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HTML化した人:root権限@管理人★
【闇夜に潜む妖怪たち】ここだけ妖怪世界Part2【新規参加者募集中】
1 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/14(日) 21:44:40.00 ID:15H7x9so
科学の発展と共に忘れ去られた同胞達よ!

妖怪、変化、退魔の狩人
人の間に暮らす者、人知れぬ山奥に隠れし者
人を喰らいて生きる者、彼らより人を護る者、そして、人と共に歩む者

草木も眠る丑三つ時、忍ぶ人目もありゃしない

今宵こそ、失われた力を思う存分振るうがいい!



避難所(雑談、設定投下などはこちら)
http://jbbs.livedoor.jp/internet/10398/
2 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]:2010/11/14(日) 21:51:39.59 ID:15H7x9so
追記:次スレは>>980が立ててください
3 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/15(月) 21:55:05.87 ID:S1iTn3oP
>>1
4 :黒井礼2010/11/15(月) 22:01:22.15 ID:BGQmNrY0
>>1000
>>1乙!

「……面倒な奴だな」

銃をロングコートにしまい、肩をすくめる。

「仕事の途中なんだけどなぁ」

今度は階段を昇り二階へ、手には何時の間にやら拳銃と刀。

「おい、出てこいよ。なんかいるんだろ?」
5 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/15(月) 22:02:23.65 ID:S1iTn3oP

 ただただ響く、小さく乾いた笑い声。

 稼働する工場、動く物達。
 軍手はいまだに資材を運べずに居た。
6 :黒井礼2010/11/15(月) 22:06:04.45 ID:BGQmNrY0
>>5
「はぁ、……軍手、手伝おうか?」

武器をしまい、軍手に話しかける。
7 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/15(月) 22:07:30.61 ID:S1iTn3oP

 軍手、反応あり。
 「いやいや大丈夫です」と、言いたげに手を振る。
8 :黒井礼2010/11/15(月) 22:11:20.08 ID:BGQmNrY0
>>7
「気にするな、何かしないと出してもらえそうにない。えーと、どれ運べばいい?」

かけていたサングラスを取り、コートの胸ポケットに掛け、話しかける。
9 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/15(月) 22:13:33.43 ID:S1iTn3oP

 照れるような動作をし、ちょいちょいと指差す。
 右手は資材を指差し、左手向こうの棚を指した。
10 :黒井礼2010/11/15(月) 22:15:56.14 ID:BGQmNrY0
>>9
「資材を棚まで運べばいいんだな?」

資材を持ち上げ、棚まで持っていこうとする。
11 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/15(月) 22:16:31.08 ID:S1iTn3oP

 資材、重い。
 そりゃそうだ、鉄骨だもの。
12 :黒井礼2010/11/15(月) 22:19:28.41 ID:BGQmNrY0
>>11
「重いな。フォークリフト使ってる奴に頼んだらどうだ?」

軍手に話しかける。
13 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/15(月) 22:22:05.29 ID:S1iTn3oP

 軍手、聞いたか聞いていないのか再び鉄骨を運ぼうとする。
 しばらくして、今度は別の方向を向き、お礼を言うような動作をする。

 どうやら先ほどの動きは黒井に向けたものではないようだ。


 乾いた笑いが一層大きな声で響いた。
14 :黒井礼2010/11/15(月) 22:24:28.58 ID:BGQmNrY0
>>13
「……あんまりお兄さんからかうと工場壊しちゃうよ?」

サングラスを再び掛け直し、刀を取り出す。
15 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/15(月) 22:25:20.09 ID:S1iTn3oP

 まだケラケラと笑い声が聞こえる。
16 :黒井礼2010/11/15(月) 22:27:39.62 ID:BGQmNrY0
>>15
「なんか、悪い気がするなぁ」

刀(単分子カッターでできた刀。とりあえずよく斬れる)を鉄骨に振るう。
17 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/15(月) 22:30:20.01 ID:S1iTn3oP

 切れない、だって鉄だもの。
 錆びてるけど鉄だもの、ふっとい鉄だもの。

 笑い声が酸欠を起こしたように喘ぐ。
18 :黒井礼2010/11/15(月) 22:33:45.19 ID:BGQmNrY0
>>17
「堅いな。これはどうだ?」

アサルトライフルを取り出しシャッターに向けて、円を描くように連射する。
19 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/15(月) 22:34:56.37 ID:S1iTn3oP

 普通に穴が開くシャッター。

 そりゃそうだ、銃だもの。
 普通の工場のシャッターに防弾効果なんて無いもの。
20 :黒井礼2010/11/15(月) 22:37:48.57 ID:BGQmNrY0
>>19
「よし、出るか」

円上に打ち抜かれたシャッターを蹴破り外へ出ようとする。
21 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/15(月) 22:40:09.08 ID:S1iTn3oP

 出て行く男に気にせず、稼働する工場。
 背後では笑い声が苦しそうに嗚咽していた。



〜妖怪目録〜

【古籠火】

 長年使われた灯籠が妖怪化したもの。
 人も居ない古屋敷だが夜になるとひとりでに灯が燈る。
 付喪神の一種と言われている。


【蓑草鞋】

 人に使われていた衣服が生前の持ち主と同じ動作をする。
 衣服など人の肌に直接触れるものは、人の思念が宿りやすいと言われている。
 衣類は大切に扱いましょう。


【にがわらい】

 人の迷いや困惑に寄ってくる妖怪。
 ひたすら混乱と閉塞感を煽る。
22 :黒井礼2010/11/15(月) 22:42:44.86 ID:BGQmNrY0
>>21
「変な工場だったな。ま、いいか」

武器をしまうと歩いていった。

/終わりかな?乙でした!
23 :黒井礼2010/11/16(火) 21:39:33.54 ID:csRNFrk0
夜の住宅街

ロングコートにカーゴパンツ、サングラスという黒づくめの男が何かを追いかけ走っている。
手には消音機付きの拳銃。やや伸びた髪をなびかせ、風のように住宅街を音もなく駆ける。
24 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/16(火) 21:41:38.49 ID:ywxTWIQP

 奇妙な雰囲気が辺りに漂う。
 彼ならすぐ気づくだろう。

 先ほどから何度も、同じ道を通っている・・・。
25 :黒井礼2010/11/16(火) 21:53:11.07 ID:csRNFrk0
>>24
「……工場の次はなんなんだ……」

ため息をつき、立ち止まる。
彼の任務は停戦領域を越えたある組織の妖怪の監視。
この前もそうだった。

(また怒られそうだ。どうするか)

何かいないか辺りを見回す。
26 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/16(火) 21:56:11.13 ID:ywxTWIQP

 隣の明かりのついた民家から、突如大きな声が響く。
 それはしわがれて、老人のような声で――

「うわん」

 響いた後には何も無く、ただ静けさが漂う。
 向いの民家からは皿を洗う音が聞こえる。
27 :黒井礼2010/11/16(火) 22:01:18.38 ID:csRNFrk0
>>26
「うわん!」

とりあえず言い返しておく。

そして道の真ん中に溝に落ちていた缶を置き、また道を走り出す。
28 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/16(火) 22:04:42.63 ID:ywxTWIQP

 ただ静かな夜道がある。
 どうやら効果は無いようだ。

 走り出す走り出す、周りの風景は流れるが。
 いつの間にか先ほどの夜道へ戻っている。

 今度はシャワーのような、皿を洗い流す音が聞こえた。
29 :追記2010/11/16(火) 22:05:45.41 ID:ywxTWIQP

 彼は直後道端の缶を蹴飛ばし、カラーンという音が響いた。
30 :黒井礼2010/11/16(火) 22:08:50.79 ID:csRNFrk0
>>28
「やっぱ無駄か」

今度は逆走してみる。
31 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/16(火) 22:12:46.36 ID:ywxTWIQP

 再び流れる光景、しかしやはり結果は同じだった。
 また同じ場所へと戻ってしまう。

 缶は電柱の陰に転がっている。
 件の家からはもはや何の音も聞こえなかった。
32 :黒井礼2010/11/16(火) 22:16:40.30 ID:csRNFrk0
>>31
「呪札使うか。これあいつからの借り物なんだよな」

ロングコートのポケットよりお札を取り出し、地面に張り付ける。
もし妖怪が空間操作を行っていた場合それを弱めることができる。
33 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/16(火) 22:23:52.99 ID:ywxTWIQP

 一瞬で消え去る虚構の道。
 周囲の家々には何も変化は無かったが、道が真の姿を現した!

 そこは四辻に挟まれた道路だった。
 自分の前と後ろに続く道は先ほどと同じだが、
 今度は道の向こう側や通行止めの看板なども遠目にはっきりと見える。

 霞のように消えた道から。
 悔しそうに吼える「うわん」、という声が聞こえた気がした。



〜妖怪目録〜

【辻の神】

 道が交錯する場所は異界に繋がると言われる。
 土地神や地蔵様は大抵それらの場所におわせられ、
 陰の理が自由に出入りできぬよう守っていらっしゃるのだ。

 神といへども心在り。
 歩く人ども惑はせて、現と夢を夢遊さす。

 あの子はどこへ行ったのか、知る者探し回れれば。
 逢魔ヶ時を過ぎてから、我が家に戻る探され子。
 「どこへ行った」と問はれれば、「天狗の家」と答へけり。
34 :黒井礼2010/11/16(火) 22:28:59.98 ID:csRNFrk0
>>33
「借りといてよかったお札」

男はまた走り始めた。

/乙でした!
35 :黒井礼2010/11/16(火) 22:49:13.37 ID:csRNFrk0
夜の住宅地

依然として男は走り続けていた。
黒づくめのロングコートにカーゴパンツ、固いブーツにサングラス。
相変わらず少し伸びた髪をなびかせ手には消音器付き拳銃。
時折、空を見上げながら走る。
36 :2010/11/16(火) 22:50:37.68 ID:FqYywec0
「お茶お茶っと…」

適当に店を探している少年。ふと危なそうな人を見る。

「あれ、前にどこかで会いました…?」

聞いてみる
37 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/16(火) 22:51:55.41 ID:ywxTWIQP

 避難警告が鳴り響く。
 周辺の住民には退去指示が出されていた。

 地下水圧の過剰負荷、という名目で。
38 :黒井礼2010/11/16(火) 22:56:08.26 ID:csRNFrk0
>>36
「36降下、引継要請。送れ」

立ち止まり無線のようなものに喋っている男。
空を見上げている。

「ん、ああ。君か」

少ししてから少年に話しかける。

「えーと、森で会ったっけ?」

拳銃はいつの間にか隠されている。
39 :2010/11/16(火) 22:58:27.29 ID:FqYywec0
>>37
「くくっ、貴方の様な強大な力の人に…会いたかったですよ…」
笑みを隠せない。
>>38
「あの時の!!…でも少し真面目になってますね。」
少し驚いている
40 :黒井礼2010/11/16(火) 22:58:46.55 ID:csRNFrk0
>>37
「……妙だな」

ロングコートの中へ手を入れる。
41 :黒井礼2010/11/16(火) 23:01:08.58 ID:csRNFrk0
>>39
「仕事だからね」

ニヤリと笑う。
42 :2010/11/16(火) 23:03:32.12 ID:FqYywec0
>>41
「仕事…ですか。殺し屋とか?」
冗談半分で言ってみる。
43 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/16(火) 23:04:03.02 ID:ywxTWIQP

 闇夜の中空に、突如一本の剣が出現した。

 直後、アスファルトが割れ地下水が溢れ出す。
 溢れ出した水は徐々に人の形を作り出し、やがて筋骨隆々の大男へと形を成した。
 荒布を巻いただけのその姿は半裸に近く、鋼のような筋肉は青く半透明だった。

 その水の人型は剣を取り、振りかざす。

「血の匂いを感じる・・・、主は人食い妖怪の生まれだな?」

 突如、周囲の空気が一気に重くなる!
 プレッシャー、威圧感。まるで大気が数倍に重くなったようだった。

「主らが理、滅してくれる! −凡術・禊の澪−!」

 地面を濡らす水が次々とバレーボール大の球体となって浮かび上がる。
 9つの水球が浮かび上がり、零に向かって放たれた!!
44 :2010/11/16(火) 23:08:30.37 ID:FqYywec0
>>43
「…くくっ、まぁ悪魔ですからね。」

笑いながら言う。攻撃は避けずに。

「正直、この人生に飽きてました、貴方のサポート役にでもなれたら嬉しいんですが…」

その場で空気を乱し、刃で切る。
45 :黒井礼2010/11/16(火) 23:09:01.06 ID:csRNFrk0
>>42
「さぁな、まぁ、裏の人間だよ」

否定はせず濁す。
スイーパーはそんな感じの側面もあるからだ。

>>43
「少年が目当てか、おもしろいものが見れそうだ」

黒井は今のところ介入する気はないようだ。
46 :2010/11/16(火) 23:15:12.34 ID:FqYywec0
>>45
「まぁ、間違っても私を殺さないでくださいね。」
一応言っておく。
47 :滝霊王2010/11/16(火) 23:16:19.95 ID:ywxTWIQP

 切られた水球は・・・いや、相殺した水球は!!
 刃と共に粉々に砕け、周囲に散る。

「馬鹿が・・・、邪気を洗い流す禊の力に。邪気の力が向かうなど愚か」

 甘言には一切耳を貸さない。残る八つの水球が、旋回しながら襲い掛かる!

「貴様等は人の姿をした妖怪はいつもそうだ」
「見た目で欺き、甘言で惑わす!! げに不愉快なり!!」

 髪が逆立つ! 怒気が周囲を圧迫する!!
 強い感情が、圧倒的な妖気が。辺りに飽和し、重く淀む!!

「人の世に貴様等など必要無い!!」
48 :2010/11/16(火) 23:21:07.99 ID:FqYywec0
>>47
「…え、止めてくださいよ…利不屈な…。」

凄い妖気が漂う。下手すると殺されるかもしれない。

「ロキ…悪いけど、この剣は使わせてもらうよ。」

手にしたのはロキの持っていた白龍剣。これは邪気の力でなく、清き力の武器。
この二つを兼ね備えて、封印を解く。

「行きますよ。」

瞬時に水球を裂き、接近する。そして、剣を振りかざす
49 :黒井礼2010/11/16(火) 23:21:31.10 ID:csRNFrk0
>>46
「いい子にしてたら大丈夫だよ」

巻き込まれないように少し後ろへ下がっていく。

>>47
「……」

無線に何か喋っている。
50 :2010/11/16(火) 23:29:33.45 ID:FqYywec0
>>49
「あと、多分、この妖怪には勝てない…何かあったら、助けて!」

お願いする。自分でも勝てないのは分かっていた…だから、お願いした
51 :滝霊王2010/11/16(火) 23:30:01.35 ID:ywxTWIQP

 切り結ばれる二つの退魔剣。
 長穂箒″と白竜剣″は凄まじい金属音を立ててぶつかり合う。

「なぜ・・・、不浄の貴様がこの剣を使える?」

 愚か過ぎる、体格差は歴然。さらに相手は・・・

「おのれ、穢れが! どこまで存在軸を弄くれば気が済むのだ!!」

 怒りが、妖気が増す。
 普通の人間ならこの場にいるだけで失神してしまうだろう。

「−剣技・蔵王−!!」

 全身の筋力が集約し、弩弓のように放たれる!
 圧倒的な力が剣に圧し掛かった!!
52 :2010/11/16(火) 23:37:00.77 ID:FqYywec0
「ぐっ…でも…」

黒龍剣を出して、白龍剣に合わせる。【封龍剣】となる。

「元々は妹とこの二つの武器を使っていた…しかし、二つの剣を使うと、力の強大さで危険な状態になってしまう…だから、別けて使用していたのだ。しかしその必要もなくなったな……」

封龍剣は灰色のオーラを出し、その力に対抗している。

「貴方は、多くの妖怪を殺し過ぎた…瞳さんたちも酷い目に…だから、貴方を倒します!」
53 :黒井礼2010/11/16(火) 23:37:54.35 ID:csRNFrk0
>>50
「手伝うのは組織の立場上難しいけど逃がすことはできる」

そういって取り出したのは煙幕弾。

「煙に妖力を遮断する効果があるから逃げやすいはずだ。受け取れ」

投げて渡そうとする。

「やばくなったらこれで逃げとけ」

>>51
「ぐっ!?」

普通の人間ならば失神するこの状況も訓練済みのこの男には通用しない。

「耐性があってよかったよ」
54 :2010/11/16(火) 23:40:37.20 ID:FqYywec0
>>53
「ありがとう、貴方も、死なないように!」

煙幕弾を受け取る。
55 :Dr.T[saga sage]:2010/11/16(火) 23:49:45.46 ID:oLLzLWAo
わーっはっはっは! 妖怪どもめ、このワシの前で同士討ちとは滑稽じゃのう!
同士討ち自体は構わんが、死んでしまってはワシの研究材料にならんからの!
是非とも瀕死で止めてくれるよう頼むぞい! わっはっは!!!
【高いところに人型の騎乗ロボが現れ、外部スピーカーから高笑いが聞こえる】
【ロボの胸には大きく「14」の文字】

さーて、ワシの研究材料になりたいのはどいつからじゃ?
56 :黒井礼2010/11/16(火) 23:54:16.41 ID:csRNFrk0
>>54
「俺が死んだら世界の中心に遺灰をまいて愛を叫んでほしい」

ひーとみーをとーじてー
>>55
「なにあれかっこいい」

ロボに男の少年のピュアな心が反応した。
57 :Dr.T[saga sage]:2010/11/16(火) 23:57:34.15 ID:oLLzLWAo
>>56
おお! ワシの“妖怪ホイホイ14号”のかっこよさを理解できるとは、見上げたものじゃ!
どっちの妖怪でも構わんが、ワシが捕まえるのを手伝ってくれれば弟子にしてやろう!
58 :2010/11/16(火) 23:57:36.23 ID:FqYywec0
>>55
(うわ、ガンダムだ…)

戦闘中なのに少し変なことを考える
>>56
分かりましたー!!
59 :滝霊王2010/11/16(火) 23:59:08.93 ID:ywxTWIQP

「安い」

 −剣技・三宝−によって、
 滝霊王は灰色のオーラを受け流しはるか後ろに飛び退く。

「実に安く軽い言葉だ。流石は悪魔、言うことが何一つ信用ならん」

 剣を振りかざし、牽制する。
 まるで己の説法を聞き届けろ、と命令する様に。

「我は貴様らのような不浄の者を滅せよ、という願いにより人の手によって生まれた」
「大妖怪として御法″の神格を天道より授かってからは、
 人の世に入り込む陰の理を浄化するよう賜った。それが我が存在軸であり全てである」

 剣を立て、祈り始める。真言を刻み始める。

「我、生まれ落ちて僅か23年。神格を授かり早7年。しかし、妖怪を滅してきた」
「我は人が好きだ。人はようやく自然の理を解し始めた」
「人の町が好きだ。彼等の営みは強く、美しい」
「明かりは美しく、人は今を誰かの為に懸命に生きようとしている」
「我が子の為、愛する者の為、己の為・・・だが」

 髪が逆立つ、表情が鬼のようになる。
 その姿は陰を滅し、穢れを飲み込む不動明王そのものだった!

「貴様等はいとも簡単にその営みを破壊できる!」
「堂々と進入し、人の姿を借り! 無恥にも隣に居座ろうとする!!」

 剣を振るう、足を踏み構えをとる。

「げに不愉快! げに怖ろしや!!」
「その爪、その腕! どれだけ簡単に人を危める事ができるかも知ろうとしない!!」

 人の形が崩れ剣に水が纏われる、アスファルトが割れ地下水が一気に溢れ出す!!

「我が誇り、我が魂! 全霊を持って受けてみよ!!」


【水刹羅−バサラ−】!!


 剣の周囲に巨大な水の塊が集まり、数万トンもの水の塊となる!!
 それらが鉄砲水となって零に押し寄せた!!!
60 :2010/11/17(水) 00:02:54.76 ID:3vH4gps0
>>59
「同じ考えを持つのになぜ…」



/すいませんが落ちます、絡みありがとうございました。
61 :黒井礼2010/11/17(水) 00:06:17.56 ID:7Jw.00w0
>>57
「手伝いたい気もしちゃいますが一応私は組織のものなのでお断りさせていただきます」

誠に残念そうな声色でお断り。

>>58
「まぁ、嘘だ。怪我するなよ」

ニヤリと笑う。

>>59
「あぶね!」

位置的に危険だったので走り家屋に飛び乗り、鉄砲水より逃れた。
62 :黒井礼2010/11/17(水) 00:07:17.75 ID:7Jw.00w0
>>60
/絡み乙でした!
63 :Dr.T[saga sage]:2010/11/17(水) 00:09:15.33 ID:6yYQp.so
>>59
何ということをするんじゃ……! そんなにそやつが憎ければ、ワシが研究材料にしてやったものを……!

ふむ、しかしお前さんのその妖力、研究する価値がありそうじゃ!
さあ、ワシのモノになるんじゃ!
【ロボがマッチョなポーズをして、目から滝霊王にビームを発射する】

わーっはっは! このビームは妖怪弱体化光線じゃ!
これを喰らってタダではおれるまい!
64 :Dr.T[saga sage]:2010/11/17(水) 00:09:52.14 ID:6yYQp.so
>>61
むぅ…それでは仕方ないのー……(´・ω・`)
65 :黒井礼2010/11/17(水) 00:19:18.58 ID:7Jw.00w0
>>64
「あなたは妖怪を研究して何をなさるおつもりですか?」

サングラスを外し、丁寧な口調で尋ねる。
66 :Dr.T[saga sage]:2010/11/17(水) 00:30:17.53 ID:6yYQp.so
>>65
決まっておろう! 妖怪のパワーはまさに未知の力じゃ!
資源枯渇が叫ばれる今、質量保存則すら無視する妖怪はまさに人類の希望!

しかしワシらはまだ、妖怪の正体すらわかっておらぬのじゃ!
医学の発展の影には倫理などという局所的なしがらみを越えた偉大な医師達がいたように、
ワシも今こそかの医師達に続かねばならん! そのためには多少の犠牲はつきもの!
なあに、ワシが研究に使う妖怪達は、人類の発展ための尊い礎となる、これは名誉なことじゃよ!
かっかっかっか!
67 :黒井礼2010/11/17(水) 00:33:46.26 ID:7Jw.00w0
>>66
「なんという……! なんという……!」

サングラスを震える手で掛け直し、

「妖怪さんがかわいそう!」
68 :Dr.T[saga sage]:2010/11/17(水) 00:44:47.77 ID:6yYQp.so
>>67
そう思うのも仕方ないことじゃわい、しかしそれは、少々思慮が足りぬのう!
想像するんじゃ、今ではなく、将来を、未来を!
ワシには見えるぞい! ワシの研究が実を結び、人々に数多の幸福をもたらすところが!
目の前の犠牲のみに囚われていては、そのような成果は得られぬのじゃよ!
69 :黒井礼2010/11/17(水) 00:49:13.00 ID:7Jw.00w0
>>68
しばらく腕を組んで考え、

「た、確かにそうだ……。しかし、やはり実験体となる妖怪さんは志願制にすべきでは?」
70 :Dr.T[saga sage]:2010/11/17(水) 00:55:55.53 ID:6yYQp.so
>>69
ぶぁっかもーん! どこに解剖されに志願する妖怪がおるんじゃーい!!
それに、仮に志願した妖怪がおったとしても、妖怪は種類も無数におるんわい、全くの不足じゃ!!!

【突然、ロボの額のランプがピカピカと光り、ピーピーと音を立て始める】

おおっとしもうたわい! バッテリー切れじゃ!
早く帰らねば折角のわしのかわいい“妖怪ホイホイ14号”を乗り捨てる羽目になるわい!
では、さらばじゃ〜〜〜!!!
【ジェットで彼方へ飛んでいく】
71 :黒井礼2010/11/17(水) 00:59:13.92 ID:7Jw.00w0
>>70
「あのロボかっこいいなぁ」

呟きながら見送った。
72 :平次郎狸[sage]:2010/11/17(水) 20:43:08.26 ID:BLdJR0co
前スレ>>830
その言葉を聞き男は安堵したようだった。

「なるほど、やはり神の方々は基本不干渉ですか。今、妖怪どもがざわめいてるだけで大変なのに神々まで もが干渉するのかと思って冷や冷やしていたんですよ。
 しかしあなたの身内の方が巻き込まれるかも知れないのですか?
73 :蛇神[sage]:2010/11/17(水) 21:00:08.96 ID:1HcyJdoo
>>72
困ったように蛇神は頷いた。

「身内というには少し語弊がありますね。
 同じ蛇族であることと、山には置いておけぬ身ゆえ、私が預かっている者なのです。
 私と違い、あれは制約を持たぬ妖ですから、百鬼夜行に参加することもできますが、
 できれば揉め事には関わって欲しくないところです」

かつて、黒い蛇にとっては身を守るためのものであるその毒牙を抜いてしまったのは、蛇神自身だ。
果たしてその選択は正しかったのだろうか。

「ところで平次郎さんは、百鬼夜行には参加なさるのですか?」

もしこの狸が主となるのならば、黒い蛇のことも少しは安心できそうだ。
74 :平次郎狸[sage]:2010/11/17(水) 21:16:19.90 ID:BLdJR0co
>>73
「なるほど・・・。まぁやはり危険が及ぶかもしれないとなると心配なものですからな。」

そう言い、うんうんと頷く。

「百鬼夜行ですか・・・・。」

そういうと深く考え込む。

「思い返すと破戒の道を歩んできてから流されてばかり・・・・。深く深く堕落の道を歩んできました。
 今回も周りの熱に当てられ志も持たず暴れるだけ・・・・・。」

雰囲気を変え前を見る。その目からは強い意志が窺えた。

「がここに俺は宣言しましょう。己が志、他者を救う利他行を取り戻しその精神の元に百鬼夜行に参加すると。」
75 :蛇神[sage]:2010/11/17(水) 21:30:44.28 ID:1HcyJdoo
>>74
その一瞬、平次郎狸の妖気の中の香の匂いが強く薫り立ったのを蛇神は感じた。
主争いともなれば多くの者が傷つくが、平次郎狸であれば弱き存在も掬いもらさずに
束ねることができるかもしれない。

「あなたのお陰で、ひとつ憂いが晴れました」

蛇神は晴れやかに笑った。

「陸の争いが増えれば水底に溜まる恨みもまた増えるものなのですが、
 あなたのように志を持って百鬼夜行を束ねんとする方が居るのなら、
 性質の悪い恨みが増えることもなく済みましょう」

蛇神個人の些細な心配ごとも、水神としての大きな憂いも、共に払拭しうるだけの仏性を
平次郎狸は十二分に持っている。
今はこの平次郎狸を信じよう、と蛇神は思った。
76 :平次郎狸[sage]:2010/11/17(水) 21:42:13.91 ID:BLdJR0co
>>75
「そう言われると恥ずかしいですな。」

男は豪快に笑いながら言った。

「ですがこれもあなたのおかげですよ。今晩会えたおかげで確固たる意思を取り戻せた。本当にありがたいことです。
 これからはあなたの意にも自分の志にも添えるよう精進を重ねて行きましょう。重ねて礼を申し上げます。
 本当にありがとうございます。」

そういうと深く頭を下げた。
77 :蛇神[sage]:2010/11/17(水) 21:52:01.79 ID:1HcyJdoo
>>76
「どうかそう畏まらずに。全てはあなたご自身の意思なのですよ」

平次郎狸に頭を下げられて蛇神は恐縮した。
神格を得て二百年経つが、どうにも頭を下げられるのには慣れない。
海中にて頭を下げる側でもある身には、なんとなくムズムズするのだ。

「むしろ、こちらからもお願い申し上げます。
 主争いが無駄に血を流し皆が苦しむものとならぬよう、どうかご尽力下さいますように」

蛇神は慌てて、平次郎狸に頭を下げた。
78 :平次郎狸[sage]:2010/11/17(水) 22:00:51.74 ID:BLdJR0co
>>77
どんなものでも神に頭を下げられたら驚くだろう。男も驚き頭を下げたまま言った。

「はい、もちろんです。こちらも全力を持って事に当たります。」

深夜の河原、男と少年が頭を下げあっている。

第三者が見たら異常だと思うだろうがそんな雰囲気はせず見ていて気持ちが良い位だった。
79 :蛇神[sage]:2010/11/17(水) 22:14:17.49 ID:1HcyJdoo
>>78
冷たい空気の中、しんしんと夜が更けつつあった。

「平次郎さん、名残惜しいのですがそろそろ私は行かねば成りません」
最後にあなたにこれを託そうと思います」

掌に乗せて差し出されたそれは、名刺大の薄く青い蛇神の鱗だった。

「もし、お一人ではどうにもならぬことがあったときには、水に投じて下さい。
 戦うことは禁じられていますが、私にできる限りの力となりましょう」
80 :平次郎狸[sage]:2010/11/17(水) 22:23:50.24 ID:BLdJR0co
>>79
男は神気を感じる鱗を丁寧に手に取った。

「これは・・・・・。ありがたく頂戴します。こんな素晴しい物まで貰えて本当に心強い限りですよ。」

男は丁寧に鱗を懐に入れた。

「それでは別れの時ですかな・・・・本当に名残惜しい・・・・。またお会いしたときにはとっておきの菓子をご馳走しましょう。」
81 :蛇神[sage]:2010/11/17(水) 22:30:26.07 ID:1HcyJdoo
>>80
「あの素晴らしい味のお菓子!楽しみにしていますね。
 平次郎さん、あなたに会えて良かった。ありがとう」

弾んだ声で子供らしい笑顔をほころばせつつ、蛇神は川面に降り立つ。
蛍火色の光が一瞬散ると、そこに誰かが居たことすら嘘のように、黒く川の水が流れてゆく。

しかし、川岸には毛氈と酒甕。
そして平次郎狸の懐には確かに、青い鱗が残されていた。

//絡んでくださってありがとうございました。
82 :平次郎狸[sage]:2010/11/17(水) 22:38:11.87 ID:BLdJR0co
>>81
男は少年が消えた水面を暫く見つめていた。

「さて、こんな俺にも目標が出来た訳だ。あの神様にも顔向けができるよう頑張んなきゃなぁ。」

そう言うと男は去っていった。その後姿には今までに無いほどの厳格さが見えていた。

//こちらこそありがとうございました。

83 :夜行集団2010/11/17(水) 23:48:28.04 ID:Nx3Q4uA0
ニット帽、耳あて、蒼色のマフラー、それらの防寒具を身につけているホスト。
季節がようやく彼に追い付き始めた。

「(まあ、寒くなるのは勘弁して欲しいんだけどね。)」

彼の口から白い息がこぼれる。
84 :ロキ2010/11/17(水) 23:52:54.09 ID:3vH4gps0
制服に白いマフラー、白い手袋をつけた天使(?)の様な中学生。

「寒い…でもこんな時はカイロ!!」

とまぁこんな感じで家に帰る途中、ホストを見つける。

「さて、私は誰でしょう?」

目にカイロを当て、目隠し。
85 :氷亜2010/11/17(水) 23:58:35.64 ID:Nx3Q4uA0
>>84
目隠しには驚いたが、彼女に気付き「ふふ」いたずらげに微笑み、名前を呼んだ。

「僕のおなかをおもいっきり刺してくれたロキちゃん!!」
86 :ロキ2010/11/18(木) 00:02:29.56 ID:7S0xi/U0
>>85
「当たりー。」

いつものようにカイロを渡す。

「それと、あんまん。」

いつもあんまんを食べているので買ってきてあげた。
87 :氷亜2010/11/18(木) 00:09:39.74 ID:PszWX5k0
>>86
「おお!ありがとう、ちょうどおなかが減ってたんだ。」

あんまんとカイロに喜び笑顔でそれらを受け取る。
その換わりにもう一つあった缶のココアを差し出した。

「結局うちの奴らの目のせいで聞けなかったけど、機関って何か教えてくれない?
 せめて主になる気があるのか聞いとかないと、仲間に顔向けできないんだよ。」

しかたがないことなのだ、この集団は「All for one,One for all」をじでいくのである。
88 :ロキ2010/11/18(木) 00:14:37.62 ID:7S0xi/U0
「ココア美味しいなぁ…ごくごく」

笑顔になる。そしてすぐに冷静になり言う

「機関…ですか。簡単に言うなら悪い人間と妖怪を暗[ピーーー]るための組織です
でも主には興味ないです。それに氷亜さんに会ってから毎日が楽しくて…」
89 :氷亜2010/11/18(木) 00:21:14.07 ID:PszWX5k0
>>88
「妖怪・・・(この場合、悪い妖怪と考えておくべきか・・・。だとすると、狂骨とぶつかる
 事になるな・・・。)まあ、慈善的な機関でよかったよ。主に興味ないのもね。」

あんまんをつまみながら話す。
正直かなりほっとしたのである。
場合によっては、彼女を自分の手で、と覚悟していたからだ。

「毎日楽しくてか・・・なんだか照れるな//
 そうだ!どこか行きたいところはない?下校中でも僕と一緒だったら大丈夫だし。」
90 :ロキ2010/11/18(木) 00:23:48.79 ID:7S0xi/U0
「え/////」
氷亜の誘いに照れるロキ。
「じゃあ…貴方の仲間に会ってみたいです!!」
91 :氷亜2010/11/18(木) 00:26:52.22 ID:PszWX5k0
>>90
「ほうほう、なら本家のところに行こうかな?」

この前のホストの店とは違い、正真正銘の集団の本拠地。有象無象の巣窟である。

「狂骨も治ってきてるしね。」
92 :ロキ2010/11/18(木) 00:34:26.38 ID:7S0xi/U0
>>91
「行ってもいいんですかね…?」

多少不安になる。しかし、彼がいいと言うのならいいのだろう…

「お願いします♪」

お姫様だっこをされながら氷亜の基地へ
93 :氷亜2010/11/18(木) 00:41:03.21 ID:PszWX5k0
-夜行集団(名前未定)本拠地-
和館と洋館で別れている不思議な建物が彼らの本拠地。
そこには、恵みを授ける神格持ちから破壊と絶望の妖怪、また一般人も少々住んでいる。
和館の門の前でロキに話しかける。

「ここが僕らの本拠地。
 マナーとかはないけど、天狗には敬語使って姫には優しくしてね。
 君に死んでほしくないし。」
94 :ロキ2010/11/18(木) 00:45:03.99 ID:7S0xi/U0
>>93
「……はい。」
かなり緊張している。他の妖怪に攻撃されるのか――不安がよぎる
95 :氷亜2010/11/18(木) 00:50:00.56 ID:PszWX5k0
>>94
「ははは、そんなに緊張しなくていいさ。
 さっき言った二つを守ればここほど過ごし易い場所もそうないよ。」

そう言いながら門をくぐり、屋敷の中に入る。
96 :ロキ2010/11/18(木) 00:52:44.98 ID:7S0xi/U0
「わぁ…!!」

驚きを隠せないロキ。
97 :氷亜2010/11/18(木) 00:57:02.74 ID:PszWX5k0
>>96
「なんだwwwwwwどんなの連れて来るのかと思ったら中学生じゃねえかwwwwww
 日々ロリコン呼ばわりしてたのあやまれっていうwwwwww」

一番最初に出迎えたのは、車いすに乗った虚冥であった。

「解った解ったゴメンな、ペドフェリア。」

適当にあしらう氷亜。
98 :ロキ2010/11/18(木) 01:01:20.68 ID:7S0xi/U0
「えっと…ぺドフェリアさん…ですか。私はロキです/////////」

挨拶する。気づかぬ間に頬が赤くなっていた
99 :氷亜2010/11/18(木) 01:06:16.73 ID:PszWX5k0
>>98
「お前もやめてくれっていうwwwwww違うからwwwwww俺が惚れたのは大きいほうの姫だっていうwwwwww」
「でもだいぶ前からあの姫でもいいかと思い始めたんだろ?」
「それは・・・まあ」
「はいはい、ペドフェリア。」

氷「あっ、こんなとこで立ち話ししてる場合じゃないや。入ろうかロキちゃん。」
100 :ロキ2010/11/18(木) 01:10:35.35 ID:7S0xi/U0
>>99
「なんか面白そうな人たちですね。」

嬉しそうに言う。氷亜の周りの人は怖いとずっと思っていたから。

「うん、紹介お願いします」


/絡みどうもでした。続きは暇なときにお願いします。
101 :氷亜2010/11/18(木) 01:14:26.55 ID:PszWX5k0
>>100
「じゃあ、今のペドフェリアから紹介すると彼の名は虚冥・・・」

ロキに説明しながら屋敷の中に入っていく氷亜。

/こちらこそありがとうございます。また今度やりましょう。
102 :平次郎狸[sage]:2010/11/18(木) 19:56:13.13 ID:k0zGx8oo
人気が無い道を赤ジャージの男が歩いている。やはり寒さがきつくなってきたのかジャージだけでなくマフラーを巻いている。

「うぃー、寒い寒い寒い。」

あまりの寒さに独り言まで零してしまったようだ。
103 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/18(木) 20:01:54.61 ID:GhwrqwwP

「ケケケケケッ! じゃあ熱くしてやんよっ!!」

 突如道から噴出す炎。
 暗い夜道が橙に染まる。

 導火線を走るように、紅蓮の壁が辺りを包囲した!
104 :平次郎狸[sage]:2010/11/18(木) 20:04:45.73 ID:k0zGx8oo
>>103
「うおっ、何事!?」

男はいきなり噴出す炎に困惑している。
炎を出した犯人を捜そうとしているようだ。

「誰だ?こんなことしやがる奴は?」
105 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/18(木) 20:09:10.32 ID:GhwrqwwP
「俺様以外いねぇだろうがぁ!!」

 炎の中から飛び出した鶏、妖怪・波山!
 すでに巨大な鶏の姿はやめており、通常サイズの雌鶏が意気揚々と吼えている。

「ヒヒヒー! あん時の借り、まとめて返済してやんよ!!」

 さらにもう一体なにか居る。
 背後の炎の中で、強めの妖気が蠢いていた。
106 :平次郎狸[sage]:2010/11/18(木) 20:18:31.75 ID:k0zGx8oo
「またお前か?今度は取り巻き連れて登場のようだが・・・・。
 ふむ・・・・、こりゃ舐められてるのかね?。」

言いながら頭を傾げている。

「まぁいい、今日は気分が良いもんでな。なんせ志が蘇ったんだ。相手してやるぜ!」

そういうと大狸の姿に戻る。しかしその姿に変化があった。
今まではただの着物を着ていたのだが今では袈裟を身に纏っている。
意識の変化が彼をそうさせたのであろう。
107 :波山2010/11/18(木) 20:26:29.43 ID:GhwrqwwP

「お、おうぅ・・・な、舐めんじゃねぇぞ!!」

 やっぱり若干後ずさる波山。
 小物っぷりは相変わらずのようだが・・・。

「姉御っ! この狸、もう汁物にしちゃってください!!」

 バサバサと翼をはためかせ、なにやら呼ぶ波山。
 炎の向こうからやがて姿を現した妖怪。

「ど、どうも〜」

 気弱だ。ビクビクしているのガ一目でわかる。
 人間の乙女に変化しているが、あまり上手くない。
 身体の所々からは羽毛が生え、顔には鳥類独特の皺まで残っている。
 おまけに妖気が駄々漏れだ。

「や、やっつけますよぉ・・・!」
「姉御は超強ぇんだぞコラァ! 姉御もしっかりしてください!!」
「は、はいぃ・・・」

 グダグダだ。
108 :平次郎狸[sage]:2010/11/18(木) 20:33:27.02 ID:k0zGx8oo
「ん?助っ人は嬢ちゃんかい?女子供相手は苦手なんだがな・・・・・。」

その姿を見て少し気勢が削がれたようだ。
が、ふと気付いたよう顔を上げ少し怒気を含め鶏に言った。

「おい!鶏、お前まさか自分が適わないからって嬢ちゃんに俺の相手を押し付けようってのかい?」

もはや少し所ではなく表情にまで怒りが表れていた。
109 :波山&???2010/11/18(木) 20:43:06.46 ID:GhwrqwwP
「「ひぃっ!」」

 ビビる波山、そして姉御。お互いに抱き付き合ってガクガク震えている。
 しかし波山、伊達に悪霊をやっていない。涙目で悪態をつく。

「そ、そうだぁ!! 文句あっかこのハゲ! おっさん狸ぃ!!」

 開き直った。

「あ、あんまり妹に酷いこと言うと許しませんよ!!」

 姉御も。

「姉御、もう変化解いちゃってください! もうボコボコにしちゃいましょう!!」
「え、あ、は・・・はい! 僭越ながら!!」

 変化を解く姉御。どうやら義兄弟のようで波山とはまったく違う妖気が溢れ出す。


 しかし! その大きさは凄まじかった!!
 先ほどの雑魚っぷりが嘘のような、巨大で美しい魅了されるような妖気!
 虹色の翼が辺りを照らし、夜道が昼のような明るさになる。
 金色の尾が優雅に舞い、眠れる生命を喚起するようだった。

 その姿、その風貌、その妖気・・・ただただ圧巻の一言に尽きる。



〜妖怪目録〜

【極楽鳥】

 七色の羽と金色の尾を持つと言われる伝説の鳥。
 その特異な外見と存在から、鳳凰や不死鳥と同一視されることがある。 
 かつては多くの人間がその姿に魅せられたという。
 実際に生息する鳥、フウチョウがモデルだといわれている。
110 :平次郎狸[sage]:2010/11/18(木) 20:55:32.78 ID:k0zGx8oo
「俺は禿とらんわ!!ふっさふっさだこの野郎!じゃなくて鶏・・・・、お前女だったのか・・・・。」

いちいち悪態に反応する狸だったが思いもよらない妹発言に吃驚だった。

「おぉ・・・・。こりゃあ綺麗だ・・・・・・・。」

が、変化を解いた神々しささえ漂うような姿を見ると驚きよりも先に感嘆した。

「これは嬢ちゃん、舐めていたようですまなかったな。」

そういうと狸は一言呪いのような言葉を呟く。すると辺りの空気が変わった。

「簡単なものだが人払いの結界を張らせて貰った。これで気兼ねなく暴れられるわけだ。
 この平次郎狸、全力で相手させてもらうぜ!!」

大狸が吼える。すると妖気の量が跳ね上がった。荒々しさを感じさせながら仏性をも感じさせる妖気だ。
111 :波山&極楽鳥2010/11/18(木) 21:06:18.54 ID:GhwrqwwP

「ギャハハハハ! 俺も居るぜオラァ!!」

 巨大な鶏に変化する波山。
 幻覚といえど熱も光も凄まじい。
 収まっていた炎が再び猛る。
 突如爆撃のように、多くの火柱が吹き上がり平次郎へと襲い掛かる。


 ふわりと尾がひらめき、空中へ舞い上がる極楽鳥。

「鬼火・極彩燭″!!」

 大きな翼をはためかせ、七色に輝く光球を作り出す。
 弾き出されるようにそれが高速で飛ばされた。
 7属性の力を持った鬼火が迫る。
112 :平次郎狸[sage]:2010/11/18(木) 21:13:23.29 ID:k0zGx8oo
「喝っ!!」

仏性が増したことにより鶏の炎を幻と見抜いた狸は自分に向けて一喝。
すると自分に襲い掛かる火柱が消えた。

「後はっ!こっちか!」

上の鬼火を睨みつける。それと共に緑に輝く巨大な狸火を7つ発生させる。

「むんっ!」

号令と共に手を振るとそれが一斉に極楽鳥の打ち出した光球に殺到した。
113 :波山&極楽鳥2010/11/18(木) 21:20:48.57 ID:GhwrqwwP

 七つの狸火と鬼火が衝突した瞬間・・・。

 激しい光が辺りを照らした!
 威力はさしたるものではないがその勢いによって、狸火は全て撃墜されてしまう。
 撃ったこの鬼火は・・・ただの閃光弾!!

「ギャハハハハ!!」

 すでに後ろに回り込んだ波山が嘴を開く。

「鬼火・赤雀″!!」

 バレーボール大の高熱の火球、今度は本物の炎が!
 平次郎に向けて放たれた!!
114 :平次郎狸[sage]:2010/11/18(木) 21:28:41.68 ID:k0zGx8oo
「なにっ!?鬼火は囮か!」

狸は上に気を取られていた。

「ぐっ!がぁ!」

それにより背中に火球が直撃。ダメージはなかなかだ。が、狸は動くことなく堪えた。

「くっ、もはや油断などせん。」

そう言うと体を鋼に硬質化し、そのまま振り返り鶏に向け高速移動。
走りながらも右手を腰に構え、鶏に正拳突きを放った。
115 :波山&極楽鳥2010/11/18(木) 21:39:02.86 ID:GhwrqwwP

「んあぁ? おげぇ!!”」

 一方直撃に気をとられ、完全に油断していた波山。
 正拳突きをモロに受け、吹っ飛ばされる巨大鶏。
 そのまま飛んで行き、近くの木にぶつかると目を回した。
 辺りの炎は消えうせ、巨大な鶏もただの雌鶏へと変わる。

「!?」

 その様を見た極楽鳥は・・・。

「・・・」

 徐々に膨らんでいく妖気、溢れ出す怒気。
 虹色の体毛が逆立ち始めた、明らかに翼も震えている。

「・・・許さん! 天景虹蛇″!!」

 翼を大きく震わせると、突如巨大な光の柱が発生した!
 太陽を直視したような凄まじい光量が辺り一帯を飲み込み、
 渦巻きながら平次郎に迫っていく!!
116 :平次郎狸[sage]:2010/11/18(木) 21:47:27.22 ID:k0zGx8oo
「これはまずい!」

そう言うと狸は手で印を結んだ。

「オン・イダテイタ・モコテイタ・ソワカ!オン・イダテイタ・モコテイタ・ソワカ!オン・イダテイタ・モコテイタ・ソワカ!」

そして真言を唱える。すると狸の姿が韋駄天に変わった。
姿の霞むほどの速さで光柱を回避。そのまま極楽鳥の頭上まで跳んだ。
117 :波山&極楽鳥2010/11/18(木) 21:54:07.09 ID:GhwrqwwP

 体躯を大きく捩り、頭上の平次郎を叩き落す極楽鳥。
 羽根が舞い散り、尾がたなびく。

 そのまま光の柱に飛び込み、さらに日輪のような光を押し拡げて。
 平次郎を飲み込まんとする!!
118 :平次郎狸[sage]:2010/11/18(木) 22:00:23.22 ID:k0zGx8oo
「ぐがっ!」

そのまま韋駄天は地面に叩きつけられ狸の姿に戻る。

「痛ぇなぁ・・・・・・」

そうぼやくと今までで一番の妖気を練りこみ自分を巨大な黄金の茶釜に化けさせた。
四百余年鍛えてきた肉体を変化させた茶釜、金剛と言っても差し支えないだろう。
狸はこれで圧倒的な光柱を耐え切るつもりだ
119 :波山&極楽鳥2010/11/18(木) 22:07:33.46 ID:GhwrqwwP

 押し寄せる光の柱。
 激しくうねり、渦巻くが。内部は熱も衝撃も大した物ではなかった。
 発狂や失明しかねない光量だが、茶釜相手ではどうにもならない。

 それはそうだ。極楽鳥が作り出したのはただの可視光である。
 赤外線でも紫外線でも、ましてや放射能でもない。
 ただの光である、それしか操れないのだ。
120 :平次郎狸[sage]:2010/11/18(木) 22:20:13.97 ID:k0zGx8oo
狸は光に包まれたまま思考する。

ーこれは・・・・生身でもある程度耐えられるな・・・・・ー

後は行動するのみ。茶釜から狸に戻るとすぐに印を結び真言を唱えた。

「ノウマク・サラバタタギャテイビャク・サラバボッケイビャク・サラバタタラタ・センダマカロシャダ・ケンギャキギャキ・サラバビギナン・ウンタラタ・カンマン!」

光の中から現れるは憤怒の形相で迦楼羅焔を背負った不動明王。
明王は手にした三鈷剣に炎を纏わせ横に一閃。
勢いのまま巨大な火球が生まれ極楽鳥に迫る。
121 :波山&極楽鳥2010/11/18(木) 22:30:19.38 ID:GhwrqwwP

 虚空に虚しく火球が爆ぜる。

 既に極楽鳥の姿は無かった。
 結界は破られ、波山を抱えた輝く鳥ははるか遠くへと飛び去っていく。



 この極楽鳥もまた、波山の火災と同じ幻覚なのだ。
 大きな妖気と輝かしい風貌だが、中身はすっからかんである。
 それでも人々や妖怪は極楽鳥に魅せられた。求め、追いかけ続けた。
 ゆえに極楽鳥は強い光を操り、逃げおおせることに特化した。
 それが極楽鳥の生きる術であり、それが極楽鳥の存在軸なのである。
122 :平次郎狸[sage]:2010/11/18(木) 22:42:16.94 ID:k0zGx8oo
「って逃げたか?」

狸の姿に戻って言った。

「ぬおおおおおお、逃げられたのかよおおおおおお。」

どさっと倒れゴロゴロ転げまわった。だが直ぐに動きを止る。
仏に化けたり渾身の力を込め茶釜に化けたりしたため疲労困憊のようだ。
よろよろと立ち上がると帰路に着き始めた。

「骨折り損のくたびれ儲けか・・・・・。いや、だがあの姿は美しかったなぁ・・・・。」

彼もまた極楽鳥に魅せられたようだった。
123 :2010/11/19(金) 19:05:02.92 ID:jruU0Fc0
>>59
「白と黒の龍よ、今、私にに力を!!」

空から金色の光が漏れる。そして、黒と白の龍が舞い降りる。

「あの水を、粉砕して!!」

二人の龍は水を吸い込む
124 :滝霊王2010/11/19(金) 19:12:16.64 ID:TvPBlF.P

 2頭の巨竜に激突する洪水。
 重く響く激突音と水の音が響き、声がかき消される。

 ぶつかり合う巨大な質量と高圧エネルギー。
 飛沫は跳び、光は拡散し、炸裂する熱と蒸気。

 もはや一帯は白く染まる所、激流の中から密かに一本の剣が出でて。
 ロキの背後に回りこむ。
125 :2010/11/19(金) 19:15:20.20 ID:jruU0Fc0
「ぐっ…」

刺される。その剣を抜き、ハンカチを当てる。
出血が酷い。

「なんで…妖怪を[ピーーー]の?関係ない妖怪まで殺して何が楽しの?」
126 :滝霊王2010/11/19(金) 19:32:01.97 ID:TvPBlF.P

 剣の前に水が集まり、人の形を成していく。
 右手で剣を持ち、左手で零の掴むように実体化する滝霊王。

「楽しいわけあるものか、我が務めだからだと言っている」

 意思はまったく揺るがない。
 代りに怒気は薄まり、憐れみを持ったような表情になる。

「だが貴様等妖怪は人の世に入り浸りすぎた。
 古の在り方を破り、人の皮を被って人の世に入り込もうとした」

 首を絞める力が増してゆく、
 己に湧き上がる憎悪と葛藤を必死で押し殺している。

「ここ数年でどれだけ多くの妖怪が、人に成りすますことを覚えたと思う?」
「どれだけ多くの妖怪が、その成りすましによって利己を満たしてきたと思う!?」

 怒り、憎しみ全てを飲み込む。
 それでも足りず、怒髪が天を突く。表情から感情が溢れ出す。

「我は水だ! 禊の水だ!! 人の穢れを洗い流すためならいくら濁っても構わぬ!!」
「御法の神格を持つ! 我が!! 我等御法の善神が妖怪を滅さずして!!」
「誰が人の世の安寧を妖怪から守れるというのだ!!」

 感情が爆発する、ただ巨大な感情が大きな声となって辺りに重く響き渡る。

「人の世は人のモノだ!! 貴様等妖怪が入ってくるなぁっ!!」
「剣技・不動!!」

 剣身が清浄なる怒号を響かせ、圧倒する蒼い剣戟が迫る・・・
127 :2010/11/19(金) 19:40:51.60 ID:jruU0Fc0
>>126
「人と妖怪が…生活して何が悪いんですかっ…」

首を絞める手を剣で裂く。

「ニ龍・雷炎!!」

辺りに雷が鳴り出し、宇宙から、燃えた星が降る。
そして、龍が滝霊王を包みこむ。
その隙に黒井という人から貰った物を使い、逃げる。

「くっ…はぁ、駄目だ……まだ、[ピーーー]ない。私はすることがまだっ…」

零は傷を負った場所を抑えながら消える――
128 :滝霊王2010/11/19(金) 19:51:25.03 ID:TvPBlF.P

「 逃 が す か ぁ !!」

 消え入りそうなのを認め、滝霊王は全力で零のいる場所に剣を振るう。
 振り落ちる炎にも、落とされた腕にも気づかないようだった!!

「貴様は始めに『仲間に成りたい』などと言って我を欺こうとした!!」
「貴様は会って間もない妖怪の名前を上げ、我が同情を惹こうとした!!」
「貴様は不浄の存在だのに! 清浄な剣を使いこなした!!」

「あな恐ろしや!! その言葉で! その力で! その知恵で!」
「どれだけ多くの人をっ! 思いのままに動かそうというのだぁ!!!」

 剣は虚しく虚空を掻く。
 煙の中に悪魔は消えうせていた。

 炎の直撃を受ける、大男の姿が保てず、水のように溶けだしていく。

「おのれぇ、おのれっ! おのれぇええええええええええ!!」

 激しく頭を掻き、不定形となった体のまま走って探し回るが。
 いっこうに見つからず、やがて完全に身体が溶け出してしまう。

「ちくしょうがぁああああああああああああああああ!!!」

 身体が融解し、真水となる。剣がそれを纏い彼方へ飛んでいく。

 やがて何事も無かったように、あふれ出した地下水が戻っていき。
 濡れた町並みだけが残った。
129 :2010/11/19(金) 19:56:47.95 ID:jruU0Fc0
>>128
「最初から…貴方を殺そうとしていたんですよ…そのために私は…」

傷が痛む。血がどくどくと流れ、いっこうに止まらない…
そのまま意識を失う。

/なんか最後の方まとめて貰ってすいません。
近いうちに別の妖怪同士でもやりましょう。シチュエーションはお任せします。
ありがとうございました。
130 :黒井礼2010/11/19(金) 21:09:47.21 ID:xsW1Bxo0
市街地の公園 夜

月明かりが眩しいほどの明るい夜。
ロングコートにカーゴパンツ姿の男が公園内の駐車スペースにバイクを止め、満月を見上げていた。

「はぁ、明日からまた仕事だ」

男は明日からまた始まる仕事で憂鬱になっていた。
別に仕事が嫌いなわけではない。むしろ好きだ。
どうやら、男には別の事情があるのだ。
131 :十夜「」&七郎『』2010/11/19(金) 21:16:00.71 ID:T6SgB6AO
>>130
「ああ…もう真っ暗だな…」

『そうだな…十夜はよく頑張ったよ』

月明かりに照らされながら、一人の少年と一匹の狐が歩いている
132 :黒井礼2010/11/19(金) 21:23:23.91 ID:xsW1Bxo0
>>131
「あの狐……妖怪か……」

コートからサングラスを取り出し、少年と狐を見つめる。

「俺も妖怪の相棒が欲しいなぁ……」

半ば無意識に呟きを漏らす。
133 :十夜「」&七郎『』2010/11/19(金) 21:29:00.66 ID:T6SgB6AO
>>132
『十夜、ストップ』

「な、何?」

狐は男の方を向き

『あいつ、俺が見えてる。一応、警戒してくれ』

「え?う、うん…わかったよ」

警戒しつつも、通り過ぎようとする
134 :黒井礼2010/11/19(金) 21:34:19.73 ID:xsW1Bxo0
>>133
「……」

サングラスを掛け、消音器付き拳銃を取り出す。
空にはいつの間にか無数の糸が張り巡らされている。

「おい、少年と狐。警戒しろ。何か来るぞ」

無数の妖気が近づいてきているのを感じるかもしれない。
135 :十夜「」&七郎『』2010/11/19(金) 21:41:59.78 ID:T6SgB6AO
>>134
「えっ!?」

『何だと!?ヤバいぞ、十夜!』

二人は妖気を感じ取る

『十夜!憑依だ!敵は、そうとうな数だ!』

「う、うん!」

少年と狐が、光に包まれ重なり合う
眩い光が二人を包み―光が消えた後に立っていたのは―

『いくぜ!十夜!』
髪が白く変色した少年
136 :黒井礼2010/11/19(金) 21:48:23.43 ID:xsW1Bxo0
>>135
「憑依か」

少年をちらりと見た後、拳銃を上空へ発砲する。
その音に反応したのか地面からぞろぞろでてくる2mはある蜘蛛。

「ロンドの蜘蛛とは違うようだな。少年! 君は正面を叩け! 後ろは任せろ!」

男は大蜘蛛に拳銃を発砲し始めた。

少年に一体の大蜘蛛が飛びかかろうとする。
137 :十夜「」&七郎『』2010/11/19(金) 21:54:59.38 ID:T6SgB6AO
>>136
『OK!』

「うわっ!来るよ!七郎!」

少年の声が響く

『十夜!心配すんな!こんな奴、燃やしてやるよ!』

飛びかかる大蜘蛛に、手のひらからサッカーボール大の狐火を放つ
138 :黒井礼2010/11/19(金) 21:58:12.54 ID:xsW1Bxo0
>>137
大蜘蛛「ぐわああ!」

大蜘蛛は火達磨となって地面に転がった。
どうやらそれほど強くない種族の蜘蛛らしい。

今度は少年に大量の糸が二体の大蜘蛛によって発射される。
139 :十夜「」&七郎『』2010/11/19(金) 22:08:07.57 ID:T6SgB6AO
>>138
『うおっ…くそっ!』

飛び上がり避けようとしたが、失敗
糸にからまってしまう

「し、七郎!」

『くっ…悪い、十夜…一旦憑依解くぜ。何、心配すんな、すぐ助ける。』

「う、わ、わかった…」

少年の身体が光に包まれ、その光が少年の身体を離れ、少年の横へ
やがて、光は消え、光のあった場所に狐が姿を現す

『十夜!ちっと熱いかもしれないけど、我慢してくれよ!』
「え?ちょっと…七郎?まさか…うわあぁ!」

狐は、少年に向かって狐火を放つ
糸を燃やそうと試みる
140 :黒井礼2010/11/19(金) 22:17:10.32 ID:xsW1Bxo0
>>139
糸は簡単に燃えた。少年は動けるだろう。
しかもその火は糸を伝って大蜘蛛に燃え移る。

大蜘蛛「あ、熱い!あ、あ……」

簡単に二体の蜘蛛が焼かれた。

大蜘蛛「こいつら強いぞ! 引き上げろ!」

なんだか手ごたえのない蜘蛛達は一目散に砂へ潜っていく。

黒井「ああ、こいつらアレか」

男は何か思い出したようだ。
弱った大蜘蛛を踏みつけ拳銃を突きつけている。
141 :十夜「」&七郎『』2010/11/19(金) 22:23:44.76 ID:T6SgB6AO
>>140
『ふぅ…終わったか?』

「助かった…」

糸から解放された少年が、男に近づいていく

「あ、あの…この妖怪達はいったい…?」

そして、尋ねる

『おい…十夜!無警戒すぎだぞ!』

狐の方はいまだ警戒を解かず

142 :黒井礼2010/11/19(金) 22:32:09.46 ID:xsW1Bxo0
>>141
黒井「なんだか、勝手に蜘蛛が死んでいった感じだろ? こいつらはもうすぐ滅びる種族だ。正確には蜘蛛ですらない」

少年にそう言って男は弱った蜘蛛に問いかける。

黒井「均衡を乱したな? 気持ちはわかるし立場が同じならそうしただろう。だが、」

大蜘蛛「ま、待ってくれ! 俺達は霊感のある奴を食って寿命を延ばそうとしただけじゃないか! なにが悪……」

引き金を引く男。二発の銃の作動音。銃声は消音器で沈黙し、作動音だけが響いた。

蜘蛛は動かなくなった。

黒井「少年と狐、怪我はないか?」
143 :十夜「」&七郎『』2010/11/19(金) 22:38:54.39 ID:T6SgB6AO
>>142
「っ!!」

銃から目をそらし、そのまま目をつぶる
その後、ゆっくり目を開けるが、蜘蛛を直視できていない

「…滅びる種族…何だか…かわいそう…」

『かわいそうって…十夜、お前も喰われてたかもしれないんだぞ?』

「だけど…」

『あ、俺たちは怪我はないぜ。』

144 :2010/11/19(金) 22:43:22.17 ID:jruU0Fc0
「…ん?」

気づいたらそこは公園だった。

「そう言えば…逃げてきたんだっけ…」

刺されたところが痛い。ふと見ると、いつしかの人と妖怪が。
声を掛けたいが、さすがに無理があった。
145 :黒井礼2010/11/19(金) 22:44:40.25 ID:xsW1Bxo0
>>143
「彼らはもうじき消えてしまうだろう。元は砂だったらしい。ただの砂に戻るときが来たんだよ」

拳銃をコートの内側へしまう。

「悲しい話だ。人も妖怪も最期はあっけない」

残された蜘蛛の死体と糸はすべて砂になってしまった。

「それにしても憑依とは、仲がいいんだな」
146 :黒井礼2010/11/19(金) 22:46:49.45 ID:xsW1Bxo0
>>144
「この前の煙幕弾、役にたったか?」

すぐにそちらを見つけ話しかけてくる。

「体は大丈夫なのか?」
147 :2010/11/19(金) 22:49:23.23 ID:jruU0Fc0
>>146
「うぐっ…とても役に……」

とりあえず自分のポーチから絆創膏、包帯を取り出し、手当てをする。

「…とてもじゃないけど、駄目。」
148 :十夜「」&七郎『』2010/11/19(金) 22:53:58.49 ID:T6SgB6AO
>>145
「あ、砂に…」

『その通りだな…人も妖怪も最期はあっけない。昨日まで、ピンピンしてた奴が次の日にはくたばってる、なんてこともある』

悲しそうな表情で語る狐

「はい。七郎は、大切な友達なんです。」

『俺も十夜は、唯一無二の相棒だと思ってる』



>>144
『ところで、十夜、あそこの奴、この前会った奴じゃねぇか?』

「本当だ!怪我してるみたい!」

零に気づく
149 :2010/11/19(金) 22:58:46.06 ID:jruU0Fc0
>>148
「あ、確か…十夜君と狐さんだね?また会えて嬉しいよ…」

「二人は仲がいいんだね。羨ましい…」

零はため息つく。
150 :黒井礼2010/11/19(金) 22:59:21.95 ID:xsW1Bxo0
>>147
「派手な戦闘だったな」

コートからやや小型の瓶入りの酒を取り出し、

「アルコールで消毒するか? それか、妖怪の君には必要ないか?」

>>148
「俺も妖怪の相棒が欲しいものだ。毎日楽しいだろ?」

暗い話を終わらせる気なのだろう。明るい表情と声色で話す。

「それはそうとこんな夜まで何してたんだ? 修行か?」
151 :2010/11/19(金) 23:03:50.30 ID:jruU0Fc0
>>150
「あっ、ありがとう。…しみるっ、うわぁぁぁぁぁん(泣)」

少し涙目になる。
152 :十夜「」&七郎『』2010/11/19(金) 23:08:38.39 ID:T6SgB6AO
>>149
『まあな、ところで怪我は大丈夫なのか?』

「…だ、大丈夫?」

心配そうに見つめる

>>150
「ないですよ…毎日楽しいなんて…」

対称的に暗く呟くように答える

「学校で勉強してたんです…テストが近いもので…」

『十夜は真面目だからなぁ…なにもこんな時間まで勉強することないのに…』
153 :黒井礼2010/11/19(金) 23:15:16.67 ID:xsW1Bxo0
>>151
「……まぁ、体は大切に、だな」

ベンチに座り月を眺める。

「はぁ、明日からまた仕事だ。そういえば君は学生をやっているのか?」

>>152
「ああ、テスト。懐かしい。俺はいつも赤点ばっかりだった」

過去を思い出す。楽しかった体育祭。文化祭。苦しかったテスト。怖かった先生。

「ちなみに俺は高校時代、谷間の世代と呼ばれた。谷間の意味は一年と三年には可愛い娘がいたが我が年代には不細工しかいなかった!」

そのまま明るく話す。
154 :2010/11/19(金) 23:19:52.12 ID:jruU0Fc0
>>152
「全然、問題ないよ…ただ…凄い妖怪だった…」
答える。
>>153
「そうなんですけど、体育が苦手で…」
155 :十夜「」&七郎『』2010/11/19(金) 23:25:45.86 ID:T6SgB6AO
>>153
「へ、へぇ…お兄さんにも学生時代があったんですね…って当たり前か…」


>>154
『いったい、何と戦ったんだよ?とんでもない奴か?』

零の様子をみて疑問に思う
156 :黒井礼2010/11/19(金) 23:33:02.61 ID:xsW1Bxo0
>>154
「体育が苦手か、だが戦闘はこなせるんだろ?」

ベンチに座ったまま足を組み、酒ではなくペットボトルの水を飲む。バイクに乗るので。飲んだら乗るな乗るなら飲むな!

「俺も苦手な方だったな。だが、体育と戦闘は別だな。戦闘は球技よりやりやすい」

>>155
「そりゃあ、あったさ。あの頃は(以下略」

しばらくしょうもない昔の話を話していたが、

「そうだ、君の学校この近くか?」
157 :2010/11/19(金) 23:38:18.78 ID:jruU0Fc0
>>155
「強いってレベルじゃない…何かが違うんだよ…」

少し怯える。しかし、
「味方がいたらもしかしたら…」

>>156
「戦闘はね…サッカーとか分からないし…」
158 :十夜「」&七郎『』2010/11/19(金) 23:51:08.76 ID:T6SgB6AO
>>156
「あ、はい。すぐ近くですけど…」

そう言うと学校の方角を見る


>>157
『そんなにヤバいのかよ…味方ねぇ…助けになってやりたいが、俺じゃなぁ…十夜を危険に晒すわけにはいかねぇし…』

腕を組み、考えながら答える
159 :黒井礼2010/11/19(金) 23:58:08.02 ID:xsW1Bxo0
>>157
「なんで球技やらすんだろな。柔道とか空手メインにやらせろよ。いつだって(以下略」

現在の体育教育への悪口をしばらく唱えた。

>>158
「バイクで昼間通ったけど変態がうろついてたから注意してくれ。下半身丸だし、登下校の時注意」

昼間見た下半身丸だしの変態さんの話をする。

>>ALL
「気づいたか?」

黒い影が公園の外に三体いるようだ。

「蜘蛛の仲間かもしれんな」
160 :2010/11/20(土) 00:00:29.08 ID:UZZ4hUo0
>>158
「…」
無言。とにかく危なかったのに間違いない。
>>159
「ですよね。あんなのやりたくなーい」
文句を言う。
>>ALL
「戦うんですか…?ならば…」
傷は塞がりつつある。しかし、痛みは消えていない。
「…」
161 :十夜「」&七郎『』2010/11/20(土) 00:09:57.99 ID:lyi4EkAO
>>159
「変態って…」

呆れ顔


>>160
『何にせよ、要注意だな…』




『おい…また、敵かよ…』

「えぇっ…ま、また?」

公園の外の妖気を感じ取り、警戒
162 :黒井礼2010/11/20(土) 00:15:51.53 ID:q8j5sEs0
>>ALL
黒い影三体はこちらに無数の黒いトゲを発射してきた。

黒井「来たぞ!」

/眠くてやばい場合はいってくださいね
敵はその次の攻撃で倒せるように調整しますので
163 :2010/11/20(土) 00:19:05.97 ID:UZZ4hUo0
>>ALL

「動けるかな…?」
そう言って黒いトゲを弾く。

「むぅ…血が…」
零の腹にトゲが刺さる。
164 :十夜「」&七郎『』2010/11/20(土) 00:23:29.00 ID:lyi4EkAO
>>ALL
『ちっ…また敵かよ!十夜、下がってろ!1日2回の憑依は、負担が大きい!』

「わ、わかった!」

少年は、後ろに下がる

『来いよ!』

黒いトゲを狐火で弾こうとする
165 :黒井礼2010/11/20(土) 00:26:19.72 ID:q8j5sEs0
>>163
黒井「やばくなったら言え。サポートする」

黒い影はゆっくりと近づいてくる。
>>164
トゲは弾かれた。
黒い影はゆっくりと向かってきている。
166 :2010/11/20(土) 00:30:07.52 ID:UZZ4hUo0
>>165
零「了解…」

普段の武器は使わず、龍の力を秘めた小太刀を使う。

167 :十夜「」&七郎『』2010/11/20(土) 00:32:47.90 ID:lyi4EkAO
>>165
『やべぇな…十夜!これに入ってろ!』

少年の周りに炎の結界が現れる

「わっ!?これは…?」

『結界のようなものだ。じっとしてろよ!』

そういい放つと、黒い影に近づいていった
そして―

『くらいな!狐炎爪!』

指先に炎を纏い、その炎で攻撃
168 :黒井礼2010/11/20(土) 00:39:39.30 ID:q8j5sEs0
>>166
黒い影「我々の糧となれ!」

小太刀に粘着質の液体を発射する。
>>167
黒い影「我々は集合体。滅びゆく種族の最期の希望」

炎に対しジュッという音を立てたが外見は変わらず。だが利いているだろう。

黒い槍が二本そちらに放たれる。
169 :黒井礼2010/11/20(土) 00:40:13.07 ID:q8j5sEs0
>>166
黒い影「我々の糧となれ!」

小太刀に粘着質の液体を発射する。
>>167
黒い影「我々は集合体。滅びゆく種族の最期の希望」

炎に対しジュッという音を立てたが外見は変わらず。だが利いているだろう。

黒い槍が二本そちらに放たれる。
170 :2010/11/20(土) 00:43:31.53 ID:UZZ4hUo0
>>167
「気をつけてね」
一声掛ける。
>>168
「この小太刀、強いよ?」
粘着質の液を引き裂くとともに、液は水になる。
171 :十夜「」&七郎『』2010/11/20(土) 00:44:29.31 ID:lyi4EkAO
>>168
『くっ…しまった!』

近づいていたため、二本の槍を避けることができなかった
肩と胸に突き刺さる

「七郎!」

炎の結界の中から少年が叫ぶ
172 :黒井礼2010/11/20(土) 00:49:19.60 ID:q8j5sEs0
>>170
黒いトゲがそちらに向け六発放たれる。

黒い影「お前を食えば……」
>>171
黒い影「うまそうだな……」

影はドロドロの液状に変化し、七郎を食うべく地面を這って進む。
173 :2010/11/20(土) 00:54:16.23 ID:UZZ4hUo0
>>171
「救急用スプレーだよ、使って!」

七郎に投げる。少しは癒えるはず。

>>172
「ごめんね、あいにく君たちの様なお馬鹿さんに食われる私じゃないんで。」

空気が刃になり、トゲを切り裂く。そして黒い影を切ろうとする。
174 :十夜「」&七郎『』2010/11/20(土) 01:00:08.05 ID:lyi4EkAO
>>172
『くそっ…マズいな…』

手のひらに炎を溜め、反撃の準備


>>173
『おっ、サンキュー!恩に着るぜ!』

スプレーを受け取る
隙をみて、使いたいところ
175 :黒井礼2010/11/20(土) 01:02:48.78 ID:q8j5sEs0
>>173
黒い影は切れなかった。しかし、妖力の弱り方からして効いているようだ。

今度はそちらの頭上に黒い槍が二本降ってくる。
>>174
黒い影、いや、液体は飛び上がり七郎の頭上から降ってくる。

黒い影「滅ぶのは我々ではない!」
176 :2010/11/20(土) 01:06:07.97 ID:UZZ4hUo0
>>175
「影が切れないなら、こっちも喰らわない…ってな訳ないか。」

槍を一本切るがもう一本はあの傷に刺さる。
「やば…」
177 :十夜「」&七郎『』2010/11/20(土) 01:13:29.56 ID:lyi4EkAO
>>175
『させるか!』

とっさに溜めていた炎を投げつけ

『うおりゃあぁ!!』

全身に炎を纏い火柱となる
このまま、上空を燃やすつもりだ
178 :黒井礼2010/11/20(土) 01:16:27.66 ID:q8j5sEs0
>>176
黒い影は液体に変化し、飛び上がる。

そして、頭上から降ってくる。
もし当たれば一気に生命力を吸われてしまうだろう。
>>177
黒い影「ぐわあああ!」

液体は蒸発し、再び影に戻った。
影の妖力はだいぶ弱っている。もはや次の攻撃を耐えられるかどうかだろう。
179 :2010/11/20(土) 01:18:23.56 ID:UZZ4hUo0
>>178
「…白龍剣っ」
魔を滅ぼすと言われる剣。
それを振るう。
180 :十夜「」&七郎『』2010/11/20(土) 01:22:18.80 ID:lyi4EkAO
>>178
『いける!これで決めるぜ!』

狐の周囲に炎が渦巻く

『狐炎螺旋!!』

螺旋状の狐火が勢いよく放たれる
181 :黒井礼2010/11/20(土) 01:26:49.42 ID:q8j5sEs0
>>179
黒い影「があああ!」

かなりの効果を発揮したようだ。斬られた液体は影へと戻り、今にも消えてしまいそうだ。
妖力の弱り方からして、次の攻撃で倒せるはずだ。
>>180
黒い影「滅びたくな……」

螺旋の業火に焼かれ、滅びるさだめの影はちぎれるように消滅した。

黒井「こちらも一体しとめた。怪我は大丈夫か?」
182 :2010/11/20(土) 01:29:16.04 ID:UZZ4hUo0
>>181
「終わりです」
剣が一気に光る。
空から小さい龍が現れる
「ちっちゃいけど、白い龍が君たちを飲み込んでくれるよ…」
183 :十夜「」&七郎『』2010/11/20(土) 01:33:18.37 ID:lyi4EkAO
>>181
『ふぅ…疲れたぜ…』

額の汗を拭う

『怪我?平気だ平気。さっき、あいつからスプレー貰ったからな。これをこうして…』

傷口にスプレーを噴射する

『ま、直に治るだろ』
184 :黒井礼2010/11/20(土) 01:38:52.05 ID:q8j5sEs0
>>182
黒い影「ぐあっ」

白い龍に飲み込まれ影は消滅した。

黒井「奴等は全滅した。大丈夫か?」

後ろから黒井が声をかける。
>>183
「そうか、ならよかった。さっき敵から聞き出したのはこの公園は首塚だったそうだ」

拳銃をコートの内側にしまう。

「その首の怨念が彼らを生み出したらしい」
185 :2010/11/20(土) 01:42:09.54 ID:UZZ4hUo0
>>182
「十夜君は?」

>>184
「この龍が可愛すぎて大丈夫じゃない〜」

初めてちっこいのが出てきたから興奮している零。
186 :2010/11/20(土) 01:44:22.28 ID:UZZ4hUo0
>>ALL
「なんだかんだ言って楽しかったね。」

笑う零。
「また、話せるといいね。」

そう言って飛んでいく。

/かなり続きましたね。楽しかったです。
またやりましょう。ノシ。
187 :黒井礼2010/11/20(土) 01:46:40.16 ID:q8j5sEs0
>>186
「またな」

その姿を見送った。

/お疲れさまです!おやすみなさいませ!
188 :十夜「」&七郎『』2010/11/20(土) 01:47:20.77 ID:lyi4EkAO
>>184
『首塚かよ…おっかねぇなあ…』

苦笑いしながら答える


>>185
『ああ、十夜。出てこい。』

少年を包んでいた炎の結界が消え

「はぁ…良かった…みんな無事で…」

189 :黒井礼2010/11/20(土) 01:51:40.51 ID:q8j5sEs0
>>188
「じゃあ俺は用事があるんでな」

そう言うとバイクにまたがり、

「あ、そうだ。名前は? 俺は黒井、黒井礼だ」
190 :十夜「」&七郎『』2010/11/20(土) 01:57:41.76 ID:lyi4EkAO
>>186
『あ、そうだ薬ありがとな!いつか、礼はするぜ』

「あ、ありがとう!」

二人は手を降って見送った

/絡み乙。こんな時間までお付き合いいただきありがとうございます。


>>189
『俺は、管狐の七郎。お前もありがとな!お前がいなけりゃ、ヤバかったぜ』

「僕は、稲山十夜です。ありがとうございました。」

少年は、深くお辞儀をした。
191 :黒井礼2010/11/20(土) 02:01:19.45 ID:q8j5sEs0
>>190
「また会おう!」

そう言うと手を振りバイクで去っていった。

/お疲れさまです!絡みありがとうございました!乙です!
192 :十夜「」&七郎『』2010/11/20(土) 02:03:12.95 ID:lyi4EkAO
>>191
『じゃあなー』

「さようなら。また、どこかで」


/乙でした。遅くまで、ありがとうございます。
193 :クエスト 差七村の惨劇2010/11/20(土) 22:55:45.17 ID:q8j5sEs0
差七村公園 夜

あなたはこの村にやってきた。
用事があったのかもしれないし、何かに引き寄せられたのかもしれない。
いずれにせよ、あなたは公園にやってきた。

寂しく風に吹かれブランコが揺れる。
あるのは滑り台とブランコ、そして公民館。

そして白い髪をした少女。ブランコに腰掛けている。

少女「こんばんは」
194 :2010/11/20(土) 22:59:14.74 ID:UZZ4hUo0
「ドラゴンちゃん、ここは何処ぉ?」

黒龍のちみっこいのに連れられて公園にやって来た零。

「女の子…?」
195 :クエスト 差七村の惨劇2010/11/20(土) 23:02:34.65 ID:q8j5sEs0
>>194
少女「あなた、人間じゃないわね」

あなたを見つけた少女はブランコから立ち上がる。

少女「あなたも不幸な人ね。こんな日にこの村へ来るなんて」
196 :2010/11/20(土) 23:03:39.74 ID:UZZ4hUo0
「村…?」

零は尋ねる。ここは公園のはずだが…
197 :クエスト 差七村の惨劇2010/11/20(土) 23:08:18.13 ID:q8j5sEs0
>>196
少女「そう、差七村。この公園がある村」

公園は見晴らしがいい。遠くに村の明かりが見える。

少女「今夜、ここであるモノを巡って争いが起こるの。スイーパーとロンドは奪い合うの」
198 :2010/11/20(土) 23:11:58.80 ID:UZZ4hUo0
>>197
零「…組織か。私はどちらの味方にもつけないな…」

龍「零たん、ここの殺気は凄いきゅ、気をつけるきゅ。」

零「うん、凄いよね。」
これから何が起こるか見当もつかない。
199 :クエスト 差七村の惨劇2010/11/20(土) 23:18:11.58 ID:q8j5sEs0
>>198
少女「どちらの味方にもつけないのはわかってる。あるモノにあなたはそう書かれていないから」

そう、村は殺気で満ちている。

少女「でもあなたは書かれた。役割を果たさなければならないわ」

そう言った後、彼女は詠いだした。その言葉はどこの言葉かもわからない。透き通った声で彼女は詠う。

景色が歪み始めた。
200 :2010/11/20(土) 23:21:26.45 ID:UZZ4hUo0
>>199
零「書かれたから…ここに来たって訳か。」
龍「零たん、僕は君を守るよ。」

龍は零の武器になる。

零は小太刀を構える。
201 :クエスト 差七村の惨劇2010/11/20(土) 23:24:25.54 ID:q8j5sEs0
>>200
あなたは気がつくと森の中にいた。
太陽は高く上り、蝉が鳴いている。

少年「お、君は」

年は十歳ほどだろうか、少年があなたの後ろに立っている。
202 :2010/11/20(土) 23:30:15.76 ID:UZZ4hUo0
>>201
「あれ、こんにちは。…妖怪?」

聞いてみる。零自身、実戦経験は多いがこーゆーのには慣れていないらしい。

「ここは何処?」
203 :クエスト 差七村の惨劇2010/11/20(土) 23:33:03.09 ID:q8j5sEs0
>>202
少年「ようかい? なんだそりゃ?」

森の木々の間には藁葺きの民家が見える。

少年「ここは差七村だよ。お兄さん引っ越してきた人だろ?」
204 :2010/11/20(土) 23:34:32.17 ID:UZZ4hUo0
>>203
零「いや、私は引っ越しなどしていない。」

多分人違いなのだろう、そう思い込む。

「気づいたらここに居たのだが…」
205 :クエスト 差七村の惨劇2010/11/20(土) 23:37:48.06 ID:q8j5sEs0
>>204
少年「? まぁいいや! 宝物見せてあげるよ!」

少年はあなたの手を引いて民家へ駆け出す。

少年「俺さ、大人になったら自衛隊に入ってソ連軍をやっつけるんだ!」
206 :2010/11/20(土) 23:39:42.62 ID:UZZ4hUo0
「…ソ連?」

学校の授業でやったことがある。戦争の時のロシアの名前だ。
つまり、時間を超えた過去に来たというわけか?

「ねぇ、今、何年?」
207 :クエスト 差七村の惨劇2010/11/20(土) 23:44:07.95 ID:q8j5sEs0
>>206
少年「今は1970年だよ!」

少年は民家に入ると虹色の輝く球を持ってきた。
球はとてつもないオーラを放っている。

少年「どうこれ? すごいだろ!」
208 :2010/11/20(土) 23:46:10.54 ID:UZZ4hUo0
>>207
「やはり過去に…」
その輝く球を見ながら言う。

「それ、凄い球だね。力が沸いてきそうだよ…」
安らかな顔で言う。よっぽど気持ちいいのだろう。
209 :クエスト 差七村の惨劇2010/11/20(土) 23:48:35.33 ID:q8j5sEs0
>>208
少年「ねぇ、さっきからずっと君の後ろにいる人だれ?」

あなたの後ろに何かいる。
210 :2010/11/20(土) 23:51:32.52 ID:UZZ4hUo0
>>209
「ん?誰?」
後ろを振り向く。
211 :クエスト 差七村の惨劇2010/11/20(土) 23:55:48.50 ID:q8j5sEs0
>>210
後ろにいた男はスーツを着ていた。手にはアタッシュケース。

男「君たち、その球をこちらに渡してくれないか」

そのとき、少年の父親らしき男が民家から飛び出してきた。

少年の父「伏せろ!」

飛び出した父の手には64式小銃が。
212 :2010/11/20(土) 23:58:56.23 ID:UZZ4hUo0
…本当に過去に来たのだと実感する。
この先、どうすればいいのか分からなかった。黒井さんなら、どうするかって考える。
一番いいのは来てくれるのがいいのだが、とてもじゃないが一人では心細い。

「うっ…」
頭を下げる
213 :クエスト 差七村の惨劇2010/11/21(日) 00:05:16.70 ID:Kq.mStA0
>>212
あなたの頭の上を銃弾が飛んでゆく。

少年の父「このバカがっ! 球を勝手に持ち出しやがって!」

少年「ごめんよ! ごめんよ!」

男に銃弾が命中、男は倒れた。

少年の父「君が未来から来た子だね。息子と球を遠くへ逃がしてやってくれ! 早く!」

男がむくりと起きあがる。銃弾を浴びたはずなのに傷一つない。

少年の父「息子と球を持って北へ走るんだ! 息子を、頼む!」

父はあなたに指示を出した。
214 :2010/11/21(日) 00:09:11.27 ID:sJD7BqQ0
>>213
とっさのことで分からなかったが、やるしかなかった。

「行こう!」
手を繋ぎ、逃げる
215 :夜行集団2010/11/21(日) 00:11:08.44 ID:QOJQGng0
>>214
ふらふらと歩く二人組。
夜行集団の母親役の穂産姉妹が何故こんなところに迷い込んだかと聞かれると、日子神がチョウチョを追いかけたせいとしか言えない。

『本当に勘弁してほしい・・・また狂骨に馬鹿にされる。』
「ごめんね・・・でも綺麗だったんだよ・・・。ってなんだろう?あれ。」

向こうの少年二人に気づく日子神。
216 :2010/11/21(日) 00:14:33.51 ID:sJD7BqQ0
>>215
「敵…?」
警戒する。

217 :クエスト 差七村の惨劇2010/11/21(日) 00:15:45.16 ID:Kq.mStA0
>>214
背後では銃声が聞こえる。
あなたと少年は走る。走る。
山の中へ逃げ込んだところで完全武装の兵士達に出くわした。

兵士「球を持っているな? こちらへ渡せ。後は剛君と共にこちらで引き継ぐ!」

手には父と同じ64式。少なくとも自衛隊関係のようだ。

少年「妙真のおじさん!」

兵士と少年は知り合いらしい。信用してもよさそうだ。
218 :クエスト 差七村の惨劇2010/11/21(日) 00:17:42.16 ID:Kq.mStA0
>>215
兵士「ん? ロンドの奴等ではなさそうだな」

兵士はやや警戒している。
219 :夜行集団2010/11/21(日) 00:18:07.65 ID:QOJQGng0
>>216
彼の警戒心に気づき気をつける雨子神。
彼の警戒心に気づかずに話しかける日子神。

『敵とは失礼・・・まず自分は何者か・・・名乗った方がいいと思う』
「敵じゃないですよ〜なんで走ってたんですか?」
220 :2010/11/21(日) 00:20:27.62 ID:sJD7BqQ0
>>217
「知り合いですか…」

安心する。

>>219
「私は零。露希の兄です、走ってた理由は…」

と話す。
221 :穂産姉妹2010/11/21(日) 00:26:08.45 ID:QOJQGng0
>>220
この前きていた、氷亜の初の春の相手ロキ。その兄ならば安全だと安堵する雨子神。
ばったりの再開に喜ぶ日子神。

『貴方はあのロキの・・・おにいさん・・・』
「こんなとこで会うなんて偶然ですね」
『で・・・走ってた理由は・・・?』
222 :2010/11/21(日) 00:28:29.21 ID:sJD7BqQ0
>>221
「ロキの知り合いか…良かった。…ここ、過去の世界なんです。」
分かっていることをすべて話す。

「気づいたらここに来ていて、知らないうちにこうなった訳です。
多分、あの光る球が原因だと思いますが…」
223 :夜行集団2010/11/21(日) 00:31:02.51 ID:QOJQGng0
>>222
『日子神・・・本当の本当に勘弁してほしい・・・なんでチョウチョ追っかけてたら
 過去に行けるのさ・・・?』
「それは私のせいじゃないよ!あの球が原因って言ってるでしょ!」
『にしても・・・なんだろうその玉・・・変な感じ』
224 :2010/11/21(日) 00:33:56.68 ID:sJD7BqQ0
>>223
「チョウチョって…何者ですか…」

苦笑いする、そしてカモフラージュ出来るよう、どっかから持ってきた服を着る。
「よし、スコーピオン二丁流…っと」
225 :クエスト 差七村の惨劇2010/11/21(日) 00:35:57.83 ID:Kq.mStA0
>>ALL
零が少年と球を兵士達に渡して少しして、景色が歪み始める。

少女の歌が聞こえる。

駆けていく兵士達。響く銃声。



現代の夜の差七村公園

あなた達は気がつくと元の公園にいた。

公民館や倒壊しており、村の民家からは火が上っておりあたりからは悲鳴や銃声が聞こえる。
226 :2010/11/21(日) 00:38:17.93 ID:sJD7BqQ0
>>225
「!?」

何が起きているのかさっぱり分からなかった。

「先程のは幻影…?」
しかし、スコーピオンは持っている
227 :夜行集団2010/11/21(日) 00:39:42.44 ID:QOJQGng0
>>224
「(ねえ・・・スコーピ忍2蔦龍ってなに?)」
『(多分スコーピオンニ丁流だと思うけど・・・僕にもサッパリ・・・)』

現在に戻っている事に気づかずにこそこそと話す二人。
>>225
「えっ!?ここどこ?何が起こったの!?」
『とりあえずここはさっきの場所みたい・・・でもなんか様子がまるっきり違う・・・』
228 :クエスト 差七村の惨劇2010/11/21(日) 00:45:11.46 ID:Kq.mStA0
>>ALL
少女「あなた達は為すことを為した。球を守り少年とその父の命を守った」

どこからか少女の声が聞こえる。

空から弱ったトンボの妖怪が落ちてくる。

トンボ「く、くそっ! スイーパーめ! 村を焼きやがった!」

トンボはあなた達に気づく。

トンボ「! 敵か!」

トンボはあなた達に向かって尻尾から針を十発発射した。
229 :2010/11/21(日) 00:47:37.29 ID:sJD7BqQ0
>>228
「え、いきなり…」

避ける。そして、無差別に撃つ。

「虫は嫌いなんです!!うわぁぁぁぁぁぁ!!!!」

/零の性格が軽く自分を投影してるような気が…orz
230 :穂産姉妹2010/11/21(日) 00:52:28.33 ID:QOJQGng0
>>228
「『え?』」

この状況を飲み込めずに呆然としていたところに、この攻撃。
雨子神はそれでもふらりと身をくねらせ、針を避けた。しかし
日子神はそれなのに、避けも出来ず体に思いっきり針が刺さる。そして半泣きな顔で雨子神に

「痛いよ〜雨子神〜。」
『いきなり攻撃してくるとはいい度胸・・・スイーパーだか何だか知らないけど・・・
 僕らに喧嘩売った事思い知らせてあげるよ・・・。』
231 :クエスト 差七村の惨劇2010/11/21(日) 00:55:35.71 ID:Kq.mStA0
>>229
トンボ「ぐわぁあ!」

羽が穴だらけになった。
トンボは針を散弾にして発射してくる。

/ある程度自分の性格と被るのはしかたがないさ
にんげんだもの
>>230
トンボ「ロンドをなめるな!」

更に針を発射。今度は散弾だ。
232 :2010/11/21(日) 00:59:25.15 ID:sJD7BqQ0
>>231
「スコーピオンって強いよね、軽いし持ちやすいし」

冷静かつ大胆に針を撃つ。そして

「終了。」

とどめを刺す。
233 :穂産姉妹2010/11/21(日) 01:01:03.27 ID:QOJQGng0
>>231
『ロンド・・・?イギリス初の集団かな・・・?
 それより・・・牽制にしてはお粗末・・・。』

そういうと雨子神は地面の土を操り、針すべてを飲み込む。
それだけでなくそのままの勢いでトンボに迫る。
/これだけ妖怪出してどれにも当てはまらないってどういう性格してんだろう・・・

『圧砕されるといい・・・』
「・・・!針がやっと抜けたよ雨子神!!」
234 :クエスト 差七村の惨劇2010/11/21(日) 01:07:13.82 ID:Kq.mStA0
>>232
トンボ「」

トンボ、永眠。

/とどめを刺すっていうのはちょっとまずいかもしれないよ
確定描写になれていない人もいるからなるべく避けよう

>>233
トンボ「」

トンボはしんでいる。犠牲になったのだ。

/それはきっと演技がうまいのですよ

>>ALL
トラックが公園内へ入ってくる。

黒井「おっと、少年と……女の子か」

トラックから降りたロングコートにカーゴパンツの男。手には89式。
そして、荷台から降りてくる完全武装の兵士達。
235 :2010/11/21(日) 01:09:30.83 ID:sJD7BqQ0
>>234
「あ、黒井さん!!」

声をかける

/すいません、やっちゃいました……
今度から気をつけます。
236 :穂産姉妹2010/11/21(日) 01:12:16.29 ID:QOJQGng0
>>234
『そんな物騒な格好で・・・こんな小さな村で・・・戦争でもするの・・・?』
「いっぱい人がいますね。軍事演習というものですか?
 でも、妖怪が出るんで、やめといた方がいいと思いますよ?」

突然に現れた人間たちに、嫌悪感も緊張もなく話しかける二人。
虚冥と違い人間は好きな妖怪なのである。
>>235
『知り合い・・・?』
237 :2010/11/21(日) 01:14:22.06 ID:sJD7BqQ0
>>236
「うん、ここのところ毎日見かけるよ。」
238 :クエスト 差七村の惨劇2010/11/21(日) 01:16:13.71 ID:Kq.mStA0
>>235
黒井「よし、聞きたいことを言うといい。なんでも答える」

コートから取り出したのは手帳。今回の1970年の事件が纏められている。
兵士達は散らばり、周囲を警戒している。

/どんまいです

>>236
黒井「悪いがその妖怪と戦争をしている」

黒井の無線「第二! 制圧」

黒井の無線からは時折、報告が寄せられる。

黒井「君たちは妖怪だろ? しかし、ロンドではない。敵対する気はない」
239 :穂産姉妹2010/11/21(日) 01:20:18.18 ID:QOJQGng0
>>237
『毎日こんな人数引き連れてるの・・・?』

人がいるのならニーとではないはずだが、軍隊やSATにしては会い過ぎている。
そう雨子神は思った。

「赤い糸でつながってるんですよ!!」
>>238
「彼らは何か悪い事でもしたのですか?」
『もし、危険だからだけで滅ぼそうとしてるなら、僕たちがこの場で部隊を相手取るよ。』

今は、もしかしたら百鬼のライバルかもしれないが、姫が主になった時は仲間である。
一応建前としても聞いておく必要がある。
240 :2010/11/21(日) 01:20:53.73 ID:sJD7BqQ0
>>238
「あの…球のこととか、過去のこととか、知ってる範囲で…」
241 :クエスト 差七村の惨劇2010/11/21(日) 01:33:08.53 ID:Kq.mStA0
>>239
黒井「‘あるモノ’を知っているか? 我々スイーパーはそれを巡って妖怪集団ロンドと交戦している」

散らばった兵士数人が空へ向け発砲している。おそらく彼らにとっての敵がいるのだろう。

黒井「それには世の中の事すべて載っている。しかし、これを書き換えればどうなるか? そう、書き換えた通りになる。我々はそれを阻止せねばならない。ロンドの手に渡すと人間が消滅されかねない」

>>240
黒井「球については答えることはできない。1970年事件はロンドの兵士が差七村で球を保護していたスイーパーを襲撃した事件と、ここに書いてある。結果二名が負傷したものの、死亡者はでなかったようだ。ロンド以外」

兵士「君は過去へ飛んだんだろ? その事も聞いておけ」
242 :2010/11/21(日) 01:36:54.01 ID:sJD7BqQ0
>>241
「じゃあ…お願いします」
243 :穂産姉妹2010/11/21(日) 01:38:28.24 ID:QOJQGng0
>>241
『・・・なるほどそれは厄介だね・・・分った・・・僕らも力を貸すよ・・・』
「人間は大事です。私達も守ります。」

人間好きの二人はこの男たちの味方になると決めた。
しかしまた一方で

「『うまくいけば、姫を主に出来る・・・!!』」
244 :クエスト 差七村の惨劇2010/11/21(日) 01:45:08.68 ID:Kq.mStA0
>>242
黒井「君が過去へ飛んでしまったのは‘あるモノ’が書き換えられたからだ」

村の銃声が少なくなってきた。

黒井「‘あるモノ’、簡単に言えば書いたことが現実になるもの、だ。とりあえず、現在へ戻ってこれておめでとう」

>>243
黒井「ロンドの目的は世界平和。そのためならなんでも奴等はする」

トンボ妖怪の遺体が空から数体降ってくる。どうやら兵士にやられたようだ。

黒井「この村の人間をすべて彼らは食った。そして、彼らに化け、ここをロンドの拠点にするつもりだったようだ。協力ありがたい」
245 :2010/11/21(日) 01:48:49.68 ID:sJD7BqQ0
>>244
「あるもの…?まぁいいか…」

言う。
246 :穂産姉妹2010/11/21(日) 01:51:01.29 ID:QOJQGng0
>>244
「・・・すべてですか(あの子も・・・?)
 なら一刻も早く、この村の人たちの供養のためにも頑張りましょう!!」
『世界平和は・・・少なくともこんなこと・・・やってのける集団に創れるものじゃな
 い・・・(日子神が暴れすぎないといいけど・・・)』

247 :クエスト 差七村の惨劇2010/11/21(日) 01:52:37.25 ID:Kq.mStA0
>>ALL
「それから、父と祖父を救ってくれて感謝する」

サングラスを外す。その目はあの少年の目とそっくりだった。

「“あるモノ”についてもこれ以上は答えられない。悪いな」
248 :2010/11/21(日) 01:55:45.97 ID:sJD7BqQ0
>>247
「!?」

零は驚く……

「あの時の…少年…?そしたら…君が昔出会った私は…誰だ?」

分からなくなってくる。しかし、気を取り戻し、
「黒井さん、貴方の力になりたいです、なんでもしますから!!」
249 :穂産姉妹2010/11/21(日) 02:02:01.38 ID:QOJQGng0
>>247
「あの子のがあなたで、あ、でも昔だからあの子は父親であなたが彼の息子で・・・
 あれ?どうなってるか全然解らないや・・・。(あそこにも理解できない人が・・・
 良かった・・・。)」
『いえ・・・あるモノがどんなものか知れただけで十分・・・』

そう十分なのだ。それが一足飛びに主になる事の出来るものと知れただけで十分。
250 :クエスト 差七村の惨劇2010/11/21(日) 02:05:15.86 ID:Kq.mStA0
>>248
「あの事件の後、父と祖父は村から引っ越したらしい。父も元気に自衛官やってるし、祖父も元気だし、ありがとう」

サングラスを掛け直す。

「力になりたいのか、じゃあ、何かあったとき呼び出すよ。よろしくな」

>>249
「祖父も父も今も街で無事だ。感謝するよ」

>>ALL
「トラックへ乗ってくれ。街まで送る」

/トラックに乗って終了です。ありがとうございました!
251 :2010/11/21(日) 02:07:54.22 ID:sJD7BqQ0
>>250
「ありがとう!!」

>>ALL
「今日もまた色々なことがあったね。楽しかったよ。」

/ありがとうございました!!
252 :穂産姉妹2010/11/21(日) 02:11:55.22 ID:QOJQGng0
>>250
「乗せてくれるんですか!!
 やったね雨子神!!家に帰れるよ!!」
『でもトラックで送ってもらった事は絶対・・・狂骨に笑われる・・・』

指示に素直に従い二人ともトラックに乗り込む。

『(でも・・・いい土産話ができたと思う・・・事実が変更できるあるモノ・・・ロンドだか
  何だか知らないけど・・・絶対に僕たちが手に入れる・・・!!)』

/みなさんお疲れ様です。おやすみなさい
253 :穂産姉妹2010/11/21(日) 16:59:38.15 ID:QOJQGng0
人気のない道に車いすに乗る男が一人。
にぎやかな街にも人通りの普段から少ない地域はある。敬遠されなくともなぜか閑静な空間は
どこにでも存在する。

「外に行くとカルシウムとれないのがきついっていう。」

いつもなら乳製品片手に、といけたのだが今は車いすに両手が奪れている。
254 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/21(日) 17:11:42.08 ID:OKaikeQP

 突如、男の身体が重くなる。
 肩に重荷が乗ったように、ずっしりと・・・

 辺りには誰も居らず、ただ薄い明かりが遠くに揺らめく。 

 何かが取り付かれたようだ。
 しかし欠片の妖気も感じない。
255 :虚冥2010/11/21(日) 17:15:37.08 ID:QOJQGng0
「なんだっていう、カルシウム不足で体こんな重くなったけ?」

最前線から離れ、安全な場所に療養している虚冥は勘が鈍っていた。
カルシウム不足も起因しているが、普通は偵察もろもろの任務を受けた者なら妖怪のせいと考え
たはずだが。
256 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/21(日) 17:18:04.85 ID:OKaikeQP

 徐々に徐々に・・・重くなっていく身体。
 まるで空から見えない腕で押さえつけられるような・・・。

 身体がミシミシと軋みを上げる。
 しかし一向に妖気は感じられない。
257 :虚冥2010/11/21(日) 17:22:37.33 ID:QOJQGng0
>>256
「いででででwwwwww」

重みについに状態を倒す事を余儀なくされる虚冥。狂骨の姿になってもあまり身体レベルは上がらないうえに、今は人間の姿でいるためにとても弱退していた。

「流石にこれは妖怪のせいだっていうwwwwwwおい出てきやがれwwwwww喧嘩なら買うぞコラwwwwww」
258 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/21(日) 17:27:13.97 ID:OKaikeQP

 ずんすん重くなる、重くなる。
 まるで体中に土砂が堆積していくようだった。

 骨が軋み、やがて姿勢を保つことすらままならなくなる。

−おぶさりたい−
−だかされたい−

 小さな声が響いてくる。
 唄のように、呪詛のように・・・。

 身体の重みは増していく。
259 :虚冥2010/11/21(日) 17:33:43.49 ID:QOJQGng0
>>258
「グッwwwwwwカハッ・・・」

あまりにの重みに耐えられず、虚冥は車いすから落ちうつぶせの状態で倒れた。
緊急事態に虚冥の霊たちが体から大量に出てくる。
しかし、相手が見つからなくてはどうしようもない。虚冥は霊の一人に

「山井・・・ちょっと俺の携帯で仲間呼んでくれっていう・・・流石に病態にこれは・・・。」
霊はただちに携帯で仲間に連絡を取ろうとする。

「おぶさりたい?なんだそれ、思いっきりのっかかって来てるじゃねえか・・・。
 もしおぶられたいなら実態として現われやがれ・・・」
260 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/21(日) 17:41:59.07 ID:OKaikeQP

−おぶさりたい−
−だかされたい−

 声が響く、ただ響く。
 もはや身体にかかる負荷は岩石を背負っているようだった。

 ここは後引き坂″。
 地元の人間が警戒する、怪奇スポット。

 何も無く、何もでないが・・・。
 何かに憑かれるのだ!

 虚冥の身体に無数の念が入っていく。
 ただの念。ゆえに実体が無く、妖気も無く。
 ただ霊を媒する身体を見つけ、続々と侵入していく!

 身体の重さの増加が加速する。
 やがて精神にまでもその負荷がかかり始めた。
261 :虚冥2010/11/21(日) 17:47:51.05 ID:QOJQGng0
>>260
「・・・・・・・・・・・・・。」

体に憑依された事により無言になる虚冥。
今更体の重さなど気にしていない、そして自分の心の中に広がる念にぽつりと一言。

「おい、お前ら。何か言いたい事があるなら、一人ずつ言いやがれ・・・。
 一人ひとり聞いてやる。大丈夫だ安心しろ、お前らじゃ俺の心は殺せない」

ここで狂骨に変化してしまったら、その心の憎悪で念の塊を殺してしまうかもしれない。
それゆえ虚冥は人間のままで重みに耐える。
262 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/21(日) 17:58:35.64 ID:OKaikeQP

 声をかけられたその情念たち。
 虚冥その言葉は、その考えは・・・


 最悪の選択だった。


−苦しい、あああああ苦しい!!−
−出してくれぇ! ここから出してくれぇ!!−
−行きたい! ああぁああああああ行きたいぃいいいいい!!−
−出られねぇ、出られねぇええええええ!!!−


 殺到する無数の怨念。
 負荷が一気に増し、地面に押し付けられた骨に皹が入り始める。

 怨念への耐性などもはや関係なかった。
 その怨念は、質量で表すとおおよそ60万t。いや、まだまだ増えていく。

 己の声が聞こえたかと思われたのか、辺りから一気に殺到する。
 その声が、波が伝播し。ますます辺りから怨念が集まっていく。

 その怨念は周りの土地から一気に集約し始めていた。
 辺り一帯から集まって、虚冥というただ一点に圧し掛かっていた。


 怨念に声を賭けるなど、情念を気遣うなど。
 最悪の選択である。
263 :虚冥2010/11/21(日) 18:05:06.16 ID:QOJQGng0
>>262
「ブチッ」

虚冥の中で何かが切れた。

「てめえら、なにをお前が一番不幸だと思ってやがる・・・。
 この日本にいて、まだ、外道に落ちないでいられるだけましだと思え・・・」

すると、虚冥は紫の靄に包まれ。
狂骨となった。

「まず俺の話しをききやがれ!!!!この雑魚共が!!!!」

怨念と言えど、念がある以上、意思がある。それらにとって、狂骨の発する大きすぎる負の感情は黙らせる力がある。
るだけのチカラがある。どれだけ怒ろうとも、大きすぎる存在と会えば自然と黙ってしまうものである。
264 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/21(日) 18:11:57.72 ID:OKaikeQP

 一瞬で黙る怨霊。
 相手が自分の話を聴かないとわかるや否や、そそくさと立ち去ってしまう。


 怨霊の本体は土壌であった。
 アスファルトによって数多の微生物や土中の有機物は生き埋めにされ。
 数多の植生を育むことのできる豊かな黒土は硬い地表に覆われているだけである。
 この後引き坂はその怨念の噴出孔となっていたのだ。


〜妖怪目録〜

【おばりよん】

 別名おんぶお化け″。
 夜道を歩く人間に一時的に憑依する後引き神の一種である。
 その正体は埋蔵金や屍、道祖神と様々だが、
 いずれも「動きたいが動けない」という念によって生まれるという。
265 :虚冥2010/11/21(日) 18:19:27.02 ID:QOJQGng0
>>264
「クソ・・・俺にこいつらは助けてやれねえのか・・・?」

怨念は大小関係なく自分の仲間、そう考える狂骨は自分の影響力の弱さに歯ぎしりした。
ゆっくりと狂骨から虚冥に姿を変える。

「・・・とりあえず。今度、姫を連れて来てやる・・・。
 そうすれば・・・お前らの苦しみも開放してやれるっていう・・・。」

そう言い残し虚冥は車いすに乗り、館に帰る。
266 :黒井礼2010/11/21(日) 21:20:01.88 ID:Kq.mStA0
シャッター街 夜

「急に寒くなったな」

ロングコートにカーゴパンツ、そして首にマフラーを巻いた男が街を歩いている。
周りのほとんどの店はシャッターを降ろしている。
不景気で儲からないのだ。

「人少ねぇ」

道行く人もまばらで、上を見上げれば街灯に羽虫が集っている。
たしか、この街には人が少なくなってきているらしい。
誰かから聞いたそんな話を男は思い出していた。
267 :2010/11/21(日) 21:25:10.26 ID:/fop6kAO
>>266
「ここいらも、寂しくなったな…」

一人の少女が夜道を歩いている

「これも、時代の流れなのだろうな…」

少女は閉じたシャッターを見渡す
268 :黒井礼2010/11/21(日) 21:30:35.99 ID:Kq.mStA0
>>267
「……ん、妖怪かな?」

そちらを見て小さく呟く。

「この街にもまだ妖怪いたのか……」

時折、冷たい風が吹く。そのたびにシャッターがミシミシと音を立てる。
269 :2010/11/21(日) 21:38:14.36 ID:/fop6kAO
>>268
「寒いな…もっと早く帰れば良かったか…」

寒さに震えながら歩いている

「時間がおしい…少し急ぐか…」

少し急いでいるようだ
270 :黒井礼2010/11/21(日) 21:44:39.62 ID:Kq.mStA0
>>269
再び空を見上げる。
空には半月。男はため息をついて視線を前に戻……!

「!」

不意に訪れた貧血!視界が真っ暗!乱れる平行感覚!

視界が暗転しふらつく男の前にはあなた。ふらふらしている男はこのままだとあなたにぶつかってしまうかもしれない!
271 :2010/11/21(日) 21:49:31.15 ID:/fop6kAO
>>270
「!!」

ふらつく男に気づきとっさに全身を使い支える

「おい!大丈夫か!?」

心配そうに声をかける
272 :黒井礼2010/11/21(日) 21:54:37.74 ID:Kq.mStA0
>>271
「もうだめだ……! クローディアに、よろしくなぁぁあ……」

男の体は重い。なぜなら銃器やボディーアーマーやプロテクターをコートやカーゴの下に着ているからだ。

「……なんかすいませんね」

その後、男はなんとか体勢を立て直した。
といってもまだしゃがんでいるが。
273 :2010/11/21(日) 21:59:35.43 ID:/fop6kAO
>>272
「う…重い…」

つらそうな表情、そして男が立て直してから

「お、おい…大丈夫なのか?」

しゃがみこんで男の顔色をうかがう
274 :黒井礼2010/11/21(日) 22:02:38.16 ID:Kq.mStA0
>>273
顔色が悪い。いつもだが。

「いやぁ、お恥ずかしい。貧血です」

はっはっはっと笑い、立ち上がりまたしゃがむ。

「献血しすぎた……」
275 :2010/11/21(日) 22:10:41.15 ID:/fop6kAO
>>274
「貧血か…」

しゃがんだまま男を見つめるが

「献血って…本当か?無理しすぎ何じゃないか?私も人のことをいえないが…」
276 :黒井礼2010/11/21(日) 22:17:32.30 ID:Kq.mStA0
>>275
「ええ、献血が大好きで大好きで、今日は6ヵ所回りましたよ。二週」

うなだれる男。首には古い傷跡。

「献血するとジュースが無料で……マンガが無料で……(以下略」

実を言うと献血は嘘である。

「……妖怪も献血できるのでしょうか? あなたはどう思います?」
277 :2010/11/21(日) 22:24:11.25 ID:/fop6kAO
>>276
「献血が好きって……」

呆れ顔で話す

「よく私が妖怪だとわかったな。献血か…まぁ、できなくはないが血液の成分が人間とは違って騒ぎになると思うぞ」
278 :黒井礼2010/11/21(日) 22:27:19.24 ID:Kq.mStA0
>>277
「その騒ぎを見てみたいものです。この街の方ですか? 私は隣街の者です」

ふらふらと立ち上がる。

「この街には妖怪は多いのですか?」
279 :2010/11/21(日) 22:31:19.85 ID:/fop6kAO
>>278
「私はそんな騒ぎゴメンだな…ああ、この街の者だ」

立ち上がる男を見て

「多いと思うぞ…昔と比べると大分少なくなったがな…」
280 :黒井礼2010/11/21(日) 22:36:52.29 ID:Kq.mStA0
>>279
「人も妖怪も少しずつこの街から消えて行っているんですね」

ヒュウと冷たい風が街を駆け抜ける。

「寂しいものですね……。街もヒトも。さっきはすいませんね」
281 :2010/11/21(日) 22:42:50.35 ID:/fop6kAO
>>280
「確かに寂しいな…だけど少し遠いが、賑やかな場所もあるぞ」

寂しそうな表情

「気にすることはないさ…それより、大丈夫なのか?」
282 :黒井礼2010/11/21(日) 22:46:38.18 ID:Kq.mStA0
>>281
「賑やかな場所があるんですか。知らなかった」

初めて知ったという表情。といっても普段の表情とあまり変わっていないが。

「ええ、大丈夫です。仕事で疲れていたようです。あなたは大丈夫ですか? 重かったでしょう?」
283 :2010/11/21(日) 22:53:25.80 ID:/fop6kAO
>>282
「ああ、私はあまり好かないがな…」

賑やかなのは苦手のようだ

「私は大丈夫だ。これくらいで、音を上げていたらこの先やっていけないさ。重かったがな…」
284 :黒井礼2010/11/21(日) 23:01:04.02 ID:Kq.mStA0
>>283
「私もどちらかというと苦手です。疲れますよね」

コートからサングラスを取り出し、さっきの衝撃で割れていないか確認する。

「あなたは先ほど急いでいらした。よろしければ歩きながら話しませんか? 目的地の方角が一緒です」
285 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]:2010/11/21(日) 23:05:13.34 ID:1XUDkgDO
土埃に汚れた丈夫そうな布をぐるぐると全身に巻き付けた、おおよそ150cmくらいの背丈の男(?)が向こう側から、ふらふらとやってくる。
手足や、少しだけ覗かせた顔は、包帯にびっしりと、隙間無く覆われているようだ。
『人?人?人……違うの』
286 :黒井礼2010/11/21(日) 23:14:47.24 ID:Kq.mStA0
>>285
「……ミイラ男?」

その姿を見て呟く。

「俺は人間だよ」
287 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]:2010/11/21(日) 23:27:40.61 ID:1XUDkgDO
>>286
『ミイラ?我々は違うの。ミイラとは』

『人?人は元気無い?クスリいる?』
うごうごと、概ね人の形のそれは、くてんと首を傾げながら訪ねた。
男か女かわからない、中性的な響きの声だ。
288 :2010/11/21(日) 23:31:34.25 ID:/fop6kAO
>>284
「そうだな…少しはなそう」


>>285
「…?何だ?」

首を傾げる
289 :黒井礼2010/11/21(日) 23:31:53.44 ID:Kq.mStA0
>>287
「確かに元気はないけどクスリはやらないよ」

ドラッグか何かと思っているらしい。

「君も妖怪なんだね?」
290 :黒井礼2010/11/21(日) 23:33:47.63 ID:Kq.mStA0
>>288
「あなたは何の妖怪ですか?」

サングラスをコートにしまう。

「それからお聞きしたいことが」
291 :2010/11/21(日) 23:38:50.43 ID:/fop6kAO
>>290
「私か?私は九十九神だ」

そう言うと、右腕を刃にし、それを見せる

「ちなみに刀だ」
292 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]:2010/11/21(日) 23:40:34.33 ID:1XUDkgDO
>>288
『元気ある?』
くてんと首を傾げたまま、そちらに視線(のようなもの)が向いた気がした
『無いならクスリ。我々があげるの』

>>289
『元気ない……クスリあげる』
ボトリと、ミイラの人差し指が地面に落ちる。
落ちた指、否、指の形をしていた大量の蛆虫が、そちらにはい進んでいく。それがクスリだとでも言うのか
『我々は蛆人なるウジヒトなる。』
293 :黒井礼2010/11/21(日) 23:43:43.07 ID:Kq.mStA0
>>291
「なるほど、お仲間はおられますか?」

右腕を見て、

「お料理の時、包丁いらずですね」

>>292
「うわ」

蛆を見て、

「これがクスリ?」

接近してくる蛆をしゃがんで見つめる。
294 :2010/11/21(日) 23:50:53.97 ID:/fop6kAO
>>292
「くすりか?私は平気だ。彼に貧血にきく薬があれば、あげたらどうだ?」

チラと男の方をみる


>>293
「仲間と言える妖怪はいるぞ。…料理に使おうとは思ったことないな…」

右腕を元に戻しつつ答える
295 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]:2010/11/21(日) 23:58:25.03 ID:1XUDkgDO
>>293
『クスリなる。血なる肉なる骨になる』
既に新たな蛆が湧いたのか、元に戻った人差し指で、クスリを指し示しながらそういった。
もずもずと、皮膚を透過し蛆虫が、体へ潜り込もうとする。くすぐったい。


>>294
『元気か。いいの。クスリは血になる』
笑うように答えた。どうにも言葉が不明瞭である。
『クスリは……刀には……なる……の?』
変化した右腕を見て、腰から体を傾げて悩み出す。
『?刀なの?人なの?』
そもそもウジヒトは自分以外の妖怪を知らない。自分が妖怪であることすらも、恐らくは。
296 :黒井礼2010/11/22(月) 00:00:59.17 ID:wC9of1o0
>>294
「そうですか、なら丁度いい」

右腕いいなぁ、と思いながら戻っていくのを見つめる。

「この街に最近、妖怪のテロリストが入った。という情報をご存知ないですか? お仲間さんなどから聞いた噂話でも結構です」

>>295
「な、なんだこりゃ」

やや、もじもじする。

「これで元気になれるのか?」
297 :2010/11/22(月) 00:09:19.27 ID:dxpRQ6AO
>>295
「刀か人か、と聞かれたら刀だな。九十九神って…わかるか?」



>>296
「テロリスト!?そんな奴らがこの街に…」

驚きの表情

「最近、何度も妖怪と戦ったが…関係はなさそうだな…すまない、私にはわからないよ…」
298 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]:2010/11/22(月) 00:15:45.79 ID:KPK1fEDO
>>296
潜り込み、クスリ達は『欠損』を貪り食い『充足』を排泄する。
今回は、貧血である事を消費し、血液に変換し、ついでに体の悪い所をちびちび摘み食いしながら、やがて完璧に体に同化していくだろう。
『血足る。充ちたる。元気なる』
即座に、とはいかないが、それに近い勢いで回復は進む。むず痒い感覚は暫く続くが、それ以外は概ね良好なはずだ。

>>297
『刀かー。…カミサマ!なまんだぶ、なまんだぶ』
『神』の部分に反応して、手を合わせ、拝む。拝む対象が間違っているが大雑把に『神仏』の概念は理解しているらしい
……九十九神は残念ながら知らないようだが
299 :黒井礼2010/11/22(月) 00:19:35.47 ID:wC9of1o0
>>297
「まぁ、噂です」

自分の右腕の腕時計を見ている。

「テロリストの目標はおそらく妖怪ではなく人間ですので、あなたは大丈夫でしょう」

>>298
「むず痒いが、ありがとうな」

少し顔色がよくなったようだ。

「君はいいやつだな」

>>ALL
「おっと時間だ。では自分はこれで」

駆け足気味で去っていった。

/絡みありがとうございました!
300 :2010/11/22(月) 00:29:32.27 ID:dxpRQ6AO
>>298
「あ、いや…拝まれるような存在ではないのだが…」

困ったような表情

「うーん…どうしたものか…」



>>299
「人間を…放っておけないな…どのみち、戦いは避けられそうにないな…」

険しい表情で考えこむ

「あ、じゃあな…」
小さく手を振り、見送った


/乙&ありがとうございました。
301 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]:2010/11/22(月) 00:39:52.36 ID:KPK1fEDO
>>299
『元気だと良いの。なら良いね』
去って行く姿を視線だけで追っていく。
走れるくらい元気なのは良いことだと思っているのだろう
//お疲れ様でしたー

>>300
『カミサマ。カミサマで刀で人で?どのように?』
困ったような顔をされたので、拝むのは止めてくれた。
『我々は蛆人で、人でなし。人になく、人でない』
腕の包帯を解いて行く。そこには、うぞうぞと蠢く蛆虫があるだけだ。
人のような形に収まっているが、決して人では無い、単なる蛆の群体だ。
『蛆人も、人になれるの?』
※要約:変化ってどうやるの?
拝む動作はやめてくれたが、九十九神への理解が無いため
彼(或いは彼女)の中の大雑把な神仏の概念に対する様に
有り体に言うところの『願い』や『祈り』という感情はそのままである
302 :2010/11/22(月) 00:47:18.19 ID:dxpRQ6AO
>>301
「神様でない…とは言い切れないな…だが…」

やはり、拝まれる程の存在ではないと思う

「…人への変化の仕方か?」

少し考えて――

「強く願えば、きっとできるようになるさ!私もそうだった…あの人と話したい、人間と交流したい、そう強く願ったから今の姿がある」

自信を持った目で笑いかける
303 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]:2010/11/22(月) 00:56:25.10 ID:KPK1fEDO
>>302
『カミサマで?カミサマでなく?カミサマ?』
勉強不足である。頭が混乱してきたのか、巻いた包帯や布もはばからず、ダイナミックに形がぐねぐね変化する。
ちゃんと変化出来るようになったら、まずは本を読める場所に行こうと心に誓う。

『おぉ……!なまんだぶ、なまんだぶ』
また拝みだしてしまった。果たしてすれ違いをどう説明したものか。


『むんー……!』
とりあえず力んで願っている様子。
304 :2010/11/22(月) 01:03:29.78 ID:dxpRQ6AO
>>303
「うーん…ちょっと違うような…」

しばらく見つめ

「だけど、強く願えばきっとできるようになるさ…」

笑顔で語りかける

「さて、私はそろそろ帰るよ…じゃあ…」

そのまま手を降って帰ろうとするが、すぐに振り向き

「強く願うことを忘れるなよ。じゃあな!」

笑顔で優しく言い放つと、帰っていった


/落ちます。絡みありがとうございました!
305 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]:2010/11/22(月) 01:06:57.53 ID:KPK1fEDO
>>304
『カミサマ!アリガトー!カミサマ!』
ブンブンと大きく手を振って、去る瞳を見送った。見えなくなっても、しばらくは、ずっとブンブン振っていた。


『むんー……!むんー……!』
力みながら祈りながら、蛆人も塒へ帰って行く。変化することを夢見て。

//お疲れ様でしたー
306 :黒井礼と剛2010/11/22(月) 12:15:37.91 ID:wC9of1o0
コンビニ駐車場 昼

ロングコートを着た男が喪服姿の中年男性と話をしている。

剛「半妖の奴等、食費がすさまじくてなぁ」

礼「あいつらとはあまり戦ったことがないな」

会話が弾んでいる。
307 :2010/11/22(月) 12:18:08.75 ID:vnx4C4k0
「ずびっ…風邪引いたー。」

制服姿で帰る少年。妖怪も風邪を引くようだ。


「コンビニ寄ってこーっと…て黒井さん!?」

308 :黒井礼と剛2010/11/22(月) 12:21:16.85 ID:wC9of1o0
>>307
礼「お、元気……かどうか微妙そうだな」

剛「おお、久しぶりだな。ずっと会ってみたかったんだ」

中年男性が近づいてくる。
309 :2010/11/22(月) 12:23:45.08 ID:vnx4C4k0
>>308
「…風邪引いて、早退したんです。」

礼さんに話しかける。そして剛さんに

「…あの時の?」

と困惑しながら喋る。
310 :黒井礼と剛2010/11/22(月) 12:28:50.94 ID:wC9of1o0
>>309
礼「妖怪も風邪引くんだなぁ」

腕を組んで感心している。

剛「そう、あの時のガキだ! あんたのおかげで無事だったガキだ! 風邪か? ならばねぎ食え、すぐ治る」

ねぎを右手の買い物袋から取り出し手渡そうとする。
311 :2010/11/22(月) 12:31:39.85 ID:vnx4C4k0
「成長って凄いものですね…ぅぅずびっ」

ねぎを受け取る。しかし家には誰もいないし料理は苦手なのでどうすればいいか困る。

「そのまま、食べれますかぁ?」
312 :黒井礼と剛2010/11/22(月) 12:35:05.99 ID:wC9of1o0
>>311
礼「ねぎ丸かじりはきついだろうな……」

剛「刻んでインスタントラーメンにでも入れとけ。俺がガキだったころは畑の大根丸かじりしたもんだ」

この二人も実は料理らしい料理はできないのだ。
313 :2010/11/22(月) 12:38:05.90 ID:vnx4C4k0
「ラーメンに卵とネギを入れれば美味しくなるね…くしゅん!」

「あの時のお父さん、元気ですか?」

剛に聞く。
314 :黒井礼と剛2010/11/22(月) 12:44:32.47 ID:wC9of1o0
>>313
礼「俺は麺とスープだけを食べたい。具はいらん」

礼は好き嫌いが激しい。

剛「ああ、元気だ。今は盆栽いじくってるぞ」

駐車場に車が入ってくる。

剛の部下「お迎えに上がりました」

降りてきたスーツ姿の男性が敬礼をする。

剛「おう、じゃあな零!」

剛は男性と車に乗り去っていった。

礼「そうだ、ラーメン食いに行かないか?」
315 :2010/11/22(月) 12:48:01.18 ID:vnx4C4k0
「あ、剛さんさようなら!」
ぺこりとお辞儀する。

「行きたい行きたい!!」
ラーメンは好物らしい。風邪はどうでもいいようだ。
316 :黒井礼と剛2010/11/22(月) 12:51:46.32 ID:wC9of1o0
>>315
「よし、これ被れ」

止めていたバイクの座席から予備のヘルメットを取り出しかぶせようとする。

「交通規則は守りましょう」

自分もしっかりとヘルメットを被る。
317 :2010/11/22(月) 12:52:55.10 ID:vnx4C4k0
「バイクなんて乗るの久しぶりだなぁ。」

ヘルメットをつける。
318 :黒井礼2010/11/22(月) 12:59:34.52 ID:wC9of1o0
「ようし、行くか」

バイクに乗り着いたのは一件のラーメン屋。

店主「へいらっしゃぁあああいいああああい!」

のれんをくぐるとクレイジーな店主がお出迎え。
木で作られたテーブルやイスが暖かさを演出している。

黒井「ラーメン」

黒井は普通のラーメンを注文した。

店主「よし、悪魔な君はなにを注文するのだ?」

服に“アパム、弾持ってこいアパム”とプリントされまくっている店主が聞いてくる。
319 :2010/11/22(月) 13:01:51.64 ID:vnx4C4k0
>>318
「え、今なんて?悪魔…?」

「とりあえず、味噌バターを…」

注文した。でもなぜ悪魔と言ったのか不思議だった。
320 :黒井礼2010/11/22(月) 13:06:40.48 ID:wC9of1o0
>>319
黒井「ここの店主は客を“悪魔”と呼ぶ」

店主「悪魔共め! 俺の聖なるラーメンを喰らえ!」

店主はスープや麺、チャーシュー、コーンをすさまじい速さで調理し始めた。
321 :2010/11/22(月) 13:09:25.61 ID:vnx4C4k0
「ばれてなかった…安心。黒井さん、好きな食べ物なんですか?」

待ち時間、のんびり会話しようと思い、話しかける
322 :黒井礼2010/11/22(月) 13:14:34.69 ID:wC9of1o0
>>321
黒井「そうだなぁ、ラーメンとかハンバーグとかスパゲティとか寿司とか。零はなにが好きだ?」

店主「運命は残酷だ! されど彼女を恐れるな!」

歌いながら調理中。

店員「悪魔め!悪豆!」

店員がうるさい。
323 :2010/11/22(月) 13:19:54.56 ID:vnx4C4k0
「グラタンとかぺぺロンチーノが好きですね。」

「にしても、店長さん凄いですね。」
324 :黒井礼2010/11/22(月) 13:24:21.71 ID:wC9of1o0
>>323
黒井「ここの店長、ベトナム帰還兵なんだ」

店長「このラーメンに口づけするものは愛する店長ではなく飢えたハゲタカのみ!」

零に味噌バターラーメンが、黒井には普通のラーメンが出される。

黒井「俺がおごるよ。食え食え」
325 :2010/11/22(月) 13:26:54.05 ID:vnx4C4k0
「ありがとうございます!!」

お礼を言ってラーメンを食べる。

「帰還兵ってことは黒井さんたちと同じような仕事をしてたんですか?」
326 :黒井礼2010/11/22(月) 13:29:59.43 ID:wC9of1o0
>>325
黒井「ベトナム戦争の帰還兵だよ。所属は米軍でこの店長は日系人だ」

店長「戦争はいけませんマジで」

ラーメンの味はなかなかうまい。
327 :2010/11/22(月) 13:33:46.58 ID:vnx4C4k0
「戦争かぁ…あのとき、礼パパが言ってたけどソ連を倒すとかって…言ってたような…。」

「ところで、あの輝く球はどうなったんですか?予想ですがあれが狙われているあるモノなんですか?」
328 :黒井礼2010/11/22(月) 13:39:56.29 ID:wC9of1o0
黒井「当時の日本の仮想敵はソ連だったからな」

ラーメンをすする。

黒井「あの球は我々の手にある。だがあの球は狙われている“あるモノ”ではない。“あるモノ”の改変を察知するものだ」

店主「悪魔め!おかわりくらえ!」

店主が零のラーメンにラーメンをさらに追加してくる。
329 :2010/11/22(月) 13:44:10.66 ID:vnx4C4k0
「わー、店長さんありがとう。ちなみに私は悪魔ですよ♪」

テンション上がってきたようだ。

「あるモノとは一体、どんなものなんだろう…
礼さんたちが頑張ってるんだからこちらも協力しますよ♪」

笑顔で言う。
330 :黒井礼2010/11/22(月) 13:47:09.34 ID:wC9of1o0
>>329
店長「あくまめ! ぼくはてんし!」

店長のテンションも高い。

黒井「君は何かの組織に入っていたっけ?」

笑顔を返しつつ言う。
331 :2010/11/22(月) 13:50:56.28 ID:vnx4C4k0
>>330
「…悪い人間と悪い妖怪を倒す組織から来ました。
元々、レベルの高い妖怪が来るんですが、私の性格ってヘタレだから人間界に派遣されたのかと…」
332 :黒井礼2010/11/22(月) 13:54:36.46 ID:wC9of1o0
>>331
黒井「なるほど、組織の名前は秘密かな?」

ラーメンを食べ終えたようだ。

店長「ククク……“組織”か……くっ、静まれ右腕!」

右腕を押さえる店長。
333 :2010/11/22(月) 13:59:26.85 ID:vnx4C4k0
>>332
「秘密ですね。ただ、機関のボスとかものんびり屋で『あ、零君人間界行ってきてよー』
みたいな感じでとってもフレンドリーなんです。」

「…どうしましたか?」
334 :黒井礼2010/11/22(月) 14:02:55.14 ID:wC9of1o0
>>333
黒井「フレンドリーな組織か、うらやましいな。うちは堅苦しくてね」

店長「俺の右手が真っ赤に燃えるぅ!会計を済ませろと轟き叫ぶぅ!」

会計の催促のようだ。

黒井「はい」

黒井がすぐに財布を取り出し支払った。合計900円なり。
335 :2010/11/22(月) 14:06:28.41 ID:vnx4C4k0
「なんか大げさですね……店長さん、また来ていいですか?」

店長に言う
336 :黒井礼2010/11/22(月) 14:08:59.89 ID:wC9of1o0
>>335
店長「悪魔め! 一昨日来やがれ!」

また来ていいようだ。

黒井「さて、外出ようか?」
337 :2010/11/22(月) 14:11:52.25 ID:vnx4C4k0
>>336
「あ、はい。私はこの後、家に帰って寝ます。夜になったら礼さんのとこ来るかも…」
338 :黒井礼2010/11/22(月) 14:16:50.57 ID:wC9of1o0
>>337
「そうか、また夜会おう」

黒井の携帯に着信。

「おっと、悪いが仕事だ。送っていけなくて悪いな」

バイクに跨る。

「じゃあ、また会おう」

静かなエンジン音を残して去っていった。

/お疲れさまです!絡みありがとうございました!
339 :2010/11/22(月) 14:18:20.37 ID:vnx4C4k0
「仕事頑張ってくださいねずびっ」

見送り、自分も家に帰る。

/絡みありがとうございました!!
340 :膵健弟切2010/11/22(月) 21:56:34.06 ID:8mEaux.o
なんとか避けた。冬砂塵が通った後の凍てついた雑木林を駆け抜けていく。
遠くまで眺めると、揺れる陽炎が見えた。鬼火が揺れていて、そばを黒い影が通り過ぎていく。
陽炎は生き物だった。近くに女が倒れている。女の胸と陽炎の核に、軟体的な足を突き立てた。
鮮血と妖気があがる。
「ここは、妖怪も食っていい、俺の縄張りだ。ここに来て死ぬまいなどと考えるな」
鬼火も喰らい尽くしてやった。
「俺の縄張りだ。もっと食わせろ」
何処かに、敵はいないのか。喰っていい、泣き叫ぶ様を見下ろして触手で抉るための獲物が
いないものか?
341 :滝霊王[sage]:2010/11/22(月) 22:24:06.27 ID:4Nc.D1UP

 突如、中空に浮く一本の剣。
 清流から膨れ上がる水の塊。

 剣の前に形を無し、人型に模られる。
 やがて出来上がったのは剣を持つ大男。
 鋼のな筋肉は青色に透き通り、身体には荒布が巻かれただけの半裸である。

「貴様の縄張りなどではない、この世に貴様等妖怪の居場所などありはしない」

 街でもなく、人の姿もしていないこの妖怪は対象外だが。
 目の前で人を食ったこの妖怪の行動が、御法の神の逆鱗に触れた。

「滅してくれるぞ不浄の者よ!!」

 剣を振るいいきり立つ。
 妖怪を否定した大妖怪が凄みを上げた。
342 :膵健弟切2010/11/22(月) 23:02:58.00 ID:8mEaux.o
火炎を口から吹き出した。
口内が燃え滾っている。
火炎が敵の背後の木々を焼き払うつもりだった。
「確かに凄いですがな。貴方は甘いかもしれない。
 ここの水は、甘いかもしれない」

「私の足は、水の中でもよく動きますよ」

ニタリ、と鹿のような顔が笑った。
343 :滝霊王[sage]:2010/11/22(月) 23:13:41.18 ID:4Nc.D1UP

 激しい炎の中から現れる滝霊王。
 身体は熱せられ、白い蒸気を吹いている。

「凡術・禊の澪」

 バレーボール大の水球が9つ浮かび上がる。
 浄化の力を持つただの水、妖怪を滅する力。

「主が心、主が身体、調伏されて土へと帰れ!」

 剣を振り下ろすと、軟体のバケモノに向かって九つの水球が弾き出された!
344 :膵健弟切2010/11/22(月) 23:38:37.48 ID:8mEaux.o
>>343
避け切れなかった。
「私の移動速度、炎が押し負けた時点で考えるのでした、ううむ」
水蒸気に身体を包んで、逃げ出した。
345 :夜行集団2010/11/23(火) 22:37:06.09 ID:iLNP3cI0
しっぽりと、二人の仲の良いカップルが。
いや見た目はそう見えてしまうだけの双子が歩いていた。

『だから・・・あるモノってのは・・・僕らの希望になりえるんだ・・・。』
「でも、そんなモノ狙っていろんな組織と派手にやると、私達の事がばれちゃうじゃない。」
『それさえ手に入れば・・・もう隠れなくていい・・・。』

どうやら、今はあるモノに対して自分たちはどのスタンスを取ればいいか議論中である。
346 :平次郎狸[sage]:2010/11/23(火) 22:41:24.93 ID:HYtgpZoo
向かいから赤ジャージの男が歩いてくる。二人の仲睦まじい姿を見つけると毒づいた。

「畜生、こんな所にもバカップルが・・・・・。」

小声で言っているが怨念のようなものが駄々漏れだ。

「あれか、クリスマスが近いからか・・・。だからバカップルが増えるのか。もうクリスマスなんか中止だ畜生!!」

347 :夜行集団2010/11/23(火) 22:46:56.53 ID:iLNP3cI0
>>346
微かに感じた怨念に、二人とも臨戦態勢に・・・、といつもなら移行できたのだが。

「貴方は誰ですか?私達に何か『カップルじゃない!!僕は女だ!!こんな服装してても
 普通分かるだろ!!胸がないからって馬鹿にして!!!』

いつも冷静な雨子神が眠気も吹き飛び、目を見開いて反論した。
貧乳はNG
348 :平次郎狸[sage]:2010/11/23(火) 22:51:18.04 ID:HYtgpZoo
>>347
男は女の子の勢いに気圧されつつ謝罪した。

「むおっ!?こいつは失礼した、お嬢ちゃんだったか。悪い悪い。」

カラカラと気持ちよく笑い飛ばした。
349 :穂産姉妹2010/11/23(火) 22:58:10.99 ID:iLNP3cI0
>>348
『ふーっ・・・ふー・・・解ればいいんだ・・・解れば・・・』
「すいません、雨子神は前はあったんですが、業者の手荒な搬送作業でなくなっちゃたんです
 ・・・胸。」

日子神が雨子神をなだめながら説明する。
先ほどの緊張状態と違い、彼の快活な態度に害なしと判断したのだ。

「そういえば、さきほどこちらに敵意が向けられていたのですが、
 どうかなさいました?」
『どうせ、胸がないのを笑ったのさ・・・。』

ひねくれる母性神、雨子神。
350 :平次郎狸[sage]:2010/11/23(火) 23:04:53.72 ID:HYtgpZoo
>>349
「いや、すまんね嬢ちゃん。ん?搬送作業で胸がなくなる?ん・・・・・。まぁいいか。」

どうやら理解を諦めたらしい。

「あー、敵意の理由ね・・・・・・・。自分が気付かない内に殺気立ってたかな?いや胸は関係ないんだよ、胸は。
 まぁー、俺は生まれてこの方独り身だったもんでね。バカップル見るとついね・・・・つい・・・・・・イラつくんだ・・・・・。」
351 :穂産姉妹2010/11/23(火) 23:09:58.37 ID:iLNP3cI0
>>350
「・・・。」
『ごめんなさい・・・。』

頭を下げる二人。
妖気はいつもなら感じれていたが、どうやらそんな事忘れていた。
352 :平次郎狸[sage]:2010/11/23(火) 23:15:30.87 ID:HYtgpZoo
>>351
「あ、あやまらないでー!俺が、俺が悲しくなるー!こちらこそすいませんでしたー!!」

自分が悪い筈なのに謝られ自分の矮小さを感じたようだ。
妖気で身体強化させてまで高速に動き体を直角に曲げ謝った。
353 :穂産姉妹2010/11/23(火) 23:19:14.09 ID:iLNP3cI0
>>352
「『!』」

男が妖気を自ら発した事により、ようやく気付いた二人。
狸。
そこそこの強さの化け狸。一応確認の為に一言質問した。

「えーと・・・雪男の氷亜とお知り合いですか?」
『やけに厚着したホスト・・・。』
354 :平次郎狸[sage]:2010/11/23(火) 23:26:25.33 ID:HYtgpZoo
>>353
「厚着したホストねぇ・・・?そんなのと会ったかな?ふむ・・・・・・・。」

頭に手を当て考え込む

「会ったことがある!!かもしれん・・・・・・。」

基本勢いで生きその場その場を楽しむ享楽的な男は人のことをあまり覚えようとしない性質らしい。

「いやこんな性分なもんだからな。すまんね、嬢ちゃん達。しかし、雪男と言ったね。そうすると君達も人じゃないのかな?」
355 :穂産姉妹2010/11/23(火) 23:33:04.64 ID:iLNP3cI0
>>354
「はいそうです、私達は付喪神です。」
『縄文時代にあった・・・族長の土偶の・・・』

警戒を解く二人。氷亜の報告「だいだらぼっち、酒盛りできたため危険性なし」穂産姉妹「酒→狸、危険性なし」どう考えても違う認識だが、珍しく情報が混線していた。

「そういえば・・・あなた、おとろしの時にいらっしゃいましたよね・・・?」
『いたっけ?・・・ああ・・・狂骨のトラウマが・・・。』

356 :平次郎狸[sage]:2010/11/23(火) 23:40:55.53 ID:HYtgpZoo
>>355
「じょ、縄文!そうか、そいつは嬢ちゃん達すげぇ長生ゲフンゲフンすげぇ存在だったんだな。」

自分より長生きであろうと呼称を嬢ちゃんで通す男。発言の途中で女性に年齢はタブーだと気付いたのか訂正した。

「おとろしの時?あれを見てたのかい?」
357 :穂産姉妹2010/11/23(火) 23:44:41.00 ID:iLNP3cI0
>>356
『見てたというか・・・臨戦態勢だったというか・・・うぅっ!』
「私達は終るまで、ずっと妖怪の亡骸に埋もれていたんです・・・。」
『どれだけその事で笑られたか・・・あの笑い声が今も・・・。』

二人とも一様に遠い目。
虚冥の馬鹿にされる事3時間、ちなみに氷亜も埋もれていた。
358 :平次郎狸[sage]:2010/11/23(火) 23:48:25.41 ID:HYtgpZoo
>>357
「あぁー、そうか。まぁなんというか気を落とすなよ。」

その様子を見て苦笑しながらフォロー。

「しかし、その雪男と嬢ちゃん達はなんの関係があるんだい?
359 :穂産姉妹2010/11/23(火) 23:52:51.41 ID:iLNP3cI0
>>358
「あれ?氷亜に「主の座に興味はないのか?」って聞かれてませんでした?」
『zzz・・・』

狸に丁寧に説明する日子神。
不貞寝し始めた雨子神。

「主の座を狙ってる集団仲間ですよ。同じ仲間。」
360 :平次郎狸[sage]:2010/11/23(火) 23:58:59.13 ID:HYtgpZoo
>>359
そこは流石快楽主義者と言うべきか、この男の性分のせいでさっぱり忘れているようだ。

「いや、どうだったかなぁ・・・。まぁ主決めには参加するつもりだがね。」

不適に笑い言い放つ男。

「しかし、集団か・・・。珍しい事だがこのご時勢で妖怪同士が仲がいいのは良い事だ。」

腕を組んで頷きながら言う。
361 :穂産姉妹2010/11/24(水) 00:03:20.79 ID:sAV4ElM0
>>360
「・・・それはどこまで本気で言ってるんですか・・・?」

報告と違う。彼は危険性なしと・・・、雨子神を起こす。
偵察任務は受けていないがあまりにモノ危険性と感じたら、そうしなくてはいけない。
362 :平次郎狸[sage]:2010/11/24(水) 00:09:54.42 ID:I7bTN8Uo
>>361
「ん?どこまで本気って全て本気さ。主を狙うことも、仲がいいのはいい事だってことも。」

キョトンとした顔で言う。

「ある人と主になるって約束したしな。俺の目的も果たしたいし。
 なによりみんなを束ねたらきっと今よりももっと平和になるんだぜ?他にこんなにいい事は無いさ。
 まあ喧嘩が好きだからって理由もあるがね。」

やはりこの男の本質は腐っても坊主。なるべく諍いなく統べられるならそれで良し。
平和で楽しく人と妖怪が関われた昔を思い出しているようだ。
363 :穂産姉妹2010/11/24(水) 00:21:16.54 ID:sAV4ElM0
>>362
化け狸、危険性あり、平和的思考ながらも意思は変えず。
しかし、日子神は迷う。自身は偵察関係で手は汚す立場でない。それゆえ、良心が邪魔した。
だが氷亜達だけに汚れ役を引き受けさせるのも、良心がいたんだ。

「できればですが・・・逃げていただけますか・・・?あなたに手を掛けなくてはいけなくなる・・・。」
『どうしたの?日子神』

日子神の良心が少しだけ姫を裏切る。
364 :平次郎狸[sage]:2010/11/24(水) 00:24:39.31 ID:I7bTN8Uo
>>363
「ん?手を掛けるってどうしたよ、急に?」

何か起きるか見透かした上で言う。
内心は女子供に手を出すのはと渋っているが闘争の匂いの前には些細なことだった。
365 :穂産姉妹2010/11/24(水) 00:29:34.46 ID:sAV4ElM0
>>365
「私達は・・・姫を主にするために・・・邪魔になる存在を・・・
 消していく必要があるんです。」
『(ああ・・・そういうこと・・・。)』

日子神は苦しそうに一言一言話す。手に掛ける事より、心やさしい者もそうしなくてはいけな
い状況になれていないのだ。
366 :平次郎狸[sage]:2010/11/24(水) 00:39:47.83 ID:I7bTN8Uo
>>365
「消す・・・・・。ほう?百鬼夜行というものは妖怪を統べ集団で馬鹿やるもんだと思っていたが違ったのかな?」

にこやかに言うが全身から怒気が噴出している。

「それだとただただその姫が主の名誉を求めているようにしか見えんが・・・・。」

もはや怒気を隠さず言う。

「主というものは妖怪の全てを抱え時には諌め時には認める大きな存在だと思っていたのだが違うのかな?」

段々エスカレートしもはや怒鳴っている。

「そんな餓鬼のように夢の邪魔だから消すなどとのたまう主は認めはせん!全てを抱える器を持ったものこそがなる者だ!」
367 :穂産姉妹2010/11/24(水) 00:45:23.02 ID:sAV4ElM0
>>366
『姫みたいな弱い存在が・・・主になるには・・・反対する輩が多すぎる・・・。』
「それに!!姫を権力欲の塊のような言いよう・・・絶対に許せない!!!!!!!!!」

姫を罵られ突然怒りを露わにする二人。もはや躊躇はない。
地面が波のようにうねり、粘土状の波が平次郎に襲いかかる。

『器だのなんだの・・・小さな事・・・言ってちゃだめだよ』
368 :平次郎狸[sage]:2010/11/24(水) 00:53:11.13 ID:I7bTN8Uo
>>367
「ほざけっ!命を消すなどという貴様らの言うことはもはや聞かん。罰を下す!」

そう言うと男は二体の金剛力士に化けた。二体とも金剛杵を持っている。
二体の金剛力士は粘土の波を金剛杵で打ち払った。
369 :穂産姉妹2010/11/24(水) 00:56:39.86 ID:sAV4ElM0
>>368
「罰?貴方は神ですか?私達は神です。」
『命を奪う罪は・・・あっても・・・貴方に裁かれる義理は・・・ない。』

今度は2メートル立方ほどの岩石を二つ、金剛力士に飛ばす。
370 :平次郎狸[sage]:2010/11/24(水) 01:01:47.99 ID:I7bTN8Uo
>>369
もはや怒り心頭の狸に言葉は無い。ただただ目の前の敵を打ち倒すのみ。
二体の金剛力士はその場でどっしり構え腕を引き拳を放つ。
見惚れる程の動作で打ち出された拳は岩石を正面から粉砕した。
そこからの高速移動、地面に小さいクレーターが出来るほど踏み込んだ足から生まれる重さのまま二体は突っ込んでいった。
371 :穂産姉妹2010/11/24(水) 01:05:27.22 ID:sAV4ElM0
>>370
「僧侶の狸・・・流石に実力はあるね・・・。」
『これ殺したら・・・また神共に憎まれる・・・。』

二人の前に厚さ3メートル高さ5メートル程の壁を造り出し、突進を止める。
そのすきに二人は土の準備を行う。

372 :平次郎狸[sage]:2010/11/24(水) 01:12:32.57 ID:I7bTN8Uo
>>371
二体の金剛力士は壁に勢いのまま体当たりをした。
微かに壁は揺らいだが倒せそうに無い。すると一回変化を解き袈裟を着た狸の姿になった。
狸は目を閉じて集中した。
次の瞬間そこにたっていたのは執金剛神。二体の金剛力士が合わさった姿だ。
憤怒の相をし甲冑で身を固め先ほどより巨大な金剛杵を持っている。
373 :穂産姉妹2010/11/24(水) 01:17:34.72 ID:sAV4ElM0
>>372
「いつみても・・・神々のこの姿は・・・。」
『本当に反吐が出る・・・中庸を認めず・・・一つを真とするその心・・・。』

二人は壁を元の土に戻す。すると壁はもろい砂の城のように崩れ去った。
そこには、執金剛神に狙いを定めた太さ1メートルほどの大槍。
穂産姉妹は日常ならぜっていに見せぬ、侮蔑の表情を浮かべ、執金剛神に大槍を放つ。

374 :平次郎狸[sage]:2010/11/24(水) 01:24:38.47 ID:I7bTN8Uo
>>373
壁が崩れ去り目の前に大槍が現れる。
が、執金剛神は大槍に含まれる金属を操り微かに軌道を逸らした。
更に駄目押しとして金剛杵で逸らす。
大きく逸れた槍は執金剛神の肩を僅かに削るだけですんだ。
その間僅か1秒にも満たない。
逸らすため掲げた金剛杵を戻すように姉妹に向けなぎ払う。
375 :穂産姉妹2010/11/24(水) 01:30:34.07 ID:sAV4ElM0
>>374
避けられるとは思なかった、そのため二人は金剛杵の餌食となる。
吹き飛ぶ二人。

「まさか・・・こんなに強いなんて・・・。」
『どこが危険なしなんだよ・・・どこが・・・。』

そして立ち上がる。日子神の右腕は吹き飛んでしまっている。

『僕が時間を稼ぐから早く右腕治してよ。』

そういうと雨子神は、執金剛神の周囲の土を使って槍を発生させ、全方位から浴びせる。
376 :平次郎狸[sage]:2010/11/24(水) 01:42:00.89 ID:I7bTN8Uo
>>375
流石に避けきれないと判断したのか妖気を練りこみ巨大な黄金の茶釜に化けた。
何を思ったのかそのまま姉妹に語りかけた。

 ―俺が何に対して腹を立てたのかっていうと簡単に生命を”消す”等と言ったことだ―

茶釜から声が響く。

 ―主になるからには生命すら背負うことを分かっているはずだろう?―

どうやら姉妹に一撃喰らわせ我に返ったらしい。

 ―その方針さえ改めてもらえれば俺から言う事は何も無い―
 ―なにより俺がしたいのは殺し合いではなく喧嘩だからな―
 ―ここらで手打ちにしてもらえないだろうか―
377 :穂産姉妹2010/11/24(水) 01:51:11.16 ID:sAV4ElM0
>>376
『私達の姫はひどく脆い・・・ほんの少しでも主を狙う様なすねこすり程度にでも・・・
 姫は簡単に消されてしまう・・・。』
「だから私達も、力があろうが手堅く、そして淡々と事を薦める必要がある。」

氷狒狒、狂骨、穂産神、天狗などなど屈強な妖怪でも、派手に動いて姫が標的になってしまうと、
守れないかもしれない。もしそうなった場合、彼らは光を失う。
それがとても恐い、考えるのも嫌になるほど。しかし

「解りました、貴方の心。」
『一応・・・よっぽどのものではない限り・・・命を奪う事はしない・・・
 せめて2度と主など目指す事のないよう・・・心に刻ませる程度にする・・・。』
378 :平次郎狸[sage]:2010/11/24(水) 01:56:06.24 ID:I7bTN8Uo
>>377
茶釜から狸の姿に戻る。

「そうか。理解してくれて感謝する。その腕のことも謝ろう、やむ終えなかったとはいえ済まなかった。」

そう言い深々と頭を下げる。
379 :穂産姉妹2010/11/24(水) 02:01:39.00 ID:sAV4ElM0
>>378
「腕?ああ、このことなら気にしてもらなくて大丈夫です。治ってますし。」
『そんなことより・・・姫を愚弄した事を謝罪して欲しい・・・。
 狂骨だったら絶対に・・・許さないレベルだったから・・・。』

腕が吹き飛んだのにケロッとした表情の日子神。
姉の腕よりも姫の事で、目つきを鋭くする雨子神。
380 :平次郎狸[sage]:2010/11/24(水) 02:07:13.15 ID:I7bTN8Uo
>>379
「姫か・・・・・・。どうやら大勢に慕われている様だし俺が言ったようなこともなさそうだな・・・・。
 ここに謝罪しよう。簡単に人格を決め付けた俺が間違いだった、済まない。」

そう言いまた深く頭を下げた。
381 :穂産姉妹2010/11/24(水) 02:11:50.11 ID:sAV4ElM0
>>380
『・・・うん。それで50:50・・・。』
「あっ!姫はとてもいいお方ですよ!貴方もきっとそう思うはず、仲間になりませんか?
 寝顔もかわいいですよ!!」

顔を輝かせる日子神、怒りを治める雨子神。
いつもどおり、すかさず勧誘。
382 :平次郎狸[sage]:2010/11/24(水) 02:18:10.13 ID:I7bTN8Uo
>>381
(寝顔が可愛い!?そういや姫って言うくらいだから子供だよな・・・・・。いやいくら子供好きとはいえそれだけで勧誘されるのは・・・。いやでも・・・・・)

延々と思考し始める、がその間僅か0,3秒。子供好きがなせる業か。

「いや勧誘は断っておこう。まぁそれはそれとして姫って言うくらいだから子供だよな?」

そう言うと懐からもはや定番になりつつあるクッキーを二袋取り出した。

「これを姫さんにやってくれ。仲間怪我させて済まないって言ってな。もう一方は嬢ちゃん達の分だ。」
383 :穂産姉妹2010/11/24(水) 02:22:33.16 ID:sAV4ElM0
>>382
『(クッキー!・・・いやここは元はと言え敵の前、はしゃぐのは恥ずかしい・・。)
 ああ・・おいしそう・・・ありがたくもらっておく・・・。』
「やったー!!クッキーだよ雨子神!!」『・・・。』

双子と言えど反応はそれぞれ。

「もちろん見た目は10歳くらいですよ。
 あ、でも力の関係で6歳になったり、23歳になったりしますが・・・。」
384 :平次郎狸[sage]:2010/11/24(水) 02:28:09.88 ID:I7bTN8Uo
>>383
喜んでもらえて狸も嬉しいのか笑みを浮かべた。が最後の一言を聞くと

「ふむ、肉体年齢が上下するのか・・・・・・・。」

(まぁ、些細なことだな♪)

なんか僧の癖に思考が危ないほうに流れている。頭を振り邪念を振り払う。

「まぁそんなことはいいさ。もしよかったらまたいつかクッキーの感想教えてくれや。じゃあな。」

そういうと赤ジャージの人間の姿に戻り去っていった。
385 :穂産姉妹2010/11/24(水) 02:31:04.14 ID:sAV4ElM0
>>384
「さよならー。神仏に近いのがあれだけど、いい人だね。あれ?狸かな?」
『今・・・とんでもない邪念を感じた気がする・・・。』

先ほどまで敵であった平次郎に、手を振り別れを告げた。
386 :夜行集団2010/11/24(水) 02:35:11.95 ID:sAV4ElM0
-本拠地-
「いいよ、別に元から命奪う必要ないかもしれないしね。」
「いや危険は生まれるぞ」
「その通りっていう。0.1%でも姫に危険があるなら殺してもいいだろっていう。」
「なんのお話してるのー?」
「鼠さんが台所に出た話だよ。大丈夫、逃がしてあげるだけだよ。」
387 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/24(水) 22:42:45.01 ID:./ANGAkP

 住宅やアパートが密集する団地。
 小さな公園が狭苦しい空を見上げている。

 申し訳ばかりの遊具はペンキが綺麗に塗られて新調されたよう。

 一人の男がブランコに揺られながらヤニを吸っている。
 吐き出された薄青色の煙が外灯に登り、淡白な白い光が一瞬だけ霞む。

「灯灯灯・・・肩身がせめぇな、喫煙者は」

 星明りも見えない明るい夜空を見上げ、ポツリと呟いた。
388 :黒井礼2010/11/24(水) 22:47:43.30 ID:pAW6zCI0
>>387
「やべぇ、落とした落とした」

男は落とした。家の鍵を落とした。
おそらくロングコートのポケットからするりと。
この小さな公園か、歩いてきた道のどこかに。

「すみません。鍵みたいなの落ちてませんでしたか?」

ヤニを吸う男に近づきながら話しかける。
389 :黒蔵[sage]:2010/11/24(水) 22:52:24.53 ID:wSkIUG.o
公園の植え込みの陰に、赤い顔で蹲っている黒服の少年が一人。

「…ううううう寒い」

滝霊王の戦いの巻き添えでずぶぬれになり、スクラップ置き場で廃車と共に積み重ねられて数日。
風邪を引くには十分すぎる条件だ。
海に戻るにしても冷たい水に入る気力すら沸かず、ついにこの公園で動けなくなった。
390 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/24(水) 22:54:37.85 ID:./ANGAkP

「灯灯灯、さぁねぇ」

 ブランコに揺られながら、ニタリとロングコートを見据える。
 キィキィと鉄柱が意地悪げに軋る。

「自分のカバン探してみな、俺がいる場所で地べたを探すのは時間の無駄だぜ」

 指を鳴らすと、外灯は徐々に暗くなっていく。
 へらへらと笑い、また指を鳴らすと外灯が再び元の明るさになった。

「しまった事を忘れるのは良くあることだ」
391 :黒井礼2010/11/24(水) 23:02:11.76 ID:pAW6zCI0
>>389
「ん?」

声を聞き、植え込みに近づく。

「なんか大丈夫か?」

黒服の少年を植え込みの陰に見つけ話しかける。

>>390
「あぁ……、入れた気がする」

植え込みの近くから振り向き、指を鳴らされ暗くなる街灯、そして明るくなる街灯を見ながら背負っていたリュックサックを探り始める。

「あなた人間ですか?」

聞く。街灯を見て。
392 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/24(水) 23:05:55.99 ID:./ANGAkP

>>389

 震える少年を見据え、ヨレヨレの上着を脱ぐ。

「少年、俺の妖怪パワーをアテにしてたんなら残念賞だな」

 卑屈っぽく笑い、上着を投げる。

「厚着して風邪薬飲んで寝ろ、それがこの世界の正しい対応だぜ?」


>>391

 再びロングコートに向き直るYシャツの男。
 降参するように両手をひらひらさせている。

「警戒しないでくれよ、見ての通りだ。
 出涸らしにもならねぇゴミみたいな妖気だろ?」

「俺は火取り魔″、照明を微妙に弱くするだけのクソつまんねぇ妖怪さ」



〜妖怪目録〜

【火取り魔】

 特定の場所に根付き明かりを食う妖。
 この妖怪の近くを通ったとき、提灯の明かりが小さくなるという。
393 :黒蔵[sage]:2010/11/24(水) 23:10:19.72 ID:wSkIUG.o
熱のためにぼんやりと霞む視界。
きりきりと突き刺さる、寒さと飢え。
過去にもこれを経験したから知っている。本当はここからが長いのだ。

>>391>>392
…何かが聞こえたような気がした。
うすく目を開けて見あげようとするその頭からばさりとヨレヨレの上着が被さり、視界をふさぐ。

「…ぶ」

空腹の少年は、あっけなくひっくり返った。
394 :黒井礼2010/11/24(水) 23:15:51.18 ID:pAW6zCI0
>>392
「警戒なんてしませんよ」

この男は妖気を感じとることもあれば、全く感じ取れないこともある。
今回は後者だった。相性によるようだ。

「火取り魔さんか、ヤニを吸っていますが、妖怪も肺ガンになるのでしょうか?」

>>393
「本当に大丈夫か?」

ひっくり返った少年を見て、

「ん?」

何か感じ取る。
395 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/24(水) 23:21:55.37 ID:./ANGAkP
「なるなる。俺の一族はもう人間とまったく同じ身体になっちまったもん」

 それでもやめられないのはやはりニコ中だから。
 無理も無い、タバコを与えられればサルですらニコチンを求めて止まなくなるのだ。

 華麗に、少年のほうを振り向くと。

「あれま・・・」

 ひっくり返った妖怪を眺め、少しぼんやりとする火取り魔。

「おいおい大丈夫か少年」

 少年を見下ろし、デコに手を当てる。

「おいロングコート、この少年を駅前の喫茶店まで運んでくれ。
     俺は今からダッシュでコンビニの風邪薬買って・・・」
「少年、人間の風邪薬は利くのか?」

 
396 :黒蔵[sage]:2010/11/24(水) 23:24:47.22 ID:wSkIUG.o
(…何も見えない)

そりゃそうだ。顔の上にはまだ体温を残した火取り魔の上着がある。

>>394>>395
今度は話しかける誰かの声がはっきり聞こえた。

(大丈夫じゃない)

そう言おうとして少年は口を開いたのだが

  _、_ グェーーーホッ!!ゲホッ!ゲホゲホゲホッッッ!
( ; Д`) ..;:・;'∴

かさついた喉の奥からは、言葉の代わりに激しい咳が飛び出してきた。
残り少ない体力が削られ、弱った肺腑がさらに絞り上げられる。

(死ぬ…)
397 :黒井礼2010/11/24(水) 23:29:00.35 ID:pAW6zCI0
>>395
「人間と同じ体か、ガン予防に梅干しがいいですよ」

テレビで見た知識だ。正確な情報であるかは疑問が残る。

「駅前の喫茶店ですね。わかりました」
>>396
男は少年に向き直り、

「駅前まで歩けるか?」

そう言って火取り魔の上着から少年の頭を出そうとする。
398 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/24(水) 23:34:51.36 ID:./ANGAkP
「やばいな、マジで」
「もういい俺が背負うぞ!」

 焦って少年を背負いだす火取り魔。
 中年の体力は伊達じゃねぇ、頑張れ火取り魔!

 ヤニの影響で息切れが激しいぞ、なんか走るたびによろめくぞ。
 距離半分辺りでもう死にそうな顔だぞ。
 無理すんな中年、頑張れ中年!
399 :黒蔵[sage]:2010/11/24(水) 23:41:24.67 ID:wSkIUG.o
>>397>>398
手伝ってくれる誰かの手を感じて、ようやく自分の頭に布が被さっていることに気付いた。
上着から頭を出すと、熱と痛みに潤んだ目がぼんやりと二人の男の存在を捉える。

(風邪薬…葛根湯)

何とか答えようとするが、またしても咳が言葉を押し流した。
火取り魔に大人しく背負われた少年は、ぜいぜいと咳の合間に苦しげに呼吸した。

(…ありがとう。すまない)

己を背負う暖かい背中に声にならない呟きを落とすと、少年は再び意識を手放した。
400 :黒井礼2010/11/24(水) 23:45:35.47 ID:pAW6zCI0
>>398
「ヤニは止めた方がいい。改めてそう思った」

そんな中年妖怪についていくロングコート。

「俺、ヤニ吸おうかと思ったけど、止めときますわ」

中年の息切れの激しさで彼の肺は救われた。

>>399
「生きるんや! 生きるんやで!」

少年を応援する26歳独身。
彼の方言がでるときはテンションが高い時である。

「少年! 生きるんやー」
401 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/24(水) 23:48:00.66 ID:./ANGAkP


「うるせーーーーーっ!!」


 応援にキレる中年。

「代れよ!! 手伝えよ!!」
 流石中年だ。的確にかっこ悪いぜ! 
402 :黒井礼2010/11/25(木) 00:02:16.12 ID:qy9FOzs0
>>401
「いいでしょう! 代わりましょう!」

まだ26歳独身だ。まだ若い。
少年を背負うなど大丈夫だ、問題ない。

「さぁ、少年をこちらへ!」

おんぶの体制である。
403 :黒蔵[sage]:2010/11/25(木) 00:03:51.89 ID:vr6FgGgo
>>400-401
応援されなくても、もちろん生きる。
というか、少年だってまだまだ死にたくない。
…もう800年も生きてるけど。
命への執着ならば汚いほど強いのが蛇だもの。

でももしかしたら、今日が最後の日になるかもしれない。
弱った者なんて餌食でしかない、弱肉強食の妖怪の世界では。
404 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/25(木) 00:04:03.91 ID:Hj3I7YoP

 任せる中年。
 とたんに地面に手を付き、息も絶え絶えになる。

 よくやった中年、アンタは男だ。

 そんな褒め言葉を自分にかけていた。
 張り切ってる26歳はどんどん離れていく。
405 :黒井礼2010/11/25(木) 00:09:47.08 ID:qy9FOzs0
>>403
「生きるんやでー♪」

うっとうしい歌を歌い始めた。

「駅前はまだか!」

おんぶしたまま童貞は駆ける!

>>404
駆ける。風のごとく駆ける。
鍛えられた筋肉。脳にインプットされた正確な呼吸パターン。

「喫茶店はどこだ!」

そして、お兄さんは喫茶店の場所を知らなかった。
406 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/25(木) 00:14:27.86 ID:Hj3I7YoP

------------------------------------------------------------


 小洒落た喫茶店に転がり込む中年とアラサーと少年。

「も、毛布ありますか・・・?」

 顔見知りらしい定員に無茶な要求をする。
 いや、それよりアンタが大丈夫か?

 暖房の効いた部屋でソファーに座り、ようやく一息を付いた。


 温かいカリンのジュースが運ばれてくる。
 眠ったままの少年の前に、湯気立つコップが置かれる。
 ようやく落ち着いてきた呼吸の中、
 火取り魔はぼんやりと少年の顔を眺めていた。

 妖怪とはなにか、人間とは何か。
 そんな哲学が頭を巡っていた。

 
407 :黒蔵[sage]:2010/11/25(木) 00:25:53.89 ID:vr6FgGgo
>>406
毛布の暖かさに包まれて、ようやく目を覚ました黒服の少年。
倒れて咳き込む以外何一つせずに、周囲の人を動かしているお騒がせな奴である。
そもそもこの件、冬眠もせずに出歩いている蛇なぞ居るのが悪いのだ。

温かい飲み物を差し出されて、言葉の代わりに一つ頭を下げると、
少年は、湧き上がる咳の合間に何とかジュースを喉に流し込もうとした。

…むせて周囲に吹いてしまった件についてはここに遺憾の意を表明しておく。
408 :黒井礼2010/11/25(木) 00:31:30.06 ID:qy9FOzs0
>>406
「一時はどうなることかと思いましたよ」

アラサーは同じくソファーに座る。そして、サングラスをコートより取り出しかける。
特に意味はない。

「なんだか人間も妖怪も変わりませんね」

>>407
「盛大にむせて吹いたな」

喫茶店のお手拭きで周囲に散乱したジュースを拭き取り始めるグラサン。

「大丈夫じゃなさそうだな。大丈夫か?」

酸欠気味で意味不明である。
409 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/25(木) 00:41:40.97 ID:Hj3I7YoP
「人も妖怪も変わらない・・・か」

 言葉を聴き、自重じみた笑いを浮かべる。

「たまに思うんですよ・・・。
 妖怪としてどうしようもない種族の俺だからかもしれないが」

 ぶちまけられたジュースに、笑いは中断された。
 まもなく雑巾が運ばれ、片手で拭きながら語りだす。

「妖怪なのに・・・人の言語を話して、人の織った服を着て、
 人の育てた米を食って、人の造った明かりの下で、
 人の姿をしながら、人の価値観に沿いながら人の社会に生きる」

「俺は一体なんなんだ、ってね」

 拭き終えてからも、雑巾を手放さずに机を滑らせる。
410 :黒蔵[sage]:2010/11/25(木) 00:50:53.08 ID:vr6FgGgo
>>408-409
「ごべなさい。あど、ありがどう」

干からびた音を喉から搾り出しながら少年はようやく喋った。
温かさを得て熱が上がったのか、さらに顔は赤い。
ジュースを飲み干すと、そこで安堵したようにことりと寝入ってしまった。
411 :黒井礼2010/11/25(木) 00:53:52.15 ID:qy9FOzs0
>>409
それは、“俺は一体なんなんだ”中年の言葉を聞いて連想した言葉。

「……現代に息づく妖怪……、か……」

サングラスを外す。これまた特に意味はない。

「退魔師みたいなのやってるんですよ。俺。仕事してると見えてくるモノがある。……そう思っていました」

そして、しばらく黙る。

>>410
そして、続きをしゃべろうとした時に少年のひからびた声。

「ん? ああ、よく休んで」

サングラスをコートにしまう。

「……俺ってなにやってるのかな毎日」
412 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/25(木) 01:03:58.57 ID:Hj3I7YoP
「・・・灯灯っ、アンタに聞いたのが間違いだったな」

 雑巾を隅にほっぽると、
 公園で初めて見たようなあの表情に戻っている。

「妖怪として生きるために人の姿をしている″奴等は昔から居たが、
 今の妖怪は人として生きるために人の姿をしている″らしい。婆さんの受け売りだけどな」

 頭を掻き、考えを振り払うように言う。

「ま、それよりも今は・・・」

 眠りこけている少年を見て呟く。

「コイツ・・・どうしよう」

 ヤバい、このままじゃめんどくさいどころか青い服の人たちに連行される。
 保護者の連絡先とかねぇのか、オイ。
413 :黒井礼2010/11/25(木) 01:10:22.90 ID:qy9FOzs0
>>412
「本当だ、どうしよう。なんか特殊な能力ないんですか? 火取る以外に」

困った。警察怖い。また世話になるのはごめんだ。

「……なんか、こう、……困った」

がっくりと肩を落とす。
414 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/25(木) 01:21:49.38 ID:Hj3I7YoP

「ねぇよ、もともとなんで居るのかわからん妖怪なんだもん」

 アンタ自分のご先祖に対してそりゃないだろ。

「とりあえず・・・まぁ一泊して目ぇ覚ましたら話聞くか」

 一泊ぐらいなら大丈夫のはず・・・うん。
 てか喫茶店大丈夫なのかソレ。
415 :黒井礼2010/11/25(木) 01:26:24.38 ID:qy9FOzs0
>>414
「そうしようそうしよう。では自分はこれで」

喫茶店に支払いをすませると逃げるように去っていった。

「ハッハハハハ」

/ぐふっ、眠気がやばいので落ちます
遅くまでありがとうございました!
416 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/25(木) 01:28:25.02 ID:Hj3I7YoP

 その夜、火取り魔は無理を言って喫茶店に泊めてもらった。
 翌日の職場に遅刻したのは言うまでも無い・・・。
417 :黒井礼2010/11/25(木) 23:01:37.23 ID:qy9FOzs0
人通りの少ない街 深夜

「やべぇ、なんかすげぇついてきてる」

ロングコートの男の後ろに数体の霊魂。

「え、何で着いてきてるんだ」

歩く男、ついてくる霊魂。
男は困っている。
418 :2010/11/25(木) 23:03:23.96 ID:/Qza4uM0
>>417
「好かれる性格なんですよ。多分…」

そう言って着いていく少年。
少年もまた、彼に惹かれた者。
419 :黒井礼2010/11/25(木) 23:09:40.06 ID:qy9FOzs0
>>418
「なんと、零もついてきた!」

いつの間に、と驚く、といってもあまり表情にでないが。

「こいつら気が付いたらついてきてたんだよ。困ったな。家の中見られたくないし」
420 :2010/11/25(木) 23:11:05.50 ID:/Qza4uM0
>>419
「家の中?見たいですね…ちょうどさっき、お弁当買って来たんで一緒に…」

ニヤニヤしながら言う
421 :2010/11/25(木) 23:11:42.78 ID:TtZl5sAO
>>417
「あ、この前の…すごい状況だな…大丈夫か?何があった?」

歩いていた瞳は、歩みを止め話しかける

>>418
「あ、ロキの兄上殿。久しぶりだな。」

笑顔で話しかける
422 :黒井礼2010/11/25(木) 23:16:15.99 ID:qy9FOzs0
>>420
「えー、見られたくないぞ」

家には見られたくないアレが……!

「見られたら遺憾の意を表明せざるをえない。零も見られくないものあるだろ?」
>>421
「いつの間にかついてきてたんですよ」

霊魂の数は増え続けている。

「悪いものじゃないみたいですが……。どう思います?」
423 :2010/11/25(木) 23:21:14.21 ID:/Qza4uM0
>>421
「瞳ちゃん、こんばんは♪」
笑顔で返す。

「お弁当あるから食べない?」

>>422
「ロキの…寝顔?はいいか…」
424 :2010/11/25(木) 23:28:33.84 ID:TtZl5sAO
>>422
「と言っても、いつ悪い物に変化するかわからないし…無理に追い払うわけにもいかないしな…神社か寺でしかるべき対処、かな」

真面目に考え、答える


>>423
「お弁当…いいのか?」

425 :2010/11/25(木) 23:31:15.39 ID:/Qza4uM0
>>424
「あっ…瞳さん…可愛い////////
ハンバーグ弁当とかありますよ!!」

「…時間だ…!ごめん、弁当は置いていくよ!!」

飛び去って行った…

/すいません、落ちます!!ありがとうございました。
426 :黒井礼2010/11/25(木) 23:34:50.15 ID:qy9FOzs0
>>423
「ロキ? 家族か?」

霊魂達を見つめる。
妖怪のもののようだ。

「何処までもついてきそうだな。なんとかしないと」

>>424
「そうしようかな。確かに悪いものになったら怖い」

霊魂は一つに固まり始めている。

「なんか固まり始めましたね。どうしましょう」
427 :黒井礼2010/11/25(木) 23:41:37.35 ID:qy9FOzs0
>>425
「じゃあなー。若いっていいなぁおい」

手を振る自称お兄さん26歳。

/乙でした!また絡みましょう
428 :2010/11/25(木) 23:44:35.31 ID:TtZl5sAO
>>425
「か…可愛い…か…なんか慣れないな…」

あまり、言われ慣れていないらしい

「ま、まあ、でも、ありがとう…」

顔を赤らめて答えた
「弁当ありがとう!じゃあな!」


/乙です。ありがとうございました!




>>426
「む、嫌な予感が…」

霊魂を見つめ、警戒態勢に
429 :黒井礼2010/11/25(木) 23:49:42.87 ID:qy9FOzs0
>>428
「悪い奴じゃないことを祈りますか」

霊魂は大きな固まりとなった。

霊魂「オウフ! 刀の妖怪萌えー! ついでにわき役人間黒井萎えー!」

黒井「うわぁ、喋った。しかもひどい」

霊魂は透き通っている。敵対の意志はないようだ。
430 :2010/11/25(木) 23:53:25.21 ID:TtZl5sAO
>>429
「………」

喋り出した霊魂をしばらく無言で見つめる
冷たい視線で

「えーと、ここから一番近い神社か寺は…」

聞かなかったことにし、神社か寺を探そうとする
431 :黒井礼2010/11/26(金) 00:00:45.70 ID:PkPcb0g0
>>430
冷たい視線は奴にとってのご褒美です。

霊魂「ふぉかぬぽぉ」

黒井「神社か寺より直接パンチしますよ」

黒井が霊魂にパンチ、しようとするが霊魂が後ろに下がりうまく当たらない。

黒井「神社も寺も遠いですよ。こいつ許さぬ。わき役を愚弄した」

その後もパンチや蹴りを繰り返すが当たらない。どうやら霊魂は回避に特化した嫌がらせ妖怪のようだ。
432 :2010/11/26(金) 00:05:28.49 ID:vVEV4YAO
>>431
「面倒な奴だな…」

黒井の攻撃を避ける霊魂を見て呟く

「よし!私が奴を退魔のオーラで縛り付ける!その間に奴を殴るんだ!」

そう言うと、霊魂に向かって縄状にした退魔のオーラを放つ
霊魂の周りに結界を作ろうとしている
433 :黒井礼2010/11/26(金) 00:12:37.11 ID:PkPcb0g0
>>432
霊魂「こぽぉ!」

黒井に気を取られていた霊魂妖怪。あっけなく退魔のオーラの結界に捕まる霊魂妖怪。
見事に動きを封じた。

黒井「かつもくせよ わきやく パンチ!」

そこへ黒井のパンチが命中する。

霊魂「この俺様がこのスレのミスターわき役になろうと虎視眈々な黒井にパンチされるとは……」

霊魂は遠ざかっていく。

黒井「あなたやりますね。さすが刀」
434 :2010/11/26(金) 00:16:18.64 ID:vVEV4YAO
>>433
「そこは、さすが妖刀と言って欲しかったな。だが、ありがとう。黒井殿も、すごいな。」

関心の眼差しを向ける
435 :黒井礼2010/11/26(金) 00:20:33.97 ID:PkPcb0g0
>>434
「霊体と格闘することは時々あるので慣れっこですよ」

関心の眼差しを浴び、照れる黒井。

「しかし、危なかった。さっきの奴に家に入られたらいろんなもの見られるところでした。助けていただき感謝します」
436 :2010/11/26(金) 00:25:16.32 ID:vVEV4YAO
>>435
「霊体と格闘なんて、並大抵の者じゃできない。本当、さすがとしか言いようがないな。」

関心と共に興味も湧いている

「いろんなもの?」
437 :黒井礼2010/11/26(金) 00:29:52.30 ID:PkPcb0g0
>>436
「格闘に使うのは気合いですよ。元気があればなんでもできる」

いろんなもの……それは!

「献血Tシャツに献血キーホルダーや、自分の赤血球が見える虫メガネつきボールペン……中略。あ、つい秘密をしゃべってしまった!」
438 :2010/11/26(金) 00:33:35.70 ID:vVEV4YAO
>>437
「気合いでなんとかなるものなのか?」

真顔で話す

「本当に献血が好きなんだな…」

若干、呆れ顔だ
439 :黒井礼2010/11/26(金) 00:41:08.24 ID:PkPcb0g0
>>438
「気合いでパンチですよ。それで今まで、なんとかなってきました。元気だと憑き物もよりつきませんよ」

こちらも真顔だ。

「献血は人類の英知の一つ。助かる命があるのです。春は血液が不足します。春になったら積極的にいかねば!」

とても熱く語る。近くにアイス置くと溶ける。

「ふぅ、熱くなりました。あなたは熱くなることはありますか?」
440 :2010/11/26(金) 01:04:31.48 ID:vVEV4YAO
>>439
「熱くなることか…冷静に行こうとしてるからあまりないな…」

「と、そろそろ帰らなきゃ…いろいろありがとうな。またあおう」

そう言って、手を降ると、帰っていった


/落ちます。絡みありがとうございました。
441 :黒井礼2010/11/26(金) 01:09:37.64 ID:PkPcb0g0
>>440
「たまには熱くなることも大事です。またお会いしましょう」

手を振り返し、見送った。

/お疲れさまでした。こちらこそありがとうございました
442 :クエスト 刀と鞘[sage]:2010/11/26(金) 21:29:53.58 ID:PkPcb0g0
あなたは街にいた、山にいた、あるいは水の中にいたのかもしれない。
突然のまばゆい光、歪む景色、聞こえる少女の歌。
気がつくとあなたは、

江戸の下町にいた。

服装は当時の着物になっている。貨幣も当時の文などに変貌している。
周りを見渡すと目にはいるのは

団子屋
酒屋
絵画屋
刀鍛冶屋

である。

あなたの頭の中に響く少女の声。

少女「彼を止めて」

あなたは為さなければならない。なぜならあなたは“あるモノに書かれた”のだから。
妖気を感じるかもしれない。上記の店すべてから。
443 :露希2010/11/26(金) 21:32:02.01 ID:Mm8EErw0
「うわっ…びっくりしたぁ…」

突然の光に驚いた瞬間、不思議な場所に来てしまった。

「服とか、昔風になってる…過去かな?」

理解が早いようだ。
444 :2010/11/26(金) 21:37:10.15 ID:vVEV4YAO
「ここは…」

徐々に風景が見えてくる

「……懐かしいな…」

ぼんやりと風景を見つめ

「じゃなくて!何が起こったんだ!?」
懐かしいと思いつつも困惑する
445 :クエスト 刀と鞘[sage]:2010/11/26(金) 21:39:12.82 ID:PkPcb0g0
>>443>>444
団子屋と酒屋からは微弱な妖気、
刀鍛冶屋と絵画屋からは少し強めの妖気が放たれている。

町人A「さつまいもを目安箱にいれるとどうなるの?」
町人B「打ち首獄門だろ」

そんなことを話しながら絵画屋へ向かう町人二名。

/団子屋とか絵画屋とか散策することをおすすめします
そうすると話が分岐したり
446 :露希2010/11/26(金) 21:42:36.07 ID:Mm8EErw0
>>444
「あっ、瞳さん!!」

自分以外にも妖怪がいたので安心する。

「…これって、過去ですよね?日本の江戸の…」

困惑した表情で話しかける。

>>445
/了解しました。
447 :2010/11/26(金) 21:48:03.26 ID:vVEV4YAO
>>446
「露希!あなたもいきなりここへきたのか?」

辺りを見回し

「ああ、間違いない。江戸だ。見覚えがある。しかし…なぜいきなり…それにこの妖気…」

店の方に鋭い視線を向け

「わかっているのは…ただ事じゃないってことだな…」

448 :クエスト 刀と鞘[sage]:2010/11/26(金) 21:50:06.05 ID:PkPcb0g0
>>446>>447
町人C「辻斬り妖怪怖すぎ」
町人D「夜までには帰ろうぜ。今は夕方だし」

行き交う町人の声が聞こえる。


団子屋
酒屋
絵画屋
刀鍛冶屋

人々のほとんどは妖気を感じず歩いている。
449 :露希2010/11/26(金) 21:52:28.31 ID:Mm8EErw0
>>447
「この妖気は…危ないですよね…。」

「瞳さん、街の人が言っている辻斬り…気になりませんか?
凄く危ない気がします。でも、鍵を握ってるのは辻斬りというものなんでしょうか?」

瞳に近寄って、話す。
450 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/26(金) 21:54:15.51 ID:T86lfa60
451 :2010/11/26(金) 22:03:12.23 ID:vVEV4YAO
>>449
「ああ、放ってはおけない。だが、ここが本当に過去だとしたら私たちが干渉してもいいものなのだろうか?」

真面目な表情で話す

「もし、本当に過去なら私たちが軽はずみに干渉したらまずいかもしれない…だが、このまま何もしないわけにもいかないしな…」

しばらく考えた後

「露希。ここは、慎重に行動しよう。」
452 :クエスト 刀と鞘[sage]:2010/11/26(金) 22:05:50.97 ID:PkPcb0g0
>>449>>451
町人C「斬られた奴は体真っ二つらしいぞ」
町人D「まじやべぇ」

団子屋からは妖気が消えた。
酒屋の妖気は少し強くなっている。
絵画屋と刀鍛冶屋からは強い妖気が放たれている。
453 :露希2010/11/26(金) 22:09:39.42 ID:Mm8EErw0
>>451
「…?妖気が…変わった!!
瞳さん、酒屋に微量の妖気、絵画屋、刀鍛冶から物凄い妖気が」

焦るロキ。慎重といっても、これほど強いのは滅多にない。

「速く対処しないとやばいかも…」
454 :2010/11/26(金) 22:17:24.41 ID:vVEV4YAO
>>453
「ああ、四の五の言ってる場合ではなさそうだな!」

妖気を感じ取る

「行こう、露希!」
店の方へ駆け出す
455 :クエスト 刀と鞘[sage]:2010/11/26(金) 22:22:45.52 ID:PkPcb0g0
>>453
町人E「気分が悪ぃなぁ」

絵画屋の前を通った町人の気分が悪くなったようだ。

酒屋の客「ちきしょう! 米将軍め!」

酒屋からは怒鳴り声。
>>454
酒屋

位置的に一番近い酒屋に着いた。

客「なんだってんだちきしょう!」

ブチ切れる客、なだめる主人。
客から妖気が放たれている。
しばらくして、客はあなたに気づく。

客「なんだ、てめぇも同類か、ひどい妖気だったろ?」
456 :露希2010/11/26(金) 22:25:08.83 ID:Mm8EErw0
>>454>>455
「…酒屋かぁ。お客から妖気…」
457 :2010/11/26(金) 22:29:00.99 ID:vVEV4YAO
>>455
「同類?確かに妖気は感じたが…」

困惑の表情


>>456
「露希。どういうことかわかるか?」
458 :クエスト 刀と鞘[sage]:2010/11/26(金) 22:33:52.03 ID:PkPcb0g0
>>456>>457
客「将軍が俺の住んでた河をせき止めやがった! 河童にはつらいぜ」

客は人に化けた河童のようだ。やや強めの妖気を発しているあたり河の主らしい。

客「あんたらも妖怪なんだろ? 絵画屋には本の妖怪、刀鍛冶屋には刀の妖怪、はぁ、やんなっちまうなぁ」

主人「そろそろ暗くなります。辻斬りが出る前に帰りなされ」
459 :露希2010/11/26(金) 22:39:03.15 ID:Mm8EErw0
>>457
「んむむ…>>458と言うことです。
それで、この後、どうしますか?」

聞いてみる

>>458
「辻斬り…強いんですかね?」
460 :2010/11/26(金) 22:44:41.83 ID:vVEV4YAO
>>458
「なる程、そういうことか…そういえば、この時代は妖怪と人の距離が今よりも近かったな…」

切なさを感じさせる表情

「辻斬りか…」



>>459
「辻斬りが気になるな…とりあえず、情報が足りないな。もう少し、ここら辺を調べてみよう。」

酒屋を後にする
461 :クエスト 刀と鞘[sage]:2010/11/26(金) 22:48:35.60 ID:PkPcb0g0
>>459
客「知らねぇよ、本の妖怪に聞きな」

客は主人に金を支払い、帰宅の準備を始めている。
>>460
外は夕暮れ。

町人たちは帰り道を急いでいる。

絵画屋と刀鍛冶屋からは依然として強い妖気が放たれている。
462 :露希2010/11/26(金) 22:52:32.56 ID:Mm8EErw0
>>460
「少しいいですか?」
少しためらい、瞳に話しかける。

「この時代って過去なんですよね?つまり、過去の自分がいると言うことになります。
なんか、さっきから自分の妖気が感じられる気がします…そして、刀鍛冶から瞳さんと同じ妖気も…」
思ったことを伝えた。
>>461
「そうですか…情報ありがとう」
瞳と一緒に酒屋を出る。
463 :2010/11/26(金) 23:07:53.14 ID:vVEV4YAO
>>461
「さて、どちらへ行くか…」

絵画屋と刀鍛冶を見つめ


>>462
「確かにこの時代にも私は存在した。江戸へも行ったことがある。」


「…もし過去の自分と出会った場合、どうなるのかわからないな…だが、この妖気…私ではなさそうだな…当時の私のものより大きい…」

刀鍛冶の方を睨みつける
464 :クエスト 刀と鞘[sage]:2010/11/26(金) 23:13:41.18 ID:PkPcb0g0
>>462>>463
刀鍛冶屋から人が出てくる。腰には鞘に入った刀。
一方、絵画屋からも人が出てくる。同じく腰に刀。

彼らから強い妖気が出ている。
絵画屋から出た侍は西、刀鍛冶屋から出た侍は東へ歩いていく。
彼らが出た後の店からは一切妖気を感じない。
465 :露希2010/11/26(金) 23:15:28.79 ID:Mm8EErw0
>>463-464
「瞳さん、あの人たち…もしかしたら…?」

ここはやはり、冷静な判断の出来る瞳に頼るほか無かった。
466 :2010/11/26(金) 23:22:05.84 ID:vVEV4YAO
>>464
「あれは…まさか妖刀?」

侍たちをみて呟く


>>465
「露希。あの刀、妖刀かもしれない…それにこの妖気…」

467 :クエスト 刀と鞘[sage]:2010/11/26(金) 23:27:38.62 ID:PkPcb0g0
>>465>>466
絵画屋から出た侍がそちらに気づいたようだ。

侍「君たち、そろそろ家に帰った方がいいと思うでござる。辻斬りがでるでござる」

絵画屋の侍から妖気が出ているのではない。
正確には彼のの懐から妖気が出ている。
顔がロングコートのあいつに似ている。

一方、刀鍛冶屋の侍は角を曲がり見えなくなった。
468 :露希2010/11/26(金) 23:30:31.58 ID:Mm8EErw0
>>466
「瞳さん…と同じ妖刀…?
でも、片方は優しい感じがする…気のせいかな?」
>>467
「すいません、その刀…なんですか?」

469 :2010/11/26(金) 23:37:14.83 ID:vVEV4YAO
>>467
「辻斬り…それはどのような…」



>>468
「単刀直入に聞くな…だが、私も気になっていた。」

興味深そうに刀を見る
470 :クエスト 刀と鞘[sage]:2010/11/26(金) 23:41:24.98 ID:PkPcb0g0
>>468>>469
侍「これは木刀でござる」

刀は木刀だった。

侍「本物は高くてまだ買えないでござる」

満面の笑みで答える。

侍「辻斬りはひたすら人を斬り続ける危ない奴でござる。狙われたら最期でござる」

懐から本を取り出す。妖気が本から溢れている。

侍「実は拙者は退魔士でござる。この怪しい本を浄化するのでござる。では、これにてごめん」

侍は走り去っていった。
471 :露希2010/11/26(金) 23:44:56.41 ID:Mm8EErw0
>>469-470
「そうなんですか…お時間ありがとうございました。」

「…と言うと、もう片方の侍が妖しいですね!!」
瞳に言う。
472 :2010/11/26(金) 23:50:03.33 ID:vVEV4YAO
>>470
「なんだ、木刀か…しかも、退魔師だったとは…」


>>471
「ああ、今ならまだ間に合う。追いかけよう。」

もう一人の侍が歩いて言った方へ走っていく
473 :クエスト 刀と鞘[sage]:2010/11/26(金) 23:56:39.69 ID:PkPcb0g0
>>471>>472
刀鍛冶侍「ハッハッー!」

抜き身の刀を持った侍。

町人A「や、やめてくれー!」

そして逃げようとする町民。
なんとか間にあったようだ。

刀鍛冶侍「刀は斬ってこそ完成するんだよ……! 将軍に献上する刀だ! ありがたく斬られろ!」

町人B「た、助けてくれー!」

今、行動を起こせば町人は助かるだろう。
474 :露希2010/11/26(金) 23:58:15.85 ID:Mm8EErw0
>>472
「瞳さん、あの人!!助けなきゃ!!」
>>473
「何してるんですか!!」

止めに入る。
475 :2010/11/27(土) 00:01:11.61 ID:/U1vdgAO
>>473
「そこまでだ!」

侍の前に姿を現す



>>474
「露希。相手は強い…気をつけよう。」

注意を促す
476 :クエスト 刀と鞘[sage]:2010/11/27(土) 00:05:38.52 ID:rSoxyAs0
>>474
刀鍛冶侍「あぁ、お前みたいな奴を待ってたんだ」

侍は振り返りロキを見据える。

刀鍛冶侍「避けてみろ!」

刀を振るい、真空の刃を発生させ、そちらへ飛ばす。
>>475
刀鍛冶侍「お前もだ!」

瞳に向かって同じく真空の刃を飛ばす。

>>ALL
町人はなんとか逃げ切れたようだ。
477 :露希2010/11/27(土) 00:07:55.03 ID:zf4U4Xo0
>>475
「そうだね…油断したら、やられるかも知れないし…。」

>>476
すぐさま剣を構え、弾く。

「辻斬りって、貴方のことか…」
478 :2010/11/27(土) 00:22:29.65 ID:/U1vdgAO
>>476
「そんなもの、効くか!」

右腕を刀に変化させ、刃をはじく


>>477
「行くぞ!露希!」
479 :クエスト 刀と鞘[sage]:2010/11/27(土) 00:25:49.86 ID:rSoxyAs0
>>477
刀鍛冶侍「仕事熱心な刀鍛冶だ、辻斬り行為と一緒にするな」

勢いよく地を蹴りロキに向かって妖気をまとって走り出す。

>>478
刀鍛冶侍「ほう、お前妖刀か」

ロキに向かって走っていく。その途中、刀を三度振り、真空の刃を三連続で瞳に放つ。
牽制のつもりのようだ。
480 :露希2010/11/27(土) 00:28:51.48 ID:zf4U4Xo0
>>478
「行きましょう!!」
>>479
「この電気をどうしますか?」
電気を操る。
481 :2010/11/27(土) 00:41:10.00 ID:/U1vdgAO
>>479
「これでもくらうがいい!」

迫り来る刃―瞳の周囲に退魔のオーラが集まる

「星霊瞳牙!」

オーラを纏った右腕で突きを放つ、刃をはじくのと同時に攻撃を狙う
突きからはオーラが伸びる―5メートル程だ
482 :クエスト 刀と鞘[sage]:2010/11/27(土) 00:45:51.73 ID:rSoxyAs0
>>480
刀鍛冶侍「こうする」

電気を刀で吸収し、帯電させたまま刀をロキめがけて振り下ろそうとする。
>>481
刀鍛冶侍「がふっ」

ロキへ攻撃を放った直後だったため、オーラが命中する。
ちぎれた腕が一本地に落ちる。

刀鍛冶侍「まぁいい、新しい体を探せばいい」
483 :露希2010/11/27(土) 00:50:10.99 ID:zf4U4Xo0
>>482
「やっぱり電気は効果無いか…」

片方の剣で振り下ろされた刀を弾き
「海霧――白龍」

辺りは霧に包まれる、そして白龍の【降臨】
484 :2010/11/27(土) 00:52:44.81 ID:/U1vdgAO
>>482
「よし!」

攻撃が命中したのを見て、喜ぶ―しかし
「新しい…体?まさか…」

485 :クエスト 刀と鞘[sage]:2010/11/27(土) 00:55:52.82 ID:rSoxyAs0
>>483
刀鍛冶侍「ハッ」

白龍に目もくれず、後方へステップで下がる。
>>484
刀鍛冶侍「ああ、新しい体だよ。そろそろ替え時だ」

低く唸り、刀と鞘に力を溜め始める。
486 :露希2010/11/27(土) 01:01:04.84 ID:zf4U4Xo0
>>484
「瞳さん、何か凄いのが来るかもしれない!!気をつけて!!」

>>485
「再生…?」
487 :2010/11/27(土) 01:13:37.64 ID:/U1vdgAO
>>485
「…くっ、やむをえないか…」

傷ついた相手をみて呟く



>>486
「わかった!」

露希の注意を聞き、防御行動に入る
退魔のオーラを全身に纏う

488 :クエスト 刀と鞘[sage]:2010/11/27(土) 01:14:37.22 ID:rSoxyAs0
>>486>>487
刀鍛冶侍「ハァァアア!」

侍の肉体が、爆発した。
周囲にばらまかれる血と肉と、鋭い無数の鉄片。

刀が一本、爆発後に残されていた。
489 :露希2010/11/27(土) 01:20:36.87 ID:zf4U4Xo0
>>488
「!?」
爆発に巻き込まれ、鉄片が突き刺さる。
しかし、今はそんなことも気にしている暇はないようだ…
490 :クエスト 刀と鞘[sage]:2010/11/27(土) 01:40:43.58 ID:rSoxyAs0
>>ALL
肉片から、人とも刀ともわからない妖怪が生えてくる。

岡っ引き「ご用だ!ご用だ!」

岡っ引きを沢山連れて、酒屋の客が走ってくる。

景色が歪む。少女の声が聞こえる。

少女「あなたたちはまだ、彼を止め切れていないわ」

周囲が暗転し、気が付いたらあなたたちは現代の夜の廃校のグラウンドにいた。

中心に鞘を持った若者がいる。

若者「やはり“アレ”からは逃げきれなかったか」
491 :露希2010/11/27(土) 01:42:45.20 ID:zf4U4Xo0
>>490
「むぐっ…アレ…って?」

血を吐く。まともに鉄片くらっちゃどうしようもない。
492 :クエスト 刀と鞘[sage]:2010/11/27(土) 01:47:10.80 ID:rSoxyAs0
>>491
若者「アレってのはまぁ、運命みたいなものだ。それより久しぶりだな、江戸で刀振り回して暴れていたのは俺だ」

鞘から妖気が出ている。
実は妖怪化していたのは刀ではなく鞘だったのだ。

若者「頼みがある。俺を消してくれ。訳は聞くな」

鞘を差し出す。
493 :露希2010/11/27(土) 01:48:46.49 ID:zf4U4Xo0
「…分かった。」

思い切り剣を振る
494 :2010/11/27(土) 01:48:57.10 ID:/U1vdgAO
>>490
「くっ、まだ終わったないのか!?」



>>491
「露希!大丈夫か!?」

心配し、大声で話す
495 :クエスト 刀と鞘[sage]:2010/11/27(土) 01:53:09.00 ID:rSoxyAs0
>>ALL
鞘は真っ二つに割れ、若者は消え去った。
同時に放たれた最期の妖力でロキの傷がある程度回復した。

黒井が歩いてくる。

黒井「さて、今度は君たちか。ロキに瞳さん、聞きたいことをどうぞ」

どこかで戦闘したらしく、少し怪我をしている。
496 :露希2010/11/27(土) 01:54:28.20 ID:zf4U4Xo0
>>494
「なんとかね…」
>>495
「貴方、誰?」
497 :クエスト 刀と鞘[sage]:2010/11/27(土) 02:12:49.77 ID:rSoxyAs0
>>496
「黒井礼、スイーパーの構成員だ。悪の組織じゃないぞ」

サングラスを外す。

「君たちはある程度知る権利がある。彼女の歌を聞いたんだからな。答えられることは答える」

/ここから先はヒントタイムですのでいつ落ちてもらってもかまいません
498 :2010/11/27(土) 02:15:08.59 ID:/U1vdgAO
>>495
「黒井殿!どういうことなんだ!?あれは、本当に過去なのか!?それに、あの妖怪はいったい!?」

聞きたいことを一気に話す
落ち着かない様子だ


>>496
「露希、怪我は?」

心配そうに見つめる
499 :露希2010/11/27(土) 02:16:46.63 ID:zf4U4Xo0
>>497
「黒井さんか…」
>>498
「見つめられると少し恥ずかしい//////」
500 :クエスト 刀と鞘[sage]:2010/11/27(土) 02:21:35.92 ID:rSoxyAs0
>>498
「あれは過去です。あの妖怪はほっておくと後世の歴史に重大な影響を及ぼす危険な妖怪でした」

瞳の様子を見て、

「とりあえず落ち着きましょう」
>>499
「そう、黒井」

サングラスをコートにしまう。

「よくあいつを止めてくれた」
501 :2010/11/27(土) 02:25:51.71 ID:/U1vdgAO
>>499
「あ、す、すまない…」

恥ずかしそうに、視線をそらす


>>500
「本当に過去だったのか…あの妖怪を倒すのは間違いじゃなかったんだな…良かった…」

口調こそ落ち着いてきたが、まだ驚きを隠せない様子
502 :クエスト 刀と鞘[sage]:2010/11/27(土) 02:33:12.10 ID:rSoxyAs0
>>501
「我々スイーパーはロンドという妖怪集団と“あるモノ”を巡って争っています。“あるモノ”に書かれた事はすべて現実になってしまう」

右腕を押さえる。怪我をしているようだ。

「ロンドの手に渡れば人間が消されてしまいます。それを阻止するため、今回は手を貸していただきありがとうございます」
503 :露希2010/11/27(土) 02:34:10.02 ID:zf4U4Xo0
>>500
「とりあえず、敵ではないんですね。」
>>501
「…正直、あの敵は強かった。一人じゃ、勝てなかったかもしれない。
でも、瞳さんがいてくれたから…ありがとう!!」

笑顔で感謝する。

/眠気orz 絡み&クエありがとうございましたーっ!!
毎回不思議的要素があるのはいいですね!では、お休みなさい。
504 :クエスト 刀と鞘[sage]:2010/11/27(土) 02:39:22.65 ID:rSoxyAs0
>>503
「敵ではないでござる」

/ありがとうございました!
不思議に見えますが実はあなたの推理で不思議ではなくなったりするのです
505 :2010/11/27(土) 02:48:55.16 ID:/U1vdgAO
>>502
「あるモノ…そんな物が…大丈夫か?」

右腕を抑えているのを心配する


「人間が消されるとは…どうやら、穏やかな話じゃなさそうだな…私なら、いくらでも協力するよ。」


>>503
「こちらこそありがとう。露希。」

笑顔で答える

/お疲れ様でした。


「さて、私はそろそろ帰ることにするよ。情報を整理したい。黒井殿、何かあったらまた色々教えてくれ。では、またな。」


その場を後にする


「あるモノ…か…もし、もし過去を変えられるなら…あの人を……いや、それは駄目だ…私なんかが、使っていいものではないよな…」

小さく呟きながら帰っていった


/落ちます。絡みありがとうございました。

506 :クエスト 刀と鞘[sage]:2010/11/27(土) 02:55:52.34 ID:rSoxyAs0
>>505
「右腕折れかけましたよ。必要があれば情報をお渡しいたします。またお会いしましょう」

/ありがとうございました。おやすみなさいませ
507 :夜行集団2010/11/27(土) 23:10:41.36 ID:3G/sKLY0
週末、それは普段から騒々しさを誇るこの町で、最も人が増える日である。
普通なら夜になれば人気はなくなっていくもの。しかしここは夜にはまた、別の顔をみせ
さらに賑やかになる。

「いいじゃねえかっていう・・・男がコーヒーミルクのんだからって・・・。」

一人の車いすに乗ったホストがぼやく。彼の手には定番の品「復刻版うまい牛乳」が。
508 :2010/11/27(土) 23:14:46.05 ID:zf4U4Xo0
「なんでこんな寒いんだよぅ…ってことでミルクティー買いました。」

紅茶家○を飲みながら独り言を言う。
509 :黒井礼[sage]:2010/11/27(土) 23:18:12.47 ID:rSoxyAs0
>>507
「あなたも牛乳がお好きですか」

ロングコートの男、サングラスを掛けカーゴパンツのポケットには珍しいペットボトル入りの牛乳が入っている。

「カルシウム、大事ですよね」

>>508
「ミルクティー飲んだときの精神的安定感は異常」

カーゴポケットより冷たいペットボトルを取り出し一口飲む。

「うん、腹が冷える」
510 :夜行集団2010/11/27(土) 23:21:31.14 ID:3G/sKLY0
>>508
紅茶をすすりながら歩く少年に目をくれる。

「(妖怪・・・。あいつにあたるデータは無し・・・近づいてみるかっていう)
 冬に寒いのはあたりまえだっていうwwwwwwこのあんぽんたんwwwwww」

>>509

「(人間・・・。任務範囲外。)
 おっ、カルシウムの大事さ知ってるとは、なかなかやるなっていうwwwwww」
511 :2010/11/27(土) 23:27:58.26 ID:zf4U4Xo0
>>509
「甘いですよね」
>>510
「あんぽんたん…酷い(泣)」
少し涙目になりながらも言う。

「零と言います。多分、妹が御世話になったかと…」

話す。
512 :黒井礼[sage]:2010/11/27(土) 23:31:01.56 ID:rSoxyAs0
>>510
「カルシウムがないと骨が折れて死にます」

コートのポケットにはビタミン剤。

「しかし、その他の栄養も取らなければ、なんかこう死にます。あなたもビタミン足りてますか?」

>>511
「甘いよな」

ペットポトルをカーゴポケットへしまう。

「俺はレモンティーの方が好きだけどな」
513 :虚冥2010/11/27(土) 23:34:29.43 ID:3G/sKLY0
>>511
「妹・・・うちの客か?っていう。
 悪いけど名前言ってくれないと思いだせない。」

零の件は、はにかみすぎた氷亜とロキの説明がなかったせいでデータとしては残っていない。

「『はまると危険だから、ホストはほどほどにしとけ』と妹に言っておくと良いっていう。」

>>512
「マグネシウム不足になった事はあるっていう。」

しかし

「まあ、一応栄養の方は内のが気ぃ使ってるから大丈夫だっていう」
514 :2010/11/27(土) 23:37:43.69 ID:zf4U4Xo0
>>512
「実は私もレモンティーが。カロリー高いですどorz」
>>513
「妹はロキ、氷亜さんと言うホストと一緒に居たと思います。」

と言った後、
「私は主決めに興味ありません♪黒井さんのサポート役です。」
きっぱり言う。
515 :黒井礼[sage]:2010/11/27(土) 23:42:17.19 ID:rSoxyAs0
>>513
「なるほど、ちなみに自分は好き嫌いが激しくて栄養不足気味です」

しばらくそちらを見つめ、

「……ホストって儲かります?」

>>514
「へぇ、あれってカロリー高いのか。ナイスサポート!」

カロリーを気にすることとは無縁の男。

「ストレートティーは低いのかな? というか妖怪もカロリー気にするのか……」
516 :虚冥2010/11/27(土) 23:46:31.85 ID:3G/sKLY0
>>514
「おーおーロキちゃんの兄かっていうwwwwwwすまんすまん知らなかったwwwwww。
 あのときはロキちゃんよりも、のろけてる氷亜にみんな目がいってたんだっていうwwwwww」

忘れる事が出来るはずがない。氷亜の態度もあるが、その氷亜に14歳の女の子の前でペドフェリア扱いされたのだ。

「主に興味がないのはいい事っていうwwwwww姫以外にそんな資格ないっていうwwwwww」

>>515
「儲かるwwwwww儲かるwwwwww。そういう職業はいいライフラインになるっていうwwwwww
 お前も入ってみるか?顔も悪くないし、しゃべりができれば即採用してやるっていう
 wwwwww妖怪にも顔見知りらしいからなwwwwww」
517 :2010/11/27(土) 23:50:43.19 ID:zf4U4Xo0
>>515
「ストレートティーは少ないですよ、でもカロリーゼロのとかもあるので安心!!ゼロだけに♪」
>>516
「姫…聞いたことがあります。色々な物を妖怪に変えるとかどうのって…
周りには守る妖怪が集まる…ロキもその一人か…」
深刻そうに話す。

「もし、私がその姫に何かしたらどうしますか?」
518 :黒井礼[sage]:2010/11/27(土) 23:53:59.83 ID:rSoxyAs0
>>516
「儲かりますか……! 今の仕事クビになったら入ろうかな」

金、脳内に金が舞う。

「おしゃべりな方ですよ私。妖怪の客も接客するのですか?」

>>517
「なるほど、素晴らしい。さすがゼロだけはある」

しばし考え、

「もしや零は太りやすいのか?」
519 :虚冥2010/11/27(土) 23:59:59.11 ID:3G/sKLY0
>>517
「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwがはっ!wwwwwwぐふ。」

大爆笑する虚冥。車いすの上でむせる。

「あいつwwwwww適当教えやがってwwwwww違うっていうwwwwww姫は座敷わらしっていうwwwwww
 妖怪に変えるんじゃなくて、心の質を変えてくれったんだよwwwwww
 何かしたら?wwwwww


 そのときは地獄がましに思えるほどの狂気をみせてやるっていう。」

急に真顔になり答える。

>>518
「まあそうだなwwwwww嫌か?
 心配しなくても妖怪は普通の精神構造のしか入れねえっていうwwwwww
 うはっwwwwww昔の俺無理wwwwww」
520 :2010/11/28(日) 00:04:59.46 ID:MndcApI0
>>518
「え…まぁ。時々、好物のチョコとか食べすぎちゃって、苦手な運動をよくします。」

>>519
「あれ…?心を変えたんですか…すいません。


…何かすると言ってもこの紅茶を飲んでもらいたいので…。」

袋に入った粉を渡す。
「厳選して作ったんですよ、料理は苦手だけど調合なら!!皆で飲んで下さいね。」
521 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 00:08:41.90 ID:ZzkxdMQ0
>>519
「いえ、嫌ではありません。一時働いていたカフェが妖怪お断りだったのです。あのカフェ店主が妖怪嫌いの妖怪でした」

執事カフェにいたのだ。

「昔は荒れていらっしゃったのですか?」

>>520
「そうなのか、太ると女の子にもてないぞ」

あ、と言って付け足す。

「熊好きの女の子は太った人が好きな人がやや多いとか。まぁ、いいか」

同僚から聞いた信憑性の薄い話をする。
522 :虚冥2010/11/28(日) 00:12:50.11 ID:hHSXlzs0
>>520
極度に冷酷な顔つきから、いつもの笑い顔の板についた顔つきに戻る。

「おお。もらっておくっていうwwwwwwサンキューwwwwww一応釘刺しといただけだから気悪くし
 ないでくれっていうwwwwww紅茶はみんな飲むから助かるっていうwwwwww」

>>521
「妖怪嫌いの妖怪wwwwww矛盾が極限行ってるwwwwww
 荒れていたぐらいならどれだけよかったかっていうwwwwwwあの時はもうなにがなんだか
 よく解らなかったっていうwwwwww殺して殺して殺して殺して殺したっていうwwwwww」

少し目に陰りが入る。
523 :2010/11/28(日) 00:15:14.61 ID:MndcApI0
>>521
「…そうなんですか?って言うかホスト入ろうかな…?」

少し思ってみる。
「一緒にやります?」
>>522
「殺しちゃってたんですかぁ♪ボクも殺してましたよっ!!」
524 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 00:19:23.53 ID:ZzkxdMQ0
>>522
「ええ、あの妖怪は矛盾した変態でした」

空になったペットボトルを自販機横のごみ箱へ入れ、

「でも、今は大丈夫なのでしょう?」

>>523
「ホストはスイーパーと兼業が可能なのかな?」

しばらく考え、

「零はうまくいきそうだな」
525 :虚冥2010/11/28(日) 00:22:59.86 ID:hHSXlzs0
>>523
「おうおうwwwwww14歳で十分喜ぶ客がいるから拒まんよwwwwwwロキちゃんが許せばなっていう
 
 ・・・。まあ、殺しで存在示すやつもいるから一概に言えないが・・・そういうのは嬉しげ
 に言っちゃダメだろ・・・。」

まだ笑顔。と言うより作り笑い。

>>524
「おいおい、もしかしてうちの殺してねえだろうな?
 その場合、お前の組織ごと消すしかなくなるっていう。
 今は心配しなくても、姫が怨念は人間の時に封じ込めてくれたっていう。」
526 :2010/11/28(日) 00:26:51.36 ID:MndcApI0
>>524
「ええ?なんかグラスにワイン入れたりするのにガシャンとかってやっちゃいそう…」

「やってみたいなぁ。」
>>525
「いるんですか…少し体験してみようかな」
彼はやる気のようだ。
「[ピーーー]と言っても、組織の命令ですからね…
あ、今は組織ほったらかしですよ?怒んないし大丈夫なんです!」

527 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 00:29:53.22 ID:ZzkxdMQ0
>>525
「人と妖の均衡を崩す者に我々は容赦しない」

腕を組み、

「そちらが人に対してテロ行為などを行わない限り我々は手出しはしない」

>>526
「俺もドジな方だからなぁ」

カフェを思い出す。ああ、変な日々。

「やればいいじゃないか」
528 :虚冥2010/11/28(日) 00:33:51.77 ID:hHSXlzs0
>>526
「(いよっしゃー!!)上玉ゲッとていうwwwwwwしかも二人wwwwww
 組織の命令なら、どうしようもないと開き直るのが上策っていうwwwwww」

喜ぶ虚冥。これでシフトが軽くなるとふんだのだ。

>>527
「百鬼夜行とか妖怪としての業とかは見逃せねえか?
 (じゃあ、俺の事は伏せといた方がいいな・・・。)」
529 :2010/11/28(日) 00:40:14.25 ID:MndcApI0
>>528
「あの、誰も姫さんの味方になるとは…」
焦る。
「もしも、少しでもいけない行動を取ったら、怒りますよ?
簡単に関係のない命を奪うとか…そこは組織の一員として貴方達を倒します。」

530 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 00:43:26.38 ID:ZzkxdMQ0
>>528
「夜行と言った妖怪同士の問題については我々は基本介入するつもりはない」

いった後少し考え、

「まぁ、例外的に協力する事もありますが」

>>529
「零の組織、前も聞いたけど気になるわぁ」
531 :虚冥2010/11/28(日) 00:47:32.07 ID:hHSXlzs0
>>529
「そうかっていう・・・。ホストからの仲間ルート企んでたんだけどな。」

目じりが下がり残念そうな顔をする。

「関係のない命は奪ってないっていう。昔から、今でも。
 それが避けれたものかは別としてな。」

>>530
「そんなこと言ってもいいのかっていうwwwwwwあれは人に被害与えて存在するんだって
 いう。恐怖の対象であり信仰の対象、それが百鬼夜行だっていう。」
532 :2010/11/28(日) 00:50:35.41 ID:MndcApI0
>>530
「悪い妖怪や人間を倒す死刑執行人みたいなものです」
>>531
「でも、協力はしますよ。…虚冥さん、虚冥お兄ちゃん、どちらがいいですか?」

533 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 00:53:26.52 ID:ZzkxdMQ0
>>531
「我々の組織も一枚岩ではない。夜行弾圧派もいれば現在我が組織を掌握している夜行容認派がある」

ちなみにこの男自体は弾圧派よりだ。

「ま、組織には妖怪もいるんですよ。いろいろです」

>>532
「わかりやすいな。うちと似てるけど聞くと性格がまったく別物だな。ありがとう」
534 :虚冥2010/11/28(日) 00:58:54.87 ID:hHSXlzs0
>>532
「まさか、神の手先と言うなよ?アネさんアニさんに怒られるからなwwwwww
 協力してくれるのは有り難いっていうwwwwww強いって話だからな。
 お兄ちゃんでお願いします。」

真顔で。ちなみに彼はショタコンでなく姫コン。

>>533
「そうかいwwwwww夜行承認派によろしくなっていうwwwwww
 妖怪が参加してる組織について、もうちょっと詳細に説明して欲しいっていう。」
535 :2010/11/28(日) 01:02:29.99 ID:MndcApI0
>>533
「とりあえず、両方の組織に協力します。
あ、黒井さん、後で銃の使い方教えてくださいね?」
>>534
「神じゃなくて龍かな…?しかも強くないですし…
お…お兄ちゃん///////」

照れる、今までそんなこと言ったことないから。
536 :虚冥2010/11/28(日) 01:07:42.76 ID:hHSXlzs0
>>535
「うんうんwwwwwwやっぱこういう呼び名の方がしっくりくるっていうwwwwww
 神じゃないならアネさんたちも大丈夫だっていうwwwwww龍ってのが単純に気になるけどな
 wwwwww」

照れた零に胸張る。したわれることに虚冥はとても気をよくする。
本当に面倒見の良い男なのだ。他人の怨念に首を突っ込むほど。
537 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 01:07:45.40 ID:ZzkxdMQ0
>>534
「私が所属しているスイーパーは人と妖の均衡を守るための組織。人の為だけではありません。そのため、前述した容認派弾圧派といった軋轢が生まれるのです。我が組織は人が九割、人外が一割となっております。対してロンドは……」

言いかけて、メモ帳をコートから取り出す。

「あなたの所属も気になりますね」

>>535
「いいけど、銃の整備めんどくさいぞ」

といっても黒井の銃は部品が少ないが。
538 :2010/11/28(日) 01:10:03.84 ID:MndcApI0
>>536
「…抱きっ」

零は嬉しいらしい。自分をそういう風に見てくれる人が欲しかったのかもしれない。
>>537
「…剣だって、研がなきゃいけないし…!」

なぜか対抗してみる。
539 :虚冥2010/11/28(日) 01:20:19.23 ID:hHSXlzs0
>>537
「なんか不安定な組織に入ってるんだなwwwwww俺の所属に名前はないんだけどなwwwwww
 桔梗姫が主にすることが目的の集団だっていう、姫好きのなwwwwww
 まあ、なんだwwwwww手出したらぐちゃぐちゃになる集団なwwww」
>>538
「おう?なんだ胸なら貸してやるぞwwwwwwまあ、そこまで広くないけどなwwwwww」
540 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 01:24:49.81 ID:ZzkxdMQ0
>>538
「銃は弾をどこで調達するかとか、法律のあれとかめんどうだぞ。あ、法律は剣もか」

黒井は弾を組織から支給されている。

>>539
「なるほど、姫好きですか。手を出したらぐちゃるのはうちも同じですよ。お互い喧嘩はしたくないものです」

メモに少し書き足し、ポケットにしまう。

「ロンドという集団には気をつけてください。世界平和を唱っていますが、そのためには手段を選ばない危険な組織です」
541 :2010/11/28(日) 01:26:38.82 ID:MndcApI0
>>539
「とりあえず、出てきた奴を倒せばいいのですね?
拷問とかして。」
ゼロなりの考え。
>>540
「弾って調合して作るんですよね?」
542 :虚冥2010/11/28(日) 01:34:55.79 ID:hHSXlzs0
>>540
「世界平和wwwwwwなんつう馬鹿げたこと言ってるんだっていうwwwwww
 ロンドなwwwwww覚えたwwwwww集団選ばないのはうちも一緒だwwwwww」

世界平和、それが本当に出来るのなら、自分の生前にあった平和はなんだったのか。
平和の支配者に殺された自分たちはなんだったのか。

>>541
「拷問なんて事wwwwww15歳の見た目の奴にやらすかwwwwwwそんなこと考えず、ただひたすら
 生殺しにするっていうwwwwww構成員の場合は生け捕りなwwwwww」

必要な事だけ告げる虚冥。生殺し案は先日、可決された。
543 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 01:41:18.17 ID:ZzkxdMQ0
>>541
「いやぁ、うちは工場で生産したもの使ってるよ」

組織が生産された5.56mm普通弾を購入しているのだ。

>>542
「ロンドの構成員の大部分は戦争被害や迫害を受けた妖怪や人間です」

被害者の集まり、それがロンド。

「彼らは戦争が嫌いなあまり戦争を起こす人類そのものを滅しようとしています。それが彼らの世界平和です。まぁ、そんなんです。姫さんの集まりも勧誘されても無視してください」

長々と説明する。
544 :2010/11/28(日) 01:46:55.17 ID:MndcApI0
>>542
「やっっちゃっていいのですね?グロいことを(ry」

こんな話しになると性格が変わる零。これでも15歳ww

>>543
「認定品ですか…

それで、ロンドって組織、潰しちゃっていいのですか?」
545 :虚冥2010/11/28(日) 01:50:42.33 ID:hHSXlzs0
>>543
「ほーん、唯の馬鹿たちじゃないってことかっていう・・・というか自分の前の思想と似てて
 びっくりした。似たような事してたしな。
 まあ、勧誘の事は心配しないでもいいっていう。人がいなくちゃ妖怪もいない。人が出来る
 前からいたのもいるが、概念から生まれる妖怪もいるっていう。」

まさに、人と妖怪は陰と陽になりえるのだ。

>>544
「まあ、いいけど。やるなら遺恨持たれないようにしっかりやれっていう。
 恨み持った奴は恐いぞ。証明は俺見れば解るよな?」

グロイ程度で済めばいいのだ。えげつなさから生まれた妖怪は手が悪い。
大量殺人犯の自分のように。

546 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 01:57:11.33 ID:ZzkxdMQ0
>>544
「ロンドは潰していいよ。というか潰れてほしい。あぁ、早く潰れないかなぁ」

とりあえず潰れてほしいのだ。

「でも数が異常に多いんだ」

>>545
「当時のあなたがロンドに勧誘されてなくてよかった。だからこそ我らスイーパーは均衡を守るのです」

人と妖怪、その均衡を守るのがスイーパー。

「でもあいつらバカですよ」
547 :2010/11/28(日) 02:00:22.93 ID:MndcApI0
>>545
「心配ないです、自分もかつては…おっと、これ以上言えないです。」
>>546
「弱いのばっかりですよね…?特攻しようかな…」

/そろそろやばいです…タイミング見て落ちますね。
548 :虚冥2010/11/28(日) 02:08:19.69 ID:hHSXlzs0
>>546
「同情はしないっていう。危険なものはポイってしちゃってそれがなんだっていう。
 でもバカにはバカなりに考えたんだろう?正しさとかこの際いうのはなしだろ?っていう

 まあ、どちらにせよ。構成員の人間ごと殺してたがなwwwwww組織が嫌いだったからな
wwwwww」

>>547
「無駄な火種は作るなってことだっていうwwwwww
 とりあえず、お前の事は後日にでも聞かせてもらうっていうwwwwww喋る気があるならな。」
549 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 02:13:33.08 ID:ZzkxdMQ0
>>547
「いや、強いのがたまにいるんだよ」

強いのは割合からしては少ないが。

「特攻しようにも相手の場所がわからんからな」

>>548
「組織がお嫌いでしたか、まぁ、あいつら、無駄に戦力を消耗するような作戦ばかり立てるんですよ」

>>ALL
「おっと、そろそろ行かねば。またね」

裏路地へ去っていった。

/絡みありがとうございました!
おやすみなさいませ!
550 :2010/11/28(日) 02:17:22.73 ID:MndcApI0
>>ALL
「私も行かなくては…じゃあ、黒井さん、虚冥お兄ちゃん、またね。」

走って大通りへ行く。

/絡みありがとうございました。おやすみなさい。
551 :虚冥2010/11/28(日) 02:22:02.96 ID:hHSXlzs0
>>549
「wwwwwwwwwwwwwwwwwwそれは同情の余地もないバカだなwwwwww真面目に考えた俺もバカに見え
 るっていうwwwwwwじゃあな、気ぃつけとくは。」

虚冥は去っていく黒井に手を振りながら高らかに笑っていた。
なんだ、自分の嫌いなタイプじゃないか、ロンド。

>>550
「おう!ロキちゃんにもよろしくなwwwwwwお兄ちゃんをドンと頼れっていうwwwwww」

お兄ちゃん、姫に言ってもらいたいが。そういわれると恋愛対象として見てもらえないという
ジレンマに虚冥はもだえる。

/お二人ともお疲れ様でした。グッナイです。
552 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 11:42:12.64 ID:ZzkxdMQ0
公園 昼間

スイーパーA「バトルドォォム!」

黒井「超! エキサイティン!」

いい年した大人二名が昼間の公園でバトルドームに興じている。
553 :平次郎狸[sage]:2010/11/28(日) 11:46:45.28 ID:r/ipxw6o
>>552
公園の横を通りがかる赤ジャージの男。
雄たけびに反応し横を見てみると今まで見たことことも無いシュールな風景が広がっていた。

「あれは一昔前に流行ったゲームか?というか何故公園で?しかもいい大人じゃねぇか?」

疑問は尽きない。
554 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 11:50:37.21 ID:ZzkxdMQ0
>>553
黒井「……」

スイーパーA「あっ、お前ずるくね?」

アラサー二人はバトルドームに夢中だ。
しかし、バトルドームからは微かな妖気が放たれている。

黒井「あなたもやりませんか?」

ドヤ顔の黒井が進めてくる。
555 :平次郎狸[sage]:2010/11/28(日) 11:54:32.74 ID:r/ipxw6o
>>554
「お、俺かい?そうだな、うん。参加させて貰おうかな。」

そう言って位置につく赤ジャージ。

(この妖気も気になるしな。調べる価値はある。)

が、重要なことに気付く。

「俺やり方知らないんだが・・・・・・・・・・・・。」
556 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 11:59:17.17 ID:ZzkxdMQ0
>>555
黒井「簡単です。このレバーを引いて相手のゴールに上から落ちてくるボールをシュウ!」

スイーパーA「超! エキサイティン!」

黒井「ではスタート」

上からボールが降ってくる。

黒井「さぁ、弾くのです」

黒井とスイーパーが弾き合っている。
557 :平次郎狸[sage]:2010/11/28(日) 12:02:41.71 ID:r/ipxw6o
>>556
「なるほど、シュートすりゃいいんだな。」

男も弾く、弾く、弾く。

本来なら子供がいる筈の公園にいい大人三人がボードゲームに興じている。

きっと子連れの親が来たら情操教育に悪いと判断し逃げていくだろう。
558 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 12:07:45.41 ID:ZzkxdMQ0
>>557
弾かれたボールが黒井とスイーパーにゴール!
超!エキサイティン!

黒井「あなたやりますね」

スイーパーA「今だ!モブキャラエキストリーム!」

モブキャラが叫んだその時だった。

バトルドーム「おい、ちょっと待ていい加減にしろ」

低い声でバトルドームが喋った。

黒井「な、なんとぉぉ!」
559 :平次郎狸[sage]:2010/11/28(日) 12:12:20.28 ID:r/ipxw6o
>>558
「よっしゃあ!」

なんだかんだで楽しんでいる赤ジャージだった。

「何が来るんだ!?」

わざわざ必殺技宣言に警戒する男。
が、喋り始めたバトルドームに意識が移行した。

「おぉ、喋った喋った。」

(九十九神かな?まぁ正体分かったっぽいから安心だな。)
560 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 12:17:44.75 ID:ZzkxdMQ0
>>559
黒井「妖怪だったのか、気づかなかった」

スイーパーA「なんだよ! 俺は帰るぞ」

必殺技を邪魔されたモブは怒って公園から帰っていった。

バトルドーム「なんだ貴様等! 人間と妖怪と半妖そろっていい大人が遊びやがって!」

バトルドーム怒る。

バトルドーム「おい、狸! お前も一緒になって遊ぶなよ! 助けろよ!」
561 :平次郎狸[sage]:2010/11/28(日) 12:25:27.21 ID:r/ipxw6o
>>560
「あっ・・・・・・・・。」

密かに必殺技が見たかった赤ジャージは名残惜しそうに去っていく男を見た。
がその後のバトルドームの発言に引っ掛かる所があるようだ。

「人間は分かるがは半妖?しかも俺が妖怪と見破るとは・・・・・。」

狸と完璧に見破られ動揺しさらにボードゲームに怒られるとは思わなかったのか萎縮してしまった。

「え?狸って。ちょ、え?・・・・・・・はい、すいませんでした。」

自分の変化の未熟さとこの年で本気で説教をされる恥ずかしさを噛み締めた。
562 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 12:32:56.36 ID:ZzkxdMQ0
>>561
黒井「狸さん、半妖ってのはさっきのモブだよ」

バトルドーム「俺は俺で遊んだ奴の種族とかわかりやすいの! なーにが超エキサイティン! だよ!」

バトルドームは遊んだ相手の種族がわかるようだ。

黒井「狸さん、なんかすいませんね。誘っちゃって」

申し訳なさそうに苦笑いを浮かべる人間。
563 :平次郎狸[sage]:2010/11/28(日) 12:36:45.15 ID:r/ipxw6o
>>562
「あぁ、あの人が半妖か。」

納得の表情。バトルドームの言葉を聞くと

「なるほどな、種族としての特性ね・・・・・。」

気を取り直す狸。

「いやいやあやまることは無いさ。楽しかったしな。」
564 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 12:42:17.62 ID:ZzkxdMQ0
>>563
黒井「バトルドームさんごめんなさい」

バトルドーム「いい年した大人が遊ぶな! じゃあな!」

バトルドームは空中に浮かび上がり、空へ消えていった。

黒井「……狸さん、あなたどこにお住まいですか?」
565 :平次郎狸[sage]:2010/11/28(日) 12:46:45.94 ID:r/ipxw6o
>>564
「すまんかったな、バトルドーム。」

狸も謝罪。

「俺か?俺はここの近所のアパート住まいさ。それと狸さんはやめてくれ。
 平次郎っていう名前があるんだ。平次郎狸とでも呼んでくれ。」
566 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 12:51:39.68 ID:ZzkxdMQ0
>>565
「よかった、森じゃなかったんですね。近所の森減りましたね」

この前、森で仕事をしたときに狸がいたのでつい。

「平次郎さん、バトルドームはいつもどこかで見ています。お気を付けを」
567 :平次郎狸[sage]:2010/11/28(日) 12:56:24.48 ID:r/ipxw6o
>>566
「森か?そうだな・・・・・・・・・・。昔と比べると住み良い場所は少ないな・・・。」

遠い目をする狸。

「森で過ごした日々はなかなかだったが外も悪くないもんさ。最近の動物達も人間が考えるよりも逞しく強いもんだ。森が減ったって生きていける。」

次の発言を聞き驚いた。

「え?なにあいつそんな怖いことすんのかよ?」

案外本気で焦っているようだ。
568 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 13:02:34.71 ID:ZzkxdMQ0
>>567
「たしかに、猪とか熊とかたくましいですよね」

最近よく被害を聞く。

「あのバトルドームは大人が遊んでいるのをとても嫌うのです。クリスマスプレゼントを恵まれない子供達に寄付しないかぎりあなたを見続けるでしょう」

妖怪バトルドームはわりかし強いらしい。ボール責めとかエキサイティン責めとか余裕。
569 :平次郎狸[sage]:2010/11/28(日) 13:06:07.79 ID:r/ipxw6o
>>568
「そうか、バトルドームにそんな思惑があったとは・・・・・・。」

少し感心する狸。

「じゃあこの公園でガキどもに菓子でも配ってやるかな。」

ホカホカとした笑顔で言う狸。こんななりでも子供の面倒を見るのが好きらしい。
570 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 13:13:10.32 ID:ZzkxdMQ0
>>569
「彼は優しいのです」

あのバトルドームに黒井少年は世話になっていた。

「それがいいです。私は孤児院に寄付しますよ」

いい笑顔で言う。ありがとうバトルドーム。

バトルドーム「超! エキサイティン!」

空から声が聞こえた気がした。

ここだけ妖怪世界 バトルドーム編 完

「さて、何か食べますか?」
571 :平次郎狸[sage]:2010/11/28(日) 13:17:33.47 ID:r/ipxw6o
>>570
男は空にふと目を向けた。その目は優しい目をしていた。
きっと彼は子供に優しさを与えるバトルドームを忘れないだろう。
と、ここでふと思考から戻った。

「そういやもう飯の時間か・・・・。どうすっかね?」
572 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 13:21:06.52 ID:ZzkxdMQ0
>>571
「ラーメン屋行きますか? ベトナム帰還兵の変な親父がやってますよ」

ここから少ししたところにあるのだ。

「お値段はラーメンが450円だったはずです」
573 :平次郎狸[sage]:2010/11/28(日) 13:24:24.00 ID:r/ipxw6o
>>572
「ラーメンか・・・・・。良いねぇ、連れてってもらえるかい?」

ラーメンと聞き期待で胸が膨らんでいるようだ。
574 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 13:30:43.03 ID:ZzkxdMQ0
>>573
「こちらです」

公園の外へ歩いて数分。

ラーメン屋 かれはざい

のれんをくぐると暖かな雰囲気を醸し出す店内。

新店主「いらっしゃっせー」

黒井は適当な席に腰掛ける。

黒井「あれ? 店主変わった?」

店主が変わったらしい。

黒井「平次郎さん、とりあえずラーメン頼みましょう」
575 :平次郎狸[sage]:2010/11/28(日) 13:33:25.29 ID:r/ipxw6o
>>574
席に着き一言。

「なかなかよさそうな店じゃないか、なにより雰囲気が良い。」

更にラーメンへの期待は高まる。

「よし。じゃあラーメンを頂こうかな。」
576 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 13:38:37.50 ID:ZzkxdMQ0
>>575
新店主「了」

ラーメンを的確に堅実に作り始める店主。

黒井「この前、零と来たときは店主クレイジーなおっさんだったのに。まぁいいか。平次郎さんはラーメンお好きですか?」
577 :平次郎狸[sage]:2010/11/28(日) 13:42:02.54 ID:r/ipxw6o
>>576
「ん〜、結構好きさね。一日三食ラーメンが一週間続いたとしても飽きないと断言できるくらい好きさね。」

ラーメンへの期待のあまり変な事を口走る狸。
578 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 13:46:33.60 ID:ZzkxdMQ0
>>577
新店主「さぁ、喰らえ!」

ラーメンを調理完了。平次郎と黒井の前に差し出す。

黒井「なるほど、ラーメンそんなにですか。あ、そうだ。申し送れました。黒井礼と申します」

そう言ってラーメンをすする。堅実な味だ。
579 :平次郎狸[sage]:2010/11/28(日) 13:50:59.45 ID:r/ipxw6o
>>578
「おぉ、来た来た。」

ラーメンが来てホクホク顔の狸。

「そういや、忘れてたな。黒井君ね。」

そう言いラーメンを凄い勢いで食べ始めた。
580 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 13:55:59.07 ID:ZzkxdMQ0
>>579
「……実はインスタントの方が好きなんですよ僕」

安い味が好きなようだ。

「凄い勢いですね。熱くないですか? ……あなたは百鬼夜行に興味がおありですか?」
581 :平次郎狸[sage]:2010/11/28(日) 14:00:12.70 ID:r/ipxw6o
>>580
「カップラーメンか?そうか?普通の方がいいと思うんだがなぁ。」

首を傾げる。

「熱いのを勢い良くすするのが良いのさ。それと百鬼夜行だが一応狙っているってところだな。」
582 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 14:03:56.14 ID:ZzkxdMQ0
>>581
「インスタント麺の安っぽさがたまりません」

味覚が安いのだ。

「狙ってらっしゃいますか。お姫さんを主にする勢力に会いましたが、それほど夜行は魅力的なのですか?」
583 :平次郎狸[sage]:2010/11/28(日) 14:08:20.72 ID:r/ipxw6o
>>582
「狙ってるともさ。あぁ、あの姫さんが中心っていうあいつらか・・・・・。」

麺をすっかり食い終わり残ったスープを啜って言う。

「あいつらの理由は知らんが俺の場合は色々目的があるんだよな・・・・・・・。」
584 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 14:12:49.78 ID:ZzkxdMQ0
>>583
「彼らとお知り合いでしたか」

こちらもラーメンを食べ終えたようだ。

「人を害する夜行。あなたの目的はなんですか?」
585 :平次郎狸[sage]:2010/11/28(日) 14:16:11.40 ID:r/ipxw6o
>>584
「害する?・・・・・・あぁ、そういう奴らも居るわな。俺の場合は簡単に言うと俺が僧だから、力試ししたいから、約束したからの三つかなぁ。」

ゆっくりと自分で噛み締めるように言う。
586 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 14:21:47.36 ID:ZzkxdMQ0
>>585
「僧だから、腕試し、約束……。約束が気になりますが、聞かない方がいいですかね。あなたは応援したいですが、人を害してなんぼといったあのホストは応援したくありませんね」

黒井個人の意見を水を飲みつつ喋る。
587 :平次郎狸[sage]:2010/11/28(日) 14:28:18.17 ID:r/ipxw6o
>>586
「別に隠す事でもないんだがな。ただ最近水神に会ってね、その時に自分の志を思い出させてもらったもんでその志の下主になると約束したのさ。しかし応援とは嬉しいねぇ。」

自分を応援してもいいという言葉に喜んでいるようだ。
588 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 14:32:51.67 ID:ZzkxdMQ0
>>587
「水神ですか、応援してもよろしいですが、残念ながら手は貸せませんね。上が夜行に介入する気がない。姫さん勢力は複数いましたがあなたは一人ですか?」

上とはスイーパー上層部のことである。
589 :平次郎狸[sage]:2010/11/28(日) 14:36:23.19 ID:r/ipxw6o
>>588
「まぁ、手を貸すのは難しいだろうな。変な狸が意気込んでたなとでも覚えてもらえればいいさ。」

豪気に笑いながら言った。

「上ね、黒井君も大変そうだな。最近やたら複数で狙う奴が居るが俺は一人で狙うさ。」
590 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 14:42:07.86 ID:ZzkxdMQ0
>>589
「えぇ、大変です」

そう言って笑い返し、

「一人で、ですか。なんとも男らしい。あなたの夜行になった時が楽しみです」

しばらく考え、

「たしか、僧でしたね。スクーターには乗りますか?」
591 :平次郎狸[sage]:2010/11/28(日) 14:45:38.56 ID:r/ipxw6o
>>590
「おう、楽しみにしといてくれよ。」

にやっと笑い言う。

「ん?スクーターか。それがスクーターどころか移動手段なんも持ってないんだよなぁ。」

全く困ってない風に言ってのけた。
592 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 14:50:38.53 ID:ZzkxdMQ0
>>591
「お坊主様のスクーターは素敵すぎて困っています」

脳裏に浮かぶ坊主onThe高機動スクーター。

「おっと、昇天するところでした。移動手段なくて困りません? 昔乗っていたスクーターを差し上げようと思いまして」
593 :平次郎狸[sage]:2010/11/28(日) 14:53:52.96 ID:r/ipxw6o
>>592
坊主がスクーターで高速移動。なんとも馴染む光景だろうか。

「スクーターくれるのかい?めちゃくちゃ欲しいんだが・・・・・・。」

さっき脳裏に描いた絵が消せてないようだ。
594 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 14:59:39.84 ID:ZzkxdMQ0
>>593
「では!」

パチン! と指を鳴らす。
店の奥から出てくるスクーター!

「あなたに差し上げます。圧倒的スクーター……! ざわざわ」
595 :平次郎狸[sage]:2010/11/28(日) 15:03:10.37 ID:r/ipxw6o
>>594
まさかの展開に驚く狸。

「いきなり出でくるとは思わんかった・・・・・。ありがたくいただこう。」

気を取り直し感謝の意を示す。
596 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 15:07:26.84 ID:ZzkxdMQ0
>>595
「まぁ、裏の方で色々ありまして、ラーメン屋に止めてたんです」

スクーターの外観、スペックはあなたの想像次第です。

「狸僧オンザスクーター! ああ、なんてうつくしい!」
597 :平次郎狸[sage]:2010/11/28(日) 15:11:04.48 ID:r/ipxw6o
>>596
スクーターの外観、そしてそれに乗った自分を想像した狸は一気に魅了された。

「素晴しい。素晴しいと言うしか無い。これからはこいつを存分に活用していこう。」

もはやスクーターに頬ずりしそうな勢いだ。
598 :黒井礼[sage]:2010/11/28(日) 15:16:32.19 ID:ZzkxdMQ0
>>597
「スクーターはなんて幸せ者だ!」

スクーターに跨り街を駆ける平次郎さん。その姿を想像した黒井は幸せだった。

「では幸せな私はこれにてごめん」

会計し、帰っていった。

/用事が入りそうなので絡み落ちます。
絡みありがとうございました!
599 :平次郎狸[sage]:2010/11/28(日) 15:20:15.50 ID:r/ipxw6o
>>598
「おお、さよならだ。このお礼はいつか必ずしよう。またなぁ。」

その日町をスクーターで爆走する赤ジャージの男の姿が至る所で見かけれられたそうな。

/了解しました。こちらこそ絡みありがとうございました。
600 :天橋 弥城(妖怪仮面)2010/11/28(日) 21:16:45.22 ID:vQL3CQAO
夜、静かな路地裏
一人の青年が、暗闇を走っていく

「やっべ、遅くなっちまった。母さんになんて言い訳しよう…」

どうやら、急いでいる様子だ
601 :デルタ2010/11/28(日) 21:21:55.24 ID:MndcApI0
「今日も塾…か。めんどくさいなぁ…それはそうと、あのネットの人優しい人だなぁ。」

どうやら、携帯をいじりながら独り言を言う青年。

「ん?あの走ってるのは?」

裏路地で変な人を見つけた
602 :天橋 弥城(妖怪仮面)2010/11/28(日) 21:28:19.45 ID:vQL3CQAO
>>601
「もうめんどくせぇし、変化解いて近道しちまうか…誰も見てねーし」

青年には気づかず、徐々に変化を解いていく

「よっと!近道近道っと…」

弥城の姿は、猿の頭、狸の体、蛇の尾、虎の手足を持った獣に変化していた。
603 :デルタ2010/11/28(日) 21:30:46.00 ID:MndcApI0
>>602
「妖怪…か。萌え要素無し。」

瞬時の判断。人以外のものを見ると、萌えレーダーが即座に始動する。

「おーい、見てますけどー。」

声を掛ける。
604 :天橋 弥城(妖怪仮面)2010/11/28(日) 21:36:24.58 ID:vQL3CQAO
>>603
「うわっ!誰かいたのか!なんだ、あんた妖怪見ても驚かないのか?」

徐々に元の青年の姿に戻る弥城

「はぁ、やっぱり夜とはいえ街中で変化を解くのはマズかったか…」
605 :デルタ2010/11/28(日) 21:38:48.42 ID:MndcApI0
>>604
「驚くも何も、危ない妖怪ではなさそうですし。」

特に驚く様子もなく、話す。

「…結構イケメン。」
606 :天橋 弥城(妖怪仮面)2010/11/28(日) 21:42:14.64 ID:vQL3CQAO
>>605
「その様子だと、妖怪を見慣れてるって感じか?どうだ?当たってるか?」

笑顔で会話

「イケメン?俺が?」
607 :デルタ2010/11/28(日) 21:44:59.25 ID:MndcApI0
>>606
「見慣れてないんですけど、怖くないですし。怖いのは苦手です。」

こちらも笑顔で。

「うん、イケメンです。」
608 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/28(日) 21:47:16.61 ID:ZFkAVVsP

 夜闇の下で異常な光景があった。
 
 突如、マンホールの蓋がガタガタと動き出し、そこからボロを纏った女が現れた。
 ペタリペタリ、と裸足がアスファルトを踏む。
 その年齢は見るに乙女、しかし手入れはされていないであろうザンバラの髪。
 裸に薄汚れたボロ毛布を羽織っただけのあられもない姿は、
 この寒空には不自然すぎる。
 なによりもその顔、麗しくはあれど陰りの表情に満ちている。

 ブツブツと何かを呟いている。
 その目には生気はなかった。
609 :天橋 弥城(妖怪仮面)2010/11/28(日) 21:49:25.27 ID:vQL3CQAO
>>607
「怖いのは苦手ねぇ…妖怪時の俺の姿怖くねぇか?人間からすりゃ、得体のしれない怪物だと思うんだが。」

真顔で聞いてみる

「イケメンか…サンキュー!嬉しいぜ。」
610 :メリーさん[sage]:2010/11/28(日) 21:50:52.68 ID:t4t1hDc0
「最近活動してなかった気がするわね…
きょうは誰に電話しようかしら?」
611 :デルタ2010/11/28(日) 21:52:49.77 ID:MndcApI0
>>608
「妖怪ですね、貴方。分かりましたよ…。」
>>609
「怖いって言うより何これ?見たいな。あ…でもトラの手足、萌えましたよ!!」
初対面の人には冷静に、安全と判断すると急に接し方を変える…それがデルタ。
612 :天橋 弥城(妖怪仮面)2010/11/28(日) 21:58:50.48 ID:vQL3CQAO
>>608
(あいつ…ヤバそうだな…どうすっかな…)

警戒態勢…と言うよりも、逃げの態勢に近いものをとる


>>610
「何これ?って言われても、正体不明としか言えないな。それが、俺達のアイデンティティだからな。」
613 :デルタ2010/11/28(日) 22:02:37.45 ID:MndcApI0
>>612
「アイデンティティですかwwwwwwていうか凄いいい人だぁ。友達友達〜。」

いかにも軽そうな感じで言う。

「あの妖怪、見るからに危なそうだよ〜、逃げなきゃー。」
614 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/28(日) 22:06:41.50 ID:ZFkAVVsP
「**********〜」

 ブツブツとなにかを呟きながら歩き回るが。
 突如目を見開き、首が動く。
 はっきりと妖怪仮面を見据えていた。

「*****」

 いきなり駆け出し、目の前に来る。
 いや、"駆け出す"というよりも"飛び掛る"に近かった。
 たった一歩で距離が詰められ、ケダモノのような動きで鋭い爪が振り下ろされる。

 何を言ったかは聞き取れなかった。
 しかしその口の動きから、ある程度何を言ったかはわかる。




 ね た ま し い
615 :天橋 弥城(妖怪仮面)2010/11/28(日) 22:15:55.99 ID:vQL3CQAO
>>614
「うわっ!たっ!あぶねぇ…」

逃走態勢をとっていたおかげか、間一髪で間を空け爪を回避

「妬ましい?何がだ?」
616 :夜行集団2010/11/28(日) 23:52:22.24 ID:hHSXlzs0
カラカラカラカラ、車いすの車輪の転がる音。
そんな音がよく聞こえるほどの静かな場所。のどかな光の溢れる森の入り口近く。

「これは!!あたりっていう!!うはっ」

銀髪のホストは新発売『完熟!!フルーツミルク』に舌鼓うっていた。
617 :滝霊王2010/11/29(月) 00:01:58.60 ID:ao7t7agP

――水の音が聞こえる。

 土を洗い、人に恵みをもたらす川のせせらぎが聞こえる。

 大男が立っていた。
 水に溶けた形態ではない。
 剣をしっかりと握り、明王の姿をしたその姿だ。

――滝の音が聞こえる。

 強く、激しく、決して異なる動きの無い自然の峻厳が聞こえる。

 滝霊王は怒りを発していた。
 否、それしかできなかった。
 怒り、滅し、また怒り、浄化する。それを繰り返すことしかできなかった。
 それ以外許されなかった。

 背の丈2mに届くような大男だった。
 裸に荒布を纏い、鋼のような筋肉は蒼く透けていた。

「来たか・・・」

 既に怒気は荒々しい。


 神格を持つ大妖怪の、自然の権化たる神の化身の。
 悲しい末路がそこには在った。
618 :虚冥 狂骨2010/11/29(月) 00:09:19.34 ID:YDAR/2o0
>>617
「・・・。」
ピッ
滝霊王を見つけた虚冥は、黙って携帯電話を手に取り電話を掛ける。

「ああ・・・ついにだっていう・・・。じゃあ先に・・・そりゃもちろん。」

そして、紫の靄に包まれ狂骨に姿を変える。

「ひさしぶりだな、滝霊王と言うのだな。
 今度はお前を消させてもらう。」

体から発せられた白い霊たち3体、それぞれ滝霊王に攻撃をしかける。
619 :滝霊王2010/11/29(月) 00:21:21.20 ID:ao7t7agP

 3体の精霊を軽々とあしらう。
 手にする剣で切り落とし、貫き、弾き落として踏み潰す。

 清らなる精霊に対する僅かな慈悲は、もう一切残っていなかった。

「あの時は逃がした! 今回はそうはいかぬ!!」
「ノウマク サマンダ バザラダン カン!!」

 一字呪の真言、いきなり全開だ。
 すでに妖気は当たり一帯に放たれ、力が解放される。
 容赦もない、油断もない、人を気遣う遠慮も要らないようだ。

 真言による神格が確認され、その眷属たる妖怪が現れる。
 渦巻く巨大な妖気、大きさだけなら滝霊王のソレ匹敵する。

「望める兵顕現せよ! あまねき金剛の力を奮い、一切の害障を打ち砕け!!」

『阿ぁっ!!』
『吽っ!!!』

 地面が盛り上がり、滝霊王の左右から2人の巨人が現れる。
 砂を流れ落とし、地響きを響かせながら地中から立ち上がる。
 全長ははおよそ3階建てのビルほど。その筋骨たるやまるで金剛のよう。
 地面の色のその肌はやはり半裸。滝霊王同様、粗布を巻いただけの姿だ。
 その形相たるやすさまじく、見るだけで魂を圧倒されそうな怒気を感じた。
 


〜妖怪目録〜

【御法善神】

 土地神の概念の1つ。
 そのほとんどは口を空けた「阿形」、口を閉じた「吽形」の二体一対から成る。
 境界を守り、邪悪なものを追い返す力を持つ。
 狛犬やシーサーもこの派生と言われている。



「凡術・禊の澪!」
 九つの水球が旋回し、3つづつ微妙な時間差で襲い掛かる。

『『阿・吽!!』』
 巨人たちは拳を振り上げ、狂骨に振り下ろそうと飛び掛ってきた。
620 :狂骨2010/11/29(月) 00:30:26.23 ID:YDAR/2o0
>>619
「!?
 もどれ!!弥生、水無月、文月!!」

この前と変化なく潰される大守護霊たち。
しかし、大守護霊以外にも強力な霊は大量にいる。6体ほど体から出で来て水球を止める。

「妖怪?いや、土地神とでも言うべきか・・・。
 しかし、土地におるだけの貴様らが仕掛けてくるとは面白いものだな。」

怨霊達が降り下ろそうとする拳でなく、その元、腕から拘束した。

狂骨は今、車いすの不自由な身である。
621 :滝霊王2010/11/29(月) 00:36:43.35 ID:ao7t7agP

「凡術・土洗い」

 地面が割れ地下水が溢れ出す。
 その中を歩気ながら近づいてくる滝霊王。

「忘れたか? 貴様等見えざる霊を祓う為に我々は居るのだ!!」

『阿ぁあああッ!!』
『吽ーーーーんッ!!』

 凄まじい気合。
 怨霊や見えない霊を弾き飛ばす、御法善神の力で拘束が消し飛ばされる。

 2mもの二つの拳は振り下ろされた。
 激しい地鳴りが辺りに響き、狂骨の居た場所に拳がめり込んでいる。
622 :狂骨2010/11/29(月) 00:45:31.85 ID:YDAR/2o0
>>621
「・・・ゲホッゲホッ!!
 ・・・流石だな滝霊王。やはりまだ俺では、上位の神など互角にと言う方が無礼だ。」

霊達が運んだ事によって何とか回避出来た狂骨。しかし、その衝撃に体が痛む。

「しかし・・・本当に八方ふさがりだな・・!!
 
 ああ、そうか。やっと来たか・・・。」

のどかな空間の中に闇が訪れた。
623 :滝霊王2010/11/29(月) 00:50:36.42 ID:ao7t7agP

「強力な陰の理を感じる・・・貴様仲間を呼んだか」

 滝霊王は闇を見据え、その中にあるものを確認する。

「剣技・不動!!」

 蒼い斬戟が飛び、闇の中に斬りかかる。

『『阿・吽!!』』

 拳を振り上げ、再び狂骨を潰そうと襲い掛かる善神。
624 :狂骨2010/11/29(月) 00:58:46.01 ID:YDAR/2o0
>>623
闇が訪れる、のどかな光も遮られ夜になる。
雲がかかるのでなく、光が無くなる。
希望が無くなるのでなく、絶望が無くなるのでなく、ただ妖気に満たされるだけ。

滝霊王の斬戟は虚空を切り裂く。響き渡る笑い声。

-ぎゃははは、ついに見つけたぞ滝霊王-
-こいつか、虚冥のあにさんを怪我さしたのは。確かに強そうだ-

「怪我人には優しくでしょ?神様なんだからそこはしっかりしなくちゃ。」

白い狒狒となった氷亜が拳を掴み、止める。
625 :滝霊王&御法善神2010/11/29(月) 01:03:43.63 ID:ao7t7agP

「――!」

 突如現れた白毛の狒々に気づき、突如飛び掛る滝霊王。

「剣技・摩利支天!!」

 無数の剣戟が狒々へと襲い掛かる。
626 :夜行集団2010/11/29(月) 01:11:29.25 ID:YDAR/2o0
>>625
―――!
咆哮、それによって剣戟を凍らし勢いを失くす氷亜。
しかし、2,3本が勢いを失うことなく体に突き刺さる。

「イッタ―!!油断してた!!滝霊王の剣、結構強い!!」

さっと体に刺さった剣を抜き、滝霊王の方を見つめる。

「こんばんは、滝霊王。今日は君に死んでもらうよ。」

そういうと氷亜は大きな氷の槍を、異常な速さ投げつける。

『まったく・・・しまりがない・・・。』
「まあまあ、スイッチが入るまで我慢しようよ。この土地神でも相手にして。」

善神の前には穂産姉妹。
627 :滝霊王&御法善神2010/11/29(月) 01:16:00.53 ID:ao7t7agP

「――っ!」

 その身を氷柱で貫かれる滝霊王。傷口から徐々に体が凍っていく。
 後ろへとのけぞり、よろめくが膝は付かない。

「不浄の者どもがぁ・・・」

 歯を食いしばる、怒が髪天を突く。

「まとめて滅してくれよう!」
「"土洗い" 転招! "白海"!!」

 地面が割れ、吹き飛び、ぬかるみ、泥沼と化す。
 多大な水量が湧き上がり、局地的な洪水が沸きあがる。

 滝霊王の体が融解し、辺り一帯の水と同化する。
 御法善神は危機を察知し、遥か遠くへ飛びのいていた。


        【水刹羅】!!


 数万トンもの水の塊がうねり、渦巻き、当たり一帯を圧倒する水となって。
 夜行集団へと襲い掛かる。
 それはまるでダムの放水をその身に受けるような、
 全身の骨が重みで砕かれるような、怒涛の勢いだった!
628 :夜行集団2010/11/29(月) 01:23:19.98 ID:YDAR/2o0
>>627
-ヤバイヤバイヤバイ-
-うなこと言ってないで、早く姫を守る準備をするんだ!!-

「さすが上位の神格持ち・・・派手だねぇ」
『そんな感動するものでもない・・・雪崩とかも起こしているくせに。』
「ほらほら、無駄話しはあとにしようよ!!」
「この前はこの技にやられたのだ・・・。」

夜行の集団たちは各々の妖力でこれに対抗した。

氷亜は異常なスピードで水を凍らし始め、穂産姉妹はビルのような大きな土壁と土槌で勢い
を消す、狂骨は霊たちの自身による防護、その他にも暴風、樹海、などさまざまである。
629 :滝霊王&御法善神2010/11/29(月) 01:32:12.88 ID:ao7t7agP

 勢いが殺されていく。
 渦巻く水が押し返されていくように見える。

 神格とはいえ自然ではない、力は無尽蔵では無い。
 だからこそ戦略を練る、だからこそ明王の力にも頼る!
 あふれ出た水の中に、防ぎきれず浸水した水の中に。
 剣が、"聖剣・長穂箒"が――!!

 大妖怪・滝霊王は集団の背後に実体化する!

「剣技・蔵王!!」
 全身の筋肉を躍動させ、全霊の力で白毛の狒々に斬りかかる!!

『『阿ぁああ・吽んんん!!!』』
 水の勢いと飛沫に隠れ、善神が出現した。
 壁をよじ登り、上から襲い掛かる巨体!
630 :夜行集団2010/11/29(月) 01:42:27.29 ID:YDAR/2o0
>>629
滝霊王の奇襲に驚く集団、氷亜もその例から外れていない。
剣をまともに食らい、右肩に半分ほど刃が入る。

「おいおい・・・マジかよ・・・こんなんもできるのか神格持ち・・・。
 一応この毛、刃を通さないって自信があったんだけどな・・・。まあ仕方ないよな、実際問
 題強いんだし。でも、それ程度で取ったと思っちゃだめだよ?」

そういうと氷亜は、-50℃、生き物の命を奪うほどの冷気に身を包み、滝霊王に右頬から殴り
かかるフェイントをいれ背後にスッテプで周りこみ、左ストレートを背中に打つ。

「彼ら私達と戦いたいみたいだね、雨子神。」
『どちらにしても・・・こちらからもしかけるつもりだったんだ・・・問題ないよ、日子神』

土壁から異様な鋭さの、土でできた針が善神二人を襲う。
631 :滝霊王&御法善神2010/11/29(月) 01:54:01.82 ID:ao7t7agP

「ぐぅ!!」

 背中を殴られ、徐々に身体が凍りつく。
 動くたびに、その身が砕けていくが剣を離さない。

 それどころか自ら冷気に飛び込み、
 狒々の首を絞め、さらに剣を背に食い込ませていく。

「ぬぅ・・・あああああああああああっ!!」

 歯を食いしばれば歯が砕け、怒号を発せば頬が割れる。
 それでもひたすらに白毛の狒々の首を締め上げ、
 刃をどんどん食い込ませて心臓へ届かせようとする!!


『阿あああああああああああああああああああああああああッ!』
 蹴り、パンチ、ボディーブロー・・・メチャクチャな攻撃だった。
 しかしその巨体から発せられる勢いは凄まじく。
 ただ振り回すだけで辺りの妖怪が吹き飛ばされ、地面は大穴を開けられる。
 まるで暴れ狂う高層クレーン車のようだった。

『吽ッ!!!!!』
 たった一撃。こちらは立った一撃足を振り下ろした。
 しかし強力だった、滝霊王の"不動"がその巨体で行われたのだ!!
 衝撃波が巻き起こり、地面が一気に陥没する。
 その直後地面がひっくり返り空を舞う。その技まさに神の業とも言うべきだった。
632 :夜行集団2010/11/29(月) 02:08:11.50 ID:YDAR/2o0
>>631
「はははははは、君が完全に凍って死ぬか、僕が心臓に剣が届き死ぬか根競べでもするつもりかい?いいね、乗ってあげるよ・・・!!
 力で僕に勝てると思うなよ!!!」

体に、力に、そして冷気に、全てに自分のすべてを出し、滝霊王の全てを受けとめようとする
氷亜。雪山の山脈の主が唸りを上げながら、根競べを行った。

しかし、一方で、仲間をやられた彼等は、氷亜を除いたすべての空気が変った。
闇から黒へ。光も影も通さず、闇を許さない異様な空間を造り出す。

「仲間がやられてる・・・たくさん・・・」
『姫も・・・危なかった・・・!!』
「許さん!!お前だけは許さん!!!」

全妖怪が善神二人に襲いかかった。もはや戦いでなく殲滅作業に近い雰囲気を持った状態で。
阿の神に雨子神が、8本余りの巨大城壁破壊兵器バリスタを打ちこみ、日子神が空から岩石の
霰を降らせる。
吽の神に狂骨が、この土地に存在する悪霊のほとんどを呼び出し、一斉攻撃を畳みかける。
大守護霊が5体、その首をとるために強烈な攻撃を加えた。
633 :滝霊王&御法善神2010/11/29(月) 02:25:24.60 ID:ao7t7agP

『あ、あ゛ぁっ!?』

 巨大な槍に身体が貫かれ、さらにもう1本! もう2本!
 計3本の槍に貫かれ、岩石に頭蓋や肩が砕かれる。
 しかし暴れるのを止めない。
 脳漿を振り乱し、骨の飛び出した腕で妖怪たちを薙ぎ払っていく。

『阿ぁああああああああああああああああっ!!!』

 妖怪の攻勢によって全身ズタズタに傷つく。
 筋肉が剥がれ、骨が露出し、血を振りまきながらもなおも暴れ続けた。


『う゛、う゛ぅん!?』

 悪霊たちによって体が焼け爛れる。
 肉が腐り、骨が焼け落ち、妖怪によって砕かれ抉られ、わけのわからない肉の塊になる。
 しかし耐える善神。
 唇も頬もなくなった顔で、白い歯をひたすら食いしばっているのが見えた。

『吽ッ!!!!』

 1つ1つの妖怪を叩き潰し、踏み潰していく。
 狂骨の精霊を掴み、握りつぶし、圧砕する。その姿はまさしく修羅!



「貴様等を生かすことはできん!!」

 力を受けながらも、砕けた筋肉はなおも力を振り絞る。
 力で圧倒され、肉が砕かれながらもまだ首を、剣を手放さなかった!!

「それ見たことか!! 味方がやられれば我を忘れ襲い掛かる!!」
 言葉を絞るたびに舌が砕けていく。

「その力の威力をも忘れ! ただ憎しみと殺戮に身を任せる!!」
 もはや目も砕け、眼孔だけが狒々を見据えていた。

「これが・・・我々ではなく人間だったらどうだ!?
 人間が貴様等の仲間を傷付けてみろっ! どうせ同じ事をするのだろう!!」
「やはり危険だ! 何が夜行だ! 何が集団だ!!
 ただ群れて己の我を通そうとするただの有象無象ではないか!?」

 いよいよ力が篭り、一気に刃が心臓に――

「我々が倒れて・・・誰が貴様等妖怪から人間を守るというのだぁああああああ!!!」
634 :夜行集団2010/11/29(月) 02:41:22.62 ID:YDAR/2o0
>>633
「まあ、そりゃね・・・っ・・・立場上、君が人間の事第一に考えるのも分るけど・・・
 一言だけ言っときたい事があってさ。

 それは人間とて同じであろう?仲間が傷つけば人であろうと妖であろうと、怒りはとどまら
 ず、憎しみは燃え上がる。その連鎖の中において、耐え忍び、それでも和を求む者のみ、
 それを断ち切る事が出来る・・・。所詮そなたも連鎖の流れにすぎぬのじゃ。」

氷亜は心臓付近の筋肉に力を込め、剣から守ろうとする。しかし、刃が心臓に触れる。

「その憎しみごと凍るがよい!!滝霊王!!」

−150℃、絶対零度に迫る冷気、ありったけで滝霊王に迫る。



「もうこれ以上本当に生かせては、仲間が・・・」
『もう・・・なりふり構っていられない・・・地形が崩れるけど・・・仲間が・・・』

穂産姉妹は近くの山の土、岩、全てを呼び集めた。それらは大きな両手剣の形となり、
阿の善神を貫くため落下する。



「師走!!
 ・・・。もういい・・・。狂え、全て狂ってしまえ!!!そして動きを忘れろ!!!」

憤怒の狂骨は自身が飛び出し吽の頭に迫る。仲間がやられいきり立った霊たちと共に。
635 :滝霊王&御法善神2010/11/29(月) 03:02:09.73 ID:ao7t7agP
『ああああああああああああああああああああああああああああ!!!』
 既に生命を維持する器官は壊れていた。
 阿形はもはや神ではなく、辛うじて死んでいない屍だった。

 最後に己の力を全てばら撒き、
 できるだけ多くの敵を道連れにしようとする。
 が、それも終わりを告げた。
 巨大な岩石に全身を押しつぶされる。

『・・・ぬ、あ・・・っ!!』

 全身が潰れる。とうとう膝を付き、動くのを止めた。



『うぬぅうううううううううんっ!!!』

 歯を食いしばり、踏み潰し握りつぶそうとする吽形。
 全身は黒くなり、骨も無くただ力で支えていたその身体。
 ただ心臓と肺だけが動き回っていた。

 狂骨たち妖怪が最後にその目に映ったものだった。
 頭部は完全に吹き飛ばされ、膝を突く。

『う・・・ぅん』

 飛ばされた頭部の口から少しだけ音が漏れた。
 直後、頭の無い身体が余力を振り絞り狂骨を握る!
 すなまじい力で狂骨の身体を締め上げようとするが・・・
 徐々に緩んでいきとうとう全ての力を失って、だらりと崩れた。




「わ・・・れ、は・・・滝霊王!」

 凍っていく、砕けていく。
 頭の半分が砕け散り、口だけが動くがやがて動くだびに砕け、消えていく。

「み、そ・・・ぎと、みょ・・・う、のちか・・・」

 もはや足も胴も無い。
 首を絞めていた左手もとうとう砕け散った。

「・・・ひ、と・・・め」

 砕け散った頭部の破片から僅かに音が漏れた気がした。
 最後まで剣を持つ右手は残っていたが、
 狒々が触れると同時に砕け散ってしまった。
636 :夜行集団2010/11/29(月) 09:30:18.47 ID:YDAR/2o0
>>635
阿形の絶命を見届けため息をつく穂産姉妹。
『・・・やっと・・・なんて奴ら・・・仲間が・・・たくさんやられた・・・』
「そうだね・・・帰ったら、みんなのお葬式をしなくちゃね・・・」
『こんなにしぶといなんて・・・やっぱり神は・・・めんどくさい・・・』

一瞬の圧迫を感じた狂骨の体も、吽形の絶命に救れた。
「まだだ・・・まだ死ぬな・・・!!絶望をみせてやる・・・!!
 貴様の心を・・・!!許さん許さん許さん許さん許さん、神共め!!!!!!!」
怒りはまだ冷める事が出来ない、大守護霊・師走を失い弥生、水無月、文月が重体、
他の霊たちもかなりの数を失った。


「解ってるよ・・・清めの大神、滝霊王。死の際までその心を失うことなく、貫きとうした
 君は凄いよ・・・僕以外の仲間は認めないけどね・・・。」
そういうと倒れこむ氷亜。刀は心臓に届き、このままでは間違いなく死んでいた。
「でも、一応僕の、僕らの勝ちかな・・・?この傷はしばらくやばいな・・・。」
自分の体に冷気を浴びせ心臓、心臓付近の傷や体のダメージごと氷結させた。


夜行集団と滝霊王の戦いは滝霊王、阿吽の善神の絶命により夜行の勝利となった。
しかし夜行の構成員の多数を失い、姫は岩の破片に当たってしまい重体、狂骨は自身の霊の
3分の一を失い、氷亜はしばらく危篤状態に陥るという夜行集団最大の被害を受けてしまった。
637 :黒井礼[sage]:2010/11/29(月) 23:11:01.56 ID:EsWWrs.0
某道 夜

町外れの道路で横転し炎上する大型トラック。

「しつこい奴だったが、さすがにくたばっただろ」

揺れる炎を双眼に映すバイクに跨った黒ロングコート。
右手には小銃。

他の車も滅多に来ない場所。
男は追跡者の死亡確認を取ることにしたようだ。
638 :2010/11/29(月) 23:13:21.53 ID:qYcqGes0
「黒井さん怖い…」

遠くで黒いロングコートを見る少年。

「どうやったらあんなに派手になるんだろう…」
639 :黒井礼[sage]:2010/11/29(月) 23:17:50.54 ID:EsWWrs.0
>>638
「零発見。派手になったのは焼夷弾を使ったからだよ」

バイクを降りて、あたりを見回した時に零が目に入ったようだ。

「さて、乗ってた奴は妖怪か人間か。それが問題だ。零はどっちだと思う?」
640 :2010/11/29(月) 23:19:51.43 ID:qYcqGes0
>>639
「ん…焼夷弾…派手ですね。」

今日は少し元気がない…と言うより、体調が悪い。
なぜか、頭が痛い…。

「人間だと思います。」
641 :黒井礼[sage]:2010/11/29(月) 23:28:34.87 ID:EsWWrs.0
>>640
「元気がないな。体調が悪いのか?」

トラックを見つめる。トラックからはい出てきたのは……、

「あら、半妖っぽいな」

三目の男が出てきた。
左肩を押さえている。

男「……人間の癖に妖怪の肩を持つのか! 裏切り者め!」

黒井「なんだ、人間至上主義者か。零、惜しかったな。世の中怖いね」
642 :2010/11/29(月) 23:31:05.93 ID:qYcqGes0
「…頭が痛いんです。

それで、あの人はロンドの妖怪ですか?」

尋ねる。
643 :黒井礼[sage]:2010/11/29(月) 23:35:19.54 ID:EsWWrs.0
>>642
「頭が痛いのか、今日は暖かくして寝た方がいいな」

男「俺はロンドじゃない。ただの、義憤に駆られた一般人だ……」

男が倒れる。

「ただの個人で俺を襲ったみたいだな。恨まれやすい仕事だからな、よくあることさ。零はこういうことはあるか?」
644 :2010/11/29(月) 23:41:14.66 ID:qYcqGes0
>>643
「そうですね…レモンティーでも飲んで寝たいです。

一般人?何言ってるんだか…」

「いや、攻撃されるのは悪い妖怪だけです。
さっき、珍しく組織の仕事として、毒蜘蛛を消しに行ったんですが後ろから噛まれまして…」

痛みが強くなる。

「ぁ…やばいっ」
645 :黒井礼[sage]:2010/11/29(月) 23:44:47.18 ID:EsWWrs.0
>>644
「毒蜘蛛? やばいんじゃないか?」

バイクから救急セットを取り出す。

「しゃがめ。妖力を加工した血清がある」

救急セットから血清を取り出す。
646 :2010/11/29(月) 23:48:21.48 ID:qYcqGes0
「毒の処置はしたつもりだったんですが…甘かったですね…」

しゃがむ。しかし、立ちくらみしたため、倒れる。
647 :黒井礼[sage]:2010/11/29(月) 23:52:07.73 ID:EsWWrs.0
>>646
「よし、注射!」

ブスリと倒れた零の右腕の血管に血清注射。

「利くといいんだがな。毒蜘蛛は妖怪だったのか?」
648 :2010/11/29(月) 23:54:50.89 ID:qYcqGes0
>>647
「痛いぃ!!」

泣く。こういうのには弱い。

「妖怪です。本当かどうかは知りませんが、蜘蛛の神とかって…
最近、神でも悪いことする奴らが増えてきていますから…。」
649 :黒井礼[sage]:2010/11/30(火) 00:00:18.75 ID:IKLL7s.0
>>648
「俺も注射は怖い。予防接種とかいつも泣いてた」

バイクに跨る。

「神が悪事を働くってなんか世の中狂ってるな。後ろに乗ってくれ。そろそろ人が来そうだ」

三目の男はいつの間にか灰になっている。
650 :2010/11/30(火) 00:01:55.39 ID:x5wuK1U0
>>649
「うん…何処へ行くの?」

後ろに乗り、聞く。
651 :黒井礼[sage]:2010/11/30(火) 00:06:07.55 ID:IKLL7s.0
>>650
「とりあえず街へ行く。家付近まで送ろうか?」

そう言って座席から予備ヘルメットを取り出し、零に手渡す。

「交通規則は守りましょう」

バイク発進。
652 :2010/11/30(火) 00:07:06.84 ID:x5wuK1U0
>>651
「あ、お願いします。いつもすいませんね…
良かったら家へ来ますか?」
653 :黒井礼[sage]:2010/11/30(火) 00:11:47.10 ID:IKLL7s.0
>>652
「いいのか? とりあえず家までの道のりを教えてくれ」

バイクはしばらくすると街に出た。
信号は青だ。黒井はバイクを走らせる。

「次の道を右か?」
654 :2010/11/30(火) 00:14:19.08 ID:x5wuK1U0
>>653
「いいですよ。マンションに住んでます。
二つ目の交差点を右に曲がった、あのマンション。」

/マンションの想像はお任せします。
長○雪の1ランク下げた位ので。
655 :黒井礼[sage]:2010/11/30(火) 00:17:03.31 ID:IKLL7s.0
>>654
「あのマンションか、いいところだな」

バイクはマンション自転車置き場のところのスクーターの横に止まる。

「案内よろしく頼む」
656 :2010/11/30(火) 00:22:36.20 ID:x5wuK1U0
>>655
「このエレベーターに乗って、37階っと…」

意外?と大きい零のマンション。

「ここですよー。」

中は近代化したマンション。リビングにはガラス張りの窓があり、外を見渡せる。
テーブルの上には露希の作ったクッキーが置いてある。
657 :黒井礼[sage]:2010/11/30(火) 00:25:42.81 ID:IKLL7s.0
>>656
「ご、豪華だな……! 零、稼いでるなぁ」

圧倒されている。黒井のボロアパートとはまさに雲泥の差だ。

「ブルジョワなんだな零、いや、零伯爵」
658 :2010/11/30(火) 00:31:19.52 ID:x5wuK1U0
>>657
「いや、組織の人が手配してくれました…。」

ボス「あ、零くーん、派遣の件でね、その体じゃ働けないし、全部手配するよ!!」
零 「え?あ…はい。」

「と言った感じに。」
659 :黒井礼[sage]:2010/11/30(火) 00:35:24.32 ID:IKLL7s.0
>>658
「いいなぁ、スイーパーはなんだかなぁ」

スイーパーは危険の割に給料安いのだ。

「そのボスかっこいいな。太っ腹だな、君の組織は」
660 :2010/11/30(火) 00:38:20.32 ID:x5wuK1U0
>>659
「凄くいい妖怪ですよ。…あの権力と強さは…。」

最後にぼそっと言う。

「礼さん、泊まりますか?カップ麺とお菓子ならたくさんありますよ!!
私は毒の件とかでそろそろ寝ますが…。泊まるなら、自由に使ってください!!」
661 :黒井礼[sage]:2010/11/30(火) 00:41:29.79 ID:IKLL7s.0
>>660
「俺も権力欲しいなぁ」

後金も欲しい。

「泊まってもよろしいのですか伯爵。よろこんで泊まるよ。ありがとう」
662 :2010/11/30(火) 00:45:33.99 ID:x5wuK1U0
>>661
「お湯はそこに、お風呂はあそこです。TVとかの使い方は分かりますよね?」

色々言う。彼にとって礼は大切な人だから…。

「お布団はこれっと…。では、先に失礼します。(寝顔…見られないかな///////)」

すーすーと寝息を立てる零。もう夢の中のようだ。

/絡みありがとうございました!!
663 :黒井礼[sage]:2010/11/30(火) 00:49:12.06 ID:IKLL7s.0
>>662
「この心の広さがブルジョワか……!」

その夜彼は一睡もできなかったのだ。小学生の遠足のノリで。

「さて、寝顔見るか」

/お疲れさまでした!ありがとうございました!
664 :2010/11/30(火) 23:18:18.51 ID:x5wuK1U0
「今日はホットココア…。」

コンビニで何か買っている少年。

「肉まんも!!」

コンビニではテンションが高い。
665 :平次郎狸[sage]:2010/11/30(火) 23:23:42.49 ID:FJfjEIwo
>>664
「これとこれとこれ・・・・・・あっ、あとこれもだな・・・・・・。」

籠を片手にお菓子コーナーに居る赤ジャージの男。
既に籠はお菓子で一杯一杯になっていた。
はっきり言うとかなりごついのでとても似合ってはいない。
666 :黒井礼[sage]:2010/11/30(火) 23:26:57.91 ID:IKLL7s.0
>>664
「肉まんは嫌いだ」

レモンティーとウイダーを購入するロングコート。

「ちなみにおにぎりも嫌いです」
>>665
「お菓子買いまくりですね。そして、似合ってないような気がするが気のせいでしょう」

チョコレートを手にとり、

「俺も買っておこう。甘い物は大好きだ」
667 :2010/11/30(火) 23:29:46.33 ID:x5wuK1U0
>>665
「あ、このチョコ期間限定ですか?」

気軽に声を掛ける。

>>666
「礼さんはサンドイッチ系なんですか。いや、カロリーメイトかな?」
最近、毎日会う。運命なのか。零にとっては嬉しいことだが。
「チョコレートはホワイトで」
668 :平次郎狸[sage]:2010/11/30(火) 23:36:25.04 ID:FJfjEIwo
>>666
「おお、黒井君!この前はスクーターありがとう。凄く役立っているよ。」

手に持ったチョコレートを見つめ

「うん、甘いものは素晴しいな。俺も大好きなんだよ。」

気になったのか同じものを籠に放り込んだ。

>>667
「ん?これかい?確かに期間限定だな。期間限定物は当たり外れが激しいがこれは美味しかったはずだ。
 ついでにこれはどうだ、少年。美味いぞ〜。」

籠から自分の一番お気に入りのチョコレート菓子を取り出し勧める。
669 :黒井礼[sage]:2010/11/30(火) 23:39:58.91 ID:IKLL7s.0
>>667
「カロリーメイト派でござる」

ホワイトチョコレートとブラックチョコレートを購入。

「ホワイトは零の分な。ブラックは俺の。ちなみにホワイトは苦手なんだ」
>>668
「お役に立てたようで光栄です。そして甘いは正義」

ちなみに辛いものは苦手なのだ。

「たくさん買いますね。何かあるんですか?」
670 :2010/11/30(火) 23:42:46.89 ID:x5wuK1U0
>>668
「これは…!!」
見て驚く。まさに、自分の好きな物がそのままチョコになった的な。

「美味しそう…あ、私、零と言います。」
自己紹介しながら、勧められたのを籠に入れる。
>>669
「やっぱりブラックなんですかっ!!

昨日の夜は眠れました?」
671 :平次郎狸[sage]:2010/11/30(火) 23:46:14.13 ID:FJfjEIwo
>>669
「いや何も無いよ。ただ甘いものが食べたかっただけさ。」

それにしては量が尋常ではないがこの狸にとってこれくらいが普通にようだ。

>>670
「気に入ってくれたら嬉しいねぇ。」

気に入ってくれたのが嬉しかったらしく笑いながら言った。

「俺は平次郎っていうもんだ、宜しくな。どうやら君も黒井君の知り合いのようだな?」
672 :黒井礼[sage]:2010/11/30(火) 23:50:33.64 ID:IKLL7s.0
>>670
「黒いのが物心ついた時から大好きです」

昨日の夜。男は緊張して眠れなかったが、

「よく眠れたよ。ありがとう。うちのボロアパートとはやはりレベルが違うよ。零はいいやつだな」
>>671
「なるほど、……太りません?」

甘いものを食べ過ぎると太ったりふっくらしたり。

「バトルドームに御供えするのも買った方がいいですよ」
673 :2010/11/30(火) 23:53:34.72 ID:x5wuK1U0
>>671
「平次郎さんですね。分かりました。
黒井さんとは普通の関係ですよ。仕事見ていたり、ラーメン屋に連れてって貰ったり…」
笑顔で話す。

「妖怪ですよね?」

>>672
「だって礼さんだから////////」
照れる。
674 :平次郎狸[sage]:2010/11/30(火) 23:58:32.33 ID:FJfjEIwo
>>672
「ん・・・・・。運動はしてるから大丈夫だとは思うんだがな・・・・・・。下腹が・・・・・。」

自分の腹を撫でながら言った。若干だが腹が出ている。

「バトルドームにやる分か・・・。それは手作りのお菓子でお供えしよう。
 俺はこう見えてもお菓子作りが趣味なんだ。」

>>673
「おぉ、よく見破ったな。まぁ妖気駄々漏れだし仕方ないか・・・・・。」

本来、狸は化けてもばれないくらい上手い。はず・・・・・・・。
675 :黒井礼[sage]:2010/12/01(水) 00:02:37.70 ID:OrLtDpA0
>>673
「照れたのか」

ニヤッと笑う。

「零もいずれ気づくだろう。ブラックチョコレートの素晴らしさに」
>>674
「下腹のシェイクアップをおすすめします。足上げ腹筋運動とか」

ちなみに黒井は筋肉大好きだ。

「お菓子づくりですか。良い趣味をお持ちで。腕前はどうですか?」
676 :2010/12/01(水) 00:06:35.17 ID:VPSMwN.0
>>674
「自分も妖怪ですからね…。」

「お菓子作りかぁ…料理出来る人っていいなぁ。
チョコレートを溶かしてクッキーに付けようと思って溶かしたのはいいんですが、紫色の液体が出来ました。」

零の腕前は致命的。不器用ですから。

>>675
「ブラックは苦くて…甘くないです!!」
甘党の零にはブラックは無理なようだ。
677 :平次郎狸[sage]:2010/12/01(水) 00:12:11.68 ID:JVkp8vso
>>675
「ふむ、今一度筋トレ頑張るか・・・・・・・。」

(この期に一度自分の体を見直すとしよう)

「菓子作りの腕前か・・・・。下手の横好きだからな、大したものじゃないさ。」

>>676
「そっ、そうか。零君も大変そうだな。」

(チョコを溶かして紫!?どういうこっちゃ・・・)
678 :黒井礼[sage]:2010/12/01(水) 00:18:11.32 ID:OrLtDpA0
>>676
「苦いのがいいんじゃないか」

苦みの中の甘さ。それが黒井のジャスティス。

「苦いのが苦手ならコーヒー飲めないな。でも二十歳頃には飲めるようになってるかな。零は人間体の時は十五くらいだっけ」
>>677
「筋トレがんばってくださいね」

そう言う黒井も最近筋トレをさぼり気味だが。

「あ、バトルドーム舌肥えてますから、注意してくださいね。すぐ怒ります」
679 :2010/12/01(水) 00:21:36.36 ID:VPSMwN.0
>>677
「今度、作り方を教えてください…
(前にケーキを作ったけど、生クリームをスポンジに付けたら溶けた…)」

>>678
「15歳です。妖怪時もこの体なんで…」
680 :平次郎狸[sage]:2010/12/01(水) 00:24:35.09 ID:JVkp8vso
>>678
「おう、頑張ってみるよ。」

決意を固めた狸だった。

「あ、さいですか・・・・・・。それじゃ気合い入れて作らねぇとな。」

>>679
「おう、俺でよかったらいつでも教えてやるよ。」

その時にはちゃんと美味しいものを作らせるように相当の気合いを入れて望むだろう。
681 :黒井礼[sage]:2010/12/01(水) 00:30:16.36 ID:OrLtDpA0
>>679
「ああ、そうだったのか。二十歳の体になるころには舌もきっと変わってるよ」

人の味覚は年を経ることで変化する。妖怪はどうなのかわからないが。

「俺も苦いコーヒーが大嫌いだったなぁ」
>>680
「負けないように自分もがんばります」

こちらもやる気が出たようだ。

「気合いって大事ですよね。何事にも」
682 :2010/12/01(水) 00:35:48.80 ID:VPSMwN.0
>>680-681
「では、先に買ってきます。」
レジに並び、買い物を済ませる。

「今日も家に来ますか?是非来てください!
先に行ってます!!」

そう言い残し、走り去っていく。

/力尽きました…。先に落ちます。
絡みありがとうございました!!
683 :平次郎狸[sage]:2010/12/01(水) 00:37:18.02 ID:JVkp8vso
>>681
「気合い入れりゃあ大抵のことは出来る・・・・というか予想以上に頑張れるな。」

軽い気合い論信奉者のようだ。

>>682
「おう、じゃあな。また縁があったら会おう。」
684 :黒井礼[sage]:2010/12/01(水) 00:42:17.07 ID:OrLtDpA0
>>682
「今日もか、よし、行こう」

走り去っていく姿を眺めた。

/お疲れさまでした。こちらこそありがとございます!
>>683
「気合いで幽霊も殴れますしね」

黒井の得意な事である。

「そうだ。レモンティーでラーメン作ろう」
685 :平次郎狸[sage]:2010/12/01(水) 00:44:46.73 ID:JVkp8vso
>>684
「殴れる人間が居たかのか・・・・・・・・・・。」

もはや色々と吃驚。次の発言にはもっと吃驚。

「いやいやいや、考え直せ!?」
686 :黒井礼[sage]:2010/12/01(水) 00:49:06.82 ID:OrLtDpA0
>>685
「幽霊殴るとちゃんと感覚あるんですよ」

トマトジュースで作るとイタリアンでうまかった。ならば、

「レモンティーならばイギリスのテムズ川まで意識を連れていってくれるはずだ。零にもあげよう」
687 :平次郎狸[sage]:2010/12/01(水) 00:52:04.37 ID:JVkp8vso
>>686
「ふむ、この時代にも触れる体質の物が居るか・・・・・。」

やっぱり吃驚。

「だからなんでそんな結論が出るんだ!?」
688 :黒井礼[sage]:2010/12/01(水) 00:55:16.14 ID:OrLtDpA0
>>687
「やっぱり昔はそんな人が多かったんですか?」

好きなもの+好きなもの=もっと好きなもの

「上記の結論的にきっとうまいはず。平次郎さんもどうですか?」
689 :平次郎狸[sage]:2010/12/01(水) 00:59:30.08 ID:JVkp8vso
>>688
「そうさな、昔はそういうものが身近だったからな。案外簡単に見れたり触れたりした奴らが多かったものさ。」

昔を懐かしむ。が軽くぶっ飛んだ発言に引き戻された。

「上記ってお前・・・・・。俺にはその途中の思考が分からんがお断りしておこう。」

嫌な予感するし、と付け加えた。
690 :黒井礼[sage]:2010/12/01(水) 01:04:46.42 ID:OrLtDpA0
>>689
「こうしている場合じゃない! 早く零にレモンラーメンを食べさせないと! 泊めてもらったお礼に!」

会計を済ませ、流れるような身のこなしで外のバイクに飛び乗り、

「そうだ、チョコレートも入れよう」

と呟きバイクの音と共に去っていった。

/眠気にやられました。絡みありがとうございました!
691 :平次郎狸[sage]:2010/12/01(水) 01:07:37.33 ID:JVkp8vso
>>690
「あぁ、結局食わせるのかい・・・・・・。」

もはや諦めの表情を浮かべている。

「もはや何も言うまい・・・。じゃあなぁ〜。」

大きく手を振りながらそれを食わされる零の身を案じたのであった。

/ありがとうございました。
692 :大蜈姫[saga sage]:2010/12/02(木) 23:22:25.74 ID:UXiXsTgo
〜 夕闇の川原 〜

【遠くの橋の上を走る電車の音が、静かな空間に響き渡る】

さて……次の百鬼夜行は、何時頃だろうかねぇ……
時期が決まれば連絡はくると思うが、今度は誰が主になることやら
【大きな岩の上に腰掛け、川面を見つめる】
693 :夜行集団2010/12/02(木) 23:29:17.56 ID:/wspreg0
>>692
土手を歩きながら歌う少年(少女)、中性的な顔立ちのこいつは性別の判断がつかない。
今日は華道家の家に呼ばれたため、その細い体を着物で包んでいる。

「真っ赤のおはーなーの♪」

歌が好きな華音はクリスマスソングを口ずさみながらふらふらと散歩。
しかし、岩に腰掛ける女性に気づき、声を掛ける。

「一曲聞きません?」
694 :大蜈姫[saga sage]:2010/12/02(木) 23:38:17.02 ID:UXiXsTgo
>>693
おや、こんな時代に和服の子供なんて、珍しいことだねぇ
……まあ、あたしもこの通り和服だし、他人のことは言えないが、ね

歌かい? 悪いね、今はちょっとしんみりしたいのさ
まあ、どうしてもって言うなら止めないがね

【自分の隣の岩の表面をポンポンと叩く】
隣、座るかい?
この石は大きいから、二人で座ってもまだ余裕があるよ
695 :華音2010/12/02(木) 23:45:39.70 ID:/wspreg0
>>693
「止められないのなら良しと受け取りますよ!!」

そう言って華音は大蜈姫の座る岩に飛び乗る。

「ではでは、お隣失礼しますよ。」

華音は、妖力を使い三味線をどこからかとりだした。
本当ならこのテンションでクリスマスソングといきたいのだが、ここは彼女の意思を聞いた方
がいいと判断し、少し物悲しい音色を奏でる。
696 :大蜈姫[saga sage]:2010/12/02(木) 23:51:35.16 ID:UXiXsTgo
>>695
【苦笑しつつ】
仕方ない奴だねぇ、それなら、存分に歌っておくれ

【三味線を取り出したところで目を丸くして】
おやま、そんなものを、一体どこから取り出したんだい
それより、ここで三味線を選んでくることに驚くべきかねぇ?

……っと、演奏の邪魔をしちゃあ悪いね、質問は歌い終わったらさせて貰うよ
【目を閉じて、音色に耳を傾ける】
697 :華音2010/12/02(木) 23:58:58.36 ID:/wspreg0
>>696
「それがうちの能力ですよ。」

そういうと華音は三味線を弾く。
歌は華音が山里の川の流れをイメージし作曲した。華音にとっては川というシチュエーションの上ではスタンダードナンバーである。
その弾くさまは本当に楽しそうに、自分の世界に入ったようであった。

「歌詞はないですけどね。」
698 :黒蔵[sage]:2010/12/02(木) 23:59:54.83 ID:hP3RcmEo
…ずびっ。

鼻をすすりながら、マフラーを巻いた少年が歩いてくる。
黒い羽織袴、周囲からは浮いた格好であるが当人はまったく気にしていない。
どうせ普通の人間には見えないのだ。

歩きながら懐からのど飴の袋を出すと一つ口に放り込み、少年は川のほうへと降りてゆく。

(今度来るときは、火取り魔のおっちゃんに何かお礼しなくちゃなー)

火取り魔に散々迷惑をかけ倒し、風邪の具合も軽くなったので、そろそろ海に戻るつもりになったのだ。
699 :華音2010/12/03(金) 00:01:54.62 ID:6xBL9Ik0
>>698
「〜♪」
華音は歌に集中していて黒蔵に気づいていない。
ただ弾くという事を楽しんでいる。
700 :大蜈姫[saga sage]:2010/12/03(金) 00:06:50.85 ID:e1y1/zYo
>>699
【演奏の間、じっと耳を傾ける】
【全ての演奏が終わり、最後の余韻が夕闇に溶け込んだ後、ゆっくりと拍手をする】

こいつぁ驚いた、知らない旋律だねぇ……今考えたのかい?
世の中、まだまだ不思議な奴ってのがいるもんだ

>>698
おっと、三味線に釣られて誰かが来たようだね
あっちも和服のようだが……お知り合いか何かかい?>華音
701 :華音2010/12/03(金) 00:11:15.12 ID:6xBL9Ik0
>>700
「褒められるのはどうしてもなれませんね//」
少し頬赤らめる。

「一応華音が考えた曲です。まあ、それだけが華音にできることです。
 まあ、それ以外にはいらないですけどね。」

 お知り合い?
 おお!!いつのまにそこにいらしたんですか!?」

突然(華音にとっては)の黒蔵の登場に驚く。
702 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/12/03(金) 00:13:01.03 ID:4eeGlxcP
>>698

「フフフフ」

 川から泡が沸き立ち、一人の少女が現れる。
 どこか異国風の着物を纏い、川辺からゆっくりと岸へ上がった。
 川から現れたのにまったく濡れていない。

「貴方・・・もしかして竜の眷属かしらぁ?」

 どこか小ばかにするような、どこか威圧するような。
 甘ったるい口調で話しかける。
 灰色がかった髪から刺すような黒い視線が覗いていた。
703 :黒蔵[sage]:2010/12/03(金) 00:16:49.13 ID:KzWgjLEo
>>700-701
ふぇっ…くしっ!!

おいおい、歌い手がすぐそこに居るというのに、風邪をうつす気か少年。
くしゃみの際は口元を覆えとか、躾けられてないのかこいつは。

>>702
そして、折角綺麗な女の子に声をかけられてるというのに、
くしゃみと一緒に口から落っことした、地べたの飴玉見つめて涙目になっている少年であった。
704 :大蜈姫[saga sage]:2010/12/03(金) 00:18:07.37 ID:e1y1/zYo
>>701
おや、そいつはちょっと前からそこにいたんだがねぇ?
いや、それだけ三味線に熱中してたってことかい、まあ悪いことじゃあないが無用心だねぇ

>>702
……人ってのは、集まるときには集まるもんだねぇ
尤もあたしは蟲だがね

>>703
ちょいと、やめておくれよ
着物に鼻水がついちまったよ……【苦々しさ半分、呆れ半分の目】
705 :華音2010/12/03(金) 00:23:25.43 ID:6xBL9Ik0
>>701
「またどなたかいらっしゃいましたね。こうなったらライブにしましょうか!」
おもむろに立ち上がる。

>>703
「おやおや、風邪ですか?
 そういう時は元気な歌を聴いて、元気を出すのが一番です!!」
結局奏でたいだけの華音。

>>704
注意をされ頭を軽く掻き毟る。照れくさそうに笑いながら。
「まあ、それでやられちゃったら、華音の演奏が心奪えなかったとあきらめるしかないです
 ね。注意できたところで逃げれないでしょうし。」
706 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/12/03(金) 00:23:44.77 ID:4eeGlxcP

「・・・」

 百足の声を無視し、黒蔵の背後に回りこむ少女。
 黒蔵よりも若干背が高く、長い髪が顔の半分を隠している。

「やはり・・・同族の匂いだわぁ」

 垂れ下がるように後ろから抱きつく。
 じっとりと湿った吐息が、少年の頬を撫でた。
707 :黒蔵[sage]:2010/12/03(金) 00:31:03.45 ID:KzWgjLEo
>>704
…ずびっ。
「すびばせんでした」

ちくちくと怒りのオーラを感じとり、あわてて懐から手ぬぐいを出すと、大蜈姫の着物を拭おうとした。

>>705
「ふぇ?」
いきなり立ち上がった少女?に一瞬気をとられたその隙に、

>>706
「うびゃぁ!!」

少年はがっちりと、完全にホールドされてしまった。

「く、首はやめでぇぇぇ!!!!」

蛇の弱点は首である。
後ろから首を押さえ込まれて、さらに生暖かい吐息などかけられたら、背筋が竦む。

少年ははたりと手ぬぐいを取り落とした。
708 :大蜈姫[saga sage]:2010/12/03(金) 00:36:46.18 ID:e1y1/zYo
>>705
本っ当に、危機感のないやっちゃねぇ……
まあ、そんな様子じゃ主決めにも出ないだろうし、そっちは大丈夫だとは思うけどねぇ

>>707
【着物を拭こうとするのを止めて】
構わないさ、人間のガキどもにつばを吐きかけられるのには慣れてるからねぇ
それより、拭こうとして鼻水を伸ばすんじゃないかと、そっちの方が気が気でn……

>>706
おっと姐さん、そいつと一体どういった関係だい?
あたしの近くで騒がれたくはないもんなんだがねぇ
709 :華音2010/12/03(金) 00:40:52.43 ID:6xBL9Ik0
>>708
「ハハッ、主決めの方は他人に任せています。
 姫がリーダの集団でね、まあ良い方ですよ桔梗姫は。」

力の事もあるが、基本華音は戦う事が嫌いである。
その時間の間にどれだけ曲が奏でられるか。
710 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/12/03(金) 00:42:22.86 ID:4eeGlxcP

「あらまぁ・・・よく見るとまだまだ未熟かしら?」

 首筋、つまり逆鱗の場所を指がなぞる。

「へぇ、よく見ると蛇じゃない? 羨ましいわねぇ、将来有望で」

 直後、指が食い込む。
 目が見開き、口からは鋭い牙が覗いた。

「ふふふ、どうして貴方ごときが。蛇風情がこんな力を持っているのかしらぁ?」

 がっちりと押さえつけられる。
 息が頬に掛かるほど、少女の顔が近くに来る。

 華音の声も大蜈姫の声も届かない。
 黒曜石のような丸い眼が、黒蔵だけを見据えていた。
711 :華音2010/12/03(金) 00:47:36.40 ID:6xBL9Ik0
>>710
「どうしようこの状況・・・そうだ!!
 そこの女の人!!華音の歌を聴いて落ち着いてください!!」

三味線を仕舞いバイオリンを取り出す。そしておもむろに弾き始めた。
歌はショパン作のノクターン、夜想曲と呼ばれるそれは、華音自身の能力と相まって鎮静効果
が生み出される。
712 :大蜈姫[saga sage]:2010/12/03(金) 00:51:12.28 ID:e1y1/zYo
>>709
姫……? どこかで聞いたことがあるねぇ……
あれは確か座敷童といっていたっけ?
713 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/12/03(金) 00:57:36.10 ID:4eeGlxcP

「うるさい!」

 突如、華音のいる場所が激しく打ち据えられた。
 少女の背中から網目状の外殻がある尾が伸び、ムチの様に空中でしなっている。
 汚泥したような、邪悪な妖気が流れ出す。

「邪魔しないでいただけるかしらぁ?」
「私が用があるのはこの子だけなのでぇ」
714 :黒蔵[sage]:2010/12/03(金) 01:00:42.02 ID:KzWgjLEo
>>710
逆鱗に触れられて、粟々と全身が総毛立つ。いや、蛇だからホントは毛なんてないんだけど。
蛇ににらまれて竦む蛙のように、しばらくの間、少年は動けなかった。
喉に細い指がみりみりと食い込み、締め上げられ、少年は空気を求めてかぷりと口を開いた。

既にその口に牙は無い。

その力の理由は、と問われて初めて少年の瞳に感情が動いた。

(…それは、喰らったからだ)

「か、かはっ…」

意識の底から忌まわしい記憶が蘇ってくる。
間近に迫る黒い瞳は、記憶の底のそれととてもよく似ていた。

瞬間、見開いた眼が朱に染まり、少年は凄まじい力で暴れた。
715 :華音2010/12/03(金) 01:04:22.09 ID:6xBL9Ik0
>>712
「そうです座敷童!!よく知ってられましたね!!
 それとも、集団の誰かにでも会いました?」

バイオリンを弾きながらも大蜈姫に尋ねる。
彼女の情報は華音には入っていない。基本外様の花音は危険性のある妖怪の情報しか必要な
いのである。

>>713
尾の強襲をまともに受け吹き飛ばされる華音。到底華音には避ける事の出来る速さの世界では
なかったのだ。その細見が10メートル程飛ばされ、地面に受け身を取れることなく叩きつけら
れる。

「うう・・・すいません・・・歌は不用でしたか・・・。」

うつぶせで大の字になりか細い声で話しかける。

>>714
あきらめる華音。

「(ああ、僕はここで死ぬのか・・・もっと奏でたかったな・・・。)」
716 :大蜈姫[saga sage]:2010/12/03(金) 01:14:19.29 ID:e1y1/zYo
>>715
うーん、何人か姫の話をしてたのはいた気がするねぇ……

……っと、大丈夫かい!?

>>713
ちょいとアンタ……あたしは言った筈だよ?
「あたしの周りで騒ぐな」って、ね

どうするかい? 今からあたしが本気をだしてもいいのかい?
【ころころと、甲高い声で笑う】
717 :華音2010/12/03(金) 01:22:03.52 ID:6xBL9Ik0
>>716
「最近、テルミンも使えるようになったから歌の幅が増えたのにな・・・。」メソメソ

彼女の声も耳に届かず、ひたすら後悔する華音。後悔というのはここで死ぬという事でなく、
テルミンで1曲も残せなかった事というところが夜行集団の演奏家たる所以である。
今から逃げ出す事も出来ない。バイオリンが何処かへ行ってしまったのだ、吹き飛ばされる拍子に。
718 :大蜈姫[saga sage]:2010/12/03(金) 01:35:20.71 ID:e1y1/zYo
>>717
本当にアンタって奴は……しかし、傷を治すなんてことはできないしねぇ……

……お、そうだ、これでちったぁ気力を取り戻すかねぇ?

“おーい、姫様が歌を聞かせてくれって仰せだよ! しゃきっとしなさいな!”
【叫んでみる】
719 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/12/03(金) 01:36:35.83 ID:4eeGlxcP
>>716>>717

「あらあらお恐いこと・・・」

 大蜈姫の方を眺めながら、ニタリと笑う。

「そう気を荒げないでくださいな」
「楽者さんを突き飛ばしてしまったのは悪かったわぁ」

 カタカタと笑いを漏らす。

「あまりに不快だったもので」

 癒しの音楽など、この妖怪に届くわけが無い。
 指がいっそう深く食い込んだその瞬間・・・

>>714

「――!」

 溢れ出す妖気、激しい力でふき飛ばされる。

「・・・ざまあみろ」

 それ見たことかと言わんばかりだ。
 暴れる黒蔵の首に尾を巻きつけ、無理やり抑えて付け・・・

 口付けをする。

 その瞬間、黒蔵の妖気と魂が吸い込まれる。
720 :黒蔵[sage]:2010/12/03(金) 01:42:41.49 ID:KzWgjLEo
>>719
「……。」

少年は驚いたように眼を見開き、次いでくたりと伸びた。

その瞬間に、一番の快哉を叫んだのは役得の少年ではなく…おそらく風邪のウイルスであろう。
少年の垂らす鼻水の中で、億の数のそれらが
「やったぜ、次はかわい子ちゃんだ」
とか叫んで踊り狂ったとか狂わなかったとか。
721 :華音2010/12/03(金) 01:45:02.59 ID:6xBL9Ik0
>>718
「姫・・・?なぜここに姫が・・・?
 それはともかく・・・華音の歌を聴きたい者がいて、それを無視するのは奏者の名れ!!」

痛む体を無理やり起こし、姫の好きなオカリナを取り出し、姫のお気に入りの唄を吹いた。
歌はベートヴェンの交響曲第9番第4楽章第1主題歓喜の唄である、そこに姫はいなくとも。

>>719
「それは少し傷付きました・・・。」
オカリナを吹く前にぼそりと一言。
722 :大蜈姫[saga sage]:2010/12/03(金) 01:47:08.19 ID:e1y1/zYo
>>719
やれやれ……そういうことは、主決めの時に思う存分やってくれりゃあいいんだがねぇ
【ほっと1つため息】

>>721
元気になって何よりだよ
で、体の方は大丈夫かい?
723 :華音2010/12/03(金) 01:53:50.62 ID:6xBL9Ik0
>>722
歌を吹き終え、笑いながら

「ぶっちゃけると、立ってるのがやっとでしt・・・」

そう言いかけ倒れこむ。
今まで立っていたのは華音の音楽に対する意地だけである。

「まったく・・・運が悪い日ですね・・・。」

>>720
「ああ、まだ華音は死にませんね。
 意外と悪い日ではないのかもしれません。」

ほっとする華音、単純なものである
724 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/12/03(金) 01:54:55.42 ID:4eeGlxcP
>>720

 風邪のウイルスたちが喜び勇んで突撃したとき、
 おそらく彼等に感情があれば、
 身を掻き毟るほど後悔しただろう。

 魂と別の場所は、奈落とも言うべき暗黒だった。
 成す術も無く飛び込んだウイルスたちは跡形も無く粉砕され、消滅する。

>>722>>723

「それじゃあお騒がせしたわぁ」

 黒蔵の身体を引きずり、河へと足を踏み込む少女。
 良いのかおい、安心して。
 目の前で少年が攫われとるぞ。

 河へ潜り、泳いでいく。
 結局最後まで演奏に耳を傾けることは無かった。
725 :大蜈姫[saga sage]:2010/12/03(金) 01:58:02.05 ID:e1y1/zYo
>>723
仕方ないねぇ、その姫様とやらのところに案内しな
そこまでは連れて行ってやるとも
【華音を負ぶおうと背中を貸す】

次回同じようなことがあっても、次は助けないからね
野垂れ死にたくなければ、多少は丈夫になるこったよ
726 :華音2010/12/03(金) 02:04:18.78 ID:6xBL9Ik0
>>724
「ま・・・まあ、一度も聴いたくれない方もたくさんいましたし・・・慣れっこですけど
 ・・・慣れ・・・慣れない・・・。」

仰向けになりながら凹む華音。最近は聴き惚れてくれる人ばかりだったのか、耐性はなくなって
いた。

>>725
「丈夫になんてなったら、演奏に支障が出ます。強さの自身は楽器の邪魔になるだけですよ。
 ありがとうございます、ではお言葉に甘えて背中を借ります。

 でも、この体の事はひき逃げにあったと口裏を合せてください。彼ら、仲間が傷ついたら何
 するか分かりませんし。
 今回華音は呼ばれているんです。クリスマスソングかな?ちょっと早いですけど。」
727 :華音 2010/12/03(金) 02:09:21.77 ID:6xBL9Ik0
女性におぶられながら夜行集団の館に向かう華音。
ひ弱な華音は大蜈姫に全ての自分の命を預けきっていた。
彼は自分がクリスマスソングを歌うためなどではなく、夜行集団の妖怪たちの鎮魂歌を歌うため
に呼ばれた事は知らない。
728 :平次郎狸[sage]:2010/12/03(金) 19:34:50.28 ID:gE23JQQo
深夜、山に程近い一本道。
周りは田んぼに囲まれていて寂しい風景が広がっている。
そこにはスクーターを手で押し歩く赤ジャージの男の姿があった。

「畜生・・・。」

どうやらガス欠でスクーターが動けなくなったようだ。
729 :波山2010/12/03(金) 19:41:36.47 ID:4eeGlxcP

「おらぁ! 焼け[ピーーー]カチカチ狸ぃ!!」

 せわしない羽音が響いた。
 地面に田んぼに炎が走り、平次郎を包囲する。

 煌々と燃え上がる熱が平次郎を煽った。
730 :平次郎狸[sage]:2010/12/03(金) 19:48:22.70 ID:gE23JQQo
>>729
「ぬおっ!またてめぇか鶏!今回ばかりは容赦しねぇぞコノヤロウ!!」

辺りを取り巻く炎と声に一瞬で相手が誰か確信した。
その後の行動は早かった。
自分のスクーターに火除けのため軽く妖気を込めゆっくりと道の片隅に倒しておく。
そして自らの体の表面を一気に金属化させた。
731 :波山&????2010/12/03(金) 19:51:29.68 ID:4eeGlxcP

「姉御はバテてお休み中だハゲェ!
 代わりにまた助っ人連れてきたぜオラァ!!」

 大声でまくし立てる雌鳥。

 その後、"上"に"何か"がやってきた!
 重々しいプレッシャーと存在感だけが上空でうねり、
 次の瞬間、平次郎の立っていた場所にクレーターができる!

 見えない圧搾者は再び、宙へと登っていく。

「ヒヒヒヒヒ! テメェ他の妖怪からも恨み買ってんなぁおい!!」
732 :平次郎狸[sage]:2010/12/03(金) 19:59:42.75 ID:gE23JQQo
>>731
「ぐっ・・・・。オラァアアア!」

いきなり押しつぶされそうになるが驚異的な筋力で潰れず耐える。

「こいつ・・・・。神社であったあいつか!?だったら厄介だな・・・・。」

男はその場で足を上げ地面に叩き付けた。
すると地中から鈍色の色をした人の頭程の物体が三個飛び出す。
土中の金属と土を妖気で練り合わせ金属球を作り出したのだ。

「それにしてもお前はやたらと交友関係が広いんだな。」

半ば呆れている。

733 :波山&おとろし2010/12/03(金) 20:06:22.76 ID:4eeGlxcP
>>732

「おうよ! リベンジャー同士の熱いハートが共鳴したのさ!!」

 何言ってるんだこの鳥類。
 徐々に実態を見せる頭でっかちな黒毛の狒々、よく見ると眼帯をしていた。
 空間を掴んでぶら下がり、忌々しそうな目で平次郎を睨んでいる。

「ヒヒヒッ! "見える幻"と"見えない実体"のコンビ、舐めんなよ!!」

 おとろしは再び半透明になり、不可視になる。
 波山は大鶏へと変化し、巨大な火柱を召還した!

「食らえハゲェ!!」

 火柱が橙の光を撒き散らし、渦巻きながら迫っていく。
734 :平次郎狸[sage]:2010/12/03(金) 20:11:17.12 ID:gE23JQQo
>>733
金属球を衛星のように身体の周囲に回らせる。

「なぁにがリベンジャーだ馬鹿野郎。」

そうはき捨てるとまずは波山に目標を絞り走り出した。

「見える奴を狙うのが定石だろうよ。」

火柱が迫ると

「あいつの炎は幻覚だったよな・・・・だよな。ええい!心頭滅却すれば火もまた涼しじゃぁあああ!」

叫びながらそのまま突っ込んでいた。
735 :波山&おとろし2010/12/03(金) 20:18:38.89 ID:4eeGlxcP

「うわぁ・・・」

 波山、ちょっと退く。
 幻覚の火柱はダメージは無く、火傷痛の錯覚すらない。
 だが熱い、普通に熱い。
 全身にライターで根性焼きされるくらい熱い。

「ヒヒヒ! だから見えない奴が不意打ちするんだろうが!!」

 直後、きょだいなマテリアルが走る平次郎に真正面から飛んでくる。
 おとろしのラリアート!!
 腕が太すぎて首に当たらないが、その豪腕が振るわれる。
736 :平次郎狸[sage]:2010/12/03(金) 20:26:58.65 ID:gE23JQQo
>>735
もはや意識から熱さをシャットダウン。流石は修行僧といったところか、自分の精神のコントロールは容易い。
前方からの風圧に気付くとタイミングに合わせぶん殴る。

「オラァア!」

形も何も無いがその身に秘めた怪力を思う存分出し尽くす。
737 :波山&おとろし2010/12/03(金) 20:33:44.35 ID:4eeGlxcP

 弾き飛ばされる豪腕。巨体が倒れる衝撃が響く。
 その最中に波山が背後に回る。

「"鬼火・赤雀"!!」

 お決まりの紅い火球が背中を捉える。

「ケケケケケ! 火傷の上塗りだ、カチカチ山!!」

 さらに起き上がったおとろしの見えない腕が迫る。
738 :平次郎狸[sage]:2010/12/03(金) 20:38:54.52 ID:gE23JQQo
>>737
「そう何度も同じ手は食らうかってんだ!」

背後に回った波山の気配と火球の熱さを探るとおとろしの腕から逃れるためにも空高く後ろに跳んだ。
空中で回転し波山に向くと回りを飛ばせていた
金属球を目の前に固定し、ぶん殴る。
大砲のような大きな音を立て下に居る波山に金属球は飛んでいった。
739 :波山&おとろし2010/12/03(金) 20:45:59.56 ID:4eeGlxcP

「ゴファァ!!」

 金属球が波山に直撃し、やっぱり目を回す。
 巨大鶏の変化が解け、辺りの火も消え去った。

 その背後で空中を駆け上ったおとろしが、
 食らいつこうとその大口を開けていた。
740 :平次郎狸[sage]:2010/12/03(金) 20:51:17.87 ID:gE23JQQo
>>739
「よっしゃ!新技成功!ってのおおおおおおお!!」

喜ぶのもつかの間、目の前に迫ったおとろしの口に驚いた。
手近の金属球をあわてて掴み棒状に変化させ口に突っ込む。
つっかえ棒のようにするつもりのようだ。
741 :波山&おとろし2010/12/03(金) 20:56:21.17 ID:4eeGlxcP

「おごごぉおおおおおお!!」

 重低音の唸りを上げるおとろし。
 生臭い瘴気が空間から漏れているように見える。

 しかし直後、見えない豪腕が平次郎に掴みかる!
 掴んだままに足蹴にし、空間から手を放した。

 足蹴にされた常態で、おとろしが上に乗った状態で!
 地面がぐんぐん迫ってくる。
742 :平次郎狸[sage]:2010/12/03(金) 21:02:40.80 ID:gE23JQQo
>>741
なんとか逃げようとするも叶わず体の表面の金属を微弱に強化させただけで地面に追突した。
衝撃が体の内部にも伝わる。

「ガッ!」

肺の酸素が押し出されそれと一緒に吐血。内臓にもダメージがいったらしい。

「ウォオ・・・・、オラァ!」

裂帛の気合いで上に居るおとろしを蹴り上げようとする。
743 :波山&おとろし2010/12/03(金) 21:09:21.42 ID:4eeGlxcP

「おぼぅ”!?」

 思わぬ力で蹴り上げられ、
 巨体が宙に浮くおとろし。腕を伸ばして再び宙にぶら下がる。

 もはや小細工は不要、と考えたのか。
 不可視化を解いて、口からぐにゃりと曲がった金属棒を吐き出す。

 風が逆巻くような音が響き、瘴気がおとろしの口内に集約し、
 巨大な瘴気の塊が平次郎に向かって撃ち下ろされた!!
744 :平次郎狸[sage]:2010/12/03(金) 21:13:45.95 ID:gE23JQQo
>>743
即座に立ち上がり口の中の血を吐き捨てる。
上空に集まる瘴気に気付き、目の前に最後の金属球を固定するとそれを核に回りから金属と土を集め盾にした。

「さぁ、あとはこれで耐え切れるかどうか・・・・・。」
745 :波山&おとろし2010/12/03(金) 21:21:08.87 ID:4eeGlxcP
>>744

 盾に岩石が降って来たような圧力がかかる!
 爆発のような衝撃、そして重圧が辺りに拡がっていく。

 巨大な瘴気弾は金属を吹き飛ばし、
 土を抉るが貫通までには至らない。

「ごああああああああああああああああああああああ”っ!!」

 最後は不可視化も忘れ、空中から飛び降りるおとろし。
 身体を丸め、妖怪おとろしの最も得意な攻撃が降りかかる!
746 :平次郎狸[sage]:2010/12/03(金) 21:32:22.52 ID:gE23JQQo
>>745
役割を終えた盾を放棄し飛び掛ろうとするおとろしに全意識を向けた。
落ち着き、流れるような動作でおとろしに向かい構え腰溜めに右手を構える。
おとろしがくるタイミングに合わせ全身の筋力を意識し、先ずは足、次は腰、胴体、腕と順に力を増大させ集中させていく。
最後の腕に至るとその瞬間、力が解き放たれ一気に上段に向け拳が放たれた。

「破っ!!」
747 :波山&おとろし2010/12/03(金) 21:40:15.64 ID:4eeGlxcP

 鐘を突いたような、衝撃が発生し。
 おとろしは崩れるように前方へと倒れこんだ。

 丸まっていた身体を伸ばし、やはり目がグルグルと回っている。

 その直後、太陽光が降って来たかのような
 真っ白い光の柱が当たり一面を多い尽くす!

 極楽鳥の"天景虹蛇"であろう。
 波山はいつの間にか居なくなっており、おとろしも・・・



 彼女を責めてはいけない。現実とは非情なのだ、仕方が無いのだ。
 だってでかくて重くて運べないんだもん。

 光の柱が消え去った後も、おとろしは倒れたままだった。
748 :平次郎狸[sage]:2010/12/03(金) 21:48:17.81 ID:gE23JQQo
>>747
「あだだだだだだだだ」

そう言い金属化してある手を振りまくる。

「あんな大質量ぶん殴るなんてやめときゃよかった・・・・・・・。」

ぼやきつつ倒れたおとろしの隣にどっかと座り込む。
体の金属化を解いた。外傷は無くても内部へのダメージは結構根深いようだ。

「おうおう、置いてかれちまって可哀想に。」

苦笑しつつ置いてった波山とそれを運んでいったであろう極楽鳥を思い浮かべた。
目の前のおとろしに意識を改めて向ける。

「目が覚めるまで待っといてやるか・・・・・・。」
749 :・・・おとろし2010/12/03(金) 21:54:47.17 ID:4eeGlxcP

 空が白み始める。
 小鳥が遠くで鳴いている。

 ようやく目を覚ましたおとろしは遠くから聞こえる軽トラの音に驚き、
 慌てて姿を消して宙に登って行く。


 殴られた衝撃で彼は色々と忘れていた。
 それはきっと彼にとって、とても幸せなことなんだろう。

 4時間路肩に放置されたこと
 リベンジを挑んだら返り討ちにされたこと
 熱い言葉を交わした相方にあっさり見捨てられたこと・・・

 夜が明けていく、空がすみれ色から青に変わっていく。
 優しい冬の日差しだけが世界に色を染め始めた。
750 :平次郎狸[sage]:2010/12/03(金) 22:01:29.80 ID:gE23JQQo
>>749
「ふむ・・・・・、行ったか・・・・・・。」

そう言うと胡坐を解き立ち上がり伸びをする。

「いだだだだだ・・・・・。ぼろぼろだぁ、ったく。」

口ではそう毒ずくが顔は笑っていた。
思いっきり体を動かし気が晴れたのだろう。
スクーターを起こしヘルメットを付け、いざ発進!しようと思ったがガス欠だったことを失念していた。

「畜生・・・。なんか締まらねぇなぁ・・・・・。」

朝日の中スクーターを押す男の姿は地平線の向こうに消えていった。

/絡みありがとうございました。
751 :黒井礼[sage]:2010/12/03(金) 22:58:18.85 ID:8MCUspw0
寂れた港 夜

ロングコートを着た男がなにやら無線機で話している。

「目標は未だ確認できない。各員、敵勢力の接近を警戒せよ」

辺りに見えるのは倉庫、壊れた船。錆びたドラム缶。クレーン。
そして、妖怪の死骸。
死骸は銃で撃たれたようだ。
752 :深山 鉱太郎[sage]:2010/12/03(金) 23:03:34.93 ID:KzWgjLEo
>>751
「よぉ。こんなとこで何してんだ?また狩りか?」

不意に灰色の影が、黒井の後ろから声をかけた。
先ほどまで何の気配も無かったドラム缶の上に、大きな犬が座って黒井を見ている。

犬はニヤリと口の端を引き上げ、赤い舌でぺろりと口の傍をなめた。
753 :黒井礼[sage]:2010/12/03(金) 23:09:32.28 ID:8MCUspw0
>>752
「狩りというよりは捜し物だ」

驚かず振り返り答える。
驚かない訓練を積んでいるのだ。

「まぁ、今回も逃げられるだろうが。というより、敵の妖怪の襲撃に注意してくれ」

それほど遠くない向かいの港では時折、人が走っているのが見える。
754 :深山 鉱太郎[sage]:2010/12/03(金) 23:20:05.37 ID:KzWgjLEo
>>753
「鉱、誰だ?知り合いか?」
「なんだなんだ」

光る眼が幾つか、こちらへ近づいてくる。
少し離れたところでそれらは立ち止まり、暗がりからこちらの様子を伺っている。

「こないだ話した、下手糞な狩りをしてた奴だ」

灰色の犬が笑いを含んだ声で暗がりへ吠えた。
さらに黒井の言葉を聴いて、暗がりから声が答える。

「襲撃だってよ」
「へぇ、そいつは見ものだ」
「ちょっと見物していこうぜ」
「お手並み拝見」

勝手なことを言い合い、気配はそこから溶けて消えた。

「行儀の良い奴らじゃなくてすまんな。面白いものにはすぐアレだ」

灰色の犬はドラム缶の上から跳躍し、黒井の直ぐ脇に着地した。

「探し物ってのは何だ。何なら手伝ってやってもいいぞ」

その声音からは、今の状況を楽しんでいるのが伺えた。
755 :黒井礼[sage]:2010/12/03(金) 23:28:23.27 ID:8MCUspw0
>>754
「なんだ、仲間を連れていたのか。向かいの港へは行くなよ。敵味方識別装置に反応しないものはすぐに撃たれる。それから捜し物については詳細を話せない。が、まぁ、妖怪にとって毒になる物、だと思ってくれ」

向かいの港からは時々閃光が瞬く。

「手伝ってくれるのか、俺が指揮してる間、護衛を頼みたい」

港からは銃声は全く聞こえない。時々堅いもの、鉄などがぶつかる音がする。
756 :深山 鉱太郎[sage]:2010/12/03(金) 23:32:53.02 ID:KzWgjLEo
>>755
「ああ、構わんよ」

気楽に答えると、犬は黒井の影を引っ掻く。

「で、今度は何を相手にしてるんだ?またテロリストか?」
757 :黒井礼[sage]:2010/12/03(金) 23:41:00.16 ID:8MCUspw0
>>756
「今回は妖怪集団ロンドだ」

海から数体何か黒い影のようなものが揚がってくる。

「今回、彼らは先ほど述べた“毒”を抹殺しようとしている。我々はそれを阻止せねばならない」

黒い影がゆっくり迫ってくる。

「こいつらが敵だ。よろしく頼む」

そう言うと黒井は地を蹴り倉庫の屋根へ飛び乗った。
同時に消音器付き拳銃で倉庫の上に現れた妖怪を攻撃し始めた。

黒い影が深山に黒い槍を二発放った。
758 :深山 鉱太郎[sage]:2010/12/03(金) 23:54:46.38 ID:KzWgjLEo
>>757
「ロンドねぇ。こりゃまた随分バタ臭い名前だな。西洋妖怪の集団か?
''毒''にお守りがいるのかい。まあ、俺もお前のお守りな訳だが」

犬はひょいと身軽に飛び、黒い槍をかわした。

「港ってのは、警備によく来る場所でな」

一声短く吠える。
声に呼応して、宙に赤く文様が浮かび上がる。
二頭の獣が向かい合った文様の中に、犬は飛び込んで消えた。

「…勝手知ったる場な訳よ」

次の瞬間、犬は黒い影の横手の虚空から現れて、飛び掛った。

「霧になって消えなっ!」

爪が、牙が、黒い影を引き裂こうとする。
759 :黒井礼[sage]:2010/12/04(土) 00:02:37.42 ID:jH.wO.M0
>>758
爪と牙に引き裂かれた影は正体を現す。
黒い影は消え去り異様に長い腕を持つ河童系の妖怪が姿を現す。

河童「おのれ、犬野郎!」

口から強力な水流を放つ。
760 :深山 鉱太郎[sage]:2010/12/04(土) 00:09:25.89 ID:ZE9ejbEo
>>759
「そういうお前は産卵期かよ、亀野郎!」

軽口を叩きながら、またしても犬は虚空を跳び渡る。

「亀さんこちら。遅い遅い」

難なく水をかわし、へらへらと赤い舌を閃かせ尾を振りながら、犬は河童達を誘う。

明らかに鬼ごっこを楽しんでいる。
そして少しづつ、河童達を集めてゆく。
761 :黒井礼[sage]:2010/12/04(土) 00:15:06.31 ID:jH.wO.M0
>>760
河童「犬め!」

意図も簡単に誘われ集まる河童達。
六体に増えた河童が口から毒液を噴射してくる。

黒井「ちなみにロンドは西洋発祥の集団だ。日本や世界各地で活動が報告されている」

倉庫の上でかまきりの妖怪と戦いながら黒井が言う。
762 :深山 鉱太郎[sage]:2010/12/04(土) 00:23:27.61 ID:ZE9ejbEo
>>761
「へぇ、そうかい。そんな怪しげな代物に加わっちまうとは、亀野郎も情けねーなー」

河童を誘いながら、ひょいひょいっ、と積み上げたドラム缶の山に飛び乗ろうとして、
犬はドラム缶の山を崩す。

「うわおっ!?」

犬の声。
がらがらと崩れ、派手な音を立てて転がり落ちるドラム缶。

無様に下に落ちた犬は、我先にと飛び掛ってくる河童達に、なぜかニヤリと笑ったように見えた。
763 :黒井礼[sage]:2010/12/04(土) 00:28:44.77 ID:jH.wO.M0
>>762
黒井「派手な音がしたが大丈夫か? ロンドは世界平和唱ってるからな。手段は人間を消すことだが。まぁ、なんにせよ加わる奴はアホだ。それだけ魅力があるのかもしれんが」

河童「今だ!やれ!」

河童が一気に飛びかかってくる。
764 :深山 鉱太郎[sage]:2010/12/04(土) 00:40:17.54 ID:ZE9ejbEo
>>763
「ガウッ!」

吠声に答え、河童たちの頭上で虚空が開いた。
ドラム缶がそこから振ってくる。

落ちたときに上げた声で、けり倒したドラム缶を文様の中へ飛ばし、
今再び虚空を繋いだのだ。

ドラム缶は音も無く落ちてくる。
河童たちの、頭の皿の上に。
765 :黒井礼[sage]:2010/12/04(土) 00:45:53.29 ID:jH.wO.M0
>>763
河童「ん?」

無音の打撃。
河童の皿は割れていく。
一体残らず。

河童は全滅した。

「こちらも終わった。部隊が目標の確保に成功した。これでうちの戦力が増強される。ありがとな」

話しながら黒井が倉庫から降りてくる。

「河童もかわいそうにな。弱点丸だしとか」
766 :深山 鉱太郎[sage]:2010/12/04(土) 00:56:21.39 ID:ZE9ejbEo
>>765
「ケツは隠しておつむ丸出し、それは正しいんだけどな。
なまじ水溜めてるからヘルメットも被れないって、どんだけ不便なんだか」

あまりお上品ではない笑いで、犬は答える。
警備員の時の堅さはどこへやら。どうやら本性はこっちのようである。

「ああ、そうだ」

思い出したように犬が言う。

「今回のお前のお守りで、お前の影に印つけたからいつでも守ってやれるぞ」

宙に浮いた文様に半身を突っ込んで、犬が言う。

「…こんな具合にな」

黒井の影から、犬は頭だけを突き出してニヤリと笑ってみせた。
767 :黒井礼[sage]:2010/12/04(土) 01:05:58.23 ID:jH.wO.M0
>>766
「河童に生まれなくてよかった。……なんか、警備してたときより砕けてるな」

自分の影からでた犬の頭を見て、

「さっきのあの時に付けたのか。なんか悪いな。あまり迷惑をかけないよう心掛けるよ。……不気味だな」

トラックが少し先に止まる。

スイーパー「撤収です。行きましょう」

「わかった。じゃあ、よろしく頼む」

手を振りトラックに乗り去っていった。

/ドライアイになってきたので落ちます
絡みありがとうございました!
768 :深山 鉱太郎[sage]:2010/12/04(土) 01:15:54.99 ID:ZE9ejbEo
>>767
「勤務中は堅くて当たり前だろ?」

その軽い口調が、黒井の反応に変化する。

「不気味とか失礼だな、監視するぞコラ。お前のつまらん悪事も全部判るんだからな」

と、少々脅して置くのは忘れない。

そしてトラックを見送ると、

「俺も帰って風呂入ろ。身体がしょっぺぇや」

犬も夜の中を家路に向かった。

/お疲れさまでした。
769 :華音 2010/12/04(土) 01:37:43.38 ID:PIa/iFA0
-夜行集団 本拠地-
緊急治療室、と言っても治癒能力のあるたちが治療するだけの部屋である。
いつもなら異様に着こんだ防寒服に身を包んでいる氷亜の服装は今、体温の低下を防ぐだけの
毛布が掛けられているだけであった。

「・・・。」

重体である。治癒能力で命を繋いでいる状況であり、治療には手が回らないのだ。
それほでに滝霊王との戦いはギリギリであった。
770 :蛇神[sage]:2010/12/04(土) 01:49:41.71 ID:ZE9ejbEo
人を尋ねあちこち水を辿って居た蛇神は、目的のものとは異なるものの、
覚えのある気配に出会った。

「――まさか、三途の川水にてこの気配に出会うとは」

細いその気配を手繰り、氷亜に辿りついたのだ。

>>769
「幻としてなら、話ができるでしょうか」

蛇神は、氷亜の夢枕に立つことにした。
暗闇の中に眠っている、その意識に呼びかける。

「氷亜さん、聞こえますか?」
771 :華音 2010/12/04(土) 01:54:46.66 ID:PIa/iFA0
>>770
「――――。」

止まっていた氷亜の意識に生み出された波紋。それに呼応するように精神世界に水神を引き込む。

「私の心に呼び掛けるのは誰じゃ?」

彼の精神世界は真っ白の何もない銀世界、苛酷さも喜びもない無の境地。

「ああ、いつかに会ったな。水神の」
772 :蛇神[sage]:2010/12/04(土) 02:00:18.18 ID:ZE9ejbEo
>>771
「お久しぶりです」

初めて会ったときと、大分印象の違う氷亜。
おそらくはこれが、彼の本当の在り方なのだろう。

「ほんの偶然にですが、とんでもない所で貴方の気配に出会いましてね。
 一体何事があったのかと尋ねてきたのですよ」
773 :氷亜2010/12/04(土) 02:07:34.59 ID:PIa/iFA0
>>772
「何事があった・・・か。」

少し言葉に困る氷亜。一応水神は神である。
それゆえ仲間であろう滝霊王を自分が消しましたなどそう言えることではない。
しかし

「少し前に、虚冥と言う名の妖怪が、私の仲間であるがな、まあそれはよいとして、滝霊王
 と言う名の神に襲撃を受けたのだ。」

一息する氷亜。言葉を間違ってしまってはいけないと判断したからだ。

「滝霊王は妖怪であれば消すという、危険な考えのものであっった。
 それゆえ私達は彼を倒す事にした。
 そしてこの様じゃ」
774 :蛇神[sage]:2010/12/04(土) 02:22:36.90 ID:ZE9ejbEo
>>773
「――。」

蛇神は、一瞬言葉を失った。

「…なるほど、幾つか合点が行きました」

水が荒れていて、人を探し尋ねることが常よりも困難だったのは、その為だったのか。

そして、意識の世界の氷亜にとって、
神殺しを告白するのは心苦しかったであろうことに思い至る。
精神世界の中では、非常に嘘がつきにくいのだ。

神殺しの罪は確かに重い。
本来なら、神を殺したものはその罪を漱ぐために、神の担う役割を肩代わりしなくてはならない。
それは酷く困難を伴う。

しかし、同じ水の神である蛇神は知っている。
滝霊王のように明確な役割を持ち、人々に願われて立った存在は、
一度滅びても時がたてば再び、同じ役割を担うものが生まれてくるのだ。
なぜなら人々がその存在を乞い、願うからである。

「氷亜さん、貴方の命を救うことが出来そうです」

事情を知って、少し蛇神の表情が明るくなった。
775 :氷亜2010/12/04(土) 02:29:06.42 ID:PIa/iFA0
>>772
「命?
 ・・・ほう、つまり私は生死の瀬戸際ということじゃな?」

自分の置かれた状況に納得する氷亜。彼の意識が精神世界に入る時、その時には昔の彼の性格
が出現する。それは、無。
無関心という意味でなく、無感想。そのため自分のこの状況にも動じなかったのだ。

「しかし、神殺しをした私を神が助けてもよいのか?」
776 :蛇神[sage]:2010/12/04(土) 02:33:42.28 ID:ZE9ejbEo
>>775
「まだ祈るものたちが居る神は、いつか蘇り存在することが出来ます。
不動明王信仰に支えられた滝霊王なら、遠からずその役割を担う新たな存在が生じるでしょう」

まだ大丈夫。

「氷亜さん、貴方はまだ生きたいとお思いですか?」
777 :氷亜2010/12/04(土) 02:38:57.23 ID:PIa/iFA0
>>776
「滝霊王はまだ復活する・・・か
 今度は是非中庸を理解する人柄であると夜行集団としては助かるのだろうな。」

少し考え込む、自分は生きたいのか?
それは、精神世界の中では正確な心が知れない。この心は溶けた時に、生まれた、残った。
今、自分は死のうが生きようがどちらでもいいのだろう。

「生きたいと心は言っているのかもしれない。
 少なくとも、姫を守りきる事も出来ずに死ぬのは、自分は許さないのであろう。
 そうだ、生きたい。そういう事にしておいてくれ」
778 :蛇神[sage]:2010/12/04(土) 02:50:50.19 ID:ZE9ejbEo
>>777
蛇神が静かに頷いた。
その瞬間から、水底のような揺らめく薄闇に二人は包まれた。
今度は、蛇神の精神世界である。

「貴方の負うものを貰い受けます」

言葉と共に、足元に広がるどこまでも平らな水が現れる。
鏡のように滑らかな水面が、その上の氷亜と蛇神の少年、二人の影を静かに映して居た。
先程までの銀世界での氷亜と異なり、今の氷亜は満身創痍の、
治療室に横たわっていたのと同じ姿である。

「水面よ、うつせ」

――――ぽたり。

冷たく雫の音が響いた。
二人の間から波紋が広がり、その漣が二人の影を揺らがせる。
水面が再び静けさを取り戻したとき、氷亜の身体の傷は全て消えていた。

「――もう、目覚めることが出来そうですか?」

そう尋ねた少年の足元、水面の移す蛇身には
氷亜の受けた傷の全てが生々しく移っていた。
779 :氷亜2010/12/04(土) 02:56:55.61 ID:PIa/iFA0
>>778
「体が軽い・・・?動く・・痛くない!!傷が治ってる!!
 凄いな少年!!神様ってのはこんなことも・・・」

自分の傷が全て癒え、子どもがはしゃぐように水神の能力に驚き、興奮していた。
しかし、水神の体、自分と対面している彼でなく水面映る方の彼に気づき冷静に聞く。

「君のその治す力は、まさか
 傷を請け負う事なんかじゃないよね?」
780 :蛇神[sage]:2010/12/04(土) 03:00:59.26 ID:ZE9ejbEo
>>779
氷亜の問いに、蛇神は問いで応えた。

「若返水(おちみず)というものをご存知ですか?
かつて、神々が人間に与えようとしたものだと言われています。
実際には届けられる際に盗まれてしまい、人間が受けとることの出来なかったものです」
781 :氷亜2010/12/04(土) 03:06:38.66 ID:PIa/iFA0
>>780
「若返水?知れないなぁ。師匠もそんな事言った事もないし・・・。
 それは、いったいどういうものなのかな?
 出来れば姫に使って欲しいんだ、君につらさが出ないならね。」

神事事にはあまり縁のない氷亜。
782 :蛇神[sage]:2010/12/04(土) 03:18:56.39 ID:ZE9ejbEo
>>781
「水を盗んだのは蛇でした。
それ以来、蛇は毎年古い己を脱ぎ去り、若返るようになったといいます」

謎めいた微笑が少年の口元に浮かぶ。

「どこかで仕組まれていたような気もしますが、水底に溜まる恨みの念は
 我々蛇の上に積もることになっています。

 よく、恨みごとは水に流す、といいますね。
  不思議なことに、恨みの念は蛇形と相性がいい。
 禊で漱がれた汚れも、皆、我ら蛇が平らげねばなりませぬ。
 念をなだめ、時には戦い、我らは傷つきまする。

 それでも、若返りの力があるから、蛇神は生き延びることができるのだ、といいます」

ていよく押し付けられた汚れ仕事である。
しかし、その能力を応用して、このように傷を請け負うこともできるのである。

「その姫様も、回復させますか?」
783 :氷亜2010/12/04(土) 03:28:28.99 ID:PIa/iFA0
>>782
「邪は蛇、清濁合せて神位に坐するというところかな?
 どこにも、大変な役目はあるモノだね。」

水神の苦労の片鱗を垣間見た気がした氷亜であった。
しかし、彼が大丈夫だというのだからと信じ、頼み込む。

「ああ、ぜひお願いするよ。じゃないとみんなは心がいつまでも救えないし、
 狂骨に至っては手がつけられない状況になってるだろうからね。」
784 :蛇神[sage]:2010/12/04(土) 03:31:09.32 ID:ZE9ejbEo
>>783
「では、貴方のお仲間を思い描いてください」

ここは精神世界、氷亜の夢の中だ。
直接に出会わなくても、氷亜の心が呼べば、彼らはここに現れる。
今は夜、おそらく眠った姿のままではあるのだろうが。
785 :膵健弟切2010/12/04(土) 18:02:19.86 ID:MTVAYlYo
肌が、剥がれる。白い皮が、周囲に散らばった。
膵健弟切。足は軟体動物で、体は獣、顔は鹿のようだった。ただ、耳は十ついていて、常に周囲を窺っている。
「酷い、退魔の光であった。一月は必要な治癒かと思ったがいや、はや。」
すーっと、移動し、元居た山に戻ろうとした。
彼が尻尾につけていた、黒い、扇状地の起点となる石が、無い。
786 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/12/04(土) 18:24:47.54 ID:PIa/iFA0
>>785
口ずさまれる讃美歌、教会に立ち寄り1曲謳っていた華音は歌の系統からか修道服に身を包んでい
た。華音の中性的な顔のために修道女にも見えるし神父にも見える。

目の前に移動している膵健弟切を見つけ話し掛けた

「おや、このようなところに誰でしょう?
 見た目から人ではないようですが・・・鹿?蛸?」
787 :膵健弟切2010/12/04(土) 18:35:36.55 ID:MTVAYlYo
>>786
小声でぼやいた。
「なんと、純朴だな。それとも驚かない理由でもあるやもしれん。
 ただ、可愛いのう。食らいたいぐらいには」
すっと、身を寄せ、口を開いた。顔を傾け、ゆっくりと喋る。
「お主、名はなんというか」
膵健弟切の口は、火が弱弱しく燃えていた。
788 :華音2010/12/04(土) 18:42:22.74 ID:PIa/iFA0
>>787
「華音の名前は華音と言います!!」

食べられる!!少なくとも燃やされる!!そう華音は思った。
絶対弱者である華音は強者の動きには注意をしなくてはいけない。

「いっ・・一曲どうですか?」

とりあえず自分の歌で相手に食べるのは止めてもらおうとしている
789 :膵健弟切2010/12/04(土) 18:47:02.62 ID:MTVAYlYo
>>788
「上手い。そう思える曲を期待しておる。
 だが、それに見合わない曲ならば、旨い酒の肴にする。
 そう決めた」

脅かすようにそう言った。
ゆっくりと、しっかりと、華音の背後にまで触手を伸ばし、巻きつけ、拘束しようと、試みた。
790 :華音2010/12/04(土) 18:52:54.72 ID:PIa/iFA0
「ひっ!・・・(食べられる食べられる食べられる)

 ? 気に入られれば食べられない?」

触手だけでなく膵健弟切の一挙手一投足に反応する華音。
12歳ばかりの見た目の子が今まさに食べられようとしているのに、誰も助けない。
それは、人通りが少ないからだと信じたい華音。

「だ・・・大丈夫ですよ!!必ず満足させて見せます!!
 で・・でもジャンルはいかほどに?」
791 :膵健弟切2010/12/04(土) 18:56:54.69 ID:MTVAYlYo
「ジャンル・・・ああ、曲目はな。
 うむ、J−POPで頼む。わしは若い。曲も、そうだ。」
じっと、少女の目を見つめた。
「まぁ、わからぬならば、神興しの曲でもいいし、その服に見合う曲でもよい」
それより、と言わんばかりの口の動かし方をして、
躬は、軽いほうがいいか。下半身が無いほうが楽であろう、と音を出さずに言った。
「まぁ、早く歌って満足させてみせよ」
何様かと言う口調までして、挑発に似ているような急かし方をした。
792 :膵健弟切2010/12/04(土) 18:57:27.90 ID:MTVAYlYo
訂正
躬→身体
793 :華音2010/12/04(土) 19:04:48.11 ID:PIa/iFA0
>>791
「J-POPですね!!わかりました!!」

そういうと華音の服装が修道服から、飾り気の多いダメージジーンズとパーカーに変化した。
そしてキャップをかぶり、マイクとラジカセを何処からか取り出した。

「バラード、ラップ、何でもござれです!!」

マイクで声を出して膵健弟切に曲目を聞く。
794 :膵健弟切2010/12/04(土) 19:10:28.89 ID:MTVAYlYo
>>793
「曲は○○××で頼んだ。いや、いいのう。
 [ピーーー]のは惜しいと見たり。早う聞きたいのう。
 俺を楽しませてくれ」
ゆっくりと、喉に触手を向け、暗がりに少しずつ移動して、ゴミ箱の中に入った。
そこから少しだけ顔を出し、フタの隙間から、華音の目を見つめる。
頼んだ曲は、新ジャンルを築きつつある、大御所が書いた、流行のものだった。
795 :華音2010/12/04(土) 19:16:42.63 ID:PIa/iFA0
>>794
「はい!了解しました!!そういやその曲1週間前にラジオで聴きましたよ!」

ラジカセのスイッチを入れる、マイクの音量を最適なものにする。
一度深呼吸をする華音。
そしてラジカセは○○××を鳴らし始めた。それにともない華音も歌い出す。

「――♪」

その声は透き通るようで、非の打ちどころがないほどであった。
796 :膵健弟切2010/12/04(土) 19:26:59.56 ID:MTVAYlYo
>>795
「これはいい。違っていいのは、やはり、その純朴に歌を愛する心だ。
 性根はあるところでは正直なのであろうよ。それは好むところではないが。
 だが、熱い。そういう魂は伝わってくるようである。
 [ピーーー]まい。約束は守ってきた。そうだな、では、ここで寝るとしよう」
眼を潤ませながら、ゴミ箱の中に丸まった。
「静かにせよ。群集共」
ゴミ箱は、凄まじい怒りを籠めて、群集に言い放った。
雑踏は、一瞬の静寂に包まれて、華音の音楽に充溢していた。
797 :華音2010/12/04(土) 19:33:00.36 ID:PIa/iFA0
>>796
「――♪ ・・・食べられないんです・・・よね?」

歌い終わる華音、その顔にはとても満足しきった表情があった。
満足させるために歌ったのに、自分が満足するのもおかしな話であるが、少なくとも楽しかったらしい。

しかし、歌い終わった後にどっときた恐怖が華音の顔を引きつらせる。
798 :膵健弟切2010/12/04(土) 19:39:59.10 ID:MTVAYlYo
「食わぬ。だが、食いたいと思ったことを忘れるな」
ゴミ箱が逆さまになり、触手が、地面の上を滑って女のことを無視し
山の方角へと向かっていった。

//飯落ちさせてください
799 :華音2010/12/04(土) 19:45:56.70 ID:PIa/iFA0
>>798
「は・・・はい・・・。」

怯える。それはさも小動物のようで、本当に絶対被食者といえる姿であった。
膵健弟切が去った後に、安心してへたり込む。

「はー・・・怖かった・・・。話し掛けてみたら食べられそうに為るなんて・・・。
 
 ・・・あっ、華道の先生の所に行かなくちゃ・・・。」

華音は立ち上がりラジカセとマイクを仕舞う。
そして、まだ震える体で目的地に向かう。

//そうですか、お疲れ様です
800 :十夜「」&七郎『』2010/12/04(土) 21:13:09.20 ID:VEnFW.AO
夕方、人気の少ない住宅街

「今日も疲れたね…七郎」

下校途中の中学生の少年がその肩に乗っている狐に話しかけている

『ああ、お疲れ、十夜、体調崩さないようにな』

狐は少年を心配にしながら話す
801 :膵健弟切2010/12/04(土) 21:18:56.05 ID:MTVAYlYo
>>800
黒い影。ゆっくりと近づいてくる。
ゴミ箱。いや、もっと丸い、そして巨大なものが這って来た。
ゴミ収集車が、引きずられている。ゴミ箱に、そこから出ている軟体動物的な触手に、引きずられている。
「少年。いや、この状態に驚いていては大きくなれない。
 聞こう。ここから、三夜の峠まではいかような道を通ればよい。
 生憎、迷った」
802 :十夜「」&七郎『』2010/12/04(土) 21:23:45.78 ID:VEnFW.AO
>>801
「な…何あれ…?し、七郎…」

驚きと怯えの表情を見せる少年

『大丈夫だ、十夜。何だ?あんた?迷ったのか?』

そちらを見て話しかける
803 :膵健弟切2010/12/04(土) 21:30:04.30 ID:MTVAYlYo
>>802
「迷ったのだ、みてくれで判断してはいけない。
 それより、お前達は妖怪を飼うようになったのか」
ゴミ箱が、微弱に震えた。
「まぁ、さておいて。上手く言えないが、お憑かれのようですな。
 俺なら、いつも、熱い湯を飲む。まぁ、それがお前等の体液でもいいがな
 いつか言うつもりでいた。お前の名前を聞きたい。それから、死なせ方と、住所。
 それがわかれば、いつでも人間に加担する者を消していくつもりでいた
 妖怪は、妖怪の世界がある。それは、守れ。共存などもってのほかだ。それも、わからせる。
 まず、道を聞こう。それから、俺の真摯な怒りを、何処へ向けるべきか、決めてくれ」
804 :十夜「」&七郎『』2010/12/04(土) 21:38:32.87 ID:VEnFW.AO
>>803
『迷ったのか…つか、俺たち管狐は昔から人と共に生活してた、別におかしいなんて思っちゃいない。』

冷静な口調で答える狐

「た、体液!?け、消す!?し、七郎…逃げよう!」

怯えきっている少年

『峠はここから西だ…とっとと帰れ。そして、人の元に来るな。馬鹿なことをしてると、退魔師とかにやられるぜ?』

睨みつけるような視線を向け、西を指差す
805 :膵健弟切2010/12/04(土) 21:45:54.47 ID:MTVAYlYo
>>804
「おう、少年に話はねぇんだな。
 だがな、人間に寄生している連中は、とにかく嫌いだ。正論だとしても、心ではわかりたくない。
 俺は石を守るために生まれた。お前は人間とかを守るつもりか。
 生憎、癒えたばかりの傷を負うておる。また、怪我してはたまらぬ。
 さらばだ、少年よ」
炎が噴いた。火炎が辺りを焼き、また、何もなかったかのように、膵健弟切は、歩き出した。
ゴミ箱は、ずっと西を目指して移動し続けた。
先程の火は、管狐の、影だけを焼くように旋回し、辺りの地面を焼き払い、そして、その小さき影に集約した。
そして、小さく火種となって消えた。
806 :十夜「」&七郎『』2010/12/04(土) 21:56:38.68 ID:VEnFW.AO
>>805
『俺は十夜を守りたい…ただそれだけだ。難しい事は、わかんねぇよ。』

「うわっ!?」

炎に驚く少年

『!?』

狐の方も驚きを隠せないようだ

「っ…帰った?」

『あ…ああ、そうみたいだ。』

去って行くのを眺め

『じゃあな、できればもう会いたくないぜ…』

そう呟いた



/絡み乙&ありがとうございました。
807 :膵健弟切2010/12/04(土) 22:38:39.24 ID:MTVAYlYo
夕闇。峠に生えている杉が、囁くように鳴る。
「石、見つからんなぁ。尻尾にないと、いずれ俺が消えてしまう。
 それは、本懐ではない」
触手で川に波紋を生み、それを通り越して、ダムを滑りあがる。
その上に立って、また周囲を見回した。
「山頂に向かうか」
808 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/12/04(土) 22:58:44.67 ID:32uZiCYP
>>807

 山頂付近には一本の大杉があった。
 夕闇にさざめき、風の音をさやけさせながら立ち尽くしている。

「ヒヒヒ・・・なにか、妙なのが来たな・・・」

 その大樹の幹に巻きつく白い大蛇が。
 突如せり上がったダムの方向を見据え、ポツリと呟いた。
809 :膵健弟切2010/12/04(土) 23:08:31.82 ID:MTVAYlYo
>>808
空が、黄昏一色に染まった。
山頂に近づき、大杉の根元を見つめる。
膵健弟切は歩いた。そのたびに、地面に妙な痕が残った。
大杉の根元に近づき、いよいよ身を震わせた。
「何故気づかなかった。何かが居るぞ」
810 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/12/04(土) 23:13:20.37 ID:32uZiCYP

 上部の幹に身を巻きつかせ、さながら蔦のような大蛇の巨体。
 頭をもたげ、根元の怪物に首を伸ばす。
 開かなくなった目で心情を覗き込もうとした。

「不安定だねぇ、こっぴどくやられたもんだねぇ・・・」

 笑うように、灰色掛かった舌をチロチロと動かした。



〜妖怪目録〜

【アラハバキ】

 かつて東北地方で信仰された客人神。
 波波木神などとも呼ばれ、樹木の神とみなされる。
 山の金属資源や水などを司っていた。
811 :膵健弟切2010/12/04(土) 23:30:06.38 ID:MTVAYlYo
>>810
「不安定?貴様の居る場所のほうが、不安定であろう。
 もっか、そこは火の海になるかもしれんぞ。
 飛びヘビではあるまいし、地に足をつけずして平気か」
ゆっくりと、呪う様に睨んだ。それだけ狼狽している。
「どこかで、たまにみかけるが。妖怪、といっていいものかな・・・」
812 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/12/04(土) 23:37:54.55 ID:32uZiCYP
>>811

「おいおいやめとくれ、
 今にも息絶えそうな老樹にそんな仕打ちはあんまりだ」

 軽口を叩きながらもカラカラと笑う。

「まぁ・・・死に際に死に際の妖怪を[ピーーー]ぐらいの牙は残っておるぞ?」

 挑発するように、身を捩らせる。
 かつての神々しい力は見る影も無い。

「なるほど浄化の力か・・・アイツもずいぶん無茶をしてるようだねぇ」

 遠くを眺めるように、ポツリと呟く。

「丁度良いや、アンタも私と一緒に死んだらどうさね。
 このご時勢に人間を恨みながら生きるのはなかなか辛いだろう?」
813 :アラハバキ2010/12/04(土) 23:38:43.28 ID:32uZiCYP
名前欄忘れました
814 :膵健弟切2010/12/04(土) 23:59:54.40 ID:MTVAYlYo
「悪くない。一緒に戦って貰おう。」
ヘビに向かって火の粉を噴いた。
「お前、強いフリをしているな。なかなか、よくやりそうだ。
 今度、相手をしてやろう」
膵健弟切は、ゆっくりと、身を翻し、ダム水の中に沈んだ。
815 :アラハバキ2010/12/05(日) 00:06:27.28 ID:9V0C0l.P
>>814

「ヒヒヒ・・・何様のつもりだか」

 虚しい強がりが口から漏れた。
 斜陽に向き直り、その最後の陽光を身に受ける。

「あぁ、陽が沈んでいく。最近暖かいからつい目が覚めちまった」

 冷えていく大気に身を震わせ、再び大樹に巻きつく。

「あぁ眠い、春までもう一眠りだ」

 老けていく夜の中、大蛇は再び眠りに就いた。
816 :クエスト 黒井ホークダウン[sage]:2010/12/05(日) 21:29:59.00 ID:8sH1V.A0
シャッター街 夜

シャッターが閉じられたたくさんの店、商店街。
その大通りを一人の白い髪の少女が歩いている。

周囲は不気味にひっそりと静まり返っている。
817 :2010/12/05(日) 21:33:51.08 ID:WuVoBRY0
零「お腹減ったね。」
黒竜「きゅ…」

ある少年が歩いている。
818 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/05(日) 21:40:09.87 ID:bo6mm2AO
>>816
「よし…異常なし!さて、帰るか」

猿の頭蓋骨を被り、ヘビ柄のマフラーをなびかせた青年
周囲を見渡し

「ん?あの女の子…こんな所になんで…?」

少女を発見する
819 :クエスト 黒井ホークダウン[sage]:2010/12/05(日) 21:59:48.65 ID:8sH1V.A0
>>ALL
少女「……集まった。書かれた人達が。使命を果たす、人達が」

そう彼女は呟く。
歌う。澄んだよく透る声で、少女は歌い出す。
その言葉は何語なのかすらわからない。

次第に、景色が歪んでいく。
そして、突然の閃光。
あなた達は光に包まれた。
820 :2010/12/05(日) 22:03:07.68 ID:WuVoBRY0
>>819
零「まただっ…」

そのまま閃光に包まれる。
821 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/05(日) 22:05:45.30 ID:bo6mm2AO
>>819
「なんだ!?」

閃光に驚く
思わず顔を手で覆い、目をつぶる
822 :クエスト 黒井ホークダウン[sage]:2010/12/05(日) 22:12:16.04 ID:8sH1V.A0
>>ALL
孤島低空 夜

あなた達は気が付くと低空を行くヘリコプター、UH-60の中に居た。

ロングコートの黒井が手に持った写真を見ている。

黒井「おっと、ようこそ戦場へ」

あなた達に気が付くと、黒井は写真をコートの内ポケットにしまった。

黒井「状況を説明するからよく聞いてくれ」

ヘリから見渡す辺りは森だ。

黒井「現在スイーパーとロンドが交戦中だ。我々はただちに……」

パイロット「飛竜です!」

パイロットが叫んだ。

黒井「いいか! 説明は後だ! そこらにあるものにしがみつけ! 揺れるぞ!」

大きな飛竜の叫び声が上から響く。
823 :2010/12/05(日) 22:16:58.99 ID:WuVoBRY0
>>821
「デルタから、話は聞きました。イケメンのお兄さんですね?」
楽しそうに話掛ける。スリル系は好きなようだ。
>>822
「飛竜!?しかも黒井さんもいるし…。(飛竜美味しそうジュルリ)」

変なことを考えながら物につかまる。
824 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/05(日) 22:23:48.12 ID:bo6mm2AO
>>822
ゆっくりと目を開く

「どこだ…ここ?戦場?どういうことだ?」

パイロットの言葉が耳に入る

「えっ!揺れんのかよっ!?」

とっさに掴まる


>>823
「イケメンって…悪いな…素顔は見せたつもりはない。人違いじゃないか?」
(バレて…ないよな?)

825 :クエスト 黒井ホークダウン[sage]:2010/12/05(日) 22:27:37.20 ID:8sH1V.A0
>>ALL
すさまじい衝撃と音がヘリ内に響く。

パイロット「ローターがっ! メインローターをやられた! 飛行不能! 落ちます!」

黒井「衝撃に備えろ!」

ヘリは急速に高度を落とす。

襲いくる浮翌遊感。点滅する計器が合成音声で警告する。

そして強烈な衝撃。地面に墜落したのだ。
墜落したヘリは斜面を滑り、崖の下で落ち着いた。

黒井「おい、生きてるか?」

横転したヘリから黒井が頭を抑え立ち上がる。

黒井の後ろの操縦席は原型を止めていない。
さらにおびただしい量の血液が流れている。
826 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/05(日) 22:40:21.14 ID:bo6mm2AO
>>825
「くっ!マジかよ…」

落下と聞いて青ざめる、尤も頭蓋骨でよくわからないのだが

「っ…!!」

落下し終わり、落ち着いた頃に当たりを見回し

「生きてるぜ…なんとかな…」

落下の衝撃で頭蓋骨が、ズレて素顔が露わになっていた
それに気づき

「やっべ…見なかったことにしてくれ…」

すかさず戻す
そして、操縦席を見て

「パイロットは死んじまったのか…」

悲しげな視線を向ける
827 :クエスト 黒井ホークダウン[sage]:2010/12/05(日) 22:45:40.71 ID:8sH1V.A0
>>826
「よろしい、俺は何も見てない」

だが素顔を記憶。

「パイロットは二名とも即死だ。残念だ。さて、質問を受け付ける。移動しながらな」

小銃を手に持ち、ヘリの外へ警戒しながら出る。

「さっきの飛竜が戻ってくるかもしれん。味方部隊と合流するため北へ向かうぞ。質問しながらついてきてくれ」

北へ歩き出す。
828 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/05(日) 22:52:29.83 ID:bo6mm2AO
>>827
「質問…聞けるだけきくぜ。まず、ここはどこだ?なんで俺がこんな所にいる?あんたは何者だ?そして、何が起こってるんだ?」

歩きながら、次々に質問する
829 :クエスト 黒井ホークダウン[sage]:2010/12/05(日) 22:58:08.65 ID:8sH1V.A0
>>828
「ここはとある孤島。名前はないが、ロンドという妖怪集団の基地となっている。君がここにいるのは“あるモノ”に君の存在が書かれた為だ。それから俺は黒井礼。スイーパーという組織の兵隊だ」

倒木を乗り越える。

「今ここではスイーパーがロンドの基地を攻略中だ。敵に出会うまで質問を受け付ける」

森をどんどん進んでいく。
830 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/05(日) 23:05:03.87 ID:bo6mm2AO
>>829
「あるモノ?なんだそりゃ?」

同じく倒木を乗り越える

「その“あるモノ”を巡って2つの組織が争ってるってことだよな?何でその争いに俺が?はっ…まさか、ヒーローを必要としてるってことか!?」
831 :クエスト 黒井ホークダウン[sage]:2010/12/05(日) 23:09:43.83 ID:8sH1V.A0
>>830
「“あるモノ”、簡単にいうと書いたことが現実になる存在だ。我々もそれしかわからない」

黒井が突然しゃがむ。

「よし、ヒーロー。あいつらを静かにやれるか? 心配するな。半分は俺がやる」

六体のトンボ妖怪が少し先の開けた場所で旋回している。
832 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/05(日) 23:14:39.81 ID:bo6mm2AO
>>831
「書いたことが現実にって…ヤバいだろそれ…」

驚きの表情

「敵か?ああ、任せな!」
833 :クエスト 黒井ホークダウン[sage]:2010/12/05(日) 23:19:27.20 ID:8sH1V.A0
>>832
「俺が一体を狙撃する。そしたら一気に突っ込んで残りを始末してくれ」

銃をトンボに向かって構える。

「3、2、1」

空気を斬るような音がした。かと思ったら、トンボ一体が墜落する。
残ったトンボは必死に辺りを見回している。

「よし、頼んだ」
834 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/05(日) 23:23:54.75 ID:bo6mm2AO
>>833
「OK!」

頷く
そして―トンボの墜落と同時に

「行くぜ!アンノウン・キック!」

妖気を纏いトンボ達に跳び蹴りを放つ
835 :クエスト 黒井ホークダウン[sage]:2010/12/05(日) 23:27:40.61 ID:8sH1V.A0
>>834
トンボ「へぶらっ!」

突然の奇襲に為す術なくトンボ達が墜落する。

トンボ「スイーパーだ! 助けを!」

まだ動けるトンボの一体が逃げようと飛び立とうとしている。

「くそっ、こんなときに銃がジャムった! そいつを頼む!」
836 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/05(日) 23:31:48.83 ID:bo6mm2AO
>>835
「任せろ!」

逃げようとしているトンボに狙いを定め
一気に近寄る

「逃がすか!虎狩り!」

左足を軸にし、回し蹴り
837 :クエスト 黒井ホークダウン[sage]:2010/12/05(日) 23:36:30.14 ID:8sH1V.A0
>>836
トンボ「ぐはっ!」

あっけなくトンボは頭部を強打し倒れた。

「やるな。さすがヒーローだ。先を急ぐぞ」

壊れた銃を捨てコートの中から折り畳まれたカービン銃を取り出し展開し、先を進む。

「次もこの調子で頼むぞ」
838 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/05(日) 23:38:55.14 ID:bo6mm2AO
>>837
「チョロいな…ま、俺にかかればこんなもんよ!」

自慢気に胸を張る

「ああ、俺に任せな!」
839 :クエスト 黒井ホークダウン[sage]:2010/12/05(日) 23:43:34.02 ID:8sH1V.A0
>>838
その後、30分敵との遭遇はなかった。

平原についた。
膝までの高さの草が生い茂っている。

「空からお客さんだ」

黒井が空を見て呟く。
半月を背に滑空してくる先ほどの飛竜とたくさんの蜂の妖怪。

「よし、蜂か竜かどっちをしとめたい?」
840 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/05(日) 23:48:51.36 ID:bo6mm2AO
>>839
「うおっ!でかいのがきたな。」

上空を見上げる

「どっちを?男ならでかい方だな」
841 :クエスト 黒井ホークダウン[sage]:2010/12/05(日) 23:52:31.08 ID:8sH1V.A0
>>840
「なるほど、漢だ。でかい飛竜は頼んだ!」

黒井は蜂の群にカービン下部のショットガンを発射している。

飛竜が雄叫びを上げる。
そして、飛竜が妖怪仮面に向け、上空から突進してくる。
842 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/05(日) 23:58:23.32 ID:bo6mm2AO
>>841
「よっし、おい!デカブツ!虎のパワーに適うと思うなよ!」

飛竜を指差し挑発
そして、突進には突進で対抗しようと考える

「くらいな!タイガー・ブレイク!」

全身に妖気を纏い、高速で突撃
843 :クエスト 黒井ホークダウン[sage]:2010/12/06(月) 00:02:52.12 ID:MUeN9IA0
>>842
飛竜と虎の突進がぶつかり合う。
ひるんだ飛竜は大きな音を起て、乱れた着地をする。

そして、飛竜は振り返りざまに口から高熱の火球を妖怪仮面に吐き出した。
844 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/06(月) 00:08:00.12 ID:j0B8X.AO
>>843
「うわっ!火吹くのかよ!?」

驚く、しかしすぐに立て直し

「くそ!避けれっかなー」

猿の如き素早さで、上空に飛び上がり火球を避ける

845 :クエスト 黒井ホークダウン[sage]:2010/12/06(月) 00:11:39.52 ID:MUeN9IA0
>>844
飛竜は火球を吐き続ける。
六発吐いたところで疲れたらしく、吠えて威嚇してきた。
846 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/06(月) 00:19:53.70 ID:j0B8X.AO
>>845
「よっ!おっと!あぶねー」

器用に火球を避け続ける
しかし、その一つがマフラーに引火してしまう

「ん?うわっ!熱っ!うわっ!火、消えろ!消えてくれ!あちっ!」

マフラーを振り回したり、手で握ったりして火を消す
マフラーは半分程焦げてしまった

「くそっ!このマフラー気に入ってたのに!許さん!」

威嚇も気にせず

「アンノウン・スペシャル!」

先ほどより強い妖気を纏い突撃
847 :クエスト 黒井ホークダウン[sage]:2010/12/06(月) 00:24:30.66 ID:MUeN9IA0
>>846
黒井「マフラーは残念だったな」

蜂を刀で斬りつつ黒井が言う。

強烈な突進を頭に受け、怯む飛竜。
大きな隙ができている。
848 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/06(月) 00:28:19.61 ID:j0B8X.AO
>>847
「まだまだぁ!マフラーの仇だ!」

もう一度突撃する
849 :クエスト 黒井ホークダウン[sage]:2010/12/06(月) 00:30:59.94 ID:MUeN9IA0
>>848
飛竜は悲鳴を上げ倒れる。
そのまま近づかれまいと尻尾を振り回している。

遠くからヘリの音が聞こえ始める。
850 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/06(月) 00:36:07.52 ID:j0B8X.AO
>>849
「ふぅ…」

飛竜を見つめ

「尻尾が厄介だな…避けてとどめ、でいくかな」

尻尾をよく観察し

「エイプ・ダッシュ!」

尻尾を避けつつ、素早く飛竜に近づこうとする

851 :クエスト 黒井ホークダウン[sage]:2010/12/06(月) 00:41:08.55 ID:MUeN9IA0
>>850
尻尾はたやすく回避できた。
空を駆ければ多大な脅威となる飛竜。
押されている飛竜は苦し紛れに火球を吐いた。
これを回避すれば、飛竜に接近できる。
852 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/06(月) 00:47:10.93 ID:j0B8X.AO
>>851
「よっと!よし!いける!」

右手に妖気を溜め

「くらいな!!」

そのまま、飛び上がり上空から右手を突き出し突撃する
853 :クエスト 黒井ホークダウン[sage]:2010/12/06(月) 00:52:15.42 ID:MUeN9IA0
>>852
その拳は飛竜の頭骸を打ち砕いた。
地に伏したまま動かなくなる飛竜。

「こっちも終わった。飛竜を倒すとはやるじゃないか」

ヘリが四機近づいてくる。
うち一機はロケットランチャーや機関銃を搭載している。

「ありがとな。妖怪仮面」

景色が歪む。
そして、あなたはまばゆい光に包まれる。
854 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/06(月) 01:00:40.62 ID:j0B8X.AO
>>853
「へへっ!あんたもあの数を倒すなんてさすがだな!」

ヘリの方を見て

「どういたしまして!てか、当然だろ?悪は放っておけないって」

笑顔で話す
その瞬間、光に包まれ

「うわっ!何だよ!?」
855 :クエスト 黒井ホークダウン[sage]:2010/12/06(月) 01:04:58.07 ID:MUeN9IA0
>>854
シャッター街 夜

元の街へ戻ってきたようだ。

白い髪の少女が歩いて来る。

少女「あなたは為すべきことを成し遂げた。彼一人では壊れかけの銃でトンボと蜂と飛竜を同時に相手をするのは厳しかったわ」
856 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/06(月) 01:09:43.62 ID:j0B8X.AO
>>855
「あれ?戻ってきたのか?」

当たりを見回し
少女を発見

「あんたは…何者なんだ?組織の仲間か?」
857 :クエスト 黒井ホークダウン[sage]:2010/12/06(月) 01:14:13.99 ID:MUeN9IA0
>>856
「私は……そうね、“あるモノ”の化身と言うべきかしら」

夜の冷たい風が彼女の髪を撫でる。

「どの組織にも属していない」

/クエは終了です。後は好きなタイミングで落ちてください
858 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/06(月) 01:18:27.16 ID:j0B8X.AO
>>857
「“あるモノ”の化身…なんだかよくわかんねぇな。なあ、“あるモノ”っていったいなんなんだ?書いたことが現実になるって本当か?」

ダメ元で聞いてみる
859 :クエスト 黒井ホークダウン[sage]:2010/12/06(月) 01:22:11.24 ID:MUeN9IA0
>>858
「書いたことが現実になるのは本当よ。私の、“あるモノ”の名前は教えられない。名前を知ると言うことはそのものを支配することだから」

少女は微笑する。

「私を捕まえても無駄よ。すぐに消えるから」
860 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/06(月) 01:29:52.96 ID:j0B8X.AO
>>859
「なるほど…ま、そう簡単に使えるものじゃないよな。とりあえず、今後は警戒した方が良さそうだな。」

しばらく考え

「ま、考えても仕方ないか、じゃ俺はそろそろ帰るぜ!じゃあな!気をつけろよ!って大丈夫だろうけど…」

手を振りながら去って行った


/ここで落ちます。乙&ありがとうございました。
861 :クエスト 黒井ホークダウン[sage]:2010/12/06(月) 01:32:49.87 ID:MUeN9IA0
>>860
「簡単には使えないわ。また会いましょう」

その姿を手を振り返しつつ見送った。

/お疲れさまでした!ありがとうございました!
862 :????2010/12/06(月) 21:35:43.03 ID:t1NfUQMP


 水の流れる音がする。

 雨が天井を打つ、窓からは雫が垂れる。
 窓の外は濁った茶色い大河が流れていた。
 机や本棚がある、オフィスのようだ。部屋の中は若干散らかっている。
 薄明るい蛍光灯が部屋を照らし、
 数年前の新聞や雑誌が妖しい影を湛えていた。

 "異天空間−トバリ−"

 マヨヒガなどと同じ、この世から隔絶された場所。
 窓枠に少女は腰掛け、倒れる黒蔵を見下ろしていた。
863 :黒蔵[sage]:2010/12/06(月) 21:49:42.31 ID:duBCxkIo
>>862
横たわったまま、小さくくしゃみをした。
その拍子に目が覚めたのか、もぞもぞと少年が動き始める。
蛇の本能によるものか、半ば無意識に床の上で丸まった。

目は開いているものの、どこかぼんやりと、焦点が定まっていない。
一度魂と身体とが引き剥がされたために、身体は酷く重く、
風邪の熱も相まってか、だるく感じられた。
864 :????2010/12/06(月) 21:56:27.59 ID:t1NfUQMP
>>863

 異国風の衣装の背中が膨らむ。
 そこから飛び出すは、例の黄色い尾。

「起きろ」

 網目状の外郭の付いた尾が、
 黒蔵の首を締め上げて無理やり立たせる。

 三日月形の瞳孔が黒蔵を睨んだ。

「色々聞きたいことがあるんだけど良いかしら?」

 冷たい手のひらが、風邪で火照った頬を撫でた。
865 :黒蔵[sage]:2010/12/06(月) 22:01:01.09 ID:duBCxkIo
>>864
首を締め上げられて、だらりと少年は垂れ下がる。
苦痛に表情は歪み、少女の冷たい視線に反応して目と口だけをかろうじて動かす。

(聞くって何を…?)

相手の問いに、頷くことも声を出すことも出来ず、なされるがままでいるしか無かった。
866 :????2010/12/06(月) 22:09:01.81 ID:t1NfUQMP
>>865

 尾が回りこみ、抱きかかえるような体勢になった。
 鼻先が触れ合うほどに顔が近づき、じっとりと湿った吐息が唇を撫でる。
 
「貴方の保護者の蛇神さんのことよ」

 眼を細め、さも愉快そうに。
 悪意の表情で死に際の蛇の瞳を覗き込んだ。
867 :黒蔵[sage]:2010/12/06(月) 22:13:35.60 ID:duBCxkIo
>>866
ようやく呼吸が楽になり、少年は一つ大きく息をついた。

「…で、何が聞きたいんだよ」

死にかけた者の、精一杯の抵抗なのかもしれない。
発した本人にも意外ほどに、それは冷たい声音であった。
868 :????2010/12/06(月) 22:21:57.60 ID:t1NfUQMP
>>867
 細めていた眼が一気に見開かれ、
 長い指が少年の首に絡みついてくる。

「居場所、特徴、行動パターン、得意なもの苦手なもの、
 大切なもの、毛嫌いするもの、力、生息地、力を得るに至った過程etcetcetc・・・

 ブツブツと呟くように目の前で語りかける。

「貴方が呼び出してくれれば一番手っ取り早いんですけどねぇ!」

 少年に不吉な感覚が襲ってくる。
 全身から血が抜かれるような、体温が奪われていくような。

 "寒い"感覚!!

 尾を大気を伝って。力が抜かれていく、魂が吸い取られていく。

「私ね・・・妖気と魂を吸収しちゃう体質なの」

 ニタリと頬に歪みが生じた。

「早く良い返事くれないと、枯れちゃうわよぉ?」
869 :黒蔵[sage]:2010/12/06(月) 22:32:46.75 ID:duBCxkIo
>>868
実に嫌な感覚。

(ホンット、吸い取るのが得意な女って碌な奴がいねーよな…)

以前、磯女に絡まれたときに、酷く難儀したことを思い出す。
あの時に助けてくれた仲間は、今は居ない。

「居場所は竜宮だ。特徴?ひたすらデカイ。得意なものはしらんが、苦手な食べものは海栗。
 ええと、後なんだっけ、一度に聞かないで順繰りに聞いてくれよ…」

このよく判らない疲労感は単に魂を吸われているから、だけではない気がする。

「呼び出す方法もあ…」

…色々と吸われすぎたようである。
870 :????2010/12/06(月) 22:41:24.96 ID:t1NfUQMP
>>869

 ガシャーーーン!!

 尾が激しく振るわれ、黒蔵は部屋の端へとぶん投げられた。
 あちこちで本棚が倒れ、雑誌がぶちまけられ、机が倒れてメチャクチャになる。

 本能的に危機を感じ取ったのか、
 それとも冷静さを失った自分を諌める為なのか。

「あ〜ら、ごめんなさぁい」

 ニヤニヤとした笑顔で話しかける。

「急に饒舌になって驚いちゃった♪」


 ・・・たんにイラッと来ただけのようだ。
871 :黒蔵[sage]:2010/12/06(月) 22:48:36.81 ID:duBCxkIo
>>870
放り投げられ、本棚をなぎ倒しながら頭を壁にぶつけ、さらに雪崩れてきた本の下敷きに…
なるよりも以前に、言葉が途切れた時点で既に黒蔵の意識は無い。

故に少女が何か喋っているのを聞くことも、それに応えることも出来無いのだ。
さきほどまでは蛇の生殺し、であったが、今の黒蔵は蛇の干物になりかけている。
872 :????2010/12/06(月) 22:56:01.12 ID:t1NfUQMP
>>871

「あらまぁ・・・大変ねぇ・・・!」

 いい笑顔だっ!!

「あぁ、きっと風邪ね。頬が熱くてすごく弱っていたもの」

 そこからさらに生命力を吸ったアンタは何だ。
 ゴソゴソと棚を漁り、お目当ての薬を見つける。
 褐色の300ml瓶に入った葛根湯の錠剤である。

「丸呑みで大丈夫よねぇ・・・」

 倒れた黒蔵の鳩尾に足をかけ、
 口を開いてビンごと葛根湯を飲ませようとする!

「蛇なんだしぃ♪」

 グイグイ押す! 無抵抗なのを良いことに!
 ムリヤリ風邪薬を飲ませようとするっ! ビンごと!!
873 :黒蔵[sage]:2010/12/06(月) 23:02:00.30 ID:duBCxkIo
>>872
干からびかけて柔軟性を失った喉に、瓶のままとは言え薬を押し込むのは少々難儀な筈である。

…しかし。

するり、と瓶は抵抗も無く黒蔵の喉の奥へ落ちていった。
元来、ものを呑み込むのはうわばみの得手である。
さらに少々尋常でない胃の腑を持つ黒蔵の場合には、かなりの大きさのものでも
容易く飲み下せるのである。
874 :????2010/12/06(月) 23:09:54.74 ID:t1NfUQMP
>>873
「・・・チッ」

 拍子抜けしたような顔をする。ちょっと舌打ちが聞こえた。
 が、今度は好奇心に顔を綻ばせる。めっちゃ純粋な目をしている。

「身体を食べさせたらウロボロスになるのかしら!」

 早速足を折り曲げて口へ持っていこうとするが。
 無理に決まってんだろ、人間の体型だぞオイ。

 それでも必死で腕と尻尾を使って、
 ムリクリ身体を折り曲げて足を食わせようとする。
 少年の身体からミシミシと不吉な音が響いた。
875 :黒蔵[sage]:2010/12/06(月) 23:13:55.76 ID:duBCxkIo
>>874
かぽっ。

見事、足は口に咥えられました〜。拍手。

じゃなくて、流石に黒蔵も目が覚めたらしい。
しばらくモゴモゴして、頑張って自分の足を吐き出す黒蔵。

「え?何?」

喋っていたところから、今現在までの記憶がすっぽり御座いません。
876 :????2010/12/06(月) 23:21:54.25 ID:t1NfUQMP
>>875
「吐くなよクソガキ・・・!」

 三日月形の黒い瞳孔が少年を睨みつけた。
 細長い尾が黒蔵の首に巻きつき、またブン投げられる!

「今すぐ自分で自分を食って死になさいっ!!」

 信じられない無茶振りだ。

「じゃなきゃ吸い尽くして、皮剥いで財布のお守りにしてやるわぁ!!」

 再び生命力と妖気が吸い取られ始める。
 距離があるためだいぶ弱いが、時間の問題だ!
877 :黒蔵[sage]:2010/12/06(月) 23:28:54.68 ID:duBCxkIo
>>876
何で口に足が入っていたのか判らない。
そもそも蛇神のことを話せと言われているから、喋れるように足を吐き出しただけなのに。

(一体何が起こってたか、サッパリわからねぇんだぜ!
 これだから女ってやつぁ理解不能なんだ!)

「吸うなら吸いやがれ!」

もうヤケクソである。

「死んだら蛇神のこと話してやらねーもん!」

しかし黒蔵を剥いで財布のお守りにする場合、かなり皮が余りそうである。
878 :????2010/12/06(月) 23:37:52.30 ID:t1NfUQMP
>>877

「言ったわね・・・!」

 ヤバい、切れかけてる!
 本気で切れかけてる!!

「聞きたい事は大体聞いてるのよ・・・」

 グネグネと着物が波打った。
 体中に網目状の外郭が浮き出し始めている。
 しかし・・・

「!? ・・・チッ。もういいわよクソガキがっ!!」

 変化が解けかけていることに気づき、
 慌てて少女は黒蔵を異天空間から弾き出した!

 水の流れる音が、雨の音が遠ざかっていく・・・





 ―― 気がつくとそこは、件の河原だった。
    星が冷え込む冬空に燦然と煌めいている。 
879 :黒蔵[sage]:2010/12/06(月) 23:41:48.63 ID:duBCxkIo
ひゅるるる、ちゃぽん。

蛇の干物は川に放り込まれて、ほっと一息ついた。
何だかよく判らないが助かったらしい。
しばし水面を漂い、干からびた身体に水が馴染むと
つぷん、と泡を吐いて水底へ向かった。

(女って、怖い)
880 :黒井礼[sage]:2010/12/08(水) 23:30:22.62 ID:XRThVsw0
町外れ 橋の下 夜

サングラスをかけ、ロングコートを着た男の右手には小型のケース。
橋の上を電車が通り、周囲の静寂を破る。
川の水は流れていく。妖怪の死骸を乗せて。

「何があったんだ」

男は消音機付き拳銃を取り出し警戒する。
周囲に散らばる妖怪の死骸。
それはゆっくり霧散して消えていく。
881 :大蜈姫[saga sage]:2010/12/08(水) 23:36:47.15 ID:e90DPdco
>>880
おやおや、死の匂いに釣られてきたら、これは大層な光景じゃあないかい
【黒井の背後で、妖気が具現化する】
【長い黒髪を何箇所かで束ねて背に垂らした、歳経た和服の女妖怪が人の姿を取る】

これは、あんたかい?【顎で、徐々に消え行く死骸を指して、黒井に問う】
882 :黒井礼[sage]:2010/12/08(水) 23:43:28.67 ID:XRThVsw0
>>881
「いや、俺じゃない。俺が来たときにはもうこうなっていた」

妖気を感じて振り返り、和服の女妖怪を確認し間合いをとる。

「……死の匂いか……こいつらは取引先の妖怪か……」

死骸のほとんどが消えてしまった。
残っているのは手と足、触覚のようなものだけだ。

「俺は黒井、あなたは何者だ?」
883 :大蜈姫[saga sage]:2010/12/08(水) 23:52:10.06 ID:e90DPdco
>>882
そうかい、違ったかい
怪しんだりして悪かったねぇ……といっても、怪しいことには変わりなさそうだが

あんた、人間だろ?
妖怪のことを知ってるなんざ、只者じゃあなさそうだ

ってことは、もしかしたら「大蜈姫」って名乗れば知ってるかもしれないね
暫くずっと、この辺りを根城にしてたからねぇ
884 :黒井礼[sage]:2010/12/09(木) 00:03:04.79 ID:k.aQNF.0
>>883
「怪しいのは自覚しています。妖怪を知ったのは組織に入ってからです」

拳銃は手にしたまま。しかし、どこも狙わず下ろしている。

「この辺りを根城に……姫さんでしたか。よくは知りませんが」

この辺りは本来、別の人員の管轄だった。
ゆえに黒井はあまり詳しくない。

「あなたはこの死骸とは無関係ということでよろしいですね?」
885 :大蜈姫[saga sage]:2010/12/09(木) 00:20:54.46 ID:3EKwgyYo
>>884
わざわざそいつらを殺して、一体何の価値があるんだい?
あたしにとって重要なのは、平穏と祭りくらいかねぇ
それに、あたしがやるなら、こんな人間に見られるようなやり方はしないさ

あんた今、組織、って言ったね
この有様は、その組織とやらと何か関係があるのかい?
あったらあったで、こちらに迷惑がかからないようにしてくれるなら文句は言わないが、ね
886 :黒井礼[sage]:2010/12/09(木) 00:30:12.11 ID:k.aQNF.0
>>885
「平穏と祭りですか。自分も大好きですよ」

実は祭りにはあまりいかないが。

「この手口からして、うちの組織とは無関係なはずです。ご迷惑をおかけする気はありません。人と妖怪の均衡を保のが仕事です」

死骸は消えてなくなってしまった。

「あなたの後ろの方はお友達ですか?」

後ろにいるのは、刀を持った男。

男「妖怪は滅するすべて」

刀を手に向かってくる。
887 :大蜈姫[saga sage]:2010/12/09(木) 00:41:30.82 ID:3EKwgyYo
>>886
おや、人間ってのは、自分を殺しにかかってくる相手を友達っていうのかい?【軽口を叩く】

……しかし、面倒そうな奴だねぇ
ここは黒井さんとやら、あんたに任せちまおう
同族の不祥事は同族に拭わせるのが筋ってものだろうからねぇ

それじゃ任せたよ【軽く手を上げて、石の隙間に入り込めそうなくらい小さな百足へと変化する】
888 :黒井礼[sage]:2010/12/09(木) 00:48:35.16 ID:k.aQNF.0
>>887
「えい」

消音器付き拳銃より放たれた9mm弾は男の眉間を貫いた。

男「エンッ」

男は前のめりに倒れる。

「……なんというかませ。これは後でボスが来る。姫さん終わりましたよ」
889 :大蜈姫[saga sage]:2010/12/09(木) 00:55:04.32 ID:3EKwgyYo
>>888
……

こいつは、誰かの傀儡ってところだろうねぇ
何やら、きな臭いモンが後にありそうだが、あんたはどう思う?

まあ、あたしは火の粉がふりかかってきたら払うだけだがね
890 :黒井礼[sage]:2010/12/09(木) 01:04:03.65 ID:k.aQNF.0
>>889
「どう思う……いや、こいつただの通り魔ですよ。ニュースで見ました」

ニュースの危ない刀男だ。

「たぶんこのスレ最弱の敵だけど組織に報告しておこう」

“きな臭いモン”、それは正解だ。なぜならこの男は……

「あ、こいつ妖怪だ」

男の遺体が毛だらけの遺体に変わっている。

「妖怪を滅したがる妖怪テロリストの一員だったのかな。姫さんもお気を付けを」
891 :大蜈姫[saga sage]:2010/12/09(木) 01:13:54.92 ID:3EKwgyYo
>>890
そこ、さらっとメタ発言してんじゃないよ……

弱い妖気があると思ったら、あれで本当に妖怪だったのかい、困ったもんだ

【やれやれ、と大きくため息をついて】
ああ言っちまった手前、自分達の尻は自分で拭わないといけないね

そんじゃ、ちょいと裏を調べにいくとするかねぇ
【言い終わるや否やのところで、妖気が消える】
892 :黒井礼[sage]:2010/12/09(木) 01:18:22.73 ID:k.aQNF.0
>>891
「俺なんてこいつの妖気が弱すぎて気づきませんでしたよ」

拳銃をコートにしまう。

「裏を調べに? お気をつけて」

/お疲れさまでした!ありがとうございました!
893 :黒井礼[sage]:2010/12/09(木) 22:04:14.40 ID:k.aQNF.0
廃墟と化した洋館前 夕方

ロングコートにサングラスの男がバイクを降りる。

「さてと、相方を待つかな」

フルフェイスを脱ぎ、背伸びをする。
足元の道は煉瓦が埋め込まれ、周囲は森に囲まれている。
894 :????2010/12/09(木) 22:14:03.35 ID:rYxVVukP
>>893

「やふー、そこの兄さーん! おはこんにちばんわー(´∀`)」

 黄昏に染まる森の中からひとりの女が現れる。
 冬場だというのに日に焼けた肌を露出したどっかの民族っぽいファッション。
 去年流行ったヤツだ。
 髪をドレッド状のおさげ髪だ。ベレー帽を斜めに被っている。

「早速だけどアレの情報クレ(・∀・)!!」
895 :黒井礼[sage]:2010/12/09(木) 22:19:51.60 ID:k.aQNF.0
>>894
「おはこんにちばんわ」

怪訝な表情で女を見る。

「アレ? アレってなんだ? 流行りものについていけないお兄さんにはわからないよ」

とぼける。しかし、サングラスの下の眼光は鋭くなっている。
たち振る舞いも油断がなくなっている。
896 :???2010/12/09(木) 22:27:54.88 ID:rYxVVukP
>>895

「またまた〜、わかっちゃってるくせに〜( ・∀・)бプニプニ」

 ヘラヘラと笑いながら両手を広げる。

「あらゆるなにかであり、あらゆるなにかでもない。
 だから"アレ"。わかってますよねー(<●>_<●>)ジロリ」

 中指で指す。

「とりま、そっちの名前教えてよ〜m9(・_・)」
897 :黒井礼[sage]:2010/12/09(木) 22:32:35.10 ID:k.aQNF.0
>>896
「“アレ”はおいしいよ。ラーメン屋にある」

まともに答える気がないようだ。
ヘラヘラ笑う女とは対象的に無表情だ。

「黒井、黒井礼。君はなんて名だ?」

カチリと黒井の両腕が鳴る。
898 :???2010/12/09(木) 22:42:41.27 ID:rYxVVukP

「あっ、俺? てか本名教えて良いんだー、でゅふふっ(Φ`・∀・´$)!1!」

 さも楽しそうに、両手で自分の口を覆う。

「俺っちは"LSD"〜、ロンドの拷問吏だよ〜♪
 ヨロシクビーム!!(ノ≧∇)......━∃━口━=ノ━勹━ ☆」

 相変わらず楽しそうに、両手をブンブン回しながら話す。

「吐いて貰うよ〜、その硬そうなお口からねp(*ゝд・*)q」

 背筋も凍るような視線と共に、
 吐き気を催すような毒々しい妖気が、当たり一面に立ち込めた。
899 :黒井礼[sage]:2010/12/09(木) 22:52:56.17 ID:k.aQNF.0
>>898
(黒井礼は本名ではないが黙っておこう)

「よろしくLSD」

背筋の凍るような視線をけだるそうな視線で返した。
黒井は妖気に耐性がつくような訓練をスイーパー入隊後より行ってきた。
この場合は気分が悪くなるだけに留まった。

「拷問は簡便な」

コートより取り出したのは自動小銃。下部にはショットガン、着剣してある。

取り出すと同時に左手から隠しナイフをLSDに向け射出する。
900 :LSD2010/12/09(木) 23:11:08.28 ID:rYxVVukP
>>899

「あっはっはーー! なんちゅうお馬鹿さんヽ(o´・∀・`o)ノ」

 投擲されたナイフは霞にでも飛び込んだように。
 手応えもなく、音もなくすり抜けてしまう。

「俺は拷問吏っすよ〜、相手から反撃食らうよな状態なでさぁ。
 対等な目線で話してあげるわけねぇじゃんm9(^Д^)プゲラ」

 徐々に姿は薄くなっていく。
 ナイフの刺さった木が徐々に見えてきた。
 夕焼けが赤々とした光を残しながらも、その身を完全に沈めてしまった。


   ―― 視覚 ――


 空間がゆがみ始める。茜色の森が屈折して見える。
 先ほど女性が立っていた地面が黒く染まり、そこから突如。
 2mにも届くような巨大な向日葵が飛び出した。

 よくよく目を凝らしてみると。
 向日葵の黒い子房はぎょろりとした"瞳孔"だった。
 そこから赤紫色の光線が放射状に発射された。
 地面を、風を。どどめ色に変色させながら光の輪が迫ってくる。



〜妖怪目録〜

【目玉ひまわり】

 あの蝉の鳴く夏の日に。
 向日葵はかげらうの向こうから僕を見ていた。
901 :黒井礼[sage]:2010/12/09(木) 23:19:04.22 ID:k.aQNF.0
>>900
「面倒な奴だな」

光の輪を自動小銃に取り付けられた退魔の銃剣で斬り裂き乗り越える。

「LSD、お前ひまわりだったのか」

そう言いつつ素早く銃剣で地面に何やら刻み始める。
902 :2010/12/09(木) 23:22:58.50 ID:rYxVVukP
>>901

 銃剣の刀身が灰色に腐り始めた。
 地面を乾かし、風を膿ませたながらも。

 第二波、第三波が放出される。
903 :黒井礼[sage]:2010/12/09(木) 23:29:23.56 ID:k.aQNF.0
>>902
銃剣を捨て、お札を空中に設置する。
空中に浮いた札は光の輪を跳ね返し、逆流させる。

自動小銃をしまい、背中の対人刀を鞘から抜く。
退魔と聖罰の刻印が刻まれている。
904 :2010/12/09(木) 23:48:38.83 ID:rYxVVukP

 反転させられ、青緑色になった放射光線は。
 さらに光を放とうとする向日葵を黒く照らした。

 向日葵は白く変色しながら、泡を吹き。
 腐り落ちて地面に溶けていく。
905 :耳 鼻 口2010/12/09(木) 23:49:32.16 ID:rYxVVukP
 ―― 聴覚 ――
 ―― 嗅覚 ――
 ―― 味覚 ――


 空気が渦巻き、巨大なスピーカーを担ぐ蝿人間が現れる。
 80cm程の体で、300`はありそうな巨大なスピーカーを背負っている。
 気味の悪い振動が空気を叩く。

 ぶどうが腐ったような匂いが辺りに立ち込める。
 ブルーベリー色のオウムが風の中から羽ばたいた。
 大きな嘴は良く見ると鼻の形をしている。

 黒いの首筋に濡れた物が這い回った。
 上半身だけの小柄な老人がニヤニヤしながら長い舌を動かしている。

 オウムが滑空しながら黒井の頭上を通り過ぎようとする。
 腐った卵の臭いが立ち込めた。

 巨大なスピーカーはだんだんと激しく震えだす。
 辺りの空気が黒いの肌を叩き始めた。
 低周波。動物や人間に強いストレスを与える、人には聞き取れない音波。
 頭痛や耳鳴り、時には発狂や失神すら引き起こすという。



〜妖怪目録〜

【耳虫】

「隣の奥さんが私の悪口を言っている」
「私が町を歩くと、周りの皆が大声で私を罵倒する」


【匂うの風】

 ふと懐かしい香りが私の鼻を掠めた。
 なつかしい、故郷の。母が作る肉じゃがの匂いだ。


【舐め男】

 何の前触れもなく座敷に現れる妖怪。
 畳や壁を旨そうに舐め回し、霞のように消える。
 辺りに残るは唾液の臭気。
906 :黒井礼[sage]:2010/12/09(木) 23:51:03.21 ID:k.aQNF.0
>>904
「当たったら体に悪いことこの上ないな」

刀で地面に刻印のようなものを掘り始める。
907 :黒井礼[sage]:2010/12/09(木) 23:55:18.32 ID:k.aQNF.0
>>905
「耳鳴りか……しかもオウムくせえ」

頭上のオウムを横へ歩き避け、消音器付き拳銃を右手に持ち、スピーカーに射撃する。

左手は刻印を刻み続けている。
908 :耳 鼻 口2010/12/10(金) 00:14:17.88 ID:AMKU7O2P

 スピーカーに穴が開き、
 ブツンと途切れたように音が止んだ。
 背負っていた蝿人間はいきなりスピーカーに押し潰され、
 スピーカーも蝿人間も霧のように消えていった。


 黒井の背におぶさり、なおも首筋を舐め続けていた老人。
 しかし顔が真っ青になり、背から落ちてもんどりをうちながら泡を吐く。
 やがて耳虫同様に霞のように消えてしまった。

 臭いの正体・・・硫化水素!!
 反応が遅れてしまった、猛毒のガスがあたりに充満し始める。
 オウムは今度は逃げるように上空へと昇って行く。
 腐った卵のような臭いはますます強くなった。
909 :黒井礼[sage]:2010/12/10(金) 00:22:04.72 ID:2PoWRlI0
>>908
「大丈夫だ、問題ない」

元々身体能力向上のお札を張ってある。とはいえ毒ガスには勝てない。
掘った刻印の上にお札を張り付ける。

「結界だ!」

黒井の周囲に結界が張られる。
結界内部は空気と次元が浄化されていく。

「首筋が気持ち悪い」
今ごろ気づいたようだ。
910 :2010/12/10(金) 00:26:54.62 ID:AMKU7O2P
>>909

 オウムはさらに高く飛んでいく。
911 :黒井礼[sage]:2010/12/10(金) 00:29:00.73 ID:2PoWRlI0
>>910
「落としとくか」

オウムに拳銃を連射し攻撃。
912 :2010/12/10(金) 00:30:26.13 ID:AMKU7O2P

 高い、飛び回る。
 普通の拳銃じゃ当たらない。
913 :黒井礼[sage]:2010/12/10(金) 00:34:21.80 ID:2PoWRlI0
>>912
「なんや、あたらへんがな」

つい方言がでる。
拳銃をしまい取り出したのは先ほどの自動小銃。

「……」

お札によって強化された神経を研ぎすませ、狙いすまし二発発射する。
914 :2010/12/10(金) 00:36:45.08 ID:AMKU7O2P

 当たった、消えた。

「今日はこれぐらいにしとくか」

 どこからか声が聞こえた。


/ありがとうございましたー
915 :黒井礼[sage]:2010/12/10(金) 00:39:49.83 ID:2PoWRlI0
>>914
「おっと、さっき思わず方言が出た」

首をひねりながら、

「お札高いんだ。今度弁償しろ」

/こちらこそありがとうございましたー
916 :平次郎狸[sage]:2010/12/18(土) 20:04:09.11 ID:t/o6Xako
深夜、静まり返った住宅街。
電信柱の傍で少年が蹲っている。
すると道の向こうから残業が終わったばかりなんだろうか、くたびれたサラリーマンが歩いてきた。
サラリーマンは少年の姿を認めると流石に
不審に思ったのか声を掛けた。

「ぼく、どうしたんだい?こんな夜に。」

少年は蹲ったまま答えない。

「どこか怪我でもしたのかい?」

そのまま答えず。ついにサラリーマンは痺れを切らしたのか肩に手を置き少年の前に座り込んだ。
すると少年がゆっくりと顔を上げた。

「お?ん・・・・・・・・・・・うわああああぁああぁあぁぁぁ!」

やっと反応を見せたと安堵するサラリーマン。しかしその表情は数秒後に恐怖で歪んでいた。
ゆっくりと上げた少年の顔は目も鼻も口も無くのっぺりとしていたのだ。
サラリーマンは走って逃げ去った。

その場に残る少年はいきなり笑い声をあげた。

「あはははは、こんな古典的なのに引っ掛かるとは、はははは」

ひとしきり笑い終わるとポンッという音と煙と共に赤ジャージの男の姿になった。

「いや〜、いくつになっても人を驚かせるのは飽きないもんだ。あははははは」

カラカラと豪快な笑い声が住宅街に響き渡った。
917 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/18(土) 20:14:22.59 ID:blVW5cAO
>>916
一連の流れを遠くから眺める、猿の頭蓋骨を被った青年
少しずつ近づき

「あー、そこのアンタ。人を驚かせるのはいいけど、夜だからな。あんま、怪しいことすると不審者として通報されちゃうぜ?」

明らかに怪しい恰好をした青年が話しかける

918 :平次郎狸[sage]:2010/12/18(土) 20:19:34.90 ID:t/o6Xako
>>917
「んお!?見ている人がいたか。つか驚かないんだな、あんたも人じゃないのかい?」

笑っている時にいきなり声を掛けられ驚く男。

「あぁー、国家権力の青い制服の兄ちゃん対策だったら万全だよ。すぐに煙に巻いて逃げるさ。」

えへんと胸を張る。

「ってちょい待ち。君も格好がだいぶおかしいだろ。通報されそうだぞ、俺に言えた立場じゃない。」

そういって青年の格好をじっくりと眺める。
919 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/18(土) 20:31:28.64 ID:blVW5cAO
>>918
「ご名答!俺も妖怪さ。」

被っている頭蓋骨の下で笑う

「それならいいけど…ってそうじゃなくて、ほどほどにしとけってことだよ。」

「え?な、俺の恰好がおかしい?どこがだ?イケてるだろ?なあ?」

親指で自分の顔を指差す
920 :平次郎狸[sage]:2010/12/18(土) 20:38:51.70 ID:t/o6Xako
>>919
「ほう、君もか・・・・・・・。ってあぁ、うん・・・・・・かっこいいんじゃない?最近のファッションは良く分からんが・・・・・。」

妖怪と聞きニヤリとした笑みを浮かべる。が、その後のかっこいいかという問いに戸惑った。

(え?あの格好カッコいい?何、俺の感性がおかしいの?それとも彼の感性がおかしいの?)

軽く思案に耽る。が頭を振り思考を戻す。

(つか妖怪か・・・・。主決めに参加してるかどうか探りでも入れるかなぁ・・・・。)

「率直に聞くけど君、百鬼夜行の主決めに参加してる?」

男の口から出たのは結局探りですらない直球勝負の言葉だった。
921 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/18(土) 20:49:00.37 ID:blVW5cAO
>>920
「かっこいいだろ?」

自信満々な笑み
頭蓋骨のせいでよくわからないが

「百鬼夜行?残念ながら俺は参加できねぇんだ。ちょっとした事情があってな…」
(流石に目立ちすぎるからな…ましてや、百鬼夜行の主になんてなったら確実に母さんにバレる。)

伏し目がちに答える
922 :平次郎狸[sage]:2010/12/18(土) 20:58:08.59 ID:t/o6Xako
>>921
男はもはや格好のセンスに対し半ば苦笑いの表情だった。
が次の言葉を聞き安心したようだった。

「そうか。君は参加しないのか・・・・・。」

ここであることに気付く男。

(あ・・・・、自己紹介忘れてた・・・・・。)

「そうだ、折角だから自己紹介でもしようじゃないか。な?」

そう言うとポンッという音と煙をだし本来の姿に戻る。
煙が晴れそこにいたのは坊主の袈裟を着た人間くらいの大狸だった。

「俺は相模の平次郎狸だ。しがない僧侶兼アルバイターさ。といっても破戒僧と言ってもいい位なんだがな。」
923 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/18(土) 21:05:30.55 ID:blVW5cAO
>>922
「へぇー、狸だったのか。よろしくな、平次郎狸。」

握手を求める

「俺は、天…じゃなかった妖怪仮面!ヒーローだ!」

うっかり名前を言いそうになる
しかし、すぐに言い直す
924 :平次郎狸[sage]:2010/12/18(土) 21:12:37.42 ID:t/o6Xako
>>923
「よろしく、妖怪仮面。」

(今、言い淀んだけど本名言いかけたのか・・・・。この子おもしろいなぁ。)

勝手に自分の中でお気に入りの子に認定する狸。

「どら、お近づきの印にっと。」

そういって懐からクッキーが入った袋を取り出す。

「手作りのクッキーだ。もし良かったら食べてくれ。」

姿に似合わずお菓子作りが趣味だったようだ。
925 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/18(土) 21:18:05.21 ID:blVW5cAO
>>924
「ああ、よろしくな!」
(あぶねー。本名言いかけた…うっかりしてたぜ…)

内心ホッとする

「おっ!クッキー!ちょうど腹ヘってたんだ。サンキュー」
笑顔でクッキーを受け取る
926 :平次郎狸[sage]:2010/12/18(土) 21:25:08.15 ID:t/o6Xako
>>925
(お、喜んでくれてるみたいだなぁ。嬉しいもんだ。)

妖怪仮面の笑顔につられ平次郎も笑顔になる。
と、急に袈裟の中から携帯の着信音が聞こえる。

「っと、ちょっと悪いね。。出させてもらうよ。」

断りの言葉を口にし電話に出る。

「はい、平次郎です。え?今日?本当ですか?あ、すいませんすいませんすいません。今すぐ行きますんで。」

なにやらあったようでだいぶ慌てている。

「すまん、妖怪仮面。どうやらコンビニのバイトのシフトが入ってたようだ。今すぐ行かなきゃならん。本当に悪いが帰らさせてもらうわ。」

獣の顔で分かり難い筈だが明瞭に申し訳なそうな顔をする狸。
今度は演出をする暇なく速攻で赤ジャージの姿に戻り走り出した。
927 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/18(土) 21:30:28.81 ID:blVW5cAO
>>926
「ん?用事か?」

クッキーを頬張りながら話す

「バイトか、じゃあなークッキーありがとなー美味かったぜー!」

走り出した平次郎狸に向かって大きく手を振る

928 :平次郎狸[sage]:2010/12/18(土) 21:34:15.73 ID:t/o6Xako
>>927
妖怪仮面の声に走りながら顔だけ振り向かせ大きく手を振りそのままダッシュでバイト先に向かった。
余談としてその後、彼が遅刻の件を咎められ首寸前になったのは言うまでもなかった。

//無理に落とさせてもらってすいません。絡みありがとうございました。
929 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/18(土) 21:38:01.25 ID:blVW5cAO
>>928
「と、あとでクッキーのお礼しなくちゃだな。」

そう思いつつ、彼も帰るのであった


/いえ、大丈夫ですよ。久々に絡めて楽しかったです。ありがとうございました。
930 :蛇神[sage]:2010/12/23(木) 00:15:56.72 ID:krGK3O2o
竜王の居城であると共に、水界の役所でもある竜宮。
慌しくしていた上位の神々が無事に出立し、皆がほっと一息ついたところである。

つい先日傷が癒えたばかりの蛇神は、いつもの役目を免除されていた。
そのため門前での見送りが済むと、急に手持ち無沙汰になってしまった。

「何もすることがないって、久しぶり。急に自分がいらなくなった気がしますね」

しかし、水面へ上ってゆく行列を見上げての下っ端見習い神の呟きなど、
ここでは誰も聞くことはない。
皆、それぞれの役割があるのだ。
931 :??????[sage]:2010/12/23(木) 00:24:03.58 ID:T7PmDwwP
>>930

 砕けた朝日が煌めく水面。
 膨らんでは揺れる光の流れ。

 その透明の美しい天蓋が・・・腐り落ちた。

 どす黒い妖気をぶちまけ、少女が滑り込んでくる。
 結界の破壊による浸入。
 一匹の異形が竜宮の水底に立つ。

 黒く長い髪の隙間から、真っ赤な目が覗いていた。

「はぁい、ご機嫌いかがですかぁ?」

 じっとりと湿った言葉が投げかけられた。
932 :蛇神[sage]:2010/12/23(木) 00:33:11.69 ID:krGK3O2o
>>931
「はい、御用でしょうか?」

蛇の少年は首を傾げた。
ここは役所である。
つまり、用があるものは誰が入ってもよい。
剣呑な客人は珍しくないし、ここで手の空いた下っ端小僧が対応するのは自然な流れであった。

(危急の件かしらん?ご婦人だし、何か失礼が無いようにしなくては)

用件によっては、客人を相応の部屋に案内しなくてはならないな、等と
この少年神はそちらに気をとられてまったくの無防備である。
933 :??????[sage]:2010/12/23(木) 00:42:45.00 ID:T7PmDwwP
>>932

 いぶかしげに少年の蛇神を眺める。
 やがて思考が一致し、思わず頬を両手で押さえた。
 いきなり目標にたどり着き、拍子抜けやら嬉しいやらだ。

「用? あぁ・・・用、ねぇ」

 背から黄色い尻尾が伸びる。

「神格を1ついただきたいですぅ」

 さも愉快そうに、ふらふらと揺れた。
 陰湿な瞳が半月状に見開かれる。

「妖怪の皆々様を不幸せにしてあげたいので」
934 :??????[sage]:2010/12/23(木) 00:43:38.68 ID:T7PmDwwP
>>932

 いぶかしげに少年の蛇神を眺める。
 やがて思考が一致し、思わず頬を両手で押さえた。
 いきなり目標にたどり着き、拍子抜けやら嬉しいやらだ。

「用? あぁ・・・用、ねぇ」

 背から黄色い尻尾が伸びる。

「神格を1ついただきたいですぅ」

 さも愉快そうに、ふらふらと揺れた。
 陰湿な瞳が半月状に見開かれる。

「妖怪の皆々様を不幸せにしてあげたいので」
935 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]:2010/12/23(木) 00:44:58.78 ID:T7PmDwwP

/おおぅ、バックエンドの関係でレスがダブってしまいました。
 スルーしてください。
936 :蛇神[sage]:2010/12/23(木) 00:52:50.88 ID:krGK3O2o
>>933
「貴女は神格に上られるご予定の方でしたか」

その話から、竜宮へ新たに登用される神だと思ったために、
少年は少女を奥へ案内しようとする。

「妖怪退治の職を希望する方は珍しいですね。
今、禊のできる神格が足りませんから、きっと歓迎されると思います」

さあ、こちらへどうぞ、と自分より頭一つ分背の高い少女に、少年は背中を向けた。
937 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]:2010/12/23(木) 01:01:00.21 ID:T7PmDwwP
>>936

「い、いえいえ結構です!」

 予想外の反応に、慌てる。あの蛇と同じだ、調子が狂う。
 水神は能天気な奴等ばかりなのだろうか?

 いや、それなら好都合。

「もっと手っ取り早い方法があるのでぇ!!」

 そう呟いた瞬間、辺りから嫌な流れが生まれる。
 根が土から水気を吸うように、大気から生命の息吹が吸い取られていく。

 長い尾が風を切り、少年水神の手首を捉えた。

「私が欲しいのは貴方の神格ですから・・・!」

 歪んだ流れ、歪な力。
 "とても竜のしでかすこと"とは思えない!


 当然だ。

 この少女は竜ではなく、ただの異形なのだから。
938 :蛇神[sage]:2010/12/23(木) 01:20:40.49 ID:krGK3O2o
>>937
「え?ああ…あのっ!」

不意に手首を捉えられ、困惑した様子で振り向くミナクチ。
そして同時に、ぐん、と強く魂が揺さぶられ、引き抜かれようとするのを感じた。
体勢は完全に少女のペースに振り回されている。

「私の、神格?」

ここでようやく少女の目的が、自分であることに蛇神は気付く。

(命が吸われる…!)

歪な力、悪意の気配に絡みつかれて、少年は眉をひそめた。

「でもなぜ、何のために?」

神格を奪うこと。その重荷を、代償を、知っていればそんな気にはなれないだろう。
しかしなぜこの少女はそれを望んだのだろう?
神格を負う事は、鎖で繋がれるようなものなのに。
疑問がわき、初めの動揺が鎮まってくる。

次第に少年は、落ち着き始めた。

「私の命が欲しいのなら、差し上げましょう」

蛇神の発する生命の気配が、淡い光となって少女をとりまいた。

「貴女の望むだけ、お取りなさい」

蛇の生命の火が尽きるまで、どれほど掛かるだろうか。
汲めども尽きぬ海の水のように豊富に、少女に命の火が降り注ぐ。
939 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]:2010/12/23(木) 01:40:33.41 ID:T7PmDwwP
>>938

「なぜ、ですって・・・?」
「好きなだけ取れですって?」

 訪れる静寂、命の搾取が一瞬だけと止まる。
 少女は目を見開き、ただまじまじとミナクチを見据える。

「見下すんじゃねぇよ薮蛇風情がぁああああああああああああああ!!」

 直後、激流のように吸収が再開される!
 手首を掴んだ尾を振り回し、地面に何度も叩きつける!

「私は由緒ある釈迦羅家分流の長子だぞ!!
てめぇら野良の蛇ごときとは、生まれがっ! 格が違うんだぉっ!!」

 その能力が暴走し、竜宮丸ごとが範囲となる。
 無作為に食い、奪い、己を肥やす邪悪な体質。
 この力ゆえに、この力以外無かったゆえに!
 この異形は数多の妖怪精霊の命を奪い、妖怪へと堕落していった!

「ふざけやがって! お言葉に甘えて食い尽くしてやる!!」
「ここの奴等の神格、全部奪ってやるよ!!!」

 "異天空間−トバリ−"が発動する。
 竜宮全体に空間が上書きされようとする。
 彼女の父が彼女の力を隔離する為に、彼女へ初めて与えたモノだった。
940 :蛇神[sage]:2010/12/23(木) 02:00:01.72 ID:krGK3O2o
>>939
見慣れた竜宮の風景が淡くなり、そこへ重なるように異空間の景色が広がってゆく。

「これは、雨の音ですかね?」

強かに叩きつけられた箇所を顰め顔でさすりながら、少年が問うでもなくつぶやいた。

「生まれとか格とか、色々拘る者が居るのは知ってます…蛇にもいますから。
竜の名門出の貴女なら、なおさらその出自への誇りは竜一倍お持ちでしょう」

(野良の蛇の出だから神生まれの蛇を食うつもりなんだ、と、誹られたこともあったっけ。
 でも、この様子なら食わないで済みそうですね)

蛇神はちょっぴり皮肉な想いと共に、かつて黒い蛇のしでかした騒動を思い出す。

(このひとも、同じだろうか?)

「格が違うというのなら、なぜそんなに荒ぶってみせる必要があるんです?
 このままでも十分、貴女は私の命を奪えるのに。
 そしてこの竜宮全てを奪いつくすというのなら、その力があるのなら、
 なぜもっと早くにそうしなかったんですか?
 なぜ最初は、私の神格だけを奪うつもりで居たんですか?」

命を削り取られながらも、少年は荒ぶる少女に挑むように尋ねた。 

もう完全に、あたりはトバリの中である。
941 :??????[sage]:2010/12/23(木) 02:18:04.86 ID:T7PmDwwP
>>940

「黙れ・・・黙れ・・・っ!」

 頭を掻き毟る。
 トバリが歪み、降りしきる雨が無情の賛歌を奏でる。

 思い出す、かつての光景。
 恐れられながらも、蔑まれながらも。
 この異形にも。小さな者を抱き、守ろうとしたことがあった。

 渇望、焼け付くような渇き。
 降りしきる雨はその渇きを潤す為なのか。

 雨の帳に映るあの日の情景。
 小さき者は命を抜き取られていた。
 
 守りたい愛されたい救いたい救われたい。
 その生まれに意義を――

「黙れぇえええええええええええええっ!!!」

 心が乱れに乱れ、とうとう妖怪としての姿を現す。
 その姿は黄色い巨大な魚だった。
 長い口吻が伸び、赤い目は小さく陥没し、鱗の代わりに網目状の外殻が身体を覆っていた。
 背鰭は無い、さらに尾鰭の代わりに蛇尾が伸びてミナクチを掴んでいる。

 いよいよ吸収が勢いを増し、最後のともし火を摘み取ろうとする。
942 :蛇神[sage]:2010/12/23(木) 02:30:51.72 ID:krGK3O2o
>>941
「黙りませんよ。それに貴女も、もっと話せば良い」

雨の帳が映す情景を見ても、蛇の目は変わらぬ無表情。

「昔は貴女にも、饒舌になる話し相手がいたのでしょう」

(蛇の舌とは、心に効く毒を含む言葉を吐く例えでもあるんだっけ?
 使うつもりは無かったのにな)

なんという皮肉。
彼女を傷つけずに事を収めるには、その心の古傷を抉らねばならぬのか。

「そうか、ここはもう竜宮じゃなかったんだっけ」

竜宮の門の中では相応の大きさにあるべし、という不文律がある。
集う種族の大きさの違いで不都合が生じないようにするためのものだ。
しかし今なら遠慮は無用のようで。

トバリの中、蛇神はのびのびと本来の大きさに体を…伸ばそうとした。
943 :??????[sage]:2010/12/23(木) 02:40:11.99 ID:T7PmDwwP
>>942

「ヒュルルルルルルアアアアアアアアア!」

 もはや言葉は発していなかった。
 巨大な姿となったミナクチをその尾で縛り付けること叶わなくなり、
 あっけなく振りほどかれてしまう。

 尾を振りほどかれた魚はその姿勢を直立とする。
 口吻からはドドメ色の舌が伸びた。 
 命を、魂を直接吸い取る猛毒の鞭だ!

「ポルォルォルォルォルォアアアアアアアアア!!」

 奇声を上げ、舌を振り回し。
 巨大な水神と化したミナクチに襲い掛かる。
944 :蛇神[sage]:2010/12/23(木) 02:53:57.92 ID:krGK3O2o
>>943
本来の姿はやはりしっくりくる。
命は削られたが、もう少し踏ん張るだけの力は戻ってきた。

「そうやってまた、一人ぼっちになるつもりなのか。
竜の姫君とあろう方が、その誇りもかなぐり捨ててしまうのか。
貴女が本当に望めば、一人になることもなかろうに」

深い声で問いかける。

巨大な蛇は伸びてきた舌を角でからめとると、その長い体を魚に巻きつけた。

(そういえばこの角、貰ってからはじめて役にたったな)

魚の体を抑え込み、角に長い舌を巻きつけたまま、蛇は魚に口付けた。
これまで以上の濃度で、一気に生命が魚に吹き込まれる。
945 :??????[age]:2010/12/23(木) 03:02:26.05 ID:T7PmDwwP
>>944

 心の中で反響する。
 落ち窪んだ小さな目が燃えるように輝いた。

 黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れっ!
 殺してやるっ!!!

 吸収を上回る勢いで生命が吹き込まれ、身体が膨張していく。
 丸く膨らんだ腹が風船のように膨れていった。

 どうした私の力っ!?
 殺せ! 殺してみろ、このクソ蛇をっ!!
 あの時のように! あの日々のようにっ!!
 殺せ殺せ殺せっ!!
 [ピーーー]ことしかできないんだったら、この瞬間ぐらい役立ってみせろっ!!

 異形の思考も虚しく、腹は限界まで膨らんでいた。
946 :蛇神[sage]:2010/12/23(木) 03:08:34.74 ID:krGK3O2o
>>945
(そろそろ限界であろうか)

こっそりと、蛇神の尾の先から小さな分身が分かれる。
小さな蛇はきらりと目を光らせると、さっと走って戦いの場から離れていった。
そして本体はその残る命の火を全て、魚の体へと吹き込んだ。
947 :??????[age]:2010/12/23(木) 03:22:57.58 ID:T7PmDwwP
>>946

 命を吸い尽くす。
 少量の水滴が乾くように、器の水が飲み尽くされるように。
 僅かな余韻を残し、小さな音を立てて吸い尽くす。

「ヒョ、ヒャフュゥ・・・は、ははは。やった・・・やった!」

 徐々に、魚の姿から人の姿へと戻っていく。
 その表情は呆然としていたが、少しずつ実感が湧いてくる。

 取った・・・ 奪いつくした!!
 これで神格は私の――

「!?」

 突如、ミナクチの妖気が体内で暴れ狂う。
 内臓を焼かれるような激しい痛みに襲われた。

「あ、あがっ・・・あがあああああああああ!!」

 立っていられなくなり、腹を押さえて水底をのた打ち回る。

 神格。その力の役割、性質。
 邪悪や穢れを引き受け、浄化するというこの神格の相性は最悪だった。
 お互いに似た性質を持つ妖気同士が体内で喰らい合い、吸収し合い。
 激しい相殺反応を起こし、体内を焼いていく!

「あ、がア゛ッ!!」

 口からはどす黒い血や細かい肉塊がこぼれ始める。
 右手の爪は地面に、左手の爪は喉に食い込んでいた。

 当然の報い。
 邪悪そのものであるこの異形に神格など、天道が許すはずが無い。
948 :蛇神[sage]:2010/12/23(木) 03:40:41.35 ID:krGK3O2o
>>947
少女に、さっと小さなものが駆け寄る。
それが触れた瞬間、少女の体の内側からの崩壊が止まった。

「神格が欲しければその旨をちゃんと申請して、審査を受けて、
あなたの能力に見合う格を受け取ればいいんです。
 他の者が請け負った神格をそのまま別の人が負うのは、
 場合によってはこんな風に無理が出るんです」

身の丈40cmほどの小さな蛇の少年が、困ったような顔をしてそこに立っていた。

「大陸ではちがうのかも知りませんが、この島国では荒ぶる者でも力を認めれば
 神として受け入れられることがあります。荒御霊、といいましてね。
もっともそれだけ神の手が必要な国、ってことでもあるんですが…」

魔物・妖怪を退治する神、であれば、妖怪はともかくとして人間達は十分奉ってくれるだろう。
実際、手の付けられぬ暴れ神をなだめて社に祭り上げることは、しばしばあった。
949 :??????[age]:2010/12/23(木) 03:46:27.72 ID:T7PmDwwP

 爪が地面を抉る。
 口から血を垂れ流し、赤い目からは涙が零れていた。

「ち、く、しょうがっ!!」

 異天空間を解除し、よろよろと立ち上がる。
 もはや命を吸うその力も勢いを無くしていた。

「覚えてろ・・・必ず殺してやる!!」

 爛々と赤い目が光り、結界を飛び越えて少女は姿を消した。






〜妖怪目録〜

 竜の奇形児。かの四凶、饕餮もこれに分類される。
 強い力を持つ竜を親としているが、本質はただの怪物。
 神通力は歪んだ形で受け継がれ、その姿も性質も異形と化している。
 生態や能力が"飲食"や"殺戮"など一面に特化した者が多い。

 鷹の雛は空を知らず
 麒麟児は奸臣へと身を落とし
 花の種は朽ち果て、汚泥へと成り果てる


【竜の堕とし子】 
950 :蛇神[sage]:2010/12/23(木) 03:57:13.62 ID:krGK3O2o
>>949
(やっぱり、駄目なのか)

嵐のように少女が去った後。
しょんぼりと、小さくなった蛇神はうなだれていた。
雨の帳が映したあれは、救いを求めるものだったように思えてならない。

「…そういえば約束、果たせていないままですね」
いつかまたあの少女に会ったなら、その時には必ず、と誓う。

そして竜宮は通常通りに戻ったものの、
蛇神はしばらく小さいままで、日常に苦労することになる。
951 :十夜「」&七郎『』2010/12/24(クリスマスイブ) 22:18:08.91 ID:E/MDO2AO
夜、とある路地
一人の少年と一匹の狐が歩いている

「ごめん、七郎こんな遅くまで」

『大丈夫だ。十夜』

少年は肩に乗せた狐と話している

「早く帰ろう、七郎。」

『そうだな。』

二人は夜道を急ぐ
952 :Are you enjoying the time of eve?[age]:2010/12/24(クリスマスイブ) 22:29:27.35 ID:V2h/VRUP
>>951

 シャンシャンシャンシャン・・・
 遥か上空から鈴の音が聞こえる。

 肌に纏わり付く寒い風を蹴り、角獣が暗い路地裏の空を駆けていく。

「ほっほーーーーっ! メーールゥイクリスマーース!!」

 赤いモコモコの服を着込んだ太った老人が朗らかに叫ぶ。
 おそらく今日という日に限り、オバマよりも偉大なる父よりも。
 いかなる男よりも有名で! いかなる人間よりも愛されているあの姿だ!

「ほっほぅ! あんなところに少年が居るでは無いかぁ!!」

 空を滑るソリを引く二匹の角獣が嘶き、歩みを止める。
 黒い大きな瞳が、路地裏を駆ける少年を捉えた。

「ほっほーーぅ!!」

 老人は白いひげを口にモコモコ含みながら少年の居る場所へ手綱を引い。た
953 :十夜「」&七郎『』2010/12/24(クリスマスイブ) 22:36:31.06 ID:E/MDO2AO
>>952
老人を目の当たりにし、唖然とする二人

『な…なんだ?』

「サンタ…クロース?だよね?」

『いやいや、そんなのいるはずねぇって!』

「じゃ、じゃあ何なの?何かの宣伝?」

混乱する二人
954 :Are you enjoying the time of eve?[age]:2010/12/24(クリスマスイブ) 22:58:58.00 ID:V2h/VRUP

「やぁ! キミは良い子かなぁ!?」

 地面から僅かに浮いたソリから、
 太った身体をボヨンと震わせ降り立つ老人。

「と、聞くまでもないかのぉ」

 訝しげに眉をひそめる老人。
 口元は真っ白なヒゲで覆われて、モゴモゴと聞き取りにくい発音だ。

「こんな夜中に、ペットと2人でなにをしているのかのぅ?」

 右手でアゴを抑え、屈むように十夜の顔を覗き込む。









 ――サンタクロースの怖い話を知っているだろうか?

955 :十夜「」&七郎『』2010/12/24(クリスマスイブ) 23:11:41.07 ID:E/MDO2AO
>>954
「い、良い子って…し、七郎…」

『なっ!?誰がペットだ!ていうか、俺が見えるのか!?』
「まさか…本物のサンタ?」

話しかけられ、さらに動揺

「な、何って…塾の帰り…」

怯えながら答える少年

『おい!十夜!答えなくていい!』

警戒する狐
956 :Are you enjoying the time of eve?[age]:2010/12/24(クリスマスイブ) 23:33:49.36 ID:V2h/VRUP
>>955

「・・・」

 ジローッ、っと少年を見据える老人。しかし

「ホマッホマッホマッ! そう怯える出ないわぃ!!」

 突如、ヒゲを擦りながら高らかに笑い出した。
 ボールのような身体がボヨヨヨヨンと震える。

「わしゃー、偽者のサンタじゃ! 良い子も悪い子も関係ないわい!!」

 ニコニコと笑いながら背負っていた大きな袋を下ろす。
 まるでプレゼントを取り出すように、ゴソゴソと袋の口を広げ・・・

「子供はみんな敵じゃあーーーーーーーっ!! 良い悪いも関係ないわぁっ!!!」

 袋の中から飛び出た無数のカードが飛び出した!
 古いカードだ。遊戯王、ポケモン、ギャザ、野球選手・・・
 様々なジャンルのトレーディングカードが袋から無数に飛び出し!
 蛇のようにうねりながら十夜に襲い掛かる!!

「おガキ様めぇ! 年末が近いこの時期!!」
「力の強まった我等の恨みを思い知れーーーっ!!」
957 :十夜「」&七郎『』2010/12/24(クリスマスイブ) 23:43:43.43 ID:E/MDO2AO
>>956
「うわあっ!?」

飛び出してきたカードに驚き、転ぶ少年

『十夜!!ちっ!このニセサンタがっ!!カードなんて所詮紙切れだ!燃やしてやる!』

少年の肩から飛び跳ね、カードに向けてサッカーボール大の狐火を吐きだす
958 :Are you enjoying the time of eve?2010/12/24(クリスマスイブ) 23:56:06.44 ID:V2h/VRUP
>>957

「ふがーーーーっ!」

 無数のカードは炎上し、青い煙を出しながら踊り狂い、燃え尽きる。
 悔しそうな顔をする老人は再び袋に手を突っ込む。

「ならこれでどうじゃっ!!」

 無数のプラスチック玩具が飛び出す。
 アイスを作ったりするものや、3世代前のスーパー戦隊の合体ロボまで様々だ。
 押すと電子音を上げるもの、すぐに使わなくなった太鼓コントローラー、ダンレボのマット・・・etc

 無数の中途半端なガラクタが老人の下に纏わり、合体し!
 パワードスーツのような、合体ロボのような!
 巨人のような姿に変貌する!!

「ええぇい小僧! もう一度我等と遊び狂うが良い!!」

 振り上げられた巨大な拳。
 ガチャガチャと蠢く、道具の怨念達が十夜を押しつぶさんとする!!
959 :十夜「」&七郎『』2010/12/25(土) 00:04:53.75 ID:S6fFbMAO
>>958
「う、うわあっ!七郎!助けて!」

変貌した老人を見て震え上がる

『十夜!くそっ!誰がてめぇなんかで遊ぶか!』

狐、少年の前に立ち、再びサッカーボール大の狐火を放つ
960 :Are you enjoying the time of eve?2010/12/25(土) 00:22:49.83 ID:x0bI5VUP
>>959
//すいません!
 回路の影響で返信が凄く遅れています><
961 :Are you enjoying the time of eve?2010/12/25(土) 00:27:40.58 ID:S6fFbMAO
>>960
/なんと…大丈夫ですか?
まあ、気長に待ちます。
962 :Are you enjoying the time of eve?2010/12/25(土) 00:39:37.05 ID:x0bI5VUP
//親がクリスマス病で延々と愚痴が入りました!!
 今晩はできそうにありません、ごめんなさい!!
963 :Are you enjoying the time of eve?2010/12/25(土) 00:42:02.35 ID:S6fFbMAO
>>962
/そうですか…
では、また今度
964 :Are you enjoying the time of eve?2010/12/25(土) 00:53:47.68 ID:x0bI5VUP
//終わりました!!
 嫁入りうんぬんでやばい雰囲気でしたぜ・・・!
 再開できますか?
965 :Are you enjoying the time of eve?2010/12/25(土) 01:12:11.51 ID:x0bI5VUP
>>959

 火球は巨大な手を直撃するが、
 プラスチックが焼け溶けたような嫌な臭いの煙が上がる程度だ。

「ぬぅふーーーーっ!! そういうなっ! 我々はまだまだ現役じゃあ!!」

 ガチャガチャと手の細胞たるおもちゃ達が少年を掴む。

 『アソボー』
 『マダボクタチチャントウゴクヨー』
 『ナンデステタノー? ネェネェー?』

 小さな声が反響する。
 夢の、思い出の残骸達が。口々に己の存在を訴える。
966 :十夜「」&七郎『』2010/12/25(クリスマス) 01:24:19.98 ID:S6fFbMAO
>>965
『効いてないだと!?』

「……」

おもちゃ達を見つめる少年、震えているにも関わらず彼の脳内にはある種の哀れみが芽生えてきていた

『十夜!危ねぇ!』

そんな少年の脳裏も知らず、狐は三度狐火を放つ
967 :MerryChristmas!!(明石家サンタやってるよ!)2010/12/25(クリスマス) 01:37:54.31 ID:x0bI5VUP
>>966

『ギュアアアアアアアア!!』

 プラスチックの残骸たちは叫びを上げて溶けていく。
 その姿は無残に朽ち逝くブロブのよう、
 死臭のような溶解ガスが煙となって嫌な匂いを広げていく。

 焼けていくが、いかんせん数が圧倒的に多い!

『アソボー、ボクトアソボー』
『ツギボクーツギボクー』
『ダメーワタシガサキー』

 同族が焼かれているというのに、残骸達は我先にと少年に殺到する。
 その勢いは塵塚の巨人の輪郭を歪めるほどだった!

「ほむぅ! 火の妖怪を従えているのか!!」

 頭部に当たる部分から、ゴムマリのように太った老人が立ち上がる。

「だがっ! この程度でとめられると思うなよぅ!!」

 指差すと同時に、雪崩のように塵塚の巨人が少年にじゃれ付いてくる!
968 :十夜「」&七郎『』2010/12/25(クリスマス) 01:47:46.54 ID:S6fFbMAO
>>967
『よし!効いた!しかし……畜生!多すぎる…』

さすがに消耗してきた狐

『だけど…負けるかぁ!』

またもや、狐火を放とうとするが

「待って、七郎!攻撃をやめて!」

少年の突然の制止

『は?やめろって…そんなことしたらお前が…』

狐は隙をみせる
そして少年は

「う…うわあぁ!」

残骸達に巻き込まれたのだった

『!!くそっ!!十夜!』

969 :MerryChristmas!!(明石家サンタやってるよ!)2010/12/25(クリスマス) 02:04:53.80 ID:x0bI5VUP
>>968

「むふぉふぉふぉふぉふぁっ!!」

 赤いモフモフも服が揺れる。
 ボヨンボヨンと老人は高笑らいをする。

「そうじゃあ! 今度は我々が"人間で"遊ぶ番じゃあ!!」

 老人は狂気の篭った目で、
 少年が飲み込まれた瓦礫のふくらみを見下ろす。
 その部分は残骸達が蠢き、生々しい躍動をしていた。

 少年はとっさに反抗をやめていたことを見逃さなかった。
 我々に同情していたのか?

 ・・・無駄なことだ。
 人にとって我々は邪魔な障害物でしかない。
 空間を圧迫するゴミでしかない。
 そんなこと、とっくに自覚しているというのに。




 捨てたことを恨む気は無い。
 だが、我々モノは過ぎ行く時間流れを共に歩むことができない。

 劣化し、風化し、互換される。
 思い出は色あせ、記憶の断崖へと零れ落ちていく。

 子供達は我々を路肩に置き去りにして
 遥か遠い未来へと続く道を振り返りながら歩んでいく。

 路肩に残された思い出の残骸は。
 そこに在ることしかできないモノは、
 振り返られることはあっても、取りに戻ってもらえる事など決して無い。

 過ぎていった思い出は残骸でしかないことを悟っていく。




 少年を取り巻く残骸達の動きに、僅かに変化があった・・・。
970 :十夜「」&七郎『』2010/12/25(クリスマス) 02:20:26.93 ID:S6fFbMAO
>>969
『畜生!十夜を離しやがれ!』

狐、指先に炎を纏い、その炎を残骸達に向けるが

「駄目だよ……七…郎…」

『何でだよ!十夜!もういい!』

少年の言うことを無視し、狐はまた炎を放つ

971 :MerryChristmas!!(明石家サンタやってるよ!)2010/12/25(クリスマス) 02:36:53.07 ID:x0bI5VUP
>>970

 放たれた炎、再び焦げ付くような臭いが生まれる。

 しかし今回は、手応えもなく断末魔もなかった。
 纏わり付いていた残骸達は崩れるように離れていき、
 やがて少年を優しく地面に降ろすような形になってしまう。

「な、なにごとじゃ・・・うぉああああああっ!!」

 老人が座していた頭部に当たる部分も砂のように崩れていく。
 地面に老人が落下し、ボヨンボヨンと数回バウンドした後、転がるように立ち上がる。

「皆の者どうしたというのじゃあ! どうしていきなりこんな――

『キングー。コノアソビ、チョウツマンネェヨォー』
『ソーダナー、ネテタホウガマシダワー』

 残骸達の怨念が次々と成仏、いや霧散していく!

「な、なんじゃとぉ!? 貴様等もう一度モノとして遊びたいと思わんのかぁ!!」

『コイツ、ゼンゼンタノシソウジャネェーモン』
『ボクモ、ナンカヤナカンジー』

 おもちゃとして、最後まで捨て切れなかった"誇り"!
 この幼い付喪神達にその自覚があるかは定かでは無いが、
 この赤い服の老人には操りきれない純粋さがあった、これだけは事実!!

「な、どうしたといぅ・・・」

 口ひげをもごもごするだけで、最後の言葉は発音できなかった。


 老人の中で、この赤い服の付喪神の中で。
 反響する、モノとして扱われたときの最後の言葉。


《ごめんな、嫌いになったわけじゃないけど》

《もう"いらなくなった"んだ》


 どうして・・・。
 赤い服の付喪神は前のめりになるように、ひざから崩れ落ちた。
972 :十夜「」&七郎『』2010/12/25(クリスマス) 02:44:47.06 ID:S6fFbMAO
>>971
『十夜!』

解放された少年

「七郎…このおもちゃ達……」

少年は悲しげな瞳で崩れたおもちゃ達と老人を見つめる

『こいつら…なんか俺、悪いことしちまったかな…』

狐も少年と同様におもちゃと老人を見つめる
973 :MerryChristmas!!(明石家サンタやってるよ!)2010/12/25(クリスマス) 03:03:56.14 ID:x0bI5VUP
>>972

「くっふむむむむぅ・・・ふもふぁふぁっふぁっふぁっふぁっ!!」

 老人は突如、狂ったように大きく笑い出す。
 その声質は穏やかで、サンタそのものだったが。
 その表情は猟奇的で、サタンそのものだった!!

「ふぉーーーーふぉっふぉっふぉっ!! そうか根性無し共めっ!」

 パンパンに膨らんだ服のボタンが弾けだす。
 シャンシャンと音を鳴らし、角獣達がソリを引いて来た!

「舐めるなよ! ワシ一人でも子供とケモノを倒すことぐらい造作も無いのじゃあ!!」

 服のボタンが弾け跳び!
 中から配剤や紙袋、発砲トレイやクリスマスの包装紙が土石流のように飛び出す!!
 角獣達も、ソリも、詰んであった袋も!
 弾け跳び、無数の色紙やエアクッションへと変わっていく!!

 "包装"!!

 日本の燃えるゴミのほとんどを占めるゴミの王様!!
 無数の色紙や配剤たちが組み合い、重なり合い!
 巨大で極彩のメリーゴーランドが出来上がる!!

 この付喪神の正体は・・・心を込めて作られた包装紙!
 音にならない言葉が響き渡る!
 路地裏いっぱいに毒々しくも煌めかしいワンダーランドが生み出された!!


 −喰らいやあっ!! ワシの全て!!−



     【箱庭永久木馬】!!!



 幾重にも貼り重ねられ、
 その強度はコンクリートにも近い巨大な木馬が十夜に迫るっ!!
974 :十夜「」&七郎『』2010/12/25(クリスマス) 03:10:47.40 ID:S6fFbMAO
>>973
「うわっ!?」

迫る木馬、思わず目を瞑る少年

『十夜っ!野郎!ゴミはゴミらしく…焼却だ!狐炎螺旋!』

迫り来る木馬に向かい、巨大な螺旋状の狐火を放つ
975 :MerryChristmas!!(明石家サンタやってるよ!)2010/12/25(クリスマス) 03:19:37.92 ID:x0bI5VUP
>>974


−むおおおおおおおおおおおおおおおっ!!−

 巨大な炎に押しも押されず、
 ぶつかり合っていくうちにやがて木馬は空へと飛び出してしまう!
 盛大に炎を上げて天高くへ登り・・・

−どっひゃーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!−


 激しい音と共に爆裂した!!
 赫々に煌めいた残骸の花火は寒空へと散り、

 死に際にクリスマスの夜を盛り上げることとなった!




・・・どういう訳なのだろう?



〜妖怪目録〜

【塵塚怪王】

 付喪神の大将と呼ばれる鬼。
 塵塚、つまりゴミ捨て場に現れる。

 如何なる存在にも王たる者は存在する
 積み上げられたゴミの山も
 高く大きくなれば その様は俊麗なり
976 :十夜「」&七郎『』2010/12/25(クリスマス) 03:31:20.89 ID:S6fFbMAO
>>975
『はぁはぁ…十夜、怪我はないか?』

「う…うん…」

ゆっくり立ち上がる少年

『とんでもないやつだったな…』

「でも、少し可哀想…」

寂しげな瞳で夜空を眺める

『十夜…』

狐も続いて夜空を眺める
その表情は、疲れきっていてどこか悲しげだった
977 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/30(木) 20:34:43.80 ID:txjSwgAO
夜、人気の少ない通り道

「ふぅ…疲れたぜ…なんていうか、凄く疲れた…まぁ、これで戦いも今年は最後だろう…」

猿の頭蓋骨を被った青年
けだるそうに歩いている
頭蓋骨の下の表情は、疲れきっている様子
978 :四十萬陀 七生2010/12/30(木) 20:38:51.30 ID:T8YWDmUo
>>977
「なんでそんなに疲れてるの?」

ひょっこりと、突然青年の前に少女が顔を出した。
短い黒髪とプリーツスカートが揺れる。どうやら高校生のようだ。

「こんばんわ」

にっこり。少女は人懐こい笑みを浮かべる。
979 :江口 叶輔(ただのスケベ)2010/12/30(木) 20:46:02.54 ID:o35epEMP

「うーーーっ、寒い!!」

 コートを羽織り、年末の夜を駆ける黒い影。
 そのコートに刻まれし"エロス"の刻印!

 彼の名は・・・江口!
 この八城木中の中では知らぬものは居ないスケベである!!

「だが・・・感じるっ!! 俺の肌がっ! 心がっ! 全身が!!」
「久しぶりだ、この感覚・・・!!」

 江口は昂ぶった。
 必ず、前回のような 美麗衆目 の怪奇少女に遭遇せねばならぬと決意した。
 エロスには妖怪がわからぬ。エロスは、街の厨房である。
 パンチラを望み、 人間の中で平凡に暮して来た。
 けれどもエロに対しては、人一倍に敏感であった。

「うおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」

 ただ、己の感覚のままにっ! 本能のままに!
 江口は走る! 走る!!
 急ぐのだから・・・走るっ!!

「!!」

 曲がり角を曲がった瞬間!
 かの少女を確認! ・・・したかも知れない!!

 確認するか、否かっ!
 その刹那の界間に手前に居た青年と激突!!
980 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/30(木) 20:55:54.10 ID:txjSwgAO
>>978
「うわっ!とびっくりした…いつからそこに?なんでって、ヒーローは大変なのさ。なんてったってヒーローだからな!」

ビシッと親指で自分を指差し、カッコつけようとする


>>979
が、走ってきた江口にぶつかられてしまう

「ぐえっ!」

派手に転ぶ、そして頭を地面にぶつける

「いってぇ…気をつけろよ…」

涙目になりながら、転んだ時にぶつけた頭をさすりながら言う
981 :四十萬陀 七生2010/12/30(木) 21:00:32.27 ID:T8YWDmUo
>>980
「さっきからじゃん♪」

>>979
「おりょ?」

青年に話しかけた…と思った次の瞬間、目の前に突然少年が飛び出してきた。ついでに、話しかけた青年ともぶつかった。
四十萬陀はすんと鼻を利かす。人間か妖怪かを確認したのだ。

「…人間の子供じゃん。もったいない、もうお腹いっぱいじゃん」

そんなことを小声で呟き、眉をハの字に曲げる。

>>980
「大丈夫?」

さっと手を差し出し、起き上がらせようとする。
982 :江口 叶輔2010/12/30(木) 21:05:52.96 ID:o35epEMP
>>980

「ぐっばーーーーーっ!」

 派手に激突!

>>981
 倒れこむ江口、回りそうになる目で目の前の少女を捉える。

「は・・・っ! ま、間違いない!! 普通の女の子ではない美しさ!!」

 サルの頭蓋骨をむんずと踏みつけ、江口は立ち上がる。
 コートをはためかせ、内側からインテリ眼鏡を取り出し!
 さも秘密機関の如く変装する!!

「あーーーーっ! ちょぉおおおおおおおっとよろしいですかぁ?」

 メガネを怪しい動作でクイッと持ち上げ、天橋を踏みつけながら近寄る。

「私ぃ、国の機関で貴女のような不思議な女性について調査を依頼されており増してぇ!!」
「ほんのすこぉーーーーし、おっぱいを測らせていただいても宜しいですかぁ?」

 どうして・・・どうして彼はここまでスラスラと嘘が吐けるのか?
 しかも地雷原を三輪車で爆走するようなチョイスでっ!!
983 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/30(木) 21:13:05.31 ID:txjSwgAO
>>982
「あいたたた…て、てめぇ…ぶつかっといて謝りもせず…踏んどいて…なにしとんじゃコラァァ!」
江口の下で江口の足を思い切り引っ張り、転ばそうとする


>>981
江口に気をとられ、少女の方に気は回らなかった
984 :四十萬陀 七生2010/12/30(木) 21:17:02.07 ID:T8YWDmUo
>>982
「いやじゃん」

竹を割ったように気持ちいい回答を、四十萬陀は笑顔で返す。
目を細めた冷たい笑顔は、確かに普通の少女ではない。

「私に触りたいっていうんなら止めないけど…しばらく家に帰れなくなるじゃん?」

>>983
(おろ…手を取ってくれなかったじゃん)

すっと手をおろし、声のするほうを見る。

(気付かれたわけではなさそーだけど…やっぱり夜目がきかないと不便じゃん)
985 :江口 叶輔2010/12/30(木) 21:22:49.38 ID:o35epEMP
>>983
「やっほーーーいっ!? ぐぇっ!!」

 足を引っ張られ、地面に倒れこむ江口。

「な、なにすんだOSSAァーーーNッ!!」

 ムクッ、と起き上がる江口、メガネにヒビが入っている。
 一応、天橋のことも認識していたようだ。

>>984
 ピクリと動く江口の地獄耳(※ただし、色欲地獄に限る)。
 天橋の手を一瞬で振りほどき、近寄って少女の手を取る。

「つまり! しばらく家に帰らなければいくらでも触っても良いということですねっ!!」

 おい、なにやってんだ江口!
 その女の手は危険だ!!

「い、いやしかしっ! もしかして一度でも触れたら・・・今夜は帰さないって事ですか!?」

 そんなことはいざ知らず、
 江口の頭の中では桃色吐息の妄想が一瞬で駆け巡っていた!!

 
986 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/30(木) 21:30:52.22 ID:txjSwgAO
>>985
「誰がおっさんだ!ああもう!頭に来たぜ!とにかく謝れ!」

完全に頭にきている
夜なのに大声で怒鳴る


>>984
「お前からも何か言ってやれ!さっき、セクハラまがいなこと言われてたろ!?」

ふと、少女の方を見て話しかける
987 :四十萬陀 七生2010/12/30(木) 21:35:32.06 ID:T8YWDmUo
>>985
ガシッと手を掴まれ、四十萬陀は不気味にほほ笑んだ。

「あーーー……そうだね、お持ち帰りしてもいいじゃん!」

※食事的な意味で。
相手が手に触れたことで、四十萬陀の能力が発動する。
触れた相手が夜盲症にかかる――つまり夜目がきかなくなってしまうのだ。
四十萬陀自身も鳥目であるため、今はあまり周囲が見えていない。主に声と気配で、相手の場所を判断している。

>>986
「別にいーじゃん? この人、私に食べられたいらしいじゃん!」

※食事的なry
四十萬陀がケラケラ笑う。送り妖怪たちにお土産ができた、とご機嫌な様子だ。
988 :江口 叶輔2010/12/30(木) 21:45:58.78 ID:o35epEMP
>>986
「はいはい、すいませんでしたー。反省してまーす」

 ま る で 反 省 し て い な い 。

 誠意の欠片も無いことは目に見えている。
 そう、目に見えて・・・。
 くるりと向き直った瞬間、耳を疑うような言葉が!!

>>987
「お・・・お持ち帰りだってぇええええええええ!!」

 なんと言うこと! 江口の思考回路はショート寸前!!
 凄まじい量の回想が頭を駆け巡ろうとした瞬間・・・

「!?」

 突如、周囲の明かりがブラックフェードしていくように。
 江口の視界が徐々に暗くなっていく・・・!

「え・・・? み、見えない?」

 慌てて何度もまばたきしたり、目を擦ったりするが一向に視界が開けない。
 通常ならパニックにもなるだろう。ましてや江口はエロいだけの中学生だ。
 見えない恐怖が、困惑が、不安が。頭の回路を走ろうとしたが・・・

「こ、これは。まさか・・・」

 江口は見えざる星空を仰ぎ、天啓の如く叫ぶ。

「"恋の盲目"というヤツか!!!」(※違います。)

 江口の思考回路はとっくにショートしきっていた。
989 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/30(木) 21:53:22.43 ID:txjSwgAO
>>987
「た、食べられたいって…お前…はぁ…もういいよ…」

呆れ顔でため息をつく
食べられたいの意味は食事的な意味とは気づいていない


>>988
「はぁ…お前ももういい…馬鹿は何言っても反省しないらしいしな」

呆れ顔のまま立ち去ろうとする
しかし、見えないと聞き

「ん?見えない?まさか、食べるってお前!そういう意味なのか!?」

感づいた
そして、少女の方を睨みつける
990 :四十萬陀 七生2010/12/30(木) 21:59:45.56 ID:T8YWDmUo
>>988
江口の叫びを聞いて、四十萬陀は目を点にして、

「……アハハハハハ! おっかしーじゃん!」

夜中にも関わらず、大声でお腹を抱えて笑い出した。
ひーひーとひとしきり笑ったところで、四十萬陀は江口に向き直った。

「ふふ…じゃあ私が今から『音』を鳴らすから、それに付いてきて欲しいじゃん」

そう、これは夜に人間を誘い出すいつもの手だ。今回は少し勝手が違うが――
夜、夜雀の姿でこっそりと人間に近づき、夜目に陥れる。そして人間の姿に戻り、「音を鳴らすから付いてきて」と言うのだ。
パニック状態の人間は割と素直に従う。そうして、夜雀に戻り鳴き声で山に誘い込み――送り妖怪たちに襲わせる。
これが四十萬陀の、夜の狩り。

>>989
「ん? 今更気付いたの?」

四十萬陀はきょとんと首を傾げる。
そして小声で、天橋にささやくように、

「そんなに睨まなくていーじゃん。君も妖怪でしょ?」
991 :江口 叶輔2010/12/30(木) 22:07:48.37 ID:o35epEMP
>>989
「そういう・・・意味?」

 シャウトした後、江口は少しづつ理性を取り戻した。
 言葉を反芻する前に、見えないという恐怖が再び登ってくる。


――いやいや・・・恋は盲目とか、実際見えなくなるわけじゃねぇだろ。

――なんだ・・・これ。何で見えないんだ?
  この娘の手に触れた時からか? 何か言われたときからなのか?

――なんで見えない? ちょっと待て!
  なんだこれ、なんなんだっ!?


 腰が砕け、しりもちをつく。
 見えざる恐怖が身体を恐怖で強張らせ、謎の力のトラウマが蘇る。
 明確な殺意、謎の神通力。一歩間違えば、一瞬遅れていたら俺は・・・。

>>990
 混乱する思考、先がわからない不安、深い闇に対する恐怖。
 その心境は夜闇に遭難した登山者にも似ていた。

 不安に駆られた者は、闇に飲まれたものは。
 驚くほど愚かで安直な判断を下し、藁クズのような稚拙を妄信してしまう。

「音・・・? 付いて行けば良いのか?」

 ふらふらと、恐ろしく安直に。
 夜雀の術中に嵌ってしまう・・・!!
992 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/30(木) 22:14:30.30 ID:txjSwgAO
>>990
「て、てめぇ!確かに俺は妖怪だ!だけど、お前とは違う!させねぇぞ!」

睨みつけたまま拳を握りしめ、怒鳴る


>>991
「あっ!おい、馬鹿!ついていくんじゃねぇ!喰われるぞ!」

必死に叫ぶ
993 :四十萬陀 七生2010/12/30(木) 22:19:13.79 ID:T8YWDmUo
>>991
「キヒヒヒヒッ! そうそう!」

江口の手を引き寄せ、そっと甘く囁く。
それは闇からさす一筋の光明のような、それでいて、闇の中にぽっかり空いた落とし穴のような言葉。

「――イイところに連れて行ってあげるから、安心して私についてくるじゃん」

>>992
「おおっと、怒鳴らないでよ!
 …ちょ、ちょっと、もしかして君そーいう妖怪じゃん?」

どうやら天橋も自分と同じタイプの妖怪だと勘違いしていたらしく、焦った四十萬陀が「誤算じゃん!」と叫ぶ。

(まいったなーー昼間でもないし戦うのは勘弁じゃん!)
994 :江口 叶輔2010/12/30(木) 22:38:32.13 ID:o35epEMP
>>992>>993

――付いて行くな? 安心しろ? 喰われる? 良いところ?

――どっちだ? どっちを信じろってんだよ!
   今は文字通り、右も左もわかんねぇんだぞ!!

 混乱、葛藤。触れられる手、後ろで呼ぶ声。
 グルグルと回る、思考回路!

 見えない、ということは!
 人間にとって情報のほとんどを没収されたのと同じこと!
 混乱と葛藤、しかし江口は驚くほど単純な決断をする。


――そりゃ女の子の方を信じるだろjk


 なんと、愚か!!
 しかし江口はただの愚か者ではない!
 エロスについては恐るべきクレヴァー! 愚者と賢者の表裏一体なのだ!!
 身体がっ! 本能が!! 自動的に彼女の身体を探ろうとしたっ!!

 目がなくても手がある! 視覚がなくても記憶がある!
 その手は数多のエロスの為に働きまわり! 女性の身体に関しては筋肉シナプスが覚えていた!
 江口の心のシャッターは∞画素を自負するように! 一度見た女性の身体や体格については完全に記憶しているのだ!!

 その記憶は夜雀の体格について正確な指示を出し!
 その手は夜雀の――


 蠢く手! 間違いない! 少なくともこの瞬間だけは!!
 彼の両手はゴッドハーーーーーンドッ!!!

「この感触、この弾力、この揉み心地・・・間違いないっ!!」

 その両手は一瞬で夜雀の手を振り払い、江口を天橋の元へ導いた!!

  ・ ・ ・ ・ ・ ・ 
「嘘をついてる弾力だぁああああああああああああッ!!!」

 女の嘘を許せる男こそ一流だが! 江口はそうではない!!
 なぜなら、なぜならっ!

 彼はただのスケベな中学生だからだぁあああああああああああああああああああああああッ!!!
995 :四十萬陀 七生2010/12/30(木) 22:58:07.37 ID:T8YWDmUo
>>994
「・・・・・・・・・・・・・・」

むにょ。
柔らかいそれはスポンジのように形を変える――って。

「――んなっ、なっなっ、なにするじゃん!!!!」

我に返った四十萬陀は、顔を真っ赤にしてとっさに鎌鼬を放った。
しかし手ごたえはない。四十萬陀は目をぐるぐるさせ、逆にパニック状態に陥っていた。

(何だかよくわかんないけど、人間にもばれたじゃん!? し、しかも……揉まれた! 最悪じゃん!!)
996 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/30(木) 22:59:45.18 ID:txjSwgAO
>>993
「そーゆう妖怪がどういう意味かしらねぇけど、今すぐそいつを喰うのを辞めるってんなら俺は何もしねぇ。女の子を殴るのは、気が進まないしな。」

まだ睨みつけたままだ


>>994
「な、何だかわかんねえけど…こっちだ!惑わされるな!」

大声で呼ぶ
997 :江口 叶輔2010/12/30(木) 23:10:21.09 ID:o35epEMP
>>996
「ぐあああああああああっ!!」

 数多の鎌鼬が江口を斬るが・・・
 狙いがメチャクチャなので深い傷には成りはしない!!

 夜雀の思考が混乱したせいか、
 ブラックアウトした視界が徐々に戻っていく。

「ぐ、ふふふふふ・・・はははははっ!!」

 じわじわと湧いてくる・・・"勝利"という感覚!
 少女の悲鳴も! 斬戟すらも!!
 今の江口には・・・快楽としかなりえなかった!!

「気持ちEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!」

 破けたコート、流血する上半身。
 しかし江口は高々と吼えていた! 彼はあの日から成長したのだ!!
 ただ妖怪に畏れていた己を破り! いまここでっ!
 新たな境地に達したのだッ!!!


>>997
 天橋の元に駆け寄る江口。
 振り返り、混乱する夜雀を指差し!
 あの奇襲をわざわざ解説する!!

「俺はっ! おっぱいに触れるときには全神経を集中するっ!
 わざわざこんな風に・・・視覚を封じられなくても。
 両手の平以外の情報は全てシャットダウンするんだ、全てを賭けるんだ!!」

 吼える吼える。
 上半身裸で偉そうに語る。

「おっぱいには全てが詰まっている!!
 脈打つ心臓の大動脈! 上下する肺! すべておっぱいに隣接している!!」

 息を吸い込み、一際大きな声で叫ぶ!

「おっぱいは"心"にっ! 最も近しい部位なんだぁっ!!!」

 それにしても・・・彼は信頼したはずの少女を試すような真似をした。
 混乱した思考はその手の集中によって一旦シャットダウンされた。
 全てが好転した! 彼の本能的な、一瞬の行動で!!
 これが・・・彼に。江口に与えられた能力なのかッ!!(※多分違います。)
 "煩悩的回避"とでも名づけようかっ!!(※ただのスケベが起こした冬の日の奇跡です。)
998 :四十萬陀 七生2010/12/30(木) 23:15:46.79 ID:T8YWDmUo
>>996
「わ、わかったじゃん! 何もしないじゃん!」

両手を上げ、降伏のポーズを取る。
四十萬陀のような夜雀は攻撃が得意なタイプではない。夜目でもあるので、夜となればなおさらだ。

(はぁー……欲張らなきゃよかったじゃん……)

>>997
(さ――最悪の人間だーーー!!! こんな人間食べても絶対おいしくないじゃん!!)

頭にガンガン響く江口の恍惚の叫びに、四十萬陀は背筋のぞっと伸ばした。
四十萬陀はこの日の、この人間を、長い人生で一生忘れることはないだろう。
若い夜雀は、その脳裏に人間の底力を刻みつけられたのであった。
999 :妖怪仮面(天橋 弥城)2010/12/30(木) 23:23:18.58 ID:txjSwgAO
>>997
「な…何言ってんだコイツ…」

ひいている、しかし

「でも、すげぇ!ってなんで俺は感動してんだよ!」

自分にツッコミを入れる


>>998
「なら良し!ただし、見逃すのも今回だけだからな。」

睨むのをやめ、少し強めの口調で言った
1000 :江口 叶輔2010/12/30(木) 23:30:33.59 ID:o35epEMP
>>998>>999

「ふっ! それじゃあまた会おうじゃねぇか!!」

 ニヤリと笑った江口は颯爽とその場を去る。
 彼を帰らしめたのは勝負の決着がついたからではない。
 ましてや妖怪2人を気持ちの面でドン引きさせたからでもない!









 赤いクルクルランプのついた白黒の車のうーうー音が聞こえたからだった。
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 ,.――――-、
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パー速@VIPService
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ローカルルール変更に伴い、1000到達の報告が不要になりました。

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【今年も】新年明けましておめでとうございます【よろしくね】 @ 2010/12/30(木) 22:51:59.53 ID:IYoqfMDO
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【妖怪と人間】ここだけ妖怪世界part3【新規歓迎】 @ 2010/12/30(木) 22:37:03.33 ID:txjSwgAO
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