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【安価】楓「リリウム魔法学校へ! 6人で試合しよう!」【百合】

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985 : ◆ZOSRNJGVq. [saga]:2020/12/21(月) 23:01:06.94 ID:xWnoZNWAo
「あ、悪魔……」

ドラゴンの全力を受け止めるタフネス。一方的な攻撃を加えるパワー。そして底知れない不気味さ。

「19参04六一仇830零!」

『人間、逃げろ……!』

この後に及んで、まだ私の身を案じている。
だが逃げたところでどうにもならない。
体が震える。
どうする、どうする。

「久遠さん!」

「フッ!」

林の中から、二つの影が勢いよく飛び出す。
一つはシュートで動きを止め、もう一つは懐に潜り込み、あろうことか悪魔に殴りかかった。

「零6弐ッ!?」

腹部を正確に射抜かれた悪魔は、胃から逆流した吐瀉物を撒き散らしながらも敵たる私達を睨みつけている。

「我らが大将も情けないですねー」

その声には聞き覚えがあった。
今年入団したばかりの選手だ。実力は折り紙つき、戦況判断にも優れた名手。

「紅林さん……!」

「はいはーい」

紅林茜。名家紅林家の娘にして、類稀なる魔法の才能の持ち主。そしてフィジカルにも目を見張るものがあり、マホリオだけでなく格闘技でもその名を轟かせている。
だがなぜ彼女がここに……。
同じ団体に所属しているが、トリオを組んでいる訳ではない。方や団体の顔である魔法使いと、今年入団の新人だ。挨拶や多少の交流はあるが、こんな戦いに身を投げ出すほどの信頼関係ではない。

「なんで私がここにいるのかはその子に聞いてくださいねー」

そんな考えを見透かされたのか、紅林さんに声をかけられる。
そう、出てきた人影はもう一つ。
見たこともない少女。ライトグリーンの長髪に、プロポーションの取れた長身の体型。じっくり見てみても、やはり見覚えのない人物だった。

「リリウム魔法学校、二年。サリア・マグノリア。いずれあなた達とトリオを組む魔法使いです」

「え……?」

言っていることが分からない。私とトリオを組みたいというファンは少なくない。だけど、紅林さんも交えてトリオを組むと断言する理由が分からなかった。

「サリアさんの魔法は未来視なんだってー。こっちに修学旅行で来てて、しかもここで三人で悪魔を止める未来を見ちゃったから、私に声をかけて来たらしいよー」

「未来視……」
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