【R-18G】幼女災害【安価】

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309 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/22(月) 22:15:55.81 ID:OxZLWZQbo
お兄ちゃん「えっと…確か、裏路地に隠れてる時に、たまたま1人同じ路地に入ってきて…何か、黒髪に白いメッシュが入ってて、黒尽くめのパンクな服だったような」

未汐「それって!」

葵「毒島ユカリ!?」

 葵と未汐が身を乗り出した。幸実が、垂れ目をすっと細めた。

幸実「…どの路地にいたか、ちょ〜っと聞いても良い?」

お兄ちゃん「確か…」

 思い出せる限りの場所を聞くと、幸実は1人で応接室を出ていった。

葵「…大丈夫だった? 襲われなかった?」

お兄ちゃん「いや…ちらっと目が合ったら、いきなり鼻で笑って、すぐに出ていった」

葵「そ、そう…」

 ユカリは、どうやら強い相手との戦いが好きなようであった。この、いかにもなよなよとした男は、彼女にとって言葉を交わすまでもない雑魚に見えたのだろう。

紫苑「…思わぬ収穫でした。では、本題に戻りましょう。…先程も申し上げた通り、理由は不明ですがコトブキ博士が貴方を探しています。どうやら、それは総理の意思でもあるようです」

お兄ちゃん「あー…その、コトブキ博士とか、総理って、何? ハンバーガー屋の店長さんにも聞いたけど…コトブキ博士が作った機械で、小さな女の子が何か凄い力を手に入れて? 同じく小さな女の子が、総理大臣をしている?」

紫苑「会えばわかりますよ」スクッ

 不意に、紫苑はソファから立ち上がった。そうして、お兄ちゃんに向かって言った。

紫苑「…ですので、会いに行きましょう」

お兄ちゃん「えっ、今から?」

紫苑「もちろん」ニコッ

 紫苑は微笑み…ふと、葵を見た。

紫苑「篠崎陸曹長は非番ですが…来られますか?」



安価下 どうする?
@行く

A行かない
310 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/22(月) 22:17:37.34 ID:Fqd6c/sTo
1
311 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/22(月) 22:22:28.49 ID:OxZLWZQbo
ねます
312 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/22(月) 22:23:36.71 ID:sjDqg9tFo
>>308のコンマ判定間違えてない?
そこまで影響ないなら通していいと思うけど
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/22(月) 22:26:39.13 ID:ahzSxhXyO
おつ
314 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/22(月) 22:32:50.79 ID:OxZLWZQbo


まあ損はないしこのままで
315 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/23(火) 21:47:39.62 ID:Es3UoWvio


 基地の前に、ピンクに塗装されたリムジンが停まる。後部座席のドアが開くと、まず紫苑、次にお兄ちゃん、そして、葵の順に乗り込んだ。未汐は助手席だ。

「出発します」

 運転席の幼女が一言発すると、リムジンは滑らかに走り出した。

お兄ちゃん「…う、運転上手だね」

「どうも」

 前を向いたまま、短く応える運転手。

お兄ちゃん「…」キョロキョロ

紫苑「外が気になりますか」

お兄ちゃん「! ま、まあ…」

紫苑「貴方の暮らしていた場所の景色は、覚えていませんか」

お兄ちゃん「ああ、何も…」

 そこまで言って、彼はふと零した。

お兄ちゃん「…でも、懐かしい感じはしたんだ。場所じゃなくて、人に対して」

葵「人?」

お兄ちゃん「未汐ちゃん」



未汐「!」ビクッ



 助手席に座っている未汐の肩が跳ねた。

お兄ちゃん「詳しくは、何も分からないけど…何かを、君に約束したような…そんな気がするんだ」

未汐「…」

 リムジンが、首相官邸に近づいていく…

316 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/23(火) 22:03:24.56 ID:Es3UoWvio


 首相官邸の前には、コトブキ博士が待っていた。

コトブキ「やあ、思ったより早く見つかって良かった」

 車を降りたお兄ちゃんに、コトブキが声をかける。それから彼女は、葵の方を見て意味深に微笑んだ。

コトブキ「…やはり、君が鍵だったか。君が現れてから、色々なものが動き始めている気がするんだよ」

葵「…?」

 怪訝な顔を向ける葵。コトブキはお兄ちゃんに向き直ると、官邸を顎で指した。

コトブキ「では、総理に会いに行こうか。…藤島幕僚長、同行ご苦労」

紫苑「どうも。総理のところまでは同行させていただきますので」



 前回と同じ大きな扉の前に来ると、コトブキが扉を叩いた。

コトブキ「総理」

 すると、彼女が開ける前に、向こうから扉が開いた。そして、入り口のところにはもう、朱音が立っていた。

朱音「…!」

お兄ちゃん「…っ!?」

 朱音と目が合った瞬間、お兄ちゃんが両手で頭を押さえた。

お兄ちゃん「っ、あっ…」

 頭を掻き毟り、呻くお兄ちゃん。葵たちは、ぎょっとした。

葵「ど、どうしたの?」

未汐「朱音ちゃん、ギフトは」

朱音「使ってないよ。…」ジッ

 そう言うと朱音は、じっとお兄ちゃんの顔を見つめた。
 お兄ちゃんは…

お兄ちゃん「っ…あっ…あ、か、ね…」ポロポロ

朱音「…」ジッ

コトブキ「ほう…」

葵「お、思い出したの…? お兄ちゃんってもしかして、総理のお兄ちゃん…?」

朱音「ううん。わたしに兄弟はいないよ」

お兄ちゃん「はあっ…はあっ…」

 お兄ちゃんが、目元を拭う。それから、改めて朱音の顔をじっと見た。

お兄ちゃん「…な、何か…見えた気が…君は…」

コトブキ「鷹栖朱音総理大臣だよ。幼女たちを統べ、国を治め…君の、命運を握る少女だ」
317 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/23(火) 22:13:13.79 ID:Es3UoWvio
紫苑「博士」

 紫苑が、コトブキに向かって言った。

紫苑「いい加減、教えていただけませんか。この方が、何者なのか」

コトブキ「…君たちが知る必要は無いよ」

紫苑「博士」

葵「!」ゾクッ

 紫苑から、凄まじい威圧感が放たれ、葵の全身に鳥肌が立った。しかし、それでもコトブキは動じない。

コトブキ「これはね…総理のプライバシーに関わる問題だ」

紫苑「ですが、この国の国防に関わる問題でもあります。レジスタンス基地の跡地に、突然現れた正体不明の男を、無害と断じて政府機関の中枢に立ち入らせるに足る理由を、わたしは知りたいのです」

コトブキ「…」

朱音「…紫苑ちゃん」

 ここで、朱音が口を開いた。

朱音「怒らないで。わたしが、博士に頼んで『用意』してもらったの」

紫苑「総理が…?」

お兄ちゃん「お、俺を…?」

朱音「うん。だから、怖がらなくて大丈夫だよ。紫苑ちゃんも…お兄ちゃんも」
318 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/23(火) 22:34:58.77 ID:Es3UoWvio
コトブキ「総理はね、幼女以外の話し相手が欲しがっておられたのだよ。だから、私が用意したんだ」

お兄ちゃん「用意って…じゃあ、俺の記憶は」

コトブキ「気にしなくて良い。君には帰る家も、帰りを待つ家族もいない」

お兄ちゃん「…殺したのか」

コトブキ「殺してもいない。…じきに分かるさ」

朱音「今日から、お兄ちゃんはわたしと一緒に暮らすの」

 朱音が、お兄ちゃんの手を掴んだ。

お兄ちゃん「えっ?」

紫苑「そ、総理…大丈夫なのですか」

朱音「…心配だったら、『親衛隊』もここで暮らしてもらったら良いよ。…いいよね。未汐ちゃん」

未汐「うん、良いよ」コクン

紫苑「…っ」

 何故か真っ先に尋ねられ、頷いた未汐に、紫苑が苦々しく歯噛みする。葵は、混乱しながら尋ねた。

葵「ね、ねえ…何で、未汐がそんなこと決めるの…?」

 すると、朱音は驚くことを言った。

朱音「だって、未汐ちゃんはわたしの親衛隊長だもん」

葵「えっ!?」

紫苑「…実は。彼女は、普段は工作2班に所属していますが、有事に総理の護衛や諜報活動に当たる、特命部隊の一員なのです」

葵「…そっか」

 以前、未汐が朱音と通話していたこと。そこで話していた内容。未汐が、朱音の親衛隊なるものに属していると考えれば、納得がいく。そして…

葵「…ずっと、あたしを見張ってたの?」

未汐「ううん。葵ちゃんにも、仲間になって欲しかったの」

コトブキ「史上初めて、2つのギフトを持った幼女だ。そりゃ警戒もするし、できるなら近くに置いておきたいさ。未汐を責めてくれるなよ」

葵「…」

 葵は、複雑な気持ちで黙り込んだ。

紫苑「やはり…篠崎も引き抜くおつもりですか」

朱音「できればね。でも、わたしたちの敵にさえならなければ、どっちでも良いよ」
319 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/23(火) 22:41:56.61 ID:Es3UoWvio
葵「親衛隊に入ったら、基地にはもう戻れないの…?」

コトブキ「彼がここで暮らす以上、安全が確認できるまでは親衛隊もここで暮らしてもらう。永遠に、ではないが、しばらくは戻れないだろうね」

葵「未汐も、しばらく戻ってこないの?」

未汐「そうなるね。でも、葵ちゃんも来てくれたら、変わらず一緒だよ」

紫苑「…ですが、工作8班や、7班の鉄山班長とは別れることになります」

葵「…」

 未汐か、8班やラセン隊長か。…或いは、出会ったばかりのお兄ちゃんと、もうしばらく付き合うか、別れるか…



安価下1〜5多数決 どうする?
@親衛隊に入る

A基地に帰る
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/23(火) 22:58:10.77 ID:96ip9Rw/o
1
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/23(火) 23:13:34.83 ID:2CQdTUV4o
2
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/23(火) 23:34:50.58 ID:xcnHA+jvO
2
迷うね
323 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/24(水) 21:53:26.43 ID:ufnfT32Go
遅くなっちゃったし、明日まで待とう
現時点でアクティブな読者が3人なら、待っても仕方ないけど…
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/24(水) 22:17:24.60 ID:DrsXLYvL0
1
325 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/25(木) 22:40:27.89 ID:Id74arPLo
23:00までになければ

326 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/25(木) 23:33:41.37 ID:Id74arPLo


コトブキ「君とは、また出会うことになるだろう。敵として相対しないことを願うよ」

未汐「…葵ちゃん、またね」

葵「…うん」コクン

 葵は頷くと、未汐たちに背を向けた。隣に立っていた紫苑が、肩に手を置く。

紫苑「帰りましょうか。わたしたちの基地に」

 官邸を出て、リムジンに乗り込む。走り出そうとする運転手を制止して、紫苑が尋ねた。

紫苑「そういえば、ごほうびの話がまだでしたね。…ごちそうなどいかがですか?」

葵「いいんですか…?」

紫苑「ええ。好きな食べ物は?」

葵「えっと…鯖」

紫苑「分かりました」

 紫苑は笑顔で頷くと、運転手に言った。

紫苑「『おふね』まで」「かしこまりました」

 それから、ポケットからスマートフォンを取り出し電話をかけた。

紫苑「…もしもし。これから2名。…大丈夫です。大将に、『藤島が鯖を食べたがっている』とお伝えください。…はい、ありがとう。では後ほど」

327 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/26(金) 16:11:49.07 ID:rK4f2+Dzo


 数十分後。繁華街の端に建つ、小ぢんまりした料亭の前に、リムジンが停車した。葵と紫苑はそこで降りると、正面の引き戸を開けて中に入った。

「いらっしゃいませ、お待ちしておりました。どうぞこちらへ」

 割烹着を身に着けた幼女の案内で、賑わう座敷を通り抜けて、一番奥の離れまでやって来た。

紫苑「どうぞ、座ってください」

葵「は、はい…」

 こんな大人みたいな店、生まれて初めてだ。葵は座布団の上に正座すると、対面に座った紫苑や、美しく飾り付けられた花瓶などをちらちらと見た。

紫苑「…貴女は、正しい選択をしたと思います」

 不意に、紫苑が口を開いた。

葵「えっ?」

紫苑「総理の親衛隊で、わたしが知る者は3人ですが、皆、何かしら総理との縁故のある者ばかりです」

葵「えんこ?」

紫苑「つまり…総理が、幼形成熟BOXに入る前からの友人、あるいは繋がりのある者ということです」

葵「じゃあ、未汐も」

紫苑「噂によると」コクン

 そこへ、先程の幼女が料理を持って入ってきた。

「お通しのしめ鯖です」

紫苑「どうぞ。貴女へのごほうびですよ」

葵「っ! い、いただきます…」ハム

葵「!!」

 鯖の旨味を引き出す、程よい酢と昆布の風味に、葵は目を見開いた。紫苑も自分の皿から一切れつまみ、頷いた。

紫苑「流石です。冷酒をいただけますか」

「かしこまりました」

紫苑「篠崎陸曹長も、飲みますか?」

葵「えっ、お酒!? …えっと…」



安価下 どうする?
@いただきます

Aやめておく
328 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/26(金) 16:20:26.17 ID:ZSM7r2/3O
329 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/26(金) 17:04:03.26 ID:rK4f2+Dzo
葵「じゃあ…」

紫苑「ではグラスを2つ」

「かしこまりました」

 店員が下がっていく。紫苑は可笑しそうに言った。

紫苑「わたしも、初めてお酒を勧められた時は戸惑いました。お酒は、大人が飲むものですから」

葵「大丈夫なんですか? まだ、子供なのに」

紫苑「わたしたち幼女は、子供ですが、子供ではありませんよ。これ以上歳を取ることは無く、お酒や煙草も飲めます。まあ、一番は総理が法律を変えたからなのですが」

 日本酒の瓶と、2杯のグラスが運ばれてきた。紫苑は瓶を取り上げると、葵のグラスに中身を注ぎ、瓶を葵に渡した。

紫苑「大人の真似事をしてみましょうか。…どうぞ、注いでください」

葵「は、はあ」

 葵は瓶を持ち上げ、紫苑の持つグラスにそっと注いだ。

紫苑「おっとっと…ふふっ。父がよく言っていましたね。何十年前のことやら…では…乾杯」チリン

葵「かんぱい…」チリン

 葵は、恐る恐るグラスに口を付け…顔をしかめた。

葵「うぇ」

紫苑「少しずつ、少しずつ。ほら、しめ鯖を一口」パク ゴク

 紫苑はしめ鯖を一切れ口に入れ、そのまま酒を一口含んだ。

紫苑「うん…素晴らしい」

葵「ええ…」

 うっとりする紫苑を、葵は信じられないような目で見た。



安価下1〜3でコンマ最大 食事中の出来事、行動、話題など
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/26(金) 17:56:16.98 ID:4Kc52Bf1o
葵「崩礼のアピールが鬱陶しい……」
紫苑「おや、では別の基地に飛ばしましょうか」
葵「そこまでしなくていい」
331 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/26(金) 20:18:32.76 ID:wNtMbSKH0
酔った勢いでガッタイガーの話をベラベラ喋る
332 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/26(金) 21:30:59.34 ID:bPYoBmSto


葵「…」ボー

紫苑「いやあ、ここの料理は絶品です。魚は活きが良いし、酒によく合う! …大丈夫ですか?」

葵「ん…」コクン

 葵は頷くと、グラスの中身を啜った。

紫苑「…それにしても、貴女が来てくれて本当に良かった。先日の事案も、鉄山班長と共に活躍されたと聞いています」

葵「そんなことない…」

紫苑「ギフトを2つ持つ貴女には、色々な人が注目しています。そんな中でも、驕らず訓練を重ねることは、きっと大変でしょう。何か、困ったことはありませんか。…あ、どうぞどうぞ」トクトクトク

葵「ん…」ゴク

 葵は、日本酒を一口飲むと、ぽつりと言った。

葵「…崩礼隊長が、言い寄ってくる」

紫苑「ほう」

 紫苑の顔から、酔いの火照りがすっと引く。その変貌に、葵まで震え上がった。

紫苑「適性検査の時に、玉置班長が貴女に良からぬ目を向けていたと、噂で聞いたことがありますが…それはいけない。明日付で配置換えを」

葵「っ! そっ、そこまででもない…です。最近は、全然ですし…」

 これは事実である。未汐の前で、崩礼の行為をはっきりと拒絶してからは、向こうから言い寄ってくることは無くなった。
 だがそれ以上に、ここで崩礼を糾弾しようものなら、彼女がどんな目に遭うことか…

紫苑「…そうですか?」

 紫苑の顔が、また酔っぱらいのそれに戻る。

紫苑「ですが、また酷くなった時はすぐに言ってくださいね。わたしは、空自の草薙幕僚長のように、何でもお見通しとはいきませんので…」

葵「は、はい…」



大将「元帥どの、いつもありがとうございますぅ」ペコリ

 白い割烹着を来た大将が、離れにやって来て頭を下げた。

藤島「本日も、素晴らしい料理でした」

葵「美味しかった…」

 しめ鯖に始まり、鯖寿司、塩焼きから、ほぐし身の載ったサラダまで、そのどれもが今まで食べたことのない絶品であった。

大将「本日は、新しい方とご一緒ですねぇ」

藤島「ええ。先日入隊した、篠崎と言います。有望な兵です」

大将「ああ、ギフトを2つ持ってるっていう…」

葵「あ、篠崎葵です…その、そうです」

 葵は、どぎまぎしながら頭を掻いた。思った以上に、世の中に自分の名が知られている…



安価下コンマ
01〜05 招かれざる客
06〜15 乱入
16〜95 特に何も起こらない
96〜00 会談
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/26(金) 21:32:20.14 ID:AVZCGHxPo
334 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/26(金) 22:48:32.21 ID:bPYoBmSto
「た、大将!」ガラッ

 突然、給仕の幼女が襖を開けて駆け込んできた。

大将「どうしたぁ?」

「種付けおじさんの群れが、玄関を壊して入ってきました!」

 それと同時に、表の方から悲鳴が聞こえてきた。どたどたと足音がして、客や店員たちが離れに逃げ込んでくる。

葵「あっ、い、行かなきゃ」

紫苑「そうですね」スクッ

 先程までの酔いはどこへやら、紫苑はすっと立ち上がった。

葵「幕僚長、武器は…」

紫苑「大丈夫ですよ。ほら」

「お、お願いします!」スッ

 よく見ると、給仕の手には白塗りの鞘に収まった、一振りの日本刀が握られていた。彼女からそれを受け取ると、紫苑は葵の肩に手を置いた。

紫苑「わたしは、この店で自由に飲み食いできる代わりに、店の『安全』をごほうびとして与えているのです」

葵「は、はあ」

紫苑「貴女も、いずれ請け負うときが来るでしょう。よく見ていなさい」



 入り口近くの座敷は破壊し尽くされて、種付けおじさんたちは厨房に押し入っていた。

「く、来るなー!」「料理には、手出しさせないんだからー!」



紫苑「___お邪魔します」



「あっ、元帥どの!」「もう安心だ」「はやく、やっつけてー!」

葵「…」ジャキッ

 葵は、両手にリボルバーを握った。そして、紫苑は鞘に収まった刀をスカートに差し、柄を握った。

紫苑「篠崎陸曹長、料理人たちの保護を」

葵「サーイエッサー! …こっち、逃げて」



「お?」「うあー…」「んが、がっ!」



 種付けおじさんが、目の前に立つ紫苑の姿に気が付く。彼らは、彼女の発する闘気に気付かず、一斉に襲いかかった。
335 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/27(土) 22:38:03.96 ID:eUWfFo3zo


紫苑「…!」ギンッ



葵「!?」

 料理人たちを誘導した葵が、振り返った時には、既に紫苑は抜刀していた。



「…ごほっ、ごぼっ」「ううぅ…」「」ドサドサドサッ



 もがき苦しみ、崩れ落ちる種付けおじさんたち。ぱっと見、血は流れておらず、最初は紫苑が峰打ちに留めたのかと葵は考えた。だがよく見ると、彼らの胸や脇腹には、鋭い刀傷が刻まれており、紫苑の握る刀にはべったりと血が付いていた。

紫苑「肝を経由して、心の臓、もしくは大動脈を突きました」

 ポケットから取り出したハンカチで刀身を拭いながら、紫苑が言う。

紫苑「血は胸腔、もしくは腹腔に出て、体外には殆ど出ません。厨房を汚すわけにはいきませんからね」

葵「…」

紫苑「もう大丈夫ですよ。それに、そろそろ隊員たちも来る頃でしょう」

 彼女が言い終わると同時に、普通科の兵士たちが厨房になだれ込んできた。

「幕僚長! ご無事ですか」

紫苑「ご心配なく。ところで、これを片付けてもらえますか」

「「「サーイエッサー!」」」

 種付けおじさんの死体が、厨房から引きずり出されていく。紫苑は納刀すると、鞘ごと葵に差し出した。

紫苑「これを、お店に返してくていただけますか。わたしは先に車に戻っています」

葵「あっ…はい…」



紫苑「…ふぁ」

葵「…」

 基地へ帰るリムジンの中で、葵は黙り込んでいる。紫苑はあくびをした。

紫苑「非番だというのに、大変でしたね」

葵「はぁ…」

紫苑「ゆっくり休んでくださいね。同室は、いなくなってしまいましたが…」

 リムジンが基地へ入っていく。葵が宿舎の前で降りると、車は紫苑を乗せたまま更に奥へと入って行った。それを見送ると、葵は宿舎の中へ入った。
 そこにいたのは…



安価下コンマ
01〜40 誰もいない
41〜60 由依&真姫
61〜90 崩礼
91〜99 ラセン
   00 透
336 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/27(土) 22:39:51.99 ID:mCb2mLcRo
うい
337 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/27(土) 23:01:22.37 ID:eUWfFo3zo
ラセン「やれやれ、工作科の出番は無かったな。さっさと寝るか…ん?」

葵「! …っ」

ラセン「篠崎陸曹長ではないか。幕僚長と一緒に、騒動に巻き込まれたと聞いていたが。何事も無かったようで何よりだ…」

葵「…ひっ、ひぐっ…うっ…」

葵「うわあぁぁぁ…」ヒシッ

 葵は泣きながら、ラセンに抱きついた。

ラセン「!? ど、どうした? 種付けおじさんごときで、泣くような貴様ではなかろう?」

 困惑するラセン。葵は彼女の胸に顔を埋めながら、基地に帰るという自分の選択に安堵した。殆ど意識したことは無かったが、葵の求める『父親のような』という要素を、ラセンは確かに持っているようであった。

葵「ひぐっ、うぐっ…ううぅ…」ギュゥ

ラセン「ううむ、離れん…仕方あるまい、このまま部屋に連れて行くか」

 ラセンは葵を抱え上げると、そのまま自分の部屋へと運んで行った。



葵「…ん」ムクリ

 目を覚ますと、目の前に大きな胸があった。

ラセン「んごご…んごっ」

葵「…」ギュ

 大いびきを立てるラセンの胸に顔を埋め、もう一度目を閉じたその時、起床時間を知らせるラッパが鳴り響いたのであった。
338 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/27(土) 23:29:37.38 ID:eUWfFo3zo


 葵が由依や真姫と共に、点呼や資機材の点検を済ませていると、遅れて崩礼がやって来た。

崩礼「悪い。幕僚長の招集で、緊急の班長会議があった」

由依「何かあったんですか?」

崩礼「ああ。…2班の朝倉Aが、除隊された」

真姫「えっ?」

葵「除隊…?」

 事情を知る葵でさえ、ぎょっとした。一時的に、総理の警護に専念するというだけではなかったのか?

崩礼「幕僚長曰く、別の機関に転属になるからとか…」

 それから崩礼は、声を潜めて続けた。

崩礼「…ありゃ、ヤバいぜ。あんなにキレた幕僚長、初めてだ」

由依「ひぃっ!?」ビクゥッ

真姫「お、怒ってるんですか? 幕僚長…」

崩礼「ああ。だが俺たちにじゃない。もっと、上にだ。…」チラ

葵「! …」

 崩礼の視線を感じ、葵は俯いた。
 あの時、釘を刺されたが…未汐が朱音の親衛隊長であることは、陸自では紫苑や幸実にしか明かされていない事実であった。そして、今後も重要機密として、決して口外してはならないとのことであった。

崩礼「…篠崎は、寂しくなるな。同室がいなくなって」

葵「! …仕方ない。すぐに次、誰か来る…と、思います」

崩礼「朝倉Aが抜けてから、工作科も色々再編されるかも知れない。元から少ないうちが解体されることは無いだろうが、俺はまた会議に呼ばれたりするかもしれん。…篠崎。お前は、ここの副班長だ」

葵「…はい」コクン

崩礼「俺がいない間、よろしく頼むぞ」

葵「サーイエッサー…!」



 結局、以前から計画されていた模擬戦は延期となり、今日はまずマラソンをすることになった。

崩礼「行くぞ! 用意…スタート!」

 朝日の差す基地の内周を、列を組んで走り出した。



安価下コンマ
01〜05 襲撃
06〜20 サイレン
21〜25 二日酔い
26〜60 特に何も起こらない
61〜90 走りながら…
91〜00 お兄ちゃん
339 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/27(土) 23:56:45.70 ID:SdEQkKsI0
340 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/28(日) 19:26:00.41 ID:NT4RFiluo


葵「いっちに、いっちに、いっちに……っ!」プルッ

 マラソンの最中、その感覚はやって来た。

葵「いっちに、いっ、ちにっ、いっちに…んっ」モジッ

 寝ている間に、下腹に溜まったものが、足取りに合わせて上下に揺れる。短く、か細い出口を、ずしんずしんと刺激する。

葵「んんっ、いっちにぃ…はっ、いっち、にっ…///」ソワソワ モゾモゾ



崩礼「おらっ、ペースを落とすな!」タッタッタッ

由依「いっちにぃっ、いっちにぃっ…ひいっ、ちにぃっ!」ドッタドッタ



 口に出したところで、返ってくる答えは分かっている。足を止めることはできない。
 だから、葵は走りながら、そっとお股の力を緩めた。

葵「いっちに、いっちに、いちに、いっ、ち…っ」ゾワゾワッ ジワァ…

 汗で濡れたパンツのクロッチが、さあっと熱くなる。そのまま内腿まで一気に溢れ出して、靴下から靴の中まで染み込んでいく。

葵「いっ、ちにっ、あっ、ち、にぃっ…///」ジョワジョワジョワ…

 体操服の前まで染み出したおしっこは、たちまち冷たくなり、午前のマラソンが終わるまで葵のお股を冷やし続けた。



崩礼「午後はウェイトトレーニングだ。14時にジムに集合すること。解散!」



真姫「…葵ちゃん」チョンチョン

葵「どうしたの、真姫…!」

真姫「…///」グッショリ

 真っ赤な顔で俯く真姫。どうやら、彼女も走りながらやってしまったようだ。

真姫「ね、お風呂、一緒に行こう?」

葵「うん…あたしも行きたかった」

 葵は頷くと、真姫と2人で大浴場へ向かった。
341 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/28(日) 19:32:28.14 ID:NT4RFiluo


 昼の大浴場には、夜ほどではないが数人の幼女がいた。休憩時間に汗を流しに来たのか、非番でゆっくり楽しんでいるのかも知れない。
 2人は、おしっこの染みた体操服と下着を洗濯かごに放り込むと、一緒に浴場に入った。

真姫「ふぁ…」シャワー…

 風呂椅子に座ってシャワーを浴び、身体をすすぐ真姫。葵よりは幾分成長しているようで、おっぱいもお尻も、幼女なりに発展の兆しが見える。
 その身体が、にわかにこわばった。

真姫「…あっ///」プルッ

葵「?」シャワー…

 真姫は、火照りとはまた別の赤い顔で、隣の葵を見ると、ぼそっと言った。

真姫「こ、こっち見ないでね…ん、ぁ…」フルッ

 すると、彼女の座る椅子の足元に、シャワーとは別の、色付いた液体が流れ出した…



安価下 どうする?
@見ないふり

A観察する

B一緒にする

Cその他要記述
342 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/28(日) 19:44:59.63 ID:uDJzKTvdo
1
343 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/28(日) 20:04:44.35 ID:NT4RFiluo
葵「…ん」フイ

 葵は、向こうを向いた。

真姫「あ、ありがと…んっ、んぁ…///」ショロロロ…



葵「ふんーっ! んんーっ!」ギッタン ギッタン

 バタフライマシンと格闘する葵。向こうでは、由依や真姫もそれぞれマシーンで筋トレに励んでいる。崩礼は、また幕僚長と話があるらしく、ストレッチを終えたところでジムから出て行ってしまった。

葵「はぁ…はぁ…っ、いよーっ!」ギッタン



安価下コンマ
01〜10 痛っ
11〜30 プロテイン!
31〜60 特に何も起こらない
61〜80 崩礼が戻ってきた
81〜90 ↑+ラセンも来た
91〜00 幕僚長!?
344 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/28(日) 20:05:51.71 ID:7Kl6IwSro
えい
345 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/28(日) 20:32:41.57 ID:NT4RFiluo


崩礼「…待たせたな」

 崩礼がジムに戻ってきた。

由依「お疲れ様ですー! どんな話でしたか?」

崩礼「工作科の再編の話だ。…集合!」

 葵たちが、崩礼の前に整列する。崩礼は3人を見回すと、言った。

崩礼「朝に話した通り、2班の朝倉Aが除隊になった。2班は、潜入工作に特化した班だが、朝倉Aのギフトはその中でもかなり重要な割合を担ってた」

葵「…」

 未汐のギフト『隠密』。自身だけでなく、任意の他者や物体まで透明にし、更に音や匂いまで遮断できるという、冷静に考えると反則級の能力だ。彼女が失われることによる2班へのダメージは、想像に難くない。

崩礼「当然、奴がいなくてもカバーできるようにはしてあったが、完全に除隊となると話は別だ。班員の構成から考え直す必要がある。…で、なんやかんやあって」

真姫「あって?」

崩礼「2班から、1人うちに転属になった」

葵「え?」

 なんやかんやとは、何だろう。とは言え、4人しかいない8班に、新しい仲間が加わるのは良いことだろう。

崩礼「正式には明日からだが、もう連れてきた。…入ってこい」

 崩礼に呼ばれて、1人の幼女がジムに入ってきた。



安価下1〜3で次の>>1のコンマに一番近いやつ 8班の新入り 名前と容姿、ギフトは必須
346 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/28(日) 21:07:43.77 ID:QPWwfFDm0
砂井 はあと(すない-)
金髪サイドテールのギャル、触れば分かる程度にはある胸に細身ながら整ってる身体つき
明るいおしゃべりで誰に対しても分け隔てなく接し親しみやすい性格だが軍務モード中はかなり真面目で口数が激減する。化粧をしていてオシャレに気を使ってる。
ギフト:狙撃
長距離銃撃の天才。あらゆる状況や距離、敵でも誤差1ミリ以下の命中を可能にする。避けれるとすればギフトクラスの反応速度か彼女の攻撃タイミングを見切っている相手くらいだろう
347 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/28(日) 21:29:05.84 ID:4y72kSr3O
【名前】紫藤 初(しどう うい)
【年齢】10
【特技】 速く本を読めるよ!
【好きな食べ物】クレープ
【好きな教科】国語
【好きな本】小説
【好きな人のタイプ】 物静かで落ち着いた包容力がある人
【最後に一言!】
興味があるなら良い本教えるよ。

【性格】生意気で小悪魔気取りな所謂「メスガキ」。
【容姿】。
ツインテールにした茶髪。小麦色に日焼けした肌。
つり目がちな目付きや八重歯、イタズラっぽさや生意気さを感じさせる顔つきなど。あどけない顔とは裏腹に大人に負けないたわわなロリ巨乳と安産型の美尻などエロい体つき。パイパン。処女。
【ギフト】
解読:
見ただけで生き物や無機物の状態を瞬時に把握する。
生き物ならどこが健康でどこが病気かが分かり、無機物なら各パーツの消耗具合が分かる。
本なら書いてある内容がすぐに分かるため解読と名付けられた。
348 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/28(日) 21:33:48.62 ID:7Kl6IwSro
乙坂 初(おとさか うい)
12歳
前髪ぱっつんロング。年齢にしては発育控え目でつるぺた。大人しく上官に従順。レズな子たちにたくさん食べられてる。
ギフト『蜘蛛』
某ヒーローというより女郎蜘蛛。利便性の高い粘着球と高強度な糸を扱う。本来は機動力や毒や牙といった攻撃面にも優れる能力だが性格の問題か扱えていない。
349 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/28(日) 21:36:32.30 ID:NT4RFiluo
コンマ
今日はここまで
350 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/28(日) 21:42:37.98 ID:uDJzKTvdo
おつおつ
351 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/28(日) 22:00:21.08 ID:NT4RFiluo
ところで女郎蜘蛛って、アラクネ形態になったりするの?
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/28(日) 22:20:09.56 ID:7Kl6IwSro
考えてたギフト設定的にはそう。本人がなれるかは扱えないの表現次第かなと思ってた。
いずれにせよお任せします。
353 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/29(月) 20:10:00.48 ID:Q0c+vnijo
初「乙坂 初(おとさか うい)です。階級は、1等陸士です」ペコリ

 新入りの幼女は、そう言って頭を下げた。黒い髪を、前は真っ直ぐに切り揃えて、後ろは伸ばしている。葵と同じくらいのちびっこ体型で、ちょっと頼りない雰囲気がある。

崩礼「ギフトを説明しろ」

初「はい。…ういのギフトは『蜘蛛』です。糸とか、くっつく玉を吐いたりできます。頑張れば、もっと色々できる…かもです」

崩礼「糸とか粘着玉は隠密行動にも便利だが、本気を出すと相当目立つらしい。それを朝倉Aのギフトでカバーする算段だったが、いなくなった。そこで、こちらの補充も兼ねて転属になったという訳だ。…では階級順に自己紹介しろ」

葵「! 篠崎葵陸曹長だよ。皆の前で話したから、名前は知ってるかもだけど…ギフトは『再現』と『演算』。一応、8班の副班長」

由依「朝倉由依陸士長です! その…いなくなっちゃった朝倉2等陸曹は、別に身内とかじゃないからね。ギフトは『育成』。使い方は、初ちゃんと一番近いかな?」

真姫「えっと、上羽真姫1等陸士…初ちゃんと一緒の階級です。ギフトは『透過』…あっちの朝倉さんみたいに、何でも透明にはできないけど、その代わり実体も消すことができます」

初「そう言えば、この前の任務でご一緒しましたね。その節はお世話になりました」ペコリ

崩礼「お、おう」

 また頭を下げた。律儀な子だ。

崩礼「…正式には明日からだが、硝子川班長には許可を取ってある。今から、一緒にトレーニングに参加してもらうぞ」

初「サーイエッサー」

 そうして、初もトレーニングに加わった…



安価下1〜3でコンマ最大 トレーニング中の出来事、行動
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/29(月) 20:38:46.12 ID:uas6PsYA0
スタミナ切れでトレーニングについて行けなくなった初
355 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/29(月) 21:41:26.53 ID:Q0c+vnijo


初「はっ、はっ、はっ、はーっ、はっ、はあーっ…」ドタドタ

真姫「ふっ、ふっ、ふっ、初ちゃっ、だいじょぶっ?」タッタッタッ

 ランニングマシンで、ふらふらと走る初に、隣で走る真姫が心配そうに声をかけた。

初「はぁっ、ひっ、ふぅーっ…ふぇっ」ドサッ

真姫「初ちゃん!」

 とうとう、初がマシンから落ちてひっくり返った。真姫が慌てて降りてきて、助け起こす。

崩礼「何だ、体力が無いな。8班の穴掘りは重労働だぞ」

初「はぁー…ごめんなさい…げほっ…」

 初はむせながら、頭を下げた。



崩礼「…今日はここまで! 明日はまた、定刻に訓練場だ」



葵「」ゴクゴク

由依「お腹すいたー…ご飯前にプロテイン?」

葵「げふ…とにかく、修行…パワーアップしないと」

 シェイカーを流し台で洗いながら、葵はちらりと初の方を見た。ストレッチマットの上で、太ももをさすっている。

初「…」サスサス

真姫「あんまり、トレーニングはしてなかったの?」

初「体力より、ギフトの開花に時間を使ってました…」ペチペチ

葵「ギフトよりも、パワーが大事」サラーッ シャカシャカシャカ

 葵は、洗ったばかりのシェイカーにまたプロテインと水を入れ、よくシェイクして初に差し出した。

葵「飲んで。強くならなきゃ」スッ

初「ありがとうございます…」

崩礼「葵…お前、だんだんラセンに考えが似てきたな?」

葵「! …そ、そうかな///」テレッ

崩礼「照れるのか!? そこで!?」ガビーン



安価下1〜3でコンマ最大 食事、入浴中の出来事、行動
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/29(月) 21:43:57.71 ID:fawSI5xho
葵の背中を流す崩礼
警戒する葵だが純粋に労ってくれているようだ
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/29(月) 21:53:31.53 ID:uas6PsYA0
1人先に着替え室に入った葵。自分をガッタイガーに見立てた空想遊びをしてたら初と結衣に見られてた
358 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/29(月) 21:56:07.83 ID:Q0c+vnijo
ねる

元ネタに引っ張られてるんだと思うけど、ガッタイガーじゃなくてガッタイザーです
359 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/30(火) 19:23:35.59 ID:znNGDPg6o


葵「ガッガガー♪ ガッガガー♪ えいゆーロボー…」ゴシゴシ

ペタペタペタ

崩礼「よう、背中を流してやろうか」

葵「やだ」シュバッ

 さっと離れる葵。

崩礼「そんなに嫌がることないだろ」

葵「ある。絶対、べたべた触ってくる」

崩礼「もうしないって。あれから、一度も襲ってないだろ」

葵「…」

 葵は湯気越しに、タオルを持った崩礼をじっと睨み…それから、諦めたように椅子に座り直した。

葵「絶対、変なとこ触らないでね」

崩礼「分かってるよ…」ゴシゴシ

 宣言通り、崩礼はタオルで葵の背中を擦るだけで、直に触ったり胸に手を伸ばしたりはしなかった。

崩礼「…ラセンの奴と、随分仲がいいみたいだな」ゴシゴシ

葵「ガッチャーロボとか、ガッタイザーの話してた」ゴシゴシ

 葵も、前を自分で洗いながら答える。

葵「…ラセン隊長と、どういう関係なの?」

崩礼「あいつとは、姉妹みたいなもんだ」

葵「へっ?」

 事もなげに答える崩礼に、葵は耳を疑った。長身で、目も口も大きいラセンに、小柄で目の細い崩礼…どこを見ても、まるで似ていない。

崩礼「幼女には、2種類いる。人間が幼形成熟BOXに入ってなったやつと、幼女から生まれたやつだ。お前は前者。…で、俺とラセンは後者。同じ施設で生まれ、育った」シャワー…

葵「…」

崩礼「…ほら、終わり」

 葵にシャワーを浴びせると、崩礼は立ち上がった。



安価下 どうする?
@湯船に浸かる

A崩礼の背中も流す

Bその他要記述
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/30(火) 19:33:35.39 ID:VpNeA5a5O
2
361 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/30(火) 20:46:25.23 ID:znNGDPg6o
葵「…座って」スクッ

 葵は椅子から立ち上がると、崩礼の肩を掴んで椅子に座らせた。

葵「隊長に背中流してもらったから。あたしもする」

崩礼「ん? お、おう…」

 崩礼は困惑しながら頷いた。葵は、自分より少し小さいその背中をタオルで擦りながら、尋ねた。

葵「隊長のお母さんって、幼女なんだ。じゃあ、お父さんは?」ゴシゴシ

崩礼「…」

 すると、崩礼は黙り込んだ。口を難く結んで、目を伏せているのが、鏡に映っている。
 やがて…彼女は、ぽつりと言った。

崩礼「…種付けおじさんだ」

葵「え…?」

崩礼「繁殖用の幼女と、種付けおじさんを交配して、効率的に幼女を増やす施設なんだよ。物心ついてから、一度だけ中を覗いたことがある…」

 鏡の中の崩礼が、顔を歪める。

崩礼「…ずらりと並んで、種付けおじさんに種付けされてる幼女の中の誰かが、俺の母親で…それを知ってから…」

 ふぅっと、長い息を吐く。

崩礼「もう、俺のものになれなんて言わないが…あんな風にはなってくれるなよ」

葵「…」

崩礼「…ところでお前、好きな人はいるのか?」

葵「」ブッ

 湯船の中から、由依たちが聞き耳を立てている。初に至っては、じっとこちらを見ている。

葵「…あたしは」



安価下1〜5で多数決
@分からない

Aラセン隊長

Bお兄ちゃん

Cその他要記述
362 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/30(火) 21:14:50.07 ID:+jTDOeP5o
3
363 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/30(火) 22:12:48.33 ID:uNuXLmbzo
4
少なくとも隊長は嫌いじゃない
みたいな小悪魔みたいな返事
364 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/30(火) 22:34:45.33 ID:vGn6cuWAO
2
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/30(火) 22:53:31.23 ID:elTCCJmh0
1
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/31(水) 12:36:11.24 ID:k8JUAfPCo
1
367 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/31(水) 20:50:55.76 ID:FTtdcN08o
葵「…」

 ラセン隊長は好きだけど、そういうのじゃない。種付けおじさんはちょっと嫌。じゃあ、お兄ちゃんは…

葵「…分かんないや」

崩礼「ま、そんなもんか」クイ シャワー

 崩礼はシャワーで泡を流すと、立ち上がった。

崩礼「ちなみに、俺がどうなのかは言わないでおくぜ」

葵「…」



 夜。未汐がいなくなって、二人部屋に葵は1人。静かで、少し寒い。

葵「未汐…」

 今も、彼女は首相官邸にいるのだろうか。お兄ちゃんとは仲良くしているだろうか…



安価下 どうする?
@寝る

A自主トレ

B基地をうろつく

Cその他要記述
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/31(水) 20:52:21.59 ID:9+7LgKgoo
3
369 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/01/31(水) 21:27:43.09 ID:FTtdcN08o


葵「…」スタスタ

 寝付けずに、葵は部屋を抜け出した。
 夜の基地に人の気配は無く、哨戒用のライトが時折辺りを照らすばかりだ。葵のように、1人で徘徊する者は見当たらない。
 子供は夜に出歩くなと言われる。でも、この国では、大人よりも幼女の方が偉い。それに幕僚長は、幼女は子供であって子供でないと言っていた。これ以上、歳を取ることは無く…



安価下コンマ
01    赤い瞳の幼女
02〜05 レザージャケットの幼女
06〜15 毒島ユカリ
16〜40 あれは…初?
41〜70 …眠くなってきた
71〜90 未汐
91〜00 お兄ちゃん
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/01/31(水) 22:07:29.63 ID:/TsggvPao
371 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/02/01(木) 17:34:36.15 ID:T//tuTFao


葵「…あたし、もう大人になれない…?」

 大人になりたいという友達がいた。自分は、あまり考えたことは無かった。しかし、いつかはなるものだと思っていた。

葵「大人になるって…何なんだろ」

 叶わなくなった、当たり前の未来。未練も何も無いが、少し空虚な気分。

葵「…眠くなってきた」

 葵はあくびをすると、寮に戻った…



葵「」ザック ザック ザック

由依「えっしょ、えっしょ」ザクッ ザック ザック

真姫「ほっ、ほっ、んしょっ」ザクザクザクッ

初「はぁっ…よい、しょっ」ザクッ ドサッ ザック ザクッ

 穴を掘って、埋める。8班おなじみの訓練だが、初にとっては初めての経験だ。

崩礼「手を止めるな! 止まった者から狩られるぞ!」

初「はひっ、ひぃっ…」ザクッ ドサッ ザックッ

 初は重たいスコップに寄りかかるように土を掘っては、外へ放る。他の3人とは、もう何倍も差が開いている。

崩礼「…ここまで!」

 崩礼が言った。

崩礼「…ということで、穴掘りは重労働だ。とにかく体力を付けろ。分かったか!」

「「「サーイエッサー!」」」

初「さ〜、いえっ、さ…」



安価下コンマ
01〜10 襲撃
11〜80 明日から…
81〜00 来客
372 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/02/01(木) 17:44:34.93 ID:UxOd5c/do
えい
373 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/02/01(木) 19:11:48.67 ID:T//tuTFao


 昼休憩に入ろうとしたところで、葵は不意に後ろから呼び止められた。

「葵ちゃん」

葵「!!」

 馴染みのある声に振り向くと、そこにいたのは



未汐「久しぶり!」

お兄ちゃん「お、お邪魔してまーす」



崩礼「なっ、朝倉A!? 除隊になったんじゃ」

葵「…未汐! 何で!」ガシッ

 葵は思わず詰め寄ると、未汐の肩を掴んだ。

葵「帰ってくるんじゃなかったの? 除隊って、何!?」

未汐「ごめんね、葵ちゃん…」チラッ

 謝罪しながら、未汐はちらりと後ろを伺った。



紫苑「…」ジッ



葵「幕僚長…?」

 少し離れたところから、紫苑が護衛の幼女と共にこちらを見つめていた。未汐は、声を潜めて言った。

未汐「朱音ちゃん…総理から、色々聞いたの。そしたら、もう戻れないかなって」

葵「何を聞いたの?」

未汐「全部はまだ話せないけど…これから、幕僚長や他の皆に、伝えることがあるの」

 すると、紫苑がつかつかと歩み寄ってきた。

紫苑「挨拶は済みましたか。では、会議室へ」

未汐「はい。…葵ちゃんも、おいで」

崩礼「おい、待て」

 崩礼が割り込んできた。

崩礼「副班長の篠崎が行って、班長の俺が聞けないなんてことは無いよな」

未汐「これは、極秘の」

 断ろうとした未汐を、紫苑が遮った。

紫苑「勿論です。玉置班長にも聞く権利があります」

未汐「…」

紫苑「ですよね? 朝倉さん」ジロ

 紫苑が、未汐に視線を向ける。護衛の1人が、静かに彼女の背後に近寄った。その手には、黒鞘に収まった日本刀。未汐の返答次第では、紫苑は『抜く』気だ…

未汐「…分かりました。では、会議室へ」

紫苑「行きましょうか」

 紫苑が背中を向け、緊張が少し緩んだ。刀を下ろし、後を追う護衛の幼女は、スカートの前と靴下がびっしょりと濡れていた。
374 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/02/01(木) 19:17:57.69 ID:T//tuTFao


未汐「元、工作2班の朝倉です。この度は、皆さんに迷惑と不安をかけてしまい、申し訳ありません」ペコリ

未汐「…既にご存知の方もいるでしょうが、わたしは鷹栖総理大臣の専属護衛隊として働くことになりました。そこで、陸上自衛隊を離れることにはなりましたが、今後も連携は必要です。特に、テロリストの対応について」

 会議室には、紫苑と幸実、それに各科のトップが集まっている。工作科は各班の班長が集まっているが、副班長の身分は葵ただ1人であった。当然、この中では一番階級が低い。

未汐「コトブキ博士から、テロリストの情報を得ることが出来ました。今日は、それをお伝えしに来ました」

 会議室がざわつく。ざわめきが静まるまで待ってから、未汐は言った。



安価下コンマ
01〜60 毒島ユカリについて
61〜90 ↑+メンバーの人数
91〜99 ↑+全員の詳細
   00 原罪
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/02/01(木) 19:27:30.25 ID:eQHdA4v6o
376 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/02/01(木) 21:01:07.56 ID:T//tuTFao
未汐「…具体的には、毒島ユカリについて詳細な情報を聞きました」

幸実「それだけ〜?」

 幸実が口を挟んだ。

幸実「他のメンバーの名前とかは? せめて、リーダーとされている東郷アリスについては?」

未汐「博士曰く、『東郷アリス』は、おそらく偽名だろうと。そして、幼形成熟BOXではなく幼女から生まれた幼女については、博士もギフトを全て把握しているわけではありません。…続けます」

 未汐は、黒板に一枚の写真を貼り付けた。黒髪に白いメッシュを入れた幼女、毒島ユカリの全身だ。写真の中でユカリは、黒いキャップを被り、『4444』と書かれたブルゾンを羽織っている。

未汐「毒島ユカリ…記録によると、幼形成熟BOXに入ったのは7年前。ギフトは『繁殖』。種付けから出産までを任意のスピードで行える能力です」

紫苑「その場で種付けして、何人もの種付けおじさんを産んだという証言と一致しますね」

未汐「はい。…最初、ハケンちゃんは毒島に、幼女の繁殖施設を紹介しました。しかし、就職後、毒島のギフトでは種付けおじさんしか産まれないこと、そして出産した種付けおじさんに、幼女の能力がある程度遺伝することが判明しました」

崩礼「道理で、銃弾ぶち込んでも死なないはずだ」

 崩礼が吐き捨てた。

未汐「種付けおじさんの繁殖自体は問題ありませんが、幼女に対抗しうる力を持つとなると話は別です。強い種付けおじさんが反乱を起こせば、甚大な被害が起きます。毒島はすぐに解雇され、次の就職先をハケンちゃんが考えている間に逃走。長らく行方不明となっていましたが…」

紫苑「…『トレイター』…テロリストの一味になっていた、と」

未汐「はい」

 未汐は頷いた。

未汐「戦闘力については、直接交戦した鉄山班長や、葵ちゃ…篠崎陸曹長が詳しいでしょう。ただ、彼女の所持している拳銃は要注意です。幼女でさえ、当たりどころが悪ければ一撃で死亡する威力を持っています」

葵「!!」ゾクッ

 葵の全身に鳥肌が立った。確かに、とんでもない火力に見えたが、それほどとは。

ラセン「なるほど。篠崎陸曹長がいなければ、本官は今頃3等陸佐であったか…」

 ラセンがぼやく。

未汐「…わたしからは、以上です」

透「…どうもありがとう」

 不意に、透が口を開いた。透は、かつての部下に軽く頭を下げると…その隣に立つ『お兄ちゃん』に目を向けた。

透「それで、ずっと気になっていたのですが…その人間は?」

お兄ちゃん「! お、俺は…」

未汐「名前は特にありません。総理やわたしたちは『お兄ちゃん』と呼んでいます。…総理の第一秘書であり、わたしたち…ひいては自衛隊の、最優先護衛対象です」

「ふざけるな!」

 誰かが叫んだ。他の幼女たちも、口々に怒声を上げる。

「何で、よくわかんない人間を守らなきゃいけないの」「意味わかんなーい!」「種付けおじさんの癖に、服着て喋ってんじゃねえぞ!」

未汐「総理のご意思ですので。…では、以上です」

 素っ気なく切り返すと、未汐は不意に、葵に向かって言った。

未汐「そうだ。葵ちゃんにはもうちょっと話があるから、ここに残っててね」

377 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/02/01(木) 21:30:26.54 ID:T//tuTFao


お兄ちゃん「…久しぶり、葵ちゃん」

葵「うん」

 お兄ちゃんの前で、葵は何故かどぎまぎしながら頷いた。腕に蘇る、彼に抱きつかれた時の感触…

お兄ちゃん「君のおかげで、逃げ回る日々から抜け出せたよ。ここに連れてこられた時も、丁重に対応してもらえたし」

葵「用事は何」

 自分でも驚くほど、つっけんどんに葵は言った。お兄ちゃんは困ったように頭を掻いてから…おもむろに、手に持っていた小さな箱を、葵に手渡した。

お兄ちゃん「これ、コトブキ博士からの預かりもの」

葵「? …っ、重っ」

 受け取ってから、予想外の重さにぎょっとした。しっかりとロックされた箱を開けると、中に入っていたものに、更にぎょっとした。

葵「こ、これ…」ジャキッ

 それは、銀色に輝くリボルバー拳銃であった。しかし、葵の持つコルトSAAの2倍はあろうかという大きさで、銃身もシリンダーも遥かに長い。そしてそれは、毒島ユカリが持っていた銃と、殆ど同じものであった。

お兄ちゃん「葵ちゃんの話を聞いて、博士が再現してみたんだ。60口径、専用のマグナム弾」

葵「…」スチャ

 一緒に入っていた、馬鹿げた大きさの弾を目の前にかざしてみる。

お兄ちゃん「君が使ってるコルトSAAの、10倍近い威力で、人間はおろか幼女さえ一撃で倒せるって…おまけに反動も物凄くて、シリンダーが持たないから4発しか装填できなくて、変な姿勢で撃ったら幼女でも肩が外れるって言ってた」

葵「…」ガチャガチャ

 コルトSAAとは構造が違い、装填の仕方が分からない。撃鉄を起こし、側面のスライドを動かすと、シリンダーが横に出てきた。

お兄ちゃん「ダブルアクション? だから、撃鉄を起こさなくても引き金を引くだけで撃てるんだって」

葵「これ、何ていう名前?」

 するとお兄ちゃんは、笑顔で言った。

お兄ちゃん「葵ちゃんに付けてほしいって、博士が言ってた」

葵「…」



安価下1〜3で一番良さげなやつ 銃の名前
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/02/01(木) 21:33:48.95 ID:eQHdA4v6o
メーヴェ
379 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/02/01(木) 21:51:10.94 ID:iCu2WQfHO
ドラッケン
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/02/01(木) 22:02:21.43 ID:u05HsH5F0
ティルフィング
381 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/02/01(木) 22:08:31.95 ID:T//tuTFao
ねる

メーヴェ:ドイツ語でカモメの意味。ナウシカが乗ってるアレの方が有名。競走馬の名前にもなってる

ドラッケン:スーファミのゲームに出てくるドラゴン人間の種族名。他に意味があったら教えて

ティルフィング:北欧神話に出てくる魔剣。めっちゃ強いけど持ち主はみんな死ぬ

こんな感じか
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/02/01(木) 22:17:05.99 ID:eQHdA4v6o
それそれ
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/02/01(木) 23:25:19.43 ID:iCu2WQfHO
おつ。
ドラケンにしようか悩んだ
384 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/02/02(金) 22:29:39.15 ID:L1svD+tqo
プファイファー・ツェリスカって60口径のリボルバーが実在するらしい(白目)
装弾数を犠牲にした剛性の向上と、幼女の馬鹿力による運用を前提とした設計で、それよりはコンパクトになってます



葵「…『ティルフィング』」

お兄ちゃん「それは?」

葵「北欧の王様が、土の精霊に無理やり作らせた魔法の剣。呪いが掛かっていて、抜いたが最後、必ず敵を殺し、最後には持ち主も死ぬ」

お兄ちゃん「…く、詳しいんだね」

葵「ガッタイザーのラスボスの必殺技だったの。気になって、調べたことがある。…」

 手にのしかかる、鋼鉄の冷たい重み。あのラセン隊長をも危うく奪うところだった、規格外の暴力。きっと、正気で撃てる代物ではない。ユカリは頭がおかしいから、こんなものを平気でぶっ放せるのだろう。
 そう。この引き金を引くとき。それは、自分自身も…

未汐「…もうちょっと、2人きりで話して良いよ」

葵「え?」

 不意に、未汐が言った。

未汐「わたし、外で待ってるね」

 そう言うと、未汐は会議室の外へと出て行ってしまった。
 広い部屋に、お兄ちゃんと2人きり。

葵「…」

お兄ちゃん「…えっと」



安価下1〜3でコンマ最大 お兄ちゃんとの話題、行動など
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/02/02(金) 22:36:53.16 ID:QEIsIVKwo
いつも何してるの?
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/02/02(金) 23:29:41.63 ID:i4xPgtT60
保護されてからなにか思い出せた?
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/02/02(金) 23:46:43.59 ID:S0j4kjqGo
葵から抱きつく
388 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/02/03(土) 20:42:17.56 ID:amqn+xsgo
葵「…あれから」

 沈黙に耐えかねて、葵は口を開いた。

葵「何か、思い出せた?」

お兄ちゃん「! それが…」



安価下コンマ
01〜40 何も
41〜70 未汐と朱音
71〜99 ↑+何も無いということ
   00 さだめ
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/02/03(土) 20:50:49.36 ID:OFhCpwwWo
390 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/02/03(土) 21:34:54.38 ID:amqn+xsgo
お兄ちゃん「…何も」

葵「そっか」

 葵は溜め息を吐いた。

葵「思い出せると良いね」

 口に出してから、本心が全く逆であることに気付いて、葵は自己嫌悪を覚えた。彼が何者であるのか、何も分からないが…ただ一つ確かなのは、未汐と何らかの関わりがあるということ。もし、全てを思い出したら…きっと彼は葵のもとから遠く離れてしまう…

お兄ちゃん「ありがとう。…今日は、用事があって基地に入れてもらったけど。普段は結構外をうろうろしてるから、会えると良いね」

葵「そう…」

お兄ちゃん「あのハンバーガー屋さんにもよく来てるから、葵ちゃんもおいでよ」

葵「! …ん」コクン



崩礼「明日から、また7班との合同訓練になる。前回の反省を、乙坂とも共有しておけ」

「「「「サーイエッサー!」」」」

由依「初ちゃんは、この前の合同訓練の時はいなかったよね」

真姫「ご飯食べながら話そう」

初「はい…」



安価下1〜3でコンマ最大 食事、入浴中の出来事、行動
391 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/02/03(土) 21:37:14.53 ID:OFhCpwwWo
初ちゃんが訓練について行けなくて凹んでるので筋トレを進める+付き合う
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/02/03(土) 22:00:40.36 ID:EgHI3Fa40
慣れていけばいいと励ます
393 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/02/03(土) 22:25:41.39 ID:amqn+xsgo


初「…」モグ…

葵「…?」

 食事中、初の箸が進んでいないのに気付いた。

葵「どうしたの?」

初「!」ビクッ

 声をかけると、初の肩が震えた。じわりと涙が浮かんでくる。

初「うい…全然、訓練についてけなくて…足、引っ張って…ぐすっ」

由依「さ、最初はそんなものだよ! わたしだって」

葵「そういう時は、修行。あるのみ」

初「そ、そうですよね…」

葵「お風呂の前に、一緒にジムに行こ」

真姫「えっ?! また筋トレするの?」

葵「修行!」

初「は、はいっ!」

 すっかりやる気の葵たちを見て、崩礼は苦笑いした。

崩礼「トレーニングは良いが、明日の訓練に差し支えるなよ」



安価下コンマ
01〜10 掃除中
11〜30 筋肉痛
31〜60 頑張った!
61〜80 ラセン隊長
81〜90 幕僚長
91〜00 陸上自衛隊筋肉部…?
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/02/03(土) 22:26:18.11 ID:aBNBLtv7o
えい
395 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/02/03(土) 22:28:07.31 ID:amqn+xsgo
ねる
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/02/03(土) 22:41:07.39 ID:OFhCpwwWo
おつ
397 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/02/04(日) 16:43:54.09 ID:2L5XbOaoo
ノーパソの充電器を実家に忘れたので今週の更新は無い
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/02/04(日) 18:38:39.06 ID:/IAzeabJo
おぉ……
了解報告乙
399 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/02/11(日) 21:58:48.94 ID:qb8gcFM5o


葵「努力! 努力! 努力!」ギッタン ギッタン ギッタン

初「ど、りょっ、くっ! どりょっ、くーっ!」ギィーッ ガタン







葵「」ズキズキ

初「あう…」ズキズキ

崩礼「…良いことを教えてやる」

 訓練場に整列した7、8班員の前で、崩礼が言う。

崩礼「実践は、コンディションなど考慮してはくれん。決まって、戦闘は起きて欲しくないときに起きるものだ。…例えば、夜通しキントレして、筋肉痛で動けない時とかにな!」

葵「!」

初「ご、ごめんなさぃ…」

ラセン「では、これより合同訓練を始める!」

 ラセンが宣言した。



安価下コンマ
01〜20 ズタボロ
21〜50 作戦は良かったけど
51〜80 作戦が功を奏した
81〜99 初が活躍した
   00 覚醒
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/02/11(日) 22:16:05.17 ID:S3d0Smb8o
はい
401 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/02/11(日) 23:00:10.27 ID:qb8gcFM5o


葵「4秒後、3時の方向から来る!」

崩礼「乙坂! 1時の方向へ掘り進め!」

初「んしょっ、んしょっ」ザクッ ザクッ

初「いっ…!?」ズキッ

由依「えいっ」バラバラッ

 由依の投げた種子が、壁を覆う蔦となる。

葵「これで20秒に伸びた。今のうちに…」

ギャリギャリギャリ…

葵「…ごめん、やっぱり2秒」ジャキッ

ボゴーン



ラセン「…何だ、今度は集団行動か。まあいい…」ギュィィィィ…



崩礼「篠崎、足止めは頼んだ」ドガガガッ ヒョイッ

由依「が、頑張ってね〜」ヒョイッ

真姫「ごめんなさいっ」ヒョイッ

初「うぇっ!? ま、待ってくださいぃ」ドタドタ

 崩礼の掘った穴に避難していく班員たち。取り残された葵は、ラセン率いる7班の前で1人、二挺拳銃を構えた。



葵「」ボロッ

ラセン「鍛錬が足りん!」

 ズタボロに伸された葵に、ラセンが一喝する。逃げた他の隊員も、7班の分隊に各個撃破された。完敗だ。

ラセン「ついでに、知恵も足りん」

崩礼「足りねえのは人手だよ」

 崩礼が吐き捨てた。初が加わって、8班は5人。一方の7班は、8人所属している。

ラセン「馬鹿め、4人だった前回の方が喰らいついていたぞ」

初「! …」

崩礼「ちぇ、作戦立て直しかよ…」

 ここで、今日の訓練は終了となった。一行は身体を流しに、大浴場に向かった。



安価下1〜3でコンマ最大 食事、入浴中の出来事、行動
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/02/11(日) 23:18:16.14 ID:2j5uo5Fd0
疲労困憊で風呂で寝落ちする初
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/02/12(月) 00:44:11.75 ID:VwtlPFcco
>>402を部屋まで運んだげる
404 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/02/12(月) 15:40:13.21 ID:PHYnYlUVo


カポーン…

葵「…」ゴシゴシ

葵「…痛っ」ズキッ

 ラセンに、あちこち削られた皮膚が痛む。今日の訓練は、一段と厳しかった…

由依「疲れた〜…」

真姫「お腹空いたね…」

初「…」

由依「初ちゃん、大丈夫…?」

初「…」グラッ ドボン

由依「初ちゃん!?」

 湯船に沈んだ初を、慌てて救出する由依と真姫。引きずり出して床に横たえると、初は寝息を立てていた。

初「すぅ…」

崩礼「何だ何だ。…値落ちしただけか」

 葵は泡を落とすと、彼女の元へ歩み寄った。

葵「じゃあ、あたしが部屋に運んでく」

崩礼「ああ、頼んだぜ」



 班に加わったときに、宿舎の彼女の部屋番号を聞いたことがある。ぐっすり眠っている初を抱きかかえて、葵は宿舎の廊下を歩いた。



安価下コンマ
01〜05 サイレン
06〜15 あんたたち、何?
16〜30 同室じゃないの?
31〜60 同室がいた
61〜90 同室いないんだ
91〜00 ↑+腕を掴んできた
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/02/12(月) 16:22:01.89 ID:+fJCEnfuO
406 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/02/12(月) 16:49:39.27 ID:PHYnYlUVo


葵「お邪魔します…」ガチャ

 そっとドアを開けると、2人用の部屋には誰もいない。片方のベッドは布団が少し乱れていて、使った跡があるが、もう片方はシーツも張られていない。元から誰も使っていないようだ。

葵「同室、いないんだ…」

 崩礼も同室がいないらしい。葵も、つい最近いなくなった。宿舎に対して、隊員の数が少ないようだ。陸自は常に人手を欲しがっていると、空自の霰が言っていたが、その通りだ。
 葵は、そっと初をベッドに寝かせた。

初「ん…」

葵「…これでよし」



安価下 どうする?
@食堂へ

Aその他要記述
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2024/02/12(月) 17:16:56.44 ID:P4TqngJJo
2 しばらく部屋にいて様子見
408 : ◆WEXKq961xY [saga]:2024/02/12(月) 17:51:45.86 ID:PHYnYlUVo
初「すぅ…」

葵「…」ジッ

 初の寝顔を見ながら、葵は向かいの、主のいないベッドに腰を下ろした。
 所属していた班から、重要な役割を持つ仲間が消え、自分も他の班へ移される…きっと、彼女は不安で仕方ない日々を送っているだろう。葵は、陸上自衛隊では一番の新入りだが、一応は上官として、できるだけのことはしたいと思っている。

葵「でも、何したらいいんだろ…」

 葵は溜め息を吐いた。こういう時、ラセン隊長なら…鍛錬しろって言うか。



安価下コンマ
01〜10 ぞろぞろ
11〜30 誰?
31〜50 一緒に寝落ち
51〜80 特に何も起こらない
81〜99 目を覚ました
   00 甘えてきた
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