【安価】でアズレンファンタジー

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79 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/10(月) 04:42:46.31 ID:GOQZQ4aNO
まだか
80 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2020/09/18(金) 08:02:28.70 ID:EOcwxcjIO
 
 
 
【遅れました、申し訳ないです
  原作の方、新キャラ続々追加で嬉しいです。SSの指名安価も最新にアップデートでございます。最新のはにわかぽくなるかもですが。

コラボキャラは開発艦を除き一応除外しておきます】


 
リン「……。まぁ、あれだ。いきずりと成り行きと……みたいな」

 恋人ではないし愛人、とも違う。なんとも言い難い関係の二人である。可愛がられているし、俺の飼い主です、なんて言えるはずもないし。
 回想を終えて彼が思ったのは、ギルドの騎士団――ほぼ女性だけのメンバーの中で唯一の男性隊長という立場の役得感であった。それと、周りの女性がいろんな意味で強いことか。

ユニコーン「……うん。ありがとうお兄ちゃん。しっかり答えてくれて」

 にっこりと笑い、ユニコーンはリンの身体に寄りかかる。リンの話にむすっとしていた彼女だが、誠実に答えてくれた彼へ感謝を告げぬいぐるみをベッドの横、窓枠の上に置いておく。ユニコーンは小声でぬいぐるみに一声をかけ、その上からカーテンを閉じておく。

ユニコーン「その……ユニコーンは初めてだけど……がんばるね。お兄ちゃん、リードしてくれる?」

リン「あ、ああ! 任せてくれ」

 上目遣いで首をかしげるユニコーンの破壊力は絶大。顔を赤くさせたリンは彼女の頭の上に手を置いて、いつものように撫でる。
81 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2020/09/18(金) 08:03:10.21 ID:EOcwxcjIO

ユニコーン「……」スッ

 心地よさそうに目を閉じていた彼女が、そのまま顔をわずかに上へ。彼女の意図は言わずとも分かった。頭に置いていた手を身体へ。華奢な腰を支えるようにそっと触れ、彼女へ唇を重ねる。

ユニコーン「ん……」

 例えようのない柔らかい感触。ユニコーンがぴくりと身体を反応させ、声をもらす。間近で感じる彼女の体温。今からユニコーンと自分が交わる。触れるだけの口づけを何度か交わし、二人はお互いに気持ちを高めていく。

ユニコーン「お兄ちゃん……」

 と、不意にユニコーンが彼の首に手を回し口を開く。大胆に身体を寄せた彼女へ、自然と応えるようにリンはユニコーンを抱きしめ彼女の口内へ舌を。

ユニコーン「ん、っ……お兄――ふぁ……」

 小さな口の中を撫で回し、生理的に突き出された舌を絡めとり、服の上から胸に触れる。彼の一挙手一投足に幼く見える身体は敏感に反応を示し、強張っていた彼女の身体から徐々に力が抜けていく。

ユニコーン「ぁ……」

 長い口づけの後、唇を離す。舌の先から唾液が糸を引き彼女のネグリジェをほんのわずかに湿らせた。
 きゅっと閉じていた目を開き、トロンと蕩けた様子でリンを見つめるユニコーン。慣れない感覚故か完全に脱力しきり、彼に身体を預けている。妹のような彼女の快楽に酔う姿。リンはユニコーンの頭を一度撫でると、彼女をベッドへ押し倒す。
82 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2020/09/18(金) 08:03:43.10 ID:EOcwxcjIO

リン「ユニコーン……」

ユニコーン「ふぁっ……あ、お兄ちゃん……」

 肩紐をずらし、胸をあらわに。小柄な体格に反した、大きな膨らみと綺麗なピンク色の乳頭が現れる。恥ずかしそうにするユニコーンだが抵抗はない。遠慮なくリンが触れると、彼女は身体を反らせて反応を示す。
 陶器のような白い肌はすべすべとした心地よい感触で、彼が少しでも指に力を入れると柔らかく形を変える。ハリと弾力、ユニコーンの愛らしい反応、それらを堪能していると、彼女は脚をもじもじと擦り合わせながら上目遣いにリンを見る。

ユニコーン「お、お兄ちゃん……。ユニコーンのおっぱい……おかしくない……?」

リン「ん? 全然おかしくないぞ。むしろ魅力的すぎるな」

 何かコンプレックスでも持っているのだろうか。答えながら、リンは乳房の先端を口に含み甘噛み。もう片方を優しく指で撫でる。

ユニコーン「ふぁっ……! ぁ……ぅ」

 敏感に身体を反応させ喘ぐユニコーン。
 女の子らしい甘ったるい香りに、胸の感触、おかしなところなど無く、彼の目の前にいるのはただただ魅力的な女性。

リン「っ……こっちも触るぞ、ユニコーン」

 ユニコーンの悩みを気にしている余裕もない。胸への愛撫を続けながら、彼は彼女のぴったり閉じた脚の間へ指を忍び込ませる。
83 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2020/09/18(金) 08:04:19.36 ID:EOcwxcjIO

ユニコーン「あぅっ。う、うん……ぁ、んんっ」

 頷くも、恥ずかしさからか脚に力が入る彼女へ、リンは唇を重ねる。

ユニコーン「んっ、ふぅ……ぁ、んむっ」

 脚を撫でられ、胸に触れられ、口内を彼の舌が蹂躙する。小さな彼女をゆっくり支配していくかのように愛撫を続けていくと、次第に彼女の身体から力が抜けていく。そこへ指を服の上から彼女の秘所に当て、優しく擦る。
 割れ目に当たる布部分は淫靡に湿っており、指を動かすとクチュクチュと小さく音がなる。

リン「びしょびしょだな、ユニコーン」

ユニコーン「ふぁ……っ! お、お兄ちゃんが、上手……すぎるから……ぁんっ」

 キスや胸でも感じていたユニコーンだが、特に強い秘所への快楽に返事をする余裕もなくなってきたようだ。恥ずかしさを滲ませていた彼女の目はすっかり蕩け、ぴったり閉じていた脚は彼を求めるようにはしたなく開かれている。
 ならばと彼は指を服の間に入れ、割れ目へ浅く出し入れをはじめる。小さな音が大きく、より卑猥に二人の耳に届くようになる。

ユニコーン「んっ、指――っ! ぁ、お兄ちゃん……お兄、ちゃん……っ!」

 けれど彼女に恥じらう様子はない。熱にうかされたように彼の首へ手を回ししがみつき、ユニコーンはリンの指の動きに合わせて身体を揺らす。
 経験は無い筈の彼女が前戯で乱れ、腰すら振っている。彼女の動きに合わせて、膨らみが扇情的に揺れる。ごくりと唾液を飲んだリンは、一度指を動かすのをやめた。
84 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2020/09/18(金) 08:04:59.39 ID:EOcwxcjIO

リン「……そろそろか」

ユニコーン「んんっ……は……ぅ。お兄ちゃんも……脱いで?」

 そろそろ頃合い、と建前上は言っているが、我慢ができなくなっただけ。乱れた衣服でユニコーンはこちらを見つめ、ちらりと覗く秘部は蜜でトロトロに蕩けている。そんなものを見せつけられて、我慢できるはずがなかった。
 ユニコーンと軽い口づけを交わしつつ、彼は身につけていた服を脱いでいく。

ユニコーン「お兄ちゃんの、おっきい……」

リン「そうか? そう言われると嬉しいな。……よし、そろそろいくぞ、ユニコーン」

 濡れた秘所へ先端をあてがう。荒い呼吸を繰り返すユニコーンは、少々の時間を置いてこくりと頷いた。

ユニコーン「はっ……ぁ……っ」

 前戯の甲斐もあり途中膜でつっかかるも、比較的すんなりと狭い中をかき分け、男性器が挿入されていく。愛液が押し出され滴り、そこに初めての証である赤色が混じる。
 まだ全ては入りきっていないが、ユニコーンの奥までたどりつく。やはり小柄なせいか、愛液で濡れた柔らかな中が全体をきついくらいに男性器を締め付けてくる。油断すると出してしまいそうなくらいに。

リン「……っ、入ったぞ」

ユニコーン「う、うん……お兄ちゃん、ぎゅってしていい?」

 訊かれるや否やリンはユニコーンを抱き締める。彼女もリンの身体へと手を回し、彼の胸板へ顔を押し付ける。そのまま数十秒の時間が流れた。
85 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2020/09/18(金) 08:05:30.94 ID:EOcwxcjIO

リン「……。ユニコーン? 大丈夫か?」

ユニコーン「うん……ごめんね、お兄ちゃん。初めてだから……緊張して」

リン「謝らなくていいさ。痛くはないか?」

ユニコーン「うん……。むしろ……」

 顔を離し、枕へ頭を乗せたユニコーンは真っ赤になりながら視線を泳がせ、ボソッと呟く。

ユニコーン「気持ちよすぎて……」

リン「……」

 可愛らしさにリンも思わず目を逸して赤面してしまう。と同時に挿れたそれが反応を示しサイズを増す。

ユニコーン「んっ……お兄ちゃんのぴくんってしてる……動きたい?」

リン「あ、あぁ。いいか?」

ユニコーン「……」コクリ

 リンの腕を掴んだまま控えめに頷く。彼女の頭を撫で、リンはゆっくりと腰を引いた。蜜が絡みつき中が男性器全体を撫でつける。卑猥な音と共に腰が抜けそうな快感がリンを襲う。

ユニコーン「はぁっ――ん……っ!」

 ユニコーンの口から大きな声がもれる。彼を掴む手に力が入り、彼女の身体が弓なりに。動きに合わせて胸が彼を誘うように揺れた。
86 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2020/09/18(金) 08:06:08.20 ID:EOcwxcjIO

リン「っ……ふ」

 誘われるまま腰に回していた手を彼女の胸へ。引いた腰を突き出し、抽送を繰り返す。パンパンと音が鳴り、彼が動くたびに電流が走るかのようにユニコーンの身体が震える。

ユニコーン「はっ、あ……んっ、お兄ちゃ、激し――っ、ひぅっ!」

 挿入時には僅かに痛がる様子も見せていたが、今はリンから与えられる快楽に恍惚とすらしている。大人しいユニコーンが中を擦られ、大きな喘ぎ声を上げる光景にリンの動きも次第に激しく、突きながら貪るように彼女の唇を、胸を乳首を犯していく。

リン「はぁっ、ふぅ……っ。気持ちいいぞ、ユニコーン……っ」

ユニコーン「ぅ、あっ――う、ん……ユニコーン、もっ――気持ちいい、んぅっ!」

ユニコーン「あっ、う――お兄ちゃん、もう――ユニコーン……っ、おかしく……!」

 絶頂が近いのだろう。自分の意思に関係なくリンから与えられる刺激に悶え、焦点の合わない目で訴える彼女。喘ぎが止まらない口を塞ぐように、リンは唇を重ねる。

ユニコーン「んぅっ、ちゅ――んっ……ぷぁっ、ん――んんうっ!」

 口内も蹂躙され限界に達するユニコーン。同時にリンも最奥で絶頂を迎える。彼の身体にしがみついた手や足に力が入り、精を搾りとろうと中がきつく収縮する。ドクドクと何度かに分けて精が放たれ、男性器の動きに合わせてユニコーンの身体がびくびくと痙攣するように震える。
87 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2020/09/18(金) 08:06:38.18 ID:EOcwxcjIO

リン「っ……ふぅ」

 射精の快楽に、絶頂を迎え敏感な男性器を締め付けられる感覚。思わず声を漏らしつつ、落ち着きをようやく取り戻すとリンは中から自身を抜き取る。

ユニコーン「ひぁ……っ」

 脱力し、絶頂の余韻に惚けていたユニコーンがかすかに反応を示す。脚を開いたままの彼女の割れ目から、白濁が漏れでた。

リン(ユニコーンがここまで乱れるなんてな……)

リン(流石フッドさんの性教育……)

 改めて感謝するリンであった。

88 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2020/09/18(金) 08:07:07.80 ID:EOcwxcjIO

 
 翌朝。あのまま眠ってしまったユニコーンの身体を綺麗にし、自分も就寝。ほどよい疲労感で熟睡していたのだが……。

シェフィールド「ご主人様」

 肩を揺すられ目を覚ますと、ベッドの横にはシェフィールドが。

リン「……あれ? なんでシェフィールドが……」

 と、寝ぼけた頭でなんとか言葉を出しつつ身体を動かすと、腕に柔らかいものが当たっていることに気づく。

ユニコーン「すやすや……」

リン(……そ、そういうことか)

 当然ながら、隣に寝ているユニコーンの感触である。おそらくシェフィールドは、一応の主人であるリンのモーニングコールに来てくれたのだろう。そしてこの爛れた光景を目の当たりに。

シェフィールド「ようやくお目覚めですか……」

 しかしそれだけで、この『ゴゴゴゴゴ』なんて擬音が出てきそうな威圧感を放つだろうか。ほぼ真顔で。
 ぼんやりしていた頭が急速に覚めていく。シェフィールドかご機嫌斜めな理由を慌てて考え、リンは重い口を開く。

リン「えっと……寝坊したか? 俺」

シェフィールド「いえ」

 否定のみで返される。
 『なんで私が怒ってるのか当ててみて』的なリアクションをされ、頭を抱えたくなるリンであった。

シェフィールド「……」

 じーっとリンを見つめていたシェフィールドは、一つ小さく息を吐く。漂わせていた威圧感をゆるめ、少し呆れた調子で。
89 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2020/09/18(金) 08:08:09.19 ID:EOcwxcjIO

シェフィールド「……ご主人様はお盛んですね。昨晩は私が処理できたものと考えていました」

リン「うぐっ……まぁ、確かに」

シェフィールド「合意は取っているようなので、そこはいいですが。……朝食をご用意しましたので、ユニコーン様とご一緒におこしください」

リン「あ、ああ。ありがとう」

シェフィールド「それと――ギルドの伝令がお待ちです。お急ぎください」

 ぺこり。と何事も無かったかのように穏やかに言い、シェフィールドは部屋から出ていく。もっと色々言われるかと思って身構えていたリンは、ホッと胸を撫で下ろすのだった。

リン「さて準備するか……。ん?」

リン「伝令?」

 増員から初日で重要任務、だろうか。のほほんと立ち上がったリンは、慌てて朝の身支度を始めた。


 ↓1、2 伝令役1名ずつ指名。どの陣営でも可

 ↓3 暗躍する敵……みたいなキャラを一人開発艦から指名


    安価後、設定など投稿可
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/18(金) 08:09:43.56 ID:U0U9TL1yO
夕立
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/18(金) 08:12:41.26 ID:YN8GDofSo
U47
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/18(金) 08:16:40.97 ID:AR09DP4Ro
ドレイク
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/18(金) 08:36:40.19 ID:U0U9TL1yO
伝令は一匹狼とわんこ的な感じになった?
夕立は元気いっぱいだから走らせとけで伝令に
ジョブは拳士、伝令だけど
服装は元の服装みたいに無邪気にチラリズムする短い道着的な
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/18(金) 12:04:08.24 ID:YN8GDofSo
U47
伝令なら一人になれると思ったらなれなかったよ…
ジョブはおまかせ、衣装は黒いアンダーシャツスパッツに要所要所プロテクター
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/18(金) 15:39:37.40 ID:AR09DP4Ro
ドレイク
職業はアドミラル、派手な海賊装束を好んでいる
主人公の義理の姉、将来的に義弟に押し倒され初めてを奪われたいと妄想している危ないブラコン
義弟に自分を組み敷けるぐらい強くなるように試練を与えるのが趣味
96 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2020/09/20(日) 05:33:38.68 ID:0EHCLz2T0
【設定など、どもです。ちょいちょい付け足して、こんな感じに】

 ・名前 夕立
 ・ジョブ 伝令(拳士)
 ・容姿 裾がお腹の上辺りまでしかない、飾りの前かけが付いた道着風のシャツと、帯でキツめに締められたスリットの深い白のミニスカート。胸の下から腰の辺りまでバッサリカットした道着を身に着けているような服装。
  左手にスカーフ、頭にはゆるく斜め掛けに鉢巻を巻いている。

 ・設定
  重桜ギルドの伝令兼斥候。前線への情報伝達や前線から本部への連絡、危険な場所も駆け回り時には戦場で大暴れ。思わぬ戦果を上げることも。ありあまった元気でとりあえずと伝令を任されたことがきっかけだが、意外と適任。メモが必須だが。
  拳士としての実力も相当。小柄な身体に似合わぬパワーとスピードで、完全な丸腰ながら武装した敵をも圧倒する。



 ・名前 U-47
 ・ジョブ 伝令(黒魔法使い)
 ・容姿 へそを出した短めの裾のノースリーブの黒アンダーシャツに、黒のスパッツ。膝のプロテクターの付いたごつごつのロングブーツを履き、片肩、肘を守るプロテクターを装備。後ろの腰には大きめのポーチを付けている。
    眼鏡装備。ビギナーライダー風。

 ・設定
  鉄血ギルドの伝令。一人で行動できそうだと選んだ仕事であり、実際移動中は一人なのだが――よくよく考えると情報を伝えられる、伝える場面では絶対に他人がいるので仕事を始めた当初よりモチベーションは低め。
  基本的に非力だが戦闘能力は有しており、発見されていない状態での敵への弱体化魔法や闇打ち、姿や気配を消す潜伏の魔法などが得意。


 ・名前 ドレイク
 ・ジョブ アドミラル
 ・容姿 原作の通常衣装に海賊帽をかぶった服装

 ・設定 主人公の義理の姉。ギルドには所属しているものの、ほぼ街の外を出歩いているためほとんど街にはいない。将来的に義弟に押し倒され初めてを奪われたいと妄想している危ないブラコン。義弟に自分を組み敷けるぐらい強くなるように試練を与えるのが趣味で……。
97 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2020/09/20(日) 05:34:12.78 ID:0EHCLz2T0




 それから十分ほどかけて。ユニコーンを彼女の自室へ帰し、朝の身支度を簡単に終えてリンがエントランスに着くと、そこにはユニコーン以外のメンバーが揃っていた。

赤城「おはようございます、指揮官様」

ウォースパイト「遅いわよ、指揮官」

リン「おはよう。悪い、結構いい時間だったんだな」
 
 と言いつつ置き時計を確認。時刻はいつも起きている時刻よりも遅め。ほんの少しだが寝坊をしてしまったらしい。

リン「……で。伝令だっけ」

 視線を食卓へ。大きなテーブルには目玉焼き、パン、ベーコンと定番な朝食が一人前ずつ並んでおり皆それを食べているところのようだ。

夕立「んぐんぐ……」

U-47「また人が増えた……」

 ……おそらく、伝令である二人も。
 姿を見るに、一人は重桜。そしてもう一人は……黒と赤の衣服を見るに鉄血、だろう。
 席に付いたリンを朝食にがっつきながら見る一人に、若干うんざりした様子で見るもう一人。どちらもこんな朝にやって来る真面目な仕事人、とはいえない態度である。

リン「遅れてすまない。ロイヤルギルド騎士団、5番隊隊長のリンだ。そちらは……」

 自分の席に座りつつ二人を見る。シェフィールドがタイミングよくコーヒーを運び、リンの前へ。それに口をつけながら、のんびりと二人が話し出すのを待つ。

U-47「……U-47。鉄血ギルドの下っ端」

夕立「重桜の夕立だ! 伝令をやってるぞ」

 ほぼ対象的な二人。ギルドも鉄血と重桜と別々だが――果たしてどんな情報を伝えに来たのだろうか。リンの予想通りならば仕事の依頼、それもこれまでのケースを振り返ると、緊急で重要な――雑用の依頼。
 だがロイヤルギルドの人間でないところを見ると別件の可能性もある。
98 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2020/09/20(日) 05:34:44.21 ID:0EHCLz2T0

ウォースパイト「指揮官が来るまで話は進めなかったけれど……何故貴女達がここへ?」

夕立「わう? それはだなー……なんでだ?」

U-47「……なんで忘れちゃうのよ」

赤城「それについては私が」

 伝令らがごたごたしていると、静かに見ていた赤城が間に入る。

リン(確か極秘任務とか……。それか?)

 と、真面目な顔して考えながら朝食をぱくり。話すタイミングがしばらく無さそうなので。

赤城「皆様はご存知でしょうか? 最近、このアズールレーン国に起きている大きな問題を」

ウォースパイト「大きな問題……?」

赤城「ええ。……といっても、この問題を認識しているのはごく少数。まだまだ水面下でのお話ですわ。指揮官様、ウォースパイト、シェフィールド、ユニコーン……皆さん知らなくても不思議はありません。ギルドの上層部、その情報の運び手、または自力で察知した例外しか把握してないでしょう」

U-47「下っ端なのに情報与えられて、本当そこは面倒……」

 ――そんな話があるのか。
 一応リンも隊長ではあるのだが、そこは5番隊。隊として動けるようになって、ようやく他の上層部と対等の位置に立ったのだろう。考え様によってはこれから国規模の雑用を押し付けられる可能性もあるのだが……。
99 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2020/09/20(日) 05:35:18.67 ID:0EHCLz2T0

リン(いやいや、それは過酷すぎるだろう……)

 だがしかし戦力が心許ないのは確か。国ぐるみの問題にどう係れるのかと問われれば、言わずもがな。

ユニコーン「お、遅れちゃった……ごめんなさい」

 ここでユニコーンも合流。シェフィールドの引いた椅子におずおずと座り、皆をキョロキョロと見る。

赤城「では全員揃ったところで本題を。アズールレーンが抱える大きな問題。ストレートに言うと、それは……」

 ごくり。と何も事情を知らない彼らは唾をのむ。アズールレーン国が抱える問題。朝食の場であっさり言っていいのだろうか。そんな疑問を抱えるリンの前で、赤城は淡々と告げる。

赤城「『異世界』問題ですわ」

リン「異世界……?」

 その単語自体は初耳ではない。例えば……そう。リンはシェフィールドを見る。彼女が武器として持っている拳銃はその異世界の産物。
 異世界の物、知識、希少な例だが人間もこの世界に大きな影響を与えている。彼らの文明が入ってきたおかげでこの世界は成長し、また歪な発展をしてきたと言えるだろう。

シェフィールド「……問題になっているのですか?」

 けれど、それが問題だとリンは認識していない。シェフィールドも同じようで、小首を傾げて赤城へ問う。
 異世界の文明は、特に科学面で優れている。魔法の気配は微塵もないところが気にはなるが。ただ、それだけ。問題点は無いように思える。
100 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2020/09/20(日) 05:36:07.32 ID:0EHCLz2T0
夕立「ああ。ここのところ、色んなもんが異世界から来てるらしいぜ」

赤城「はい。『遺産』と呼ばれ重宝されている異世界の品物ですが――ここ数年の来訪ペースは異常ですわ。それだけではありません。魔物の大量発生も、それに釣られるように増えております」

ウォースパイト「なるほど。それは確かに、水面下の話ね」

ユニコーン「みんな……外出ないから」

 旅人、ギルドのメンバー、商人。街の外に出るのは、基本的に戦う力を有した人間のみ。外はモンスターも、悪人もうようよしている無法地帯。そこで何が起きているかなど、知る術もない。
 仮に問題が起きているのだとしても、目も届かない範囲の異変などに気づくはずがない。

U-47「だから問題の調査をしているのが今のアズールレーンの現状よ」

赤城「このまま増え続ければ、間違いなく被害が大きくなっていきますので……」

リン「……分かった。で、それをうちの隊にも任せようと」

赤城「ええ、おそらくは。ロイヤルではない外からの依頼ですから」

リン(思ったよりは緊迫していなくて安心したな……。戦争とかじゃなくてよかった)

 ホッと安心したリンは伝令二人へと視線を向ける。5番隊始動の初日、ギルドの垣根を越えてやってきた依頼。果たして何なのか――


 ↓1 夕立の持ってきた依頼をコンマの末尾で判定
 ↓2 U-47の持ってきた依頼判定

 1〜3 ギルドへの挨拶
 3〜6 討伐依頼
 7〜9 調査依頼
 0、ゾロ目  「隊長に個人的に会いたいという人が……」  
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/20(日) 05:46:46.55 ID:oJQs6Q4aO
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/20(日) 05:48:05.25 ID:JP2PtChs0
ゾロ目だ
103 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2020/09/20(日) 06:11:27.79 ID:0EHCLz2T0

 夕立(重桜)の依頼
   隊長に個人的に会いたいという人が

 U-47(鉄血)の依頼
   魔物の討伐依頼 


 と、いうわけで……

 ↓2 重桜陣営で夕立を使いに出したキャラを一人指名
    初期から主人公ラブです

104 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/20(日) 07:20:27.17 ID:uUoEc7VI0
鳥海
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/20(日) 07:27:48.47 ID:ihURJsN4o
吾妻
106 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2020/09/20(日) 07:40:39.34 ID:0EHCLz2T0

 吾妻さんで決定です。
 ここまでで、一度落ちます。また設定があればぜひとも
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/20(日) 08:27:44.33 ID:ihURJsN4o
吾妻
重桜の公爵令嬢、病弱で社交には顔を出すことが珍しい
と、いう事になっているが社交に顔を出すのが面倒な為そういう事にしているだけでよく屋敷を抜け出しては遊びにでている
たおやかな大和撫子で一途に尽くすタイプであるが頑固で大事なことは譲らない
リンとはお忍び中に一目惚れし更に危険なところを助けられたため運命の人と乙女心に火が付いた
皇族の血を引く血筋の為魔翌力を含め素質自体は非常に高いが経験がないため戦闘力はあまり高くない
戦闘スタイルは鎧代わりに魔翌力を纏いありまる魔翌力を込めた一撃を振り回す魔法剣士タイプ
108 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2020/09/21(月) 16:38:48.69 ID:Majv4J9+0


『設定どもです。今回は結構書かれてましたので、そのまま利用させていただきます……助かります』


 ・名前 吾妻
 ・ジョブ 魔法剣士
 ・容姿 原作の通常衣装通り

 ・設定

 重桜の公爵令嬢。病弱で社交には顔を出すことが珍しい。――と、いう事になっているが社交に顔を出すのが面倒な為そういう事にしているだけで、よく屋敷を抜け出しては遊びにでている。
 たおやかな大和撫子で一途に尽くすタイプであるが頑固で大事なことは譲らない。
 リンとはお忍び中に一目惚れし更に危険なところを助けられたため運命の人と乙女心に火が付いた。
 皇族の血を引く血筋の為魔翌翌翌力を含め素質自体は非常に高いが経験がないため戦闘力はあまり高くない
戦闘スタイルは鎧代わりに魔翌翌翌力を纏いありまる魔翌翌翌力を込めた一撃を振り回す魔法剣士タイプ。


リン「大体事情は分かった。それじゃ――」

夕立「夕立の出番だな!」

 さて。身構えるリンにまず夕立が元気よく告げる。話の流れから、伝令の内容を伝えるのだと察したようだ。彼女はポケットからメモを取り出し、その文面を読み上げる。

夕立「えっとだな――『ロイヤルギルド騎士団5番隊隊長殿。まずは隊員の増員、隊の本格始動おめでとうございます。こちらの赤城がお世話になるということで、これを機会にロイヤルと重桜の友好が深まればと思います。

 さて。本題なのですが、これから重桜と、更には他ギルドとも関わることになるであろう貴方へ、ご挨拶をさせていただきたく伝令を出させていただきました。

 よろしければ、ご都合の合う日を夕立へお伝えください』」
109 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2020/09/21(月) 16:39:20.19 ID:Majv4J9+0

夕立「――って、話だな! どうだ?」

 長々と、授業で音読する子供のような微笑ましさで伝令の内容を伝える夕立。全て読み終えると満足げな顔をして彼女は鼻を鳴らす。
 依頼、というよりはリンへの招待であった。
 
ウォースパイト「会って話がしたいということかしら? 一体誰から?」

リン「誰からって、重桜ギルドじゃないか?」

シェフィールド「……普通は、そうですね」

 『普通は?』とリンは首を傾げる。
 隊員が増えたこと、赤城が転属になったこと、重桜とロイヤル――正確に言えば、重桜とリンが繋がったことにかこつけて赤城の転属当日に手紙を用意し、翌朝伝令へ伝えるように手配。
 リンはまったく気づいていないが、待ちきれないソワソワウキウキ感がこの招待からは滲み出ているのだ。

赤城「あー……なんとなく、覚えがありますわ。そのお手紙、もしかして……」

 リンがぽかんとする中、何故か苦い顔をした赤城が口を開く。
110 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2020/09/21(月) 16:40:04.14 ID:Majv4J9+0

夕立「吾妻さんからだぞ」

赤城「……やっぱり。やたら転属について聞いてくるから嫌な予感はしていたのよ……」ギリリ

ユニコーン「あ、赤城さん……?」

 暗い顔で親指の爪を噛む赤城。見せたことのない表情に皆がギョッとするが、

赤城「あ、なんでもありませんわ〜」

 すぐ笑顔に戻る。逆にそれがまた怖かったりもするのだが、あえて指摘する人物はおらず。

リン「ギルド関係じゃないのか。なら気楽だな」

赤城「ええ、ええ、そうでしょう。なにせ麗しの公爵ご令嬢様が指揮官様お一人だけ指名のようですからね」

U-47「それって……リンさん結構モテる?」

 麗し、公爵令嬢、指名、モテる――赤城の強調するような口調に、U-47の何気ない一言。

ウォースパイト「……」
ユニコーン「……」

 招待の意図を察した二人が今度は暗い顔を見せるのであった。

リン「はは、まさかそんな。ただの挨拶だろ? 今日はもう一つ仕事があるだろうし……今日の夕方とか夜は大丈夫か? 夕方」

ウォースパイト「ちょっ、行くつもり?」アタフタ

ユニコーン「……お兄ちゃん?」ゴゴゴ

赤城「……」ニコニコ

 慌てはじめるウォースパイトと、黒いオーラを放つユニコーン。更にはそれに笑顔を貼り付けた赤城が加わり、リンの想定していないプチ修羅場が形成される。
111 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2020/09/21(月) 16:40:36.69 ID:Majv4J9+0

リン「い、いや……行かないわけにもいかないだろ? 他のギルドの偉い人がわざわわざ指名してきてるんだし」

 が、お断りするわけにはいかない。
 相手は公爵令嬢。断れば後が怖い。吾妻という人物は何もしてこないかもしれないが、重桜ギルド内の評判が下がることは間違いない。
 リーダーとしてここは譲らない。ブンブン手を振りながら必死に弁明する腰の低さだが、隊長は隊長。上に立つ者として最低限の面子は保たねばならないのだ。

ウォースパイト「それは……っ、そうだけど」

ユニコーン「……分かった。ユニコーン、待ってるね?」

 渋々といった様子で二人は頷く。

夕立「で、結局どうすんだ? いいのか夜で?」

リン「ああ。重桜ギルドへ行くよ。でもいいのか? 急に当日で――」

夕立「よし、分かったぜ! じゃあ飯も食べ終えたし伝えてくるな! ごちそうさま!」

 最後まで聞かずに立ち上がり、リンがぽかんとしている間に夕立が走り去っていく。後に残ったのは彼女が食事をしていた食器類のみ。ものの数秒でエントランスから玄関を出て消えてしまった。

U-47「えー……ないわー……」

 同じ伝令として思うところがあるのか、U-47がぽつりと呟いた。
112 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2020/09/21(月) 16:41:12.70 ID:Majv4J9+0

U-47「……じゃあ、次は私。言ってもいい?」

リン「あ、あぁ。よろしく」

 何も言わず食器を片付けはじめるシェフィールドを見つつ、もう一人の伝令、U-47が話をはじめる。
 ――まともな仕事であってくれ。内心でリンは祈る。

U-47「鉄血から頼みたいのは、魔物の討伐依頼よ」

リン「……よしっ!」

ウォースパイト「まぁ、いつも通りの雑用ね」

ユニコーン「で、でも強い魔物かもしれないよ……?」

シェフィールド「そうですね。――詳細は?」

U-47「5番隊に討伐してほしいのは……」


 ↓1 討伐依頼の難易度
     (コンマ2桁で判定。高いほど難しい。ゾロ目でとあるイベント) 
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/21(月) 16:42:06.34 ID:4qPQLo9KO
114 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2020/09/21(月) 19:17:58.57 ID:Majv4J9+0


 34で簡単めな依頼


U-47「この隊なら……多分普通にこなせると思うわよ」

 鉄血ギルドの依頼書だろう。U-47がポーチから一枚の紙をテーブルへ。そこに書かれていた依頼内容は、森に現れたウッドゴーレムの討伐。

リン「いやいやいやいや。ゴーレムて、鉄血さん」

ウォースパイト「本当にそんな簡単な依頼なのっ!?」

 二人で依頼をこなしていた時期には回ってこなかったレベルのお仕事。それがスライム感覚でひょいと出され、二人は面食らう。

U-47「……難しい?」

赤城「まぁ、お二人だけでは心許ないかもしれませんわね」

シェフィールド「けれど今は前の倍以上の戦力です。それを考慮していないだけかと」

リン「倍以上……」

 言われて、確かに自分と相棒だけの感覚で答えてしまったことに気づく。だが今はシェフィールドの言う通り倍以上の人数、戦力になりKAN-SENだけの人数ならば4倍。大幅に強化されたはずだ。
 魔法が使えるメンバーも入ったはずだ。物理に耐性を持つゴーレムだって今なら簡単に倒せる、のかもしれない。

 ここは鉄血の判断を信じるしかないだろう。
115 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2020/09/21(月) 19:18:39.02 ID:Majv4J9+0

リン「分かった、受けよう。……それも、異世界問題の関連と見ていいんだよな? 鉄血からだし」
 
U-47「……そうね。ポッと突然現れたらしいわ」

リン「このレベルのモンスターがポッと出るのか、異世界問題は……」

U-47「そ。だから手が回らないというのもそうなんだけど……ゴーレムは少人数で討伐することは危険なモンスター。……だからギルドは常時、隊を組んでるロイヤルに依頼を回すことが多いわ」

赤城「重桜もそうですわね。大規模な作戦をこなせるのは、ロイヤル騎士団の強みですわ」

ユニコーン「お姉ちゃん達も、毎日頑張ってる……」

リン「なるほどなぁ。他の隊を気にする余裕はなかったが、そんなことしてたんだな」

 で、他の隊がそういう仕事をしてきたから、騎士団で唯一二人きりの5番隊に一般メンバーと同じ雑用関連の仕事が回ってきていた。ということだろう。
 
U-47「……あ。そうだ。異世界問題の依頼には、調査の目的も含まれているから……何か気づいたらギルドへ報告を」

リン「ああ、分かった」

赤城「その辺りは後で赤城が教えてさしあげますね」

リン「助かる。頼らせてもらうよ」

赤城「うふふ、もっと赤城を頼ってもいいんですよ、指揮官様」

U-47「……それじゃ、私は戻るわ。食事ごちそうさま」

 嬉しそうに笑う赤城。伝達を終えたU-47は静かに席を立つ。
116 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2020/09/21(月) 19:19:13.62 ID:Majv4J9+0

リン「伝令どうもな。これからもこうやって仕事が回ってくるんだよな?」

U-47「そうね。……長い付き合いになりそうだから、今後もよろしく」

 ぺこり、と頭を下げてU-47は去っていく。重桜の夕立とは対象的に静かに、ゆっくりと。

リン「そういや、他ギルドから仕事が回ってくるのってどんな仕組みなんだ? 各ギルドの独断か?」

 伝令達が去って朝食もほぼ皆食べ終えた。シェフィールドが後片付けをする傍ら、リンはとりあえず気になったことを尋ねてみる。
 自分の隊が動き出して、今朝新しく知ったことばかり。そう無茶な仕事が回ってくるとは思っていないが……『問題』の規模が見えないということもあり、とにかく情報がほしかった。

赤城「いえ。急ぎのお仕事はギルドの代表から彼女達のような伝令が出て、まずアズールレーンへ。それから各ギルドの状況を見て仕事が割り振られますわ」

リン「だから空いてる5番隊に来たわけか。本格的に国規模で動いてるんだな」

赤城「まだ異世界問題とは確定できませんが……ドラゴンや神話級の魔物もポッと出ますから」

ユニコーン「えっ……?」

ウォースパイト「……頭が痛くなってきたわ」

リン「そういう問題に、これから積極的に関わっていくのか……」

 猫探し、スライム退治、お使い。そんな雑用をこなしていた自分らが……なんとも気が重くなる話である。

リン「――ま、とりあえずは目の前のことからだな。初陣、慎重に行くぞ。みんなの力も見ておきたいからな」

 が、今集中すべきは自分に回ってきた仕事。気合を入れるべく頬を叩き、椅子から立ち上がる。皆は彼に一度頷いて返した。
 新生5番隊としての初仕事。ゴーレムの討伐へは昼過ぎからの出発となった。


 ↓1、2 自由時間で誰と会うか1名指定
     (吾妻を除く、キャラ設定記載済みのキャラで)
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/21(月) 19:20:11.92 ID:KRHcia3mO
ウォースパイト
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/21(月) 19:27:28.11 ID:LtzTXVtFo
ドレイク
119 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2020/09/21(月) 19:37:21.04 ID:Majv4J9+0

 ウォースパイト
 ドレイク

 
 ドレイクさんの方、ゾロ目なのでそういうシーン書いちゃいます。

 1 お口で弟分を摂取
 2 胸で挟んで……
 3 手で触り合い

 ↓1 一つ選択
    安価後、場所などのシチュエーションも可能な範囲で取り入れますので良かったら書き込みを


 一度落ちます
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/21(月) 19:39:54.06 ID:q7BgIqv5o
3
121 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2020/09/22(火) 07:29:05.71 ID:veWXPjIQ0
 3番で進みますー
 では自由時間のウォースパイトから進行


リン「――ウォースパイト」

 準備のため、朝食を終えてからひとまず解散となった5番隊。リンも自分の支度を意気揚々と始めたのだが――30分もしないですぐに終わってしまったため、その辺りをぶらつくことに。
 すると、外に出たタイミングで宿舎前にウォースパイトの姿を見つける。剣を振り、どうやら鍛錬をしているようだ。

ウォースパイト「ふっ! ……あら、指揮官」

 リンに気づくと剣を地面に刺し、微笑みかける。
 華奢な身体で身長ほどの剣を軽々振り回す。改めて、KAN-SENの凄さを思う。

リン「依頼前に大丈夫か? 張り切りすぎたりは――」

ウォースパイト「大丈夫、心配ありがとう。こっちはリンより騎士としては先輩よ?」

リン「まぁ、そりゃそうか。でもなぁ、お前の姿見るとどうしてもな」

ウォースパイト「えっ? そ、それって……」

 赤くなるウォースパイト。もじもじと髪をいじる彼女にリンは近づくと、手を伸ばす。
 そしてひょいと持ち上げた。
122 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2020/09/22(火) 07:29:39.93 ID:veWXPjIQ0

リン「小さいし、軽いし、やっぱり心配だな。うん」

ウォースパイト「あのね……はたくわよ」

 赤い顔のまま服を押さえたウォースパイトから発せられる静かな怒気。リンは即座に彼女を下ろした。

リン「冗談だって。ウォースパイトが強いのは知ってるけど、女の子だろ? つい親心でな……」

ウォースパイト「何目線よそれ。一応、私の方がお姉さんなのだけど」

リン「ん? まあそうだな」

ウォースパイト「成人もしてるし、女の子って歳じゃないわよ?」

リン「……」

 何か期待するかのようにウォースパイトはチラチラ見ながら、コホンと咳払い。
 ……ウォースパイトになんて言葉をかけようか。


 1 「確かに、魅力的な女性だな」
 2 「かわいいし、女の子でも問題ない」
 3 「分かってる。頼りにしてる」

 ↓1 一つ選択
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/22(火) 07:32:19.33 ID:o/R3wgQEo
1
124 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2020/09/22(火) 19:16:57.48 ID:veWXPjIQ0


 ゾロ目があぁ! というわけで、次回自由時間などで選ばれたりしたらウォースパイトのえちなシーンになります。ゾロ目が出なくても、それが予定通りなのは内緒。


リン「確かに、魅力的な女性だな。ウォースパイトは」

ウォースパイト「そう、魅力的……えっ?」

 また子供扱いされる――内心思っていたであろうウォースパイトは、リンの口から不意に発せられた言葉に硬直する。その意味を理解するのに数秒の時間をかけ、しっかり飲み込むと顔が真っ赤に。

ウォースパイト「な、いきなり何を言ってるの!?」

リン「いや、そういう流れだったろ。思ったことを言う流れ」

 そう分かりやすく照れられると、言ったリンも恥ずかしくなってきてしまう。
 小さい頃からの付き合い。お互いああだこうだと素直に遠慮なく言い合える仲ではあったが、こうして相手への気持ちを口にしたことはなかった。
 
リン「その……しっかり者だし、綺麗でかわいいしな」

ウォースパイト「う……うぅ」

 馬鹿なことを、と普段なら一蹴されそうな台詞を、しおらしく受け止め赤面する彼女。いつもの凛とした雰囲気は弱まり、小さな身体で恥じらう彼女は愛らしく見えた。

リン「……」

ウォースパイト「ひえっ!?」

 無意識に抱き締めてしまうくらいには。
 細い身体に温かな体温。防具を身に着けているはずなのに、強く感じるのは女性の身体の柔らかさ。すぐ間近で香る彼女の香りが心地よい。
125 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2020/09/22(火) 19:17:28.92 ID:veWXPjIQ0

リン(……って! 俺は何してんだ!?)

リン「わ、悪い! つい……」

 我に帰りババッと勢いよくウォースパイトから離れる。いつもならば軽口を叩きつつ叩かれるのだが……

ウォースパイト「……『つい』……なに?」

 自分の胸を押さえ、上目遣いにリンの言葉の続きを待つウォースパイト。女の子らしさ全開な仕草にドキッとしてしまうリン。
 幼馴染として、お姉さんとして接してきた彼女に、初めて気持ちを伝えてしまった不安と、彼女の反応。ぐるぐると色々な感情が頭をめぐり、

リン「――ごめんなさい!」

 彼は脱兎の如くその場から逃げ出した。門を開け、一目散に街へと駆け出していく。

ウォースパイト「……」ポカーン

 まさか置いていかれると思っていなかったウォースパイトは、街へ消えていく彼の背中を見送り、一言呟いた。

ウォースパイト「……こ、これは……両思いなのかしら……?」

 彼が去った今、確認する手段はない。モヤモヤする気持ちを振り払うため、ウォースパイトは再び剣を手に取った。
 
126 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage saga]:2020/09/25(金) 02:39:43.16 ID:UzESGEgd0

 
リン「……俺は全然成長してないな、まったく」

 ウォースパイトから逃げ出したリンは、街のロイヤルギルドの区画、その居住区へ来ていた。
 ウォースパイトにあんなことをしてしまっては宿舎にしばらく戻ることはできない。財布含め荷物も宿舎に置いてきてしまったため、仕事までの時間は家で潰すくらいしか選択肢がなかった。

リン「けどウォースパイトはなぁ……。そりゃかわいいが、子供の頃からの付き合いだし、なんか複雑だ……。それにあいつにあんな反応されると――」

 歩きながらぶつくさと呟く。思い返すのは、先程のこと。ウォースパイトを抱き締め、その後自分は何をしたかったのか。
 考えて、ベッドに寝かせたウォースパイトを想像したところで、リンは頭をブンブンと振った。

リン(いかんいかん。最近ピンクなことが続いてるせいか? だめだろ、簡単に仲間でそういう妄想しちゃ)

 今は気にしても仕方ないこと。そう思うことにして、気を取り直す。居住区を進んで実家への道を進むこと十分ほど。宿舎より二回りほど小さな一軒家の前に到着。
 居住区の端の辺り。小さな庭と井戸の付いた比較的立派なこの家は、騎士団に入る前に住んでいた彼の実家である。隣にはウォースパイトの家族らが住む家もある。
 前に掃除に帰って一週間ほどぶりだろうか。

リン「姉さんは……あっ。いるな」

 ドアノブに手をかけ、ひねる。すると前に出た時は閉めた筈の鍵が戻っており、あっさりと開く。つまりそれはこの家の鍵を持っているもう一人の人物、リンの義理の姉であるドレイクが家にいることを示していた。
 もしくは、ドレイクが帰宅し出ていく際に鍵を閉め忘れたか。
127 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage saga]:2020/09/25(金) 02:40:15.49 ID:UzESGEgd0

リン「ただいまー」

 ドアを開いて中へ。後ろ手にしっかりと閉め、とりあえずリビングへ。

ドレイク「あ、リン。おかえりー」

 ソファー2つとテーブル。それと調味料、茶葉や茶器などが入った棚。簡素なリビングのソファーの上で、件の姉がゴロゴロしていた。
 銀髪のポニーテール、出るところは出て、しまるべきところはきゅっとしまった魅惑的な身体。腰で縛られたぴっちり目の服にはっきりと浮き出るボディラインは、彼女のことを見慣れたリンですら未だに意識してしまう。
 上着と帽子を外し、ソファーに仰向けに寝転び手を頭の後ろで合わせ、肩から脇、胸元まであられもなく晒し、脚を組んでソファーの肘掛けから投げ出し――短いスカートでこの体勢は完全に中が見えてしまうのだが、彼女の組んでいる肉付きのいい脚が辛うじて隠している。

リン「――うおっ。だ、だらしないな、姉さん」

 入った途端にそういう本の1場面のような光景が目に入り、リンは狼狽える。

ドレイク「んー?」
 
 が、本人は完全に休日モード。寝ながら手を伸ばし、テーブルの上の果物をひょいと一粒取って口へ。柔らかそうな唇へ果実が飲み込まれる。ついジーッと見てしまうリンの視線にドレイクは気づいたようで、にっかりと笑う。
128 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage saga]:2020/09/25(金) 02:40:47.88 ID:UzESGEgd0

ドレイク「なーに帰ってきて早々盛ってるの? そんなにお姉ちゃんが恋しかった?」

リン「んな訳ないだろ」

ドレイク「ふーん? じゃあこっち来て」

 手招きをするドレイク。彼女が何をするつもりなのか。何年も一緒に暮らしてきた彼には、彼女の表情で分かってしまう。
 否定したばかりのリンだが顔を赤らめ、彼女に誘われるままソファーの横へ。そして身体を背もたれへ寄せスペースを空けた彼女の横へと寝る。

ドレイク「よしよし。やっぱりあたしのこと意識してたのね?」

 目線を合わせ、ご満悦そうな笑みを浮かべると彼を抱きしめる。横向きのまま彼の脚の下、間へと互いの脚を絡ませ密着し、彼女は何の前触れもなくリンの唇を奪う。

ドレイク「んっ……ふぅ。口開けて……?」

 吐息がかかるほど間近で促され、リンは大人しく口を開く。すると彼女は待ちきれなかったかのようにすぐさま口内へ舌を挿れてきた。
129 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage saga]:2020/09/25(金) 02:41:21.28 ID:UzESGEgd0

ドレイク「んむ、ちゅ……っ、じゅる……」

 手で背中をなぞり、腰に触れ、脚で彼の下半身を刺激する。全身で溺愛するように、彼女のキスのようにねっとりと絡む愛撫。彼女が身体を擦り付けてくる度に、その豊満な膨らみの感触が服越しに伝わってくる。
 溶かされるような感覚に流されそうになるも、リンも負けじと彼女の臀部へ手を這わせた。服の上から形のいいそれを撫で、スカートの下へ。直に触れて揉む。

ドレイク「ふっ……リンはお尻が好きよね。 それと、こっちも……」

 くすっと笑うドレイクは唇を離すと自分の服を大胆にグイッと下に下ろし、胸を露出させる。横向きになり、彼女の腕ではちきれんばかりに寄せられた膨らみ。
 目の前でそんなものを見せられて、抗える男などいない。リンは手を伸ばし、一心不乱に揉みしだく。手に収まらないサイズの、しかしハリのある弾力の乳房。ドレイクは時折身体を震わせ、小さく声をもらす。突起も徐々に硬さを増していく。

ドレイク「上手になったわね……あたしも負けないわ」

 触れるだけの口づけを繰り返し、ドレイクの手がリンの下半身へ。寝ながらの姿勢で器用にベルトを外し、あっという間に下着も下げてしまう。
 期待に硬くなった肉棒へ手を添え、彼女はそれを優しく上下に撫ではじめた。手袋越しの細い指の感触。手とはまた違う摩擦の感覚に、弱めの刺激の筈が自然と声が漏れてしまう。
130 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage saga]:2020/09/25(金) 02:41:53.62 ID:UzESGEgd0

ドレイク「ん、気持ちよさそー……あたしのも触って?」

 口づけを止め、間近でリンの顔を楽しげに見つめるドレイク。彼女は空いている手でリンの手を自分の秘所へと導いた。
 既に湿っているそこを、下着ごと中へ指を浅く入れ出し入れをする。

ドレイク「ふぁっ、ぁ……んん、舌、出して……」

 びくびくと身体を震わせ、甘い声を漏らす。指に伝わる湿りけは増していき、粘着質な水音が大きくなっていく。

ドレイク「ちゅっ、ぷぁ……っ。あっ。ん、指気持ちいいっ……おっぱいも、ッ、すごくいいわよ。リンは? はっ、ぁ……おちんちん気持ちいい?」

 出された舌先を吸い、絡め、男性器へするように唇や舌で愛撫する。唇の中ではなく、外で目に見える場所で行われるそれに劣情を駆られ、自然と彼の攻めは激しくなっていく。
 次第に強くなっていく快楽に蕩けた目をしたドレイクは、相手の表情から視線を離さずに躊躇なく卑猥な単語を口にし問いかけた。

リン「あ、ああ。気持ちいいよ、姉さん……っ」

ドレイク「フフ……。は……っ、んぅ。あんっ。……ね、あたしの身体……どこが好き?」

リン「えっ? それは……」

 言い淀んだ彼の戸惑う表情に、ドレイクは笑みを浮かべて、撫でていた男性器の先端に指を置き頭の周りを強めに指で撫で回す。
 本来なら痛みの方が強いであろう敏感な箇所。けれど先走りが痛みを和らげ、強烈な快感が彼を襲う。
131 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage saga]:2020/09/25(金) 02:42:47.03 ID:UzESGEgd0

リン「うあっ……! ね、姉さ――っ!」

 何か言おうと口を開いていた彼は生理的に反応を示し、大きく声を出してしまう。ビクビクと跳ね、引こうとする腰へ手を回し、ドレイクは密着したまま指の動きを繰り返す。

ドレイク「おっぱい? おまんこ? それとも他の?」

 リンの悶える様子に強く興奮しているのか、呼吸を荒くさせドレイクは詰め寄る。
 強い刺激に、中に入れたまま動かなくなった彼の指。それを道具代わりに使うように自ら腰を動かし、大きな胸に置かれた彼の手に指を重ね胸を揉ませる。
 弟の身体を使った自慰を恥ずかしげもなく、見せつけるように繰り広げ妖しい笑みを浮かべる彼女。

リン「っ、ぜ、全部――っ! 魅力的、だから――!」

 頭が真っ白になりそうな快感に息も絶え絶えにリンが何とか口にすると、ドレイクはゾクゾクと身体を震わせた。

ドレイク「んふふっ。うん、合格ね。それじゃ……ご褒美あげる」

 亀頭に置かれていた指が離れ、今度は竿を掴む。絶頂も近い彼のそれを、彼女は強く上下に擦りはじめる。すっかり溶かされた彼の意識は、余裕ができると同時に彼女の身体――極上のご馳走へと手を伸ばす。止めていた手を動かし、彼女の胸を、蜜が溢れる秘部を容赦なく犯していく。
132 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2020/09/25(金) 02:44:03.39 ID:UzESGEgd0

ドレイク「んっ、はぁっ……! 乳首、っ――おまんこも、全部っ、あんっ、気持ちいいの……っ! もっと……!」

 乳首を吸っていた彼の頭を抱きかかえ胸に押し付け、腰を振る彼女。魅惑的な感触と彼女の香りに包まれ、代わりにと秘所に集中し指の動きを早め――

ドレイク「はぁっ、イクッ――イッ、んうぅぅっ!」

 彼女の絶頂とほぼ同時に精を放つ。弓なりになり身体を震わせる彼女の指に、服に、胸に白濁が勢いよくかかる。キュッと指を締め付ける中から、勢いよく潮が噴き出した。

ドレイク「は……ぁ。あ、ひ……っ。気持ひよかった……」

 だらしない表情で身体をくたっと弛緩させ、ドレイクは満足そうに呟いた。




 ※今回はここまでで、次はドレイクの続きから討伐依頼までいけたらと
133 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage saga]:2021/02/02(火) 04:35:06.46 ID:Gn/vsDwe0

 【遅れて申し訳ない
    原作は色々キャラも増えましたが、一応追ってはいるので新しいのも対応できるかと思いますー】




リン「……盛ってたのは姉さんもだったな」


ドレイク「ま、否定しないわ。にしても……自分がそうなのは認めるのね」


リン「実際されるがままだったし……」


 後始末をして服を直し、二人同じソファーに寄り添って座る。ベタベタとくっついてくる姉の頭を撫で、ぶっきらぼうに呟く弟。姉は大変萌えたようで、黄色い歓声を上げる。


ドレイク「――あ、そういえば聞いたわよ。5番隊のメンバー補強」


リン「あぁ、そうだ。言うの忘れてた」


 ――言うタイミング無かったけどな。

 自分の身体に密着する、驚くほど柔らかい感触を意識しないようにしつつ、リンは内心思う。

リン「女王さんに言われてな。急な話だ」

ドレイク「へー。じゃあ5番隊も本格的に隊として動き出すわけね」

リン「……まぁな。異世界問題って姉さんは知ってる?」

ドレイク「ん。そのための5番隊補強でしょ?」


 当然のように姉は言う。一応はギルドに所属している彼女。経歴もあるし実力も相当、本来なら騎士に選ばれているであろう女性だが、その放浪癖から今でもギルドの平メンバー。そんな彼女が情報を得る機会……おそらく、現地で異常な魔物なり、その討伐現場なりを目撃したのだろう。
134 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage saga]:2021/02/02(火) 04:36:13.32 ID:Gn/vsDwe0

ドレイク「それにしてもあの弟が部下持ちの騎士様にねー。どう? 部下ちゃんかわいい?」

リン「うん? ……そう、だな。KAN-SENだし美少女美女揃いだな」

ドレイク「どう? 誰かに手出した?」

 突然飛び出した直接的な発言にリンは吹き出した。

リン「あのな、出会って一日だぞ!」

 図星をつかれ、ブーメラン発言。盛大に狼狽える彼をドレイクはニヤニヤと見つめる。
 出会って一日で2名とそのようなことをした、なんてことは口が裂けても言えないリンであった。

ドレイク「一日でも、かわいい子には手出したくなるものでしょ。女の子側も、有名なロイヤルギルドの騎士の隊長で、綺麗なかわいい系イケメンで優しくて、立派なモノをお持ちの男性なんて放っておけないだろうし」

リン「色々余計だ。色々」

 うっとりとした表情で惚気る姉に、弟は赤くなりながら突っ込む。それも彼女のお気に召したようで、リンは頭をワシャワシャと撫でられた。

ドレイク「――で、何でも屋脱出の翌日なわけだけど、あんた仕事は?」

リン「ちょっとしたら行くよ。昼はゴーレム討伐に出てくる」

ドレイク「『昼は』? 夜もあるのね」

 リンは「うっ」と小さく呻く。やぶ蛇であった。

リン「まぁその、重桜ギルドに呼び出されて食事をな」

 個人から呼び出された、なんて言ったらからかわれそうなので黙っておく。

ドレイク「ふーん。異世界問題もあるから、協力を重視してるってことかしら」

リン「だろうな。姉さんの方はどうなんだ? 仕事とか」

ドレイク「あたし? 色々あるわよ。少なくとも暇じゃないわね」

 色々。そう口にした彼女の目がスッと鋭くなる。時折ドレイクが見せる意味深な真剣さ。彼女の仕事――ギルドでこなしている依頼について、これまで何度もリンは尋ねてきたのだが、具体的な答えをもらったことはない。受付やギルドメンバーづてに彼女の武勇伝を聞くのみだ。
135 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage saga]:2021/02/02(火) 04:37:14.01 ID:Gn/vsDwe0
 
ドレイク「ま、リンが早くあたし達の域に来るのを楽しみにしてるわ」

 クスッと笑い、ドレイクはリンから離れる。ソファーに掛けてあった上着を取り、部屋のドアへ。

ドレイク「一眠りしてくる。仕事、頑張ってね」

 ヒラヒラと手を振って部屋から出ていく。飄々とした態度であったが、おそらくはリンの追及を逃れることを狙っての行動だろう。

リン(相変わらず仕事のことは言いたくないんだな……。いいけど)

 怪しくは思う。が、『あたし達の域』と言っていた台詞から察するに、まだリンへ話せるだけの状態ではないのだろう。
 ドレイクは義理ではあるが家族。両親のいない二人は幼い頃からギルドに所属し、仕事をこなしてきた。ドレイクが一人で仕事を始めたのは5年ほど昔。話をしたがらないだけで壊れるような信頼関係ではないが……何の理由があってそうしているのか、想像もつかない。

リン「……宿舎に戻るか」

 懐中時計を取り出し、時刻を確認。ちょっとの疲労とすっきり感を得ただけだったが、時間はしっかり潰せたようだ。ポツリと呟いて、リンはソファーから立ち上がった。
136 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage saga]:2021/02/02(火) 04:37:42.30 ID:Gn/vsDwe0

 ゴーレム討伐。
 近隣の森に突然現れた魔物、ゴーレムを討伐してほしいという旨の依頼書。その詳細を読みつつ、宿舎を出て街を離れ、皆と歩くこと半刻ほど。依頼書に記載されていた森へと到着する。

リン「数は一体。基本的なゴーレムと特徴は一致。となれば、頼りになるのは……赤城とユニコーンか」

 ゴーレムの現れた近隣の森は、普段は比較的穏やかな土地で魔物の目撃情報も少ない。そんな土地に突然現れた、中級の魔物。異世界問題の可能性も考慮し、事情を知っていて実力もあり尚かつ手の空いている者達――つまりは5番隊に白羽の矢が立った。
 ゴーレムは頑丈な土、岩の塊。基本的には魔力を込めた攻撃が有効とされるわけだが……

赤城「ふふふ……指揮官、おまかせください」

ユニコーン「攻撃は得意じゃないけど……頑張るね? お兄ちゃん」

 魔法を使えるであろうメンバーは二人。そのうち一人は攻撃は不得意。ちょっと不利な状況ではある。

ウォースパイト「よろしくね、二人とも。指揮官も魔法、頼りにしてるわよ」

リン「まぁそうなるよな。サポートなら任せておけ」コクッ

シェフィールド「ご主人様は魔法がお得意で?」

リン「属性付与、強化、弱体化。どれも効果は短いが多分それなりだだと思う」

シェフィールド「なるほど。隊長様の腕前、観察させていただきます」

赤城「……みなさん、何か聞こえてきましたわ」

 言いながら森を歩くこと少し。何かの足音が一行の耳に入ってくる。赤城が耳をぴくんと動かし、その音にいち早く反応を示した。

リン「……っと。いたな」

ユニコーン「おっきい……あれが急に……?」

 ユニコーンがぬいぐるみをぎゅっと抱き締める。一行の視線の先にはゴツゴツとした岩で人型に組まれた厳ついゴーレムが。周囲を警戒するように落ち着きなく歩き回り、足音がごすごすと静かな森に響いている。

ウォースパイト「指揮官、どうする?」

リン「そうだな……」


 ↓1 展開をコンマ一桁の判定で
   1~5 苦戦しつつ勝利
   6~8 圧倒しつつ勝利
   9、0 ゴーレムの魔力で仲間の一人が発情状態に
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/02(火) 07:22:52.25 ID:YPWhEXpMO
138 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage saga]:2021/02/02(火) 08:05:38.94 ID:BlGk8QHiO

5 苦戦しつつ勝利

 というわけで、ドレイク側の暗躍ポジでキャラを一人募集して一度落ちます。陣営はどの陣営でも。安価がかぶったら同時に登場させるやも。
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/02(火) 09:13:41.94 ID:YPWhEXpMO
タイムリーにハインリヒちゃん
140 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage saga]:2021/02/02(火) 10:03:22.47 ID:BlGk8QHiO
 ハインリヒちゃんで。
 職業やキャラとの面識など設定があれば受け付けますー。詳しくはSS内のどこかに
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/02(火) 19:19:39.15 ID:YPWhEXpMO
職業はアラビアンな踊り子的な何かで
ドレイクの旧知の仲
142 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage saga]:2021/02/02(火) 21:08:45.70 ID:Gn/vsDwe0


 ・名前 プリンツ・ハインリヒ
 ・ジョブ 踊り子
 ・容姿 手には肘までの薄手の手袋。宝石の付いた頭飾りに、鼻の辺りから顔を隠す透けて見える薄手の布。鉄血の赤と黒を基調としたカラーリングで、上はビキニのような布面積の少ない服で、下はスリットの深く入ったロングのスカート。サイズが合っていないのか豊満な胸は布からはみ出ており、下は原作通りに下着をはいてない露出度のおかしい格好。リボン以外は髪型は変わらず。よくある踊り子風な服装

 ・設定 ドレイクらと共に暗躍する鉄血ギルドの幹部である少女。ドレイクとは旧知の仲で親友以上に仲良し。


 ちょくちょく足して、こんな感じに。
 ↓1でちょっとアンケート。一つ選択を


 1 ドレイクとは弟を奪い合う競争相手(高好感度)
 2 ドレイクを応援している(好感度は安価先のコンマ)
 3 主人公とはドレイクから話を聞いているが初対面(好感度は安価先のコンマ)
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/02/02(火) 21:09:57.33 ID:OqzRLVbeo
3
144 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage saga]:2021/02/02(火) 21:41:33.52 ID:Gn/vsDwe0


 3 初対面

 33 ゾロ目なのでシェフィールドやユニコーンの時のルールに従い、チョメチョメな関係で好感度高めに。初対面じゃなくなります。人によってはボーナスじゃない……かしら



 ・名前 プリンツ・ハインリヒ
 ・ジョブ 踊り子
 ・容姿 手には肘までの薄手の手袋。宝石の付いた頭飾りに、鼻の辺りから顔を隠す透けて見える薄手の布。鉄血の赤と黒を基調としたカラーリングで、上はビキニのような布面積の少ない服で、下はスリットの深く入ったロングのスカート。サイズが合っていないのか豊満な胸は布からはみ出ており、下は原作通りに下着をはいてない露出度のおかしい格好。リボン以外は髪型は変わらず。よくある踊り子風な服装

 ・設定 ドレイクらと共に暗躍する鉄血ギルドの幹部である少女。ドレイクとは旧知の仲で親友以上に仲良し。リンとはとある店のお酒の席で意気投合し、それ以来何度か体の関係を持つようになるが自分のとある使命のためそれ以上の一線は超えぬよう自分の気持ちを抑えあまり彼へ入れ込まないようにしてきた。
 お互い名前も知らないが恋愛感情はあり……
 戦闘では得意の踊りでサポート――もできるが、もっぱら大剣での近接戦闘で最前線をはっている。踊るように華麗に素早く敵を断つ戦闘スタイルは踊り子ならでは


これで怪しい勢力もして登場させますー
145 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2021/09/22(水) 06:59:14.09 ID:Xha3Svn00


※また間が……申し訳ありませぬ


それと、岩で人型に、なんて書きましたが間違い。ゴーレムはウッドゴーレムで木でした。すみませぬ


リン「……まずはシェフィールド。銃を一発使ってもらって誘導する。ウォースパイトは彼女の近くで守ってやってくれ」

リン「注意を引くのと、どんな攻撃手段でくるのか様子見も兼ねてちょっとした囮役――って言うと申し訳ないが頼んだ」

リン「で、俺とユニコーンと赤城はゴーレムの後ろに回る。魔法が届く範囲では背後から魔法を飛ばす」

リン「俺は二人を護衛するから。後は距離を取りつつ戦おう。理想は挟撃の形のままどちらかに注意が向いたら反対側が叩いて離脱、を繰り返すことか」

 顎に指を当て考え、リンは指示を出す。普通のゴーレム、それもうろちょろするような知能のものならばある程度のルールに則って行動している筈。運が良ければ片方が注意を取る、見られていない方が叩いて注意を引くの繰り返しで倒すことができるだろう。
 うろついているのがバグか何かで無抵抗のまま倒す――なんてことすらあるかもしれない。

赤城「かしこまりましたわ、指揮官様♡ 赤城のこと守ってくださいねぇ……?♡」ムニュ

 指示を出し終えたリンに近づき赤城が彼の腕を抱く。露出している膨らみの谷間に腕が挟まれ、幸せな感触が伝わる。

リン「あ、ああ。任せてくれ」

赤城「頼もしい……♡」ウットリ

ユニコーン「……」
ウォースパイト「むっ……」
シェフィールド「……」

リン「――さ、さぁやるぞ!」

 ゴゴゴと威圧感を放ち始める女性陣に背筋をピンと立て、赤城を丁寧に引き剥がす。そのまま誤魔化すようにリンは歩き出した。
146 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2021/09/22(水) 07:00:30.02 ID:Xha3Svn00

赤城「ふふ、かわいい」

ユニコーン「えと……お兄ちゃん、ユニコーンのことも……守って?」

リン「ああ。任せろユニコーン」

 その後ろを指示通りついていく二人。リンが張り切って答えるとユニコーンと手を繋いで、赤城はその後ろを歩く。戦闘前だというのに親と娘のようなのほほんとした雰囲気で。

ウォースパイト「……大丈夫かしら」

シェフィールド「このメンバーなら心配ないでしょう。赤城様は相当な腕前と見られますし」

ウォースパイト「それは分かるのだけど……どうも妙な気配がするのよね」

シェフィールド「妙な?」

 小首を傾げるシェフィールド。ウォースパイトは視線をリン達からゴーレム、そしてその周囲へ。どうやらゴーレムからの気配ではないらしい。

ウォースパイト「……気のせいかしら」

 ぽつりと呟いた彼女の目線の先、茂みに隠れて彼女らからは見えないが――そこには、何者かがいた。
147 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/22(水) 07:01:22.10 ID:Xha3Svn00



 茂みの中。森には似合わぬ露出度と風貌の女性が一人ぽつんとそこにいた。色白の肌に地面に付きそうな白い髪。退屈そうに木に背を預ける彼女は、一枚の紙を読んでいた。

ハインリヒ「はぁ、やっと誰か来たけどさっきの連絡からすると標的御一行だよね」 

 紙から視線を上げ、茂みから数歩歩き顔を出す。木々に隠れてゴーレムの周辺全ては見えなかったが、メイドと女騎士らしき二人は確認できた。標的の特徴と全て一致する。彼女らが手で合図をしているのを見ると他のメンバーもいるのだろう。

ハインリヒ「――うん。やっぱり」モドリ

ハインリヒ「例の弟くんが見えないけど、多分いるよね! よしよし」

 やっと退屈な待機が終わると赤い瞳を輝かせ、再び書類に目を通す彼女。そこには

『ゴーレムを使い、5番隊の力量を測ること。
 ゴーレムは物理に耐性を持ち、魔法が苦手。今の5番隊の不得意な敵をあえてぶつけ、結成されたばかりの彼らへ鍛錬も兼ねて試験を与える。ハインリヒに任せる仕事は彼らの観察とサポート。彼らに死んでもらっては困る。適宜ゴーレムのモードを切り替えよ。

 追伸
 ゴーレムのビームには特別な効果がある。もしリンや仲間に当たってエロいことが起きたら、手渡した撮影機器の遺産で映像を撮影してくれない? ちなみに必要ないんだけど、その攻撃の確率を上げるモードもあるわ。まぁ、使わなくてもいいんだけど……ねっ? 頼んだわよ、ハインリヒ』

ハインリヒ「観察かぁ。私に似合わない仕事だと思うけど、メンバー少ないからなぁ私達」

 後半の素が出ている部分はスルーし、はふぅと嘆息。とある目的のため仲間として集まった彼女ら。そのメンバー数はギルドに到底及ばない規模で、その目的もあって基本的には大きなギルドに隠れてコソコソ暗躍する組織となっている。
 その活動理由の根底――鍵を握っているのが一人の青年。ドレイクの話す5番隊の隊長、リンである。彼とその仲間には強くなってもらわなければ困る。
 なのでちょくちょく試練を与えていたのだが、こうしてドレイク以外が直接彼らに近づくのは初めてのことであった。
 
148 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/22(水) 07:02:13.64 ID:Xha3Svn00
 
ハインリヒ「私達も本格的に動くってことだよね! んん、楽しくなってきた〜!」

 仕事内容の再確認が終了。紙を谷間の中にしまい、茂みからまたひょっこりと顔を出す。
 戦闘はもう始まっているようだ。銃を持つメイドに向かうゴーレムに、その二人の間に立つ女騎士。長めの剣を持った彼女は素早い動きで接近しゴーレムの足元を斬りつける。が、ただの斬撃が大したダメージを与えられるはずもなく。構わずメイドへ前進していくゴーレム。攻撃に効果が無いと悟り、騎士は即座に引き返す。そしてメイドに拳が突き出される間に機敏に入り込み――盾一つでパンチを弾いた。
 小柄な身体で丸太が激突する衝撃を受け止めいなす。人間離れした芸当に感嘆を漏らす。

ハインリヒ「おおっ! あの子すごい! 一瞬光ったような気がするけど魔法か能力かな?」

ハインリヒ「他の人達は何してるのかな……?」

 と呟いた刹那、炎の魔法が体勢を崩したゴーレムの背中に直撃した。爆発を起こしゴーレムの身体が一部破損し砕けて散る。続いて小さな光の球がその破損部分へ命中。ドッと見た目に反し大きな衝撃を起こしゴーレムが揺らぐ。が、まだまだゴーレムは健在。大きなダメージを与えた魔法を危険とみなしたのか、背後へと振り向く。
 どうやら5番隊は2つに別れて攻撃を行っているらしい。戦力は中々。ゴーレムにも問題なく勝てるだろう。

ハインリヒ「じゃ、パワーアップかなっと」

 腰のベルトに提げた装置に指を当てる。ドレイクから渡された石版のようなそれは、ゴーレムのモードを切り替えるリモコンのような物で、魔力によって彼の行動を調整できる。
 今回はパワーアップ。単純に出力を高め、ゴーレムをもっと早く強く戦えるようにする。
149 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/22(水) 07:02:45.42 ID:Xha3Svn00

ハインリヒ「――だけじゃつまらないかな? よし、魔法も解禁!」

 だけじゃなく、ゴーレムの弱点でもある攻撃バリエーションの少なさを補う範囲魔法も解除。これで中級から上級魔物へランクアップ。これがどの程度のパワーアップなのかは……深く考えていないハインリヒであった。

ハインリヒ「よしっと。場所変えして全員を確認しないと」

 ガサガサとその場から横へ移動。明らかに大きくなった戦闘音をバックにのんびりと移動し、見晴らしのいいポジションに到着。のほほんとした観戦気分でゴーレムらへ視線を戻すと――

ハインリヒ「あれ? 思ったより苦戦してる?」

ハインリヒ「ん? っていうか、あの男の人……あれが弟くん? えっ、知ってる顔なんだけど……」

 突然機敏になり魔法も使いこなすゴーレムに隊列を乱され、乱戦となっている5番隊の面々。その中に、小さな女の子の手を引いて魔法を唱える唯一の男性を見つける。
 ハインリヒの知る姿よりもキチッとした、ギルドの制服を身に着けた彼。遠くからでも分かるその横顔に、ハインリヒは驚愕し目を見開いた。

ハインリヒ「あの人が弟くん……? ドレイクが大好きで、組織のターゲットの……?」

 予想しなかった事態に、どんどん苦戦ムードになっていく5番隊のことなど頭に入らない彼女であった。
150 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/22(水) 07:05:08.36 ID:Xha3Svn00


リン「『レジスト』! 赤城、下がって魔法だ。『プロテクト』! シェフィールド、ウォースパイトに任せて一点に暗器を刺してくれ」

 一方、突然強さが底上げされたゴーレムに楽勝ムードをかき乱された5番隊はかろうじて負傷者を出さずにいるものの、苦戦を強いられていた。
 ユニコーンの手を引いて誘導し、安全地帯からサポート、指示。なんとか怪我人が出ていないのも、リンの咄嗟の魔法とそのサポートから漏れた仲間の回復をユニコーンが行っているからであった。

ウォースパイト「ちょっと何このゴーレムは! 急に動きが変わったわよ!」

シェフィールド「魔物だからとしか言い様がありませんね。ウォースパイト様、攻撃が来ます」

ウォースパイト「っと! もう! 腕に脚に跳躍に魔法で周囲に衝撃波――ポンと出ていい魔物じゃないわよ」

 悪態をつきながら接近した腕を弾き、返しに斬りつけ懐に飛び込む。脚に剣先を突き入れ、裂くように切り上げ。直後魔法が発動され空中に吹っ飛ばされる。リンの魔法で魔法耐性を強められた状態でも衝撃は緩まず、空中で回転し体勢を直したウォースパイトを光が包む。ユニコーンの回復魔法だ。

ウォースパイト「……それにしてもこの二人がいると凄まじいわね」

赤城「ええ、即座に軽減と回復がされますわね」

赤城「ですが、これと話しながら戦えるお二人も大したものです――っ!」

 赤城の魔法が飛ぶ。ゴーレムの肩に直撃したそれは爆発音を立て彼へ膝を付かせる。が、やはり大したダメージは無い。

赤城「っ……魔法に耐性を持っているわね……」

ウォースパイト「燃やしたりはできないの?」

赤城「できますが……燃えた状態で暴れられたら辺り一面が」

シェフィールド「やめましょう」

 ごうごうと燃えたゴーレムが森に突っ込むのを想像する一同。賛成の声は流石に上がらなかった。
151 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/22(水) 07:07:08.36 ID:Xha3Svn00
ユニコーン「お兄ちゃん……大丈夫?」

リン「ああ、まだまだいける。ユニコーンも大丈夫か? しっかり付いてこいよ」

ユニコーン「うん……」

 ほんのり赤くなりながら手を握り直すユニコーン。ときめきを覚えるリンだが、気を抜いてはいられない。戦況に応じて魔法を発動し、皆をサポートする。

ウォースパイト「指揮官! そろそろ限界よ!」

リン「……よし! 作戦実行だ!」

シェフィールド「それで、ご主人様。その作戦とは?」

 貴重な銃弾を一発ゴーレムの振られる腕に撃ち込み軌道を微妙に逸らし、ウォースパイトへのダメージを軽減。一旦ウォースパイトが対比し、ゴーレムと睨み合いになる。
 膠着した状況。頼れるのは彼女らを指揮するリーダー。満を持して彼は作戦を告げる。

リン「赤城の魔法で怯ませる。それから俺の魔法を乗せたウォースパイトがシェフィールドのナイフを支点に全力でゴーレムを叩き割る。どうだ?」

シェフィールド「……脳筋すぎでは?」

リン「しょ、しょうがないだろ!」

 若干の不安を感じる面々であった。

リン「単純に硬い敵は苦手なメンバーなんだから。周りも気にしなくちゃいけないから魔法も派手に使えないし」

ウォースパイト「まぁ、わりといつものことよ。この軍師様は」

赤城「うふふ……それが指揮官様の指示ならお聞きしますわ」

ユニコーン「サポート、がんばるね……!」

シェフィールド「……仕方ありませんね。手詰まりなのは確かですから」

リン「よし開始! サポートは薄めになるからな」

ウォースパイト「了解!」

 ダッと駆け出すウォースパイトとシェフィールド。彼女らの動きを見てゴーレムが拳を振り上げる。頭部に集まって刺さった数本のナイフ。身体に残った無数の傷。それらがあっても動作に問題はないようだ。スムーズに動き魔力が腕に込められる。

シェフィールド「接近するまでダメ押しで……」ヒュッ

 脚に手を伸ばす。直後手品のようにナイフを両手の指の間に挟み、走りながら投擲。小気味のいい音と共に綺麗に頭部へ命中する。普通の人間や魔物ならば間違いなく致命傷になるであろうダメージだが、相手はゴーレム。大木にナイフを突き刺しても意味はない。
152 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/22(水) 07:08:11.27 ID:Xha3Svn00

シェフィールド「これでいかがでしょうか?」

ウォースパイト「ありがとう、多分いけるわ!」

 入れ換わりでウォースパイトが前に。二人めがけて振るわれる拳が迫る。リンのサポートが期待できない今、まともにそれを受け止めることはできない。が、

ウォースパイト「――その攻撃は見切ってるわ」

 鋭い視線で拳を見つめ飛び上がり、剣を振るう。魔力の衝撃が放たれる拳の先を避け、腕へ一閃。拳が地面に突き刺さり、遅れて魔力による衝撃で地面が抉れる。

ウォースパイト「これで……!」
 
 着地。ゴーレムの腕を駆け上がり、高く跳躍。見上げたゴーレムへタイミング良く赤城の魔法が当たり、爆発によりよろめく。タイミングは完璧。リンの魔法が発動し、飛び上がったウォースパイトは渾身の力を込めて盾を下に急降下し――

ウォースパイト「終わり!」

 ナイフの刺さった頭部を打ち抜く。
 彼女の力、魔力と補助魔法を乗せた壮絶な一撃。大きな音を立てて、それまでダメージをまともに与えられなかったゴーレムの身体にヒビが入っていく。動きを止めたゴーレムはそこから薪のように縦に真っ二つ。倒れると煙を出しながら消滅した。

リン「……や、やったか」

 倒すと煙のように消滅。普通の魔物と同じサインを目にし、ホッと胸を撫で下ろす。

リン「ウォースパイト、大丈夫か?」

ウォースパイト「ええ、これくらいなら」

リン「お、おう。大したもんだな……KAN-SENって」

 消えた煙の中から姿をひょっこり現し、あっさりした答えが帰ってくる。跳躍に高所からの落下、そしてあの細腕で爆発のような攻撃の衝撃――で、ダメージは無し。こういった所を見ると、自分と彼女らとの差を感じてしまう。
153 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/22(水) 07:09:15.73 ID:Xha3Svn00

シェフィールド「ウォースパイト様、ご苦労さまでした」

ユニコーン「みんなケガは無い? ユニコーン、まだ魔力に余裕があるから……」

赤城「……」

リン「赤城? 何か気になるのか?」

 戦闘終了。ワイワイと会話し出す仲間達に混ざらず、消滅していくゴーレムを見つめている赤城。ウォースパイトに近づこうとしていたリンだがふと気が付き、足を止める。

赤城「――指揮官様。少し気になったことがありまして」

リン「異世界問題か?」

赤城「ええ、まあ……」

 こくりと頷いて、赤城はゴーレムの方を一瞥。煙も消え去ったそこには、ゴーレムの破損したコアらしきものが転がっている。あれだけ大きかったものが、今は手のひらのサイズもない。

赤城「異世界から来た魔物にしては、この世界のルールに準じていて……少し奇妙に思えませんか?」

リン「ルール?」

 言われて考える。この世界では、魔物は倒せば消滅するのが常識。消滅した後残った物は戦利品となり、その殆どが自然から採取できないような貴重な品。冒険者やギルドのメンバーの収入源となっている。
 動物と違い、魔物と呼ばれる生き物の特徴に『消滅』がある。赤城が違和感を覚えたのはその点だろう。
 
リン「確かにな……。よし、報告のポイントに付け足しておこう」

 ポケットから手帳を取り出しメモメモ。異世界問題はまだ自分自身もよく分かっていない謎だらけの事象。些細なことでも記憶しておきたい。
154 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/22(水) 07:10:01.99 ID:Xha3Svn00

赤城「お役に立てたようで何よりですわ〜」ウフフ

リン「いやいや、赤城はとっくに役に立ってるさ」メモメモ

赤城「うふふ……」ジーッ

リン「……」カキカキ

赤城「……」ジジーッ

リン「……赤城。すごい見てるな」

 横からの猛烈な視線を感じ苦笑する。メモをしまいそちらを見ると、うっとりとした様子で彼を見つめる赤城の顔があった。

赤城「ええ。美しい指揮官様のお顔を眺めていました」ポッ

リン「美しいは初めて言われたかもな……」

 周りの反応からそれなりに整っている自覚はあるものの、赤城の大げさともとれる褒め言葉は照れくさく思えてしまう。

ウォースパイト「なに遊んでるの?」ザッ

ユニコーン「お兄ちゃん?」

 と、デレデレしているそこへ三人が戻ってくる。

リン「ごめんなさい。……って違う」

リン「ゴーレムについて話てたんだ。やましいことはないっ」

赤城(立場が弱い……)

リン「ん? シェフィールド、それは?」

 反射的に謝り、あたふたと弁明をしていたリンはシェフィールドが手にしている物に気づいた。綺麗な半円の水晶のような物が2つ。おそらくは球体だったものが割れたのだろう。

シェフィールド「おそらくゴーレムのコアでしょう。魔力を感じます」

ウォースパイト「身体もコアも綺麗に真っ二つにできたみたいね」

リン「ゴーレムのコアといえば結構高価な品だな。一ヶ月分くらいの生活費にはなるか」

ウォースパイト「戦利品として貰っておきましょう」

 コアはシェフィールドが持っていたリュックへ。討伐は完了。調査もこれといってできることはなさそうだ。
 後は帰るだけ。この場にいる全員がそう考えていたのだが……。
155 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/22(水) 07:10:54.66 ID:Xha3Svn00

ユニコーン「……? ゆーちゃんどうしたの?」

 ユニコーンのお友達、ふわふわと飛んでいたゆーちゃんが何かに反応を示す。離れた茂みを指差し、なんだかキリッとした顔をしている。

リン(明らかに生きてるよな……)

 と思ったのは心の中に留めておく。

ウォースパイト「何か見つけたのかしら」

ユニコーン「……そうみたい。どうする?」

シェフィールド「とりあえず確認しましょうか」スス

リン「あぁ、ちょっと待った。リーダーだし俺が行くよ」

 自分が一番弱いのは分かっているが、ここは男の自分が先陣を切りたい。愛用の短剣を握ると鞘から抜く。先に偵察しようとしていたシェフィールドの細い肩を握り、彼女の前へ。

シェフィールド「ご主人様は弱いのでできれば私の後ろへ行っていただけませんか?」

リン「ゔっ。そう言うなって。指揮官の意地だ。サポートは頼んだ」

赤城「任されました。何かあれば全員で掃射しますわ」

 不服そうなシェフィールドだが一応は納得してくれたのか、彼の一歩後ろへ。他の仲間は何かあればすぐ攻撃を放てる位置に。そうやって絶妙な距離を保ちつつ、ゆーちゃんが示す茂みの中に進む。
 背の長い草をかき分けて進むこと数秒。あっさり向こう側に出た。

リン「さて……何もなければいいが――」

 短剣を構えつつ、茂みから顔を出す。するとそこには――

???「……」ダラダラ

 冷や汗をかき、焦った様子のなんだかセクシーな服装の女性が一人。顔を長い白髪で隠しているため見えないが……何故かリンは彼女に見覚えがあった。
 布地の少ない黒のブラトップ。はちきれんばかりに大きな膨らみを押え、布からはみ出た魅惑的な肉感のラインが目を引く。
 腰の辺りまでスリットの入ったロングのスカートは……彼からするとウォースパイトよりは大人しめだが、その下はむちっとした健康的な素肌しか無いことを知っている。
 顔が隠れている以外は記憶の中の姿と違いはない。頭のリボンもそうである。

リン「えっと……君は酒場のお姉さ――」

ハインリヒ「ち、違うよ! 全然知らない!」ブンブンブン

 思い切り首を横に振る女性。大きな胸が揺れ、目のやり場に困る。

ハインリヒ「うう、なんで気づかれて……。早く逃げないと――」アタフタ

シェフィールド「ご主人様、急に立ち止まって何を……ん? お知り合いですか?」ガササ

ユニコーン「……? ゆーちゃん、言ってたのはこの人?」ガサ

赤城「あら、KAN-SENでしょうか」ガササササ

ウォースパイト「そんなに慌てさせて……何もしてないわよね? 指揮官」ガサササササッ

ハインリヒ「そ、揃っちゃった……」

リン「揃った?」

 まるで仲間が何人か知っているかのような口振り。
 ――まさかとは思うが戦っているのを見ていた? だが何のために?
156 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/22(水) 07:11:36.27 ID:Xha3Svn00
 リンの頭の中に思考がめぐるが、いかんせん情報不足。まさか異世界問題に関連しているなどとは考えがいたらず。
 
リン(あぁ……まぁ、依頼か私用か。いずれにせよ、俺がいたら気まずい、か)

 そんな結論を出す。
 ハインリヒと彼は、お互い名前も知らない。だが身体の関係は何度か持ったことがあり……つまりはそういう関係。
 美しい容姿と持っている武器からなんとなくKAN-SEN、ギルドに所属する人物であろうと察してはいたが依頼の場で出くわすのは初めてのことだ。
 リンはそれほど気にはしていない。けれども彼女は今までも名前を教えたりする素振りもなく、ぼんやりとした一線を引いてきた。プライベートで仲間もくわえて会話、などということは望んでいないだろう。

リン「ま、なんでもなさそうだな。ギルドの人か?」

 考えて、リンは初対面を装うことに。
 実際彼らは異世界問題の黒幕などがいるとは分かっていない。人が起こせるような現象だと発想が無いのだ。ハインリヒが怪しいという考えには至らなかった。

ハインリヒ「う、うん……鉄血の」

ウォースパイト「鉄血……。あぁ、黒と赤の服だし……」ナットク

赤城(依頼の監視かしら……異世界問題は重要だから)カイシャク

ユニコーン(でっかい……オトナ……)マジマジ

シェフィールド(いや、単に不審者なのでは……?)ジュウヲスチャ

リン「鉄血さんか。こっちはロイヤルの5番隊。依頼も終わったし、そろそろ帰還しようと思っていたところだ」

ウォースパイト「そうね。仕事の邪魔をしたならごめんなさい。あんなのが暴れてたら怖いわよね」

シェフィールド「……もう掃除しましたのでご安心を」ペコリ

ハインリヒ「ど、どうも……それじゃ奥に行こうかな……」ソソクサ

 後ろ手に何かの機械を隠し、一歩二歩。そこから数秒静止し全力ダッシュ。ピューなんて効果音が出そうなくらい慌てて走っていく彼女を見送る5番隊の面々。極度の人見知りに見える彼女が、異世界問題に関わっているなんて思う者はおらず。
157 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/22(水) 07:12:25.34 ID:Xha3Svn00

ウォースパイト「早速人の役に立ったわね」マンゾクゲ

リン「あ、あぁ。そうだな」

 ふんすと鼻を鳴らす彼女へ、複雑な気持ちで頷く。とりあえずは彼女との関係がバレなくて良かった、と一安心である。

シェフィールド「――それでは、ギルドへ報告に向かいましょう」

赤城「そうですね。彼女のように突然現れた門番に困ってた人もいるでしょうから」

リン「あぁ、行くか。ユニコーン、ゆーちゃんも警戒ありがとな」

ユニコーン「……うん。何もなくてよかった」

ゆーちゃん「」ウナズキ

リン「さ、帰るか」

 依頼完了。周囲の安全を確認し、5番隊のメンバーは森からロイヤルギルドへと出発した。
158 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/22(水) 07:12:53.25 ID:Xha3Svn00




 ギルドに報告を終わらせ、仲間は宿舎に。リンは件のお祝いを受けるべく普段は向かわない重桜のギルドへと向かうことにした。

リン「はー……たまにしか来なかったが、こっちもすごいな」

 観光客も多い重桜のエリア。ロイヤルとは違う木製の建物が並び、提灯の灯りに通りに並ぶ無数の屋台の照明。それらが賑やかに夕陽の中で煌めき、何も無い日である筈なのだがまるでお祭りのような光景である。
 歩いている人らも殆どがKAN-SENかギルド員であるロイヤルと対象的に、一般人も多そうだ。

夕立「ふふーん、そうだろ? ここはいつでもうまいもんが食えるぜ」

 案内役を任されたらしい夕立が、前をぴょこぴょこと歩く。時刻は夕飯時。お腹が空いているのか食べ物の屋台に落ち着きなく視線を向けては、名残惜しそうに前を向く。仕事との葛藤か、はたまた持ち合わせがたまたま無いのか。
 それを後ろから眺めていると、好奇心旺盛な犬を散歩してるような気分。

1 何か奢ろうか?(夕立イベ進行)
2 お祝いって吾妻さん一人なのか?(重桜陣営の誰かを一人をイベントに追加。選択肢の番号と共に指名可)

 ↓1 一つ選択
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/09/22(水) 07:25:40.77 ID:ZfdiykPjO
2
島風
160 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/22(水) 07:31:16.76 ID:Xha3Svn00
島風ちゃんご指名

服装やジョブなどの設定をよろしければ
ゾロ目なので、主人公との関係や開発具合などなど設定可

なければこっちで設定します
では一旦落ちます
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2021/09/22(水) 07:58:55.39 ID:41/ABQmz0
職業:銃や小刀を武器とする盗賊寄りのスキルを持つ忍者、手先が器用で罠の解除や敵の発見に武器・防具のメンテナンスもこなす縁の下の力持ちタイプ
服装:口元半分を隠す紺のマスク、首から下を覆う全身網タイツの上に袖無しへそ出しミニスカートの軽快なくノ一衣装。腰右側に鞘に収めた小刀、腰左側にホルスターに収めた短銃、腰両端に毒薬や応急手当て用の薬が入った小物入れ
主人公との関係:初対面だが(かなり誇張された)噂話だけは聞き及んでおり憧れであり目標としている
開発具合:常に周囲に気を貼る職業柄、敏感肌。耳は特に弱く、責められると力が抜けて「くたっ」っとなって無抵抗で流されるままになる
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/09/22(水) 15:41:01.22 ID:4qJTv7TwO
数ヶ月止まってたスレがすぐに再始動できる貴重な例
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/09/22(水) 15:49:35.80 ID:QPlUGNyaO
お久しぶり
164 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/23(木) 03:21:00.86 ID:3K4OPlzn0
島風

職業:銃や小刀を武器とする盗賊寄りのスキルを持つ忍者、手先が器用で罠の解除や敵の発見に武器・防具のメンテナンスもこなす縁の下の力持ちタイプ
服装:口元半分を隠す紺のマスク、首から下を覆う全身網タイツの上に袖無しへそ出しミニスカートの軽快なくノ一衣装。腰右側に鞘に収めた小刀、腰左側にホルスターに収めた短銃、腰両端に毒薬や応急手当て用の薬が入った小物入れ
主人公との関係:初対面だが(かなり誇張された)噂話だけは聞き及んでおり憧れであり目標としている
開発具合:常に周囲に気を貼る職業柄、敏感肌。耳は特に弱く、責められると力が抜けて「くたっ」っとなって無抵抗で流されるままになる

 と、書いてもらったままで決定です。ありがとうございます



リン「お祝いって吾妻さん一人なのか?」

 初対面の女性と二人っきりというもの中々難易度が高い。それは向こうも同じ気持ちだろうし、せめて何人かいれば気が楽なのだが。
 そんな思いを込めて尋ねてみると、夕立はニコッと笑う。

夕立「ああ、そういえばもう一人、吾妻さんお付きの人がいるぜ!」

リン「お付き? 従者か何かか?」

夕立「ふふん、重桜の忍者だ。いつもは雑用なんだけど、吾妻さんのお気に入りの子で、今回も呼ばれたみたいだな」

リン「はぇー、ニンジャか」

 話には聞いたことがある。暗殺、諜報、裏での隠密活動を得意とし重桜を支える主力の一つ。実力は勿論、容姿端麗なKAN-SENの忍者衣装は男の浪漫とも呼べる素晴らしいものらしく、ロイヤルメイドのメイドさん衣装と同じく友人男性との話題に挙がる頻度が高い。
 男として一度見ておきたかった人達である。

夕立「まぁ、変に緊張する必要はないと思うぜ。食事会だと思えば」

リン「ああ、心配してくれてありがとな」

夕立「どういたしまして! ――お、もう着くぞ」

 賑やかな通りから外れ、住宅街へと足を踏み入れる。重桜風の家々が並ぶ中、一際大きな建物が見えてきた。レストランで食事、とも思っていたがどうやら自宅に招待されるらしい。

リン(令嬢さんに忍者……何事もないといいけどな)





 ゾロ目イベントなので書き溜め前にちょっと判定を

↓1 吾妻さん  コンマ60以上でお祝いイベント
↓2 島風ちゃん コンマ80以上でお祝いイベント

 ゾロ目でも成功判定とします。二人が判定成功ならばもうそういうお祝い(意味深)でハーレム的に進行。
 二人失敗でも吾妻さんとの濡れ場は保証されます
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/09/23(木) 03:25:15.69 ID:p8FJ1sxFo
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/09/23(木) 04:03:13.46 ID:oALTJ0VuO
ぜかまし
167 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/23(木) 07:19:21.74 ID:3K4OPlzn0

 吾妻さんからお祝い
 島風ちゃんはまた今度に

 吾妻さんとのプレイ内容、拾いきれるかは分からないけれど1、2個程度リクエスト受け付けます
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/09/23(木) 10:43:30.64 ID:p8FJ1sxFo
処女を捧げられながらの危険日種付けプレイ
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/09/23(木) 14:40:19.75 ID:M2qSOH3+O
やはりおっぱいずり!
170 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2021/09/30(木) 06:20:47.59 ID:Qz5BR4X90



 夕立に連れられ立派なお屋敷の中へ。吾妻だけの家ではないらしく、他にもKAN-SENらしき女性の姿も見えた。護衛か従者かはたまたただの集合住宅なのか。いずれにせよ重桜の公爵――平民のリンとは比較にならないスケールの持ち主のようだ。

リン「重桜は独特だよな……ロイヤルとはまた違った優雅さで」

 玄関から今歩いている縁側まで、地球で言うところの所謂和風な建築。靴を脱いで家の中を歩くのも中々新鮮で、匂いも基本的な構造も何から何まで自分らの領域とは異なる。
 左側、開いた縁側から見える中庭を眺めつつ、リンはしみじみと呟く。

夕立「わぅ? まぁでも、ここまでのお屋敷は重桜にも中々無いけどな。豪華すぎて落ち着かないぜ」

リン「はは……確かに。家ごと芸術品みたいだからな」

 建てるのもそうだが維持にどれほどのコストがかかっているやら。丁寧に手入れされている庭の木々を見やり、苦笑する。夕立も緊張しているのか、言われてみれば尻尾をピンとさせているような気がする。

夕立「おっ、着いたぜ。ここだ」

 縁側から奥に続く通路へ。建物内を少し進んでとある部屋の前で立ち止まる。他の部屋の襖と見た目は変わらないが、表札らしき木の札になにやらマークが描かれている。

リン「ここは?」

夕立「吾妻さんの部屋だぜ」

リン「お、おぉ。そうなのか」

 客間やら広間やらに通されると思っていたが、私室と聞いて妙に緊張してしまう。姿勢を正し、襖をトントンと叩く夕立を見守る。

???「はい」

 部屋の中から落ち着いた雰囲気の声が聞こえる。物音一つしないことから察するに、準備は万端なようだ。
171 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/30(木) 06:22:19.09 ID:Qz5BR4X90

夕立「5番隊の隊長さんを連れてきたぜ! さ、入ってくれ」

リン「あぁ。案内ありがとな」

 襖を開いてその横へ。手招きする夕立に会釈をし、リンは部屋の中へ。
 ロイヤルと同じ魔法の光だろう。和紙に包まれた照明の優しい光が照らす、広めの部屋。畳に床の間、押入れ――最近国で流行りの、重桜風の一室の中心に長机が一つ。その部屋に二人、女性が座っていた。

吾妻「ようこそ。今日はお忙しい中お越しいただいて、ありがとうございます。吾妻です」ペコリ

 すっと立ち上がり、頭を下げる彼女。毛先の方でゆるく結んだ長い黒髪。そこに見える重桜のKAN-SENの特徴である動物の耳。コルセットのワンピースに薄手のブラウス、黒のタイツと他ギルド風の服装の上に重桜の軍服を羽織っている。
 声の印象と違わず落ち着いた、美しい女性の登場にリンは自然と顔の温度が上がるのを感じてしまう。

リン(この子が俺のことを招待、か……)

 ちょっとした期待の心もあって尚更。
 服によって強調された薄手のブラウスに包まれている豊かな乳房と太もも、腰の丸み。女性的な魅力をこれまでかと詰め込んだスタイルに、無意識に視線が向けられてしまう。

吾妻「あの、どうかされましたか?」

リン「あ、いや。は、初めまして。こちらこそ招待してもらってありがとうございます」ビシッ

吾妻「ふふふ。はい、『初めまして』」クスクス

 慌てて返事をすると、なにやら面白そうに笑われてしまう。視線の先が気づかれたのか、声が裏返っていたのか。心配になりつつ吾妻に促され、座椅子に座る。

島風「あなたが5番隊の隊長さんですか!」

 ――と、その直後に彼の隣の席にいた少女がキラキラとした目を向けて身を乗り出してくる。
 お屋敷と同じくらい分かりやすく『重桜』な少女である。忍者、そう呼ばれる者の服装だ。
 ぴょこんと出た兎耳に白のサラサラした長髪。髪に浮き出た赤い2つの楕円の模様に、はつらつとした大きな瞳が特徴的だ。小柄で年齢はウォースパイトと同等に見える。が、服装はセクシーめ。
 口元を隠すマスクに、おそらく全身の素肌が見える薄手の網タイツ。裾が胸元を隠すまでの短めのノースリーブのシャツに、下はミニスカート。彼女が元気よく動く度、チラチラとタイツ越しの脇やへそ、太ももが見えてきて、これはこれで見る場所に困ってしまう。
 腰の道具や貴重品であろう銃を見るに、彼女もギルドでそれなりの役割を任されているのだろう。
172 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/30(木) 06:23:09.56 ID:Qz5BR4X90

島風「吾妻様の部下、島風です! よろしくお願いします」

リン「あぁ、よろしく。俺は……」

島風「5番隊のリン隊長ですよねっ。いやぁー話には聞いてましたけどかっこいいですな〜」

 キラキラキラ。そんな擬音が聞こえてきそうな目をまっすぐ向けられ、狼狽える。雑用係、5番隊のバカップル、はやく結婚しろ、などと罵られることしばらく。こうして尊敬の視線と言葉を向けられるのはいつぶりか。
 想定外の賛称っぷりに戸惑うものの、愛らしい少女に慕われるのはそう悪くはない気分であった。

島風「七色の魔法を操り、ロイヤルギルドで唯一の男性隊長!」ドン!

リン「お、おう……」

リン(七色? 補助魔法のことか?)

島風「数々の任務をこなし、かつてはロイヤルギルド最高規模の部隊を率いていたと!」ドドン!

リン(ほぼ雑用だけどな。平ギルド員を集めて宴会してただけだけどな)

島風「更にはロイヤルのKAN-SENを籠絡し、他ギルドの女性とも多数関係を持つプレイボーイ。男性すらも手篭めに――」ドドドド

リン「ちょちょちょ! なんだその話は!」

島風「リンさんの話ですけど?」ドーン?

 首を傾げる島風。壮大な誤解があるようだが……事実に思われているらしい。

吾妻「リンさんの反応を見るに、やっぱり尾ひれが付いてるみたいですね。噂話」

リン「ええ、まぁ……」

島風「えぇえ!? じゃあ、街のため雑用をしたりギルドのみんなを指揮していたという話は……」シュン

リン「それはしてた。というか今もしてる。隊長になってからは指揮は部下にしかしてないけどな。今も国の便利屋だ」

島風「おおっ! そうですよねっ」パァッ

 落胆の表情から一転笑顔に。国のため忙しくしているところに何か思うところがあるらしい。満足げな島風の様子につい笑みがこぼれてしまう。

吾妻「良かったですね、島風ちゃん」

島風「はいっ! 噂と全く――じゃないですけど、そうは違わない人でした!」

リン(男性は攻略してないけどな……。というか、そんな話が出るなんてまさか相手はアイツか? 噂ってコワイ)

吾妻「……では、リンさんの5番隊増員のお祝いに食事を用意しましたので、今晩は楽しんでいただければ」

 吾妻が言うとほぼ同時に料理が運ばれてくる。お茶だけ乗せられていた机はあっという間に料理でいっぱいに。任務帰りということもあり空腹だったリンはありがたくいただくことにした。
173 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/30(木) 06:23:46.64 ID:Qz5BR4X90




吾妻「リンさん、どうぞ」

リン「あ、どうも。ありがとうございます」スッ

 さて、料理もあらかた食べ終わり宴会が終わりに近づいてきた頃。
 空になったお猪口に吾妻が日本酒を注ぐ。器をぼんやり見ていたリンはふと視線を上げ、吾妻と目が合う。

吾妻「ふふ」クスッ

 酔いのせいかほんのりと赤い顔で微笑する。羽織っていた服は外し、ノースリーブの袖から肩が覗く。露出度でいえば他のKAN-SENよりも控えめなのに妙に色気を感じてしまい、ドキドキしてしまう。

吾妻「寝てしまいましたね、島風ちゃん」

リン「そ、そうですね……」チラ

 横を見ると座椅子に寄りかかり、熟睡する島風がそこに。忍者でありリンに会えたとはしゃいでいた時も何気なく隙は見せなかったのだが、今は隙だらけ。マスクもずれ落ちて緩んだ口元が丸見えである。速度が自慢だと言っていたが呑む速度も確かに尋常ではなかった。酔い潰れる早さも同じく。

吾妻「起こしたら悪いですし……場所を変えましょうか?」

 そんな提案が聞こえ、島風から視線を戻す。髪に触れ、姿勢を直し彼へと微笑みかける彼女。何気ない仕草に胸が高鳴り視線が釘付けになってしまう。
 アルコールのせいもありクラクラする頭でリンは首を縦に振った。彼女にどんな意図があるのかも考えず言われるまま立ち上がり……
174 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/30(木) 06:24:32.39 ID:Qz5BR4X90




リン「……ん?」

 そして気づくと見知らぬ場所にいた。
 いや、吾妻のお屋敷も見知らぬといえば見知らぬのだが……自分が何でここにいるのかも把握できていなかった。

リン「呑みすぎだな……」

 ふぅとため息をつき、体を起こして周囲を見る。
 お屋敷の和室だろうか。時刻は夜。丸い窓からは月が見える。照明のおかげで昼のように明るいが。
 家具の少ない部屋に、大きめの布団が一つ。その上でリンは寝ていたらしい。

リン「泊まる話になったのか……?」

 見れば身につけている服は浴衣。ほんのりと石鹸の匂いがする。泥酔からお風呂、そして宿泊――という流れだろうと予想。

リン(迷惑をかけてしまった……)

 やれやれと頭を振る。明日は吾妻にしっかり謝っておかねば。そんなことを思いながら、照明のスイッチを探すべく立ち上がる。
 すると、トントンとノックの音。

リン「はいっ?」

 ちょっぴり驚きながら返事をし、襖の向こうに人影があることに気づく。

吾妻「……お待たせしました。入ってもいいですか?」

 吾妻のようだ。なにやら緊張したような声音で、影がきゅっと手を握る動きをとる。

リン「勿論。どうぞ」

 何の用だろうかと思いつつも、謝る機会かとすぐに中へ招く。すると吾妻は深呼吸を何回か繰り返し、意を決した様子で襖を開いた。

吾妻「……」
リン「……」

 互いに無言。吾妻の方は緊張か、顔を真っ赤にしてそそくさとリンの隣へ座る。手にしていた、お酒の乗ったお盆を床へ。落ち着きなく視線を泳がせる。
 そしてリンはと言えば、吾妻の姿に見とれ、そして同時に自分の置かれている状況にひどく混乱していた。
175 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/30(木) 06:25:32.76 ID:Qz5BR4X90

リン(え!? どういうことだ……?)ダラダラ

 冷や汗が流れる。隣には彼と同じく、薄手の浴衣を羽織る吾妻が。魅惑的なボディラインに、重ねた衿から見える谷間。湯上がりなのかほんとりと赤く、いい香りが鼻に入る。わずかに濡れた髪をほどき……彼女が隣にいるだけで理性が削られていくのをはっきり感じた。
 彼女の様子に部屋の状況。宿泊としか考えていなかった彼に、一つの仮説が思い浮かぶ。

リン(そ、そういうことなのか……?)

 そわそわしながらこちらを見る吾妻。恥ずかしさと期待の入り混じった視線に、ついに我慢ができなくなり手が伸びる。

吾妻「ひゃっ……」ピクッ

 隣の彼女の肩を寄せると、可愛らしい小さな声が上がる。おずおずとリンと目を合わせる吾妻。そのまま見つめ合っていると、意外にも先に仕掛けたのは吾妻であった。

吾妻「んんっ……」

 彼の身体に手を回し、軽い口づけ。彼女の匂いが間近で香り頭がぼんやりする。不意打ちにぼうっとしていると間髪入れずに吾妻は首に手を回して、身体を密着させてくる。
 我慢できないといった様子で言葉も無く、再度唇を重ねる。

吾妻「んっ、ちゅ……ちゅぷ……じゅる、ちゅ……んふ」

 口内で絡みつく舌のように、吾妻は身体を合わせ胸を擦りつける。興奮を煽る柔らかな感触。リンはたまらず彼女の身体へ手を。腰を撫で、尻に触れる。最初は浴衣越しに、すぐにその下の素肌へ。もちもちした、けれどハリのある触り心地。重ねた吾妻の口から喘ぎ声が漏れた。

吾妻「ちゅるっ……じゅ、んん……っ」

 身体を擦り合わせ、激しく舌を絡め合う。お淑やかな吾妻が自ら積極的に彼の舌を舐めとり、頬に手を寄せて唾液を交換し合う。口元から顎、首にかけて谷間へ流れる銀の糸。興奮しきったリンは彼女を布団へと押し倒す。

吾妻「あっ……。リンさん……」

 恍惚とした表情の吾妻が、とろんと蕩けた目を向ける。乱れた浴衣は半分脱げた状態でちらっと白の下着がそこから覗く。

リン「吾妻……さん……」

 無意識に帯を取り、浴衣を脱がせる。彼女の些細な動きにも合わせて揺れる大きな膨らみに、陶器のような艷やかな肌。大胆なデザインの下着を身に着けた彼女は息をのむほど美しく淫靡であった。
176 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/30(木) 06:26:19.41 ID:Qz5BR4X90

吾妻「……さっきみたいに吾妻って呼んでください」クスッ

 やはりまだ恥ずかしそうに脚を擦り合わせつつ、手を広げる彼女。誘われるまま身体を倒すと、彼の浴衣へと吾妻が手を伸ばし脱がしにかかる。
 その間も胸や彼女の身体に夢中で……脱がされていることに気づいたのは、彼のモノを見て吾妻が顔を真っ赤にした時だった。

吾妻「リンさん……興奮してくれたんですね」

リン「当たり前で――当たり前だ」

 敬語で答えようとして訂正。彼女の頬を撫で、頭の上に手を置く。

リン「ぁ……吾妻。綺麗だ」

吾妻「っ……は、はぃ……」カアァ

 物凄く照れた。目を逸して体の前できゅっと手を合わせて俯いてしまう。彼女の手で押しつぶされて形を変える膨らみ。つい手を伸ばし、触れてしまう。

吾妻「ひゃっ!? あ、リンさ……っ」ピクンッ

 吾妻が驚く様子を見せるが抵抗はしない。手に収まらないサイズのそれを撫でるように触れ、手を下着の下へ。上にずらす。
 彼の手に吸い付くようにして、形を変える乳房。服越しでもその柔らかさは感じられたが、素肌同士で触れると改めて感心してしまう。彼女の体温で温かく、スライムみたいに弾力のある感触、彼女の甘い香り。
 ただの愛撫、本番前の準備だというのにひどく興奮している自分を感じつつ、リンは指の動きを大きく、先端もいじりはじめる。

吾妻「あっ、ん……ふぅっ……はぁ……」 

 ビクビクと震える吾妻の身体。喘ぐ声が恥ずかしいようで、きゅっと口を一文字に結び。手はリンの肩へ。
 先程は積極的に求めてきたが、お互いに裸になったせいか恥ずかしさが勝ってしまっているようだ。フッと微笑み、リンは声をかける。

リン「ちょっと強めにしてるが……痛くはないか?」

吾妻「は、はい……大丈夫、で――ふぁっ!」

 彼女が口を開くと共に膨らみの先を甘噛み。大きな声が上がるのと共に、彼は彼女へ身体を寄せて片手を吾妻の下半身へ。下着の上から割れ目を擦る。

リン「確かに、これだけ濡れてるなら大丈夫か」

吾妻「あっ、あっん――リンさん、そこは……んっ! やっ、ぁ」

 クチクチと濡れた秘所が音を立て、下着が吸収しきれない蜜が脚を滴る。恥ずかしさに顔を赤くさせながらも、与えられる快感に吾妻の身体は電流が走ったように跳ねてしまう。胸の先端もピンと起ち、淫らにリンを誘う。
177 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/30(木) 06:27:00.34 ID:Qz5BR4X90

吾妻「ぁ――っ、身体、ピクピクして――んぁっ、あっ、んぐっ……ん、ちゅ、じゅる――ぷぁ」

リン「ん、く……っ」

 乳頭を指の間で擦り、割れ目に直接触れる。甘い声が漏れ始めた口を塞いで、舌を絡める。彼女の肉体を味わうようにゆっくりと、時折激しく。 

吾妻「んんっ! ぁ、んっ! あっ、あっ、リンさ、んぅっ――」

リン「かわいいよ、吾妻。どう? 気持ちいい?」

吾妻「は、はひ……っ、頭、ふわふわして……んぁっ!」

リン「どこが気持ちいい? ここか? それともここ?」

 呂律の回っていない彼女の頭を撫で、焦らすように動きを緩め胸と
秘所を指先でなぞる。ぞくぞくと彼女の身体が震え、彼の指に押し付けるように吾妻の腰が浮いた。

吾妻「ふぁっ……ど、どっちも……気持ちよくて――も、もっとしてほしいです……」

 羞恥は表情のどこにもない。蕩けた目を向け、恍惚と懇願する彼女。赤面して拒否しそうなものだが、今はこの問いも彼女を高めるものでしかない。
 焦れったそうに身体をくねらせ、今にも自分で慰めそうな彼女。リンも無茶苦茶にしたくなる衝動を耐えつつ、緩い愛撫を続ける。

リン「『どっちも』? 何処と何処だ? ほら言って」スッ

吾妻「あぁんっ――お、おっぱいとおまんこ……です――んぅっ!?」

 よくできました。そう言わんばかりに吾妻を抱き締め、指を秘所の中へ。不意をつかれた吾妻が上ずった声で喘ぐ。
 蜜を溢れさせる割れ目の中は彼の指をきつく締め付け、二人の耳にも届くほどクチュクチュと大きな音を立てる。

リン「いやらしい音が出てるな、吾妻。そんなに気持ちいい?」

吾妻「あっ、あっ――っ! おっぱい、もっ、おまんこも気持ちよくて……っ、あぁっ! 激しっ、んぁっ、頭の中っ、まっしろになっちゃっ、う――んんっ!」

 リンの問いにコクコクと頷きながら、喘ぎ声混じりに答える吾妻。目の前で淫らに乱れる彼女を見つめながら、最後の仕上げとばかりにリンは親指で秘核を擦り、乳房の先端を吸い上げる。
 彼女の身体の反応が強まり、だらしなく開いた脚に力が入り、腰を上げ――

吾妻「イ、ク……ッ、んんんぅぅっ!」

 一際大きな喘ぎ声を上げ、吾妻は絶頂へと達した。プシッと愛液が勢いよく溢れ彼女の身体から力が抜ける。目を閉じて荒い呼吸を繰り返し、時折絶頂の余韻に身体をピクピクと震えさせる。
178 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/30(木) 06:27:43.97 ID:Qz5BR4X90

吾妻「はっ……はぁ……リンさん……っ」

 少しして目を開き、彼女はリンを自分へと引き寄せる。まずは唇だけ触れる口づけ。悩ましげな吐息を漏らし、続けて彼女から舌を入れられる。

吾妻「ん、ちゅ……っ、れる……じゅる」

 脚を絡ませ彼女の豊かな胸が押し付けられ、ねっとりと彼女の体温に溶かされるような深い口づけが交わされる。甘えるみたいなキスにリンは頭を撫でつつ応える。
 すると不意に、彼女の手が彼の勃起しきったそれに触れた。

リン「……っ!? ぷは……吾妻っ」

吾妻「リンさんも……気持ちよくなってほしくて……」

 唇を離すとスッ、と彼女はリンの肩を軽く押して離させる。涙を少し浮かべた快楽に蕩けた瞳を向け、吾妻は自ら脚を開いて彼女を秘所に指を。

吾妻「リンさん……私の初めてをどうぞいただいてください……」

 そして下着を横にずらし、てらてらと光る割れ目を開いて見せた。ぴくぴくと震え、愛液を溢れさせる蜜壺。今から、初対面の彼女のアソコに……。そう思うだけで理性など無くなりそうなのに、初めてという言葉も加わり我慢などできそうにもない。

リン「あぁ……いくぞ」

 痛いほど硬くなった男性器の先端を、彼女の割れ目へとあてがう。蜜と先走りが触れ粘着質な音が立った。そのままゆっくりと彼女を中へと押し入れていく。

吾妻「っ……ぁ、ん……リンさんの太いものが入って――んぁぁ……」

リン「ふぅ……痛くないか?」

 膜の感触はあったものの、吾妻の痛がる反応は無かった。存分に準備をしていたおかげか、それとも単に運か。吾妻の中は待ち望んでいたかのようにリンのモノを締め付け、奥まで受け入れる。
 蜜で蕩けた中がまるで何本もの舌のように絡みつく快感。息を整えながら問いかけると、吾妻は頷く。
179 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/30(木) 06:28:33.22 ID:Qz5BR4X90

吾妻「は、ぃ……っ。それよりも気持ちよくて……今からリンさんのおちんぽで犯されちゃうんですね……」

リン「ま、まぁな……」

 うっとりとした表情で男を刺激するようなことを口にする吾妻。実際、誘っているようで口元には笑みが浮かんでいる。吾妻は緩く腰を動かし、脚で彼の腰を固定する。そして彼の頭をその豊かな胸元へ押し付けた。
 顔を覆う柔らかな膨らみ。それにリンが心を奪われていると、彼女は耳元に顔を寄せ、囁く。

吾妻「私……今日、危険日なんです」

リン「っ!?」

吾妻「だから……精液いっぱい出して、気持ちよくなって……私に何度も種付けしてください……」

 彼の身体を撫でながら酔ったような甘い口調で彼女は誘う。魅力的な彼女を、初対面の女性を抱く、だけではなく孕ませる。計画的な何かを感じるものの、そんなことはどうでもよくなるくらい淫らな誘惑に興奮したリンは、彼女の身体を強く抱きしめた。

吾妻「あっ……。おちんぽビクッてしましたね……我慢しなくていいですよ? いっぱいビュービューして、孕ませてください……」

リン「……吾妻っ!」

 トドメとばかりに淫語を囁かれ、彼の頭の中は真っ白になる。彼女に挿れた肉棒を奥に押し付け、顔を上げるとリンは吾妻へと唇を重ねた。

吾妻「んぅっ……ちゅ、ちゅる――ふぁっ!? ん、んぁっ――!」

 唇を貪り、彼女の胸を強めに揉みながら不意打ちにピストン。ゆっくりと腰を引いて奥へ。口づけへ応じていた吾妻が大きな反応を見せる。痛みへの悲鳴ではない。彼女の蕩けた目と精を搾ろうと絡みつく中が、悦んでいると物語っている。

リン「っ……初めてで中出しをねだって、こんなに感じて――吾妻はいやらしい子だな」

吾妻「ん、んぁっ――ひぅっ! リンさんだから、こんなに、あっん……感じて――あぁっ!」

 唇を離し、腰の動きに集中する。緩急をつけ彼女の様子を窺いつつ、胸への愛撫も行う。胸も中も敏感で、とても初めてとは思えない感じ方である。言葉責めにも興奮しているのか、中がきつく締まる。
 身体もそうだが彼女自身もまた淫らなようだ。リンのモノが行ったり来たりする度に彼女は声を上げ、更にとリンを抱き締め求めてくる。
180 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/30(木) 06:29:12.92 ID:Qz5BR4X90

吾妻「こんなのっ、初めてで――んぁっ! す、すごい、ぃっん――リンさんのおちんぽ、ゴリゴリして――頭、まっしろに、んぁっ!」

リン「まだ始めたばかりだぞ……っ。ほら、いくぞ」グッ

 気を抜けば出てしまいそうな快感に歯を食いしばり耐え、腰の動きを早める。愛液が奏でる水音が強まり、動きに合わせて彼女の2つの膨らみが大きく揺れる。
 その先端を口に含み、下は指でクリトリスを擦りつつピストン。彼女を容赦なく責め立てていく。

吾妻「んうぅっ! あっ、あっ――んうっ! ぁ、ひっ――ダメッ、イッ、イッちゃい――あぅっ!」

 喋る余裕もなくなってきた吾妻が悶え、だらしなく脚を開いて腰を浮かせる。子種を受け入れる雌に身も心も染まった彼女へ、リンは最奥を突き――

吾妻「イクイクッ――イッ、くううぅっ!」

 そして彼女と共に果てる。絶頂の締め付けを感じつつ、彼女の奥へと精を注ぐ。前戯の時からおあずけされていた射精は、彼女の中から白濁が溢れても止まらず。頭が真っ白になりそうな快楽が高まり、そして男性器を通じて開放されていく。

リン「ふっ……ぅ」

 思わず声が漏れてまう。射精の度、電流が流れるように痙攣する彼女の身体を抱き締めて数秒かけてすべてを出し切る。

吾妻「はー……っ、ぁ。はーっ……」

 初めての性行為で絶頂を迎えた吾妻。あまりの快感に意識が飛んでいるのか、余韻に惚けているのか薄く開いた目は虚ろで、けれど中は未だ彼を求めるようにきつく締めている。血混じりの精液が結合部から溢れ……彼女の裸体に淫靡なセックスの形跡、あられもない表情。見ていると、彼のモノはすぐ元気を取り戻した。

吾妻「ぁ……リンさん、足りないですか?」

 目の前にある光景に見惚れていると、吾妻の手がするりと彼の頬へ伸びる。虚ろな目のまま微笑する彼女は、静かに誘う。

吾妻「もっと……滅茶苦茶にしてください。ずっと待っていたんですから……」

リン「あぁ……っ。お望みどおりに」ガバッ

吾妻「んあっ♡」

 後ろから、上下を入れ替えて、上から押さえつけて――それから何度も彼女とリンは行為を重ね――
181 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/30(木) 06:29:56.93 ID:Qz5BR4X90




吾妻「ん、ちゅ……じゅる」

 回数も分からぬほどの性行を終え、男性器の掃除を申し出た吾妻。口で一通り奉仕すると彼女はその胸に棒を挟み、擦り始める。ボリュームたっぷりの柔肉が押し付けられ、いやらしく形を変える様はまさに圧巻である。触感的にも腰が浮きそうなほど気持ちいいが、見るだけでも射精してしまいそうなほどだ。
 
リン「っ、ふぅ……」

吾妻「お疲れ様でした、リンさん……じゅぷっ」

 うっとりとした表情で労いの言葉をかけ、吾妻がはみ出た先端をくわえる。ねっとりと先端を舌で舐め回しながら、胸を上下に。受け身のまま予告も無しに与えられる快楽にリンの口から声が出てしまう。

リン「うぁっ……上手だな、吾妻」

吾妻「れろ……ふふ、かわいい声ですねリンさん」

 口を離し、胸での奉仕に集中する。唾液で滑りが良く、卑猥な水音を響かせながら2つの膨らみが男性器に擦りつけられリンはあっという間に限界が近くなってしまう。

リン「っ……う、吾妻っ……それは……っ」

吾妻「イッちゃいそうですか? んっ。いいですよ、最後におちんちんで、おっぱいにも種付けしてください……♡」

 動きを緩めてもらおうとしたのだが、意図に反して吾妻が身体を寄せて早めてくる。甘やかすような優しい口調で、対照的に目眩がするほどの強い快感を与えてくる彼女。感じている彼の姿に興奮しているのか、息が荒い。
182 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/30(木) 06:30:27.90 ID:Qz5BR4X90

リン「いや、これは、くっ――掃除にならな――っ!」

 弱点にさらに弱点で攻められては成す術が無い。彼女の許しを得るとほぼ同時に達し、言われた通りに胸の中へ射精してしまう。ぎゅっと押さえられ、搾り取るように上下にゆっくりと動かされる膨らみに、腰が面白いくらい跳ねてしまう。

吾妻「あっ……すごい出てますね。びゅーっ、びゅーっ……」

リン「ちょ、動かれると……っ、くぁっ」

吾妻「リンさん、気持ち良さそう……」

リン「いやまぁ、気持ちいいはいいんだが、余裕が――んっ、吾妻っ?」

 こうなると攻守逆転である。その後たっぷり射精した敏感な男性器を更に舐め上げられ、情けなく絶頂したのは割愛する。



 ○


島風「う、うわぁ……吾妻様、あんなに喘いで……」

島風「リンさんのおっきなアレで、ガンガン……」

島風「……」ゴクリ

島風「やっぱり噂……本当でしたね……」シミジミ

 途中、一部始終を島風が屋根裏から覗いていたことも。


183 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/30(木) 06:31:01.01 ID:Qz5BR4X90




 その後、一泊して何故だがよそよそしい島風と、何事も無かったかのように通常運転な吾妻に見送られ、ロイヤルギルドへ帰還。そしてその中へ併設されている酒場へ直行。見知った顔を見つけ、同じ席で飲むことに。

ヒロ「――で、何かあったのか? こんな時間にお前が来るなんて」

 席に座って早々に、彼の親友――ヒロは尋ねてくる。
 高い身長にほどほどに良いガタイ。リンと同じく男性用のギルドの制服を着ているのだが……彼が着るとさながら軍人のように見えるほどの貫禄がある。
 短い赤髪のオールバックで爽やかな、気さくなお兄さんといった風貌の彼は、見た目そのまま気のいい好青年である。
 ギルドの下っ端ではあるが力だけなら相当なもので、5番隊よろしくよく雑用に駆り出されている。
184 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/09/30(木) 06:31:54.53 ID:Qz5BR4X90

リン「あぁ……まぁ、大問題がな」

 閑話休題。
 リンが宿舎に戻らず朝から酒場へと足を運んだ。特に理由もなくフラフラ入ったわけではなく、そこにはある重大な訳があった。
 テーブルに肘を付いて手を合わせ、そこに額を乗せ深刻な顔で、たっぷり意味深な間を溜めて言い放つ。

リン「何も言わず朝帰りになっちゃったんだよ……!」

 朝帰り問題である。
 一人ご指名のお祝いから一泊。「あっ……」となること間違いなし。変えれば5番隊宿舎は修羅場と化す――否、既に修羅場となっているかもしれない。
 そこへただいまと暢気に帰っていく気にはなれなかった。

ヒロ「……女の子関連?」

リン「……ゔん」

ヒロ「よし、聞かせろ」

 何度かあったように、リンは親友に経緯を語る。かくかくしかじかと。

ヒロ「ぐっ……! 羨ましい……!」

 そして泣かれた。まぁいつものことなのだが。いつものことなのだが、まぁそれはそれとして引くリンであった。

リン「いや羨ましいってお前もお嫁さんいるだろ……」

ヒロ「いやそれとは別の話だろ。充実してる奴を妬む気持ちは」

リン「真顔で妬むとか言うな。というか妬んでたんだな」

 多分冗談だろうが。

??「何話してるの?」

 と、そこへ女性の声が。
 聞き覚えのあるこの声は――たった今話題に挙がった親友のお嫁さん。彼女は……



↓2 ロイヤル陣営で親友のお嫁さんポジのキャラを1名
  (未登場のキャラに限ります。セリフはそのキャラに合わせて修整するのでお気になさらず。このスレは寝取られたり寝取ったりはありません。お嫁さんキャラのエチチなシーンは覗き見か、視点移動かになります)
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/09/30(木) 08:45:07.50 ID:UqoRqRzPo
ヴァリアント
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/09/30(木) 08:53:03.28 ID:dac6YjUzO
上に同じ、ヴァリアント
187 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2021/09/30(木) 12:38:30.49 ID:536EQLJjO
 ヴァリアントちゃんで
 これまで通りキャラ設定があればよろしければ投稿を
 無ければ――以下略
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2021/09/30(木) 14:15:19.37 ID:7Or0IXIB0
名前 ヴァリアント
ジョブ ナース
服装 ほぼリトルナースタイム
設定 ヒロの嫁でカリスマナース・アンド・ワイフを自称
愛する旦那の僅かな怪我や病気も許さず何かあればやり過ぎなくらいの治療を施す
任務にすら同行してくるが後方で怪我人の治療に従事するので周囲からは黙認されている

これでいい?
駄目な部分があったら削ってください
189 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2021/09/30(木) 23:03:22.32 ID:Qz5BR4X90


 大丈夫です。ヴァリアントさんはその設定で。
 あとは、ヒロとの夜の営みの方の設定をコンマ判定で決めましょうか。そういうSSなので。
 00から99で、高いほど励んでる感じで。
 50が平均値で、ゼロに近いとお互い初心なカップル。高いとラブラブな夫婦。ゾロ目は今回は関係なし

 ってなわけで↓1で判定
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/09/30(木) 23:04:08.01 ID:aPZg1dzUO
ほい
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/10/01(金) 06:26:59.27 ID:ohtT3m+IO
初すぎるwww
192 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2021/10/01(金) 07:42:35.52 ID:88y1IBLd0

 01で、初夜のみの性経験。まだまだ初々しい夫婦



名前 ヴァリアント
ジョブ ナース
服装 ほぼリトルナースタイム
設定 ヒロの嫁でカリスマナース・アンド・ワイフを自称
愛する旦那の僅かな怪我や病気も許さず何かあればやり過ぎなくらいの治療を施す。
任務にすら同行してくるが後方で怪我人の治療に従事するので周囲からは黙認されている。
結婚して数カ月は経つが夜の営みの方は未だ一度きり。興味があるか無いかで言えば……



 こんな感じの設定で親友夫婦さんも登場です。
 夜の営みの少なさの理由なども追加であれば随時。ラブラブ前提で



193 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/10/01(金) 07:43:02.99 ID:88y1IBLd0


ヴァリアント「何を話してるの?」

 女性の声。二人が視線を横に向けると、そこにナース姿の少女が。小柄な身体にフリフリのピンクのナース服。清潔感あふれる白のエプロンを上に重ね、下は白のニーソックス。
 軽くカールした銀髪ツインテールをフリルのついた愛らしいピンクリボンで結び、頭の上にはハートマークの付いたナース帽。
 くりくりした大きな赤い瞳に、唇から覗くちっちゃな八重歯。ヒロと同年代ではあるが幼い見た目で、身体付きも華奢。彼と並んでいると父と娘にも見えなくはない。が、れっきとした彼の妻である。指には彼と同じ銀の指輪が輝いている。

リン「あぁ、ヴァリアントちゃん。おはよう」

ヒロ「おお、来てたのか」

ヴァリアント「おはよう。二人とも、朝っぱらからいいご身分ね」

 カタンと椅子をヒロの隣へ動かして着席。長身の彼と妻のヴァリアント。服装もあって若干絵面が犯罪臭――

ヒロ「何考えてるか、顔ですぐ分かるぞ」ジトー

リン「いやぁ、ヴァリアントちゃんは綺麗だから羨ましいなと思ってな」

ヴァリアント「まーたちっちゃくてかわいいとか思ってたでしょ。美しいと言いなさい、美しいと」ジトー

リン(二人してなんでそこまで読める!)

 流石は夫婦。息がぴったりである。

ヴァリアント「で? 何してるの? ヒロはまぁ、仕事上がりだから多目に見るとして――あっ、お酒は控えめにしなさいよ。野菜も食べてる……わね。よし」

ヴァリアント「こほん。ヒロはいいとして、リンはどうしたの? 5番隊の任務は夕方には終わったと聞いたけど、朝から酒盛り?」

 ちょこまかとテーブルの上の物をチェックしたり、おしぼりを配置したりとヒロとリンの世話を焼く彼女。リンを知る彼女も、やはり彼が朝からここへ来ていることに疑問を抱くようだ。一通りチェックを終えると席に戻り、小首を傾げる。
194 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/10/01(金) 07:43:42.92 ID:88y1IBLd0

ヒロ「それがな、こいつ重桜のお偉いさんに名指しで呼ばれて任務後に食事会してきたんだと。それで今帰ってきて」

ヴァリアント「重桜? へぇ、すごいじゃない。流石は隊長ね」

ヒロ「そのお偉いさんを抱いて、朝帰りになったから宿舎に帰るのが怖いらしいぜ」

ヴァリアント「ぶっ!?――っ、そ、そう」

 優雅に水に口を付けていたヴァリアントが噴き出しそうになるものの、そこはカリスマ。すぐに持ち直す。
 他ギルドのお偉いさんを――否、お偉いさんにお持ち帰り。結構なニュースである。

ヴァリアント「だ……抱くって、つまりそういうことよね……」モジモジ

リン(ほんとかわいいお嫁さん貰ったよな……)
ヒロ(恥じらう姿、ヨシ……)

 数秒のヴァリアント鑑賞会が開催。

ヴァリアント「こほん……相変わらずリンはモテるわね。主にKAN-SENから。顔が良いからかしらね」

 閉会。落ち着きを取り戻した彼女が、行儀よくお冷を飲む。

ヒロ「ほんと何人に手を出してきたんだか」

ヴァリアント「ま、男性のリーダーとしては何事も経験豊富な方が頼りになるし、いいことじゃない?」

 と、意外にもヴァリアントは容認。この前ヒロが他のKAN-SENと話していた時は、彼の傍で服を離さず掴んでくっついていたのだが――リンに関しては別の話のようだ。
195 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/10/01(金) 07:44:22.81 ID:88y1IBLd0

ヴァリアント「ただウォースパイトや他の女性のことも大事にしてあげなさいよ? 捨てるなんてもってのほかだから」

リン「あ、あぁ。当然。そこは責任は持つつもりだ」

ヴァリアント「そう。ならいいの」

 一旦話は一区切り。ヴァリアントにメニューを見せ、ワイワイと騒ぐ二人を眺めつつリンはじっくりとこれからのことを考える。宿舎に戻る方法。怪しまれない手段。昨晩のこと。

リン(……素直に正面から行くか)

 結局は詰みなので、正面突破しかないのだが。

リン「――よし、決めた。潔く帰るよ」ガタッ

ヒロ「はは、それがいい。ここで時間潰しても悲惨なことになるだけだからな」

ヴァリアント「大丈夫? もしあれなら、私がついていってもいいわよ」

ヒロ「アタイも行くよ」スッ

リン「いやいや、多分余計拗れるからいいよ。ヒロはとにかく来んな」

リン「――ま、ありがとな。少し気が楽になった」

 相談に乗ってくれた二人に礼を言い、酒場を後に。ギルドを出て通りを進み、宿舎への道を進むのだが……。


 1〜4 謎の襲撃者
 5〜6 誰かと出くわす
 7〜9 魔物が出現
 0、ゾロ目 無事帰宅――その後、来訪者

 ↓1 コンマ末尾で運試し
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/10/01(金) 08:10:53.25 ID:6Sw2X2yDo
197 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/10/02(土) 06:18:55.42 ID:HvIT1CA20

5 で、誰かと出くわす

 ↓1 誰と?
  (名前の出たメンバーから一人。
   シェフィールドにユニコーン、吾妻とヒロ、ヴァリアントは最近活躍(意味深)したので除外。フッドさんやラフィー、クイーンエリザベスさんなど名前だけ出た者も可)

198 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2021/10/02(土) 07:14:18.04 ID:cCb5LngI0
赤城
199 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/10/06(水) 07:02:21.08 ID:72TT1fuH0

 赤城


 そこで、赤城と出くわした。

赤城「指揮官様……」ズーン

 宿舎への道の途中、ベンチに腰掛けた赤城を発見。どこを見ているのか分からぬ虚ろな目でぼんやりし、ボリュームたっぷりの尻尾が3人掛けくらいのベンチを占領。時折指揮官と呟いてはため息を吐き、なんだか親にひどく怒られた子供のようで見ていて心配になってしまう。

リン(吾妻の呼び出しに悔しがってたからな……)

 彼女が何故か自分に好意を持っているのは分かっている。そこで吾妻の指名に乗って朝も帰らない――となったら、こんな様子になるだろう。
 少し怖いが見過ごすわけには行かず、リンは彼女の方へ。前に立つと赤城はハッと我に戻る。

赤城「あ、あらっ……指揮官様。おかえりなさいませ」

リン「あぁ、ただいま。悪いな、酔い潰れて帰るのが朝に――」

 ズイッと立ち上がった赤城が彼の首筋へと顔を寄せる。なんだか刺されそうな流れに怯えるものの、彼の視線は上から見下ろす形の彼女の谷間へ。こんな時でも見てしまうのだから、男というのはバカなのかもしれない。
200 : ◆u1rV3Ri3IQ [saga]:2021/10/06(水) 07:03:04.59 ID:72TT1fuH0

赤城「赤城も……お待ちしていますから……」

 彼の胸板に頭を預け、囁く赤城。セリフだけならロマンティックな場面――なのかもしれない。けれど彼女から発せられる暗いオーラは抱きしめるという空気でもなく。
 緊張に起立の姿勢でピンと立っているリンは、なんだか首筋に刃物を当てられているような感覚で彼女の囁きをただ聞く。

赤城「あまり他の子を優先すると、やいちゃいますわ……」

 やいちゃう。その言葉がどう変換されるのか。
 ダラダラと冷や汗が流れるのを感じるリンであった。

赤城「――というわけで、赤城はいつでも大歓迎ですわ〜指揮官様♡」

 パッと離れ、赤城は何事も無かったかのように微笑む。
 赤城のような女性にいつでも手を出していいと誘われる。男なら誰でも歓喜するであろうお誘いだが、深い沼から手招きされているような感覚がして苦笑いを浮かべることしかできない。

リン「あ、あはは……了解」

リン「帰れない連絡はするべきだったな、悪い」

赤城「いえ。お仕事ですから、仕方ありませんわ」

リン「仕事、といえば今日はギルドから連絡来たか?」

 話しつつ自然と宿舎へ歩き出す。赤城も外に出ていた用事はないようで、彼の斜め後ろをお淑やかについてくる。

赤城「ええ。今日は……」


↓1、2 今日のお仕事依頼ギルドをコンマで
      1〜3 ロイヤル
      4〜6 ユニオン
      7〜8 鉄血
      9、0 重桜
      ゾロ目 お楽しみ
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/10/06(水) 07:14:58.48 ID:utazzqICo
ほい
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/10/06(水) 07:24:06.26 ID:GqfeOZUFO
こうろう
203 : ◆u1rV3Ri3IQ [sage]:2021/10/06(水) 12:41:20.77 ID:1u+UPKZmO

鉄血とユニオン
 ユニオンの伝令、もとい連絡係は……↓1で指名を。キャラ設定もあれば随時受け付け。
 どんなお仕事が来たのかも、試しに安価で募集やってみます。依頼主もその内容も滅茶苦茶でなければ多分オーケー。無ければこっちで決めるので、お気楽に
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/10/06(水) 12:59:29.06 ID:H9IPAm0rO
モントピリアちゃん!
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/10/08(金) 07:59:27.39 ID:b2EagQ0jo
依頼主:クリーブランド
内容:ユニオンにて海上騎士団と合同演習
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2021/12/10(金) 11:11:39.58 ID:joVlRLi7O
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