曙「百年早い」
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9: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2018/04/26(木) 20:07:21.66 ID:zmYsrQkn0

「他の三人は?」

「宿題が終わってないって。あ、朧と漣が。潮は、見てあげるって」

「お前は終わったのか。偉いな」

「偉くない」

 しくじったか、と思った。無意識のうちに子ども扱いしてしまったようだ。

「あいつらとはいっつも一緒にいるな」

「そうしろって言ったのはあんたたちじゃない」

「……まぁ、推奨されているが」

 事実だった。曙の場合は第七駆逐隊の所属だから、なるべくそうするようにと、俺のさらに上からお達しが降りてきている。勿論あくまで当人に負荷をかけない程度に、であるが。
 憑代と付喪神の関係性からの苦肉の策だ。ただでさえ戦地に赴き、人ならざるものを見に宿すその負荷を、殊更に強くするわけにはいかない。俺たち提督が赴任するのはそのあたりの調整役としての意味合いもある。

 調整役、ね。

 思考に自嘲をかましてやった。年頃の女の園に放り込まれて、機微もわからない中年男性には、あまりにも荷が勝ちすぎる。曙一人にでさえ俺は適切な距離感を測れないでいるというのに。




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