12: ◆Rj0X.392Pk
2017/06/04(日) 21:02:16.90 ID:eT+S8Zf10
――――――
数日後。
「おはよう藍子。この前のインタビューの見本できてるぞ」
藍子が事務所へ来て、挨拶をするよりも早く彼から声をかけられた。
どうやら先日のインタビューが載る雑誌の見本誌が届いたようだった。
「おはようございます。どんな風に書かれているんでしょうか?」
藍子は彼のデスクへ近づくと、隣から覗きこんでみた。
「んー? 特に改変もされてないし、だいたいインタビュー通りの記事だよ。ただ紹介文にリップサービスがしてある感じかな」
そう言われて藍子も少し読んでみるが、抱いた感想は全然違った。
「……これでリップサービスですか? 少し大袈裟に書きすぎだと思うんですけど」
藍子にとっては大きく書かれすぎていて、どうにも実感が湧かない。自分はそんな立派なアイドルじゃないだろうと。
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