9:名無しNIPPER[sage]
2018/03/16(金) 08:53:16.12 ID:13r6ns/50
千聖「はく製に標本……色んなものがあるわね」
千聖「水槽は……ああ、一番奥にあるのね」
千聖「あくまでこの近くの川の生体の展示、といったところなのかしら」
千聖「なんだか、本当に『魚です』っていう魚が多いのね」
千聖「……え、最近はその川の生態系がおかしいの?」
千聖「飼えなくなった熱帯魚を川に放流する……そんな人がいるのね」
千聖「へぇ……アマゾン川に住むような魚まで生きてる……」
千聖「逞しいというか、なんというか……」
千聖「…………」
千聖「……それより、さっきから気になってたんだけど」
千聖「あなた……魚より水槽の設備ばかり見てない?」
千聖「……アクアリウムをやってる人間の半数くらいはこっちが気になる? そういうのものなの?」
千聖「1番大きい水槽が多分120規格で……濾過はオーバーフロー?」
千聖「そのほかの水槽は60レギュラーで……えーは? すいさく?」
千聖「ごめんなさい、私の理解が及ぶ範囲じゃないわ」
千聖「……いいえ、あなたが謝る必要はないわ」
千聖「ふふ、なんだか子供みたいで可愛いわよ、好きなことに一生懸命なのって」
千聖「そんなに恥ずかしがることないじゃない、それもあなたの長所よ」
千聖「……そういえば、クラゲって水槽で飼えるものなの?」
千聖「あ、私が飼ってみたいとかじゃなくてね、友達の子がクラゲ好きでね」
千聖「……飼えないことはないだろうけど難しい、のね」
千聖「ほとんど全てのクラゲは海水じゃないと飼えない、それで、海水だと維持管理が大変な上にクラゲ自体が水質や水流にうるさい……」
千聖「へぇ……餌も買ってきたものをそのまま与えるんじゃなくて、ひと手間加えないといけないのね」
千聖「……確かに難しそうね」
千聖「ああ、いえ、大丈夫。私は飼うつもりないから」
千聖「だからきらきらした顔で『とりあえず簡単な熱帯魚からやってみない?』なんて勧めてこないの」
千聖「私には大変そうだもの。水槽は……あなたの部屋に行った時に眺めるくらいでちょうどいいわ」
千聖「……そういう口実があった方が、あなたも誘いやすいでしょう?」
千聖「……ふふ、素直でよろしい」
千聖「あっ、もう上映の時間になりそうね」
千聖「そろそろプラネタリウムドームに行きましょうか」
……………………
37Res/56.44 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20