高垣楓「君の名は!」P「はい?」
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144: ◆PL.V193blo[sage saga]
2018/04/24(火) 07:34:00.55 ID:TatCKV+t0

「和歌山だけでもわがままの言い過ぎかな、と思っていたのですけれど……北海道にも、お邪魔しなければならなくなりました。」

ふわっと香る湯上りの匂いを感じながら、彼女の言葉の意味に少しだけ思考をめぐらしたが、やがてすぐ、思い当たった。

「……僕の実家、ってことですか?」
「ふふっ……よろしくお願いしますね、お前様♪」

いたずらっぽく、笑う。
その芝居掛かった口調と、浴衣と照明の落ちた和室の暗さで、楓さんがこの間、出演した、時代劇を思い出した。

「ですが、その前に」

言うが早いか、ふわりと、楓さんは身をひるがえした。
僕が驚く間もなく、彼女の肢体は、胡坐をかく僕の上に着地する。
押し倒されないように、僕は両手を乗っている布団に突いて踏ん張る。
その隙に、楓さんは僕にまたがり、そのしなやかな両腕で、僕の首元を絡めとった。

「聞くべきお言葉を、まだ聞いていません」


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