まゆ「Dear my moon」
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11: ◆0PxB4V7kSI[sage saga]
2017/09/08(金) 00:48:03.52 ID:xMQ2bOga0
入るなりプロデューサーは肩に提げていた鞄をデスクの上に置いて、
中の書類物を引き出しや机上ラックへと収納し整理整頓を終わらせる。
一通り終えたあと腰を落ち着けると、アイドル達へ向き直った。

「あっ……!プロデューサーさん」
「丁度良かった……フヒ」
「グッドタイミングですね……」

主の帰還を受けて三者それぞれの反応を示す机の下同盟。
まゆとの会話中もデスクの下に入りっぱなしだった輝子も、
暗く狭い空間からLED蛍光灯の下へとひょっこりと顔を出した。
主催を務める森久保がプロデューサーへ声をかけなければと、
もう一回勇気を出そうとする間にまゆが早速話しに入っていた。

「おはようございます、プロデューサーさん。
えっと、今は杏ちゃんの撮影の帰りで確かこの後30分くらい時間がありますよね?」
頭の中に入っているプロデューサーのスケジュールを基に、
すらすらと確認作業をやってのけるまゆ。
無論誤差が生じていればその限りではないゆえの確認なのだが、その心配は無用そうである。

「そうだな、予定より早く終わったからもうちょっと余裕があるが」

「明日の話なんですけど、乃々ちゃんがまゆの誕生日パーティーを企画してくれたんです。
で、是非プロデューサーさんにも参加してもらいたいなって思ったんですが……来てくれますか?」

説明をせずに済んだ森久保たちもこくこくと頷いてプロデューサーに同意を求める。
出来れば保護者的な立場の人間が居た方が、パーティーもやりやすいと。
だが、プロデューサーは困った顔になって、

「あー……悪いまゆ、そのことなんだがな。
明日の夜の企画会議がどうしてもずらせなくてなー……。
お前の誕生日をゆっくりお祝いしたかったんだが、パーティーに参加するのはちょっと無理そうだ。
本当にすまん、プレゼントはちゃんと用意してたんだが……」
心の底から申し訳なさそうにプロデューサーが頭を下げた。
言い訳になるだけなので特に弁解はしないが、これでも最善を尽くした後の結果なのである。
議題が比較的近くに控えたアニバーサリー公演ということもあって、
スケジュールの変更が困難だったのだ。


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