13: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/10/05(木) 20:04:32.27 ID:TzvX0Up20
さらにそれから十数分、口論は激しく続いたのだ。
すると最終的には伊織も折れて
「だったら何か一つぐらい、キチンとしたもの渡したら」なんてこっちの意見も聞いてくれた。
「やったぜ! それじゃあ封の開いてないこのタオルを――」
「キチンとしているプ・レ・ゼ・ン・ト・! 小物! ジュエル! 装身具!」
「お客さん装備していくかい?」
「このバカ! 大馬鹿! バカたーれんっ! アクセサリーだって言ってんの!!」
「分かった分かった分かってるよ! 睨み殺すように俺を見るな!」
とはいえ、琴葉にプレゼントできるような都合のいいアクセサリーが――おっ!
「そうだ、指輪! この指輪!」
「はぁ?」
「天の助けだぁ……!」
「ちょっとアンタ待ちなさいよ。それって元々ロコ宛ての、小窯さんからの貰い物でしょ?」
「資産の有効活用だよ。金は天下の回りものって言うだろうが」
うんうん、我ながら実にナイスなその場しのぎ――ではなく思いつき!
指輪はプレゼントの定番だし、人気ブランドの商品だし、
希少性もあって自慢もできるし良いこと尽くしで間違いない!
……なんてことを俺が一人で喜んでると、
伊織が頭を押さえてから大きなため息をついたんだ。……呆れながら。
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