297: ◆vfNQkIbfW2[saga]
2017/08/06(日) 00:49:08.10 ID:fogTWbbu0
霊長の殺戮者「金剛石のように身体を硬化させることができます。でも、これを発動したが最後、元の肉体には戻れない」
底野「どうして戻れないと分かるんだ」
霊長の殺戮者「教えてもらったんです。那須の宿で、弁太郎おじさまからこっそり。使いどころが重要だって」
底野「安心しろ、お主にその能力は使わせない。拙者の刃だけで事足りる。お主は安全な場所へ避難するんだ」
霊長の殺戮者「いえ、兄様についていきます」
底野「最後の警告だ。これに従わねば、お主などいないものと見なす。忠告も聞けぬ阿呆など、面倒見切れぬゆえ」
霊長の殺戮者「阿呆と思われようとも構いません。私は兄様のために、この命を差し出すつもりです」
彼女の宣言を最後まで聞かずに、拙者は無言で駆け出した。もちろん、全速力で。
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