっきり会話順でシアかと思ったらそこかいw
そして
>>ティア「……そ、その手がありました……!?」
って実践する気満々じゃねぇかこの娘w
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 01:24:46.82 ID:abYlnWy0O
乙です
パトラさんって春画のときもそうだったけど
けっこうムッツリな感じだしこういうはっちゃけも
ちょいちょいやりそうというかもっとやって
353 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 06:41:24.02 ID:fF2vHCq90

まさかのパトラだったか
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 08:31:29.18 ID:7SG0/aaa0
これは予想外
でもエロくない女騎士なんていないし、パトラさん荒ぶるのも必然か
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 09:48:14.68 ID:dSuBYVYKO
言うてパトラもティアのイベントの時にアベルとの子供妄想してたし、エリスと同等かそれ以上に子作り欲求ありそう
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 11:55:42.89 ID:k2H59dcfO
エリス→生クリームprpr、ソーププレイ
アーシャ→ペットプレイ
ロウル→クンカクンカ
シア→堕ちた聖女
パトラ→チョコプレイNew!
ティア→縛り氷プレイ

いつの間にかアベル隊の風紀がとんでもないことになってる件
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 15:05:27.76 ID:chwVmJXiO
良い具合に性癖偏ってきたし
エリス&パトラとのチョコクリームprpr3P
ロウル&アーシャとのペットプレイ
シア&ティアによる堕ちた聖女によるご奉仕3P
とか見てみたくはあるかも
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 15:35:08.69 ID:uNbiLYaU0
>>357
次のシチュレーションはそれにしてみる?
359 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/19(水) 23:36:37.12 ID:Y2Z4sBHt0
こんばんはー
間が空いてしまいましたが、今日も少しだけ再開です
360 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/19(水) 23:37:17.83 ID:Y2Z4sBHt0
――


……


パトラ「うぅ、何故こんなことに……」フキフキ…

シア「だ、大丈夫ですかパトラさん〜?」

ティア「……」

パトラ「やはり、火力が強すぎたのでしょうか?」

シア「チョコレートを溶かすのに、あれほどの火力は必要ないですよ〜……」

ティア「……」

パトラ「……ところでティアさん?」

ティア「は、はい!?」

パトラ「先程、この手があったと呟かれてませんでしたか?」

シア「あ、私も聞きました〜。どういう意味ですか〜?」

ティア「……チョコレートは、帝国では高級品なんですよね?」

パトラ「うっ……すみません、貴重品を粗末に扱ってしまって」

ティア「い、いえ。ですから、逆にそれが妙手と言いますか……///」ゴニョゴニョ…

シア&パトラ「「?」」




ティア「――チョコを身体につけてアベル様に迫れば、もったいないと舐めて頂けるのではないかと思いました///」





シア&パトラ「「」」



361 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/19(水) 23:38:03.99 ID:Y2Z4sBHt0
パトラ「」

パトラ「」

パトラ「――はっ!? あまりの内容に意識が!?」

パトラ「な、何を言っているんですかティアさん!?」

シア「ティアさん、それは恥ずかしいですよ〜……///」

ティア「で、でも想像してみてくださいっ!」

ティア「まず、アベル様はもったいないと舐めてくれて……」

ティア「チョコを零す位置を変えればその場所は自由自在で……///」

シア「……」ゴクリ…

ティア「舐め終わったら、物を粗末にする私は悪い子だと叱られて……///」

ティア「アベル様に――お仕置きをされてしまうかもしれません///」ポッ…

シア「……ぞ、ぞくぞくしてきました〜……」ゾクゾク!



ダン!



シア&ティア「「ひゅいっ!?」」ビックゥ!



パトラ「――何を言っているのですか、あなた達は!?」

ティア「だ、だって……パトラさんもきっと……」ワタワタ

パトラ「っ…………私も、まるで欲を持っていないとは言いません」

パトラ「ですが、これは感謝を伝える祭りなのでしょう?」

パトラ「自分の欲ばかりを考えて、肝心のアベルさんへの感謝を忘れては意味が無いとは思いませんか?」

ティア「うっ……その通りです……」シューン…

シア「ごめんなさい〜……」シューン…

ティア「よく考えたら、私達は特に神からお叱りを受けてしまいそうです……」ブルブル…



362 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/19(水) 23:41:58.93 ID:Y2Z4sBHt0
パトラ「……ま、まあ私はその肝心のチョコが作れもしていないのですが」ガクリ

パトラ「これではどの道アベルさんへの想いが……」

シア「ん〜……この炸裂具合を見るに、もう一回同じことが起こらないとも言い切れませんね〜……」

ティア「あ、それならお花を贈るのはどうでしょう?」

パトラ「花、ですか?」

シア「このお祭りは、チョコに限らずお花を贈る人もいるんですよ〜」

パトラ「……不甲斐ないですが、私はそちらに切り替えた方がよさそうですね」

シア「私、いいお花屋さん知ってますよ〜。さっそく行きましょう〜!」

パトラ「しかし、それではシアさんとティアさんのチョコレートが……」

ティア「だ、大丈夫です。ちょっと気を取られて失敗してしまったかもしれませんけど……」

シア「アベルさんへの想いはちゃんと込めましたよ〜」

シア「アベルさんが喜んでくれそうな甘くて甘くてとろとろなミルクチョコです〜♪」

ティア「聖国が誇る苦味のしっかり効いた、アベル様にぴったりな特濃ビターチョコです!」


シア「――え?」

ティア「――え?」


シア「だ、駄目ですよティアさん〜!? チョコは甘くてこそチョコですよ〜!?」

ティア「な、何を言っているんですかシアさん!? カカオの芳醇な香りこそが神の奇跡! シアさんは堕ちてしまわれたのですか!?」

シア「チョ、チョコを身体に塗ってアベルさんに迫ろうなんて考えの方が堕ちていますよ〜!?」


ワーワー!


パトラ「……」ペロ…

パトラ(甘い……)

パトラ(……)

パトラ(アベルさんが、舐めてくれる……? そして、そのまま……)ゾク…

パトラ「っ……いけませんいけません!///」ブンブン!

パトラ「貴族たる者、甘い物にも言葉にも惑わされてはなりません!」

パトラ「……」

パトラ「さあ、花屋への案内をお願いします!」

ティア「は、はいっ!?」


……


――
363 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/19(水) 23:46:28.07 ID:Y2Z4sBHt0
――


【帝国・鍛錬場】



ギルバート「ぬぅん!」ブオン!



ローズ「……こんな時でも鍛錬とは、流石だワ」

ギルバート「……ローズか」

ギルバート「こんな時、とはどういう意味だ?」

ローズ「もう耳には入っていらっしゃるでしょう?」

ローズ「聖国の伝統だったという、愛の祭り……」

ローズ「あの子達ったらすっかり張り切っちゃって。アタシも王城から半ば追い出されたのヨ?」

ギルバート「……我には、関係のないことよ」

ローズ「バーンズを使いに出しておいてよく言えるわネ? 天使達の事が気にならないとは言わせませんヨ?」

ギルバート「……」

ギルバート「……我は、フィーアはやがては我が喉元に刃を突き付けられる強者になると思っていた」

ギルバート「そして実際に、あやつは我の想像以上に成長していた」

ギルバート「だが……それはキアラやアベル達にも言えることであった。無価値と思っていた子が、あれほどの力を持っていたのだ」

ローズ「……」

ギルバート「……我は今も実力主義を違える気はない。しかし……」

ギルバート「……我らが目は、子供達の力を見抜けなかった。曇りきっていたのだ」

ギルバート「あの戦いに敗れ、しかし我はこうして生かされ……その後も、海の恐ろしさなども知らされた」

ギルバート「…………少しばかり、世界を広く見てみようと。そう思っただけにすぎぬ」フイッ

ローズ「フフ……ならば尚の事、この愛の祭りに参加されてはいかがです?」

ギルバート「……世迷いごとを。この祭りとやらは、我には最も縁遠いものであろう?」

ローズ「そうでもないと思うワ。ほぉら……」

ギルバート「?」



364 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/19(水) 23:52:20.51 ID:Y2Z4sBHt0
タタタタ!



フローレン「あなたぁ、ちょっと聞いてくれるかしらぁ!?」

ギルバート「フローレン? 何を慌てておる」

フローレン「慌てるわよぉ!? 聖国が何のつもりか知らないけど、祭りの文化を伝えてきたのは知ってるわよねぇ?」

ギルバート「……うむ」

フローレン「チョコレートの原料が神の食べ物だなんだとか、そんなのは全然興味ないけどぉ……」

フローレン「なぁんで、広める為に持ち込まれた材料のほとんどがアベル達のところに固まっているのよぉ!?」

ギルバート「アドルランはいずれ皇帝となるだろう。その弟であるカインとアベルも同地位と考えられれば当然ではないか?」

フローレン「チョコレートといったら高貴な食べ物、高貴と言ったら私でしょぉ!?」プンプン!

フローレン「乗り込んでやったら、なんでか真白くなっていたエカチェリーナ王女から、結構譲られたから今回は許してあげるけどぉ……」

フローレン「贅沢なものねぇ聖国も。庶民も王族も揃ってチョコレートを作ったり贈ったりだなんて……」

ギルバート「……」



ノワール「……そうやって文句を言いつつ、嬉々としてチョコレートを作ると言い出したのは、どこの誰ですか?」スッ…



フローレン「ノ、ノワールッ!? べ、別に私はこんな聖国のお祭りに興味なんてなかったんだけどぉ?」

フローレン「あ・な・た・がっ! ギルバートにチョコを作るなんて先に言ってるのみたら、無視できるわけないでしょぉ!?」

ギルバート「!?」

ノワール「そういうお祭りなのでしょう? どこもおかしくはないと思いますよ?」



365 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/19(水) 23:56:59.94 ID:Y2Z4sBHt0
フローレン「おかしいわよっ!? あ、あなたやっぱりまだこの人の隣を狙っているのね!?」

フローレン「他はともかく、ここだけは絶対に死守させてもらうから覚悟なさぁい!?」バチバチ!

ノワール「ふぅ……ギルバートのことはあなたもよく知っているでしょう?」

ノワール「私ではこの人の横には立てないし、この人もそれを許さない。でしょう?」

フローレン「そ、それはそうだけど……」

ノワール「……それでも、私は私個人として。この人には色々と感謝をしているの」

ノワール「普段は伝えられない、伝えることも許されないから。今日だけ、ね……」スッ…

ノワール「……ギルバート、拙いものだけど受け取って貰えるかしら?」

ギルバート「……っ」

ローズ「フフフ、だから言ったでしょう? これでギルバート様も立派な愛の祭りの参加者ネ!」

ギルバート「ぬ、ぬぅ……」





フローレン「ま・ち・な・さああぁぁぁぁぁぁぁいっ!」ダァン!





ノワール「……そうでしたね。ごめんなさいフローレン」スッ…

ノワール「正妻のあなたを差し置いて先に渡すだなんて、なっていませんでした」

フローレン「そ、そうよぉ。今日はものわかりがいいみたいねぇノーワルゥ?」

フローレン「と、いうわけであなたぁ?」

フローレン「私のチョコレートを先に食べてちょうだぁいっ!!!」バッ!


ギルバート「…………」ゴクリ…




――
366 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/20(木) 00:03:46.66 ID:9a70iI830
――


25:09フローレン(料理技能04)+出来栄え補正−25+ギルバート好み補正+10
= 0  ( 暗黒物質再来! まともな料理も作れない人が、いきなりお菓子作りなんて無謀の極み!)

26:95ノワール(料理技能85)+出来栄え補正+25+ギルバート好み補正+10
= 1 2 0 (ただただ丁寧に作りました。 飾らず甘さも程よいチョコレートは、きっと王国でも高値で売れます)

27:21ギルバート(昔から見た目は気にしない主義。だが年中酷使している身体は密やかに糖を求めている)

28:21ローズ(一人前のレディーは好き嫌いなんてしない。でも、やっぱり女の子ですもの、どっちかなら甘い方がいい)


――

カパ…



アビスチョコ「……」ズゴゴゴゴゴゴ!



ローズ「ごぶぉ!?」

ギルバート「ぬぐぅっ!」


フローレン「ふふ、凄いでしょぉ? さ、遠慮せずに食べてあなたぁ?」アーン♪

ギルバート「……」タラリ…

ギルバート「…………」





ギルバート「――我は退かぬっ!!!」バクゥ!




ギルバート「――――ッ!!!」




ギルバート残耐久:27



ギルバート残耐久:20




……



――
367 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 00:04:28.70 ID:38TAgS4s0
相変わらずノワールはこういうのだと弱いな
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 00:06:01.15 ID:DNjonLzWO
常人なら即死レベルじゃねぇかwww
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 00:09:43.15 ID:SLgsWDSRO
胃袋を掴むってそういうことじゃねぇから!
370 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/20(木) 00:11:56.29 ID:9a70iI830
――



ギルバート「わ、我は倒れぬ……」ハァハァ…

ローズ「……男だワッ!」ウルウル…

フローレン「ああっ♪ いくら美味しいからってそんなに感動で身体を震わせてくれるなんて……!」

ギルバート「……」

アビスチョコ「……」

ギルバート「……」ムンズ!

ギルバート「……聖国の祭りならば、それに法ってみるとしよう」

ギルバート「奴らの精神は――平等に分け合うだったか?」ズボッ!

フローレン「――!?」ビクン!?

フローレン「」ブクブク…

ローズ「……起きたらきっと記憶は飛んでいるわネ」

ギルバート「何故、こやつの料理の腕は上達しないのだ?」

ローズ(……分かっていながらそれを食べるというのも、なかなかできない真似だと思うわヨ?)



ノワール「……ギルバート」スッ…

ギルバート「むっ……」

ギルバート「……」

ギルバート「……頂こう」パク!

ギルバート「――っ!!!」

ノワール「ど、どうかしら……?///」ドキドキ…

ギルバート「……一粒だけなのか?」

ノワール「! いえ、まだあるわ。お気に召したなら、どうぞ?」ニコリ

ギルバート「……」パクパク…

ギルバート「……」



ギルバート「……悪くない」ボソリ…



ローズ(ふふ、それはノワール様のチョコの味?)

ローズ(それとも、このお祭りそのもの?)

ローズ(……アタシも今度は、あの子達に作る側になろうかしら?)


……


――
371 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/20(木) 00:17:37.87 ID:9a70iI830
大人組の判定結果を公開したあたりで今日はここまで
フローレンは本当にコンマの呪いでもかかっているのかってくらいノワールに負けること多いなぁ……
多分、泳ぎと歌以外ではズタボロに負けています(白目)

この後は拘り組とパトラさんの予定です
おそらく明日か明後日に、パトラ自由安価を出すと思いますので、ご参加いただける方はよろしくお願いします
(パトラは花を購入しますが、結局チョコ絡みの方に手を出すのは確定しちゃってます
 ので、その程度やアベルの反応等の安価になります)
372 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 00:20:38.86 ID:SLgsWDSRO
おつおつ
チョコプレイに走るのであれば見栄え+甘さを考えると是非ともホワイトチョコでコーティング(意味深)したいところ
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 00:34:17.17 ID:7U5fOpbS0
乙です!
ギルバートの残耐久減っててワロタww
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 13:25:54.24 ID:5NMz5/+zO
エリス必殺剣威力4←わかる
シュタイナー波動威力5←わかる
姉妹連携威力6←わかる
フローレンチョコ威力7←!?

パトラさんはこれを機に堕としたいところ
375 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/20(木) 23:14:35.53 ID:9a70iI830
こんばんはー
すみません、今日の更新はお休みです……
そして少し早いですが、パトラ安価を募集しようと思います
(なお、必ずしも全裸にチョココーティングとかである必要もありません)

自由安価
↓1〜4コンマ二桁(アベルからもOK。混ぜれそうなら混ぜます)
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 23:35:41.56 ID:YYp8Hv0EO
あえてアベルのイメージからかけ離れたホワイトチョコで自身をコーティングし、深夜にアベルの元を訪れるパトラ(上着を羽織るとかで部屋に来るまでは隠す)
白いチョコ+甘いもの好き+エリスとのprprプレイを思い出したアベルに色々とブーストがかかった模様
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 23:42:43.52 ID:Px+1SrJGO
なんとか周りの手伝いもあってホワイトチョコ完成させたパトラさん
流石にチョコまみれは恥ずかしいので、精一杯の勇気を振り絞ってアベルにチョコを口移してディープキス
しかし結局胸元にこぼれた白いチョコにムラっと来たアベルに押し倒されて食べられちゃう
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/21(金) 00:01:27.65 ID:S0W3X+yGO
下手に自分の腕ではうまく作り直すのは厳しいとはんだんし
マークス神父辺りに協力してもらいフォンデュ状のものを用意
パンなどを用意しておいて召し上がれと渡そうとして
邪念が混じり敢えて自分に幾らか垂らしてしまう
汚さないようにという思いに更なる邪念が混じり
アベルに汚れをとってほしいと思わず言ってしまったが最後
エリスとの生クリームプレイを思い出したアベルの理性が
地平線の彼方に吹き飛びそのままprprからガッツリ本番へ
379 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/21(金) 23:37:37.08 ID:HPv1utk40
こんばんはー
他に案も出ていないので、安価が埋まり切っていませんが
>>378さんベースで話を考えようと思います
そして少しだけ再開です
380 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/21(金) 23:38:19.38 ID:HPv1utk40
――



……


【帝国・街道】



パトラ「……」

パトラ(シアさんとティアさんのおかげで、確かに綺麗な花束は手に入りました)

パトラ(でも……)

パトラ(二人に限らず、多くの人がチョコレートを作り、大切な人に贈ろうとしている)

パトラ(そんな中で、私だけが花というのは……敵前逃亡なのではっ!?)

パトラ(確かに私は、料理が苦手です。でもだからと言って、逃げたままでいいわけがない!)グッ!

パトラ(……こうして、アベルさんに最低限の想いは伝えられる花が手元にあるのです)

パトラ(また失敗するとしても……それでも、まだ時間は残されている)

パトラ(今一度、挑むべき……! 今度は、火力を落とせばきっと……!)

パトラ(王城の厨房をお借りしてこっそりと……)






――チョコを身体につけてアベル様に迫れば、もったいないと舐めて頂けるのではないかと思いました///――





パトラ「!?///」ボッ!

パトラ「な、何を私は……!?」

パトラ「いけません、いけませんよ……! 貴族はそんなはしたないことしません!」ブンブン!

パトラ「きっと、私が上手く作れなかったのもこの邪念のせいだわ……」

パトラ「今度こそ、清い心でせめて食べられるチョコレートを作ってみせるっ!」ググ!



……


――
381 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/21(金) 23:39:11.65 ID:HPv1utk40
――

【帝国・特別厨房】


パトラ「……」コソコソ…

パトラ(もしかしたらシアさん達も戻ってきているかもしれませんからね……)

パトラ(さっきとは違う場所を借りないと……)

パトラ(……あら?)




キアラ「あれ? エリスさん?」

エリス「キアラ様? 何故こちらに……」

キアラ「……」E:カカオ豆

エリス「……」E:カカオ豆

キアラ「どうやら、目的は同じようですね」

エリス「そのようですね。アベル様の為に、妥協は許されませんから!」ムフー!

キアラ「ふふ、エリスさんは本当にアベル兄様を想われていますね。私まで嬉しくなってしまいます」

エリス「アベル様がいてこそ、ですから。キアラ様もアベル様……いえローズさんのためでしょうか? 妥協を許さないその姿は流石です」

キアラ「……ええ、私も大切な人にはしっかり想いを伝えたいですから」ニコリ

キアラ「とはいえ、アルフさんよりこの道が困難であることはよく聞かされています」

キアラ「エリスさん、よろしければお手伝いをお願いしても?」

エリス「ええ、私でよければ喜んで。絶対に、美味しいチョコレートを作りましょうっ!」グッ!



パトラ(え? お二人とも、豆の入った袋を担がれていますけど……)コソコソ…

パトラ(な、何が始まるんです……!?)


……

――
382 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/21(金) 23:40:47.67 ID:HPv1utk40
――


【ステップその1・焙煎】


キアラ「さて、ではまずはこの豆を……」ザザー!

エリス「焙煎していくんですよね?」ザザー!



カカオ豆「……」コンモリ…



キアラ「……」

エリス「……」

二人「「た、大変ですねこれは……」」

エリス「で、ですが挫けませんよ! 炒り切ってみせます!」


……


キアラ「……」ジリジリ…

エリス「……」ジリジリ…

キアラ「これは、いけないですね……」ジリジリ…

エリス「はい、この所要時間だとこの後が……」ジリジリ…




フローレン「――相変わらず、鈍間ねぇキアラ?」



キアラ「え、お母様!?」ビク!

エリス「!?」


パトラ(えぇっ!?)サッ…


383 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/21(金) 23:44:50.26 ID:HPv1utk40
フローレン「よくわからないけど、手の込んだチョコレートを作ろうとしているんでしょぉ?」

キアラ「は、はい……」

フローレン「ふぅん……」

フローレン「――面白いじゃない」

フローレン「こんな大元から作れば、ノワールのチョコにだって勝てるはずよねぇ……!」ゴゴゴゴ!

フローレン「いいわ、手を貸してあげる。どうすればいいか教えなさいキアラ?」

キアラ「えっと、その……」

エリス「……キアラ様、よろしいのですか?」

フローレン「……」

フローレン「はやくなさぁい? あなたも……料理の才能はあったって聞いたわよぉ?」

フローレン「――本当にそうか、お母さんが見極めてあげるわぁ」

キアラ「は、はい!」グッ!

キアラ「でもまだ、豆に火を通している段階でして……」ジリジリ…

フローレン「はぁ、そんなやり方じゃ時間がかかって当然でしょぉ? こんなものはねぇ……!」ゴゴゴゴ!

キアラ&エリス「「!?」」


――『黒岩の城塞』発動――

――『緋炎の大海』発動――


黒岩竈「……」メラメラ…

フローレン「大きな竈でまとめてざーっと焼いちゃえばいいのよぉ!」

キアラ「な、なるほど……!?」

エリス「魔法の組み合わせでこんな……お見事です」

フローレン「ふふーん、私を誰だと思っているのぉ?」

キアラ「……で、でも今ので備え付けの台が幾つか吹き飛んじゃいましたよ?」

フローレン「……いいのよぉ! どうせもう私のお家じゃないんだしぃ!?」


384 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/21(金) 23:51:22.04 ID:HPv1utk40
フローレン「とにかく、あとはこれを焼き尽くせばいいのよねぇ?」

キアラ「あ、お母様、違います違います!?」ワタワタ

フローレン「何よぉ?」

キアラ「この工程は焙煎、香ばしく焙るのです」

エリス「焼き尽くしたら、食べられなくなってしまいますよ?」

フローレン「ふ、ふん。このぐらいは知っていた様ねぇ。あなたをちょっと試しただけよぉ……?」

フローレン「……さ、この私が準備をしてあげたんだから、次はあなたが頑張ってみせなさぁい?」

キアラ「は、はい!」

エリス「キアラ様、お手伝い致します!」


黒岩竈「……」


キアラ「このまま豆を入れると炭になっちゃうから……」

エリス「キアラ様、この鉄板などが手頃かと。ここに豆を並べましょう」ザザー…

キアラ「それじゃあこれを竈にいれて……火力は抑えて、中級火炎魔法!」ボッ!

エリス「いい火の具合です! この感じならば、30分くらいでしょうか?」

フローレン(え、そんなに時間かけるのぉ……!?)


……30分後……


焙煎豆「……」フワァ…

キアラ「うん、いい仕上がりですね!」

フローレン「あら、本当。もうなんかいい香りがするわぁ……」

エリス「それでは、次に移りましょう!」


385 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/21(金) 23:53:48.56 ID:HPv1utk40
【ステップ2・外殻と胚芽の除去】



キアラ「いい香りで俄然やる気がでてきますね!」ワクワク!

フローレン「で、次はどうするのかしらぁ?」

キアラ「えっと……」




キアラ「――焙煎した豆、その全ての殻と胚芽を除去します」



フローレン「……え?」

焙煎豆「……」コンモリ

エリス「焙煎が思ったよりも早く終わりましたし、ここも一気に駆け抜けましょう!」

エリス「――お料理にも魔法は使える。それならっ!」コォォォ!

――黒煌状態移行!――


エリス「斬り崩しますっ!」バキィ!


豆外殻「」カンツウハカイ!

エリス「うん、剥きやすいですね。次は……」

胚芽「……」


――追撃優勢!――


エリス「――これも手早く排除です!」

胚芽「」ブチィ!


コロコロ…


綺麗なカカオ豆「……」キラキラ


キアラ「す、すごいエリスさん!? なんて速さ……!」

フローレン「」

フローレン(な、なによこの子ぉ……)

フローレン(アベルの犬かと思えば、とんでもない怪物じゃない……)


バキバキスパーン!

バキバキスパーン!


……


――

386 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/22(土) 00:03:41.40 ID:80y/tabL0
――




【ステップ3・摩砕】


綺麗なカカオ山「……」コンモリ…

エリス「ふぅ、流石に数が多かったですね……」

キアラ「ご、ごめんなさい。ほとんどエリスさん任せになっちゃった……」

フローレン「いいんじゃなぁい? あなたや私がやってたら、きっともっと時間かかってたわよぉ?」

フローレン「それで、次はぁ?」

キアラ「えっと、次はいよいよチョコレートに近づいていきますね」

キアラ「この剥いた豆を細かく砕いて、カカオマスと呼ばれる状態にするんです」

エリス「これはまた、骨が折れそうです……」

キアラ「……エリスさんは、お休みになってください」

キアラ「今度は、私がっ!」バッ!

フローレン「!!」


――『溢れ出る魔力の奔流』発動――



綺麗なカカオ山「……」メキメキ…


キアラ「魔力を、もっと一か所に集中させて……!」ググ!


バキバキバキバキバキ!


粉々になったカカオ山「」


キアラ「やった、成功です!」

エリス「さ、流石キアラ様!?」

フローレン「……」

フローレン「ふぅん……」

キアラ「!!」

フローレン「……悪くないわぁ。まぁ、この私の魔力を継いでいるなら、これくらいできて及第点だけどねぇ?」

キアラ「は、はい! もっと、頑張ります……!」

フローレン(あの愚図で鈍間なキアラがねぇ……)

フローレン(……あの人が言っていた、私達の目が曇っていたっていうのは……)

フローレン(認めたくないけれど、その通りなのかしらねぇ……)


387 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/22(土) 00:06:09.51 ID:80y/tabL0
カカオ「……」コナゴナ

キアラ「流石に、これ以上は魔力圧じゃ無理だね」

エリス「いえ、だいぶ時間短縮ができたと思います!」

エリス「あとは、このボウルに入れてひたすら磨り潰しましょう!」サッ!

フローレン「ま、まだ続くのぉ……?」


ガリガリガリガリ!


キアラ「こ、これ結構大変な運動かも……」ガリガリ!

フローレン「へ、部屋に閉じ籠もりすぎなのよぉ! 私みたいに社交的になればこの程度ぉ……!」ガリガリ!

エリス「……」ガリガリ…

エリス「――これも魔力循環で身体能力を上げた方が早そうですね」ガリガリガリガリガリガリガリガリ!

キアラ「ちょ、ちょっとずるいかもしれないけど……」ゴォ!

フローレン「今更よねぇ!?」ゴォ!



ガリガリガリガリガリガリガリガリ!

ガリガリガリガリガリガリガリガリ!

ガリガリガリガリガリガリガリガリ!

ガリガリガリガリ……

ガリガリガリ……

ガリガリ……

ガリ…ガリ…



エリス「くぅ……それでもまだ大変です……」ガリ…ガリ…

エリス「でも、アベル様の為です!」



パトラ「」

パトラ(私の知っているチョコレート作りと違う……)


……


――
388 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/02/22(土) 00:08:58.89 ID:80y/tabL0
短いですが今日はここまで
こだわり組の存在がパトラ的にはチョコレートの再作成が困難→フォンデュ作戦に切り替えるいい刺激になりそうです
本日もありがとうございました!

おまけ特殊判定
↓1コンマ二桁
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/22(土) 00:09:27.39 ID:4OKnT+2G0
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