怪異探偵ソリィバレッタ「赤いドレスは血の先触れ」

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102 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:14:23.27 ID:z8WhOIbA0
パシッ

バレッタ「あ…」

ガウス「─やぁ、バレちゃん」

バレッタ「フェルディナンド…」

ガウス「うなされていたから様子見に来ちゃった。どんな夢見てたの?」

バレッタ「お、覚えてません」

ガウス「…おじさんとのエッチな夢かい?」

バレッタ「そっ、そんなワケないでしょ!馬鹿ガウス!」

ガウス「そう?そいつは残念だね。おじさんは毎晩バレちゃんとの情事を夢に見てるのに」

バレッタ「馬鹿怪異!変態!セクハラ悪魔!」

ガウス「フフフ…それでこそバレちゃんだ」

バレッタ「…馬鹿ガウス。バレちゃん言うな」
103 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:15:06.38 ID:z8WhOIbA0
ガウス「それで、ここはどこなのかな。随分と暗いとこだけど」

バレッタ「さあ…子供の頃にうっかり閉じ込められた納屋とかですかね」キョロ

ガウス「…ずいぶん広いね?」

バレッタ「夢の中ですから。子供視点の思い出の再現なら、そういうこともあるでしょう」

ガウス「ふうん…いつ出られるのかな。夢なら気合いで覚めない?こう、えいやって」

バレッタ「難しいですね…まあでも考えようによっては夢が叶うチャンスじゃないですか、ガウス?」

ガウス「あ、いいの?それじゃあ遠慮なく─」

バレッタ「ちょっと待って冗談…冗談ですってば!やっ、どこ触って…」

ガウス「─ん」

─ホワァアアアア…
104 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:15:47.03 ID:z8WhOIbA0
バレッタ「はなれ、て…カオ…ちかい…っ」

ガウス「今、何か聞こえなかった?」

バレッタ「えっ?いえ、私には何も…」

ホワァアアアア──…ッ

バレッタ「きゃあ!?」ガバッ

ビリビリビリビリ…

バレッタ「い、いきなり何するんです!?」

ガウス「霊的雄叫びだね…疵になるといけないから、しばらく耳を塞がせてもらうよ」

バレッタ「えっ…」

ホワァアアア──…ッ

ァアアア──…

ガウス「遠ざかっていくね…もう大丈夫かな」パッ

バレッタ「ど…どういうことです?夢の中なのに怪異が現れるんですか?」

ガウス「ほら、現にキミの目の前に一匹」

バレッタ「ガウスは特別ですっ。私と契約パスを通しているんですから…そうじゃなくて」

ガウス「何の縁もゆかりもない怪異が現れるかって?もちろん現れるよ」
105 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:16:36.31 ID:z8WhOIbA0
ガウス「精神的なことが強く作用するのが怪異だからね…剥き出しの精神活動である夢なんか、接触するだけなら現実より遥かに頻度も高くなるさ」

バレッタ「そんな…」

ガウス「まあ普通は遭遇まではしないし、たまたま近付いても、せいぜい霊気の痕跡とぶつかるぐらいなんだけど…」

ガウス「さっきの雄叫びは近かったな…あれじゃ夢のすぐ外側だったぞ」

バレッタ「外側?夢に内と外があるんですか?」

ガウス「ああ─……っ!?」ガバッ

バレッタ「きゃ─」

ホォオワァアアアアア────ッ!!!!!

バガァアッ!バガッガラガラ!
ピシャァン!ドガラドガラ…ドバァアッ!

霊気ショック。
目に見えるほどはっきりとした霊的ショックが、壁や床や天井を突き破り、奔る。
暗闇に穴があき、穴の向こうにいくつものシャボン玉が浮かんでいるのが見える。
夢を破られた。ガウスはバレッタを抱き締めたまま大声で呼びかける。

ガウス「ガーベラ!大丈夫かガーベラ!返事を─」

バレッタ「あ、ああ、あああ…!」ポロポロ…ポロ…

ガウス「く…!」
106 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:17:13.64 ID:z8WhOIbA0
バレッタ「ああう…うあ…わぁああぁあ!」

ガウス「落ち着け、落ち着くんだ!オレだ!フェルディナンドだ!」

バレッタ「ゆるして…ゆるして…!」

ガウス「大丈夫だ、ここにキミを責める者はいない!オレが傍についてる!」ギュッ…

バレッタ「ごめんなさい!ごめんなさい…!」

ガウス「ずっとだ、ずっと傍にいる!キミを一人には─」

ホォワァアアアア──!!!

ドォッゴァアアアア!!!!!

ガウス「!?」

ギャンドーズ『フワァ…ァフワ…』ヒュー…ヒュー…

ガウス「ギャンドーズ…!」

ガウス「精神世界を渡る夢の神がなんてザマだ…!何があったというのだ、ギャンドーズ!」

ギャンドーズ『フ…ワァアア──』

ズゴゴゴゴ…!

ガウス「ギャン─」

ゴォッシャァアアアア!!!!!
107 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:17:45.58 ID:z8WhOIbA0
夢の外。
いくつものシャボン玉─夢が漂う、ふわふわとした眩しさの充満する世界。
そこはいくつもの世界の層が重なっており、迷い込めば二人として同じ位相に辿り着くこと叶わず、見る者によってそれぞれ別の世界が見える。
そして、それ故にあらゆる夢に繋がるとされる。
ドリームランである。

ギャンドーズ『』ゴォオアアア──

ガウス『(…………)』ピシィイイイイ──

ピィイイイイイ…

ギャンドーズ『!?』

遠くからの耳障りな高音。物凄いスピードで何かが迫ってくる。

シュパァアン…ッ

宙を裂きながら進む、一条の紫。
危機を察知したギャンドーズはきりもみ宙返り。タイムロック状態にあるガウスたちを振り落としてしまう。
直後にギャンドーズを襲う、幾筋ものレーザービーム。

ギャンドーズ『ホォワァアアアア──ッ』

ズドォン!ズドォズドッドォ─ン!

ガウス『』ヒュゥウウウ…
108 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:18:18.22 ID:z8WhOIbA0
草のにおいを感じながら、バレッタは目を覚ました。
いつの間に寝ていたのだろうか。夢の中で眠るというのも妙な話だが。
ガウスがぐったりとしながらも、しっかりとしがみついている。彼が守ってくれたのだろうか。

バレッタ「ガウス、ガウス。起きてくださいガウス…」

ガウス「ん、うぅ…ん。…やぁ、おはようバレちゃん」

バレッタ「バレちゃん言うな。ここは…どこなんです?ガウスは何か知ってますか?」

ガウス「ん。知らないな…こんな場所はさっぱりだ」

バレッタ「そうですか…弱りましたね。まだ夢の中なのかな…」

ガウス(……)

ガウス(ドリームラン…まさかまた、この町に帰ってくることになるとはね…)

ガウス「あんまり離れないようにね…未知の場所は危険も多い。霊的に繋がっている今はどっちかが死んだら共倒れなんだからさ」

バレッタ「わ、わかってますっ。ここは原っぱのようですが向こうにビルが見えます。町があるならそちらへ行ってみるのもいいかもしれません」

ガウス「うーん…そうだね。じゃあ、とりあえず行ってみようか。反対する理由もないしね」

ガウス(別に行ったって誰もいないと思うけどね…)
109 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:19:06.15 ID:z8WhOIbA0
「は?何でここにいるワケ?アンタたちどうやってここに来たのよ」

ガウス「…こっちの台詞だよ。何してるのかな?こんな場所で」

「何って…ここは私の遊び場の一つだけど」

町に着いて数分後。よく見知った顔の女がアパレルショップの自動ドアから出てきたところに出くわした。
ドリームランの町を遊び場にしてるらしい。相変わらずデタラメな女だ。

「気に入ってるのよここ。ちょっと眩しいけど静かだし…うるさい人間共もいないし…」

「あんまり暴れたくならない時はこの辺で、靴とか見てるのよ」

バレッタ「そんな時があるんですか?」

「あるに決まってんだろ。テメェ私を何だと思ってんだ?」

バレッタ「殺戮戦闘マシーン」

「そう思われてんのかよ。ショック─」

「─いやそうでもないわ。そう言われて悪い気はしないし」

バレッタ「ところで、あの─」チラッ

「…何?さっきからヒトのカラダをちらちらと…私、相手がいるからね?」

バレッタ「いえ、そうではなく…今日はまた、凄い格好ですね?殿下」

「あ?あ─…プライベートだからな。オフの時ぐらい─ほら私のことなんかいいだろ、そっちの話を聞かせろよ」

バレッタは女に興味深そうにあれこれと質問する。
数少ない友人の見せた隙だ。慣れぬ土地の不安も手伝って浮き足だっているのだろう。
きゃあきゃあと言葉を交わす二人を追いながら、ガウスはギャンドーズについて思考を巡らせることにした。
110 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:19:46.19 ID:z8WhOIbA0
「ギャンドーズ?何だそりゃ。私もここで遊ぶようになって長いけど見たことも聞いたこともない」

話ついでに立ち寄ったコンビニ。手を後ろで組みながら女は顔をしかめる。
さすがにギャンドーズのことは知らなかったみたいだ。ドリームランは広い。たまの遊び場にしてるだけなら遭遇してなくても不思議はない。

バレッタ「知ってるんですか?」

ガウス「ウワサぐらいはね…ひょっとしたらここがギャンドーズのナワバリ、ドリームランってトコなのかも…」

「ギャンドーズ…ギャ、ン…ああホントにいるんだ…全長7から無限大メートル、霊的質量1100万トン…」

「知ってたのなら教えろよな。使えねえドレイだぜ」

だ、だって遊ぶ分にはいらない情報で─ごめんなさい捨てないで!
あっでもその冷たいジト目はいいッ!軽くイクッ!

「軽くかよ。どうせならみっともなく本イキしろよな…で、その夢の守り神サマがどうしたっての?」

ガウス「明らかに戦闘体勢に入ってる…キミがイタズラしたわけじゃないんなら、ひょっとすると─」

─ホォオオオオ──ッ!!!
111 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:20:28.61 ID:z8WhOIbA0
「うるせえよ。本イキしろとは言ったけど。普段そんな声出してなかったろオマエ」

…?私まだイッてませんよ。

「ハァ?テメェ以外誰が─」

グワシャァアアア─…ン!!!!!

バレッタ「キャッ!」

ガウス「…!」

コンビニのすぐ外に、ギャンドーズの巨体が降ってきた。
あともうちょっとだったのにイベント進めるのやめてくれません?

「うるせえオナ猿。帰ってからにしろクソチンパン」

えー…陛下が言い出したことなのにぃ…
112 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:21:17.32 ID:z8WhOIbA0
はいはい解説しますよ。すればいいんでしょすれば。
えーそれでは続けて甲高い音の伴う爆裂レイザーも降ってきまーす。折れ曲がって窓ガラスを貫通、向かってくるのでご注意くださーい。

「ヘソ曲げてんじゃねえよ感情を出すなナレーターが。おい防御しろザコイケメン。契約者を守れ」

グイッ

バレッタ「きゃっ!?何を─」

ガウス「タイムロックカプセル!」ピキィイイイ

ピキュンキュンキュン!ピキュンキュン!

ギョワァ────アン
バスッバス!ババス!バスッ!

ガウス『』バドッバド!バドーッ!バド

バレッタ「…!」

「キャッハハハハハ!かゆいかゆい!」バギィバヂヂ!バヂッバヂン!

続きまして武装ロボが降りてきまーす。ガラスをブチ破ってのご来店はご遠慮願いまーす。
113 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:22:20.36 ID:z8WhOIbA0
バロォ────ッ!

バサカロン「」ブワッシャァアア!!

ガシィン!ズン

バサカロン「バハァ──」プシー…

ピロロロロピロッ、ピロピロピロロッ
ピロロロロピロッ、ピロロロロロロ…

バレッタ「…?え…!?」

ガウス『(何だ…!?)』

「」カッ、カッ!

バサカロン「」シュリィン

ガシィイイイイン!

開幕不意討ち飛びかかりキック!いつもより凶悪なヒールで威力抜群!
あーっとしかしバサカロン選手、左手のブレードでこれを受け止めたーっ!

バサカロン「ピロロロロロ…」カコカコ

「ヒュゥ!やるじゃん。……!?」

バサカロン「」キュピキュピキュピン!

「っ!ブリリアントクロスガード!」サッ

ドゴォボゴッ!ズドドッドォン!

バサカロン選手の反撃っ!肩部五連装フレッシュミサイラー!
豊かなお胸がほぼ無防備状態の私の女王陛下っ!たまらず全弾フルヒット──ッ!
ところでカオに命中した分は顔射ですかねコレ?
許せねえんだけどマジ。
114 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:22:53.03 ID:z8WhOIbA0
「全部ガードしてるっつーの!目ン玉も頭も腐ってんのアンタ!?」ギュ─…ン

ガァ─ーンガァン!ガァンガオッ!ガオッ!ガオン

バサカロン「」バヂィン!ヂュギィイ─ッバヂ!ギィン

連撃連射っ!魔力の弾丸!バサカロン選手ノーガード直立不動でこれを受けるッ!
金属製のメタルボディゆえの余裕か!はたまた爆裂レイザーの意趣返しか──っ!?

バサカロン「」ボワァ──…ッ

チカチカッ…チカチカッ…

「はっ?おいこれ─」

チュドチュドチュドッボォオオオン!!!

装甲の隙間から噴霧される電脳爆裂パウダー!非常に避けにくい、パウダー状の爆弾ですねー!
115 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:23:40.16 ID:z8WhOIbA0
煙と爆風で視界が遮られるため外に出た陛下が密かに心配している、向こうの二人はまだ密着し合って堅くなってるのでご安心をー!

「んんっ、んん!けむ──オイコラ誰が心配してるって?」

ギラン!

「テキトー言ってんじゃねえこのタ─」

バサカロン「」ズワッ

ガシィイアアアアッ

「いっだ!」

デッドエンド・アビスクラッシャー!
その握力、7000万シャワもの馬力ッ!恐るべきクローハンドに掴まれたが最後!大抵の人間の頭部は潰れたトマトならぬ、砕けたスイカと化すッ!

「どう違うんだよソレ!痛たたたた、音だけで痛え!」ギリギリギリギリッ

バサカロン「ガバァ──…」カコカコ
116 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:24:09.08 ID:z8WhOIbA0
ギャンドーズ『ホォワァアアア──ッ!!!』

ズギャァアアッ!ガララララ!!!

バサカロン「ピロロロロ…(電子音)」ガキィガギッ、メキッ

バッキャァアアア───ッ

「いたっ」ドシャッ

乱入っ!復活したギャンドーズの一角ホーンからの霊撃ショック!
バサカロンこれにはたまらず吹っ飛ぶ──っ!
さっそく地獄の万力クローから解放された私の女王陛下にインタビューしてみましょう。
いかがですか?今の気分は。

「サイアク!お尻打ったんだけど!」

なるほど可愛いですねー。
117 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:24:45.45 ID:z8WhOIbA0
爆裂したコンビニ。棚が倒れ、品物が散らばり、まだ煙が少し残る。
ガウスはタイムロックガードの無理がたたり、その場で膝からくずおれる。

ガウス「が、は…っ!」ズシャ

バレッタ「ガウス!」

ガウス「まいったね…おじさん、これ以上役には立てないみたいだ」シュー…シュー…

バレッタ「ガウス!実体が…」

ガウス「まだ大丈夫。けど─」

窓枠の向こうに目をやると、あのロボットのような怪異(?)が暴れているのが見える。
紫が弾け、のけぞる女。ギャンドーズのホーンを受けて後ずさるロボ怪異。
戦況は芳しくないようだ。今すぐ負ける、ということはないが決め手に欠ける。

ガウス(……)

ガウスは考える。どうするのが最善か。
今この場で自分はどう判断すべきなのか?

ガウス(迷ってる…場合じゃないか)
118 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:25:24.35 ID:z8WhOIbA0
ガウス「バレッタ」

バレッタ「は、はい」

ガウス「あの化け物を倒すには霊的ショック…怪異ショッカーだ。それしかない」

バレッタ「で、でも…!ここは夢の中で、私はショッカーを持ってません。第一、霊的ショックは─」

ガウス「聞くんだ、バレッタ。今オレたちは霊的に繋がっている。キミも殆ど怪異のオレと同じになっているんだ」

ガウス「怪異には霊気を用いた攻撃手段…霊気ショックがある。それでショッカーの攻撃力を再現する」

バレッタ「でも、霊気ショックはギャンドーズがさっきから何度も…」

ガウス「…ギャンドーズのショックは荒削りだ。見た目は派手だが威力が逃げている」

ガウス「再現とはいえ市販品のショッカーの方が威力は何倍も上なのさ」

バレッタ「わ、私は…霊気なんか操れません…あなたと繋がってる今でさえ、感じ取れもしないのに…」

ガウス「いいや、キミならできる。…感じないのは霊気が当たり前の環境に身を置いていたからだ」

ガウス「キミは霊気に慣れ過ぎてるんだよ…ショッカーを使う時の感覚を思い出して」

ガウス「大丈夫。オレが教える…さあ、手を出して。指の先に全身の力が集まるイメージで…」

バレッタ「は、はい…」
119 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:26:02.69 ID:z8WhOIbA0
ガウス(……)

ガウス(…すまない、ソリィ)

ガウス(──キミのようにはいかないな…)
120 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:26:48.22 ID:z8WhOIbA0
バサカロン「ギャワッ!」ギュイ─…ン

シュパァン!シュパァンシュパァン!

ギガロンボレー!三連射!
魔力をまとったナックルで迎撃する陛下!

「」ボワ─ン…

「オラ!オラ!」バギィン!バヂィン!

ゴォアッ!

「オーラァ!」ボワォ

バシャァアアン!

バサカロン「」ズワッ

バシィイイイイイン!

「くっ」ギシッ

バーニアで飛び込んでからのブレード一閃!
そして陛下の真剣白羽取り!私そろそろ解説に疲れてきました!
121 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:27:25.67 ID:z8WhOIbA0
バサカロン「ピロロロロ…」ギョ──…ン

「やっば…!」

ギャンドーズ『ホォ───ッ』バオンッ

バサカロン「」ギャオッ

ガシィイ──イン

ギャンドーズ『ホ…』ギリッ

さあギャンドーズの振り下ろしたホーンもメタルクロー白羽取り!このまま腕を捻られたら首の骨が折れてしまうか─っ!?
いや首あんのかなコイツ。その前に自慢のホーンが折られるかも。

バサカロン「(電子音)」ギュィイ──…

「くっ!そ…」

ギャンドーズ『…!』ギリ…ギリメキッ

カッカッ、カッカッ!

バレッタ「ちぇいやぁ───っ!」

バシィイイイッ!
122 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:28:08.50 ID:z8WhOIbA0
バサカロン「」ギシッ

「バレッタ!?」

おおっ!思いがけない乱入者ッ!
儚げな薄幸の美女は雰囲気だけかぁっ!?バレちゃんマンの参戦だぁ──っ!
だが気をつけろっ、

バサカロン「」ボフワァ──…ッ

爆裂パウダーが、もう既にっ!

バレッタ「くっ!」バッ

チュドチュドチュドドドォオオン!

バレッタ「あうっ!」ズザァアアアッ
123 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:28:54.05 ID:z8WhOIbA0
「この!」バギィン!シャガッ

バサカロン「ピロロロ…(電子音)」ズン、ズゥン

バレッタ「あ…すみません。大丈…」

「何やって…!戦えないザコは大人しくすっ込んでろよ!」

バレッタ「だ、大丈夫です。霊的防御はガウスがやってくれてます」

バレッタ「私は攻撃に専念するだけで…これで少しは戦えます」

「何言って──」

「…!ふ、ふうん。そっか。そうしたんだ…ふう──ん…」

(あのイケメン…見かけによらず結構悪魔らしいトコあるじゃねーの)

(バレッタは気づいて…ないなこれは。騙して丸め込んだか…)

(バカだぜ二人とも。見捨てて逃げたってよかったでしょうに…というのは私の価値観か…)

バレッタ「聞いてください。作戦があるんです」

「…何ですって?」

バレッタ「でかいやつを一発当てます。殿下は時間稼ぎと拘束、よろしく頼みます」
124 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:29:30.25 ID:z8WhOIbA0
ギャンドーズ『ホワァアアア──ッ』

バサカロン「────」

ギャンッギャリンッガギ!バギィン!
ガリッ!シュバゴ!(メタルクローの掴む音)

バサカロン「」ワギィイイイ───ッ

ギャンドーズ『ホォ──ッ』メシメシ…メキッ

ピシィッ(ホーンにヒビが入る音)

ギャンドーズ『…!ホォオ…』

バサカロン「ピロォオオオオ──ッ(勝利の雄叫び音)」ピロロロロ…

ズギャォ──…ン

バサカロン「」ピシュンッ

ドワァアアン

不意討ちの魔力の弾丸!しかしこれは爆裂レイザーによって阻まれるっ!
しかしっ!だがしかしィ!
125 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:30:09.83 ID:z8WhOIbA0
ボワォ──…ッ

爆発の煙に紛れてェ!魔力パンチを、

ゾバッ

「くらぇええ──っ!」

バサカロン「」ピシュンッピシュンピシュンッ

ドォン!ドォオン!グワォン!

ガシィイッ

バサカロン「ピロロロ…」

「…っ。クソロボがよ」

…レイザー連射によって勢いは殺され、魔力は霧散し肝心の装甲を傷つけることはできなかった。
今回ちょっとヤバくね?確かにロボは強豪になりやすいけども。

「ハッ…舐めんじゃねえ。魔力パンチは通らなくても…」ギュ─…ン

バサカロン「…?」ピロロロ…

「接射なら少しは効くだろうがよ…!」ギュイ─…ン

ドワァァアアアン!!!
126 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:30:40.59 ID:z8WhOIbA0
バサカロン「ギ…バギ…ッ」バヂッ!バヂバヂ…

魔力の弾丸ッ!ゼロ距離!
バサカロンたまらずスタン状態!これで1ターンの行動不能にっ!

「」カッ!

グワシィイイイッ!

掴みかかるようにバサカロンを拘束。レイザーの噴出口を片手で塞ぐ。熱を持った発射口が冷え始める。

バサカロン「ピロォオオオ──ッ」カコカコカコン

バファッ!チカチカッ…

「くっ…!」ギリ…ギシッ

チュドドドボガァアアアン!!!

「けっむ!こんっ、クソロボ!」ギシ、ギシィ…

至近距離の爆裂パウダー!陛下にとっては目眩ましと怯みにしかならないこれは今はあまり役に立つものじゃないぞ!

「暴れ…っん、じゃねェ!」ギリギリギシィッ

バサカロン「ピロロロ…(電子音)」ガバガバガバッガバ

キュピィイ──…

「クッ…!お構いなしかよ!?」

バサカロン「ガハァ──」ギャワン
127 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:31:15.52 ID:z8WhOIbA0
バレッタ「いいえ、させません!」

バレッタ「」バオッ

バサカロン「」バギィイ──ッ

「」サッ

バガラァアアアア……ッ!

霊気ショック───!?
これはどうしたことだ?バレッタ嬢がバサカロンに掌を押し当てたかと思えば、ギャンドーズ以上の規模とその威力!
もちろん怪異ショッカーは使っていないッ!
今までその体のどこにそんな武器を隠し持っていたのか──ッ!
まあ女性の体には隠し場所が複数あるしね。上の隙間とか下の隙間とか。
ちなみに陛下の隙間は専用の責任を持って私が塞いでいる。
128 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:31:50.67 ID:z8WhOIbA0
バサカロン「プシィ──イイ…」ガグン

ボワ─ォオ!ボワッ

「後でゲンコツなテメェ」サッ

ドギャァッ!ガギィイイ──ン!

連撃っ!フルチャージした魔力をまとったワンツーパンチ!
砕け散る胸部インビジブル・ディメンジョンコア!これにはバサカロンの内部メカも露出しスパーク!
ああッ!羨ましい私も殴って欲しい!頭を守るガードの上から殴られたいっ!お腹とか蹴られたいッ!

バララッ!バラッバラバラッ

ドズゥン!ズン!…

バサカロン「ガハ…」バヂチバヂ!バヂン!…
129 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:32:27.65 ID:z8WhOIbA0
ギュゥウウウ───…ン

ギャンドーズ『ホォワァアアアア──ッ!!!』ギャオッ!!!

バサカロン「」ドズゥウッ!ズブッメギバチ!

ギャォオオ──…ンゥウンッ

ギャンドーズの突進ホーン!貫かれたバサカロンッ、1700万トンが宙に浮くゥ──!
針串刺し死出のフリーフォール空の旅だぁっ!これは勝負あったかぁ───っ!?
130 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:33:02.51 ID:z8WhOIbA0
バサカロン「」バギギギ…バチッ!カッ

チュドォオオオオオン!!!!!

ギャンドーズ『フワァアア──ッ!!!』ブワォ

決まったぁ───っ!必殺ギャンドーズの貫通ニードル・フィロソフィー«アポカーリプス»によってバサカロン選手しめやかに爆発四散ン!
試合、終了ォ────っ!(ゴングの音)。

バサァッ!バサッ!

ギャンドーズ『フワァッ!フワァアアアア──…』バロォオオオ…

バレッタ「……ふぅっ」
131 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:33:40.75 ID:z8WhOIbA0
「はぁ──っ!何だったのよアイツ!?マジ硬すぎ!ロボ相手とか、もう一生やりたくねえ──っ!」

のどがいたいです。

「そりゃあ気のせいだろ。喉なんて持ってないじゃんかオマエ」

僕の場合、気のせいはマズくない?

「…それにしても今日は疲れたわ。帰ったら死んだみたいに爆睡コースね」

えっ帰った後に滅茶苦茶イクの楽しみにしてたのに

「あ─…そういえばしたっけ、そんな話」

「ま、私が言い出したことだしね。見ててやるから、みっともなくイキ狂えよ?」

えー見てるだけ?一緒にイキましょうよ

「疲れてるって言ってんだろ。ちょっと遊びに行く感覚で誘うんじゃねえよ」

???????

「何でわかんねえんだよ。…わからないといえばバレちゃんマンは自分の帰り道わかるわけ?」

バレッタ「そのアダ名で呼ばないでください…連れてってくれないんですか?殿下よくここで遊んでるんですよね?」

「そうだけど…私の移動手段、私専用だしなぁ…車や馬みたいに乗せてってはやれねえよ」

バレッタ「そういうものですか…困ったな…ガウスは─」

バレッタ「あれっ?ガウス?」キョロキョロ
132 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:34:09.06 ID:z8WhOIbA0
フワァアア──…

ギャンドーズ『フワ──…』フヨォオオオ

バレッタ「ギャンドーズ…ま、まだ何か?」

「乗れって言ってるんじゃないの?色々あったし、帰り道ぐらい都合するとか」

バレッタ「えっ…いいんですか?よかったぁ…ありがとうございます!」

バレッタ「あっ…でもガウスは…」

「大丈夫じゃない?アンタら霊的な繋がりを得てるでしょ」

「アイツは怪異なんだから。アンタだけ先に帰っても、ドリームランからでも引っ張られて勝手についていくわよ」

バレッタ「そういうものですか…じゃあ、よろしくお願いしますね。ギャンドーズ」

ギャンドーズ『ホロロロロ…』ニヤ〜…
133 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:34:40.91 ID:z8WhOIbA0
ブワォオ───オアアア…

ギャンドーズの背中に掴まって、ドリームランの空を飛ぶ。
町は泡のように溶け、いくつもの世界が線となって見える。いくつものシャボンが前から後ろへと。

ギャンドーズ『』フワァアアアアア

バレッタ(……)

バレッタ(これ、全部誰かの夢なんでしょうか…ドリームランから繋がる…)

バレッタ(一つ一つが誰かの景色に繋がっていて…いいこと悪いこと…誰かの願いと想いがあって…そしてその中間に私がいる…)

バレッタ(何だか不思議な気分です…)

ギャンドーズ『』ショワァアアア…

─ギャッ

バレッタ「えっ…」
134 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:35:21.70 ID:z8WhOIbA0
意識はしていなかった。

意識したところで高速のシャボンの一つを人間の目ではっきりとわかるほど追えるわけもない。だというのに、くっきりと見えた、その景色。
見えてしまった、その景色は、

バレッタ「ガウス…!?」

血だまりの中に倒れている女。どことなくバレッタに似ていて、微笑んだまま死んでいる女。
ガウスが、その血だまりの死体を冷たく見下ろしていた。
135 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:35:54.28 ID:z8WhOIbA0
ギャアァア───ーアア

バレッタ(な、何だったんでしょう。今のは…?)

気になっても、今すぐ答えが出ることはない。起きてガウスに確かめるにしても、ドリームランは夢の世界。目を覚ませば全て忘れる泡沫世界、うたかたの空夢。
今は疑問さえ忘却の彼方。それでもバレッタが真実を知る時は、もうすぐそこまで迫っている。
136 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:36:34.76 ID:z8WhOIbA0
よろ、よろ…

ドザァッ!ドガシャアッ

ガウス「うぐ…はあ、はあ、はあ…っ」

ガウス「ぐっ…アグ…はあはあはあっ…ハア…はあ」グイッ…ドサァ

探偵事務所。応対室のソファーにガウスは身を投げ出す。
今回は色々と無理をした。実体も透けて薄らいでいる。
まだ空は暗いままだ。このまま明るくなるまで休んでいれば、元通りに活動できるぐらいにはなる。
だが、もはや自分に残された時間はもう長くはないだろう。
怪異ゆえに、それはイヤでもわかるものだ。

ガウス「はあはあ…ハアッ…はあ…」

ガウス(……)

薄れる意識でぼんやりと考える。彼女のために何ができただろうか。自分は最善の行動をとれたのだろうか。
本当は、もっと他に何かあったんじゃないのだろうか。

ガウス(……)
137 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:37:06.25 ID:z8WhOIbA0
もしもの仮定は堂々巡り、何があるわけもないと知りながらガウスは考える。
今でも時々、夢に見る。あの血だまりに倒れる、彼女の姿。

ガウスの静かな絶望と後悔を飲み込み、夜は更けていった。
138 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:42:07.27 ID:z8WhOIbA0
書いた分では本編はこれで終わりです
残りは私の中の決着とおまけです


怪異探偵ソリィバレッタ外伝
「呪い、情熱、戀の華=ノンネーム怪物(モンストレ)」

妄執戀歌 ■■■■■■■

登場


刮げ!燃えろ!呪え!




怪異探偵ソリィバレッタのセルフアンチヘイト二次創作(三次創作?)です

「赤いドレスは血の先触れ」
>>1から
「ルナチック・マッドメイク」
>>41から
「夢を叶えてドリームラン」
>>93から

139 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:42:54.12 ID:z8WhOIbA0
遠い。
遠い遠い遠い。
手を伸ばして触れそうなほど近づいても、髪を撫でることすら叶わないぐらい遥かに。
違う。
違う違う違う違う。
重ねる度にわかるほどに、目を背けたくてもはっきりと。

都合のいい偽物で誤魔化すな。気持ち悪い。
期待した姿を物真似るな。吐き気がする。
私の恋した悪の華。
彼女は、あの方は、私の陛下はどこへいった?
猿真似と虚像を結びつけ。醜い一人芝居を繰り返し。思いの外すぐに無理がたたり、気がつけば──
彼女が痛がるからと目を逸らした、その実私の惹かれた姿をとって。

虚ろに描いた夢の形。捨てられなかった絵空事。利己と冒涜の皮算用。
空しく紡ぎあげたのは、妄執戀の呪い歌。
140 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:43:39.53 ID:z8WhOIbA0
バレッタ「大丈夫ですか?」

バレッタの言葉にびくっ、とする。いつの間にかうたた寝していたようだ。
バレッタ探偵事務所。依頼もなく、暇な時間に─遊びに来る時は、いつもそのタイミングを見計らっている─二人っきりでお茶をしていたのだ。

バレッタ「近頃ぼーっとしてますね。具合でも悪いのですか?」ズイ

「ヘ、ヘーキよ。カオ近づけるな。つーか、私が病気するワケないって知ってんだろ」

そう。バレッタの言う通り、私はここ最近どうもぼんやりしている。短い間とはいえ記憶がなくなるのもしょっちゅうだ。
しばらくカラダもぐったりと重く、熱っぽい。そのくせ芯から力の抜けるような嫌な寒気もする。
これを人間でいう具合が悪いというのなら、なるほど私は具合が悪いのかもしれない。

バレッタ「それを具合が悪いというんです。あまり無理しないように。人間でないとしても、あなたは怪異でもないのですから」

「う、うるさいっての。テメェ私の母じゃねえだろ…」

悪態をついても迫力がない。思考もふわふわと、まとまらなくなってきた。
いよいよ本格的に休んだ方がいい気がする。

休まなくても済むように、こうなったのに。
141 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:44:19.86 ID:z8WhOIbA0
「でもそうね、今日はもう帰ることにするわ。邪魔、したわね…」

バレッタ「ええ。お休みなさい」

「べ、別にアナタの忠告に従った…ワケじゃないんだから…ねっ」

バレッタ「はいはい…」

たくさんの粒がほどけるように、嬢ちゃんは姿を消した。
何度も見てるけど変わった移動方法だよね…霊体化とも違うようだし。

バレッタ「気づきましたか?」

…何が?

バレッタ「彼女、怪異になりかけてます」

デジマ?全然わからなかったなぁ…
寄る年波には勝てないね。

バレッタ「特有の霊的揺らぎを感知しました。あのままでは時間の問題でしょう。もしかしたら、今夜にでも…」

あらら…とはいえ怪異になったからって、すぐ危険なヤツになるわけでもないでしょ。

バレッタ「それはそうですが…」

すっかり冷めた紅茶に口をつける。テーブル向かいには空になったティーカップ。
思い返せば前までの彼女なら食べ物飲み物に手をつけることはなかった。何かを飲食している姿はついぞ見かけず、用意された物は決して口に運ばれることがなかったのだ。

バレッタ「…長く、付き合いすぎたのかもしれませんね」
142 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:45:01.22 ID:z8WhOIbA0
バレッタ「ここにも居ませんか…ありがとう、ギャンドーズ」

うっかりしていたのは彼女の帰る場所を確認してなかったことだ。これでは彼女を助けに向かうことなどできない。
お喋りなようで、いまいちプライベートの見えない彼女が遊び場の一つと漏らしたドリームランの町にも居ないとなればお手上げだ。
今になって思い知らされる。私は彼女を知らなすぎた。

ギャンドーズ『フワァアア───』

ギャンドーズの咆哮と共に夢の町の穴が閉じられる。いくつもの夢は透明な分厚い膜に阻まれて、誰の手も届かない向こう側へと溺れてゆく。

…これだけ探して見つからないんなら、どこかに特殊な空間作って引き込もってるのかもね。
怪異でもないのにやりたい放題すぎるでしょって話だけど。

ドリームランはあらゆる夢に繋がることのできる世界だ。夢は現実と表裏一体。現実から夢へと渡れるように、その逆にも通じるのだからドリームランから見つからないのなら現実にも居ないということだ。
どこにも属さない、どこでもない場所。それが彼女の帰る場所なのだろうか。

バレッタ「なるべくならやりたくなかったんですが…やむを得ませんか。全く世話の焼ける娘です」
143 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:45:39.26 ID:z8WhOIbA0
探偵事務所。鍵をかけて『本日休業』の看板を出したまま、応対室のソファーに腰をおろす。
窓からは明かりの灯った向かいのビルが見え、こちら側の暗がりを僅かながら淡くする。

バレッタ(同調動作、始め……霊気探知…開始…)

彼女の痕跡。かすかな霊気を辿る。
以前の彼女なら感知できるものは何もなかったが、今や怪異のなりかけであるために、微量ながら特有の霊気を足跡のように残してくれるのだ。

バレッタ(…とらえた!)

掴んだ霊気を取り込み、解析。自分の霊気を分解、割り出した霊気パターンをなぞるように再構築。
一時的に同質の形を得て、自分を他の誰かであるように誤認させる擬態怪法術。いわば不正アクセスである。

この方法はできれば避けたかった。加減を間違って構築箇所を誤れば自我喪失の危険を伴うからだ。他人のアイデンティティを奪う倫理の問題も─これはあまり気にしていないが一応─ある。
何より他者を知り、同調し、同一化するのだ。妙な感化を受けないことの方が少ない。

視界が歪む。認識が変わる。音が。匂いが。感覚が。
床の感触を失い、汗や唾液を失い、呼吸を失い、温度や痛みを失い、鼓動と脈拍を失い、骨や内臓の、肉体の実感を失い──
144 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:46:18.98 ID:z8WhOIbA0
そこは紫色の部屋だった。紫色の壁紙、紫色の家具。紫色のカーテンに紫色のベッド、紫色の床。
いくつものガラスケースらしき円柱には何も入っていない。飾り棚の類いも空っぽだ。
ここが彼女の部屋だろうか。しかし…

霊気が見えないね…少なくとも最近はここに来てないみたいだ。

部屋の外へ出てみると、幅広の階段がゆったりとカーブを描きながら伸び、いくつもの本棚と長机と椅子、巨大なピアノのある広間を見下ろすことができる。
ここにも点在するように円柱のガラスケースが見られるが、やはりどれも空っぽで中身はない。
壁のかわりにある一枚窓からは荒れ放題の庭と、柵の向こう側には入道雲の浮かぶ空が見える。
階段を降りて、並んだ本棚を通り抜けると広い食堂に通じており、あまり使われてそうにない清潔なキッチンも見える。
浴室にはお湯の張ったバスタブがあり、水面には薔薇が浮かんでいる。奇妙なことに湯気は立っているのにやはり霊気の痕跡はない。
この他に部屋はなく、家のなかには気配もしないので玄関から外へ出てみることにした。
145 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:47:01.55 ID:z8WhOIbA0
格子状の門は片方が外され、ずらして立てかけてあるので簡単に外へ出ることができる。
少し歩いてバレッタは足を止めた。

バレッタ「…ここまでですか」

足下は断崖になっており、見れば屋敷を囲んで円を描くように綺麗に地面が切り取られている。
その下には荒れた海が波立ち、海という割に生命の気配は感じることができない。
ぐるっと一周してみてもいいが、恐らく無駄だろうとバレッタは思った。

この歪で、虚ろで、誰もいない家こそが彼女の城なのだ。

でも結局いなかったね。ここ以外の帰る場所があるのかな?

今のバレッタは限りなく彼女に近い。
彼女にできることなら一度二度くらいは真似することができるだろう。
最後に見た彼女の姿を思い出しながら、この状態のできることを検索。
ここではない、どこかへ。粒のように…散って…
146 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:47:36.64 ID:z8WhOIbA0
痛い。
痛い痛い痛い。
痛い。

苦しい。
苦しい苦しい苦しい。
苦しい。

どうして?
もう痛くないはずなのに。苦しくならないはずなのに。
■■■■■様が痛くなっちゃダメなのに。苦しませていいハズないのに。
どうしてしまったの?
私はどうなってしまったの?

私──私は、誰なの?
147 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:48:23.24 ID:z8WhOIbA0
バレッタ「──うぶっ」

気持ち悪い。吐き気が込み上げる。嫌悪感。嫌悪。嫌悪。嫌悪。
彼女を近くに感じる。彼女が恋しい。知らない誰かへの感情が湧き上がる。外見だけなら彼女そのものの、バレッタの知らない誰か。
そして──嫌悪。誰か以外に向ける嫌悪。どこか知らない世界への無関心と憎悪。疑心。恐怖。嫌悪。
どこまで逃げても逃れられないような嫌悪は、きっと自分もが標的で。
自分が嫌悪の対象で。自分だけが嫌悪の根源で。

胸を掻きむしり、腹に刃を突き立て開き、肋骨を割り、内臓を何もかも掻き出してしまいたい。
顔に杭を打ち込んで頭を砕き、脳を滅茶苦茶に飛び散らしてしまいたい。

膝をつき、もう内臓もないのに胃の中身をぶち撒けたくて、何も考えられなくなり、わけもなく涙が溢れてくる。

バレッタ「はぁっ…はぁっ……は…ぁ」
148 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:49:03.30 ID:z8WhOIbA0
こういう時は聞き慣れた声も心配する素振りを見せるのだが、今は…気配すらしない。
余裕がない。同調に苦しみ、自我喪失しないよう気を張るのが精一杯だ。

バレッタ(フェルディナンド…)

ダメだ。しっかりしろ。意識を保て。
一人でもちゃんとやるって、彼と約束しただろう。

バレッタ「ぐっ……あ…」

同調を一時的にシャットアウト。現界維持に必要な最低限だけを固定する。
少し気が楽になって辺りを見渡すと、はっきりとした町の景色が見られた。

バレッタ「ここは…」キョロ

どこだろう。ドリームランではないようだ。独特のぼやっとした眩しさがない。
というか、普通にバレッタの住む町と変わらないように見える。
アスファルトがあって、ビルがあって、申し訳程度の街路樹もある。
幅広い道路を挟むように、洋服店のショーウインドウが立ち並ぶ。
149 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:49:49.60 ID:z8WhOIbA0
しばらく散策をしてみると、やはりというかこの町も普通ではなかった。
まず誰もいない。それはドリームランも同じだが、ふわふわとした文字通り夢心地に訪れるドリームランと比べると、ここは無駄に現実的な実感があるのが逆に空しい。
次に何もない。いや物はある。ただ動かない。
正確にはこちらからの働きかけが意味をなさない。電車は何はなくとも勝手に遠くを走ってるし、自動車は動くものなら勝手に道路をのんびり走っている。
だが駐車されてる車は絶対に動かない。外から押しても動かない。中から運転しようにもドアが開かない。
窓を叩き割ろうとしたが、何をしてもヒビ一つ入らない。破壊不能オブジェクトにこの手で直に触れることがあるとは思わなかった。人生何があるかわからないものだ。

店やらの売り物についてはカゴに入れたりして、一瞬でも目を離すとカゴのなかから消えて、元あった場所に戻っている…なんて具合だ。
試しに商品から目を離さずに店から出て(勿論レジにも誰もいなかった。透明Gメンが出てきやしないかヒヤヒヤもしたけれど)開封したりしてみたが、少しでも視界から外れると、やはり消失するようだ。

飲食店では誰もいないのに食事の注文はできた。いつの間にか出された食事は食べることもできるが、飲み込んでから急に食べた気がしなくなる。
もちろん完食してもお腹にたまった実感はなく、食器やらも消え失せるので夢でも見ていた気分になる。
150 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:50:23.37 ID:z8WhOIbA0
あと気になることといえば…他の店と比べてファッション系、特に靴の店が多い…ような気がする。

この何もない町が彼女の居場所。
霊的痕跡も感じるので家よりは気安い場所なのかもしれない。
だだっ広いが、痕跡があるだけ希望はある。もうしばらく彼女を探すことにした。
151 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:51:03.03 ID:z8WhOIbA0
大型ショッピングモールの立体駐車場。
彼女の霊的においが強く感じられ、町を見渡すこともできそうだったので、目指して来てみた。
本人が居たわけではなかったが、そう簡単に見つかるとも思わなかった。
壁の間際まで近づき、隙間から外を眺める。
こうして遠くから見下ろす分には何の変哲もない、ごくありふれた穏やかな町にしか見えない。

ここは彼女の作り出した空間だろうか。もしそうなら普段血と暴力に飢える彼女がこの景色を欲しがったのは何故だろう。
本音は裏腹だった?或いは平和を塗り潰したかった?
静かな風を感じて、暗闇の彼女の心を思索して、

唐突に、それは現れた。
152 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:51:39.21 ID:z8WhOIbA0
花とリボンのあしらわれた帽子。灰を連想するような色のドレス。腰の後ろから伸びる硬質の触手。踵から伸びる爪のような長いヒール。
零れ落ちるような隈に縁取られた虚ろな目は、不気味なことに探している彼女の面影を感じる。

何よりそれから漂う特有の霊気。

バレッタ「あな、たは──」

それが、ぴくりと反応した。猿轡を挟んだ牙がちらと覗く。

「──だれ…」

彼女の声だ。随分と弱々しいが間違いない。
153 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:52:14.20 ID:z8WhOIbA0
バレッタ「─私です、バレッタです!あなたを…」

「…だれ…の…」

ズァバッ!

─ズドォン!

バレッタ「──え?」

轟音と共に壁が吹き飛ぶ。背後から強く風が吹き込む。
変わり果てた彼女の腰から伸びた触手が、バレッタを挟むような形で背後の壁を破壊したのだ。

「こ、こは…わたし、のまち…わたしだけ、の…いばしょ…」

ギャッ

バレッタ「」ガァシィイイッ

肉薄。見たこともない速度で迫る彼女にバレッタは反応できず、首を締め上げられ宙吊りになる。
154 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:52:52.16 ID:z8WhOIbA0
バレッタ「がは…ッ!」ブラン…

「だれの…ゆるし、をえて…だれが、かってに…はいっていいっていったの…」

ギリ…ギリ…ギリ…

片手で締め上げてるのにバレッタの両手では力比べにもなってない。
たまらず両手の指先に霊力を集める。彼女が既に怪異なら微弱な霊的ショックでも通じるハズ。

…バヂッ

「……っ」

ブンッ

落下。ダメージは避けられないだろうがとりあえず絞首刑からは逃れられた。

ドシヤァアッ

バレッタ「くゥ!うぐ…」

「」カシャンッ

バレッタ「!」バッ

悶えていると、彼女も空中に身を投げ出すのが見えた。ご丁寧にも尖ったヒールは揃えてこちらに向けられている。
今度は針串刺しの刑ってワケだ。神様、私何かしましたか?
155 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:54:24.98 ID:z8WhOIbA0
「」ドギャァアアアッ

バレッタ「」ゴロンゴロゴロゴロ

「……チッ」

バレッタ「落ち着いてください…私はただ─」ガバッ

「ゆるさない…ゆるさないゆるさないゆるさない。わたさ…ない…!」

ギャオッ!

バレッタ「くっ…」ス…

再びの肉薄。カウンターに霊気ショックを合わせようとするが─

「……」ギィイイイン

バレッタ「ここっ─」ガオッ
156 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:54:54.09 ID:z8WhOIbA0
ギャッ!ギャッ!

バレッタ「……!」

彼女の運動性能を見誤っていた。これ程の高速スピードでこの方向転換。
まずい、背後をとられた。

バレッタ「─っ」

「」ギュ─…ン

ズドォン!

バレッタ「ああ…っ」

肩への衝撃。魔力の弾丸だ。
後ろから噴き上げる煙と焦げのにおい。思考が痺れて動けなくなる。
157 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:55:32.57 ID:z8WhOIbA0
ギャァアア───アア

ヒールが地面を滑る音。彼女は正面に回り込んだようだ。
突き出された手が首を掴もうと狙ってきても、どうすることもできない。

ガシィイイアッ

絞首刑の再開だ。

「ちょうどいいわ…悲鳴をあげて…ないてみせて…そしたらきっと、陛下によろこんで…もらえるから…」
158 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:56:55.46 ID:z8WhOIbA0
ハンパなショックでは駄目だ。少しの距離をあけても、またすぐに捕まる。
首を締め上げる手にしがみつき、身体中の霊気を練り上げ、加速を──

ギュバッ ギュワォッ

─パシャァァアアン

バレッタ「─なっ」

加速を終え、霊気ショックを発動する瞬間。硬質の触手が彼女を挟むように覆い、逆位相の霊気ショックを放ってきた。
ぶつかり合ったショックは互いを打ち消し霧散する。
反転した霊気パターンをぶつけて相殺させる、対ショックウェーブ防御だ。
怪異になりたてなのに、こんなことまでできるなんて。

「きひ、きひひひひひひ!思い出した思い出した!そう、そうよね。こうするの!」

「攻撃を受けたら、いつもこうやって身を守っていたものね!どう?どうかしら?私ちゃんとやれてるでしょ?」

終わった。彼女に霊気パターンを覚えられてしまった。防御手段を確立してしまえばもう彼女にショックは通用しないだろう。
対怪異特効の攻撃力を封じられた以上、ここから彼女を抑える手段はもうない。
159 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:57:28.54 ID:z8WhOIbA0
「さあ、悲鳴を…あげてよ…じゃないとまた私、飽きられ…捨てられちゃう…」ギリ…ギリ…

「なきごえ…の…かちもないなら…だったら…もう、いらない…用済み…」ギリ…

締め上げられ薄れる意識の底、最後に残ったのは削ぎ落とされるような絶望。無意識に引きずり出されたのは湿ってお腹を重くするような罪悪感。

助けられなくて、ごめんなさい。ちゃんとしてなくて、ごめんなさい。
一人でやれなくて、ごめんなさい。私なんかのために、ごめんなさい。

あなたが…守ってくれたのに──

「しねよ」ボワ…

バレッタ(………)

「」グワッ
160 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:58:22.10 ID:z8WhOIbA0
懐かしいなぁ。
底の底に沈んだ名残。契約の残り香。置き土産の霊気。
積み重なった彼との思い出が、塵と変わり果てても尚。

バレッタ「同調、怪異“再現”──」
161 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:59:23.44 ID:z8WhOIbA0
バッギャアァッ!

「──な、にっ…!」

バレッタ「擬態怪法。『タイム・フェイク=ディープロック』…!」ピシィイイ───
162 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 11:59:57.19 ID:z8WhOIbA0
バレッタ「…構えの必要が無い分、威力に欠けるのが難点ですが」ゴフッ

バレッタ「ですが…これであなたを捕まえる手段は…用意できた、みたいだ」ガシッ

「な…はな、せ…!」

バレッタ「離しません。なるほどこれは…動けない。早めに捕まえた方が良いようです」ピシィピシッガシィガシ

「はなし、て…」

肌が強張る。関節が軋む。肉が、骨が固定される。
動けなくなる前に、少しでも手を伸ばす。母が愛する我が子を抱き締めるように。犯した過ちを許すように。

ピシィピシピシ、パキパキパキ…

バレッタ『』パキィイイ───…ン
163 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:00:31.74 ID:z8WhOIbA0
嘘つき。嘘つき。嘘ばっかり。
恋は口だけ。愛は語るだけ。大切にするなんて嘘っぱち。
戦わせた。死なせた。守れなかった。また死なせた。
楽しませられない。喜ばせられない。何もできないから、また飽きられた。
あなたと一緒にいられて、嬉しいのはいつも私だけ。

嘘つき!嘘つき!嘘ばっかり!
言うだけ言って、騙り騙して、いつも傍にいることもできず!
好きならもっと役に立て!彼女の喜ぶことをしろ!
気に入ってもらえない!愛してもらえない!何もできないお前のせいで!
嬉しいのはいつもお前だけ!いつもいつも、いつだって嬉しいのはお前だけ!役に立たない、お前の愛は薄っぺら!

なぜ生まれてきた?なぜ生きている?彼女が死んで、何もできないお前なんかがなぜ生きている?
愛するあなたの居ない、こんなところで私は何をしているんだ?

好きなら、もっと。もっと、役に立たなきゃいけないのに。
164 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:01:23.31 ID:z8WhOIbA0
勝手に決めつけ、勝手に追い込まれ、悩んでるフリをしながら捨てられると思い込み。目を逸らして、耳を塞いで、私なんかを褒めてくれた、あなたを忘れたみたいに。

はじめからあなたはどこにもいってなかった。
私だけが逃げて、迷って、余計な回り道ばかりして。

ごめんなさいと、ありがとう。
何もできなくて、ごめんなさい。一緒にいてくれて、ありがとう。
ただそれだけを伝えることが、怖くて私は逃げ出した。

空虚で意味のない、何もない町は私の象徴。空洞と欺瞞と、ほんの少しばかりの愛の名残。
形ばかりを繕って、ごっこ遊びだけを楽しんで、過ぎた後には何も残らない、一時だけのオモチャは私の鏡。
165 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:02:03.09 ID:z8WhOIbA0
永遠が欲しい。幸せが欲しい。あなただけに愛されたい。
馬鹿にしてほしい。なじってほしい。吹き出して、面白がられて。
贅沢言えば、私に興味を持ってもらいたいな。

私には過ぎた話かしら。私が人間に生まれたから?私に何の力もないから?普通にまっとうに常識的に考えれば、永遠は否定されるべきだから?生者と死者だから?マスターとサーヴァントだから?
でも生前のあなたは私に見向きもしなかったもんね。生きてる頃からあなたを知ってるのに、悔しいな。

それとも、やっぱりあなたは私を見てなんかいないのかしら。
見られてると思いたいだけで、今も見向きもしてないのかしら。
理解はできるけど納得したくないな。
166 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:02:30.67 ID:z8WhOIbA0
諦めたくない。一緒に居たい。醜い妄執戀が私の正体。
町を作った。怪物を愛した。一人で遊ぶしかなかったから、怪物(わたし)はさんざん楽しんだ。
最初の願いから遠ざかっても。

さあ私は一体、誰でしょう。
167 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:03:12.73 ID:z8WhOIbA0
「私、もういくわ。確かめたいことがあるし…ここへはもう二度と来ないから」

何もない町。いつの間にかバレッタは見慣れた姿の彼女と一緒に、閉店したアパレルショップの並ぶ通りを歩いていた。
彼女は後ろ手に組んで前を歩いている。左手の薬指にはバレッタには意味のわからなかった、ゴールドのリング。
168 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:03:48.12 ID:z8WhOIbA0
バレッタ「あの…ここはあなたの町では?」

「うん。だから、もう二度と来ない」

背を向けたまま彼女が言う。長い赤髪が歩く度に揺れる。ヒールの靴音が静かに響く。

「勝手な話だけど…でもきっと私より、この町を愛してくれる誰かがいるかもだし。私より寂しくなることは多分ないわよ」

バレッタ「…本当に勝手ですね。自分は愛されてるかもって少しは考えたことないんですか?あなたを必要としている誰かがいるかもとは考えないんですか?」

前を歩く彼女が足を止める。バレッタは自分で言ったことに困惑する。彼女は何の話をしているんだ?私は何を言ってるんだ?
理解できないまま溢れる感情だけが口を動かして止まらない。
歩を進め、
169 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:04:21.02 ID:z8WhOIbA0
バレッタ「自分の考えだけ…自分の気持ちだけですか、あなたは」

「…うん。ごめんね」

バレッタ「…謝らないでください。最低です、あなたは」

「うん。多分、あなたが思ってる以上に」

彼女が再び歩き出す。柔らかで穏やかな風が吹く。不思議なことに、さっきよりも距離が縮まってない。
170 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:04:49.67 ID:z8WhOIbA0
「ねえ、バレッタ。ソリィバレッタ。私のワガママに付き合わされた、付き合ってくれたガーベラ・ソリィバレッタ」

バレッタ「名前を、呼ばないで…あなたなんかキライです」

「…うん。色々とごめん。それと、ありがとね」

バレッタ「喋らないで…お願い。黙って…」

「私、楽しかったわ。あなたたちにはどうだったか知らないけど、あなたたちとの遊び、私は楽しかった」

バレッタ「やめて……黙れ…」

足が止まる。シャットアウトしたはずの同調。いつの間にか再開している。彼女が何を言おうとしてるのかイヤでもわかる。
わかってしまう。
171 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:05:27.22 ID:z8WhOIbA0
「…バレッタ」

バレッタ「うるさい…うるさいうるさい、うるさい!どうして?どうして私の前からいなくなるの!?どうして私だけ置き去りにするの!?」

バレッタ「あなたもフェルディナンドも、自分だけわかったように納得して、正しいことしてるみたいに勝手なことを言わないで!」

バレッタ「返して…返してよ!フェルディナンドを返してよ!私を捨てないでよ!」

バレッタ「私を…一人ぼっちにしないでよ…!」

何を言っている。やめろ。フェルディナンドは関係無い。
一人でやっていくと約束したんだ。心配いらないって言ったんだ。彼を悲しませるな。
思考が揺れる。振れる。意識がはっきりと定まらなくなり、たまらずうつむいていると、

「ソリィバレッタ」
172 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:06:05.26 ID:z8WhOIbA0
顔を上げる。振り向いた彼女の静かな微笑みが見える。見たくないのに目を逸らせない。

柔らかな風が吹いている。穏やかで頬を撫でるような、拭うような優しい風が。

「…ありがとう」

バレッタ「あ─」

やめて。聞きたくない。目を背けたい。見たくない。なのに。
塵が吹き飛ぶように、彼女の輪郭が形を失う。形が。影が。姿が。色が。ぼやけて薄れて霧散する。
消える彼女を前にして、

バレッタ「…二度と、そのツラ見せないでくださいね」

「─」
173 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:06:31.26 ID:z8WhOIbA0
自分がどんな顔をしているかわからない。わかる顔といえば、ハトが豆鉄砲を食ったような顔。次にその顔はぎゅっと笑う。
口の端に牙が覗く、とびきりの笑顔。

風が、やんだ。
彼女の笑顔も、もう見えない。
174 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:07:07.62 ID:z8WhOIbA0
さようなら、思い込みの激しい臆病なヒト。
さようなら、恋に狂い焦がれたワガママなヒト。

さようなら。
願わくば、どうか忘れないで。
虚しく無意味な、この空洞は、かつてあなたの居場所でした。
175 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:07:39.21 ID:z8WhOIbA0
探偵事務所に帰ってくると、外はすっかり明るくなっていた。
何となく窓に近づき空を見上げ、ぼんやりとビルの隙間から見える雲を眺める。壁越しの雲は、手の届かないほど遥かに遠く、一所に留まらず離れていく。
しばらくそうしていると、慌てた足音が聞こえてきた。遅れて響くチャイム音。
誰がいようといなくなろうと、バレッタが探偵を続ける限り、そして怪異が現れる限り、事務所の扉は叩かれる。
これまでも、そしてこれからも。

サングラスマスクの男「先生!魔犬だ、魔犬だ!魔犬が出たんだァ!どうか助けてくれぇ〜!先生!」

バレッタ「落ち着いてください…探偵は逃げませんよ。まずは話を聞きますから…お茶でも飲みながら、ゆっくりと」

ガーベラ・バレッタは探偵だ。主な業務は怪異相手に暴力的な振る舞いと、失くし物を探すだけのケチなもの。
176 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:10:39.03 ID:z8WhOIbA0
怪異探偵ソリィバレッタ番外編
「これからの舞台も血と暴力と殺戮を」

アルバトロ怪進化 アルバトス
電脳機インベーダー バサカロンII世:プライムフォトン(ユーフォステッドフオーリナ)

登場

プォーッポロロロ…ポロッポロッ



「赤いドレスは血の先触れ」
>>1から
「ルナチック・マッドメイク」
>>41から
「夢を叶えてドリームラン」
>>93から
外伝
>>138から

怪異探偵ソリィバレッタのセルフ二次創作です
おまけのの血と暴力と殺戮ですお納めください
177 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:11:44.50 ID:z8WhOIbA0
ゲムズォローグラン・シルフィーリィ。虚ろに浮かぶ空想島。
愚かな人間の気紛れの戯れによって、ここに怪物が誕生しようとしていた。

グ・グ──…

メキメキィ、バギバギバギ!バガァア!

アルバトス「ギャァアア────ッス」ガバァアア

アルバトス「アォオオオ───…ン!!!」

無駄にアスファルトをブチ破って登場したのはアホウドリの怪進化体、アルバトスである。
布団にくるまって5秒ぐらいで考えた名前だった。

アルバトス「」バサァッバサッ…

アルバトスの頭部には分厚い皮膜の羽がある。閉じた状態でもそれなりのサイズをしているが、肝心の体のサイズには合ってない。
それでも飛行は可能なのだから怪進化って凄い。

アルバトス「カロロロ…」

ともあれ今は飛び立つ気はないようだ。まあまだ地上に出てきたばっかりだしね。
178 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:12:25.99 ID:z8WhOIbA0
ポロロロロロ…

アルバトス「ガッ?」

バサカロンII世「」ポロロロロ…

ズゥン…

バサカロンII世「ポォーッロロロロロ…ポォーロロポロッポロッ(電子音声)」ガッシン

いくつも重なった紫のリングから現れたのはバサカロンII世。バサカロンシリーズのユーフォステッドフオーリナ、そのプロトタイプだ。
プロトタイプゆえにバーサストロー・フォトンフィールドの色は赤色ではない。

アルバトス「グルルル…」

バサカロンII世「ポォーッロロロ…ポロッポロッ」ガッシン

アルバトス「ガァッ!」ドズゥン!ドズゥン

バサカロンII世「ポロッ」ガッシン、ガッシン
179 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:12:54.27 ID:z8WhOIbA0
ガッシィイアアアッ!

アルバトス「グォオルルル…」ググ…グ…

バサカロンII世「ポォーオロロロ…ポロッポロッ」ギシン、ガシン

組み付きあった両者のパワーは拮抗している。
動物系ゆえに力の強いアルバトスと互角ならまあ及第点かな。

バサカロンII世「ポロッポロッ」バッ

バシィイッ

アルバトス「ガァッ」

グ・ググ…メリ…メリ…

アルバトス「ギャァアアア…ゴアッ」ビグン

バサカロンII世「ポロッポロッ。プォポロロロロ…ポロッポロッ」
180 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:13:26.48 ID:z8WhOIbA0
バッドエンドアビスクロー。
五指マニピュレーターは単純なパワーよりも生卵を潰さず掴める繊細なコントロール性能を重視している。
その気になればパルグラント鉄ぐらいなら容易く握り潰せるけど握力攻撃を仕掛けるためのものじゃない。
プログラムの修正が必要。

アルバトス「ギャワッ」バッ

バサカロンII世「ポロッポロッ」キュピン!

シャキン!シャキンシャキン!

チュドドドドォン!

アルバトス「パワッ!」ヨロロッ

電脳爆裂レイザー…問題なし。バーサークのものと比べても威力は遜色ない。
181 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:14:05.21 ID:z8WhOIbA0
アルバトス「バワッ」ギャバッ

シャゴォオオオ…

バサカロンII世「プォロオ───ロロポロッ」カチン

ジャゴゴゴゴッ!ジャゴッ

シャキン!シュラッ

バヂィイン!ワシャアッ

アルバトス「ギャアッ…」ズゥン、ズンズン

バサカロンII世「ポロロロロ…ポロッポロッ」

シッポ対決を制したのはハーギストテールブレード。
背面装甲ジャバラバックメタルガードから伸びる、アタックラッシュアッパーテールに取りつけられた細身のブレードは厚さ25メートルのマガラグナ隕鉄を両断することが可能。
収納式にしたせいで電脳爆裂パウダーの噴出孔が少なくなってしまったが、戦闘行動が主目的ではないので妥協。
182 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:14:34.51 ID:z8WhOIbA0
格闘性能も見たいな。接近戦を仕掛けようか。

バサカロンII世「ポロッポロッ」ガシッガシィガシャ

アルバトス「ガガアッ!」ガシィイーッ

アルバトス「…!?」

ビィイ───…ム

バサカロンII世「プォポロロロ…ポロッポロッ」

アルバトス「ギャワッ…」ブシッ…

膝部三装トリケロビームニードル。アルバトスの岩の皮膚をブチ破るのだから貫通力は確かなようだ。
183 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:15:08.45 ID:z8WhOIbA0
バサカロンII世「ポロッポロッ」バシィ!バギィッ

アルバトス「ギャ…ガガァッ!」ズン、ズン…

アルバトス「ガバッ!」ギャバンッ

バギィイイ──ン!

バサカロンII世「プオッ…ポロッポロッ」ヨロロ…

アルバトス「ガバ!ギャバァアッ」バギィ!ガシィイッ

バサカロンII世「プォーポロロロ…ポロッポロッ」カギン、ヨロロッ

アルバトス「ブガハァ──っ」

近接格闘においてはアルバトスに分があるようだ。胸部装甲ジャバラブレストメタルガードの耐久力は改良が必要。
爆裂パウダーで距離をとれ。
184 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:15:37.90 ID:z8WhOIbA0
バサカロンII世「(電子音声)」バサァ───…

チカチカチカッ!チュドォオオオン

アルバトス「ゴァアッ」バフアッ

バサカロンII世「プォーロロロロロ…」ガッシン、ガシン

バサカロンII世「プォーロロポロッポロッ」シャキン!

フォ──ンフォ───ンフォ───…ン

アルバトス「ガッ…!?ゴァア…」ポロロロ…

今作の目玉、キャトルキャッチリング。
いくつも重なった紫のリングに捕まると脳を揺らされ思考を乱され何も考えられなくなり、抵抗できずに次元転送を受けることになる。

アルバトス「ガァ───…」アヘッ…

バサカロンII世「ポロッポロッ」
185 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:16:07.47 ID:z8WhOIbA0
ワサッ!バササッ!

バサカロンII世「ポォオオロロロ…」

アルバトスの羽が開く。抵抗はできないはずだが。

ワワワ───…ン!ワワワ────…ン

バサカロンII世「」バギン!バヂンバギッ

バサカロンII世「ポロッポロッ」ヨロ…

アルバトス「」パキィイイ───ン

アルバトス「ガァッ!ギャォオッアォオオ──ン!!!」ブン!ブン

破壊怪音波アルバトロソニック。アルバトスの頭部の皮膜翼から放つ、超破壊音波ソニックブームだ。
どうもバサカロンII世は耐久力に難がある。今後の課題だな。
186 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:16:46.18 ID:z8WhOIbA0
リングから解放されたアルバトスのキバ付きクチバシがバサカロンII世を襲う。

ズド!ズドォッズドッドン!

アルバトス「アォオ────オン!!!」ガバァアア

ガギィッ!バギッガギ、ガギィッズギャィイ──ン

バサカロンII世「ポロッポロッ …」

バサカロンII世「」ズズゥ…ン

アルバトス「アォオ────オン!!!アォオ────オン!!!!!」ギャアッギャアッ

画面の中でデータ上のアルバトスが勝利の雄叫びをあげる。
彼の転送までは果たせなかったが、バサカロンに組み込んだ次元転送装置の実験は一応成功したので、まあよしとしよう。
187 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:17:18.31 ID:z8WhOIbA0
以前、解き放ったバサカロンが反応消失したことがあった。
次元転送装置を組み込んであったので、どこに飛んでも不思議はないのだが、陸海空はおろか宇宙からも信号が届かず完全に消失したというのが気になる。

次元転送装置。キャッチーなネーミングでスポンサーにアピールするため付けた名前だがもしやと思い立ち、馬鹿馬鹿しさを感じながらもデータの闘技場を作り、アルバトスのデータを入力して対戦相手を用意し、転送先をその舞台へと設定した。

結果はご覧の通りだ。
見事にバサカロンII世はデータ内の空間に降り立ち、戦闘を繰り広げ、データに過ぎないアルバトスに損傷を与えたばかりか、敗北すらしてみせた。
これはとんでもない事実だ。非常に興味深い。
これまでの常識を覆されるような感覚。怖気が立つと同時に奇妙な興奮すら覚える。

研究資金のためクライアントに依頼されて渋々始めたロクでもないプロジェクトだったが、こうなってくると楽しくて仕方がない。
イヤイヤながら悪魔に協力するうちに、いつの間にか私も悪魔の一員となってしまったのだろうか。

ともあれ次元転送装置はデータ上の仮想空間にすら移動を可能にした。もうどこに現れても不思議はない。
もしかしたら次のバサカロンはキミの住んでる町に現れるかもしれないよ。
その時を楽しみに待っててね。フッフフフフ…
188 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage saga]:2022/03/05(土) 12:19:14.94 ID:z8WhOIbA0
脱稿!即ち解放の時!
これでやっとマスター業に専念出来る

ホラーものになったかな
私の好きな女の子が嬉しがるやつになれたのなら私も嬉しいのですが
189 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage]:2022/04/05(火) 01:36:42.61 ID:Qeeji7BS0
証拠用
190 :おれを ◆T/cwySbV1M [sage]:2022/04/05(火) 01:37:29.95 ID:Qeeji7BS0
テスト
191 :おれを ◆MVS19SfNUQ [sage]:2022/04/05(火) 01:38:54.48 ID:Qeeji7BS0
念のために
192 :おれを ◆T/cwySbV1M [sage]:2022/04/05(火) 01:39:39.10 ID:Qeeji7BS0
良い靴
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/06(金) 18:39:49.49 ID:ihDcxAkHO
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