【ミリマス】志保「愛する貴方へ、一生のお願い」
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19: ◆T4kibqjt.s[saga]
2017/08/15(火) 18:49:00.87 ID:dZ8FVEnb0

「へぇ、そうですか。こんな表情は唯一文字通り私の全てをさらけ出せる相手である貴方にしか見せるつもりは無かったのですが…仕方ありません」

「…へっ?な、何?」

「聞こえませんでしたか?ではもう一度言います。私は貴方の事を…」

「い、いや聞こえてるから!だからその」

Pさんが喋っている最中でも言葉は切らない。勢いのまま矢継ぎ早に仕掛けていく。

「…それに貴方は私に可愛いって言いますけど、貴方も大概ですよ?お仕事で辛い事があった時に甘えて来る仕草がとても可愛くて、『なあぁしぃほぉ〜…』と甘えた声を出しながら両手を伸ばして駆け寄ってくる様はまるで仔犬のようで胸がときめいてしまいます」

「ぅぐ…た、頼むから…!せめて真顔をやめてくれ…!」

彼の目をじっと見ながら、滅多に言わない歯の浮くようなセリフを淡々と、しかし本気の愛情を一言一言にたっぷりと込めながら畳み掛ける。真顔を貫くのは中々骨が折れたが、得られるリターンを考えればこの程度のリスク、なんて事は無い。


「私達が喧嘩をした時もです。喧嘩の原因が明らかに私が悪くて、仲直りがしたいけど中々きっかけが掴めなくて逡巡している時にプリンを買って来てきっかけをくれたり、抱き締めて頭を撫でてくれたりしますよね。その時私は大抵不機嫌な態度を取っていますが、内心はいつも嬉しくて」


「わ、分かった分かったから!!俺が悪かったから止めてくれ超恥ずかしいから!あぁごめんなさいごめんなさいごめんなさい…!うわあぁぁあぁっ」


ついに耐えられなくなったPさんが、顔を真っ赤にしながら腕の辺りをぺしぺしと叩いてくる。その情けない顔に免じて、「一旦」口撃を止めた。

まだまだ手札はあったのだけど…ふふ、残念。


「このやろー、普段はそんな事絶対言わない癖に卑怯だぞ…人をからかう為にそんな口八丁で」

「全部紛れもない本心ですけど」

「…………参った、俺の負けだからマジで止めてくれ。すみませんでした」

「はい♪」


ふふん、勝った。可愛いのはどっちでしょうね?



………それにしても私、耳が隠れる髪型で良かった。



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