【安価】龍王さまの子作り冒険譚

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1 : ◆Bmpr85LE9WEY [saga]:2020/06/09(火) 20:50:24.33 ID:wD4cvAeYO

覇龍、賢龍、守護聖龍……幾多の名を冠し、世の安寧に務めた一匹の龍がいた。


龍は四大霊獣と呼ばれる存在にあり。


世に動乱起こりしとき、龍はその巨体と両翼で空を翔け、混沌を静める。


それが創世記より神に与えられた龍の使命であった。


世界の人と魔物の均衡を保ち、時に崇められ、そして畏れられていた。


やがて世の中から大きな争いが消え始めた頃………。





───龍は密かにその生命を終えようとしていた。


2 : ◆Bmpr85LE9WEY [saga]:2020/06/09(火) 20:52:57.68 ID:wD4cvAeYO


??『龍よ…龍王バハムートよ』

龍王『……誰だ、我の永劫の眠りを妨げようとする者は』

??『私は創生の女神と呼ばれる者、貴方を含めこの世界に生きとし生けるものすべての生命の根源を作り出した存在』

女神『龍王よ、貴方は私が産み出した世界の調和を司りし霊獣としてよく働いてくれました…礼を言います』

龍王『ふん…女神だろうが何だろうが知らぬが世辞などいらぬ、我は己の使命を果たしたまでのこと』

龍王『それに勝手に産み出しておきながら今際の際に何用だ……我はもう疲れた、五百年も生き永らえたものの何一つ変わらぬ世界を見守り続けるのさえもくだらぬ』

女神『申し訳ありません……使命を押し付け、やすらぎの時を妨げてしまった事は謝ります、しかし私は貴方に感謝の意を伝えに来たわけではありません』

龍王『なに?』

女神『私は貴方の願いを一つだけ叶えに来たのです、世界の安寧を保つという大きな役割を果たしたのにも関わらず褒美の一つも無いのは余りにも酷というものではないですか』

龍王『何を今さら…死に際の老いぼれの龍に何を望めと言うのだ』

龍王『それとも貴様はこの身朽ち果てようとする命を蘇らせようと出来るのか?』

女神『貴方がそれを望むのであれば可能でしょう』

3 : ◆Bmpr85LE9WEY [saga]:2020/06/09(火) 20:53:41.45 ID:wD4cvAeYO


龍王『………ありえん、理に反している』

女神『その理を意のままに書き換えれるのが神の力なのですよ』

龍王『………』

女神『ただし今の貴方をそのまま蘇らせるわけでは無く、力尽きた際に肉体から漏出する魂を再利用し新たな命として創り変えるという言い方の方が正しいでしょう』

女神『さぁどうなさいますか? 貴方の望むまま何か願いをひとつ叶えましょう、貴方にも何か後悔の念の一つでもあるのではないですか?』

龍王『くだらん、其のようなモノは我になど…………だが、そうだな…』

龍王『五百年も生き、この世に我が生命の証をなに一つ残さず消えていくというのも虚しいものだな』

龍王『せめてヒトの子らに何か一粒種のような、次代へ繋げるものを残して逝きたいものだな』

女神『そうですか、やはり貴方はどこまでもこの世界の事を憂いているのですね』

龍王『そういう風に創られたからな』

女神『わかりました、貴方の願い……私の力にて叶えさせていただきましょう』

龍王『ふっ…虚言で……無いことを…祈ろう……か………っ』


暖かな光に包まれる

どこか母の腕に抱かれるような安らぎさえ感じ

やがて肉体から力が抜け、意識は遠のき……そして

4 : ◆Bmpr85LE9WEY [saga]:2020/06/09(火) 21:08:47.09 ID:wD4cvAeYO





龍王「………む、うう…ん」

龍王「ここは…どこだ…? 我はどうなったというのだ…」


周囲を見渡すと久しく見ていない外の世界の景色が広がっていた。

しかしそれよりも龍王は自身の身体に違和感を覚える。


龍王「これは……ヒトの手足だと?」


龍王の肉体は先のような龍の王と呼ばれるに相応しい巨躯では無く、かつて天空より視降ろしていたヒトの成人男性と同じ肉体になっていた。

辛うじて頭に生える短めの2本の角と鋭い眼光、腕や太ももから僅かに生え揃っている龍鱗だけが以前の名残を残していた。


「なるほど、これが創り変えるということか……だが」

「………さすがに全裸で放り出されるとは思いもしなかったがな」


生前(?)が龍だったため服を着るという概念が無かったとはいえ、さすがに太陽の下を真っ裸の男が一人という状況がマズイということぐらいは分かる。


龍王(どこかで衣類を調達せねばならないか……それにしてもここは本当にどこだ? 我が寝床であった洞窟の近くでは無さそうだが)


>>6 龍王はどこに飛ばされたのか

A.日の光も差さぬほどの大樹海(エルフの住まう森)
B.砂と岩に囲まれた山岳地帯(山賊がうろつく危険地帯)
C.日差しが照りつける無人の砂浜(遠くに漁村が見える)
D.生命を凍てつかせる極寒の雪原(騎士国家の周辺)

5 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 21:10:13.12 ID:KFpTo31gO
ふみぃ
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