紅莉栖「猫は気まぐれなのよ」
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17:よっしー ◆NoYO/wPiwdiE[sagasage]
2018/03/11(日) 09:38:21.24 ID:p5F/Oh270
「はろー」

「む、終わったのか?わざわざラボに戻ってこなくとも…」

「べっ、別にあんたのためじゃないんだからな!」

「…。それはなんというツンデレなのだ?」

「ツンデレ言うな!」

「まぁ、なんだ。玄関にいても寒かろう。」

「そうね、そっちに…」

岡部はいつもの通りにソファーに背を預けコタツに足を突っ込んでいた。この冬に幾度となく見た光景。そう、昨日見たその光景を思い出していた。

(気まぐれ…コタツで丸くなる…)

(さっき貰ったあれを付ければ私にも…)

コタツへと進めた歩みを止め、紅莉栖は鞄の中に手を入れた。岡部は携帯電話に目を落としていて、その紅莉栖の行動には気づいていなかった。
フェイリスから託された"それ"を探り当て、紅莉栖は再び岡部の元へと動き始めた。

「おか…べ…。となり…」

「ん?なん…ッ!」

岡部は紅莉栖の囁かな呼びかけに目をあげ、紅莉栖を見た瞬間電撃が走った。

「となり…あけて」

「んなっ!なにを!」

「いいからあけろ!」

「あ、あぁ…」

紅莉栖の迫力に押され怖じけながら隣にずれた岡部の横に紅莉栖スルリと滑り込む。

「ね、猫は気まぐれなんだ…ぞ…」

顔全体、果ては首元まで顔を赤くした紅莉栖が隣でポツリと呟いた。
フェイリスから託された『猫耳』。それを装着した紅莉栖を見ながら岡部は隣にコタツからではない確かな暖かさを感じていた。

「あぁ、そうだった、猫は気まぐれだったな…。クックック…」

「なに笑ってんのよ!」

「いや、なに。機関からの精神攻撃かと思ったが、居心地良くてな…」

「えっ?…」

「それより、今日は疲れただろう?よく働いてくれたな。この俺が直々に労ってやろう!猫はコタツで丸くなるのだろう?」


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