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【安価・コンマ】ハーレムシミュレーター 第二部【R-18】

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440 : ◆WEXKq961xY [saga]:2020/10/28(水) 21:22:16.06 ID:ZiymePOf0


「…アスラはともかく」

 熱々の麻婆豆腐が載った皿をテーブルに置くと、ツクヨミは低い声で言った。

「そこな皇女とその娘は、あまりうちには来ないほうが良いですよ」

「刺客がおるやも、とでも言いたいのであろう?」

「ひーん、からーい!」

 ユィーキは、薄ら笑いを浮かべた。

「妾の周りに、どれだけの護衛が潜んでると思っておる」

「そうじゃありません」

 溜め息を吐くツクヨミ。

「この後うちが死ねば、そなたらに疑いの目が向きましょう」

「知らぬ。…あっ、あっつ」

 慌てて麻婆豆腐を吹き冷ます。ツクヨミは、ティエンファンの前に別の皿を置いた。

「はい、ティエンファンちゃんはこっちね。…戯れではありません。南岸に、『外道』が来たのです」

「外道?」

 炊きたてのご飯を掻き込む手を止めて、尋ねるアスラ。ツクヨミは、声を潜めた。

「幕府で知らぬものはいない…政争の裏に必ず潜み、人形で遊ぶがごとく命を弄び、血が流れる様を見て、ただ愉しむ…」

「女なの?」

 ツクヨミは、曖昧に頷いた。

「表向きには、男ということになっていますが…どうやら」

「ふぅん…」

 つい先日、セイが突然北岸に引っ越してきたことを思い出す。橋ができて行き来が簡単になったから妹と暮らすことにしたのかと思っていたが、こういう事情もあったのかも知れない…



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