フロック「悪魔の眷属」
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5:名無しNIPPER[saga]
2017/06/24(土) 19:36:15.59 ID:T21yc21Y0
やっと辿りついたそこでは、一本の注射器を巡って争っていた。

エレンは海だの夢だの、そんなん知るかってことをほざいてやがるし。
ミカサは論外だ。なんで巨人殺しの武器を人間に向けてんだ。
兵長も兵長だ。いつもの即断即決はどこへ行ったんだ。

アルミン.アルレルト。

バカみたいな名前で、主席と死に急ぎ野郎の幼なじみで、卒業戦闘模擬試験も
運よく合格したような奴。あいつの褒められる所なんて、座学と根性ぐらいしかないと思う。

俺のこの評価は、団長を犠牲にした時点で決して覆らないことが決まった。

ふざけんじゃねえぞ、エレン。

お前なんて、エルヴィン団長がいなけりゃ憲兵団にバラされてただろ。お前も、ミカサも、
団長に受けた恩も、ベルトルトと暮らした日々も、綺麗さっぱり忘れてやがる。

なあ、お前ら。

アルミンが、ベルトルトを食ってでも生きたかったと、本気で思ってんのか。

幼なじみを悪魔にしても、自分たちのエゴの方が大事なのか。

エルヴィン団長なしでこれから、どうやっていくつもりなんだよ?

フロック 「……いてえな」

トリガーを握っていた手のひらの皮が剥けていた。

背中にはまだ、団長の温もりが残っている。

俺はこれから一生、この体温を背負って生きていく。

あの悪魔の、最後の侍従として。



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