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【艦これ】提督「安価とコンマで学校生活」熊野「その11ですわ!」【安価・コンマ】
- 463 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/05(月) 23:38:37.70 ID:cyfV+YV20
- ――12周目大学・ゼミ室
提督「………」つ弁当 モグモグ
石垣『……美味しい?』
提督「うん、凄く。やっぱり、山風が作ってくれるお弁当は格別だよ」ニコッ
大鳳『ふふっ、愛情が詰まってますもんね』フワフワ…
初春『いつの時代も、真心を込めた料理に勝るものはないからのう』フワフワ…
提督「同感です。身をもって実感しましたから」
石垣『帰ったら、山風にお礼を……』
ガタッ… ガタッ…
石垣『……?』チラッ
提督「今、何か物音が……」チラッ
初春『向こうから聞こえたが……』チラッ
大鳳『部屋の窓は閉まってるから、風ではなさそうだけど……』チラッ
ガタッ… ガタッ…
石垣『……私、ちょっと隣の部屋を見て来るね』スーッ…
石垣(万が一、不審者がいたとしたら……一刻も早く、提督を安全な場所に誘導しないといけないから……)
石垣『………』スゥッ…
石垣(幽霊だから誰にも気付かれないし、壁もこうやってすり抜けてしまえば……)
「ちょっ、声、漏れ……っ!///」
石垣『……え?』
モブ学生1「お、お前が悪いんだぞ!誘って来るから……!///」
モブ学生2「だ、だって、最近シてなかったから……んうっ!///」
石垣『………』
モブ学生1「くっ!も、もう出る……!///」
モブ学生2「だ、出してっ!今日は大丈夫な日だからっ!そのまま出してぇっ!///」
石垣『………』スーッ…
石垣『………』スゥッ…
大鳳「あっ、戻って来ましたよ」
初春『どうじゃ?物音の正体は掴めたか?』
石垣『………』
提督「姉さん、どうし……ハッ!?」
提督(まさか、本当に怪しい人が隣室に……)
石垣『………』
親愛度上昇率判定:この後どうなる?
01〜49:石垣「他学部生がヤってた」
親愛度上昇:小 ×1.0
50〜98:石垣「……カップルがイチャついてた」
親愛度上昇:中 ×1.5
ゾロ目:石垣「……ずるい」
親愛度上昇:大 ×2.0
直下
親愛度上昇数値判定 コンマ一の位×上昇率分上昇
↓2
- 464 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/05(月) 23:40:29.01 ID:2/oN2cxK0
- あ
- 465 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/05(月) 23:43:41.31 ID:M15iIpV40
- ほい
- 466 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/05(月) 23:56:17.65 ID:gqOZdDkcO
- 最低値ェ
- 467 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/05(月) 23:57:50.17 ID:3MUsuv7Oo
- お姉ちゃんおこですわ……
- 468 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/06(火) 00:10:02.42 ID:1LXtTIGH0
- 01→10:ニア ストレートに伝える 1×1.0=1 1+64.5=65.5/100
石垣『他学部生の人達が、その……部屋の中で、いかがわしいことしてて……///』
提督「………」
初春『ほう』
大鳳『えっ……!?///』
提督「………」
石垣『と、とりあえず不審者ではなかった……いや、ある意味不審者かも……?///』
提督「……この話題はやめよう。僕達は何も見聞きしなかったことに……」
初春『激しかったか?』
提督「は、初春様……!?」
石垣『……///』コクリ
初春『やはりな。こちらの部屋まで音が響くほどじゃ』
大鳳『ほ、掘り下げなくて良いでしょう!?///』
提督「あ、あの……」
初春『貴様も山風と同じく初心じゃな。たかがそやつらが交尾しとったところで何を恥じらう必要が……』
大鳳『貴方が冷静過ぎるだけよ!///』
提督「初春様、大鳳様!お願いですから、その話はもうやめて下さい!これ以上は姉さんが……」チラッ
石垣『うぅっ……///』
初春『……おぉ、すまぬな。わらわとしたことが、つい……』
大鳳『あっ……ご、ごめんね?石垣ちゃん。そこのえっちな狐さんのせいで……』
初春『誰がえっちな狐さんじゃ……ところでえっちとはどういう意味じゃ?』
石垣『……///』
石垣(さ、流石に壁を覗いていきなりハッスルしてるのは予想出来なかった……ご近所さんなら、今更驚かないけど……///)
石垣(やっぱり、遠回しな言い方にした方が良かったかな……でも、提督に嘘はつきたくなかったし……///)
石垣(……大鳳様はともかく、初春様はそういうことに耐性あり過ぎだと思う。どうして、あんな話を平気な顔で聞けるの……?///)
提督「………」
提督(正直、僕もこういう話を聞くと……多少なりとも、興味を持ってしまう。だけど、姉さん達の前でそんな姿は見せられない……!)
- 469 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/06(火) 00:11:20.79 ID:1LXtTIGH0
- 短くて申し訳ございませんが、今回はここまでです。
お付き合い頂きありがとうございました!それではまた次回の更新でお会いしましょう。
- 470 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/06(火) 00:15:11.94 ID:qmFc+l6g0
- 乙
- 471 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/06(火) 00:19:55.58 ID:NC3l7BXb0
- 乙
- 472 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/06(火) 00:22:13.66 ID:2TXId9Joo
- おつでした
- 473 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/06(火) 05:38:44.11 ID:Zm9Mt+/z0
- 大学内でイケナイ葉っぱを育てる学生や他人のレポート盗む学生はいなかったんだね乙
- 474 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/07(水) 19:59:07.76 ID:djkKj5xB0
- 22:00〜23:00頃開始予定です。
- 475 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/07(水) 22:32:03.27 ID:KdkCJVH8O
- 山k
- 476 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/07(水) 22:34:04.07 ID:djkKj5xB0
- 始めます。
- 477 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/07(水) 22:39:04.07 ID:djkKj5xB0
- 〜 6月3週 〜
――12周目提督家までの道
提督「………」スタスタ…
山風「………」スタスタ…
提督(流石に暑くなってきたかも……)つタオル フキフキ
山風「……義兄さん、大丈夫?」
提督「え?」
山風「さっきから、沢山汗かいてるけど……」
提督「あぁ、ちょっと暑くてさ……」
山風「……やっぱり」
山風(私はもう妖怪だから、どんな暑さや寒さも平気だけど……義兄さんは違う)
提督「これくらいなら、タオルで拭けば何とかなるからさ」フキフキ
山風「……うん」
山風(だから、熱中症になったり……風邪をひいてしまわないか不安で……)
大鳳『油断は禁物ですよ!』ズイッ
提督「……!」
初春『そうじゃ。まだ6月だからと舐めていたら痛い目を見ることになる』フワフワ…
石垣『こまめな水分補給は必須。そろそろエアコン……ううん、せめて扇風機は出すべきだと思う』フワフワ…
山風「……私も同感。今日の夜ご飯、何か冷たいものを作るね」
提督「皆……ありがとう」
提督(姉さんも、山風も、初春様も、大鳳様も、こうして僕のことを気にかけてくれる……その優しさが、心に染み渡って……)
↓1初春のコンマ 親愛度:87/100
↓2山風のコンマ 親愛度:50/100
↓3大鳳のコンマ 親愛度:85/100
↓4石垣のコンマ 親愛度:65.5/100
反転コンマが最大のヒロインと交流します
- 478 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/07(水) 22:39:16.28 ID:hcF0WLmg0
- にゃー
- 479 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/07(水) 22:40:14.01 ID:KdkCJVH8O
- あい
- 480 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/07(水) 22:40:24.80 ID:YV8sDo1Z0
- あ
- 481 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/07(水) 22:40:30.25 ID:EP/mxsU8O
- でや
- 482 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/07(水) 22:40:42.88 ID:lEC9vtQf0
- 山風…
- 483 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/07(水) 22:41:41.88 ID:djkKj5xB0
- 初春は何をしている?もしくは提督と初春は何をしている?
22:45以降から先着3つまでで反転コンマが最大の安価を採用
ただし22:49までに3つまで埋まらなかった場合、それまでで反転コンマが最大の安価を採用させていただきます
※初春の姿や声は提督・他のヒロイン以外の人物には認識出来ないことを前提として頂けると幸いです。
※その他、プロットに矛盾が出てしまいかねない場合は内容をアレンジさせて頂く場合があります。申し訳ありません。
- 484 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/07(水) 22:43:13.83 ID:EP/mxsU8O
- 山風はもう……
- 485 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/07(水) 22:45:08.34 ID:+crk185/o
- 提督のフィールドワークについていく
- 486 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/07(水) 22:45:42.68 ID:EP/mxsU8O
- 明日世界が滅ぶなら何をするかトーク
- 487 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/07(水) 22:46:48.42 ID:YOX/Z/meo
- 湿気で毛がぶわっと広がった初春様の髪を梳かすのを手伝う
- 488 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/07(水) 23:07:46.26 ID:djkKj5xB0
- ――12周目提督家・リビング
テレビ『専門家によると、地球に隕石が衝突する確率は――%だな』
テレビ『そうなのね。私の予想より高い確率だわ』
提督「………」つPC カタカタ
大鳳「この機械音声……最初は違和感があったけど、聞いている内に癖になってくるような」
石垣「……分からなくもない、ですね」
山風「……こんな大きな隕石が落ちて来たらと思うと、ゾッとする」
初春「確率というのはよく分からぬが、そんなことはまずあり得んのじゃろう?」チラッ
大鳳「当たり前じゃない!そんな簡単に創造神様がお作りになった世界が滅んでたまるものですか!」
提督「………」カタカタ
初春「しかし、地球最後の日という話そのものは中々興味深いの」
山風「あまり、考えたくないことだけど……」
石垣(私はもう死んでるから、考えるとすれば提督の安全だけ……)
初春「……時に提督よ」
提督「はい、何でしょうか?」
初春「貴様はもし、地球が明日滅びるとすれば……何をしようと思う?」
提督「……難しい質問ですね」
初春「ただの雑談じゃから、気を楽にして考えると良い」
大鳳「初春ちゃんならどうするつもり?」
初春「決まっておる。己の力を全て行使して、提督が生き残れる方法を探すじゃろうな」
大鳳「そうよね!私も因果律を操って……いや、それより天界に戻って女神様と相談する!それで、何とか提督だけでも生き残れるようにして貰って……」
石垣「……私には、祈ることしか出来ないかな。提督だけでも何とか助かることを」
石垣(もしくは、出来るだけ苦しまずに命を落として……私と同じ、幽霊になってくれることを……)
山風「……義兄さんを抱き締めて、地球の崩壊から守るくらいしか出来ない。私、初春や大鳳と違って……凄い力は使えないから……」
提督(皆……)
初春「っと、わらわ達ばかり話し込んですまなかった。話を戻して、提督なら何をするつもりじゃ?」
提督「………」
親愛度上昇率判定:提督の答えは?
01〜49:提督「何も考えられないかも」
親愛度上昇:小 ×1.0
50〜98:提督「せめて、皆といつも通り過ごすことを考える」
親愛度上昇:中 ×1.5
ゾロ目:提督「……嫌だ」
親愛度上昇:大 ×2.0
直下
親愛度上昇数値判定 コンマ一の位×上昇率分上昇
↓2
- 489 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/07(水) 23:08:48.03 ID:EGmHxm+f0
- どう?
- 490 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/07(水) 23:08:56.96 ID:sQ3A11TzO
- や
- 491 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/07(水) 23:10:11.13 ID:+crk185/o
- リーチきたー
- 492 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/07(水) 23:12:50.81 ID:djkKj5xB0
- 初春「このままわらわが一番乗りじゃ!」
大鳳「私だって負けないわよ!」
石垣「私も、まだ可能性は……!」
山風「………………………………………………………………」
短くて申し訳ございませんが、今回はここまでです。
お付き合い頂きありがとうございました!ここからまたしばらく初春の回想パートが続きます。
少しずつでも書き進めていきますので、それまでお待ち頂けると幸いです。
それではまた次回の更新でお会いしましょう。
- 493 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/07(水) 23:16:54.01 ID:+crk185/o
- おつおつでした
山風、コミュ0はそれはそれで名を残せるから……(精一杯のフォロー)
- 494 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/07(水) 23:44:11.63 ID:ey/xmrIO0
- 乙でしたー
- 495 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/08(木) 00:59:44.26 ID:g3OFlWiwO
- 乙
他の子のコミュで山風ちょくちょく出てるから影薄い感じはしないな
- 496 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/14(水) 22:10:38.49 ID:yYgHz0Ch0
- 03→30:この幸せを失いたくない(※リーチ到達の為、ゾロ目と同じ展開にしました) 6×1.0=6 6+87=93/100 <リーチ!>
提督「………」
提督(地球が滅びてしまえば……きっと、僕だけが死んでしまうことになる)
提督(いや、姉さん達が死なずに済むのは、凄く嬉しい。僕だって、"もう"大切な人を失いたくない……)
提督(でも、僕が命を落とせば……姉さん達と離れ離れになるかもしれない。僕だけ、消えてなくなってしまうかもしれない……)
提督「……嫌だ」
石垣「え……?」
提督「それだけは、嫌だ……」
山風「義兄さん……?」
提督「地球が滅亡すれば、姉さん達と……一緒にいられなくなる……」
提督「そんなの、耐えられない……僕だけ、死んでしまうなんて……絶対に、嫌だ……!」
初春達「……!」
提督「………」
初春(軽い雑談のつもり、だったのじゃが……)
大鳳(そこまで、重く受け止めるなんて……)
初春「……提督」スッ…
初春(じゃが、それは――)
初春「………」ダキッ…
提督「……!」
初春「……すまなかった。仮定の話とはいえ、貴様を……否、"そなた"の心を締め付けることになってしまって……」ナデナデ…
提督「初春、様……」
提督(温かい……初春様の温もりが、伝わって来る……安心感と安らぎで、包まれていく……)
初春「安心せい。わらわは……わらわ達は、何があってもそなたから離れることはしない」
初春(――それだけ、わらわ達のことを真剣に考えてくれている証じゃ)
初春「………」ギュッ…
初春(ここまでわらわ達のことを……わらわのことを、心から慕ってくれた者は……今まで、誰1人としておらんかった)
初春(だからこそ、わらわも人間に強く思い入れを抱くことはなかったのじゃが……)
初春「……まさか、わらわがのう」ポツリ…
提督「……?」
初春(人の子に、恋心を抱いてしまうとは……提督のことを、家族としてではなく……愛する者として……)
- 497 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/14(水) 22:11:31.72 ID:yYgHz0Ch0
- 初春「………」
初春(今でこそ、こうしてわらわ達は提督と共に平穏な日々を送れているが……)
初春(その平穏が、一時的に……壊れてしまったことがある)
初春(10年……いや、もっと前か。忘れもしない、"あの日"……)
――15年以上前・公共バス内
ワイワイ ガヤガヤ
提督(※小学生)「〜♪」
石垣(※小学生)「提督、楽しかった……?」
提督「うん……♪」ニコッ
山風「私も……」ニコ…
初春『幼い頃の経験というものは、後に大切な思い出となる。今の気持ちを、忘れないようにすることじゃ』フワフワ…
提督「はい……!」
初春『ふふ……』
初春(提督も石垣も、山風も……全員、今日の遠足とやらを楽しめたみたいで何よりじゃ)ニコッ
キキィーッ!
初春『!?』
提督「わぁっ!?な、何!?」グラッ
石垣「うっ……!?」グラッ
山風「ば、バスが急にブレーキを……!?」グラッ
初春(提督達が姿勢を崩したぞ!?一体何が――)
――ドガシャアアアアアアァァァァァァンッ!!
- 498 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/14(水) 22:12:40.36 ID:yYgHz0Ch0
- ――数分後
初春『………』
初春(て、提督達の乗っていたばすが……潰れて……)
通行人1「うわぁっ!?バスとトラックが衝突したぞ!?」
通行人2「救急車!いや先に警察か!?いや両方に電話しないと!」
ザワザワ… ザワザワ…
初春『……はっ!?』
初春(し、しまった!唖然としている場合ではない!提督達は!?提督達は無事か!?)キョロキョロ
提督「……うぅ」
初春『……!』
提督「痛た……一体、何が起こったの……?」ムクリ…
初春『提督っ!』
提督「……!」
提督(初春様……)
初春『良かった、無事じゃったか!提督の身に何かあれば、どうしようかと……』
提督「いや、それより……お姉ちゃんと山風は……!?」
初春『この近くにいるはずじゃ!一刻も早く見つけんと……!』
初春(山風は化け猫じゃから、普通の人間より丈夫なはず……しかし、石垣は……!)
提督「お姉ちゃん!山風!どこ!?どこにいるの!?」キョロキョロ
山風「………」
提督「山風!良かった、無事だったんだね……!」
初春(やはり生きておったか。ひとまずは安心じゃが、石垣の姿が見当たらぬ……一体、どこに……)
山風「………」
提督「……山風?」
初春『……どうしたんじゃ?』
山風「………」スッ…
提督「……ッ!?」
初春『なっ……!?』
- 499 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/14(水) 22:13:23.89 ID:yYgHz0Ch0
- 石垣「」
提督「……う、そ」
初春『石……垣……』
提督「お、お姉ちゃん……ねぇ、お姉ちゃんってば……」ユサユサ
石垣「」
初春『………』
石垣(魂)『………』フワフワ…
初春(石垣の魂が浮かんでいる……つまり、石垣は……もう……)
提督「………」チラッ
初春『………』フルフル…
山風「………」フルフル…
提督「そん、な……」
山風「……っ」ジワッ…
初春『……っ』ギリッ…
石垣『………』フワフワ…
初春(わらわは、妖狐失格じゃ……あれほど慕ってくれた人間を、守ることさえ出来なかった……)
初春(それどころか、提督を悲しませてしまった……わらわが傍についていながら、こんなことに……!)
提督「お姉ちゃん……お姉ちゃん……うぅっ、あぁっ……!」ポロポロ
石垣「」
提督「うぐっ、ひっく……お姉ちゃん……やだぁ……死なないでぇ……えぐっ……!」ポロポロ
山風「………」ポロポロ
初春『……っ!』フルフル
初春(い、いや、ここで自分を責め続けるだけでは、更なる愚か者じゃ……まずは、石垣に謝罪せねば……)チラッ
石垣『………』フワフワ…
- 500 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/14(水) 22:14:12.47 ID:yYgHz0Ch0
- 今回はここまでです。更新が滞ってしまい申し訳ございません。
- 501 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/14(水) 22:21:52.38 ID:qlP5JH2K0
- 乙乙
自分のペースで無理しない方向で良いかと
- 502 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/14(水) 22:52:11.53 ID:CqYq1USso
- 乙
上に同じ
お姉ちゃんが霊体かするシーンか…
- 503 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/15(木) 08:17:32.71 ID:khk4F/VyO
- 乙
- 504 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/15(木) 22:18:25.60 ID:LFoqycyh0
- 改めてプロットと文章を読み直したのですが、>>497->>499の範囲で矛盾点がありました。
提督と初春が会話していますが、本来ならこの時点では初春は提督に姿を見せていません。
その為、まずは矛盾している箇所を修正した文章を投下します。
- 505 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/15(木) 22:19:27.51 ID:LFoqycyh0
- 初春「………」
初春(今でこそ、こうしてわらわ達は提督と共に平穏な日々を送れているが……)
初春(その平穏が、一時的に……壊れてしまったことがある)
初春(10年……いや、もっと前か。忘れもしない、"あの日"……)
――15年以上前・公共バス内
ワイワイ ガヤガヤ
提督(※小学生)「〜♪」
石垣(※小学生)「提督、楽しかった……?」
提督「うん……♪」ニコッ
山風「私も……」ニコ…
初春『………』フワフワ…
初春(提督も石垣も、山風も……全員、今日の遠足とやらを楽しめたみたいで何よりじゃ)ニコッ
提督「……また、来たいな」
石垣「それなら、お父さんとお母さんに連れて行って貰おっか……?」
山風「……良いと思う」
初春『よほど気に入ったみたいじゃな……』
初春(提督は特にはしゃいでおったからのう。これは近い内に、また同じ土地を訪れることに……)
キキィーッ!
初春『っ!?』
提督「わぁっ!?な、何!?」グラッ
石垣「うっ……!?」グラッ
山風「ば、バスが急にブレーキを……!?」グラッ
初春(提督達が姿勢を崩したぞ!?一体何が――)
――ドガシャアアアアアアァァァァァァンッ!!
- 506 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/15(木) 22:20:22.63 ID:LFoqycyh0
- ――数分後
初春『………』
初春(て、提督達の乗っていたばすが……潰れて……)
通行人1「うわぁっ!?バスとトラックが衝突したぞ!?」
通行人2「救急車!いや先に警察か!?いや両方に電話しないと!」
ザワザワ… ザワザワ…
初春『……はっ!?』
初春(し、しまった!唖然としている場合ではない!提督達は!?提督達は無事か!?)キョロキョロ
提督「……うぅ」
初春『……!』
提督「痛た……一体、何が起こったの……?」ムクリ…
初春『提督っ!良かった、無事じゃったか……!提督の身に何かあれば、どうしようかと……』
提督「いや、それより……お姉ちゃんと山風は……!?」
初春『……そうじゃ、一息ついとる暇はない。2人を探さんと……!』
初春(山風は化け猫じゃから、普通の人間より丈夫なはず……しかし、石垣は……!)
提督「お姉ちゃん!山風!どこ!?どこにいるの!?」キョロキョロ
山風「………」
提督「山風!良かった、無事だったんだね……!」
初春(やはり生きておったか。ひとまずは安心じゃが、石垣の姿が見当たらぬ……一体、どこに……)
山風「………」
提督「……山風?」
初春(……どうしたんじゃ?)
山風「………」スッ…
提督「……ッ!?」
初春『なっ……!?』
- 507 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/15(木) 22:22:15.39 ID:LFoqycyh0
- 石垣「」
提督「……う、そ」
初春『石……垣……』
提督「お、お姉ちゃん……ねぇ、お姉ちゃんってば……」ユサユサ
石垣「」
初春『………』
石垣(魂)『………』フワフワ…
初春(石垣の魂が浮かんでいる……つまり、石垣は……もう……)
提督「………」チラッ
山風「………」フルフル…
初春『………』
提督「そん、な……」
山風「……っ」ジワッ…
初春『……っ』ギリッ…
石垣『………』フワフワ…
初春(わらわは、妖狐失格じゃ……あれほど慕ってくれた人間を、守ることさえ出来なかった……)
初春(それどころか、提督を悲しませてしまった……わらわが傍についていながら、こんなことに……!)
提督「お姉ちゃん……お姉ちゃん……うぅっ、あぁっ……!」ポロポロ
石垣「」
提督「うぐっ、ひっく……お姉ちゃん……やだぁ……死なないでぇ……えぐっ……!」ポロポロ
山風「………」ポロポロ
初春『……っ!』フルフル
初春(い、いや、ここで自分を責め続けるだけでは、更なる愚か者じゃ……とにかく、まずは石垣に話しかけて……謝罪、せねば……!)チラッ
石垣『………』フワフワ…
- 508 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/15(木) 22:23:42.75 ID:LFoqycyh0
- ※ここからが新規の文章となります。混乱させてしまい申し訳ございません。
- 509 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/15(木) 22:24:26.49 ID:LFoqycyh0
- 初春『……石垣』
石垣『………』フワフワ…
初春『聞こえておるか?石垣……』
石垣『………』フワフワ…
初春『……返事がない、か』
初春(己の死に絶望したか、あるいは未だ意識を失っているのか……)
初春(せめて、一言でも謝罪したいと思っていても……意思疎通が出来ぬ……)
救急隊員達「君達!大丈夫かい!?」
初春『……!』
提督「うぅっ……」ポロポロ
山風「………」ポロポロ
救急隊員達「……!」
石垣「」
救急隊員達(この子は、もう……だが、幸い傍にいる2人は生きている。一刻も早く保護しなければ……!)
救急隊員達「……辛いかもしれないが、僕達と一緒に来てくれるかい?」
提督「お姉ちゃん……うあぁっ……」ポロポロ
山風「……っ」ポロポロ
救急隊員達(強引に連れて行くことも出来るが、相手はまだ幼い子供だ。可能な限り、そういうやり方は……)
山風「……義兄さん、行かなきゃ」ポロポロ
提督「……!」ポロポロ
山風「ここに、ずっといる訳にはいかない……から……」ポロポロ
提督「………」コクリ…
初春『………』
初春(石垣のことも気になるが……提督と山風、特に提督から目を離すことは出来ない……)
初春(すまない、石垣……また様子を見に来る。だからそれまで、ここで待っていて欲しい……)
石垣『………』フワフワ…
救急隊員達「見たところ、怪我はなさそうだが……念の為に病院へ来てもらう。ご両親にも、連絡を入れておく」
提督「………」ポロポロ
山風「……はい」ポロポロ
スタスタ…
初春『………』フワフワ…
- 510 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/15(木) 22:25:26.29 ID:LFoqycyh0
- ――
初春「……っ」ギリッ…
初春(わらわは、提督達との心地良い日々を過ごしたせいで……完全に油断しておった)
初春(そのせいで、石垣の命を……これから長い人生を歩むはずだった、幼い命を……散らしてしまった)
初春(たとえ、石垣が"あのように言ってくれた"としても……絶対に、忘れてはいけないことじゃ……)
初春「………」
初春(それだけではない。あの事故が起こった後も……悲劇は、続いて……)
――数日後・12周目提督実家(旧)
初春『………』
提督「………」
山風「………」
父「石垣……どうして……」ブツブツ…
母「……いつまで塞ぎ込んでるつもり?」
父「石垣……石垣……」ブツブツ…
母「私だって、辛いけど……ずっと、部屋に籠っている訳にはいかないでしょう……?」
父「あぁっ……石垣……」ブツブツ…
母「ちょっと、聞いてるの……?ねぇってば!」
父「石垣……」ブツブツ…
母「いい加減に現実を見なさいッ!」
提督「……っ」ビクッ
山風「……っ」ビクッ
初春『………』
母「どれだけ悲しんでも、石垣は帰って来ないでしょ!?」ジワッ…
母「まさか、このまま仕事を休み続ける気なの!?私だって、悲しみを堪えて……皆の為に、家事してるのに……」ポロポロ
父「石垣……石垣……」ブツブツ…
母「……っ!もう知らない!」バタンッ!
提督「うっ……うぅっ……」ポロポロ
山風「……っ」ポロポロ
初春『……っ』ギリッ…!
初春(あの時、わらわが油断していなければ……せめて、わらわの加護で石垣の命を守れたかもしれぬのに……!)
- 511 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/15(木) 22:26:29.77 ID:LFoqycyh0
- ――
初春「………」
初春(父は石垣を失った絶望で心ここにあらずとなり、母はそんな父に苛立ちを募らせていく……)
初春(そして、両親の絶望や負の感情を見せられて……提督と山風は、一層追い込まれていく……)
初春(このような光景は、何度も見てきたが……それはあくまでも、見守る立場としてじゃ)
初春(故に、人間達が嘆き、苦しみ、絶望しても……それほど感情を揺さぶられることはなかった)
初春(じゃが、今回は……これまでとは、訳が違う。強く思い入れを抱いた者が、わらわの目の前で……)
初春(その事実は、わらわの心を締めつけた。人間のように、感情に身を任せることが出来たとしたら……)
初春「………」
初春(その時は、きっと……叫びながら大粒の涙を零していたかもしれん)
初春(そう思っていた矢先に、更なる悲劇が訪れてしまった。そのせいで提督とわらわ、山風が……)
――12周目提督実家(新)・自室
初春『………』
母「……今日からここが、私と提督の家よ」
提督「………」
母「……ごめんね。私達の都合に、巻き込んじゃって……」
提督「………」
母「………」
母(提督……でも、私もあんな人と一緒にいるのは……もう、限界だったの……)
提督「………」
母「……買い物に行って来るわ。部屋で待っててね」バタン…
提督「………」
初春『………』
初春(父に愛想を尽かし、そのまま離婚に至ってしまっただけでなく……それに、山風はあやつの所へ置き去りにされて……)
初春(……わらわには、こやつらを責める資格はない。じゃが、せめて……提督と山風の気持ちを、もう少しだけ考えることは出来なかったのか?)
初春(山風はまだしも、提督はまだ子供じゃ。親の、それも両親の愛が必要な時期……ただでさえ、姉と死別した悲しみは大きい)
初春(それなのに、立て続けに両親が離婚し……義妹と生き別れになってしまえば……提督の心の負担は、計り知れないものに……)
提督「……どうして」ジワッ…
初春『……!』
提督「どうして、こんなことに……なっちゃったの……?」ポロポロ
提督「お姉ちゃんが死んじゃって……お父さんと、お母さんが……離婚、しちゃって……」ポロポロ
提督「しかも、山風とも離れ離れになっちゃって……こんな、ことって……!」ポロポロ
初春『提督……』
提督「うぅっ……あぁっ……!」ポロポロ
初春『……っ』ズキッ…
- 512 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/15(木) 22:27:24.47 ID:LFoqycyh0
- 今回はここまでです。
- 513 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/15(木) 23:07:32.61 ID:RFBGcohV0
- 乙でしたー
- 514 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/17(土) 00:44:46.19 ID:U2VuY6ZL0
- 乙
- 515 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/20(火) 21:36:46.56 ID:Om9MiExf0
- ――
初春「………」
初春(わらわは提督と山風を天平にかけ、提督について行くことに決めた)
初春(決して山風を嫌っていた訳ではない。単にわらわにとって、山風よりも提督の方が大事だったというだけじゃ)
初春「……じゃが」
初春(残された山風は、恐らくかなり苦労したはず……石垣を失った直後の父は、晩年の祖父とほぼ同じ状態で……)
初春(……わらわがもっと提督達を注意深く見ておけば、こんなことにはならぬはずじゃった)
初春(後悔ばかりが募っていった。それでも、わらわまで塞ぎ込む訳にはいかぬと思ったのじゃ……時間は待ってはくれぬからな)
――12周目提督実家・廊下
初春『………』フワッ…
初春(毎日、事故現場へ向かい……石垣の魂へ語り掛けたが、一向に反応を示さぬ……)
初春(成仏もせず、それでいて意識もない……やはり、死の衝撃が大き過ぎるせいで、まだ意識が飛んだままなのか……?)
初春『………』フルフル…
初春(いや、石垣のことばかり考え続ける訳にもいかぬ。家に戻って来たからには、提督の様子も見ておかなければ……)
提督「………」
初春『……提督?』
初春(どうしたんじゃ……?いつもなら、この時間帯は部屋で静かに泣いて……)
『……なさい』
初春『……!』
提督「………」
母『提督……石垣……ごめんなさい……こんな、弱い母親で……』ポロポロ…
母『本当なら、私がもっとしっかりしないといけないのに……娘を失った辛さから、立ち直れずに……』ポロポロ…
母『それどころか、提督とあの人を引き離すようなことをして……提督だって、凄く辛いはずなのに……』ポロポロ…
母『うっ……うぅっ……ごめんなさい……ごめんなさいっ……』ポロポロ…
提督「……お母さん」
初春『………』
- 516 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/20(火) 21:39:08.56 ID:Om9MiExf0
- ――数分後・自室
提督「………」ガチャ バタン…
初春『………』
初春(……母は、あやつは、この家に来た日から……ずっと、人知れず部屋で後悔と悲しみに潰されておった)
初春(娘を失った絶望。夫の絶望に嫌気が差したことによる己への嫌悪感。そして……自分の都合で、息子に辛い思いをさせた罪悪感)
初春(それでも、息子の前で……これ以上、情けない姿を晒すことは出来ない。そう考えていたようじゃが……)
提督「……そう、だよね。辛いのは、僕だけじゃ……ない……」
初春(同じ家に住んでいるのじゃ。提督に気づかれぬはずが……)
提督「………」
提督(悲しんでばかりじゃ、ダメ……お母さんだって、辛いんだ……でも、それ以上に……)
提督(きっと、1番辛かったのは……お姉ちゃんだから。傷付いて、苦しんで、死んでしまった……お姉ちゃんだと、思うから……)
提督「……っ」グッ…
提督(だったら、僕に出来ることは……)
初春『………』
初春(わらわに出来ることは、せめて……提督が道を踏み外さぬように、見守ることだけじゃ……)
初春(いや、目の前で石垣が命を落とす瞬間を見届けることしか出来なかったわらわが、そんなことを考える資格はないのかもしれぬが……)
初春(それでも、これ以上……わらわを信じてくれた者を失いたくない。残された提督だけは、何としても……)
提督「……お願いします、初春様」
初春『……?』
初春(提督、今……わらわの名を……)
提督「どうか、お姉ちゃんを……天国へ、連れて行ってあげて下さい……!」
初春『……!』
提督「家が遠くなって、神社には通えなくなっちゃって……僕にはもう、こうして祈ることしか出来ませんけど……」
提督「お願いです。もし、お姉ちゃんが今も苦しんでいるとしたら……成仏、させてあげて下さい……!」
提督「生き返らせて、なんて無茶なことは頼みません……どうか、お姉ちゃんを……苦しみから、解放してあげて欲しいんです……!」
初春『………』
初春(提督……)
- 517 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/20(火) 21:39:46.16 ID:Om9MiExf0
- 今回はここまでです。
- 518 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/20(火) 21:43:17.66 ID:Sk5xekQ80
- 御狐様……
- 519 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/20(火) 21:53:47.90 ID:hfUOArU2o
- おつ
提督…
- 520 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/20(火) 22:51:24.80 ID:N/JCfov60
- 乙
- 521 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/24(土) 18:56:33.04 ID:MvvADPAD0
- ――
初春「………」
初春(提督は……どこまでも家族想いだった。自分の悲しさよりも、石垣の……姉の成仏を願った)
初春(わらわへ逆恨みするどころか、家族を失ってもなお……わらわのことを信じ、祈ってくれた)
初春(純粋で、歪みのない、温かい気持ち……この時、わらわは心の奥底から提督に感銘を受けた)
初春「………」ギュッ…
初春(そして、わらわは決意した。これほどまでにわらわを信じてくれる、提督の想いに応える為……死力を尽くしてみせる、と)
――事故現場
初春『………』フワッ…
初春(出来ることなら、石垣を蘇らせてやりたいものじゃが……死者蘇生など、出来るはずがない)
初春(自然の摂理に逆らうことは、禁句なのじゃ……それが例え、わらわのような怪異に属する存在だとしても)
初春『……成仏、か』
初春(しかし、今の石垣を……この世に留まる魂を、無理に成仏させるのは……そもそも、どうして石垣の魂は未だに……)
初春(せめて、石垣と意思疎通を図り……成仏についてを告げることが出来れば良いのじゃが……)
初春『……む?』
石垣(霊体)『………』フワフワ…
初春『……!』
初春(今まで、霊魂だったはずじゃが……ようやく、人の姿に……この状態ならば、会話が成立するか……?)
石垣『………』フワフワ…
初春『……石垣、聞こえるか?』
石垣『……貴女、は?』
初春『おぉ、やはりわらわの声が届いたか……わらわのことを話す前に、貴様は……どこまで"理解しておる"?』
石垣『……何も、分かりません。いえ、記憶喪失、という訳じゃなくて……』
石垣『気がついたら、ここに……体が透けて、しかも浮かんで……一体、何がどうなって……?』
初春『………』
初春(……己の死を自覚しておらぬ、か)
初春『……全て話す。貴様にとって、辛い話になるが……どうか、最後まで聞いて欲しい』
石垣『………』
- 522 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/24(土) 18:59:46.01 ID:MvvADPAD0
- ――15分後
初春『……ということがあった』
石垣『……う、そ』
初春『……事実じゃ。その証拠に、貴様はまさに今、霊体になっておる』
石垣『………』
初春『……すまなかった。わらわが傍についていながら、こんなことに……』
石垣『………』
初春『……石垣?』
石垣『……っ』ジワッ…
初春『……!』
石垣『うっ……あぁっ……!』ポロポロ
初春『……っ』ズキッ…
初春(本当に、すまぬ……あの時、わらわが油断していなければ……)ギリッ…!
石垣『嫌……嫌ぁっ……えぐっ、うあぁっ……!』ポロポロ
初春『………』
――10分後
石垣『………』グスッ…
初春『………』
石垣『……すみません。もう、落ち着きましたから……』グシグシ…
初春『……気にすることはない。そもそも、悪いのはわらわじゃ』
石垣『いえ、初春様のせいでは……事故なんて、避けようがありませんから……』
初春『石垣……』
石垣『それに、いつまでも悲しんでいる訳にも……いかないですよね……?』
初春『……!』
石垣『私がこうして、ここに留まり続ければ……提督を、ずっと悲しませることになっちゃうから……』
石垣『辛くても、悲しくても、苦しくても……自分の死を受け入れて、成仏しないと……』
石垣『それが、提督の望み……私が成仏すれば、あの子も……安心してくれるはず、ですよね……?』ニコ…
初春『………』
初春(……提督の優しさは、姉譲りという訳か。本当に、姉弟揃って……どこまでも、家族想いで……)
初春(今でも己の死と、家族に会えない寂しさで心が締め付けられているはずなのに……涙を拭うどころか、笑みさえ浮かべるとは……)
初春『………』グッ…
初春(じゃが、石垣は……恐らく……)
- 523 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/24(土) 19:00:46.21 ID:MvvADPAD0
- 石垣『……初春様、お願いします。どうか、私を……成仏、させて下さい……』
初春『………』
石垣『……初春様?』
初春『……出来ぬ』
石垣『え……?』
初春『成仏させることは、出来ぬのじゃ……』
石垣『ど、どうして……?』
初春『……本来ならば、死者は己の死を受け入れた時点で……独りでに成仏する』
初春『しかし、石垣は……既に死を受け入れているにもかかわらず、未だ魂がこの世から離脱しようとしない』
石垣『………』
初春『貴様にも、心当たり……否、"心残り"があるはずじゃ』
石垣『………』ギュッ…
初春『……口に出さずとも分かる。提督のことじゃな?』
石垣『………』コクリ…
初春(石垣は、提督のことが気になって……無意識の内に、成仏を拒んでいる)
初春(しかも、一時的なものではなく……それこそ、提督が天寿を全うしない限り……)
石垣『………』
初春『弟を置いて、自分だけあの世へ旅立つことは出来ない。その心残りが、貴様を……地縛霊として、現世に縛り付けておる』
石垣『……どうすれば、良いんですか?どうすれば、私は……』
初春『………』
初春(無理に成仏させることは出来ぬ以上、何らかの手立てが必要になってくる……さて、どうしたものか……)
初春(地縛霊となると、そう簡単に現世から引き離すことは……いや、地縛霊……それなら……)
石垣『……初春様?』
初春『……成仏は出来ずとも、貴様の心残りを出来る限り解消する方法はある』
石垣『本当ですか……?でも、どうやって……』
- 524 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/24(土) 19:02:01.64 ID:MvvADPAD0
- 今回はここまでです。
- 525 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/24(土) 19:06:11.02 ID:fANMGyBio
- おつおつ
これは石垣お姉ちゃんの悪霊ルートの伏線っ…小ネタで取らなきゃ
- 526 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/24(土) 20:00:08.05 ID:OGxIJvS+0
- 乙でしたー
- 527 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/24(土) 22:51:51.51 ID:0FReer54O
- お姉ちゃんを悪霊化させるなんて
失恋させればいいだけの話では?
- 528 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/25(日) 01:21:00.25 ID:oCU5qBlwO
- 病んだら一番ヤバいのって誰だろう
全員人外だし失恋考えると怖くて夜しか眠れん
- 529 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/29(木) 21:05:33.08 ID:O3UnYam50
- 初春『地縛霊というのは、要するにこの地に雁字搦めになっている状況じゃ』
初春『そこで、雁字搦めになる対象を変化させる。言い換えれば、地縛霊としての性質を変化させて……』
石垣『……?』
初春『……石垣を、提督に憑りつかせれば良い』
石垣『……!』
初春『提督の守護霊にしてしまえば、成仏するまでもなく……提督を見守ることが出来る』
石垣『お願いしますっ!』ズイッ
初春『……!』
石垣『私を、提督の……あの子の、守護霊にして下さい……!』
石垣『たとえ、ずっと成仏出来なかったとしても……やっぱり、私は……あの子の傍に……!』
初春『………』
石垣『……っ』ギュッ…
初春『……分かった』
石垣『……!』パァッ
初春『そうと決まれば、すぐにでも……!』カッ…!
石垣『ん、ぅ……』
初春『魂を直接弄る以上、多かれ少なかれ不快感が出るとは思うが……すぐに治まる』
石垣『は、い……んんっ……』
初春(石垣の魂の依り代を、この土地から提督に……くっ、やはり"そのまま"では無理か……だとすれば、更に性質を弄るしか……!)
石垣『はぁっ……!』パァァ…ッ
- 530 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/29(木) 21:07:34.16 ID:O3UnYam50
- 初春『………』スッ…
石垣『はぁ……はぁ……』
初春『……よし、成功じゃ』
石垣『本当、ですか……?』
初春『これで貴様は晴れて、地縛霊から守護霊へと変化した』
石垣『……!ありがとう、ございます……!これで、ずっと……あの子の傍に……!』
初春『………』
石垣『……初春様?』
初春『……後から説明することになってすまぬが、守護霊にする為には魂の性質を大きく弄る必要があった』
初春『その影響で、貴様の幽霊としての性質が弱まってしまった』
石垣『幽霊としての、性質……?まさか、いずれ消えてしまうとか……』
初春『いや、そんなことはない。人間に分かるように言えば、他者への憑依や物理的干渉は一切出来ぬ。本当に、ただ提督の傍にいられるだけじゃ』
石垣『……なんだ、そんなことですか。全然、気になりません。私はあの子の隣にいられるだけで、十分ですから……』ニコ…
初春『………』
初春(……石垣なら、必ずそう言うと思っておったぞ)
――
初春「………」
初春(……わらわが石垣を見殺しにしてしまった罪は、決して消えることはない)
初春(それでも、石垣を提督の守護霊にしたことは……良かったと思っておる)
初春(石垣は、わらわを責めないどころか……礼を言ってきたほどじゃからな)
初春「……本当に、物好きじゃな」ポツリ…
初春(見守ると言っておきながら、何も出来なかったわらわを……あの時も、今も……)
初春「………」
初春(……わらわが、提督や石垣と真に心を通わせたのは……それから、すぐのことだった)
初春(守護霊となった石垣は、提督のもとへ引き寄せられていき……わらわも、あやつと共に……)
- 531 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/29(木) 21:11:34.83 ID:O3UnYam50
- 今回はここまでです。
プロットの半分以上を投下出来ましたので、後数回ほどの更新で回想パートを終えられると思います。
- 532 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/29(木) 21:15:38.83 ID:+yLn36q8o
- おつおつです
初春様気苦労絶えなかったんやな…
- 533 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/29(木) 21:56:04.81 ID:3kHbRauV0
- 乙でした
- 534 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/31(土) 20:13:31.80 ID:n9nT8jMR0
- ――数時間後・自室
提督「………」
提督(お願いします、初春様……お姉ちゃんを、成仏させてあげて下さい……)
提督(出来ることなら、僕がお姉ちゃんに会って……話をしたいけど……それは叶わない)
提督(僕には、お姉ちゃんの冥福を祈ることしか……初春様に、お願いすることしか出来ない……)
提督「……っ」ギリッ…
提督(自分の無力さが、嫌になる……でも、こればかりは……どうすることも……)
提督(だけど、せめて……祈らせて下さい。お姉ちゃんが、これ以上苦しまないように……)
提督(こんなことを頼めるのは、初春様しかいないんです……どうか、お姉ちゃんを……)
提督「………」
初春『……良い弟を持ったな、石垣』チラッ
石垣『………』コクリ…
初春『幾多の人間を見守って……いや、石垣を救えなかったわらわが、見守る等と言える資格はないが……』
初春『これほどまでに、家族の幸せを願った者は……どの世代にもいなかった。貴様と、提督だけじゃ』
石垣『………』
初春『幽霊になった今なら、分かるはずじゃ。提督の、貴様を想う気持ちが……』
石垣『………』ギュッ…
提督「……初春様。お姉ちゃんを……どうか……」
初春『………』
初春(本来なら、妖狐や幽霊が無暗に人間へ姿を見せることは……褒められたことではない)
初春(じゃが、提督はこんなにも純粋に、真っ直ぐに……石垣の幸福を願い、わらわの存在を信じてくれておる)
初春(それに、わらわは石垣を成仏させるという願いは叶えられず……あろうことか、石垣を見殺しにしてしまった)
初春(……これ以上、提督を不幸にしてなるものか。こんな善良な人間が、理不尽な理由で苦しんで良いはずがない)
初春(そして、死してなお家族の幸福を願う……石垣のことも……)チラッ
石垣『………』
- 535 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/31(土) 20:16:17.45 ID:n9nT8jMR0
- 初春『……石垣』
石垣『……?』
初春『今から、貴様とわらわの姿を……提督に見せようと思う』
石垣『……!』
初春『貴様とて、提督に気づかれぬまま……ただ静かに、影から見守り続けるより……』
初春『生きていた頃のように、提督と言葉を交わせることを……望むじゃろう?』
石垣『……はい。でも、それって……大丈夫、なんですか……?』
初春『もちろん、騒ぎにならぬよう……提督以外の人間には、わらわと貴様の存在を悟られぬようにはする』
初春『じゃが、わらわとしても……これ以上、貴様と提督が傷付く様を……見たくない。わらわのせいで、貴様と提督は……』
石垣『それは、初春様のせいでは……』
初春『分かっておる。心優しい貴様なら、わらわを心の底から許して……否、最初からわらわを元凶だと思っていないことは』
石垣『………』
初春『それでも、わらわとしては……せめてもの責任を果たすべきだと考えておる』
初春『貴様と提督が、この不幸をものともしないほどの……より良い幸せを掴む為に……』グッ…!
石垣『初春様……ありがとう、ございます……私と提督の為に、そこまで……』
初春(じゃから、それは……いや、ここで押し門答をしている場合ではないか……)
初春『……覚悟は良いか?』
石垣『………』チラッ
提督(お姉ちゃん……)
石垣『……はい、お願いします』
初春『よし。では……!』カッ…!
パァァ…ッ
提督「……え?」
初春「………」キラキラ…
石垣「………」キラキラ…
提督「お、お姉……ちゃん……?いや、えっ……?何、で……?」
提督(それ、に……隣の人は、一体……どうして、目の前に……)
- 536 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/07/31(土) 20:16:55.80 ID:n9nT8jMR0
- 今回はここまでです。
- 537 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/31(土) 20:22:18.97 ID:4/ssa7c6o
- おつおつ
この体験はでかいなあ
- 538 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/31(土) 20:39:45.37 ID:1cvg9tFf0
- 乙でしたー
- 539 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/08/03(火) 22:29:42.95 ID:FSiG1W/O0
- 初春「……初めまして、じゃな。もっとも、わらわはずっと、貴様のことを眺めておったがの」フワフワ…
提督(ずっと、眺めて……?ま、まさか……)
提督「貴女が……初春、様……?」
初春「………」コクリ
提督「………」
初春「……驚いて言葉も出ぬか」
提督「………」
石垣「……無理もないと思います。私も、初めて初春様とお会いした時は……」
初春「いや、予想通りの反応で納得していたところじゃ」
初春(むしろ冷静に対応された方が、わらわとしても驚きを隠せないぞ)
提督「……っ!」フルフル
提督(い、いけない、驚いてる場合じゃ……もっと、大事なことが……!)
提督「……どうして」
初春「……!」
石垣「………」
提督「お姉ちゃんは……死んじゃった、はずじゃ……初春様も、今まで……会ったこと、なかったのに……」
提督「それなのに、僕の目の前に……ひょっとして、僕……いつの間にか、死んで……」
初春「違う。貴様は正真正銘、生きている人間じゃ」
提督「え、ぁ……じゃ、じゃあ……何で……」
初春「……本来なら、わらわはもちろん石垣も貴様に姿を見せることはなかった」
提督「………」
初春「じゃが、石垣は貴様と言葉を交わすことを望んだ。そして、わらわも……」
提督「………」チラッ
石垣「……うん。初春様に、姿を見えるようにしてもらったの。こんな状態でも、提督とお話出来るように……」
提督「………」
提督(……お姉ちゃんや初春様が言っていることを、信じていない訳じゃない)
提督(でも、何もかもがいきなり過ぎて……頭が、パンクしちゃいそうになって……)
提督「………」グッ…
提督(いや、理由とか、そんなのは……どうでも良い。それ以上に、僕は――)
- 540 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/08/03(火) 22:30:39.58 ID:FSiG1W/O0
- 提督「……っ」ジワッ…
初春「……!」
石垣「……!」
提督「ぐすっ……ひっく……!」ポロポロ
石垣「て、提督……?」
初春「………」
提督「まさか、会えると……思ってなかった……!死んじゃった、お姉ちゃんや……初春様に……!」ポロポロ
提督(――嬉しかった。もう二度と会えないと思っていたお姉ちゃんや、きっと見守ってくれていると信じていた初春様と会えたことが)
初春「………」
提督「寂しかったけど……えぐっ……ずっと、祈ってた……」ポロポロ
提督「お姉ちゃんが……成仏して、天国に行けるように……」ポロポロ
石垣「………」
提督「でも、それでも……やっぱり、寂しさは、誤魔化せなくて……」ポロポロ
提督「もう、お姉ちゃんと会えない……一緒に、いられない……」ポロポロ
提督「そう考えると、辛くて……ひっく……ぐしゅ……でもっ、ずっと、悲しみ続けるのも……ダメだと、思って……」ポロポロ
石垣「……っ」ジワッ…
初春「……すまぬ。わらわが、何も出来なかったばかりに……」
提督「……え?」
初春「事故が起こった日、わらわは提督達の傍にいた。だが、目の前で石垣が命を落とす様を……見ていることしか……」
初春「それだけではない。石垣は、あの場で地縛霊となっておった。そのせいで、成仏させることさえ……」
提督「もしかして、それで僕の所へ……?」
初春「……わらわのことを信じてくれておる、提督と石垣の為に……せめてもう一度、互いを会わせてやりたいと思ったのじゃ」
提督「………」
初春「……本当に、すまなかった。わらわのせいで……」
提督「………」
- 541 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/08/03(火) 22:34:17.59 ID:FSiG1W/O0
- 提督「……そんなこと、ありません」グシグシ
初春「………」
提督「むしろ、僕の為に……そして、お姉ちゃんの為に……ここまでしてくれて、ありがとうございます」
提督「あの事故は、初春様のせいじゃありません。だから、その……初春様が、気にすることじゃ……」
石垣「……さっきも言いましたが、私も提督と同感です」
初春「……提督、石垣」
初春(あぁ、わらわは……幸せ者じゃ。こちらの失態を許してくれるどころか、お礼まで言ってくれるとは……)
提督「……僕とお姉ちゃんを会わせてくれて、そして……ずっと、見守ってくれて……本当に、ありがとうございます」ニコ…
初春「………」ギュッ…
提督「わっ……!」
石垣「……!」
初春「……貴様のことは、わらわが守る。もう、何があろうと……貴様に悲しい思いはさせぬ」
初春「これからは、ただ眺めるだけではない……目に見える形で、触れられる形で……貴様を守ってみせる」
提督「は、初春様……」
石垣「………」スッ…
提督「……!」
石垣「……提督、ごめんなさい。貴方を残して、死んじゃって……でも、もう大丈夫」
石垣「これからは、守護霊として……ずっと、提督の傍にいる。絶対に、1人ぼっちにしないからね……?」
提督「お姉ちゃん……」
提督(……伝わる。抱き締めてくれている初春様はもちろん、隣で寄り添ってくれる……お姉ちゃんの、温もりが……)
提督「……お姉ちゃん」
石垣「……?」
提督「もう、離れて行かないでね……?また、いなくなっちゃったら……僕、僕っ……」
石垣「……うん、約束する」ニコ…
提督「……初春様も、こんな泣き虫の僕ですけど……改めて、よろしくお願いします……」ペコッ…
初春「自分を卑下するでない。貴様が、わらわや石垣を強く想う気持ちは全て知っておるからの」
初春「こちらこそ、よろしく頼む。今度こそ、あんな悲劇は……防いでみせる」ギュッ…
提督「んっ……」
初春「………」
初春(思えば、こうして人の子の温もりに触れたのは……初めてじゃな。こんなにも、心が安らぐものだったとはのう……)
- 542 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/08/03(火) 22:34:44.25 ID:FSiG1W/O0
- 今回はここまでです。
- 543 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/08/03(火) 22:49:23.49 ID:JdCRMa/9o
- おつおつ
- 544 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/08/03(火) 23:43:13.52 ID:D025t/5o0
- 乙
- 545 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/08/07(土) 21:00:55.43 ID:rIwaq3Nn0
- ――
初春「………」
初春(提督と石垣を見ていると、わらわを祀る神社を建ててくれた二人の遠い先祖を思い出す)
初春(あやつらの血を継ぐ者は数え切れるほどいるが……提督と石垣は、特にあやつらの面影を感じる)
初春(家族の幸福を心から願い、わらわの存在を疑わず信じてくれる……これほどまで善性が強い人間を見たのは久々じゃ)
初春(無論、先祖の全員が悪人だったという訳ではないが……あの夫婦や、提督と石垣ほどに心が清らかな者はまずいなかった)
初春(だからこそ、わらわも初春神社に住まう者の行く末を見守ると決め……提督と石垣の傍にいることを誓った)
初春「……まぁ、そう考えていたのはわらわだけではなかったがの」ポツリ…
初春(石垣と共に提督へ姿を見せた翌日、あの胡散臭い天使とやらが現れた)
初春(最初は当然、提督を害する者かと疑ったが……話を聞いている内に、それが杞憂だと気づいた)
初春(あやつが提督に向ける感情の中に……悪意と呼べるものが一切なかったことに)
初春(その日から、提督を中心とした四人での生活が始まった。騒がしさを感じることもあったが、悪くない日々じゃった)
初春(否、悪くないどころか……石垣のこともある以上、このような言い方は不謹慎かもしれぬが……)
初春「……充実した日々だったの」
初春(たとえ神社が寂れてしまっても、信じてくれる者、慕ってくれる者が傍にいる……)
初春(それが、これほどまでに心が満たされるとは……思ってもみなかった)
初春(何より、一番嬉しいと思ったのは……わらわや石垣達と過ごす時間に対し、提督が幸せを感じてくれていたことじゃ)
初春(言葉にせずとも、その気持ちは伝わる。これでもわらわは妖狐じゃからな。人間の善意や悪意など、全てお見通しだからの)
初春「………」
初春(そして、数年の月日が経ち……提督も、自分の進路について考えなければならない年頃になった)
初春(多くの者が悩む中、提督は既に夢を見据えて行動していた。傍で見守る者としては、提督の成長を感じると共に……)
- 546 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/08/07(土) 21:03:15.35 ID:rIwaq3Nn0
- ――12周目提督実家・自室
提督(高校生)「………」カキカキ
初春「……調子はどうじゃ?」
提督「はい、順調です。初春様から頂くアドバイスのお陰で、歴史への理解が深まりました」カキカキ
初春「あどばいす……あぁ、確か『助言』という意味じゃったか」
大鳳「相変わらず横文字に弱いですねぇ」
初春「……仕方ないじゃろう。外来語はどうしても馴染めんのじゃ」
提督「……申し訳ございません、配慮が足りませんでした」
初春「あぁ、いや、提督を責めている訳ではない」
大鳳「はい、提督君は悪くありません。むしろ現代を生きる初春ちゃんが、新しい知識をもう少し積極的に身に付けようとするべきじゃない?」
初春「む……それくらい分かっておる」
初春(てれびとやらで何度聞いても、一向に慣れぬ……本当に、どうしたものか……)
石垣「……やっぱり、このまま文系へ進むの?」
提督「うん。決して理系科目をおざなりにするつもりはないけど、僕の進路を考えると……やっぱり文系を選ぶのがベターかなって」
初春「……提督が自分で考えたことじゃ。わらわ達が余計な口を挟むことはしない」
大鳳「同感です。それに、提督君が研究者の道を目指すというなら……」
石垣「それを応援するのが。家族の役目だから」
提督「……ありがとう、姉さん。初春様と大鳳様も、ありがとうございます」
初春「………」
初春(中学生になった頃から、提督はわらわ達の昔話や存在そのものに強い興味を示すようになった)
初春(故に提督が妖怪や神話、怪異を研究する道に進みたいと思ったのも……もしかすると、必然だったのかもしれぬな)
提督「………」カキカキ
提督(姉さん達と過ごしたことで、はっきりと分かった。世の中には、科学で解明出来ないことが沢山あることを)
提督(だからこそ、僕も……あくまで人間の立場から、初春様や大鳳様が話してくれる世界について研究したい。理解を深めたい)
提督(姉さん達の存在を公にすることは絶対にしないけど、この貴重で大切な経験を無駄にすることもしたくないから……!)
- 547 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/08/07(土) 21:04:25.89 ID:rIwaq3Nn0
- ――
初春「………」
初春(提督の夢を応援すべく、わらわは自分が知る限りの情報や経験を全て話した)
初春(その甲斐あって、提督は人並み以上に歴史……特に日本史に強くなり、中学や高校でも好成績を維持した)
初春(大学のぜみとやらでも優れた成果を見せ、大学院とやらにも進学し……10年ほど経つ頃には、若くして研究者になった)
初春(わらわとしても、我が子が立派になってくれたような気持ちになったものじゃ)
初春「……そして、また一人」
初春(わらわにとっては、既に見知った者が……"改めて"、提督と石垣の家族に加わることとなった)
――12周目提督家までの道
山風「……ごめんね、手伝わせちゃって」スタスタ…
提督(20代後半)「そんなことないよ。僕の方こそ、いつも家事を手伝って貰ってるから」スタスタ…
山風「……うん」
初春『同じ荷物を持ちながら、寄り添い合って帰るとは……』フワフワ…
大鳳『なんて羨ましい……私だって、提督君以外の人間に姿を大っぴらに見せることが出来れば……!』フワフワ…
提督「………」
提督(もし姿が見えていたとしても、初春様と大鳳様に荷物を持たせるなんて……恐れ多くて出来ない)
提督(山風に荷物を持たせてしまっていることだって、凄く申し訳ないのに……)
山風「……♪」
初春『………』
初春(……まぁ、こやつは事情が事情じゃからな。提督に甘えるのも、無理はないが……)
初春(それでも、提督を独り占めされているようで良い気はせぬな……)
石垣『……初春様、大鳳様』
初春『……分かっておる。山風を無理に引き剥がすようなことはせん』
初春(いかん。提督と過ごすようになってから、感情が理性より強くなることが多くなっておる……)
初春(……いや、これも提督や石垣の優しさや善意に触れた結果かもしれぬな)
初春(提督や石垣の前では、妖狐としてではなく……初春として、自然に振舞えるように……)
大鳳『山風ちゃん!私も荷物持ち手伝うから!ね!?』
山風「……大丈夫だから」
大鳳『遠慮しないで!天使パワーで荷物も認識出来なくすれば怪しまれずに……』
初春『貴様はもう少し空気を読まぬか!』
大鳳『それは分かってるけど!私だって提督君と片手で同じ荷物を持ってあげたいもの!』
石垣『はぁ……』
提督「あ、あはは……」
- 548 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/08/07(土) 21:05:50.12 ID:rIwaq3Nn0
- ――現在・12周目提督家
初春「………」
初春(提督との日々は、全てが尊く……わらわが長年歩んで来た歴史の中でも、忘れられないものになった)
初春(それこそ、この時間が永遠に続けば良いと……心の底から思ってしまうほどに……)
初春「………」ギュッ…
大鳳「……あの〜、いつまで抱き着いてるんですか?」
初春「………」
山風「ずっと抱き締められてたら、義兄さんに迷惑だと思う……」
提督「あぁ、いや、そんなことは……」
初春「………」
石垣「……初春様?大丈夫ですか?」
初春「……うん」
初春(……いつから、じゃろうな。わらわが提督のことを、そういう目で見ていたのは)
初春(初めて姿を見せた時か?それとも、大学院を卒業して准教授になった時か?)
初春(あるいは、山風を家に連れて帰って……家族が増えるのを、恋敵が増えたと無意識に……?)
初春「………」ギュッ
提督「………」
提督(初春様、いつもならそろそろ……いや、ひょっとして、僕のことを安心させてくれているのかな……?)
提督(ついさっき、もしもの話に真剣になっちゃったから……それで……)
初春「………」
初春(あぁ、自分でもどうすれば良いか分からぬ……こんなこと、今まで一度もなかったから……)
初春(提督を……家族としてではなく、一人の男として愛してしもうた。妖狐であるわらわが、人間を……)
初春(じゃが、提督は恐らくわらわのことを家族として見ている。だから、この想いは……)
初春「……っ」
初春(隠しておけ、と?自覚してからでは、もう遅い……しかし、わらわに恋心を抱かれても……提督にとって、迷惑では……)
初春(うぅ……わらわは、どうすれば……今更、提督のことを家族と思うなど……無理に決まって……)ギュッ
石垣「……!」
石垣(初春様、もしかして……いや、でも……)
- 549 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/08/07(土) 21:06:21.32 ID:rIwaq3Nn0
- 今回はここまでです。ようやく初春の回想パートが全て終了しました。
次回から本編に戻ります。
- 550 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 21:17:28.37 ID:UNRwFBVKo
- おつおつ!
止まるんじゃねぇぞ初春様……!
- 551 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 22:18:28.00 ID:9/x7pH690
- この時私達は知りませんでした……私達の未来に何が待っているのか……神様がどういう存在なのかを……
なんちて乙
- 552 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 23:39:27.79 ID:Oo5SF9Tn0
- 乙
- 553 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/08/08(日) 17:47:44.20 ID:tiE/6iyZ0
- 18:30〜19:30頃開始予定です。
- 554 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 18:13:56.20 ID:+/3o/dQ2O
- 山風このままやまったりしないよな?
- 555 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/08/08(日) 18:40:16.88 ID:tiE/6iyZ0
- 始めます。
- 556 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/08/08(日) 18:43:17.25 ID:tiE/6iyZ0
- 〜 6月4週 〜
――12周目提督家・リビング
ジャー
山風「………」つスポンジ&洗い物 ゴシゴシ…
初春「………」
大鳳「提督君がいないと暇ね〜。流石にお風呂までついて行く訳にはいかないし」
初春「………」
大鳳「今の内に日課のトレーニングでもしようかしら」フワッ…
大鳳(提督君がお風呂から上がるのが20分くらいだから、銀河系を1周すれば時間的に丁度良いかも)ヒュンッ…!
初春「………」
山風「……初春」ゴシ…
初春「……何じゃ?」
山風「調子、悪いの……?」
初春「……どうしてそう思った?」
山風「いや、いつもなら大鳳の発言に……鋭く突っ込みを入れてるけど……」
山風「今日の初春、あんまり喋ってないみたいだから……」
初春「……常に突っ込みを入れ続けても疲れると思っただけじゃ。深い意味はない」
山風「……そっか」
初春「………」
山風「………」ゴシゴシ…
石垣「………」フワフワ…
石垣(耳と尻尾がしおれてる……ここまで分かりやすい初春様は初めて見たかも……)
↓1初春のコンマ 親愛度:93/100 <リーチ!>
↓2山風のコンマ 親愛度:50/100
↓3大鳳のコンマ 親愛度:85/100
↓4石垣のコンマ 親愛度:65.5/100
反転コンマが最大のヒロインと交流します
- 557 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 18:45:17.61 ID:X1iJcsqO0
- あ
- 558 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 18:45:38.71 ID:vUYVe8TDO
- はい
- 559 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 18:46:31.25 ID:YcUky9+tO
- あ
- 560 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 18:46:43.90 ID:1mJRUBn+O
- あ
- 561 : ◆0I2Ir6M9cc [saga]:2021/08/08(日) 18:47:58.21 ID:tiE/6iyZ0
- 大鳳は何をしている?もしくは提督と大鳳は何をしている?
18:51以降から先着3つまでで反転コンマが最大の安価を採用
ただし18:55までに3つまで埋まらなかった場合、それまでで反転コンマが最大の安価を採用させていただきます
※大鳳の姿や声は提督・他のヒロイン以外の人物には認識出来ないことを前提として頂けると幸いです。
※その他、プロットに矛盾が出てしまいかねない場合は内容をアレンジさせて頂く場合があります。申し訳ありません。
- 562 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 18:56:59.99 ID:NUc1V0MtO
- 二人で密談中
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