江ノ島「明日に絶望しろ!未来に絶望しろ!」戦刃「…終わりだよ、ドクターK!」カルテ.8
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30: ◆takaJZRsBc[saga]
2018/08/13(月) 01:34:23.85 ID:2lixqv+p0


(あれは……!)

「フッ!」


戦刃は本能で攻撃をやめ腕を引く。その一瞬後の空気を小さい、
それでいて世界のどんなナイフよりも鋭い刃が切り抜けていった。

KAZUYAは手にメスを持っている――掠っただけで相手の命を奪うメスを。


(この悪寒……間違いない。あのメスは【毒】が塗られてる!)

(俺は医師失格かもしれん。だが、生徒の命を守るためにはもはやこうする他ない……!!)


毒を塗ったメスを両手に持ち、KAZUYAは戦刃の手や足を狙う。流石の戦刃も飛び道具がない以上、
むやみやたらと突っ込む訳には行かず、攻撃の手は緩むが掠り傷すらつけてくれない。

結局趨勢をひっくり返すには至らず、若干の膠着状態となっただけであった。


(クソッ! 俺がもう少し強ければなんとかなりそうなのによ!)


大和田は今までの粗い攻撃から、相手の急所を狙った繊細な攻撃へと転換していたが
所詮付け焼き刃であり、戦刃の反撃に気を付けるのが精一杯である。

こんなことならKAZUYAと一緒に大神から特訓でも受けていれば良かったと歯噛みしたが、
後悔したところで時は戻ったりはしない。今出来ることはKAZUYAの援護をして
けして浅慮な行動は取らず足手まといにならないことである。


一方、桑田は立ち尽くして三人の攻防を眺めているしかなかった。




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