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【安価とコンマ】剣と魔法の世界で生き延びる その13

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795 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/03/27(金) 03:49:14.17 ID:Bb4Uf9ldO
乙です
各国トップ陣はフローレンの罠に面白い位にハマったとしか思えんな
そういう意味ではようやくフローレンが本来の実力を発揮したとも言えるような
796 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/27(金) 23:37:35.53 ID:Ytm+D4vy0
こんばんはー
それではまた少しづつですが再開です
797 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/27(金) 23:38:17.67 ID:Ytm+D4vy0
――

……


フローレン「……少し落ち着いたわぁ」フゥ…

フローレン「まったく、あの人といいこのお馬鹿さん達といい……」

フローレン「帝国は力があれば良かったからともかく、あなた達の国は違ったんでしょぉ!?」

フローレン「予想以上に酷くて、この私すら国民に結果をばら撒くのを止めようって思うレベルよぉ?」

リーナ「な、なんて恐ろしい……」ブルブル

リーナ「だ、だいたい戦争が悪いんですの! 最近はそれであまり……」アセアセ

フローレン「しばらく膠着状態だった筈だけどねぇ……」

フローレン「まぁ、その言い分も少しはわかるわよぉ?」

フローレン「凡才は、時間が空くとすぐに忘れちゃうものねぇ?」

リーナ「くぅ、酷い点数で言い返せませんの……」

フローレン「ふふん、わかっててこっちも仕掛けたけど、やっぱりムキになりやすいお馬鹿さん多いのよねぇ」

フローレン「なかなか解けなくて焦れば、それは後々にも響くのよぉ?」

フローレン「そして後の問題も、そういった焦ったお馬鹿さんが引っかかりやすいようにしたけど……」

フローレン「ほんっと……面白いくらいに引っかかってくれてびっくりよぉ……」トオイメ

フローレン「やっぱり私天才ねぇ……自分の才能が怖いわぁ……」トオイメ

リーナ(自慢をしているのに、目が死んでいますの……)

ロウル「ま、まあ確かにリーナさんは、一度こうと決めたら突っ走る性格ですもんね」

アドルラン「アルフも、一途な性格だからなぁ」

シア「やっぱり、ご兄妹なんですね〜」

フローレン「……」



798 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/27(金) 23:38:53.80 ID:Ytm+D4vy0
フローレン「……違うわよぉ?」

一同「「え?」」

フローレン「こっちの妹さんとそっちの駄眼鏡を一緒にするのは、同じお馬鹿さんでも酷ってものよぉ?」

リーナ「だ、駄眼鏡って……私と兄上に、そこまでの差がありますの?」

リーナ「正直、私も今かなり辱められている状況ですの……」

クラウス「安心して欲しい。私達もだ」

スカーレット「やはり、70点は越えたかったですわ……」

アドルラン「ええ。しかし言われてみるとやはり……」

ティア「アルフォンス様が、まったくの無得点だなんて……信じられません」

アーシャ「択一式の問題もありましたし、むしろ0は狙っても中々……?」

アルフ「」

リーナ「兄上はまだ帰って来ませんの……」

フローレン「……0点の理由は、すごく単純よぉ」

フローレン「ほら、この恥ずかしい答案をよぉく見てみなさぁい?」ピラ








氏名『アルフォート』







一同「「」」

アルフ「」





フローレン「――試験で自分の名前を書き間違える、とんっでもないお馬鹿さんなのよぉぉぉぉぉ!」ビターン!

フローレン「他がどれだけあってようが、始まる前からこんなのありえないのよぉ!」

フローレン「消去法であなたの答案ってわかったのよぉ!? 何か言いたいことあるかしらぁ!?」クワッ!

アルフ「わ、私はしばらくその偽名が馴染み過ぎて……」カタカタ

フローレン「妹はちゃんと書いてるんだから、その言い訳は通用しないわよぉ!」

フローレン「神様とやらを気にする前に、その残念な頭を気にしなさぁい!」

アルフ「」

アルフ「」

アルフ「」サラサラ…

リーナ「兄上……流石にこれは擁護できませんの……」シクシク

アベル「偽名を名乗らせて悪かったな……」ポン…

アルフ「」



……


――
799 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/27(金) 23:39:30.34 ID:Ytm+D4vy0
――


アルフ「」

フローレン「はぁ……」

フローレン「とりあえず、まだ言いたいことある人残ってるからそろそろ次ねぇ……」

リーナ(おそらく、兄上以上の人はもういないとは思いますの……)


ザワザワ


カイン「やれやれ……こんな衝撃の後じゃ、何を聞かされてもみんな霞んじゃうんじゃないか?」

アドルラン「そういうなカイン。誰にでも間違えることはあるのだからな?」

カイン「問題で間違えるならともかく、名前を間違えるって……」

アベル「やはり俺が間接的な原因なのではないだろうか……」


ザワザワ


フローレン「さて、次は……」ピラ

フローレン「……」

フローレン「はい、これも二人まとめて晒すわぁ」

フローレン「よぉく見なさいなぁ!」バッ!



一同「「!?」」





800 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/27(金) 23:43:51.50 ID:Ytm+D4vy0
――


9カイン:08<25+10(インテリお兄ちゃん)
=35点(どうした第二皇子。平和になってから頭の切れも鈍ってしまったのか!?)

10エメリナ:13
=13点(主従揃って撃沈。夜のお勉強を重点的にし過ぎたかも……?)


――




カイン「がぁっ!?」ビシャア!

エメリナ「ひぇっ!?」ガーン!


フローレン「――カインンンンンンンンッッッ!」グオングオン!

フローレン「ぬぁぁぁんでぇああなたまでっ、やらかしてくれてるのよおおおぉぉぉぉぉぉ!?」ビターン!

フローレン「お母さん普通に悲しいわよこれえええぇぇぇぇぇぇぇ!?」

フローレン「あなた昔からそうよねぇ!? ちゃんと最後の詰めをしっかりしないからこうなるのぉ!」ダンダン!

アドルラン「ああ、またカインの悪い癖が出たのか勿体ない……」

フローレン「あとエメリナァ!? あなたはふっつーに間違いが多いのぉ!」

エメリナ「も、申し訳ありませんんんっ!?」ビックゥ!

フローレン「妙に難易度高めの問題は解けているあたり、背伸びした勉強してたんじゃないかしらぁ?」

フローレン「いいかしらぁ? 難しい問題解ければ頭いいって考えるその思考こそが、お馬鹿さんの証明だからねぇ!?」

フローレン「身の丈にあった勉強から始めなさいっ! わかったぁ!?」

エメリナ「は、はいっ!?」ビシ!

カイン「」ビクンビクン

フローレン「カインも、成長したと思ったらこれって……」

フローレン「もう本当に、あなたは落ち着いて問題解いてちょうだいよぉ……」ハァー…

カイン「」ビクンビクン

パトラ「あの、先程からカイン皇子痙攣しているのですが……」

アベル「だ、大丈夫だとは思うが……」

アドルラン「う、うむ。カインのことだ。いつかはこのショックを乗り越えて、きっと猛勉強して帰ってくるさ」

フローレン「本当に切にそう願うわぁ……」

エメリナ「が、頑張りましょうカイン様……?」

カイン「」ビクンビクン

エメリナ「カイン様ぁ!?」

リーナ「気持ちがすっごくよくわかりますの……」




801 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/03/27(金) 23:48:29.58 ID:877attWSO
今回のやり取り
全部うすた京介の作画で再生される
802 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/27(金) 23:49:35.27 ID:Ytm+D4vy0
――


クラウス:35点
リーナ:35点
カイン:35点



フローレン「わぁすごい! 三国の上の人達が綺麗に同じ点数になっちゃったわぁ!」ビターン!

クラウス「……リーナ王女、申し訳ないが少し答案を見せていただけないだろうか?」コソコソ

リーナ「わかりましたの……」サッ

クラウス「私のはこれだ。……む、ほぼ正答箇所は同じなのか……」

カイン「」ビクンビクン

リーナ「……失礼しますの」サッ

リーナ「……カインもですわ。道理で点数が重なるわけですの」

クラウス「これが魔女フローレンの試験……」ゴクリ…

クラウス「我々は、見事なまでに彼女の試験に踊らされているということか……」

リーナ「悔しいですけど、その通りですの……」

フローレン「あーはっはっは! 見事に嵌ってくれて嬉しいわぁ!」

フローレン「……ごめんなさぁい、そう笑い飛ばしたいのに、笑えないのよぉ……」

フローレン「変ねぇ、愉しい時間のはずなのに凄く頭が痛いのよぉ……」トオイメ


クラウス&リーナ「「本当に申し訳ありませんでした!」」


フローレン「もういいわぁ……あの人と駄眼鏡はもっと凄いんですものぉ……」

フローレン「……」

フローレン「それじゃあ、気を取り直して次……」ピラ…

フローレン「……あなた達、ショックで死ぬんじゃないわよぉ?」



一同「「えっ!?」」



フローレン「次はこの二人っ!」バッ!




803 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/27(金) 23:56:42.91 ID:Ytm+D4vy0
――

11ローズ:17<25+10(帝国メイド長)
=35点( お い メ イ ド 長 ! ? 見事にフローレンの罠にかかってしまったようです)

12フィーア:25<79+5(ローズ教育)
=84点(14歳にしてこの高得点。親代わりとお姉ちゃんの教育の賜物です)


――


フローレン「はい、また出たわね35点、ローズ!」バシン!


ローズ「いやあああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!?」


アイナ「た、大変ローズさんの雄の部分が出ちゃってるよ!?」

スミレ「いや……これは無理もないですよ!?」


ザワザワ


アベル「馬鹿な、あのローズさんが!?」

エリス「何かの謀なのでは……!?」

ルーシェ「……」ガタガタ

エメリナ「や、やっぱり今回の試験が凄く難しいんじゃ……?」





フローレン「――そしてフィーア、84点」


フィーア「え?」

一同「「え?」」


フローレン「よく頑張ったわぁ……」

フローレン「正直、あなたの年齢を考えればもっと低いと思ってたんだけどぉ……」

フローレン「――この結果を見て、何か言うことはあるかしらねぇお馬鹿さん達ィ!?」グリン




クラウス「……私は玉座から降りた方がいいのではなかろうか」ガクーン

スカーレット「……明日だけ、兵士を搾り取るのを我慢しますわ……」ガクーン

リーナ「お友達が……お友達が遠のいていきますのぉ……」ガクーン

アルフ「」サラサラ…

カイン「」サラサラ…




ローズ「――もう、思い残すことはないワ」ガクリ

アイナ「わぁ、駄目駄目ローズさん!?」ワタワタ

スミレ「死んじゃ駄目です!?」ワタワタ

フィーア「わ、私が……カイン兄様達よりも……?」

フローレン「ええ、そうよぉ? これで年齢を理由に点数に言い訳もできないわねぇ」

フローレン「……」

フローレン「…………」

フローレン「………………そして」

804 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/28(土) 00:01:07.71 ID:n6Le4uZM0
――


13キアラ:25<97+5(ローズ教育)

= 1 0 0 点 (本を読み続けた日々は無駄では無かった。聡明なる第一皇女ここに降臨!)


――




フローレン「……キアラ」

キアラ「は、はい!?」ビクン!







フローレン「あなたは――100点。満点よぉ」

キアラ「え!?」




一同「「!?」」



ローズ「」ファー…

アイナ「ローズさぁん!?」

スミレ「も、戻ってきてください!?」ユサユサ



フローレン「……」

キアラ「わ、私が……本当に?」

フローレン「……ええ」

フローレン「あの人や他国の長にも容赦なく採点してる私よぉ? 間違いはないわぁ」

フローレン「とはいえ……」

フローレン「これは、0点や35点とかは酷いけど……それでも、容易には点を取れない仕掛けをいくつも用意してあるの」

フローレン「それをあなた、どうやって……」

キアラ「……」




805 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/03/28(土) 00:03:00.66 ID:Kzs9WOO60
キアラはコンマ神の寵愛を受けすぎなのでは?(適当)
806 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/28(土) 00:08:36.66 ID:n6Le4uZM0
キアラ「……だって、この問題。すごく懐かしかったから……」

フローレン「え……?」

キアラ「お母様は、もう覚えていないかもしれないけど……」

キアラ「昔、ローズさんがお母様に抗議したことがあったんですよ?」

キアラ「たまには、母親のあなたもこの子達の面倒を見るべきヨ!って」

キアラ「そうしたらお母様、あの日は私のお勉強を見てくれて……」

キアラ「そして最後に、こうやって試験を作ってくれた」

キアラ「……あの時は、本当に全然できなくて」

キアラ「お母様に、こんな問題も解けないなんて、本当に駄目な子ねって、怒られちゃって……」

フローレン「……!」

キアラ「だから、お母様に怒られた後だけど……ちゃんと、お勉強し直したんです」

キアラ「もしまたいつか……」

キアラ「お母様が気まぐれでもいいから、また私のお勉強を見てくれた時に……」

キアラ「がっかりしてほしくなかったから……」

フローレン「……そう」

フローレン「私は、言われても思い出せないっていうのにねぇ……」

キアラ「……」

フローレン「……嫌がらせを真に受けて、本当に馬鹿な子ねぇ」

フローレン「……」

フローレン「……でも」

フローレン「この結果は……認めざるをえないわねぇ……」フゥ…








フローレン「――よく頑張ったわね、キアラ」



フローレン「――それでこそ……私の娘よぉ……」フイッ…



キアラ「お、お母……様……」ポロッ…



フローレン「……っ」


フローレン「はい! 次々ぃ! 次のお馬鹿さんの発表に移るわよぉ!」



807 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/28(土) 00:13:01.82 ID:n6Le4uZM0
妹ズの公開まで済んだあたりで今日はここまで

14歳と17歳の皇女に惨敗する各国上位陣とメイド長の図です(白目)

本当に妹組はコンマに恵まれていますね……
なお、実は今回は数々の予想外の結果により、判定総数が27ではなくEXの判定も拾っています(大体アルフのせい)
それも相まって、若干名にはまだ苦難が待っています(白目)

本日もありがとうございました!
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/03/28(土) 00:14:52.37 ID:+QCjAN0AO

809 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/03/28(土) 00:16:25.92 ID:9NdbaMAV0
乙です!
妹組のコンマ運ww
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/03/28(土) 00:19:42.19 ID:ouyWieGF0

実は帝国皇族きょうだいの中ではキアラが総合力ではトップ?
811 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/03/28(土) 00:43:58.33 ID:1We0TXKfO
おつおつ。邪険にされてもめげずに頑張って実を結ぶとかキアラまじ大天使
ローズさんまで餌食になったのは驚きだが、大人って逆に簡単な試験を難しく考えちゃう時あるしね
812 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/03/28(土) 05:00:52.68 ID:9ItiYghm0
おつです
着々とキアラとフローレンの溝を埋めていくコンマ神
そこにシビれる憧れるゥ
813 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/29(日) 23:38:48.44 ID:7Y/h5FIP0
こんばんはー
間が空いてしまいましたが、EX判定前まで進んでいきたいと思います
814 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/29(日) 23:39:41.98 ID:7Y/h5FIP0
――

14アイナ:49
=49点(惜しい、あともう一点欲しかった。でもローズさんに勝っちゃった!?)

15スミレ:37
=37点(元々貧しい王国民。学校へは通えず勉強も……あれ? クラウス様!?)

――


フローレン「はい、アイナ49点にスミレ37てぇん!」バッ!


アイナ「ひやああああぁぁぁぁぁ!? せ、せめてあと一点欲しかったよぉぉぉ!?」ガクブル

スミレ「くっ! 空欄が多かった以上、覚悟はしていたつもりだけどこれは酷い……」ガクッ…

フローレン「そうねぇ……」フゥ…

フローレン「一応あなた達、キアラとフィーアのお付きなんでしょぉ?」

フローレン「もし何か質問された時とか、答えられるのぉ?」

フローレン「キアラにもフィーアにも、点数相当負けてるわねぇ?」

アイナ「うぅ、返す言葉もございません……」ショボン…

スミレ「……ボクは自分が情けないです。やはり、今は武芸よりも勉学の方が……」




アイナ&スミレ「「……あれ?」」




ローズ「」サラサラ…

クラウス「」サラサラ…



フィーア「ああっ!? ローズさんとクラウス様まで真っ白に!?」ワタワタ

キアラ「も、戻ってきてください!?」ワタワタ



カイン「ぐはぁっ!」ビチャ!

リーナ「神よぉっ!」ガクーン!


アドルラン「いかん、こっちにもダメージが入ったぞ!?」

アベル「キアラとフィーアは凄まじかったが、落ち込んでいるメイド二人を更に下回ったわけだからな……」

フローレン「そうなのよぉ。キアラ達の後だから霞んじゃってるかもしれないけどぉ……」

フローレン「この子達、見事に引っかかってくれたローズや国王様よりも正解はしてるのよねぇ」


アイナ「ご、ごめんなさいローズさん!?」オロオロ

スミレ「ああ、ボクは一体どちらの意味で謝れば!?」オロオロ


フローレン「まぁ、キアラとフィーアはあの点数だしぃ? あなた達は身の丈にあった勉強頑張りなさぁい?」

フローレン「さてさてぇ、次の結果はぁ……」ペラ…

815 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/29(日) 23:40:25.68 ID:7Y/h5FIP0
――

16ヒバリ:25<71+10(帝国名門)
=81点(蘇ったアドルランとのかつての勉強の日々。しっかり点数を取る名門貴族は伊達ではない)

17ルーシェ:04
=4点( 頑 張 れ な か っ た ! ? 難問につまずいて混乱したのが不味かった)

――


フローレン「ん、これはなかなかいい点数ねぇ。ヒバリ81点よぉ」サッ

ヒバリ「ありがとうございます。ん、あー……やっぱりここら辺落としてたかぁ……」

ヒバリ「昔アドルランによく勉強教えてたけど、忘れちゃった箇所も多いわね」

フローレン「ふぅん、それでもアドルランよりはだいぶ上よぉ?」

アドルラン「め、面目ないヒバリ……」

ヒバリ「いいっていいって。アドルランだってずっと色々忙しかったんだしさ」

ヒバリ「私も思っていたより正解できてなかったし、これを機にまたアドルランと一緒に勉強するのも悪くないかな///」

アドルラン「そ、そうか。それはありがたい///」

フローレン「ま、あなたには程々に賢い子から教えて貰った方が理解は早いかもねぇ?」

フローレン「……で。ヒバリはよかったんだけど問題はこっちよぉ?」ピラ


4点答案「……」ドドーン!


ルーシェ「はうっ!?」ダラダラ…


ヒバリ「ああー……ルーシェ、やっぱり……」

アドルラン「だ、大丈夫かルーシェ!?」ワタワタ

フローレン「もう本人も隣に座っていたあなたも悟っているだろうけどぉ……」

フローレン「この子は最初の引っかけ問題に、面白いくらいに嵌まってくれたみたいねぇ?」

ルーシェ「だ、だって、最初の方なのに、いきなり解けなくて、頭が、ぐるぐるして……」

ヒバリ「うん、試験中に無言で凄く焦ってるルーシェが目に入ったから、わかってはいたよ」ポン

アドルラン「ルーシェは真面目できっちりした子だからな。問題もきっちり順に解きたかったんだろう」ナデナデ

ヒバリ「ルーシェなら大丈夫。一緒に頑張ろうよ、ね?」

ルーシェ「ヒバリさん……アドルラン様……!」ジーン…!


816 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/29(日) 23:46:18.69 ID:7Y/h5FIP0
フローレン「……ま、この子は特に嵌っちゃったみたいだしねぇ……」

フローレン「後ろの問題が正解していたかどうかわからないし、可能性はあるのかしらねぇ?」



フローレン「――でも、あなたも今回は低点数なのは間違いない」

フローレン「――だから、駄眼鏡さん筆頭にこの後は結構な地獄を見ちゃうかもねぇ?」


ルーシェ「!?」ガタガタ

ローズ「お、落ち着くのよルーシェちゃん!」バッ!

リーナ「あの言い方だと、多分私達も含まれていますの!」バッ!

クラウス「辛い現実だが……我々は、一人ではないぞ!」バッ!

カイン「ふっ……この僕も、力を貸してあげてもいいんだよ?」バッ!

エメリナ「は、はい! 私もお手伝いします!」バッ!

アルフ「……」ガタガタ

リーナ「兄上はいい加減に帰ってきてほしいんですのっ!?」

アイナ「うぅ、私も多分地獄を見ちゃう側だよね……」ガクリ

スミレ「いえ、アイナさんは惜しかったじゃないですか。ボクの方が覚悟を決めるべきです」


フローレン「……まぁ、先に地獄を味わったのは私の方なんだけどねぇ……」ボソリ…

ルーシェ「?」

フローレン「……」

フローレン「……」ハァ…

フローレン「さーて、ここまで結構なお馬鹿さんが見つかったけどぉ……」

フローレン「もう気がついているわよねぇ……?」チラ…

アベル「……」

ノワール「……」

フローレン「ここまでは、各国の上層部やその側近達……」

フローレン「恵まれた教育環境にいたと言える、そんな人達の結果発表だったわけねぇ」

フローレン「そしてここからは……王城から追い出されたアベル達のばぁん……」

アベル「……なんとなく、察してはいたがやはりか」

フローレン「寂れた城塞なんかに籠って、ろくに勉強もしてなかったであろう……」

フローレン「お馬鹿さんと思われる人たちの発表よおおおぉおおぉぉぉぉぉぉ!」



フローレン「――括目して、現実というものを受け止めなさぁい!」ダァン!



一同「「!?」」


817 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/29(日) 23:47:02.13 ID:7Y/h5FIP0
――

18アベル:25<94+5(野心の為の修練)
=99点( 詰 め が 甘 か っ た ! でもほぼ全問正解のとても優秀な成績です)

19エリス:90
=90点(取った本人も驚く高得点。努力家な彼女はお勉強もちゃんとしていたようです)

――


フローレン「……っ、アベル99点!!! エリス90点よぉ!!!」ビッターン!!!


アベル「ぐっ……!?」

エリス「え? わ、私がですか!?」

カイン「ごぼぁ!?」ショック!

エメリナ「カイン様ぁ!?」

フィーア「す、すごい!? アベル兄様もエリス姉様もすごいです!?」ピョンピョン!

フローレン「どーーーーーいうことよこれぇ!?」

フローレン「まぁ? アベルはこの点数で察せるとは思うけどぉ?」

フローレン「キアラと違ってぇ? ここの計算式を間違えているからぁ?」

フローレン「――最後が甘い、お馬鹿さんってぇことに違いはないかもしれないけどねぇ……?」ニヤリ…

アベル「あっ!? く、そ……確か、前も似たような間違いをした記憶があるぞ……不覚!」ガク…

アドルラン「いやいや、素晴らしいぞアベル!」パチパチ!

ヒバリ「う、うん。キアラ様も凄いけど、あの数々の嫌な問題を一つしか落とさないって凄いよ?」

ルーシェ「エリスさん、も、凄いです……!?」キラキラ

アベル「そ、そうだ。エリスはすごく頑張ったな!」ナデナデ

エリス「///」ホクホク

フローレン「……確かにアベルは一時期とはいえ王城にいたから、百歩譲ってまだわかるけどぉ……」

フローレン「この頭悪そーなメイドが90点って衝撃的だわぁ……」

エリス「た、確かに私は学はありませんけれど……アベル様の顔に泥を塗らない為なら、死力を尽くしますっ!」フンス!

フローレン「まったく、悪夢でしかないわぁ……ねぇ、カイン? それに35点台の人達ぃ?」

カイン「」ゴパァ!

低点数達「「」」ゴパァ!

フローレン「そんな顔しても、まだまだ発表あるわよぉ……? 次は……」



818 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/03/29(日) 23:54:01.38 ID:ghpCQELN0
2人は相変わらずすげえ
819 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/29(日) 23:54:27.10 ID:7Y/h5FIP0
――

20マークス:39
=39点(流石の筋肉も試験には通用しない。知識も聖国のものに偏り過ぎたかな?)

21マックス:72
=72点(年齢と試験難易度を考えれば十分な点数。こちらでも王国期待の星になれるか?)

22パトラ:25<86+5(没落したけど貴族です)
=91点(清廉な貴族にして誇りある王国将。家が没落しようとも、文武両道を貫きます!)

――



フローレン「なんか名前がややこしかったけどぉ、新米騎士とその保護者みたいな人達よぉ」ピラ

マックス「お、俺のことか!?」

フローレン「えーと、マークスは39てぇん。もう点数はこの際置いておくわぁ」

マークス「むむむ……! 神よ、やはり私はまだ鍛え方が足りないということなのですね……!」ムキィ!

フローレン「……とりあえずあなた、試験中は服を着なさいな?」

マークス「試験中に不正を働けぬよう、あえて上半身を曝け出し潔白を証明しようとしたのだが……」

フローレン「そんな真似しなくても、私なら見抜けるわよぉ! あと解答に力込めすぎて用紙も撓んでるからやめてぇ!」

マックス「そ、そんな……マークス神父ですらこの点数じゃ、俺は……」ブルブル…


フローレン「……マックス、72点よぉ?」


マックス「――え!?」


クラウス「おぉ……!?」ガタ!

スカーレット「!?」ジュワ…

マークス「おお、やったではないかマックス君! やはり、神は君の努力を見ておられたのだよ!」

フローレン「そうねぇ……確かに、顔つきからして期待してなかったけど、なかなかの点数と言っていいわぁ」

フローレン「国王様に将軍様があんな中で、まさかの新米騎士がねぇ……エリスもだけど、本当にこれも驚きだわぁ」

フローレン「国王を超える新兵、なかなか愉しい、貴重な場面が見られたのは収獲ねぇ」

マックス「お、俺が……クラウス様やスカーレット将軍を……?」

フローレン「もしかしたら、次の王国を担う頭脳に――」

マックス「///」





フローレン「――なるのはこっちの将軍様かもねぇ。パトラ91点よぉ」サッ

パトラ「はい?」

マックス「あ、やっぱ俺じゃないよねー!? でも流石パトラ将軍!?」パチパチ


820 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/29(日) 23:57:48.99 ID:7Y/h5FIP0
フローレン「えーと……うん、悔しいけど見事ねぇ……」

フローレン「間違えているのも、私が特に念入りに相手を潰す目的で仕込んだ問題だしぃ……」

フローレン「純粋な興味で聞くんだけどぉ、本当に王国の教育事情ってどうなっているのぉ?」

フローレン「お馬鹿さんの方が上に立てる国なのかしらぁ?」

パトラ「い、いえそんなことはありません!」ブンブン!

パトラ「確かに貴族として、あらゆる修練は欠かさないようにしていますが、私程度……」

クラウス「いや、誇れパトラ! そしてマックス!」

クラウス「君達は、紛れも無く王国の希望だ……!」グッ!

パトラ「へ、陛下……勿体なきお言葉です///」

マックス「へへ、俺……今度はもっと頑張りますからね!」




クラウス「――私は玉座を降りた方がいいかもしれない」トオイメ

スカーレット「――ワタクシも町娘になった方がいいかもしれない」トオイメ



マックス「だ、駄目ですってぇ!?」ユサユサ!

パトラ「まだ王国にはあなた達が必要ですっ!?」ユサユサ!



キアラ「マックスさん……」

アベル「やるなマックス。前に勉強は苦手と言っていたんだがな」

ロウル「パトラさんも流石ですねぇ……」

アベル「これで、残るは……」

フローレン「残り少なくなってきたこの答案……」ピラピラ

フローレン「次はぁ……」

フローレン「……」

フローレン「この二人っ!」パァン!

一同「「!!」」

821 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/29(日) 23:58:34.86 ID:7Y/h5FIP0
――

23アーシャ:44(偶数ゾロ目)

= 1 0 0 点 (流石の貫録。アベルの目標にして城塞メンバーの教育係の実力は、本物でした)

24ロウル:76
=76点(罠問題への直感は抜群。解ける問題から解いていき手堅く点数ゲット)


――



フローレン「……っ」


満点答案「……」キラキラ!


フローレン「……アーシャ、キアラと同じく100点よぉ……」ガクリ…


アベル「……おめでとうアーシャ」パチパチ

アベル「また、君に一問差で敗れるとはなぁ……」

エリス「流石はアーシャさんです!」パチパチ

パトラ「ええ、やはりまだまだ私は及ばないようですね……」

ヒバリ「む、むぅ……すごいや、あの面倒な問題もしっかり正解してるよ。これは完敗ね……」

キアラ「凄い、お母様の意地悪な問題、初めての筈なのに……」

フィーア「やっぱりアーシャ姉様は凄いです!」ピョンピョン!

アーシャ「いくつか怪しいところもあったけれど、正解できていたのね。みんなどうもありがとう」ニコリ

フローレン「……」ハァ…

フローレン「これは、こっちとしてもすっごく悔しいわぁ……」フルフル…

フローレン「キアラの言う通り、あなたには私の問題傾向を掴む機会すらなかった筈よぉ」

フローレン「それなのに、記述問題含めて文句の言いようがないって、あなた一体……」

アーシャ「ふふ……アベルが、こんな私でも褒めてくれたところですもの」

アーシャ「彼が失望しないように、やっぱり学力は常に鍛えておかないとじゃないですか?」

フローレン「くっ……私程ではないけれど、あなたも天才の類なのねぇ……」

アーシャ「……少し前なら、赤ちゃんの生まれ方とか聞かれたら危なかったんですけどね」ボソリ…

フローレン「?」


822 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/03/30(月) 00:01:43.95 ID:samEeAiEO
あれ、聖国の人たち学力ヤバくね?
823 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/30(月) 00:04:48.30 ID:z5lPiYv+0
フローレン「まぁ、いいわ……次だけど――ロウルは76点よぉ」

ロウル「おぉ? 結構捨てた問題多かったんですけどねぇ。思っていたよりは取れましたかね?」

フローレン「こっちはこっちで悔しいわぁ……!」フルフル…

フローレン「狙い澄ましたかのように、こっちが用意した仕掛けだけを綺麗に回避して……!」

ロウル「いやはや、これも日頃アーシャさんが私達のお勉強を見ていてくれたおかげですかね?」

ロウル「本当にありがたい限りですよ!」パタパタ

エリス「ええ、本当に!」

アーシャ「ふふ、私は少ししか教えていませんよ? この結果は、二人が頑張った結果。二人の力よ?」

フローレン「まったく、こんな隠し玉がいるなんて聞いてないわよぉ……」ブツブツ

フローレン「それに勉強教わっていたなら、こっちの問題とか解ける気になって挑んでくれてもいいのにぃ」

ロウル「いやいや、その問題露骨になんかいやーな気配しましたもん」

ロウル「下手に飛び込んで絡め取られて時間を使うなんてごめんですよ」

フローレン「……だそうよぉ、あなた達ぃ?」



ローズ達「「」」チーン…



ロウル「あ、いえ違うんです!? 嫌な気配がしたのはその……」アセアセ

ロウル「そ、そう! 私のこの自慢の嗅覚と聴覚のおかげで!」アセアセ

リーナ「だ、大丈夫ですのロウル……」ヨロ…

クラウス「魔女の罠に嵌った、我々が悪いのだ……」ヨロ…

フローレン「嵌ってくれる人は本当に綺麗に嵌ってくれたのにぃ……」

フローレン「はぁ……次いくわぁ……」ピラ…


824 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/03/30(月) 00:07:10.72 ID:nFVMMLYeO
前半のコンマが酷かったね…
825 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/30(月) 00:08:48.76 ID:z5lPiYv+0
――

25シア:89
=89点(これでも聖国教会のシスター。誰かに物事を教える為に知識は豊富なのです)

26ティア:18
=18点( お い シ ス タ ー ! ? 敬虔な信徒だけど謎のシスター格差発生)

――



フローレン「……」

フローレン「……」

フローレン「えーっと、シアはあなたであってるわよねぇ?」

シア「あ、やっと私の番ですか〜?」ポヤポヤ

シア「程々の点数は取れたんじゃないかな〜って思うんですけど〜」ポヤポヤ

フローレン「……」

フローレン「……シア、89点よぉ……」スッ…

一同「「!?」」

シア「わ〜い! 結構いい点数じゃないでしょうか〜?」ニコニコ

シア「――でも皆さんの反応が酷いっ!?」ガーン!

フローレン「いや、多分それが普通よぉ……?」

フローレン「あなた、どう見ても頭良さそうには見えないというかぁ、雰囲気がもうお馬鹿さんだものぉ」

シア「あれ〜!? な、なんだか点数の割に評価が辛辣ですよぉ〜!?」

シア「ま、前にカインさんにも頭が悪そうとか言われましたけどぉ……そ、そう見えちゃいますか〜?」オソルオソル…

アドルラン「カイン、お前と言う奴は……」ヤレヤレ…

カイン「」

アベル「安心しろシア。そんな風には見ていないよ」

シア「よかったです〜♪」

シア「これでも、聖国のシスターとしてお仕事はちゃんとしていたんですからね〜?」

フローレン「……ですってよぉ? そこの愕然としている王家のお二人ぃ?」チラリ

アルフ「」ファー…

リーナ「シアさん、後を託しますの……」ガクリ…

シア「だ、駄目ですよ〜!? か、回復〜!?」

ロウル「確かにシアさんからは、とても大切なことを教わりましたもんね///」

アーシャ「ええ/// 私の知らない知識をお持ちでしたからね……///」

シア「あ、あれはお二人がおかしかったんですよ〜!?///」アタフタ

フローレン(アーシャが知らないって、何を知っていたかしらこの緩い子……?)

フローレン「……まあ、聖国全員がお馬鹿さんではなくてよかったわねぇ?」ニヤニヤ

ティア「……」ドキドキ

826 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/03/30(月) 00:09:47.75 ID:PJ/NwIH90
相変わらずコンマ神はシアに優しい
827 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/30(月) 00:12:12.14 ID:z5lPiYv+0
フローレン「――でもざあぁぁんねぇん! そっちのシスターは18てぇぇぇぇぇん!」バッ!




ティア「きゃあああぁぁぁぁぁぁ!?///」



シア「あらら〜?」

フローレン「どうやらシスターなら賢い、というわけでもなさそうねぇ?」ニヤニヤ

フローレン「――頭に行くべき栄養が、全部そのぶら下げている脂肪に行ってるのかしらねぇ?」ビキビキ

ティア「ひいぃ!?」

ティア「ご、ごめんなさいごめんなさい!?」ペコペコ!

ティア「アベル様、ごめんなさい!」ペコペコ!

アベル「いや、別に謝ることはないぞ?」

ティア「で、でも、城塞の中で……アベル様の隊の中で、私だけこんな……」ウルウル…

ティア「こ、これは私に、神に代わって罰をお与え――」モガモガ

アベル「リーナ、マークス神父? 後でティアを慰めてやってくれるか?」クチフサギ

リーナ「了解ですの。むしろティアさんより、私と兄上の方がずっと神に裁かれかねませんし……」

マークス「うむ! 私もだが、今回の点数はむしろ好機だぞ!」

マークス「この苦境を糧に励む次の試験では、きっとより成長した自分を強く実感できることだろう!」

リーナ「そ、そうですの! 次こそは聖国の力をお見せしますの!」フンス!

リーナ「……そ、それまではシアさん? お願いしますの……」フカブカ

シア「は、はいぃ!?」


828 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/30(月) 00:16:43.10 ID:z5lPiYv+0
フローレン「……さて、もうお馬鹿さん達でも気づいているんじゃなぁい?」




フローレン「――どの国も、上流よりも圧倒的に下々の人達の点数が高いってことにねぇぇぇ!?」




各国上層「「本当に申し訳ありませんでした!!!」」バッ!




ロウル「いやぁ……ほんと驚きの結果だらけといいますか……」

アーシャ「各国のダメージが思ったよりも深刻ですね……」

エリス「……あれ? でも、まだ?」チラ…






ノワール「……」







フローレン「……そして、絶対最後にしてやろうって決めていたあなた……」

一同「「……」」ゴクリ…

フローレン「その澄ました顔……ここまで保っていられるなんて、大したものねぇノワールゥ?」

ノワール「……」

フローレン「わかったぁ? 王城だとか、権力とか地位とか、今回の試験ではなぁんの役にも立っちゃいないの」

フローレン「むしろ枷なんじゃないかと思う程よぉ……」

ノワール「……」

フローレン「……」

フローレン「くっ、少しは動じなさいよぉ!」ダンダン!

フローレン「ああもうっ! これが最後よぉ! ノワールの解答はこちらぁ!」ブォン!


829 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/30(月) 00:23:38.08 ID:z5lPiYv+0
――

27ノワール:80
=80点(内心ビクビクだったけど、それでも高水準の点数。アベルへの教育の経験が生きました)

――





80点答案「……」テテーン!



一同「「!!」」




フローレン「ノワール……80点……」ガクッ…




ノワール「……」ホッ…

ノワール「!!」ハッ!

ノワール「……」


フローレン「はぁ……本当に動じないわねあなたぁ……」ムクリ


ルーシェ(い、今、ノワール様……)



一同((すごく安心した顔してた……))



ノワール「……ありがとうございます」スッ…

フローレン「ま、まぁ? 微妙な点数よねぇ?」

フローレン「息子達には負けてるし? かつ罵り尽くすには難しい点数だし?」

フローレン「そ、そう。無難過ぎてつまらない点数ねぇノワールゥ?」

ノワール「……そうですね。私は、あなたほど頭はよくありませんから」

フローレン「そ、そうよねぇそうよねぇ! 当たり前よねぇ!」

フローレン「あなたが、この私に頭の良さで勝とうだなんて、無理な話よねぇ!」

フローレン「あーはっはっはっはっ!」

フローレン「ほんっとー気分が……」

フローレン「……」



830 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/30(月) 00:27:39.46 ID:z5lPiYv+0
【成績まとめ】


1位・キアラ:100点
1位・アーシャ:100点
3位・アベル:99点
4位・パトラ:91点
5位・エリス:90点
6位・シア:89点
7位・フィーア:84点
8位・ヒバリ:81点
9位・ノワール:80点
10位・ロウル:76点
11位・マックス:72点

――優秀点 70の壁

12位・アドルラン:55点

――基準点 50の壁

13位・アイナ:49点
14位・スカーレット:45点
15位・マークス:39点
16位・スミレ:37点
17位・クラウス:35点
17位・リーナ:35点
17位・カイン:35点
17位・ローズ:35点
21位・ティア:18点
22位・エメリナ:13点
23位・バーンズ:6点
24位・ネスト:4点
24位・ルーシェ:4点
26位・ギルバート:0点
26位・アルフ:0点



フローレン「――良くなるわけないでしょぉがこのお馬鹿さん達ィ!?」クワッ!

一同「「!?」」ビックゥ!

フローレン「何よこの成績表!? ヒバリ以外全員アベル派閥じゃないのよぉ!?」

フローレン「でも正直もうそれもどうでもよくなるくらいにぃ……!」




フローレン「――頑張りなさいよ各国の上の人ぉ!!!」ビリビリ!


831 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/03/30(月) 00:30:04.14 ID:samEeAiEO
フローレンさんがまともな突っ込み役に回るとかいう
良く考えたらカオス極まりない空間
832 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/30(月) 00:30:38.66 ID:z5lPiYv+0
戦績をまとめたあたりで今日はここまで
……アベル城塞強すぎませんかねぇ?(白目)
アーシャがよっぽど奮戦したにしても、凄まじい数値の嵐です
アベルがアーシャにまた1点差で負ける(軍学校時代の試験)というコンマも地味にすごい

次回は、主に上層部組がやらかしたことによるEX判定の公開となります
本日もありがとうございました!
833 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/03/30(月) 00:35:08.46 ID:nFVMMLYeO

補習か追試かな?
834 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/03/30(月) 00:35:19.37 ID:KKOLkoeqO
おつおつ
というかノワールアベル母子以外の夜レベル高い組がみんな下位にいるのに笑った
やはり煩悩が妨げになったのか……
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/03/30(月) 00:37:27.24 ID:rR6Q2TkkO
おつです
よく見たらヒロインズはティアだけやらかしちゃったのかこれ
836 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/03/30(月) 00:38:52.26 ID:PJ/NwIH90

70の壁を超えているマックススゲーな
下の方でも驚かないキャラなのに
837 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/03/30(月) 08:32:41.20 ID:pTvFpHkzO
おつおつ
上位陣ほとんどアベル隊ってなると、ほんとにアーシャの教育がしっかりしてたんだろうなぁ
ティアは一番新入りかつ切迫状態で勉強教える時間なかったともとれるし
838 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/30(月) 23:32:44.21 ID:z5lPiYv+0
こんばんはー
それではEX判定その1の公開まで進んでいきたいと思います
839 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/30(月) 23:33:34.42 ID:z5lPiYv+0
――


……


フローレン「本当に頭が痛いわぁ……」

フローレン「上流階級の教育は意味ないって突き付けるかのような結果よぉ?」

フローレン「あの人やバーンズも大概だったけどぉ……」

アベル(父とネストの点数が想像を絶する値だったが……)

アベル(確かに、思っていた以上に皆が間違えているな?)

アベル(特に……)チラ…



カイン「ぼ、僕が皇族の中で最下位……?」プルプル

カイン「戦闘も駄目、頭も駄目じゃ僕の存在意義は……」プルプル

アドルラン「そう卑屈になるなカイン」ポン

アドルラン「お前が賢い弟だということは、私が良く知っているよ」

アドルラン「少々、抜けているところもあるがな?」

カイン「くっ……」

アドルラン「ははは、それよりも見ろ私の点数を!」


――優秀点 70の壁

12位・アドルラン:55点

――基準点 50の壁


アドルラン「……一番扱いに困るだろう?」ガクリ

カイン「い、いやいいじゃないか兄さんは。基準点は越えているんだから」

リーナ「いえ、お二人とも悩みが贅沢すぎですの!」

リーナ「見てくださいな、兄上を!」



アルフ「」チーン…


リーナ「名前を間違えるとか、そもそも皆様と同じ土台に立ててもいないんですの……」

リーナ「かく言う私も、普通に点数がカインと同じですし……」ガクリ

クラウス「私もだ。なんというか、これでもなんらかの力に救われたような気さえする」

リーナ「……ある意味で、三国が仲良しな点数ですの」

カイン「こんな繋がりは嫌だなぁ!?」


アベル(兄様達の心の傷は意外と大きそうだ)


840 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/30(月) 23:34:06.14 ID:z5lPiYv+0
ロウル「アーシャさーん、折角なんで間違えた箇所の答え教えてくれます?」

ロウル「また似たような罠を繰り出されないとも限りませんからねぇ」

アーシャ「ええ、私でよければ。あ、ここは難しく考えないで……」

ヒバリ「あー、なるほど。こうすればよかったのね」

パトラ「仕組みがわかっても、嫌な問題ですね……」

スカーレット「美しい、これぞ貴族の解き方ですわね……」

アーシャ「そして、こっちの問題は――」



ローズ「今のアタシに、メイド長の名を語る資格はないワ……」

ローズ「まさか、こんな簡単にあのフローレンの罠に引っかかってしまうなんてっ!」

アイナ「し、仕方がないよローズさん!」アセアセ

スミレ「不甲斐ないですが、ボクを含めて……」

エメリナ「いつものメイドの皆さんが揃って……こう……」スッ…

ルーシェ「恥ずかしい、です……///」

エメリナ「でも……」チラ

エリス「?」

アイナ「メイド隊が壊滅している中で、エリスちゃんだけ抜きんでてるんだよね……」

ローズ「……次期メイド長は、あなたかもねエリスちゃん」

エリス「い、いえそんな!?」ブンブン!

エリス(……あれ?)

エリス(そういえば、もし本当にアベル様と結婚できたとして……私はその時もメイドを続けられるのでしょうか?)

スミレ「エリスさん、従者のよしみで解法を教えて頂けると……」

エリス「ええっ!? アーシャさん達の方がいいと思いますけど……」

ルーシェ「ここ、どうしても解けなかった、です……」ウルウル

エリス「こ、ここはですね、まずこの長い問題文を整理してから――」



841 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/30(月) 23:34:38.54 ID:z5lPiYv+0
マークス「やったなマックス君!」ガシ!

マックス「まだ実感がわかないんですけど、やっぱり結構いい点数なんですか?」

マークス「うむ! 私達も次は負けないぞ!」

ティア「つ、次もあるんですかぁ……!?」ブルブル

シア「ん〜、これから仲良く平和に暮らしていくとなると〜、やっぱり色々な知識は必要だと思いますよ〜?」

シア「今回は、フローレンさんが意図的に文化や歴史の問題を外してくれていたみたいですからね〜」

ティア「そうだったんですか……!?」

マックス「まじかよ……そ、それじゃあ次はもっと……?」ブルブル

キアラ「だ、大丈夫だよマックスさん。今回の試験で、これだけ点数が取れているんですから」

キアラ「きっと、日々のお勉強も欠かしていなかったんですよね?」

マックス「あ、ああ。その……色々と、成長したいからな。少しは成果が出たってことなのかな」

フィーア「日々の努力は、絶対に裏切りません!」ピョン!

マークス「その通りだ! 日々の鍛錬は、着実に積み上がるぞ?」

マックス「でもやっぱり、独学だとなぁ……」

マックス「……」

マックス「キアラちゃん、よければなんだけど……」チラ…

キアラ「あ……その、私もまだまだですし、一緒にお勉強したりします?」

マックス「するっ!」

フィーア「あ、姉様! 私もしたいです!」

ティア「その、私も……///」

マークス「むむ、ならば私も参加せねば!」

シア「仲良くお勉強会、いいかもしれませんね〜。私もちょっと頑張っちゃいますよ〜!」

マックス「あ、あれ……?」

マックス(ま、まあ二人きりじゃないけど、楽しそうだしこれはこれでいいか?)

キアラ「ふふっ……!」

842 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/30(月) 23:41:28.50 ID:z5lPiYv+0
ノワール「……」

アベル「母上?」

ノワール「本当に、信じられないような光景ですね……」

ノワール「三国の王族も交えて、こんな談笑もできるだなんて」

アベル「ええ……」

ノワール「そして、何より……」フフッ…

ノワール「あのフローレンが、少しはキアラを認めてくれたのは、嬉しいですね」

アベル「キアラは満点ですからね。流石のフローレンも、認めざるを得ないでしょう」

ノワール「フィーアも頑張っていたし、本当にあの子達は昔から……」

アベル「兄としては、1点を逃したのがかなり悔しいですよ。アーシャに続き妹にも完敗したわけですし」

ノワール「アーシャちゃんもすごかったですね。あのフローレンの罠を全て潰したのですから」

アベル「彼女は軍学校時代から、ずっと俺の友であると同時に目標でもありましたからね」

アベル「最初のうちはともかく、しばらくすれば俺はいつも彼女に試験結果で負けていましたが」

アベル「いつか、彼女を超える知識を身に着けたいと努力した結果が、この99点だとすれば……」

アベル「俺はまだまだ努力が足りないということなのでしょう」

ノワール「いいえ、よく頑張りましたねアベル。母の点数を超えているのですから、大丈夫です」

アベル「……今更ですが、母上も幽閉生活が長かったのに点数がかなりいいですよね?」

ノワール「これもあなたに色々と教えたおかげかしら? 記憶力はまだまだ衰えていないみたいで」

ノワール「あ、そういえばアベル?」

アベル「はい?」

ノワール「あなた、アーシャちゃんに夜の知識なら勝てていたのではありませんか?」

アベル「勝てていましたけど、それで勝っても嬉しくはなかったですよ!?」



843 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/30(月) 23:42:02.67 ID:z5lPiYv+0
フローレン「……」

フローレン(柄にもなくかなり叫んだわねぇ)

フローレン(ほんっと、お馬鹿さん発見で愉しめるかと思えば……)

フローレン(いくらなんでも、愉しむ度を超えすぎた結果にびっくりよぉ)

フローレン(まあ……キアラやアーシャがいる分、帝国が他の国に勝ったと言えなくもないけど……)

フローレン(答案を見る限りじゃ、あのシアにパトラもなかなかやりはするみたいだしぃ……)

フローレン(この試験で終わりってしちゃうのは、つまらないというか……)



フローレン(――不味いわよねぇ……)


フローレン(私は天才だったから、一回勉強すればすぐに定着したけどぉ……)

フローレン(お馬鹿さん達は、定期的に頭に入れなきゃ覚えそうにないものねぇ)

フローレン(様子を見る限り、次に向けて頑張ろうとか言っている子もいるしぃ?)

フローレン(結構いい暇潰しにもなるし、また作ってあげてもいいけど……)

フローレン(いますぐ、は駄目ねぇ。また忘れて気を抜いているような時にやるのが一番よぉ)

フローレン(でもそれじゃあ、このままなんだか平和に終わっちゃいそうだし、それもつまらないわぁ)

フローレン(……あの人とカインは特に大変な状態だし、なんとか刺激できそうなことないかしらぁ?)

フローレン(二人とも負けず嫌いだしぃ、でもあの人はともかくカインはアベル達に大敗してしょげてるし……)

フローレン(圧倒的な点数差を突き付けるんじゃなくて、もっと別の方向から……)


フローレン「……」

フローレン「……!」ピコーン!


フローレン「――いいことを思いついたわぁ……!」ニヤリ…




フローレン「はぁい、静かにしなさぁい!」パァン!


一同「「!?」」



844 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/30(月) 23:47:53.56 ID:z5lPiYv+0
フローレン「みんな自分の点数には色々思うところがあると思うけど……というか思いなさぁい?」

フローレン「共通しているのは多分、0点だとか信じられない点数って本当にあるんだぁってことだと思うのよぉ」

アルフ「」ゴフ!

リーナ「兄上! もう覚悟を決めてくださいまし!」

フローレン「何回でも言うけど、今回は本来高い点数を取るべき人に限ってやらかしているわぁ……」

フローレン「――そこでぇ!」

フローレン「そんなお馬鹿さん達に、もっと頑張ってもらうために!」

フローレン「この私が! たった今、素晴らしい作戦を思いついたわぁ!」

クラウス「わ、我々のためにそのような……」

クラウス「しかし、何故あなたがそこまでして王国と聖国を……」

フローレン「……」





フローレン「お馬鹿さんが支配する国を攻めあぐねていた帝国って見られるのが嫌なのよぉ!」ビターン!

フローレン「まああの人もお馬鹿さんな結果出しちゃったけどねぇ!」ビターン!

フローレン「ここに聖王様がいたら、是非とも試験を受けて貰いたかったわねぇ!」ビターン!

フローレン「そこの眼鏡達から考えれば、18点前後かもしれないけどぉ!?」ビターン!






一同((採点で相当疲れたのかな……))

フローレン「はぁはぁ……ふぅ」

フローレン「とにかく、作戦実行。このまま移動するわよぉ」

ノワール「……移動?」

フローレン「そうよぉ。フィーア、案内は任せたわぁ」

フィーア「え!? わ、私ですか!?」

フィーア「案内と言われましても、一体どこへ……」オロオロ

フローレン「決まっているでしょう?」



……

845 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/30(月) 23:48:56.43 ID:z5lPiYv+0
――


【帝国・白帝の住処】




サク「……キュ、キュル?」

フローレン「へぇ? これが白帝竜ねぇ……」

フローレン「やっぱり大きいだけで、羽の生えた蜥蜴ってところかしらぁ?」

サク「キュル!? キュッキュー!」バッサバッサ!

フローレン「んぷぅ!? な、なによこの蜥蜴ぇ!? 私とやるつもりなのぉ!?」バチバチ!

フローレン「いいわ、相手になってあげ――」





サク「キュッキュルー……」←レベル510


フローレン「……」←レベル440



フローレン(……フィーア、どうやってこいつを拾ってきたのかしらぁ……)ゾクリ…



一同((一体この人は何をしにここに来たんだろう……?))



フローレン「……はぁ、そんな馬鹿なことをしに来たわけじゃないわぁ」プシュゥ…

サク「キュル?」

フローレン「フィーア、あなた言ってたわよねぇ?」

フローレン「――白帝竜は賢いってぇ」

フィーア「は、はい!」



846 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/03/30(月) 23:53:16.28 ID:xdWOL09QO
これは予想外なところ来たな
ショウジキめっちゃ期待
847 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/30(月) 23:56:35.43 ID:z5lPiYv+0
フィーア「サクちゃんは、私達の言葉を完璧に理解しています!」

アーシャ「ええ。私達と言葉はかわせませんが、私達の言いたいことはほぼ伝わる筈です」

フローレン「そう。それなら問題ないわねぇ……」









フローレン「――特別しけぇぇぇぇぇん!」バッ!






一同「「!?」」ビク!

フローレン「今からぁ、この白帝竜にさっきと同じ試験を解いて貰うわぁ……」

一同「「!?!?」」

サク「……キュ?」

カイン「ま、待ってくれ母さん!? いくらなんでも無茶だろう!?」

カイン「というより、何の意味があるんだい!?」

フローレン「自称賢い帝竜さんと、自称智将の駄眼鏡さんの対決が見たくなったのぉ」

アルフ「ごふ……! ど、どこまで私を抉り続けるのだ、この魔女は……!」プルプル…

リーナ「もう比較対象が人ですらなくなりましたの……」

フローレン「言葉が理解できているなら、問題は音読すれば伝わるでしょぉ?」

フローレン「もっともぉ? 文字を書く技能があるかも怪しいから、記述とかは絶対に解けないでしょうけどねぇ」

ノワール「……そうでしょうね。一体、何が狙いなのですフローレン?」

フローレン「……カイン達に危機感を持ってもらう為よぉ?」

カイン「!?」

フローレン「いーいぃ? 今のあなた達は、蜥蜴と比較されるくらいに私から馬鹿にされているのよぉ?」

フローレン「嫌ならば、本当にもっと頑張りなさぁい!?」

カイン「く、屈辱だ! まさかこの僕がここまでこけにされるなんて……!」プルプル

サク「キュルーン! キュルルル!」バッサァ!

フィーア「あ、サクちゃんも怒っています!?」

ロウル「そりゃあ、言い方を変えれば扱いは、お馬鹿な蜥蜴呼ばわりですからね……」

サク「キュルルル!」フンス!

フローレン「やる気は十分みたいねぇ……フィーア、音読は任せたわぁ」

フィーア「は、はい!」バッ!

スミレ「ま、まさかこんな形で白帝竜と争う日がくるだなんて……!?」

カイン「争いなものか!? 人でない動物に人の試験を解かせて僕らと比較しようとしてるんだよ!?」

アルフ「いくら私が失態を犯そうと、流石にこれは……」

フローレン「――始めっ!」

サク「キュルーン!」バッ!



――Ex試験開始!!!

848 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/31(火) 00:03:50.11 ID:NTbptfrY0
……



フィーア「第45問! この空欄に当てはまる言葉は……お母様、サクちゃんこれ見えているのでしょうか!?」バッ!


サク「キュ……キュル?」ガリゴリ…


アーシャ「お、驚いたわ……まさか、地面を抉って文字を書こうとしているの……?」


サク「キュゥ……」ガリ…


アベル「……様子からして、耳にした言葉とかつてみた人間の文字を頭の中で照らし合わせているのか?」

クラウス「むぅ……やはり、相当な知能の持ち主のようだな。争わずに済んだのは本当に幸いだった……」

スカーレット「……歪んで生み出される前に止めていられたら、それが一番幸いだったのですけど」ガクリ



ガリガリ…



フィーア「――えーと、第70問!」




サク「……キュルル?」



フローレン「はぁい、終了〜」

フローレン「結構頑張っていたみたいだけど、どうかしらねぇ?」

サク「キュ!」

フローレン「まさか地面を削って文字を書くとは思わなかったけどぉ……」

フローレン「蜥蜴の解答はこっちでしっかり記録しておいたわぁ」

フローレン「ふふ、何点取れているか、今から私がしっかり見てあげるわぁ!」バッ!



849 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/31(火) 00:06:24.76 ID:NTbptfrY0
――


28サク:38<50(上限値)
=38点(まあ、竜と人っていう大きな差があるからね。……あれ? 35点より上取れちゃったの!?)


――





フローレン「」

フローレン「」ポト…

フローレン「」サラサラ…




カイン「か、母さんまで真っ白になった!? 一体何があったんだ!?」

アベル「採点を終えた途端に固まったが、まさかまた0点が?」ヒョイ



38点の採点表「……」ジャーン




アベル「」ポト…

アベル「」サラサラ…


フィーア「アベル兄様!?」

カイン「待て待てアベル!? 何を見た!?」

アベル「……」

アベル「……」スッ…






一同「「」」サラサラ…



サク「キュル……!?」





16位・サク:38点
17位(降格)・スミレ:37点


スミレ「さ、流石にこれは堪えますね……」プルプル…




……

850 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/31(火) 00:09:10.72 ID:NTbptfrY0
EX判定その1を公表したあたりで、今日はここまで
うん、きっと択一問題を全部正解したりして頑張ったのでしょう(白目)
カイン達には追撃となってしまいましたが、もう少しだけ続きます

本日もありがとうございました!
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/03/31(火) 00:09:42.20 ID:R2etUjYOO
白帝龍が金真龍に(ある意味)勝った瞬間である
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/03/31(火) 00:24:34.08 ID:PJMNAT470
乙!
この竜頭良すぎるww
853 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/03/31(火) 10:53:11.79 ID:1SijVruKO

これはサクちゃんが賢すぎたのか、お兄ちゃん達が間抜けすぎたのか……
てかまだ判定残ってるってことは下手すりゃまだ追い討ちあるのか?
854 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/31(火) 23:47:39.92 ID:NTbptfrY0
こんばんはー
また遅くなりましたが、とりあえず判定その2まで進めたいと思います
855 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/31(火) 23:48:25.53 ID:NTbptfrY0
……


フローレン「……蜥蜴と言ったことは謝るわぁ……」ヘナ…

サク「キュルル♪」ドヤッ!

フローレン「だってあなたを蜥蜴呼ばわりすると……」

【蜥蜴以下の面々】

17位・スミレ:37点
18位・クラウス:35点
18位・リーナ:35点
18位・カイン:35点
18位・ローズ:35点
22位・ティア:18点
23位・エメリナ:13点
24位・バーンズ:6点
25位・ネスト:4点
25位・ルーシェ:4点
28位・ギルバート:0点
28位・アルフ:0点


フローレン「こうなっちゃうのよっ!!!」

フローレン「大惨事もいいところよこれぇ!?」

フローレン「あの人を悪くは言いたくないのだけれど……」

フローレン「三国揃って負けてるのよぉ!?」

フローレン「何かの間違いで魔物が活性化して、国を謀略で乗っ取られるとかあったらどうするのぉ!?」

キアラ「お、お母様? 流石にそれは本の中だけのことで……」

フローレン「この帝竜がもうその本の中にしかいない筈の存在でしょぉ!?」

フローレン「もっとこう……人型で、でも実は化けていたとかいう輩の存在ももはや否定できないわぁ……」ブルブル…

スミレ「……ボクはそれに近しいのでは?」シャキン!

フローレン「うっ……あなたがお馬鹿さん側でよかったわぁ……」

スミレ「うぅ、本当にお勉強頑張ります……」

フローレン「わかってはいるんだけどねぇ。もし、を考えると笑えない話よぉ?」

フローレン「そんな人外そうはいるわけ――」


ロウル「……」ピョコピョコ


フローレン「……あなた、違うわよねぇ?」

ロウル「ふっ……! 気がつかれたなら仕方がありませんね!」バッ!

フローレン「!?」

ロウル「そう、銀狼ロウルは仮の姿! 私の正体は人間を支配しようと目論む魔狼族の長で……」

一同「「」」

ロウル「ちょっ、冗談ですって!? 真っ赤なウソですからね!?///」アセアセ

ロウル「前にキアラ様から借りた本をちょっと真似ただけですよ///」

フローレン「心臓に悪いわぁ……」


856 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/31(火) 23:49:00.64 ID:NTbptfrY0
フローレン「なまじあなたもいい点数取ってるから性質悪いわぁ……」

ロウル「あなたには言われたくないですけどねぇ……」

ロウル「しかしまあ、あれですね。見た目が人と違っても、意志疎通やこういった共通の知識を持つこともできる」

ロウル「そういういい事例になったのではないですか?」

サク「キュルーン!」

フィーア「サクちゃんも嬉しそうです!」

アベル「思えば、俺達と初めて出会った時も人間のような行動を取っていたからな」

シア「う〜ん……あれはどちらかと言うと〜?」

アーシャ「……ペット。犬のような雰囲気でしたよね?」

サク「きゅ!?」ガーン!

フローレン「はぁ……確かにこの結果を見る限り、本当に下手なお馬鹿さんよりも上の知能があるのは違いないわぁ……」







フローレン「――あなた達、本当に危機感持ちなさぁい。今すぐに!!!」ダン!





要勉強組「「はい……」」シューン…




フローレン「はぁ……予定がだいぶ狂ったわぁ……」アタマオサエ

フローレン「はい、これで私の試験はしゅーりょーでぇす……」

フローレン「とりあえず、お馬鹿さん達には同じ問題もう一回渡してあげるから……」

フローレン「点数が良かった子に、解き方を習ってからもう一回やってごらんなさぁい?」

フローレン「二度目なんだから、今度は最低でも70は取らなきゃ駄目よぉ?」

要勉強組「「」」ガタガタ

フローレン「あー……疲れた……」

フローレン(でもまだ、やること残っているのよねぇ……)


……


――
857 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/31(火) 23:50:22.14 ID:NTbptfrY0
――


【帝国・ギルバートハウス】



フローレン「……」ゴゴゴゴゴ…

ギルバート「……」

バーンズ「……」ドキドキ

ネスト(なんで俺は、ここに連れてこられたんだろうか?)ドキドキ

ネスト(部下達の報告だと、殿下達はみんな優秀な成績だったっていうからなぁ……)

ネスト(多分、それに関係しているとは思うが……)

フローレン「あなた、それに6点と4点のお馬鹿さん二人?」

バーンズ「な、なんでございましょうか……?」

フローレン「70……いや、とりあえずまずは39点でいいわぁ……」

フローレン「――最低限、それだけ取れるように頑張りなさぁい!?」ゴゴゴゴ!

バーンズ「し、しかし問題は実に難解で……」アセアセ

ギルバート「……今からの勉学など――」


フローレン「絶対に解けないだろうと思った子がぁ! 38点取ったのよぉぉぉ!」ビターン!

フローレン「カインは35点んんんんんっ! 負けちゃったのおおぉぉぉぉ!」ビターン!

フローレン「アベルは99点だしぃ! その部下もなんか皆いい点数なのぉ!」ビタビターン!

フローレン「キアラとフィーアがいなかったら、今頃私の大切な何かが粉々になっているところよぉ!?」クワッ!



ギルバート「ほう、あやつらが……そうか」

フローレン「そうよぉ……引き籠ってるだけかと思えば、頑張ってはいたみたいねぇ……」ハァ…

ギルバート「ふっ……やはり我らの目が曇っていたということか……」

フローレン「……ええ。認めたくないけどねぇ……」

ギルバート「……それを認識できただけでも、収穫のある試験であったな」




858 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/31(火) 23:52:16.75 ID:NTbptfrY0
ギルバート「うむ、良い気分だ。鍛錬場で清々しく素振りでもしてくるか……」ヨイショ…

バーンズ「陛下、お供致します」ヨイショ



フローレン「――逃がさないわよぉ!?」



――『黒岩の城塞』発動――



ゴゴゴゴゴ!


玄関「」グシャァ!

ギルバート「!?」

バーンズ「!?」

フローレン「いい!? 私も最初は暇潰しのお遊びのつもりだったけど、思った以上に深刻なのよぉ!?」

フローレン「いくら皇位を退いたとはいえ、あなたはこの世で一番の男なの!」

フローレン「それが、人外以下の点数どころか0点だなんて広まって、これからもそのままじゃ……」

フローレン「あなたの名前、歴史上に歴代最悪のお馬鹿皇帝って載るかもしれないのよぉ!?」

ギルバート「む、むぅ……」タジ…

フローレン「バーンズもよぉ!? この人が良くなっても、あなたがお馬鹿さんのままじゃ、皇帝は見る目がないって話になるわぁ!」

バーンズ「うっ……」タジ…

フローレン「いい? これはあなた達の為を思って言っていることでもあるのよぉ?」

フローレン「久々だわぁ、こんなに何かに熱中できそうなの……!」ゴゴゴゴ!

フローレン「みっちり叩きこんで、39点以上取れるようにしてあげるわぁ!」

ギルバート&バーンズ「「……」」ゴクリ…


ネスト「……」コソコソ


フローレン「はぁい、そこも逃げなぁい!」ピシャーン!

ネスト「あっぶなぁ!? な、何するんですか!? 俺、関係ないですよね!?」

フローレン「あなたも普通に筆頭お馬鹿よぉ!? 間違え方も凄かったしねぇ!?」

フローレン「アベルの部下に教えるなんて真似したくないけどぉ、流石にここまでのお馬鹿さんは放置できないわぁ」

フローレン「ありがたぁく、私の特別授業を受けることねぇ……?」ゴゴゴゴ…

ネスト「」

ネスト(殿下……クラウス陛下……)

ネスト(俺はしばらく、任務が出来ないかもしれません……)


……


――
859 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/03/31(火) 23:59:46.22 ID:NTbptfrY0
――


【聖国・とある教会】



子供1「あ、マークス様が帰ってきた!」

子供2「わーい!」テテテ!

マークス「はっはっはっ! 私がいない間も、元気にしていたようだね」ナデナデ

子供3「うん! みんなで運動してたんだ!」

子供4「ねぇねぇマークス様、今度はどんな鍛え方をするの?」

マークス「そうだね……」

マークス「では、今日はいつもと少し違うところを鍛えようか」

子供達「「?」」

マークス「今日はここ……頭を鍛えるんだ」トントン

子供1「あ、頭を……!?」

子供2「壁にひたすら頭突きを繰り返すの……?」ブルブル

マークス「ははは、外を鍛えるんじゃあないよ。中身を鍛えるんだ」

子供3「中身……?」

マークス「そう、中身だ。ここを鍛えておかないと、後々大変なことになってしまうぞ?」

マークス「しかも何を隠そう、この私もまだまだ全然未熟なのだ!」

子供4「マークス様でも……!?」

マークス「ああ。帝国や王国の友との交流で、改めてそれを実感できたよ」

マークス「初心にかえる。そして、基礎を見直し、努力する。肉体と同じく、頭の中身もこれは大事だ」

マークス「わかったかな?」

子供達「「はーい!」」

マークス「よし! それではさっそくやってみようか!」






リーナ「……」

アルフ「……」




……


――
860 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/04/01(水) 00:04:12.58 ID:OYvUbxYP0
――


【聖国・シュタイナーの墓】



リーナ「兄上……」

リーナ「今日は、帝国と王国……三国を交えての、こんな学力試験というものをしてきましたの」スッ…

アルフ「試験作成者は、あの魔女フローレン……」

アルフ「あの頃の私には、想像もつかない出来事です」

リーナ「結果に喜んで、落ち込んで……楽しい時間でした」

リーナ「いずれきっと、私達だけじゃない……各国の民を加えて行う日も出てくるかもしれませんわね」

アルフ「……神でさえ為しえないと思われた、三国の本当の意味での平等……」

アルフ「まだ問題は多いですが……希望を感じさせたのは間違いありません」

リーナ「マークス神父も熱意に火がついたのか、子供達に基礎のお勉強をさせていましたの」

リーナ「自分への戒めもあるとのことでしたが、とても楽しそうでしたわ」

アルフ「アドルランも、王国のクラウス王も、非常に協力的です」

アルフ「無論、私も……彼らと共に、聖国をより正しく導けるよう尽力するつもりです」

リーナ「兄上……」スッ…

アルフ「兄さん……」スッ…

リーナ「どうか、天より見守ってください……」






シュタイナー(……まだ神に、天に昇ることを許されていないんですよねぇ)フヨフヨ…

シュタイナー(しかし、そうですか……)

シュタイナー(三国共通の試験、考え付きもしなかった……)

シュタイナー(アルフォンスとエカチェリーナだからこそ、この新たな道は開かれたのですね)

シュタイナー(……)

シュタイナー(それにしても、あの魔女が手を貸すというのも驚きしかありませんね)

シュタイナー(どれどれ、折角エカチェリーナが持ってきてくれたのです。どんな問題か見せてもらいましょう)



861 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/04/01(水) 00:08:19.06 ID:OYvUbxYP0
――

29シュタイナー:44(偶数ゾロ目)

= 1 0 0 点 (異教徒が絡まなければ元は絶対的な聖王様。信徒の為にもあらゆる知識を身に着けていたようです)

――



シュタイナー(ふむ……)

シュタイナー(思っていたよりも易しく、しかし気を緩めると誤答に誘導される箇所がいくつか……)

シュタイナー(なるほどなるほど、これは確かに聖国には無いものだ)

シュタイナー(歴史や文化の問題が無いのはおそらく意図的なものでしょうし……)

シュタイナー(信じられませんが、あの魔女が他国にも配慮した上質な問題を作り上げたということですか)

シュタイナー(……この問70だけは頂けませんがね。魔女が作ったのならば皇帝ギルバートを正答としているのでしょうが)

シュタイナー(それを踏まえると、こちらの問題と合わせれば誰もがある程度の点数は取れるようにもなっている……?)

シュタイナー(三国の……平等な試験、ですか。神よ、私は……)









リーナ「……あぁ、もし兄上が生きておられたら、ここの解き方を聞きたかったですの」っ35点答案

アルフ「……兄さんが生きていたら、私のこの結果をどう思われただろうな……」っ0点答案






シュタイナー「」







シュタイナー(――アルフォオオォォォォォォォォォォォォンスッッッッ!!??)チノナミダ




リーヴコア「」ガタガタガタ!

リーナ「ひゃ!? 兄上の形見が揺れていますの!?」

アルフ「じ、地震か!?」



シュタイナー(神よ……! おぉ、神よぉ……!)ポロポロ…



……


――
862 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/04/01(水) 00:11:43.07 ID:OYvUbxYP0
Ex判定その2の公表が済んだあたりで今日はここまで
聖国組は上下の差が激し過ぎますね……

これで試験結果は全て終了となりますが、追加で↓1コンマ二桁判定を

本日もありがとうございました!
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/04/01(水) 00:12:05.38 ID:uo6m/uTmo
ほい
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/04/01(水) 00:13:04.75 ID:Z1YDQ6ta0
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/04/01(水) 00:14:36.52 ID:fplf4EZU0
シュタイナーはいろんな意味でギルバードとは真逆だな
866 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/04/01(水) 00:19:00.30 ID:Tjcyl90nO
乙です
っておまけ判定で38って何やこれ
867 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/04/01(水) 00:25:44.65 ID:w0tSJPd7O
おまけ見ると、シュタイナーは本編でコンマ荒れ狂ってあそこまでSAN値逝かなければ和解も有り得たんだろうなぁって思う
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/04/01(水) 00:43:30.44 ID:LGNZi8ka0
乙です!
29ってことは俺のやつまで入ってたのな
2つ前までだと思ってたわ
869 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/04/01(水) 10:16:13.20 ID:g4tpQCmwO
おつおつ
シュタイナー…頭いいけど思考が自国に偏りすぎて過激
アルフリーナ…頭悪いけど他国との交流もできる
こうして見るとやっぱお互い補いあってたんだなと思える
しかしアルフは名前間違いを無視すれば正答率よかった可能性あるのでは?
870 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/04/01(水) 19:21:07.41 ID:8jhY3IqUO
アルフって元々本編でも直情型でうっかりやらかしてたからなあ
そう考えるとらしくはある。パパンは……何も言うまい
871 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/04/02(木) 23:41:03.75 ID:XDoVEx1v0
こんばんはー
判定コンマ見て、コンマの神様って本当にいるんじゃないかと思いました
狙っても取れる数値じゃないですもん(白目)
とりあえずゆるりと次の判定まで進めればと思います
872 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/04/02(木) 23:41:45.46 ID:XDoVEx1v0
――



リーヴコア「」メリコミ



アルフ「……では、兄さん。また来ます」スッ…

リーナ「今度は、きっともっといい報告を持って来ますわ」スッ…


シュタイナー(あぁ……)

シュタイナー(アルフォンスもエカチェリーナも、もっと聡い子だったのに……)ハラハラ…


リーナ「しかし、こういった問題を解くだなんて本当にいつぶりでしょう?」

アルフ「私もここ最近はずっと、聖国兵の防衛配置に政策の考案にばかり時間を割いていたからな」

リーナ「私も、ですの。帝国と王国の兵を近づけまいと、来る日も来る日も馬で駆けてばかり……」



シュタイナー(……)

シュタイナー(私のせい、ですか……)

シュタイナー(ふふ、大切な家族を気にかけているつもりが……二人を束縛し知識を鈍らせてしまうとは)


リーナ「――でも兄上? 兄上が0点なのは名前を書き間違えたからですわよね?」

アルフ「あ、あぁ……」


シュタイナー(!!)


リーナ「……やっぱり、兄妹で揃ってこの点数は聖国の民に示しがつきませんの///」

リーナ「アーシャから解答は貰っていますから、兄上の名前をかけていた場合の点数を見てみましょう?」

アルフ「な、なるほど。0点の結果があまりにも衝撃的過ぎて私としたことが、本来の採点をしていなかった」

リーナ「兄上は聖国が誇る智将ですもの。実質点数ということにすれば、傷も幾分癒えますの!」

アルフ「よし、早速やってみよう」ガサゴソ



シュタイナー(よ、よかった……)

シュタイナー(そうです。いくら多忙の身とはいえ、あのアルフォンスが0点などありえませんよね)

シュタイナー(少し難しい問題もありましたが、私でも解くことはできたのです)

シュタイナー(時々突き進みがちなアルフォンスでも、90点以上はかたいでしょう)


873 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/04/02(木) 23:43:06.43 ID:XDoVEx1v0
――

救済判定

聖将アルフォンス、名前を間違えていなかった時の点数(一度やらかした為、補正はく奪)

コンマ38

=……


――



アルフ「……」カリカリ…


リーナ「……」ドキドキ…



シュタイナー(……)ドキドキ










アルフ「――38点……だと……!?」ガクッ…



リーナ「」


シュタイナー()



シュタイナー(アルフォォォォォォォォォォォォンスッッッ!!?)



リーヴコア「」シュポーン!


リーナ&アルフ「!?」ビクゥ!


……


――

874 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/04/02(木) 23:45:53.84 ID:XDoVEx1v0
――




リーヴコア「」メリコミ



リーナ「……兄上が聞いていたら、きっと絶叫していますの……」

アルフ「兄さんには色々教わったというのに……」

アルフ「こんな結果を知られては、さぞ嘆かれるだろうな……」

リーナ「本当にどうしましたの兄上……?」

アルフ「情けない話だが……」

アルフ「私の知識も、知らぬ間に戦にばかり偏っていたのかもしれないな」

アルフ「如何にして民に犠牲を出さないか」

アルフ「如何にして……異教徒を確実に葬れるか」

リーナ「……」

アルフ「……これも、神の御意志なのやもしれん」

アルフ「――もっと他に励むものを見つけよ、というな」

リーナ「……どちらかと言えば、神の御怒りかもしれませんの」

アルフ「む?」

リーナ「だって……」







リーナ「――兄上の点数、あの白帝竜と全く同じですのよ?」




16位・サク:38点
(実質16位)・アルフ:38点




アルフ「ぐっふ!?」ズザ…



875 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/04/02(木) 23:48:12.48 ID:5CsZJMQ7O
うん薄々そんな気してたけどアルフォンスやっぱり脳筋ってか猪武者なんじゃ……
876 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/04/02(木) 23:49:25.42 ID:XDoVEx1v0
白帝竜サクと同じ……

それが意味することは何なのか?

元々この点数は、正規のものではない。

少し見栄を張り、自分がしでかした痛恨の過ちが無かった場合の、もしもの点数だ。

油断はしていなかった。魔女の試験だからと全力で挑んだ筈だ。

それが、38点。

白帝竜と同点。



聖国が誇る智将 = キューキュー鳴く不思議な生き物




アルフ「ぐはぁ!?」ビチャ!

リーナ「兄上!?」



思った以上に深刻な傷を心に負った気がする。

せめて、せめてこの同点の相手が他の誰かであったならばこうはなるまい。
点数的にはほぼマークス神父とスミレとは大差が無い。
あの二人ならば、この本当の点数を曝け出したところで問題は無いだろう。

やはり問題は、あの竜と同じという点。
もっと言ってしまえば、あの竜が38点取れているのが異常だ。

――何しろ、完全には人間の使う文字までは理解していないのだから。

人間の会話を聞き、そこから対象の名前や言葉の意味を察する……大した知能と言える。
さて、この知能に現在、厄介なことになりかねない人物が加わっている。
帝国第二皇女フィーアだ。
彼女の人懐っこさ、天真爛漫さは自分もこの目でみてよく理解した。
耳つきだろうが、竜だろうが、分け隔てなく仲良くなろうとするその心。
真の意味で誰にも平等、聖国の思想の理想形とも言える彼女であるが、彼女にはもう一点特徴がある。
――姉と異なり、すごく行動的なことだ。思い立ったら動く。
白帝竜とも仲良くし、また件の竜が真似事の筈の試験で予想外の点数を取ってしまった今。

――あの竜に文字を教えようと考える可能性も0ではないのではなかろうか?

知能はある白帝だ。体躯が邪魔で高速精密動作までは無理だろうが、文字を覚えてしまう可能性はある。
もし文字を覚えてしまったらどうなるか?
決まっている。記述問題等も解答可能となり、点数をより上げる可能性が生じるのだ。

それは、つまり。近い未来……





聖国が誇る智将 < キューキュー鳴く不思議な生き物




アルフ「ウボァァァッ!?」ゴボォッ!

リーナ「兄上ぇ!?」ワタワタ


877 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/04/02(木) 23:52:28.69 ID:XDoVEx1v0
アルフ「す、すまないリーナ……」ガクブル…

アルフ「想像しただけで、致命傷を負ったかもしれん……」ガクブル…

リーナ「一体何を考えましたの……」

アルフ「だ、駄目だ、このままでは……!」

アルフ「悔しいが魔女の言葉通り、事態は深刻極まりない」

アルフ「――私の生命に関わる!!!」

リーナ「流石に大げさですの!?」ガーン!

アルフ「想像でこれだ。現実になったらありえないとは言えないのだ……」

アルフ「わ、私とて……民達に智将と称えられた誇りはある……!」グッ!

アルフ「アドルラン達との再会議は当然として……」

アルフ「リーナ、早速戻って試験の見直しだ!」ダッ!

リーナ「ええっ!?」

リーナ「いえ、私も見直すつもりではありましたけど……」タタタ

アルフ「急がねばならん……まずは1点でもいい」

アルフ「今一度基礎から鍛え直し、安定した点数を取れるようにならねば!」

リーナ「ええ、確かに……」

リーナ「試験全体を見ると、シアさん以外は聖国が遅れをとっているのも事実ですの」

リーナ「ですが私も聖国の王女! 屈したりはしないんですの!」

アルフ「神よ、どうか我ら兄妹をお守りください……!」





シュタイナー(……)

シュタイナー(……頑張るのですよ、二人とも)


……


――

878 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/04/02(木) 23:55:25.22 ID:XDoVEx1v0
――


【帝国・王城】




アドルラン「よいしょ……」ドサ!

アドルラン「キアラ、他にこの王城に教本は無いのか?」

キアラ「うーん……」

キアラ「改めてお城の本を確認しているんですけど……」ペラペラ…

キアラ「今更ながらに、戦術書とか武器の図鑑や砥ぎ方とか……」

キアラ「その、戦いに関係する本が圧倒的に多くて」アセアセ

アドルラン「昔は気にしたことも無かったが、やはり蔵書に偏りがあるのだな……」

キアラ「ローズさんが仕入れてくれた本は、私とフィーアちゃんの部屋にありますけれど……」

アドルラン「後でそれも借りていいだろうか?」

アドルラン「後は再度、ローズさんに仕入れを頼みたいところだが……」

キアラ「ちょ、ちょっと難しいかな?」

キアラ「流石のローズさんも、お母様の問題に引っかかったことが結構ショックだったみたいで……」

アドルラン「かなり意外ではあったなぁ」

アドルラン「だがキアラ、お前はそんな問題を全て解いて見せたんだ」

アドルラン「もっと誇っていいのだぞ?」

キアラ「そ、そんな、恥ずかしいです……///」

アドルラン「成果を出しても驕らない……我が妹は自慢の妹だな!」ハハハ!

キアラ「///」

アドルラン「……そんな自慢の妹に、申し訳ないが頼みたいことがある」

キアラ「?」



???「……」



特殊判定
↓1〜2コンマ二桁
879 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/04/02(木) 23:56:23.11 ID:tToYjPsNO
せい
880 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/04/02(木) 23:56:24.81 ID:U+w48Ief0
1
881 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/04/02(木) 23:56:51.87 ID:rml1vNaCO
ほい
882 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/04/03(金) 00:00:33.39 ID:hCWLdWzG0
まーた開幕ゾロ目(白目)
判定を取ったあたりで今日はここまで
もう少し続いた後、おまけ12の終了となります
次のイベントの自由安価は、次回更新後に取りたいと思います

本日もありがとうございました!
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/04/03(金) 00:03:53.83 ID:k1BPTK4cO
おつおつ
アドルラン兄様で判定二つってことはやっぱりヒバリルーシェの二人かな?
884 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/04/03(金) 07:40:52.65 ID:DdpGz7rwO
おつおつ
サクにシュタイナーと真アルフォンスの点数も加えると、今回のテストの平均点は大体50点強くらいか?
コンマ産物なのなか本当にフローレンの思惑通りになるとは
885 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/04/03(金) 14:03:59.38 ID:DZ6WLFpi0
この感じだとキアラの反応と誰かかな?
しかしそうなるとキアラまたゾロったのか…
886 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/04/05(日) 00:04:44.71 ID:Atu4u3m40
こんばんはー
お、遅くなると通り越していますが、おまけの終了まで投下しようと思います
887 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/04/05(日) 00:06:21.10 ID:Atu4u3m40
特殊判定結果

今後の帝国教育制度に関して

1:キアラの協力

コンマ11

 1 1

奇数ゾロ目:試練を乗り越えた第一皇女、快諾。今後の帝国発展に尽力してくれます

2:フローレンの協力

81>70

※基準値を超えたため、協力

――



アドルラン「私は……」

アドルラン「いや、アルフやクラウス王も。皆が、各国の教育の新しいあり方を模索しているんだ」

アドルラン「だがまあ……現時点で、我々の成績は不甲斐ないものであった」

アドルラン「無論、私も彼らもこれからこれまで以上に勉学に励むことだろう」

アドルラン「戦争に割いていた時間を、そちらにまわせばいいんだからな」

アドルラン「だが、それには時間もかかる。それにやはり、色々な人材がいた方がより案も煮詰まるだろう?」

アドルラン「どうだろうキアラ、良ければ、私達に力を貸してくれないか?」

キアラ「わ、私がですか!?」

アドルラン「ああ。キアラが優秀なのは疑う余地もないし、試験以外でも様々な本を読んで得た知識がある」

アドルラン「それにフィーアにも勉強を教えていたんだろう?」

アドルラン「それはきっと、他の小さい子に勉強を教えるにはどうすればいいかの手がかりにもなると思うんだ」

アドルラン「もちろん、これは私の我儘だ」

アドルラン「少なからずキアラも忙しくなり、これまでよりも自由な時間が減ってしまうかもしれない」

アドルラン「断ってくれても、構わない」

キアラ「わ、私は……」

キアラ(……きっと、アーシャさんとか私よりも適任の人はいるかもしれない)

キアラ(私なんかが、国の決めごとに口を出しちゃいけない)

キアラ(――ちょっと前までの私なら、きっと理由をつけて断っていたのでしょう)

キアラ(でも、今は……)

キアラ(私も、帝国も、昔とは違う。私も、第一皇女として……兄様達の、帝国の力になりたい!)

キアラ(あまり自覚は無いけれど、それでも……)

キアラ(――あのお母様が初めて褒めてくれた、私の武器が少しでも役に立つなら!)

888 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/04/05(日) 00:06:53.10 ID:Atu4u3m40
キアラ「……」スゥ…

キアラ「ええ、兄様」

キアラ「私などでよろしければ、いくらでも」ニコリ

キアラ「至らぬ点も多いかもしれませんが、どうかよろしくお願いします!」ペコリ

アドルラン「おぉ、引き受けてくれるか!」パアァ!

アドルラン「ありがとう! こちらこそ、よろしく頼むぞ!」

キアラ「はい!」グッ!






フローレン「やれやれねぇ……」ザッ…





アドルラン「は、母上!?」

キアラ「お母様!?」

フローレン「あなた達だけで、帝国の教育をどうにかできると思ってるのぉ?」

アドルラン「……私が未だ未熟ということは痛感しています。しかしキアラは……」

フローレン「ええ、そうねぇ。本当に驚いたけど、この子は満点だった……」

フローレン「――でも、それは今回の試験だけってことも考えられるでしょぉ?」

キアラ「……それは」

フローレン「だからぁ……」





フローレン「――この私が傍で特別に、この子が本当に頭の良い子か見てあげるわぁ」




キアラ「え?」

フローレン「もし、変なことをしでかしたらすぐに私が指摘してやるわよぉ?」

フローレン「勿論、アドルラン? あなたも例外じゃないからねぇ?」

フローレン「それが嫌なら、もっと頑張って……本物だって私に見せてみなさぁい?」

キアラ「……! はい、お母様!」

フローレン「ふぅん。あなたにしては、立派な返事ねぇ」

フローレン「……愉しみにしてるわぁ」ボソリ…


889 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/04/05(日) 00:07:30.97 ID:Atu4u3m40
アドルラン「は、母上。それはつまり、母上も協力してくださると……?」

フローレン「……そうねぇ。そういう考え方をする人もいるかもねぇ?」

フローレン「まあ? この私が手を貸す以上、帝国の教育レベルは跳ね上がるでしょうねぇ」

キアラ「お母様と、一緒に……」ドキドキ…

フローレン「ふふん、気を抜けばあなたのやることなんて、ぜぇんぶ私がちょちょいと片してしまうわよキアラァ?」

アドルラン「心強い限りですが、本当によろしいのですか?」

フローレン「別に構わないわぁ。思ったより愉しい暇潰しになりそうだしぃ?」

フローレン「……」

フローレン「って、いうつもりだったんだけどねぇ」

アドルラン「?」

フローレン「流石に、あの試験結果は頭を抱えるわよぉ……」ガクリ

フローレン「誰がどーう見ても、帝国も王国も聖国も、アベルのちっぽけな城塞に負けてるのよぉ?」

フローレン「三国が、一城塞に負けてるのよぉ?」

フローレン「ノワールのことを抜きにして、アーシャが私程ではないにしても優秀だとして……」

フローレン「それだけじゃ説明がつかないくらい、現状は世界規模の大変さなのよぉ?」

フローレン「お馬鹿さんだらけの世界だなんてつまらないを通り越して苦痛だしねぇ……」

フローレン「面倒くさいとか、言ってられないわぁ。なんとか、この状況を変えないとねぇ」

アドルラン「母上……」

キアラ「お母様……」

フローレン「……飽きたら、抜けるからねぇ?」

フローレン「精々それまでに、私抜きでも頑張れるだけの力を身につけることねぇ」

アドルラン&キアラ「「はい!」」


890 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/04/05(日) 00:09:31.53 ID:Atu4u3m40
フローレン「……ところでぇ」

フローレン「あなた達には、この私の叡智の手助けがあるわけだけどぉ?」

フローレン「あなた達からは、何か貰えたりするかしらぁ?」

アドルラン「そ、それは……」アセアセ

キアラ「ど、どうすれば……?」アセアセ

フローレン「ふふん……」

フローレン「――叡智には叡智で、返して貰おうかしらぁ?」

フローレン「……」

フローレン「……」

フローレン「まあ、つまり、あれよぉ……」











フローレン「――ギルバート達に勉強を教えるのを手伝ってちょうだぁい!!!」ガバ!





キアラ「えぇっ!?」ガーン!

アドルラン「ち、父上達はそれほどまでに……!?」

フローレン「そうよぉ! あの人一人だけならまだどうにかなったかもしれないけどぉ……」

フローレン「お馬鹿三人をまとめて見ようと思ったのが失敗だったわぁ……」ガクリ

フローレン「これにルーシェやエメリナ、それにあの駄眼鏡とかも来るとなるともぉ、流石の私も手が回らないわよぉ!」

フローレン「さっきまで部屋に閉じ込めて勉強させてたんだけど、あの人は壁を壊して逃げ出すわバーンズは転移魔法で飛ぶわ……」

フローレン「そっちに気を取られている隙にネストも脱走するわで、本当にもぉ……!」プルプル…

アドルラン「お、お疲れ様です……」

キアラ「お父様達、そんなに嫌だったんだ……」

フローレン「はぁ……」

フローレン「あの人の為にも、本当に教育ってものを、ちゃんと考えないといけないのかもねぇ……」



……


――
891 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/04/05(日) 00:12:39.83 ID:Atu4u3m40
――


【帝国・アベルの城塞】



アベル「何、キアラが!?」

キアラ「は、はい。不束者ですが……///」

キアラ「アドルラン兄様達と共に帝国の教育についての協議をする、補佐官と言いましょうか?」

キアラ「具体的なことはまだですが、私が担当させて頂くことになりました」

フィーア「すごいです、キアラ姉様!」ピョンピョン!

マックス(あぁ、キアラちゃんがさらに遠のきそう……)

マックス(俺も、現状に満足しないでもっと上を目指さないとな……!)グッ!

ロウル「いやはや、キアラ様は納得できますがまさか、あの皇妃様まで協力を申し出るだなんて驚きですよ」

ロウル「一体どんな風の吹き回しなんです?」


シュタ!


ネスト「多分、俺らが逃げ出したからかもですねぇ……」ゲッソリ…

アベル「ネ、ネスト!? どうしたそのやつれた顔は!?」

ネスト「いやー、ははは……殿下の部下ながらに件の試験では醜態晒しちゃいまして、本当に申し訳ない限りですが……」

ネスト「あの人の教育はやばいですって、圧が凄いしちょっとの気の緩みも許さない超実践派って言うんですかね?」

ネスト「魔法で力づくで黙らせてきましたし、あの親衛隊長がこっそり神剣で魔法を封じてくれなきゃ今も監禁されてましたね、うん」

ネスト「いやまあ、大元はやらかした俺達が悪いんでしょうけどねぇ……」

ネスト「できれば、優しく教えて貰った方が俺って伸びる子な気もしまして……」チラ…

アーシャ「あらあら、久々に顔を見せてくれたと思ったらこんなお願いをされるなんて」クスクス

ネスト「あー、やっぱり駄目かな?」

アーシャ「いいえ、構いませんよ。もう、可愛い生徒もいますしね?」

ティア「だ、大丈夫ですネストさん! 一緒に頑張りましょう……!」グッ!

ネスト「あー、ティアちゃんもやっちゃったくちかー……」

ロウル「まあ、アーシャさんに頼めば確実ですよ」

エリス「元々お勉強が苦手だった私達に色々教えてくれたのは、アーシャさんですからね」

フィーア「私も、色々なことを教わりました!」


892 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/04/05(日) 00:14:22.31 ID:Atu4u3m40
パトラ「知識や財を独占するのではなく、分け隔てなく皆に……貴族の望ましいあり方ですね!」

シア「みんなで揃ってお勉強する環境が整えば、きっともっと楽しくなりますよ〜!」

キアラ「わ、私がその一端を担うかもしれないというのは、やはり緊張するのですが……」

アーシャ「ふふ、そうは言っても今のキアラちゃん、とってもいい顔をしているわよ?」

キアラ「え? そうですか?」

アベル「ああ、そうだな。自信に溢れた、いい顔だ」

キアラ「な、なんだか恥ずかしい///」

キアラ「でも、そうですね。第一皇女として、私も少しは兄様達みたいな堂々とした態度をとってみないと……」

キアラ「兄様やローズさんに頼り切るわけにも、いきませんからね」

パトラ「……カイン皇子は参考にしない方がいいかもしれませんね」

シア「そ、そんなこと言っちゃ駄目ですよ〜? きっとカインさんも調子が悪かったんですよ〜」

アベル「いや、兄様は調子がいいと逆にミスをすることがあったからな。かく言う俺も、なんであんなところで計算を間違えるか……」

エリス「で、でもアベル様は凄いです! アーシャさんとキアラ様に次ぐ点数ですよ?」

アベル「いや、何年か前に同じ間違いでアーシャに負けているんだ……」

アーシャ「懐かしいですね。またあの時のように、アベルにも勉強を教えるのも悪くないかもしれません」

キアラ「あ、あの、アーシャさん?」

キアラ「よろしければ、参考までにその様子を見学させてもらえると……」

フィーア「あ、私も見てみたいです!」

アーシャ「ええ、いいですよ」

アベル「ま、待てアーシャ!? 妹達の前でそれは気恥ずかしいというか……///」

アーシャ「ふふ、聞こえませんよ?」クスクス

アーシャ「――折角です。帝国の教育の新たな門出を祝い、今から他の人も読んでお勉強会を開きましょう?」

アーシャ「――今度は、私が作った試験を解いて貰おうかしら?」クスクス


一同「「!?」」


アベル「……ま、負けられないな」ブルブル

キアラ「が、頑張らないと……!」グッ…!


アベル(色々な問題が明るみになったが……)

アベル(得る物も大きい試験だった。それはきっと、キアラ達も同じだろう)

アベル(戦争の果て、生き延びた先の世界……)

アベル(それはきっと、より良い未来になると、確信できる)

アベル(帝国……いや、世界の未来は俺が思っていた以上に――明るくなりそうだ)


――

EXイベント12

【戦いを終えて〜〜三国教育事情〜〜】おしまい

――

893 : ◆gEU9La026k [saga]:2020/04/05(日) 00:19:26.09 ID:Atu4u3m40
ということで、おまけ12終了となります
王国と聖国が大変そうですが、帝国(というか城塞)に優秀な人材が多いので、きっと教育事情もよくなっていくことでしょう

それでは、次のおまけ内容を自由安価で募集したいと思います
スレの残りが微妙ですが、おまけ13→このスレの1000ボーナスの順番になるかと思います
↓1〜5あたり多数決コンマ判定で

本日もありがとうございました!
894 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/04/05(日) 01:04:48.78 ID:nq2UjVSNO
おつおつ
ホワイトデーとかどうかな?
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