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イャンクック 「旧沼地で人間を拾ったんだが」 3 - パー速VIP 過去ログ倉庫

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1 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/04(金) 12:34:17.60 ID:RGmCGys0
◆まとめサイト
http://plaza.rakuten.co.jp/MikenekoMilk/
http://blog.livedoor.jp/minnanohimatubushi/

◆前々スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1241527139/l50

◆前スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1244207583/l50

◆第一部 あらすじ
第1章:旧沼地でイャンクックに拾われた女の子。彼女はモンスターのしがらみに巻き込まれてしまいます。
    フルフルの薬を取りに、人間の里へ向かった帰り、ドドに襲われてしまいますが……。
第2章:ランゴスタの毒にやられてしまったグラビモス亜種を救うため、キングチャチャブーの元に向かうイャンクック達。
    その頃、薬の禁断症状に苦しむグラビモスは、人間に捕獲されてしまっていました。
第3章:三年前、シュレイド城での人間との戦いで、モンスター達は内部分裂を起こしてしまいます。
    大切な家族を守るためにイャンクックは戦おうとしますが……。
第4章:キングチャチャブーと共に、ランゴスタクイーンの下へ急ぐイャンクック。
    しかし雪山では、人間を憎むイャンガルルガに女児がさらわれてしまいます。
第5章:ナナ・テスカトリに救われる女児。しかし火傷は深く、ナナは女児を砂漠に連れて行きます。
    その中、シェンガオレン復活を目論む一派のラージャンが襲来し……。
第6章:不遇な扱いを受けて育ってきた女児。彼女は白い羽を持つ猫と出会います。
    一方、対峙する砂漠勢と猿、蟹達。シェンガオレンも動き出し、ディアブロス達は窮地に立たされます。
第7章:ネコートより先代村長の武器を手渡されるハンマー。砦に向かった彼は、シェンガオレンを発見します。
    女児たちも懸命に追うも、とまらないシェンガオレン。その時、女児の体が光を放ち……。
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【モバマスSS】猫な雪美 @ 2019/02/22(金) 23:35:52.50 ID:U1aQCAbc0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1550846151/

夢見りあむ「現地参戦!ただしVR!」砂塚あきら「踊るネット民」 @ 2019/02/22(金) 23:25:07.18 ID:+t41tDL80
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1550845507/

【Fate】聖杯を勝ち取れ!【安価とコンマ】 @ 2019/02/22(金) 22:44:26.35 ID:ItIQN3FS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1550843066/

にゃんにゃんにゃん @ 2019/02/22(金) 22:22:23.26 ID:qJeYIrt/0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1550841742/

アーガ世界【安価・コンマ有り】 @ 2019/02/22(金) 21:44:17.91 ID:S76C2ZbiO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1550839457/

不死講 @ 2019/02/22(金) 19:53:22.66 ID:Q3Zc+mWd0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1550832802/

C.C.「トイレ」スッ @ 2019/02/22(金) 13:19:14.82 ID:qpdJnwZRO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1550809154/

みくにゃんのうた @ 2019/02/22(金) 08:31:42.25 ID:FiqVWAaI0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1550791901/

2 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/04(金) 12:35:02.90 ID:RGmCGys0
◆第二部 あらすじ
第1話:ナルガクルガのことが気になる紫ガミザミ。
    彼女は、彼に黒真珠のお守りを渡そうとしますが……。
第2話:猫が別大陸から盗んできた卵から、ウラガンギンが孵ってしまいました。
    条件付けにより、少女を母親と思ってしまい……。
第3話:縄張りに入ったことにより、奇面族に襲われるラギアクルス。
    誤解を解いた彼は、戸惑いながらも少女と相対します。
第4話:ラギアクルスと共に海を渡る少女達。無事に別大陸に到着します。
    しかし、雪原でベリオロスの雪崩による襲撃に遭ってしまい……。
第5話:雪崩により分断されてしまう少女達とナルガ達。さらにクックは、ベリオロスの攻撃で墜落してしまいます。
    そんな中、絶体絶命のラギアクルスを助けたのはクルペッコでした。
第6話:砂原に出る少女達。そこで一向は、ドスジャギィの言葉から王位奪還の計画を知ります。
    そこに、ハンマー達を探しに来たスラッシュアックスと、嵌められたボルボロスが鉢合わせをしてしまい……。
第7話:戦いを始めてしまうスラッシュアックスとハンマー。二人は互いの主張により決裂してしまいます。
    そんな中、女児は落石で頭を打ち、今までにない違和感をイャンクックたちに覚えます。
第8話:過去、スラッシュアックスとの戦いで父と召使いを失ったベルキュロス。
    彼女の心の歪みは、状況を巻き込んでさらに込み入ったことになってしまいます。
    一方少女は、ハンマーに励まされ、イャンクック達と一緒にいる決意を固めるのでした。
第9話:ドスバギィの巣に逃げ込んだボルボロスにトドメをさすため、スラッシュアックスは砂上船を出します。
    一方、ベリオロスは、ナルガクルガが実の息子であるということに確信を抱き始めていました。
    そんな中、ついに砂上船の大銅羅が巣に直撃し……。

以下続刊です
3 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [sage]:2009/09/04(金) 12:39:52.57 ID:RGmCGys0
ハンマー 「うぉぉぉぉぉ!!!!!」
ベルキュロス 「!?」
ベルキュロス 「(まさか、ラギアクルスが上に跳ね上げて……)」
ハンマー 「食らえぇぇぇ!!(ブゥゥゥンッ!!)」
 >ドゴォォォォッ!!
ベルキュロス 「ガ……ッ アァァァ!!!(グラッ)」
 >ザッパァァァンッ
ハンマー 「(ドボォォォンッ)う……ッ!!」
ベルキュロス 「……………………!!!!! ……!!!」
ベルキュロス 「(殴られた……あ、頭を…………)」
ベルキュロス 「(前が……見えない……目の前に……星が散って………………)」
ベルキュロス 「(か……からだが……)」
ベルキュロス 「(そんなバカな……)」
ベルキュロス 「(一撃……たったの一撃だぞ……!!!)」
ベルキュロス 「(う……動かない………………)」
ベルキュロス 「(こ、怖い…………)」
ベルキュロス 「(怖いよ………………パリア…………!!!!)」
4 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/04(金) 12:40:48.44 ID:RGmCGys0
ラギアクルス 「はぁ……はぁ……」
テオ・テスカトル 「雷が止んだ…………」
ラギアクルス 「(あの人間は水に落ちたか……)」
ハンマー 「ぷはぁぁ!(ザバッ)」
ラギアクルス 「(上がってきた! 何とタフな奴よ…………)」
ラギアクルス 「(ベルキュロス様は……水に浮かんだまま動かない……)」
ラギアクルス 「(まさか、殺してしまったのか……!?)」
ベルキュロス 「(ピクッ)」
ラギアクルス 「!!」
ベルキュロス 「こんなことで……こんな、こんなことで……やられるかぁぁぁ!!!」
ベルキュロス 「カァァァァ!!」
 >ピシャァァァンッ!!
テオ・テスカトル 「何!? まだ余力があったのか!」
ハンマー 「!!!」
ボルボロス 「(ドドドドドド)…………グォォォォォ!!!」
ボルボロス 「(ピシャァァッ!!)ガッ……!!!」
ラギアクルス 「ボルボロス様ァァァァ!!!」
5 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/04(金) 12:41:59.64 ID:RGmCGys0
ボルボロス 「が……か……(よろ……よろ)」
ベルキュロス 「へへ……へ…………」
ベルキュロス 「あんたの方から来てくれるとはね……」
ベルキュロス 「死にな…………(ふら……ふら……)」
ボルボロス 「ガァァァ!(ドドドドド)」
ベルキュロス 「!!!くっ(ピシャァァァンッ)」
ボルボロス 「(ピシャァァ!)ガ……グォォォ!!(ドガァァ!!)」
ベルキュロス 「(ドゴォッ)グ……ハァァ!!」
ラギアクルス 「(お二人がこちら側に吹き飛んできた……!!)」
ラギアクルス 「(あ……あれは……)」
ラギアクルス 「(先ほどの雷の嵐で、崩れていた崖がさらに崩れて……)」
 >ズズズズズズズ…………
ラギアクルス 「(崩落する……!!!)」
 >ゴゴゴゴゴゴゴ
 >ドババババアアアッ!!!
ベルキュロス 「!!」
6 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/04(金) 12:42:50.90 ID:RGmCGys0
ボルボロス 「はぁ……はぁ…………うっ………………(ズゥゥン)」
ベルキュロス 「(滝が完全に、崖で埋まりやがった……)」
ベルキュロス 「(あ……あそこにいたら、押しつぶされて死んでいた……)」
ベルキュロス 「(こいつ……あたいを助けたのか……!!?)」
ベルキュロス 「(卵を盗んで、殺そうとまでしたあたいを!!?)」
ベルキュロス 「(どうして!?)」
ボルボロス 「……はぁ……はぁ……」
ボルボロス 「安心……してください……」
ベルキュロス 「!?」
ボルボロス 「私は……あなたを敵だとは思いません……」
ボルボロス 「私の王国に住む……仲間だと思っています…………」
ベルキュロス 「………………!!!」
ボルボロス 「私はあなたを傷つけない……だから、安心してください…………」
ベルキュロス 「…………」
7 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/04(金) 12:43:42.10 ID:RGmCGys0
ラギアクルス 「ボルボロス様ァァ!!」
ドスジャギィ 「王妃さん!!」
ベルキュロス 「(グググ…………)」
ベルキュロス 「(許せるか……)」
ベルキュロス 「(そんなことで許せるもんか……)」
ベルキュロス 「(だって……だって……)」
ベルキュロス 「(もう、あたいの大事なものは帰ってこないんだ……)」
ベルキュロス 「(お前たちの……)」
ベルキュロス 「(…………お前たちの………………)」
ボルボロス 「………………」
ベルキュロス 「(な………………!!)」
ベルキュロス 「(涙……!!?)」
ボルボロス 「…………ごめんなさい…………」
ベルキュロス 「!!」
ボルボロス 「辛い思いをさせてしまって……ごめんなさい……」
ベルキュロス 「うう……グ………………(ググググ)」
8 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/04(金) 12:44:40.97 ID:RGmCGys0
×××××× 「そこまでだ! 全員静かにしな! こいつの命が惜しかったらなァ!!」
ラギアクルス 「!!」
ドスジャギィ 「ベルキュロス様から離れやがれ!」
クルペッコ 「うう……」
ラギアクルス 「あれは……ホイッスラー!?」
ドスバギィ 「チィ。卑怯な……」
ナルガクルガ 「………………」
ドスジャギィ 「ベルキュロス様、今です。こっちに……!!」
ベルキュロス 「………………」
ボルボロス 「………………」
ベルキュロス 「(よろ……よろ……)……(バサァッ)」
ドスジャギィ 「……大丈夫ですか!? ベルキュロス様!!」
ベルキュロス 「………………(ぐいっ)」
クルペッコ 「……!」
ベルキュロス 「(ぽいっ)」
ラギアクルス 「(ベルキュロス様が、ホイッスラーを投げ落とした……!!)」
クルペッコ 「(ドサッ)うぐっ……!!」
ベルキュロス 「…………(ふらふら)…………帰るよ…………(バサァッ)」
ドスジャギィ 「……了解でさ(ササッ)」
9 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/04(金) 12:45:49.83 ID:RGmCGys0
ラギアクルス 「ボルボロス様!!(ダダダッ)」
ボルボロス 「……私は大丈夫……歩けます……」
テオ・テスカトル 「嵐は止んだ……のか……?」
ハンマー 「くっ……滝つぼが、落ちてきた崖の破片で埋まってしまった……!!」
太刀 「ハンマー!! 大丈夫!?」
ハンマー 「俺は無事だ! だが……」
太刀 「少女ちゃん……!!!」
ハンマー 「くそ……!! 折角目が見えるようになったのに!!」
ハンマー 「くっそぉぉぉぉぉ!!!」
ラギアクルス 「(滝つぼが埋まってしまった……)」
ラギアクルス 「(ウラガンキン様……少女、クック殿……)」
ラギアクルス 「(海流に乗って、火山まで行ければ良いが……)」
ラギアクルス 「(急ぎ、後を追わねば……!!!)」
10 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/04(金) 12:47:05.24 ID:RGmCGys0
―火山―

アグナコトル 「……(なんだか今日は、随分と流れてくる瓦礫の量が多いねぇ)」
イビルジョー 「Zzzz……Zzzz……」
アグナコトル 「ったくこいつは……(ゲシッ)ほら、起きなよジョー。良くこんな溶岩のド真ん中で寝れるもんだよ」
イビルジョー 「はっ゛……ふあ゛ぁぁ……!!」
イビルジョー 「…………? アグナじゃねぇーか。何しにきた?」
アグナコトル 「や、何。ちょっと胸騒ぎがしてね」
イビルジョー 「胸騒ぎ? いつもと同じだぜ?」
イビルジョー 「今日の俺もご機嫌最強ッ。心配されることなんて全ッ然なしッ」
アグナコトル 「心配なんてするかよバカッ。それよりあんた、今日の診察サボったでしょ」
アグナコトル 「あたしはねぇ、あんたが来るとみんなが怖がるから、わざわざいの一番を開けてやってたんだよ」
アグナコトル 「一応診てやるから傷を見せな」
イビルジョー 「ゲェ。そのために来たのかよ。おせっかいも大概にしやがれってんだ」
イビルジョー 「面倒なのに捕まっちまった……」
11 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/04(金) 12:47:58.36 ID:RGmCGys0
アグナコトル 「(バシッ)ほら、とっとと口開けな」
イビルジョー 「わぁーった。わぁーったよ。殴るな、溶岩女。熱い」
アグナコトル 「溶岩の中で寝てた阿呆に言われたかないね」
アグナコトル 「ふぅん、だいぶ良くなってるけど……あんた、全然関係ないとこに虫歯が出来てるよ」
イビルジョー 「何ィ? ナメたこと抜かすな。俺が虫歯なんぞにやられるかってんだ」
アグナコトル 「じゃあこれは何だい?(ぐいっ)」
イビルジョー 「ピィッ!」
アグナコトル 「ほれみな、やっぱり虫歯じゃないか」
イビルジョー 「い……いきなりひねる奴があるか……」
アグナコトル 「何でもかんでも食っちまうからこうなるのさ」
アグナコトル 「今日は道具を持ってきていないから、明日抜いちまおう」
アグナコトル 「どーせ抜いてもすぐ生えてくるんだろ?」
イビルジョー 「まーたアレやんのか。まったく、やってらんねぇな」
イビルジョー 「ん? 何か川の流れがやけに早ェな……」
12 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/04(金) 12:49:31.19 ID:RGmCGys0
イビルジョー 「……まぁ、まじめな話、あの警戒厳重なボルボロス様の皇居から、卵を持ち出せる奴がいるとすれば……」
アグナコトル 「………………」
イビルジョー 「あくまで過程の話だけどな」
×××××× 「(バサァッ! バサァッ!)」
イビルジョー 「? 何だァ? 毒夫婦のバカ二人じゃねぇか」
アグナコトル 「……? あァホントだ。こっちに飛んでくるわ」
毒リオレウス 「おんどりゃぁぁぁ!! しゃだらぁぁ!!」
毒リオレイア 「暑い! 暑いぞこらァァ!!」
イビルジョー 「はぁ、またむさくるしい面倒な奴らに見つかっちまった」
毒リオレウス 「(バサァッ)やっと見つけたぞバカダラァァ!」
イビルジョー 「バカにバカって言われたくはねぇな!」
毒リオレウス 「うっせえバカ! こっちゃ、急ぎの用だってのに、さんざ火山飛び回って大変だったんや!」
毒リオレイア 「ほんまいい加減にして欲しいわ! ケェ、こんな暑い所もう御免だぜ!」
イビルジョー 「うっせ! じゃぁ来んな!」
毒リオレイア 「好きでこんなところに来るか! アホダラァ!」
アグナコトル 「まぁまぁ落ち着いて。ジョー、あんたは黙ってな」
イビルジョー 「俺かよ」
毒リオレウス 「アグナの嬢ちゃんじゃねぇか! よかった、探す手間が省けたで」
毒リオレイア 「大変なんだ。聞いとくれや」
13 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/04(金) 12:50:22.90 ID:RGmCGys0
アグナコトル 「…………………………何ですって!? 卵が別の大陸で孵化して……」
イビルジョー 「産まれたウラガンキン二世様を、ベルキュロスたちが狙ってる!?」
イビルジョー 「やっぱあいつらか!! 怪しいと思ってたんだ!!」
イビルジョー 「ぐぅぅぅ!! 卑怯なことしやがる!」
毒リオレウス 「ボルボロス様は、ベルキュロスと話をするために、お前たちの力を借りたいといってらしたや」
毒リオレウス 「とっかく、はよ来てくれ」
イビルジョー 「うっし。ボルボロス様じきじきの命令だ。行くっきゃねぇな」
アグナコトル 「……ウラガンキン二世様は無事なのかい?」
毒リオレイア 「あぁ。今は騎士団に保護されてるよ」
毒リオレイア 「ただ、今ちょっと面倒なことになっててね……」
アグナコトル 「面倒なこと?」
毒リオレイア 「行きながら話す。はよせな」
イビルジョー 「ちょ、少しまってくれ。俺専用温泉が埋まってないか見てくる」
毒リオレウス 「後にせいやバカ!」
イビルジョー 「うっせぇバカ! この近くなんだよ(ドスドス)」
アグナコトル 「ったくあいつは……!!(ドスドス)」
14 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/04(金) 12:51:13.95 ID:RGmCGys0
イビルジョー 「あぁあったあった。埋まってねぇ」
イビルジョー 「この辺りは海に繋がってるから、ほどいい温度になる貴重な場所なんだよ」
アグナコトル 「はいはい分かった分かった。それよりボルボロス様だ。ウラガンキン二世様も気になる」
イビルジョー 「オッケ。行くべ」
イビルジョー 「……? 何か打ち上げられてるぞ?」
毒リオレウス 「うっちゃっておけや!」
アグナコトル 「…………!? は……!? お、おい……あれって……」
イビルジョー 「うおっっ!!」
毒リオレイア 「? 何して……うわっ!!」
毒リオレウス 「てめぇら何チンタラ…………ッ!!?」
アグナコトル 「(ドス、ドス)これ……打ち上げられてるの、これって……」
アグナコトル 「ウラガンキン様じゃないかい……?」
ウラガンキン 「………………」
少女 「…………」
クック 「…………」
イビルジョー 「人間に変な鳥もいるぜ? 食うか!?」
毒リオレウス 「あぁあ! ちょ、ちょいまち!」
毒リオレイア 「この人間は、今このウラガンキン二世様の……母親なんだよ!」
アグナコトル 「………………???」
イビルジョー 「…………はァァ?」
15 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/04(金) 12:52:19.30 ID:RGmCGys0
―モガの村―

スラッシュアックス 「撃竜船の準備はいいか!?」
熟練ハンターA 「もう少しで全部の準備が整う!」
熟練ハンターC 「発進できるまではまだかかるぞ!」
スラッシュアックス 「峯山龍がまだあの近くにい続けるとは限らない。出来るだけ迅速に行ってくれ!」
スラッシュアックス 「(一度ならず二度までも、ハンマーに邪魔をされた……)」
スラッシュアックス 「………………」
スラッシュアックス 「(俺は心を決めた……)」
スラッシュアックス 「(村の仲間……子供を守るためには、モンスターは倒さなければいけない……)」
スラッシュアックス 「(俺自身の復讐を完結させるためにも……!!!)」
スラッシュアックス 「(あの峯山龍や土砂竜を生かしておいては、この先安心して人々が過ごすことが出来ない)」
スラッシュアックス 「(全て……俺の手で殺してやる……!!)」
スラッシュアックス 「(ハンマー、また俺を止めるというのならば、何度でも立ちふさがればいい!!)」
スラッシュアックス 「(俺は……俺の信念は、それしきのことでは折れたりはしない!!)」
スラッシュアックス 「勇気のあるものは集まれ!!」
スラッシュアックス 「これより、危険度最高の峯山龍撃退に出る!!!」
スラッシュアックス 「臆するな! 信じる者に勝利は舞い降りる!」
スラッシュアックス 「俺と同じハンター……『モンスターハンター』は、俺について来い!!」
16 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/04(金) 12:54:17.45 ID:RGmCGys0
お疲れ様です。次回へ続かせていただきます

http://image.space.rakuten.co.jp/lg01/19/0000910119/50/imged153be8zik9zj.jpeg

夏も終わりに近づいてきましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか
季節の変わり目は体調不良が多くなると聞きます
美味しいものを食べて、しっかり休んで乗り切りましょうー
17 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/04(金) 13:43:52.58 ID:ijltzToo
三毛さん乙です!
次話もwwktkしながら待ってますwwwwww
18 :UDON [sage]:2009/09/04(金) 17:12:29.25 ID:FpTWVUDO
みけさんマジ乙!最近忙しくて一緒にやれてないが、また出来る日は遊ぼうぜ。体調には気を付けてな
19 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/04(金) 17:26:46.27 ID:26gbZoAO
乙でした。いつも楽しみに読んでいます。
一度挨拶に伺いたいですが、ランクが違いすぎて萎縮してしまう…。

お身体に気をつけてください〜
20 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/04(金) 19:22:08.68 ID:Ka1lUsAO
乙です!
イビルジョーのキャラ良いなwwwwwwww
 
10月になったら僕もトライ参戦するんで、一緒にやって下さい!
21 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/04(金) 19:25:34.47 ID:GzdA6fco
一気に全部読んできた、なんか6時間くらいかかった気がする
すげぇ面白い、今後も期待させていただきますなんだぜ
22 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/04(金) 19:33:38.78 ID:I4a6kxco
乙!
今回も面白かったです
23 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/04(金) 20:13:03.30 ID:jxhnPgQo
(・ω・`)乙 ポニテ
ジョーさん面白いな
24 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/04(金) 20:24:44.41 ID:PD.6LEUo
ジョーさん面白黒人みたいだな
25 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/04(金) 21:53:21.45 ID:8yWmDC.o
人とモンスターは共存できるのだろうか…
このスレでは一応モンスター狩りの理由は金儲け<危険だから、っぽいが…
26 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/04(金) 22:45:49.46 ID:PD.6LEUo
人を殺せる力を持っていて意思の疎通がまともにできない時点でまあ無理だろうな
27 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/04(金) 23:39:00.84 ID:eRIY4iM0
三毛猫さん乙です。
ところで、ハンマー、太刀、スラッシュアックスの防具って何ですか?
見た目のイメージがあると脳内妄想しやすいので、よろしければ教えてください。
28 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/05(土) 02:50:34.30 ID:y3pTpFQo
三毛猫さんがどうイメージしてるかは分らないが、
なんとなくハンマーはガーディアン装備。
太刀はキリン装備、スラッシュアックスはインゴット装備、
な感じをイメージしてる漏れがいる。
29 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/05(土) 06:40:47.12 ID:XSseGEwo
個人的にキリンはねーかな・・・・
というか太刀っつー武器にキリンは似合わないような
30 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/05(土) 10:02:06.41 ID:CVclxUDO
太刀はどうか知らんが、スラアクとハンマーはG級ハンターなんだろ?そんなしょっぺー装備な訳あるかよw
ハンマーはフルレウスSでスラアクはフルバンギス。太刀はまぁフルフルフルGくらいだと思ってるが、防具の描写が一切ないから本当はハンター一式とかバトル一式とかの店売り系の強化系統一式とかのがしっくりくるな
31 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/05(土) 14:08:58.68 ID:zagnC2SO
三毛猫氏の親切さに泣けた
32 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/05(土) 14:54:29.26 ID:SQYhSZgo
いかにもモンスターの素材使ってます!って装備だと、共闘するモンスターは複雑だよな…。
武器も鉱石系の使ってそうだ。
とりあえず、太刀は露出激しい装備してそうだな。
33 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/05(土) 17:22:43.82 ID:sC7z9lg0
みなさん、温かいコメントありがとうございます

今回、ご案内を載せるのを忘れていました

トライでご一緒されたい方は
『自由区、ミナガルデ2、街角8』に『21:00〜しばらくの間』INするようにしますので、是非一緒に遊びましょう〜
名前は『Mikeneko』でIDは『7NEJ32』です。現在HR40です

このスレ専用のBBSもございます(http://www3.rocketbbs.com/601/Mikeneko.html
合流されたい場合お時間など、ここでご指摘いただければ嬉しいです
また、私のサイト(http://blog.livedoor.jp/matusagasin/)で過去書いたものなどご覧いただくことも出来ます
気が向かれたらお越しください

>>防具について
明確にこれだ! というイメージはありませんでした。申し訳ありません
しかし、ハンマーは青、スラッシュアックスは赤、太刀は白というイメージで書いていました
お話の中の設定ですと、ハンマー達は鉱石系、スラッシュアックス達は素材系の装備になりますね
ですが、皆さんのお好きな風にご想像していただいて大丈夫です^^

また、前スレでもありました同人や漫画原作など、ご使用されたい方はご自由にお使いください。また、お誘いください
その際、スレかBBSで一言いただけましたら嬉しいです

夏もおしまいになってきましたが、皆様の善きハンターライフをお祈りしております
34 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/05(土) 18:38:40.49 ID:2P04z.AO
このネタでネーム描くか、それかもっと小説チックにしてラノベとかイケるんじゃないでしょうか!
 
とにかくセンスがある事は確実ッ!
そうコーラを飲んだらゲップが出るのと同じぐらい確実ッ!
 
35 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/06(日) 01:34:25.61 ID:pzRU0a60
最初に防具の事で質問した者ですが、三毛猫さん、ご回答ありがとうございます。
そういえば、ハンマー達の住んでいる所では、最近はモンスターをあまり狩ってないんでしたね。
太刀の見た目は、P2Gの集会所にいるツンデレハンターで妄想してました。
36 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/06(日) 02:05:04.17 ID:sHbjlNUo
ナナに勝てなくて絶望した
もうモンスターとは戦わない
採掘とかしながら共存の道を進むよ
37 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/06(日) 21:29:58.43 ID:xecylwDO
まとめサイトからきますた
人間とモンスターの共存を願って

支援
38 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/06(日) 22:56:23.54 ID:qpX1Qus0
>>34
センスがあるといっていただけるのは、とてもありがたいことです
私は同人関係に疎いもので、どなたかお詳しい方がいらっしゃいましたら、お誘いいただけたり、お教えいただけたりすると嬉しいです

>>35
こちらこそ、色々妄想していただいてありがとうございます
そういえば集会所にツンデレな人がいましたね(笑

>>36 >>37
共存していけたらもっと面白くなるでしょうね
一緒に戦ったりとか、してみたいものです

ナナ先生と組手をする際は、蛇槍ウロボロスがオススメですよ
39 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/06(日) 23:04:39.34 ID:i19rVKko
スラッシュアックスは脳内でフルボッコにしてる
40 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/10(木) 04:16:22.38 ID:.//56iQ0
三毛猫氏がいい人すぎる・・
こんな丁寧な人ネット上でみたことない。文章も神がかってるし
素晴らしい。公式で三毛猫氏の物語をアニメ化してくれって感じです
41 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/10(木) 11:20:08.58 ID:oS.K5zYo
ここ読みだして、最近やっとこPS2の2買った。
それまで無印とGしか知らなかった。(PS2しか持ってないので)

昨日初めてナナ先生見て、目玉落ちそうになった。

女のイメージで読んでた自分超バカスorz
ナナ先生ってかわいすぎる呼び方だよ…
42 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/10(木) 11:29:38.74 ID:kEXSSsso
>>41
ナナ先生は女で合ってるぞ
43 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/10(木) 12:40:12.49 ID:miWkmAAO
>>41炎「妃」龍だからねナナ先生は…
44 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/10(木) 12:46:43.39 ID:PfaTX4go
ナナ先生は激しいからな
火遊びして火傷程度じゃすまないくらいだし
45 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/10(木) 14:08:13.04 ID:HhgJ2.AO
ナナ先生の尻尾フリフリ攻撃中の尻を見て不覚にも勃起した事ある奴は俺だけじゃないはず
46 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/10(木) 14:56:09.11 ID:JRiwFtYo
>42
怖い顔杉
そしてでけぇよ半端ねぇ。

イメージは竜神族のおねーさん的な。
47 :41 [sage]:2009/09/10(木) 15:02:03.81 ID:JRiwFtYo
っていうか、今みんなのレス見て、
自分勘違いしてたかと思って、もっかい画像漁ったけど、
やっぱ怖い顔じゃん!おっさん顔だよ!

ナナ先生…orz
48 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/10(木) 15:06:39.38 ID:P3qKwI2o
先に知ってれば別になんともないんだけどなーww
49 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/10(木) 16:59:15.25 ID:PfaTX4go
>>47
ナナ先生はおっさんじゃないよおば様だよ
気品のある美しい古龍だよ
50 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/11(金) 06:41:30.03 ID:dKseToAO
オルガロン夫妻も出るのかな?
51 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 11:48:19.71 ID:xj0ZFkI0
お疲れ様です。次話を書きましたので投稿させていただきます
52 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 11:49:12.62 ID:xj0ZFkI0
11.ジエン・モーラン 「同じ日は来ない」

―モガの村―

スラッシュアックス 「(あの巨体がすぐに遠くに動けるとは考えづらい……)」
スラッシュアックス 「(まだ、凍土の近くにいるはずだ)」
スラッシュアックス 「…………」
スラッシュアックス 「(…………あの巨大な体で村に侵攻してこられたときが恐怖だ……)」
スラッシュアックス 「(俺たちは、それに対して防ぐ術を持たない……)」
スラッシュアックス 「(ハンマー……お前は、敵ではない者もいると確かに俺に言った……)」
スラッシュアックス 「(しかしこの現実は何だ)」
スラッシュアックス 「(俺たちはモンスターの脅威におびえながら過ごし、モンスターは……)」
スラッシュアックス 「(モンスターは、のうのうと生きている)」
スラッシュアックス 「(圧倒的な力の差……それが俺たちの間にある限り、共に生きるというのは無理なんだ)」
スラッシュアックス 「(どちらかが倒れない限り、どちらかに平穏は訪れることはない)」
スラッシュアックス 「(何故それが分からない、ハンマー……)」
スラッシュアックス 「(お前は、人間だろう……!!)」
スラッシュアックス 「(俺と同じ人間のはずなのに……)」
スラッシュアックス 「(何故だ……!!)」
53 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 11:50:09.04 ID:xj0ZFkI0
熟練ハンターA 「準備が出来たぞ! しかし……本当にいいのか?」
スラッシュアックス 「…………」
熟練ハンターA 「こんな古い物を持ち出して……大銅羅と、撃竜槍まで……」
スラッシュアックス 「峯山龍は、こうでもしないとしとめることは出来ない。それはお前も分かっているだろう」
スラッシュアックス 「準備が整ったら出航する! 今度こそ、この撃竜船で俺たちの脅威を取り除くんだ!」
熟練ハンター達 「うぉぉおおおお!!」
スラッシュアックス 「全員乗り込め! 目に付くモンスターは片っ端から倒す!」
スラッシュアックス 「生きていることが確認できたモンスターも仕留めなければいけない」
スラッシュアックス 「気合を入れろ!!」
熟練ハンター達 「おおおおお!!!」
スラッシュアックス 「……行くぞ!!!(バッ)」
熟練ハンターA 「………………」
熟練ハンターA 「(スラッシュアックス……まるで死に急いでいるかのようだ……)」
熟練ハンターA 「(こんな方法では、こちらへの被害も計り知れないかもしれないというのに……)」
熟練ハンターA 「(大事にならずに、すんなりと相手がやられてくれればいいが……)」
54 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 11:51:18.17 ID:xj0ZFkI0
―少女の夢の中―

少女 「………………」
少女 「んっ…………」
少女 「(光が見える…………)」
少女 「(真っ白……どこも、かしこも……)」
少女 「(何もない……)」
少女 「(これは夢……? それとも……)」
少女 「……! 何かいる……」
少女 「…………あなたは…………」
白アイルー 「………………(ニコニコ)」
少女 「白猫さん! また来てくれたんだ!!」
白アイルー 「(コクリ)」
少女 「私、目が見えるようになったよ。すっごく大きい古龍さんが、助けてくれたの!!」
白アイルー 「(スラスラ)」
少女 「(空中に文字を書いてる……指でなぞった後が青白く光ってる……)」
少女 「ジエン…………モーラン……?」
白アイルー 「(ニコニコ)……(コクリ)」
少女 「(あれ……? 私、字が読めないはずなのに……)」
少女 「………………」
少女 「あの人、ジエン・モーラン様って言うんだ」
白アイルー 「(なでなで)」
少女 「うふふ、ありがとう」
55 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 11:52:51.54 ID:xj0ZFkI0
少女 「でも……」
白アイルー 「……?」
少女 「私、モンスターの言葉、わからなくなっちゃった……」
少女 「おじさんとも……もう話せないかもしれないの」
少女 「どうしたらいいのか、分からない……」
少女 「今まで普通に話して、普通に生活して……」
少女 「私を受け入れてくれる家族や、友達がいて……」
少女 「それが当たり前だと思ってた」
少女 「でも、しゃべれないだけで、それがこれからも続くのかなって……」
少女 「これからも続いていけるものなのかなって、すごく不安になったの……」
少女 「白猫さん……」
白アイルー 「…………」
少女 「私、これからどうすればいいの?」
白アイルー 「………………(スラスラ)」
白アイルー 「(Ein……kostbarer……Stein)」
少女 「……宝、玉?」
白アイルー 「(こくり)…………(さらさら)」
少女 「ウラガンキンの、宝玉…………」
少女 「それを私が、探せばいいの?」
白アイルー 「(こくこく)」
56 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 11:53:46.73 ID:xj0ZFkI0
少女 「でもそんなもの……どこにあるのか、私分からないよ……」
少女 「おじさんたちにも、伝えられない……」
白アイルー 「(スッ)」
少女 「(手を差し出してる……握ってってことなのかな……?)」
少女 「(ぎゅっ)」
少女 「!!!」
 >(ギャォォォォォォォォ!!!)
少女 「きゃっ!!(バッ)」
白アイルー 「………………」
少女 「(今、目の裏に一瞬、灰色に輝くドラゴンが見えた……)」
白アイルー 「(さらさら)」
少女 「アルバ……トリオン?」
白アイルー 「(こくり)」
少女 「あなたの……お兄さん?」
少女 「その人が、宝玉を持ってるの?」
白アイルー 「………………」
白アイルー 「……!!」
57 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 11:54:37.73 ID:xj0ZFkI0
少女 「あ……」
黒アイルー 「…………」
赤アイルー 「…………」
少女 「あなたの、お父さんとお母さん……」
少女 「迎えに、来てくれたんだ……」
白アイルー 「(ぱたぱた)…………(とことことこ)」
少女 「分かった。わたし、あなたのお兄さんを探す」
少女 「そしてお願いしてみる」
少女 「ウラちゃんの宝玉をもらえるように……!!」
白アイルー 「(にこっ)」
少女 「またね。いつもありがとう」
少女 「私、がんばるよ」
少女 「しゃべれなくったって、私はおじさんの子供だから……!!」
少女 「見えなくたって今まで元気にいられたの。だから大丈夫。きっと!」
少女 「だから、心配しないで!!」
白アイルー 「(コクリ)」
少女 「(あ……薄れて……三人がだんだん消えていく……)」
少女 「(あの灰色の竜が、白猫さんのお兄さんだとしたら……)」
少女 「(白猫さんたちも…………もしかして……)」
58 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 11:55:28.72 ID:xj0ZFkI0
―火山―

少女 「けほっ……けほっ……」
少女 「う……っ、すごく暑い………………」
少女 「ここ、どこ……?」
少女 「この海岸、あったかい…………」
少女 「(! 白猫さんにもらったてるてる坊主が、一つ燃えカスになってる……)」
少女 「(私を守ってくれたのかな……)」
少女 「(……そうだ、おじさん、ウラちゃんは!?)」
イビルジョー 「…………………………(ヌゥゥゥゥゥ〜〜〜ッ)」
少女 「! ひっ………………キャァァァァァァァァ!!!!」
イビルジョー 「!!!? グォォォォォォォォラァァァァ!!!」
少女 「いや……いやぁぁぁあああ!!!」
イビルジョー 「ガッ! グオッ! ゴゥゥゥゥゥ!!!(ブンッブンッ)」
少女 「(な……何、この竜さん……!!!)」
少女 「(わ、私こんな人知らない…………!!!)」
少女 「(大きな口……私を食べるつもりなのかな……!!?)」
イビルジョー 「ゴ……ッ、グッ……(ダラダラ)」
少女 「(よ、よだれが………………)」
59 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 11:56:37.60 ID:xj0ZFkI0
クック 「ケェェェエ!!(バタバタバタ)」
少女 「! おじさん!!」
クック 「ケェケ! クッ!!(ガツガツ)」
イビルジョー 「グォォォ、ゴッ!?」
少女 「おじさん、戻って! 勝てないよ!!!」
クック 「ケェェ!!!(ガツガツガツガツ)」
イビルジョー 「……………………(ふぅ……)」
イビルジョー 「(嫌われるのには慣れてるが、何だこいつら……)」
イビルジョー 「(人間は起きた途端に奇声を上げるし、変な鳥は俺の脚を突っつきまわすし……)」
イビルジョー 「(俺そんなに悪いことしたか?)」
クック 「少女には近づけさせんぞ! 化け物め!!(バサバサッ!)」
イビルジョー 「うっせ! てめーだって化け物じみたトサカしてるくせに、人のことを化け物扱いすんじゃねーよっ!」
クック 「………………ぬ…………少女を食べようとしていたのではなかったのか……?」
イビルジョー 「人を見かけで判断すんな。そんなちっぽけな人間食ったって、俺のスタマックはオールレディエンプティ!」
イビルジョー 「つまり食うつもりなんてこれッぽっちもねぇって訳だ」
イビルジョー 「むしろ人間臭いのなんて願い下げだぜ! それに俺は鶏肉も嫌いだ! 野菜も嫌いだ!」
60 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 11:57:34.79 ID:xj0ZFkI0
アグナコトル 「…………そんなだから虫歯になるんだよ」
イビルジョー 「アグナ、どーにかしてくれこの変な鳥。うっとおしくてかなわん」
アグナコトル 「やめときなつったのに、興味本位で見に行くからそうなるんだ」
クック 「……赤い……ラギアクルスさんにそっくりな……」
アグナコトル 「あら、弟のことをご存知? あたしはそう、ラギアの姉のアグナコトルっつぅしがない医者だよ」
アグナコトル 「こいつはイビルジョー。あんたたちのことをひきあげようとしただけさ」
アグナコトル 「見ての通り、ちっと凶悪すぎる面してるけど、根は卑小な生き物だから」
イビルジョー 「お前今、俺に対してひどいこと言っただろ。難しい言葉使っても何となく分かるぞ」
クック 「こ……これは失礼した。てっきり私は、少女に危害を及ぼそうとしているのかと……(サッ)」
少女 「………………」
少女 「(おじさんが、あの怖い竜さんと、後から来た赤い竜さんと話をしてる……)」
少女 「(悪い人じゃないんだ……大声出して、ひどいことしちゃった……)」
少女 「(あの赤い竜さん、ラギアクルスさんに似てる……)」
少女 「(兄弟かな……?)」
イビルジョー 「ま、怖がられるのには慣れてっから、気にすんな」
アグナコトル 「怖がられるのが分かってるなら、何でそううろちょろしようとするんだい」
61 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 11:58:25.46 ID:xj0ZFkI0
アグナコトル 「引き上げるのが遅れてすまなかったね。事情は聞いたよ。人間の子はふやけてないかい?」
クック 「……大丈夫そうだ。少女、私の背中に乗ってくれ」
クック 「ケェ、クッ、クッ」
少女 「(おじさんが、背中を指してる)」
少女 「(乗れってことなんだ……)」
少女 「(よじよじ)」
少女 「おじさん、乗ったよ!」
アグナコトル 「へぇ。実際目で見るとまた驚きも一塩さね。人間のくせに……おっと失礼」
クック 「この子は、私の娘として育てているんだ」
クック 「訳あって今はモンスターの言葉は話せなくなっているんだが、悪い子ではない」
イビルジョー 「人間がモンスターの言葉を話してた? ホントかよおい」
アグナコトル 「とにかく、そこから上がりな。ゆだっちまうよ」
クック 「そうさせてもらおう(ザバァッ)」
アグナコトル 「弟が随分と世話になったみたいだね。あんた、イャンクックだろ?」
クック 「いかにも。自己紹介が遅れてすまないね、アグナさん、ジョーさん。さっきは失礼した」
イビルジョー 「いいってことよ。あれくらいじゃ痛くも痒くもねぇ」
クック 「はは……そうなのか(結構本気で突き刺したんだが……)」
62 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 11:59:18.62 ID:xj0ZFkI0
毒リオレウス 「おぉ、起きたか変なおっさん。今そっちに行こうとしてたとこや」
クック 「毒リオレウスさん、毒リオレイアさん! あなた達がいらっしゃるということは、ここは火山か!」
毒リオレイア 「見て分からぁなそんなことは」
少女 「!!(あれは……)」
少女 「ウラちゃん!」
クック 「ぬ……ウラ!」
少女 「(リオレウスさんのお父さんとお母さんに、砂の上に上げてもらったんだ……)」
少女 「(でも動かない……)」
少女 「ウラちゃん!! 大丈夫!?(バッ……ダダダッ)」
毒リオレウス 「あ! こら人間!」
毒リオレイア 「ケェ、人間臭ェ」
クック 「すまない。それより、ウラは大丈夫なのか? 気を失っているようだが……」
アグナコトル 「あぁ、問題ないよ。じきに目を覚まされるだろう」
アグナコトル 「あんた達、それよりどうやってここまで来たんだい?」
アグナコトル 「まさか海底を通って、間欠泉の熱湯を抜けて、ジョーの温泉までたどり着いたって訳じゃないよね?」
クック 「……? そういえば、私たちはどうしてあんなところに……」
クック 「(確か少し前まで、水没林にいたはずだ。それが滝つぼに、落ちてきた瓦礫に叩き込まれて……)」
クック 「(それからは必死に、少女とウラを守ろうとして……)」
クック 「ぬぅ……」
アグナコトル 「………………まっ、話は後にするか。イャンクック、あんたはいいだろうけど、人間にここの熱気はつらいと思うよ」
アグナコトル 「ここらへんのドロを体に塗ってやりな。そうすりゃ、熱さはだいぶ防げる」
クック 「ありがとう。そうしてやることにするよ」
63 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:00:12.51 ID:xj0ZFkI0
少女 「ウラちゃん、起きて!」
少女 「(寝てるのかな……動かない……!!)」
少女 「おじさん! ウラちゃんが……」
ウラガンキン 「グ……グォォォ…………(パチリ)」
ウラガンキン 「! まんま!!(バッ)」
少女 「ウラちゃん!! よかった!!!(ぎゅっ)」
ウラガンキン 「まんま! まんま!!」
毒リオレウス 「ヘェ、いつ見ても違和感バリバリな光景やな」
毒リオレイア 「あたし達の王様が、人間とじゃれあってるなんてねぇ……」
イビルジョー 「おぉ、目が覚めた!」
アグナコトル 「良かった。どこも異常はないみたいだね」
ウラガンキン 「………………?」
アグナコトル 「お初にお目にかかります、ウラガンキン二世様。あたしはアグナコトル。こちらはイビルジョー」
イビルジョー 「……(スッ)」
少女 「(二人が、ウラちゃんに対して頭を下げた……!!)」
アグナコトル 「あなたのお父上には、良くしていただきました。あなたにも誠心誠意、お仕えさせていただきたく」
ウラガンキン 「…………アグー、ジョー」
アグナコトル 「! もうお名前を……!?」
イビルジョー 「こいつはたまげた。小さいのにたいした皇子さんだ」
ウラガンキン 「(コクコク)」
64 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:01:05.52 ID:xj0ZFkI0
少女 「ひゃっ……」
クック 「(ぬりぬり)」
少女 「このドロを顔に塗ればいいの?」
クック 「ケェ」
少女 「あ……冷たい。そうか、これで熱さをはじけばいいんだ!!」
少女 「おじさん、ありがとう!(ぬりぬり)」
ウラガンキン 「ふぁぁぁぁ゛っ」
少女 「眠いの? 大丈夫。私がついてるからね(なでなで)」
アグナコトル 「とりあえず、あたし達は急いでボルボロス様のところに行かなきゃいけないんだ」
アグナコトル 「移動しながらでいいから、ことのいきさつを教えてくれないか?」
クック 「分かった。私もいささか混乱しているが…………」
クック 「(ラギアさんが、滝つぼから海底を通って火山に出れると言っていた気がする……)」
クック 「(いくら私でも、そんな耐性は持っていない。少女も……生まれたばかりのウラも……)」
クック 「(海底の重圧と、熱湯から身を守ったのは、少女の不思議な力なのだろうか……)」
65 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:02:12.20 ID:xj0ZFkI0
アグナコトル 「……………………そうかい。ベルキュロスが……」
クック 「私もどうなったのかは知らない。その前に水に沈んでしまったんだ。だが、寸前にベルキュロスという雷竜が、水に墜落するのを見た」
クック 「私の仲間たちもいる。ボルボロスさんは安心だと思う」
イビルジョー 「完全な謀反だな! 生きてても死刑決定だ!」
毒リオレウス 「……全くや。とんでもないことをしでかしてくれたもんやで」
毒リオレイア 「許せねぇ。あたしらはともかく、ウラガンキン様を狙ってる卑怯臭さがな!」
アグナコトル 「……とにかく、早く水没林に行こう。毒夫婦は先に飛んで、駆けつけてさしあげてくれないか?」
毒リオレウス 「OKじゃ。おめぇらも早く来い(バサァッ)」
毒リオレイア 「ケッ。今日は厄日だぜ! 飛び回ってばっかしだ(バサァッ)」
イビルジョー 「俺たちも急いでいかなきゃならんな」
アグナコトル 「あぁ。だけど、ジョー。一つ気にならないかい?」
イビルジョー 「?」
アグナコトル 「イャンクック、ジエン・モーラン様は、二世様にウラガンキン様の宝玉を渡せと仰ったんだよな?」
クック 「あぁ。確かにそう聞いた」
イビルジョー 「だけど、散々宝玉は捜したじゃねぇか。もう人間が持って行ってるのかもしれねぇ」
アグナコトル 「いや、ジエン老がそう仰るのなら、まだ火山のどこかに存在してるのかもしれない……」
アグナコトル 「もしかして……あの溶岩流の中に……」
イビルジョー 「おいおい。あそこはいくら俺やお前でも危険だぞ。中心に行く前に体が溶けちまう」
アグナコトル 「……宝玉があれば、二世様は完全に力を受け継いで王となる」
アグナコトル 「そうすればベルキュロスの造反なんて、蚊ほどのものじゃない」
アグナコトル 「もう一度、溶岩流の中を探ってから行くぞ」
イビルジョー 「マジかよ……」
66 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:03:05.92 ID:xj0ZFkI0
―砂原―

ジエン・モーラン 「(さて……そろそろか……)」
ジエン・モーラン 「(風の流れが変わった……)」
ジエン・モーラン 「(血と狂気の臭い……懐かしい、鉄錆の臭いが近づいてくる……)」
ジエン・モーラン 「(受けねばなるまい……戦いとはそのようなものだ)」
ジエン・モーラン 「(静観せねばならなかったところ、手を出したわしの責……)」
ジエン・モーラン 「(………………)」
ジエン・モーラン 「(人間が、我らと共に戦う……その光景をわしはあのときに目にした)」
ジエン・モーラン 「(あの人間の目……我らと同じ目……)」
ジエン・モーラン 「(もう少し早く出会えていれば……)」
ジエン・モーラン 「(このような未来はなかったのやもしれぬ)」
ジエン・モーラン 「(何度目だ……このように、挑まれ、叩き潰し、挑まれ、その繰り返しをわしは……)」
ジエン・モーラン 「(だが、わしは生きたい……生かしてやりたい)」
ジエン・モーラン 「(それがわしのエゴだとしても……)」
ジエン・モーラン 「(それゆえ逃げぬ……)」
ジエン・モーラン 「(わしは受けて立とう、人間……!!)」
67 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:04:20.51 ID:xj0ZFkI0
―砂原、別エリア―

熟練ハンター達 「前方に巨大なモンスター! ……峯山龍です!!」
スラッシュアックス 「全員命綱の用意は出来ているな!? 振り落とされたらおしまいだぞ!」
熟練ハンター達 「おおおおおお!!!」
スラッシュアックス 「持ち場につけ! ここで勝負を決める!!」
ジエン・モーラン 「(ズズズズズズズズズズズ)」
 >ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
スラッシュアックス 「(くっ……地面が揺れている……)」
スラッシュアックス 「(だが引くわけにはいかない……!!)」
スラッシュアックス 「(ここで、モンスターを撃滅して、俺は……)」
スラッシュアックス 「(俺は………………!!!)」
スラッシュアックス 「………………」
スラッシュアックス 「(………………俺はどうするんだ…………?)」
スラッシュアックス 「(モンスターを撃滅し、奴らを根絶やしにするまで撃滅し続けて……)」
スラッシュアックス 「そして俺は……」
熟練ハンターA 「どうした、スラッシュアックス!」
スラッシュアックス 「!!」
熟練ハンターA 「もうじき峯山竜に接近するぞ!」
スラッシュアックス 「……大砲の用意! 近づいたらありったけを撃ちこめ!!」
68 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:05:17.54 ID:xj0ZFkI0
ジエン・モーラン 「ギャォォォォォォォオオオォォオオ!!!!)」
 >ズォォォォォォオオォオオオオオ!!!!
熟練ハンター達 「で……でけぇ……!!」
熟練ハンター達 「うわ……ぁ……あ……」
スラッシュアックス 「臆するな!!」
熟練ハンター達 「!!」
スラッシュアックス 「臆したらそこで終わりだぞ! 撃て!」
熟練ハンター達 「て……手が震えて……」
ジエン・モーラン 「ギャォォオラァァァ!!!!」
 >ズズズズズズズズズズズ
熟練ハンター達 「こっちに来るぞ!!!!」
熟練ハンター達 「うわぁぁぁぁ!!!」
ジエン・モーラン 「(人間の船……)」
ジエン・モーラン 「(時は移ろい、全ては流転し変わっていく……)」
ジエン・モーラン 「(同じ日は二度と来ないというのに、変わらないものがある……)」
ジエン・モーラン 「(それは恐怖……憎しみ……)」
ジエン・モーラン 「(それだけは二度と変わらず、心の中に残り続ける……)」
ジエン・モーラン 「(この先にいる者たちのためにも、わしは今ここでそれを断ち切ってくれよう……!!)」
69 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:06:11.28 ID:xj0ZFkI0
スラッシュアックス 「チィッ!(バッ)」
熟練ハンターD 「スラッシュアックス!?」
スラッシュアックス 「神が何だ! 龍が何だ!」
スラッシュアックス 「化け物は化け物だ! モンスターはモンスターだ!」
スラッシュアックス 「俺たちと同じ生き物だ!!!」
スラッシュアックス 「生き物ならば必ずいつかは死ぬ! そう、俺たちのように!!!」
スラッシュアックス 「お前たちの後ろには俺がついている! 撃て!!!」
スラッシュアックス 「撃て! このように!!!(ガコンッ)」
 >ドォォォォォンッ!!
 >ドガァァァァァッ!!
ジエン・モーラン 「ぬ……っ!!」
ジエン・モーラン 「ギャォォォォォォォォォォ!!!!」
スラッシュアックス 「効く……やれるんだ!」
スラッシュアックス 「俺の後に続けぇぇぇ!!」
熟練ハンター達 「うぉおおおおお!!!」
 >ドォォォォンッ!! ドォォォォォンッ!!
 >ドガァァァッ!! ドガァァァッ!!
ジエン・モーラン 「ッガッ……ガァァァァァ!!!!」
 >ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
70 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:07:03.98 ID:xj0ZFkI0
熟練ハンター達 「と……とまらねぇ……!!」
熟練ハンター達 「まだだ! ありったけを撃ち込め!!!」
ジエン・モーラン 「(なんの……これしき……)」
ジエン・モーラン 「(人間よ……そんなにわしが怖いか……!?)」
ジエン・モーラン 「(そんなにわしが憎いか……!)」
ジエン・モーラン 「(よかろう、ならばその恐怖、憎しみ全てを今ここで吐き出すがいい!!)」
ジエン・モーラン 「(いや、吐き出させてくれる!)」
ジエン・モーラン 「(わしは生きたい……だが、それ以上に……)」
ジエン・モーラン 「(全てを生かしたい……!!)」
ジエン・モーラン 「(なればこそ、その負の思い、全てをわしがここで受け止めてくれる!)」
 >ドォォォォンッ!!! ドォォォンッ!! ドォォォォォンッ!!
 >ドガァァァッ! ドガァァァァッ!! ドガァァァァァ!!!
ジエン・モーラン 「っぐ……!!!」
 >ググググググググググ
 >ズズズズズズズズズズ
スラッシュアックス 「砂に潜ったぞ! 全員ショックに備えろ!!」
71 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:08:00.92 ID:xj0ZFkI0
スラッシュアックス 「(くそ……サイズが違いすぎる……)」
スラッシュアックス 「(砲撃だけではいかんともしがたい……)」
スラッシュアックス 「(やはり接近して大銅羅を打ち込むしか、仕留める方法はないか……!!)」
熟練ハンター達 「下から来るぞォォォ!!」
スラッシュアックス 「!!」
熟練ハンター達 「掴まれ! どこでもいいから掴まれぇぇ!!!」
 >ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
 >グラグラグラグラグラグラ
スラッシュアックス 「! この船を倒す気だ!!」
熟練ハンター達 「うわぁぁあぁぁあああ!」
スラッシュアックス 「(チャンスだ……)」
熟練ハンターD 「スラッシュアックス! どこに行くんだ!」
スラッシュアックス 「(撃竜槍の起爆装置はこれか……)」
スラッシュアックス 「(さぁ来い……化け物め……!!)」
 >ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
 >ブワッ!!
スラッシュアックス 「!! (撃竜船が浮いただと!?)」
スラッシュアックス 「だが!!」
ジエン・モーラン 「!」
熟練ハンター達 「ぎゃああああ!!」
熟練ハンター達 「振り落とされるな! 掴まれぇぇぇぇ!!!」
スラッシュアックス 「隙だらけだぞ! 峯山龍!!」
スラッシュアックス 「喰らえぇぇ!!」
 >ドギャァァァァァァッ
 >ズバシュッ!!!!
ジエン・モーラン 「!!! ギャォォォォォオオオオォォ!!!」
72 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:09:06.30 ID:xj0ZFkI0
スラッシュアックス 「(刺さらない!? 鱗をへこませただけか!!)」
ジエン・モーラン 「ギャォォォオオ!!(ブゥゥゥンッ)」
スラッシュアックス 「! 牙が!!」
 >ドッォォォォォォォォオンッッ!!!
スラッシュアックス 「ぐぁぁぁあぁ!」
熟練ハンター達 「ひぃぃぃぃいい!!!」
スラッシュアックス 「(空中で、船を横なぎに…………)」
スラッシュアックス 「船の重心を守れ!! ひっくり返ったらおしまいだぞ!!」
熟練ハンター達 「スラッシュアックス! 無理だ!」
熟練ハンター達 「一旦引こう!! サイズが違いすぎる!!」
スラッシュアックス 「! 無駄話は後だ! 地面に激突するぞ!!」
 >ズッドォォォォォンッ!!
スラッシュアックス 「(くっ…………!)」
スラッシュアックス 「(何とか横転は避けたか!!)」
スラッシュアックス 「!!!」
ジエン・モーラン 「グォォォォォォォォオォォッ!!」
 >ググググググググググ
スラッシュアックス 「のしかかってくるつもりか!!」
73 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:10:05.09 ID:xj0ZFkI0
熟練ハンターA 「ちぃっ! あんなのにぶつかられたら、ひとたまりもねぇぞ!!」
熟練ハンターD 「撃て! ありったけ撃ち込め!!」
 >ドォォォンッ! ドォォンッ!!
スラッシュアックス 「(大砲や撃竜槍では駄目だ……!!)」
スラッシュアックス 「バリスタ拘束弾を撃て!!」
熟練ハンターA 「! そうか! 拘束弾用意!!!」
熟練ハンター達 「おう!!」
スラッシュアックス 「撃てぇぇ!!!」
 >バシュゥゥゥゥゥッ!!
 >バシュゥゥゥゥゥッ!!
 >バシュゥゥゥゥゥッ!!
ジエン・モーラン 「グッ……」
ジエン・モーラン 「(これは……強固なワイヤーでわしの動きを止める、人間たちの武器……)」
ジエン・モーラン 「(しまった……!!)」
スラッシュアックス 「かかった!! 全速回頭!!! 船首を峯山龍に向けろ!!」
スラッシュアックス 「(腹がこちらを向いている……)」
スラッシュアックス 「やれる……!!! 大銅羅を打ち込め!!!」
熟練ハンターD 「うおぉぉぉぉおおお!!(ガチィィィンッ!!)」
 >ジャキィィィィィンッ!!!!
ジエン・モーラン 「(ズシャァァァッ!!)……グッ!!!」
スラッシュアックス 「刺さった!!!」
74 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:11:01.29 ID:xj0ZFkI0
ジエン・モーラン 「キィェェエエエエエエエ!!!!!(ブゥゥゥゥンッ)」
スラッシュアックス 「角が来るぞ! 全員避けろ!!」
 >ズゥゥゥゥゥンッ!!!
スラッシュアックス 「(角の片方で船首が持っていかれた……!!!)」
スラッシュアックス 「だが……!!!」
熟練ハンターA 「!!」
スラッシュアックス 「うおおおおおおおおお!!!!(ダダダダダダダッ)」
熟練ハンターA 「スラッシュアックス! 峯山龍の牙の上に……!!」
熟練ハンターD 「あいつ、直接トドメをさすつもりだ!!!」
ジエン・モーラン 「(人間……小さき者よ……)」
スラッシュアックス 「喰らえぇぇぇぇぇ!!!(ガシャコン)」
ジエン・モーラン 「(わしを倒して、その先に何を望む……?)」
ジエン・モーラン 「(その憎しみの先に、お前は何を望む……?)」
スラッシュアックス 「うぉらぁぁぁぁぁぁ!!!」
ジエン・モーラン 「(人間よ……わしらと同じ、心を持つ者よ……)」
ジエン・モーラン 「(その怒りの先に、お前は何を望む……?)」
ジエン・モーラン 「(答えよ、人間……!!)」
スラッシュアックス 「(ビクッッ!!)」
スラッシュアックス 「な……何だ!?」
スラッシュアックス 「この峯山龍の……巨大な目……」
スラッシュアックス 「泣いている……!!?」
75 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:11:55.89 ID:xj0ZFkI0
ジエン・モーラン 「(つらかろう、苦しかろう人間……)」
ジエン・モーラン 「(脆弱な者よ……)」
ジエン・モーラン 「(脆弱であるがゆえに苦しまねばならぬ……)」
ジエン・モーラン 「(その苦悩、わしには分からん……)」
ジエン・モーラン 「(だが分からんゆえに、苦しい……)」
ジエン・モーラン 「(お前たちを心から理解できないがゆえに、強行に走ろうとするこの弱い自分が悔しい……)」
ジエン・モーラン 「(人間よ……怒り、苦しみの先には何もない……)」
ジエン・モーラン 「(分かるか人間よ……)」
ジエン・モーラン 「(変わらない恐怖、憎しみの先にあるものが今……)」
ジエン・モーラン 「(同じ日は来ないはずなのに、また同じ日の繰り返し……)」
ジエン・モーラン 「(風が泣いている……)」
ジエン・モーラン 「(お前と同じ目をした者達を、わしは幾度となく葬ってきた……)」
ジエン・モーラン 「(分かるか人間……風が泣いている……)」
ジエン・モーラン 「(哀しい風が吹いている……)」
76 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:12:50.29 ID:xj0ZFkI0
スラッシュアックス 「くっ……この……!!!」
スラッシュアックス 「化け物の分際で俺を哀れむか!!!」
スラッシュアックス 「モンスターの分際で、俺を……!!」
スラッシュアックス 「人間を哀れむか!!!!!」
スラッシュアックス 「貴様らは俺の両親を殺し……仲間を殺し……」
スラッシュアックス 「生活圏を奪い……罪のない子供を殺し……」
スラッシュアックス 「俺たちの全てを奪おうとする存在の癖に……!!」
スラッシュアックス 「なのに俺たちを哀れむか! その目で! その心で!!!」
スラッシュアックス 「俺たちが滑稽か!?」
スラッシュアックス 「必死に足掻いて生きようとする、俺たちが滑稽なのか!!!」
スラッシュアックス 「足掻くのが何が悪い! もがくのが、何が悪い!!」
スラッシュアックス 「俺たちだって生きている!!」
スラッシュアックス 「人間は、生きているんだ今!! ここで!!!」
スラッシュアックス 「何が悪い!!!?」
スラッシュアックス 「生きることの、何が悪い!!!!!」
スラッシュアックス 「ただ生きることの、何が悪い!!!!?」
77 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:13:52.56 ID:xj0ZFkI0
熟練ハンターA 「何をしてる、スラッシュアックスーッ!!!」
熟練ハンターA 「早く討て! 討てぇぇ!! お前の武器で!!!!」
スラッシュアックス 「!!! くっ……」
 >ビキッ……ビキビキビキッ
 >バヅンッ! バヅンッ!!
熟練ハンター達 「バリスタ拘束弾、限界です! 千切れる……!!!」
ジエン・モーラン 「ギャォォォォォォォォッ!!」
熟練ハンター達 「もう峯山龍を抑えておけません!!! 船が壊れて……」
熟練ハンター達 「駄目だ! 殺される!!!」
ジエン・モーラン 「(人間よ……分かっているはずだ……)」
ジエン・モーラン 「(憎しみや怒りの先には、何も鎮座してはいないということを……)」
ジエン・モーラン 「(同じ日々を繰り返す輪廻のカルマに入らざるを得ないということを……!!)」
ジエン・モーラン 「(分かっているはずだ……)」
ジエン・モーラン 「(わしらと同じ心を持つ……)」
ジエン・モーラン 「(心を持つおぬしらならば…………)」
スラッシュアックス 「何故泣く!?」
スラッシュアックス 「何故だぁぁぁぁ!!!(ブゥゥゥゥンッ!!!)」
 >バツンッ!!!
熟練ハンター達 「拘束弾が全部切れた!! スラッシュアックスさん!!!」
ジエン・モーラン 「グォォォォォォォオオオオオオ!!!!」
スラッシュアックス 「(ブゥゥンッ!!)うおおおおおおお!!!」
熟練ハンターA 「スラッシュアックスが投げ出された!!!」
78 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:14:55.63 ID:xj0ZFkI0
スラッシュアックス 「(くそっ! 体が動かなかった!)」
スラッシュアックス 「(峯山龍の目を見た途端……あの涙を見た途端、体が……)」
ジエン・モーラン 「…………………………」
スラッシュアックス 「(何故俺を見る……)」
スラッシュアックス 「(何故その目で俺を見る……!!)」
スラッシュアックス 「うおおお! 見るな!!」
スラッシュアックス 「その目で俺を見るなァァァ!!!」
スラッシュアックス 「(ドサァッッ!!)ぐぅうッ!!」
ジエン・モーラン 「(あの人間……わしの目を見て動きを止めた……)」
ジエン・モーラン 「(心に迷いを持っている……)」
ジエン・モーラン 「(わしに攻撃を加えることが出来なかった……)」
ジエン・モーラン 「(これ以上は戦いにあらず……)」
ジエン・モーラン 「(わしは虐殺をするつもりはない……)」
ジエン・モーラン 「(この場、預けるぞ……)」
ジエン・モーラン 「(勇気ある『人間』よ……)」
スラッシュアックス 「くっ……逃げられる……体が動かん…………」
スラッシュアックス 「何してる! 早く大砲で奴を撃て!!」
熟練ハンター達 「駄目です! さっきの一撃で砲台が……」
スラッシュアックス 「ちぃぃぃ! 一度ならず二度までも……取り逃がすか!!」
スラッシュアックス 「(撃竜船はもう動かない……!)」
スラッシュアックス 「(峯山竜……俺に情けをかけたつもりか……!!!)」
スラッシュアックス 「(断じて……断じて許せんッ!!!)」
スラッシュアックス 「(俺自身の『誇り』のためにも……!!)」
スラッシュアックス 「まだ動けるものはついてこい!」
スラッシュアックス 「奴らの後を追うぞッ!!!」
79 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:15:46.91 ID:xj0ZFkI0
―火山、中心部―

クック 「ではその火山口の中になら、宝玉がある可能性があるというんだな?」
アグナコトル 「あぁ。探してないのは、後はあそこだけさ」
イビルジョー 「だが俺たち以外であそこに近づくのは無理だぜ。それに俺たちでも厳しい。溶けちまう」
イビルジョー 「俺たちはあそこを『神域』って呼んでるんだ」
クック 「神域…………」
クック 「(もしかして……少女の不思議な力なら……)」
少女 「(おじさんたち、火山の中心の方に向かっていく……)」
少女 「(ウラちゃんの宝玉……)」
少女 「(それを探そうとしてるんだ……!)」
少女 「ウラちゃん……」
ウラガンキン 「グルルル……」
少女 「(こんなに小さいのに、私が水に落ちたとき、岩を砕いて助けてくれた……)」
少女 「(ウラちゃんは、きっと私が知らない強い力を持ってるんだ……)」
ウラガンキン 「グル……」
少女 「(だけど……この子はまだ子供だよ……)」
少女 「(私と同じ子供……)」
少女 「(王族だとか、勢力だとか、そういうのに利用するのってかわいそうだよ……)」
少女 「(まだ、子供だよ……)」
80 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:17:18.78 ID:xj0ZFkI0
クック 「……うわっ。本当だ……火柱が……」
クック 「これでは私たちは前に進むことが出来ない……」
アグナコトル 「とにかく、あたしが潜って先行してみる」
アグナコトル 「ジョーは、もしものときのためにウラガンキン二世様をお守りするんだ」
イビルジョー 「本当にここに入るのか、アグナ?」
アグナコトル 「ジエン・モーラン老が、まだウラガンキン様の宝玉が存在していると仰るのなら……」
アグナコトル 「きっと神域のどこかだ。あたし達が探してないのは、こことあんたの腹の中くらいだからね」
イビルジョー 「うーん……無茶だ。いくらお前でも、ここに入る前に体が溶けちまう」
イビルジョー 「見ろこの熱気。今にも噴火しちまいそうだ」
アグナコトル 「だけど、今こそ宝玉が必要なときだろ?」
アグナコトル 「素通りしてちゃいけないような気がするんだ」
イビルジョー 「確かにそうだが……」
少女 「この火……私、どこかで……」
少女 「(燃え上がる火の柱……そして叫び声……)」
少女 「(そうだ……夢の中で、白猫さんに触ったとき……)」
少女 「(あの時、うっすらとこの光景が見えた……)」
少女 「(もしかして……)」
少女 「(……スッ)」
少女 「!!」
少女 「白猫さんからもらった、もう一つのてるてるぼうずが光ってる……」
81 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:18:11.97 ID:xj0ZFkI0
少女 「(そうだ……)」
少女 「(私が、行かなきゃいけないんだ……)」
少女 「(あの人が、私を呼んでるんだ……)」
少女 「(スタッ)」
クック 「少女! 私の背から降りてはいけない! 早く戻るんだ!」
ウラガンキン 「まんま!」
クック 「……! (少女の首飾りが光っている……それに、視線が……)」
クック 「(少女の瞳が、白く光っている……!?)」
イビルジョー 「な……何だこの人間!?」
アグナコトル 「これは『白光』!? 何で人間が、ナバルデウス様と同じ輝きを……!!」
少女 「Offnen……Sie……sich……」
少女 「…………Ich……bin……Ihr…………Freund…………」
クック 「少女……お前は、もしかして……」
ウラガンキン 「まんま……!!」
少女 「Offnen……Sie……sich!!」
 >ブァァァァァァァッ!!
イビルジョー 「炎が……!!」
アグナコトル 「嘘だろ!? 神域の炎が消えた!?」
82 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:19:11.44 ID:xj0ZFkI0
少女 「(行かなきゃ……)」
少女 「(スッ)」
クック 「少女! 待て……! 待つんだ!!」
クック 「少女ー!!(ダダッ)」
 >ブワッ!!!!
クック 「うわぁ!!」
アグナコトル 「イャンクック、危ない!(ぐいっ!)」
イビルジョー 「あの子が中に入ったら、炎が元に戻りやがった……どういうことだ!?」
クック 「あ……あの子には不思議な力があるんだ……」
クック 「白光という、竜神が持つ力にそっくりなものが備わっている……!」
アグナコトル 「何だって!? どうして人間にそんな力が!?」
クック 「私も多くは知らないんだ。しかし……この炎……」
クック 「少女は大丈夫なのか……!!」
ウラガンキン 「まんま…………」
ウラガンキン 「(グッ)」
クック 「あ! 待つんだウラ!!」
イビルジョー 「丸くなって……アグナ、ウラガンキン様を抑えろ!!」
アグナコトル 「ちょ、いきなりそんなこと言われても……」
ウラガンキン 「まんまー!! (ゴロゴロゴロゴロゴロ)」
 >ズボッッ!!
クック 「ウラー!!!」
アグナコトル 「しまった! 二世様まで神域に入っちまった!」
アグナコトル 「ジョー、後を追うよ!!」
イビルジョー 「分かった! イャンクックはここで待っていろ!」
クック 「いや、私も行く!」
クック 「私の娘と孫のようなものだ。ここで手をこまねいて待っているわけにはいかない」
アグナコトル 「……中々ナイスなおっさんじゃあないかい。あたしが炎を裂く。いくよ!」
83 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:20:11.38 ID:xj0ZFkI0
―神域―

少女 「(不思議……炎が、私をよけてるみたい……)」
少女 「(それに全然熱くない……)」
少女 「(この先に……あの灰色の竜さんが……)」
ウラガンキン 「グォォォォ!!(ゴロゴロゴロ)」
少女 「……ウラちゃん!?」
少女 「ついてきちゃったの……!?」
ウラガンキン 「グォォ……ォ……(ズシン、ズシン)」
少女 「火傷しちゃってる……ごめんね、私が勝手に入っていくから、不安になっちゃって……」
少女 「一緒に行こう。この先に、あなたのお父さんを良く知っている人がいる。そんな気がするの」
ウラガンキン 「グゥォ(こくり)」
少女 「(すごい火……目が焼けそう……)」
少女 「(そういえば、あっちの大陸で私、溶岩に落ちかけて目が見えなくなったんだっけ……)」
少女 「(そう考えると怖いけれど……)」
少女 「(今は、ウラちゃんが一緒にいる……)」
少女 「(ぎゅっ)」
ウラガンキン 「(ぎゅっ……)」
84 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:21:18.23 ID:xj0ZFkI0
少女 「(円形の広場みたいになってる……)」
少女 「(真ん中に、溶岩の穴が開いてる……)」
少女 「(炎がすごい……見てるだけで焼けちゃいそう……)」
ウラガンキン 「グゥゥ……」
少女 「ウラちゃん? 背中に乗れって?」
ウラガンキン 「グゥ」
少女 「ありがとう(よじよじ)」
少女 「! 真ん中の溶岩穴の上に、誰かいる……!!!」
ウラガンキン 「……??」
××××× 「……………………」
少女 「もしかして、白猫さんのお兄さん……?」
灰アイルー 「…………………………」
少女 「ウラちゃんには見えないの……? 私にだけ見えてる……」
ウラガンキン 「………………??」
灰アイルー 「………………」
85 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:22:10.30 ID:xj0ZFkI0
灰アイルー 「…………」
少女 「宝石のような目……それに、灰色の翼……綺麗……」
少女 「溶岩の穴の上に浮かんでる……」
少女 「もしかして、あなたも竜さんなの……?」
灰アイルー 「………………(こくり)」
灰アイルー 「Mensch…………warum……Sie……hier……sind?(人間、何故ここに来た?)」
少女 「(白猫さんのような、鈴のような声……)」
少女 「(お兄さんなんだ……!!)」
少女 「あの……私、少女っていいます」
灰アイルー 「…………」
少女 「この子はウラガンキン。今、この子のお父さんの宝玉を探しています」
少女 「白猫さんに、夢の中でここに来るようにって言われました」
少女 「お兄さんが助けてくれるって、そう聞きました」
灰アイルー 「Routes……Eine……unnotige……Sache(ルーツ……余計なことを……)」
少女 「お願いします。地上では、この子を巻き込んで、たくさんの人が喧嘩をしています」
少女 「私は怖いんです……」
少女 「この子はまだ子供です……それなのに、ちゃんとした子供の時代を送れないんじゃないかって……」
少女 「だから、この子に、本当のお母さんに甘えさせてあげたい……」
少女 「本当のお母さんの暖かさを感じさせてあげたい」
少女 「だって、家族って本当に、本当に大事なものだから……」
少女 「その繋がりを、私が切ってしまったんです」
少女 「もしそれを戻せるのなら、私はここから去ろうと思うんです」
少女 「宝玉でそれを戻せるなら、戻してあげたいんです」
86 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:23:09.29 ID:xj0ZFkI0
灰アイルー 「Es……gibt……nachstehend……den……kostbaren……Stein(宝玉はこの下にある)」
灰アイルー 「Es……gab. zu kampfen, und……verstorbener……Konig……versiegelte……es……(先代の王が、争いに憂いて封印したものだ)」
灰アイルー 「Wenn……Sie……sich……herzlich……nach……dem……Kind……sehnen(もしお前がその子を心から想うなら)」
灰アイルー 「Ich……lasse……eine……Hand……wachsen……und……sollte……es……nehmen(手を伸ばして取るが良い)」
少女 「この下に……」
少女 「私、取ってもいいんですか……?」
灰アイルー 「(こくり)」
少女 「(これ……でも、溶岩の中……)」
少女 「(私……私の腕、燃えてなくなっちゃう…………)」
少女 「……………………」
灰アイルー 「………………」
少女 「……取ります。それが、この子のためになるのなら……」
少女 「いま、私はこの子の母親なんです」
少女 「この子がそれで、この先幸せに暮らせるのなら……」
少女 「私は、腕の一本や二本、あげたって構わない……!!」
灰アイルー 「……………………」
87 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:24:11.76 ID:xj0ZFkI0
少女 「(おじさん…………)」
少女 「(私、またどこかおかしくなっちゃうかもしれない……)」
少女 「(でも私、おじさんのこと、大好きだよ……)」
少女 「(それにウラちゃんのことも大好き……)」
少女 「(だから………………)」
 >ズボッ!
少女 「!! 熱くない……!?」
少女 「まるで水みたい…………」
ウラガンキン 「グォォ! グォォ!!」
少女 「うっ……炎が私の体を………………巻きつくみたいに……」
少女 「………………あった! 何か、端っこに引っかかってる……!!」
少女 「(ズズッ)これ……この小さな赤い玉が、ウラちゃんのお父さんの宝玉…………」
灰アイルー 「………………」
灰アイルー 「Ich……war……gut……und……erhielt……es(よくぞ手に入れた)」
灰アイルー 「Es……ist……Vorganger(それはお前のものだ……)」
少女 「! 待って!」
少女 「私、まだあなたに聞きたいことが……」
灰アイルー 「………………(スッ)」
少女 「(私の喉に、灰猫さんが触った……)」
灰アイルー 「(ボソ……)」
少女 「何? よく聞こえな……」
灰アイルー 「………………(スゥゥゥゥゥ)」
少女 「!! 消えちゃった…………」
少女 「熱ッ!!」
 >ボウッ!!
少女 「熱い…………あ! てるてるぼうずのお守りが灰になってる……!!」
ウラガンキン 「まんま!!」
少女 「ウラちゃん!? 私、ウラちゃんの声が分かる……!!」
88 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:25:08.87 ID:xj0ZFkI0
クック 「少女ォォ−!!!」
少女 「!! おじさんの声だ!!」
アグナコトル 「待ってな! ここらへんの炎をアグナビームで吹き飛ばしてやんよ!」
 >ボォォォォォォォォォォッ!!!!
少女 「あ……熱い……息が出来ない…………」
ウラガンキン 「まんま!(ガシッ)」
少女 「ウラちゃん…………?」
ウラガンキン 「(ダダダダダダッ)」
少女 「ウラちゃん……私を、背中に乗せて……」
クック 「少女ー!!!」
少女 「おじさん……!!!」
少女 「おじさん、羽が燃えてる……!!!」
89 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:26:09.77 ID:xj0ZFkI0
クック 「これくらいなんともない。!! 少女……! もしかして……」
クック 「言葉が分かるようになったのか!!!!」
少女 「うん! おじさん!!」
クック 「良かった! さぁ、ここから離れよう!!」
アグナコトル 「それはウラガンキン様の宝玉!? 中で見つけたのかい!?」
少女 「はい! でも、私を守ってくれてた力が消えちゃって……」
イビルジョー 「とにかくここから出るぞ! 俺たちも焼け死んじまう!」
アグナコトル 「分かってるよ! 出るよ!!(ボォォォォォォォォッ!!)」
少女 「(灰猫さん、私に何を言いたかったのかな……)」
少女 「(何だか不安そうな顔をしてた……)」
少女 「(どういうことなんだろう……)」
少女 「(でも、私またモンスターの言葉が分かるようになった……!!)」
少女 「(それに、ウラちゃんが本当のお母さんを分かるようになったら……)」
少女 「(白猫さん、私やったよ……!!)」
90 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/12(土) 12:32:38.46 ID:xj0ZFkI0
お疲れ様です。次回へ続かせていただきます

http://image.space.rakuten.co.jp/lg01/19/0000910119/34/img38626130zikazj.jpeg

トライでご一緒されたい方は
『自由区、ミナガルデ2、街角8』に『21:00〜しばらくの間』INするようにしますので、是非一緒に遊びましょう〜
名前は『Mikeneko』でIDは『7NEJ32』です。現在HR42です
最近私の体調により、合流しにくい状況が発生してしまっています
『日曜日』は必ずINするようにしますので、みなさまお越しください

また、P2GのXlinkが復旧しました
そちらで遊ぶことも出来ますので、環境がある方はBBSなどでご連絡ください

このスレ専用のBBSがございます(http://www3.rocketbbs.com/601/Mikeneko.html
合流されたい場合お時間など、ここでご指摘いただければ嬉しいです
また、私のサイト(http://blog.livedoor.jp/matusagasin/)で過去書いたものなどご覧いただくことも出来ます
気が向かれたらお越しください

また、前スレでもありました同人や漫画原作など、ご使用されたい方はご自由にお使いください。また、お誘いください
その際、スレかBBSで一言いただけましたら嬉しいです

本格的に秋になってまいりました
夜分や朝方などがかなり冷え込んできています
寒くならないように気をつけて過ごされてくださいね

それでは今回は、失礼させていただきます
91 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/12(土) 12:33:24.39 ID:cWWDkU2o
ミケさん乙です!
次話もwwktkしながら待ってますww
92 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/12(土) 12:41:11.86 ID:MHDDa0.o
(・ω・`)乙 ポニテ
少女可愛いよ少女
93 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/12(土) 12:41:20.72 ID:rCzYcQSO
三毛猫氏、超乙!
一話一話が良い話過ぎる。
94 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/12(土) 20:34:36.19 ID:.tLA96.o
乙です!!
そろそろクライマックスも近いでしょうか?
95 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/13(日) 16:00:59.07 ID:xNcVu6I0
乙です!!
>>90是非ご一緒したいのですが、我が家にはwwiiがない
でも何か機会に出来ることがあればぜひご一緒したいです
といってもとてつもなく下手ですが・・・
96 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/13(日) 18:47:04.48 ID:6LEoNBM0
乙!次も楽しみですww
後、前から思ってたんだけどルーツって起源って意味じゃん。
だからミラルーツって龍の祖なんでしょ?なのにミラボレやミラバルが親でアルバトリオンが兄ってなんか違和感ある…
97 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/13(日) 20:28:10.79 ID:w4oZiSIo
ミラルーツは飽くまで人間がつけた呼称だし
ゲームでも公式に「ミラルーツ」という名前がつけられているわけじゃなかったはず。
それに2次創作なんだから、あんまり気にしないほうがいい
98 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/13(日) 23:46:37.12 ID:6LEoNBM0
あー確かに。そう言われてみればミラアンセスとも呼ばれてたような…
まぁ2次創作だから気にしないことにする。もうとやかく言わないよ。
99 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/14(月) 00:52:53.85 ID:/U7CiMAO
三毛猫さんお疲れ様です!
一話一話を大事にユックリと読ませない構成と内容が憎いですww
体調には、くれぐれも気をつけて頑張って下さい。
100 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/14(月) 02:59:55.67 ID:7AD1pAE0
大銅鑼を刺す、ってのがよくわからなかったです
あれは大きな音で怯ませる、要は音爆弾のでっかいverってことだと思うのですが…
101 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/14(月) 13:45:24.04 ID:.2JU0i60
みなさん、温かいコメントありがとうございます

>>96
ルーツに関しましては、分かりにくいので話の中で『ルーツ』と呼んでいますが、確か>>97さんの仰るとおりに、アンセスという名前もあったような気がします
どちらが正しいのか分からないので、ルーツの方で呼称させていただいていました
しかし、私の認識不足による部分も大きいですので、あまり気にしないでいただけますと幸いです
混乱させてしまいまして、申し訳ありません

>>100
大銅羅に関する大きな勘違いをしていました
どうも、撃竜槍とごっちゃになってしまっていたようです
2点、書き直しましたので差し替えて読んでいただけますでしょうか
102 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/14(月) 13:46:24.96 ID:.2JU0i60
■書き直し(差し替え)

>>71
スラッシュアックス 「(くそ……サイズが違いすぎる……)」
スラッシュアックス 「(砲撃だけではいかんともしがたい……)」
スラッシュアックス 「(やはり十分に接近して打ち込むしか、仕留める方法はないか……!!)」
熟練ハンター達 「下から来るぞォォォ!!」
スラッシュアックス 「!!」
熟練ハンター達 「掴まれ! どこでもいいから掴まれぇぇ!!!」
 >ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
 >グラグラグラグラグラグラ
スラッシュアックス 「! この船を倒す気だ!!」
熟練ハンター達 「うわぁぁあぁぁあああ!」
スラッシュアックス 「(チャンスだ……)」
熟練ハンターD 「スラッシュアックス! どこに行くんだ!」
スラッシュアックス 「(撃竜槍の起爆装置はこれか……)」
スラッシュアックス 「(さぁ来い……化け物め……!!)」
 >ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
 >ブワッ!!
スラッシュアックス 「!! (撃竜船が浮いただと!?)」
スラッシュアックス 「だが!!」
ジエン・モーラン 「!」
熟練ハンター達 「ぎゃああああ!!」
熟練ハンター達 「振り落とされるな! 掴まれぇぇぇぇ!!!」
スラッシュアックス 「隙だらけだぞ! 峯山龍!!」
スラッシュアックス 「喰らえぇぇ!!」
 >ドギャァァァァァァッ
 >ズバシュッ!!!!
ジエン・モーラン 「!!! ギャォォォォォオオオオォォ!!!」
103 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/14(月) 13:47:26.93 ID:.2JU0i60
>>73
熟練ハンターA 「ちぃっ! あんなのにぶつかられたら、ひとたまりもねぇぞ!!」
熟練ハンターD 「撃て! ありったけ撃ち込め!!」
 >ドォォォンッ! ドォォンッ!!
スラッシュアックス 「(大砲では駄目だ……!!)」
スラッシュアックス 「バリスタ拘束弾を撃て!!」
熟練ハンターA 「! そうか! 拘束弾用意!!!」
熟練ハンター達 「おう!!」
スラッシュアックス 「撃てぇぇ!!!」
 >バシュゥゥゥゥゥッ!!
 >バシュゥゥゥゥゥッ!!
 >バシュゥゥゥゥゥッ!!
ジエン・モーラン 「グッ……」
ジエン・モーラン 「(これは……強固なワイヤーでわしの動きを止める、人間たちの武器……)」
ジエン・モーラン 「(しまった……!!)」
スラッシュアックス 「かかった!! 全速回頭!!! 船首を峯山龍に向けろ!!」
スラッシュアックス 「(腹がこちらを向いている……)」
スラッシュアックス 「やれる……!!! もう一度撃竜槍を打ち込め!!!」
熟練ハンターD 「うおぉぉぉぉおおお!!(ガチィィィンッ!!)」
 >ジャキィィィィィンッ!!!!
ジエン・モーラン 「(ズシャァァァッ!!)……グッ!!!」
スラッシュアックス 「刺さった!!!」

以上となります
ご指摘ありがとうございます。申し訳ありませんでした
104 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/14(月) 15:34:44.18 ID:7AD1pAE0
わざわざ書き直してもらってすいません…申し訳ないです…
重箱の隅をつつくようなことして気分を悪くされていたらごめんなさいです…
105 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/14(月) 16:12:51.33 ID:.2JU0i60
>>104
いいえ、教えていただけるのはありがたいことです
勘違いしたまま書いてしまうところでした
ありがとうございます^^
106 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/14(月) 20:36:49.15 ID:QjDZGIAO
アルバとクシャ姉妹が血縁関係にあると嬉しいなwwwwwwww
凄い似てるし
107 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/16(水) 14:47:02.40 ID:GWQn4dA0
三毛猫さんのモンハンSSが唯一の楽しみだ
108 :コロリです [sage]:2009/09/18(金) 19:16:55.55 ID:aiK9psE0
ミケさんも頑張ってね!
109 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/19(土) 20:35:15.27 ID:T0Zy9tQ0
皆さん、お疲れ様です、そしてありがとうございます。
今回のお話なのですが、私の体調の問題で少々遅れてしまいそうです。
出来次第UPさせていただきますので、気長にお待ちください。
110 :楽しみ :2009/09/19(土) 23:19:24.99 ID:d0m4HC.0
がんばってww
111 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/19(土) 23:49:44.73 ID:JQweZGso
更新されてたら読むみたいな感じだから
いくら遅れても待ってるよ。
112 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/20(日) 12:02:42.95 ID:8bf4kqo0
あせらずゆっくり書いていいからね
113 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/21(月) 01:52:02.46 ID:rIuq2q.0
おk
がんばれ!!ほんと楽しみにしてる
114 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/22(火) 14:14:55.16 ID:ytxsdmw0
がんばってください!
これを読むのがとても楽しみです!!
115 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 10:48:46.16 ID:Qmp7KNk0
みなさん、お疲れ様です。最後の話を書きましたので、投稿させていただきます。
116 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 10:49:38.67 ID:Qmp7KNk0
12.最終話 モンスターハンター

―十年前―

ベリオロス 「おお、産まれたか…………!!」
ナルガクルガ剛種 「元気な男の子よ……」
ベリオロス 「私の息子…………こんなに小さなものが、私の息子……?」
ナルガクルガ剛種 「ええ。私も、あなたも、生まれた頃はこんなに小さかったの」
ナルガクルガ 「……すぅー……すぅー……」
ベリオロス 「息をしていないぞ。まさか、もう死んでしまったのか!?」
ナルガクルガ剛種 「落ち着いて。寝ているだけよ」
ベリオロス 「そうか……」
ベリオロス 「…………」
ベリオロス 「君にそっくりだ」
ナルガクルガ剛種 「目は、あなたにそっくりよ」
ベリオロス 「………………」
ナルガクルガ 「…………すぅー…………すぅー…………
117 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 10:50:43.43 ID:Qmp7KNk0
ベリオロス 「…………ありがとう」
ナルガクルガ剛種 「どうしたの、急に」
ベリオロス 「いや……何となく、君にお礼を言いたい気分になった……」
ベリオロス 「こんな私と一緒にいてくれて……」
ベリオロス 「こんな私と子をなして……」
ベリオロス 「それでも、まだ笑っていてくれる」
ベリオロス 「そんな君に、お礼を言いたくなった……」
ナルガクルガ剛種 「それは、私もよ」
ベリオロス 「君も……?」
ナルガクルガ剛種 「こんな私を好きだといってくれて……」
ナルガクルガ剛種 「こんな私と愛をはぐくんでくれて……」
ナルガクルガ剛種 「そしてその結果、この子が産まれた」
ナルガクルガ剛種 「それほど、うれしいことはないわ」
ベリオロス 「うれしい……」
ベリオロス 「私は今、うれしいのか……?」
ナルガクルガ剛種 「ええ、それが『うれしい』っていう心よ」
ナルガクルガ剛種 「うれしいときは、もっと嬉しそうに、堂々としていなくちゃいけないわ」
118 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 10:51:34.82 ID:Qmp7KNk0
ナルガクルガ剛種 「あなたは、お父さんになったんだもの」
ベリオロス 「お父さん……」
ベリオロス 「父というものは良く分からないが……」
ベリオロス 「この気持ちがもしうれしいというものだとしたら、私は……」
ベリオロス 「君に出会えて、良かったと思うよ……」
ベリオロス 「この子にも出会えて、良かったと思う……」
ベリオロス 「それで、いいのだろうか……?」
ナルガクルガ剛種 「何か、悪いことがあるの?」
ナルガクルガ剛種 「それが、家族っていうものでしょう?」
ベリオロス 「家族……」
ベリオロス 「これが、家族……」
ベリオロス 「これが……」
ベリオロス 「…………(ツゥ……)」
ベリオロス 「……ッ、何だ……?」
ナルガクルガ 「あなた……泣いてるの?」
ベリオロス 「俺は涙など……」
ベリオロス 「………………」
ナルガクルガ 「…………すぅー…………すぅー…………」
ベリオロス 「…………あぁ、泣いているのかもしれない…………」
119 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 10:52:26.65 ID:Qmp7KNk0
ナルガクルガ剛種 「………………」
ベリオロス 「今まで、つらいとき、苦しいとき……」
ベリオロス 「情けない話だが、俺は何度か泣いたことがある……」
ベリオロス 「無論、一人でいるときだが……」
ベリオロス 「涙を誰かに見せたことはないし、そんな弱い心はもう、どこかに捨て去ったと思っていた」
ベリオロス 「何故泣くか、何故涙が出てくるのか、あのときには良く分からなかった」
ベリオロス 「だが今、何となくそれが判ったような気がする……」
ナルガクルガ剛種 「……どうして?」
ベリオロス 「何となく、だ……」
ベリオロス 「言葉に出来ない。だからだ……」
ナルガクルガ剛種 「ふふ……」
ベリオロス 「……?」
ナルガクルガ剛種 「あなたって本当、意地っ張りで、見栄っ張りで……」
ナルガクルガ剛種 「でも、本当に寂しがりや……」
ナルガクルガ剛種 「いいのよ。でもね……」
ナルガクルガ剛種 「独りでいられる人は、この世には誰一人としていないのよ」
ナルガクルガ剛種 「人は、誰かの中に自分を映さなきゃ、生きているって思うことが出来ないの」
ナルガクルガ剛種 「誰かがいなきゃ、人は生きていくことは出来ないの」
ナルガクルガ剛種 「そして誰かがいて初めて、何かを伝えることが出来る」
ナルガクルガ剛種 「生き物って……そういうものよ?」
120 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 10:53:20.66 ID:Qmp7KNk0
ベリオロス 「何故笑う?」
ナルガクルガ剛種 「ふふ……あなたも生き物だったんだって思って、ちょっと安心したの」
ベリオロス 「私はまじめに話を……」
ナルガクルガ剛種 「あ、ほら見て」
ベリオロス 「……?」
ナルガクルガ 「すぅー……すぅー…………」
ナルガクルガ剛種 「寝顔のしかめっ面が、あなたにそっくり」
ベリオロス 「…………」
ベリオロス 「そっくり……? 私にか……」
ベリオロス 「この小さなものが、本当に……私の息子でいいのか?」
ナルガクルガ剛種 「ほら、何してるの?」
ナルガクルガ剛種 「嬉しいときには笑って。そんなしかめっ面じゃ、この子に怖がられちゃうでしょう」
ナルガクルガ剛種 「笑っていいのよ。だって、私もあなたも、この子も家族なんですもの」
ナルガクルガ剛種 「違う?」
ベリオロス 「………………」
ナルガクルガ 「すぅー…………すぅー…………」
ベリオロス 「あぁ……」
ベリオロス 「……………………そうだな」
121 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 10:54:12.48 ID:Qmp7KNk0
―現在、水没林―

ナルガクルガ 「…………(この白い獣……ベリオロス……)」
ナルガクルガ 「(泣いている……)」
ナルガクルガ 「……………………」
紫ガミザミ 「ナルガ殿、もう怪我の具合はよいのか?」
ナルガクルガ 「…………ああ。お前が持ってきた古龍の血が効いたようだ」
ドスバギィ 「……若造」
ナルガクルガ 「………………」
ドスバギィ 「なるほど、母親にそっくりだ」
ドスバギィ 「…………俺たちは家族というものを大事にしている」
ドスバギィ 「それは、この世で一番得るのが簡単だが、無くしてしまったら二度と手に入らないものだからだ」
ドスバギィ 「おめぇさん、今、世界で一番のラッキーボーイだぜ……」
ドスバギィ 「よく考えな……」
ナルガクルガ 「…………」
ドスバギィ 「ラギアよ、どうする? 人間とチビガンキンと変な鳥が沈んじまった」
母バギィ 「イャンクックだよ、父ちゃん」
子バギィ 「……ここからなら、海流を通って火山についてるかもしれないぞ」
ボルボロス 「あぁ……坊や…………」
ギギネブラ 「でも、この辺の海には間欠泉があるって話も聞くわ。滝は埋まってしまったし、大丈夫かしら……」
ラギアクルス 「……………………」
ラギアクルス 「ボルボロス様、ご安心ください。ウラガンキン様は絶対に私の手で助け出します」
ラギアクルス 「滝が埋まってしまっている。少し遠回りをして火山に向かわねば……」
122 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 10:55:05.48 ID:Qmp7KNk0
テオ・テスカトル 「ラギア殿、ボルボロス殿、ご安心召されよ」
ラギアクルス 「……!」
ボルボロス 「テオ様……?」
テオ・テスカトル 「少女には、強力な古龍の加護が備わっている」
テオ・テスカトル 「それこそ、我々全てと、神々に祝福された加護だ」
テオ・テスカトル 「これしきの困難で朽ち果てることはありえん」
テオ・テスカトル 「ラギア殿、ここからなら、あなたは海底を通って火山に向かえると仰っていたな?」
ラギアクルス 「ああ。私ならそれが可能だ」
テオ・テスカトル 「なら、少女は今そこにいる」
ラギアクルス 「貴殿の言葉に根拠は?」
テオ・テスカトル 「少女の体には私の血も流れている。感じるのだ。彼女の鼓動を」
テオ・テスカトル 「おそらくはウラガンキンやイャンクック殿も無事だ。早く救出に向かわねば」
ラギアクルス 「!! そうか! 良かった……!!」
ボルボロス 「テオ様……お心遣い、ありがとうございます」
テオ・テスカトル 「いや、礼はその腕に息子さんを抱いてからにしてください」
テオ・テスカトル 「火山の場所を教えてください」
ラギアクルス 「ここからだと、飛んだ方が早いかもしれない。だが、遠回りになってしまう……」
123 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 10:56:08.58 ID:Qmp7KNk0
ベリオロス 「………………私が抜け穴を知っている………………」
ボルボロス 「……! ベリオロス殿!」
ナルガクルガ 「……(サッ)」
紫ガミザミ 「ひっ。こやついきなりしゃべりおった!!」
ベリオロス 「(むくっ)………………水没林からなら、砂原を通り、地下を進めば火山に出ることが出来る……」
ベリオロス 「私しか知らない道だ……」
ベリオロス 「だが、人間の里の近くを通ることになる……」
ベリオロス 「その危険を冒せれば、の話だが……」
ラギアクルス 「貴殿……我々を裏切ったのではなかったのか?」
ラギアクルス 「答えによってはその言葉信用できん」
ベリオロス 「今現在争っている場合なのかどうか、分からぬか若造……」
ラギアクルス 「何を……!!」
ボルボロス 「(スッ)……ベリオロス殿」
ベリオロス 「………………」
ボルボロス 「あなたの悲しみ、苦しみ……私も、共に分かち合うことは出来ませんか?」
ベリオロス 「………………」
ボルボロス 「私にも、子供が生まれました……」
ボルボロス 「まだ、私のことを母と呼べない子ですが……私と、亡き夫の子です」
ボルボロス 「その子を、共に守る家族となってもらえませんか……?」
ボルボロス 「共に行きましょう。ベリオロス殿……」
124 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 10:56:59.76 ID:Qmp7KNk0
ベリオロス 「……………………」
ベリオロス 「(フッ)…………家族、家族か………………」
ナルガクルガ 「………………」
ベリオロス 「………………家族はいい。家族はいいものだ…………」
ドスバギィ 「…………」
ベリオロス 「それだけのことを理解するのに、どれだけの時間がかかったのだろうか……」
ベリオロス 「そしてそれが無くなったとき、どれだけの苦痛を感じたか……」
ベリオロス 「独りでいるときよりも、私はつらかった……」
ボルボロス 「………………」
ベリオロス 「子供……子供か……」
ボルボロス 「…………はい……!!」
ベリオロス 「協力しよう。それが、私の答えだ」
ラギアクルス 「……………………分かった。道を教えてはもらえないだろうか」
ベリオロス 「こっちだ(スッ)」
ナルガクルガ 「………………」
ベリオロス 「……………………」
ベリオロス 「そのしかめっ面をやめろ」
ナルガクルガ 「……!!」
ベリオロス 「私のようになるぞ」
紫ガミザミ 「ち……近づくでない! おぬし信用できぬのじゃ!」
ベリオロス 「………………」
125 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 10:57:54.21 ID:Qmp7KNk0
ハンマー 「クソ……少女……」
太刀 「どうするのハンマー!? 滝が埋まっちゃったよ!!」
ハンマー 「……!!」
ハンマー 「(古龍の大宝玉が光っている……)」
ハンマー 「(こちらの方角か……振動も……)」
ハンマー 「(まだ少女は生きているというのか……!!!)」
ハンマー 「俺の武器が反応している。おそらく、少女の居場所を教えてくれようとしているんだ!」
太刀 「はぁぁ!? 何言ってんの! 武器がそんなこと……」
ハンマー 「砦蟹を撃退したときもそうだった。あれは、砦蟹に反応していたのかと思ったが……違う」
ハンマー 「少女の持つ不思議な力に共鳴していたんだ」
ハンマー 「あの時と同じだ。少女は死んでいない!」
ハンマー 「まだ生きている。助けられるぞ!!」
太刀 「ハンマー、炎王龍が……」
テオ・テスカトル 「グルルルルル」
ハンマー 「……お前も感じるのか、炎王龍」
テオ・テスカトル 「(スッ)」
ハンマー 「分かっている。みなまで言うな。いくぞ太刀!」
太刀 「え!? あ、あたしも行っていいの?」
ハンマー 「この期に及んで何を言う! お前も、こいつらの仲間だろう!!」
太刀 「……うん! 分かった!!」
126 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 10:58:48.14 ID:Qmp7KNk0
―火山―

少女 「この宝玉……でも、どうすればいいんだろう……」
アグナコトル 「歴代の王は、それを体の中に収めることにより、記憶や力を継承したんだ」
アグナコトル 「だから、ウラガンキン二世様にそれを収めていただくのが一番いいと思う」
少女 「収めて……って、食べるってこと……?」
ウラガンキン 「……??」
イビルジョー 「しっかし……お前一体何なんだ? どうして神域の中に入ることが出来た?」
少女 「私にも良く分からないの……あの、さっきは大きな声を上げてごめんなさい」
クック 「少女には不思議な力があるんだ。前にもこんなことがあった」
イビルジョー 「ふぅむ。いまいちよくわかんねぇが、とにかくウラガンキン様の宝玉は見つかったわけだ!」
イビルジョー 「どうしてこんなとこに隠されてたのかはわからねぇがな!」
アグナコトル 「本当だ……そういえば、どうしてウラガンキン様は宝玉をこんなところに……」
アグナコトル 「確かに誰もとることは出来ないが、宝玉を隠す理由が分からない」
少女 「私……何となく分かるような気がする」
アグナコトル 「……?」
少女 「この宝玉の中には、たくさんの記憶が詰まってる……それが、何となく分かるんです」
少女 「そして、その記憶は人間とモンスターの戦いや、モンスター同士の戦いや、そういういざこざまで全部詰め込んで……」
少女 「幸せな記憶と混ざり合ってしまっているんです」
少女 「その記憶は、子供のウラちゃんが受け取るには、あまりにも重過ぎるんじゃないでしょうか……」
127 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 10:59:51.83 ID:Qmp7KNk0
アグナコトル 「…………確かに、二世様は生まれたばかりだ。記憶を受け止めきれないこともあるかもしれない」
アグナコトル 「思いつかなかった……ウラガンキン様は、そういえば自分のお子が生まれたときのことを懸念されていた」
アグナコトル 「もし、生まれながらにして人間を嫌ってしまったり、モンスターのいざこざに巻き込まれでもしたら……」
アグナコトル 「そう、つぶやかれていたことがあった」
イビルジョー 「………………」
クック 「……とにかく宝玉は手に入れたんだ。ボルボロスさんの所に戻ろうじゃないか」
イビルジョー 「そうだな。考えてもしゃあねぇものはしゃあねえ。宝玉をウラガンキン様に託すかどうかは、ボルボロス様が決めることだ」
ウラガンキン 「………………」
少女 「恐い竜さん、ありがとう」
イビルジョー 「ケェ。人間に礼を言われる日がくるとはな!」
アグナコトル 「ここからだと、砂原を抜けた所が近いよ。人間の子が燃えちまう前に火山を出よう」
クック 「確かに。少女、体は大丈夫か?」
少女 「ちょっとやけどしてるけど平気だよ。おじさんこそ……」
クック 「私は大丈夫だ。ウラ、行くぞ」
ウラガンキン 「うもー」
クック 「(これで終わるのか……?)」
クック 「(……これで、ウラに記憶を継承させて王にすれば、全てが終わるのだろうか……)」
クック 「(………………)」
クック 「(いや、今は少女を守ることを考えよう)」
128 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:01:13.35 ID:Qmp7KNk0
―砂原―

スラッシュアックス 「(残ったのは、結局いつものメンバーだけか……)」
熟練ハンターA 「はぁ……はぁ……」
熟練ハンターB 「スラッシュアックス、この手勢では無理だ。一旦村に引き返そう」
スラッシュアックス 「傷を負ったものは引き返せばいい。だが、俺は引かん」
スラッシュアックス 「ここで引いてしまったら、俺の中の大事な何かが折れてしまう」
スラッシュアックス 「そんな気がするんだ……」
スラッシュアックス 「(だが、峯山龍は何故あの時、止めを刺さずに去っていった……?)」
スラッシュアックス 「(本当に俺たちに情けをかけたというのか……?)」
スラッシュアックス 「(情け……)」
スラッシュアックス 「(何故だ! モンスターにそのような心があるのならば……)」
スラッシュアックス 「(何故、父と母を殺した!?)」
スラッシュアックス 「(何故、仲間たちを殺した!!)」
スラッシュアックス 「(バカな……バカな……!!)」
スラッシュアックス 「(俺は間違っていない……俺はハンターだ!)」
スラッシュアックス 「(モンスターハンターなんだ……!!!)」
129 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:02:28.61 ID:Qmp7KNk0
熟練ハンターB 「……!! あれは……!!」
スラッシュアックス 「どうした!?」
熟練ハンターB 「見ろ! 恐暴竜だ!!!」
イビルジョー 「(ズゥン、ズゥン)」
熟練ハンターA 「どうしてこんなところに……炎戈竜もいるぞ……」
アグナコトル 「(ズゥン…………ズゥン…………)」
スラッシュアックス 「(ガシャコン)お前たちは村に戻れ」
スラッシュアックス 「全員を避難させるんだ」
スラッシュアックス 「ここを越えればモガの村だ。攻め込まれたらひとたまりもない」
熟練ハンターA 「お前はどうするんだ、スラッシュアックス!」
スラッシュアックス 「恐暴竜……死んでいなかったのか……!!!」
スラッシュアックス 「奴の力は驚異的だ。ここで叩いておくに限る」
熟練ハンターA 「俺も行こう。お前一人では死にに行くようなものだ(ガシャコン)」
スラッシュアックス 「ふ……お前も好きモノだな」
熟練ハンターA 「B、行くんだ。全員海の方に避難させろ!」
熟練ハンターB 「分かった。死ぬなよ!(バッ)」
スラッシュアックス 「行くぞA! まずは恐暴竜を叩く!!」
130 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:03:31.33 ID:Qmp7KNk0
アグナコトル 「(クンクン)……臭いね、人間の鉄の臭いだ」
少女 「え……? 私、鉄は身につけていないけれど……」
イビルジョー 「お前じゃねぇ。ハンターだな(クンクン)」
アグナコトル 「ジョー、あんたが仕留めな。あたしは二世様を無事に送り届ける」
イビルジョー 「ちぃ。俺は結局損役かよ。人間は面倒くさいからこりごりだぜ」
アグナコトル 「ぶつくさ言うんじゃないよ」
クック 「ハンターが狙っているのか?」
アグナコトル 「あぁ。あたしはともかく、ジョーの体はでかいから目立つんだ」
アグナコトル 「いつもは火山の奥に住むように言い聞かせていたんだけど、誤算だったね……」
少女 「そんな……私たちには戦うつもりなんてないのに……」
アグナコトル 「なまっちょろいことをお言いでないよ」
イビルジョー 「そりゃそうだ。ケケッ。だって人間だぜ?」
イビルジョー 「人間は卑怯で卑劣な生き物だ。お前はどうかしらねぇがな」
イビルジョー 「奴らは俺たちの事を見ると、必ず攻撃を仕掛けてくる」
イビルジョー 「俺たちを解体して、材料にしようと大挙してくる」
イビルジョー 「子供だろうと、女だろうとお構いなしだ」
イビルジョー 「なんていうことはねぇ。俺たちは敵同士だ。簡単に言うとな」
イビルジョー 「敵と敵は戦うものだろ? お前、そんな簡単なことも知らねぇのか」
131 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:04:24.55 ID:Qmp7KNk0
少女 「そんな……そんな哀しいこと、言わないでください」
少女 「人間にもひどい人はいるけれど、みんな、モンスターと同じように考えて、泣いて、笑っているんです」
少女 「話し合えば分かります。分かり合えるはずなんです」
イビルジョー 「シャラップ! 来るぜ!」
アグナコトル 「二世様、変な鳥と少女はこっちだ。早く!」
クック 「少女、ウラ、行くぞ!」
ウラガンキン 「うもー!!」
イビルジョー 「……じゃあ嬢ちゃんよ」
イビルジョー 「人間に殺された俺の弟の魂は、どうなるんだ?」
少女 「!!」
イビルジョー 「話し合いましょうで、はいそうですかと言える立場でもねぇんだよ、俺はな!!」
イビルジョー 「それに俺たちには、話し合う言葉がねぇ!!」
イビルジョー 「ギャオォォォォォォォォ!!!」
熟練ハンターA 「ちぃ! 気づかれた!!」
スラッシュアックス 「援護しろ!!(バッ!!)」
イビルジョー 「(ゴゴゴゴゴ)」
 >ゴウゥゥゥゥゥゥッ!!!!
スラッシュアックス 「くっ……黒炎を吐くか……!!」
132 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:05:26.70 ID:Qmp7KNk0
熟練ハンターA 「貫通弾だ! 食らえ!!(ドドドドドドッ)」
イビルジョー 「(ズババババババッ!)……ッぐ…………」
イビルジョー 「ぎゃははははははは!! 効かねぇなぁ!!」
イビルジョー 「弟を殺したときもこんな感じだったか!?」
イビルジョー 「これくらいじゃねぇだろ! 本気出せよマジでこいよ!!」
イビルジョー 「くそ人間がぁぁ!!(ズシンズシンズシン)」
スラッシュアックス 「(ガチィィィンッ!)ぐあっ!(ズンッ)」
スラッシュアックス 「(真正面で打ち合っては勝ち目がない……)」
スラッシュアックス 「(ここは下がって……罠を……)」
スラッシュアックス 「(ガチャガチャガチャ)」
イビルジョー 「死ねよやぁぁ! カス人間が!!」
スラッシュアックス 「(ボシュゥゥゥッ!)来い!!」
 >ズボァァアッ!!
イビルジョー 「(ガクンッ)ぬ……ぐあぁ!?」
スラッシュアックス 「落とし穴にかかった! 食らえ! 改良した大樽爆弾Gをまとめてくれてやる!!」
イビルジョー 「小癪な……くそっ、ワイヤーが絡み付いて上手く動けねぇ……!!」
スラッシュアックス 「(ブンッッ!!)」
アグナコトル 「……!! ジョー! そいつに食いつくんじゃない!!」
イビルジョー 「ギャォォォォォオオ!!(グググッ!)」
少女 「竜さん!!!!」
133 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:06:42.28 ID:Qmp7KNk0
イビルジョー 「シャァァァァァァ!!」
 >チュッドォォォォォォンッッ!!
イビルジョー 「うわあぁぁ!」
スラッシュアックス 「っぐ……!!!」
スラッシュアックス 「何だ!? 空中で爆発した!?」
スラッシュアックス 「!!」
スラッシュアックス 「(あれは……あの時の女の子!)」
スラッシュアックス 「(目が真っ白に輝いている……!!!)」
少女 「やめてください! 私たちは戦うつもりはないんです!!」
スラッシュアックス 「(何かを言っている……)」
スラッシュアックス 「(くそ……爆弾のせいで耳鳴りが……)」
スラッシュアックス 「(……モンスターに組する異形の少女か……!!!)」
スラッシュアックス 「(ならば、俺たちの敵だ!!)」
熟練ハンターA 「女の子……どういうことだ!?」
スラッシュアックス 「俺たちの敵だ! かまわず恐暴竜に止めを刺すぞ!!」
イビルジョー 「(ブチンッ! ブチンッ!) こんな拘束、俺に効くとでも思ってやがんのかよぉぉぉ!!!」
イビルジョー 「ナメんなァァア!!!(グォォォォォ!!!)」
スラッシュアックス 「!! 落とし穴が崩される!!」
熟練ハンターA 「ちぃぃ! 退くぞ!!」
134 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:07:34.41 ID:Qmp7KNk0
スラッシュアックス 「いや、退かん!!」
熟練ハンターA 「何を言う、爆弾は不発で、もうあいつに効く武器はないんだぞ!」
スラッシュアックス 「武器なら、ある!(ガシャコン)」
スラッシュアックス 「最後まで俺はこれを離さない!! なぜなら、俺はハンターだからだ!!」
スラッシュアックス 「下がれば負ける! そこで終わりだ!!」
スラッシュアックス 「前に、前に出るんだ!!(ダダダダッ)」
熟練ハンターA 「スラッシュアックスー!!!!」
イビルジョー 「(向かってくる……!?)」
イビルジョー 「(成る程ヤバいはずだ……こいつはもう死兵だ!)」
イビルジョー 「(もう死ぬことを、その一瞬、そのときに覚悟してきてる奴だ!!)」
イビルジョー 「(こっちもマジにならなきゃやられる……!!)」
イビルジョー 「ゴォォォォォォァァァア!!!!」
スラッシュアックス 「(前に……前に……!!!)」
スラッシュアックス 「(俺は退かん!! 前に出るんだ!!)」
スラッシュアックス 「閃光弾だ! 食らえ!!(パシャァァァッ!!)」
イビルジョー 「っぐ……!!!!」
スラッシュアックス 「うおらぁぁぁああああ!!」
 >ザンッ!!!
イビルジョー 「(ちぃぃぃ!! 頭に取り付かれた!!)」
アグナコトル 「ジョー!!!」
イビルジョー 「振り飛ばしてやる!!(グォォォォォォ!!!)」
スラッシュアックス 「飛ばされて……たまるか……!!!」
135 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:09:01.32 ID:Qmp7KNk0
スラッシュアックス 「(属性開放だ……食らえ!!!)」
 >ガチンッ! バリバリバリバリバリバリ!!!!
イビルジョー 「ガァァァァァ!!!」
イビルジョー 「(な……何だ!? 雷!?)」
イビルジョー 「(か……体の中から、焼かれる……!!!)」
イビルジョー 「ギャァァァァァァァァ!!!!」
少女 「竜さんーッ!!!!」
クック 「少女、危ない! 前に出るんじゃない!!」
アグナコトル 「ジョー!!! くそっ! あたしは助太刀に入る。あんたたちは早く、ボルボロス様のところに!!」
クック 「見捨てていけるわけがないだろ!!」
アグナコトル 「バカをお言い! あんたたちに何が出来るって言うんだい!!」
アグナコトル 「あの人間の強さは度を越してるんだ!!」
イビルジョー 「ぐあぁぁああああ!!(ブゥゥゥゥンッ!!)」
スラッシュアックス 「(ブゥゥゥゥゥン………………ドサァッ!!)ぐっ……!!」
イビルジョー 「(ふら……ふら……)な……何だ……い、今のは……!!!」
イビルジョー 「体が…………」
アグナコトル 「ジョー!!!」
スラッシュアックス 「もう一撃くれてやる!!(ダッ)」
スラッシュアックス 「死ねぇ! モンスタァァアッ!!!」
アグナコトル 「ここで会ったが百年目よ! アグナビームで灰にしてやんよ!!(カチカチカチカチ)」
136 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:10:06.43 ID:Qmp7KNk0
アグナコトル 「(ドォォォォォォンッ!!)……っが……!!」
クック 「!!!」
アグナコトル 「(ドォンッ! ドォンッ!!)……がぁぁあああ!!」
クック 「砲撃!? 人間の大砲か!?」
アグナコトル 「(ズゥゥゥンッ)……………………」
クック 「アグナさん!」
少女 「赤い竜さん!!!」
ウラガンキン 「……!!!!!!」
スラッシュアックス 「!! みんな!!!」
熟練ハンター達 「うぉおおおおお!!」
熟練ハンター達 「スラッシュアックスに続け!! 村を守るんだ!!!」
竜撃戦車 「(キュラキュラキュラキュラ)」
クック 「(あれは……!! 向こうの大陸でも人間が使っていた戦車……!!)」
イビルジョー 「(ドォォォォンッ!!) っがああ!!」
熟練ハンターA 「みんなが来てくれた!!」
熟練ハンター達 「行けぇスラッシュアックス!!」
熟練ハンター達 「モンスターの好きにさせるな!!!」
熟練ハンター達 「俺たちもハンターだ!!!!!」
スラッシュアックス 「……ああ! 分かっている!!(ダダダダッ)」
イビルジョー 「あ……アグナ!!!(ドォォォンッ!!!)ぐあぁあ!!」
クック 「こ……これが人間のやることか……!!」
クック 「やはり人間は……私たちの………………」
少女 「………………!!! やめてー!!! やめてくださいー!!!」
137 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:10:58.75 ID:Qmp7KNk0
竜撃戦車 「(ズズズズズズ)…………(キュルキュルキュルキュル)」
クック 「あれは!! あの槍に刺されたらおしまいだ!!」
イビルジョー 「(ドォォォンッ!!)く…………!!!!」
イビルジョー 「何だこいつら……!!! 叩き潰してやる!!」
クック 「いかん!!!!(バッ)」
少女 「おじさん!!!」
クック 「ジョー君、そいつに近づくな!!!」
クック 「うおおおおおおっ!!!(ドンッ)」
イビルジョー 「うわっ!!(よろっ)」
竜撃戦車 「(ジャキィィィィンッ)」
クック 「(ズバァッッ!!)ぐあああああ!!」
クック 「(ドサァッ)」
少女 「おじさん!!!」
ウラガンキン 「うもーーー!!!!」
少女 「おじさん! おじさん!!!(ダダダッ)」
ウラガンキン 「まんまー!!!(ダッ)」
イビルジョー 「変な鳥!」
クック 「………………」
イビルジョー 「くそがぁぁあ!!」
イビルジョー 「ここら一帯、全部灰にしてやる!!!」
スラッシュアックス 「今だ! もう一度撃竜槍で恐暴竜を仕留めろ!!!」
竜撃戦車 「(キュルキュルキュルキュル)」
138 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/23(水) 11:18:23.67 ID:4h5MWH2o
あれっ
どうした・・・・?
139 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:22:08.65 ID:Qmp7KNk0
少女 「おじさん! おじさん!!!!」
クック 「………………」
少女 「おじさん!!(ゆさゆさ)」
ウラガンキン 「うもー! うもー!!」
竜撃戦車 「(キュルキュルキュルキュル)」
少女 「(そうだ……ポケットに、ハンマーさんからもらった煙を出す弾がある!!)」
少女 「(地面にたたきつければ……)」
少女 「ハンマーさん……! 助けて!!!(バシィッ!)」
 >ヒュボッ……!! ボボボボボボボボ!!!
スラッシュアックス 「発炎筒か!!」
スラッシュアックス 「かまうな! やれー!!!」
竜撃戦車 「(カチリ)」
×××××× 「ギャォォォォォォォ!!」
 >ピシャァァァァンッ!!
竜撃戦車 「!!!!!」
スラッシュアックス 「何だ!? 雷が戦車を直撃した!!!」
ベルキュロス 「キャラォォォォォォォ!!!!」
ドスジャギィ 「イビルジョーとアグナコトルを奥に運べ! 人間どもをかく乱するんだ!!」
ジャギィ達 「オゥイエス!」
ジャギィノス達 「イエッサー!!!」
イビルジョー 「て……てめぇら!! 何で……」
ベルキュロス 「うだうだ言ってる場合じゃねぇ! 役立たずは下がってな!!」
140 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:23:28.48 ID:Qmp7KNk0
熟練ハンター達 「新手だ! 撃て! 撃てぇぇ!!」
 >ドォォォンッ! ドォォォンッ!!
ベルキュロス 「しゃらくせえぇえぇ!!!」
 >ピシャァァンッ! ピシャァァァンッ!!
熟練ハンター達 「砲撃を雷で防いでやがる!!」
熟練ハンター達 「戦車はまだ動けないのか!!」
竜撃戦車 「(ギギ……ギ…………)」
スラッシュアックス 「舞雷竜……あの時の子供か……!!!」
スラッシュアックス 「取り逃がした獲物は、必ず殺す!!(ジャギィィンッ)」
スラッシュアックス 「うおおおおお!!!」
ベルキュロス 「!!!!」
ベルキュロス 「(あのときの……人間……!!)」
ベルキュロス 「(父様とパリアを殺した…………)」
ベルキュロス 「(こ……恐い…………)」
ベルキュロス 「(人間が、恐い…………)」
ベルキュロス 「(どうしてあたいはこんな所に来たんだ……)」
ベルキュロス 「(どうして……)」
ベルキュロス 「(く……恐くて体が……)」
スラッシュアックス 「うぉおおおおお!!!!!」
 >ドォォォンッ!!
ベルキュロス 「(しまった……砲撃が…………!!!)」
ベルキュロス 「(こっちに…………)」
 >バサァ! バサァ!
ベルキュロス 「(羽音……!!? 上から!!?)」
141 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:24:34.02 ID:Qmp7KNk0
ハンマー 「うおらぁぁあ!!!(ヒュゥゥゥゥゥ!!)」
ベルキュロス 「(何かが飛び降りた!!)」
ハンマー 「ちぇらぁあ!(ドガァァァァアッ!!!!)」
ベルキュロス 「(武器で……砲弾を……!!!)」
 >ドッガァァァァァァンッ!!!
スラッシュアックス 「うわぁぁ!!!!」
ハンマー 「(ドサァァッ)……ぐっ……………………!!!」
スラッシュアックス 「……ハンマー!!!」
スラッシュアックス 「三度俺の邪魔をするか……!!!!!」
ハンマー 「………………」
ハンマー 「言葉は不要なようだな。かかってこい!!!(ガシャコン)」
スラッシュアックス 「うおおおおおおおっ!!!(ダダダダダッ)」
ハンマー 「つおりゃぁぁぁ!!(ブゥンッ!!)」
142 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:25:30.40 ID:Qmp7KNk0
ベルキュロス 「(な……何だ!? 人間が、あたいを助けた……?)」
ボルボロス 「あの人間は敵ではありません」
ベルキュロス 「……!!」
クルペッコ 「ン……ンン〜マァァ〜ア!」
クルペッコ 「ベルキュロス様よ〜我々も敵ではない〜♪」
ベルキュロス 「クルペッコ先生……!!」
クルペッコ 「怪我はないか?」
ベルキュロス 「…………ふ……ふん! 馴れ合うつもりはないよ!」
ベルキュロス 「どうせあたいの極刑は決まってるんだ。今更上っ面だけ優しくされるつもりなんてないね!」
ボルボロス 「いいえ、あなたに罪はありません」
ベルキュロス 「……!!」
ボルボロス 「罪があるとしたら、私。あなたの苦しみを分かち合おうとしなかった、私に罪があります」
ボルボロス 「ですから、ここは分かち合おうではないですか」
ボルボロス 「共に生きましょう。私たちは仲間なのです」
ボルボロス 「辛いときは傍にいてあげます。ですから、相談してください」
ボルボロス 「それが仲間……それが、家族というものではありませんか」
ベルキュロス 「(ギリ……)」
ベルキュロス 「……………………」
ベルキュロス 「奇麗事を……」
143 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:26:23.83 ID:Qmp7KNk0
ボルボロス 「そうかもしれません。ですが、私にはあなたを罰するつもりはありません」
ボルボロス 「あなたが少しだけ勇気を出して、私たちに歩みよってくれる日を待っています」
ベルキュロス 「……………………」
テオ・テスカトル 「(ズザッ)……あの兵器は危険だ。ボルボロス殿は後ろに下がっていてください」
ラギアクルス 「知っているのか、卿?」
テオ・テスカトル 「ああ。あそこから飛び出す槍に刺されてしまったら、貴殿の鱗でもひとたまりもない」
ベリオロス 「人間の使う常套手段だ。最後は箱に隠れおる」
ナルガクルガ 「こっちでもあっちでも関係なく卑怯な奴らだ……!!」
ベリオロス 「そう言うな、戦士よ」
ナルガクルガ 「………………」
ベリオロス 「私は、この長い人間との戦いで、彼らの心が何となく分かるようになった」
ベリオロス 「彼らは私たちが恐いのだ。恐ろしいのだ」
ベリオロス 「だから虚勢を張ろうとする。だから隠れようとする」
ベリオロス 「しかし、それでも尚……恐ろしくても尚、戦士には捨てられないものがある」
ベリオロス 「家族と、仲間と……自分の誇りだ」
ドスバギィ 「ようは、俺たちとかわらねぇ、どうしようもねぇ生き物だってことだ」
ベリオロス 「………………まとめると、そうなるな」
ドスバギィ 「カニの子供は母ちゃんたちと一緒に置いてきた。暴れたが仕方がないだろう」
ナルガクルガ 「助かる」
ラギアクルス 「して、この状況どうする?」
テオ・テスカトル 「なるべくなら人間に犠牲が出ないように収めたいが……」
144 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:27:27.50 ID:Qmp7KNk0
テオ・テスカトル 「……!! あれは、少女……それに、クック殿!!」
ボルボロス 「坊や!!!」
ラギアクルス 「戦車にやられたのか!? このままでは踏み潰されるぞ!!」
竜撃戦車 「(キュルキュルキュルキュル)」
テオ・テスカトル 「……くっ……間に合うか……!!(ダッ)」
ナルガクルガ 「(ダッ)」
ベリオロス 「お前たちはボルボロス様とベルキュロス様をお守りしろ(ダッ)」
ナルガクルガ 「俺に指図するな……!!(ダダダッ)」
ボルボロス 「ジョー、アグナ……」
イビルジョー 「ぐっ……ボルボロス様……すまねぇ、しくっちまった……」
アグナコトル 「う……うう…………」
ラギアクルス 「ボルボロス様、私も行きます!」
ボルボロス 「ええ、ラギア。坊やと少女さんたちを守るのです!」
ラギアクルス 「承知!!(バッ)」
竜撃戦車 「(キュルキュルキュルキュル)」
少女 「おじさん!! おじさん!!!!(ゆさゆさ)」
ウラガンキン 「うもー! うもー!!」
クック 「(な……何だ……どうした…………)」
クック 「(体が重い……まるで石のようだ……)」
クック 「(寒い……)」
クック 「(私はやられてしまったのか…………)」
クック 「(少女……少女とウラの声が聞こえる…………)」
クック 「(私は……私は、少女を…………)」
クック 「(守らな…………ければ………………)」
145 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:28:18.68 ID:Qmp7KNk0
少女 「おじさん、逃げなきゃ……逃げなきゃつぶされちゃうよ!!」
クック 「…………………………」
少女 「血が、血が止まらない……おじさんが死んじゃう!!」
少女 「ハンマーさん! テオさん! ナルガさん!!!!」
少女 「助けて……!! おじさんを助けて!!!」
ウラガンキン 「………………」
ウラガンキン 「(バッ)」
少女 「あっ……!! ウラちゃん!!」
少女 「駄目! 宝玉を食べちゃ……」
ウラガンキン 「(ごくり)」
ウラガンキン 「……………………!!!!」
少女 「(ウラちゃんの目が、赤くなった!!!)」
ウラガンキン 「ギャォォォォッォォォォォォッォオオオオ!!!!!」
少女 「!!!」
竜撃戦車 「!!!」
ボルボロス 「あの咆哮は……!!!」
ラギアクルス 「ウラガンキン様の、ときの声!!!!」
146 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:29:46.78 ID:Qmp7KNk0
ウラガンキン 「ガルル……ルルル…………!!!」
竜撃戦車 「(キュルキュルキュルキュルキュル)」
ウラガンキン 「ギャォォォォォォォォォ!!(ドンッ! ドンッ!!)」
 >グラグラグラグラグラグラ
少女 「きゃぁぁぁ!!!」
テオ・テスカトル 「(ウラガンキンの様子がおかしい……!!)」
テオ・テスカトル 「(怒りに我を忘れている……あれではまずい!!)」
テオ・テスカトル 「(もしかして、こんな状況で宝玉を継承したのか……!!)」
テオ・テスカトル 「(このままでは少女とクック殿を傷つけられた、人間への恨みに脳を支配されてしまう!!)」
テオ・テスカトル 「(早く怒りを静めなければ……!!!)」
ウラガンキン 「グォォォォォォォォォォォ!!!!(グググググ)」
少女 「ウラちゃん! 駄目だよ、適わないよ!!」
少女 「怒っちゃ駄目! 怒ったら、あなたは人間の敵になっちゃう!!!」
ウラガンキン 「シャァァァァ!!!(ボウッ!!)」
少女 「熱ッ!!!」
少女 「(ウラちゃんの体から、火が……!!)」
ウラガンキン 「ゴオオオオオオ!!(ゴロンゴロンゴロン)」
 >ゴロロロロロロロロロロッ!!!
少女 「(燃えたまま、体当たりを……)」
少女 「ウラちゃん!!!」
竜撃戦車 「(ドッゴォォォォォンッ!!)!!!!(グラグラグラ)」
ウラガンキン 「シャァァ! シャァァ!!(ドンッ! ドンッ!!)」
熟練ハンター達 「何してる! 早く撃竜槍を発射するんだ!」
熟練ハンター達 「熱ッ! こ、このモンスター、燃えてやがる!!」
熟練ハンター達 「戦車を壊されるぞ!!!」
147 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:30:37.88 ID:Qmp7KNk0
少女 「駄目ー!!! やめてー!!!!」
ウラガンキン 「ウモォォ!! ウモォォォ!!!(ドンッ! ドンッ!!!)」
竜撃戦車 「(グラグラグラ)…………!!(キュルキュルキュルキュル)」
ハンマー 「!! 少女!!」
スラッシュアックス 「戦いの最中に余所見か!(ブゥゥンッ!!)」
ハンマー 「(ガキィィンッ!)スラッシュアックス! お前はアレを見ても何も感じないのか!!」
スラッシュアックス 「………………(ブンッ! ブンッ!!)」
ハンマー 「(ガキィィンッ! ガキィィィンッ!!)あれが、親を守る子の姿だ!!」
ハンマー 「そこに心を、何故感じない!?」
ハンマー 「そこに情けを、何故感じない!!」
ハンマー 「(ギィィィンッ!!)聞け! スラッシュアックス!!」
スラッシュアックス 「問答は無用と言ったはずだ!!」
ハンマー 「お前にも親がいたはずだ!」
スラッシュアックス 「!!!」
ハンマー 「お前を守ろうとして、お前が守ろうとした家族がいたはずだ!!」
ハンマー 「目を覚ませスラッシュアックス!!!」
ハンマー 「お前は、お前が守ろうとした家族を、おまえ自身の手で崩そうとしているんだぞ!!!」
スラッシュアックス 「…………ええい! 黙れ黙れェェ!!!」
スラッシュアックス 「やかましい!!!(ブゥゥゥンッ)」
ハンマー 「……!!(ガキィィィンッ)」
ハンマー 「何故だ! 何故分かろうとしない!?」
スラッシュアックス 「何故かだと!? 貴様も、心の中では分かっているのではないか!!」
スラッシュアックス 「俺たちはハンターだ! 人間だ!!」
スラッシュアックス 「それ以上に、言うことは何もない!!!」
148 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:31:32.85 ID:Qmp7KNk0
ハンマー 「ハンターが何だ!? 人間が何だ!!」
ハンマー 「確かに俺もハンターだ! モンスターハンターだ!!」
ハンマー 「だが、俺にも親がいた、心がある! 奴らと同じように!!」
ハンマー 「そう、同じように!!(ブゥンッ!!)」
スラッシュアックス 「(ガキィィィンッ!!)…………ッ!!」
ハンマー 「俺は種族ではなく心を信じる!! 血の通った心を、奴らにも!!」
スラッシュアックス 「ハンマー!! 貴様のように全ての人間が強いわけではない!!(ブゥゥゥゥンッ!!)」
ハンマー 「(ガキィィィンッ)……くっ……!!!」
スラッシュアックス 「俺たちに言葉はない! 交わす言葉もない! そこに心など関係ない!!」
ハンマー 「いいやある! 確かに、奴らの中には心が!!!」
スラッシュアックス 「ならば何故だ!」
スラッシュアックス 「何故父と母を殺したァァァ!!!」
ハンマー 「!!!」
ハンマー 「(ガキィィィンッ!!)……ぐぁっ!!」
スラッシュアックス 「立ちふさがるなら貴様も斬る! 覚悟!!」
ハンマー 「(すまない、スラッシュアックス……)」
ハンマー 「うおおおおおおお!(ブンブンブンブン)」
スラッシュアックス 「!!」
ハンマー 「とぅりゃぁぁぁ!!!(ブゥゥゥゥンッ!!)」
スラッシュアックス 「(バキィィィィンッ!!)…………うお…ぐああああ!!(ドサッ)」
スラッシュアックス 「(そ……そんな……)」
スラッシュアックス 「(俺の武器が粉々に、砕け散っただと……!?)」
149 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:32:35.12 ID:Qmp7KNk0
ハンマー 「はぁ……はぁ……」
スラッシュアックス 「ふん……」
スラッシュアックス 「俺にトドメをさすのか……」
ハンマー 「………………」
スラッシュアックス 「ハンマーよ……」
ハンマー 「(ブゥンッ)」
ハンマー 「(カシャゴン)阿呆が。止めを刺す価値もない」
スラッシュアックス 「!!」
ハンマー 「俺が戦っているのはお前ではない。お前の中の恐怖と戦っている」
ハンマー 「そしてそれに決着をつけるのは、俺ではない。お前自身だ」
スラッシュアックス 「恐怖……俺が……?」
スラッシュアックス 「俺が……恐れている……?」
ハンマー 「……!! 少女! 助けに行かないと……!!」
太刀 「ハンマー! スラッシュアックス!!(ダダダッ)」
ハンマー 「太刀! 少女が……!!」
太刀 「分かってる! でもここからじゃ戦車の突撃に間に合わないよ……!!」
ハンマー 「少女ー!! はやくそこから離れるんだー!!!」
太刀 「……イャンクックが怪我をしてる! 戦車にやられたんだ!!」
ハンマー 「……ちぃ!!(ダッ)」
太刀 「ハンマー!!!」
150 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:33:27.90 ID:Qmp7KNk0
竜撃戦車 「(ドゴォッ!!!)……(グラグラグラ)」
ウラガンキン 「グォォォォォオオオ!!!」
少女 「ウラちゃん、戻って! 戦っちゃ駄目!!!」
竜撃戦車 「(キュラキュラキュラキュラ)」
竜撃戦車 「(ジャキィィィィンッ!!)」
少女 「!!!」
ベリオロス 「(ヒュバッ!!)」
ナルガクルガ 「(ヒュバッ!!)」
少女 「……!! 槍が、粉々に……」
テオ・テスカトル 「大丈夫か少女!? クック殿!!(ザザザッ)」
イャンクック 「………………」
少女 「おじさんの血が止まらないの!!」
テオ・テスカトル 「まだ息はある。大丈夫だ。それよりも、ウラガンキンを止めないと……!!」
ウラガンキン 「ウグォォォォォォォ!!!!」
テオ・テスカトル 「……くっ……ものすごい熱気だ……」
テオ・テスカトル 「少女とクック殿を攻撃されたことで、人間への憎しみを覚えてしまった……!!」
竜撃戦車 「(ガシャガシャガシャガシャ)」
テオ・テスカトル 「!! バリスタか!!」
ラギアクルス 「シャァァァ(ゴゥッ!!)」
竜撃戦車 「(ドォォォォォンッ!!)……!!!」
ラギアクルス 「卿よ、油断召されるな!!」
テオ・テスカトル 「分かっている、クック殿は私が持つ。下がるぞ、少女!」
少女 「でも、ウラちゃんが……」
テオ・テスカトル 「ああなってしまっては、怒りが収まるまで止まりはしない、危険だ!!」
151 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:34:21.69 ID:Qmp7KNk0
少女 「…………(ダダダダッ)」
テオ・テスカトル 「少女!!!!」
少女 「ウラちゃん! ウラちゃん!!!」
少女 「確かに、人間はずるくて、卑怯なこともたくさんするよ!」
少女 「でも、中には分かり合える人だって絶対いるんだよ!!」
少女 「私をお母さんだと思ってくれたように、いつかきっと分かり合えるときが来るよ!!」
少女 「だから憎しみにとらわれないで!!!」
少女 「あなたはまだ、子供なのよ!!!!」
ウラガンキン 「グォォォォォォォォォ!!!!(メラメラメラ)」
少女 「ウラちゃん…………」
 >ズズズズズズズズ
ボルボロス 「ありがとうございます、少女さん」
少女 「ボルボロスさん……地面の下から!!」
ボルボロス 「私の頭に乗って。共に、坊やを助けに行きましょう」
少女 「……はい!!!」
ラギアクルス 「……!! ボルボロス様!? そちらは危険です!!」
ボルボロス 「グォォォォォォ!!!(ズシンズシンズシンズシン)」
152 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:35:16.44 ID:Qmp7KNk0
ボルボロス 「シャァァァァ!!!(ドォォォォォンッ!!!)」
竜撃戦車 「(グラグラグラ)…………!!!!!」
ボルボロス 「坊や!!」
ウラガンキン 「!!!」
竜撃戦車 「(バシュゥゥゥゥ!! バシュゥゥゥゥ!!)」
少女 「!! バリスタが!!」
ボルボロス 「! (坊や……)……ギャォォォォ!!(ドスッ! ドスッ!)」
少女 「ボルボロスさん!!!!」
ボルボロス 「………………グ……く…………」
ウラガンキン 「………………」
ボルボロス 「怪我はない……? 坊や……」
ウラガンキン 「(シュゥゥゥゥ…………)………………」
ボルボロス 「さ、お家に帰りましょう……(スッ)」
ウラガンキン 「…………マーマ…………?」
ボルボロス 「……!!!!!」
竜撃戦車 「(ギリ……ギリ……)」
少女 「危ない!!」
ウラガンキン 「グォォォォォォォ!!!(ダダダダッ)」
竜撃戦車 「(バシュゥゥゥゥゥッ!!)」
ウラガンキン 「(ドスゥゥゥッ!!)……グッ………………」
竜撃戦車 「(ドッゴォォォォンッ………………)」
竜撃戦車 「(ガタ…………ゴドォォォン………………)」
ラギアクルス 「(戦車が倒れた…………!!)」
ウラガンキン 「(ゴロン、ゴロン…………ドサッ)」
153 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:36:17.44 ID:Qmp7KNk0
ボルボロス 「坊や……」
少女 「ウラちゃん!!! ウラちゃん!!」
ウラガンキン 「……………………」
ボルボロス 「坊やー!!!!」
ウラガンキン 「う…………うも………………」
ボルボロス 「く……グ…………」
少女 「まだ生きてる……ボルボロスさん、まだ大丈夫だよ!!」
ボルボロス 「坊や……(ぐい……)」
ウラガンキン 「…………マーマ………………」
ボルボロス 「……………………」
竜撃戦車 「……………………」
少女 「……………………」
少女 「……………………帰ろう、ボルボロスさん……」
ボルボロス 「………………」
ボルボロス 「………………ええ」
ボルボロス 「帰りましょうか……一緒に……」
154 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:37:12.67 ID:Qmp7KNk0
スラッシュアックス 「(……土砂竜が一度、こちらを見た……)」
スラッシュアックス 「(あの溶岩竜は子供か……?)」
スラッシュアックス 「(何と哀しい目をするんだ……)」
スラッシュアックス 「(何故だ……何故そんな目で俺を見る……)」
スラッシュアックス 「(そんな目で、俺を見ないでくれ…………)」
スラッシュアックス 「(俺を…………見ないでくれ………………)」
スラッシュアックス 「………………」
ハンマー 「……モンスター達が去っていく…………」
ハンマー 「潮が引くように、モンスター達が…………」
太刀 「どうして……? あの土砂竜、泣いてるように見えた……」
ハンマー 「俺にもそう見えた……」
ハンマー 「彼らは家に帰っていくんだ、これから……」
ハンマー 「俺たちも、家に帰ろう……」
スラッシュアックス 「………………」
ハンマー 「ほら……」
スラッシュアックス 「…………」
ハンマー 「何をしてる。手を握れ」
スラッシュアックス 「え…………」
ハンマー 「お前も、俺たちの仲間だ……帰ろう……」
ハンマー 「あいつらは、あいつらの場所で生きていく」
ハンマー 「俺たちは、俺たちの場所で生きていくんだ……」
スラッシュアックス 「……………………(ガシッ)」
スラッシュアックス 「ああ……」
スラッシュアックス 「だが、俺はハンターだ……お前も……」
スラッシュアックス 「ハンターである限り、俺は奴らを狩り続ける……」
ハンマー 「(ふっ)…………ああ、そうだな…………」
155 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:38:08.37 ID:Qmp7KNk0
―クックの夢の中―

クック 「(……体が動かない……)」
クック 「(私は、死んでしまったのだろうか……)」
クック 「(少女は……)」
クック 「(私は、少女を守れたんだろうか……)」
クック 「(何も見えない……)」
クック 「(何も聞こえない…………)」
クック 「……!! あれは…………」
クック 「青クック……! 子クック達!!!」
青クック 「…………(ニコニコ)」
子クック達 「…………(ニコニコ)」
クック 「おお……お……おおお……」
クック 「お前たち……生きて…………」
クック 「………………」
青クック 「(ふるふる)」
クック 「………………そうか………………」
156 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:39:06.99 ID:Qmp7KNk0
クック 「なぁ、聞いてくれ……」
クック 「私にも、新しい娘が出来たんだ……」
青クック 「(ニコニコ)」
クック 「その子は、ちょっと変わっていて……」
クック 「ちょっと私たちと違うが……」
クック 「紛れもない、新しい娘なんだ……」
クック 「こんな私にも、家族がまた、出来たんだ……」
青クック 「(ニコニコ)」
クック 「お前たちのように、かわいらしくて……」
子クック達 「(ニコニコ)」
クック 「だがちょっと危なっかしい、可愛い娘だ……」
クック 「………………」
クック 「あぁ、少女が呼んでいる……」
クック 「あの子の呼ぶ声が、聞こえる……」
クック 「行かなければ……」
青クック 「(ニコニコ)」
子クック達 「(ニコニコ)」
157 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:40:04.65 ID:Qmp7KNk0
クック 「いつかお前たちに、胸を張って、お父さんは……」
クック 「いつか……また、胸を張って会える『父親』であれるように……」
クック 「私は戻ることにするよ……」
青クック 「(こくり)」
クック 「それじゃ……」
クック 「(少女の声が聞こえる……)」
クック 「(少女が私を呼んでいる……)」
クック 「(行かなければ……)」
クック 「(あの子のところへ……)」
クック 「(だって私は、あの子の……『父親』なんだから……!!!)」
クック 「(あの子の笑顔を見るために……)」
クック 「(たとえ種族や言葉が違っても……足りないものがあったとしても……)」
クック 「(共に暮らし、生きるために……)」
クック 「(私は、もどらねばならない…………!!)」
158 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:41:12.23 ID:Qmp7KNk0
―水没林、秘境―

少女 「おじさん!! おじさん!!!」
クック 「…………ン…………ンン…………」
少女 「ジエン様! おじさんが目を開けたよ!!」
ジエン・モーラン 「わしの血を飲んだのだ。目覚めなければおかしい」
クック 「私は……生きているのか……?」
少女 「おじさん、泣いてる……」
クック 「………………」
クック 「…………お前の無事な姿を見れて、嬉しいのさ」
少女 「おじさん!!(バッ)」
クック 「(なでなで)はは……っ」
テオ・テスカトル 「良かった。一時期はどうなることかと思ったが、ジエン殿が秘境に、また足を運んでくださったのだ」
テオ・テスカトル 「今は眠っているが、ジョーさんやアグナさんも無事だ」
クック 「あなたにはお手数をおかけします。ありがとう」
ジエン・モーラン 「礼はいらぬ。そもそもはわしが招いた不始末じゃ」
ボルボロス 「とんでもありません。あなたのおかげで、私も、坊やもこうして無事です」
ウラガンキン 「うもー」
ジエン・モーラン 「それは何より。ウラガンキンも、治まったようだな」
159 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:42:05.31 ID:Qmp7KNk0
ウラガンキン 「(スッ)」
少女 「!!」
ウラガンキン 「まんま……」
ボルボロス 「………………」
ウラガンキン 「(スリスリ)マーマ」
少女 「そう、そうだよ、ウラちゃん。その人があなたのお母さんだよ」
ウラガンキン 「(こくり)」
ボルボロス 「この子は、あの人間の戦車から、私とあなたの命を助けてくれました」
ボルボロス 「勇敢な心を持つ、偉大な王になることでしょう」
ボルボロス 「少女さん、心からお礼を申し上げます」
ナルガクルガ 「…………一件落着というわけか」
紫ガミザミ 「少女ー!!(ダダダッ)」
少女 「紫ちゃん!!」
紫ガミザミ 「心配したぞな。おぬし、言葉がまた分かるようになったのじゃな!」
少女 「うん、古竜さまに治してもらったの!」
トレニャー 「いやぁよかったよかった」
クルペッコ 「全員の怪我もジエン老に治していただいて、万々歳だな」
ベリオロス 「………………」
ナルガクルガ 「…………ふん」
ベリオロス 「……気が向いたら、またこちらに来るといい……」
ナルガクルガ 「!!」
ベリオロス 「美味い酒を持ってな……」
ナルガクルガ 「…………あぁ」
ナルガクルガ 「気が向いたら、な……」
160 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:43:11.56 ID:Qmp7KNk0
××××× 「(バサァ! バサァ!!)」
××××× 「(バサァ! バサァ!!)」
テオ・テスカトル 「ぬ……あの羽音は……」
毒リオレウス 「……!!」
毒リオレイア 「……!!」
リオレウス 「レ、レイア……やっぱりやめておこうよ」
リオレウス 「あの二人は本当に凶暴で話が通じないんだ……」
リオレイア 「あの二人……って、あなたのお父さんとお母さんでしょう?」
リオレイア 「それに、少女ちゃんたちだって気になるじゃない」
リオレイア 「あ、あそこじゃない!? みんな集まってるわよ!」
リオレウス 「!! ほんとだ!!」
毒リオレウス 「しゃっだらぁああっぁ!! こんクソガッキャァ!!!!」
毒リオレイア 「どの面下げて戻ってきよったァァ!!! つぅか来んのおそッッ!! 遅いわァァ!!!」
リオレウス 「ひぃぃ! やっぱりものすご怒ってる!!」
リオレイア 「テオ様ー!! 少女ちゃんー!!」
161 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:45:05.32 ID:Qmp7KNk0
テオ・テスカトル 「ふふっ……我々を迎えに来てくれたようだ」
少女 「レイアさんー!! 私たちは無事だよー!!」
ラギアクルス 「行くのか、卿。もう少しゆっくりしていけばよいものを」
テオ・テスカトル 「いや。妻や仲間たちが待っている。それに……」
テオ・テスカトル 「来たかったらまた来ればいい。私たちは、仲間なんだ」
ラギアクルス 「……そうだな。私も、何か用事があればそちらに伺おう」
ギギネブラ 「私も行ってみたいわ」
ドスバギィ 「また、狂走エキスの酒を持ってきな」
少女 「……!! うん!!!」
ウラガンキン 「うもー!!!」
クック 「よいしょっと」
少女 「おじさん、飛べる?」
クック 「お前一人乗せるくらいなら、全然わけはないさ」
少女 「ウラちゃん、また会いにくるね」
ボルボロス 「一族でお待ちしております(ニコッ)」
少女 「……はい!!」
少女 「じゃあね、ウラちゃん(なでなで)」
少女 「お母さんと、仲良くね」
ウラガンキン 「(すりすり)まんま……」
少女 「(にこり)」
162 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:47:04.05 ID:Qmp7KNk0
クック 「さぁ、じゃあ帰ろうか……」
クック 「私たちの家に!」
少女 「うん、帰ろう!!」

http://image.space.rakuten.co.jp/lg01/19/0000910119/96/img949c1a74zik6zj.jpeg

イャンクック 「旧沼地で人間を拾ったんだが」 おしまい
163 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/23(水) 11:47:37.05 ID:4h5MWH2o
乙!
感動したぜ
164 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/23(水) 11:48:30.24 ID:M/SnFSgo
終わりかぁ……
今まで本当にお疲れ様でした!
165 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/23(水) 11:49:04.49 ID:etfHMJEo
   /.   ノ、i.|i     、、         ヽ
  i    | ミ.\ヾヽ、___ヾヽヾ        |
  |   i 、ヽ_ヽ、_i  , / `__,;―'彡-i     |
  i  ,'i/ `,ニ=ミ`-、ヾ三''―-―' /    .|
   iイ | |' ;'((   ,;/ '~ ゛   ̄`;)" c ミ     i.
   .i i.| ' ,||  i| ._ _-i    ||:i   | r-、  ヽ、   /    /   /  | _|_ ― // ̄7l l _|_
   丿 `| ((  _゛_i__`'    (( ;   ノ// i |ヽi. _/|  _/|    /   |  |  ― / \/    |  ―――
  /    i ||  i` - -、` i    ノノ  'i /ヽ | ヽ     |    |  /    |   丿 _/  /     丿
  'ノ  .. i ))  '--、_`7   ((   , 'i ノノ  ヽ
 ノ     Y  `--  "    ))  ノ ""i    ヽ
      ノヽ、       ノノ  _/   i     \
     /ヽ ヽヽ、___,;//--'";;"  ,/ヽ、    ヾヽ
166 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/09/23(水) 11:55:08.62 ID:Qmp7KNk0
この5ヶ月間、約半年もの間お付き合いいただきまして、本当に長い間、ありがとうございました
これでイャンクックと女の子のお話はおしまいになります
しかし、皆様がハンターライフをお送りになる限り、どこかで彼女達は、また何かに巻き込まれていくことでしょう

原稿用紙の総量は、結果的には1200枚を越えました
膨大な量をお読みいただきましたこと、重ねてお礼を申し上げます

また、何かお話を書きましたら、どこかでお会いすることがあるかもしれません
そのときも是非一緒に楽しみましょう

私のサイト(http://blog.livedoor.jp/matusagasin/)に過去書いたお話があります
もしお時間などありましたら、暇なときにでも目を通していただけると嬉しいです
また、このお話は最初からこちら(http://plaza.rakuten.co.jp/MikenekoMilk/)にてまとめてあります

それでは、全ての皆様の健康と、楽しいハンターライフを願って、このお話を閉めさせていただきます
本当に、ありがとうございました
167 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/23(水) 12:13:28.05 ID:ANby26Qo
三毛さん乙!
VIPで見つけてからずっと追ってました。
とりあえずお疲れ様です。
168 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/23(水) 12:22:36.93 ID:yGJEKsAO
三毛猫さん、お疲れ様でした!

終わってしまうのがとても寂しいです。
感動をありがとうございました!!
169 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/23(水) 12:39:32.76 ID:kV5AEIDO
乙です!
今までありがとう!!
170 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/23(水) 14:01:31.71 ID:jhEiQqM0
凄く面白かったです。
長い事お疲れ様でした!
171 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/23(水) 14:03:42.67 ID:3A4NfgSO
終わった…。
本当にお疲れ様でした!
172 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/23(水) 15:09:54.61 ID:ZgaD0qso
ステキなお話をありがとう、最大級の乙を。
173 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/23(水) 15:17:17.27 ID:TI6JZwk0
お疲れ様でした。最初からずっと更新を楽しみに読み続けていました。
また別の作品でも三毛猫さんのお話しが読めることを楽しみにしています。
ありがとうございましたm(_ _)m
174 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/23(水) 15:31:58.74 ID:9hMKApk0
お疲れ様でした!!
今まで本当にありがとう。最高に面白かったです!
175 :コロリ [sage]:2009/09/23(水) 16:37:06.32 ID:qifrAMU0
素敵なお話どうもありがとうございました!!

次の作品楽しみにしてます!!!!
176 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/23(水) 19:56:18.16 ID:/Mnn5UAO
楽しい時間をありがとうございました!
またどこかで!
177 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/23(水) 20:16:45.06 ID:ElyOwcAO
お疲れ様です!
次回作期待してます!
178 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/23(水) 20:31:38.17 ID:yxh/kOwo
乙でした!
179 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/23(水) 21:30:34.77 ID:jkuxMzQo
大団円でよかった。三毛猫さんお疲れ様です。
素敵な物語をありがとうございました。

少女可愛すぎー。
スラッシュアックス、市ねとか言ってごめんねw
180 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/23(水) 21:46:52.99 ID:IBfKmNoo
始まりのスレから追いかけてたよー
素敵な大団円、お見事でした!
181 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/23(水) 22:17:48.60 ID:XAp.hbo0
終わったかー
何か寂しいな、楽しかったよ三毛猫さん乙です
これからも楽しみにしてる
182 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/23(水) 22:47:51.31 ID:hUkAyUSO
終わっちゃったよ……
なんか寂しい感じもするけど楽しかったよ。三毛猫さん乙です!!
183 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/23(水) 22:50:09.31 ID:SSnRmMs0
前作に続き素晴らしい終わり方で嬉しかったです!
期待と感動をありがとうございました!!

俺・・・この話が終わったらキノコハンターになろうって決めてたんだ・・・
184 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/24(木) 00:10:45.56 ID:.77xMEAO
乙←これは乙じゃなくてラギアクルスなんだからねっ!勘違いしないでよね///
185 :南瓜団子 [sage]:2009/09/24(木) 17:00:32.72 ID:4CB1m2AO
三毛猫さん、本当にお疲れ様でした!
今まで読んできた物語や小説を遥かに凌ぐ作品でした。
三毛猫さんの作品に出会えた事を誇りすら思います!

本当に今まで有り難うございました!
今後の活躍と健康をお祈りしてます!
186 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/25(金) 00:39:39.84 ID:rhH0ooAO
久々に小説で泣いてしまいました

朝晩の寒暖の差が激しい季節になってまいりましたので、お体をご自愛下さい。

また三毛猫さんの作品にお逢いする日を願いつつ、お疲れ様でした。
187 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/25(金) 10:43:06.38 ID:jnsoWsc0
くそ泣いた。素晴らしいです、お疲れ様です!
本当にありがとうございました!
188 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/25(金) 22:33:40.95 ID:6qqaICw0
こんなにも泣いたのは久しぶりです。
とても心にしみるお話でした。このようないいお話を書いてくださり本当にありがとうございました。
189 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/27(日) 19:54:39.59 ID:0MDuKwAO
ロアルドロス『え?なにかあったの?』
 
 
みけさん感動をありがとう!
190 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/27(日) 20:12:37.94 ID:gcGIsvEo
まだスレが8割残ってるわけだが、
これはつまり…
191 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/27(日) 23:27:07.62 ID:Ok.1RiQo
そういえばなんでフルフルとかギギネブラだっけ?あいつが女なんだろう・・・
192 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/28(月) 00:19:08.56 ID:FjIUjqQ0
感動した…

もう地面をゴソゴソして回る事しかできない
193 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/08(木) 21:34:26.22 ID:dA1XLs.o
194 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/14(水) 01:28:37.01 ID:D7CmVQAO
あげ
195 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/21(水) 19:09:57.18 ID:27825uY0
続き書いてくれえええええ〜〜〜
三毛猫さんお願いします!!
196 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [age]:2009/10/21(水) 19:19:16.65 ID:hqTLIBg0
おれ大ファンなんだよ!!

続きか、クックの先代&ハンマーの先代の話書いてくれええええええ!1!!
197 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/21(水) 19:36:24.94 ID:0AyclZko
おいおい、せっかく綺麗に終わったのにそんなこというなよ
>>1が書きたいって言ったわけでもなし
198 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/21(水) 22:29:07.54 ID:VqiBUk60
こんばんは。お久しぶりです
偶然覗いてみましたら、>>195>>196さんの書き込みを拝見しました
かなり遅筆になると思いますが、続きの需要はあるのでしょうか
もしあるのでしたら、少しずつ書かせていただきたいと思います
199 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/21(水) 22:48:08.90 ID:9w2DTa2o
お久しぶりかもんかもーん!
続きでも外伝でもいいです
200 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/21(水) 23:05:33.90 ID:VqiBUk60
分かりました。あまり力を込めずに、楽に書こうと思います
ある程度溜まりましたら、パー速が重くない時間帯に少しずつUPしていきます
明日以降で、気長にお待ちいただけましたら幸いです

寒さに乗じてインフルエンザが猛攻を振るっているようですが、皆さんはいかがでしょうか
これから、もっと気温が下がってくることと思います
夜半など、体が冷えないようにご注意くださいね
201 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/21(水) 23:13:24.15 ID:Vf5EouIo
三毛猫さんこそ大丈夫?
お体に気をつけてくださいね
202 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/21(水) 23:18:28.46 ID:0AyclZko
おいおいマジかい?
超期待してる
203 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/22(木) 00:28:00.28 ID:ZwS78Ewo
おおっ、これは嬉しいぜ。
超期待してるけど、無理しないようにね、三毛猫さん。
204 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/22(木) 17:42:59.57 ID:vjZ8y7M0
みなさん、ありがとうございます。
低速になりますが、ご了承ください
205 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/22(木) 17:44:13.79 ID:vjZ8y7M0
イャンクック 「旧沼地で人間を拾ったんだが」

外伝 〜砦ドラゴンと少女〜 1

―クックの巣―

クック 「ふぁぁぁ……あ゛っ! 最近この辺りも寒くなってきたな」
少女 「おじさん、毛布が出来たよ!(バサッ)」
クック 「おお。少女は器用だな。私にもそのような指があれば手伝ってやれたのだが」
少女 「大丈夫。ハンマーさん達が、色々生活に役立つものをくれたから、心配ないよ」
少女 「うーん……まだ少し薄いかな……」
少女 「ナナ先生のたてがみが、まだちょっとあまってるから詰めてみよう」
クック 「少女、火の加減はどうだい? 寒かったらもう少し薪を足そう」
少女 「オオナズチさんがまた新しい皮をくれたから、私はへっちゃらだよ」
クック 「いや、風邪を引いたら困る。それならもっと私の近くに寄りなさい」
少女 「うん(ごそごそ)おじさんは寒くない?」
クック 「私は大丈夫。皮が厚いからな」
206 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/22(木) 17:45:11.29 ID:vjZ8y7M0
クック 「ん?」
少女 「おじさん?」
クック 「誰かが登ってくる。大きい足音が二つだ」
少女 「! きっとティガさんたちだ!」
クック 「夜も遅いというのに、どうしたんだろう」
少女 「私、お迎えに行ってくる」
クック 「待ちなさい。私も一緒に行こう」
少女 「うん………………わ、ここでも雪が降ってる……」
クック 「道理で寒いわけだ。樹海ももう冬か……」
クック 「ン……少女の勘はすごいな。ティガ君たちだ」
ティガ兄 「ふぅ……ふぅ……」
ティガ弟 「兄者。最近少し太りすぎなんじゃないか?」
ティガ兄 「じゃぁかしいわ。冬に備えて……脂肪を蓄えてる……計画的な増量と言え……」
ティガ弟 「こんな坂ぐらいで息切れしてたら、これからやってけねぇよ」
ティガ弟 「俺たちの無敗伝説に傷がつくようなことがあったら、兄弟コンビ解散だぜ?」
ティガ兄 「うるせぇ……てめぇにはわからねぇよ……冬篭りの重要性がなぁ…………!」
ティガ弟 「俺たち冬眠する必要ないじゃん。また、そうやって桜との関係悪化の度に爆食されたらたまんねぇぜ」
207 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/22(木) 17:46:04.00 ID:vjZ8y7M0
―クックの巣、玄関―

少女 「ティガさんたち、こんばんは!」
ティガ兄 「うわぁびっくらこいた!」
ティガ弟 「ンだコラァ! ヤんのかオルァ!!」
クック 「おいおい、久しぶりだというのに突然どうしたんだ」
ティガ弟 「何だ、少女とおっさんか。おどかすなよ」
ティガ弟 「とりあえずびっくりしたら威嚇することにしてんだよ」
ティガ兄 「それが俺たちのライフスタイルだ」
クック 「そうかそうか。ここじゃ冷えるだろう。家に入らないか?」
ティガ兄 「願ったりだ。こちとらこの零下の中飛んできたから、すっかり冷え込んじまった」
ティガ弟 「今年の寒さは異常だぜ。見ろ。鼻水が凍って息が苦しい」
少女 「お家の中には焚き火もあるから、あったかいよ」
ティガ兄 「ひゅぅ! おめぇらのとこに来て正解だぜ!」
ティガ弟 「いきなり元気になったな兄者。だが火に当たれるのは嬉しいぜ」
少女 「本当。鼻の先が凍ってる……」
クック 「少女、中に入ろう。ティガ君たちもおいで。狂走エキスの酒でも飲めば、一気に寒さなんて吹っ飛ぶさ」
ティガ兄 「ああ。寒さが洒落になんねぇ。お言葉に甘えさせてもらうぜ」
ティガ弟 「俺も甘えさせてもらうぜ」
208 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/22(木) 17:47:24.61 ID:vjZ8y7M0
―クックの巣―

ティガ兄 「………………ぷはぁ! あったまったぁ!」
ティガ弟 「火とお湯で酒を熱くするなんて、少女は器用なことしやがるぜ!!」
クック 「私も、このような方法があることを聞いて驚いたよ」
少女 「里の人が教えてくれたの。こうすると、普通にお酒を飲むよりあったまるって」
ティガ兄 「ケェ! 人間の癖に時たま役に立ちやがる!」
ティガ弟 「やっと鼻が通った。息が出来るぜ!」
クック 「そうだ、先日トトスさんにもらった、珍しいオオシッポガエルがあるんだが、食べるかい?」
ティガ兄 「何ィ!? オオシッポガエルがあるのか!?」
クック 「我が家ではカエルは食べなくてね。干物にしておいたんだが、よければ火で炙ろう」
ティガ弟 「あー……兄者は今減量中だから。俺が食うわ」
ティガ兄 「じゃかしゃぁわ! 減量がなんぼものんじゃい! 減量が恐くてメシが食えるかってんだよ」
ティガ弟 「兄者。言ってることが遂に滅茶苦茶だぜ」
少女 「お兄さんも食べるの? じゃあ二つ焼くね」
ティガ兄 「ひゃぁ! ついてるぜ!」
ティガ弟 「はぁ……」
209 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/22(木) 17:48:43.19 ID:vjZ8y7M0
クック 「ところで、どうしてこんな夜遅く? 君たちは、今はレウスさんのところで暮らしてるんじゃなかったかい」
ティガ弟 「いや、たいしたことはねぇ。桜レイアと兄者がまた喧嘩してな」
クック 「あぁ……またなのかい」
ティガ兄 「っるせぇ! 俺は何も悪くねぇ!」
ティガ弟 「はいはい。分かった分かった」
ティガ兄 「少し太ったくらいで何だ! 家の半分を吹っ飛ばすくらい俺、悪いことしたか!?」
少女 「半分……」
ティガ弟 「でも俺から見ても兄者は太りすぎだぜ。桜はそういうのに敏感だからな……」
ティガ弟 「おまけにレイアさんの血を受け継いで凶暴ときてる。たまんねぇよ」
ティガ兄 「てめぇ! 桜レイアちゃんの悪口を言うな!!」
ティガ弟 「おいおい、俺は、じゃあどうすればいいんだよ」
ティガ弟 「元はといえば、兄者が……桜がダイエットの終わりに食べようとしてた極上モスの肉を勝手に食ったから……」
ティガ兄 「畜生。何だよ。何か異様に腹が立つぜ。モスの肉が何だ! 極上も並も大してかわンねぇだろうが」
ティガ兄 「おい少女。それに俺はそんなに太ったか!?」
少女 「弟さんと見分けがつくから、私はそれでいいと思うよ」
ティガ弟 「マジでか!? 遂に少女にさえ見分けられるようになっちまったぜ!!」
少女 「だってお兄さんの方が一回り大きいもん」
210 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/22(木) 17:49:35.64 ID:vjZ8y7M0
クック 「……それで喧嘩の末家を飛び出してきたっていうわけか」
ティガ弟 「まぁこんな時間だからフルフルばばあの所には行けねぇしな」
ティガ兄 「おめぇらならお手ごろかと思ったわけよ」
少女 「はい。オオシッポガエルが焼けたよ」
ティガ兄 「びゃぁぁぁ! 肉汁が滴るぜ!!」
ティガ弟 「鼻が通ったら、濃厚な肉の臭いが飛び込んできやがった……!!」
少女 「カエル、美味しい?」
ティガ兄 「(もぐもぐ)この弾力がたまんねぇ!!」
ティガ弟 「(もぐもぐ)オオシッポガエルなんて滅多に獲れるもんじゃねぇから、久しぶりだぜ」
ティガ弟 「(もぐもぐ)カエルを食わねぇなんて、お前らは不幸せな人生を歩んでるンだな」
クック 「はは。オオシッポガエルほどじゃないが、トトスさんがくれる釣りカエルなら干してあるのがまだある」
クック 「何なら食べていってくれていいよ」
少女 「私、とってくる」
クック 「転ばないように気をつけてな」
ティガ兄 「(げぷぅ)ふぅ。ンまかった。しかしこの『火』ってやつは便利だな」
ティガ弟 「(げぷぅ)俺らももっと早く使ってればよかったな」
クック 「いや、どうにも焚き火を起こして、そして『料理』をするというのは難しくてね……」
クック 「少女ほどの器用さがないと、私たちモンスターでは無理だろうと思う」
211 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/22(木) 17:50:26.06 ID:vjZ8y7M0
ティガ兄 「ふーん。まぁいいや。あぁ゛〜〜、和むッ。あったけぇ。俺今日からここに住むわ」
クック 「まぁ、喧嘩が収まるくらいまでなら私はかまわないよ」
少女 「おじさん、カエルこんなに溜まってた(ドサッ)」
ティガ兄 「イエスッ! 今夜はカエルパーリィだ!」
ティガ弟 「あぁもう……兄者、減量の件は……もういいか」
少女 「じゃあ焼くね。お酒ももっと飲む?」
ティガ兄 「じゃんじゃん焼け! 酒も全部だしやがれ! 俺は今飢えてるんだ、愛に!」
ティガ弟 「何言ってんだよ」
クック 「しかしこう寒いと、狩りにも出れないし、体がなまってしまうな。すごい雪だ」
ティガ弟 「だなァ。この前雪山の裏が、積もった雪で崩れて、アゴ野郎に掘りなおしてもらったくらいだ」
クック 「アゴ美さんがここまで出てきたのか。それは大変だったなぁ」
ティガ弟 「レイアさんの家は、色々干しモノとかもあるし快適なんだが、何せ最近兄者と桜が不仲でさ」
ティガ弟 「やれクシャルが色目を使っただの、やれ腹が出てきて気に食わないだの、毎日喧嘩三昧よ」
ティガ兄 「るせぇ。俺は何も悪くねぇ(もぐもぐ)」
クック 「まぁ、若い頃のレイアさんも過激だったと聞くからね。桜ちゃんにもしっかり遺伝してるんだろう」
クック 「(しかし家が半壊か……レウスさんは大丈夫だろうか……)」
212 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/22(木) 17:51:55.25 ID:vjZ8y7M0
少女 「おじさんも何か食べる?」
クック 「そうだな……私たちも夜食としようか。サシミウオがあっただろう?」
少女 「じゃあ、鍋にするね」
ティガ兄 「ナベ?」
少女 「うん。色々入れて、お湯で煮込んでスープにするの」
ティガ弟 「よくわかんねぇが、それで美味くなんのか?」
少女 「美味しくなるっていうか……食べやすくなるかな」
ティガ兄 「よし決まりだ。そのナベってやつにカエル全部入れろ」
少女 「えぇ? カエルはあんまりいいダシがとれないから、焼いた方が美味しいよ」
ティガ兄 「そうなのか? じゃあどっちでもいいからとっとと作れや」
ティガ弟 「いい加減だなぁ兄者は」
クック 「なぁ、最近雪山に行っていないんだが、フルフルさんの様子はどうだい?」
ティガ兄 「あ? あぁ……もうモウロクしたかと思ってたが、ありゃ駄目だ。ベビーフルフルにぞっこんだ」
ティガ弟 「おまけに、俺たちに規律ある、正しい大人の見本になれとかうるせぇんだよ」
ティガ兄 「知ったこっちゃねぇよなぁぁ。俺たちはいつでもッフリーダムッ」
ティガ弟 「兄者は、最近もう少しアンフリーダムになった方がいいぜ」
213 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/22(木) 17:52:47.31 ID:vjZ8y7M0
少女 「ベビーフルフルちゃん、元気なんだぁ。良かった」
ティガ兄 「ちゃんはねぇだろ。あれでもれっきとしたオスだぜ」
ティガ弟 「まぁオスだかメスだかわかんねぇ顔してやがるがな」
ティガ兄 「違ェねえ。ゲヘヘ!!」
ティガ兄 「そういえば少女、俺の腹の皮が剥けそうだ。やるよ」
少女 「本当!? 嬉しいな。とっていい?」
ティガ兄 「ああ。その代わりジャンジャンカエルを焼け!」
少女 「うん! ここかな?(バリバリ)」
ティガ弟 「兄者は最近成長期過ぎるんだよ。また脱皮か」
ティガ兄 「計画的な増量と言え」
少女 「ティガさんの皮は硬いから、コートに出来るね!」
クック 「良かったな少女。兄君、ありがとう」
ティガ兄 「何、てめえらにはいつもなんだかんだで世話になってるからな」
ティガ弟 「全くだ。ま、俺は今やれるようなものは何一つとしてないがな!!」
クック 「こうやってたまに元気な顔を見せに来てくれるだけでもありがたいことだよ」
ティガ弟 「ケェ。おためごかしで腹は膨れねぇぜ」
ティガ兄 「全くだ(もぐもぐ)ン、こっちの釣りカエルもイケるぜ!」
ティガ弟 「(もぐもぐ)カエル食えねぇなんて、おまえらホント残念な人生歩んでるな」
214 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/22(木) 17:53:41.17 ID:vjZ8y7M0
少女 「私たちはお魚で大丈夫だもん。おじさん、サシミウオのスープが出来たよ」
クック 「どれ、私たちも食事としようか」
少女 「うん!」
クック 「(ズズズズ)うむ、美味い」
少女 「美味しいね!」
少女 「食べ終わったら、早速コートを作るよ!」
ティガ兄 「ああ作れ作れ。ふぅ。腹の剥けかけ皮が消えてすっきりしたぜ」
ティガ弟 「それにしてもスゲェ雪だ。洞窟の奥だってのに、ここまで吹き込んできやがる」
クック 「砂漠の方も、今年は寒波に襲われているらしいな」
少女 「うん。紫ちゃん達はお家を旧火山に移したって、この前言ってた」
ティガ兄 「ケッ。弱い奴らだぜ。大体俺はカニは好かね……はっ、バッ……ぶえっくしょ!!」
ティガ弟 「おいおい、唾こっちに飛ばすなよ」
ティガ兄 「ああ、すまねぇ(ズズ)」
クック 「風邪かい? 外で体を冷やしすぎたんだね」
ティガ兄 「バッカ言ってんじゃねぇ。俺様が風邪になんてやられ……ぶっくしょ!!」
少女 「これ、今私が作った毛布なの。お兄さんにかけてあげるね」
ティガ兄 「何ィ? モウフって何だ?」
少女 「これ(バサッ)」
ティガ兄 「おお、こりゃ快適だ。あったけぇぜ!!」
ティガ弟 「すまねぇな。あれお前が寝るときに使うんじゃねぇのか」
少女 「私はおじさんと寝るから大丈夫だよ」
215 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/22(木) 17:54:33.86 ID:vjZ8y7M0
クック 「うむ。しかし風邪に効く薬は……あったかな……」
少女 「ヤマツカミ様なら持ってそうだけれど……」
クック 「こう寒波ではヤマツカミ様も外には出れないだろうな……」
クック 「そうだ、風邪にはニトロダケとロイヤルカブトの粉末が効くと、昔聴いたことがある」
少女 「それなら奥の方にしまってあったはずだよ。とってくる!」
クック 「ああ、頼む」
ティガ兄 「(ズズ……)あぁ゛〜……酔っ払ってきたら体が重くなってきやがったぜ」
ティガ弟 「マジで風邪引いたのかよ。おいおいおい、無敵の俺たちが病原菌に負けてちゃ話になんねぇよ」
ティガ兄 「うるせぇ……誰が病原菌に負けるか……(ズズ……)」
クック 「まぁ、無理はしない方がいいだろう」
少女 「おじさん、あったよ。ロイヤルカブトも干したのがあった!」
216 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/22(木) 17:55:25.31 ID:vjZ8y7M0
ティガ弟 「お前ら何でも干すんだな」
少女 「これを、すり鉢に入れてゴリゴリするね」
クック 「うむ。少女に任せるよ」
クック 「ん?」
ティガ弟 「……ンン?」
クック 「何だ、今日は忙しい日だな」
ティガ弟 「誰か来るぜ」
少女 「誰だろ? 吹雪もすごいのに」
クック 「私が見てこよう。みんなはここでゆっくりしていてくれ」
少女 「うん、お兄さんの薬作ってる」
ティガ弟 「言葉に甘えさせてもらうぜ。レイアさん家の誰かだったら、俺らは死んだって伝えてくれ」
クック 「はは、まぁ程ほどに話をしておくよ」
217 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/22(木) 17:56:16.13 ID:vjZ8y7M0
―クックの巣、玄関―

クック 「ん? あれは……」
キリン 「おじ様、ごきげんよう! 夜分遅くに失礼だとは思ったのだけれど……」
クック 「キリンちゃん! それに背中に……」
キングチャチャブー 「…………」
クック 「珍しい組み合わせだな。どうしたんだい?」
キリン 「キングのおじ様と、ふもとの海岸で偶然鉢合わせしたの。あそこからなら、おじ様の家が一番近いから……」
キングチャチャブー 「邪魔するぜ……」
クック 「ああ、かまわないよ。先客がいるけれど気にしないでくれ」
キリン 「あ、おじ様。これ、ゲリョス君から預かってた狂走エキス。お酒に使ってくださる?」
クック 「おおありがたい。在庫がなくなっていたところなんだ」
キングチャチャブー 「とにかく、中に入れろや……こう吹雪いてちゃァ、おちおち話もできやしねぇ」
クック 「そうだな、こっちだ。足元に気をつけて」
218 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/22(木) 17:57:08.58 ID:vjZ8y7M0
―クックの巣―

少女 「わー!! お姉ちゃん!! それにキングさんも!!」
キリン 「少女ちゃん! お久しぶり!!」
キングチャチャブー 「…………」
ティガ弟 「ゲェ! 雷女!!」
ティガ兄 「また俺たちを感電させにきやがったか……!(ズズ……)」
キリン 「あら、地獄兄弟さん達。どうかなさったの?」
キングチャチャブー 「先客たぁ、坊主どものことか」
ティガ弟 「ンだこらァ! やんのかオルァ!」
ティガ兄 「ヤんのかオッ……ゲフッ……! ゴホッ、ゴホッ」
キリン 「まぁ、お兄さん、風邪?」
ティガ弟 「おいおい、雷女にさえも見分けられたぜ。だから兄者、太りすぎだっつぅんだよ」
少女 「今お兄さんのお薬を作ってるところなの」
キリン 「少女ちゃんは何でもできるのねぇ」
クック 「自由に座ってくれ。キング、その焚き火の隅に、お湯に入ったとっくりがあるだろう?」
キングチャチャブー 「…………何してやがるんだこれは」
クック 「熱燗というらしい。暖かい酒だよ。百聞は一見にしかずと言うだろう、飲んでみてくれ」
キングチャチャブー 「(グビリ)……へェ」
キングチャチャブー 「珍しいことしやがる」
219 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/22(木) 17:58:16.55 ID:vjZ8y7M0
キリン 「はぁ、さすがに寒くて寒くて。私の雷膜でも防げないほどの寒波よ」
キングチャチャブー 「…………(グビリ)」
クック 「そうかい。海岸ぞいなんて、潮風が強くて出れないだろう」
クック 「二人とも、どうしたんだい?」
キング 「…………難しいことは言わねぇ。てめぇ、ちょっくら今から海岸に下りて手伝え」
クック 「今から? や、私は別に構わないが……」
ティガ弟 「ケェェ! マジかよ。おっさん一人でやれよな。俺たち関係ねー」
キングチャチャブー 「…………」
クック 「何だい? 訳アリなのかい」
キリン 「ええ。私たちじゃ、ちょっと運べなくて……」
クック 「?」
キングチャチャブー 「部族の見張りが発見してな……ついさっきのことだ」
キングチャチャブー 「近くの洞窟には運び込んだんだが、カッチンコッチンに凍ってやがって動かせねぇ」
キングチャチャブー 「生きてることには生きてるみてぇだが」
クック 「話が見えないんだが、とにかく、その海岸に漂着したモノを、私の家に運びこみたいというわけかい?」
キングチャチャブー 「砕けて話しゃぁそういうことだ」
キリン 「おじ様、駄目かしら? 私も、何だか見捨てておけなくて……」
220 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/22(木) 17:59:11.54 ID:vjZ8y7M0
クック 「誰かが凍っているというなら大事だ。早く温めてあげよう」
クック 「で、誰がそんな目に……」
キングチャチャブー 「見たことのねぇ野郎だ。この辺りのモンじゃねぇな」
キリン 「私も、はじめて見るモンスターよ」
クック 「そうか……もしかしたら、あっちの大陸から来たのかもしれないな」
クック 「よし、行こう。少女はティガ君たちと留守番をしていてくれ」
少女 「うん、おじさん、気をつけてね」
ティガ弟 「ああせいぜい気をつけな」
キリン 「……弟さんは風邪を引いてないんですよね?」
ティガ弟 「な……何だよその目は」
キリン 「クックおじ様に行かせて、自分はぬくぬくするのって、最強っていえるのかしら……」
ティガ弟 「! ンだこらァ! 文句あんのか!!」
221 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/22(木) 18:00:15.32 ID:vjZ8y7M0
キリン 「弟さんも手伝ってくださったら楽なのになぁ……って…………」
ティガ弟 「…………」
キリン 「…………(パリ……)」
ティガ弟 「OK分かった。雷はやめろ…………」
ティガ弟 「………………しゃぁぁぁぁねぇぇぇぇなぁぁ! 俺も行くよ!!」
クック 「そうか、それはとても助かる」
ティガ弟 「(チッ)感電させられちゃたまんねぇからな。あれは腰に響く」
キリン 「だから地獄兄弟さん達って好きよ」
ティガ弟 「ゲェェエ! 吐き気がわいてきた!」
ティガ弟 「兄者はここで寝てろや……ってもう寝てやがるな」
ティガ兄 「ガァァァ〜〜ッ! ゴォォォォ〜〜ッ!!」
ティガ弟 「フリーダム過ぎるぜ……」
キングチャチャブー 「じゃぁな少女。クックの野郎を借りてくぜ……」
少女 「うん! あ……キングさんカエル食べる?」
キングチャチャブー 「…………」
少女 「じゃ、焼いておくね。戻ったら沢山食べて!」
キングチャチャブー 「……ああ……」
222 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/22(木) 18:01:13.75 ID:vjZ8y7M0
―海岸―

クック 「(それにしてもすごい吹雪だ……例年にない豪雪だぞ、これは……)」
キングチャチャブー 「…………」
キングチャチャブー 「砦ドラゴンが……来てるのかもしれねぇな」
クック 「? 砦ドラゴン?」
キングチャチャブー 「……あァ、この異常な零下、そう考えても不思議はねぇ」
クック 「キング、砦ドラゴンなんて迷信上の生き物じゃないか。本当に存在しているのか?」
キングチャチャブー 「…………さぁな」
キングチャチャブー 「ただ、俺がまだガキの時分……同じような寒波に襲われたことがある……」
キングチャチャブー 「…………そのとき、俺ァ見た」
クック 「…………」
キングチャチャブー 「ラオシャンロンを遥かに超える、巨大な竜の姿を、霞の向こうにな……」
クック 「砦ドラゴン……季節を呼ぶ、巨大な、神に近い生き物だと聞くが……」
クック 「だが、確かにここ最近の寒波は異常だ」
クック 「何かが起こっているのかもしれないな……」
キングチャチャブー 「…………」
223 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/22(木) 18:02:11.66 ID:vjZ8y7M0
ティガ弟 「カァァァーッ! 寒いッ!! 何だァ!? 雪が凍って雹になってやがる!!」
キリン 「ほ、本当。あ痛っ」
ティガ弟 「どーせ死んでるって。溺死体なんてうっちゃってとっとと帰ろうぜェ」
キリン 「そんな……困っている人を見捨てたら、地獄兄弟さんの正義の名前に傷がつきますよ」
ティガ弟 「ンだとォ? 俺らがいつ正義の味方になったってンだ? 俺たちは地獄の使いなんだぜ!」
キリン 「子供たちの間では、お二人は立派な正義の味方なんですから。いい歳して駄目な行動しちゃいけません」
ティガ弟 「うぉぉ今ゾッとした。聞き捨てならねぇな。ガキどもの見本なんて御免だ。考えただけで悪寒が走る」
キングチャチャブー 「……ここだ」
クック 「確かに、この洞窟ならある程度雪は避けられるな」
ティガ弟 「ケッ! でも満ち潮になったら、こんな場所一気に海に飲まれちまうぜ」
チャチャブーA 「ビィ! キング、クランケが意識を取り戻しました!」
チャチャブーB 「早急にここから退避する必要があるかと!!」
キングチャチャブー 「……生きてやがったか。まぁ上等だ」
クック 「火をたいて温めてあげていたのか。良かった」
キングチャチャブー 「以前にも別大陸から来た奴がいたからな……即殺すのは控えさせた……」
×××××× 「(ガタガタガタガタ)」
224 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/22(木) 18:03:05.01 ID:vjZ8y7M0
クック 「見たことのないモンスターだな……おい君、話は出来るかい?」
×××××× 「…………(カチカチカチ)」
クック 「これはまずい。早くここから避難して、もっと大きな火で温めてやろう」
キリン 「あなた、歩ける? すごく震えてる……無理もないわ、凍っていたんですもの」
ティガ弟 「はぁぁ……しゃぁねぇな。俺がおぶってやんよ」
ティガ弟 「おいボサッとしてんな! 名前くらい名乗れ!」
×××××× 「き…………君達は、こ、この土地のモンスター…………かい?」
ティガ弟 「あぁん? 何言ってやがるんだ。俺は生まれも育ちもこの土地よ!」
クック 「ああ。君は向こう側の大陸から来たのか?」
×××××× 「ぼ……僕の名前は……ロアルドロス…………ラギアクルス団長の使いで……ここに……」
クック 「何と。ラギアさんの使いか!」
ロアルドロス 「途中で…………意識がなくなってしまって…………うう、寒い…………」
クック 「とりあえず私の家に運ぼう。弟君、よろしくお願いできるかい?」
ティガ弟 「仕方ねぇからやってやんよ……よいしょ」
ロアルドロス 「す…………すまない…………」
キングチャチャブー 「撤収だ。お前たちは先に里に戻れ」
チャチャブーA&B 「ビィ!」
225 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/22(木) 18:03:59.96 ID:vjZ8y7M0
お疲れ様でした。続かせていただきます
次回の更新をお待ちくださいね
226 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/22(木) 18:52:09.24 ID:GYj3VbQo
GJ!
227 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/22(木) 18:53:53.04 ID:hUKc2jw0
いつの間にか再開してた…嬉しい…
乙です!
228 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/22(木) 19:22:06.86 ID:oqDPk4Yo
GJ
今回も面白いな
229 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/22(木) 19:40:09.09 ID:S/y9c1so
乙!
230 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/22(木) 21:20:56.25 ID:bwLCUpoo
やったああああ再開ktkr!!
乙です!!
231 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/22(木) 21:41:03.60 ID:8Dpan2U0
わーい、三毛猫さんお帰りなさい!
体調に無理がないようにまったりと続けてください!
232 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/23(金) 17:22:17.09 ID:GN79oqE0
お久しぶりです!
そして乙です!!
キリンさん…たくましくなっちゃって……。
233 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [Sage]:2009/10/23(金) 17:23:51.37 ID:Ch6bQ3s0
ミケさん!!!!!!!!!

お疲れです!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
234 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/24(土) 16:32:07.97 ID:BEEeVHQ0
こんばんは。体調の心配、ありがとうございます
外伝は、前回までと比べ低速、不定期となってしまいますがご了承ください
書いた所までUPさせていただきます
235 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/24(土) 16:33:30.71 ID:BEEeVHQ0
〜外伝第1話 その2〜

―クックの巣―

ティガ弟 「ふぅ……ふぅ……どぅりゃ!」
ロアルドロス 「うわっ(ゴロンッドガッ)」
キリン 「ちょっと、弟さん。乱暴よ!」
ティガ弟 「知るかァ! こちとら鼻水が凍ってさっきから息が出来なくて大変なんだよ!!」
クック 「雪が益々強くなってきた……キング、キリンちゃん。今日は私の家に泊まっていったほうがいいだろう」
キリン 「……え、ええ。そうね……お言葉に甘えさせていただくわ。この雹の吹雪、何だかおかしいわ」
キングチャチャブー 「………………」
少女 「おじさん! おかえりなさい! ……!?」
ロアルドロス 「あぁ……僕の美麗な浮き袋が……こんなにしおしおになってしまって……」
少女 「?? どちら様?」
ロアルドロス 「ひゃぁぁぁんっ! 人間!」
クック 「それだけ騒げるなら、命に問題はないな。大丈夫。私の娘だよ」
ロアルドロス 「あ……もしかして、団長が言っていた人の子って……」
少女 「団長さん? ラギアクルスさんのこと?」
ロアルドロス 「そうそう。じゃあ、あなたがウラガンキン様の……」
236 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/24(土) 16:34:38.91 ID:BEEeVHQ0
少女 「うん! ウラちゃんは元気!?」
ロアルドロス 「ウラガンキン様も、ボルボロス様も元気だよ……だけどちょっといいかな……寒くて意識が……」
クック 「こっちに来るといいだろう。先客がいるが、気にしないでくれ」
ロアルドロス 「おお! 火がある!! ありがたいよぉぉ!」
ティガ兄 「グガァァァァァ……!! グガァァァァ……!!」
ロアルドロス 「(ビクッ)」
ティガ弟 「俺を見るな。兄貴だよ」
少女 「わ、すごく体が冷たい。大丈夫?」
ロアルドロス 「ちょっと大丈夫じゃ……ないかも……」
少女 「毛布、つくりかけだけどもう一枚あるの。こっちに来て」
ロアルドロス 「うん、こっちかい?」
少女 「よいしょ(バサッ)」
ロアルドロス 「!! これは……古龍の毛皮か! 暖かい……」
クック 「しばらくそうしていれば、すぐに体が温まるさ。君、お酒は飲めるかい?」
ロアルドロス 「あ、お構いなく……僕は酒はやらないので……」
237 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/24(土) 16:35:51.56 ID:BEEeVHQ0
キングチャチャブー 「…………ふん、つまらねぇ野郎だ(グビリ)」
キングチャチャブー 「少女……この熱燗とやら、イケるぜ」
少女 「わぁ、嬉しい。キングさん、弟さん、カエル沢山焼いておいたよ!」
ティガ弟 「その前に俺にも酒をよこせ。俺を労え!!」
クック 「焦らなくてもなくなりはしないさ。ほら」
ティガ弟 「……ックゥゥゥゥゥ!! 冷えた体に効くぜ!」
キリン 「ロアルドロスさんという方で、向こうの大陸からいらっしゃったらしいの」
少女 「そうなんだあ。こんなに寒いときに、大丈夫だった?」
ロアルドロス 「大丈夫じゃなかったみたいだよ……(ガタガタ)」
少女 「何か、あったまるものないかな……あ! サシミウオのスープがまだあった!」
少女 「これ飲んで。暖まるよ」
ロアルドロス 「すまないねぇ、かわいらしいバンビーナ(お嬢さん)」
ティガ弟 「ケェェ! 人間のガキだぜ!? 何がかわいらしいだ? ばんびーなァァ?」
ロアルドロス 「バンビーナはバンビーナじゃないか」
少女 「可愛いなんて……他人(ひと)から言われると照れるな」
キリン 「少女ちゃんは十分可愛いわよ。もっと自分に自信を持っていいのよ?」
ロアルドロス 「……(グビッ)うん! 美味い!! 我が部族にはない食べ方だ!!(ズルズル)」
238 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/24(土) 16:36:55.75 ID:BEEeVHQ0
―しばらく後―

ロアルドロス 「……………………ふぅぅぅ…………大分温まった……」
ロアルドロス 「小さなバンビーナ、白いバンビーナ、僕を助けてくれてありがとう。心からお礼を言わせてください」
キリン 「白いバンビーナって私のことかしら?」
キングチャチャブー 「…………」
ティガ弟 「男には礼はなしか。いけすかねぇ野郎だ」
ロアルドロス 「教えられた通りの道を通ってきたんだけれど、途中で氷河に入り込んでしまって……」
ティガ弟 「無視かよ」
クック 「氷河!? そんな、ここ辺りの海でそんなものは冬でも出来ないはずだぞ」
ロアルドロス 「僕も訳が分からなくて、とにかく抜け出そうとはしたんです」
ロアルドロス 「しかし、急に海が氷のように冷たくなってしまい、動けなくなって……」
ティガ弟 「ケッ! 軟弱な野郎だ!」
キリン 「ちょっと弟さん、言葉遣いが乱暴ですよ」
キングチャチャブー 「……で、てめぇは運良くこのあたりの海岸に打ち上げられたっつうわけか」
ロアルドロス 「ええ。幸運だった。あなた方に運んでいただけなかったら、凍死していたところでした」
クック 「これも何かの縁だろう。外は出れないほどの吹雪だし、落ち着くまで私の家にいてくれていいよ」
ロアルドロス 「ありがとう、小さなバンビーナのお父さん」
ロアルドロス 「しかし、冬とはいえ……向こうの大陸では、ここまですさまじくはありませんでした」
239 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/24(土) 16:38:00.93 ID:BEEeVHQ0
クック 「や、ここ最近の寒波が度を越しているという部分が大きいんだ。私たちも困っている所さ」
クック 「ところで、ここには君一人で? もしかしてはぐれた仲間がいるとか、そういうことはないかい?」
ロアルドロス 「簡単な旅だと思っていたので、僕一人で。かえってその方がよかった……」
クック 「全くだ。ラギアクルスさんの使いと言っていたが……」
ロアルドロス 「あぁ、あなた方に、向こうの大陸から色々と届け物があるんです」
ロアルドロス 「あの事件の時には、僕は参加できなかったので、あなた方の顔を一度見てみたいと思いまして」
クック 「そうだったのか。わざわざすまないことだねぇ」
ロアルドロス 「よっと……団長から、シーブライト鉱石、デプスライト鉱石の贈り物です」
少女 「わぁ、綺麗!」
キリン 「透き通っているわ。普通の鉱石じゃないのかしら」
ロアルドロス 「海の力を持っているといわれる石です。持っていると幸運を呼ぶと言われますよ」
ロアルドロス 「そして、少女さんにはこちら。ウラガンキン様から、上鱗の贈り物です」
少女 「! これ、ウラちゃんの……」
クック 「生え変わった鱗を取っておいてくれたのか! 順調に育ってくれているようで、とても安心したよ」
少女 「ウラちゃん、何してるかな。会いたいな」
クック 「春になったら、また行けばいいさ」
少女 「うん。この鱗は、お兄さんがくれた皮に縫い付けてコートの材料にするよ」
240 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/24(土) 16:38:53.73 ID:BEEeVHQ0
ロアルドロス 「他にも色々、珍しいものをお持ちしました。皆さんで分けてください」
ティガ弟 「ケッ、くだらねぇ。俺は向こうの大陸になんて興味はねぇ。前だってつれてってもらえなかったしな!」
クック 「まぁそう言わないで。向こうの仲間も、いいモンスターばかりだよ」
キリン 「届け物をしにきてくださっただけなのに、災難でしたわねぇ」
ロアルドロス 「いやはやまったく……その通りです」
少女 「あ! ロアルさんが持ってきてくれた荷物の中に、オオシッポガエルがある!」
ティガ弟 「!」
キングチャチャブー 「ほう?」
少女 「ロアルさん、これみんなで食べていい?」
ロアルドロス 「どうぞどうぞ。こっちのものとは少し味が違うかもしれないけど」
ティガ弟 「どうしてもってんなら食ってやらんこともねぇぜ」
キリン 「素直に食べたいって言えないんですか?」
ティガ弟 「………………」
キングチャチャブー 「(グビリ)」
クック 「どれ、私も一献(グビリ)……うむ、やはり温めた方が体が温まるなぁ」
少女 「サシミウオのスープも、もっと沢山作るね」
ロアルドロス 「いいのかい? 君は、ウラガンキン様の仰るとおり、素敵なバンビーナなんだね」
少女 「素敵って……そんな」
ティガ弟 「ケェェ。少女。そんなカマ野郎うっちゃって、とっとと焼け」
ロアルドロス 「…………」
少女 「うん。あ、その前にお兄さんの薬、作ったの」
241 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/24(土) 16:40:09.00 ID:BEEeVHQ0
少女 「お兄さんに飲ませたいんだけど……」
クック 「起きたらでいいだろう。随分といい夢を見ているようだ」
ティガ兄 「グガァァァァ……グガァァァァァ……」
ロアルドロス 「それにしても……この辺りには、ジエン様と並ぶほどの大きな方がいらっしゃるんですね」
キングチャチャブー 「?」
クック 「ジエン老と? いや、ラオシャンロンは確かに大きいが、ジエン老程はないと思うよ」
ロアルドロス 「ん? お知り合いじゃなかったのですか?」
キリン 「誰とかしら?」
ロアルドロス 「氷河に呑まれて意識を失う少し前に、海を泳ぐ巨大な影を目にしたんです」
ロアルドロス 「まるで暗闇の山が動いているようでした」
ロアルドロス 「最初は山かと思ったくらいです」
ティガ弟 「そんなにでかいのが水に浮くかよ。寝ぼけて幻でも見たんじゃねぇか?」
ロアルドロス 「失敬な。あのとき感じた鼓動や重量は、生き物のものでした」
ロアルドロス 「この辺りの海の神かと思い、挨拶をしようとしたのですが適いませんでした」
クック 「ふむ…………ラオシャンロンがこの最中泳ぐとは考えづらいしな……」
242 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/24(土) 16:41:53.53 ID:BEEeVHQ0
キングチャチャブー 「砦ドラゴン……」
クック 「!」
キングチャチャブー 「(グビリ)奴が、冬を運んできやがったんだ……」
ロアルドロス 「砦ドラゴン……とは?」
ティガ弟 「おいおい、じじい。そんなの迷信だろ」
ティガ弟 「何よりも大きく、何よりも強い太古のドラゴンなんているわけねぇんだよ」
クック 「ふむ……いや、この大陸のモンスターに伝わる、伝説のドラゴンでね」
クック 「季節を背負ってつれてくると言われているものなんだ」
クック 「その大きさは、太陽や月を隠してしまうとまで言われている」
キリン 「私も、小さい頃聞いたことがあるわ」
キリン 「何でも、春夏秋冬四匹の砦ドラゴンがいて、それぞれの季節を背中に乗せて歩いているって」
キリン 「でもそれって、お話の中のことでしょう?」
キングチャチャブー 「………………(グビリ)」
キングチャチャブー 「お話……お話の中のこと……な」
キングチャチャブー 「そのお話を作った奴に、てめぇは真偽を聞いたことがあんのかよ……?」
キリン 「それは……」
ティガ弟 「ねーものはねーんだよ。世の中そういうもんだ」
キングチャチャブー 「ふん………………(グビリ)」
キングチャチャブー 「そう思うなら、そうなんだろうさ……」
243 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/24(土) 16:42:48.47 ID:BEEeVHQ0
ロアルドロス 「うーん……じゃあ僕が見たものは何だったんだろう……」
少女 「はい! ロアルさん。サシミウオのスープがまたできたよ!」
ロアルドロス 「おおお! ありがとう(ズズズ)くぅぅ! 温まる!」
少女 「オオシッポガエルも、みんなに均等に分けるね」
キリン 「私もサシミウオのスープをいただこうかしら」
クック 「私もスープでいいな」
少女 「うん、分かった!」
ティガ弟 「(もぐもぐ)この脂身がたまんねぇ……!!」
キングチャチャブー 「………………(もぐもぐ)」
クック 「とりあえず、みんなで十分体を温めたら、今日は休もう」
クック 「明日になれば寒波も少しは収まっているかもしれないしね」
244 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/24(土) 16:44:25.42 ID:BEEeVHQ0
ティガ弟 「そうだな。連日この雹吹雪が続くとは思いたくねぇ」
少女 「キングさん用のベッド、こっちに用意してあるよ!」
キングチャチャブー 「…………あぁ。ご苦労」
キリン 「少女ちゃん、私と一緒に寝ましょう」
クック 「ああ、それがいい。行っておいで」
少女 「うん! ありがとうおねえちゃん!」
ロアルドロス 「クックさん、それでは少しお世話になります」
クック 「気にしないでくれ。困ったときはお互い様さ」
クック 「(しかし……ロアルさんが見たという巨大な影……気になるな……)」
クック 「(キングの言うとおり、砦ドラゴンが本当に存在しているのだとしたら……)」
クック 「(そのドラゴンのせいで、この寒波が……?)」
クック 「(だとしたら、何かが起こっているのかもしれない……)」
クック 「(何事もなければいいが…………)」
245 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/24(土) 16:50:36.51 ID:BEEeVHQ0
お疲れ様です、続かせていただきます
かなり寒くなってきましたね
もうじき11月。厚着で乗り切りましょうね

お暇な方は、私のサイト(http://blog.livedoor.jp/matusagasin/)で以前書いたお話を読むことができます
また、サイドバナーよりMixiのページに入ることもできます
突然の申請でも私は大丈夫ですので、IDをお持ちの方、招待されたい方など接触をいただけたら嬉しいです

お話のご使用や宣伝など、ご自由にして下さって大丈夫です
その際一言いただけましたら、リンク返しなどをさせていただきます

それでは失礼します
一回一回の分量が少なくて申し訳ありません
246 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/24(土) 16:58:54.83 ID:imLU/MSO
乙した
247 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/24(土) 17:16:56.46 ID:6R5l4TMo
砦ドラゴンって?
ミケさんのオリジナルですか?
それともF以前の?
248 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/24(土) 22:08:49.06 ID:BEEeVHQ0
>>247
『ハンター大全G』という本の中に載っているイラスト+私のオリジナルです
内容が濃くて面白い本です。オススメですよ
249 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/24(土) 22:59:29.30 ID:hi.ng/oo
おおお!続きはじまっとる!
超乙です、がんばってください
250 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/28(水) 16:04:31.73 ID:yBtv3UY0
こんにちは。
第1話の終わりまで書きましたので、投稿の方をさせていただきます。
251 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/28(水) 16:05:23.91 ID:yBtv3UY0
−真夜中−

少女 「(ん……)」
少女 「(風が玄関から吹き込んできてる……)」
少女 「(この前作った、葦の扉を使ってみようかな……)
クック 「グガァ……グガァ……」
キリン 「スゥ……スゥ……」
少女 「(確か玄関の近くに置いておいたはずだから……)」
少女 「(もぞもぞ)」
少女 「(お姉ちゃん、すぐ戻るね)」
252 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/28(水) 16:09:46.25 ID:yBtv3UY0
−クックの巣、玄関−

少女 「うわ……っ! こんなところまで雪が入り込んでる……」
少女 「すごい吹雪……さ、寒い……」
キングチャチャブー 「ン……少女か……」
少女 「キングさん!? どうしてこんなところに? 寒くない?」
キングチャチャブー 「俺の仮面は燃えてるからな……寒さには強ェ」
少女 「そ……そうなんだ。でも、この吹雪じゃ、頭が無事でも体の方が凍っちゃうよ。一緒に中に入ろう?」
キングチャチャブー 「…………」
少女 「?」
キングチャチャブー 「闇の中を、何かが動くのが見えた」
少女 「え? 海岸の方?」
キングチャチャブー 「あァ。何かいやがるな……」
少女 「私には何も見えないけど……」
少女 「……ッ!!」
少女 「(何だろう……今、体に電気みたいな、ピリッとした衝撃が……)」
キングチャチャブー 「どうした?」
少女 「え……うぅん、何でもないよ」
少女 「それより、早く扉をしよう。キングさん、手伝ってくれる?」
キングチャチャブー 「扉?」
少女 「葦で編んでみたの。洞窟の入り口に蓋ができるように」
キングチャチャブー 「器用な野郎だ……」
253 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/28(水) 16:10:37.10 ID:yBtv3UY0
キングチャチャブー 「…………こんなもんか」
少女 「わあ、キングさん、ありがとう。これで中に雪が吹き込んでこないね」
キングチャチャブー 「……」
少女 「ね、キングさん」
キングチャチャブー 「?」
少女 「砦ドラゴンって、おっきいの? ラオ様より?」
キングチャチャブー 「ラオシャンロンなんざ、目じゃねぇな……」
キングチャチャブー 「……俺がガキの時分の話だ」
キングチャチャブー 「あのときもひどい寒波で……一族の半分が死んだ」
キングチャチャブー 「丁度疫病が重なってな……」
少女 「そうなんだ……」
キングチャチャブー 「俺も高熱で苦しんでいたが……その時、海の向こうに奴の姿を見た」
キングチャチャブー 「月を覆い隠すほどの、巨大な竜の姿をな……」
キングチャチャブー 「陸に上がったそいつは、やがて俺の頭の上を通っていって、そして消えた」
キングチャチャブー 「……一族の中で、あれを見たのは俺一人だ」
254 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/28(水) 16:11:36.05 ID:yBtv3UY0
キングチャチャブー 「誰もがヨタ話と笑ったが、あの時感じた力強い鼓動……」
キングチャチャブー 「すさまじい存在感……」
キングチャチャブー 「魂を振るわす、生命の足音……」
キングチャチャブー 「あれは夢じゃねぇ」
キングチャチャブー 「だから俺ァ、冬になるといつも海を見るのさ」
キングチャチャブー 「また、奴が現れるんじゃないかとな……」
少女 「……」
キングチャチャブー 「しゃべりすぎたか……寝るぜ」
少女 「私、キングさんの言うこと信じるよ」
キングチャチャブー 「…………」
少女 「ロアルさんも何かを見たって言ってたし、私も、海の方に何かがいるのを感じるの」
キングチャチャブー 「……そうか」
少女 「もし本当に、砦ドラゴンさんがいるのなら、お話してみたいな」
キングチャチャブー 「…………」
少女 「キングさん、どうしたの?」
キングチャチャブー 「……いや、昔、てめぇと同じようなことを言った奴がいてな……」
キングチャチャブー 「何でもねぇ。気にするな……」
少女 「? ……うん! ほら、キングさん。奥に行かないと凍えちゃうよ」
キングチャチャブー 「………………(スタスタ)」
キングチャチャブー 「(もし本当に砦ドラゴンだとしたら……)」
キングチャチャブー 「(茶アイルー…………)」
キングチャチャブー 「(お前もそこにいるのか……)」
255 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/28(水) 16:14:06.16 ID:yBtv3UY0
―雪山―

ノノ・オルガロン 「あなた、雪が強いわ」
カム・オルガロン 「ああ、雪が強すぎるな」
ノノ・オルガロン 「あなた、これ以上は無理よ。火山への入り口が分からないわ」
カム・オルガロン 「ふむ……これ以上進むのは無理か。火山への入り口が分からない」
ノノ・オルガロン 「困ったわ。旅から戻ったばかりだというのに」
カム・オルガロン 「困ったな。旅から戻ったばかりだというのに」
ノノ・オルガロン 「!! 誰か来る!」
カム・オルガロン 「!! ノノ、私のそばを離れるな!」
ノノ・オルガロン 「ええ、カム。あなたのそばを離れないわ」
テオ・テスカトル 「……っ、くっ。すさまじい吹雪だ……」
カム・オルガロン 「その声は……テオ・テスカトル!」
ノノ・オルガロン 「テオ・テスカトル!? 良かった!」
テオ・テスカトル 「カム、ノノ!! 久しぶりだ! よく戻ってきたなぁ!!」
テオ・テスカトル 「懐かしい気配がしたので、見回りもかねて外に出てきたんだ。いやぁ、偶然だな!」
256 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/28(水) 16:15:21.19 ID:yBtv3UY0
カム・オルガロン 「テオ。この寒波はどうしたことだ? こちらの大陸に入る前は何ともなかったのだが」
ノノ・オルガロン 「ええ。何ともなかったわ」
テオ・テスカトル 「私たちも、この異常事態に戸惑っている。ともかく火山に入ろう」
テオ・テスカトル 「私の炎でも、冷風を完全に防げない……君たちでは凍ってしまう」
ノノ・オルガロン 「そうね、カム。今は避難を優先しましょう」
カム・オルガロン 「そうだな、ノノ。今は避難を優先しよう」
テオ・テスカトル 「いつもの火山への出入り口は凍り付いてしまった」
テオ・テスカトル 「こちらに、急遽用意した入り口がある」
カム・オルガロン 「おお、そうだったのか」
ノノ・オルガロン 「やはり移動していたのね」
テオ・テスカトル 「この辺りの者はみな、火山に避難を始めている。だんだん凍り付いているようだ」
カム・オルガロン 「数刻前から突然雪が、倍近くに強くなった」
ノノ・オルガロン 「そうね。数刻前から突然、倍近くにひどくなったわ」
テオ・テスカトル 「……何かが起こっているのかもしれない。さ。こっちだ」
カム・オルガロン 「ありがたい。ノノ、行くぞ」
ノノ・オルガロン 「ええ。ありがたいわ。行きましょう。カム」
257 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/28(水) 16:16:32.69 ID:yBtv3UY0
―旧火山、テオとナナの巣―

カム・オルガロン 「…………ふむ。大分体が温まった」
ノノ・オルガロン 「そうね。体が温まったわ。火山はちゃんと活動しているようで良かったわ」
ナナ・テスカトリ 「お魚が焼けました。どうぞ召し上がってください」
ノノ・オルガロン 「ありがとう、ナナ。おなかがぺこぺこなの。いただくとするわ」
カム・オルガロン 「そうだな。おなかがぺこぺこだ。いただくとしよう(もぐもぐ)」
テオ・テスカトル 「クック殿からいただいた酒がまだ余っていただろう。二人に振舞ってやってくれないか?」
ナナ・テスカトリ 「ええ。分かりました(ごそごそ)」
テオ・テスカトル 「修行の旅はどうだった? そろそろ今年も君たちが戻る時期だとは思っていたんだ」
カム・オルガロン 「……森の奥地に行ってみたが、いつもと同じだ」
ノノ・オルガロン 「ええ、いつもと同じ。あまりいい成果は得られなかったわ」
テオ・テスカトル 「そうか。まだ私たち以外の古龍や新種のモンスターがいるかと思っていたが……」
テオ・テスカトル 「やはりこの大陸では、もうこの辺りにしかモンスターは生息していないのか……」
カム・オルガロン 「代わりに人間の村が増えていた」
ノノ・オルガロン 「人間は森を切り、焼いて居住空間を広げていたわ」
ノノ・オルガロン 「私とカムは、沢山の森が人間の住処になっているのを見てきたわ」
カム・オルガロン 「そうだな。沢山の森が人間の住処になっていた」
258 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/28(水) 16:17:35.40 ID:yBtv3UY0
ナナ・テスカトリ 「そうですか……ラオシャンロン様が、この土地を動かないようにとみなに厳命しているのは……」
テオ・テスカトル 「ああ。やはり、年々我らが移住できる土地は減っているからだろうな」
ノノ・オルガロン 「こちらはどうですか? 子供たちは?」
カム・オルガロン 「そうだな。子供たちのことが気になる」
テオ・テスカトル 「みんな順調に成長しているよ。一人も欠けていない」
テオ・テスカトル 「それに、フルフルさんの卵が見つかってな、息子さんが生まれて大きくなってきているんだ」
カム・オルガロン 「なんと!」
ノノ・オルガロン 「それはめでたいわ、カム」
カム・オルガロン 「そうだな、めでたいな、ノノ。あとで挨拶に行かなければ」
テオ・テスカトル 「今はこの寒波のため、登校できない生徒も多いが、君たちが顔を見せてくれれば火山の子供たちは喜ぶだろう」
ナナ・テスカトリ 「はい、どうぞ。狂走エキスの熱燗です」
ノノ・オルガロン 「あつかん?」
カム・オルガロン 「あつかんとは?」
ナナ・テスカトリ 「ある優秀な子が教えてくれた方法です。お湯でお酒を温めると、体の温まり方が全然違うんですよ」
259 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/28(水) 16:18:27.29 ID:yBtv3UY0
ノノ・オルガロン 「温かい酒……(ぐびり)……〜〜ッ!!」
カム・オルガロン 「ノノ、どうした? ノノ?」
ノノ・オルガロン 「非常に美味だわ! カム。あなたも飲んでみて」
カム・オルガロン 「分かった(ぐびり)…………〜〜ッ!!」
カム・オルガロン 「カァァッ! 効くなぁ!」
カム・オルガロン 「優秀な子がいるのだな。こんな方法を思いつくとは」
ノノ・オルガロン 「ええ、優秀な子ね」
ナナ・テスカトリ 「ふふ。とてもかわいらしい、自慢の生徒です」
カム・オルガロン 「一体どこの子がこんな方法を?(ぐびり)」
ナナ・テスカトリ 「話すと長いのですが……」
テオ・テスカトル 「そうだな。私から話そう。その前に、二人とも体は大丈夫か? 火をもっと強くするか?」
カム・オルガロン 「火山の熱気でほてってきたくらいだ。問題はない」
ノノ・オルガロン 「そうね、問題はないわ」
テオ・テスカトル 「そうか。君たちが旅に出ている間、いろいろなことがあってね……」
260 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/28(水) 16:21:18.27 ID:yBtv3UY0
カム・オルガロン 「………………では人間の子を、あのクックさんが育てているというのか」
ノノ・オルガロン 「珍しいこと……」
ナナ・テスカトリ 「もう人間というよりは、私たちモンスターに近い子なのですけれどね」
テオ・テスカトル 「いい子だ。我らに仇なす子ではない。それは私の名にかけて誓おう」
カム・オルガロン 「テオ・テスカトルがそこまで言うというのであれば、私は信じよう。ノノはいかにする?」
ノノ・オルガロン 「私も信じましょう。カムのように」
カム・オルガロン 「そうだな。一度会ってみたいものだ」
ノノ・オルガロン 「そうね。会ってみたいものです」
テオ・テスカトル 「この大吹雪がやめば、すぐにでも顔を見ることが出来るさ」
テオ・テスカトル 「それにしても……今年の寒波はおかしいな。雪はやむどころか、益々強さを増しているような気がする」
テオ・テスカトル 「これでは狩りにも出れない。生活に支障が出てくる者もいるだろう」
テオ・テスカトル 「とりわけ、森林と樹海に住む者が心配だ」
テオ・テスカトル 「一部の民族はこの旧火山に避難をさせたが、いまだ連絡の取れない者も多い」
テオ・テスカトル 「カム、ノノ。出来れば明日から、その者たちを探して、避難させる作業を手伝ってもらいたい」
カム・オルガロン 「構わない。どちらにせよ、樹海のヤマツカミ様にお会いしなければいけない」
ノノ・オルガロン 「そうね、ヤマツカミ様にお会いしなければ」
261 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/28(水) 16:22:10.83 ID:yBtv3UY0
テオ・テスカトル 「……私たちが子供の頃、このような寒波がここを襲ったことがあった……」
ナナ・テスカトリ 「あの時は、沢山の仲間が犠牲になりました……」
テオ・テスカトル 「だが今回は避難経路をきちんと用意しておいたおかげで、備えることが出来たのはいいが……」
テオ・テスカトル 「何か、私は自然以外の者の力を感じるのだ」
カム・オルガロン 「………………」
ノノ・オルガロン 「そうね……カム」
カム・オルガロン 「ああ、ノノ」
テオ・テスカトル 「?」
カム・オルガロン 「おぬし達には言っておいたほうがいいだろう」
カム・オルガロン 「何かが海岸にいる」
テオ・テスカトル 「何かとは?」
ノノ・オルガロン 「得体の知れない何かよ。決して、いいものではないわ」
カム・オルガロン 「そう。得体の知れない何か。いいものではない」
カム・オルガロン 「私たちは吹雪の中、一瞬だけ何かが、海に潜るのを見た」
カム・オルガロン 「あれが何だったのかは分からないが……」
カム・オルガロン 「今でも、手の震えが止まらない」
ノノ・オルガロン 「ええ。震えがとまらないわ……」
262 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/28(水) 16:23:27.58 ID:yBtv3UY0
ナナ・テスカトリ 「別大陸からの方でしょうか……?」
テオ・テスカトル 「いや……カムとノノは、人一倍敏感だからな。何かを感じ取っているのかもしれない」
テオ・テスカトル 「我々モンスターを超越した何かを……」
テオ・テスカトル 「寒波は、ここから、人間の里に向かって降りていっているようだ」
ナナ・テスカトリ 「……まさか……」
テオ・テスカトル 「ああ。子供の時と同じことが今、起こっているのかもしれない」
テオ・テスカトル 「もしかしたら、モンスター以上の力を持つ何かが、この寒波を呼んでいるのだとしたら……」
ナナ・テスカトリ 「今回も、沢山の犠牲が出るかもしれませんね……」
テオ・テスカトル 「いかにも。これは、何とかヤマツカミ様とラオシャンロン様にご相談しなければ」
カム・オルガロン 「樹海は今どうなっているのだ? テオ」
ノノ・オルガロン 「この雪で、私たちは迷ってしまったの」
カム・オルガロン 「ああ、迷ってしまってたどり着けなかった」
テオ・テスカトル 「昼間に行こうとしたのだが、通り道がふさがってしまい確認できなかった」
テオ・テスカトル 「夜が開けたら、また向かうつもりだ」
カム・オルガロン 「お前もだったのか。ならば明日、雪が収まっていることを祈るばかりだな」
ノノ・オルガロン 「ええ、祈るばかりね」
テオ・テスカトル 「(いずれにせよ、あの頃のような寒波だとすると、これは天災に近いものがある……)」
テオ・テスカトル 「(止められるものなら何とか止めたいものではあるが……)」
263 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/28(水) 16:25:27.80 ID:yBtv3UY0
―海岸―

ラージャン 「……………………」
ブランゴA 「キィ! ボス、雪が強い! ここは避難するべきだ!!」
ブランゴB 「鼻の穴まで凍っちまった!!」
ブランゴC 「だんだん風も強くなってきやがる!!」
ラージャン 「…………来る…………」
ブランゴA 「は? 何がですかい?」
ババコンガ 「族長、民の避難は完了しました!」
ラージャン 「…………そうか」
ラージャン 「日が昇り次第、樹海のもっと奥、火山へ移動する……」
ババコンガ 「了解です。しかし何なのでしょう、この猛吹雪は……」
ラージャン 「……お前たちには見えないのか……」
ババコンガ 「? 何がでございますか?」
ラージャン 「いや…………良い…………」
ラージャン 「………………」
砦ドラゴン 「(ズズズズズズズズズ)」
264 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/10/28(水) 16:28:29.02 ID:yBtv3UY0
お疲れ様でした。
次話に続かせていただきます。
インフルエンザが流行っていますが、皆さん予防の方は大丈夫でしょうか。
手洗いうがいが意外と効果的らしいです。かからず乗り切りたいものですね。

お暇な方は、私のサイト(http://blog.livedoor.jp/matusagasin/)で以前書いたお話を読むことができます
また、サイドバナーよりMixiのページに入ることもできます
突然の申請でも私は大丈夫ですので、IDをお持ちの方、招待されたい方など接触をいただけたら嬉しいです

お話のご使用や宣伝など、ご自由にして下さって大丈夫です
その際一言いただけましたら、リンク返しなどをさせていただきます

分量と投稿時間が不定期となってしまっていますがご了承ください。
それでは、失礼させていただきます。
265 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/28(水) 16:36:24.54 ID:MQG.pcko
三毛さん乙!
ラージャン久々の登場やね。
266 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/28(水) 18:24:58.24 ID:DiPRyXwo
三毛さんお疲れさまです。
再びお話が読めてとてもうれしいです。

三毛さんこそお体に気をつけてくださいね。
267 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/28(水) 20:55:58.75 ID:DeGM9ego
ラージャン君普通の状態の時はちゃんと族長やれるんだな
268 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/29(木) 12:18:34.33 ID:b9pGUQAO
み毛さんもハンター大全買っておられましたか!
アースドラゴンとかシェルレウスとかかっこいいボツモンスターいっぱいいますよね!
ワイバーンレックスとか出して欲しいなwwwwティガ兄弟になにか関係がある感じでwwww
269 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/29(木) 16:33:05.64 ID:0rpWk5co
三毛さん乙です!
お体にお気をつけくださいね!
270 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/29(木) 22:37:44.06 ID:xdlKbOYo
前は薬漬だったからなww
271 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:16:49.60 ID:MLHU/1g0
みなさん、温かいお言葉ありがとうございます
本当に寒くなってきましたね。くれぐれもインフルエンザにはご注意ください
2話を半分程度書きましたので投稿させていただきます

>>268
ワイバーンレックスかっこいいですね。
どれだけ設定を上手く使わせていただけるかは分かりませんが、出来うる限り頑張らせていただこうと思います
272 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:18:33.13 ID:MLHU/1g0
イャンクック 「旧沼地で人間を拾ったんだが」

外伝 〜砦ドラゴンと少女〜 第2話

−三十年前、樹海−

黒チャチャブー 「…………ケッ」
チャチャブー達 「黒チャチャブー様が逃げたぞー!!」
チャチャブー達 「ビィ! 捕まえろー! また何をなされるかわからないぞー!」
黒チャチャブー 「(役立たずどもが……一生そこで俺を捜し続けてろ)」
黒チャチャブー 「…………(ササッ)」
チャチャブー達 「外に出すなー!! 絶対に見つけるんだー!!」
チャチャブー達 「ビィッ!!」
273 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:19:53.32 ID:MLHU/1g0
黒チャチャブー 「…………(タタタタタタッ)」
黒チャチャブー 「はぁ……はぁ(ドサッ)」
黒チャチャブー 「これで俺は自由だ……!!」
黒チャチャブー 「ははっ。自由だ!!」
黒チャチャブー 「(王家の奴らめ! ここまでは追ってこれまい)」
黒チャチャブー 「(窮屈な王家の暮らしなんざ、金輪際ごめんだ!)」
黒チャチャブー 「(そんなのやりたい奴だけでやればいい)」
黒チャチャブー 「(俺はもっと自由に生きるんだ。そう、自由に!!)」
黒チャチャブー 「(がんじがらめの王族なんて、もうまっぴらだ!!)」
黒チャチャブー 「(とっととこんな所、出ていって……)」
黒チャチャブー 「!! (誰かいる!?)」
274 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:20:45.77 ID:MLHU/1g0
黒チャチャブー 「(追っ手か……!?)」
黒チャチャブー 「(…………いや、違う……?)」
黒チャチャブー 「(こんな夜更けに、歌……)」
黒チャチャブー 「(女の声……)」
黒チャチャブー 「(ここから、たいして離れてない……)」
黒チャチャブー 「(澄んだ、まるで鈴の音のような声だ……)」
黒チャチャブー 「…………」
黒チャチャブー 「(だが、はかなく消えてしまいそうな……)
黒チャチャブー 「(何て悲しい声で歌う女だ……)」
黒チャチャブー 「(こんな歌、聞いたことがない)」
黒チャチャブー 「(悲しくて、辛くて、ひとりぼっちで……)」
黒チャチャブー 「(でも、美しい歌だ……)」
黒チャチャブー 「(美しい、歌……)」
黒チャチャブー 「…………」
275 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:22:03.55 ID:MLHU/1g0
−樹海、秘境の泉−

茶アイルー 「〜〜♪ 〜〜♪」
黒チャチャブー 「(猫族の小娘か……)」
黒チャチャブー 「(だがこんな夜中に一人、ここで何をしている……)」
黒チャチャブー 「(ガサッ)」
茶アイルー 「!!」
黒チャチャブー 「…………」
茶アイルー 「だ……誰……?」
黒チャチャブー 「…………」
茶アイルー 「ひっ……チャチャブー…………」
黒チャチャブー 「…………」
チャチャブー達 「こっちから物音がしたぞ!!」
チャチャブー達 「探せー!! 是が非にでも探し出せー!!」
黒チャチャブー 「!!」
276 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:23:16.81 ID:MLHU/1g0
黒チャチャブー 「チッ……」
茶アイルー 「追われてるの……?」
黒チャチャブー 「…………」
茶アイルー 「こっち。ここの穴に隠れて……」
黒チャチャブー 「…………」
チャチャブー達 「誰かいるぞ!!」
チャチャブー達 「全員ここに集まれー!!」
黒チャチャブー 「(ササッ)」
茶アイルー 「…………」
チャチャブー達 「……(ガサッ)あぁん? 何だァ。猫の小娘だ!!」
チャチャブー達 「ビィ! 猫がこんなところで何をしている!!」
茶アイルー 「…………」
チャチャブー達 「答えないつもりか! 猫のくせに!(ドンッ!)」
茶アイルー 「きゃっ!(ドサッ)」
チャチャブー達 「このあたりで別の人影を見なかったか? 答えろ猫」
277 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:24:10.51 ID:MLHU/1g0
茶アイルー 「わ……私は、水を汲みにきただけで……」
茶アイルー 「誰も、見てません……」
チャチャブー達 「猫は信用できねぇ。捕まえて絞り込んでやった方が……」
茶アイルー 「(ブルブル)」
チャチャブー達 「いや、待て。嘘をつけるような猫にも見えない」
チャチャブー達 「おい猫!」
茶アイルー 「は……はい」
チャチャブー達 「このあたりで怪しい人影を見かけたら、すぐ奇面族の里に知らせよ」
チャチャブー族 「仲間にも伝えろ! 分かったな!!(グイッ)」
茶アイルー 「わ……わかり……ました(ブルブル)」
チャチャブー達 「ふんっ(パッ)」
茶アイルー 「ケホ……ケホ……」
チャチャブー達 「もっと下に降りていったのかもしれない! 下るぞ!!」
チャチャブー達 「ビィ!!!」
278 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:25:01.61 ID:MLHU/1g0
−しばらく後−

茶アイルー 「あなたを捜している様子だった人は、もう別の場所に行きましたよ」
黒チャチャブー 「…………」
黒チャチャブー 「(ノソノソ)……貴様、何のつもりだ?」
茶アイルー 「?」
黒チャチャブー 「誰が助けてほしいと頼んだ? 俺は、お前に助けてほしいなんて頼んでいないぞ」
茶アイルー 「でも、追われていたのでしょう?」
黒チャチャブー 「…………」
茶アイルー 「私のことなら、心配はいりません……誰にもしゃべりません」
茶アイルー 「ケホ……ケホ……」
黒チャチャブー 「?」
茶アイルー 「しゃべる……人も、いませんし……」
279 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:27:15.77 ID:MLHU/1g0
黒チャチャブー 「貴様、病気なのか」
茶アイルー 「気に……しないでください。ケホッ、ケホッ……ケホッ」
黒チャチャブー 「…………」
黒チャチャブー 「診せてみろ。俺は薬術師について勉強をしたこともある」
茶アイルー 「本当に……何でもありませんから……」
黒チャチャブー 「その咳……痰病か」
茶アイルー 「!」
黒チャチャブー 「おおかた、仲間から隔離されてこんなところに、といった具合か?」
茶アイルー 「あなたには、関係がありません……それに、そこまで分かっているのなら、早くここを立ち去ってください」
茶アイルー 「この病は、伝染ります……」
黒チャチャブー 「ふん……(ぐいっ)」
茶アイルー 「!!」
黒チャチャブー 「この病は伝染らん。猫どもの医術は、俺たちの医術よりだいぶ遅れているようだな」
280 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:28:24.79 ID:MLHU/1g0
茶アイルー 「え……伝染らない……?」
黒チャチャブー 「ふむ……だいぶ喉が腫れているな……」
黒チャチャブー 「(ごそごそ)この薬草の粉末を水に溶かして飲めば、かなり楽になるはずだ」
黒チャチャブー 「どうした? 早くしろ」
茶アイルー 「あ……ありがとうございます……」
茶アイルー 「(ごそごそ)……(ごくり)」
茶アイルー 「…………苦…………」
黒チャチャブー 「薬は苦い。当たり前だろう」
黒チャチャブー 「効き目は一時間ほどであらわれるはずだ。しかし、もう冬も近いというのにここに野ざらしか?」
茶アイルー 「いえ……少し離れた所に洞窟があります……」
茶アイルー 「私は、少し前からそこに住んでるんです……」
黒チャチャブー 「…………しっかりと治療をすれば治らない病ではない。猫は遅れているな」
茶アイルー 「あの……」
黒チャチャブー 「?」
茶アイルー 「ありがとう…………私は、茶アイルー。あなたは、どちら様ですか?」
黒チャチャブー 「俺は……」
黒チャチャブー 「…………」
黒チャチャブー 「……俺は……俺だ」
281 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:29:23.57 ID:MLHU/1g0
茶アイルー 「……?」
黒チャチャブー 「俺は俺だ。名前は捨てた。戻る家ももうない」
茶アイルー 「ふふ……おかしな人ですね……」
茶アイルー 「でも。私と同じ……」
黒チャチャブー 「……?」
茶アイルー 「私も、もう帰る家がないんです」
黒チャチャブー 「…………」
茶アイルー 「家族もこの病で死にました。一族のみんなは、私からこの病が伝染るのを恐れています……」
黒チャチャブー 「この病は遺伝性で発症する。人から人へ伝染らないことは、実証されている事実だ」
茶アイルー 「本当……ですか?」
黒チャチャブー 「ああ。お前の場合はたまたま悲運な偶然が重なったと考えていいだろう」
黒チャチャブー 「もう少し詳しく診察させてくれ」
茶アイルー 「あ……はい……」
黒チャチャブー 「(…………喉の腫れが尋常ではないな…………)」
黒チャチャブー 「(間に合わせの薬草では効き目は薄い……)」
黒チャチャブー 「(屋敷に戻れば、効き目の強い薬草を持ってくることが出来る)」
黒チャチャブー 「(………………)」
茶アイルー 「どう……ですか?」
282 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:31:42.88 ID:MLHU/1g0
黒チャチャブー 「喉の腫れから炎症が広がっているな。もう少し強い薬が必要だ」
茶アイルー 「薬……でも、そんなの私、交換できるものは何も持っていません……」
黒チャチャブー 「…………」
黒チャチャブー 「(屋敷に戻れば……)」
黒チャチャブー 「(…………戻れば…………)」
黒チャチャブー 「(………………)」
黒チャチャブー 「(……こいつ……仲間に隔離されて、家族もいなくて……こんな場所に一人で……)」
黒チャチャブー 「(俺と同じ……?)」
黒チャチャブー 「(いや、違う……俺とは……違う)」
黒チャチャブー 「(俺は……俺は何をしている……)」
黒チャチャブー 「(王家の暮らしが嫌になって、逃げ出しただけだ)」
黒チャチャブー 「(俺には家もある。家族もいる……)」
黒チャチャブー 「(俺にはまだ、部族がある……)」
黒チャチャブー 「………………」
茶アイルー 「どうか、しましたか?」
黒チャチャブー 「……いや…………なんでもない」
283 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:32:42.54 ID:MLHU/1g0
黒チャチャブー 「猫族にはちゃんと診察のできる医者はいないのか?」
茶アイルー 「私たちは、基本、神様に祈りますから……」
茶アイルー 「それでも祈りが届かなければ、そこが私の天命なのでしょう」
黒チャチャブー 「ケッ!」
茶アイルー 「……?」
黒チャチャブー 「祈りが何だ? 神様になんて祈っても、願っても、何もくれはしない!」
黒チャチャブー 「神様なんてこの世にはいない。猫は本当にくだらない生き物だな!」
茶アイルー 「それは違いますよ」
黒アイルー 「何がだ?」
茶アイルー 「神様はこの世にちゃんといます。いて、私達を見ています」
茶アイルー 「今この瞬間も……私の病気も、神様が与えた困難なんです」
茶アイルー 「だから、祈りが無駄になることはありませんよ……」
黒チャチャブー 「神が何だ。何をしてくれる? お前の病気を治してくれるとでも言うのか?」
茶アイルー 「それは…………」
黒チャチャブー 「ふん……っ。くだらねぇ。居もしない神にすがる死にぞこないくらい見苦しいものはないぜ」
284 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:33:36.08 ID:MLHU/1g0
茶アイルー 「…………」
茶アイルー 「死にぞこない……そうかもしれませんね……」
茶アイルー 「早く居なくなった方が、部族のためにもなるかもしれないし……」
茶アイルー 「…………あなたの言う通りかもしれません…………」
黒チャチャブー 「………………」
茶アイルー 「…………ケホッ、ケホッ…………」
黒チャチャブー 「………………」
黒チャチャブー 「〜〜〜ッ!!!(ガシガシ)」
茶アイルー 「!?」
黒チャチャブー 「お前のような者を見ているとイライラする!!」
茶アイルー 「……ご、ごめんなさい……」
黒チャチャブー 「お前はここに住んでいるんだな!?」
茶アイルー 「は……はい。近くの洞窟に……」
黒チャチャブー 「ならすぐ戻って、火を焚きなるべく体を温めろ。水分を多くとるんだ。これを混ぜて(ポイッ)!」
茶アイルー 「(パシッ)…………え……でも、私……」
黒チャチャブー 「やかましい、言うとおりにしろ。それだと効き目が弱いから、俺が今から効き目の強い薬を取ってきてやる」
285 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:34:41.24 ID:MLHU/1g0
茶アイルー 「そんな……見ず知らずのあなたに、そんなこと……」
茶アイルー 「それに私、お返しできるようなものは何も……」
黒チャチャブー 「誰が見返りを期待した? 俺をバカにするのも大概にしろよ」
黒チャチャブー 「俺は…………」
黒チャチャブー 「………………」
黒チャチャブー 「俺は、奇面族の一の王子、黒チャチャブーだ! 下賎の民からの礼物などいらぬわ!」
茶アイルー 「……チャ、チャチャブーの王子様…………でもさっきは、名前を捨てたって…………」
黒チャチャブー 「……気が変わった。ともかく、お前は俺が来るまで洞窟の中で静かにしているんだ」
黒チャチャブー 「こんな夜中に湖のほとりに出てくるなんて自殺行為もいい所だ。体を温めろ」
茶アイルー 「は……はい。分かりました」
黒チャチャブー 「それに、見返りならもうもらった」
茶アイルー 「……?」
黒チャチャブー 「俺はお前に庇われた。王族が下賎の民に庇われるなど、本来あってはならないことだ」
黒チャチャブー 「分かったか? 俺にはお前を治療する義務がある!」
茶アイルー 「よく分かりませんけれど……あなたは、私が恐くないのですか……?」
286 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:35:55.26 ID:MLHU/1g0
黒チャチャブー 「恐い……?」
茶アイルー 「もしかしたら……何かが、伝染ってしまうかもしれません……」
茶アイルー 「私は病人なんですよ……?」
茶アイルー 「病人の近くに居たら、病気になってしまいます」
茶アイルー 「ですから……」
黒チャチャブー 「ケッ。だからといって神に祈ったって何も変わりはしないぜ」
黒チャチャブー 「それに恐いだと? 病気が恐くて、病気を治せるか!」
黒チャチャブー 「そんなことで一族を守れるとでも…………!」
黒チャチャブー 「…………守れるとでも…………」
黒チャチャブー 「………………」
287 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:38:13.10 ID:MLHU/1g0
黒チャチャブー 「(俺は…………)」
黒チャチャブー 「(俺は、全てを捨てて逃げ出そうとしていた…………)」
黒チャチャブー 「(一族も、何もかも捨てて…………)」
黒チャチャブー 「(誇りさえも捨てて……)」
黒チャチャブー 「(何を守って、何のために生きるのか分からなかったからだ……)」
黒チャチャブー 「(だから、俺は…………)」
茶アイルー 「ケホッ、ケホッ」
黒チャチャブー 「…………待ってろ。ガタガタ言わずにな」
茶アイルー 「……はい……」
茶アイルー 「黒チャチャブーさん……」
黒チャチャブー 「?」
茶アイルー 「神様は、やっぱり居ますよ」
茶アイルー 「私と黒チャチャブーさんを、出会わせてくださったじゃないですか」
黒チャチャブー 「…………ケッ(タタタタッ)」
288 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:39:07.35 ID:MLHU/1g0
黒チャチャブー 「どこを探している! 黒チャチャブーはここにいるぞ!」
チャチャブー達 「ビィ! 坊ちゃま!!」
チャチャブー達 「どこにいらっしゃったのですか!? あれほど勝手に里を出てはならぬと……」
黒チャチャブー 「うるさい! 興が削がれた。帰る!」
チャチャブー達 「そんな、子供のような……あっ、お待ちください!」
チャチャブー達 「我々もお供します!」
黒チャチャブー 「…………」
茶アイルー 「(…………)」
茶アイルー 「(本当にチャチャブーの王子様なんだ……)」
茶アイルー 「(チャチャブーは粗野で乱暴だって聞いてたけれど……)」
茶アイルー 「(そんなに悪い人には見えなかった……)」
茶アイルー 「(…………)」
茶アイルー 「(ゴソゴソ)……お薬……」
茶アイルー 「(ゴクリ)……苦っ…………」
289 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:40:05.88 ID:MLHU/1g0
―二日後、夜―

黒チャチャブー 「(派手に脱走しすぎたからな……警戒が厳しい……)」
黒チャチャブー 「(見つからずにここまで来るだけで、随分時間を食ってしまった……)」
黒チャチャブー 「(あいつ……)」
黒チャチャブー 「(あの猫……無事でいるだろうか……)」
黒チャチャブー 「(…………)」
黒チャチャブー 「(待てよ……何で俺は、あんな身も知らない猫のことを心配してるんだ……?)」
黒チャチャブー 「(俺には関係ないことじゃないか……)」
黒チャチャブー 「(それに、もしかしたら場所を変えてるかもしれない……)」
黒チャチャブー 「(チャチャブーと猫は仲が悪いからな……)」
黒チャチャブー 「(俺から言わせればどちらも同レベルのような気がするが……)」
黒チャチャブー 「(…………)」
黒チャチャブー 「(……俺は、何真面目に、また里を抜け出して……)」
黒チャチャブー 「(逃げ出すんじゃなくて、奴の看病に行こうとしてるんだ……)」
黒チャチャブー 「(俺は、何をしてるんだ……)」
290 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:40:59.46 ID:MLHU/1g0
黒チャチャブー 「(俺は……)」
茶アイルー 「……あ…………」
黒チャチャブー 「…………よ、よう」
茶アイルー 「(ニコリ)こんばんは」
茶アイルー 「私、言われたとおりに火で体を温めて、あなたのくれた薬を飲んでいました」
茶アイルー 「そうしたら、少し楽になったような気がします」
黒チャチャブー 「(こいつ……)」
黒チャチャブー 「(二日間、ずっと俺を待っていたのか……)」
黒チャチャブー 「(だまされているかもしれないとは考えなかったのか……)」
黒チャチャブー 「(……いや、考えられるはずがない……)」
黒チャチャブー 「(こいつにはもう、帰るところがない……)」
黒チャチャブー 「(俺と、違って……)」
黒チャチャブー 「(ぬくぬくと生きてきた俺と違って……)」
291 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:41:54.17 ID:MLHU/1g0
茶アイルー 「? どうかしましたか?」
黒チャチャブー 「……いや、薬を持ってきた(ガサッ)」
黒チャチャブー 「見張りに金をつかませて、少しの時間だけここに来たんだ」
茶アイルー 「何だか……申し訳ありません」
黒チャチャブー 「?」
茶アイルー 「私なんかを気にかけなくて、あそこで逃げ出していれば、別の所にいけたかもしれないのに……」
黒チャチャブー 「…………別のところか…………」
黒チャチャブー 「俺は、それを夢見ていた」
黒チャチャブー 「どこか別の、ここじゃない別の場所……」
黒チャチャブー 「そこではきっと、俺を俺と認めてくれる人がいるかもしれない……」
黒チャチャブー 「そんなことを思っていた」
茶アイルー 「…………」
黒チャチャブー 「だけど……それって全部、空虚な妄想なんだよな……」
黒チャチャブー 「自分でも何となく分かっていた。外の世界なんて存在してないって」
黒チャチャブー 「逃げ出した先には何もないって」
黒チャチャブー 「…………お前を見て、そう思った」
292 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:43:00.51 ID:MLHU/1g0
茶アイルー 「……そうですか……気にされていないんなら、いいんです」
黒チャチャブー 「喉を見せろ。俺がじきじきに診てやる」
茶アイルー 「はい……」
黒チャチャブー 「(炎症は引いているが、前より腫れが大きくなっている……)」
黒チャチャブー 「(これは単なる痰病ではない……もっと別の何かだ……)」
黒チャチャブー 「(違う病気も併発しているんだ……体の免疫力が低下して……)」
黒チャチャブー 「(治せるのか、俺に……)」
黒チャチャブー 「…………」
茶アイルー 「……どう、ですか?」
黒チャチャブー 「とりあえず、痰病に効く薬を飲め。後は喉もとのマッサージを少しするから」
茶アイルー 「はい……」
黒チャチャブー 「お前、ちゃんと食事はしているのか?」
茶アイルー 「干し魚を少し……」
黒チャチャブー 「……チッ。そういうことだろうと思って、色々持ってきた」
黒チャチャブー 「食欲がなくても食わなければ、治るものも治らないぞ」
293 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:43:58.36 ID:MLHU/1g0
茶アイルー 「…………ありがとうございます。だいぶ楽になりました」
黒チャチャブー 「じゃあ、この粥を食え。その後にこの薬を飲むんだ」
茶アイルー 「分かりました」
黒チャチャブー 「それじゃ。俺は戻るから……」
茶アイルー 「あ……」
黒チャチャブー 「?」
茶アイルー 「あ……いえ……」
茶アイルー 「戻らなければ、いけないんですよね……」
黒チャチャブー 「…………」
黒チャチャブー 「……もう少しここにいる」
茶アイルー 「…………ありがとうございます…………」
黒チャチャブー 「…………」
茶アイルー 「(もぐもぐ)」
黒チャチャブー 「………………」
茶アイルー 「あの…………」
294 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:44:56.99 ID:MLHU/1g0
黒チャチャブー 「何だ?」
茶アイルー 「黒チャチャブーさんは、どうして里を抜け出そうとしたんですか?」
黒チャチャブー 「…………嫌になっただけだ」
茶アイルー 「?」
黒チャチャブー 「俺は、生まれたときから次期キングになることが決まっている」
黒チャチャブー 「周りの奴らは俺をもてはやす」
黒チャチャブー 「そして俺を大切にする」
黒チャチャブー 「俺は、足りないものなど何一つとしてない生活をしている」
黒チャチャブー 「ほしいものがあれば、言えばすぐ誰かが持ってきてくれる」
黒チャチャブー 「俺が、偉いからだ」
茶アイルー 「その、何がいけなかったんですか?」
黒チャチャブー 「………………」
黒チャチャブー 「誰も、俺を見ていない……」
茶アイルー 「…………」
黒チャチャブー 「誰もが見ているのは、次代キングという俺の偶像だ」
黒チャチャブー 「俺が頼んでキングになるわけではない。誰かが勝手に決めたことだ」
黒チャチャブー 「そして、みんなその、誰かが勝手に決めたキングという偶像に俺を当てはめようとする」
295 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:45:47.41 ID:MLHU/1g0
黒チャチャブー 「その中に、俺はどこにいる?」
黒チャチャブー 「誰の中にも俺はいない」
黒チャチャブー 「あるのは空っぽの偶像だけだ」
黒チャチャブー 「だから逃げようと思った。逃げて、遠くに行けば……」
黒チャチャブー 「誰も俺のことを知らない場所に行けば、本当の俺が見つかるんじゃないかと思った」
黒チャチャブー 「………………」
黒チャチャブー 「…………何を言っているんだろうな、俺は」
黒チャチャブー 「猫なんかに話しても、どうなるものでもないのにな…………」
茶アイルー 「本当の自分……」
茶アイルー 「それって、探しに行かなければ見つからないんでしょうか……」
黒チャチャブー 「……?」
茶アイルー 「だって、私から見た黒チャチャブーさんは、今、この目の前にいます」
茶アイルー 「手を伸ばして……?」
黒チャチャブー 「? こうか?」
296 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:50:13.09 ID:MLHU/1g0
茶アイルー 「(ぎゅ……)」
茶アイルー 「私の手、あなたの手よりだいぶ小さいけれど、温かいでしょう?」
茶アイルー 「私は今、ここに居ます。生きています」
茶アイルー 「あなたの手も温かい……」
茶アイルー 「あなたは、今、ここに居ます……」
茶アイルー 「私とおなじ場所に居ます」
茶アイルー 「自分は、探しに行くものじゃないんです。見つけてあげるものじゃないでしょうか」
茶アイルー 「すぐそこにいる自分を、見つけてあげるものなんじゃないでしょうか……」
黒チャチャブー 「…………」
茶アイルー 「私の、この目の前には……」
茶アイルー 「少し恥ずかしがり屋だけれど、真面目で、優しくて、頭のいいチャチャブーさんが一人います」
茶アイルー 「私には、そう見えますよ……」
黒チャチャブー 「………………」
茶アイルー 「逃げる必要なんてどこにもないんです……」
茶アイルー 「だってあなたは、こんなに優しいじゃないですか……」
茶アイルー 「優しいあなたは、今、ここにいますよ……」
297 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:52:05.28 ID:MLHU/1g0
黒チャチャブー 「………………」
黒チャチャブー 「……時間だ」
茶アイルー 「はい(にこり)……ありがとうございました……」
黒チャチャブー 「明日、また来る。同じ時間に」
黒チャチャブー 「それとこれ、毛布をもってきた」
茶アイルー 「わぁ、嬉しいです……!」
黒チャチャブー 「…………」
茶アイルー 「私、待ってます。ここにいます。どこにも行きませんから」
茶アイルー 「また、来てくださいね……」
黒チャチャブー 「ああ。また来る」
黒チャチャブー 「それじゃ……(ガサガサ)」
黒チャチャブー 「(自分はここにいる……)」
黒チャチャブー 「(どこにも探しに行かなくていい……)」
黒チャチャブー 「(本当の自分……ここにいる自分……)」
黒チャチャブー 「(それでいいのか……)」
黒チャチャブー 「(そんな単純なことで、俺は本当にいいのか……)」
黒チャチャブー 「(俺は…………)」
黒チャチャブー 「(……………………)」
298 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/01(日) 22:53:52.24 ID:MLHU/1g0
お疲れ様でした。続かせていただきます
次回の更新をお待ちくださいね
299 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/02(月) 00:47:10.63 ID:tFk6Cwso

若い頃かチャチャブーさんはツンデレか
300 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/02(月) 01:59:03.37 ID:7agCRZko
更新きてたー
明日読もうかなーと思って冒頭をチラッと見たら引き込まれてしまった
乙です
301 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/02(月) 10:22:18.86 ID:w4w8h2co
お疲れさまでした。
チャチャブーさんのツンデレぶりw
なんか目の前に浮かんできます。

三毛さん風邪引かないように気をつけて下さいね。
更新楽しみにしてます。
302 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/02(月) 17:29:10.24 ID:PZCvZ6Uo
GJ
なんというツンデレチャチャブー
303 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/04(水) 00:43:09.40 ID:7vYxBwAO
やっとパー速にたどり着いた…

ケータイ止まって続き読めなくなってたんだが
パート2はさすがに落ちちゃったかぁ…


三毛猫さんMH3ではお世話になりました!腹痛男です…と言ってもあまり一緒にはプレイしなかったんで覚えてないかな><
もう3Gまで課金する気はないですが、また縁があれば一緒に狩りましょう!
304 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/06(金) 10:08:04.30 ID:.ESPRuA0
若かりし頃のチャチャブーさん良い人だなww
クィーンランゴスタさんの若かりし頃も見てみたいな。
305 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/06(金) 11:00:20.20 ID:xbuEq2AO
三毛猫さんお疲れ様です!
アボンしたPSPが三倍速い赤のPSPとして復活しましたwwwwwwww
以前のように狩りに出れない自分が居ますよwwwwwwww

>>304
若かりし頃なら、ラオシャンロンやヤマツカミ様の若い頃も見てみたいwwwwwwww


306 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/06(金) 17:54:30.08 ID:Ea4u0.AO
シーズン7.0新モンスター ラヴィエンテ!!
ラオよりデカいってどんだけwwwwwwww
307 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/06(金) 17:56:22.47 ID:hZqdS/c0
若かりし頃・・・・きっともの凄いイケメンだったんだろうな
308 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:24:54.93 ID:3a6EclQ0
みなさん、温かいお言葉ありがとうございます
インフルエンザにはかかっていませんか?
蔓延状況がすごいようですが、予防に気をつけてくださいね

第二話の後半を書きましたので、投稿させていただきます

>>303
お久しぶりです。パート2はHTML化されていますので、>>1のテンプレからどうぞ
3Gが出ましたら、また一緒に狩りに出ましょう〜。楽しみにしております

>>304 >>305
若かりし頃ですか。これからの展開で入れられるなら入れてみようと思います

>>305
もしPSPをXlinkにお繋ぎでしたら、一緒に遊ぶことができます
書き込みをいただければ、その時間にお伺いしますよ

>>306
ラヴィエンテには私も戸惑っています
どんだけでっかいモンスターなんでしょうね。想像もつかないものです
309 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:25:47.64 ID:3a6EclQ0
―数日後―

黒チャチャブー 「(腫れが一向に引かない……もしかしたら、この病は……)」
茶アイルー 「……私、どうですか?」
黒チャチャブー 「………………」
黒チャチャブー 「…………良くなってる。心配せずに薬を飲んでればいい」
茶アイルー 「そう、ですか……」
黒チャチャブー 「何だ? どうしてそんな顔をする」
茶アイルー 「いえ……ありがとうございます(にこり)」
茶アイルー 「黒チャチャブーさんがいなければ、私はもっと早くに死んでしまっていました」
茶アイルー 「独りぼっちのまま、死んでしまっていました……」
茶アイルー 「それってとっても、寂しいことだなあって思って……」
黒チャチャブー 「……まるでもうじき死んでしまうかのような口ぶりだな」
茶アイルー 「……! …………」
黒チャチャブー 「俺がじきじきに治療しているんだ。そう簡単には殺さん」
黒チャチャブー 「それとも、俺が信用できないのか?」
茶アイルー 「……(にこり)いいえ、あなたを信用しています……」
310 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:26:44.70 ID:3a6EclQ0
黒チャチャブー 「(釈然としない……)」
黒チャチャブー 「(……こいつ……薄々気づいているんだ……)」
黒チャチャブー 「(この病は、痰病だけという単純なものじゃないこと……)」
黒チャチャブー 「(そしてそれが、おそらくは…………)」
黒チャチャブー 「(………………)」
黒チャチャブー 「(なのに何故、笑っていられる……?)」
黒チャチャブー 「(何故俺に対して、笑いかけてくれる……)」
黒チャチャブー 「(俺には出来ない……)」
黒チャチャブー 「(俺には……)」
茶アイルー 「あとはこのお薬を飲めば、いいんですね?」
黒チャチャブー 「あ……ああ」
茶アイルー 「(ゴクリ)…………やっぱり苦いです」
黒チャチャブー 「…………」
茶アイルー 「黒チャチャブーさん」
黒チャチャブー 「何だ?」
311 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:27:39.48 ID:3a6EclQ0
茶アイルー 「黒チャチャブーさんは、どうしてこんなに親切なんですか?」
黒チャチャブー 「親切……?」
黒チャチャブー 「馬鹿言うな。俺は、お前に借りを返すために……」
茶アイルー 「借り……なら、もう十分返していただきました……」
茶アイルー 「でも、まだ……こうして何回も私のところに来てくれて、一緒にお食事もしてくれて……」
茶アイルー 「私は、もう十分です……」
茶アイルー 「なのに、どうして?」
黒チャチャブー 「(……間違いない。こいつは……)」
黒チャチャブー 「(気づいている)」
黒チャチャブー 「(自分がもう……)
黒チャチャブー 「(…………多分、助からないことを…………)」
黒チャチャブー 「…………」
黒チャチャブー 「(だが、俺は……)」
黒チャチャブー 「…………お前が、気になる……」
312 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:28:50.16 ID:3a6EclQ0
茶アイルー 「私が……?」
黒チャチャブー 「寝ていても、覚めていても……頭の中は、お前のことばかりだ……」
黒チャチャブー 「生きているだろうか、死んだのだろうか……」
黒チャチャブー 「俺の頭の中を、お前という存在が引っ掻き回していく」
黒チャチャブー 「だから俺はここに来るんだ……」
黒チャチャブー 「そう、ただ俺は単純に、お前が気になる……」
茶アイルー 「…………」
黒チャチャブー 「生まれて初めてなんだ……」
黒チャチャブー 「俺をキング扱いしない者は……」
黒チャチャブー 「こうして対等に話をできるのが……」
黒チャチャブー 「あるいは、もっと単純な、何ともない理由なのかもしれない……」
黒チャチャブー 「特に……深い理由がない……」
茶アイルー 「(くすり)」
黒チャチャブー 「?」
茶アイルー 「私と、同じですね……」
313 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:29:56.25 ID:3a6EclQ0
茶アイルー 「私を毛嫌いしない人と、こうして対等におしゃべりできるのって、生まれて初めてのことなんです……」
茶アイルー 「私も寝ていても、起きていても……頭の中はあなたのことばかりです……」
茶アイルー 「あなたは、また来てくれるだろうか……」
茶アイルー 「私は、また、明日の朝日を見れるんだろうか……」
黒チャチャブー 「!」
茶アイルー 「(にこり)そればっかりです」
黒チャチャブー 「…………」
黒チャチャブー 「(まただ……)」
黒チャチャブー 「(何故笑う……何故、そうやって笑っていられる……)」
黒チャチャブー 「(まるで今すぐにでも消えてしまいそうな、儚い笑みだ……)」
黒チャチャブー 「……(すっ)」
茶アイルー 「……? 手を……」
黒チャチャブー 「(ぎゅっ)こうして触れていれば、そんなに哀しそうに笑わないか?」
茶アイルー 「…………」
黒チャチャブー 「……お前は、自分は今ここにいる自分、それそのものだと俺に教えてくれた」
黒チャチャブー 「なら今度は、お前が自分のそれを受け入れる番だ」
黒チャチャブー 「お前にどんな未来があろうとも、お前は今、ここで……」
黒チャチャブー 「俺と手を繋いでいるお前は、今ここで、確かにか生きている」
黒チャチャブー 「それではいけないのか……?」
314 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:31:04.80 ID:3a6EclQ0
茶アイルー 「…………」
茶アイルー 「そう、ですね……」
茶アイルー 「私は今、あなたの目の前で生きているんですね……」
茶アイルー 「……忘れてしまう所でした……」
黒チャチャブー 「…………」
黒チャチャブー 「俺の手は、温かいだろう?」
茶アイルー 「ええ、とっても」
黒チャチャブー 「小さい頃からそうなんだ。俺の父も……もう死んでしまったが、俺が泣いているとよく、こうしてくれた」
黒チャチャブー 「その時の父の手は、温かくて大きくて……」
黒チャチャブー 「触れていると何故か安心して、胸の動悸が収まっていくのを感じた覚えがある」
黒チャチャブー 「人は、誰かの中にいなければ生きていると、そう感じることが出来ないらしい」
黒チャチャブー 「その時の父は、そう言っていた」
黒チャチャブー 「誰かの中に鏡のように映っている自分を見ることが出来なければ、生きている実感を得ることは出来ないと」
黒チャチャブー 「どうだ? お前は今、確かに俺の中に映っていることを、感じることが出来るか?」
黒チャチャブー 「それで少しは、恐いのがなくなるか……?」
茶アイルー 「…………はい…………(ぎゅっ)」
茶アイルー 「そうですね……少しは、恐いのがなくなりました………」
茶アイルー 「ありがとうございます……」
茶アイルー 「……私たち、お互い意外と、お似合いなのかもしれませんね(にこり)」
315 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:32:03.99 ID:3a6EclQ0
黒チャチャブー 「(笑顔に、少しだけ温かみが出てきた……)」
黒チャチャブー 「(良かった……)」
黒チャチャブー 「……ああ、そうなのかもしれないな……」
茶アイルー 「黒チャチャブーさん、私、あなたに何もお礼が出来ないのですけれど……」
茶アイルー 「もし、良かったら、一緒に朝日を見ませんか?」
黒チャチャブー 「朝日を……?」
茶アイルー 「ええ。この近くの枝の上から見える朝日は、格別なんです」
茶アイルー 「何もかも全て、洗い流してくれるような光なんです」
黒チャチャブー 「…………」
黒チャチャブー 「……分かった。夜明けまで、ここにいるよ」
茶アイルー 「……(にこり)ありがとうございます」
黒チャチャブー 「(にこり)」
茶アイルー 「あ……」
黒チャチャブー 「?」
茶アイルー 「今、初めて笑ってくれた……」
黒チャチャブー 「俺が……笑った?」
茶アイルー 「うふふ……笑った顔は、可愛いんですね」
黒チャチャブー 「……ふん、茶化すな……」
316 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:33:29.74 ID:3a6EclQ0
―朝、茶アイルーの洞窟近くの木の上―

黒チャチャブー 「大丈夫か? こんな所に登って……」
茶アイルー 「私は木登りは得意なんですよ。これくらい平気平気……(ずるっ)」
黒チャチャブー 「(がしっ)何してるんだ。ほら、俺にしっかり掴まれ」
茶アイルー 「ご……ごめんなさい……」
茶アイルー 「よいしょ……」
黒チャチャブー 「(だいぶ体が弱っている……)」
黒チャチャブー 「(…………)」
黒チャチャブー 「(こいつの病には、おそらく特効薬はない……)」
黒チャチャブー 「(段々と体の免疫力が低下していき、いずれ別の合併症で死亡する……)」
黒チャチャブー 「(痰病は、単なる合併症だったんだ……)」
黒チャチャブー 「(免疫力が低下してるから、痰病も治らない…………)」
黒チャチャブー 「(…………)」
黒チャチャブー 「(俺は、こいつになにもしてやれないのか……?)」
黒チャチャブー 「(治してやれないのか……?)」
黒チャチャブー 「(俺は…………何もできないのか……?)」
317 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:34:22.45 ID:3a6EclQ0
茶アイルー 「ほら、黒チャチャブーさん、この枝からの眺めが一番いいんです」
黒チャチャブー 「…………ああ(どかり)」
黒チャチャブー 「朝方冷えるようになってきたな……」
黒チャチャブー 「もっと俺にくっつくんだ(ぐいっ)」
茶アイルー 「は……はい……」
茶アイルー 「(くすり)」
黒チャチャブー 「?」
茶アイルー 「ふふ……こうしていると、恋人同士みたいですね」
黒チャチャブー 「…………ふん……」
黒チャチャブー 「恋人か……」
黒チャチャブー 「そんなこと、考えたこともなかった……」
黒チャチャブー 「俺は今まで、与えられたものしか、考えたことがなかった……」
黒チャチャブー 「自分の手で何かを掴むことなんて、考えもしなかった……」
黒チャチャブー 「…………」
黒チャチャブー 「……でも、今、自分の手で掴みたいと、生まれて初めて思った」
318 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:35:19.93 ID:3a6EclQ0
茶アイルー 「何をですか?」
黒チャチャブー 「……俺は、お前を掴みたい」
茶アイルー 「…………私を……?」
黒チャチャブー 「お前のことをもっと知りたい……」
黒チャチャブー 「これから先もずっと、お前のことを知っていきたい……」
黒チャチャブー 「与えられるんではなくて、俺自身の手で、お前の生を掴みたい……」
茶アイルー 「…………」
茶アイルー 「もしも……」
茶アイルー 「もしも、私がこれから先も生きることができて……」
茶アイルー 「あなたの傍に、居ることが出来るんだとしたら……」
茶アイルー 「それほど、幸せなことはないでしょうね……」
黒チャチャブー 「…………」
茶アイルー 「あ……ほら……」
黒チャチャブー 「!」
茶アイルー 「太陽が昇ってきます。地平線の向こうがオレンジ色に光って……」
茶アイルー 「まるで、光の海が出来たみたい……」
319 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:36:51.40 ID:3a6EclQ0
黒チャチャブー 「(本当だ……)」
黒チャチャブー 「(昇ってくる太陽の光が、色んなところに乱反射して、まるでこの世のものではないかのような……)」
黒チャチャブー 「(神秘的な光景だ……)」
茶アイルー 「ね……黒チャチャブーさん」
茶アイルー 「こんな話を知っていますか?」
黒チャチャブー 「?」
茶アイルー 「この世には、四匹の、大きな、大きなドラゴンがいるんです」
茶アイルー 「それぞれのドラゴンは、太陽をお父さん、月をお母さんとして生まれて……」
茶アイルー 「背中に、春夏秋冬の季節を乗せて、いろいろな所を歩き回っているそうなんです……」
黒チャチャブー 「……聞いたことがある……」
黒チャチャブー 「ドラゴンは、太陽や月に会いに行こうと、いつもどこかをさまよっていると……」
黒チャチャブー 「しかし地上にいる限り、絶対に父母に会うことは出来ない……」
黒チャチャブー 「だから、その四匹のドラゴンは、移動を続ける。永遠に……」
黒チャチャブー 「哀しいおとぎ話だ」
320 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:37:44.19 ID:3a6EclQ0
茶アイルー 「……砦ドラゴンが地上をさまよっているのは、お父さんやお母さんを探す他の理由もあるんです。ご存知ですか?」
黒チャチャブー 「違う理由?」
茶アイルー 「その大きな背中に、生き物の魂を乗せて、いつか天に昇るときに一緒に連れて行ってあげるために……」
茶アイルー 「そんな、仲間達を集めているんです……」
茶アイルー 「砦ドラゴンも、独りはきっと、辛いんですよ……」
茶アイルー 「私、一度でいいから、砦ドラゴンに会ってみたいと思っていました」
黒チャチャブー 「…………」
茶アイルー 「そうすれば、独りじゃなくなるんじゃないかなって、思っていました……」
茶アイルー 「今、この瞬間にも、どこかにいるかもしれない……」
茶アイルー 「命をなくしても、独りにならずに済むんです」
茶アイルー 「そんな素敵なことって、他にないと思いませんか?」
黒チャチャブー 「…………」
黒チャチャブー 「ああ……そうかもしれないな……」
黒チャチャブー 「……だが、見てみろ」
黒チャチャブー 「……この朝日、今、ここにある朝日は俺たち二人のものだ」
黒チャチャブー 「もう、お前一人のものじゃない……」
黒チャチャブー 「それだけじゃ、不服なのか……?」
321 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:39:21.65 ID:3a6EclQ0
茶アイルー 「…………」
茶アイルー 「いいえ……これで十分です(にこり)」
茶アイルー 「…………コホッ、コホッ……」
黒チャチャブー 「(ぐいっ)」
黒チャチャブー 「(砦ドラゴン……)」
黒チャチャブー 「(魂を連れて行くドラゴン…………)」
黒チャチャブー 「(茶アイルーを渡すものか……)」
黒チャチャブー 「(砦ドラゴンなんかに、この子を渡すものか……!!)」
黒チャチャブー 「(この子を治してやりたい…………)」
黒チャチャブー 「(出来るなら、俺が……)」
茶アイルー 「…………」
茶アイルー 「綺麗な朝日……」
茶アイルー 「今までで、一番…………」
322 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:41:31.83 ID:3a6EclQ0
―数日後、チャチャブーの里、黒チャチャブーの屋敷―

黒チャチャブー 「(何だ……妙に寒いな……)」
黒チャチャブー 「(ガサガサ)」
黒チャチャブー 「!!」
黒チャチャブー 「(何!? 雪だと!?)」
黒チャチャブー 「(いくら冬だといえ、昨日までは快晴だったじゃないか……!!)」
黒チャチャブー 「(くそっ! 吹雪いてる……!!)」
チャチャブーA 「ビィ! 坊ちゃま!」
黒チャチャブー 「チャチャブーAか! 何だ、この雪は……!?」
チャチャブーA 「我々にも……突然の寒波です!」
チャチャブーA 「朝方、いきなりのことで、民の避難が滞っています!」
黒チャチャブー 「屋敷を空けて、とにかく中に人を入れるんだ!」
323 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:42:44.04 ID:3a6EclQ0
黒チャチャブー 「(…………!!!!!)」
黒チャチャブー 「(茶アイルー!!!)」
黒チャチャブー 「(あいつは……!!)」
黒チャチャブー 「(ダダッ)」
チャチャブーA 「坊ちゃま!」
黒チャチャブー 「すぐ戻る!」
黒チャチャブー 「…………(ふらっ)…………!!」
黒チャチャブー 「(な……何だ……? 今、目の前がぐらって…………)」
黒チャチャブー 「(俺……もしかして…………)」
チャチャブーA 「坊ちゃま! 不用意な行動は……」
黒チャチャブー 「……(ダダダダッ)」
チャチャブーA 「坊ちゃま!!」
324 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:43:39.49 ID:3a6EclQ0
―チャチャブーの里―

黒チャチャブー 「くそっ……ものすごい雪の量だ……」
チャチャブーB 「坊ちゃま! こんなときに、どこへ……」
黒チャチャブー 「お前たちには関係ない!」
チャチャブーB 「ダメです! 雪で里の外の通路は全て凍り付いてしまっています」
チャチャブーB 「こんな中出て行ったら、遭難してしまいますよ!!」
黒チャチャブー 「………チッ」
黒チャチャブー 「(雪が腰の辺りまで……)」
黒チャチャブー 「(何だこの降雪量は…………!?)」
黒チャチャブー 「(ぐらっ……)」
黒チャチャブー 「!!」
チャチャブーB 「坊ちゃま、顔が真っ赤ですぞ!」
チャチャブーB 「まさか、熱病に……」
黒チャチャブー 「…………どけっ!」
チャチャブーB 「坊ちゃま!? 坊ちゃまー!!」
黒チャチャブー 「(くそっ……昨日診察した熱病の患者から、伝染ったか……!)」
黒チャチャブー 「(…………いや、しかし今は茶アイルーだ……!!)」
黒チャチャブー 「(この雪の中、まさか…………)」
黒チャチャブー 「(待ってろ……今行ってやる!!)」
325 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:44:47.47 ID:3a6EclQ0
―樹海、秘境の泉―

茶アイルー 「(ガタガタ)さ……寒い…………」
茶アイルー 「(黒チャチャブーさんがくれた毛布に、もっとくるまって……)」
茶アイルー 「(火を焚いてるのに、凍えそう…………)」
茶アイルー 「ゴホッ……ゴホッ…………」
茶アイルー 「(黒チャチャブーさん…………)」
茶アイルー 「(どうしてだろう……私、今……)」
茶アイルー 「(すごく、黒チャチャブーさんに、会いたい……)」
茶アイルー 「(う……こんな所まで雪が……)」
茶アイルー 「(体が……動かないよ……)」
茶アイルー 「(寒くて……意識が……)」
茶アイルー 「黒チャチャブーさん…………」
326 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:46:24.59 ID:3a6EclQ0
黒チャチャブー 「茶アイルー!!!」
茶アイルー 「!!」
茶アイルー 「黒チャチャブーさん…………」
黒チャチャブー 「どうした、しっかりしろ!!(バッ)」
茶アイルー 「あ……本当に……」
茶アイルー 「黒チャチャブーさんだ………………」
茶アイルー 「ケホッ……ケホッ…………」
茶アイルー 「ごめんなさい…………」
茶アイルー 「お薬飲んだんだけれど……」
茶アイルー 「それでも、寒くて……私…………」
黒チャチャブー 「すぐにここを出る。俺におぶされ。早く!」
茶アイルー 「(よろよろ)……は、はい…………」
 >ビュゥゥゥッゥゥゥゥゥゥゥッ
黒チャチャブー 「(ぐっ…………何とかここまでたどり着いたが……)」
黒チャチャブー 「(一寸先も見えないほどの吹雪だ……)」
黒チャチャブー 「(それに、俺も熱で、意識が…………)」
黒チャチャブー 「(……ダメだ! すぐに茶アイルーを里に避難させなければ……!!)」
黒チャチャブー 「(部族の争い云々の場合ではない。このままでは間違いなく……)」
327 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:48:16.53 ID:3a6EclQ0
茶アイルー 「………………」
黒チャチャブー 「!? 茶アイルー! 返事をしろ!!(ゆさゆさ)」
茶アイルー 「…………う……うう……」
黒チャチャブー 「(体が氷のように冷たい…………)」
黒チャチャブー 「(顔色も悪い……この急激な寒波で、病気が一気に悪化したんだ!!)」
黒チャチャブー 「くそっ!!!(ダダダッ)」
黒チャチャブー 「ぐっ……前が見えない…………」
 >ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥウゥゥゥゥッ!!!
黒チャチャブー 「(これは……ここから出てしまったら遭難する……)」
黒チャチャブー 「(洞窟の奥に逃げるしかない!!)」
黒チャチャブー 「(ダダダダッ)」
茶アイルー 「う……黒チャチャブーさん…………」
黒チャチャブー 「外の吹雪が尋常じゃない。ここを離れられなくなってしまった……!!」
黒チャチャブー 「(火なんてとうの昔に吹き消されてしまっている……!!)」
黒チャチャブー 「(毛布だけではこいつを温めることはできない……)」
黒チャチャブー 「(……ぎゅぅぅぅぅ)」
黒チャチャブー 「(こうして、抱きしめてやれば…………)」
茶アイルー 「…………(ぎゅ……)」
328 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:49:55.07 ID:3a6EclQ0
茶アイルー 「…………黒チャチャブーさん……」
黒チャチャブー 「…………」
茶アイルー 「ありがとう……」
黒チャチャブー 「…………」
茶アイルー 「……………………私、お父さんも、お母さんも死んじゃって…………」
茶アイルー 「……友達も、誰も居なくて…………」
茶アイルー 「独りぼっちで…………死んでしまうところでした……」
茶アイルー 「…………でも、黒チャチャブーさんは、私をそんなところから救い出してくれた…………」
茶アイルー 「私を…………独りぼっちじゃないところに、持ち上げてくれた…………」
茶アイルー 「私……嬉しかった……とっても……」
茶アイルー 「今日も……ちゃんと、来てくれた…………」
黒チャチャブー 「………………」
茶アイルー 「ケホッ……ケホッ…………」
黒チャチャブー 「………………(ぎゅぅぅぅっ)」
茶アイルー 「私、知ってるんです……」
茶アイルー 「自分の……体のことですもの……」
茶アイルー 「この病は……黒チャチャブーさんでもきっと……治せないってこと……」
茶アイルー 「でも、黒チャチャブーさんは、あきらめなくて……」
茶アイルー 「私なんかに、こんなに世話をかけて……くれて…………」
329 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:50:47.64 ID:3a6EclQ0
黒チャチャブー 「もういい、もうしゃべるな……」
茶アイルー 「………………」
茶アイルー 「ねぇ、黒チャチャブーさん…………」
黒チャチャブー 「…………」
茶アイルー 「私が見たかったもの……」
茶アイルー 「私が体験したかったこと…………
茶アイルー 「全部、もらってくれますか……?」
黒チャチャブー 「…………」
茶アイルー 「この先もずっと、ずっと生きて……」
茶アイルー 「私が生きたかった全てを、引き受けてくれませんか…………?」
黒チャチャブー 「……………………………………」
茶アイルー 「て……ふふ……都合の、いい話かもしれませんね…………」
黒チャチャブー 「…………分かった…………」
黒チャチャブー 「お前の全てを、俺は引き受ける…………」
黒チャチャブー 「お前が見たかったもの……体験したかったもの……生きたかったこと……全て生きてやる…………」
黒チャチャブー 「生きてやる……だから……!!!」
茶アイルー 「ふふ……嬉しい……」
茶アイルー 「黒チャチャブーさんの体……温かい…………」
茶アイルー 「……………………」
黒チャチャブー 「………………」
茶アイルー 「………………」
330 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:52:26.40 ID:3a6EclQ0
黒チャチャブー 「茶アイルー!! 茶アイルー!!!!」
茶アイルー 「………………」
黒チャチャブー 「(脈が……脈が段々と弱まっていく……!!)」
黒チャチャブー 「うおおおお!! 死ぬな!!」
黒チャチャブー 「死なないでくれ!!!」
黒チャチャブー 「(ぎゅぅぅぅぅぅ)茶アイルー!! 戻って来い!!」
黒チャチャブー 「戻って来い!!!」
茶アイルー 「………………」
黒チャチャブー 「う……嘘だろ…………!?」
黒チャチャブー 「さっきまで…………」
黒チャチャブー 「うおおおおおお!!!!」
黒チャチャブー 「ゲホッ…………ゲホッ…………!!!」
黒チャチャブー 「ぐ…………」
黒チャチャブー 「(俺…………も……寒さで意識が………………)」
黒チャチャブー 「(ぐううう…………茶アイルー!!)」
黒チャチャブー 「(俺に大切なことを教えてくれた、茶アイルー!!)」
331 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:53:25.84 ID:3a6EclQ0
黒チャチャブー 「(こんなに簡単なのか!?)」
黒チャチャブー 「(人の命って、こんなに簡単なものなのか!?)」
黒チャチャブー 「(負けるか……!!!)」
黒チャチャブー 「(こんな寒波に、俺は負けない…………!!!)」
黒チャチャブー 「(俺は……!!!!!)」
黒チャチャブー 「(負けてたまるかァァ!!!!!)」
 >ズゥゥゥゥン………………
黒チャチャブー 「!!!!」
 >ズゥゥゥゥン………………
黒チャチャブー 「な………………何だ…………あれは………………」
 >ズゥゥゥゥン……………………ズゥゥゥゥン………………
332 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:54:26.11 ID:3a6EclQ0
熱に浮かされた幻かもしれなかった。
絶望が見せた幻影かもしれなかった。
だが、そのとき黒チャチャブーが見たものは。
山よりも大きく。
天を隠すほどの大きさの。
巨大な。
龍の、姿だった。
333 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:55:17.87 ID:3a6EclQ0
黒チャチャブー 「(砦……ドラゴン…………!?)」
 >ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!
黒チャチャブー 「(吹雪が……! 洞窟の中にまで…………!!)」
黒チャチャブー 「(体が……凍りつく…………)」
黒チャチャブー 「(茶アイル……)」
 >ズゥゥゥゥン…………
 >ズゥゥゥゥン…………
 >ズゥゥゥゥン…………
黒チャチャブー 「(茶…………アイ………………ル………………)」
 >ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!
黒チャチャブー 「…………………………」
334 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 22:56:08.78 ID:3a6EclQ0
―現在、クックの巣、朝方―

キングチャチャブー 「……………………」
キングチャチャブー 「(砦ドラゴン……もし、奴だとしたら……)」
キングチャチャブー 「(俺は奴を許せねェ…………)」
クック 「ふぁぁぁぁぁ……あ゛っ」
クック 「(ドス、ドス)キング、どうしてそんな所に? もしかして寝ていなかったのか?」
クック 「……! 入り口にふたをしてくれたのか。しかし……」
キングチャチャブー 「あァ。吹雪は止む様子がない」
キングチャチャブー 「逆に益々強くなってきてやがる……」
キングチャチャブー 「あの時と同じだ……」
クック 「あの時?」
キングチャチャブー 「部族が気になる。俺ァ一旦里に戻るぜ」
クック 「この雪の中を? 昨日よりも強いじゃないか」
キングチャチャブー 「この吹雪が、三十年前と同じものだとすると、まだ犠牲が出る可能性がある……」
キングチャチャブー 「それに……個人的に気になることもあるもんでな……」
クック 「…………私も、樹海のヤマツカミ様が気になる。同行してもかまわないだろうか?」
キングチャチャブー 「好きにしろ」
キングチャチャブー 「(……砦ドラゴン…………)」
キングチャチャブー 「(…………)」
335 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/07(土) 23:04:00.62 ID:3a6EclQ0
お疲れ様でした。次回へ続かせていただきます。

http://image.space.rakuten.co.jp/lg01/19/0000910119/01/img234e3c99zik7zj.jpeg

11月から12月にかけて、私の生活環境が変わるということもあり、かなり低速になるかもしれません。
皆さんで雑談などをされて、気長にお待ちいただけますと嬉しいです。ご了承ください。
336 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/08(日) 00:27:52.28 ID:K89.vUAO
三毛猫さんお疲れ様です!
オイラの家は子供が小さいので、ネット環境は整えて無いのです…orz
お誘い戴けるだけでも光栄ですよ(^ω^)

今回は泣けました…
黒チャチャと茶アイルーの切なく、悲しい描写が胸に刺さりました…
これからも、頑張って下さい!
北の国から応援してます。
337 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/08(日) 01:53:22.71 ID:pFZ4j.wo
うまいなぁ。
今回もどっぷりと三毛猫ワールドに引き込まれてしまった。
三毛さん乙です。

俺は最近Xlink入れました!
機会があれば三毛さんとやりたいですね!
338 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/08(日) 21:46:02.89 ID:/Obm3MAO
オッツー!
339 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/09(月) 17:18:20.85 ID:W5iQ5pU0
相変わらず良い作品だなww
いつかでいいからガルルガさんと少女の仲直り的な話を書いてもらいたいな。
340 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/09(月) 18:35:43.64 ID:wDo4uhYo
乙です
相変わらず面白い
341 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/09(月) 23:13:32.98 ID:QsgNzM.0
はあはあ絵かわえええええええ
三毛猫さんの大ファンです!!
久々にみてたらいつのまにか続編が・・・・
嬉しすぎる!
これからも楽しみに拝見させてもらいます。
お体に気をつけてゆっくり書いてくださいね!!
342 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/11(水) 14:58:45.90 ID:Q3K5ibg0
>>339
あれ?ガルルガと少女って何かしら仲直りしてんじゃなかったっけ?
343 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/13(金) 01:12:49.95 ID:B7kxJV60
いやーこのスレッドブックマーク登録しててよかったわwwまさか続編でてたとはなwwww
お疲れ様です。続き楽しみにしてます。
344 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/13(金) 06:20:11.08 ID:dfK0smQ0
まさかの続編!!
キングも家出とか若さ全開の事をしてた時期もあったんですね。

三毛猫さんのペースがあるのは解りますが続きが待ち遠しい・・
345 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/16(月) 14:14:04.12 ID:c/GQmH.0
続編の続きが気になってここのぞきまくってるwwww
三毛猫さんー楽しみに待ってるよ〜
346 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:15:34.00 ID:RbEmICU0
こんばんは、皆さん、温かいお言葉ありがとうございます

11月末から12月以降、私の引越しと職場換えが重なってしまい低速になりますが、ご了承ください
東京に戻りますので、付近にお住まいの方がいらっしゃいましたら、どこかに集まって2ndGオフをすることもできます
オフ会の需要がもしありましたら、お声をおかけいただけますと嬉しいです

>>336
そうですか。もしつながれましたらご一緒しましょう。私も今は北国にいますが、寒いですね

>>339 >>342
ガルルガさんを何かしらの形でこれから絡めていきたいと思います
一応今は、まだ少し人間に対してわだかまりが残っているような状況です

>>337
XLink接続されたのですか。おめでとうございます
お時間などをご指定いただければ、こちらから伺いますよ。是非ご一緒しましょう

それでは、第3話を半分ほど書きましたので投稿させていただきます
細かな点などいたらないかもしれませんが、ご了承いただけますと幸いです
347 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/16(月) 18:16:24.95 ID:erz8k2.o
うお、今からか!?
348 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:16:55.46 ID:RbEmICU0
イャンクック 「旧沼地で人間を拾ったんだが」

外伝 〜砦ドラゴンと少女〜 第3話

−旧火山、朝−

テオ・テスカトル 「(吹雪というより暴風雨だ……やはり、嵐は格段に強くなっている……)」
テオ・テスカトル 「(早く皆の避難を完了させなければ……)
ナナ・テスカトリ 「あなた様、雪は……」
テオ・テスカトル 「うむ。昨日よりさらに激しさを増している。樹海や密林の者達が心配だ。早く向かわねばなるまい」
カム・オルガロン 「テオ。やはり雪はまだ止んでいなかったか」
テオ・テスカトル 「カム、ノノ、起きたか……ああ、残念なことに、今年の寒波は三十年前のあの時を思い出させる」
ナナ・テスカトリ 「三十年前……先代のテスカトリは、あの時の寒波が元で亡くなってしまいました……」
テオ・テスカトル 「…………ああ。彼女は良きテスカトリだった……」
349 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:18:15.36 ID:RbEmICU0
カム・オルガロン 「……して、いかにする、テオ」
ノノ・オルガロン 「ヤマツカミ様がご無事だと良いのですが……」
カム・オルガロン 「そうだな。ヤマツカミ様がご無事であることを祈るばかりだ」
テオ・テスカトル 「ヤマツカミ様のところにはオオナズチ君もいる。きちんと対策を立ててくれているはずだ」
ナナ・テスカトリ 「あの子は、ああ見えてもしっかり者ですからね」
テオ・テスカトル 「ああ、そうだな」
テオ・テスカトル 「とにかく、遭難すると元も子もない。私とナナの炎の力で道を切り開く。カムとノノはついてきてくれ」
テオ・テスカトル 「まずは旧密林から見回ろう。そして樹海のヤマツカミ様のところへ。それでよろしいか?」
カム・オルガロン 「意義はない。ノノは?」
ノノ・オルガロン 「ええ。意義はないわ」
350 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:19:22.97 ID:RbEmICU0
ガノトトス 「校長先生、ナナ先生、おはようございます」
テオ・テスカトル 「! ガノトトス君!」
翠トトス 「おはようございます」
ナナ・テスカトリ 「翠トトスちゃんも。おはよう」
カム・オルガロン 「ガノ、翠、久方ぶりだな」
ノノ・オルガロン 「ええ、久方ぶりね」
翠トトス 「カム先生にノノ先生!! いつこちらに?」
ガノトトス 「お久しぶりです!!」
カム・オルガロン 「昨日、旅より戻った。二人とも大きくなったな」
ノノ・オルガロン 「ええ、大きくなって」
ガノトトス 「先生方。僕たち、正式に結婚したんです」
351 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:20:27.07 ID:RbEmICU0
翠トトス 「ええ。先生達にも報告したかったんですの」
カム・オルガロン 「なんと! ついに結婚したか!!」
ノノ・オルガロン 「それはめでたいわ。いつの話?」
翠トトス 「つい二ヶ月ほど前のことです。彼の家族にもよくしてもらっています」
カム・オルガロン 「後ほど、正式にお祝いの品を持参しよう」
ノノ・オルガロン 「そうね。お祝いの品を持参しなきゃね」
ガノトトス 「そんな、あまりお気になさらないでください」
テオ・テスカトル 「火山はどうだい? 君たちにとっては慣れない環境で辛いだろうが……」
ガノトトス 「いえいえ。ここに避難させていただいて助かっています」
翠トトス 「そうでなければ、今頃一族全員氷漬けになってしまっていましたわ」
352 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:21:18.55 ID:RbEmICU0
ガノトトス 「先生方は、これからどこへ?」
テオ・テスカトル 「まだ避難ができていない部族がいるかもしれない。見回りにな」
ガノトトス 「そうですか……お手伝いできればいいんですが、僕たちは雪には弱くて……」
テオ・テスカトル 「いや、その気持ちだけで十分だ。君たちは、私たちに代わって子供達の相手をしてくれないか?」
ナナ・テスカトリ 「ええ。そうしていただけると、すごく助かります」
翠トトス 「喜んで! 先生方、お気をつけて……」
テオ・テスカトル 「よければ低学年の子達のために授業をしてもらえると助かる」
ガノトトス 「はい、わかりました!」
カム・オルガロン 「テオ、それでは行こうか」
テオ・テスカトル 「ああ。すまないな二人とも。話は戻ってからゆっくりとらせてもらうこととしよう」
ガノトトス 「ええ。お待ちしています」
353 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:22:37.04 ID:RbEmICU0
−雪山−

テオ・テスカトル 「……ぐっ。なんだこの吹雪は……」
ナナ・テスカトリ 「まるで吹雪自体が意志を持っているかのような……」
テオ・テスカトル 「この寒波では、人間達の村も危ないかもしれぬ」
カム・オルガロン 「三十年前もそうだった……人間達は寒波で大きく数を減らしたが……」
ノノ・オルガロン 「私たちに与えられた被害も甚大だったわ」
カム・オルガロン 「そうだ。甚大だった」
テオ・テスカトル 「カム、ノノ、何かを感じるか?」
カム・オルガロン 「視界が定かではないが、海岸の方に何か、巨大な者がいるのを感じる」
ノノ・オルガロン 「そうね……あまりいい気分はしないわ」
テオ・テスカトル 「……もしかしたら、その『超自然的な何か』がこの寒波を発生させているのかもしれない」
ナナ・テスカトリ 「あなた様……と、申しますと?」
テオ・テスカトル 「……砦ドラゴン……」
354 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:23:30.33 ID:RbEmICU0
テオ・テスカトル 「先代のテスカトルから、一度だけ話を聞いたことがある」
テオ・テスカトル 「あの童話は、真実であると」
ナナ・テスカトリ 「確かに……先代のテスカトリも、三十年前にそのようなことを仰っておりました」
カム・オルガロン 「…………」
ノノ・オルガロン 「…………」
テオ・テスカトル 「もしかしたら、冬の砦ドラゴンが、何らかの理由で力を振るっているのかもしれぬ」
カム・オルガロン 「テオ、だとしたらどうする?」
テオ・テスカトル 「言い伝えの通りだとすると、砦ドラゴンは、すでにモンスターの枠を越えた、神格化された存在だ。話が通じるとは思えない……」
カム・オルガロン 「いずれにせよ、避難を続けるしかないということか……」
テオ・テスカトル 「そうなるな……」
テオ・テスカトル 「考えていても埒があかない。まずは樹海だ。その後に、海岸に向かってみよう」
カム・オルガロン 「了解した」
ノノ・オルガロン 「ええ、了解したわ」
ナナ・テスカトリ 「(砦ドラゴン……)」
ナナ・テスカトリ 「(もしそれがこの猛吹雪を起こしているのだとしたら……一体なぜ……?)」
355 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:24:25.13 ID:RbEmICU0
−樹海、入り口近くの森−

ヒプノック 「Oooooh, シット! さ、さ、さ、寒ゥゥゥゥ!!」
ガルルガ 「ぐおおおおお!! 耳が凍るぅぅぅ!!」
ヒプノック 「Hey! ブラザー! 本当にゲリョ公の家はこっちであってるんだろうな!?」
ヒプノック 「遭難なんてマジ勘弁してほしいぜ!!!」
ガルルガ 「うるせぇ! 俺だって好きでこんな目に遭ってるんじゃねぇ!」
ガルルガ 「俺たちの洞窟が雪で埋まっちまったから、仕方なく出てきたんじゃねぇか!!」
ヒプノック 「My GOD……だから俺は、クックの家みてぇに入り口を塞いでおこうぜって提案したんだ!!」
ガルルガ 「そんな人間みてぇな真似、死んでもできるか!!」
356 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:25:36.78 ID:RbEmICU0
ヒプノック希少種 「お、お……お兄ちゃん。言い争いはいいから早く避難しようよ……」
ヒプノック 「見ろ! マイシスターがすでに半死半生だ!」
ヒプノック希少種 「ガルルガさん……本当にこっちで道は合ってるの……?(ブルブル) 何だか、樹海から遠ざかってる気が……」
ガルルガ 「俺の方向感覚をナメんなよ。確かにここが、ゲリョ公の家の近道なんだよ」
ヒプノック 「マイシスター、俺にもっとくっつくんだ!!」
ヒプノック希少種 「い……今だけはお兄ちゃんの暑苦しさがありがたいわ……!!」
 >ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!
ヒプノック 「Aaaaaah! 遭難するゥゥゥ!! 寒い! くちばしが凍るぅぅぅ!!」
ヒプノック希少種 「お兄ちゃん、温かいけどうるさい!!」
ガルルガ 「少しは静かにできねぇのか!!」
ヒプノック 「で……でもよ、このままじゃ本当に遭難しそうな……」
ガルルガ 「!! おい、見ろ!」
 >ピカッ! ピカッ!
ガルルガ 「あれはゲリョ公のライトクリスタルの光だ!」
ヒプノック 「Oh、Yes!! どんぴしゃか!?」
ガルルガ 「とりあえずあそこに向かって走るぞ!!」
ヒプノック 「OK行くぞ妹よ!!」
ヒプノック希少種 「あ、待って!」
ヒプノック希少種 「…………?」
ヒプノック希少種 「……何かしら、あれ……?」
357 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:26:33.62 ID:RbEmICU0
−樹海、ゲリョスの巣−

ゲリョス 「(ピカッ、ピカッ)」
ガルルガ 「うおっまぶしっ! ゲリョ公、オレ達だ。光を止めやがれ」
ゲリョス 「………………」
ゲリョス 「ガルルガ……ヒプノックに妹。来ると思ってた」
ゲリョス 「ここは寒い。中に入ろう」
ヒプノック 「ヒュゥ! 助かったぜ。俺たちのために外で待っててくれたのか、ブラザー」
ゲリョス 「……ママの占いは良く当たるから……」
紫ゲリョス 「あら! まぁ本当に来たわ!」
紫ゲリョス 「みんな中に入って。凄い吹雪だったでしょお〜〜?」
ガルルガ 「ケェ! 俺たちが来るのはお見通しかよ」
紫ゲリョス 「ちょっと気になって占ってみたら、あなたたちが来るって出たのよう〜〜。用意しといてよかったわぁ」
紫ゲリョス 「さ、洞窟の奥に」
ガルルガ 「ああ、助かるぜおばさん!」
358 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:27:24.38 ID:RbEmICU0
ヒプノック 「やれやれ、やっとこれで一息つける……」
ヒプノック希少種 「………………」
ヒプノック 「Hey、マイシスター。どうした?」
ヒプノック希少種 「お兄ちゃん、何か変な感じがしない?」
ヒプノック 「変な感じ?」
ヒプノック希少種 「うん……何か、誰かに見られてるような……」
ヒプノック 「おいおい寒さでイカれたかい? この吹雪の中で歩く馬鹿は俺たちだけで十分さ」
ヒプノック希少種 「そういうことじゃなくて……何だか懐かしい感じが……」
ヒプノック希少種 「それに、海岸の方で何かが動くのが見えたの」
ヒプノック 「吹雪の塊だろ? ほら、中に入るぜ」
ヒプノック希少種 「あ、待ってよお兄ちゃん!」
359 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:28:18.04 ID:RbEmICU0
―ゲリョスの巣、中―

紫ゲリョス 「それにしてもすごい吹雪ねぇ。あ、希少種ちゃん、大丈夫? 風邪とか引いてない?」
ヒプノック希少種 「(ブルブル)だ……大丈夫だとおも……ふえっくしょっ!」
ヒプノック 「Oh,シット! マイシスター!!」
ヒプノック希少種 「大げさだよ。くしゃみしただけだし」
紫ゲリョス 「とにかく三人とも、狂走エキスのお酒をぐいっとおやり。そしたら体があったまるよ」
ガルルガ 「そうさせてもらうぜ(ぐびり)……ッカァ!」
ヒプノック 「(グビグビ)」
ヒプノック希少種 「(チビリ)……それにしても、紫ゲリョスさんのお宅にたどり着けてよかったわ……」
ヒプノック希少種 「兄たちじゃ、どうにも頼りなくて……」
ヒプノック 「マイシスター! 兄が頼りないとは聞き捨てならないぞ」
ガルルガ 「ケッ。くっついてくるしか能がねぇくせに言いやがる」
ヒプノック希少種 「私たちの巣は浅いんだから、蓋をしなくちゃいけなかったの。それに反対するから、雪で埋まっちゃったんじゃない」
紫ゲリョス 「あらあらまぁまぁ。巣が雪で埋まっちゃったの? 良くここまで無事で来れたわねぇ〜〜」
360 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:29:19.98 ID:RbEmICU0
ガルルガ 「チッ。余計なこと言いやがって」
紫ゲリョス 「でもこの雪は変よぉ。いつもこんなに降り積もったりしないのにねぇ」
紫ゲリョス 「ま、ゲリョの友達なら大歓迎よ。しばらくここにいなさいな」
ゲリョス 「(こくり)」
ヒプノック 「YO、頼れるぜおばさん!」
ヒプノック希少種 「すみません、お世話になります」
ガルルガ 「…………?」
ヒプノック希少種 「……? ガルルガさん?」
ガルルガ 「いや……何か、今誰かに呼ばれたような……」
ヒプノック 「吹雪が吹き込んできてる。空耳だろ?」
ガルルガ 「………………」
ガルルガ 「(……空耳……? いや、それにしてははっきりと聞こえた)」
ガルルガ 「(それに、あの声は…………)」
ガルルガ 「(いや、そんなはずはない……だって…………)」
361 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:30:11.15 ID:RbEmICU0
紫ゲリョス 「さぁさ、体が温まった所でご飯にしようかね! ゲリョ、奥からモス肉を取ってきておくれ」
ゲリョス 「(こくり)」
ヒプノック 「Oh、YES!! 最近モス肉を食ってなかったんだ!! ありがたいぜ!!」
ヒプノック希少種 「ふぅ……私、安心したらなんだか眠くなってきちゃった……」
ヒプノック 「マイシスター、ほら、兄の胸の中で眠ってもいいんだぞ。ほら。ほら! COME OooooN!!」
ヒプノック希少種 「うるさい、お兄ちゃん」
ヒプノック 「…………」
ヒプノック希少種 「おば様、どこもこんなに酷い吹雪なのかしら?」
紫ゲリョス 「ああ、多分ね。あたしの占いじゃ、あと一週間は続くねぇ」
ゲリョス 「(ドサッ)ママ、肉持って来た……」
ヒプノック 「ちょっと凍ってるけどまぁいいぜ! いただきまーすッ!!(もぐもぐ)」
ヒプノック希少種 「お兄ちゃん……すみませんこんな兄で」
紫ゲリョス 「いいのよいいのよ。希少種ちゃんもおあがりなさいな」
ヒプノック希少種 「……はい!(シャク……)……」
ヒプノック希少種 「(本当に凍ってる…………)」
ヒプノック希少種 「ガルルガさん、焼いてくれない? ……ガルルガさん?」
ガルルガ 「………………あ? ああ…………」
362 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:31:20.34 ID:RbEmICU0
―ゲリョスの巣、夜―

ガルルガ 「…………」
ガルルガ 「(やはりあの声……気になる……)」
ガルルガ 「(あれは確かに、かかさまの声だった……)」
ガルルガ 「(他の誰の声と間違うはずもねぇ。かかさまの声は、俺がこの世で一番よく覚えてる)」
ガルルガ 「(空耳なんかでもねぇ……)」
ガルルガ 「(…………だが、どうしてこんな吹雪の日に…………)」
ガルルガ 「(何かの悪ふざけか? いや…………そんなことをするメリットなんざ、どこにもねぇだろ……)」
ガルルガ 「…………」
ガルルガ 「(希少種が、海岸で何かを見たとか言ってたな……)」
ガルルガ 「(むくり)」
ヒプノック 「GUGAAAAA! GUGAAAAA!」
ヒプノック妹 「すぅ……すぅ……」
ゲリョス 「ぐぅ…………ぐぅ…………」
紫ゲリョス 「グガァ…………グガァ…………」
ガルルガ 「(まだ夜早いが、酒のせいで全員眠ってる……)」
ガルルガ 「(少しだけ見に行っても、文句を言う奴はいねぇ……)」
363 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:33:41.53 ID:RbEmICU0
―樹海、海岸沿い―

 >ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
ガルルガ 「(……ぐっ! 何て風だ!!)」
ガルルガ 「(まるで俺たち全員をブッ殺そうとしてるかのような……)」
ガルルガ 「(凶暴な…………)」
 >……! ……!!
ガルルガ 「!!」
ガルルガ 「(……まただ……)」
ガルルガ 「(冷たい風に混じって、声が聞こえる…………)」
ガルルガ 「(かかさまの声だ……!!!)」
ガルルガ 「(だが、何を言っているのかわからねぇ……)」
ガルルガ 「(それに、風と雪が強すぎて、どこから聞こえてくるのかもわからねぇ……!!)」
ガルルガ 「(どういうことだ……?)」
ガルルガ 「……かかさまーッ!!!」
ガルルガ 「かかさまですか!? それともタチの悪ィ悪戯か!!!」
 >・……!! ……!!!
ガルルガ 「う……っ! 雹が目に…………」
364 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:34:40.73 ID:RbEmICU0
ガルルガ 「! (何か、海岸の方で動いてる……)」
ガルルガ 「(…………何か、光のようなものが、海岸の方に……)」
ガルルガ 「(一つ……二つ……)」
ガルルガ 「(…………)」
ガルルガ 「(踊るようにくるくる回ってる……沢山の、青白い光だ……)」
ガルルガ 「(……ッ!!)」
ガルルガ 「(何……だ、あれ……!!!)」
ガルルガ 「(山? あんな所に山なんてなかったはず……)」
ガルルガ 「(いや……違う!!)」
ガルルガ 「(大きな…………天を衝くほどの大きさの、ドラゴン…………?)」
ガルルガ 「(ドラゴンが、海に浮かんでるんだ……!!!)」
ガルルガ 「(くそっ…………吹雪でよく見えない…………)」
 >……!! …………!!!
ガルルガ 「(また聞こえる……)」
ガルルガ 「(!!!!!!)」
365 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:35:31.27 ID:RbEmICU0
ガルルガ 「(何だ……!? 一瞬、あのドラゴンの方から……見えた……)」
ガルルガ 「(かかさまの姿だ……!!!)」
ガルルガ 「(間違いない!! かかさまが、あそこにいた……!!!)」
ガルルガ 「かかさまーッ!!!(ダダダッ)」
 >ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
ガルルガ 「かかさまーッ!!!! 俺です! ガルルガです!!!」
ガルルガ 「返事をしてください! かかさまーッ!!!」
 >ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
ガルルガ 「クッ!(ダダダダダッ)」
 >ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
ガルルガ 「うわっ……!!!(雪が、体に、絡みつくように…………)」
ガルルガ 「(ドサッ)……ガッ!!」
ガルルガ 「ちっ……こ、転んじまった…………」
 >ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
ガルルガ 「(ブルブル)…………! こ、ここはどこだ…………」
ガルルガ 「(いつの間にか、妙な光も巨大なドラゴンも見えなくなってる……)」
ガルルガ 「(かかさまも……!!)」
366 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:36:22.07 ID:RbEmICU0
ガルルガ 「ううううう……寒っ………………」
ガルルガ 「(ガクガク)」
 >ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
ガルルガ 「(か……体が凍る…………)」
ガルルガ 「(は、早くここから離れないと…………)」
ガルルガ 「!! (翼が凍って動かねぇ!!!)」
ガルルガ 「く……そ…………」
ガルルガ 「こんな……ところで……」
ガルルガ 「(意識が……ヤバくなってきやがった…………)」
ガルルガ 「(か…………)」
ガルルガ 「(かかさま………………)」
 >ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
ガルルガ 「…………(ガクリ)」
ガルルガ 「……………………」
××××× 「(ドスンッ!!)」
××××× 「………………」
××××× 「(ぐいっ…………!!)」
367 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:37:15.22 ID:RbEmICU0
―樹海、火山近く―

テオ・テスカトル 「……あとは奇面族の村と、樹海の海岸近くに住んでいる者の確認だな」
ナナ・テスカトリ 「あなた様、この猛吹雪では……」
テオ・テスカトル 「………………」
カム・オルガロン 「ああ。ナナの言うとおりだ」
ノノ・オルガロン 「そうね、ナナの言うとおりだわ」
カム・オルガロン 「これ以上は我々の身も危ない。今のところは、一時撤収が妥当な所だろう」
テオ・テスカトル 「……やむをえないか……ぬ?」
ナナ・テスカトリ 「……! 誰か来ます」
××××× 「(ズンッ、ズンッ、ズンッ)」
テオ・テスカトル 「あれは…………」
ラージャン 「(ズシャァッ)………………(ポイッ)」
ガルルガ 「(ドサッ)………………」
ラージャン 「海岸沿いで気絶していた…………酷い凍傷になっている……」
ナナ・テスカトリ 「……ガルルガ君!」
ナナ・テスカトリ 「ラージャン君……彼を助けてくれたの?」
ラージャン 「………………」
ラージャン 「俺の民を火山に避難させた。俺も、行かねばならない……」
テオ・テスカトル 「………………」
368 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:38:09.72 ID:RbEmICU0
ラージャン 「…………それじゃ…………」
テオ・テスカトル 「待て、ラージャン君」
ラージャン 「……?」
テオ・テスカトル 「仲間を救ってくれて、ありがとう。ガルルガ君は、私たちが責任を持って治療するよ」
ラージャン 「………………」
ラージャン 「海岸に……何かいる」
カム・オルガロン 「……!!」
ノノ・オルガロン 「……!!」
ラージャン 「俺もそれに、取り込まれかけた……」
ラージャン 「先生方も、十二分に気をつけることだ……」
ラージャン 「(シュバッッ!!)」
テオ・テスカトル 「海岸……やはり、海岸か……!!」
ナナ・テスカトリ 「あなた様、とりあえず、ガルルガ君を近くの火山洞に運びましょう」
ナナ・テスカトリ 「大変……翼の先まで凍りついてしまっているわ」
テオ・テスカトル 「ああ。そうだな。カム、手伝ってもらえるか?」
カム・オルガロン 「分かった」
369 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:39:00.81 ID:RbEmICU0
―クックの巣、少し前―

少女 「よし、出来たっ!(バサッ)」
キリン 「少女ちゃんは器用ねぇ」
ティガ弟 「へぇ。それが、兄者の皮とウラガンキンとやらの鱗を使った『服』か」
少女 「うん。フードもつけたから、これを着てれば外に出ても寒くないよ」
ロアルドロス 「人ってこうやって毛皮を入れ替えるんだねぇ」
少女 「私たちは鱗や毛がないから、こうやって体を守るんだよ」
クック 「少女、準備は出来たか?」
キングチャチャブー 「…………」
少女 「うん! おじさん、これどうかな?」
クック 「おお、いい感じにもこもこになったじゃないか」
クック 「しかし……この吹雪だ。少女は留守番をしていてもいいんだぞ?」
少女 「でも、私もヤマツカミ様やオオナズチさんが気になるよ」
ロアルドロス 「勇敢なバンビーナが行くというのであれば、僕も留守番をしているわけにはいかないな」
キリン 「弟さんは……来ますよね」
ティガ弟 「俺もかよ! 何でゾロゾロ総出で、あのクソジジイに会いに行かなきゃいけないんだよ!」
370 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:40:15.63 ID:RbEmICU0
キリン 「だって、こんなに小さな少女ちゃんが頑張ってるっていうのに、弟さんはクックさんの家でぬくぬくとしているつもりなんですか?」
ティガ弟 「そのつもりだったよ!」
キリン 「いいからいいから。行きましょう」
ティガ弟 「何がいいんだかよくわかんねーよ。この雪の中、出かけようとする神経を疑うぜ」
クック 「無理には誘わないよ。ゆっくりしていってくれていい」
ティガ弟 「ほれみろ!」
キリン 「……情けない……」
ティガ弟 「!」
キリン 「いいですよ。少女ちゃんは私が、責任を持って守ってきますから……」
キリン 「あなた方に期待した私が間違っていました……」
ティガ弟 「聞き捨てならねぇな。俺は卑怯なことはするが、情けないことはした覚えがねぇ」
ティガ弟 「……ケェ。気分が悪ィ。少女。俺の背中に乗れ」
少女 「弟さん、来るの?」
ティガ弟 「どうせここに居ても、寝ぼけた兄者と二人きりだからな。それに情けないとまで言われて、だまってぬくぬくしてるわけにはいかねぇよ」
ティガ兄 「グガァァ……グガァァァ…………」
キリン 「(くすり)」
371 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:41:11.02 ID:RbEmICU0
クック 「どうするキング。真正面から樹海の奥に抜けるのは、少しばかり厳しいぞ」
キングチャチャブー 「裏道を使う」
クック 「裏道?」
キングチャチャブー 「本来は俺たち奇面族専用なんだが、まぁいいだろう。火山洞から旧火山を抜けて樹海奥に入る」
クック 「そんな道があったのか。ロアルさん、大丈夫かい? 火山に入るまでは雪の中を通ることになるが……」
ロアルドロス 「一晩休んですっかり良くなりました。それに、折角この大陸に来たからには、主様にも挨拶をしなければいけませんからね。ヘバってもいられませんよ」
クック 「そうか。それじゃ、みんな。雪ではぐれないように、キングの後についてきてくれ」
キングチャチャブー 「じゃあ、行くぜ」
ティガ弟 「はぁ……気が乗らねぇ(ドスドス)」
少女 「弟さんの背中は、視線が低いからちょうどいいよ」
ティガ弟 「そんなもん褒められたって嬉しくもなんともねーや」
キリン 「私が、皆さんの周りにも雷の膜を張ります。少しは雪を防げるでしょう」
クック 「助かる。ありがとうキリンちゃん」
372 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:42:02.16 ID:RbEmICU0
―クックの巣、外―

キングチャチャブー 「…………」
キングチャチャブー 「(殺人的な大雪だな……太陽がどこにあるのかさえわからねぇ……)」
キングチャチャブー 「(砦ドラゴン……何が目的だ……?)」
キングチャチャブー 「(てめぇは俺から、茶アイルーを奪っていった……)」
キングチャチャブー 「(その借りをまだ返していねぇ……)」
クック 「……うわぁ! やはり外に出ると違うな……」
少女 「凄い雪……」
ティガ弟 「ケッ、やってらんねぇぜ」
少女 「お兄さんには何も言わなくて大丈夫かな?」
クック 「薬を置いてきたし、よく眠っているから大丈夫だろう。それに、こんな雪の中外に出たら風邪が悪化してしまう」
クック 「私たちが早く帰るようにすれば済む話さ」
ロアルドロス 「前が見えないけど……そんなに寒くないな。白いバンビーナの力かい? ブリリアント!」
キリン 「褒めてくださってありがとう。もうちょっと中に寄ったほうがいいですよ」
キングチャチャブー 「………………」
キングチャチャブー 「……? (何だ……? 何か聞こえる……)」
キングチャチャブー 「(この声は…………)」
キングチャチャブー 「……!! (まさか……!!)」
373 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:42:54.96 ID:RbEmICU0
キングチャチャブー 「………………(いや、そんなはずはない……)」
キングチャチャブー 「(冷静になってみれば、吹雪の音が重なって、そう聞こえただけだ……)」
キングチャチャブー 「…………」
キングチャチャブー 「ついて来い」
クック 「ああ。みんな、行こう」
ロアルドロス 「ここからじゃ、海岸は見えないねぇ」
少女 「ロアルさんが見たのって、一体何だったんだろうね」
少女 「本当に砦ドラゴンだったりして」
ティガ弟 「そんなもんはこの世にいねぇよ。いつまでもガキのたわごとを信じてるんじゃねぇ」
キングチャチャブー 「………………」
ロアルドロス 「うーん……確かに大きなものがいた気がしたんだけれど……」
少女 「何か他に、特徴みたいなものはなかったの?」
ロアルドロス 「あ……! 何だか、懐かしい感じがしたな」
少女 「懐かしい感じ……」
ロアルドロス 「前に一度、どこかで会ったことがあるような……そんな不思議な感覚だったよ」
少女 「(砦ドラゴン……)」
少女 「(もし、キングさんの言うとおり、本当に砦ドラゴンがこの近くに来ているんだとしたら……)」
少女 「(お話、してみたいな…………)」
少女 「(そうしたら、この吹雪も止めてもらえるかも…………)」
374 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/16(月) 18:44:55.46 ID:RbEmICU0
お疲れ様でした。
次回の更新をお待ちくださいね。

オフ会のご提案やお誘い、XLinkのお誘いなどお待ちしています
お気軽にこのスレやBBS(http://www3.rocketbbs.com/601/Mikeneko.html)などでご連絡ください

本格的に冬に突入してまいりました
コタツを出された方も多いのではないでしょうか
病気をすることなく、健康に乗り切っていきたいものですね
375 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/16(月) 18:46:03.69 ID:9UvZaUSO
乙です。
やっぱり面白い
376 :555 :2009/11/16(月) 18:58:40.60 ID:LKgHphY0
乙です!
ついつい引き込まれてしまいますね〜〜!!!
377 :北の国の人 [sage]:2009/11/16(月) 20:12:02.93 ID:8BdtFYAO
三毛猫さんお疲れ様です!
最近G☆に行けましたが、ガンナーソロなので厳しいですわ…orz

三毛猫さんも体に気を付けて下さい。
時がMHP2Gや3の流れで無くなったとしてもハンターは続けたいと思ってます。

キングの心理描写と少女の考えのギャップが切ないです…
三毛猫さんのペースで頑張ってください!
378 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/16(月) 21:33:12.77 ID:dNfq5SAP
乙です
いつも楽しみにしてます
ほどほどに頑張ってください

巨大なドラゴンというとFのラヴィエンテが気になる
これまでで一番大きいモンスターでラオの2〜3倍ありそうだ
379 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/16(月) 23:53:39.65 ID:cpBctsAO
乙です!
ラビエンテは超巨大な蛇でしたね!
あの大蛇、この小説でもいろいろ使い道がありそうですねwwwwww楽しみにしてます!
380 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/16(月) 23:55:44.74 ID:cpBctsAO
乙です!
ラビエンテは超巨大な蛇でしたね!
あの大蛇、この小説でもいろいろ使い道がありそうですねwwwwww楽しみにしてます!
381 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/17(火) 00:02:47.85 ID:FdsCF4Ao
乙。オールスターになってきたなぁ。
382 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/17(火) 09:33:23.39 ID:aF2TfMg0
おお更新してた!
ガルルガさんを出してくれてありがとう。
383 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/21(土) 23:41:31.82 ID:wSyTL360
みなさん、こんばんは
かなり寒くなってきましたね
インフルエンザも蔓延しているようで、手洗いうがいを忘れないようにして、乗り切っていきましょうね

ご期待の中申し訳ないのですが、11月末に私の引越しと職場移動が重なり、投稿の速度がかなり落ちてしまいます
何週間越し〜でも必ず完結はさせますので、長い目で見ていただけると嬉しいです
ご了承ください

それでは、皆様のよきハンターライフをお祈りしております
384 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/22(日) 00:19:31.79 ID:a5Ylpyko
待っていますとも
385 :555 :2009/11/22(日) 18:01:25.33 ID:6CfTBgU0
待っていますとも
386 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/22(日) 19:09:37.15 ID:8GgOGMAO
勿論、待ってますとも。


ところで、ライトボウガン使いの人に聞きたいんだけど…

オヌヌヌのライトボウガンと装備有る?
因みに集会所上位でキリンタソとラー様に殺られまくってます…orz
村上位は「モンスターハンター」だけが残ってるヘタレなソロガンナーに救いのアドバイス下さい…orz
387 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/22(日) 20:24:36.99 ID:a5Ylpyko
ライト使いじゃないが、キリンなら散弾が使えるやつがいいよね。
速射は隙が生まれるからやめたほうがいい。
ラーは氷速射ボウガンかな?
とりあえず訓練所のラーにライトで勝ててればそんなに難しくないと思うけど。
388 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/22(日) 23:54:00.45 ID:McX9WgAO
根性・回避距離・高級耳栓が同時につくガンナー装備オヌヌメ
389 :386 [sage]:2009/11/23(月) 15:17:07.04 ID:X7GIWgAO
>>387>>388
ありがとう!

チョット逝ってくるわwwwwwwwwww
390 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/23(月) 16:35:02.31 ID:LnwgJAEo
耳栓はいらなくね?増弾ピアスとかあったらそっちのがいいと思う
回避距離は俺もお勧め
391 :386 [sage]:2009/11/23(月) 19:00:56.25 ID:X7GIWgAO
>>390
ありがとう!
材料集めに奮闘してる最中だけど、頑張ってむる。


さて…また狩りに逝ってくるか…
392 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/11/25(水) 09:17:37.62 ID:FKbWfAA0
おはようございます、みなさん
無事に引越しが終わりました。時間が出来次第、再開させていただきたいと思います

>>386
私もライトボウガンをよく使いますので、ちょっとした自分流のコツを書かせていただきます
ライトボウガンで強いのはマジンノランプか阿武祖龍弩だと思います
しかし、どちらも古龍の大宝玉を使いますので、作成に難があるのが問題ですね

対ラージャン、キリン戦に限らず、オールラウンドに戦えるのは自動装填マジンノランプです
この武器はスロットが3つも空いていて、全属性の弾が撃てるので、自動装填にすると非常に強いです
属性攻撃強化、状態異常強化、自動装填をつけたマジンノランプですと、村上位最終のモンスターハンターも簡単にクリア可能でした
(色々対策を施した結果ですが……)
防具と珠の組み合わせは色々ありますので、シュミレータでご覧になってみるといいですよ

阿武祖龍弩も強いですが、氷結が速射になってしまいスキができるので、ラージャンには向いていないと思います
同様の理由でスキができてしまう速射は、あまりキリンには向いていない気がします

対ラージャン戦は、左右ラッシュは左腕以外の判定が薄いため、時計回りに回って避けながら一発一発堅実に氷結弾などを撃ち込んでいくと勝つことができます
怒り状態になったら逃げに徹すると楽かもしれません(何だか動きが早くなるため)
常に距離をとって、相手の攻撃が終わった後のスキに撃ち込んでいくと楽です

キリンも堅実に打ち込んでいく必要が出てきます
どちらのモンスターも弱っているのかどうなのか分かりづらいですが、根競べのようなものだと考えていいと思います
誰しも勝てないモンスターではないと思いますので、両方とも強いですが頑張ってください!
393 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/25(水) 12:53:04.64 ID:30oc96SO
長旅ご苦労様です
ゆっくりお休みください
394 :386 [sage]:2009/11/25(水) 18:29:27.98 ID:qzZEEQAO
三毛猫さん、忙しいなかわざわざ有難うございます!

急がば回れですね!

頑張ります!
395 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/12/04(金) 02:21:48.46 ID:7/4mL/Eo
wktkして待ってるよ
396 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/04(金) 03:40:31.20 ID:TO5thq20
続きを楽しみに待っています

モンス中心に時計回りはやっぱ基本だな
397 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/04(金) 15:11:06.25 ID:fsfDcIAO
とりあえず、やり残しは有るけどG☆終了近いwwwwwwww

長かった…

しかしラオの顔面どアップは恐いお(´;ω;`)
398 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/12/05(土) 22:30:37.24 ID:u5FMO4g0
>>395 >>396 >>ご覧になっているみなさん
お疲れ様です。三毛猫です
結構長い間スレを放置してしまいまして申し訳ありません
新しい環境に中々馴染むことが出来ずに、悪戦苦闘の日々を送っております
その影響で小説を書く時間が劇的に減ってしまいました
何とか継続できるサイクルを作っていこうと思いますが、今しばらくお待ちいただけますでしょうか
ご期待されている皆様にはご苦労をおかけいたします。申し訳ありません

お暇な方は私のサイトのサイドバナーから、過去描いた小説などをお読みになることができます
http://blog.livedoor.jp/matusagasin/

また、Mixiにも入っております(http://mixi.jp/show_profile.pl?id=769079
こちらからコンタクトをいただくこともできますので、入会されている方は是非メッセージをお送りください

気長な目で見ていただけると嬉しいです
時間がかかっても進めようと思いますので、よろしくお願いいたします

>>397
おめでとうございます(^ω^)b
大変な道のりでしたね。私も大変でした……
ラオさんのドアップは恐ろしいですね(笑)
完全クリアを目標に、是非気を入れすぎずに、頑張ってください〜
399 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/05(土) 22:39:34.63 ID:xA/lF4Mo
ラオのアップってむしろ可愛くないか?
移動中も眉毛のピクピク可愛いし
ヴォルガノスが一番可愛いけどな
400 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/12/05(土) 22:40:42.67 ID:1/WhvQAO
いつまでも待ちま〜す!
マイミク申請しますね(*'ω'*)
401 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/12/05(土) 22:41:34.67 ID:1/WhvQAO
いつまでも待ちま〜す!
マイミク申請しますね(*'ω'*)
402 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/12/05(土) 22:42:33.76 ID:1/WhvQAO
いつまでも待ちま〜す!
マイミク申請しますね(*'ω'*)
403 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/05(土) 22:49:46.35 ID:Lhz6SXEo
とても大事なことなので三回いいました
404 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/06(日) 20:04:01.52 ID:H7/up6AO
>>400>>401>>402
ワロタwwwwwwwwwwwwwwww

>>399
眉ピクは笑えるけど、 各ステージの入り口で爆弾設置してる時にドーン!は嫌だwwwwwwww


三毛猫さんmixi行きますねwwwwwwww
マイミク申請します!
405 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/12/06(日) 23:23:13.11 ID:gtXJGRk0
>>398
頑張って!ゆっくりでいいからね。

グラビとかの目をモンスターの中から見ると面白いよねww
406 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/07(月) 03:29:03.61 ID:m2onwkAO
>>405
アカム剥ぎ取りしてる時に中身を見てるwwwwwwww
なかなかシュールな光景だよねww
407 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/12/07(月) 23:19:23.22 ID:zPIzz2AO
お前ら可愛いな
408 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/08(火) 00:49:44.60 ID:D0q6b6AO
>>407
中身が空洞のMRIを見ているみたいで楽しいぞwwww
409 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/09(水) 20:05:06.80 ID:EDS5qcAO
そういえば、PCのmixiって携帯で見れないんだろうか?
オイラ携帯しか無いから、三毛猫さんにマイミク申請出来ないorz
ようやっと「絶影」クリアした。
アドバイスくれた人達有り難う!
410 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/11(金) 18:54:08.38 ID:U3TjIrUo
新モンスター来ましたね
ラオシャンロンですら小さく感じるほどのでかさと剛種並みの攻撃翌力、多彩な攻撃法とめちゃくちゃすぎて笑うしかできねぇww
411 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/17(木) 21:51:57.53 ID:wEKg/sAO
>>410
電プレだか、何かのゲーム雑誌で出てたキガス…
龍のような蛇のような…
解説が印象的だったな〜wwww
何度かクエスト挑戦しないと討伐は無理みたいな事書いてあったwwwwwwww

MHシリーズのモンスターは、どこまで巨大化するんだろwwwwwwww
412 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/17(木) 22:59:49.70 ID:BS1e23Yo
ゲッターエンペラー位の大きさになると予想してみる
413 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/18(金) 19:26:11.01 ID:xuxXR/E0
つべで見たらゲッターぐらいは余裕で巻きつけそうな大きさだったな
名前は"絶島主”ラヴィエンテ
414 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/19(土) 10:15:06.71 ID:NYysI5co
そんな新モンスターで盛り上がってる中で空気を読まず





ウカム初討伐したぜいやっほおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお




415 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/19(土) 11:17:58.02 ID:E42kbYAO
>>414
ウカム討伐おめ!

俺は後々の為に、シェン、アカム乱獲中wwwwwwww



ソロガンナーだから、天鱗厳しいお…orz
416 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/12/20(日) 23:03:45.66 ID:qr5doFc0
みなさん、こんばんは
まだ観てくださっている人がいるというのに、続きを書けずに申し訳ありません
今、新しい環境に適応しようといっぱいいっぱいなのでお許しください
年末年始が暇になるので、そのときに更新を考えています。ご了承ください

お暇な方は私のサイトの方で、以前書いた小説やレビューなどをご覧いただくことができます
http://blog.livedoor.jp/matusagasin/

>>405
ありがとうございます。長い目で見ていただけると嬉しいです

>>409
携帯でもMixiは見れますよ
右上の「モバイル」からアクセスが出来るみたいです
私も携帯で見たりしているので、大丈夫だと思います
それと絶影クリア、おめでとうございます(^ω^)b+**

>>410 >>411 >>413
ラヴィエンテですね。Youtubeで見ましたが、今まで一番巨大ですね。びっくりしました
今はFが停滞しているので、残念ながら戦うことが出来ませんが、もし戦った方がいらっしゃったら、感想などを教えていただけると助かります

>>414
ウカム討伐おめでとうございます **+:..(^ω^)..:+**
防具が凄く硬くなるまで強化できるようになっていますので、どんどん強くしてみてくださいね

>>415
ソロで天鱗は厳しいですよね
もしXlinkの環境がおありでしたら、お手伝いしますよ

東京も寒くなってまいりました
東北の私の実家では大雪が降っているらしいです
インフルエンザもまだ蔓延しているらしいので、皆様お気をつけくださいね
417 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/20(日) 23:09:06.39 ID:Ym2CBlYo
待ってるぜー!
418 :409&413 [sage]:2009/12/20(日) 23:40:43.67 ID:ENndOkAO
>>三毛猫さん
有り難う御座います。
まあ、ソロガンナーの宿命ってことで暫くは素材集めに奔走しますww
ところで、mixiも三毛猫さんですかね?

それと、体調には気をつけて下さい!
ユックリ、マッタリ待ってますんでww
419 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/21(月) 00:20:13.38 ID:RjcM9kko
ラヴィは巨大だけど落ち着いて立ち回れば動きが単調
頭を地面に突っ込んで石つぶてを飛ばしてくる攻撃がかなり厄介だけど
あとは攻撃翌力が高いだけだね

かなり特殊なモンスターだと思う
他のモンスターの生態系を外れた存在みたいなww

デカイのをみて今回の三毛さんの砦ドラゴンをふと思い出しました
420 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/12/21(月) 22:43:52.78 ID:oGJ.aAAO
み毛さんお久しぶりっす!
モンハンの最新作見ましたか?wwwwww
動物の森みたいになるのかな
アイルーバージョンみたいな
421 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/24(木) 00:44:25.33 ID:fZOFxUAO
突然質問なのですがkaiで一つのPCに対し二つのPSPで接続できるのでしょうか?
優しい方お願いします
422 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/12/24(木) 04:45:54.28 ID:3Qx.F3Ao

[重要]                         
クリスマス中止のお知らせ                   
                                                     
2009年12月25日に開催予定のクリスマスは諸事情により中止となりました。
本決定により、クリスマスイブも中止になります。                     
中止、ならびに本告知が遅れたことにつきまして、                    
楽しみにしておられた方々、及び関係者各位には謹んでお詫び申し上げます。  
423 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2009/12/24(木) 22:45:10.12 ID:xZp/hLE0
皆さんこんばんは。メリークリスマスです
寒いですが、体調の方はいかがでしょうか?
更新はお正月付近までお待ちください

>>418
Mixiでは別の名前ですが、トップ絵が黒チャチャブーと茶アイルーの絵になっているので、すぐに分かると思います
申請は随時お受けいたしますので、ぜひお出しくださいね

>>419
ご感想ありがとうございます。
砦ドラゴンの流れを汲むモンスターなのでしょうか……
戦ってる様子を動画でも見ましたが、ひたすら大変そうでした(汗)
ジエン・モーランと大きさはいい勝負ですね
彼らは一体何を食べて生きてるんでしょう……

>>420
はい、ぽかぽかアイルー村ですね
私も楽しみにしています。どんなゲームになるんでしょう?
アイルー版動物の森みたいな感じなのかな……

>>421
アダプタにもよりますが、可能なようです
今度お時間がありましたら一緒にやりましょう〜

>>422
wwww(笑)
そういえば去年、同じ題名で別のSSを書いていました
http://matusagasin.cocolog-nifty.com/blog/2008/12/post-1f49.html
お暇でしたらご覧ください

みなさんが善きクリスマスを過ごされることを祈っています
小さな幸せが皆さんの所に降りますよう(^ω^)
424 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/25(金) 18:06:47.77 ID:eee0FDYo
>>421
1台のPCで1台のPSPを繋いだ状態で、赤外線を通して2台目のPSPも接続されますよ。
その際、部屋は立ち上げるようにして、部屋名に2名接続としておくと良いかもしれません。
425 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/12/25(金) 22:05:15.68 ID:8Hwg5sAO
三毛猫さん抱いて下さい
426 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/26(土) 23:27:23.08 ID:4HjYVsAO
>>423,424丁寧にありがとうございます。m(_ _)m
ついにアダプター買う決心がつきました。
これでみんなのもとに
427 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/12/28(月) 21:14:50.09 ID:LY2NJtU0
まだかな・・・
428 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/30(水) 00:03:40.69 ID:kkCYNFko
ラージャン強すぎワラタ
トリアカMAXじゃ数撃で死亡・・・
429 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/01/03(日) 16:18:39.45 ID:9PdQ5L60
>>425
( ・ω・)ノ(・ェ・ )ナデナデ

みなさん、明けましておめでとうございます
今年が、みなさんにとって善き年となるように祈っています
お互い、いいことが沢山起きるといいですね

>>426
Xlinkの設定をされましたら、一緒に遊びましょう
狩りのお手伝いをさせていただきます。

>>428
ラージャン君は動きのパターンを読まないと難しいですよね
時計回りが基本なので、攻撃は全部避けるつもりで行くといいと思いますよ

第三話の後半を書きましたので投稿させていただきます
430 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/01/03(日) 16:21:46.02 ID:9PdQ5L60
−しばらく後、樹海、火山に通じる洞窟−

キングチャチャブー 「ここだ」
クック 「こんなところに抜け道があったなんて……知らなかった」
キングチャチャブー 「だろうな……俺もここを通るのは久しぶりのことだ」
少女 「ロアルさん、大丈夫?」
ロアルドロス 「白いバンビーナのおかげで、たいして寒くはなかったよ」
キリン 「それはよかったわ。それにしても……狭い洞窟ね」
ティガ弟 「ケェ! 外は吹雪いていやがるし洞窟は狭いときやがる。最悪だぜ」
クック 「まぁそう言わないで。火山に入れば今よりはましになるだろう」
キングチャチャブー 「……」
クック 「キング、砦ドラゴンのことを気にしているのか?」
キングチャチャブー 「てめぇらには関係がない話だ……」
少女 「…………」
ティガ弟 「ずいぶんとこだわってるようだが、おとぎ話はおとぎ話だろ。本当に見たってのか?」
キングチャチャブー 「…………」
ティガ弟 「ヘッ。だんまりかよ」
431 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/01/03(日) 16:22:53.72 ID:9PdQ5L60
少女 「でも、もしそんなにおっきなドラゴンさんがいるなら私、お話してみたいな」
クック 「そうだな。ジエン・モーラン老も話してみれば意外に気さくな方だった」
クック 「砦ドラゴンも、もし話すことができたならこの吹雪を止めてくれるかもしれない」
キングチャチャブー 「そいつは無理な相談だな……」
クック 「? どういうことだ?」
キングチャチャブー 「砦ドラゴンは、伊達や酔狂のために吹雪を起こしているんじゃぁねぇ……」
キングチャチャブー 「……そんな生やさしい話じゃねぇよ」
キングチャチャブー 「…………」
ティガ弟 「……ま、もしそんなのがいるとしたら、よほど性格がねじ曲がってやがるんだろうな」
ティガ弟 「こんな吹雪じゃ、人間たちだってヤバいんじゃねぇ?」
少女 「(……! ハンマーさん達、大丈夫かな……)」
ティガ弟 「俺たちだってヤバかったぜ。嫌がらせ以外の何者でもねえな」
432 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/01/03(日) 16:23:49.53 ID:9PdQ5L60
―旧火山―

キングチャチャブー 「……出口だ」
クック 「ここから火山に入れるのか。よっこらしょと。少女、掴まるんだ」
少女 「うん! ……わ、いきなり暑くなった」
ロアルドロス 「こいつはありがたい!」
キリン 「ふぅ、やっとついたわね……」
ティガ弟 「お、鼻水がみるみる溶けていくぜ!」
クック 「ん? あそこに誰かいるな……」
キングチャチャブー 「…………」
キリン 「あれはテオ様とナナ様だわ。それに……」
クック 「おお! カムさんとノノさんじゃないか!!」
カム・オルガロン 「……! その声は、イャンクック」
ノノ・オルガロン 「久しいわ、イャンクックよ」
クック 「ずいぶんと久しぶりだなぁ。旅から戻ったのですか」
カム・オルガロン 「ああ。先刻な」
ノノ・オルガロン 「ええ、つい昨日戻ったの」
キリン 「先生方、お久しぶりです」
カム・オルガロン 「おお、君はキリン!」
ノノ・オルガロン 「綺麗になって。見違えたわ」
カム・オルガロン 「ああ、見違えたな。綺麗になった」
キリン 「うふふ、ありがとうございます」
ティガ弟 「(こそこそ)」
433 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/01/03(日) 16:26:38.23 ID:9PdQ5L60
テオ・テスカトル 「クック殿? 皆お揃いで、避難に来られたか」
ナナ・テスカトリ 「まぁ、よかった。心配していていたところだったのです……あら、そちらの方は?」
ロアルドロス 「向こうの大陸からきましたロアルドロスと申します、マダム。先日氷に囚われたところを、ここにいる方々に助けていただきました」
ナナ・テスカトリ 「この寒さの中大変だったでしょう。無事でよかった……」
カム・オルガロン 「……ふむ。これが少女か」
ノノ・オルガロン 「人間の少女ね。テオとナナの話にあった」
少女 「あ……こ、こんにちは。少女っていいます」
クック 「カムさん、ノノさん。今は私の娘として育てているんだ。大丈夫、害はないよ」
カム・オルガロン 「そのようだな。私の名前はカム。カム・オルガロン。こちらは妻の」
ノノ・オルガロン 「ノノ。ノノ・オルガロンよ」
キリン 「お二人は、学校で授業も教えてくださっていたのよ」
少女 「そうなんだ。じゃあ、カム先生とノノ先生だね」
カム・オルガロン 「うむ。今度授業を聞きに来るがいい」
ノノ・オルガロン 「そうね、一緒に授業に参加するといいわ」
434 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/01/03(日) 16:27:31.91 ID:9PdQ5L60
ティガ弟 「(こそこそ)」
カム・オルガロン 「そういえばあそこにいるのは……」
ノノ・オルガロン 「地獄兄弟の片方だわ」
ティガ弟 「(ビクッ)」
カム・オルガロン 「そうだな、地獄兄弟の片方だ」
ティガ弟 「チッ……見つかっちまった…………」
カム・オルガロン 「悪戯坊主、こっちに来るがいい」
ノノ・オルガロン 「ええ、悪戯坊主。何をこそこそ隠れているのです?」
ティガ弟 「誰が坊主だ! 俺はれっきとした地獄の……」
カム・オルガロン 「ああ、地獄の使者か。それを名乗るにはまだ三十年は早いな」
ノノ・オルガロン 「ええ、三十年は早いわ」
ティガ弟 「………………」
少女 「カム先生、ノノ先生、いたずらぼうずって?」
ティガ弟 「そんなところに反応せんでいいわ!」
カム・オルガロン 「その喋り方は弟の方か。いや、何。こやつ等は私達の教え子でもあるのだ」
ノノ・オルガロン 「いたずらばっかりして、授業を聞かない子達でした」
カム・オルガロン 「そうだな。授業を聞かない子達だった」
少女 「そうなんだぁ。ダメだよ弟さん、お授業はちゃんと聞かなきゃ」
ティガ弟 「余計なお世話だ」
435 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/01/03(日) 16:28:36.32 ID:9PdQ5L60
ノノ・オルガロン 「兄の方はいないのですか?」
少女 「うん。風邪を引いちゃって、今は私たちのお家で寝てるよ」
ノノ・オルガロン 「まぁ……バカと何とかは風邪を引かないと言うことわざもあるのに」
カム・オルガロン 「そうだな。バカと何とかは風邪を引かないらしいのに、珍しいこともあるものだ」
ティガ弟 「じゃかしいわ。バカって言うなバカって」
クック 「そういえば、テオ殿方はここで一体何を?」
テオ・テスカトル 「まだ避難していない者が居ないかどうか、見回っていたのだ」
ナナ・テスカトリ 「樹海の奥にも行きたかったのですが、どうにも吹雪が強すぎて進めないので戻ってきた所です」
キングチャチャブー 「…………」
カム・オルガロン 「そこにいるのはキングチャチャブー」
ノノ・オルガロン 「ええ、キングチャチャブーよ。お久しぶり。奇面族の王」
キングチャチャブー 「……ああ」
ロアルドロス 「ねぇ、少女(こそこそ)」
少女 「ん? なぁに?」
ロアルドロス 「あの綺麗な炎獣さんは、あっちの格好いい炎獣さんの奥さんかい?」
少女 「うん。ナナ先生とテオ先生は夫婦だよ」
ロアルドロス 「何だ……ふぅ、残念だな……」
少女 「?」
436 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/01/03(日) 16:29:56.99 ID:9PdQ5L60
クック 「そうか、これ以上奥には進めないか……」
テオ・テスカトル 「避難しに来たのではないのか? みなで一体どうしたのですか?」
クック 「ヤマツカミ様のところに行こうと思って。ロアルさんが挨拶をしたいと言っているし、安否が気になる……」
カム・オルガロン 「ヤマツカミ様は我々も気になる」
ノノ・オルガロン 「そうね。気になるわ」
キリン 「オオナズチ君がいるので大丈夫だとは思いますけれど……この寒波、心配だわ……」
ナナ・テスカトリ 「とにかく今日は、これ以上樹海の奥に進まない方がいいでしょう。皆様、少し暖を取っていかれたほうがいいわ」
ロアルドロス 「そうさせてもらいます、マドモアゼル。ふぅ……やっと水かきの氷が溶けてきた……」
少女 「ヤマツカミ様、大丈夫かな……?」
クック 「……? そういえば、誰かが寝かされているようだが……」
テオ・テスカトル 「ああ。ラージャン君が連れてきてくれた。猛吹雪の中で意識を失っていたらしい」
テオ・テスカトル 「私とナナの炎で温めて、容態が安定したので今は温かい場所に寝かせているんだ」
クック 「……ガルルガさん!? 一体なんだってこの吹雪の中……」
ナナ・テスカトリ 「それが……ラージャン君は雪の中見つけたとしか言わなかったので理由が分からないのです」
ナナ・テスカトリ 「それに、体はもう十分温まったはずなのに目を覚ましません」
少女 「ガルルガさんだ……」
ガルルガ 「………………」
少女 「……怪我してるの?」
ナナ・テスカトリ 「見たところ、所々の凍傷以外には怪我は見当たりません……」
カム・オルガロン 「うむ。我々も困っている。まるで眠っているようだ。しかし起きぬ」
ノノ・オルガロン 「そうね、眠っているようなのに起きないわ」
テオ・テスカトル 「とりあえずもっと体を温める場所に運ぼうとしていたところなのだ」
437 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/01/03(日) 16:31:41.09 ID:9PdQ5L60
ロアルドロス 「ちょっと見せてください」
テオ・テスカトル 「ロアルさんとやら。医術の心得があるのか?」
ロアルドロス 「ええ。少し。勉強したことがあります」
ロアルドロス 「ふぅむ………………」
ロアルドロス 「動悸も正常だし、瞳孔だってちゃんと閉じてる。確かに、まるで夢を見ているかのような状況ですね……」
ロアルドロス 「どうしてこんなことになったのか……」
ロアルドロス 「体を押しても反応はないのは、魂だけ抜け出しているかのようです」
ティガ弟 「ケェ、魂だけ? そんなバカな話があるかよ」
キリン 「ガルルガさん……一体どうしちゃったんでしょう……」
ロアルドロス 「……私たちの部族の中では、時折このような症状を発する者が出ることがあります」
テオ・テスカトル 「そうなのか……して、どうすれば治すことが出来るか、わかりますか?」
ロアルドロス 「残念ながら……」
ロアルドロス 「原因も、その治療法も分かっていないのです。私たちはこの状況を『魂抜き』と呼びます」
少女 「たましいぬき……」
ロアルドロス 「ある日突然目を覚ます者もいれば、一生涯目を覚まさない者もいます」
ロアルドロス 「本当に、魂だけどこかをさまよっているのかもしれません」
ティガ弟 「…………難しいことはよくわからねぇが、生きてんだろ?」
ロアルドロス 「はい。間違いなく生きてはいますが……」
ティガ弟 「ならブッ叩きゃ起きるんじゃねぇのか? おるぁ!!(ドゴッ!)」
ガルルガ 「…………」
キリン 「ちょっ……弟さん、乱暴ですよ!」
ナナ・テスカトリ 「そうですよ、弟君。いきなり何をするんですか」
ノノ・オルガロン 「粗暴なところは相変わらずだな……」
ティガ弟 「総バッシングかよ。でもこれで、寝てるんなら目を覚ますだろ」
ガルルガ 「………………」
キリン 「……うんともすんとも言いませんね……」
ティガ弟 「シカトブッこいてんじゃねぇぞ! もう一撃……」
テオ・テスカトル 「…………やめるんだ、弟君。これは本当に、ロアルさんの言うとおり『魂抜き』の状態なのかもしれない」
キングチャチャブー 「………………」
438 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/01/03(日) 16:33:06.69 ID:9PdQ5L60
キングチャチャブー 「……砦ドラゴンに連れてかれたな……」
カム・オルガロン 「!!」
ノノ・オルガロン 「!!」
テオ・テスカトル 「キング、今何と?」
キングチャチャブー 「砦ドラゴンがガルルガの魂を連れてったと考えるのが妥当だろうよ……」
キングチャチャブー 「今頃は奴の背中をさまよってるのかもしれねぇ」
ティガ弟 「いい加減にしろよおっさん!」
キングチャチャブー 「…………」
ティガ弟 「御伽噺みてぇな話に執着しやがって。俺はそーいう根拠のない話が一番嫌いなんだ」
ティガ弟 「何ならその砦ドラゴンとやらをここに連れてこいや。そしたら納得してやらぁ」
ティガ弟 「あぁ、海岸に何かいるとか言ってたな。だったら俺がちょっくら行って見てきて……」
テオ・テスカトル 「……ダメだ。海岸には近づかない方がいいだろう」
ティガ弟 「おいおい先生まで、臆病風にふかれたか?」
テオ・テスカトル 「そういうわけではないが、確かにこの寒波は異常だ。それに砦ドラゴンの伝承は、先代のテスカトルからも聞いたことがある」
テオ・テスカトル 「幾百、幾万の魂を背中に乗せて歩き回る、神のような存在だとな」
キングチャチャブー 「…………」
テオ・テスカトル 「もしいるとすれば、何故この場所でこんなにとどまっているのか分からないが……」
テオ・テスカトル 「とにかく、どちらにせよ外は危険だ。危うきには近づかない方が吉だろう」
ティガ弟 「まぁ……そう言うなら俺はそれでもいいがよ……」
439 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/01/03(日) 16:33:57.67 ID:9PdQ5L60
キングチャチャブー 「……(スッ)」
テオ・テスカトル 「キング、何か分かるのですか?」
ガルルガ 「…………」
キングチャチャブー 「確かに、魂が抜けたような状況だ……」
キングチャチャブー 「三十年前にも、ウチの部族にこのような症状を発した奴がいた……」
キングチャチャブー 「………………」
クック 「キング、何とか治してやれないか?」
キングチャチャブー 「…………こいつは自分の意思で、砦ドラゴンの背中に乗ってやがるんだ……」
クック 「……? どういうことだ?」
キングチャチャブー 「降りてくるのはこいつの心次第ってことだ……」
キングチャチャブー 「脇でやいのやいの騒いでも仕方がねぇ……」
キングチャチャブー 「…………俺は里に戻るぜ」
テオ・テスカトル 「待ってください、キング。何か知っているなら教えてください」
テオ・テスカトル 「ガルルガ君も大事な教え子だ。出来ることなら助けてやりたい」
キングチャチャブー 「助けるも何も……その手段がねぇ……」
キングチャチャブー 「こいつが自分の意思で『戻る』と思ったとき、初めて砦ドラゴンの背中から戻ることが出来る……」
キングチャチャブー 「…………」
キングチャチャブー 「俺ァ三十年前、砦ドラゴンの背中に乗ったことがある……」
ティガ弟 「……!!」
キリン 「背中って……本当に、実在してるの……砦ドラゴン……」
440 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/01/03(日) 16:36:03.76 ID:9PdQ5L60
キングチャチャブー 「『いる』のか『いない』のか、そういう話は知らねぇ」
キングチャチャブー 「ただ、俺は盗られたものを取り返そうと、三日三晩奴の背中の上をさ迷い歩いた……」
キングチャチャブー 「その結果気づいたことがある……」
キングチャチャブー 「砦ドラゴンというものが、自然現象であろうと、何であろうと……」
キングチャチャブー 「戻らねぇものは戻らねぇし、戻るものは戻る……」
キングチャチャブー 「それが、『死ぬ』ってことなんだってな……」
キングチャチャブー 「じゃあな(スタスタ)」
クック 「……行ってしまった。話はよく分からなかったが……無事に里にたどり着けるだろうか。心配だな……」
少女 「ガルルガさん、起きて。私だよ、少女だよ。分かる?」
ガルルガ 「…………」
少女 「おじさん、ダメだよ。ガルルガさん、ちっとも目を覚まさない」
ナナ・テスカトリ 「とにかく、もう少し奥に移動しましょう」
ナナ・テスカトリ 「グラビモス夫妻の所に、今夜は泊めてもらおうと思っています。先ほど承諾もいただいてきました」
少女 「! バサル君のお家だ!」
ナナ・テスカトリ 「ふふ。ザザミ一家のみなさんもいらっしゃるわよ」
少女 「紫ガミザミちゃんとも、久しぶりに会えるんだ! わぁ、嬉しいな」
クック 「うむ。そう決まっているのなら、我々も今日は厄介になってもいいだろうか」
テオ・テスカトル 「グラビ殿には私から話をしよう。避難所にもなっているから大丈夫だ」
キリン 「ガルルガさん……無事に目を覚ましてくれるといいけれど……」
ティガ弟 「………………」
441 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/01/03(日) 16:37:02.07 ID:9PdQ5L60
―砦ドラゴンの背の上―

ガルルガ 「…………ッ…………」
ガルルガ 「……(何だ……?)」
ガルルガ 「(何だって、俺ァこんなところに…………)」
ガルルガ 「(一面真っ白だ……雪か? でも、不思議と全く寒くねぇ……)」
ガルルガ 「(端が見えねぇ……)」
ガルルガ 「(どこまでも白い空間が続いてやがる…………)」
ガルルガ 「(ここはどこだ……)」
ガルルガ 「(かかさまの声が聞こえて……外に出て、俺は意識を失っちまったんだ……)」
ガルルガ 「(だがおかしいぞ……)」
ガルルガ 「(凍傷の一つや二つは出来ててもおかしくないのに、体は全く正常だ……)」
ガルルガ 「(それに、逆にポカポカと温かい…………)」
ガルルガ 「(いや…………)」
ガルルガ 「(温かいのは、地面だ……)」
ガルルガ 「(こんなに雪が積もっているはずなのに、温かい…………)」
442 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/01/03(日) 16:37:53.33 ID:9PdQ5L60
ガルルガ 「(とにかく、ここはどこだ……?)」
ガルルガ 「(早くゲリョの巣に戻らねぇと……)」
ガルルガ 「!!!」
ガルルガ 「(雪の向こうに、何かが見える…………)」
ガルルガ 「(あれは…………!!!!)」
×××××× 「………………」
ガルルガ 「なっ…………!!!」
両耳ガルルガ 「………………」
ガルルガ 「(ふらっ)」
両耳ガルルガ 「………………」
ガルルガ 「…………かっ…………………………かかさまぁぁー!!!!」
両耳ガルルガ 「(にこり)」
ガルルガ 「(ダダダダダッ)」
ガルルガ 「(ガシッ)」
ガルルガ 「こっ……この感じ……本物……?」
ガルルガ 「本物のかかさまだ!!!!」
ガルルガ 「本物!? 本物だ!!!」
ガルルガ 「ど……………………どうして!!!?」
443 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/01/03(日) 16:39:31.99 ID:9PdQ5L60
両耳ガルルガ 「(ぎゅう)」
ガルルガ 「う…………」
両耳ガルルガ 「ガル……こんなに大きくなって…………」
両耳ガルルガ 「寂しかったでしょう……独りで……」
ガルルガ 「………………」
ガルルガ 「………………(じわり)」
ガルルガ 「…………かかさま…………(ぎゅ……)」
両耳ガルルガ 「………………(撫で撫で)」
両耳ガルルガ 「ガル……私の子……」
両耳ガルルガ 「ねぇ、こっちを見て」
ガルルガ 「…………」
両耳ガルルガ 「……泣いてるの? 大丈夫、顔を見せて……」
ガルルガ 「(ぐしっ……)」
両耳ガルルガ 「(にこり)」
ガルルガ 「ど…………どうして、かかさまがここに…………」
両耳ガルルガ 「ガル……よく聞いて……」
両耳ガルルガ 「……ここは、生と死を繋ぐ場所なの……」
ガルルガ 「……???」
両耳ガルルガ 「そしてあなたは選ばなくてはいけないわ……」
両耳ガルルガ 「『戻る』か……『共に来る』か……」
両耳ガルルガ 「そのどちらかを…………」
444 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/01/03(日) 16:40:29.44 ID:9PdQ5L60
―旧火山、避難所、子供たちの部屋―

バサルモス 「ぐぅ……ぐぅ…………」
紫ガミザミ 「すぅ……すぅ…………」
少女 「(うつら……うつら……)」
少女 「(バサル君も紫ちゃんも元気でよかった……)」
少女 「(家のティガ兄さんが気になるけど、今日は疲れたしここで休もう…………)」
少女 「………………」
 >………………!! ……!!!!
少女 「……?」
 >………………!!!! …………!!!
少女 「(何……この声……)」
少女 「(この声……まさか…………)」
 >…………!! …………!!!!
445 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/01/03(日) 16:41:20.01 ID:9PdQ5L60
―四年前、シュレイド城―

父 「ダメだ……今回の戦いには幼女を連れて行くことはできない」
母 「そんなことを言ったって……私も出て行ったら、この子を守る人はもういないのよ……!」
父 「そうならないように、二人で戦いに出るんじゃないか!」
父 「幼女、よく聞くんだ」
父 「お父さんとお母さんは、これからモンスターを倒しに戦いに出る」
父 「二人とも、ハンター……モンスターハンターなんだ」
父 「だから戦わなくちゃいけない」
父 「幼女。お前はここで、俺たちが戻るのを待っているんだ」
母 「…………」
父 「大丈夫。こんな戦争、すぐに終わるさ。俺たちの力があれば……!!!」
446 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/01/03(日) 16:42:29.76 ID:9PdQ5L60
―三年前、街―

行きかう人々 「(ひそひそ)お父さんが脱走兵ですって……」
行きかう人々 「(ひそひそ)登録された正式なハンターだったんでしょう? それが敵前逃亡とはね……」
行きかう人々 「(ひそひそ)噂では山の向こうに逃げたって話だけど、奥さんもつれて、こんな小さな子供を置いて……」
幼女 「………………」
行きかう人々 「(ひそひそ)前線のハンターが逃亡なんてしなかったら、砦にまでモンスターが攻め込んでくることはなかったんじゃないかしら」
行きかう人々 「(ひそひそ)しっ……こっちを見てるよ」
幼女 「……………………」
行きかう人々 「(ひそひそ)あぁやだやだ。脱走兵の娘なんて。ウチじゃ絶対引き取りたくないね」
行きかう人々 「(ひそひそ)全くだよ。ハンターの風上にも置けないじゃないか」
幼女 「……………………」
幼女 「(お父さん、お母さん…………)」
幼女 「(お父さんは逃げたの……?)」
幼女 「(お母さんも逃げたの……?)」
幼女 「(私を置いて……)」
幼女 「(どうして…………???)」
幼女 「(どうして…………………………?)」
447 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/01/03(日) 16:43:20.77 ID:9PdQ5L60
―現在、旧火山、子供たちの部屋―

少女 「(…………ッ……!!)」
少女 「(思い出したくない……)」
少女 「(そんなこと、思い出したくない…………)」
 >…………!!! …………!!!!!
少女 「(何……?)」
少女 「(何なの、この声…………)」
少女 「(まるで私に、嫌なことを思い出させるように………………)」
 >おいで………………
少女 「(嫌…………行きたくない………………)」
 >ここには君の望む世界がある…………
 >さぁ、おいで…………!!!
少女 「(この声…………)」
少女 「(お父さんの、声…………!!!)」
448 :A HAPPY NEW YEAR 2 0 1 0 ! [sage]:2010/01/03(日) 16:53:35.12 ID:lc6QYkco
おまんこwwwwwwwwwwwwwwおぴょぴょぴょwwwwwwwwwwwwww
ぱしろへんだすwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
449 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/01/03(日) 16:53:58.85 ID:9PdQ5L60
お疲れ様でした。4話に続かせていただきます。

非常に寒い日が続いていますが、皆様の体調は大丈夫でしょうか。
温かくして眠るようにしてくださいね。

私の職場が変わったことにより、色々何かと時間が取れない部分が多くなってきました。
低速になってしまいますがこれからも続けていこうと思いますので、長い目で見ていただければ幸いです。

お暇な方は私のサイトから、過去書いたお話などをご覧いただくこともできます。
http://blog.livedoor.jp/matusagasin/

携帯からの方のために、直接リンクを貼らせていただきます

・泪色のノスタルジア:ジャンル ロボット、宇宙(http://www16.plala.or.jp/LastComets/nostindex.html
・TRAINER:ジャンル ロボット、クローン(http://www16.plala.or.jp/LastComets/Trainerindex.html
・龍祓い:ジャンル 多次元、怪物退治(http://www16.plala.or.jp/LastComets/Ryuindex.html
・鉄鋼兵装エリクシアの天使:ジャンル ホラー、魔法、SF(http://www16.plala.or.jp/LastComets/Alikcian_Angel_index.html
・鉄鋼兵装エリクシアの天使2:ジャンル ホラー、魔法、SF(http://www16.plala.or.jp/LastComets/Alikcian_Angel_2_index.html
・ラルロッザの学園都市:ジャンル 学園もの、魔法(http://www16.plala.or.jp/LastComets/Laurotha_index.html
・ラルロッザの学園都市SS:ジャンル ギャグ編、パラレル(http://matusagasin.cocolog-nifty.com/blog/cat32321361/index.html
・ドラコニス:ジャンル ドラゴン、宮廷恋愛(http://www16.plala.or.jp/LastComets/Matusaga.html#Doraconis

お暇な方はご覧くださいね

それでは、今回は失礼させていただきます。
明日から仕事始めの方も多いと思います。
お体に気をつけて、過ごされてくださいね。
450 :A HAPPY NEW YEAR 2 0 1 0 ! [sage]:2010/01/03(日) 16:54:10.13 ID:lc6QYkco
あああああ誤爆
451 :A HAPPY NEW YEAR 2 0 1 0 ! [sage]:2010/01/03(日) 16:55:28.33 ID:lc6QYkco
乙!
少女も砦ドラゴンの背中に行くのか
452 :A HAPPY NEW YEAR 2 0 1 0 ! [sage]:2010/01/03(日) 19:30:57.01 ID:SJv96EAO
>>450
誤爆乙wwwwwwwwww


>>三毛猫さん
お疲れ様です、相変わらず一気に読ませて貰いました。
体に気を付けて頑張って下さい!
453 :A HAPPY NEW YEAR 2 0 1 0 ! [sage]:2010/01/03(日) 20:26:44.14 ID:N5EKTVso
乙!
毎度ながら三毛猫ワールドに魅了されてるわ〜
一旦読み始めたら最後まで一気に読めちゃう
454 :A HAPPY NEW YEAR 2 0 1 0 ! :2010/01/03(日) 22:51:27.04 ID:HsEuHYAO
相変わらず面白い!待ってるよ!
455 :A HAPPY NEW YEAR 2 0 1 0 ! :2010/01/14(木) 23:05:35.58 ID:XrvL5i.0
久しぶりに見にきたら外伝がでてる・・・!!!

とても面白かったです!
続き待ってます!
456 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/01/23(土) 08:01:11.58 ID:lHkSwYAO
まだかなマナカナ
457 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/01/23(土) 16:50:57.90 ID:VnVeak.0
お疲れ様です。
楽しみにしてます!
458 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/01/28(木) 22:45:58.02 ID:TtlqxRgo
■スレッドを立てる前に
・既に同じスレッドが存在しないか一通り確認してください。
・スレッドタイトルはできるだけわかりやすくしてください。
>>1には初めてスレッドを訪れた人でも話が追いつけるようなテンプレ作りを心がけてください。
例)スレッドの趣旨・スレッドの経緯・過去ログのURL(前スレのURLとか)・まとめサイト等のURL
・SS、やる夫系は製作速報VIP板で、実況はなんでも実況板で。
パー速のスレッド数が多すぎるので、ご協力をお願いします。

ってことらしいよー。
製作速報VIPってのはここ→http://ex14.vip2ch.com/news4gep/
459 :パー速のローカルルールが変わりました :2010/01/31(日) 13:32:39.52 ID:WeQj6YQo
もう捨てられた?
460 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/01/31(日) 14:16:47.50 ID:83fHkMAO
今日こそきてくれ
461 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/01/31(日) 22:04:19.88 ID:2ZFrDSQ0
こんばんは、みなさん。お久しぶりです

>>495 >>460
まだ捨ててなどいませんよ。時間がかかっても必ず完結させます
お待たせして大変申し訳ありません
気長な目でお待ちください……

週末も中々時間をとることが出来ずに、最近手をつけることが難しい状況にいます
皆さんには再三お詫びを申し上げることになってしまって、とても心苦しいです

2月1〜2週の間にはある程度の量をUPさせていただこうと思います
それまでお待ちいただけますでしょうか

また、BBSにて素晴らしい投稿がありました
http://www3.rocketbbs.com/601/Mikeneko.html
亡くなってしまった女の子のご冥福をお祈りさせていただきます
私にとって、私の作品を読んでくださる皆さんは、私を救ってくださった大事な方々です
皆さんの心に応えられるような作品を書いていこうと思います

短文になってしまいましたが、今回はすみません
もう少しお待ちください

また、イャンクックシリーズは同人誌での発売も検討しています
やり方など、分からない部分が多いのでお詳しい方がいらっしゃいましたら、教えていただけると嬉しいです
462 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/01(月) 00:13:44.19 ID:M.2LEMAO
商売にしたらクソ以下だな
ばいばい三毛猫
463 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/01(月) 04:43:17.02 ID:30v6GOgo
突っ込むのもアレだから放置してたけど、毎回誤字脱字が多いから、同人誌にするとしても校正を一からやり直さなきゃならなくて大変じゃないかね?

と言うか、小説の同人誌とか全く読まないからわからないんだが、同人誌だと台詞だけ書いてるこういうSS系でもアリってモノなの?
464 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/02/01(月) 07:07:01.91 ID:VGYUp060
>>462 >>463
そうですか。難しいものとは思っていましたが、やはり止めた方がいいのかもしれませんね
何かしらの形にして残した方がいいのかとも思っただけの話なので、深い意味はありませんでした
皆さん、お気になさらないでください
465 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/01(月) 07:48:58.63 ID:pShrCVUo
形に残すって事なら、もうまとめブログとかで纏められてるじゃん?
466 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/01(月) 10:00:06.18 ID:OGLoUsko
書籍化希望!っていうのはタダのお世辞が大半で、実際買ってくれる奴が何人いるやら。
タダで読めるものにわざわざお金を出すだろうか?
それはおいといても、こういうト書きみたいな同人誌は見たこと無いなー
467 :パー速のローカルルールが変わりました :2010/02/01(月) 16:55:12.03 ID:6NrETYAO
私は同人誌化とか賛成ですね。
普通に面白い話なんだからもっと時間かけて話を練りに練って磨いていったらネットだけじゃなくリアルでも充分通用するかと
 
とりあえず続き待ってます
468 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/01(月) 19:24:53.43 ID:IpuTgZUo
小説で同人誌やったことあるけど、やっぱり漫画に比べて圧倒的に売れないからね。
どうしてもページ数が漫画より多くなって、印刷単価も上がる(文庫サイズにこだわるなら、尚更)んで、10万単位の赤字覚悟になるかと。
記念と割り切って作るならありじゃないかな。
469 :パー速のローカルルールが変わりました :2010/02/01(月) 19:50:18.62 ID:72iFbCA0
>>462
同人で商売も糞もないと思うがww
470 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/02(火) 01:17:57.24 ID:FYLWbDko
同人誌にするとしたら電車男みたいな感じになるかな?横書きの本ってあまり読んだ事ないけど。
この文体じゃ、改行で余白スカスカでページ数だけ増えて上で出てるとおり高くなる。
だったら番外編でも書き下ろした薄めの本でも作ってくれた方がいいかな。
プリンターと紙があれば簡単にコピー本が作れる。なんせホチキスで留めればいいんだから。
サイト上で通販でもして、注文された分だけ作るのもアリだよ。
471 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/02(火) 01:19:54.30 ID:FYLWbDko
上に追記
ぶっちゃけ、本にするには向いてないと思う。ネットだからイイ文章というか。
472 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/02(火) 02:23:58.25 ID:qiiyAuEo
有志の人が漫画化とかしてくれれば売れると思うけどね
473 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/02(火) 22:11:57.64 ID:.iToB.AO
面白いのは認めるけど「VIPだから」ってのは大きいと思いますよ。
個人的には作家を気取らないで細々とやって欲しい
474 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/06(土) 13:12:03.26 ID:dOdAk.AO
このスレは制作なんたら板に行かないのかな
475 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/02/07(日) 22:12:46.63 ID:8QIg/VA0
こんばんは。皆さん、色々なご意見ありがとうございます。
結果として同人化は見送ることにいたしました。
読んでくださる皆さんのために、これからも細々とやっていこうと思います。
続きは、気長にお待ちくださいね。
時間がかかってもちゃんと投稿させていただきます。

>>474
いまいちあちらの板がどういったものなのか分からないため、今のところは移動の予定はありません
とりあえずこのスレを消費していくことを考えています
何か不具合などがございましたら、ご意見をお願いしますね

それでは、第4話の前半が出来ましたのでUPさせていただきます。
476 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/02/07(日) 22:17:14.51 ID:8QIg/VA0
イャンクック 「旧沼地で人間を拾ったんだが」

外伝 砦ドラゴンと少女 第4話

―四年前―

大剣 「幼女は連れて行けない。何度言ったら分かるんだ」
ランス 「でも……私、心配なの。私たちや、もしかしてあの子に……もしものことが起こったら…………」
大剣 「…………」
ランス 「最悪のことはいつ起こっても不思議じゃない。ハンターとしてのあなたの口癖じゃない」
大剣 「……そのときのために、街の親戚に預けようと言っているんじゃないか」
ランス 「親を亡くして、あの子が無事に育つとでも思うの?」
大剣 「まるで今回の戦いは死ににいくのと同じであるかのような言い方をするんだな。それとも三人で逃げようというつもりか?」
ランス 「そこまでは言っていないわ。でも……」
大剣 「…………」
ランス 「先遣隊は既に連絡を絶って数日も経ってるわ。ギルドはハンターを募ってるけど、実際は脱走兵が増えてきたことを隠そうとしてるだけ」
ランス 「あなた……今回のモンスターの勢いは異常よ。何か狂気じみたものを感じるわ」
477 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/02/07(日) 22:19:00.37 ID:8QIg/VA0
ランス 「それを肌で感じたから、前線のハンターが次々に逃げ出してる」
ランス 「私も、昨日増援に行った時に戦ったモンスターの狂い方を感じたわ」
ランス 「まるで爆弾みたいに……自分の命なんて一切気にせずに向かってきたわ」
ランス 「ガミザミの子供もよ。前まではそんなことはなかったのに……」
大剣 「…………何かが起ころうとしている。それは、俺もわかる」
ランス 「…………」
大剣 「だからこそ、俺たちが行かなければ。行って、前線のハンター達を鼓舞して指揮しなければ」
大剣 「お前は、戦っている仲間を見捨てるとでも言うのか?」
ランス 「それは違うわ……」
大剣 「…………」
ランス 「でも……恐ろしいの」
大剣 「恐ろしい?」
ランス 「ええ。私たちはハンターよ。モンスターハンター。恐れずに巨大な化け物に向かっていく戦士よ」
ランス 「でも、私は昨日、初めてモンスターを恐ろしいと思った……」
ランス 「死を恐れずに向かってくる狂気を肌で感じて、それを怖い、とそう思ったの」
ランス 「見て……さっきから体が小さく震えてる」
478 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/02/07(日) 22:20:16.90 ID:8QIg/VA0
大剣 「…………臆病風にふかれたと言うなら……」
ランス 「……ええ。そうかもしれない」
大剣 「…………」
ランス 「私は臆病風にふかれたのかもしれない……」
大剣 「…………」
ランス 「自分でも、信じられないことだけれど……」
大剣 「……お前は残れ。俺が行く」
ランス 「それは出来ないわ……あなたの背中は私が守る。それは絶対に曲げられないルールよ」
大剣 「……ならどうしろと言うんだ。お前の言うとおりに、前線の仲間たちを見捨てると言うのか?」
ランス 「……」
ランス 「自分の命なんて、全く惜しくない。そうじゃなきゃハンターはやっていけないもの」
ランス 「でも、私たちには幼女がいるのよ」
大剣 「…………」
ランス 「幼女には誰かがついていないといけないわ。親と言う存在が」
大剣 「俺も、お前も生きて帰ってくる。そうすればいいだけの話だ」
ランス 「…………そうね…………確かに、その通りだわ……」
479 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/02/07(日) 22:21:45.22 ID:8QIg/VA0
大剣 「何を弱気になっているんだ。お前らしくもない」
ランス 「…………」
大剣 「モンスターは敵だ。俺たちは敵を倒す。この手で。この武器で。俺たちにはそれが出来るんだ」
ランス 「ええ……どんな強いモンスターが現れようと、私たちさえいれば……」
大剣 「ならば何を恐れることがある?」
大剣 「恐れは死に繋がる。そんな弱気な考えは捨てるんだ」
大剣 「襲ってきたモンスターは撃退したんだろう? なら……」
ランス 「確かに撃退したわ。でも、倒したのは……子供のガミザミとコンガばかりだった……」
ランス 「親と共に突撃してきたわ。命なんて、全く惜しくないといわんばかりに……」
ランス 「…………私には出来ない。幼女を危険な目に合わせてまで、共に戦うなんて……」
大剣 「しかし、お前は幼女を連れて行きたがっている。言っていることが矛盾しているぞ」
ランス 「……そうね、矛盾しているのかもしれない」
ランス 「でも、子供を殺されてもなお向かってくる親を見たときに、ふと思ったの」
ランス 「こんな光景は、もう見たくないって」
ランス 「私は、こんな光景を見るためにハンターになったんじゃないって」
ランス 「私は……違う。こんなことのためじゃなくて、守りたいものを守るために、力を使うべきなんじゃないかって」
ランス 「そう、思ったの」
480 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/02/07(日) 22:22:48.32 ID:8QIg/VA0
ランス 「だから、幼女を手放すことが、不安でたまらないの」
ランス 「幼女を守るためじゃなくて、何かを殺すために力を使ってしまいそうで……」
ランス 「私は……そう、私自身が怖いのかもしれない……」
ランス 「私のエゴなのかもしれないわ……」
ランス 「でも、幼女と離れたくないの」
大剣 「…………」
大剣 「しかし、戦場に幼女を連れて行くのは不可能だ」
大剣 「仲間も守る、自分を守る、子供も守るでは通用しない」
大剣 「必ず何かを犠牲にしなくてはならなくなる」
大剣 「その場合、お前は何をとるんだ」
ランス 「…………」
大剣 「聞き分けてくれ。ランス。俺たちはハンターだ」
大剣 「戦う理由なんて、戦った後についてくるものだ。まずは目の前の敵を倒す。今までもそうしてきたじゃないか」
ランス 「でも、私は……」
 >ガチャリ
幼女 「……お父さん、お母さん……?」
大剣 「……!」
ランス 「……! 幼女……どうしたの?」
幼女 「ねれなくて……」
幼女 「とおくで、モンスターのなきごえがする……」
幼女 「こわい……」
ランス 「こっちにおいで。お母さんの膝の上に」
幼女 「うん……(よじよじ)」
ランス 「(なでなで)」
481 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/07(日) 22:23:10.33 ID:O564cJoo
おおう
リアルタイム遭遇
482 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/02/07(日) 22:24:00.55 ID:8QIg/VA0
大剣 「…………何か飲み物でも作ってこよう。最近は夜、冷えるようになってきた」
ランス 「私とこの子には濃いココアをお願い」
大剣 「ああ。少し待っていなさい」
幼女 「うん……」
ランス 「……? 幼女?」
幼女 「お母さん……」
ランス 「何?」
幼女 「お母さん、お父さんも……どこにもいかないよね……」
ランス 「!!」
ランス 「………………」
ランス 「……ええ、どこにもいかないわ。どこにも……」
幼女 「(ホッ)…………(ぎゅっ)」
幼女 「このとりでにいれば、あんぜんなんだよね……」
幼女 「だから、ここで三人でくらすんだよね……」
ランス 「ええ、そうよ……」
ランス 「ここにいれば安全よ。ここに、いれば…………」
幼女 「…………うん……」
483 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/02/07(日) 22:24:50.19 ID:8QIg/VA0
大剣 「ほら、ココアだ。こぼさないように注意するんだ」
幼女 「ありがとう、お父さん」
ランス 「ありがとう。あなた、これを飲んだら、今日は私たちも寝ましょう」
幼女 「わたし、お母さんといっしょにねていい?」
ランス 「ええ、いいわよ。今日は一緒に寝ましょうね」
大剣 「……そうするか。今日はもう休もう。この屯所にも、いつ救援要請が来てもおかしくないからな……」
幼女 「きゅうえんようせい?」
ランス 「……子供は知らなくてもいいことよ。ほら、冷めないうちに飲んでしまいなさい」
幼女 「うん……(ゴクゴク)」
大剣 「…………」
大剣 「ランス。話はまた今度にしよう。今はお互い疲れているようだ」
大剣 「体を休めることに集中しよう」
ランス 「……ええ。そうね。水掛け論をいくら続けても仕方がないわ」
大剣 「…………」
幼女 「(プハッ)ごちそうさま」
大剣 「口の端についてるぞ(ゴシゴシ)」
幼女 「くすぐったいよ、お父さん」
大剣 「……(ニコリ)俺は寝床の用意をしてくる。少し待っていなさい」
484 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/02/07(日) 22:25:55.94 ID:8QIg/VA0
―数日後、夜―

>ドタドタドタッ!
新米ハンター 「……だ、大剣さん! ……大剣さん!!」
>ドンッ、ドンッ、ドンッ!
新米ハンター 「大剣さん!!」
大剣 「何だ……この真夜中に!? (ガチャリ)…………! どうしたんだ、その傷は!!」
ランス 「! た、大変……早く手当てをしなくちゃ……!!」
新米ハンター 「今はそんな場合じゃ……ぐっ……」
大剣 「とにかく中に入るんだ。ランス、応急薬をありったけ持ってくるんだ!」
ランス 「ええ!」
新米ハンター 「俺だけ……逃げて……」
大剣 「喋るな。出血が激しい……痛むだろうが縛るぞ!」
新米ハンター 「(ギュッ)ぐぁ……ッ!!」
ランス 「あなた、応急薬よ!」
大剣 「よし、歯を食いしばれ……!」
新米ハンター 「(バシャッ)……ッ!!」
ランス 「これは……蟹にやられた傷だわ……でも、傷の具合が、圧倒的に深くて大きい……」
新米ハンター 「俺たちだけじゃ……どうしようもなくて……」
新米ハンター 「俺だけ逃げてきた……俺だけ……!!」
485 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/02/07(日) 22:26:41.46 ID:8QIg/VA0
新米ハンター 「くそっ…………くそっ!!」
ランス 「落ち着いて。あなたは重症なのよ」
大剣 「ここでは応急処置しか出来ない。街まで下ろさなければ……」
ランス 「私、今からギルドに行って応援を呼んでくるわ」
新米ハンター 「ま……待ってください……」
ランス 「……?」
新米ハンター 「……俺……逃げてきました……」
新米ハンター 「ギルドのルール……敵に背中を見せたら、脱走の罪で…………」
ランス 「そんなことを言ってる場合!? あなたはこのままだと間違いなく死んでしまうわ!」
新米ハンター 「………………」
新米ハンター 「でも…………逃げるしかなかった…………」
新米ハンター 「(ギリ……)俺たち新米じゃ、どうしようもなかった……!!」
新米ハンター 「前線の仲間達はみんなやられました…………」
新米ハンター 「じきに……ここにもモンスターが攻め込んでくる…………」
486 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/02/07(日) 22:27:28.81 ID:8QIg/VA0
ランス 「!!」
大剣 「何だって……? 前線が突破されたのか!?」
新米ハンター 「………………くそ!!」
新米ハンター 「……ギルドがおかしいんだ……!!」
新米ハンター 「俺たち新米に大金だけ渡して、前線に追いやって…………」
新米ハンター 「応援も物資もまともによこさないで…………!!」
新米ハンター 「そんな状況で、一体何をしろっていうんですか……!!!」
大剣 「…………」
大剣 「とにかく、落ち着いて話をしよう。内容によってはすぐにギルドに連絡しなければいけない」
新米ハンター 「……!!!」
ランス 「血が中々止まらないわ……」
大剣 「脇の下から圧迫しよう。お前はそっちを抑えてくれ。もっときつく縛る」
ランス 「ええ」
新米ハンター 「………………ぐっ………………」
ランス 「傷口から毒が入ったら大変よ。でも今は薬を塗って包帯を巻くくらいしか……」
大剣 「応急処置ならそれで十分だ」
487 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/02/07(日) 22:28:23.13 ID:8QIg/VA0
大剣 「新米ハンター君。落ち着いて答えて欲しい」
大剣 「この傷は何につけられたものだ? 俺たちは見たことがない傷痕だ」
新米ハンター 「…………お……俺にも…………」
大剣 「?」
新米ハンター 「(ブルブル)俺にもわからないんです………………」
大剣 「分からないとは? 君は、戦ってこうなったんだろう?」
新米ハンター 「分からないんです、何に襲われたのか!」
新米ハンター 「そいつは火球を飛ばして、俺たちを散り散りにさせて……」
新米ハンター 「俺は何とか……撃とうとしたけど……」
新米ハンター 「大きすぎて、何が何だか…………」
ランス 「…………」
新米ハンター 「気がついたら、そいつに踏みつけられてて…………アリみたいに……」
新米ハンター 「くそっ…………!!」
ランス 「……関節の軋み音を聞かなかった……?」
新米ハンター 「……!! 聞きました……まるで木をこすり合わせてるような音が……」
大剣 「…………! まさか…………」
新米ハンター 「大剣さん……俺、どうしたら…………」
488 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/02/07(日) 22:29:21.98 ID:8QIg/VA0
ランス 「もしかしたら、砦蟹…………?」
大剣 「……だとしたら新米ハンターだけでは……いや、俺たちだけが行っても太刀打ちできる相手じゃないぞ……!?」
ランス 「大至急ギルドに応援を頼みましょう。迷っている時間はないわ」
新米ハンター 「そ……そんな……」
ランス 「あなたもハンターなら、しっかりしなさい!」
新米ハンター 「!」
ランス 「あなたの役目は何? 砦や街に住む人を守ることよ。あなたは立派に戻ってきたわ」
ランス 「あなたは、立派に役目を果たしたのよ」
ランス 「誰もそれを責めないわ。だから、ギルドを恐れることなんて何一つとしてないのよ!」
新米ハンター 「でも……俺、逃げて……」
大剣 「いや、君一人だけでも戻ってきてくれてよかった。砦蟹だったら、早く動かなければとんでもないことになる」
新米ハンター 「砦……蟹?」
大剣 「……古い文献の中にある。砦よりも大きい蟹のモンスターが存在していると。俺たちも、聞いた話だが……」
新米ハンター 「あんな大きなモンスター……どうしろっていうんですか……」
新米ハンター 「それに、他にも、もっと前線から来た奴が、山みたいな竜を見たっていう話も……」
大剣 「…………(チッ)俺はギルドに行ってくる。ランス、新米ハンター君の処置をしたら、幼女を街に避難させるんだ」
ランス 「あなた、幼女は……」
489 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/02/07(日) 22:30:10.13 ID:8QIg/VA0
>ガチャリ
幼女 「……お父さん、お母さん……だれかきてるの?」
ランス 「幼女……! 今はダメよ、寝てなさい!」
幼女 「……!! ひっ! 血……!!!」
幼女 「血……血が…………」
大剣 「落ち着け、幼女。大丈夫だ。お父さんとお母さんがついてる」
幼女 「(なでなで)…………う、うん…………」
新米ハンター 「くそ…………」
新米ハンター 「俺………………情けないです…………」
大剣 「泣いている暇があったら、自分の傷の処置を少しは手伝うべきだ。すぐに人を呼んでくる(ガチャリ)」
新米ハンター 「………………」
ランス 「幼女、さ……奥に入って。寝ていていいのよ」
幼女 「わ、わたしもなにかてつだう……」
ランス 「(ニコリ)ありがとう。でもいいのよ。あなたは、お父さんとお母さんが必ず守るから。寝室に戻っていなさい」
幼女 「…………うん…………」
幼女 「(おとうさん、おかあさん……)」
幼女 「(なんだか、とってもこわいかおをしてる……)」
幼女 「(なんだか、いやなかんじがする……)」
幼女 「(むねのおくが、しめつけられるみたいな…………)」
490 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/02/07(日) 22:30:58.58 ID:8QIg/VA0
―しばらく後―

>ガヤガヤガヤガヤ
幼女 「………………」
幼女 「(ひとが、たくさんあつまってきた……)」
幼女 「(雨…………)」
幼女 「(なまぬるい雨がふってる…………)」

―屯所入り口―

中堅ハンター達 「今からの避難は無理だ! 夜遅すぎる。こんな暗い中、警鐘を鳴らしたら街はパニックになるぞ!」
大剣 「だが放っておいたら砦蟹に踏み潰されて終わるぞ。それでもいいというのか?」
中堅ハンター達 「そんなことは……」
中堅ハンター達 「でも、ならどうしたら…………」
ランス 「…………砦の中に誘い込みましょう」
中堅ハンター達 「!? 砦の中に? 誘い込んでどうするっていうんですか!」
中堅ハンター達 「残っている俺たちだけじゃ、どっちにしろ太刀打ちできずに終わっちまう!」
ランス 「……毒を使いましょう」
大剣 「…………!!」
ランス 「痺れ玉と毒玉を調合したものが、砦の倉庫にしまってあるわ」
ランス 「それに、竜撃戦車を出すのよ」
中堅ハンター達 「竜撃戦車……でもあれは、また未完成で……」
ランス 「構わないわ。この機会に使わずに、いつ使うっていうの?」
491 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/02/07(日) 22:34:32.49 ID:8QIg/VA0
大剣 「…………聞いての通りだ。毒痺れ玉をありったけと、竜撃戦車の準備をするんだ」
中堅ハンター達 「…………」
大剣 「どうした、早く動け!」
中堅ハンター達 「毒って……俺たちはハンターだ。ギルドから、厳しい処分が……」
中堅ハンター達 「毒の仕様は禁止されてるはずです……それはいくらなんでもまずいですよ……」
大剣 「何を怖気づいてる!? そんなことを気にしている場合か!」
中堅ハンター達 「……………………」
中堅ハンター達 「ギルドにたてつくことはできないですよ……」
中堅ハンター達 「俺たちにだって生活があるんだ……」
大剣 「(ギリ……)…………(ズダンッ)」
中堅ハンター達 「(ビクッ)」
ランス 「(あなた……武器を床に……)」
大剣 「ならば俺は、今ここでギルドを抜ける! ギルドの者の指示でないとすれば、やれるだろう! 俺の独断ということにすればいい!」
中堅ハンター達 「! な、何言ってるんですか、大剣さん!」
ランス 「…………」
大剣 「すまない、ランス。俺は……」
ランス 「(ズンッ)……」
大剣 「!!」
ランス「私もギルドを抜けるわ。これからの行動の責任は、全て私たちが取る……!」
大剣 「……お前……」
492 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/02/07(日) 22:35:30.54 ID:8QIg/VA0
>シャァォォォォォォォォ!!
中堅ハンター達 「なっ……何だ!? 今の叫び声!!」
中堅ハンター達 「聞いたことがねぇ声だ!!」
大剣 「チッ……もうすぐそこまで来てるってのか!」
ランス 「暗闇に隠れてよく見えないけど……この臭い…………」
大剣 「ぐずぐずしている暇はないな。俺たちは前線に支援に行く。お前たちは砦の中に誘い込んで、モンスター達を食い止めろ!」
ランス 「ギルドには私たちが、勝手に責任を放棄して、独断で行ったことだと言いなさい。早く!」
中堅ハンター達 「大剣さん……ランスさん……」
中堅ハンター達 「お……おいあれ…………」
>ギギ……ギ……ギ…………
ランス 「…………くっ…………大きい…………!!」
大剣 「俺も今、チラッとだが見えた。何だ……あの大きさは…………」
大剣 「だが、臆している時間はない。やつらがここまで侵攻してきたってことは……」
大剣 「前線のハンター達が皆やられてしまったということだ……!!」
ランス 「……!!」
大剣 「…………俺たちだけでも前に……前に行かなければ…………!!!」
493 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/02/07(日) 22:36:18.41 ID:8QIg/VA0
―屯所の中―

幼女 「お父さん……お母さん!(パタパタ)」
大剣 「幼女……! まだ、街に避難させていなかったのか!」
ランス 「………………」
ランス 「(ガチャガチャ)」
幼女 「(お母さんが……よろいを着てる…………)」
ランス 「(ガチャリ)」
ランス 「あなた……どうしても、幼女は……」
大剣 「ダメだ……今回の戦いには幼女を連れて行くことはできない」
ランス 「そんなことを言ったって……私も出て行ったら、この子を守る人はもういないのよ……!」
大剣 「そうならないように、二人で戦いに出るんじゃないか!」
大剣 「幼女、よく聞くんだ」
大剣 「お父さんとお母さんは、これからモンスターを倒しに戦いに出る」
大剣 「二人とも、ハンター……モンスターハンターなんだ」
大剣 「だから戦わなくちゃいけない」
大剣 「幼女。お前はここで、俺たちが戻るのを待っているんだ」
ランス 「…………」
大剣 「大丈夫。こんな戦争、すぐに終わるさ。俺たちの力があれば……!!!」
494 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/02/07(日) 22:37:08.95 ID:8QIg/VA0
幼女 「お父さん、お母さん、いっちゃうの……?」
大剣 「…………ああ。俺たちは行く」
ランス 「幼女。ごめんなさい……私たちは行くわ」
大剣 「たとえ勝ち目がない戦いだったとしても……敵がどんなに強大でも……」
大剣 「俺たちは前に進んできた。どんな卑怯な手を使っても、勝ち続けてきた」
大剣 「だから今回も勝つ! 勝って、お前の所に戻ってくる!!」
ランス 「幼女、街のおばさんのところには、一人で行けるわね?」
幼女 「(ビクッ)……わ、わたし……あそこ、いや……」
ランス 「聞き分けて。あそこがあなたが一番安全に過ごせる場所なのよ」
大剣 「(サラサラ)この文書を持って行け。それに、これはお金だ(ジャララ)おばさんに渡しなさい」
幼女 「お父さん……お母さん、いやだよ……」
大剣 「…………」
幼女 「わたしもいく。お父さんたちといっしょにいく」
大剣 「それはできない」
幼女 「どうして!? わたし、じゃまにならないようにするよ。いい子にしてるよ!」
495 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/02/07(日) 22:38:25.33 ID:8QIg/VA0
ランス 「………………(スッ)」
幼女 「(なでなで)…………」
ランス 「ごめんなさいね……幼女。でも、私たちはこれから戦いに行くのよ」
ランス 「なりふり構わない戦いに行くの……」
ランス 「色々考えたわ……」
ランス 「色々考えたけれど……」
ランス 「そんな姿、やっぱりあなたに見せたくない…………」
幼女 「おかあさん…………言ってることが、よくわからないよ……」
ランス 「今は分からなくてもいいの。いつかきっと、お父さんとお母さんの心が、あなたにもわかる時が来るわ」
 >シャォォォォォォォォォ!!
幼女 「(ビクッ)……!!!」
大剣 「近いな……ギルドが応援を送ってこない所を見ると、奴らは本当に森に火を放つつもりか……!!」
ランス 「くっ……そんなことをしても何も解決しないのに……」
大剣 「行くんだ、幼女。明日だ、明日……また会おう」
ランス 「ええ、きっと。明日。明日また……」
幼女 「ほんとう? ほんとうにあした、お父さんとお母さんはむかえにきてくれるの?」
大剣 「ああ、約束だ!」
ランス 「ええ!」
大剣 「行け! 振り返るんじゃないぞ!」
幼女 「…………(ぐしっ……)」
幼女 「(タタタタッ)」
幼女 「(雨が……なまぬるい…………)」
幼女 「(お父さん……お母さん…………)」
幼女 「(どうしてだろう……)」
幼女 「(なみだが……とまらない…………)」
496 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/02/07(日) 22:41:56.78 ID:8QIg/VA0
お疲れ様でした。次回に続かせていただきます
後半を書くまで、1〜2週間のペースで見積もっていただけますと幸いです。

大変寒くなって参りましたが、皆様の体調はいかがでしょうか。
寒さに負けないように、温かくして過ごされてくださいね。
私は、最近少し体調を崩し気味です。
美味しいものをしっかり食べて、乗り切っていかなければいけませんね。
一緒にこの寒い季節を越えていきましょう。

それでは、今回は失礼させていただきます。
497 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/07(日) 22:45:27.86 ID:O564cJoo
498 :パー速のローカルルールが変わりました :2010/02/07(日) 22:49:24.10 ID:HwUyZUAO
ティッシュの箱からナマズがでてきた
http://ameblo.jp/doppel-spa/
499 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/07(日) 23:00:45.66 ID:gUqbw1Qo
500 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/07(日) 23:12:58.90 ID:hhAV5jEo
501 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/07(日) 23:54:10.34 ID:3NsjfISO
三毛猫さん乙した
毎度楽しませてもらってます
502 :パー速のローカルルールが変わりました :2010/02/08(月) 00:08:34.79 ID:rurSjh.o
シェンガオレンなんてソロでも倒せるモンスターなんだけどね
普通に考えたらあんなの4人PTじゃ倒せない

ハンターって人じゃない何かだよね
アカムソロ討伐してHR700になった記念カキコ
503 :パー速のローカルルールが変わりました :2010/02/10(水) 04:24:07.73 ID:UmLpLic0
同人誌の話題で出すなとか無理とか言ってる人たちが多かったけど
ちょっと前の話と間が空いててまだか、まだかとみんな待ってる時に
三毛猫さんがそれ系の話を持ち出したから、待ってた人達がただ意固地になって
反発しただけだと思いますよ

三毛猫さんの文章は人を引き付ける事ができてるし、多少商品化になっても(こっちでも続けていてくれたほうが嬉しいけど)ここのファンの人や、それ以外の人にも知れ渡ったら
十分商品価値があると思います。

三毛猫さんは今までたくさんサービスしてくれてたんだからこのくらいで反対してたらせっかくの才能がもったいないです。

あと、続き乙です。
体調悪い中書いていただいてありがとうございます。
本当に無理のないよう頑張ってください。
いつも応援しています!!
504 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/10(水) 20:32:09.85 ID:z1vGufQo
>>503
本気でそう思ってる、特に商品にしても売れるって言うなら、暫くの間図書館に通って小説を色々読み漁った方が良いぞ、お前…。
505 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/10(水) 21:10:18.20 ID:paMPJNoo
まぁ会話が主だから小説向きではないよね
506 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/10(水) 21:37:06.11 ID:ZtNVPdEo
小説としての体裁か?と聞かれたらケータイ小説以下だと答えるな…
507 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/11(木) 00:02:35.54 ID:WkWSqsAO
三毛猫さんお疲れ様です。いつもありがとうございます。


>>503

そんな幼稚な理由で否定的なことを言ってる人は絶対いないよ。
私もこのシリーズが好きで、話の続きを楽しみにしている人間の1人だから断言できる。
508 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/11(木) 17:35:42.06 ID:rPRdf66o
この話題はもう〆られてるんだから、商品だの不向きだの同人化賛成だの、
擁護も遠まわしな貶しになってる以上これ以上この話を続けるのも酷だぞ
509 :パー速のローカルルールが変わりました :2010/02/11(木) 17:53:11.60 ID:axW6D/M0
>>503にも>>507にも言えることだが、全員が同じ考えなわけではない。

>>503の言うように意固地になっている人間はいるだろうし、
>>507の言うようにちゃんと考えて発言している人間も少なくはないと思う。
発言していないだけで、それ以外の考えを持っている者も絶対にいる。

まあ、掲示板上では発言しなければいないのと同じ扱いなんだが。

いきなり無遠慮に出てきて、場の雰囲気を悪くするような発言をしてしまい、申し訳ない。
皆々様、特に、毎度すばらしい作品を投稿してくださる三毛猫殿には、つつしんでお詫び申し上げたい。

追伸ではあるが。件の商品化の話は、誰か三毛猫殿と密に連絡が取れ、かつ、今までに何かしらの作品を、一般的な小説のメソッドに則って書き上げた経験のある者が、
今までの三毛猫殿の作品を編集すればいいのではないだろうか。

このような偉そうな発言を行っておいてなんではあるが、ワタシにはそのような技術はない。
まあ、反対意見を述べている方の中に、恐らくそういった技術を持つ方がいるであろうから、無責任ではあるが、この件に関してはその方に一任することにする。

では、拙い長文での御目汚し、失礼いたしました。
510 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/02/14(日) 18:26:32.20 ID:rRjrnMAO
擁護派が言ってんのはこのストーリーで文章を小説チックにすれば市場でも充分通用する作品になるんじゃないの?ってことなんだよ
『ドカッ!』『バキッ!』とかじゃなくてもっと生々しく詳しい描写をして
 
 
 
 
 
 
 
 
商売に走ったら駄目だとか言ってる人がいるが、才能やセンスのある人間がそれを生かして金を稼いで何が悪いんだよ
 
 
 
 
三毛猫さんが考える物語を待ち望みながら読んでるってことは、少なくともお前らも三毛猫さんには話を考えるセンスがあると認めてることでしょうが
511 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/02/14(日) 19:28:49.03 ID:ne7XXZgo
>>510
いや、>>503が言うには、「そのままでも売れる」って事だから、そのままで小説化は無理じゃね?って言ったんだがな。
小説の書き方にすればいけなくも無いと思うけど、誤字脱字や語句の誤用とか見てると、国語力が低すぎて、それも難しいんじゃないかと思う。(ぶっちゃけ、中学生か高校生が書いてんのかと思ったことも)
まぁ、金稼ぐのは別に良いんじゃねぇの?見たとこ、そういう点で批判してんの>>462だけみたいだし。
ただ、儲かる程売れるかどうかは知らんが。
512 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/02/16(火) 01:26:18.36 ID:wj7GHYAO
いつまでもパー速に居座ってないで制作板のほうでやれよ
ローカルルールぐらい守ろう
513 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/02/16(火) 01:29:19.05 ID:09l8PDw0
>>509
自演ほど醜いものはないぞ
やめとけ よ
514 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/02/18(木) 20:59:35.70 ID:vasGeDYo
ちょっと人気だからって調子に乗ってるな
お前なんていなくなっても他の作家がいるんだよ三毛猫
515 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/02/18(木) 21:06:22.00 ID:FxxW6IAO
お前らもうやめろ
三毛猫さんが繊細な心の持ち主だってことは知ってるだろう  
読みたい奴だけ待って読めば良い
叩いてる奴は消えろ
516 :通りすがりのヘタレA [lionvilheart4118109noil@yahoo.co.jp]:2010/02/18(木) 23:25:11.33 ID:TIPm8iU0
>>509に書き込んだ者です。

とりあえず、自演ではないとだけ言っておきましょう。
まあ、どうせ>>513の人はわかってて言って(というか、書き込んで)いるのでしょうが。

とりあえず、>>513>>514のような心無い意見の出た原因の一端が私にもありそうなので、謝罪に来ました。

三毛猫様、大変申し訳ありませんでした。

また三毛猫様の自演だとか勝手な勘違いされるのも癪なので、ワタシのメールアドレスを晒しておきます。
とりあえず、釣りだということは明言しておきますので。
後で「だまされた」とか言われても困りますし。

あ、晒したアドレスに何か届いていても、たいがいは読まずに捨てちゃいますので、あしからず。

まあ、「人の噂も三十七日」でしたっけ?
暇人が暇つぶしに批判してる程度のものだと思いますので、しばらくは書き込まずに閲覧だけしてます。

最後に。
三毛猫様、このような荒らし行為を行ってしまい、申し訳ありませんでした。
ワタシ個人としては、三毛猫様の作品を大変気に入っております。
執筆活動、頑張ってください。

支離滅かつ稚拙な長文での御目汚し、失礼いたしました。
517 :通りすがりのヘタレA [lionvilheart4118109noil@yahoo.co.jp]:2010/02/18(木) 23:27:30.99 ID:TIPm8iU0
>>516
すいません、最後間違えました。
「支離滅裂」です。
支離滅ってなんだよワタシ……orz

本当に失礼いたしました。
518 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/02/18(木) 23:48:20.63 ID:FJVwIZwo
きもいわ
519 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/02/19(金) 00:44:37.21 ID:CsSQrq2o
メルアド晒したところで何の証明にならんよね
520 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/02/19(金) 10:09:43.06 ID:06.V06AO
内容忘れ始めたから読み返してたら、ナルガクルガが格好良すぎてドキがムネムネwwwwww
オカマ組も良い味だしてますね。オカマだけどやっぱりつええええ。
521 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/02/20(土) 04:14:21.89 ID:11I1cRs0
517
女ってなんでこうすぐファビョるかね・・
公共の掲示板に来ないで下さい。誰もあんたの痛いコメントなんて誰も見てないし
気にもとめてないから早く巣に帰れよ
522 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/02/20(土) 05:54:37.52 ID:c8JxPMAO
>>517がもの凄く気持ち悪い
523 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/02/20(土) 07:24:45.15 ID:fArAMgAO
>>517
可愛い
524 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/02/20(土) 10:10:57.20 ID:eaZ1I2AO
三毛猫さんいつもありがとう。
私は大学とバイトだけでもう気力がなくなってしまうから、
忙しい合間を縫ってSSを書いて、それを投下し続けてくれる三毛猫さんは凄いと毎回思ってます。
ここに来て新しい話が投下されてると嬉しくなる。
525 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/02/20(土) 14:33:35.51 ID:D0TlbYQ0
面白いものは面白い
私も続きを楽しみにしています。
文章を捻り出し物語にするのは大変なことです。
自信を無くさず完結させて下さることを願います。
526 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/02/20(土) 23:57:14.85 ID:NzoQgww0
みなさん、こんばんは。
長い間書き込みをせず放置してしまって、申し訳ありませんでした。
私の方の体調が悪化したのと、正直、仕事が忙しいのが祟って、まだ先の展開を書けずにいます。
ご期待をしてくださっているみなさんには大変申し訳ないのですが、もう少しお時間をいただけますでしょうか。

また、話題にのぼっています同人誌に関してですが、そちらの方は諦めましたので、話題の方を締めていただけますと嬉しいです。
私の軽率な発言でお騒がせしてしまいまして、すみませんでした。
お金の面と経験の面で、手を出すのをやめておくことにいたしました。

続けまして、移転に関してです
パー速のローカルルールが変わったと言うことを、ついこの前把握しました
理解が遅くて申し訳ありません
このスレはHTML化の依頼をしまして、製作版の方に移動したいと思います
時間のある時にやろうと思いますので、その際はここで告知をさせていただきます

最後に、楽しみにしてくださっている方がいる限り、ちゃんと続けていこうと思います
時間はかかってしまいますが、長い目で見ていただけますと幸いです
応援のお言葉を下さった方は、本当にありがとうございます

2/27〜2/28の移転と更新を目安にしたいと思います。
色々お騒がせしてしまいまして、重ねて申し訳ありません。
527 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/02/21(日) 00:10:54.04 ID:0mOViF6o
了解
528 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/02/22(月) 11:04:17.96 ID:CyQTsHQ0
>>517のキモイ文章が続かなくてよかった。
きもちわりいんだよwwあんた

三毛猫さんがんばってくれ
他の人達で応援してるぞ
529 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/02/23(火) 00:02:52.48 ID:mTBfWgA0
三毛猫頑張れ〜
530 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/02/23(火) 00:25:50.50 ID:mTBfWgA0
514

言っておく
調子に乗っているのはお前の方

ロクに人の苦労も分かってないくせに調子に乗るな
531 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/02/23(火) 01:50:01.76 ID:CSDWXWEo
この流れはお終いにしたいといってるのに無視するのか?
大げさだが、三毛猫さんの意思を尊重しないのか?
532 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/02/23(火) 20:07:05.00 ID:izlVMQAO
>>526

応援してます。お体に気をつけてくださいね。
533 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/02/23(火) 20:07:09.62 ID:izlVMQAO
>>526

応援してます。お体に気をつけてくださいね。
534 :三毛猫 ◆58jPV91aG. [saga]:2010/02/28(日) 19:10:45.48 ID:mhWuZD.0
みなさん、こんばんは。
第4話の後編を製作速報板にてUPさせていただきます。

つきましては
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1267351330/l50
こちらの方に移動をお願いいたします。

応援、ありがとうございます。
少しずつ続けさせていただこうと思いますので、ゆったりとお待ちくださいね。
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