高垣楓「君の名は!」P「はい?」
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22: ◆PL.V193blo[sage]
2018/04/18(水) 23:17:08.30 ID:hD9nuK1M0
ハイボール水割りセットとビーフジャーキーを車窓の縁に用意しながら言う楓さんに、プロデューサーは思い当たって目を逸らしてしまう。
……僕、プロデューサーは前に一度、連日の過労が祟って倒れてしまった経験がある。
幸い、点滴を打って丸二日病院のベッドでゆっくりしたらすぐに快復したのだが、あのときは相当に心配をかけてしまった。

「プロデューサー、一番最後に全休を取ったのはいつですか?」

答えられない。少なくとも一ヶ月は前だ。
なにか、悪戯が先生にばれた子供のような気分になる。

「プロデューサー」

プシュ、と、缶ビールの栓を開ける、この綺麗な横顔に気圧される。

「もう一度同じことを繰り返したら、本当に怒ります」
「……はい」
「無茶はめっ、ですよ」
「……ええ」
「……心配するんですから」
「……おす」

……僕が倒れたときの、楓さんの事を思い出す。
案外、意識を失っていたのは数十分そこらだったらしく、現場から僕が倒れた知らせを受けた楓さんが、病院に来てくれたときにはもう、僕は目を覚ましてのんきに軽食を摂っていたのだが。
あの時は確か、部屋の扉を、楓さんにしちゃずいぶん乱暴に開け放って飛び込んできて。
僕が手を挙げて挨拶したとたん、ぺたん、とその場に腰を抜かしてしまった。
……そのあと、ものすごい剣幕でしこたま怒られたことを覚えている。



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