( ^ω^)戦車道史秘話ヒストリア!のようです
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73: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/12/13(水) 00:04:01.96 ID:eodb9stB0





とんだ【黒船来航】もあったものだ────そんな、くだらないジョークが思わず脳裏に浮かぶ。

《政府発表によれば、この新型個体は高い戦闘能力に加えて航空戦力も保有しているとのことです。航行速度からこの個体の本州到達までは約23時間がかかる見込みですが、敵航空隊による空襲が行われる恐れがあります。

これから指定があった地域の皆さんは、自治体、警察、自衛隊の指示に従い落ち着いて避難を開始して下さい》

静まり返った教室に、国営放送アナウンサーの声が響く。淡々としたバリトンボイスで冷静にニュースを読み上げる姿が人気を博している彼の額には、見たことも無い量の汗が噴き出してスタジオの照明を反射し輝いていた。

《茂名官房長官は、国内に残存する陸海空自衛隊と艦娘戦力を総動員し“新型”の領海侵入を死守すると宣言。

既に一部の航空自衛隊基地と離島鎮守府からは、青ヶ島・硫黄島を中核とした海上防衛線を構築すべく次々と出撃する───》

「「「…………」」」

「Oh my god……」

ふと気づくと、教室内の誰もが真っ青な顔でテレビに釘付けになっていた。澤さん、冷泉さん、ナカジマさん、五十鈴さん、鈴木さん、アリサさん…… いつも“元気”を人間の形にしたような言動の磯部さんや阪口さんですら、血の気が失せた真っ白な表情でニュースを呆然と眺めている。

「……………んくっ」

J-ALERTが鳴り響いた直後は冷静な指示を飛ばしていた角谷さんでも、それは例外じゃない。喉がこくりと動き、生唾を飲み下したのが解る。

気丈に噛みしめられた唇は微かに震え、今にも泣き出しそうになってしまったのを辛うじて堪えているようにも見えた。


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