3: ◆BAKEWEHPok[saga]
2017/10/17(火) 15:27:09.18 ID:aFQ70cXAo
ランスロットの場合
「よくぞ来てくれましたマスター。自慢でありませんが我が剣は円卓随一、指導には自信があります。
必ずや、我が剣技の全てをお伝えいたしましょう。
……む、なんですと?モードレッドとガウェイン卿の指導もあるから全てまでは要らないと?
いけません。彼らの剣は確かに強力極まりない。だが人には向き不向きがありましょう。おいそれと教われるものではありません」
「例えばモードレッドの剣ですが、あれは強力な魔力放出があってのものになります。
踏み込みは凄烈、打ち込みは瀑布のごとしもの。
そのうえ剣の荒々しさを補うように、並外れた戦闘の勘とも言えるモノを備えております。
奴が振るう剣は正道ではなくとも、その瞬間に最善の選択で敵を打ち倒すでしょう。
あのような技は習って覚えれるものではないのです」
「ガウェイン卿、彼の剣もまた習得するには難がありましょう。
卿の技巧は疑うまでもなく本物です。しかし真に恐るべきは天から授かりし強靭な肉体に間違いございません。
一振り一振りが必殺の武を秘めており、平凡な騎士ならば受ける事すらできずに一合で切り捨てられること相成りましょう。
その力まさにバスターゴ、失礼……ともかく膂力に優れてるが故の剣という面が卿にはあります。
マスターには荷が勝ちすぎるでしょう」
「私ならば本人の資質によらない剣技をお伝えできます。
このランスロットを信じてください。
軽くですが技をお見せしましょう。ここになんの変哲もない木の板があります。
これを机の上に立て、刀身で撫でるように触れさせたまま、せいっ―――はい、真っ二つに切れました。
よく切れる剣と精緻な体捌き、術理を向上させれば、このように力を使わずとも斬るのは容易い。
……なに、これは難しすぎるですって? 何をおっしゃいますか、志は高ければ高いほどよいのです。
まあお付き合いする女性の年齢のように限界はありますが。その点はガウェイン卿に同意しますね。
とはいえ私はもう少し年嵩でも別にかまわな、失敬…………マシュはいませんね。これはご内密に……」
ロビンフッドの場合
「よくやるねぇマスターも。オレがやる訓練つーとあれだな。破壊工作とか罠の作り方ですよ。
なに? 今回は普通の戦闘を覚えたい? ……オタクさぁ、なんでオレのとこきてんのよ。
軍師様じゃないけど、戦う前に勝ってる状況作りってのがオレの理想よ?
マトモにどつきあいとか趣味じゃないんですねぇ。……へいへい、マスターが言うなら付き合いますがね。
ほら、一応クロスボウを作ってきたんで、どうぞっと。
こいつはえらーい騎士様をよわーい民衆でも仕留めれるってのがウリでね。ビビってどっかの王様が禁止したって話もあるぐらいさ。
弓はマジで覚えようとすると半端なく時間かかるんで、そういう意味じゃオタクがオレに声かけたのは正解かもな。
クロスボウは慣れればすぐに扱えるようになるぜ。……おっと弦には気をつけな。
下手すっと爪に引っかかって剥がれちまうぞ。引っ張って固定すんのも力とコツがいる。一度貸してみな」
クーフーリンの場合
「私だ。……おい何故逃げようとする。……話が違う? 訓練を望んでいたのだろう?
幾人もの弟子を鍛えてきた私に何の不満があろうか」
「…………す、すまねぇマスター……師匠に見つかっちまった……
この野郎、ゲイボルク使ってまで割り込んできやがって。弟子欠乏症にでもかかってんのかよ」
「何を言うか。隠し事をするからだ。お主を育てたのは私だぞ?
弟子が弟子を持つのは構わないが、実績を持つ私のほうが話が早いだろう」
「そっれがワリィんだよ! アンタ加減しらねぇだろ! どんだけ死ぬ目に遭わされたか!
おいマスター、師匠の修行に付き合ってたら、身体が幾つあっても足んねえぞ。
ここは俺が受け持つ。先に行け。なーにこういうのは得意分野だ。任せな!」
「ほう……よくぞ吠えた。クランの猛犬よ。ならば相手をしてやろう。私を退屈させるなよ。
……お主もマスターならば逃げるな。槍の達人二人が交える果てを見届けるがいい。
見稽古という奴だな。……なに? いつも戦ってるのを見てるからそれじゃ変わらないだと?
……では、儂も少々本気を出そう。所謂高難易度モードと洒落こもうではないか!」
「おいコラマスター! 余計な事言ってんじゃねえ! ……くぉっ、っ痛ぇっ……!? やっぱムリだこれ!?
マスター……! 令呪だ! 自害しろランサーとかそんなんで! 俺じゃねえからな! 絶対俺には使うなよ!?」
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