ダイヤ「──とある寶石の誕生日。」
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4: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2017/12/31(日) 23:49:26.33 ID:B61C/0ev0




果南「やっほ ダイヤ、元気?」

ダイヤ「果南さん……」


高校三年生の冬休み。

函館にSaint snowさんに招待され、その遠征から帰ろうと言うとき……ルビィたち1年生組が『函館に残る』と言い出したときは本当に面を食らいました。

ですから、両親が忙しいこの師走の時期故、今はこの広い家に一人──いえ、お手伝いさんが今日も忙しなく働きまわってはいますが。

そんなわたくしを慮ってか、代わる代わる鞠莉さんや果南さんがお見舞いに来てくれます。──別に病人ではないのですが。


果南「もう……ちょっとルビィと離れてるだけでしょ?」

ダイヤ「それはそうなのですが……」

果南「ダイヤは過保護すぎだよ。ルビィはダイヤが思ってるより、ずっと強い子だよ?」

ダイヤ「……そのようなこと、果南さんに言われなくても、知っていますわ」

果南「どうだか……」


わたくしは開け放った障子の先にある、廊下の窓から、冬の寒空を見渡す。

このどこまでも繋がっている空の先で、今ルビィは何をしているのでしょうか。

──もう、ルビィも子供ではないのですから、大丈夫だと言うのはわかっているのですが……。

──いえ……むしろ、不安なのはわたくしなのかもしれない。

あの子がわたくしの知らないところで、わたくしの知らない何かをしようとしていることが──。

…………。


果南「……ねぇ、ダイヤ」


物思いに耽るわたくしを見て、声を掛けてくる果南さん。


ダイヤ「……なんですか?」


わたくしは何の気なしに、返事をしたのですが、


果南「……怖い?」

ダイヤ「……え?」


予想もしていなかった質問にやや面食らう。

果南さんは極めて真面目なトーンで、わたくしにそう尋ねて来ました。


ダイヤ「怖い……とは?」

果南「──鞠莉も、ルビィも……ついでに千歌も居ないし、いい機会かなって」

ダイヤ「?」


果南さんの意味深長な言葉選びに、思わずわたくしの頭には疑問符が浮かぶ



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