フロック「悪魔の眷属」
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9:名無しNIPPER[saga]
2017/07/01(土) 13:16:21.57 ID:6iX1oIEk0

◆◆◆◆


リヴァイ 「……こいつを、許してやってくれないか?」


そう言われた時、俺は一瞬兵長が何を言っているのか分からなかった。


フロック (許す?誰を?……エルヴィン団長を?何に対しての許しなんだ?)

フロック (マルロやサンドラ……皆を切り捨てたことをか?
      それとも、獣の巨人を仕留められなかったことか?)

フロック (俺は団長を罰したかった?団長をさらに苦しめるために、ここへ運んできた?)

フロック (……違う。それだけじゃない)

フロック (俺の復讐心なんて、ちっぽけなものだ。あるかないかすら、自分では分からない)


サンドラも、マルロも、俺も。みんな、自分で選んであそこに立っていた。
自ら望んで、悪魔の矢となった。


フロック (きっと、俺は……)


脳裏に蘇るのは、新兵の背中に死にかけで縋っていた団長じゃなく。
堂々と胸を張って演説していた団長だ。


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