巌窟王「これは、嘘で世界を変える物語だ」 アンジー「あなたの名前は――」
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611:アンジーとあなたのための物語  ◆SxyAboWqdc[saga]
2020/02/01(土) 10:01:28.74 ID:c/mEDpnF0


「……う」


ヤバい。


「……ううううううう……」


ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい。


「もう無理ー」


いよいよ限界が近い。

いや、多分この『もう無理−』という台詞も何億回言ったのか覚えてないけど、今回ばかりは本当に無理だよ。

だってもうなにも覚えてないもん。

記憶や精神がここまで簡単に風化するなんて思わなかった。

ダメで元々だと思ってここに来たけど、まさか本当にダメだとは微塵も考えてなかった。

多分、そう、とても大事な人に会いにここまで来たということはわかるけど。その人とどんな関係だったのか覚えてない。

家族? 恋人? 先生? 弟子? 信仰を向けられる誰かしら?



「……」



わからない。わからないけど――


『何故自分から迎えに行かなければならない? 来るならむしろ向こうからでは?』


思考がちょっとありえない方向に、奇跡的に吹っ飛んだ。


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