【安価・コンマ】淫獣シミュレーター

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604 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/06/07(日) 15:00:21.23 ID:KBK6zLQm0
 透明な盾の怪物が、首をもたげた。

「退け、退けーっ!」「隊列を組み直せ!」

「課長、使用の許可を!」

 隊長と思しき人物が、無線で叫んだ。と、次の瞬間

「…!」

 せいりゅうがいた後ろの方から、一台の車が猛スピードで接近してきた。それはニューモニアに衝突する手前で急停止すると、中から一人の少女…朱音が、降りてきた。

「朱音!」

「! せいりゅう、来てたの」

「危ないよ、逃げないと」

「…大丈夫」

 朱音は、ゆっくりとニューモニアとイーンジャに近づく。よく見ると、その足が震えていた。
 彼女は…ポケットから、小さな懐中時計を取り出した。

「まさか、本当に」

「二班、三班、朱音様を守れ!」

 塀や住宅の庭を踏み越え、隊員たちが朱音の周囲を固める。その中で…朱音は、時計を前に突き出した。すると、蓋が開き、中から警察の紋章が現れた。

「アドールセント、レディ・ゴー!」

 時計が緑に光る。その中で…朱音の身体が、急速に大きくなっていった。髪が伸び、胸やお尻が膨らみ、着ていたシャツやキュロットスカートが消えていく。
 高校生くらいの身体になると、朱音は裸の胸に時計を当てた。

「…メイジーチャージ、エクスタシー!!」

「!!」

 胸にサラシが巻き付き、腰に白い褌が締められる。更に緑の光が収束し、白い道着と藍色の袴になった。最後に出現した、三日月型の刃を備えた薙刀を構えると、叫んだ。

「正義の使者、スパークルムーン! あなたを、逮捕します!」
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